JP6609995B2 - レーザ測距装置 - Google Patents

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本願が開示する技術は、レーザ測距装置に関する。
レーザダイオードから発光されたレーザ光のうち、所定波長のレーザ光を透過させるバンドパスフィルタ(誘電体多層膜)がある(例えば、特許文献1〜3参照)。
また、レーザ光を発光するレーザダイオード(半導体レーザ)と、レーザダイオードから発光され、測定対象物で反射されたレーザ光を受光する受光器とを備え、測定対象物までの距離を測定するレーザ測距装置がある(例えば特許文献1,2参照)。
この種のレーザ測距装置には、外乱光等のノイズが受光器に入射されないように、例えば、レーザ光の中心波長を透過させるバンドパスフィルタが設けられる。そして、レーザダイオードから発光され、測定対象物で反射されたレーザ光は、バンドパスフィルタを介して受光器に入射される。
ここで、レーザ光の中心波長は、レーザダイオードの温度に応じて変化する。一方、バンドパスフィルタを透過可能なレーザ光の波長(以下、「透過波長」という)は、当該バンドパスフィルタのフィルタ入射面に対するレーザ光の入射角に応じて変化する。したがって、レーザダイオードの温度に応じてバンドパスフィルタが回動され、フィルタ入射面に対するレーザ光の入射角を変化させることにより、バンドパスフィルタの透過波長をレーザ光の中心波長に合わせることができる。
特開2007−085832号公報 特開2001−317938号公報 特開平5−5805号公報
しかしながら、バンドパスフィルタに対するレーザ光の入射角が変化すると、レーザ光の光路が変位し、受光器に対するレーザ光の入射位置がずれる。
本願が開示する技術は、一つの側面として、受光器に対するレーザ光の入射位置のずれを制御することを目的とする。
本願が開示する技術では、レーザ測距装置は、レーザダイオードと、受光器と、光路補正板とを備える。レーザダイオードは、レーザ光を発光する。受光器は、レーザダイオードから発光され、測定対象物で反射されたレーザ光を受光する。
バンドパスフィルタは、測定対象物で反射されたレーザ光が入射されるフィルタ入射面を有する。このバンドパスフィルタは、フィルタ入射面に入射されるレーザ光のうち、所定波長のレーザ光を受光器側へ透過させる。また、バンドパスフィルタは、回動に伴ってフィルタ入射面に対するレーザ光の入射角を変化させて受光器側へ透過させる所定波長を変更し、かつ、レーザ光の光路を変位させる。
光路補正板は、バンドパスフィルタを透過したレーザ光が入射される補正板入射面を有する。この光路補正板は、バンドパスフィルタの回動に伴ってバンドパスフィルタとは逆方向へ回動し、補正板入射面に対するレーザ光の入射角を変化させ、レーザ光の光路をバンドパスフィルタによる光路の変位方向とは反対方向へ変位させる。
本願が開示する技術によれば、一つの側面として、受光器に対するレーザ光の入射位置のずれを制御することができる。
図1は、一実施形態に係るレーザ測距装置の構成図である。 図2は、図1に示される受光器を示す正面図である。 図3は、図1に示される受光器に反射レーザ光が入射した状態の一例を示す説明図である。 図4は、図1に示されるバンドパスフィルタ及び光路補正板を回動軸の軸方向から見た図である。 図5は、図1に示されるバンドパスフィルタ及び光路補正板を回動軸の軸方向と直交する方向から見た図である。 図6は、図1に示されるバンドパスフィルタ及び光路補正板を回動軸の軸方向から見た図である。 図7は、バンドパスフィルタのフィルタ入射面に対するレーザ光の入射角とバンドパスフィルタの透過波長との相関関係を示すグラフである。 図8は、図1に示されるレーザ測距装置の制御部を実現するハードウェアの一例を示すハードウェア構成図である。 図9は、図8に示される制御部の機能を示す機能ブロック図である。 図10は、図9に示されるレーザ測距部の機能を示す機能ブロック図である。 図11は、図1に示されるレーザダイオードの温度とレーザダイオードの中心波長との相関関係を示すグラフである。 図12は、図9に示される透過波長補正部の機能を示す機能ブロック図である。 図13は、図12に示される透過波長補正部の処理フローを示すフローチャートである。 図14は、図1に示されるバンドパスフィルタ及び光路補正板の変形例を示す図6に相当する図である。
以下、本願が開示する技術の一実施形態について説明する。
(レーザ測距装置)
図1に示されるように、本実施形態に係るレーザ測距装置10は、筐体12と、投光部(投光系)14と、受光部(受光系)30と、温度センサ60と、制御部50(図9参照)とを備える。筐体12は、例えば、箱状に形成されており、内部に投光部14及び受光部30が収納される。なお、投光部14と受光部30とは、筐体12の仕切壁12Aによって仕切られている。また、温度センサ60は、温度検出部の一例である。
(投光部)
投光部14は、レーザダイオード(半導体レーザ)16と、コリメートレンズ18と、駆動ミラー20と、投光レンズ22とを有する。レーザダイオード16は、通電されることにより発熱を伴ってレーザ光L1を発光する。このレーザダイオード16から発光されたレーザ光L1は、コリメートレンズ18を透過して駆動ミラー20で偏向された後、投光レンズ22を透過して測定対象物24に照射される。なお、レーザダイオード16には、温度センサ60が取り付けられる。
