JP6609100B2 - 機械加工屑回収方法および機械加工屑回収システム - Google Patents

機械加工屑回収方法および機械加工屑回収システム Download PDF

Info

Publication number
JP6609100B2
JP6609100B2 JP2014265695A JP2014265695A JP6609100B2 JP 6609100 B2 JP6609100 B2 JP 6609100B2 JP 2014265695 A JP2014265695 A JP 2014265695A JP 2014265695 A JP2014265695 A JP 2014265695A JP 6609100 B2 JP6609100 B2 JP 6609100B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
workpiece
machining
tool
scrap
unit
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2014265695A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2016124054A (ja
Inventor
昂志 北畑
秀夫 河原
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Kawasaki Motors Ltd
Original Assignee
Kawasaki Jukogyo KK
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Kawasaki Jukogyo KK filed Critical Kawasaki Jukogyo KK
Priority to JP2014265695A priority Critical patent/JP6609100B2/ja
Publication of JP2016124054A publication Critical patent/JP2016124054A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6609100B2 publication Critical patent/JP6609100B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Machine Tool Sensing Apparatuses (AREA)
  • Turning (AREA)
  • Numerical Control (AREA)
  • Manipulator (AREA)

Description

本発明は、ワーク(被加工物)に対して旋削加工または孔あけ加工等の機械加工したときに生じる機械加工屑(切屑)を回収する機械加工屑回収方法および機械加工屑回収システムに関する。
これまでにも旋削等の機械加工時に生じる切屑を効率的に処理する技術がいくつか提案されている。たとえば特許文献1に記載の切屑処理機能付き工作機械は、引張力付与手段および切屑誘導手段等の切屑回収手段を用いて、ワークWから流出する切屑を所望の方向に誘導することにより、連続的な切屑処理を行うとともに、切削抵抗、動力、熱、工具摩耗等を減少させようとするものである。
しかしながら、特許文献1に記載の切屑処理機能付き工作機械においては、機械加工中に切屑回収手段の位置が固定されているため、工具によるワークの加工ポイントと切屑回収手段との間の相対的な位置(両者間の距離)を制御することができず、旋削加工条件を変更した場合、または切屑の流出方向が変化した場合、切屑回収手段により切屑が回収されなくなるため、機械加工を中断した後に切屑回収手段の位置を手作業で調整し、作業者が回収されなかった切屑を取り除く必要があった。
すなわち特許文献1に記載の切屑処理機能付き工作機械には、機械加工中に大量の切屑が発生しても、回収状況を常時検知する手段は設けられていないので、そのまま機械加工が続行され、切屑が工具に絡みつくと、機械加工を中断して手作業で取り除き、切屑回収手段の位置を再調整する必要があり、作業性を低下させることがあった。また大量の切屑が発生した状態で機械加工を続行すると、切屑がワークに衝突して、ワークの表面仕上げ精度が損なわれることがあった。
特開2009-208162号公報
本発明は、上記課題を解決するためになされたものであり、加工屑の流出方向に応じて前記工具と前記屑回収部との間の相対的な位置を一定に維持するように屑回収部の位置と姿勢を制御することにより、切屑回収手段が確実に切屑を捕獲できるように構成された機械加工屑回収方法および機械加工屑回収システムを提供することを目的とする。
本発明に係る機械加工屑回収方法は、工具を用いてワークを機械加工するステップと、多関節ロボットに保持された屑回収部を用いて、ワークを機械加工したときに生じる加工屑を回収するステップと、前記ワークと前記屑回収部を含む領域を撮像して画像信号を出力するステップと、前記画像信号に基づき、前記加工屑の流出方向に応じて前記工具と前記屑回収部との間の相対的な位置を一定に維持するように前記屑回収部の位置と姿勢を制御するステップとを有する。また、上記機械加工屑回収方法を実現する機械加工屑回収システムは、ワークを保持するワーク保持ユニット、およびワークを機械加工する工具を有する加工ユニットとともに利用可能であって、ワークを機械加工したときに生じる切屑を回収する屑回収部と、屑回収部を保持する多関節ロボットと、前記ワークと前記屑回収部を含む領域を撮像する撮像素子と、前記撮像素子から出力された画像信号に基づき、前記加工屑の流出方向に応じて前記屑回収部の位置と姿勢を制御する屑回収システム制御部とを備える。
上記機械加工屑回収方法および機械加工屑回収システムによれば、加工屑の流出方向に応じて前記工具と前記屑回収部との間の相対的な位置を一定に維持するように屑回収部の位置と姿勢を制御することにより、屑回収部が確実に切屑を捕獲できるように巻取スプールの位置を制御することができる。こうして巻取スプールによる切屑の捕獲ミスに起因したワークの表面不具合を回避し、ワークの機械加工の作業性を格段に向上させることができる。
