本発明に係るスロットマシンを実施するための形態を実施例に基づいて以下に説明する。
[スロットマシン1の構成]
図1は、本実施形態に係るスロットマシン1の全体構造を示す正面図である。スロットマシン1は、前面が開口する筐体1aと、この筺体1aの側端に回動自在に枢支された前面扉1bとを含む。前面扉1bの中央上部には、液晶表示器51が設けられている。液晶表示器51は、表示領域51aを有している。表示領域51aは、透過領域51bと非透過領域51cを有している。透過領域51bは、透視窓3に対応する。これにより、表示領域51aで所定の演出を実行可能とするとともに、表示領域51aのうち透過領域51bが透過することで透視窓3を介して筐体1a内部に並設されているリール2L、2C、2R(以下、左リール、中リール、右リールとも称する)が視認可能となる。また、非透過領域51cは、透過領域51bとは異なる領域であり、透過されない領域である。
図2は、各リールの図柄配列を示す図である。リール2L〜2Rには、各々が識別可能な複数種類の図柄が所定の順序で配列されている。なお、リールの個数は、3つに限らず、1つであってもよく、2以上であってもよい。また、可変表示部は、物理的なリールにて構成されている例を示しているが、液晶表示器などの画像表示装置にて構成されているものであってもよい。
液晶表示器51の右下には、メダルを投入可能なメダル投入部4が設けられ、前面扉1bの下部には、メダルが払い出されるメダル払出口9、スピーカ53、54が設けられている。
また、前面扉1bには、操作手段の一例として、遊技者所有の遊技用価値(メダル数)として記憶されているクレジットの範囲内において遊技状態に応じて定められた規定数の賭数を設定する際に操作されるMAXBETスイッチ6、クレジットおよび設定済の賭数を精算して返却させる際に操作される精算スイッチ10、ゲームを開始する際に操作されるスタートスイッチ7、リール2L〜2Rの回転を各々停止する際に操作されるストップスイッチ8L、8C、8Rなどが設けられている。以下では、スタートスイッチ7への操作を「レバーオン操作」ともいう。
前面扉1bには、報知手段の一例として、遊技に関する情報を報知する遊技用表示部13が設けられている。遊技用表示部13には、クレジットとして記憶されているメダル数が表示されるクレジット表示器11、メダルの払出枚数やエラー時にエラーコードなどが表示される遊技補助表示器12、設定されている賭数を報知するための1BETLED14、2BETLED15、3BETLED16、メダル投入が可能であることを報知する投入要求LED17、スタートスイッチ7の操作によるゲームのスタート操作が可能であることを報知するスタート有効LED18、スタートスイッチ7の操作後においてウエイト(前回のゲーム開始から一定期間経過していないためにリール2L、2C、2Rの回転開始を待機している状態)中であることを報知するウエイト中LED19、リプレイ入賞後のリプレイゲーム中であることを報知するリプレイ中LED20が設けられている。
スロットマシン1においてゲームを行う場合には、まず、メダルをメダル投入部4に投入するかMAXBETスイッチ6操作などにより規定数の賭数(たとえば3)を設定する。これにより、入賞ラインLNが有効となり、スタートスイッチ7への操作が有効となり、ゲームが開始可能な状態となる。賭数設定済の状態でメダルが投入された場合には、その分はクレジットに加算される。
有効ラインとは、リール2L〜2Rの透視窓3に表示された図柄の組合せが入賞図柄の組合せであるかを判定するためのラインである。本実施形態では、1本の有効ラインLNのみ設けられている例について説明するが、複数の有効ラインが設けられているものであってもよい。また、入賞を構成する図柄の組合せが有効ラインLNに揃ったことを認識しやすくする無効ラインLM1〜LM4が設けられている。無効ラインLM1〜LM4は、入賞判定されるラインではなく、有効ラインLNに特定の入賞図柄の組合せ(いわゆるばらけ目)が揃った際に、無効ラインLM1〜LM4のいずれかに所定の図柄の組合せ(例えば、ベル−ベル−ベル)を揃えることで、有効ラインLNに特定の入賞を構成する図柄の組合せが揃ったことを認識しやすくするものである。
ゲームが開始可能な状態でスタートスイッチ7が操作されると、リール2L〜2Rを回転させて図柄を変動表示し、ストップスイッチ8L〜8Rが操作されると対応するリールの回転を停止させることで、透視窓3の上中下段に3つの図柄を表示結果として導出表示する。有効ラインLN上に入賞図柄の組合せが停止し入賞が発生したときには、入賞に応じて、所定枚数のメダルが遊技者に対して付与されて、クレジット加算か、クレジットが上限数(50)に達した場合にはメダル払出口9からメダルが払い出される。
図3は、スロットマシン1の内部構造を示す図である。図4は、スロットマシン1の機能構成例を示す図である。筐体1の内部には、リールユニット2や、ホッパーユニット34、電源ボックス100などが設けられている。リールユニット2は、リール2L〜2R各々に対応して、リール回転させるためのリールモータ32L、32C、32R、基準位置を検出するリールセンサ33L、33C、33Rを含む。ホッパーユニット34は、投入メダルを貯留するホッパータンク34a、貯留メダルをメダル払出口9から払い出すホッパーモータ34b、払出メダルを検出する払出センサ34cなどを含む。電源ボックス100の前面には、設定変更状態または設定確認状態に切り替えるための設定キースイッチ37、エラーを解除するためのリセットスイッチとして機能し、設定変更状態においては内部抽選の当選確率(払出率)の設定値(たとえば1〜6、6が最も払出率が高い)を変更するための設定スイッチとして機能するリセット/設定スイッチ38、電源をon/offする際に操作される電源スイッチ39が設けられている。
前面扉1bの内側には、設定値の変更中や確認中に設定値が表示される設定値表示器24、投入メダルの流路をホッパータンク34a側またはメダル払出口9側のいずれか一方に選択的に切り替えるための流路切替ソレノイド30と、ホッパータンク34a側に流下したメダルを検出する投入メダルセンサ31とを有するメダルセレクタ29などが設けられている。
また、筐体1の内部には、制御基板が設けられている。図4の例では、遊技の進行を制御するとともに、遊技の進行に応じて各種コマンドを出力する遊技制御基板40、コマンドに応じて所定の演出を制御する演出制御基板91、電気部品の駆動電源を生成する電源基板101、遊技の進行に応じた信号を外部に出力する外部出力基板1000などが設けられている。
遊技制御基板40は、各種の操作手段や検出手段(図4の遊技制御基板40の左側に例示)などのスイッチ類からの検出信号に基づいて遊技を進行させ、報知手段(図4の遊技制御基板40の左側に例示)などの表示機器類を駆動制御する。また、遊技制御基板40は、リールセンサ33L〜33Rからの信号に基づき、リールモータ32L〜32Rを駆動制御する。
遊技制御基板40には、メイン制御部41などの回路構成(図4の遊技制御基板40内に例示)が搭載されている。メイン制御部41は、遊技の進行に関する処理を行うととともに、遊技制御基板40に搭載あるいは接続された構成を直接的または間接的に制御する。メイン制御部41は、1チップマイクロコンピュータであり、CPU、ROM、RAM、I/Oポートなどを備えている。
演出制御基板90は、液晶表示器51などの演出装置(図4の演出制御基板90の左側に例示)を駆動制御する。演出制御基板90には、サブ制御部91などの回路構成(図4の演出制御基板90内に例示)が搭載されている。サブ制御部91は、遊技制御基板40から送信されるコマンドを受けて、演出を行う処理を行うとともに、演出制御基板90に搭載あるいは接続された構成を直接的または間接的に制御する。サブ制御部91は、1チップマイクロコンピュータであり、CPU、ROM、RAM、I/Oポートなどを備えている。電源基板101には、ホッパーモータ34b、各種の操作手段や検出手段(図4の電源基板101の右側に例示)などが接続されている。
図5および図6は、入賞役の種類、入賞役の図柄組み合わせ、及び入賞役に関連する技術事項について説明するための図である。名称欄には、入賞役の名称を示し、図柄の組合せ欄には、その入賞役が入賞となる図柄の組合せを示している。また、無効ラインに揃う図柄の組合せ欄には、入賞となる図柄の組合せが有効ラインに停止したときに無効ラインに停止する図柄の組合せであって遊技者が認識しやすい図柄の組合せを示している。払出枚数欄には、入賞時に付与される価値(メダル払出、再遊技付与)を示している。また、図6の遊技状態欄には、入賞時に移行される遊技状態を示している。また、「/」は、「または」を示している。たとえば、図6の転落リプレイについて、図柄の組合せは、「ベル‐リプレイ‐ベル」となり、入賞時にはRT1に制御され、付与される価値は再遊技付与である。
図7は、移行出目の図柄組合せを示す図である。移行出目は、左ベル1〜4、中ベル1〜4、右ベル1〜4が当選し、中段ベルの入賞条件となるリール以外を第1停止とし、かつ当選している上段ベルを取りこぼした場合に、有効ラインLNに揃う出目である。RT0、2、3中において移行出目が有効ラインLN上に停止すると、RT1へ移行される。
図8は、メイン制御部41により制御される遊技状態の遷移を説明するための図であり、図9は、遊技状態及びRTの概要を示す図である。本実施形態におけるスロットマシン1は、リプレイが所定の当選確率(図9の上図の再遊技役欄の数値参照)で当選するRT0〜3のうち、開始条件が成立してから終了条件が成立するまで対応するいずれかのRTに制御される(図8の矢印に沿って示した入賞役あるいは出目参照、図9の上図の開始条件・終了条件欄の参照)。内部抽選されるリプレイの種類は、RTの種類毎に定められている(図9の下図の丸印が抽選されるリプレイを示す)。