コリメートレンズ18は、レーザダイオード16と駆動ミラー20との間に配置されており、レーザダイオード16から発光されたレーザ光L1が透過される。このコリメートレンズ18は、レーザダイオード16から駆動ミラー20に向かうレーザ光L1を平行な光束に変換(コリメート)する。
駆動ミラー20は、レーザ光L1を偏向(反射)する偏向面20Aを有する。また、この駆動ミラー20は、例えば、互いに直交する2つの回動軸を有し、各回動軸を中心とした回動に伴って偏向面20Aに対するレーザ光L1の入射角を変化させながら、偏向面20Aに入射されたレーザ光L1を偏向する。この駆動ミラー20によって偏向されたレーザ光L1は、投光レンズ22を透過し、測定対象物24に2次元的に走査される。
(受光部)
受光部30は、受光レンズ32と、集光レンズ34と、バンドパスフィルタ36と、光路補正板38と、受光器40とを有する。受光レンズ32は、レーザダイオード16から発光され、測定対象物24で反射されたレーザ光(以下、「反射レーザ光」ともいう)L2を集光し、受光器40へ誘導する。
集光レンズ34は、受光レンズ32と受光器40との間に配置されており、受光レンズ32で集光された反射レーザ光L2をさらに集光し、受光器40へ誘導する。バンドパスフィルタ36は、集光レンズ34と受光器40との間に配置されており、集光レンズ34で集光された反射レーザ光L2のうち、所定波長の反射レーザ光L2のみを透過させる。光路補正板38は、バンドパスフィルタ36と受光器40との間に配置されており、バンドパスフィルタ36の回動に伴って変位した反射レーザ光L2の光路を補正する。なお、バンドパスフィルタ36及び光路補正板38の詳細については、後述する。
図2に示されるように、受光器40は、マトリクス状に配列された複数の多分割受光素子42を有する。各多分割受光素子42は、受光領域42Aを有し、受光領域42Aで受光した反射レーザ光L2の受光情報を電気信号に変換し、後述する受光情報処理部74へ出力する。これらの受光領域42Aには、例えば、図3に示されるように、入射方向が異なる複数の反射レーザ光L2A,L2B,L2Cがそれぞれ入射される。なお、図3では、バンドパスフィルタ36及び光路補正板38の図示が省略される。
次に、バンドパスフィルタ36及び光路補正板38について説明する。
(バンドパスフィルタ)
図4及び図5に示されるように、バンドパスフィルタ36は、例えば、ガラス等の透光性を有する母材(透光性部材)の表面及び裏面の少なくとも一方を誘電体多層膜で被覆することにより形成される。このバンドパスフィルタ36は、外乱光等のノイズが受光器40に入射されないように、所定波長(以下、「透過波長」という)の反射レーザ光L2のみを透過し、透過波長以外の反射レーザ光L2を減衰させる。
バンドパスフィルタ36の透過波長は、例えば、レーザ光L1の中心波長及び当該中心波長の周辺波長を含むように設定される。そして、初期状態(初期設定)では、バンドパスフィルタ36は、後述するレーザダイオード16の基準温度Tの中心波長を透過可能な状態で配置される。
なお、透過波長は、レーザ光L1の中心波長に設定されても良い。また、レーザ光L1の中心波長とは、例えば、レーザダイオード16が発光するレーザ光L1のうち、発光強度のスペクトルが所定値(基準値)以上となる波長範囲(波長帯域)の中間(中心)の波長を意味する。
図4に示されるように、バンドパスフィルタ36は、平板状に形成されており、測定対象物24(図1参照)から受光器40へ向かう反射レーザ光L2の光路上に配置される。このバンドパスフィルタ36における測定対象物24側の面は、フィルタ入射面36Aとされる。フィルタ入射面36Aには、測定対象物24で反射され、受光レンズ32及び集光レンズ34を透過した反射レーザ光L2が入射される。一方、バンドパスフィルタ36における受光器40側の面は、バンドパスフィルタ36を透過した反射レーザ光L2が射出されるフィルタ射出面36Bとされる。
また、バンドパスフィルタ36は、フィルタ用モータ44の回動軸44Aに取り付けられており、回動軸44Aを中心として回動される(矢印K方向)。フィルタ用モータ44は、例えば、ステッピングモータとされる。そして、図6に示されるように、フィルタ用モータ44が作動されると、回動軸44Aとバンドパスフィルタ36とが一体に所定方向に回動され、フィルタ入射面36Aに対する反射レーザ光L2の入射角θが変化される。なお、フィルタ用モータ44には、後述するモータ制御部92(図5参照)が電気的に接続される。
ここで、バンドパスフィルタ36は、図7に示されるグラフのように、フィルタ入射面36Aに対する反射レーザ光L2の入射角θに応じて透過波長が変化する特性を有する。具体的には、フィルタ入射面36Aに対する反射レーザ光L2の入射角が大きくなると、透過波長が短くなる。一方、フィルタ入射面36Aに対する反射レーザ光L2の入射角が小さくなると、透過波長が長くなる。
なお、バンドパスフィルタ36では、例えば、フィルタ入射面36Aに対する反射レーザ光L2の入射角θが大きくなるに従ってバンドパスフィルタ36内を透過する反射レーザ光L2の光路長が長くなる。一方、フィルタ入射面36Aに対する反射レーザ光L2の入射角θが小さくなるに従ってバンドパスフィルタ36内を透過する反射レーザ光L2の光路長が短くなる。この光路長の変化に伴い、バンドパスフィルタ36の透過波長が変化する。