上記機械加工屑回収方法は、ワークを機械加工する工具の位置に関する位置信号に基づいて前記工具と前記屑回収部との間の相対的な位置を一定に維持するように制御するステップを有してもよい。また、屑回収システム制御部は、工具を操作する数値制御工作機械の工具の位置に関する信号または指令値を、加工ユニットの加工ユニット制御部からリアルタイムで受信して、工具の位置にリンクするように工具と屑回収部(特に巻取スプール)との間の相対的な位置を一定に維持することができる。
したがって、加工ユニットをロボットアーム等で構成して、数値制御工作機械に取り付けた工具の位置情報をロボットアームに提供することにより、機械加工条件が変更されても、数値制御工作機械に対する設定入力値(プログラム)を変更するだけで、工具と巻取スプールとの間の相対的な位置を常に一定に維持することができる。また機械加工中に、切屑の流出方向が変化しても、ロボットアームの動きを切屑の流出方向に追従させることにより、安定的に切屑を回収することができる。
好適には、上記機械加工屑回収方法は、前記屑回収部およびワークを含む所定の領域における画像を撮像して、画像信号を出力するステップと、画像信号に基づいて前記屑回収部の位置を制御するステップとを有してもよい。すなわち機械加工屑回収システムは、屑回収部およびワークを含む所定の領域における画像を撮像するビジョンセンサをさらに備え、屑回収システム制御部は、画像信号に基づいて屑回収部の位置を制御してもよい。このように、工具によるワークの機械加工状態を視覚的にモニタすることにより、より高い信頼性で切屑を捕獲することができる。
機械加工が旋削加工である場合、上記機械加工屑回収方法は、ワークを所定軸の周りで所定のワーク回転速度で回転可能に保持するステップと、前記工具が所定軸から所定の位置で所定の切込量を機械加工するように前記工具を制御するステップと、ワークのワーク回転速度、前記工具の位置および切込量から、前記屑回収部が回転して加工屑を回収するときの巻取回転速度を決定し、その巻取回転速度で前記屑回収部を回転させるステップとを有してもよい。すなわち、屑回収システム制御部は、a)ワークが所定軸の周りで所定のワーク回転速度で回転し、b)スローアウェイバイト等の工具が所定軸から所定の位置で所定の切込量のワークを旋削し、c)ワークのワーク回転速度、工具の位置および切込量から、屑回収部が回転して切屑を回収するときの巻取回転速度を決定し、d)屑回収部が巻取回転速度で回転するように制御してもよい。こうして、ワーク回転速度等から計算された、巻取スプール等の屑回収部を適正な巻取回転速度でフィードバック制御することにより、確実に安定的に切屑を回収することができる。
同様に、機械加工が孔あけ加工である場合、上記機械加工屑回収方法は、前記工具を所定の工具回転速度で回転可能に保持するステップと、前記工具の工具回転速度および切込量から、前記屑回収部が回転して加工屑を回収するときの巻取回転速度を決定し、その巻取回転速度で屑回収部を回転させるステップとを有してもよい。すなわち、屑回収システム制御部は、e)ドリル等の工具が所定の工具回転速度で回転するように制御し、f)工具の工具回転速度および切込量から、屑回収部が回転して切屑を回収するときの巻取回転速度を決定し、d)屑回収部が巻取回転速度で回転するように、制御してもよい。以上のように、機械加工が孔あけ加工であっても同様に、工具回転速度等から計算された、巻取スプール等の屑回収部を適正な巻取回転速度でフィードバック制御することにより、確実に安定的に切屑を回収することができる。
さらに好適には、上記機械加工屑回収方法は、前記屑回収部およびワークを含む所定の領域における画像を撮像して、画像信号を出力するステップと、画像信号をモニタして、加工屑が回収されたか否かを判断するステップとを有してもよい。すなわち機械加工屑回収システムは、屑回収部およびワークを含む所定の領域における画像を撮像するビジョンセンサをさらに備え、屑回収システム制御部は、画像信号をモニタして、切屑が回収されたか否かを判断してもよい。このように、工具によるワークの機械加工状態を視覚的にモニタすることにより、より高い信頼性で切屑を回収することができる。
同様に、上記機械加工屑回収方法は、前記屑回収部とワークとの間にある加工屑の電気抵抗値を検知するステップと、加工屑の電気抵抗値をモニタして、加工屑が回収されたか否かを判断するステップとを有してもよい。すなわち、機械加工屑回収システムは、屑回収部が切屑を回収したとき、屑回収部とワークとの間にある切屑の電気抵抗値を検知する抵抗検知部をさらに備え、屑回収システム制御部は、切屑の電気抵抗値をモニタして、切屑が回収されたか否かを判断してもよい。このように、工具によるワークの機械加工状態を電気的にモニタすることにより、より高い信頼性で切屑を回収することができる。
さらに好適には、上記機械加工屑回収方法は、加工屑が回収されていないと判断されたとき、ワークを機械加工するステップを停止させてもよい。すなわち、屑回収システム制御部は、加工屑が回収されていないと判断したとき、ワークの機械加工を停止するように制御してもよい。このように、機械加工中の切屑の回収失敗に起因して、ワーク内に大量に蓄積した切屑が、工具に絡みつき、ワークの表面に衝突して傷つけることを回避することができる。
また、上記機械加工屑回収方法は、前記抵抗検知部からの加工屑の電気抵抗値をモニタして、その電気抵抗値に基づいて加工屑の形態および厚さを推定するステップと、加工屑が所望される形態および厚さとなるように、ワークのワーク回転速度、および前記工具の工具回転速度、送り速度、ならびに切込量のうちの少なくとも1つを制御するステップとを有してもよい。すなわち、屑回収システム制御部は、抵抗検知部からの切屑の電気抵抗値をモニタして、その電気抵抗値に基づいて切屑の形態および厚さを推定するとともに、所望される切屑の形態および厚さを実現するように、ワークのワーク回転速度、および工具の工具回転速度、送り速度、ならびに切込量のうちの少なくとも1つを制御してもよい。このように屑回収システム制御部は、切屑の電気抵抗値に基づいて、回収の成否のみならず、切込量またはワーク回転速度等の指令値を適時に加工ユニット制御部または保持ユニット制御部にフィードバックすることができる。