図10および図11は、遊技状態毎に抽選対象役として読み出される抽選対象役の組合せを示す図である。抽選対象役欄には、その名称を示し、遊技状態欄には、RTの種類毎に、丸印でその抽選対象役が抽選対象であることを示し、丸印の下の数値により当選確率にかかわる判定値数を示している。たとえば、ベルは、RT〜RT3いずれかの状態において、360/65536で当選する抽選対象役である。
図12は、抽選対象役に含まれる入賞役の組合せを示す図である。たとえば、弱チェリーは、下段チェリーである。弱スイカは、右下がりスイカと、上段スイカと、中段スイカとを含む。よって、内部抽選で弱スイカに当選したときには、右下がりスイカと、上段スイカと、中段スイカとに当選したことになる。
また、ストップスイッチの操作態様(操作手順および操作タイミング)にかかわらず、入賞させる(取りこぼさない)ことができる役を「取りこぼし無役」という。本実施形態の取りこぼし無役は、たとえば、ベルや通常リプレイである。一方、当選しているにもかかわらず、ストップスイッチの操作態様により入賞させることができない(取りこぼす)場合がある役を「取りこぼし有役」という。本実施形態の取りこぼし有役は、ナビ対象役(図13に示す押し順リプや図14に示す押し順ベル)や、たとえば目押し役(弱スイカや強スイカ)などである。
図13および図14は、複数の入賞役が同時当選したときのリール制御を説明するための図である。当選した抽選対象役毎に、押し順欄に示す押し順で停止操作されたときに、その右の停止する図柄組合せに示す入賞役の図柄組合せが有効ラインLNに停止させるリール制御が行なわれる。たとえば、リプレイGR1が当選したときにおいて、押し順が左中右であるときは、昇格リプレイ1が導出されて、押し順が左中右以外であるときは通常リプレイが導出される。また、たとえば、左ベルが当選したときにおいて、押し順が左第1停止であるときは、右下がりベルが導出されて、押し順が左第1停止以外であれば、上段ベルまたは移行出目が導出される。
スロットマシン1における“ゲーム”とは、狭義には、スタートスイッチ7が操作されてからリール2L〜2Rが停止するまでをいうが、ゲームを行う際にスタートスイッチ7の操作前の賭数設定や、リール2L〜2Rの停止後にメダルの払い出しや遊技状態の移行も行われるので、これらの付随的な処理も広義には“ゲーム”に含まれる。
メイン制御部41は、ゲーム制御処理を行って1回のゲームを制御する。ゲーム制御処理では、まず、賭数設定やクレジット精算・賭数精算するためのBET処理が行われる。賭数設定後、スタートスイッチ7が操作されると乱数抽選により入賞の発生を許容するか否かを決定(内部抽選)するための内部抽選処理が行われる(図10〜図12など参照)。内部抽選処理が終了すると、リール回転処理が行われる。リール回転処理では、前回ゲームのリール回転開始から所定時間(たとえば、4.1秒)経過していることを条件に、リール2L〜2Rの回転を開始させた後、ストップスイッチ8L〜8Rを有効化し、停止操作に応じてリールの回転を停止させる(図13、図14など参照)。
リール2L〜2Rが停止してリール回転処理が終了すると、有効ライン上の図柄組合せに基づいて入賞などが発生したか否かを判定する入賞判定処理が行われる(図5〜図7など参照)。入賞判定処理が終了すると、払出処理が行われる。払出処理では、入賞の発生に応じてメダルの払出しまたはクレジット加算が行われるとともに、有効ライン上の図柄組合せに応じて遊技状態が移行される(図8、図9など参照)。これにより、1ゲーム分のゲーム制御処理が終了し、次の1ゲーム分のゲーム制御処理が開始する。
また、メイン制御部41は、ゲーム制御処理実行中において、遅延条件が成立したときにゲームの進行を所定期間に亘って遅延させるフリーズを発生させる処理を行う。フリーズは、レバーオン操作時に実行される。本実施形態の遅延条件は、中段チェリーに当選することにより成立する条件である。以下では、フリーズを発生させることが決定されることを「フリーズ当選」ともいう。また、遅延条件は、他の条件であってもよく、たとえば、他の所定の入賞役に当選あるいは入賞することや、消化ゲーム数が所定ゲーム数に到達することなどにより成立するものであってもよい。また、遅延させる対象は、たとえば、賭数設定が可能となるタイミングや、ゲーム進行のためのリール回転を開始させるタイミング、ゲーム進行のためのストップスイッチを有効化するタイミングなどであってもよい。
また、メイン制御部41は、上記に例示した処理の実行に応じたゲームの進行状況および処理結果を特定可能なコマンドをサブ制御部91に送信する。サブ制御部91は、メイン制御部41からのコマンドに基づいて、各種処理を行う。
サブ制御部91は、たとえば、所定のAT抽選条件が成立したときにアシストタイム(以下、ATという)に制御するか否かを抽選するAT抽選処理を行う。本実施形態のAT抽選条件は、弱スイカ、強スイカ、弱チェリー、強チェリー、中段チェリーのいずれかに当選することにより成立する条件である。ATに制御すると決定されてAT当選したときには、所定のAT当選報知契機が成立したときにAT当選を遊技者に対して報知するAT報知処理を行った後に、ATに制御するAT制御処理を行う。本実施形態のAT抽選処理では、ナビストックを付与するか否かおよび付与する場合にはナビストック数を決定し、AT制御処理では、付与されているナビストック数に応じてATに制御する。1ナビストックは、たとえば50ゲーム消化するまでATに制御可能となる。AT報知処理では、AT当選したこと、または、AT当選したことにより付与されるナビストックを報知する。また、中段チェリー、強チェリー、強スイカ、弱チェリー、弱スイカの順で、AT当選確率が高く、かつ付与される平均ナビストック数が高く設定されており、遊技者にとっての有利度合いが高くなる。本実施形態では、中段チェリー、強チェリー、強スイカ、弱チェリー、弱スイカのAT当選確率は、それぞれ80%、60%、50%、40%、20%とし、付与される平均ナビストック数は、それぞれ5、4、3、2、1とする。
また、AT当選し得る中段チェリーに当選したときにフリーズは実行される。したがって、フリーズが実行されることにより、AT当選したことに対する期待感を遊技者に抱かせることができる。
サブ制御部91は、AT中においては、内部抽選処理によりたとえば図13、図14に示す所定の抽選対象役に当選したときに送信されるコマンド受信時に、遊技者にとって有利な図柄組合せを有効ラインLN上に停止させるための操作手順(押し順)を特定可能なナビ演出を実行する。このため、ATに制御されることにより、遊技者は有利となる。有利な図柄組合せとは、たとえば、リプレイGR1〜6当選時には昇格リプレイをいい、リプレイGR11〜13当選時には通常リプレイをいい、リプレイGR21〜23当選時には特殊リプレイをいい、左ベル1〜右ベル4当選時には右下がりベルあるいは中段ベルをいう。
[指標図柄]
本実施形態では、入賞役として、図15に示すように、有効ラインLNに役として定められた所定の図柄の組合せ(図15では「ベル−スイカ−黒7」)が揃ったときに入賞するとともに、かつ所定の図柄組合せが揃うことにより無効ラインLM1〜LM4のいずれかに指標となる図柄の組合せ(図15では「スイカ−スイカ−スイカ」)が揃うことにより、無効ラインLM1〜LM4のいずれかに揃った図柄の組合せによって入賞したように見せるようにした指標図柄役を含む。以下では、指標図柄役の入賞時に無効ラインLM1〜LM4のいずれかに揃う図柄の組合せを、指標となる図柄の組合せと呼び、指標となる図柄の組合せを構成する図柄を指標図柄と呼ぶ。
本実施形態では、入賞時に「ベル−ベル−ベル」の組合せが無効ラインLM3に揃うこととなる右下がりベル、入賞時に「ベル−ベル−ベル」の組合せが無効ラインLM1に揃うこととなる上段ベル1〜8、入賞時に「黒7−スイカ−スイカ」、「白7−スイカ−スイカ」、「スイカ−スイカ−スイカ」の組合せが無効ラインLM3に揃うこととなる右下がりスイカ、入賞時に「黒7−スイカ−スイカ」、「白7−スイカ−スイカ」、「スイカ−スイカ−スイカ」の組合せが無効ラインLM1に揃うこととなる上段スイカが指標図柄役に該当する。
さらに、本実施形態では、入賞時に「ベル−ベル−ベル」の組合せが無効ラインLM4に揃うこととなるベルリプレイ、入賞時に「リプレイ−リプレイ−スイカ/リプレイ/プラム/チェリー/網7/白7」、「プラム−リプレイ−スイカ/リプレイ/プラム/チェリー/網7/白7」の組合せが無効ラインLM2に揃うこととなる下段リプレイ、入賞時に「リプレイ−リプレイ−リプレイ」、「リプレイ−リプレイ−プラム」、「プラム−リプレイ−リプレイ」、「プラム−リプレイ−プラム」の組合せが無効ラインLM4に揃うこととなる転落リプレイ、入賞時に「リプレイ−リプレイ−ベル」、「プラム−リプレイ−ベル」の組合せが無効ラインLM2に揃うこととなる昇格リプレイ2、入賞時に「白BAR−白BAR−白BAR」、「白BAR−白BAR−黒BAR」、「白BAR−黒BAR−黒BAR」、「黒BAR−白BAR−白BAR」、「黒BAR−白BAR−黒BAR」、「黒BAR−黒BAR−黒BAR」の組合せが無効ラインLM4に揃うこととなる特別リプレイが指標図柄役に該当する。
これら指標図柄役のうち、右下がりベル、上段ベル1〜8、右下がりスイカ、上段スイカ、ベルリプレイは、その指標となる図柄の組合せの全てが同一の指標図柄にて構成される組合せ(たとえば、「ベル−ベル−ベル」、「スイカ−スイカ−スイカ」)を含む。また、下段リプレイ、転落リプレイ、特別リプレイは、その指標となる図柄の組合せの全てが同一の指標図柄または互いに類似する指標図柄にて構成される組合せ(たとえば、「リプレイ/プラム−リプレイ−リプレイ/プラム」、「黒BAR/白BAR−黒BAR/白BAR−黒BAR/白BAR」)を含む。
また、本実施形態では、入賞役として、指標図柄役の入賞時に無効ラインLM1〜LM4のいずれかに揃う指標となる図柄の組合せが有効ラインLNに揃ったときに入賞する特定役を含む。