図6に示されるように、反射レーザ光L2がバンドパスフィルタ36を透過すると、反射レーザ光L2の光路が変位する。具体的には、バンドパスフィルタ36を透過した反射レーザ光L2の光路PBは、バンドパスフィルタ36の屈折率nに応じてバンドパスフィルタ36を透過する前の反射レーザ光L2の光路PAに対して平行移動する。この光路PAに対する光路PBの変位量yは、式(1)から求められる。なお、図6では、フィルタ用モータ44及び後述する補正板用モータ46の図示が省略される。

ただし、
:バンドパスフィルタによる反射レーザ光の光路の変位量
:バンドパスフィルタの厚み
θ:フィルタ入射面に対する反射レーザ光の入射角
θ:バンドパスフィルタの屈折角
である。
なお、入射角θ及び屈折角θは、フィルタ入射面36Aの法線Nに対する角度である。また、入射角θと屈折角θとの関係は、下記式(a)〜式(d)(スネルの法則)から得られる。

だだし、
:空気の屈折率(n=1)
:バンドパスフィルタの屈折率
である。
(光路補正板)
光路補正板38は、例えば、ガラス等の透光性を有する部材(透光性部材)で形成される。この光路補正板38は、バンドパスフィルタ36の回動に伴って変位された反射レーザ光L2の光路を補正する。なお、光路補正板38の表面及び裏面の少なくとも一方は、誘電体多層膜によって被覆されても良い。この場合、光路補正板38は、バンドパスフィルタ36と同様のフィルタとして機能する。つまり、光路補正板38は、所定の波長(以下、「透過波長」という)の反射レーザ光L2のみを透過し、所定波長以外の反射レーザ光L2を減衰させるフィルタとして機能する。
図4及び図5に示されるように、光路補正板38は、平板状に形成されており、バンドパスフィルタ36と受光器40との間に配置される。光路補正板38におけるバンドパスフィルタ36側の面は、補正板入射面38Aとされる。この補正板入射面38Aには、バンドパスフィルタ36を透過した反射レーザ光L2が入射される。一方、光路補正板38における受光器40側の面は、光路補正板38を透過した反射レーザ光L2が射出される補正板射出面38Bとされる。
光路補正板38は、補正板用モータ46の回動軸46Aに取り付けられており、回動軸46Aを中心として回動される(矢印K方向)。また、補正板用モータ46の回動軸46Aは、フィルタ用モータ44の回動軸44Aと平行して配置される。このバンドパスフィルタ36と光路補正板38とは、各々の回動軸44A,46Aから見て、測定対象物24(受光レンズ32)から受光器40へ向かう反射レーザ光L2の光路上に互いに対向して配置される。
補正板用モータ46は、例えば、ステッピングモータとされる。図6に示されるように、補正板用モータ46が作動されると、回動軸46Aと光路補正板38とが一体に所定方向に回動され、補正板入射面38Aに対する反射レーザ光L2の入射角θが変化される。また、補正板用モータ46には、後述するモータ制御部92(図5参照)が電気的に接続される。
ここで、バンドパスフィルタ36と同様に、反射レーザ光L2が光路補正板38を透過すると、反射レーザ光L2の光路が変位する。具体的には、光路補正板38を透過した反射レーザ光L2の光路PCは、光路補正板38の屈折率nに応じて光路補正板38を透過する前の光路PBに対して平行移動する。この光路PBに対する光路PCの変位量yは、下記式(2)から求められる。そして、光路補正板38は、バンドパスフィルタ36による反射レーザ光L2の変位方向とは、反対方向へ反射レーザ光L2を変位させるように配置される。

ただし、
:光路補正板による反射レーザ光の光路の変位量
:光路補正板の厚み
θ:補正板入射面に対する反射レーザ光の入射角
θ:光路補正板の屈折角
である。
なお、θとθとの関係は、上記式(e)〜式(h)(スネルの法則)から得られる。

だだし、
:空気の屈折率(n=1)
:光路補正板の屈折率
である。
(制御部)
次に、制御部について説明する。
図8に示されるように、制御部50は、例えば、コンピュータ52で実現される。コンピュータ52は、CPU54、メモリ56及び記憶部58を備える。これらのCPU54、メモリ56及び記憶部58は、図示しないバスを介して互いに接続される。
記憶部58は、例えば、HDD(Hard Disk Drive)やフラッシュメモリ等で実現される。この記憶部58には、レーザ測距装置10を制御する制御プログラムが記憶される。そして、CPU54は、記憶部58から制御プログラムを読み出してメモリ56に展開し、後述する制御プログラムの各ステップを実行する。また、記憶部58には、後述するレーザダイオード16の基準温度T及びレーザダイオード16の温度変化量の閾値DMAXが記憶される。
また、コンピュータ52には、温度センサ60及び表示部62が接続される。温度センサ60は、図1に示されるように、レーザダイオード16に取り付けられる。この温度センサ60は、レーザダイオード16の温度を検出し、後述するコントローラ66(図9参照)に出力する。
なお、温度センサ60は、レーザダイオード16の温度を直接的に検出するセンサに限らない。温度センサ60は、例えば、レーザダイオード16の周囲の空気や筐体12の温度を検出しても良い。
