JP6608283B2 - ネジ溝ポンプ機構、該ネジ溝ポンプ機構を用いた真空ポンプ、並びに前記ネジ溝ポンプ機構に用いられるロータ、外周側ステータ及び内周側ステー - Google Patents

ネジ溝ポンプ機構、該ネジ溝ポンプ機構を用いた真空ポンプ、並びに前記ネジ溝ポンプ機構に用いられるロータ、外周側ステータ及び内周側ステー Download PDF

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Description

本発明は、真空ポンプのネジ溝ポンプ機構、該ネジ溝ポンプ機構を用いた真空ポンプ、並びに前記ネジ溝ポンプ機構に用いられるロータ、外周側ステータ及び内周側ステータに関するものであり、特に、中真空から超高真空に亘る圧力範囲で利用可能な真空ポンプのネジ溝ポンプ機構、該ネジ溝ポンプ機構を用いた真空ポンプ、並びに前記ネジ溝ポンプ機構に用いられるロータ、外周側ステータ及び内周側ステータに関する。
メモリや集積回路等の半導体装置を製造する際、空気中の塵等による影響を避けるために高真空状態のチャンバ内で高純度の半導体基板(ウェハ)にドーピングやエッチングを行う必要があり、チャンバ内の排気には、例えば、ターボ分子ポンプ等の真空ポンプが使用されている。
従来より用いられている真空ポンプとして、図10に示すように、ターボ分子ポンプ機構Aと、ターボ分子ポンプAの下方に設けられるネジ溝ポンプ機構200と、を備えた複合ポンプが知られている。このネジ溝ポンプ機構200は、略円筒状のケーシング201と同軸線上に配置された略円筒状のステータ202と、ステータ202の同軸線上で回動可能に支持されたロータ軸203aとケーシング201及びステータ202の間に配置される略円筒状の筒部203bとを有するロータ203と、筒部203bに対向するステータ202の内周面に刻設された複数のネジ溝部204と、を備えている。
このような真空ポンプでは、ネジ溝ポンプ機構200で圧縮するガスのガス排気流量が増加すると、ネジ溝ポンプ機構200の排気性能が低下しがちであった。そこで、ネジ溝ポンプ機構の排気性能を向上させるものとして、ステータと筒部の間に設けられた外周側ネジ溝部と、ステータと筒部の間に設けられた内周側ネジ溝部と、を有する並行流型のネジ溝ポンプ機構を備えた真空ポンプが知られている(例えば、特許文献1参照)。
このような並行流型のネジ溝ポンプ機構を備えた真空ポンプでは、ネジ溝ポンプ機構内に移送されたガスは、図11に示すように、ポンプ径方向Rに並設された外周側ネジ溝部90と内周側ネジ溝部91とに分配されて、筒部92がケーシング93及びステータ94に対して相対的に高速回転することによるドラッグ効果によって、外周側ネジ溝部90内のガスと内周側ネジ溝部91内のガスとが、それぞれ圧縮されながら上下方向Hを吸気側から排気側に移送される。
外周側ネジ溝部90と内周側ネジ溝部91との排気性能及び圧縮性能が同等であれば、外周側ネジ溝部90のガス排気量と内周側ネジ溝部91のガス排気量とは等しく、また、外周側ネジ溝部90の出口圧力と内周側ネジ溝部91の出口圧力とは等しくなる。したがって、外周側ネジ溝部90及び内周側ネジ溝部91を並列に設けた並行流型のネジ溝ポンプ機構は、ネジ溝部を1列のみ設けたネジ溝ポンプ機構に比べて、2倍の圧縮性能を発揮し得る。
実開平5−38389号公報。
しかしながら、上述したような真空ポンプでは、内周側ネジ溝部91内のガスは、外周側ネジ溝部90内のガスよりも回転半径が小さく、筒部92が高速回転することにより内周側ネジ溝91部内のガスに作用する遠心力が、外周側ネジ溝部90内のガスに作用する遠心力よりも小さい。このため、内周側ネジ溝部91内のガスの一部が、図11中の矢印lに示すように、筒部92とステータ94との隙間を排気側から吸気側に向かってガスが逆流し易いため、外周側ネジ溝部90のガス排気量Q1に比べて内周側ネジ溝部91のガス排気量Q2が著しく減少すると共に、外周側ネジ溝部90のガス排気量Q1はガス排気量Q2が減少した分だけ増大して、並行流型のネジ溝ポンプ機構の排気性能及び圧縮性能が低下する虞があった。
また、内周側ネジ溝部91内のガスの周速が、外周側ネジ溝部90内のガスの周速よりも遅く、さらに、内周側ネジ溝部91が、外周側ネジ溝部90よりも流路が短いため、内周側ネジ溝部91の出口圧力が、外周側ネジ溝部90の出口圧力よりも小さくなることがあった。これにより、ネジ溝ポンプ機構の出口付近でポンプ径方向Rの外周側と内周側とで圧力差が生じ、内周側ネジ溝部91がガスを圧縮排気し難くなり、並行流型のネジ溝ポンプ機構の排気性能及び圧縮性能がさらに低下する虞があった。
具体的には、ネジ溝ポンプ機構の吸気側において、図12の背圧特性に示すように、同一の吸気側圧力で外周側ネジ溝部90と内周側ネジ溝部とに分岐してそれぞれ圧縮されたガスが、外周側と内周側とで排気側圧力(背圧)にバラつきが生じるため、外周側ネジ溝部及び内周側ネジ溝部の排気側圧力の小さい方から大きい方に向かって逆流し、ネジ溝ポンプ機構の排気性能、圧縮性能が更に低下する虞があった。
さらに、並行流型のネジ溝ポンプ機構と、該並行流型のネジ溝ポンプ機構と同量のガス排気流量を排気可能な一列のネジ溝部から成るネジ溝ポンプ機構とを比較すると、前者は排気側圧力が著しく上昇しがちで、図13中の圧力Pより高背圧域においては、前者の排気性能が後者の排気性能を下回り、内周側ネジ溝部が機能しないという問題があった。
そこで、並行流型のネジ溝ポンプ機構の排気性能及び圧縮性能を向上させるために解決すべき技術的課題が生じてくるのであり、本発明は、この課題を解決することを目的とする。
本発明は、上記目的を達成するために提案するものであり、請求項1記載の発明は、所定の回転方向に回転可能なロータ円筒部と、該ロータ円筒部の外周側に前記ロータ円筒部と同軸上に配置された略円筒状の外周側ステータと、前記ロータ円筒部の内周側に前記ロータ円筒部と同軸上に配置された略円筒状の内周側ステータと、前記ロータ円筒部及び前記外周側ステータの対向面の何れか一方に刻設された外周側ネジ溝部と、前記ロータ円筒部及び前記内周側ステータの対向面の何れか一方に刻設された内周側ネジ溝部と、を有するネジ溝ポンプ機構であって、前記外周側ネジ溝部の排気側圧力と前記内周側ネジ溝部の排気側圧力とが略等しく設定され、前記ロータ円筒部は、ロータに設けられており、前記内周側ネジ溝部の谷幅と前記内周側ネジ溝部の間に延設された内周側ネジ突条部の山幅との比が、前記外周側ネジ溝部の谷幅と前記外周側ネジ溝部の間に延設された外周側ネジ突条部の山幅との比よりも小さく設定され、前記内周側ネジ溝部の前記谷幅及び前記内周側ネジ突条部の前記山幅の比と前記外周側ネジ溝部の前記谷幅及び前記外周側ネジ突条部の前記山幅の比との比は、前記外周側ネジ溝部のガス排気流量と前記内周側ネジ溝部のガス排気流量との比に略一致することを特徴とするネジ溝ポンプ機構を提供する。
この構成によれば、ネジ溝ポンプ機構内でのガスの逆流を抑制すると共に、ネジ溝ポンプ機構の出口でのポンプ径方向の圧力差を軽減することにより、ネジ溝ポンプ機構の排気性能及び圧縮性能を向上させることができる。
また、内周側ネジ突条部の山幅が外周側ネジ突条部の山幅よりも長く設定されて、内周側ネジ突条部のシール長、すなわち、内周側ネジ突条部の上下方向の長さが、外周側ネジ突条部のシール長、すなわち、外周側ネジ突条部の上下方向の長さよりも長く設定されていることにより、ロータ円筒部と内周側ステータとの間のシール性が増すため、内周側ネジ溝部内のガスがロータ円筒部と内周側ステータとの隙間を逆流することを抑制できる。
