JP6238769B2 - 画像形成装置 - Google Patents
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Description
かかるタンデム方式の画像形成装置においては、各画像形成ステーションで形成されるイエロー、マゼンタ、シアン、ブラック等の各色の画像を、所定の位置に正確に印刷されていることが製品の品質上、重要視される。すなわち、色ずれ(画像の位置ずれ)が発生しないことが重要になる。色ずれが発生する原因としては画像形成装置の製造時の組み付け誤差や、部品公差、部品の熱膨張などで機械寸法が設計値からずれた場合などがあり、レーザの走査方向である主走査方向の色ずれや、レーザの走査方向に垂直な副走査方向の色ずれがある。
通常は図16にあるように、検出用トナー像から得られた画像先端と後端の検出結果から中点を算出し、各色の中点間の距離と理想の距離とを比較することにより最終的に色ずれ量を判断する(特許文献1)。
図17を用いて、色ずれ量の検出精度が低下する要因を説明する。通常時の濃度が十分にある場合には、図17(a)のように、光学センサの出力値においてある閾値を超える時間とある閾値以下になる時間から検出用トナー像の画像先端と後端を検出し、その中点
を算出することで色ずれ量検出を行う。検出用トナー像の濃度が全体的に薄くなるならば、図17(b)にあるように検出用トナー像の画像先端と後端は、濃度に応じて光学センサの出力値が小さくなるため、ある閾値以上になる時間とある閾値以下になる時間は通常時に比べて変化してくる。しかし、両端におけるずれ量は、同じように濃度が薄くなるならば変わらないので、その中点を算出することで、そのずれ量をキャンセルすることが可能となる。
以上のことから、高温高湿環境下や耐久後半時等において、掃き寄せが発生した場合であっても、精度良く色ずれを検出する方法が望まれていた。
像担持体と、前記像担持体に対向して設けられ、前記像担持体に対向する位置における移動方向が前記像担持体と同じで移動速度が前記像担持体よりも大きい現像剤担持体とを有する画像形成部が複数設けられ、
各像担持体に形成された現像剤像を順次重なり合うように被転写材に転写して画像形成を行う画像形成装置において、
複数の前記画像形成部で前記被転写材に、前記被転写材の移動方向に沿って所定の間隔でそれぞれ形成された複数の位置ずれ検出用現像剤像を検出する検出手段と、
前記検出手段の検出結果から、それぞれの位置ずれ検出用現像剤像の間の位置ずれ量を導出して、前記像担持体に形成される現像剤像の位置を補正する制御手段と、
を備え、
前記制御手段は、前記検出結果から、前記被転写材に形成された各位置ずれ検出用現像剤像のうち、前記被転写材の移動方向の上流端部の位置をもとにして、前記位置ずれ量を導出することを特徴とする。
各像担持体に形成された現像剤像を順次重なり合うように被転写材に転写して画像形成を行う画像形成装置において、
複数の前記画像形成部で前記被転写材に、前記被転写材の移動方向に沿って所定の間隔でそれぞれ形成された複数の位置ずれ検出用現像剤像のうち、前記被転写材の移動方向の上流端部の位置を検出する検出手段と、
前記検出手段の検出結果から、それぞれの位置ずれ検出用現像剤像の間の位置ずれ量を導出して、前記像担持体に形成される現像剤像の位置を補正する制御手段と、
を備えることを特徴とする。
各像担持体に形成された現像剤像を順次重なり合うように被転写材に転写して画像形成を行う画像形成装置において、
複数の前記画像形成部で前記被転写材に、前記被転写材の移動方向に沿って所定の間隔でそれぞれ形成された複数の位置ずれ検出用現像剤像を検出する検出手段と、
前記検出手段の検出結果から、それぞれの位置ずれ検出用現像剤像の間の位置ずれ量を導出して、前記像担持体に形成される現像剤像の位置を補正する制御手段と、