本実施形態では、有効ラインLNに「ベル−ベル−ベル」が揃う中段ベル、有効ラインLNに「黒7/白7/スイカ−スイカ−スイカ」が揃うことで入賞する中段スイカ、有効ラインLNに「リプレイ/プラム−リプレイ−リプレイ/プラム」が揃う通常リプレイ、有効ラインLNに「リプレイ/プラム−リプレイ−ベル」が揃う昇格リプレイ1が特定役に該当する。
これら特定役のうち、中段ベルと対応する指標図柄役としての上段ベル1〜8、右下がりベルはいずれも8枚のメダルの付与を伴う小役であり、中段スイカと対応する指標図柄役としての右下がりスイカおよび上段スイカはいずれも5枚のメダルの付与を伴う小役であり、通常リプレイと対応する指標図柄役としての下段リプレイおよび転落リプレイはいずれも再遊技の付与を伴う再遊技役であり、昇格リプレイ1と対応する指標図柄役としての昇格リプレイ2はともに再遊技役の付与を伴う再遊技役である。すなわち特定役は、当該特定役が入賞したゲームにおいて、当該特定役を構成する図柄の組合せが無効ラインLM1〜LM4のいずれかに揃う指標図柄役が入賞したゲームにおいて付与される価値(メダル数や再遊技など)と同一の価値を付与する役を含む。
[演出の制御内容]
次に、本実施形態のスロットマシン1のサブ制御部91により実施される演出の制御の内容について図16〜図30に基づいて説明する。
サブ制御部91は、前述のように各リール2L、2C、2Rの手前側(遊技者側)に配置された液晶表示器51において表示領域51aに種々の演出用画像を表示させることが可能であり、ゲーム終了後、次ゲームが開始してリールの停止操作が有効となるまでの期間においては、表示領域51aの透過領域51bと非透過領域51cの双方に画像を表示可能とされており、たとえば、図16に示すように、透過領域51bと非透過領域51cの双方の領域に画像を表示することができるようになっている。
また、ゲームの開始後、リールの停止操作が有効となった後、全てのリール2L、2C、2Rが停止するまでの期間においては、図17に示すように、透過領域51bのうち有効ラインLNと重なる演出禁止領域Aには画像を表示させず、非透過領域51cと透過領域51bのうち演出禁止領域A以外の領域に画像を表示可能としている。
また、サブ制御部91は、ベルや押し順ベル以外の小役や再遊技役である一般役が当選した可能性を示唆する一般役当選示唆演出を実行可能である。
一般役当選示唆演出は、ゲーム開始時、第1停止時、第2停止時、第3停止時に、当選した一般役を示唆する画像を液晶表示器51に表示させることにより一般役が当選した可能性および当選した可能性の高い一般役の種類が示唆される演出である。
たとえば、強スイカ、弱スイカの当選時、すなわち有効ラインLNまたは無効ラインLM1、LM3に「黒7/白7/スイカ−スイカ−スイカ」の組合せが揃う可能性がある状況において、一般役当選示唆演出として「スイカ」の図柄画像、「スイカ」を想起する緑色の画像などを液晶表示器51に表示することで、有効ラインLNまたは無効ラインLM1、LM3に「黒7/白7/スイカ−スイカ−スイカ」の組合せが揃う可能性が示唆される。
また、ベルリプレイの当選時、すなわち無効ラインLM4に「ベル−ベル−ベル」の組合せが揃う可能性がある状況において、一般役当選示唆演出として「ベル」の図柄画像、「ベル」を想起する黄色の画像などを液晶表示器51に表示することで、無効ラインLM4に「ベル−ベル−ベル」の組合せが揃う可能性が示唆される。
また、通常リプレイ、リプレイGR1〜6、リプレイGR11〜13、リプレイGR21〜23の当選時、すなわち有効ラインLNまたは無効ラインLM2、LM4に「リプレイ/プラム−リプレイ−リプレイ/プラム」の組合せが揃う可能性がある状況において、一般役当選示唆演出として「リプレイ(プラム)」の図柄画像、「リプレイ(プラム)」を想起する青色の画像などを液晶表示器51に表示することで、有効ラインLNまたは無効ラインLM2、LM4に「リプレイ/プラム−リプレイ−リプレイ/プラム」の組合せが揃う可能性が示唆される。
また、特別リプレイの当選時、すなわち無効ラインLM4に「黒BAR/白BAR−黒BAR/白BAR−黒BAR/白BAR」の組合せが揃う可能性がある状況において、一般役当選示唆演出として「BAR」の図柄画像、「BAR」を想起する黒色の画像などを液晶表示器51に表示することで、無効ラインLM4に「黒BAR/白BAR−黒BAR/白BAR−黒BAR/白BAR」の組合せが揃う可能性が示唆される。
サブ制御部91は、前述のようにゲームの開始後、リールの停止操作が有効となった後、全てのリール2L、2C、2Rが停止操作されるまでの期間においては、図17に示すように、透過領域51bのうち有効ラインLNと重なる演出禁止領域Aには画像を表示させず、非透過領域51cと透過領域51bのうち演出禁止領域A以外の領域に画像を表示可能としているが、さらに一部のリールの無効ラインLM1〜LM4が通る領域に指標図柄役の指標となる図柄の組合せを構成する指標図柄が停止し、他のリールが停止する前に、当該指標図柄が無効ラインLM1〜LM4に揃い得る指標図柄役を含む一般役が当選している可能性を示唆する一般役当選示唆演出が実行されているときに、図18に示すように、液晶表示器51の透過領域51bにおいて一般役当選示唆演出により示唆された指標図柄が停止した領域と重なる演出禁止領域Bに画像を表示させないようになっている。
演出禁止領域Bは、リールの停止状況および指標図柄の停止位置に応じて異なる。たとえば、図18(a)に示すように、指標図柄が左リールの上段に停止し、中リールおよび右リールが変動している場合には、透過領域51bにおいて、指標図柄が停止した左リールの上段に重なる領域が画像を表示させない演出禁止領域Bとなる。
また、図18(b)に示すように、指標図柄が左リールの上段および中リールの上段に停止し、右リールが変動している場合には、透過領域51bにおいて、指標図柄が停止した左リールの上段および中リールの上段に重なる領域が画像を表示させない演出禁止領域Bとなる。
また、図18(c)に示すように、指標図柄が左リールの上段および右リールの上段に停止し、中リールが変動している場合には、透過領域51bにおいて、指標図柄が停止した左リールの上段および右リールの上段に重なる領域が画像を表示させない演出禁止領域Bとなる。
また、図18(d)に示すように、指標図柄が左リールの上段および中リールの中段に停止し、右リールが変動している場合には、透過領域51bにおいて、指標図柄が停止した左リールの上段および中リールの中段に重なる領域が画像を表示させない演出禁止領域Bとなる。
また、図18(e)に示すように、指標図柄が左リールの上段および右リールの下段に停止し、中リールが変動している場合には、透過領域51bにおいて、指標図柄が停止した左リールの上段および右リールの下段に重なる領域が画像を表示させない演出禁止領域Bとなる。
また、図18(f)に示すように、指標図柄が左リールの下段に停止し、中リールおよび右リールが変動している場合には、透過領域51bにおいて、指標図柄が停止した左リールの下段に重なる領域が画像を表示させない演出禁止領域Bとなる。
また、図18(g)に示すように、指標図柄が左リールの下段および中リールの中段に停止し、右リールが変動している場合には、透過領域51bにおいて、指標図柄が停止した左リールの下段および中リールの中段に重なる領域が画像を表示させることがない演出禁止領域Bとなる。
また、図18(h)に示すように、指標図柄が左リールの下段および右リールの上段に停止し、中リールが変動している場合には、透過領域51bにおいて、指標図柄が停止した左リールの下段および右リールの上段に重なる領域が画像を表示させない演出禁止領域Bとなる。
また、図18(i)に示すように、指標図柄が左リールの下段および中リールの下段に停止し、右リールが変動している場合には、透過領域51bにおいて、指標図柄が停止した左リールの下段および中リールの下段に重なる領域が画像を表示させない演出禁止領域Bとなる。
また、図18(j)に示すように、指標図柄が左リールの下段および右リールの下段に停止し、中リールが変動している場合には、透過領域51bにおいて、指標図柄が停止した左リールの下段および右リールの下段に重なる領域が画像を表示させることがない演出禁止領域Bとなる。
また、サブ制御部91は、一部のリールの無効ラインLM1〜LM4が通る領域に指標図柄役の指標となる図柄の組合せを構成する指標図柄が停止し、他のリールが停止する前に、特定の演出が実行されているときに、図19に示すように、液晶表示器51の透過領域51bにおいて他のリールの無効ラインLM1〜LM4が通る領域のうち、停止済みリールの一般役当選示唆演出により示唆された指標図柄と同じ無効ラインが通る領域と重なる演出禁止領域Cに画像を表示させないようになっている。ここで、特定の演出には、当該指標図柄が無効ラインLM1〜LM4に揃い得る指標図柄役を含む一般役が当選している可能性を示唆する一般役当選示唆演出、取りこぼし無役(本実施形態ではベルや通常リプレイ)が当選していることを報知する取りこぼし無役当選報知演出、および押し順ベルなどのナビ対象役に対応するリールの停止順を報知するナビ演出が含まれる。
演出禁止領域Cは、リールの停止状況および指標図柄の停止位置に応じて異なる。たとえば、図19(a)に示すように、指標図柄が左リールの上段に停止し、中リールおよび右リールが変動している場合には、透過領域51bにおいて、第2停止操作および第3停止操作によって指標図柄が揃い得る無効ラインLM1、LM3の通る中リールの上段、右リールの上段および下段と重なる領域が画像を表示させない演出禁止領域Cとなる。
また、図19(b)に示すように、指標図柄が左リールの上段および中リールの上段に停止し、右リールが変動している場合には、透過領域51bにおいて、第3停止操作によって指標図柄が揃い得る無効ラインLM1の通る右リールの上段と重なる領域が画像を表示させない演出禁止領域Cとなる。
また、図19(c)に示すように、指標図柄が左リールの上段および右リールの上段に停止し、中リールが変動している場合には、透過領域51bにおいて、第3停止操作によって指標図柄が揃い得る無効ラインLM1の通る中リールの上段と重なる領域が画像を表示させない演出禁止領域Cとなる。
また、図19(d)に示すように、指標図柄が左リールの上段および中リールの中段に停止し、右リールが変動している場合には、透過領域51bにおいて、第3停止操作によって指標図柄が揃い得る無効ラインLM3の通る右リールの下段と重なる領域が画像を表示させない演出禁止領域Cとなる。
また、図19(e)に示すように、指標図柄が左リールの上段および右リールの下段に停止し、中リールが変動している場合には、透過領域51bにおいて、第3停止操作によって指標図柄が揃い得る無効ラインLM3の通る中リールの中段と重なる領域が画像を表示させない演出禁止領域Cとなる。
また、図19(f)に示すように、指標図柄が左リールの下段に停止し、中リールおよび右リールが変動している場合には、透過領域51bにおいて、第2停止操作および第3停止操作によって指標図柄が揃い得る無効ラインLM2、LM4の通る中リールの下段、右リールの上段および下段と重なる領域が画像を表示させない演出禁止領域Cとなる。
また、図19(g)に示すように、指標図柄が左リールの下段および中リールの中段に停止し、右リールが変動している場合には、透過領域51bにおいて、第3停止操作によって指標図柄が揃い得る無効ラインLM4の通る右リールの上段と重なる領域が画像を表示させない演出禁止領域Cとなる。
また、図19(h)に示すように、指標図柄が左リールの下段および右リールの上段に停止し、中リールが変動している場合には、透過領域51bにおいて、第3停止操作によって指標図柄が揃い得る無効ラインLM4の通る中リールの中段と重なる領域が画像を表示させない演出禁止領域Cとなる。
また、図19(i)に示すように、指標図柄が左リールの下段および中リールの下段に停止し、右リールが変動している場合には、透過領域51bにおいて、第3停止操作によって指標図柄が揃い得る無効ラインLM2の通る右リールの下段と重なる領域が画像を表示させない演出禁止領域Cとなる。
また、図19(j)に示すように、指標図柄が左リールの下段および右リールの下段に停止し、中リールが変動している場合には、透過領域51bにおいて、第3停止操作によって指標図柄が揃い得る無効ラインLM2の通る中リールの中段と重なる領域が画像を表示させない演出禁止領域Cとなる。
本実施形態では、一般役当選示唆演出が実行される場合に用いられる複数の演出画像が、リールの停止状況および指標図柄の停止位置に応じて演出禁止領域A、演出禁止領域B、演出禁止領域Cが設定可能となるように、第1〜第9グループの演出画像群として予め分類されている。
図20(a)に示すように、第1グループでは、演出禁止領域は設定されず、透過領域51bおよび非透過領域51cの全域にわたって画像が表示されることのある演出画像群が属する。第1グループに属する演出画像群は、ゲーム終了後、次ゲームが開始した後、リールの停止操作が有効となる前の期間、すなわち透過領域51bに演出画像が表示された場合であっても、変動中のリールの視認を妨げる虞がない場合に用いる画像群である。
図20(b)に示すように、第2グループでは、透過領域51bの全域にわたって演出禁止領域が設定されており、表示領域51aのうち非透過領域51cに画像が表示されることのある演出画像群が属する。第2グループに属する演出画像群は、全てのリールが変動中であって、取りこぼし無役当選報知演出およびナビ演出のいずれも実行されなかった場合に用いる画像群である。
図20(c)に示すように、第3グループでは、透過領域51bのうち左リールの中段、中リールの中段、右リールの中段と重なる領域、すなわち有効ラインLNと重なる領域が演出禁止領域として設定されており、透過領域51bのうち有効ラインLNと重なる領域以外の領域と非透過領域51cに画像が表示されることのある演出画像群が分類される。第3グループに属する演出画像群は、全てのリールが変動中であって、取りこぼし無役当選報知演出またはナビ演出が実行された場合に用いる画像群である。また、第3グループに属する演出画像群は、リールの停止操作が有効になった後、一般役当選示唆演出が実行されなかった場合にも用いる画像群である。
図20(d)に示すように、第4グループでは、透過領域51bのうち左リールの上中段、中リールの上中段、右リールの上中下段と重なる領域、すなわち有効ラインLNおよび無効ラインLM1、LM3と重なる領域が演出禁止領域として設定されており、透過領域51bのうち有効ラインLNおよび無効ラインLM1、LM3と重なる領域以外の領域と非透過領域51cに画像が表示されることのある演出画像群が分類される。第4グループに属する演出画像群は、第1停止において指標図柄が左リールの上段に停止し、かつ取りこぼし無役当選報知演出またはナビ演出が実行された場合や、一般役当選示唆演出が実行されており、無効ラインLM1またはLM3のいずれかに指標図柄が揃う可能性が示唆されている場合に用いることのある画像群である。
図20(e)に示すように、第5グループでは、透過領域51bのうち左リールの上中段、中リールの上中段、右リールの上中段と重なる領域、すなわち有効ラインLNおよび無効ラインLM1と重なる領域が演出禁止領域として設定されており、透過領域51bのうち有効ラインLNおよび無効ラインLM1と重なる領域以外の領域と非透過領域51cに画像が表示されることのある演出画像群が分類される。第5グループに属する演出画像群は、第1停止において指標図柄が左リールの上段に停止し、さらに第2停止において指標図柄が中リールまたは右リールの上段に停止し、かつ取りこぼし無役当選報知演出またはナビ演出が実行された場合や、一般役当選示唆演出が実行されており、無効ラインLM1に指標図柄が揃う可能性が示唆されている場合に用いることのある画像群である。
図20(f)に示すように、第6グループでは、透過領域51bのうち左リールの上中段、中リールの中段、右リールの中下段と重なる領域、すなわち有効ラインLNおよび無効ラインLM3と重なる領域が演出禁止領域として設定されており、透過領域51bのうち有効ラインLNおよび無効ラインLM3と重なる領域以外の領域と非透過領域51cに画像が表示されることのある演出画像群が分類される。第6グループに属する演出画像群は、第1停止において指標図柄が左リールの上段に停止し、さらに第2停止において指標図柄が中リールの中段または右リールの下段に停止し、かつ取りこぼし無役当選報知演出またはナビ演出が実行された場合や、一般役当選示唆演出が実行されており、無効ラインLM3に指標図柄が揃う可能性が示唆されている場合に用いることのある画像群である。
図20(g)に示すように、第7グループでは、透過領域51bのうち左リールの中下段、中リールの中下段、右リールの上中下段と重なる領域、すなわち有効ラインLNおよび無効ラインLM2、LM4と重なる領域が演出禁止領域として設定されており、透過領域51bのうち有効ラインLNおよび無効ラインLM2、LM4と重なる領域以外の領域と非透過領域51cに画像が表示されることのある演出画像群が分類される。第7グループに属する演出画像群は、第1停止において指標図柄が左リールの下段に停止し、かつ取りこぼし無役当選報知演出またはナビ演出が実行された場合や、一般役当選示唆演出が実行されており、無効ラインLM2またはLM4に指標図柄が揃う可能性が示唆されている場合に用いることのある画像群である。
図20(h)に示すように、第8グループでは、透過領域51bのうち左リールの中下段、中リールの中下段、右リールの中下段と重なる領域、すなわち有効ラインLNおよび無効ラインLM2と重なる領域が演出禁止領域として設定されており、透過領域51bのうち有効ラインLNおよび無効ラインLM2と重なる領域以外の領域と非透過領域51cに画像が表示されることのある演出画像群が分類される。第8グループに属する演出画像群は、第1停止において指標図柄が左リールの下段に停止し、さらに第2停止において指標図柄が中リールの下段または右リールの下段に停止し、かつ取りこぼし無役当選報知演出またはナビ演出が実行された場合や、一般役当選示唆演出が実行されており、無効ラインLM2に指標図柄が揃う可能性が示唆されている場合に用いることのある画像群である。
図20(i)に示すように、第9グループでは、透過領域51bのうち左リールの中下段、中リールの中段、右リールの上中段と重なる領域、すなわち有効ラインLNおよび無効ラインLM4と重なる領域が演出禁止領域として設定されており、透過領域51bのうち有効ラインLNおよび無効ラインLM4と重なる領域以外の領域と非透過領域51cに画像が表示されることのある演出画像群が分類される。第9グループに属する演出画像群は、第1停止において指標図柄が左リールの下段に停止し、さらに第2停止において指標図柄が中リールの中段または右リールの上段に停止し、かつ取りこぼし無役当選報知演出またはナビ演出が実行された場合や、一般役当選示唆演出が実行されており、無効ラインLM4に指標図柄が揃う可能性が示唆されている場合に用いることのある画像群である。
次に、サブ制御部91が、指標図柄役が当選した可能性を示唆する一般役当選示唆演出の実行に際し、上述の第1〜9グル―プに分類された演出画像群を選択する際に用いられる制御パターンテーブルについて説明する。
[制御パターンテーブル]
指標図柄役が当選した可能性を示唆する一般役当選示唆演出を実行する際に用いられる制御パターンテーブルとしては、図21〜図24に示すように、スイカナビ演出パターン、ベルリプナビ演出パターン、リプレイナビ演出パターン、BARナビ演出パターンがそれぞれ複数登録されている。スイカナビ演出パターンは、有効ラインLNまたは無効ラインLM1、LM3に「黒7/白7/スイカ−スイカ−スイカ」の組合せが揃う可能性が示唆されるパターンである。ベルリプナビ演出パターンは、有効ラインLNまたは無効ラインLM3、LM4に「ベル−ベル−ベル」の組合せが揃う可能性が示唆されるパターンである。リプレイナビ演出パターンは、有効ラインLNまたは無効ラインLM2、LM4に「リプレイ/プラム−リプレイ−リプレイ/プラム」の組合せが揃う可能性が示唆されるパターンである。また、BARナビ演出パターンは、無効ラインLM4に「黒BAR/白BAR−黒BAR/白BAR−黒BAR/白BAR」の組合せが揃う可能性が示唆されるパターンである。
たとえば、図21に示すように、スイカナビ演出パターンのうちスイカナビ演出パターン1では、ゲーム開始時に選択される画像として、第2グループに属する演出画像群、すなわち透過領域51bの全域にわたって演出禁止領域が設定された演出画像群に分類される演出画像が登録されている。
また、スイカナビ演出パターン1では、第1停止時に左上段に「スイカ」、「黒7」または「白7」が停止した場合に選択される画像として、第4グループに属する演出画像群、すなわち透過領域51bの全域にわたって演出禁止領域が設定された演出画像群に分類される演出画像が登録され、第1停止時に左上段に「スイカ」、「黒7」または「白7」が停止し、かつ第2停止時に中上段または右上段に「スイカ」が停止した場合に選択される画像として、第5グループに属する演出画像群、すなわち有効ラインLNおよび無効ラインLM1と重なる領域が演出禁止領域として設定された演出画像群に分類される演出画像が登録され、第1停止時に左上段に「スイカ」、「黒7」または「白7」が停止し、かつ第2停止時に中中段または右下段に「スイカ」が停止した場合に選択される画像として、第6グループに属する演出画像群、すなわち有効ラインLNおよび無効ラインLM1と重なる領域が演出禁止領域として設定された演出画像群に分類される演出画像が登録され、左第1停止時に左上段に「スイカ」、「黒7」または「白7」が停止し、かつ第2停止時に中上段にも右上段にも「スイカ」が停止しなかった場合に選択される画像として、第5グループに属する演出画像群、すなわち有効ラインLNと重なる領域が演出禁止領域として設定された演出画像群に分類される演出画像が登録されている。
また、スイカナビ演出パターン1では、第1停止時に左中段に「スイカ」、「黒7」または「白7」が停止した場合に選択される画像として、第3グループに属する演出画像群、すなわち有効ラインLNと重なる領域が演出禁止領域として設定された演出画像群に分類される演出画像が登録され、第1停止時に左中段に「スイカ」、「黒7」または「白7」が停止し、かつ第2停止時に中中段または右中段に「スイカ」が停止した場合に選択される画像として、第3グループに属する演出画像群、すなわち有効ラインLNと重なる領域が演出禁止領域として設定された演出画像群に分類される演出画像が登録され、第1停止時に左中段に「スイカ」、「黒7」または「白7」が停止し、かつ第2停止時に中中段または右中段に「スイカ」が停止しなかった場合に選択される画像として、第3グループに属する演出画像群、すなわち有効ラインLNと重なる領域が演出禁止領域として設定された演出画像群に分類される演出画像が登録されている。
また、スイカナビ演出パターン1では、第1停止時に左上段にも左中段にも「スイカ」、「黒7」または「白7」のいずれも停止しなかった場合に選択される画像として、第3グループに属する演出画像群、すなわち有効ラインLNと重なる領域が演出禁止領域として設定された演出画像群に分類される演出画像が登録されている。
また、スイカナビ演出パターン1では、第3停止時に選択される画像として、リール2L、2C、2Rの停止位置にかかわらず、第1グループに属する演出画像群、すなわち演出禁止領域は設定されず、透過領域51bおよび非透過領域51cの全域にわたって画像が表示されることのある演出画像群に分類される演出画像が登録されている。
また、第1停止時に左リール以外のリールが停止した場合に選択される画像として、停止したリールの停止位置にかかわらず、第2グループに属する演出画像群、すなわち透過領域51bの全域にわたって演出禁止領域が設定された演出画像群に分類される演出画像、特にペナルティとなる停止順である旨を報知する演出画像が登録されている。
このようにスイカナビ演出パターン1では、ゲームの開始後、リールの停止操作が有効となるまでの期間において、透過領域51bに画像が表示されない演出画像が選択され、一部のリールの無効ラインLM1、LM3が通る領域に「スイカ」(左リールの場合は「スイカ」、「黒7」または「白7」)が停止したときに、「スイカ」(左リールの場合は「スイカ」、「黒7」または「白7」)が停止した領域と重なる領域、他の変動中のリールの無効ラインLM1、LM3が通る領域のうち、停止済みリールの「スイカ」(左リールの場合は「スイカ」、「黒7」または「白7」)と同じ無効ラインが通る領域と重なる領域に画像が表示されない演出画像が選択されるように設定されている。また、ゲーム開始後から第3停止時までの期間において、有効ラインLNに通る領域と重なる領域に画像が表示されない演出画像が選択され、第3停止時には、透過領域51bおよび非透過領域51cの全域にわたって画像が表示されることのある演出画像が選択されるように設定されている。また、左リール以外のリールを第1停止とした場合には、透過領域51bの全域にわたって画像が表示されない演出画像(ペナルティとなる停止順である旨を報知する演出画像)が選択されるように設定されている。
また、他のスイカナビ演出パターンでは、スイカナビ演出パターンと異なる画像が登録されているが、スイカナビ演出パターン1と同様に、ゲームの開始後、リールの停止操作が有効となるまでの期間において、透過領域51bに画像が表示されない演出画像が選択され、一部のリールの無効ラインLM1、LM3が通る領域に「スイカ」(左リールの場合は「スイカ」、「黒7」または「白7」)が停止したときに、「スイカ」(左リールの場合は「スイカ」、「黒7」または「白7」)が停止した領域と重なる領域、他の変動中のリールの無効ラインLM1、LM3が通る領域のうち、停止済みリールの「スイカ」(左リールの場合は「スイカ」、「黒7」または「白7」)と同じ無効ラインが通る領域と重なる領域に画像が表示されない演出画像が選択されるように設定されており、ゲーム開始後から第3停止時までの期間において、有効ラインLNに通る領域と重なる領域に画像が表示されない演出画像が選択され、第3停止時には、透過領域51bおよび非透過領域51cの全域にわたって画像が表示されることのある演出画像が選択されるように設定されており、左リール以外のリールを第1停止とした場合には、透過領域51bの全域にわたって画像が表示されない演出画像(ペナルティとなる停止順である旨を報知する演出画像)が選択されるように設定されている。
スイカナビ演出パターン以外のベルリプナビ演出パターン、リプレイナビ演出パターン、およびBARナビ演出パターンについても、図22〜図24に示すように、ゲーム中の所定タイミング(ゲーム開始時、リール停止時など)に応じて、選択可能な演出画像が登録されている。
[回転時演出制御処理]
次に、サブ制御部91が、タイマ割込処理(サブ)においてメイン制御部41からの内部当選コマンドの受信が特定された場合に実行する回転時演出制御処理の流れについて、図25に基づいて説明する。内部当選コマンドは、内部当選フラグの当選状況、並びに成立した内部当選フラグの種類を特定可能なコマンドであり、スタートスイッチ7が操作されてゲームが開始したときに送信される。また、内部当選コマンドは、スタートスイッチ7が操作されたときに送信されるので、内部当選コマンドを受信することでスタートスイッチ7が操作されたことを特定可能である。なお、図25では、主に液晶表示器51の制御について説明する。なお、図示していないが、液晶表示器51以外の演出装置についても、液晶表示器51の制御に対応する所定制御が行われる。
サブ制御部91は、まず、受信用バッファに格納されているコマンドが内部当選コマンドであるか否かに基づき、内部当選コマンドを受信したか否かを判定する(S10)。内部当選コマンドは、内部抽選結果を特定可能なコマンドであり、スタートスイッチ7が操作されてゲームが開始したときに送信される。また、内部当選コマンドは、スタートスイッチ7が操作されたときに送信されるので、内部当選コマンドを受信することでスタートスイッチ7が操作されたことを特定可能である。
サブ制御部91は、内部当選コマンドを受信していないと判定したときには(S10でN)、フリーズ開始コマンドを受信したか否かを判断する(S25)。フリーズ開始コマンドとは、フリーズの開始をサブ制御部91が特定可能なコマンドである。フリーズ開始コマンドは、フリーズの開始時に、メイン制御部41からサブ制御部91に対して送信される。
サブ制御部91が、フリーズ開始コマンドを受信していないと判断すると(S25でN)、サブ制御部91は、回転時演出制御処理を終了する。また、サブ制御部91が、フリーズ開始コマンドを受信していると判断すると(S25でY)、演出禁止領域を第3グループに設定してフリーズ中に用いられる演出画像データを設定する。また、S26で演出画像データが設定されたタイミングで(フリーズの実行開始タイミングで)、該演出画像データに基づいた演出画像の表示が開始される(図28の説明参照)。S26の処理終了後、回転時演出制御処理は終了する。
一方、サブ制御部91は、内部当選コマンドを受信したと判定したときには(S10でY)、内部当選コマンドに基づき、取りこぼし無役(本実施形態ではベル)に当選したか否かを判定する(S11)。サブ制御部91は、取りこぼし無役に当選したと判定したときには(S11でY)、取りこぼし無役当選報知演出を実行するか否かをランダム抽選によって決定する当選報知抽選を実行する(S12)。
