JP6609503B2 - 車両のサイクリスト保護装置 - Google Patents
車両のサイクリスト保護装置 Download PDFInfo
- Publication number
- JP6609503B2 JP6609503B2 JP2016071690A JP2016071690A JP6609503B2 JP 6609503 B2 JP6609503 B2 JP 6609503B2 JP 2016071690 A JP2016071690 A JP 2016071690A JP 2016071690 A JP2016071690 A JP 2016071690A JP 6609503 B2 JP6609503 B2 JP 6609503B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- hood
- cyclist
- collision
- push
- vehicle
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Active
Links
Images
Description
特許文献1、2では、フード上で複数のエアバッグを平らに並べて展開する。
これにより、車両前部に衝突した歩行者の上体とフードとの間にエアバッグを平らに展開させて、当たりを弱めることができる。
そして、サイクリストと自動車とが衝突した場合、サイクリストの腰位置が高いため、上記特許文献1、2の保護装置では、好適にサイクリストを保護することができない可能性がある。
サイクリストは、衝突後に自動車のフードに乗り上げ、腰部がフードに引っ掛かり、その後撓んだフードにより跳ね上げられることがある。このような衝突形態に対して、上記特許文献1、2の保護装置は十分に機能し得ない可能性がある。
また、車両の前部に当たったサイクリストがフードの上に乗った場合に、フードが上下に撓みにくくなっているので、フードがサイクリストを押し上げ難い。しかも、衝突の対象がサイクリストである場合、それ以外の場合よりフードの後端部の押上量を小さくしているので、フード上で後側へ移動しようとするサイクリストの運動エネルギーは、ゆるい傾斜のフードを上ることにより吸収され易い。これらの働きにより、衝突したサイクリストの保護性能を向上させることができる。
自動車1は、自動車1の一例である。
図1の自動車1は、前部2、乗車部3、および後部4を有する。
乗車部3には、乗車した乗員が着座するシートなどが設けられる。乗車部3の前面には、前部2の上面の上側となる位置にフロントガラス7が設けられる。フロントガラス7の後側には、乗員室のルーフトップ8が位置する。
後部4は、乗車部3より後へ突出する部分である。後部4には、ラッゲージスペースが設けられる。
サイクリストが自動車1の前に衝突すると、サイクリストの腰位置が高いため、図2(A)に示すように、サイクリストは衝突後に自動車1のフード5に乗り上げる。
そして、乗り上げたサイクリストの荷重により図2(B)に示すようにフード5か窪み変形し、その後に図2(C)に示すようにフード5がサイクリストを押し上げる。
このようにフード5で押し上げられたサイクリストは、自動車1とサイクリストの相対速度および相対移動方向に従って、図2(D)に示すようにたとえば後方へ移動する。この際、サイクリストの頭部がフロントガラス7に当たる可能性もある。
図3に示すように、歩行者が自動車1の前に衝突すると、歩行者の上体が腰位置を支点として自動車1のフード5へ向かって下へ回転する。こように、歩行者は、衝突後にフード5に乗り上げにくい。また、フード5の上を後方へ向かって移動することも起き難い。
本実施形態では、衝突したサイクリストの保護性能を向上させる。
図4のサイクリスト保護装置11は、右押上装置12、左押上装置13、右係合部材14、中央係合部材15、左係合部材16、を有する。
また、フード5の前端中央は、フードラッチ9により自動車1の車体に開閉可能に固定されている。
左押上装置13は、フード5の前後方向の後左端部に設けられ、フード5の後左端部を押し上げる。
右押上装置12と左押上装置13とは、フード5の後端に沿って自動車1の車幅方向に並べて設けられる。
中央係合部材15は、フード5の前後方向の中央部であって左右方向の中央部に設けられる。
左係合部材16は、フード5の前後方向の中央部であって左右方向の左側部に設けられる。
そして、各係合部材14〜16は、自動車1の前部2に取り付けられた一対の可動部材17からなる。一対の可動部材17の間に、フード5から下へ突出する球状のフード側部材18を挟むことにより、各係合部材14〜16はフード5と係合できる。
また、右係合部材14、中央係合部材15、および左係合部材16は、フード5についての前後方向の中央部において自動車1の車幅方向に並べて設けられる。
図5の制御系には、撮像デバイス21、レーダ22、制御部24、が図示されている。また、制御対象としての複数の押上装置12,13と、複数の係合部材14〜16とも併せて図示されている。
たとえば、衝突を検出した場合、複数の係合部材14〜16のすべてをフード5の中央部と係合させ、複数の押上装置12,13のすべてでフード5の後側を押し上げる。
レーダ22は、図1に示すようにたとえば自動車1の前部2の前面に配置される。レーダ22は、超音波や電波を発し、その反射波の有無等に応じて自動車1の前方の周辺状況を観測する。