とりわけ上記機械加工屑回収方法は、前記抵抗検知部からの加工屑の電気抵抗値をモニタして、所定の範囲内にあった電気抵抗値が、工具でワークを機械加工する時間が経過するとともに所定の範囲を超えたとき、前記工具の耐用期間が経過したと判断するステップと、前記工具の耐用期間が経過したと判断したとき、前記工具の交換を促すようにユーザに警告を与えるステップとを有してもよい。すなわち、屑回収システム制御部は、抵抗検知部からの切屑の電気抵抗値をモニタし、所定の範囲内にあった電気抵抗値が、工具でワークを機械加工する時間が経過するにつれて、所定の範囲を超えたとき、工具の耐用期間が経過したと判断して、工具の交換を促すようにユーザに警告を与えるように構成してもよい。このようにユーザは工具の交換時期を事前に知ることができる。
同様に、上記機械加工屑回収方法は、前記ビジョンセンサからの画像信号をモニタして、その画像信号に基づいて加工屑の形態および厚さ、または加工屑の温度を推定するステップと、加工屑が所望される形態および厚さ、または加工屑となるように、ワークのワーク回転速度、および前記工具の工具回転速度、送り速度、ならびに切込量のうちの少なくとも1つを制御するステップとを有してもよい。すなわち、屑回収システム制御部は、ビジョンセンサからの画像信号をモニタして、その画像信号に基づいて加工屑の形態および厚さ、または加工屑の温度を推定するとともに、加工屑が所望される形態および厚さ、または加工屑となるように、ワークのワーク回転速度、および工具の工具回転速度、送り速度、ならびに切込量のうちの少なくとも1つを制御してもよい。屑回収システム制御部は、切屑の画像信号に基づいて、回収の成否のみならず、切込量またはワーク回転速度等の指令値を適時に加工ユニット制御部または保持ユニット制御部にフィードバックすることができる。
さらに上記機械加工屑回収方法は、前記ビジョンセンサからの画像信号をモニタして、その画像信号に基づいて加工屑の温度を推定するステップと、加工屑の所望される形態および厚さとなるように、ワークのワーク回転速度、および前記工具の工具回転速度、送り速度、ならびに切込量のうちの少なくとも1つを制御するするステップとを有してもよい。すなわち、屑回収システム制御部は、ビジョンセンサからの画像信号をモニタして、その画像信号に基づいて切屑の温度を推定するとともに、切屑の所望される形態および厚さとなるように、ワークのワーク回転速度、および工具の工具回転速度、送り速度、ならびに切込量のうちの少なくとも1つを制御してもよい。
本発明によれば、工具と前記屑回収部との間の相対的な位置を一定に維持するように屑回収部の位置と姿勢を制御することにより、巻取スプールが確実に切屑を捕獲できるように巻取スプールの位置を制御することができる。こうして巻取スプールによる切屑の捕獲ミスに起因したワークの表面不具合を回避し、ワークの機械加工の作業性を格段に向上させることができる。
本発明の実施の形態1に係る機械加工屑回収システム、これとともに用いられる加工ユニット、および保持ユニットを示す斜視図である。 実施の形態1に係る機械加工屑回収システム、加工ユニット、および保持ユニットの概略的構成を示すブロック図である。 実施の形態2に係る機械加工屑回収システム、加工ユニット、および保持ユニットの概略的構成を示すブロック図である。 (a)および(b)は、工具により所定の切削条件(指令値)で切削されたときのワークから生じる切屑(切削状態)を示す断面図であって、(a)は、流れ型の切屑を示し、(b)は、せん断型の切屑を示す。 実施の形態3に係る機械加工屑回収システム、加工ユニット、および保持ユニットの概略的構成を示すブロック図である。 実施の形態3に係る抵抗検知部およびこれに関連する構成部品を示す概略図である。 切屑(切削状態)を示す図4(a)および図4(b)と同様の断面図であって、(c)および図7(d)は、それぞれ(a)および(b)に示す切削状態に対応する切屑の電気抵抗値の変動を概略的に示すグラフである。 実施の形態3の変形例に係る抵抗検知部およびこれに関連する構成部品を示す概略図である。
以下、添付図面を参照して本発明に係る機械加工屑回収システムおよび機械加工屑回収方法の実施の形態について説明する。各実施の形態および各図面において、同一または対応する構成部品には、同一または対応する参照符号を付す。なお各実施の形態において、同一または対応する構成部品について重複する点については説明を省略する。
(実施の形態1)
図1は、本発明の実施の形態1に係る機械加工屑回収システム1、これとともに用いられる加工ユニット20、および保持ユニット30を示す斜視図であり、図2は、これらの概略的構成を示すブロック図である。機械加工屑回収システム1は、詳細後述するように、保持ユニット30により保持されたワークWを、加工ユニット20により旋削等の機械加工されたときに生じる加工屑(切屑)Sを効率よく、高い信頼性で回収するものである。
まず保持ユニット30の概略的な構成および動作について説明する。図1に示す保持ユニット30は、ワークWを着脱可能に保持するためのプラットフォーム(台座、図示せず)と、これを所定の回転軸Zの周りに所定の回転速度(ワーク回転速度)で回転させる駆動モータ32(図2)と、駆動モータ32に電気的に接続され、そのワーク回転速度を制御する保持ユニット制御部34とを有する。保持されるワークWは、旋削加工および孔あけ加工等に適した任意の導電性材料(たとえば金属)で構成されている。図1では、保持ユニット30は、円筒ワークWを旋削加工するものとして示したが、これに限定されるものではなく、ワークWを着脱可能に保持するものであれば任意の構成を有するものであってもよい。
次に、加工ユニット20の概略的な構成および動作について説明する。図1に示す加工ユニット20は、保持ユニット30に保持された円筒ワークWを旋削加工する工具22と、工具22を保持する数値制御工作機械(NC工作機械)24と、NC工作機械24の加工パス等を制御する加工ユニット制御部26とを有する。工具22は、例えばシャンクと、その先端部に置換可能に固定されたチップ(刃)とを有するスローアウェイバイトであってもよい。
図1に示すように、保持ユニット30がワークWを所定の回転軸Zの周りで回転させ、NC工作機械24が回転軸Zから所定の半径位置で工具22を円筒ワークWに当接させるとともに、回転軸方向および半径方向に工具22を直線送り運動させることによりワークWを旋削することができる。すなわち加工ユニット20は、保持ユニット30と協働して、加工ユニット制御部26から指令された加工パスに沿ってワークWを任意の切込量で旋削加工することができる。このとき、旋削されたワークWから連続的に延びる切屑(加工屑)Sが形成される。
