JP2017137840A - 真空ポンプ並びにこれに用いられるロータ及びステータ - Google Patents

真空ポンプ並びにこれに用いられるロータ及びステータ Download PDF

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勉 高阿田
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Abstract

【課題】ロータ翼の強度を確保しつつロータ及びステータの破損を抑制する真空ポンプ並びにこれに用いられるロータ及びステータを提供する。【解決手段】真空ポンプ1は、ロータシャフト21に円環部22を介して連接されたロータ翼23を備えたロータ20と、ロータ翼23の間に配設されるステータ翼72が形成されたステータ70と、を備えている。円環部22は、ロータ径方向Rに亘って略同厚に形成されている。ステータ70は、ロータ軸方向Aの撓み変形でロータ20に接触する際に円環部22に接触する。【選択図】図1

Description

本発明は、真空ポンプ並びにこれに用いられるロータ及びステータに関するものであり、特に、低真空から超高真空に亘る圧力範囲で利用可能な真空ポンプ並びにこれに用いられるロータ及びステータに関する。
メモリや集積回路等の半導体を製造する際、空気中の塵等による影響を避けるために高真空状態のチャンバ内で高純度の半導体基板(ウェハ)にドーピングやエッチングを行う必要があり、チャンバ内の排気には、例えば、ターボ分子ポンプとネジ溝ポンプとを組み合わせた複合ポンプ等の真空ポンプが使用されている。
このような真空ポンプとして、例えば、ロータの回転軸方向に複数段設けられたロータ翼が形成されたロータと、複数段のロータ翼の間にそれぞれ配設される複数のステータ翼が形成されたステータと、を備えたものが知られている。このような真空ポンプでは、ロータ翼をステータ翼に対して相対的に高速回転させることにより、吸気口から吸い込まれたガスを真空排気する。
しかしながら、ステータは、自重で真空排気の下流側に沈み込むように撓むと、ステータがロータに接触して破断する虞があった。
そこで、ステータとロータとの接触を回避するために、特許文献1では、ロータに連設されると共に上面に環状溝が形成された円環部と、円環部から径方向の外方に延在する翼部と、を備えるロータ翼を備えた真空ポンプが開示されている。このような真空ポンプでは、円環部が凹設された分だけ、ステータの内周側リムとロータ翼とが接触しにくくなっている。
特開2015−135074号公報
しかしながら、上述したような真空ポンプでは、ポンプ運転中に、ロータ翼の環状溝に応力集中が発生し、それが原因となって翼部が環状溝で破断してポンプ内に飛散し真空ポンプを故障させる虞があった。また、ステータ翼が自重で真空排気下流側に大きく撓んだり真空ポンプの大気開放によって真空排気上流側に大きく撓んだりすると、ステータ翼とロータ翼とがお互いに飛び飛び(非連続)で接触するため、ステータ翼及びロータ翼に過度の衝撃が伝わり易く破損する虞があった
そこで、ロータ及びステータの破損を抑制するために解決すべき技術的課題が生じてくるのであり、本発明は、この課題を解決することを目的とする。
本発明は、上記目的を達成するために提案するものであり、請求項1記載の発明は、ロータシャフトと該ロータシャフトに少なくとも円環部を介して連接されると共にロータ軸方向に複数段に形成されたロータ翼とを備えたロータと、前記ロータ翼の間に配設されるステータ翼が形成されたステータと、を備え、前記ロータ翼を前記ステータ翼に対して相対的に回転させることにより気体を排気する真空ポンプであって、前記ステータは、前記ロータ軸方向の撓み変形で前記ロータに接触する際に前記円環部に接触する真空ポンプを提供する。
この構成によれば、ステータがロータ軸方向に撓み変形した際に円環部に接触することにより、ロータ翼とステータ翼との接触に起因するロータ及びステータの破損を抑制することができる。
請求項2記載の発明は、請求項1記載の真空ポンプの構成に加えて、前記ステータは、前記ステータ翼の内周側に設けられ、前記ロータ軸方向の撓み変形で前記ロータに接触する際に前記円環部に接触する受け部を備えている真空ポンプを提供する。