を備え、
前記制御手段は、前記検出結果から、前記被転写材に形成された各位置ずれ検出用現像剤像のうち、前記被転写材の移動方向の下流端部の位置をもとにして、前記位置ずれ量を導出することを特徴とする。
各像担持体に形成された現像剤像を順次重なり合うように被転写材に転写して画像形成を行う画像形成装置において、
複数の前記画像形成部で前記被転写材に、前記被転写材の移動方向に沿って所定の間隔でそれぞれ形成された複数の位置ずれ検出用現像剤像のうち、前記被転写材の移動方向の下流端部の位置を検出する検出手段と、
前記検出手段の検出結果から、それぞれの位置ずれ検出用現像剤像の間の位置ずれ量を導出して、前記像担持体に形成される現像剤像の位置を補正する制御手段と、
を備えることを特徴とする。
以下に、実施例1について説明する。
図2は、本実施例の画像形成装置1の概略構成を示す断面図である。
本実施例の画像形成装置1は、図2に示すように、4つの画像形成ステーション(画像形成部、以下、ステーション)からなるタンデム式のカラー画像形成装置である。本実施例では中間転写ベルト12の回転方向上流側から、第一のステーションの形成色をイエロー(Y)、第二のステーションをマゼンタ(M)、第三のステーションをシアン(C)、第四のステーションをブラック(K)としている。ここで、各ステーションや露光装置、転写装置の構成及び動作は、用いるトナーの色が異なることを除いては実質的に同じである。したがって、以下の説明においては、代表して第一のステーションについて説明する。
次に、画像形成装置1の画像形成動作に関して説明する。
画像形成動作が開始されると、感光ドラム3や中間転写ベルト12等は80mm/secのプロセススピードで図2に示す矢印Aの方向に回転する。
そして、−1.0kVの直流電圧が帯電ローラ4に印加されることによって、感光ドラム3(表面)は−500Vに帯電され、続いて露光部5からのレーザ光Lによって画像情報に応じた潜像が感光ドラム3上に形成される。
ける表面の移動速度が感光ドラム3よりも大きく設定されている。本実施例では、現像ローラ7は、感光ドラム3に対して周速130%で回転している。
色ずれが発生する原因としては、画像形成装置1の製造時の組み付け誤差や、部品交差、部品の熱膨張等で機械寸法が設計値からずれたこと等があり、レーザ光Lの走査方向である主走査方向の色ずれや、レーザの走査方向に垂直な副走査方向の色ずれが発生する。
そのため、相対色ずれ量を計測する色ずれ調整シーケンス(色ずれ調整制御)を行う。色ずれ調整シーケンスは電源がオンされた場合や、待機状態から復帰する場合、所定枚数(累計枚数)の記録材Pに画像形成した場合等の所定のタイミングでコントローラ18により実行される。
まず、中間転写ベルト12上に、中間転写ベルト12の移動方向に沿って所定の間隔でそれぞれ形成された各色の色ずれ検出用トナー像を、中間転写ベルト12の移動方向で4つのステーションより下流に設けられた検出手段としての光学センサ201で検出する。そして、その検出結果に基づき、各色の色ずれ検出用トナー像(位置ずれ検出用現像剤像)の間の相対的な色ずれ量を計測(導出)し、計測した色ずれ量に応じて、出力する画像(感光ドラム3に形成する潜像、トナー像)の色ずれ(位置ずれ)補正を行う。
図3は、光学センサ201の概略構成を示す図である。
光学センサ201は、発光素子202と受光素子203とを内蔵している。発光素子202としてはLEDを例示することができる。中間転写ベルト12の垂線に対してθ(=15°)の角度で光が入射するように、センサハウジング204には、光路205が設けられている。また、発光素子202は、中間転写ベルト12表面からL1(=10mm)の距離に配置されている。