サブ制御部91は、当選報知抽選の結果、取りこぼし無役当選報知演出によって取りこぼし無役の当選を報知するか否かを判定する(S13)。サブ制御部91は、取りこぼし無役の当選を報知すると判定したときには(S13でY)、演出禁止領域を第3グループに設定して、非フリーズ中(フリーズに制御されていない状態)に用いられる演出画像データを設定する(S14)。サブ制御部91は、フリーズ状態にならなかった場合(S25でN)には、このS14の処理が実行されたゲーム内の所定タイミングで、設定された演出画像データに基づいて演出画像を表示する(図29(a)参照)。サブ制御部91は、フリーズ状態になった場合には(S25でY)、該フリーズ状態が終了した後の所定タイミングで、設定された演出画像データに基づいて演出画像を表示する。その後、サブ制御部91は、回転時演出制御処理を終了する。
ここで、取りこぼし無役に当選したゲームにおいては、遊技者によるストップスイッチの操作態様(操作手順および操作タイミング)にかかわらず、入賞を発生させることができるため、遊技者は、リールを停止させる際、入賞を取りこぼさないように回転中のリールの停止順や停止タイミングに注意する必要がない。しかし、取りこぼし無役に当選しても、当該取りこぼし無役に当選したことを知ることができないときにおいて、遊技者は、回転中のリールの停止順や停止タイミングに注意しなければ、入賞を取りこぼす可能性があると判断する。何故なら、遊技者は取りこぼし無役に当選したことを知ることができないことから、取りこぼし有役に当選している可能性もあると判断するからである。その一方で、取りこぼし無役の当選が報知されたときには、遊技者はストップスイッチの操作態様(操作手順および操作タイミング)にかかわらず、入賞を発生させることができると判断する。このことから、取りこぼし無役の当選が報知されたゲームにおいては、無効ライン上における視界が演出によって遮られて視認性が低下しても、遊技者によるストップスイッチの操作には影響がないため、サブ制御部91は、透過領域51bのうち無効ラインと重なる領域に画像が表示されることのある第3グループに演出禁止領域を設定する。
一方、サブ制御部91は、取りこぼし無役の当選を報知しないと判定したときには(S13でN)、演出禁止領域を第2グループに設定して非フリーズ中で用いられる演出画像データを設定する(S20)。演出禁止領域が第2グループに設定されていることから、サブ制御部91は、無効ラインと重なる領域で演出画像を表示せず、非透過領域51cのみで演出画像を表示する。サブ制御部91は、フリーズ状態にならなかった場合には(S25でN)、S20の処理が実行されたゲーム内の所定タイミングで、設定された演出画像データに基づいて演出画像を表示する(図29(a)参照)。一方、サブ制御部91は、フリーズ状態になった場合には(S25でY)、該フリーズ状態が終了した後の所定タイミングで、設定された演出画像データに基づいて演出画像を表示する。その後、サブ制御部91は、回転時演出制御処理を終了する。
ここで、取りこぼし無役に当選したゲームにおいて、取りこぼし無役の当選が報知されなかったときには、遊技者は、取りこぼし無役の当選を把握することはできないため、回転中のリールの停止順や停止タイミングに注意しなければ、入賞を取りこぼしてしまうと判断する。何故なら、遊技者は取りこぼし無役に当選したことを把握できないことから、取りこぼし有役に当選している可能性もあると判断するからである。よって、無効ライン上における視界が演出によって遮られて視認性が低下すると、遊技者によるストップスイッチの操作に影響が出てしまうため、サブ制御部91は、取りこぼし無役に当選しても、当該取りこぼし無役の当選を報知しないゲームにおいては、透過領域51bの全域にわたって演出禁止領域が設定される第2グループに演出禁止領域を設定する。
一方、サブ制御部91は、取りこぼし無役に当選していないと判定したときには(S11でN)、ナビ対象役に当選したか否かを判定する(S15)。サブ制御部91は、ナビ対象役に当選したと判定したときには(S15でY)、現在の演出状態がAT中であり、ナビ対象役に対応するナビ演出を実行するか否かを判定する(S16)。サブ制御部91は、ナビ演出を実行すると判定したときには(S16でY)、演出禁止領域を第3グループに設定して、非フリーズ中で用いられる演出画像データを設定する(S17)。この場合、サブ制御部91は、無効ラインと重なる領域で後述する有利演出の演出画像を表示するようになっている。また、サブ制御部91は、フリーズ状態にならなかった場合には(S25でN)、S17の処理が実行されたゲーム内の所定タイミングで、設定された演出画像データに基づいて演出画像を表示する(図30(a)参照)。一方、サブ制御部91は、フリーズ状態になった場合には(S25でY)、該フリーズ状態が終了した後の所定タイミングで、設定された演出画像データに基づいて演出画像を表示する。その後、サブ制御部91は、回転時演出制御処理を終了する。その後、サブ制御部91は、回転時演出制御処理を終了する。
ここで、ナビ対象役に当選したゲームにおいては、遊技者によるストップスイッチの操作タイミングにかかわらず、当選役の種類に応じた特定の操作手順でストップスイッチが操作できさえすれば、遊技者にとって有利な入賞を発生させることができる。たとえば、右ベル1に当選したときには、ナビ演出に従って右第1停止さえしていれば、操作タイミングにかかわらず、移行出目の導出を避けて右下がりベルを入賞させることができる。しかし、ナビ対象役に当選しても、ナビ演出が実行されなければ、遊技者はストップスイッチの操作態様に注意しなければ有利な入賞を取りこぼしてしまう。その一方で、ナビ演出が実行されたときには、遊技者はストップスイッチの操作手順さえ気にしていれば、操作タイミングにかかわらず、有利な入賞を発生させることができる。このことから、ナビ対象役に当選してナビ演出が実行されたゲームにおいては、無効ライン上における視界が演出によって遮られて視認性が低下しても、遊技者によるストップスイッチの操作には影響がないため、サブ制御部91は、透過領域51bのうち無効ラインと重なる領域に画像が表示されることのある第3グループに演出禁止領域を設定する。
一方、サブ制御部91は、ナビ演出を実行しないと判定したときには(S16でN)、演出禁止領域を第2グループに設定して演出禁止領域以外で演出画像を表示し(S20)、回転時演出制御処理を終了する。
ここで、ナビ対象役に当選したゲームにおいて、ナビ演出が実行されなかったときには、遊技者は、当選役の種類に応じた特定の操作手順を把握することはできないため、入賞を取りこぼさないように回転中のリールの停止順や停止タイミングに注意する必要がある。よって、無効ライン上における視界が演出によって遮られて視認性が低下すると、遊技者によるストップスイッチの操作に影響が出てしまうため、サブ制御部91は、ナビ対象役に当選しても、ナビ演出を実行しないゲームにおいては、透過領域51bの全域にわたって演出禁止領域が設定される第2グループに演出禁止領域を設定する。
一方、サブ制御部91は、ナビ対象役に当選しなかったと判定したときには(S15でN)、一般役当選示唆演出を実行するか否かを判定する(S18)。サブ制御部91は、
一般役当選示唆演出を実行すると判定したときには(S18でY)、当選した役に応じて図21〜図24に示す演出パターンのうちから一の演出パターンを選択する(S19)。その後、S20に進む。つまり、サブ制御部91は、一般役当選示唆演出を実行するときには、いずれかの無効ラインと重なる領域に指標図柄が導出される可能性があるため、透過領域51bの全域にわたって演出禁止領域が設定される第2グループに演出禁止領域を設定する。
一方、サブ制御部91は、一般役当選示唆演出を実行しないと判定したときには(S18でN)、演出パターンを選択することなく、S20に進む。つまり、この場合、取りこぼし無役当選報知演出、ナビ演出、および一般役当選示唆演出のいずれも実行されないため、いずれの役に当選したか否かを遊技者は知ることができない。そのため、遊技者は、リールを停止させる際に回転中のリールの停止順や停止タイミングに注意する必要がある。よって、無効ライン上における視界が演出によって遮られて視認性が低下すると、遊技者によるストップスイッチの操作に影響が出てしまうため、サブ制御部91は、ナビ対象役に当選しても、ナビ演出を実行しないゲームにおいては、透過領域51bの全域にわたって演出禁止領域が設定される第2グループに演出禁止領域を設定する。
[停止時演出制御処理]
次に、サブ制御部91が、タイマ割込処理(サブ)においてメイン制御部41からのリール停止コマンドの受信が特定された場合に実行する停止時演出制御処理の流れについて、図26に基づいて説明する。リール停止コマンドは、停止するリールが左リール、中リール、右リールのいずれかであるか、該当するリールの停止操作位置の領域番号、該当するリールの停止位置の領域番号、を特定可能なコマンドであり、各リールの停止操作に伴う停止制御が行われるごとに送信される。また、リール停止コマンドは、ストップスイッチ8L、8C、8Rが操作されたときに送信されるので、リール停止コマンドを受信することでストップスイッチ8L、8C、8Rが操作されたことを特定可能である。なお、図26では、主に液晶表示器51の制御について説明することとし、液晶表示器51以外の演出装置の制御については省略する。
サブ制御部91は、まず、受信用バッファに格納されているコマンドがリール停止コマンドであるか否かに基づき、リール停止コマンドを受信したか否かを判定する(S31)。サブ制御部91は、リール停止コマンドを受信していないと判定したときには(S31でN)、停止時演出制御処理を終了する。
一方、サブ制御部91は、リール停止コマンドを受信したと判定したときには(S31でY)、指標図柄役を入賞役に含む抽選対象役に当選したゲームであるか否かを判定する(S32)。サブ制御部91は、指標図柄役に当選したゲームでないと判定したときには
(S32でN)、停止時演出制御処理を終了する。