この構成によれば、ステータが受け部を介して円環部に接触することにより、ロータ翼とステータ翼との接触が抑制されるため、ロータ及びステータの破損をさらに抑制することができる。
請求項3記載の発明は、請求項2記載の真空ポンプの構成に加えて、前記受け部は、前記ステータの内周側リム部である真空ポンプを提供する。
この構成によれば、ステータの内周側リム部が円環部に接触することにより、ステータ翼がロータ翼に接触することが抑制されるため、ステータの破損をさらに抑制することができる。
請求項4記載の発明は、請求項3記載の真空ポンプの構成に加えて、前記内周側リム部は、前記ロータ軸方向の上段側に傾斜して形成されている真空ポンプを提供する。
この構成によれば、ステータ翼がロータ翼に接触することが抑制されるとともに、ステータの剛性が増大して、ステータのねじれを抑制することができる。
請求項5記載の発明は、請求項2記載の真空ポンプの構成に加えて、前記受け部は、前記ステータの内周縁から前記ロータ軸方向の上段側に突設した突部である真空ポンプを提供する。
この構成によれば、突部がロータ軸方向の上段側に突設されていることにより、ステータ翼がロータ軸方向の上段側のロータ翼に接触することが抑制されるため、ステータの破損をさらに抑制することができる。
請求項6記載の発明は、請求項2記載の真空ポンプの構成に加えて、前記受け部は、前記ステータの内周縁から前記ロータ軸方向の下段側に突設した突部である真空ポンプを提供する。
この構成によれば、突部がロータ軸方向下段側に突設されていることにより、ステータ翼がロータ軸方向下段側のロータ翼に接触することが抑制されるため、ステータの破損をさらに抑制することができる。
請求項7記載の発明は、請求項1記載の真空ポンプの構成に加えて、前記ステータ翼は、前記ロータ軸方向の撓み変形で前記ロータに接触する際に前記円環部に接触する真空ポンプを提供する。
この構成によれば、ステータ翼とロータ翼とが接触することが回避されるため、ロータ翼とステータ翼との接触に起因するロータ及びステータの破損を抑制することができる。
請求項8記載の発明は、請求項1乃至7の何れか1項記載の真空ポンプの構成に加えて、前記ステータは、プレス成型で作製されている真空ポンプを提供する。
この構成によれば、ステータを短期間で簡便に作製することができる。
請求項9記載の発明は、請求項1乃至8の何れか1項記載の真空ポンプの構成に加えて、前記円環部及び前記ステータは、少なくとも各々の最下段に設けられている真空ポンプを提供する。
この構成によれば、プレス成型で強度が低下しがちなステータの破損を抑制することができる。
請求項10記載の発明は、請求項1乃至9の何れか1項記載の真空ポンプに用いられるロータを提供する。
この構成によれば、ステータが円環部に接触することにより、ロータ翼とステータ翼との接触に起因するロータ及びステータの破損を抑制することができる。
請求項11記載の発明は、請求項1乃至10の何れか1項記載の真空ポンプに用いられるステータを提供する。
この構成によれば、ステータが円環部に接触することにより、ロータ翼とステータ翼との接触に起因するロータ及びステータの破損を抑制することができる。
本発明に係る真空ポンプは、ステータがロータ軸方向に撓み変形した際に円環部に接触することにより、ロータ翼とステータ翼との接触に起因するロータ及びステータの破損を抑制することができる。
本発明の第1実施例に係る真空ポンプを示す断面図。 ステータを示す平面図。 図2のステータを示す斜視図。 図1のステータとロータとを示す要部拡大図。 図4のステータが真空排気下流側に撓む様子を示す模式図。 図4のステータが真空排気上流側に撓んだ様子を示す模式図。 本発明の第2実施例に係る真空ポンプに用いられるステータを示す斜視図。 図7のステータが真空排気下流側に撓む様子を示す模式図。 図7のステータが真空排気上流側に撓む様子を示す模式図。 図7のステータの変形例を示す模式図。 本発明の第3実施例に係る真空ポンプに用いられるステータを示す斜視図。 図11のステータとロータとを示す要部拡大図。 ステータ翼の変形例を示す平面図及び側面図。
本発明は、ロータ翼の強度を確保しつつロータ及びステータの破損を抑制するという目的を達成するために、ロータシャフトと該ロータシャフトに少なくとも円環部を介して連接されると共にロータ軸方向に複数段に形成されたロータ翼とを備えたロータと、ロータ翼の間に配設されるステータ翼が形成されたステータと、を備え、ロータ翼をステータ翼に対して相対的に回転させることにより気体を排気する真空ポンプであって、ステータは、ロータ軸方向の撓み変形で前記ロータに接触する際に円環部に接触することにより実現した。
以下、本発明の第1実施例に係る真空ポンプ1について、図面に基づいて説明する。なお、以下の実施例において、構成要素の数、数値、量、範囲等に言及する場合、特に明示した場合及び原理的に明らかに特定の数に限定される場合を除き、その特定の数に限定されるものではなく、特定の数以上でも以下でも構わない。
また、構成要素等の形状、位置関係に言及するときは、特に明示した場合及び原理的に明らかにそうでないと考えられる場合等を除き、実質的にその形状等に近似又は類似するもの等を含む。
また、図面は、特徴を分かり易くするために特徴的な部分を拡大する等して誇張する場合があり、構成要素の寸法比率等が実際と同じであるとは限らない。なお、以下において、「上」、「下」の語は、ロータ軸方向における吸気口側、排気口側がそれぞれ上方、下方に対応するものである。
図1は、真空ポンプ1を示す縦断面図である。真空ポンプ1は、略上半分に配置されたターボ分子ポンプ機構PAと略下半分に配置されたネジ溝ポンプ機構PBとから成る複合ポンプである。
真空ポンプ1は、ケーシング10と、ケーシング10内に回転可能に支持されたロータシャフト21を有するロータ20と、ロータシャフト21を回転させる駆動モータ30と、ロータシャフト21の一部及び駆動モータ30を収容するステータコラム40とを備えている。
ケーシング10は、円筒状に形成されている。ケーシング10の上端には、ガス吸気口11が形成されている。ケーシング10は、上方フランジ12を介して図示しない半導体製造装置のチャンバ等の真空容器に取り付けられる。ケーシング10は、ベース50上に載せられた状態でベース50に固定されている。
ロータ20は、ロータシャフト21と、後述するロータフランジ27及び円環部22を介してロータシャフト21に連なった状態で設けられたロータ翼23と、を備えている。ロータ翼23は、ロータシャフト21の軸心に対して同心円状に並べて設けられている。本実施例では、5段のロータ翼23が設けられている。以下、ロータシャフト21の軸線方向を「ロータ軸方向A」、ロータシャフト21の径方向を「ロータ径方向R」と称す。
ロータ翼23は、所定の角度で傾斜したブレードからなり、ロータシャフト21の上部外周面にロータフランジ27及び円環部22を介して一体に形成されている。また、ロータ翼23は、ロータシャフト21の軸線回りに放射状に複数設置されている。ロータ翼23の長さは、ロータ軸方向Aの上段側から下段側、すなわちロータ軸方向Aの上方から下方に向かって徐々に短くなるように設定されている。
ロータシャフト21の上部及び下部は、タッチダウン軸受24内に挿通されている。ロータシャフト21が制御不能になった場合には、高速で回転するロータシャフト21がタッチダウン軸受24に接触して真空ポンプ1の損傷を防止するようになっている。
ロータ20は、ボス孔25にロータシャフト21の上部を挿通した状態で、ボルト26をロータフランジ27に挿通すると共にシャフトフランジ28にねじ込んで取り付けることで、ロータシャフト21に一体に取り付けられている。また、ロータ20は、ロータ軸方向Aに沿って延びたロータ円筒部29を備えている。
駆動モータ30は、ロータシャフト21の外周に取り付けられた回転子31と、回転子31を取り囲むように配置された固定子32とで構成されている。固定子32は、上述した図示しない制御ユニットに接続されており、制御ユニットによってロータ20の回転が制御されている。
ステータコラム40は、ベース50上に載置された状態で、ボルト41を介してベース50に固定されている。
ベース50の下部側方には、ガス排気口51が形成されている。ガス排気口51は、図示しない補助ポンプに連通するように接続される。ケーシング10とベース50との間には、Oリング52が介装されている。ベース50上には、内周面にネジ溝部53が刻設されたネジステータ54が載置されている。
ロータシャフト21は、磁気軸受60により非接触支持されている。磁気軸受60は、ラジアル方向電磁石61と、アキシャル方向電磁石62と、を備えている。ラジアル方向電磁石61及びアキシャル方向電磁石62は、図示しない制御ユニットに接続されている。