加工ユニット20のNC工作機械24には、スローアウェイバイト以外の工具22として、ドリルまたはリーマ等(図示せず)を取り付けてもよく、保持ユニット30がワークWを固定し、ドリルをワークWに当接させた状態でドリルを所定の回転速度(工具回転速度)で回転させることにより、孔あけ加工することができる。このとき同様に、孔あけ加工されたワークWから連続的に延びる切屑(加工屑)Sが形成される。
上述のように、本発明に係る機械加工屑回収システム1は、加工ユニット20および保持ユニット30を用いてワークWを機械加工したとき、ワークWから連続的に延びる切屑Sが形成されるような任意の機械加工に適用することができる。
次に、図1および図2を参照しながら、本発明の実施の形態1に係る機械加工屑回収システム1の構成および動作について説明する。この機械加工屑回収システム1は、概略、保持ユニット制御部34および加工ユニット制御部26と通信可能に接続された屑回収システム制御部5と、これに制御される回収ユニット10と、その先端部に配置された屑回収部12とを有する。
回収ユニット10は、たとえば一般的な多関節ロボットアームで構成され、屑回収部12、およびこれに回転可能に取り付けられた巻取スプール13を変位自在に保持することができる。すなわち屑回収システム制御部5は、回収ユニット10を用いて、ワークWに対して屑回収部12および巻取スプール13を任意の位置および姿勢に移動させることができる。
屑回収部12は、ワークWを機械加工したときにワークWから連続的に延びる切屑Sを巻き取る巻取スプール13と、巻取スプール13を任意の回転速度(巻取回転速度)で回転駆動させる巻取装置(回転モータ)14とを有する。また屑回収システム制御部5は、屑回収部12の巻取装置14に動作可能に接続されており、巻取スプール13の巻取回転速度を制御することができる。
機械加工屑回収システム1は、以下のように動作する。ユーザが所望する機械加工条件(ワークWの最終形態等を含む)について、図示しない入力操作部を介して加工ユニット制御部26に入力する。加工ユニット制御部26は、工具22の加工パス(移動軌跡)、工具22の切込量、送り速度、ワーク回転速度、屑回収部12の位置や姿勢、および巻取回転速度等のパラメータ(以下、これらを総称して「指令値」という。)に基づいて、NC工作機械24、保持ユニット30の駆動モータ、回収ユニット10、および屑回収部12(巻取装置14を含む)の動作を制御する。こうしてワークWは工具22により旋削され、切屑SはワークWから連続的に形成され、巻取スプール13に巻き取られる。
一方、実施の形態1に係る回収ユニット10は、上述のように多関節ロボットアーム等で構成されており、NC工作機械24の工具22の位置と同様、屑回収システム制御部5を用いて屑回収部12の巻取スプール13の位置を事前設定または工具の現在の位置情報からフィードバックして制御することができる。すなわち実施の形態1に係る屑回収システム制御部5は、NC工作機械24から得られた工具22の位置に関する信号または指令値を、加工ユニット制御部26からリアルタイムで受信して、工具22の位置にリンクするように屑回収部12の巻取スプール13の位置を制御することにより、工具22と屑回収部12の巻取スプール13との間の相対的な位置を常に一定に維持することができる。
一般に、切屑Sの流出方向は、機械加工条件(指令値)やワークWの種類、工具磨耗等の経時的変化に伴って変動する。切屑Sの流出方向が変動すると、巻取スプール13が切屑Sを回収できなくなることがある。すると切屑Sは、ワークWに衝突して、ワークWの表面を傷つけることになるので、作業者は、旋削を一旦中断して、ワークW内の回収されなかった切屑Sを取り除き、巻取スプール13の位置を手動で再調整して、ワークWの旋削を再開する必要がある。これは、ワークWの旋削の作業性を著しく低下させるものである。
しかしながら、実施の形態1に係る機械加工屑回収システム1は、加工ユニット制御部26から得られた工具22の位置に関する指令値を受信して、巻取スプール13の位置を工具22の位置に追随させて、工具22と巻取スプール13との間の相対的な位置を一定に維持することにより、巻取スプール13が確実に切屑Sを回収できるように巻取スプール13の位置を制御する。このように実施の形態1に係る機械加工屑回収システム1によれば、巻取スプール13による切屑Sの回収ミスに起因したワークWの表面不具合を回避し、ワークWの旋削の作業性を格段に向上させることができる。
(実施の形態2)
図3、図4(a)および図4(b)を参照しながら、本発明の実施の形態2に係る機械加工屑回収システム1について以下説明する。実施の形態2の機械加工屑回収システム1は、屑回収部12がビジョンセンサ15をさらに有する点を除き、実施の形態1の機械加工屑回収システム1と同様の構成を有するので、重複する点については説明を省略する。
図3は、本発明の実施の形態2に係る機械加工屑回収システム1、これとともに用いられる加工ユニット20、および保持ユニット30の概略的構成を示すブロック図である。上述のように、屑回収部12は、巻取スプール13およびワークWを含む所定の視野領域における画像を撮像するビジョンセンサ15を有する。
ビジョンセンサ15は、たとえば電荷結合素子(CCD:Charge Coupled Device)等の撮像素子からなり、スローアウェイバイト(工具)22によるワークWの旋削状態を撮像するものである。ビジョンセンサ15は、工具22によるワークWの機械加工状態を視覚的にモニタするものであれば任意のものを用いてもよい。また屑回収システム制御部5は、屑回収部12の巻取装置14に動作可能に接続され、屑回収部12(巻取スプール13)の位置および角度のみならず、巻取スプール13の巻取回転速度を制御することができる。
機械加工屑回収システム1は、以下のように動作する。ユーザが所望する機械加工条件を加工ユニット制御部26に入力すると、加工ユニット制御部26は、工具22の加工パス等の指令値を計算し、その指令値に基づいて、NC工作機械24を制御するとともに、屑回収システム制御部5および保持ユニット制御部34に指令値を通信し、これらのユニット制御部26,34がワークWの駆動モータ32および回収ユニット10(巻取装置14を含む)の動作を制御する。こうしてワークWは工具22により旋削され、切屑SがワークWから連続的に形成され、巻取スプール13に巻き取られる。