そして、制御部24は、自動車1の前方を通過するサイクリストや歩行者などの障害物を特定し、該障害物の衝突の可能性を判断し得る。
制御部24は、図6の衝突制御を周期的に実施する。
具体的には、複数の係合部材14〜16のすべてをフード5の中央部と係合させ、複数の押上装置12,13のすべてでフード5の後側を押し上げる。この際、フード5の後側を、低く押し上げる。
具体的には、複数の係合部材14〜16のすべてをフード5の中央部と係合させ、複数の押上装置12,13のすべてでフード5の後側を押し上げる。この際、フード5の後側を、高く押し上げる。
図7(A)に示すように、自動車1と衝突したサイクリストは、前から自動車1の前部2に当たる。
サイクリストとの衝突が予想または検出されると、図7(B)に示すように、係合部材がフード5に係合され、その後に図7(C)に示すように、押上装置によりフード5の後端側を押し上げる。サイクリストが衝突する場合、自動車1に乗車した乗員の視線より下側に収まるようにフード5を低く押し上げる。
そして、前部2に衝突したサイクリストは、その後、フード5の前部2の上に乗る。この際、フード5の前部2は、係合部材がフード5に係合されているため、上下に撓みにくい。よって、フード5の前部2の上に乗ったサイクリストの身体は、フード5により押し上げられることなく、慣性により後方へ移動する。また、フード5の後部4は、押上装置により押し上げられている。よって、サイクリストの運動エネルギーはフード5を上ることで吸収され、サイクリストの身体は慣性により後方へ移動し難くなる。
サイクリスト以外の他の物体としては、たとえば他の自動車1、構造物がある。
図8(A)に示すように、自動車1と衝突した物体は、前から自動車1の前部2に当たる。
他の物体との衝突が予想または検出されると、図8(B)に示すように、係合部材がフード5に係合され、その後に図8(C)に示すように、押上装置によりフード5の後端側を押し上げる。他の物体が衝突する場合、乗員室のルーフトップ8と同じ高さになるように、フード5の後端を高く押し上げる。
そして、前部2に衝突した他の物体は、その後、フード5の前部2に押し込まれる。この際、フード5の前部2は、係合部材がフード5に係合されているため、衝撃吸収部材として機能する。しかも、フード5の後部4は、押上装置によりルーフトップ8と同じ高さに押し上げられている。よって、前部2により衝撃が吸収しきれずにフード5が後へ移動することがあったとしても、フード5の後端が乗員室に向かって進行し難くできる。乗員室の形状を維持できる。
また、自動車1の前部2に当たったサイクリストがフード5の上に乗った場合に、フード5が上下に撓みにくくなっているので、フード5がサイクリストを押し上げ難い。しかも、衝突の対象がサイクリストである場合、それ以外の場合よりフード5の後端部の押上量を小さくしているので、フード5上で後側へ移動しようとするサイクリストの運動エネルギーは、ゆるい傾斜のフード5を上ることにより吸収され易い。これらの働きにより、衝突したサイクリストの保護性能を向上させることができる。
この他にもたとえば、係合部材14〜16は、たとえばサイクリストが衝突した衝撃により機械的に可動してフード5の中央部に係合してもよい。この場合、制御部24は、押上装置12,13を制御すればよい。
2…前部
3…乗車部
4…後部
5…フード
6…ノーズコーン
7…フロントガラス
8…ルーフトップ
9…フードラッチ
11…サイクリスト保護装置
12…右押上装置(押上装置)
13…左押上装置(押上装置)
14…右係合部材(係合部材)
15…中央係合部材(係合部材)
16…左係合部材(係合部材)
17…可動部材
18…フード側部材
21…撮像デバイス
22…レーダ
24…制御部
Claims (4)
- 車両の乗員室から前へ突出する前部の上面を形成するフードと、
衝突の際に前記フードの前後方向の略中央部と係合する係合部材と、
前記フードの前後方向の後端部に設けられ、前記フードを押し上げる押上装置と、
衝突の際に前記押上装置により前記フードの後側を押し上げる制御部と、
を有し、
前記制御部は、
前記前部にサイクリストが衝突する場合、それ以外の場合より前記フードの後端部の押上量を小さくする、
車両のサイクリスト保護装置。 - 前記制御部は、
衝突の際に前記係合部材を前記フードの略中央部に係合させるとともに前記押上装置により前記フードの後側を押し上げ、
前記前部にサイクリストが衝突する場合には、それ以外の場合より前記フードの後端部の押上量を小さくする、
請求項1記載の車両のサイクリスト保護装置。 - 前記制御部は、
前記前部にサイクリストが衝突する場合、前記車両に乗車した乗員の視線より下側に収まるように前記フードを低く押し上げる、
請求項1または2記載の車両のサイクリスト保護装置。 - 前記制御部は、
前記前部にサイクリスト以外が衝突する場合、後端が前記車両の乗員室のルーフトップと同等の高さとなるように前記フードを高く押し上げる、