また、内周側ネジ溝部の谷幅が外周側ネジ溝部の谷幅よりも短く設定されて、内周側ネジ溝部の流路断面積が外周側ネジ溝部の流路断面積よりも狭いことにより、外周側ネジ溝部と比較してガスを圧縮し難い内周側ネジ溝部の圧縮比が増すため、ネジ溝ポンプ機構の出口付近におけるポンプ径方向の外周側と内周側との圧力差が緩和されて、内周側ネジ溝部がガスを圧縮排気し易くすることができる。すなわち、ロータ円筒部と内周側ステータとの間のシール性が増して、内周側ネジ溝部内のガスの逆流を抑制すると共に、ネジ溝ポンプ機構の出口付近でのポンプ径方向の圧力差が緩和されて、内周側ネジ溝部がガスを圧縮排気し易くなることにより、並行流型のネジ溝ポンプ機構の排気性能及び圧縮性能を向上させることができる。
さらに、内周側ネジ突条部のシール長が確保されるため、ロータ円筒部と内周側ステータとの間のシール性が向上すると共に、ガスが外周側ネジ溝部と内周側ネジ溝部とに確実に分配されるように、外周側ネジ溝部の流路断面積と内周側ネジ溝部の流路断面積とが、外周側ネジ溝部のガス排気流量と内周側ネジ溝部のガス排気流量とに応じて設定されるため、ネジ溝部外周側ネジ溝部と内周側ネジ溝部とが円滑にガスを圧縮排気することができる。
請求項記載の発明は、所定の回転方向に回転可能なロータ円筒部と、該ロータ円筒部の外周側に前記ロータ円筒部と同軸上に配置された略円筒状の外周側ステータと、前記ロータ円筒部の内周側に前記ロータ円筒部と同軸上に配置された略円筒状の内周側ステータと、前記ロータ円筒部及び前記外周側ステータの対向面の何れか一方に刻設された外周側ネジ溝部と、前記ロータ円筒部及び前記内周側ステータの対向面の何れか一方に刻設された内周側ネジ溝部と、を有するネジ溝ポンプ機構であって、前記外周側ネジ溝部の排気側圧力と前記内周側ネジ溝部の排気側圧力とが略等しく設定され、前記ロータ円筒部は、ロータに設けられており、前記内周側ネジ溝部の谷幅と前記内周側ネジ溝部の間に延設された内周側ネジ突条部の山幅との比が、前記外周側ネジ溝部の谷幅と前記外周側ネジ溝部の間に延設された外周側ネジ突条部の山幅との比よりも小さく設定され、前記内周側ネジ溝部の前記谷幅及び前記内周側ネジ突条部の前記山幅の比と、前記外周側ネジ溝部の前記谷幅及び前記外周側ネジ突条部の前記山幅の比とは、以下の関係式を満たしているネジ溝ポンプ機構を提供する。
(A1/B1)/(A2/B2)≦3
A1:外周側ネジ溝部の谷幅
B1:外周側ネジ突条部の山幅
A2:内周側ネジ溝部の谷幅
B2:内周側ネジ突条部の山幅
この構成によれば、ネジ溝ポンプ機構内でのガスの逆流が抑制されると共に、ネジ溝ポンプ機構の出口でのポンプ径方向の圧力差が軽減されることにより、ネジ溝ポンプ機構の排気性能及び圧縮性能を向上させることができる。また、内周側ネジ突条部の山幅が外周側ネジ突条部の山幅よりも長く設定されて、内周側ネジ突条部のシール長、すなわち、内周側ネジ突条部の上下方向の長さが、外周側ネジ突条部のシール長、すなわち、外周側ネジ突条部の上下方向の長さよりも長く設定されていることにより、ロータ円筒部と内周側ステータとの間のシール性が増すため、内周側ネジ溝部内のガスがロータ円筒部と内周側ステータとの隙間を逆流することを抑制できる。また、内周側ネジ溝部の谷幅が外周側ネジ溝部の谷幅よりも短く設定されて、内周側ネジ溝部の流路断面積が外周側ネジ溝部の流路断面積よりも狭いことにより、外周側ネジ溝部と比較してガスを圧縮し難い内周側ネジ溝部の圧縮比が増すため、ネジ溝ポンプ機構の出口付近におけるポンプ径方向の外周側と内周側との圧力差が緩和されて、内周側ネジ溝部がガスを圧縮排気し易くすることができる。すなわち、ロータ円筒部と内周側ステータとの間のシール性が増して、内周側ネジ溝部内のガスの逆流を抑制すると共に、ネジ溝ポンプ機構の出口付近でのポンプ径方向の圧力差が緩和されて、内周側ネジ溝部がガスを圧縮排気し易くなることにより、並行流型のネジ溝ポンプ機構の排気性能及び圧縮性能を向上させることができる。さらに、内周側ネジ突条部のシール長を確保しつつ、内周側ネジ溝部のガス排気流量が過度に小さくなることを抑制することができる。
請求項記載の発明は、所定の回転方向に回転可能なロータ円筒部と、該ロータ円筒部の外周側に前記ロータ円筒部と同軸上に配置された略円筒状の外周側ステータと、前記ロータ円筒部の内周側に前記ロータ円筒部と同軸上に配置された略円筒状の内周側ステータと、前記ロータ円筒部及び前記外周側ステータの対向面の何れか一方に刻設された外周側ネジ溝部と、前記ロータ円筒部及び前記内周側ステータの対向面の何れか一方に刻設された内周側ネジ溝部と、を有するネジ溝ポンプ機構であって、前記外周側ネジ溝部の排気側圧力と前記内周側ネジ溝部の排気側圧力とが略等しく設定され、前記ロータ円筒部は、ロータに設けられており、前記内周側ネジ溝部の谷幅と前記内周側ネジ溝部の間に延設された内周側ネジ突条部の山幅との比が、前記外周側ネジ溝部の谷幅と前記外周側ネジ溝部の間に延設された外周側ネジ突条部の山幅との比よりも小さく設定され、前記内周側ネジ溝部の前記谷幅及び前記内周側ネジ突条部の前記山幅の比と、前記外周側ネジ溝部の前記谷幅及び前記外周側ネジ突条部の前記山幅の比とは、以下の関係式を満たしているネジ溝ポンプ機構を提供する。
2≦(A1/B1)/(A2/B2)
A1:外周側ネジ溝部の谷幅
B1:外周側ネジ突条部の山幅
A2:内周側ネジ溝部の谷幅
B2:内周側ネジ突条部の山幅
この構成によれば、ネジ溝ポンプ機構内でのガスの逆流が抑制されると共に、ネジ溝ポンプ機構の出口でのポンプ径方向の圧力差が軽減されることにより、ネジ溝ポンプ機構の排気性能及び圧縮性能を向上させることができる。また、内周側ネジ突条部の山幅が外周側ネジ突条部の山幅よりも長く設定されて、内周側ネジ突条部のシール長、すなわち、内周側ネジ突条部の上下方向の長さが、外周側ネジ突条部のシール長、すなわち、外周側ネジ突条部の上下方向の長さよりも長く設定されていることにより、ロータ円筒部と内周側ステータとの間のシール性が増すため、内周側ネジ溝部内のガスがロータ円筒部と内周側ステータとの隙間を逆流することを抑制できる。また、内周側ネジ溝部の谷幅が外周側ネジ溝部の谷幅よりも短く設定されて、内周側ネジ溝部の流路断面積が外周側ネジ溝部の流路断面積よりも狭いことにより、外周側ネジ溝部と比較してガスを圧縮し難い内周側ネジ溝部の圧縮比が増すため、ネジ溝ポンプ機構の出口付近におけるポンプ径方向の外周側と内周側との圧力差が緩和されて、内周側ネジ溝部がガスを圧縮排気し易くすることができる。すなわち、ロータ円筒部と内周側ステータとの間のシール性が増して、内周側ネジ溝部内のガスの逆流を抑制すると共に、ネジ溝ポンプ機構の出口付近でのポンプ径方向の圧力差が緩和されて、内周側ネジ溝部がガスを圧縮排気し易くなることにより、並行流型のネジ溝ポンプ機構の排気性能及び圧縮性能を向上させることができる。さらに、内周側ネジ突条部のシール長を確保しつつ、内周側ネジ溝部の谷幅を大きく確保可能なため、内周側ネジ溝部は、円滑にガスを圧縮排気することができる。
請求項記載の発明は、所定の回転方向に回転可能なロータ円筒部と、該ロータ円筒部の外周側に前記ロータ円筒部と同軸上に配置された略円筒状の外周側ステータと、前記ロータ円筒部の内周側に前記ロータ円筒部と同軸上に配置された略円筒状の内周側ステータと、前記ロータ円筒部及び前記外周側ステータの対向面の何れか一方に刻設された外周側ネジ溝部と、前記ロータ円筒部及び前記内周側ステータの対向面の何れか一方に刻設された内周側ネジ溝部と、を有するネジ溝ポンプ機構であって、前記外周側ネジ溝部の排気側圧力と前記内周側ネジ溝部の排気側圧力とが略等しく設定され、前記外周側ネジ溝部は、前記ロータ円筒部の外周面又は前記外周側ステータの前記ロータ円筒部の前記外周面に対向する前記対向面の少なくとも何れか一方に複数刻設され、前記内周側ネジ溝部は、前記ロータ円筒部の内周面又は前記内周側ステータの前記ロータ円筒部の前記内周面に対向する前記対向面の少なくとも何れか一方に複数刻設され、前記複数の外周側ネジ溝部及び前記複数の内周側ネジ溝部は、吸気側圧力及び排気側圧力の関係を示す背圧特性が略等しく設定され、前記複数の内周側ネジ溝部の間に延設された内周側ネジ突条部の仰角は、前記複数の外周側ネジ溝部の間に延設された外周側ネジ突条部の仰角より小さく設定されているジ溝ポンプ機構を提供する。
この構成によれば、ネジ溝ポンプ機構内でのガスの逆流が抑制されると共に、ネジ溝ポンプ機構の出口でのポンプ径方向の圧力差が軽減されることにより、ネジ溝ポンプ機構の排気性能及び圧縮性能を向上させることができる。また、外周側ネジ溝部の背圧特性と内周側ネジ溝部の背圧特性とが略等しく設定されていることにより、外周側ネジ溝部の吸気側圧力と内周側ネジ溝部の吸気側圧力との不一致に起因したネジ溝ポンプ機構の吸気側における外周側ネジ溝部と内周側ネジ溝部との間でのガスの逆流が抑制されると共に、外周側ネジ溝部の排気側圧力と内周側ネジ溝部の排気側圧力との不一致に起因したネジ溝ポンプ機構の排気側における外周側ネジ溝部と内周側ネジ溝部との間でのガスの逆流が抑制される。これにより、外周側ネジ溝部及び内周側ネジ溝部が低背圧域から高背圧域に亘って夫々確実に機能するため、並行流型のネジ溝ポンプ機構の排気性能、圧縮性能を向上させることができる。さらに、内周側ネジ溝部の吸気側から排気側に向かって移送されるガスの流路が長くなることにより、内周側ネジ溝部の圧縮比が向上する。これにより、内周側ネジ溝部の圧縮性能を向上させることができる。
請求項記載の発明は、所定の回転方向に回転可能なロータ円筒部と、該ロータ円筒部の外周側に前記ロータ円筒部と同軸上に配置された略円筒状の外周側ステータと、前記ロータ円筒部の内周側に前記ロータ円筒部と同軸上に配置された略円筒状の内周側ステータと、前記ロータ円筒部及び前記外周側ステータの対向面の何れか一方に刻設された外周側ネジ溝部と、前記ロータ円筒部及び前記内周側ステータの対向面の何れか一方に刻設された内周側ネジ溝部と、を有するネジ溝ポンプ機構であって、前記外周側ネジ溝部の排気側圧力と前記内周側ネジ溝部の排気側圧力とが略等しく設定され、前記外周側ネジ溝部は、前記ロータ円筒部の外周面又は前記外周側ステータの前記ロータ円筒部の前記外周面に対向する前記対向面の少なくとも何れか一方に複数刻設され、前記内周側ネジ溝部は、前記ロータ円筒部の内周面又は前記内周側ステータの前記ロータ円筒部の前記内周面に対向する前記対向面の少なくとも何れか一方に複数刻設され、前記複数の外周側ネジ溝部及び前記複数の内周側ネジ溝部は、吸気側圧力及び排気側圧力の関係を示す背圧特性が略等しく設定され、前記複数の内周側ネジ溝部の間に延設された内周側ネジ突条部の条数は、前記複数の外周側ネジ溝部の間に延設された外周側ネジ突条部の条数より多く設定されているネジ溝ポンプ機構を提供する。
この構成によれば、ネジ溝ポンプ機構内でのガスの逆流が抑制されると共に、ネジ溝ポンプ機構の出口でのポンプ径方向の圧力差が軽減されることにより、ネジ溝ポンプ機構の排気性能及び圧縮性能を向上させることができる。また、外周側ネジ溝部の背圧特性と内周側ネジ溝部の背圧特性とが略等しく設定されていることにより、外周側ネジ溝部の吸気側圧力と内周側ネジ溝部の吸気側圧力との不一致に起因したネジ溝ポンプ機構の吸気側における外周側ネジ溝部と内周側ネジ溝部との間でのガスの逆流が抑制されると共に、外周側ネジ溝部の排気側圧力と内周側ネジ溝部の排気側圧力との不一致に起因したネジ溝ポンプ機構の排気側における外周側ネジ溝部と内周側ネジ溝部との間でのガスの逆流が抑制される。これにより、外周側ネジ溝部及び内周側ネジ溝部が低背圧域から高背圧域に亘って夫々確実に機能するため、並行流型のネジ溝ポンプ機構の排気性能、圧縮性能を向上させることができる。さらに、内周側ネジ溝部の吸気側から排気側に向かってガスが効率的に移送されることにより、内周側ネジ溝部の圧縮比が向上する。これにより、内周側ネジ溝部の圧縮性能を向上させることができる。
請求項記載の発明は、所定の回転方向に回転可能なロータ円筒部と、該ロータ円筒部の外周側に前記ロータ円筒部と同軸上に配置された略円筒状の外周側ステータと、前記ロータ円筒部の内周側に前記ロータ円筒部と同軸上に配置された略円筒状の内周側ステータと、前記ロータ円筒部及び前記外周側ステータの対向面の何れか一方に刻設された外周側ネジ溝部と、前記ロータ円筒部及び前記内周側ステータの対向面の何れか一方に刻設された内周側ネジ溝部と、を有するネジ溝ポンプ機構であって、前記外周側ネジ溝部の排気側圧力と前記内周側ネジ溝部の排気側圧力とが略等しく設定され、前記外周側ネジ溝部は、前記ロータ円筒部の外周面又は前記外周側ステータの前記ロータ円筒部の前記外周面に対向する前記対向面の少なくとも何れか一方に複数刻設され、前記内周側ネジ溝部は、前記ロータ円筒部の内周面又は前記内周側ステータの前記ロータ円筒部の前記内周面に対向する前記対向面の少なくとも何れか一方に複数刻設され、前記複数の外周側ネジ溝部及び前記複数の内周側ネジ溝部は、吸気側圧力及び排気側圧力の関係を示す背圧特性が略等しく設定され、前記内周側ネジ溝部の溝深さは、前記外周側ネジ溝部の溝深さより浅く設定されているネジ溝ポンプ機構を提供する。
この構成によれば、ネジ溝ポンプ機構内でのガスの逆流が抑制されると共に、ネジ溝ポンプ機構の出口でのポンプ径方向の圧力差が軽減されることにより、ネジ溝ポンプ機構の排気性能及び圧縮性能を向上させることができる。また、外周側ネジ溝部の背圧特性と内周側ネジ溝部の背圧特性とが略等しく設定されていることにより、外周側ネジ溝部の吸気側圧力と内周側ネジ溝部の吸気側圧力との不一致に起因したネジ溝ポンプ機構の吸気側における外周側ネジ溝部と内周側ネジ溝部との間でのガスの逆流が抑制されると共に、外周側ネジ溝部の排気側圧力と内周側ネジ溝部の排気側圧力との不一致に起因したネジ溝ポンプ機構の排気側における外周側ネジ溝部と内周側ネジ溝部との間でのガスの逆流が抑制される。これにより、外周側ネジ溝部及び内周側ネジ溝部が低背圧域から高背圧域に亘って夫々確実に機能するため、並行流型のネジ溝ポンプ機構の排気性能、圧縮性能を向上させることができる。さらに、内周側ネジ溝部内を吸気側から排気側に向かって移送されるガスが内周側ネジ溝部内を吸気側から排気側に向かって移送されるガスより少なくなることにより、内周側ネジ溝部の吸気側圧力を維持しつつ内周側ネジ溝部の圧縮比が向上する。これにより、内周側ネジ溝部の排気性能及び圧縮性能を向上させることができる。
請求項記載の発明は、所定の回転方向に回転可能なロータ円筒部と、該ロータ円筒部の外周側に前記ロータ円筒部と同軸上に配置された略円筒状の外周側ステータと、前記ロータ円筒部の内周側に前記ロータ円筒部と同軸上に配置された略円筒状の内周側ステータと、前記ロータ円筒部及び前記外周側ステータの対向面の何れか一方に刻設された外周側ネジ溝部と、前記ロータ円筒部及び前記内周側ステータの対向面の何れか一方に刻設された内周側ネジ溝部と、を有するネジ溝ポンプ機構であって、前記外周側ネジ溝部の排気側圧力と前記内周側ネジ溝部の排気側圧力とが略等しく設定され、前記外周側ネジ溝部は、前記ロータ円筒部の外周面又は前記外周側ステータの前記ロータ円筒部の前記外周面に対向する前記対向面の少なくとも何れか一方に複数刻設され、前記内周側ネジ溝部は、前記ロータ円筒部の内周面又は前記内周側ステータの前記ロータ円筒部の前記内周面に対向する前記対向面の少なくとも何れか一方に複数刻設され、前記複数の外周側ネジ溝部及び前記複数の内周側ネジ溝部は、吸気側圧力及び排気側圧力の関係を示す背圧特性が略等しく設定され、前記複数の内周側ネジ溝部の総入口面積は、前記ロータ円筒部に穿設された連通口の総開口面積より広く設定されているネジ溝ポンプ機構を提供する。
この構成によれば、ネジ溝ポンプ機構内でのガスの逆流が抑制されると共に、ネジ溝ポンプ機構の出口でのポンプ径方向の圧力差が軽減されることにより、ネジ溝ポンプ機構の排気性能及び圧縮性能を向上させることができる。また、外周側ネジ溝部の背圧特性と内周側ネジ溝部の背圧特性とが略等しく設定されていることにより、外周側ネジ溝部の吸気側圧力と内周側ネジ溝部の吸気側圧力との不一致に起因したネジ溝ポンプ機構の吸気側における外周側ネジ溝部と内周側ネジ溝部との間でのガスの逆流が抑制されると共に、外周側ネジ溝部の排気側圧力と内周側ネジ溝部の排気側圧力との不一致に起因したネジ溝ポンプ機構の排気側における外周側ネジ溝部と内周側ネジ溝部との間でのガスの逆流が抑制される。これにより、外周側ネジ溝部及び内周側ネジ溝部が低背圧域から高背圧域に亘って夫々確実に機能するため、並行流型のネジ溝ポンプ機構の排気性能、圧縮性能を向上させることができる。さらに、ガスが連通路を介して内周側ネジ溝部の吸気側に円滑に流入することにより、内周側ネジ溝部の吸気側での過度な圧力上昇が抑制される。これにより、内周側ネジ溝部の排気性能及び圧縮性能を向上させることができる。
請求項記載の発明は、請求項1乃至の何れか1項記載のネジ溝ポンプ機構を備えた真空ポンプを提供する。
この構成によれば、ネジ溝ポンプ機構の排気性能及び圧縮性能が向上することにより、ポンプ全体の排気性能及び圧縮性能を向上させることができる。
請求項記載の発明は、請求項1乃至の何れか1項記載のネジ溝ポンプ機構に用いられるロータを提供する。
この構成によれば、ロータを適用したネジ溝ポンプ機構の吸気側及び排気側におけるガスの逆流が抑制されることにより、ネジ溝ポンプ機構の排気性能、圧縮性能を向上させることができる。
請求項10記載の発明は、請求項1乃至の何れか1項記載のネジ溝ポンプ機構に用いられる外周側ステータを提供する。
この構成によれば、外周側ステータを適用したネジ溝ポンプ機構の吸気側及び排気側におけるガスの逆流が抑制されることにより、ネジ溝ポンプ機構の排気性能、圧縮性能を向上させることができる。
請求項11記載の発明は、請求項1乃至の何れか1項記載のネジ溝ポンプ機構に用いられる内周側ステータを提供する。
この構成によれば、内周側ステータを適用したネジ溝ポンプ機構の吸気側及び排気側におけるガスの逆流が抑制されることにより、ネジ溝ポンプ機構の排気性能、圧縮性能を向上させることができる。
本発明に係るネジ溝ポンプ機構は、ネジ溝ポンプ機構内でのガスの逆流が抑制されると共に、ネジ溝ポンプ機構の出口付近でのポンプ径方向の圧力差が軽減されることにより、ネジ溝ポンプ機構の排気性能及び圧縮性能を向上させることができる。
また、本発明に係る真空ポンプは、ネジ溝ポンプ機構の排気性能及び圧縮性能が向上することにより、ポンプ全体の排気性能及び圧縮性能を向上させることができる。
また、本発明に係るネジ溝ポンプ機構のロータは、ネジ溝ポンプ機構内でのガスの逆流を抑制すると共に、ネジ溝ポンプ機構の出口付近でのポンプ径方向の圧力差を軽減することにより、ネジ溝ポンプ機構の排気性能及び圧縮性能を向上させることができる。
また、本発明に係るネジ溝ポンプ機構の外周側ステータは、ネジ溝ポンプ機構内でのガスの逆流を抑制すると共に、ネジ溝ポンプ機構の出口付近でのポンプ径方向の圧力差を軽減することにより、ネジ溝ポンプ機構の排気性能及び圧縮性能を向上させることができる。
また、本発明に係るネジ溝ポンプ機構の内周側ステータは、ネジ溝ポンプ機構内でのガスの逆流を抑制すると共に、ネジ溝ポンプ機構の出口付近でのポンプ径方向の圧力差を軽減することにより、ネジ溝ポンプ機構の排気性能及び圧縮性能を向上させることができる。
本発明の第1の実施例に係るネジ溝ポンプ機構を用いた真空ポンプを示す断面図。 図1に示す外周側ステータの図であり、(a)は平面図、(b)は(a)中のIIB線断面図であり、(c)は(b)中のIIC線断面拡大図。 図1に示す内周側ステータの図であり、(a)は平面図、(b)は(a)中のIIIB線断面図であり、(c)は(b)中のIIIC線断面拡大図。 本発明の第2の実施例に係るネジ溝ポンプ機構を用いた真空ポンプを示す断面図。 図4に示す外周側ステータの図であり、(a)は平面図、(b)は(a)中のVB線断面図であり、(c)は(b)中のVC線断面拡大図。 図4に示す内周側ステータの図であり、(a)は平面図、(b)は(a)中のVIB線断面図であり、(c)は(b)中のVIC線断面拡大図。 図6の真空ポンプに用いられる内周側ネジ溝部の背圧特性を示す図。 図4の真空ポンプに用いられる並行流型のネジ溝ポンプ機構の背圧特性を示す。 図8に示すネジ溝ポンプ機構及び一列のネジ溝部から成るネジ溝ポンプ機構の背圧特性を示す図。 従来例に係る真空ポンプを示す模式図。 他の従来例に係る真空ポンプに適用される並行流型のネジ溝ポンプ機構の要部を示す模式図。 従来の外周側ネジ溝部及び内周側ネジ溝部並びにこれらを備えた並行流型のネジ溝ポンプ機構の背圧特性を示す図。 図12に示す並行流型のネジ溝ポンプ機構及び一列のネジ溝部から成るネジ溝ポンプ機構の背圧特性を示す図。
本発明は、ネジ溝ポンプ機構の排気性能及び圧縮性能を向上させるという目的を達成するために、所定の回転方向に回転可能なロータ円筒部と、ロータ円筒部の外周側にロータ円筒部と同軸上に配置された略円筒状の外周側ステータと、ロータ円筒部の内周側にロータ円筒部と同軸上に配置された略円筒状の内周側ステータと、ロータ円筒部及び外周側ステータの対向面の何れか一方に刻設された外周側ネジ溝部と、ロータ円筒部及び内周側ステータの対向面の何れか一方に刻設された内周側ネジ溝部と、を有するネジ溝ポンプ機構であって、外周側ネジ溝部の排気側圧力と内周側ネジ溝部の排気側圧力とが略等しく設定されていることにより実現した。
以下、本発明の第1実施例に係るネジ溝ポンプ機構を用いた真空ポンプについて、図1乃至図3に基づいて説明する。
真空ポンプ1は、略円筒状のケーシング10内に収容されたターボ分子ポンプ機構PAとネジ溝ポンプ機構PBとから成る複合ポンプである。
真空ポンプ1は、略円筒状のケーシング10と、ケーシング10内に回転可能に支持されたロータシャフト20と、ロータシャフト20を回転させる駆動モータ30と、ロータシャフト20の上部に固定されてロータシャフト20の軸心に対して同心円状に並設された回転翼41を備えるロータ40と、ロータシャフト20の一部及び駆動モータ30を収容するステータコラム50とを備えている。
ケーシング10は、有底円筒状に形成されている。ケーシング10は、ガス排気口11aが下部側方に形成されたベース11と、ガス吸気口12aが上部に形成されると共にベース11上に載置された状態でボルト13を介して固定された円筒部12とで構成されている。なお、図1中の符号14は、裏蓋である。
ケーシング10は、円筒部12のフランジ12bを介して図示しないチャンバ等の真空容器に取り付けられる。ガス吸気口12aは、真空容器に接続され、ガス排気口11aは、図示しない補助ポンプに連通するように接続される。
ロータシャフト20は、ラジアル電磁石21及びアキシャル電磁石22により非接触支持されている。ラジアル電磁石21及びアキシャル電磁石22は、図示しない制御ユニットに接続されている。
制御ユニットは、ラジアル方向変位センサ21a及びアキシャル方向変位センサ22aの検出値に基づいて、ラジアル電磁石21、アキシャル電磁石22の励磁電流を制御することにより、ロータシャフト20が所定の位置に浮上した状態で支持される。
ロータシャフト20の上部及び下部は、タッチダウン軸受23内に挿通されている。ロータシャフト20が制御不能になった場合には、高速で回転するロータシャフト20がタッチダウン軸受23に接触して真空ポンプ1の損傷を防止するようになっている。
駆動モータ30は、ロータシャフト20の外周に取り付けられた回転子31と、回転子31を取り囲むように配置された固定子32とで構成されている。固定子31は、上述した図示しない制御ユニットに接続されており、制御ユニットによってロータシャフト20及びロータ40の回転が制御されている。
ロータ40は、ボス孔42にロータシャフト20の上部を挿通した状態で、ボルト43をロータフランジ44に挿通すると共にシャフトフランジ24に螺着することで、ロータシャフト20に一体に取り付けられている。
ステータコラム50は、ベース11上に載置された状態で、下端部を図示しないボルトを介してベース11に固定されている。
次に、真空ポンプ1の略上半分に配置されたターボ分子ポンプ機構PAについて説明する。
ターボ分子ポンプ機構PAは、ロータ40の回転翼41と、回転翼41の間に隙間を空けて配置された固定翼60とで構成されている。回転翼41と固定翼60とは、上下方向Hに沿って交互にかつ多段、本実施例では、回転翼41が5段、固定翼60が4段ずつ配列されている。
回転翼41は、所定の角度で傾斜したブレードからなり、ロータ40の上部外周面に一体に形成されている。また、回転翼41は、ロータ40の軸線回りに放射状に複数設置されている。
固定翼60は、回転翼41とは反対方向に傾斜したブレードからなり、円筒部12の内壁面12aに段積みで設置されているスペーサ61により上下方向に挟持されて位置決めされている。また、固定翼60も、ロータ40の軸線回りに放射状に複数設置されている。
回転翼41と固定翼60との間の隙間は、上下方向Hの上方から下方に向かって徐々に狭くなるように設定されている。また、回転翼41及び固定翼60の長さは、上下方向Hの上方から下方に向かって徐々に短くなるように設定されている。
上述したようなターボ分子ポンプ機構PAは、回転翼41の回転により、ガス吸気口12aから吸入されたガスを上下方向Hの上方から下方に移送するようになっている。
次に、真空ポンプ1の略下半分に配置されたネジ溝ポンプ機構PBについて説明する。
ネジ溝ポンプ機構PBは、ロータ40の下部に設けられて上下方向Hに沿って延びたロータ円筒部45と、ロータ円筒部45の外周面45aを囲んで配置された略円筒状の外周側ステータ70と、ロータ円筒部45内に配置された略円筒状の内周側ステータ80と、後述する排気性能向上手段と、を備えている。
ロータ円筒部45の外周面45a及び内周面45bは、平面な円筒面に形成されている。ロータ円筒部45の外周面45aは、外周側ステータ70のロータ円筒部45の外周面45aに対向する対向面である内周面70aと所定の間隙を介して対向している。また、ロータ円筒部45の内周面45bは、内周側ステータ80のロータ円筒部45の内周面45bに対向する対向面である外周面80aと所定の間隙を介して対向している。
外周側ステータ70は、図示しないボルトを介してベース11に固定されている。外周側ステータ70は、内周面70aに刻設された外周側ネジ溝部71を備えている。
内周側ステータ80は、ボルト15を介してベース11に固定されている。内周側ステータ80は、外周面80aに刻設された内周側ネジ溝部81を備えている。
上述したようなネジ溝ポンプ機構PBは、ガス吸気口12aから上下方向Hの下方に移送されたガスを、ロータ円筒部45の高速回転によるドラッグ効果によって圧縮して、ガス排気口11aに向かって移送する。
具体的には、ガスは、ロータ円筒部45と外周側ステータ70との隙間に移送された後に外周側ネジ溝部71内で圧縮されてガス排気口11aに移送されるか、または、連通孔46を介してロータ円筒部45と内周側ステータ80との隙間に移送された後に内周側ネジ溝部81で圧縮されてガス排気口11aに移送される。
外周側ネジ溝部71のガス排気流量Q1と内周側ネジ溝部81のガス排気流量Q2とは、例えば、Q1:Q2=2〜3:1になるように設定される。外周側ネジ溝部71のガス排気流量Q1は、排気速度と後述する外周側ネジ溝部71の流路断面積との積である。内周側ネジ溝部81のガス排気流量Q2は、排気速度と後述する内周側ネジ溝部81の流路断面積との積である。
次に、外周側ステータ70の具体的構成について、図2に基づいて説明する。
外周側ステータ70は、ガス排気方向D1に沿って設けられた複数の外周側ネジ溝部71と、これら外周側ネジ溝部71、71の間に延設された複数の外周側ネジ突条部72とを備えている。
外周側ネジ溝部71は、ガス排気方向D1に沿って吸気側から排気側に亘って谷幅A1で等幅に形成されている。外周側ネジ溝部71における内径は、ガスの排気側が吸気側よりも狭くなるように設定されている。外周側ネジ溝部71のガス排気方向D1に垂直な流路断面積S1は、外周側ネジ溝部71の谷幅A1と外周側ネジ突条部72の高さH1との積で表される。
外周側ネジ突条部72は、ガス排気方向D1に沿って吸気側から排気側に亘って山幅B1で等幅に形成されている。外周側ネジ突条部72の条数は、5本に設定されている。また、外周側ネジ突条部72のリード角Θ1は、15°に設定されている。
外周側ネジ突条部71の一条分のシール長L1、すなわち、外周側ネジ突条部72の上下方向Hの長さは、以下の関係式のとおりである。
L1=B1/cosΘ1・・・(1)
外周側ネジ溝部71の谷幅A1と外周側ネジ突条部72の山幅B1との比(A1/B1)は、5に設定されている。なお、外周側ネジ溝部71の谷幅A1と外周側ネジ突条部72の山幅B1との比は、外周側ネジ溝部71が所望の圧縮比を備えつつガスを円滑に圧縮排気できる範囲で適宜調整して良く、5より小さくても、5より大きくても構わない。
次に、内周側ステータ80の具体的構成について、図3に基づいて説明する。
内周側ステータ80は、ガス排気方向D2に沿って設けられた複数の内周側ネジ溝部81と、これら内周側ネジ溝部81、81の間に延設された複数の内周側ネジ突条部82とを備えている。
内周側ネジ溝部81は、ガス排気方向D2に沿って吸気側から排気側に亘って谷幅A2で等幅に形成されている。内周側ネジ溝部81における外径は、ガスの吸気側が排気側よりも狭くなるように設定されている。内周側ネジ溝部81のガス排気方向D2に垂直な流路断面積S2は、内周側ネジ溝部81の谷幅A2と内周側ネジ突条部82の高さH2との積で表される。
内周側ネジ突条部82は、ガス排気方向D2に沿って吸気側から排気側に亘って山幅B2で等幅に形成されている。内周側ネジ突条部82の条数は、6本に設定されている。また、内周側ネジ突条部82のリード角Θ2は、10°に設定されている。
内周側ネジ突条部82の一条分のシール長L2、すなわち、内周側ネジ突条部82の上下方向Hの長さは、以下の関係式のとおりである。
L2=B2/cosΘ2・・・(2)
内周側ネジ溝部81の谷幅A2と内周側ネジ突条部82の山幅B2との比(A2/B2)は、2に設定されている。なお、内周側ネジ溝部81の谷幅A2と内周側ネジ突条部82の山幅B2との比は、内周側ネジ溝部81が所望の圧縮比を備えつつガスを円滑に圧縮排気できる範囲で適宜調整して良く、2より小さくても、2より大きくても構わない。
(1)式及び(2)式において、通常、cosΘ1とcosΘ2との差が外周側ネジ溝部71のシール長L1と内周側ネジ溝部81のシール長L2との大小に与える影響は小さく、外周側ネジ溝部71のシール長L1と内周側ネジ溝部81のシール長L2との大小は、外周側ネジ突条部72の山幅B1と内周側ネジ溝部82の山幅B2との大小に応じて定まる。
排気性能向上手段は、内周側ネジ溝部81の谷幅A2と内周側ネジ突条部82の山幅B2との比(A2/B2)が、外周側ネジ溝部71の谷幅A1と外周側ネジ突条部72の山幅B1との比(A1/B1)よりも小さく設定されて成る。これにより、内周側ネジ突条部82の山幅B2は、外周側ネジ突条部72の山幅B1よりも長いため、内周側ネジ突条部82のシール長L2は、外周側ネジ突条部72のシール長L1よりも長くなっている。このため、ロータ円筒部45と内周側ネジ突条部82との間のシール性が、ロータ円筒部45と外周側ネジ突条部72との間のシール性よりも高くなり、ネジ溝ポンプ機構PBにおけるガスの逆流を抑制している。
また、内周側ネジ溝部81の谷幅A2と内周側ネジ突条部82の山幅B2との比(A2/B2)が、外周側ネジ溝部71の谷幅A1と外周側ネジ突条部72の山幅B1との比(A1/B1)よりも小さく設定されていることにより、内周側ネジ溝部81の谷幅A2は、外周側ネジ溝部71の谷幅A1よりも短いため、内周側ネジ溝部81の流路断面積S2が、外周側ネジ溝部71の流路断面積S1よりも小さく、内周側ネジ溝部81内のガスが圧縮され易くなっている。これにより、内周側ネジ溝部81が外周側ネジ溝部71よりも流路が短い場合であっても、外周側ネジ溝部71の出口圧と内周側ネジ溝部81の出口圧との圧力差が緩和されるようになっている。
内周側ネジ溝部81の谷幅A2と内周側ネジ突条部82の山幅B2との比(A2/B2)と、外周側ネジ溝部71の谷幅A1と外周側ネジ突条部72の山幅B1との比(A1/B1)との比((A2/B2)/(A1/B1))は、外周側ネジ溝部71のガス排気流量Q1と内周側ネジ溝部81のガス排気流量Q2との比(Q1/Q2)に略一致するように設定されている。
これにより、内周側ネジ突条部82のシール長L2が確保されて、ロータ円筒部45と内周側ステータ80との間のシール性が向上するようになっている。また、ガスが外周側ネジ溝部71と内周側ネジ溝部81に確実に分配されるように、外周側ネジ溝部71の流路断面積S1と内周側ネジ溝部81の流路断面積S2とが、外周側ネジ溝部71のガス排気流量Q1と内周側ネジ溝部81のガス排気流量Q2とに応じて設定されているため、外周側ネジ溝部71と内周側ネジ溝部81とが円滑にガスを圧縮排気することができる。
なお、「略一致」とは、内周側ネジ溝部81の谷幅A2と内周側ネジ突条部82の山幅B2との比(A2/B2)と、外周側ネジ溝部71の谷幅A1と外周側ネジ突条部72の山幅B1との比(A1/B1)との比((A2/B2)/(A1/B1))、及び、外周側ネジ溝部71のガス排気流量Q1と内周側ネジ溝部81のガス排気流量Q2との比(Q1/Q2)が、完全に一致する場合に限られず、要求されるスペックにより許容される範囲内で相違する場合を含む。
なお、内周側ネジ溝部81の谷幅A2と内周側ネジ突条部82の山幅B2との比(A2/B2)と、外周側ネジ溝部71の谷幅A1と外周側ネジ突条部72の山幅B1との比(A1/B1)とは、以下の関係式を満たしているのが好ましい。
(A1/B1)/(A2/B2)≦3・・・(3)
これにより、内周側ネジ突条部82のシール長L2を確保しつつ、内周側ネジ溝部81のガス排気流量Q2が過度に小さくなることを抑制できる。
さらに、内周側ネジ溝部81の谷幅A2と内周側ネジ突条部82の山幅B2との比(A2/B2)と、外周側ネジ溝部71の谷幅A1と外周側ネジ突条部72の谷幅B1との比(A1/B1)は、以下の関係式を満たしているのが好ましい。
2≦(A1/B1)/(A2/B2)・・・(4)
これにより、内周側ネジ突条部82のシール長L2を確保しつつ、内周側ネジ溝部81の谷幅A2を大きく確保可能なため、内周側ネジ溝部81は、円滑にガスを圧縮排気することができる。
このようにして、本実施例に係るネジ溝ポンプ機構PBは、ロータ円筒部45と内周側ステータ80との間のシール性が増して、ネジ溝ポンプ機構PBにおけるガスの逆流に起因する内周側ネジ溝部81のガス排気量Q2の減少を抑制すると共に、ネジ溝ポンプ機構PBの出口付近におけるポンプ径方向Rの圧力差が緩和されて、内周側ネジ溝部81がガスを圧縮排気し易くなるため、並行流型のネジ溝ポンプ機構PBの排気性能及び圧縮性能を向上させることができる。
次に、本発明の第2実施例に係るネジ溝ポンプ機構を用いた真空ポンプについて、図4乃至図9に基づいて説明する。
なお、本実施例に係るネジ溝ポンプ機構を用いた真空ポンプと上述した第1実施例に係るネジ溝ポンプ機構を用いた真空ポンプとは、排気性能向上手段の構成が異なっており、その他の構成は同様であるから、上述した第1実施例に係るネジ溝ポンプ機構を用いた真空ポンプと同一の部材について同様の符号を付し、重複する説明を省略する。
まず、本実施例に係るネジ溝ポンプ機構PBの外周側ステータ70の具体的構成について、図5(a)〜(c)に基づいて説明する。
複数の外周側ネジ溝部71、71のガス排気速度は、合計で50L/sに設定されている。そのため、吸気側圧力が0.1Torrの場合には、複数の外周側ネジ溝部71、71のガス排気総流量は、400cc/minに設定されている。ここで、複数の外周側ネジ溝部71、71のガス排気速度は、各外周側ネジ溝部71における外周側ネジ溝部71の溝深さD1と外周側ネジ溝部71の幅W1とガスの輸送速度との積を導出し、各外周側ネジ溝部71の積の値を足したものである。また、複数の外周側ネジ溝部71、71のガス排気総流量とは、複数の外周側ネジ溝部71、71のガス排気速度と外周側ネジ溝部71の吸気側圧力との積である。
外周側ネジ突条部72は、外周側ステータの内周面70aに5本設けられている。また、外周側ネジ突条部72の仰角Θ3は、18度に設定されている。
次に、内周側ステータ80の具体的構成について、図6(a)〜(c)に基づいて説明する。
複数の内周側ネジ溝部81、81のガス排気速度は、合計で40L/sに設定されている。そのため、吸気側圧力が0.1Torrの場合には、複数の内周側ネジ溝部81、81のガス排気総流量は、300cc/minに設定されている。ここで、複数の内周側ネジ溝部81、81のガス排気速度は、各内周側ネジ溝部81における内周側ネジ溝部81の溝深さD2と内周側ネジ溝部81の幅W2とガスの輸送速度との積を導出し、各内周側ネジ溝部81の積の値を足したものである。また、複数の内周側ネジ溝部81、81のガス排気総流量とは、複数の内周側ネジ溝部81、81のガス排気速度と内周側ネジ溝部81の吸気側圧力との積である。内周側ネジ溝部81の溝深さD2は、外周側ネジ溝部71の溝深さD1より小さく設定されている、即ち、内周側ネジ溝部81は、外周側ネジ溝部71より浅く形成されている。
複数の内周側ネジ溝部81、81の総入口面積、即ち、5列の内周側ネジ溝部81の各断面積(溝深さD2と幅W2との積)の和は、連通口46の総開口面積、即ち、ロータ円筒部45に設けられた複数の連通口46の各面積の和よりも広く設定されている。
これにより、ガスが連通路46を介して内周側ネジ溝部81の吸気側に円滑に流入するため、内周側ネジ溝部81の吸気側での過度な圧力上昇を抑制することができる。
内周側ネジ突条部82の条数は、外周側ネジ突条部72の条数より多い6本に設定されている。また、内周側ネジ突条部82の仰角Θ4は、外周側ネジ突条部72の仰角Θ3より小さい10度に設定されている。
これにより、外周側ネジ突条部72では、上下方向Hと平行な仮想線V1を4本横切るのに対して、内周側ネジ突条部82では、上下方向Hと平行な仮想線V2を5本横切るため、内周側ネジ突条部82が、外周側ネジ突条部72より約1.25倍多く横断し、外周側ネジ突条部72よりガスを効率よく圧縮し移送するようになっている。
次に、外周側ネジ溝部71の背圧特性と内周側ネジ溝部81の背圧特性とを略等しく設定して成る排気性能向上手段について、図7乃至9に基づいて説明する。ここで、「背圧特性」とは、図7乃至9に示すように、吸気側圧力と排気側圧力(背圧)との関係を示すものである。
従来の並行流型のネジ溝ポンプ機構に用いられるような内周側ネジ溝部は、外周側ネジ溝部とパラメータ(条数、仰角、溝深さ等)を一致させていたのに対して、内周側ネジ溝部81は、上述したように、外周側ネジ溝部71とは異なるパラメータに設定されている。
具体的には、内周側ネジ溝部81は、内周側ネジ突条部81の条数(6本)を外周側ネジ溝部71の条数(5本)より多くし、内周側ネジ突条部82の仰角(10度)を外周側ネジ溝部71の仰角(18度)より小さくし、ロータ円筒部45の内周面45bと内周側ネジ突条部82との間のクリアランスC2がロータ円筒部45の外周面45aと外周側ネジ突条部72との間のクリアランスC1より小さくなるように設定されている。
内周側ネジ溝部81の背圧特性を図7中の実線に示す。また、従来の内周側ネジ溝部の背圧特性を図7中の長破線に示す。さらに、比較例として内周側ネジ溝部81を用いて400cc/minのガス排気流量を排気した際の背圧特性を図7中の短破線に示す。
図7に示すように、内周側ネジ溝部81を用いて、従来の内周側ネジ溝部と同様に400cc/minのガス排気流量を排気する場合には、吸気側圧力が0.13Torrに上昇する。そのため、内周側ネジ溝部81の吸気側圧力を0.1Torrに設定する場合には、内周側ネジ溝部81のガス排気流量を300cc/minまで低下させる。すなわち、内周側ネジ溝部81と従来の内周側ネジ溝部とで排気側圧力が低い場合の排気性能を比較すると、前者は後者よりも悪くなる。しかしながら、後者は、吸気側圧力を維持した状態で昇圧できる排気側圧力が2Torrまでであったのに対して、前者は、吸気側圧力を維持した状態で昇圧できる排気側圧力が4Torrまで圧縮性能が向上している。
図8に示すように、内周側ネジ溝部81(ガス排気流量300cc/min)の背圧特性は、外周側ネジ溝部71(ガス排気流量400cc/min)の背圧特性と略一致するようになっている。なお、「略等しい」とは、外周側ネジ溝部71の背圧特性と内周側ネジ溝部81の背圧特性とが、完全に一致する場合に限られず、要求されるスペックにより許容される範囲内で相違する場合を含む。
また、外周側ネジ溝部71と内周側ネジ溝部81を備えたネジ溝ポンプ機構PB(ガス排気流量:700cc/min)は、外周側ネジ溝部71(ガス排気流量:400cc/min)の背圧特性と内周側ネジ溝部81(ガス排気流量:300cc/min)の背圧特性とに略一致する背圧特性を示す。
図9に示すように、ネジ溝ポンプ機構PBと外周側にのみネジ溝部を設けた従来のネジ溝プンプ機構(ガス排気流量:700cc/min)とを比較すると、前者の吸気側圧力は0.1Torrであるのに対して、後者の吸気側圧力は0.18Torrであって、前者が後者より低圧で運転可能であり、また、低背圧域から高背圧域に亘って前者の吸気側圧力が後者の吸気側圧力を下回っており、前者が後者より優れた排気性能、圧縮性能を示すことが分かる。
このようにして、本実施例に係るネジ溝ポンプPBは、外周側ネジ溝部71の背圧特性と内周側ネジ溝部81の背圧特性とが略等しく設定されていることにより、外周側ネジ溝部71の吸気側圧力と内周側ネジ溝部81の吸気側圧力との不一致に起因したネジ溝ポンプ機構PBの吸気側における外周側ネジ溝部71と内周側ネジ溝部81との間でのガスの逆流が抑制され、また、外周側ネジ溝部71の排気側圧力と内周側ネジ溝部81の排気側圧力との不一致に起因したネジ溝ポンプ機構PBの排気側における外周側ネジ溝部71と内周側ネジ溝部81との間でのガスの逆流が抑制されるため、外周側ネジ溝部71及び内周側ネジ溝部81が低背圧域から高背圧域に亘って夫々確実に機能するため、並行流型のネジ溝ポンプ機構PBの排気性能、圧縮性能を向上させることができる。
なお、外周側ネジ溝部71の背圧特性と内周側ネジ溝部81の背圧特性とを略等しく設定可能であれば、その手段は如何なるものであっても良く、上述したように、外周側ネジ溝部71の背圧特性に応じて内周側ネジ溝部81のパラメータ(条数、仰角、溝深さ、クリアランス等)を調整するものの他に、内周側ネジ溝部81の背圧特性に応じて外周側ネジ溝部71のパラメータを調整するものであっても、任意の背圧特性に適合するように外周側ネジ溝部71及び内周側ネジ溝部81の各パラメータを調整するものであっても構わない。
上述した各実施例では、外周側ネジ溝部を外周側ステータの内周面に設けているが、外周側ネジ溝部をロータ円筒部の外周面に設けても構わない。また、上述した実施例では、内周側ネジ溝部を内周側ステータの外周面に設けているが、内周側ネジ溝部をロータ円筒部の内周面に設けても構わない。
また、本発明は、ネジ溝ポンプ機構を備えるものであれば適用可能であり、複合ポンプの他、ネジ溝式ポンプに適用しても構わない。さらに、本発明は、ロータ円筒部が1つだけ設けられたものに限られず、例えば、ロータ円筒部を同軸上に複数設け、各ロータ円筒部及び各ロータ円筒部に対向するステータの少なくとも何れか一方にネジ溝部を刻設したものであっても構わない。
なお、本発明は、本発明の精神を逸脱しない限り種々の改変をなすことができ、そして、本発明が該改変されたものにも及ぶことは当然である。
1 ・・・ 真空ポンプ
10・・・ ケーシング
11・・・ ベース
11a・・・ガス排気口
12・・・ 円筒部
12a・・・ガス吸気口
12b・・・フランジ
13・・・ ボルト
20・・・ ロータシャフト
21・・・ ラジアル電磁石
22・・・ アキシャル電磁石
23・・・ タッチダウン軸受
24・・・ シャフトフランジ
30・・・ 駆動モータ
31・・・ 回転子
32・・・ 固定子
40・・・ ロータ
41・・・ 回転翼
42・・・ ボス孔
43・・・ ボルト
44・・・ ロータフランジ
45・・・ ロータ円筒部
45a・・・外周面
45b・・・内周面
46・・・ 連通孔
50・・・ ステータコラム
60・・・ 固定翼
61・・・ スペーサ
70・・・ 外周側ステータ
70a・・・(外周側ステータの)内周面
71・・・ 外周側ネジ溝部
72・・・ 外周側ネジ突条部
80・・・ 内周側ステータ
80a・・・(内周側ステータの)外周面
81・・・ 内周側ネジ溝部
82・・・ 内周側ネジ突条部
PA・・・ ターボ分子ポンプ機構
PB・・・ ネジ溝ポンプ機構

Claims (11)

  1. 所定の回転方向に回転可能なロータ円筒部と、該ロータ円筒部の外周側に前記ロータ円筒部と同軸上に配置された略円筒状の外周側ステータと、前記ロータ円筒部の内周側に前記ロータ円筒部と同軸上に配置された略円筒状の内周側ステータと、前記ロータ円筒部及び前記外周側ステータの対向面の何れか一方に刻設された外周側ネジ溝部と、前記ロータ円筒部及び前記内周側ステータの対向面の何れか一方に刻設された内周側ネジ溝部と、を有するネジ溝ポンプ機構であって、
    前記外周側ネジ溝部の排気側圧力と前記内周側ネジ溝部の排気側圧力とが略等しく設定され
    前記ロータ円筒部は、ロータに設けられており、
    前記内周側ネジ溝部の谷幅と前記内周側ネジ溝部の間に延設された内周側ネジ突条部の山幅との比が、前記外周側ネジ溝部の谷幅と前記外周側ネジ溝部の間に延設された外周側ネジ突条部の山幅との比よりも小さく設定され、
    前記内周側ネジ溝部の前記谷幅及び前記内周側ネジ突条部の前記山幅の比と前記外周側ネジ溝部の前記谷幅及び前記外周側ネジ突条部の前記山幅の比との比は、前記外周側ネジ溝部のガス排気流量と前記内周側ネジ溝部のガス排気流量との比に略一致することを特徴とするネジ溝ポンプ機構。
  2. 所定の回転方向に回転可能なロータ円筒部と、該ロータ円筒部の外周側に前記ロータ円筒部と同軸上に配置された略円筒状の外周側ステータと、前記ロータ円筒部の内周側に前記ロータ円筒部と同軸上に配置された略円筒状の内周側ステータと、前記ロータ円筒部及び前記外周側ステータの対向面の何れか一方に刻設された外周側ネジ溝部と、前記ロータ円筒部及び前記内周側ステータの対向面の何れか一方に刻設された内周側ネジ溝部と、を有するネジ溝ポンプ機構であって、
    前記外周側ネジ溝部の排気側圧力と前記内周側ネジ溝部の排気側圧力とが略等しく設定され、
    前記ロータ円筒部は、ロータに設けられており、
    前記内周側ネジ溝部の谷幅と前記内周側ネジ溝部の間に延設された内周側ネジ突条部の山幅との比が、前記外周側ネジ溝部の谷幅と前記外周側ネジ溝部の間に延設された外周側ネジ突条部の山幅との比よりも小さく設定され、