制御手段としてのコントローラ18は、レーザ光Lの走査速度が所定の値かつ露光光量が所定の値になるように露光部5の制御を行うと同時にタイミングを調整することで、感光ドラム3に形成されるトナー像の位置を補正する。これにより、各色のトナー像間の相対的な色ずれが補正される。
例えば、多面鏡タイプの露光部5をもつ画像形成装置の場合、画像形成の際にコントローラ18は、露光部5からの書き出し基準パルスをカウントして画像先端信号を生成してインターフェースボード19に送る。その信号に同期して露光データが1ライン(多面鏡の一面)ごとにインターフェースボード19からコントローラ18を経由して露光部5に送られる。コントローラ18への画像信号を出すタイミングをステーションごとに数ドット程度の時間分変化させることでそれぞれのラインの書き出しタイミングを数ドット変化させることができる。それにより、主走査方向での書き出し位置の調整ができる。
このように、各ステーション間の色ずれに関して、画像形成タイミングを調整することで、色ずれ量を補正することが可能となる。
図4は、従来の、レーザの走査方向に垂直な副走査方向における色ずれ検出の方法について説明するための図である。ここで、副走査方向は、中間転写ベルト12の移動方向(矢印A方向)に対応している。また、レーザの走査方向である主走査方向は、感光ドラム3の回転軸方向に対応している。なお、説明の便宜上、図4において本実施例と同様の構成部分については同一の符号を付している。
図4中、矢印A方向に移動する中間転写ベルト12上に、検出用トナー像301が各色印字される。通常、中間転写ベルト12上に配置された光学センサ201で検出用トナー像301を検出する場合、検出スポット径が有限のため、検出用トナー像の位置を精度良く検出するには、検出スポット径よりも十分に検出用トナー像が幅をもっていなければならない。例えば、検出用トナー像301がラインの場合には、十分な反射光を得るために光量を上げる必要があったり、反射光量を得るために光学センサ201を中間転写ベルト12に十分に近づける必要がでてくる。そのため、コストや精度の観点から通常は副走査方向に十分なスポット径以上の幅をもった検出用トナー像301が用いられる。
ここで、出力電圧は検出用トナー像301を測定しない場合でも電気的な暗電圧をもってしまうため、ある閾値電圧である暗電圧402以上の電圧のときを検出用トナー像301の光学センサ出力値401とする。こうして、得られた時間に対する光学センサ出力値401から、出力電圧が暗電圧以上になるときの時間をT1、出力電圧が暗電圧以下になるときの時間をT2とし、中間転写ベルト12の移動方向(矢印A方向)における検出用トナー像301の端部を検出する。通常は、その両端の端部の中点403を、(T2−T1)/2より算出し、更に各色の中点間の時間を検出することにより、最終的に基準色に対する各色の距離を理想の距離と比較することにより色ずれ量を判断する。
主走査方向に対しては、図5(a)にあるように主走査方向にずれた場合に検出時間が変わるようなトナー像(例えば平行四辺形)を印字し、それぞれの検出用トナー像301の一点鎖線405を副走査方向の場合と同じように光学センサ201で検出する。そして、図5(b)にあるように、光学センサ201より得られた光学センサ出力値401から、副走査方向の場合と同様に、中間転写ベルト12の移動方向における検出用トナー像301の端部を検出する。すなわち、出力電圧が暗電圧以上になるときの時間をt1、出力電圧が暗電圧以下になるときの時間をt2として、検出用トナー像301の端部を検出する。その両端の端部の中点403をとり、更に各色の中点間の時間を検出することにより、最終的に基準色に対する各色の距離と理想の距離とを比較することで色ずれ量を判断する。
以上のようにして、従来では、副走査方向、主走査方向の色ずれ量を検出していた。
次に、掃き寄せが発生するメカニズムを図6を用いて説明する。