請求項1から3のいずれか一項記載の車両のサイクリスト保護装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2016071690A JP6609503B2 (ja) | 2016-03-31 | 2016-03-31 | 車両のサイクリスト保護装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2016071690A JP6609503B2 (ja) | 2016-03-31 | 2016-03-31 | 車両のサイクリスト保護装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2017178208A JP2017178208A (ja) | 2017-10-05 |
JP6609503B2 true JP6609503B2 (ja) | 2019-11-20 |
Family
ID=60009023
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2016071690A Active JP6609503B2 (ja) | 2016-03-31 | 2016-03-31 | 車両のサイクリスト保護装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP6609503B2 (ja) |
-
2016
- 2016-03-31 JP JP2016071690A patent/JP6609503B2/ja active Active
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP2017178208A (ja) | 2017-10-05 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP6298844B2 (ja) | 車両のサイクリスト保護装置 | |
US8483945B2 (en) | Method for reducing the energy absorbed by a vehicle in a collision and a system for implementing the method | |
US11040693B2 (en) | Vehicular protection device and vehicle | |
CN108657037A (zh) | 车辆座椅控制装置、车辆座椅控制方法以及存储介质 | |
US9457762B2 (en) | Active hood front cover for pedestrian protection | |
Hu et al. | Toward designing pedestrian–friendly vehicles | |
JP2017178211A (ja) | 車両のサイクリスト保護装置 | |
WO2006070865A1 (ja) | 車両運動制御装置 | |
US9102307B2 (en) | Safety arrangement for a vehicle | |
JP2017178205A (ja) | 車両のサイクリスト保護装置 | |
US8060280B2 (en) | Vision system for deploying safety systems | |
JP4501521B2 (ja) | 車両用衝突衝撃制御装置 | |
JP6609503B2 (ja) | 車両のサイクリスト保護装置 | |
JP6683394B2 (ja) | 車両のサイクリスト保護装置 | |
CN111094079B (zh) | 车辆的行人保护装置 | |
JP6609504B2 (ja) | 車両のサイクリスト保護装置 | |
US20080224458A1 (en) | Active vehicle impact dampenning system | |
JP6764242B2 (ja) | 車両のサイクリスト保護装置 | |
JP6764241B2 (ja) | 車両のサイクリスト保護装置 | |
JP6643165B2 (ja) | 車両のサイクリスト保護装置 | |
JP6609502B2 (ja) | 車両のサイクリスト保護装置 | |
JP6432730B2 (ja) | 車両の前部構造 | |
WO2014098078A1 (ja) | 車両 | |
KR20110090337A (ko) | 자동차 | |
Tank et al. | Development of a Vehicle Structure for Crashworthiness-Telco Experience |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20181220 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20191001 |
|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20190927 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20191028 |
|
R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Ref document number: 6609503 Country of ref document: JP Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |