以下、本発明に係る実施の形態について、図面を参照して説明する。なお、各図中、同一又は相当する部分には同一の符号を付しており、その重複説明は適宜に簡略化ないし省略する。
図1に示すカラー画像形成装置1の中央には、4つのプロセスユニット9Y,9M,9C,9Kが着脱可能に設けられた画像形成部2が配置されている。各プロセスユニット9Y,9M,9C,9Kは、カラー画像の色分解成分に対応するイエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、ブラック(K)の異なる色の現像剤を収容している以外は同様の構成となっている。
具体的な各プロセスユニット9としては、表面上に現像剤としてのトナーを担持可能なドラム状の回転体である感光体ドラム10と、感光体ドラム10の表面を一様に帯電させる帯電ローラと、感光体ドラム10にトナーを現像する現像装置11等を備えている。
プロセスユニット9の上方には、露光部3が配置されている。露光部3は、画像データに基づいて、レーザ光を発するように構成されている。
画像形成部2の直下には転写部4が配置されている。転写部4は、二次転写対向ローラ13、支持ローラ14の他、複数のローラによって周回走行可能に張架されている無端状の中間転写ベルト16、各プロセスユニット9の感光体ドラム10に対して中間転写ベルト16を挟んだ対向位置に配置されている一次転写ローラ17等で構成されている。各一次転写ローラ17はそれぞれの位置で中間転写ベルト16の内周面を押圧しており、中間転写ベルト16の押圧された部分と各感光体ドラム10とが接触する箇所に一次転写ニップが形成されている。
また、中間転写ベルト16の二次転写対向ローラ13と、中間転写ベルト16を挟んで二次転写対向ローラ13に対向した位置には二次転写ローラ18が配設されている。二次転写ローラ18は中間転写ベルト16の外周面を押圧しており、二次転写ローラ18と中間転写ベルト16とが接触する箇所に二次転写ニップが形成されている。
給紙部5は、画像形成装置1の下部に位置しており、シート材としての用紙Pを収容した給紙カセット19が複数(図示例では2つ)設けられ、各給紙カセット19に用紙Pを搬出する給紙ローラ20が設けられる。
搬送路6は、給紙部5から搬出された用紙Pを搬送する搬送経路であり、搬送ローラ29や一対のレジストローラ21の他、後述する排紙ローラ24に至るまで、搬送ローラ対が搬送路6の途中に適宜配置されている。
レジストローラ21から2次転写ニップに至る途中には、本実施形態のシート長測定装置としての用紙長測定装置100が設けられる。
定着部7は、加熱源によって加熱される定着ベルト22、その定着ベルト22を加圧可能な加圧ローラ23等を有している。2次転写ニップから定着部7へ至る途中には、搬送ベルト28が設けられる。
搬送路6の最下流には、用紙Pを外部へ排出するための一対の排紙ローラ24およびデカーラローラ25が設けられる。
定着部7から排紙ローラ24へ至る途中には、用紙Pを反転した状態で搬送路6へ戻し、用紙Pの両面に画像を形成するための反転搬送路6aが設けられる。そして、用紙Pの搬送方向を変更するための分岐爪26や、反転搬送路6a上には両面ローラ27等、用紙Pを搬送するための複数のローラ対が設けられる。
画像形成部2、露光部3、転写部4等は、用紙Pに画像を形成するための画像形成手段である。
以下、図1を参照して上記画像形成装置1の基本的動作について説明する。
画像形成装置1において、画像形成動作が開始されると、各プロセスユニット9Y,9C,9M,9Kの感光体ドラム10の表面に静電潜像が形成される。各感光体ドラム10に露光部3によって露光される画像情報は、所望のフルカラー画像をイエロー、シアン、マゼンタおよびブラックの色情報に分解した単色の画像情報である。各感光体ドラム10上には静電潜像が形成され、各現像装置12に蓄えられたトナーが、ドラム状の現像ローラによって感光体ドラム10に供給されることにより、静電潜像は顕像であるトナー画像(現像剤像)として可視像化される。
転写部4では、中間転写ベルト16が図の矢印Aの方向に走行駆動される。また、各一次転写ローラ17には、トナーの帯電極性と逆極性の定電圧又は定電流制御された電圧が印加される。これにより、一次転写ニップにおいて転写電界が形成され、各感光体ドラム10に形成されたトナー画像は一次転写ニップにて中間転写ベルト16上に順次重ね合わせて転写される。
一方、画像形成動作が開始されると、画像形成装置1の下部では、給紙部5の選択された一つの給紙カセット19の給紙ローラ20が回転駆動することによって、給紙カセット19に収容された用紙Pが搬送路6に送り出される。搬送路6に送り出された用紙Pは、搬送ローラ29等によってさらに下流側へと搬送される。
そして、レジストローラ21によってタイミングを計られて下流側へ搬送され、用紙長測定装置100を通過して、二次転写ローラ18と二次転写対向ローラ13との間の二次転写ニップに送られる。このとき、中間転写ベルト16上のトナー画像のトナー帯電極性と逆極性の転写電圧が印加されており、二次転写ニップに転写電界が形成されている。二次転写ニップに形成された転写電界によって、中間転写ベルト16上のトナー画像が用紙P上に一括して転写される。
トナー画像が転写された用紙Pは、搬送ベルト28によって定着部7へと搬送され、定着ベルト22と加圧ローラ23とによって用紙Pが加熱および加圧されてトナー画像が用紙Pに定着される。
トナー画像が定着された用紙Pは、定着ベルト22から分離され、搬送ローラ対や排紙ローラ24によってデカーラローラ25まで搬送される。そして、デカーラローラ25の圧力を変えることでデカーラ量を調整し、用紙Pが外部へ排出する。
一方、用紙Pの両面に画像が形成される場合には、ソレノイド等の駆動手段によって分岐爪26が回転することで用紙Pの進路が変更され、用紙Pが反転搬送路6aへと送り出される。
そして、両面ローラ27などの複数のローラによって反転搬送路6a上を搬送され、用紙Pの表裏が反転した状態で再び搬送路6に戻される。その後、おもて面と同様に、裏面へ画像が形成され、画像が定着された後、デカーラローラ25から外部へ排出される。
以上の説明は、用紙P上にフルカラー画像を形成するときの画像形成動作であるが、4つのプロセスユニット9Y,9C,9M,9Kのいずれか1つを使用して単色画像を形成したり、2つ又は3つのプロセスユニット9を使用して、2色又は3色の画像を形成したりすることも可能である。
以下、用紙Pの長さを測定する本実施形態の用紙長測定装置100について図2および図3を用いて説明する。
図2に示すように、用紙長測定装置100は、用紙Pの搬送路6上に、用紙Pを挟持搬送する搬送手段である2つのローラが設けられている。本実施形態では、駆動機構(例えばモータ等)と駆動力伝達機構(例えばギヤ、ベルト等)により回転駆動する搬送機構としての駆動ローラ30と、駆動ローラ30との間で用紙Pを挟持して従動回転する回転体としての従動ローラ31が配設されている。駆動ローラ30および従動ローラ31は、用紙Pを搬送する搬送手段の一例である。また、図2の用紙Pは、その曲げ幅を誇張して表現している。
駆動ローラ30は、用紙Pとの間で充分な摩擦力を発生させるために表面にゴム層を有して構成され、従動ローラ31との間で用紙Pを挟持して搬送する。
従動ローラ31は、付勢部材(例えばバネ等)により、駆動ローラ30に加圧して当接する様に配設されており、駆動ローラ30が回転して用紙Pを搬送する際には、用紙Pとの間に生じる摩擦力により従動回転する。
本実施形態に係る用紙長測定装置100の従動ローラ31の回転軸上には、ロータリエンコーダ32が設けられている。用紙Pの搬送量を計測する搬送量計測手段の一例としてのパルス計数手段が、回転するエンコーダディスク32aと、エンコーダセンサ32bとで発生するパルス信号を計数し、用紙Pの搬送量として従動ローラ31の回転量を計測する。
なお、本実施形態では従動ローラ31の回転軸上にロータリエンコーダ32を設けたが、駆動ローラ30の回転軸上に設けることもできる。また、ロータリエンコーダ32を取り付けるローラ径は小径である程、用紙Pの搬送に伴う回転数が増加してカウントするパルス量が多くなり、用紙Pの搬送距離の高精度な計測が可能になるため好ましい。
また、ロータリエンコーダ32を取り付ける駆動ローラ30又は従動ローラ31は、軸フレ精度を確保するために金属製のローラで構成することが好ましい。回転軸のフレを抑えることで、後述する用紙Pの搬送距離の計測を高精度に行うことが可能となる。
駆動ローラ30および従動ローラ31よりも用紙Pの搬送方向D(以下、単に搬送方向ともよぶ)の上流側には、用紙Pの上流側搬送経路D1を形成する上流側ガイド部材33a,33bが設けられている。また、駆動ローラ30および従動ローラ31の搬送方向下流側には、用紙Pの下流側搬送経路D2を形成する下流側ガイド部材34a,34bが設けられている。上流側搬送経路D1と下流側搬送経路D2とは平行に設けられており、用紙Pは上流側搬送経路D1から下流側搬送経路D2に向かって搬送される。
上流側ガイド部材33a,33bと、下流側ガイド部材34a,34bとは、それぞれ用紙Pを両面からガイドする一対の平板状部材であり、それぞれ例えば約3mmの間隔を設けて配置することができる。
ここで、駆動ローラ30および従動ローラ31は、用紙Pの搬送方向の断面におけるそれぞれの中心O−O'を結ぶ線が、ガイド部材33,34により形成される用紙Pの搬送経路D1,D2と直交しない様に(搬送経路D1,D2線と直交する仮想直交線に対し、一定角度傾斜させて)配設している。