制御ユニットは、図示しないラジアル方向変位センサ及びアキシャル方向変位センサ62aの検出値に基づいて、ラジアル方向電磁石61及びアキシャル方向電磁石62の励磁電流を制御することにより、ロータシャフト21が所定の位置に浮上した状態で支持されるようになっている。
ケーシング10の内周には、ロータ軸方向Aに5段のステータ70が設けられている。ステータ70は、スベーサ71と交互に段積みされている。ステータ70は、ロータ翼23、23の間に配置されたステータ翼72を備えている。ステータ翼72の長さは、ロータ軸方向Aの上方から下方に向かって徐々に短くなるように設定されている。
ターボ分子ポンプ機構PAは、ロータ翼23の回転により、ガス吸気口11を通してケーシング10内に吸入されたガスをロータ軸方向Aの上方から下方に移送し、ネジ溝ポンプ機構PBに移送する。
ネジ溝ポンプ機構PBは、ガス吸気口11からロータ軸方向Aの下方に移送されたガスを、ロータ円筒部29の高速回転によるドラッグ効果によって圧縮して、ガス排気口51に向かって移送する。具体的には、ガスは、ロータ円筒部29とネジステータ54との隙間に移送された後に、ネジ溝部53内で圧縮されてガス排気口51に移送される。
次に、ステータ70の構造について、図2〜4に基づいて説明する。図2は、ステータ70を示す平面図である。図3は、ステータ70を示す斜視図である。図4は、ロータ20とステータ70とを示す要部拡大図である。
ステータ70は、扇状に形成されており、2つのステータ70を円環状に並べて、ケーシング10内に配置される。ステータ翼72は、ステータ70の周方向Cに等間隔に配置されている。ステータ70は、ステータ翼72の両端に配置された内周側リム部73と外周側リム部74とを備えている。本実施例に係るステータ70では、内周側リム部73が受け部として作用する。外周側リム部74がロータ軸方向Aにおいてスペーサ71に挟まれていることにより、ステータ70は所定の位置に位置決めされている。
ステータ翼72は、ステータ70の中心回りに放射状に複数設置されている。ステータ翼72は、ロータ翼23とは反対方向に傾斜したブレードからなる。ステータ70の配置位置に応じて、ステータ翼72の仰角は調整される。一般的に、ロータ軸方向Aの上方から下方に向かうにしたがって、ステータ翼72の仰角は小さくなっている。
一般的に、ステータ70は、切削加工またはプレス成型により作製される。ロータ軸方向Aの上方に配置されるステータ70は、ロータ軸方向Aの下方に配置されるステータ70と比べて厚みが必要とされることから母材からの切削加工で作製されることが多い。一方、ロータ軸方向Aの下方に配置されるステータ70は、前述したステータ70と比べて厚みを必要としないため、コストの観点からプレス成型で作製されることが多い。
円環部22は、ロータ径方向Rに亘って略同厚に形成されている。なお、円環部22は、応力集中で破断しなければ必ずしも同じ厚みである必要はなく、例えば、ロータ径方向Rの内側から外側に向かってテーパ状に形成されたものであっても構わない。ステータ翼72の内周は、円環部22の外周よりロータ径方向Rの内側になるように配置されるのが好ましい。すなわち、円環部22の外周端22aとステータ翼72の内周端72aとは、ロータ軸方向Aから見て少なくとも一部が重なるように配置されているのが好ましい。これにより、ガスの逆流を抑制することができる。
次に、ステータ70の作用について、図5、6に基づいて説明する。図5は、ステータ70が真空排気下流側に撓む様子を示す模式図である。図6は、ステータ70が真空排気上流側に撓んだ様子を示す模式図である。
図5に示すように、ステータ70が自重等でロータ軸方向Aの下方、すなわち、真空排気下流側に撓むと、ステータ翼72がロータ翼23に接触する前に、内周側リム部73が真空排気下流側の円環部22に接触する。円環部22はロータ20の周方向に亘って連続しており、内周側リム部73と円環部22とが連続的に接触する。これにより、ステータ70が真空排気下流側に撓む場合であっても、ロータ翼23とステータ翼72との接触が回避され、円環部22と内周側リム部73とが緩やかに接触する。