図6(a)は、感光ドラム3と現像ローラ7間で検出用トナー像が印字(現像)された場合の電界Eの分布を示している。また図6(b)は、感光ドラム3上の潜像、現像ローラ7、トナーTを模式的に示した図であり、図6(b)に示す状態で縦軸を電位の大きさとして見ることもできる。
感光ドラム3は図中矢印Aの方向に回転しており、現像ローラ7は図中矢印B方向に感光ドラム3に対して周速130%の速度で回転している。
掃き寄せが発生する位置は図7に示すように、感光ドラム3と現像ローラ7とが対向する対向位置における相対回転方向で決まる。
図7(a)のように、感光ドラム3と現像ローラ7が対向位置において順方向に回転している場合、潜像のうち、感光ドラム3の回転方向(ドラム表面の移動方向(矢印A方向)、副走査方向)の上流端部にトナーが送り込まれやすくなる。このことで、中間転写ベルト12に転写された検出用トナー像301においては、中間転写ベルト12の移動方向(矢印A方向)の上流端部(以下、画像後端部)の濃度が濃くなる。
図8(a),(b)においては、時間の経過とともに、上図から下図の順(1→2→3)に、現像ローラ7と感光ドラム3との間の現像ニップを潜像が通過する様子を示している。ここで、図8(a)は感光ドラム3と現像ローラ7が対向位置において順方向に回転している場合、図8(b)は感光ドラム3と現像ローラ7が対向位置においてカウンタ方向に回転している場合を示している。
現像ローラ7は矢印Bの方向に回転し、感光ドラム3は矢印Aの方向に回転している。トナーTは現像ニップ付近でのみ感光ドラム3上に現像される。
感光ドラム3上の潜像が現像ニップ付近に移動してくると、トナーTは現像される(1)。濃度が薄い場合であるので、通常は潜像をすべて埋めるほどトナーTを現像することはできない。そのため、ある程度電位を埋めた状態でトナーTは現像されていく(2)。その後、潜像が現像ニップを通過し終えるまで、常に潜像のうち、感光ドラム3の回転方向上流では、現像ローラ7によりトナーが現像(転移、供給)される。また、潜像の端部であることから回り込みの電界が強いため、特に潜像のうち感光ドラム3の回転方向上流端部(画像後端部)で、多くのトナーTが現像され、濃度が濃くなる(3)。
ただし、この掃き寄せが起こる場合は、潜像に対して常にトナーTが現像ニップに供給される必要があるため、対向位置における回転スピードが、感光ドラム3よりも現像ローラ7の方が速い場合である。
感光ドラム3の潜像が現像ニップに近づいた場合にトナーが現像される(1)。その後、感光ドラム3の回転方向下流に現像ローラ7からトナーTが常に供給され現像される。また、潜像の端部であることから、回り込み電界が強いため、特に潜像のうち感光ドラム3の回転方向下流端部で、多くのトナーTが現像される(2)。潜像のうち感光ドラム3の回転方向下流端部で十分にトナーTが現像された後は、トナーで潜像を十分に埋められないまま、感光ドラム3上の潜像は現像ニップを通過することになる。これは、潜像のうち感光ドラム3の回転方向中央部には、回り込みの電界はなく、濃度が薄い場合であるためである。そのため、感光ドラム3と現像ローラ7が対向位置においてカウンタ方向に回転している場合は、潜像のうち感光ドラム3の回転方向下流端部(画像先端部)に掃き寄
せが生じることとなる(3)。
図9(a)は、本実施例において、色ずれ調整シーケンスで使用する検出用トナー像301を示す図である。図9(b)は、副走査方向の色ずれを検出するための検出用トナー像301を示す図であり、図9(c)は、主走査方向の色ずれを検出するための検出用トナー像301を示す図である。
また、検出用トナー像301は、ブラック(K)を先頭に、ブラック(K)、シアン(C)、マゼンタ(M)、イエロー(Y)の順に印字され、それぞれの検出用トナー像間の距離が、a4=65mmに設定されている。検出用トナー像301のうち図9(a)中の一点鎖線405の位置が、光学センサ201で読み取られる位置となる。