この様に構成することで、駆動ローラ30および従動ローラ31の用紙Pの搬送方向DSは、上流側搬送経路D1および下流側搬送経路D2に対して、それぞれ傾斜を有する様に(非平行になる様に)配設している。
本実施形態では、従動ローラ31を用紙Pの搬送方向上流側に、駆動ローラ30を用紙Pの搬送方向下流側にずらす様に配置しているが、駆動ローラ30および従動ローラ31は、本実施形態とは逆方向にずらして配置することも可能である。
この様な構成において、用紙Pは、駆動ローラ30および従動ローラ31との間で挟持搬送される前後では、駆動ローラ30および従動ローラ31の接点における接線に沿う搬送方向DSに搬送される。また、用紙Pの先端は図中上方の下流側ガイド部材34aに接触し、用紙Pの後端は図中下方の上流側ガイド部材33bに常に接触してS字状の軌跡を描く様に搬送される。そのため、用紙Pがガイド部材33b,34aに接触する間における用紙Pの搬送位置を安定させることができる。
図3に示すように、従動ローラ31の幅方向の長さWr(用紙Pの搬送方向に直交する長さ)は、用紙長測定装置100が対応する用紙Pの最小幅Wsよりも小さく構成されている。したがって、用紙Pの搬送時には、従動ローラ31は用紙Pを介して駆動ローラ30に接触し、駆動ローラ30に直に接触することが無いため、用紙Pとの間に生じる摩擦のみで従動回転することとなる。そのため、駆動ローラ30の影響を受けることなく、用紙Pの搬送距離の計測をより正確に行うことが可能になる。なお、駆動ローラ30および従動ローラ31の位置関係を逆にして構成することもできる。
上流側搬送経路D1には上流側位置検知機構としての上流側CIS35が、下流側搬送経路D2の側には下流側位置検知機構としての下流側CIS36がそれぞれ一対設けられる。それぞれのCISは、複数のセンサ素子(検知部材)が列配置されて構成され、用紙Pの搬送方向に対して傾きを設けて配置されている。
それぞれの一対のCISは、用紙Pの搬送路6上に設けられ、その一方が用紙P右側端(幅方向の側端の一方側)を跨いで配置され、他方が用紙Pの左側端(幅方向の側端の他方側)を跨いで配置される。なお、正確には各CISに設けられたセンサ素子列が用紙Pの側端を跨いで配置される。
それぞれのCISは、従動ローラ31等のローラの軸方向に対して角度αだけ傾斜してそれぞれ配置される(用紙Pの搬送方向に対して、(90−α)度だけ傾斜して配置される)。各CISと用紙Pとの距離が近い程、CISの検知精度は向上する。
また、距離Bは、下流側CIS36の搬送方向下流側端部(先端部)と駆動ローラ30および従動ローラ31との間の距離であり、距離Cは上流側CIS35の搬送方向上流側端部(後端部)と駆動ローラ30および従動ローラ31との間の距離である。距離B,Cは、後述するパルスカウント範囲が大きくなるため、可能な範囲で小さくすることが好ましい。
さらに、図2に示すように、用紙Pが駆動ローラ30および従動ローラ31により搬送され、用紙Pがガイド部材33b,34aに接触している状態で、下流側CIS36の検知位置は距離Bの範囲に、上流側CIS35の検知位置は距離Cの範囲にそれぞれ設けることが好ましい。その理由として、用紙Pは、ローラ対30,31から出てガイドに最初に接触する位置(又はローラ対30,31に用紙Pが挟持搬送されている状態で、且つ、上流側でガイドに最後に接触する位置)よりもローラ対30,31から離れる位置であっても、用紙Pがガイド部材に接触している範囲内においては、その搬送姿勢は一定に保たれるためである。用紙Pは、図2に示す状態において、特にガイド部材33bとの接触位置からガイド部材34aとの接触位置までの範囲内であれば、搬送姿勢が一定に保たれるため、上流側CIS35および下流側CIS36の検知精度を向上させることができる。
また、図2に示す状態において、下流側CIS36の検知位置は、用紙Pがガイド部材34aに接触する領域、上流側CIS35の検知位置は、用紙Pがガイド部材33bに接触する領域に設けることが好ましい。用紙Pがガイド部材33b,34aに接触する領域では、センサと用紙Pとの距離が一定になるため、検知精度を向上させることができる。
さらに、上流側CIS35の上流側検知位置の端部は、搬送経路D1において、検知感度が最も高くなるガイド部材33b面上に設けることが好ましく、搬送方向DSの延長線とガイド部材33bとの交点X1に設けることが好ましい。そして、これと同様に、下流側CIS36の下流側検知位置の端部は、搬送方向DSの延長線とガイド部材34aとの交点X2に設けることが好ましい。この場合、使用する用紙Pや使用環境(室温・吸湿等)を含め、最も弱いコシ(剛性)の用紙Pにて、搬送方向DSの延長線と用紙Pの姿勢がほぼ一致する(直線状となる)ように、ローラ対の傾きを調整する。用紙Pの剛性次第では、ガイド部材への接触により用紙Pの搬送姿勢は影響を受けると想定される。これを考慮しても、用紙Pへの接触位置よりもローラ対30,31側となる位置にセンサを配置した状態となるため、センサと用紙P間の距離がほぼ一定となり、より正確に用紙Pを検知可能となる。