表示部62は、例えば、液晶パネル等を有する。この表示部62には、例えば、後述するレーザ測距部70で算出された測定対象物24までの距離等が表示される。
図9に示されるように、制御部50は、コントローラ66と、レーザ測距部70と、透過波長補正部80とを有する。コントローラ66は、制御部50全体の動作を制御する。
(レーザ測距部)
図10に示されるように、レーザ測距部70は、投光制御部72と、受光情報処理部74と、距離算出部76とを有する。投光制御部72は、レーザダイオード16と電気的に接続されており、コントローラ66からの制御信号に基づいてレーザダイオード16に対して通電し、レーザダイオード16にレーザ光L1を発光させる。この際、コントローラ66は、投光制御部72に対する制御信号の送信時刻、すなわちレーザダイオード16のレーザ光L1の発光時刻を、例えばメモリ56(図8参照)に記憶する。
受光情報処理部74は、受光器40で受光され、電気信号に変換された反射レーザ光L2の受光情報を増幅等してコントローラ66へ出力する。また、受光情報処理部74は、受光器40が反射レーザ光L2を受光した受光時刻をコントローラ66へ出力する。そして、コントローラ66は、受光情報処理部74から入力された受光時刻を、例えばメモリ56(図8参照)に記憶する。
距離算出部76は、コントローラ66からの制御信号に基づいて、レーザ測距装置10から測定対象物24までの距離を算出する。この距離算出部76は、例えば、レーザダイオード16がレーザ光L1を発光してから当該レーザ光L1が測定対象物24で反射されて受光器40で受光されるまでの時間に基づいて、レーザ測距装置10から測定対象物24までの距離を算出する。なお、距離算出部76の詳細は、後述する。
(透過波長補正部)
次に、透過波長補正部80について説明する。
レーザダイオード16は、前述したように、通電されることにより発熱を伴ってレーザ光L1を発光する。このレーザダイオード16は、例えば、図11に示されるグラフのように、レーザダイオード16の温度によって、発光するレーザ光L1の中心波長が変化する。具体的には、レーザダイオード16の温度が高くなると、中心波長が長くなる。一方、レーザダイオード16の温度が低くなると、中心波長が短くなる。
この対策として本実施形態は、透過波長補正部80が、レーザダイオード16の温度変化に応じてバンドパスフィルタ36を回動させ、フィルタ入射面36Aに対する反射レーザ光L2の入射角θを変化させる。これにより、レーザダイオード16の温度変化に伴う中心波長の変化に応じてバンドパスフィルタ36の透過波長が変化され、レーザダイオード16の中心波長にバンドパスフィルタ36の透過波長が合わせられる(一致される)。
なお、本実施形態におけるレーザダイオード16の基準温度Tには、例えば、レーザダイオード16がレーザ光L1を発光する前のレーザダイオード16の温度が用いられる。若しくは、レーザダイオード16の基準温度Tには、例えば、レーザダイオード16がレーザ光L1を所定回数発光した後のレーザダイオード16の温度が用いられる。
前述したように、反射レーザ光L2がバンドパスフィルタ36を透過すると、反射レーザ光L2の光路が変位する。この反射レーザ光L2の光路の変位量yは、バンドパスフィルタ36の回動に伴って変化する。そのため、バンドパスフィルタ36が回動すると、受光器40に対する反射レーザ光L2の入射位置がずれる。
この対策として本実施形態では、図6に示されるように、透過波長補正部80がバンドパスフィルタ36の回動に伴って光路補正板38を回動させ、補正板入射面38Aに対する反射レーザ光L2の入射角θを変化させる。これにより、光路補正板38によってバンドパスフィルタ36による反射レーザ光L2の光路の変位が相殺され、光路補正板38を透過した反射レーザ光L2の光路PCがバンドパスフィルタ36を透過する前の反射レーザ光L2の光路PAの位置へ戻される。
具体的には、図12に示されるように、透過波長補正部80は、フィルタ回動制御部82と、補正板回動制御部90と、モータ制御部92とを有する。また、フィルタ回動制御部82は、中心波長推定部84と、フィルタ入射角推定部86と、フィルタ回動角度算出部88とを有する。
中心波長推定部84は、例えば、図11に示されるグラフのように、レーザダイオード16の温度と中心波長との相関関係から、所定温度のレーザダイオード16の中心波長を推定する。なお、図11に示されるレーザダイオード16の温度と中心波長との相関関係は、記憶部58(図8参照)に予め記憶される。
フィルタ入射角推定部86は、図7に示されるグラフのように、フィルタ入射面36Aに対する反射レーザ光L2の入射角θと透過波長との相関関係から、所定温度のレーザダイオード16の中心波長を透過可能にする反射レーザ光L2の入射角θを推定する。なお、フィルタ入射面36Aに対する反射レーザ光L2の入射角θと透過波長との相関関係は、記憶部58(図8参照)に予め記憶される。
フィルタ回動角度算出部88は、フィルタ入射角推定部86で推定された入射角θに基づいて、バンドパスフィルタ36の回動角度Rを算出する。
補正板回動制御部90は、バンドパスフィルタ36による変位量yと、光路補正板68による変位量yとが等しくなるように(y=y)、上記式(1)及び式(2)から補正板入射面38Aに対する反射レーザ光L2の入射角θを算出する。また、補正板回動制御部90は、算出された入射角θに基づいて、光路補正板38の回動角度Rを算出する。