そのため、本実施例の特徴である検出用トナー像301の画像後端部を基準として副走査方向、主走査方向の色ずれを検出する。
まず、副走査方向の色ずれ検出方法について図1を用いて説明する。
図1は、中間転写ベルト12上に、副走査方向の色ずれを検出するために印字されたY、M、C、K各色の検出用トナー像301を光学センサ201が検出したときの光学センサ出力値401を示す概略図である。
δsmk=v×tsmk−dsmk(mm)・・式2
δsyk=v×tsyk−dsyk(mm)・・式3
本実施例では、dsck=75mm,dsmk=150mm,dsyk=225mmであった。また、v=80mm/secである。
ライン単位(600dpiで約40μm)の調整は、書き出しタイミングをライン数分シフトすることによって、1ライン以下の調整は各色のポリゴンミラーの回転位相を変えることによって、補正することが可能となる。
図10は、中間転写ベルト12上に主走査方向の色ずれを検出するための各色の検出用トナー像301が印字され、測定位置(一点鎖線405)上を光学センサ201が検出したときの光学センサ出力値401を示す概略図である。
光学センサ201より得られた光学センサ出力値401から、各色の検出用トナー像301の画像後端部を検出する。図10のように、ブラックを相対色ずれの基準色とし、ブラックの画像後端部から各色の検出用トナー像301の画像後端部までの検出時間をそれぞれtmck、tmmk、tmykとする。そして、各色における理想的なブラックとの距離をdmck(ブラック−シアン間)、dmmk(ブラック−マゼンタ間)、dmyk(ブラック−イエロー間)とする。このとき、それぞれの色ずれ量(相対色ずれ量)δmck、δmmk、δmykは、次式4〜6から検出(導出)することが可能となる。
δmmk=v×tmmk−dmmk(mm)・・式5
δmyk=v×tmyk−dmyk(mm)・・式6
ここで、v=80mm/secであり、dmck=75mm,dmmk=150mm,dmyk=225mmである。このとき、例えば、δmck>0であれば、書き出し位置が遅れていることを示し、δmck<0であれば書き出し位置が早いことを示すこととなる。
次に、実際の色ずれ調整シーケンスについて説明する。
図11は、本実施例の色ずれ調整シーケンスを示すブロック図である。色ずれ調整シーケンスは本実施例では、画像形成装置の電源がオンされた場合や、待機状態から復帰する場合、所定枚数(累計枚数200枚ごと)の記録材Pに画像が形成された場合に行われる。
された検出用トナー像は、転写ローラ16に転写バイアスが印加されることによって、中間転写ベルト12上に一次転写される。
従来のような検出用トナー像の画像両端部の中点から色ずれ量を算出する場合と、本実施例の構成で画像後端部を基準にして色ずれ量を算出する場合の色ずれ量について比較検証を行った。
環境は30℃80%の高温高湿環境で、掃き寄せが顕著に発生している状態で比較検証を行った。そのときの色ずれ量δsck、δsmk、δsyk、δmck、δmmk、δmykを表1に示す。表1には、実際に測定した色ずれ量と、従来の色ずれ量検出方法で検出した場合の色ずれ量、本実施例の色ずれ量検出方法で検出した場合の色ずれ量を示している。表1では、副走査方向の色ずれ量は正の値であるので、副走査方向においては、ブラックに対する各色までの距離が理想の距離より広がっていることを示している。また、主走査方向においては、色ずれ量は正であるので、ブラックに対して書き出し位置が遅れていることを示している。
表1から、本実施例の色ずれ量検出方法を用いることで、従来例を用いた場合よりも、実際に測定した色ずれ量に近い値が得られることがわかる。
また、本実施例では、被転写材として中間転写ベルト12を適用した場合について説明