実施の形態2に係る屑回収部12は、ビジョンセンサ15を用いて、屑回収部12(特に巻取スプール13)およびワークWを含む所定の領域における画像を撮像して、屑回収システム制御部5に画像信号を出力する。屑回収システム制御部5は、当業者に知られたパターンマッチング手法または画像認識処理手法を用いて、ワークWの旋削表面および/または切屑Sの形態(切屑Sの流出方向を含む)を解析して、適正に旋削されているか否か判断する。
したがって、実施の形態2に係る屑回収システム制御部5は、切屑Sの流出方向が機械加工条件等の経時的変化により変動しても、切屑Sの流出方向に関するビジョンセンサ15からの画像信号に基づいて、多関節ロボット10に取り付けた巻取スプール13の位置および姿勢を修正(フィードバック)することができるので、確実に切屑Sを捕獲・回収することができる。このように実施の形態1に係る機械加工屑回収システム1によれば、巻取スプール13による切屑Sの捕獲ミスに起因したワークWの表面不具合を回避し、ワークWの旋削の作業性を格段に向上させることができる。
なお、実施の形態2に係る屑回収システム制御部5は、切屑Sの流出方向に関するビジョンセンサ15からの画像信号に加え、実施の形態1で説明したNC工作機械24の指令値に基づいて、巻取スプール13の位置および姿勢を修正して、より確実に切屑Sを捕獲することができる。なお、屑回収システム制御部5は、より簡便に構成するためには、NC工作機械24の加工パス等の指令値に基づく制御を省略して、ビジョンセンサ15からの画像信号(切屑Sの流出方向の画像信号)のみに基づいて、巻取スプール13の位置および姿勢を修正するように構成してもよい。
またビジョンセンサ15からの画像信号は、経時的に変化する機械加工条件(指令値)を常に適正なものに校正するために利用することができる。具体的には、ビジョンセンサ15は、切屑Sが延びる方向(流出方向)のみならず、切屑Sの旋削状態および旋削表面を常時モニタする。図4(a)および図4(b)は、工具22により所定の旋削条件(指令値)で旋削されたときのワークWから生じる切屑S(旋削状態)を示す断面図である。図4(a)は、流れ型の切屑Sを示し、せん断角が一定であり、旋削表面は滑らかな状態にあり、良好な旋削状態を表すものである。図4(b)は、せん断型の切屑Sを示し、せん断角が周期的に変動し、不適当なものであり、指令値の調整が必要な旋削状態を表すものである。
屑回収システム制御部5は、パターンマッチング手法等を用いて、ビジョンセンサ15からの画像信号を解析し、切屑Sが図4(a)または図4(b)に示すような状態にあるか判断する。また屑回収システム制御部5は、図4(b)に示すせん断型の切屑Sであることを検知すると、図4(a)に示す流れ型の切屑Sとなるように、旋削条件をリアルタイムで校正する。すなわち屑回収システム制御部5は、図4(b)のせん断型の切屑Sを認識すると、たとえば切込量dを小さくするように加工ユニット制御部26にフィードバックしてもよいし、またはワーク回転速度を低減するように保持ユニット制御部34にフィードバックしてもよい。このように屑回収システム制御部5は、切込量dまたはワーク回転速度等の指令値および工具の送り速度を適時に加工ユニット制御部26または保持ユニット制御部34にフィードバックする。
したがって、実施の形態2に係る屑回収システム制御部5は、切屑Sの流出方向が機械加工条件等の経時的変化により変動しても、ビジョンセンサ15からの画像信号に基づいて、切屑Sの良好な旋削状態および旋削表面を維持するように加工ユニット20および保持ユニット30の指令値を常に最適化することができる。このように実施の形態2に係る機械加工屑回収システム1によれば、実施の形態1と同様、巻取スプール13による切屑Sの捕獲ミスに起因したワークWの表面不具合を回避し、ワークWの旋削の作業性を格段に向上させることができる。
さらにビジョンセンサ15からの画像信号は、切屑Sの温度を検知して、所定の閾値温度以上の高温になったことを、工具22のチップ(刃)が摩耗して交換すべきことを示す指標として利用することができる。屑回収システム制御部5は、工具22のチップ(刃)が摩耗したときの切屑Sの温度(T)を実験的に特定し、その温度(T)を図示しないメモリに記憶し、旋削中にビジョンセンサ15から得た画像信号を解析して切屑Sの温度(T)を検出し、検出温度(T)が閾値温度(T)を超えたとき、工具22のチップ(刃)が摩耗して交換すべきことをユーザに対し視覚的および/または聴覚的な警告を与えてもよい。こうして実施の形態2に係る機械加工屑回収システム1によれば、工具22の耐用期間が経過したことを判断して、工具22の交換を促すようにユーザに警告を与えて、常に高い信頼性でワークWを旋削することができる。
(実施の形態3)
図5、図6、図7(a)および図7(b)を参照しながら、本発明の実施の形態3に係る機械加工屑回収システム1について以下説明する。実施の形態3の機械加工屑回収システム1は、屑回収部12が抵抗検知部16を有する点を除き、実施の形態1または2の機械加工屑回収システム1と同様の構成を有するので、重複する点については説明を省略する。
図5は、本発明の実施の形態3に係る機械加工屑回収システム1、これとともに用いられる加工ユニット20、および保持ユニット30の概略的構成を示すブロック図である。屑回収部12は、上述のように、巻取スプール13で巻き取られた切屑Sの巻取スプール13と工具22との間の電気抵抗値rを測定する抵抗検知部16を有する。
図6は、実施の形態3に係る抵抗検知部16の概略的構成、およびその動作に関連する構成要素(屑回収システム制御部5、加工ユニット制御部26、巻取スプール13、工具22、およびワークW)を示す概略図である。抵抗検知部16は、定電圧電源(電圧Vc)17と、固定抵抗器(電気抵抗値R)18と、電圧計19とを有する。定電圧電源17は、一端部が工具22に電気的に接続され、他端部が固定抵抗器18に接続され、固定抵抗器18のもう一方の端部は巻取スプール13に電気的に接続されている。ワークWは導電性材料からなるので、その切屑Sが巻取スプール13に巻き取られたとき、工具22、切屑S、巻取スプール13、および固定抵抗器18が閉ループ回路を形成し、固定抵抗器18に直流電流が流れる。