一方、サブ制御部91は、指標図柄役に当選したゲームであると判定したときには(S32でY)、リール停止コマンドから特定される停止リールの種類および停止位置を特定するとともに、以前のリール停止コマンドの受信の有無に基づいて停止時期(第1停止、第2停止、第3停止)を特定する(S33)。
次に、サブ制御部91は、特定した停止リールの種類、停止位置、および停止時期に応じて、図21〜25に示す制御パターンテーブルに基づき、演出禁止領域を設定する(S34)。その後、サブ制御部91は、設定した演出禁止領域以外の領域で制御パターンテ
ーブルに登録されている演出画像を表示する(S35)。その後、サブ制御部91は、停止時演出制御処理を終了する。
[一般役当選時における演出の流れおよび演出画像]
以上、図25の回転時演出制御処理および図26の停止時演出制御処理により、指標図柄役が当選した可能性を示唆する一般役当選示唆演出の演出パターンが選択された場合には、ゲームの開始後、リールの停止操作が有効となるまでの期間において、透過領域51bに画像が表示されずに非透過領域51cのみで演出画像による演出が実行され、一部のリールの無効ラインLM1〜LM4が通る領域に指標図柄が停止したときに、指標図柄が停止した領域と重なる領域、他の変動中のリールの無効ラインLM1〜LM4が通る領域のうち、停止済みリールの指標図柄と同じ無効ラインが通る領域と重なる領域に画像が表示されない演出画像による演出が実行されることとなる。また、ゲーム開始後から第3停止時までの期間において、有効ラインLNに通る領域と重なる領域に画像が表示されない演出画像を用いて演出が実行され、第3停止時には、透過領域51bおよび非透過領域51cの全域にわたって画像が表示されることのある演出画像を用いて演出が実行されることとなる。
ここで、図27は、一般役当選示唆演出が実行される場合における演出の流れおよび演出画像を説明するための図である。図27においては、一般役に含まれる目押し役(取りこぼし有役)の例として、弱スイカに当選した場合と強スイカに当選した場合の演出の流れについて示している。
たとえば、演出パターンとして、有効ラインLNまたは無効ラインLM1、LM3に「黒7/白7/スイカ−スイカ−スイカ」の組合せが揃う可能性が示唆されるスイカナビパターンが選択された場合には、図27(a)に示すように、レバーオン時に、第2グループに属する演出画像、すなわち透過領域51bのうち有効ラインLNと重なる演出禁止領域A(左中段、中中段、右中段)およびスイカナビパターンにより示唆された「スイカ」が停止し得る無効ラインが通る領域と重なる演出禁止領域C(左上中下段、中上中下段、右上中下段)には画像が表示されず、演出禁止領域Aおよび演出禁止領域C以外の領域に画像が表示される演出画像を用いて演出が行われる。
次に、図27(b)に示すように、第1停止として左リールが停止し、左リールの上段にスイカが停止した場合には、第4グループに属する演出画像、すなわち透過領域51bのうち有効ラインLNと重なる演出禁止領域A(左中段、中中段、右中段)、スイカナビパターンにより示唆された「スイカ」が停止した領域と重なる演出禁止領域B(左上段)、透過領域51bにおいて他のリールの無効ラインLM1〜LM4が通る領域のうち、停止済みリールのスイカナビパターンにより示唆された「スイカ」と同じ無効ラインLM1、LM3が通る領域と重なる演出禁止領域C(中上中段、右上下段)に画像が表示されず、演出禁止領域A、演出禁止領域B、および演出禁止領域C以外の領域に画像が表示される演出画像を用いて演出が行われる。
次に、図27(c)に示すように、第2停止操作として中リールの停止操作が行われ、中リールの上段にスイカが停止した場合には、第5グループに属する演出画像、すなわち透過領域51bのうち有効ラインLNと重なる演出禁止領域A(左中段、中中段、右中段)、スイカナビパターンにより示唆された「スイカ」が停止した領域と重なる演出禁止領域B(左上段、中上段)、透過領域51bにおいて他のリールの無効ラインLM1〜LM4が通る領域のうち、停止済みリールのスイカナビパターンにより示唆された「スイカ」と同じ無効ラインLM1が通る領域と重なる演出禁止領域C(右上段)に画像が表示されず、演出禁止領域A、演出禁止領域B、および演出禁止領域C以外の領域に画像が表示される演出画像を用いて演出が行われる。
図27(c)の状態において、第3停止操作として右リールの停止操作が行われ、右リールの上段にスイカが停止した場合には、図27(d)に示すように、上段スイカが導出される。これにより、上段スイカが導出されたことを遊技者に認識させることができる。
一方、図27(f)に示すように、第2停止操作として中リールの停止操作が行われ、中リールの中段にスイカが停止した場合には、第6グループに属する演出画像、すなわち透過領域51bのうち有効ラインLNと重なる演出禁止領域A(左中段、中中段、右中段)、スイカナビパターンにより示唆された「スイカ」が停止した領域と重なる演出禁止領域B(左上段、中中段)、透過領域51bにおいて他のリールの無効ラインLM1〜LM4が通る領域のうち、停止済みリールのスイカナビパターンにより示唆された「スイカ」と同じ無効ラインLM3が通る領域と重なる演出禁止領域C(右下段)に画像が表示されず、演出禁止領域A、演出禁止領域B、および演出禁止領域C以外の領域に画像が表示される演出画像を用いて演出が行われる。
図27(f)の状態において、第3停止操作として右リールの停止操作が行われ、右リールの下段にスイカが停止した場合には、図27(g)に示すように、右下がりスイカが導出される。これにより、右下がりスイカが導出されたことを遊技者に認識させることができる。
次に、図27(e)、(h)に示すように、上段スイカが導出された画面(図27(d)参照)、または右下がりスイカが導出された画面(図27(g)参照)を所定時間(3秒間)表示した後に、有効ラインLNと重なる領域(以下、「有効領域」ともいう。)および無効ラインLM1、LM2と重なる領域(以下、「無効領域」ともいう。)にわたって演出画像(第1グループに属する演出画像)を表示する。以下では、有効領域および無効領域(つまり透過領域51bの全領域)にわたって演出画像を表示する演出を「視認性低下演出」という場合もある。つまり、サブ制御部91は、上段スイカまたは右下がりスイカが導出されることが特定される3つ目のリール停止コマンドを受信して、かつ該受信したときから所定時間経過したときに、視認性低下演出を実行する。
視認性低下演出を実行して、透過領域51bの全領域にわたって演出画像を表示することにより、視認性低下演出が実行されていないときよりも、リール(図柄)の視認性を低下させる。該視認性低下演出が実行されているときに、賭数設定がされた状態でレバーオン操作がされると、サブ制御部91は、図27(i)に示すように、視認性低下演出は終了する。具体的には、視認性低下演出が実行されているときに、賭数設定がされた状態でレバーオン操作がされると、メイン制御部41は、サブ制御部91に対して、内部当選コマンドを送信する。サブ制御部91は、この内部当選コマンドを受信したときに、視認性低下演出を終了させる。また、レバーオン操作されると、メイン制御部41は、リールを回転させることにより、次のゲームを開始させる。つまり、視認性低下演出が実行されているときにおいて、賭数設定された状態でレバーオン操作されると、視認性低下演出は終了して、かつ次のゲームが開始される。
本実施形態では、演出画像を表示することにより透過領域51b(つまり、リールの図柄)の視認性を低下させるという視認性低下演出を実行することができる(図27(e)、(h)参照)。もし、視認性低下演出が次のゲームまで継続して実行されると、該次のゲームでの透過領域51bの視認性をも低下させる。これにより、視認性低下演出は、たとえば、該次のゲームでの目押し操作などの妨げとなってしまう。そこで、本実施形態では図27(i)に示すように、次のゲームを開始させる契機となるレバーオン操作がされると、視認性低下演出を終了させる。これにより、該次のゲームでの透過領域51bの視認性を低下することを防止でき、遊技者に不満を感じさせないようにすることができる。
また、リール回転中には、図27(b)(c)(f)に示すように、有効領域(有効ラインLNと重なる領域)に演出画像を表示させず、無効領域(無効ラインLM1、LM2と重なる領域)に演出画像を表示させる演出を実行する。したがって、有効領域の視認性を低下することなく、演出画像を表示できることから、遊技の興趣を向上できる。
また、第3停止されて所定時間経過後には、有効ラインLN上に演出画像を表示させる視認性低下演出を実行する(図27(e)、(h)参照)。したがって、遊技者に対して、インパクトのある演出を実行することができる。
また、本実施形態では、入賞役として、有効ラインLNに役として定められた所定の図柄の組合せが揃ったときに入賞するとともに、かつ所定の図柄組合せが揃うことにより無効ラインLM1〜LM4のいずれかに指標となる図柄の組合せが揃うことにより、無効ラインLM1〜LM4のいずれかに揃った図柄の組合せによって入賞したように見せるようにした指標図柄役(たとえば、「ベル−スイカ−黒7」、「ベル−スイカ−白7」の組合せが有効ラインLNに揃うことにより入賞し、かつその際に無効ラインLM3に「黒7−スイカ−スイカ」、「白7−スイカ−スイカ」、「スイカ−スイカ−スイカ」のいずれかが揃う右下がりスイカなど)を含む。
一方、本実施形態では、各リール2L、2C、2Rの手前側(遊技者側)の位置に液晶表示器51の表示領域51aが配置されており、表示領域51aの透視窓3に対応する透過領域51bおよび透視窓3を介して遊技者側から各リール2L、2C、2Rが視認できる。
上記のように指標図柄役を含む構成において液晶表示器51の無効ラインLM1〜LM4に対応する領域の手前側で画像を表示させると、無効ラインLM1〜LM4の前面領域の視認性が低下し、無効ラインLM1〜LM4に指標となる図柄組合せを揃える際の妨げとなってしまう虞がある。