したが、これに限るものではない。被転写材としては、画像が形成される記録材を担持搬送するベルトであってもよく、また、ベルトに担持搬送されることで画像が形成される記録材であってもよい。
以下に、実施例2について説明する。
本実施例では、感光ドラム3と現像ローラ7が対向位置においてカウンタ方向に回転している場合の色ずれ検出方法について説明する。本実施例においては、画像形成装置は実施例1と同じものを使用し、プロセスカートリッジのみが異なる形態としているので、実施例1に対して異なる構成部分について述べることとし、実施例1と同様の構成部分については、その説明を省略する。
本実施例で用いる検出用トナー像301は、実施例1と同様であり、図13(a)に示す検出用トナー像301を用いる。感光ドラム3と現像ローラ7が対向位置においてカウンタ方向に回転している場合は、検出用トナー像301の掃き寄せの発生位置が実施例1の場合とは異なる。すなわち、実施例1において[掃き寄せのメカニズム]の項で説明したように、副走査方向、主走査方向の検出用トナー像301において、図13(b),(c)に示すように、画像先端部に掃き寄せが発生する。
実施例1では検出用トナー像301の画像後端部を基準にした。これに対して本実施例では、掃き寄せは画像先端部に発生するので、画像先端部を基準にすることを特徴とする。図14(a),(b)にこのときの光学センサ201の副走査方向、主走査方向の光学センサ出力値401を示す。
図14(a)には、中間転写ベルト12上に、副走査方向の色ずれを検出するために印字されたY、M、C、K各色の検出用トナー像301を光学センサ201で検出したときの光学センサ出力値401を示している。光学センサ201より得られた光学センサ出力値401から、各色の検出用トナー像301の画像先端部を検出する。そして、ブラックを相対色ずれの基準色とし、ブラックの画像先端部から各色の検出用トナー像301の画像先端部までの検出時間をそれぞれtsck’、tsmk’、tsyk’とする。そして、各色における理想的なブラックとの距離をdsck’(ブラック−シアン間)、dsmk’(ブラック−マゼンタ間)、dsyk’(ブラック−イエロー間)、中間転写ベルト12の搬送速度vとする。このとき、それぞれの色ずれ量(相対色ずれ量)δsck’、δsmk’、δsyk’は、次式7〜9から検出することが可能となる。
δsmk’=v×tsmk’−dsmk’(mm)・・式8
δsyk’=v×tsyk’−dsyk’(mm)・・式9
本実施例では、dsck’=75mm,dsmk’=150mm,dsyk’=225mmであった。
走査方向の色ずれ検出と同様に行われる。
主走査方向に対しては、図14(b)のように、中間転写ベルト12に印字された各色の検出用トナー像301を光学センサ201で検出することで得られた出力波形(光学センサ出力値401)から、検出用トナー像301の画像先端部を検出する。そして、ブラックを相対色ずれの基準色とし、ブラックの画像先端部から各色の検出用トナー像301の画像先端部までの検出時間をそれぞれtmck’、tmmk’、tmyk’とする。そして、各色における理想的なブラックとの距離をdmck’、dmmk’、dmyk’とする。このとき、それぞれの色ずれ量(相対色ずれ量)δmck’、δmmk’、δmyk’は、次式10〜12から検出することが可能となる。
δmmk’=v×tmmk’−dmmk’(mm)・・式11
δmyk’=v×tmyk’−dmyk’(mm)・・式12
このとき、例えば、δmck’>0であれば、書き出し位置が遅れていることを示し、δmck’<0であれば、書き出し位置が早いことを示すこととなる。
以下に、実施例3について説明する。