なお、上流側CIS35および下流側CIS36の上記検知位置端部は、用紙Pのカール、ウェーブ等を考慮すれば、用紙Pの搬送方向において交点X1、X2の位置からその搬送方向に10mm程度前後した範囲に配置可能である。
また、搬送方向DSと、ガイド部材33,34により形成される用紙Pの搬送経路D1,D2との角度θ1、θ2は、それぞれ5〜25度の角度で配設することが好ましい。
本実施形態では、上流側CIS35および下流側CIS36を、ガイド部材33,34を介して用紙Pに対向する位置に設け、かつ、それぞれ用紙Pに最も近接する位置で用紙P端部の通過を検知できる位置に設けている。この様な構成により、用紙Pの搬送位置が安定な範囲内であり、各CIS35,36と搬送される用紙Pの距離が最も近接する位置で用紙Pの端部通過を検知することができ、用紙Pの搬送距離の計測精度を向上させることができる。
また、上流側ガイド部材33bの上流側CIS35に対応する位置と下流側ガイド部材34aの下流側CIS36に対応する位置には、光を透過する部材で形成された上流側センサ窓37および下流側センサ窓38が設けられている。上流側CIS35および下流側CIS36は、それぞれセンサ窓37,38から用紙P端部の通過を検知することができる。
ガイド部材33,34のCIS35,36に対応する位置に開口部を設けることもできるが、この場合にはCIS35,36に紙粉等が付着して検知精度が低下する場合があるため、センサ窓37,38を設けることがより好ましい。
また、センサ窓37,38の表面には用紙Pが摺擦するため、この部分に紙粉等が堆積することがなく、CIS35,36の検知精度が経時で低下するのを防ぐことができる。
本実施形態では、例えば、上流側ガイド部材33a,33bの間隔および下流側ガイド部材34a,34bの間隔を約3mm、CIS35,36間の距離が40〜50mmになる様に構成し、センサ窓37,38の幅(センサの検知面およびセンサ窓が正方形の場合)を、CIS35,36の幅と同様に約15mmに形成することができる。
なお、CIS35,36間の距離については、上下のガイド部材間の間隔を3mmとした装置構成、および、使用する用紙Pの厚さ・剛性等を考慮し、且つガイド部材33、34に対する面圧が適切な範囲内になる距離として、40〜50mmとしている。
次に、各CISによる用紙Pの端部位置の検知方法について図4および図5を用いて説明する。なお、図4および図5では下流側CIS36について説明するが、一対のCIS35,36は同様の構成をしている。
図4に示すように、CIS36は、波形整形部81および制御部82等を備えており、制御部82は、CPU(Central Processing Unit )を備えている。
コンタクトイメージセンサ(CIS)は、光源であるLED、レンズおよびライン上に配設された複数の光電変換素子(センサ素子)である検知部材列で構成されており、内蔵のLEDから搬送されてくる用紙Pに光を照射して、その反射光をレンズによりセンサ素子列に集光照射させて、センサ素子群の各センサ素子で光電変換し、アナログの検知信号を波形整形部81に出力する。
図5に示すように、CIS36は、用紙Pの搬送路上をローラ軸方向に対して所定の傾斜角度αだけ傾斜するとともに、少なくとも用紙Pの進行方向に向かって左右一方側の当該側端と進行方向前後一方側の当該側端を同時に検知できるように配置されている。
搬送されてくる用紙Pの搬送方向一方側角部(図5では、左角部)位置から用紙Pおよび用紙P上の画像の読み取りを開始し、読み取ったアナログ信号を波形整形部81に出力する。
波形整形部81は、CIS36からのアナログ信号を内蔵するコンパレータで基準値と比較して、2値化して制御部82に出力する(図5の左上部参照)。
制御部82は、CPUが波形整形部81からの2値化されたCIS36の検知信号に基づいて、用紙Pの左側端の位置を検知するとともに、前側の用紙Pの先端P1の位置を検知する。
すなわち、CIS36のアナログ出力は、用紙Pの白部分に対応する位置の画素の出力が高くなり、用紙Pから外れた部分に対応する位置の画素の出力が低くなる。波形整形部81は、このCIS36の各センサ素子の画素出力を順次基準値と比較して2値化して、制御部82にシリアルで出力し、制御部82のCPUは、波形整形部81で2値化されシリアルで入力されるCIS36の画素信号をカウントすることで、何画素目に用紙Pの左側端と先端があるかを判別する。
そして、CIS36は、用紙Pの搬送方向に対して傾斜角度αだけ傾斜した状態で配設されており、いま、CIS36の総画素数が300dpiであり、1画素目が用紙Pの左側端であると認識されたものとすると、用紙Pの左側端位置(mm)は、1mmが25.4インチであることを用いて、CIS36の左側端位置から次式(1)で求められる位置となる。