モータ制御部92は、フィルタ回動制御部82で算出されたバンドパスフィルタ36の回動角度R、及び補正板回動制御部90で算出された光路補正板38の回動角度Rに基づいて、フィルタ用モータ44及び補正板用モータ46を回動させる。この際、モータ制御部92は、フィルタ用モータ44及び補正板用モータ46を互いに逆方向へ回動させる。
次に、制御部50の動作について説明する。
(レーザ測距部)
先ず、レーザ測距部70の動作について説明する。図10に示されるように、コントローラ66は、図示しない操作パネルからの制御信号を受信すると、レーザ測距部70を作動する。レーザ測距部70は、先ず、投光制御部72に制御信号を送信し、レーザダイオード16にレーザ光L1を発光させる。この際、コントローラ66は、レーザダイオード16のレーザ光L1の発光時刻をメモリ56に記憶する。
次に、測定対象物24反射された反射レーザ光L2を受光器40が受光すると、受光器40は、反射レーザ光L2の受光情報を電気信号に変換し、受光情報処理部74に出力する。受光情報処理部74は、反射レーザ光L2の受光情報を増幅等してコントローラ66へ出力する。また、受光情報処理部74は、受光器40が反射レーザ光L2を受光した受光時刻をコントローラ66へ出力する。コントローラ66は、受光情報処理部74から入力された受光時刻をメモリ56に記憶する。
次に、コントローラ66は、距離算出部76に制御信号を送信し、レーザ測距装置10から測定対象物24までの距離を算出させる。具体的には、距離算出部76は、メモリ56から発光時刻及び受光時刻を取得する。次に、距離算出部76は、発光時刻と受光時刻との差分を半分にした値(差分×1/2)にレーザ光L1の光速を乗じて、レーザ測距装置10から測定対象物24までの距離を算出し、コントローラ66に出力する。これにより、コントローラ66は、距離算出部76から入力された測定対象物24までの距離を、例えば表示部62に表示させる。
(透過波長補正部)
次に、透過波長補正部80の動作及び反射レーザ光L2の光路補正方法について説明する。図13には、透過波長補正部80の各処理ステップが示される。この透過波長補正部80は、例えば、コントローラ66によってレーザ測距部70が実行される際に、コントローラ66によって実行される。
コントローラ66は、先ず、ステップS1において、記憶部58からレーザダイオード16の基準温度T及びレーザダイオード16の温度変化量の閾値DMAXを取得する。次に、コントローラ66は、ステップS2において、温度センサ60からレーザダイオード16の温度Tを取得する。
次に、コントローラ66は、ステップS3において、レーザダイオード16の温度Tと基準温度Tとの差分(T−T)が閾値DMAX以上か否かを判定する。そして、温度Tと基準温度Tとの差分が閾値DMAX未満の場合(T−T<DMAX)は、コントローラ66は、ステップS2に戻る。この際、コントローラ66は、所定時間後にステップS2を再び実行しても良いし、レーザダイオード16のレーザ光L1の発光回数が所定回数以上になった場合にステップS2を再び実行しても良い。
一方、温度Tと基準温度Tとの差分が閾値DMAX以上の場合(T−T≧DMAX)は、コントローラ66は、ステップS4において、中心波長推定部84からレーザダイオード16の温度Tに対応するレーザ光L1の中心波長を取得する。次に、コントローラ66は、ステップS5において、フィルタ入射角推定部86からレーザ光L1の中心波長に対応する入射角θを取得する。次に、コントローラ66は、ステップS6において、フィルタ回動角度算出部88から入射角θに対応するバンドパスフィルタ36の回動角度Rを取得する。
次に、コントローラ66は、ステップS7において、補正板回動制御部90からバンドパスフィルタ36の回動角度Rに応じた光路補正板38の回動角度Rを取得する。具体的には、変位量yと変位量yとが等しくなるように(y=y)、上記式(2)から補正板入射面38Aに対する反射レーザ光L2の入射角θを算出すると共に、算出された入射角θに基づいて光路補正板38の回動角度Rを算出する。
次に、コントローラ66は、ステップS8においてモータ制御部92に制御信号を送信し、フィルタ用モータ44の回動軸44Aを回動角度Rまで回動させる。また、コントローラ66は、モータ制御部92に補正板用モータ46の回動軸46Aをフィルタ用モータ44の回動軸44Aとは逆方向に回動角度Rまで回動させる。
これにより、図6に示されるように、光路補正板38を透過した反射レーザ光L2の光路が、バンドパスフィルタ36による反射レーザ光L2の光路の変位方向とは反対方向へ変位され、反射レーザ光L2の光路が補正される。つまり、光路補正板38を透過した反射レーザ光L2の光路PCが、バンドパスフィルタ36を透過する前の反射レーザ光L2の光路PAの位置に戻される。この結果、受光器40に対する反射レーザ光L2の入射位置の位置ずれが制御される。その後、コントローラ66は、処理を終了する。
次に、本実施形態の効果について説明する。
本実施形態では、制御部50は、レーザダイオード16の温度変化に伴ってバンドパスフィルタ36を回動させ、フィルタ入射面36Aに対する反射レーザ光L2の入射角θを変化させる。これにより、レーザダイオード16の温度変化に伴う中心波長の変化に応じてバンドパスフィルタ36の透過波長が変化され、レーザダイオード16の中心波長にバンドパスフィルタ36の透過波長が合わせられる(一致される)。