切屑Sが巻取スプール13に回収されていないとき(捕獲が失敗したとき)、閉ループ回路に直流電流が流れないため、電圧計で測定される電圧Vはゼロのままである。すなわち屑回収システム制御部5は、切屑Sの電気抵抗値rが無限大であると抵抗検知部16が検知したとき、切屑Sが巻取スプール13に回収されていないと判断し、有限の電気抵抗値rを検知するとき、切屑Sが巻取スプール13に回収されていると判断する。なお、図6に示す抵抗検知部16は、巻取スプール13による切屑Sの回収の成否を判断するために電圧計19を用いたが、代わりに電流計を用いても同様に切屑Sの回収の成否を判断することができる。したがって、屑回収システム制御部5は、抵抗検知部16を用いて、旋削中の切屑Sの回収失敗を直ちに電気的に判断し、加工ユニット制御部26に通信して、巻取装置14および工具22の動作を即時に停止または中断させることができる。こうして実施の形態3に係る抵抗検知部16によれば、旋削中の回収失敗に起因してワークW内に大量に蓄積した切屑Sが、工具22に絡みつき、ワークWの表面に衝突して傷つけることを回避することができる。
また図6に示す抵抗検知部16において、定電圧電源17の電圧Vcおよび固定抵抗器18の抵抗値Rが既知であるので、屑回収システム制御部5は、固定抵抗器18の両端に接続された電圧計19で測定された電圧から、切屑Sの電気抵抗値rを算出することができる(r=(Vc/V−1)×R)。
図7(a)および図7(b)は、図4(a)および図4(b)と同様、ワークWから生じる切屑S(旋削状態)を示す断面図である。図7(c)および図7(d)は、それぞれ図7(a)および図7(b)に示す旋削状態に対応する切屑Sの電気抵抗値rの時間的変動を概略的に示すグラフである。すなわち、せん断角が一定である流れ型の切屑Sが形成されているとき、切屑Sの電気抵抗値rも定常的(一定)であり、せん断角が周期的に変動するせん断型の切屑Sが形成されているとき、電気抵抗値rも周期的に変動することが確認されている。したがって、屑回収システム制御部5は、抵抗検知部16で得られた電気抵抗値rに基づいて、切屑Sの形態(流れ型か、せん断型)および厚さを推定することができる。
屑回収システム制御部5は、抵抗検知部16で得られた電気抵抗値rに基づいて、切屑Sの形態(流れ型か、せん断型)および厚さを推定し、図7(b)に示すせん断型の切屑Sであると推定すると、図7(a)に示す流れ型の切屑Sとなるように、旋削条件をリアルタイムで校正することができる。屑回収システム制御部5は、図4(b)のせん断型の切屑Sを認識すると、たとえば切込量dや送り速度を小さくするように加工ユニット制御部26にフィードバックしてもよいし、ワーク回転速度を低減するように保持ユニット制御部34にフィードバックしてもよい。このように屑回収システム制御部5は、切込量dまたはワーク回転速度等の指令値を適時に加工ユニット制御部26または保持ユニット制御部34にフィードバックすることができる。
(変形例)
図8は、実施の形態3の変形例に係る抵抗検知部16の概略的構成、およびその動作に関連する構成要素(屑回収システム制御部5、加工ユニット制御部26、巻取スプール13、工具22、およびワークW)を示す、図6と同様の概略図である。工具が回転し、ワークが回転しない孔あけ加工等の加工では、図8に示す抵抗検知部16は、定電圧電源17の一端部が工具22ではなく、ワークWに電気的に接続されるように構成してもよい。こうして抵抗検知部16は、旋削中の工具22とワークWとの間の相対的な摺動動作に起因して電気抵抗値rを不安定にする要因を排除して、ワークWから生じる切屑S(切削状態)により密接に反映した電気抵抗値rを求めることができる。
さらに屑回収システム制御部5は、図7(c)および図7(d)の破線で示すように、切屑Sの電気抵抗値rの許容可能な範囲(上限値および下限値)を予め設定してもよい。一般に、実際の最適な機械加工条件に合致しない場合、せん断角が周期的に変動するせん断型の切屑Sや亀裂型の切屑が形成されやすく、図7(d)に示すような電気抵抗値rが検知される場合があり、事前実験により最適な機械加工条件を探索する必要があり、準備に時間がかかる。しかしながら、上記説明したように、実施の形態3に係る抵抗検知部16を用いて、旋削状態を検知して、旋削状態を示す情報を加工ユニット制御部26および/または保持ユニット制御部34にフィードバックすることにより、良好な旋削状態を実現することができる。したがってフィードバック効果により、当初、電気抵抗値rがせん断型の切屑Sを含む不適当な旋削状態を示す(図7(d))ものであっても、比較的に速やかに、安定的な流れ型の切屑Sを含む旋削状態(図7(c))に移行する。良好な旋削状態に制御された後の電気抵抗値rは、その許容可能な範囲内で維持される傾向がある。
ところが、工具22のチップ(刃)が長期使用により摩耗すると、機械加工条件を校正しても、電気抵抗値rは許容可能な範囲を逸脱するようになる。屑回収システム制御部5は、電気抵抗値rを継続的にモニタし、電気抵抗値rが安定的な流れ型の切屑Sを含む旋削状態から、せん断型の切屑Sを含む不適当な旋削状態に移行したとき、すなわち電気抵抗値rが図7(d)の破線で示す許容可能な範囲を超えたとき、工具22のチップが摩耗したと判断する。このとき屑回収システム制御部5は、工具22のチップ(刃)が摩耗して交換すべきことをユーザに対し視覚的および/または聴覚的な警告を与えてもよい。こうして実施の形態3に係る機械加工屑回収システム1によれば、工具22の耐用期間が経過したことを判断して、工具22の交換を促すようにユーザに警告を与えて、常に高い信頼性でワークWを旋削することができる。
本発明は、ワークを機械加工したとき生じる機械加工屑を高い信頼性で回収することができる。
1…機械加工屑回収システム、5…屑回収システム制御部、10…回収ユニット(多関節ロボットアーム)12…屑回収部、13…巻取スプール、14…巻取装置(回転モータ)、15…ビジョンセンサ、16…抵抗検知部、17…定電圧電源、18…固定抵抗器、19…電圧計、20…加工ユニット、22…工具(スローアウェイバイト)、24…数値制御工作機械(NC工作機械)、26…加工ユニット制御部、30…保持ユニット、32…駆動モータ、34…保持ユニット制御部、W…ワーク、S…加工屑(切屑)。