また、図6に示すように、真空ポンプ1を大気開放する等して、ステータ70がロータ軸方向Aの上方、すなわち、真空排気上流側に撓むと、ステータ翼72がロータ翼23に接触する前に、ステータ翼72が真空排気上流側の円環部22に接触する。ステータ翼72は、円環部22に対して飛び飛びで接触する。これにより、ステータ70が真空排気上流側に撓む場合に、従来のようにロータ翼23とステータ翼72とが互いに飛び飛びで接触するときと比べて、ステータ翼72が円環部22に対して飛び飛びで接触するため、ロータ20とステータ70との衝撃をやや緩和することができる。
なお、上述した構造は、最下段に配置された円環部22及びステータ70を含むロータ軸方向Aの下方に配置された少なくとも各々の最下段の円環部22及びステータ70に適用されるのが好ましい。ロータ軸方向Aの下方に配置されたステータ70は、ロータ軸方向Aの上方に配置されたステータ70よりも強度が低くなりがちなため、従来のようにロータ翼23とステータ翼72とが互いに飛び飛びで接触することを防止するメリットが大きいためである。
次に、本発明の第2実施例に係る真空ポンプに用いられるステータ70について、図7〜10に基づいて説明する。なお、本実施例のステータ70と上述した第1実施例のステータ70とで共通する構成については、共通の符号を付し、重複する説明を省略する。図7は、本発明の第2実施例に係る真空ポンプに用いられるステータ70を示す斜視図である。図8は、図7のステータ70が真空排気下流側に撓む様子を示す模式図である。図9は、図7のステータ70が真空排気上流側に撓む様子を示す模式図である。図10は、図7のステータ70の変形例を示す模式図である。
ステータ70は、内周側リム部73からロータ軸方向Aの下方に突設された(突き出た状態で設けられた)下向き突部75と、内周側リム部73からロータ軸方向Aの上方に突設された上向き突部76と、からなる受け部77を備えている。下向き突部75と上向き突部76とは、ステータ70の周方向Cにおいて、交互に設けられている。
図8に示すように、ステータ70が真空排気下流側に撓むと、ステータ翼72がロータ翼23に接触する前に、下向き突部75が真空排気下流側の円環部22に接触する。これにより、ステータ70が真空排気下流側に撓む場合であっても、ロータ翼23とステータ翼72との接触が回避される。
また、図9に示すように、ステータ70が真空排気上流側に撓むと、ステータ翼72がロータ翼23に接触する前に、上向き突部76が真空排気上流側の円環部22に接触する。これにより、ステータ70が真空排気上流側に撓む場合であっても、ロータ翼23とステータ翼72との接触が回避される。
さらに、下向き突部75と上向き突部76とは、円環部22に接触する角部を面取り加工又はR加工等したり、円環部22に接触する表面を研磨加工等したりすることにより、ロータ20とステータ70とが接触した場合でも、接触時の抵抗が小さくなり、接触時の衝撃をさらに緩和することができる。なお、下向き突部75と上向き突部76とは、独立して設けられたものに限定されず、図10に示すように、一体に設けられたものであっても構わない。
次に、本発明の第3実施例に係る真空ポンプに用いられるステータ70について、図11、12に基づいて説明する。なお、本実施例のステータ70と上述した第1実施例のステータ70とで共通する構成については、共通の符号を付し、重複する説明を省略する。図11は、本発明の第3実施例に係る真空ポンプに用いられるステータ70を示す斜視図である。図12は、図11のステータ70とロータ20とを示す要部拡大図である。
ステータ70は、内周側リム部73をロータ軸方向Aの上方に折り曲げて形成された受け部78を備えている。受け部78は、ステータ70の周方向Cに亘って連続して設けられている。
ステータ70が真空排気下流側に撓む場合には、ステータ翼72が真空排気下流側のロータ翼23に接触する前に、受け部78の下端78aが真空排気下流側の円環部22に接触する。また、ステータ70が真空排気上流側に撓む場合には、ステータ翼72が真空排気上流側のロータ翼23に接触する前に、受け部78の上端78bが真空排気上流側の円環部22に接触する。また、受け部78は、上述した第2実施例に用いられるステータ70と比べて、受け部78が円環部22に連続して周方向Cで当たることにより、受け部78が円環部22に緩やかに接触する。