したがって、本実施形態では、透過波長の幅(帯域幅)が狭いバンドパスフィルタ36を用いることができる。つまり、本実施形態では、温度変化に伴うレーザ光L1の中心波長の変化量を考慮して、バンドパスフィルタ36の透過波長の幅を広げなくても良い。そのため、受光器40に対する外乱光等のノイズを効率的に低減することができる。この結果、レーザ測距装置10の測距精度が向上する。
一方、反射レーザ光L2がバンドパスフィルタ36を透過すると、反射レーザ光L2の光路が変位する。また、反射レーザ光L2の光路の変位量yは、バンドパスフィルタ36の回動に伴って変動する。そのため、受光器40に対する反射レーザ光L2の入射位置がずれる可能性がある。
特に、本実施形態における受光器40は、図2に示されるように、複数の多分割受光素子42で形成される。この場合、レーザ測距装置10の測距精度が向上するものの、受光器40を単一の受光素子で形成する場合と比較して、各多分割受光素子42の受光領域42Aが狭くなる。そのため、受光領域42Aに対する反射レーザ光L2の入射位置の位置ずれの影響が大きくなる。具体的には、例えば、所定の受光領域42Aに入射されるべき反射レーザ光L2(実線)が、二点鎖線で示されるように、隣接する他の受光領域42Aに入射される可能性がある。
この対策として本実施形態では、図6に示されるように、バンドパスフィルタ36の回動に伴って制御部50が光路補正板38を回動させ、補正板入射面38Aに対する反射レーザ光L2の入射角θを変化させる。これにより、光路補正板38によってバンドパスフィルタ36による反射レーザ光L2の光路の変位が相殺され、光路補正板38を透過した反射レーザ光L2の光路PCがバンドパスフィルタ36を透過する前の反射レーザ光L2の光路PAの位置へ戻される。したがって、受光器40に対する反射レーザ光L2の入射位置の位置ずれが制御(抑制)される。
このように本実施形態では、多分割受光素子42によって測距精度を向上しつつ、各受光領域42Aに対する反射レーザ光L2の入射位置のずれを制御することができる。
また、本実施形態では、式(1)及び式(2)から、光路補正板38の補正板入射面38Aに対する反射レーザ光L2の入射角θを算出する。この場合、バンドパスフィルタ36とは厚み及び屈折率の少なくとも一方が異なる光路補正板38を用いることができる。したがって、光路補正板38の選択自由度が向上する。
また、本実施形態では、レーザダイオード16から発光されたレーザ光L1を駆動ミラー20によって偏向し、偏向されたレーザ光L1によって測定対象物24を走査する。これにより、広範囲に亘って測定対象物24にレーザ光L1を照射(スキャン)することができる。したがって、測距精度がさらに向上する。
さらに、本実施形態では、フィルタ用モータ44及び補正板用モータ46がステッピングモータとされる。これにより、簡単な構成で、バンドパスフィルタ36及び光路補正板38を精度良く回動させることができる。
次に、上記実施形態の変形例について説明する。
上記実施形態では、バンドパスフィルタ36の厚みT及び屈折率nと、光路補正板38の厚みt及び屈折率nとが異なるが、上記実施形態はこれに限らない。例えば、バンドパスフィルタ36の厚みt及び屈折率nと、光路補正板38の厚みt及び屈折率nとはそれぞれ同じとされても良い。
この場合は、例えば、図14に示されるように、バンドパスフィルタ36と光路補正板38とは、各々の回動軸44A,46Aの軸方向から見て、回動軸44Aと回動軸46Aとの間の仮想線Vに対して対称(線対称)に配置される。なお、仮想線Vとは、測定対象物24から受光器40へ向かう反射レーザ光L2の光路と直交する仮想の直交線を意味する。これにより、バンドパスフィルタ36による反射レーザ光L2の光路の変位量yと光路補正板38による反射レーザ光L2の光路の変位量yとが同じなるため(y=y)、バンドパスフィルタ36による反射レーザ光L2の光路の変位が補正される。
また、バンドパスフィルタ36と光路補正板38とは、対称関係を維持するように、互いに逆方向へ同じ回動量で回動される。より具体的には、補正板回動制御部90は、フィルタ回動角度算出部88によって算出されたバンドパスフィルタ36の回動角度Rと同じ回動角度Rで(R=R)、光路補正板38をバンドパスフィルタ36とは逆方向へ回動させる。これにより、仮想線Vに対するバンドパスフィルタ36と光路補正板38との対称関係が維持される。
次に、上記実施形態では、バンドパスフィルタ36による反射レーザ光L2の光路の変位量yと光路補正板38による反射レーザ光L2の光路の変位量yとが同じになるように、バンドパスフィルタ36の回動に伴って光路補正板38が回動される。しかしながら、光路補正板38は、当該光路補正板38を透過した反射レーザ光L2の光路をバンドパスフィルタ36による光路の変位方向とは反対方向へ変位させ、変位量yが小さくなるように回動されても良い。
また、上記実施形態では、光路補正板38が誘電体多層膜で形成されるが、光路補正板38は誘電体多層膜ではなく、他の材料で形成されても良い。
また、上記実施形態では、受光器40が多分割受光素子42で形成されるが、受光器は、例えば、単一の受光素子で形成されても良い。