Claims (16)

  1. 工具を用いてワークを機械加工するステップと、
    多関節ロボットに保持された屑回収部を用いて、ワークを機械加工したときに生じる加工屑を回収するステップと、
    前記ワークと前記屑回収部を含む領域を撮像して画像信号を出力するステップと、
    前記画像信号に基づき、前記加工屑の流出方向に応じて前記工具と前記屑回収部との間の相対的な位置を一定に維持するように、前記屑回収部の位置と姿勢を制御するステップとを有することを特徴とする機械加工屑回収方法。
  2. 前記画像信号と前記ワークを加工する機械の指令値とに基づいて前記屑回収部の位置と姿勢を制御することを特徴とする請求項1に記載の機械加工屑回収方法。
  3. ワークを所定軸の周りで所定のワーク回転速度で回転可能に保持するステップと、
    前記工具が所定軸から所定の位置で所定の切込量を機械加工するように前記工具を制御するステップと、
    ワークのワーク回転速度、前記工具の位置および切込量から、前記屑回収部が回転して加工屑を回収するときの巻取回転速度を決定し、その巻取回転速度で前記屑回収部を回転させるステップとを有することを特徴とする請求項1又は2に記載の機械加工屑回収方法。
  4. 前記工具を所定の工具回転速度で回転可能に保持するステップと、
    前記工具の工具回転速度および切込量から、前記屑回収部が回転して加工屑を回収するときの巻取回転速度を決定し、その巻取回転速度で屑回収部を回転させるステップとを有することを特徴とする請求項1又は2に記載の機械加工屑回収方法。
  5. 前記屑回収部とワークとの間にある加工屑の電気抵抗値を検知するステップと、
    加工屑の電気抵抗値をモニタして、加工屑が回収されたか否かを判断するステップとを有することを特徴とする請求項1〜4のいずれか1に記載の機械加工屑回収方法。
  6. 前記画像信号に基づいて加工屑が回収されたか否かを判断するステップとを有することを特徴とする請求項1〜4のいずれか1に記載の機械加工屑回収方法。
  7. 加工屑が回収されていないと判断されたとき、ワークを機械加工するステップを停止させるステップを有することを特徴とする請求項5または6に記載の機械加工屑回収方法。
  8. 抵抗検知部からの加工屑の電気抵抗値をモニタして、その電気抵抗値に基づいて加工屑の形態および厚さを推定するステップと、
    加工屑が所望される形態および厚さとなるように、ワークのワーク回転速度、および前記工具の工具回転速度、送り速度、ならびに切込量のうちの少なくとも1つを制御するステップとを有することを特徴とする請求項5に記載の機械加工屑回収方法。
  9. 抵抗検知部からの加工屑の電気抵抗値をモニタして、所定の範囲内にあった電気抵抗値が、工具でワークを機械加工する時間が経過するとともに所定の範囲を超えたとき、前記工具の耐用期間が経過したと判断するステップと、
    前記工具の耐用期間が経過したと判断したとき、前記工具の交換を促すようにユーザに警告を与えるステップとを有することを特徴とする請求項5に記載の機械加工屑回収方法。
  10. ビジョンセンサからの画像信号をモニタして、その画像信号に基づいて加工屑の形態および厚さ、または加工屑の温度を推定するステップと、
    加工屑が所望される形態および厚さ、または加工屑となるように、ワークのワーク回転速度、および前記工具の工具回転速度、送り速度、ならびに切込量のうちの少なくとも1つを制御するステップとを有することを特徴とする請求項6に記載の機械加工屑回収方法。
  11. ビジョンセンサからの画像信号をモニタして、その画像信号に基づいて加工屑の温度を推定するステップと、
    加工屑の所望される形態および厚さとなるように、ワークのワーク回転速度、および前記工具の工具回転速度、送り速度、ならびに切込量のうちの少なくとも1つを制御するするステップとを有することを特徴とする請求項6に記載の機械加工屑回収方法。
  12. ワークを保持するワーク保持ユニット、およびワークを機械加工する工具を有する加工ユニットとともに利用可能な機械加工屑回収システムであって、
    ワークを機械加工したときに生じる加工屑を回収する屑回収部と、
    前記屑回収部を保持する多関節ロボットと、
    前記ワークと前記屑回収部を含む領域を撮像する撮像素子と、
    前記撮像素子から出力された画像信号に基づき、前記加工屑の流出方向に応じて前記工具と前記屑回収部との間の相対的な位置を一定に維持するように、前記屑回収部の位置と姿勢を制御する屑回収システム制御部を備えたことを特徴とする機械加工屑回収システム。
  13. 前記屑回収システム制御部は、
    ワークが所定軸の周りで所定のワーク回転速度で回転し、
    前記工具が所定軸から所定の位置で所定の切込量のワークを機械加工し、
    ワークのワーク回転速度、前記工具の送り速度および切込量から、前記屑回収部が回転して加工屑を回収するときの巻取回転速度を決定し、
    前記屑回収部が巻取回転速度で回転する、ように制御することを特徴とする請求項12に記載の機械加工屑回収システム。
  14. 前記屑回収部は、加工屑を回収したとき、前記屑回収部とワークとの間にある加工屑の電気抵抗値を検知する抵抗検知部を有し、
    前記屑回収システム制御部は、前記抵抗検知部からの加工屑の電気抵抗値をモニタして、加工屑が回収されたか否かを判断するように構成されたことを特徴とする請求項12に記載の機械加工屑回収システム。
  15. 前記屑回収システム制御部は、抵抗検知部からの加工屑の電気抵抗値をモニタし、所定の範囲内にあった電気抵抗値が、前記工具でワークを機械加工する時間が経過するとともに所定の範囲を超えたとき、前記工具の耐用期間が経過したと判断して、前記工具の交換を促すようにユーザに警告を与えることを特徴とする請求項13に記載の機械加工屑回収システム。
  16. 前記画像信号と前記ワークを加工する機械の指令値とに基づいて前記屑回収部の位置と姿勢を制御することを特徴とする請求項12〜15のいずれか記載の機械加工屑回収システム。
JP2014265695A 2014-12-26 2014-12-26 機械加工屑回収方法および機械加工屑回収システム Active JP6609100B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2014265695A JP6609100B2 (ja) 2014-12-26 2014-12-26 機械加工屑回収方法および機械加工屑回収システム