本実施例では、色ずれ調整シーケンス時に、帯電電位と露光電位(潜像電位)との差(電位差)が、通常の画像形成時よりも大きくなるように、印加する帯電バイアスの大きさを制御(調整、変更)することを特徴としている。これにより、掃き寄せの効果を強くすることができるので、掃き寄せ部の濃度を更に濃くすることができる。ここで、通常の画像形成時は、感光ドラム3上に画像形成のためのトナー像が形成される場合に相当する。ここで、本実施例の特徴的な制御は、上述した実施例1,2の構成にそれぞれ好適に適用することができるが、以下の説明では、実施例1に適用した場合について説明する。なお、本実施例では、実施例1に対して異なる構成部分について述べることとし、実施例1と同様の構成部分については、その説明を省略する。
うに画像端部近傍の回りこみ電界Eを強くすることができる。そして、画像端部近傍の回りこみ電界Eが強くなることで、現像ローラ7から感光ドラム3上の潜像端部に現像されるトナー量を多くすることができ、掃き寄せの効果を大きくすることができる。このことで、最終的に検出用トナー像301の掃き寄せ部の濃度を、より濃くすることができるようになる。そして、掃き寄せ部の濃度が濃くなることで、検出用トナー像301の画像端部をより精度良く検出することが可能となり、色ずれ量の検出精度をより向上させることが可能となる。
具体的には、実施例1では帯電ローラ4に−1kVの電圧を印加し、感光ドラム3上を−500Vに帯電しており、本実施例では、帯電ローラ4に−1.1kVの電圧を印加し、感光ドラム3上を−600Vに帯電させている。
18…コントローラ、201…光学センサ、301…検出用トナー像
Claims (12)
- 像担持体と、前記像担持体に対向して設けられ、前記像担持体に対向する位置における移動方向が前記像担持体と同じで移動速度が前記像担持体よりも大きい現像剤担持体とを有する画像形成部が複数設けられ、
各像担持体に形成された現像剤像を順次重なり合うように被転写材に転写して画像形成を行う画像形成装置において、
複数の前記画像形成部で前記被転写材に、前記被転写材の移動方向に沿って所定の間隔でそれぞれ形成された複数の位置ずれ検出用現像剤像を検出する検出手段と、
前記検出手段の検出結果から、それぞれの位置ずれ検出用現像剤像の間の位置ずれ量を導出して、前記像担持体に形成される現像剤像の位置を補正する制御手段と、
を備え、
前記制御手段は、前記検出結果から、前記被転写材に形成された各位置ずれ検出用現像剤像のうち、前記被転写材の移動方向の上流端部の位置をもとにして、前記位置ずれ量を導出することを特徴とする画像形成装置。 - 像担持体と、前記像担持体に対向して設けられ、前記像担持体に対向する位置における移動方向が前記像担持体と同じで移動速度が前記像担持体よりも大きい現像剤担持体とを有する画像形成部が複数設けられ、
各像担持体に形成された現像剤像を順次重なり合うように被転写材に転写して画像形成を行う画像形成装置において、
複数の前記画像形成部で前記被転写材に、前記被転写材の移動方向に沿って所定の間隔でそれぞれ形成された複数の位置ずれ検出用現像剤像のうち、前記被転写材の移動方向の上流端部の位置を検出する検出手段と、
前記検出手段の検出結果から、それぞれの位置ずれ検出用現像剤像の間の位置ずれ量を導出して、前記像担持体に形成される現像剤像の位置を補正する制御手段と、
を備えることを特徴とする画像形成装置。 - 像担持体と、前記像担持体に対向して設けられ、前記像担持体に対向する位置における移動方向が前記像担持体とは逆である現像剤担持体とを有する画像形成部が複数設けられ、
各像担持体に形成された現像剤像を順次重なり合うように被転写材に転写して画像形成を行う画像形成装置において、
複数の前記画像形成部で前記被転写材に、前記被転写材の移動方向に沿って所定の間隔でそれぞれ形成された複数の位置ずれ検出用現像剤像を検出する検出手段と、
前記検出手段の検出結果から、それぞれの位置ずれ検出用現像剤像の間の位置ずれ量を導出して、前記像担持体に形成される現像剤像の位置を補正する制御手段と、