用紙P左側端位置=(25.4/300)×p1×cosα・・・(1)
同様に、p2画素目が用紙Pの上側端であると認識されたものとすると、用紙Pの上側端位置(mm)は、CIS36の左側端位置から搬送方向位置を次式(2)によって算出する。
用紙P上側端位置=(25.4/300)×p2×sinα・・・(2)
上流側に配置された一対のCIS35は、用紙Pの右側端と左側端をそれぞれ跨いで配置され、それぞれ用紙Pの後端と幅方向の側端を検知できる。また、下流側に配置された一対のCIS36は、用紙Pの右側端と左側端をそれぞれ跨いで配置され、それぞれ用紙Pの先端と幅方向の幅方向の側端を検知できる。以上の4つのCISにより、用紙Pの4つの角部の位置を検知することができる。
制御部82は、ロータリエンコーダの出力パルス信号に基づき、ロータリエンコーダパルスに同期してCISの出力信号処理を行う。CPUおよびROM(Read Only Memory)やRAM(Random Access Memory)等を備え、CPUが、ROM内のプログラムに基づいてRAMをワークメモリとして利用しつつ、後述する用紙長の演算処理を行う。以下、CISによる用紙Pの端部位置の算出結果および従動ローラ31による測長結果を基に、用紙Pの全長を算出する方法について説明する。
まず、用紙長測定装置100による用紙長の測定の全体構成を、図6を用いて説明する。図6に示すように、用紙長測定装置100は、従動ローラ31に設けられるロータリエンコーダ32、エンコーダ32からのパルス信号を計数するパルス計数部39、用紙Pの端部位置を検知するCIS35,36と、CIS35,36の検知結果に基づいて、用紙Pのスベリ率を算出するスベリ率算出部41,43、用紙Pのスキュー量を算出するスキュー算出部42,44、そして、これらの情報に基づいて用紙長を算出する用紙長算出部40を有する。なお、CIS35,36は、それぞれ図4で説明した波形整形部81および制御部82を有している。スベリ率やスキュー量の補正については後述し、まず、これらの補正を除いた用紙長Lの測定方法についてまず説明する。
前述の様に、用紙Pは、駆動ローラ30の回転により駆動ローラ30と従動ローラ31のニップ部を搬送される(図2参照)。この際、従動ローラ31は、用紙Pを介して駆動ローラ30の駆動力を伝達され、駆動ローラ30に従動回転する。そして、従動ローラ31が回転すると、エンコーダ32からパルス信号が発信される。そして、パルス計数部39がパルス数を計測する。このロータリエンコーダ32およびパルス計数部39は、従動ローラ31の回転量を測定する測定機構として機能する。
パルス計数部39によって計数されたパルス数をn、従動ローラ31の半径をr、従動ローラ31の一周分のパルス数をNとすると、従動ローラ31による用紙Pの搬送距離(従動ローラ31の回転量)は、2πr×n/Nで表される。
そして、用紙Pがさらに搬送され、その先端部が下流側CIS36に到達すると、図7に示すように、下流側CIS36が、エンコーダ32のパルス信号に同期して用紙Pの先端P1の位置検知を開始する。下流側CIS36によって検知された用紙Pの先端位置と、予め測定された下流側CIS36、駆動ローラ30と従動ローラ31のニップ部の位置関係により、ニップ部から用紙Pの先端位置までの距離B(n)(図2参照)を求めることができる。算出された距離B(n)は制御部82のRAMに保存される。
続いて、用紙Pの後端部が上流側CIS35に到達すると、エンコーダ32のパルス信号に同期して用紙Pの後端位置検知を開始する。上流側CIS35によって検知された用紙Pの後端位置と、予め測定された上流側CIS35および駆動ローラ30と従動ローラ31のニップ部の位置関係により、ニップ部から用紙Pの後端位置までの距離C(n)を求めることができる。算出された距離C(n)は制御部82のRAMに保存される。
エンコーダ32のパルス出力周期が短く、CIS35,36による検知周期を同期させることが困難な場合には、エンコーダ32によって出力される所定の数のパルス数毎にCIS35,36による検知を行ってもよい。
以上の検知結果に基づいて、用紙Pの長さLは、次式(3)により求めることができる。
L=(n2−n1)/N×2πr+B(n1)+C(n2)・・・(3)
なお、用紙Pの位置検知は、それぞれ用紙Pの右端および左端に対応する位置に設けられた一対のCIS35および一対のCIS36によって行われ、検知距離B(n)およびC(n)は、各CIS35,36の結果をそれぞれ平均して求められる。
次に、各CISの配置と、上記の距離B(n)、C(n)を算出可能な期間の関係について説明する。なお、下流側CIS36を用いて説明する。