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2014265695A JP6609100B2 (ja) 2014-12-26 2014-12-26 機械加工屑回収方法および機械加工屑回収システム

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2016124054A JP2016124054A (ja) 2016-07-11
JP6609100B2 true JP6609100B2 (ja) 2019-11-20

Family

ID=56357308

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2014265695A Active JP6609100B2 (ja) 2014-12-26 2014-12-26 機械加工屑回収方法および機械加工屑回収システム

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP6609100B2 (ja)

Families Citing this family (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP6955895B2 (ja) 2017-04-27 2021-10-27 オークマ株式会社 切粉処理装置
DE112017003251T5 (de) * 2017-12-21 2019-09-05 Mitsubishi Electric Corporation Numerische Steuerungsvorrichtung
JP6652549B2 (ja) * 2017-12-26 2020-02-26 ファナック株式会社 切粉除去装置及び情報処理装置
JP2020163564A (ja) * 2019-03-28 2020-10-08 日立金属株式会社 加工装置及びそれを用いた被削性評価方法
JP6886505B1 (ja) * 2019-11-29 2021-06-16 Dmg森精機株式会社 表示装置、画像処理装置、工作機械および液体の放出方法

Family Cites Families (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP4889893B2 (ja) * 2001-09-12 2012-03-07 東芝機械株式会社 集塵ノズル移動装置を備えた立旋盤
JP2012091305A (ja) * 2010-10-29 2012-05-17 Hitachi Ltd 旋削加工装置及び旋削加工方法
JP2013146651A (ja) * 2012-01-17 2013-08-01 Honda Motor Co Ltd 穴内の異物除去方法

Also Published As

Publication number Publication date
JP2016124054A (ja) 2016-07-11

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP6609100B2 (ja) 機械加工屑回収方法および機械加工屑回収システム
JP6062915B2 (ja) 工作機械への切削液供給システム
JP6898079B2 (ja) 工作機械およびその制御方法
JP2004130407A (ja) 工具折損あるいは予知検出装置
JP2008524006A (ja) 機械及び制御システム
JP2006205350A (ja) 工具損傷異常検出装置
JP2010149206A (ja) 切削加工モニタリング装置、切削加工装置、切削加工モニタリング方法及び切削加工方法
EP2835216A1 (en) Grinding system and spot welding system
JP5223283B2 (ja) チップドレスの状態監視方法、監視装置およびスポット溶接システム
JP2019030954A (ja) 工作機械、および、工具の摩耗の度合いを算出する方法
JP6659431B2 (ja) 消耗品監視装置
JP6738859B2 (ja) 工作機械、算出方法、および算出プログラム
KR20180121377A (ko) 와이어 방전 가공기, 와이어 방전 가공 시스템 및 지그
JP2011121139A (ja) 工具異常検知装置および検知方法
CN116765576A (zh) 用于清洁焊接工具的焊接电极的清洁设备和用于清洁焊接电极的方法
US10007252B2 (en) Machine tool controller
JP2005334989A (ja) ワイヤカット放電加工機の使用済みワイヤ切断装置
JP2020060828A (ja) 工作機械
JP7057703B2 (ja) 工作機械
JP2021109289A (ja) 工作機械、工作機械の制御方法、および工作機械の制御プログラム
CN111356549B (zh) 用于加工齿部的方法和磨齿机
KR102004116B1 (ko) 수치 제어 장치
JP2017052065A (ja) 加工方法
KR100988509B1 (ko) 용접 품질 모니터링 도중 발생되는 불량 처리 장치
JP6517879B2 (ja) 数値制御装置

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20171107

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20180912

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20180925

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20181122

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20190312

A601 Written request for extension of time

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A601

Effective date: 20190509

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20190710

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20191015

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20191025

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6609100

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150