また、上記実施形態では、バンドパスフィルタ36及び光路補正板38がフィルタ用モータ44及び補正板用モータ46によって回動されるが、上記実施形態はこれに限らない。例えば、一端側が回動軸を介して筐体12に取り付けられたバンドパスフィルタ36の他端側をソレノイド等のアクチュエータで押し引きすることにより、バンドパスフィルタ36を回動させても良い。なお、光路補正板38についても、アクチュエータで回動させても良い。
さらに、バンドパスフィルタ36及び光路補正板38は、ギヤ機構等によって回動されても良い。特に、図14に示されるように、バンドパスフィルタ36と光路補正板38とが互いに逆方向に同じ回動量で回動される場合には、互いに逆回動する一対の反転ギヤ機構を介してバンドパスフィルタ36及び光路補正板38を回動させても良い。
また、上記実施形態では、レーザ測距装置10に、コリメートレンズ18、駆動ミラー20、投光レンズ22、受光レンズ32及び集光レンズ34が設けられる。しかし、コリメートレンズ18、駆動ミラー20、投光レンズ22、受光レンズ32及び集光レンズ34の数や配置は、適宜変可能である。さらに、コリメートレンズ18、駆動ミラー20、投光レンズ22、受光レンズ32及び集光レンズ34は、適宜省略可能である。
以上、本願が開示する技術の一実施形態について説明したが、本願が開示する技術は上記の実施形態に限定されるものでない。また、上記実施形態及び各種の変形例を適宜組み合わせて用いても良いし、本願が開示する技術の要旨を逸脱しない範囲において、種々なる態様で実施し得ることは勿論である。
なお、以上の実施形態に関し、さらに以下の付記を開示する。
(付記1)
レーザ光を発光するレーザダイオードと、
前記レーザダイオードから発光され、測定対象物で反射されたレーザ光を受光する受光器と、
前記測定対象物で反射されたレーザ光が入射されるフィルタ入射面を有し、前記フィルタ入射面に入射されるレーザ光のうち、所定波長のレーザ光を前記受光器側へ透過させると共に、回動に伴って前記フィルタ入射面に対するレーザ光の入射角を変化させて前記受光器側へ透過させる前記所定波長を変更し、かつ、レーザ光の光路を変位させるバンドパスフィルタと、
前記バンドパスフィルタを透過したレーザ光が入射される補正板入射面を有し、前記バンドパスフィルタの回動に伴って該バンドパスフィルタとは逆方向へ回動し、前記補正板入射面に対するレーザ光の入射角を変化させ、該レーザ光の光路を前記バンドパスフィルタによる光路の変位方向とは反対方向へ変位させる光路補正板と、
を備えるレーザ測距装置。
(付記2)
前記光路補正板は、前記バンドパスフィルタの回動に伴って回動し、前記補正板入射面に入射されたレーザ光を、前記バンドパスフィルタによるレーザ光の光路の変位量に応じて変位させる、
付記1の記載のレーザ測距装置。
(付記3)
前記光路補正板は、前記バンドパスフィルタの回動に伴って回動し、前記補正板入射面に入射されたレーザ光を、前記バンドパスフィルタによるレーザ光の光路の変位量と同じ変位量で変位させる、
付記1又は付記2の記載のレーザ測距装置。
(付記4)
前記バンドパスフィルタと前記光路補正板とは、屈折率及び厚みが同じとされ、互いに平行する各々の回動軸の軸方向から見て、該回動軸の間で前記測定対象物から前記受光器へ向かうレーザ光の光路と直交する仮想線に対して対称に配置され、
前記光路補正板は、前記バンドパスフィルタの回動に伴って回動し、前記仮想線に対する前記バンドパスフィルタとの対称関係を維持する、
付記1〜付記3の何れか1つに記載のレーザ測距装置。
(付記5)
前記バンドパスフィルタと前記光路補正板とは、屈折率及び厚みの少なくとも一方が異なる、
付記1〜付記3の何れか1つに記載のレーザ測距装置。
(付記6)
前記レーザダイオードの温度を検出する温度検出部と、
前記温度検出部で検出された前記レーザダイオードの温度に基づいて、前記レーザダイオードが発光するレーザ光の中心波長を推定する中心波長推定部と、
前記中心波長推定部によって推定されたレーザ光の中心波長に基づいて、前記バンドパスフィルタを回動させるフィルタ回動制御部と、
前記バンドパスフィルタの回動角度に応じて前記光路補正板を回動させる補正板回動制御部と、
付記1〜付記5の何れか1つに記載のレーザ測距装置。
(付記7)
前記中心波長推定部によって推定されたレーザ光の中心波長を透過させる前記フィルタ入射面に対するレーザ光の入射角を推定するフィルタ入射角推定部を備え、
前記フィルタ回動制御部は、前記フィルタ入射角推定部で推定された前記入射角に基づいて前記バンドパスフィルタを回動させる、
付記6に記載のレーザ測距装置。
(付記8)
前記補正板回動制御部は、前記補正板入射面に対するレーザ光の入射角θを下記式(1)、式(2)、式(3)、式(a)及び式(e)から算出すると共に、算出した前記入射角θに基づいて前記光路補正板を回動させる、
付記6又は付記7に記載のレーザ測距装置。

ただし、
:バンドパスフィルタによる反射レーザ光の光路の変位量
:光路補正板による反射レーザ光の光路の変位量
:バンドパスフィルタの厚み
:光路補正板の厚み
θ:フィルタ入射面に対する反射レーザ光の入射角
θ:バンドパスフィルタの屈折角
θ:補正板入射面に対する反射レーザ光の入射角
θ:光路補正板の屈折角
:空気の屈折率(n=1)
:バンドパスフィルタの屈折率
:空気の屈折率(n=1)
:光路補正板の屈折率
である。
(付記9)
前記受光器は、多分割受光素子を有する、