CIS36の上流側には駆動ローラ30および従動ローラ31が、その下流側には2次転写ローラ18がそれぞれ配置されており(図2参照)、駆動ローラ30および従動ローラ31と2次転写ローラ18の搬送方向の間隔は、用紙長等を考慮して約130mmに設定される。
ところで、図7に示すように、用紙Pの搬送方向において、CIS36が配置される領域(検知可能領域)Eには上記のローラを配置できないため、領域Eの幅は130mm以下に設定する必要がある。本実施形態では、各CISの幅が230mmに設定されており、ローラの寸法誤差や配置の誤差、間隔の余裕分などを考慮すると、領域Eの幅を100mm程度までに設定することが好ましい。そして、領域Eの幅が230×sinαであるから、傾斜角度αは25度以下に設定される。
ここで、下流側CIS36による先端P1の位置検知が可能な期間は、用紙Pの先端P1がCIS36に到達した時点(先端P1が図の点線Paに到達した時点)から、先端P1がCIS36の検知可能領域を通過する時点(先端P1が図の点線Pbに到達した時点)までの範囲である。
そして、検知精度を向上させるためには、CIS36により用紙Pの端部位置を繰り返し検知し、複数の検知結果を平均化して用紙長Lを算出することが好ましく、1枚の用紙Pについて約30回程度検知することが好ましい。
本実施形態では、CIS36の幅が230mm、検知周期が0.003sec、用紙Pの搬送速度が500mm/sであるから、最大で30回の検知を可能とすると、sinα=500×0.003×30/230=0.196で、sinαが0.2程度あれば好ましく、傾斜角度αは10度以上に設定されることが好ましい。
以上を考慮して、本実施形態では、CIS36はその幅が230mm、傾斜角度αが20度に設けられる。CIS36の用紙P搬送方向の最大用紙検知可能領域Eは、79mm(230×SIN(20°))となる。
本実施形態のCIS36による先端P1の最大検知可能回数は、79/(500×0.003)で最大で52回の検知を行うことができる。なお、下流側CIS36についても同様の設定で、用紙Pの後端を最大で52回検知することができる。
以上により、各CISは、その検知開始時をi=0とすると、i=0、・・・、51の52個のデータを最大で取得することができる。つまり、下流側CIS36による検知が、パルス数n1を検知開始時とすると、n=n1、n1+1、・・・、n1+51のデータを取得でき、上流側CIS35による検知がパルスn2を検知開始時とすると、n=n2、n2+1、・・・、n2+51のデータを取得できる。
i=0、・・・、51の52個のL(i)が次式(3)’により得られる。
L(i)=(n2−n1)×2πr/N+B(n1+i)+C(n2+i)・・・(3)’
そして、得られた52個のデータを平均化した値を、用紙Pの長さLとして算出することができる。
式(3)’は、パルス数n1からパルス数n2までの従動ローラ31の回転量と、CISによる用紙の先端および後端位置により用紙長Lを算出することができ、用紙Pの搬送速度に依存することなく、用紙長Lを算出できる(ただし、後述する用紙Pのスベリ等の影響は受けるため、スベリ率等の各補正については後述する)。
本実施形態では、各CISを、用紙Pの幅方向の側端位置を跨いで、用紙Pの搬送方向に対して斜め方向に配置することにより、用紙Pの進行方向の側端(先端あるいは後端)と幅方向の側端(右側端あるいは左側端)を検知でき、これらの側端を有する角部の位置を算出することができる。このため、用紙PがCISに到達してから通過し終えるまで、端部位置の検知を繰り返し行うことができ、複数の検知結果を取得することができる。これにより、本実施形態では最大で52個のデータを平均化することにより用紙長Lを算出することができ、測定精度を向上させることができる。
ところで、従動ローラ31の直径は約20mmで、周長が63mmに設定されており、各CISの最大用紙検知可能領域Eの距離79mmよりも短く設定される。これにより、用紙Pが各CISの検知可能領域を通過するまでの間に、従動ローラ31を1周させることができ、上記の52個の用紙長L(i)の算出に、従動ローラ31の各位相での回転量を反映することができる。このため、従動ローラ31の偏芯による回転量の誤差を、52個の用紙長L(i)の値を用いて平均化することができるので、従動ローラ31の偏芯による測定誤差を低減することができる。
用紙長Lを用いることにより、両面印刷時の用紙Pの伸縮率を算出することができる。つまり、おもて面搬送時の用紙長をL、裏面搬送時の用紙長をL’として、用紙Pの伸縮率は、次式(4)により算出される。
伸縮率=L’(i)/L(i)・・・(4)
用紙Pは、例えば定着部7における加熱および加圧により、用紙Pが伸縮しておもて面搬送時と裏面搬送時で用紙長Lに変化が生じる。この際、算出した伸縮率を用いて、裏面画像形成時の画像の大きさを補正することにより、用紙Pの表裏見当精度を向上させることができる。