    前記内周側ネジ溝部の前記谷幅及び前記内周側ネジ突条部の前記山幅の比と、前記外周側ネジ溝部の前記谷幅及び前記外周側ネジ突条部の前記山幅の比とは、以下の関係式を満たしていることを特徴とするネジ溝ポンプ機構。
    (A1/B1)/(A2/B2)≦3
    A1:外周側ネジ溝部の谷幅
    B1:外周側ネジ突条部の山幅
    A2:内周側ネジ溝部の谷幅
    B2:内周側ネジ突条部の山幅
  3. 所定の回転方向に回転可能なロータ円筒部と、該ロータ円筒部の外周側に前記ロータ円筒部と同軸上に配置された略円筒状の外周側ステータと、前記ロータ円筒部の内周側に前記ロータ円筒部と同軸上に配置された略円筒状の内周側ステータと、前記ロータ円筒部及び前記外周側ステータの対向面の何れか一方に刻設された外周側ネジ溝部と、前記ロータ円筒部及び前記内周側ステータの対向面の何れか一方に刻設された内周側ネジ溝部と、を有するネジ溝ポンプ機構であって、
    前記外周側ネジ溝部の排気側圧力と前記内周側ネジ溝部の排気側圧力とが略等しく設定され、
    前記ロータ円筒部は、ロータに設けられており、
    前記内周側ネジ溝部の谷幅と前記内周側ネジ溝部の間に延設された内周側ネジ突条部の山幅との比が、前記外周側ネジ溝部の谷幅と前記外周側ネジ溝部の間に延設された外周側ネジ突条部の山幅との比よりも小さく設定され、
    前記内周側ネジ溝部の前記谷幅及び前記内周側ネジ突条部の前記山幅の比と、前記外周側ネジ溝部の前記谷幅及び前記外周側ネジ突条部の前記山幅の比とは、以下の関係式を満たしていることを特徴とするネジ溝ポンプ機構。
    2≦(A1/B1)/(A2/B2)
    A1:外周側ネジ溝部の谷幅
    B1:外周側ネジ突条部の山幅
    A2:内周側ネジ溝部の谷幅
    B2:内周側ネジ突条部の山幅
  4. 所定の回転方向に回転可能なロータ円筒部と、該ロータ円筒部の外周側に前記ロータ円筒部と同軸上に配置された略円筒状の外周側ステータと、前記ロータ円筒部の内周側に前記ロータ円筒部と同軸上に配置された略円筒状の内周側ステータと、前記ロータ円筒部及び前記外周側ステータの対向面の何れか一方に刻設された外周側ネジ溝部と、前記ロータ円筒部及び前記内周側ステータの対向面の何れか一方に刻設された内周側ネジ溝部と、を有するネジ溝ポンプ機構であって、
    前記外周側ネジ溝部の排気側圧力と前記内周側ネジ溝部の排気側圧力とが略等しく設定され、
    前記外周側ネジ溝部は、前記ロータ円筒部の外周面又は前記外周側ステータの前記ロータ円筒部の前記外周面に対向する前記対向面の少なくとも何れか一方に複数刻設され、
    前記内周側ネジ溝部は、前記ロータ円筒部の内周面又は前記内周側ステータの前記ロータ円筒部の前記内周面に対向する前記対向面の少なくとも何れか一方に複数刻設され、
    前記複数の外周側ネジ溝部及び前記複数の内周側ネジ溝部は、吸気側圧力及び排気側圧力の関係を示す背圧特性が略等しく設定され、
    前記複数の内周側ネジ溝部の間に延設された内周側ネジ突条部の仰角は、前記複数の外周側ネジ溝部の間に延設された外周側ネジ突条部の仰角より小さく設定されていることを特徴とするネジ溝ポンプ機構。
  5. 所定の回転方向に回転可能なロータ円筒部と、該ロータ円筒部の外周側に前記ロータ円筒部と同軸上に配置された略円筒状の外周側ステータと、前記ロータ円筒部の内周側に前記ロータ円筒部と同軸上に配置された略円筒状の内周側ステータと、前記ロータ円筒部及び前記外周側ステータの対向面の何れか一方に刻設された外周側ネジ溝部と、前記ロータ円筒部及び前記内周側ステータの対向面の何れか一方に刻設された内周側ネジ溝部と、を有するネジ溝ポンプ機構であって、
    前記外周側ネジ溝部の排気側圧力と前記内周側ネジ溝部の排気側圧力とが略等しく設定され、
    前記外周側ネジ溝部は、前記ロータ円筒部の外周面又は前記外周側ステータの前記ロータ円筒部の前記外周面に対向する前記対向面の少なくとも何れか一方に複数刻設され、
    前記内周側ネジ溝部は、前記ロータ円筒部の内周面又は前記内周側ステータの前記ロータ円筒部の前記内周面に対向する前記対向面の少なくとも何れか一方に複数刻設され、
    前記複数の外周側ネジ溝部及び前記複数の内周側ネジ溝部は、吸気側圧力及び排気側圧力の関係を示す背圧特性が略等しく設定され、
    前記複数の内周側ネジ溝部の間に延設された内周側ネジ突条部の条数は、前記複数の外周側ネジ溝部の間に延設された外周側ネジ突条部の条数より多く設定されていることを特徴とするネジ溝ポンプ機構。
  6. 所定の回転方向に回転可能なロータ円筒部と、該ロータ円筒部の外周側に前記ロータ円筒部と同軸上に配置された略円筒状の外周側ステータと、前記ロータ円筒部の内周側に前記ロータ円筒部と同軸上に配置された略円筒状の内周側ステータと、前記ロータ円筒部及び前記外周側ステータの対向面の何れか一方に刻設された外周側ネジ溝部と、前記ロータ円筒部及び前記内周側ステータの対向面の何れか一方に刻設された内周側ネジ溝部と、を有するネジ溝ポンプ機構であって、
    前記外周側ネジ溝部の排気側圧力と前記内周側ネジ溝部の排気側圧力とが略等しく設定され、
    前記外周側ネジ溝部は、前記ロータ円筒部の外周面又は前記外周側ステータの前記ロータ円筒部の前記外周面に対向する前記対向面の少なくとも何れか一方に複数刻設され、
    前記内周側ネジ溝部は、前記ロータ円筒部の内周面又は前記内周側ステータの前記ロータ円筒部の前記内周面に対向する前記対向面の少なくとも何れか一方に複数刻設され、
    前記複数の外周側ネジ溝部及び前記複数の内周側ネジ溝部は、吸気側圧力及び排気側圧力の関係を示す背圧特性が略等しく設定され、
    前記内周側ネジ溝部の溝深さは、前記外周側ネジ溝部の溝深さより浅く設定されていることを特徴とするネジ溝ポンプ機構。
  7. 所定の回転方向に回転可能なロータ円筒部と、該ロータ円筒部の外周側に前記ロータ円筒部と同軸上に配置された略円筒状の外周側ステータと、前記ロータ円筒部の内周側に前記ロータ円筒部と同軸上に配置された略円筒状の内周側ステータと、前記ロータ円筒部及び前記外周側ステータの対向面の何れか一方に刻設された外周側ネジ溝部と、前記ロータ円筒部及び前記内周側ステータの対向面の何れか一方に刻設された内周側ネジ溝部と、を有するネジ溝ポンプ機構であって、
    前記外周側ネジ溝部の排気側圧力と前記内周側ネジ溝部の排気側圧力とが略等しく設定され、
    前記外周側ネジ溝部は、前記ロータ円筒部の外周面又は前記外周側ステータの前記ロータ円筒部の前記外周面に対向する前記対向面の少なくとも何れか一方に複数刻設され、
    前記内周側ネジ溝部は、前記ロータ円筒部の内周面又は前記内周側ステータの前記ロータ円筒部の前記内周面に対向する前記対向面の少なくとも何れか一方に複数刻設され、
    前記複数の外周側ネジ溝部及び前記複数の内周側ネジ溝部は、吸気側圧力及び排気側圧力の関係を示す背圧特性が略等しく設定され、
    前記複数の内周側ネジ溝部の総入口面積は、前記ロータ円筒部に穿設された連通口の総開口面積より広く設定されていることを特徴とするネジ溝ポンプ機構。
  8. 請求項1乃至の何れか1項記載のネジ溝ポンプ機構を備えていることを特徴とする真空ポンプ。
  9. 請求項1乃至の何れか1項記載のネジ溝ポンプ機構に用いられることを特徴とするロータ。
  10. 請求項1乃至の何れか1項記載のネジ溝ポンプ機構に用いられることを特徴とする外周側ステータ。
  11. 請求項1乃至の何れか1項記載のネジ溝ポンプ機構に用いられることを特徴とする内周側ステータ。
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