付記1〜付記8の何れか1つに記載のレーザ測距装置。
(付記10)
前記レーザダイオードがレーザ光を発光してから、該レーザ光が前記測定対象物で反射されて前記受光器で受光されるまでの時間に基づいて、前記測定対象物までの距離を算出する距離算出部を備える、
付記1〜付記9の何れか1つに記載のレーザ測距装置。
(付記11)
前記バンドパスフィルタを回動させるフィルタ用モータと、
前記光路補正板を回動させる補正板用モータと、
付記1〜付記10の何れか1つに記載のレーザ測距装置。
(付記12)
前記フィルタ用モータ及び補正板用モータは、ステッピングモータとされる、
付記11に記載のレーザ測距装置。
(付記13)
前記レーザダイオードから発光されたレーザ光を回動しながら偏向し、該レーザ光によって前記測定対象物を走査する駆動ミラーを備える、
付記1〜付記12の何れか1つに記載のレーザ測距装置。
(付記14)
前記レーザダイオードから発光されたレーザ光を透過し、該レーザ光を前記測定対象物側へ投光させる投光レンズを備える、
付記1〜付記13の何れか1つに記載のレーザ測距装置。
(付記15)
前記測定対象物で反射されたレーザ光を集光し、前記受光器へ誘導する受光レンズを備える、
付記1〜付記14の何れか1つに記載のレーザ測距装置。
(付記16)
レーザダイオードから発光され、測定対象物で反射されたレーザ光がフィルタ入射面に入射されるバンドパスフィルタを前記レーザダイオードの温度に応じて回動させ、前記フィルタ入射面に対するレーザ光の入射角を変化させることにより、該バンドパスフィルタの透過波長を前記レーザダイオードの温度変化に伴って変化するレーザ光の中心波長に合わせ、
前記バンドパスフィルタを透過したレーザ光が補正板入射面に入射される光路補正板を前記バンドパスフィルタの回動に伴って該バンドパスフィルタとは逆方向へ回動させ、前記補正板入射面に対するレーザ光の入射角を変化させることにより、該レーザ光の光路を前記バンドパスフィルタによるレーザ光の光路の変位方向とは反対方向へ変位させる、
レーザ光の光路補正方法。
10 レーザ測距装置
16 レーザダイオード
20 駆動ミラー
22 投光レンズ
24 測定対象物
32 受光レンズ
34 集光レンズ
36 バンドパスフィルタ
36A フィルタ入射面
36B フィルタ射出面
38 光路補正板
38A 補正板入射面
40 受光器
42 多分割受光素子
44 フィルタ用モータ
44A 回動軸
46 補正板用モータ
46A 回動軸
60 温度センサ(温度検出部の一例)
76 距離算出部
82 フィルタ回動制御部
84 中心波長推定部
86 フィルタ入射角推定部
90 補正板回動制御部
L1 レーザ光
L2 反射レーザ光(測定対象物で反射されたレーザ光の一例)
V 仮想線
θa 入射角(フィルタ入射面に対するレーザ光の入射角の一例)
θc 入射角(補正板入射面に対するレーザ光の入射角の一例)

Claims (3)

  1. レーザ光を発光するレーザダイオードと、
    前記レーザダイオードから発光され、測定対象物で反射されたレーザ光を受光する受光器と、
    前記測定対象物で反射されたレーザ光が入射されるフィルタ入射面を有し、前記フィルタ入射面に入射されるレーザ光のうち、所定波長のレーザ光を前記受光器側へ透過させると共に、回動に伴って前記フィルタ入射面に対するレーザ光の入射角を変化させて前記受光器側へ透過させる前記所定波長を変更し、かつ、レーザ光の光路を変位させるバンドパスフィルタと、
    前記バンドパスフィルタを透過したレーザ光が入射される補正板入射面を有し、前記バンドパスフィルタの回動に伴って該バンドパスフィルタとは逆方向へ回動し、前記補正板入射面に対するレーザ光の入射角を変化させ、該レーザ光の光路を前記バンドパスフィルタによる光路の変位方向とは反対方向へ変位させる光路補正板と、
    前記レーザダイオードの温度を検出する温度検出部と、
    前記温度検出部で検出された前記レーザダイオードの温度に基づいて、前記レーザダイオードが発光するレーザ光の中心波長を推定する中心波長推定部と、
    前記中心波長推定部によって推定されたレーザ光の中心波長に基づいて、前記バンドパスフィルタを回動させるフィルタ回動制御部と、
    前記バンドパスフィルタの回動角度に応じて前記光路補正板を回動させる補正板回動制御部と、
    を備えるレーザ測距装置。
  2. 前記バンドパスフィルタと前記光路補正板とは、屈折率及び厚みが同じとされ、互いに平行する各々の回動軸の軸方向から見て、該回動軸の間で前記測定対象物から前記受光器へ向かうレーザ光の光路と直交する仮想線に対して対称に配置され、
    前記光路補正板は、前記バンドパスフィルタの回動に伴って回動し、前記仮想線に対する前記バンドパスフィルタとの対称関係を維持する、
    請求項1に記載のレーザ測距装置。
  3. 前記中心波長推定部によって推定されたレーザ光の中心波長を透過させる前記フィルタ入射面に対するレーザ光の入射角を推定するフィルタ入射角推定部を備え、
    前記フィルタ回動制御部は、前記フィルタ入射角推定部で推定された入射角に基づいて前記バンドパスフィルタを回動させる、
    請求項1又は請求項2に記載のレーザ測距装置。
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