次に、用紙Pのスベリ率の算出方法およびスベリ率を考慮した用紙長の算出方法について説明する。
図9に示すように、用紙Pが、駆動ローラ30が回転駆動によって駆動ローラ30と従動ローラ31のニップ部を搬送される際、駆動ローラ30の表面の線速Vpbと従動ローラ31の表面の線速Vpsには線速差が生じている。つまり、駆動ローラ30の回転により従動ローラ31が従動回転することから、Vpb>Vpsの関係が成り立つ。そして、用紙P全体の搬送速度をVpとすると、Vpb>Vp>Vpsとなる。
用紙長Lの測定には、従動ローラ31の回転量が用いられる(従動ローラ31の1周分のパルス数Nが用いられる。式3参照)ことから、従動ローラ31の線速Vpsと用紙Pの搬送速度Vpの差の分だけ、従動ローラ31の回転量と実際の用紙Pの搬送量に差が生じ、これが測定誤差となってしまう。また、用紙Pが駆動ローラ30と従動ローラ31のニップ部を通過する際に、用紙Pがニップ部において部分的に歪みを生じ、ローラ対30,31との間でひずみを生じてしまう。本実施形態では、これらの測定誤差をスベリ率として、このスベリ率を考慮した用紙長Lの算出を行う。
図10は、CIS36の検知結果による算出距離B(n)とCIS35の検知結果による算出距離C(n)を、それぞれパルス数を横軸にしてグラフ化したものである。
それぞれの距離B(n)、C(n)から得た近似曲線をB1、C1とすると、その傾きBb、Ccは、1パルスごとの用紙Pの実際の搬送量を表している。なお、CIS36による検知距離C(n)は、時間が経過するごとに用紙Pの後端が下流側へ移動してその値が小さくなるため、Ccはマイナスの値となる。
式(3)’では、1パルスあたりの用紙Pの搬送量を、従動ローラ31の回転量2πr/Nにより計算しているため、Bb(あるいはCc)と2πr/Nの差が、用紙Pのスベリによる測定誤差であり、Bb×N/2πr(あるいはCc×N/2πr)を用紙Pのスベリ率として求めることができる。そして、このスベリ率を考慮すると、1パルスあたりの用紙Pの搬送量は、(2πr/N)×(Bb×N/2πr)により、Bb(あるいはCc)とすることができる。
ここで、用紙Pの先端が下流側CIS36を通過する時点では、用紙Pが用紙長測定装置100の下流側に設けられたローラ対(本実施形態では2次転写ローラ18と2次転写対向ローラ13)のニップ部に到達せず、用紙Pの後端が上流側CIS35を通過する時点では、用紙Pが上記ローラ対のニップ部に到達するように、用紙長測定装置100のCIS等の各部材および上記ローラ対が配置されている。
そして、用紙Pは、先端が下流側CIS36に到達するパルス数n1から後端が上流側CIS35に到達するパルス数n2までの区間の途中で、2次転写ニップに到達する。このパルス数がn1からn2の区間において、用紙Pが2次転写ニップに到達していない時間幅Tbと、用紙Pが2次転写ニップに到達している時間幅Tcの比が2:8であることが予めわかっている。
そして、下流側CIS36の検知期間においては、用紙Pは駆動ローラ30と従動ローラ31のニップ圧による影響のみを受けているが、上流側CIS35の検知期間においては、これに加えて、2次転写ニップ圧の影響を受けており、そのスベリ率が異なる。つまり、図10の傾きBbは、2次転写ニップの影響を受けない用紙Pのスベリ率であり、傾きCcは、2次転写ニップの影響を受けた用紙Pのスベリ率である。なお、下流側CIS36による検知期間に、用紙Pが2次転写ニップに到達することはない。
以上より、2次転写ニップによる影響を考慮して、用紙Pのスベリ率を補正した用紙長Lの算出式が次式(5)である。
L(i)=(m−n)×(Tb×Bb−Tc×Cc)+B(n1+i)+C(n2+i)・・・(5)
以上のように、本実施形態では、斜め方向にCIS36を配置することにより、CIS36を通過する用紙Pの端部位置を繰り返し検知することができるので、端部位置の1パルスごとの移動量を求めることにより、実際の用紙Pの搬送速度を求めることができる。そして、用紙Pの搬送速度と従動ローラ31の回転量を比較することにより用紙Pのスベリ率を算出することができ、スベリ率を補正した用紙長Lを算出することができる。
次に、用紙Pのスキュー量を考慮した用紙長Lの算出方法について説明する。
図11に示すように、用紙長測定装置100を搬送される用紙Pは、従動ローラ31等の搬送ローラの軸方向と垂直な方向から、例えば角度βだけ傾いた状態で搬送される。この角度βを用紙Pのスキュー量(傾き量)として、このスキュー量を考慮した用紙長Lの算出を行う。なお、図11ではその傾き角度βを誇張して表現している。
図11の場合、測定される用紙長Lは、実際の用紙長L’と異なり、このL−L’が測定誤差となり、実際の用紙長L’は、L×cosβとして算出することができる。ただし、前述の2次転写ニップの前後で、用紙Pの傾き角度βが変化している。このため、2次転写ニップに到達前の用紙Pの傾き角度β1、2次転写ニップに到達後の用紙Pの傾き角度β2とすると、実際の用紙長L’は次式(6)により求めることができる。