なお、ステータ70は、上述したようなロータ軸方向Aの上方に向かって立設されたステータ翼72を備えたものに限定されず、図13(a)に示すように、2つのステータ翼72を互いに隙間を空けて打ち抜き、図13(b)に示すように、翼の中心から捩ることで、ロータ軸方向Aの上方及び下方の両側に向かって立設されるものであっても構わない。また、ステータ翼72の形状は、図13(a)、(b)に示すように、ロータ径方向Rの内側から外側に向かって同幅に形成され、立設した際の高さが同じものであっても構わない。
このようにして、本実施例に係る真空ポンプ1は、円環部22がロータ軸方向Aに亘って略同厚に形成されていることにより、円環部22の強度を確保することができ、また、ステータ70が円環部22に接触することにより、ロータ翼23とステータ翼72との接触に起因するロータ20及びステータ70の破損を抑制することができる。
また、本発明は、ターボ分子ポンプ機構を備えるものであれば適用可能であり、上述した複合ポンプに限定されるものではなく、ターボ分子ポンプ機構のみのポンプに適用しても構わない。
なお、本発明は、本発明の精神を逸脱しない限り種々の改変をなすことができ、そして、本発明が該改変されたものにも及ぶことは当然である。
1 ・・・ 真空ポンプ
10・・・ ケーシング
11・・・ガス吸気口
20・・・ ロータ
21・・・ ロータシャフト
22・・・ 円環部
22a・・・(円環部の)外周端
23・・・ ロータ翼
30・・・ 駆動モータ
31・・・ 回転子
32・・・ 固定子
40・・・ ステータコラム
50・・・ ベース
51・・・ ガス排気口
52・・・ Oリング
53・・・ ネジ溝部
54・・・ ネジステータ
60・・・ 磁気軸受
61・・・ ラジアル方向電磁石
62・・・ アキシャル方向電磁石
62a・・・アキシャル方向変位センサ
70・・・ ステータ
71・・・ スペーサ
72・・・ ステータ翼
72a・・・(ステータ翼の)内周端
73・・・ 内周側リム部
74・・・ 外周側リム部
75・・・ 下向き突部
76・・・ 上向き突部
77・・・ 受け部
78・・・ 受け部
A ・・・ ロータ軸方向
R ・・・ ロータ径方向
C ・・・ (ステータの)周方向
PA・・・ ターボ分子ポンプ機構
PB・・・ ネジ溝ポンプ機構

Claims (11)

  1. ロータシャフトと該ロータシャフトに少なくとも円環部を介して連接されると共にロータ軸方向に複数段に形成されたロータ翼とを備えたロータと、
    前記ロータ翼の間に配設されるステータ翼が形成されたステータと、
    を備え、
    前記ロータ翼を前記ステータ翼に対して相対的に回転させることにより気体を排気する真空ポンプであって、
    前記ステータは、前記ロータ軸方向の撓み変形で前記ロータに接触する際に前記円環部に接触することを特徴とする真空ポンプ。
  2. 前記ステータは、前記ステータ翼の内周側に設けられ、前記ロータ軸方向の撓み変形で前記ロータに接触する際に前記円環部に接触する受け部を備えていることを特徴とする請求項1記載の真空ポンプ。
  3. 前記受け部は、前記ステータの内周側リム部であることを特徴とする請求項2記載の真空ポンプ。
  4. 前記内周側リム部は、前記ロータ軸方向の上段側に傾斜して形成されていることを特徴とする請求項3記載の真空ポンプ。
  5. 前記受け部は、前記ステータの内周縁から前記ロータ軸方向の上段側に突設した突部であることを特徴とする請求項2記載の真空ポンプ。
  6. 前記受け部は、前記ステータの内周縁から前記ロータ軸方向の下段側に突設した突部であることを特徴とする請求項2記載の真空ポンプ。
  7. 前記ステータ翼は、前記ロータ軸方向の撓み変形で前記ロータに接触する際に前記円環部に接触することを特徴とする請求項1記載の真空ポンプ。
  8. 前記ステータは、プレス成型で作製されていることを特徴とする請求項1乃至7の何れか1項記載の真空ポンプ。
  9. 前記円環部及び前記ステータは、少なくとも各々の最下段に設けられていることを特徴とする請求項1乃至8の何れか1項記載の真空ポンプ。
  10. 請求項1乃至9の何れか1項記載の真空ポンプに用いられることを特徴とするロータ。
  11. 請求項1乃至9の何れか1項記載の真空ポンプに用いられることを特徴とするステータ。
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