を備え、
前記制御手段は、前記検出結果から、前記被転写材に形成された各位置ずれ検出用現像剤像のうち、前記被転写材の移動方向の下流端部の位置をもとにして、前記位置ずれ量を導出することを特徴とする画像形成装置。 - 像担持体と、前記像担持体に対向して設けられ、前記像担持体に対向する位置における移動方向が前記像担持体とは逆である現像剤担持体とを有する画像形成部が複数設けられ、
各像担持体に形成された現像剤像を順次重なり合うように被転写材に転写して画像形成を行う画像形成装置において、
複数の前記画像形成部で前記被転写材に、前記被転写材の移動方向に沿って所定の間隔でそれぞれ形成された複数の位置ずれ検出用現像剤像のうち、前記被転写材の移動方向の下流端部の位置を検出する検出手段と、
前記検出手段の検出結果から、それぞれの位置ずれ検出用現像剤像の間の位置ずれ量を導出して、前記像担持体に形成される現像剤像の位置を補正する制御手段と、
を備えることを特徴とする画像形成装置。 - 複数の前記位置ずれ検出用現像剤像のうち、いずれか1つの基準となる位置ずれ検出用現像剤像と、他の位置ずれ検出用現像剤像との離間距離が、予め設定された設定距離と比較されることで、前記位置ずれ量が導出されることを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項に記載の画像形成装置。
- 前記離間距離は、前記検出手段の検出結果から、基準となる位置ずれ検出用現像剤像が検出された時間と、他の位置ずれ検出用現像剤像が検出された時間との差である検出時間と、前記被転写材の移動速度とから導出されることを特徴とする請求項5に記載の画像形成装置。
- 前記検出時間と前記被転写材の移動速度との乗算値から、前記予め設定された設定距離を減算することで、前記位置ずれ量が導出されることを特徴とする請求項6に記載の画像形成装置。
- 前記像担持体は、帯電手段により帯電され露光手段により露光されて潜像が形成された後に、前記現像剤担持体により現像剤が供給されることで、その表面に現像剤像が形成されるものであり、
前記像担持体上に前記位置ずれ検出用現像剤像が形成される場合には、前記帯電手段により帯電された前記像担持体表面の電位と、前記帯電手段により帯電され前記露光手段により露光された前記像担持体表面の電位との差が、前記像担持体上に画像形成のための現像剤像が形成される場合よりも大きくなるように、前記帯電手段に印加される電圧が前記制御手段により制御されることを特徴とする請求項1乃至7のいずれか1項に記載の画像形成装置。 - 前記位置ずれ検出用現像剤像のうち前記被転写材の移動方向の上流端部の端縁は、各位置ずれ検出用現像剤像の間の副走査方向の位置ずれ量を導出するために、前記被転写材の移動方向に対して直交していることを特徴とする請求項1又は2に記載の画像形成装置。
- 前記位置ずれ検出用現像剤像のうち前記被転写材の移動方向の上流端部の端縁は、各位置ずれ検出用現像剤像の間の主走査方向の位置ずれ量を導出するために、前記被転写材の移動方向に対して交差していることを特徴とする請求項1又は2に記載の画像形成装置。
- 前記位置ずれ検出用現像剤像のうち前記被転写材の移動方向の下流端部の端縁は、各位置ずれ検出用現像剤像の間の副走査方向の位置ずれ量を導出するために、前記被転写材の移動方向に対して直交していることを特徴とする請求項3又は4に記載の画像形成装置。
- 前記位置ずれ検出用現像剤像のうち前記被転写材の移動方向の下流端部の端縁は、各位置ずれ検出用現像剤像の間の主走査方向の位置ずれ量を導出するために、前記被転写材の移動方向に対して交差していることを特徴とする請求項3又は4に記載の画像形成装置。
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