L’(i)=L(i)×(Tb×cosβ1+Tc×cosβ2)・・・(6)
なお、式(5)により求めたL(i)を式(6)に代入することにより、用紙Pのスベリ率と傾き角度βの両方を考慮した用紙長L(i)を算出することができるし、いずれか一方のみを考慮して用紙長L(i)を求めることもできる。
この様に、本実施形態のCISの配置により、用紙Pの進行方向の側端と幅方向の側端を同時に検知することができるので、用紙Pの搬送方向に対する傾き角度βを算出することができ、この傾きβによる用紙長Lの測定誤差を補正することができる。
さらに、本実施形態では、前述の様に、一対の上流側CIS35と下流側CIS36をそれぞれ設けることにより、用紙Pの角部4点を全て算出することができるので、用紙Pの直角度(長方形状からの歪み)と傾き角度βをそれぞれ個別に算出して、用紙長Lの算出をすることができる。これにより、さらに精度の良い用紙長Lの算出が可能になる。
以上では、CISにより用紙Pの端部位置を検知して用紙長Lを算出する方法について説明した。しかし、本実施形態の構成により、用紙Pの表面に形成された画像位置を同時に検知することもできる。これにより、用紙Pの両面に画像を形成する際に、おもて面と裏面の画像形成位置やその大きさを合わせることができる。以下、画像位置の検知方法について説明する。
図12に示すように、斜め方向に配置されたCIS36は、用紙Pの先端P1と右側端P2の境界位置をそれぞれ検知することができる。この際、先端P1の境界位置は用紙Pの搬送により、時々刻々変化しており、かつ、用紙Pの搬送による反射光の散乱が多い。このため、先端P1の検知は、境界位置でのSN比が低く、その境界位置の検知精度が低くなる。これに対して、右側端P2の境界位置はその変化がほとんどないため、右側端P2の検知はそのSN比が高く、検知精度が高くなる。
図12の様に、用紙Pに長方形の画像Fを形成した場合、上記と同様に、図の左右方向(以下、主走査方向と呼ぶ)の境界位置検知はその精度が良くなるが、上下方向(以下、副走査方向と呼ぶ)の境界位置検知はその精度が低くなってしまう。
そこで本実施形態では、図13に示すように、用紙Pに三角形状の画像Fを形成する。そして、CIS36と画像Fの交点F3、F4の2点間の距離を求める。
画像Fは、予めその大きさや角度等が測定されており、CIS36に平行な方向の長さ(例えば、図13の交点F3,F4の2点間の距離)と画像Fの画像Fの副走査方向の位置を1対1に対応させることで、この距離により画像Fの副走査方向の位置を検知することができる。また、交点F3、F4の中点の位置と画像Fの主走査方向の位置を1対1に対応させ、この中点の位置により画像Fの主走査方向の位置を検知することができる。
画像Fを三角形状とし、用紙Pの搬送方向にその幅を変化させて搬送方向下流側先端を鋭角形状とすることにより、SN比を高め、副走査方向の検知精度を向上させることができる。
また、三角形状の頂点が用紙Pの余白部分に達して画像の形成が不可能な場合、図14(a)に示す様な三角形状の上部を切り除いた台形形状の画像Fとしてもよい。この場合でも、三角形状の頂点を紙先端部分に印字することを想定し、余白部分にある三角形状の上部を切り除いた台形形状とすることで、計測した台形形状の幅数値から画像位置を認識することができる。つまり、事前に台形形状の印字目標位置を把握することなく画像位置を算出することができる。なお、図示の三角部分が、用紙Pの通過によりCIS36によって検知される部分である。
また、図14(b)の様に、六角形状(菱形状)の画像Fとすることもできる。この画像Fは、搬送方向に対称で、傾斜方向の異なる2辺をそれぞれ有しており、用紙Pの一度の通過で2回の検知(2辺を検知)ができるので、画像位置の検知精度がより向上する。
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は上述の実施形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲で種々の変更を加え得ることは勿論である。
本発明に係る画像形成装置は、図1に示すカラー画像形成装置に限らず、モノクロ画像形成装置や、複写機、プリンタ、ファクシミリ、あるいはこれらの複合機等であってもよい。この場合、実施形態で説明した2次転写ニップに代えて、用紙長測定装置100の搬送方向下流側に設けられた感光体ドラムと転写ローラとの転写ニップとの関係で式(5)等を適用してもよい。
シート材としては、用紙P(普通紙)の他、厚紙、はがき、封筒、薄紙、塗工紙(コート紙やアート紙等)、トレーシングペーパ、OHPシート等が含まれる。