これに対して本実施形態では、一部のリールの無効ラインLM1〜LM4が通る領域に指標図柄役の指標となる図柄の組合せを構成する指標図柄が停止し、他のリールが停止する前に、当該指標図柄により指標となる図柄の組合せが構成される指標図柄役が当選している可能性を示唆する一般役当選示唆演出が実行されることで、一部のリールが停止した段階で無効ラインLM1〜LM4のいずれかに指標図柄役が揃う可能性が示唆されているときに、液晶表示器51の透過領域51bにおいて一般役当選示唆演出により示唆された指標図柄が停止した領域と重なる領域には画像を表示させないようになっており、これにより指標図柄が停止した領域の視認性が低下してしまうことがなく、指標図柄役の指標となる図柄の組合せを停止させる際の妨げとなることを防止できる。
また、本実施形態では、一部のリールの無効ラインLM1〜LM4が通る領域に指標図柄が停止し、他のリールが停止する前に、当該指標図柄により指標となる図柄の組合せが構成される指標図柄役が当選している可能性を示唆する一般役当選示唆演出が実行されることで、一部のリールが停止した段階で無効ラインLM1〜LM4のいずれかに指標図柄役が揃う可能性が示唆されているときに、液晶表示器51の透過領域51bにおいて他のリールの無効ラインLM1〜LM4が通る領域のうち、停止済みリールの一般役当選示唆演出により示唆された指標図柄と同じ無効ラインが通る領域と重なる領域には画像を表示させないようになっており、これにより指標図柄が停止する可能性のある領域の視認性が低下してしまうことがなく、指標図柄役の指標となる図柄の組合せを停止させる際の妨げとなることを防止できる。
[フリーズ中の演出について]
次に、図28を参照してフリーズ中の演出について説明する。図28(a)に示すように、フリーズ当選しているゲームで(図25のS25でYと判断されたゲーム)でレバーオンされるとフリーズを実行する。該フリーズでは、メイン制御部41は、図28(a)に示されるように、リールを揺動させながら回転させる。メイン制御部41は、フリーズを実行させるとともに、フリーズ開始コマンドをサブ制御部91に送信する。サブ制御部91は、該フリーズ開始コマンドを受信することにより、フリーズが開始されることを特定できる。サブ制御部91は、フリーズ開始コマンドを受信すると、演出禁止領域を第3グループに設定していることにより(図25のS26参照)、無効領域にキャラクタ200(演出画像)を表示する。以下では、図28(a)に示すように、有効領域には演出画像を表示せず、無効領域に演出画像を表示する演出を「無効領域視認性低下演出」という。また、サブ制御部91は、キャラクタ200の表示とともに、非透過領域51cに「フリーズ開始!やった〜」といったメッセージ201を表示する。このメッセージ201を表示することにより、フリーズが開始されることを遊技者に認識させることができる。キャラクタ200は、フリーズが終了するまで表示される。
図28(b)に示すように、AT抽選に当選している場合には、フリーズが実行されたときから所定時間経過後に、リール2L〜2Rが仮停止することにより、仮表示結果が導出される。本実施形態では、仮表示結果は、各リールが揺動しながら導出される表示結果である。各リールの両脇における波線は、各リールが揺動して停止していることを示す。図28の例では、仮表示結果は、黒7揃いの組み合わせである。該仮表示結果の導出により、AT抽選に当選したことが報知される。さらに、非透過領域51cには、付与されたナビストック数の報知として、キャラクタが出現するとともに「やった〜!ナビ2個獲得!」というメッセージ202が表示される。これにより、ナビストックを獲得した旨および獲得数を遊技者に対して容易に理解させることができる。なお、非フリーズ中では、各リールは揺動しない。このように、フリーズ中では、各リールを揺動させることで、フリーズ中であることを遊技者に認識させることができる。また、フリーズ中では、無効領域視認性低下演出を実行することから、遊技者は有効領域を視認することができ、導出される仮表示結果を容易に特定できる。
また、AT当選していないにも関わらずフリーズが実行された場合(つまり、中段チェリーに当選したがAT当選していない場合)、黒7揃いの組合せとは異なる表示結果であって、ハズレを想起させる表示結果が、仮表示結果として導出される。これとともに、非透過領域51cには、「残念」などのメッセージを表示させる。これにより、遊技者にAT当選しなかったことを報知できる。
メッセージ202が所定時間(たとえば、3秒間)表示されると、図28(c)に示されるように、レバーオン操作を要求する操作要求演出が実行される。図28(c)の例では、レバーオン操作する動作を示す画像60とともに「スタート操作!!」といったメッセージ203が表示され、スピーカ56,57から「スタート操作!!」という音声も出力される。図28(d)に示されるように、遊技者によりレバーオン操作されると、フリーズは終了して、リールが通常回転することにより次のゲームが開始される。
また、該レバーオン操作されると、メイン制御部41は、サブ制御部91に対して、フリーズ終了コマンドを送信する。フリーズ終了コマンドとは、実行されていたフリーズが終了したことを特定できるコマンドである。サブ制御部91は、該フリーズ終了コマンドを受信したときに、画像60と、メッセージ203との表示を終了し、「通常ゲーム」というメッセージ204を非透過領域51cに表示させる。このメッセージ204が表示されることにより、「フリーズが終了して通常のゲームに戻る」ことを遊技者に認識させることができる。また、サブ制御部91は、該フリーズ終了コマンドを受信したときに、無効領域視認性低下演出を終了させる。つまり、レバーオン操作されたときには、図28(d)に示されるように、メイン制御部41はフリーズを終了させて次のゲームを開始させ、サブ制御部91は、非透過領域51cにメッセージ204を表示させ、かつ無効領域視認性低下演出を終了させる。
また、AT抽選によりAT当選している場合において、フリーズ途中に(図28(b)に示されるメッセージ202や、仮表示結果が導出されるまでに)、レバーオン操作されると、ナビストック付与の報知がされずに、フリーズは終了して、通常のゲームに制御される。なお、この場合には、ナビストックの付与の報知はされないが、ナビストックは付与される。また、AT抽選によりAT当選していない場合において、フリーズ途中に(仮表示結果が導出されるまでに)、レバーオン操作されるとフリーズは終了して、通常のゲームに制御される。
本実施形態によれば、図28(b)、(c)に示されるように、フリーズ中に、無効領域に演出画像を表示する一方、有効領域には演出画像を表示させない無効領域視認性低下演出が実行される。したがって、有効ラインLNに導出される仮表示結果を視認させるとともにインパクトのあるフリーズを実行できる。また、フリーズの終了とともに、無効領域視認性低下演出も終了する。もし、無効領域視認性低下演出がフリーズ終了後のゲームまで継続して実行されると、該フリーズ終了後のゲームでの無効領域の視認性をも低下させる。これにより、無効領域視認性低下演出が、たとえば、該フリーズ終了後のゲームでの目押し操作などの妨げとなり、遊技者に不満を感じさせてしまう。そこで、本実施形態では図27(i)に示すように、フリーズを終了させる契機となるレバーオン操作がされると、無効領域視認性低下演出を終了させる。これにより、該フリーズ終了後のゲームでのリール(図柄)の視認性が低下することを防止でき、遊技者に不満を感じさせない。
また、メイン制御部41がフリーズ開始コマンドを送信することにより、無効領域視認性演出を開始させることができる。また、メイン制御部41がフリーズ終了コマンドを送信することにより、無効領域視認性演出を終了させることができる。よって、メイン制御部41が、サブ制御部91により実行される無効領域視認性演出の開始または終了を管理できる。
また、遊技者のレバーオンにより、フリーズおよび無効領域視認性演出は実行され、再度のレバーオンによりフリーズおよび無効領域視認性演出は終了する。したがって、遊技者の意思により、フリーズおよび無効領域視認性演出を実行または終了させることができる。
また、本実施形態では、フリーズ当選しているゲームにおいて、レバーオン操作されたときには、フリーズが実行されて、仮表示結果を導出させる(図28(b)参照)。また、仮表示結果が導出されているときにおいて、レバーオン操作されると、フリーズが終了するとともに、リールの回転を開始させることにより通常のゲームを開始させる(図28(d)参照)。したがって、フリーズが実行されない通常のゲームと同様の流れで、フリーズ終了後にリールを回転させることが可能になり、遊技者が遊技に対して違和感を覚え、困惑することを防止できる。また、フリーズを終了させる操作(レバーオン操作)を要求する操作要求演出が実行されることから、フリーズを早めに終了させることを促すことができる。
[取りこぼし無役当選時における演出の流れおよび演出画像]
また、図25の回転時演出制御処理および図26の停止時演出制御処理により、取りこぼし無役(ベル)の当選を報知する取りこぼし無役当選報知演出が実行されたゲームにおいては、ゲームの開始後、リールの停止操作が有効となるまでの期間において、有効ラインLNと重なる領域に画像が表示されずに無効ラインと重なる領域を含むそれ以外の領域で演出画像による演出が実行され、一部のリールの無効ラインLM3が通る領域に指標図柄が停止したときに、指標図柄が停止した領域と重なる領域、他の変動中のリールの無効ラインLM3が通る領域のうち、停止済みリールの指標図柄と同じ無効ラインが通る領域と重なる領域に画像が表示されない演出画像による演出が実行されることとなる。また、ゲーム開始後から第3停止時までの期間において、有効ラインLNが通る領域と重なる領域に画像が表示されない演出画像を用いて演出が実行され、第3停止時には、透過領域51bおよび非透過領域51cの全域にわたって画像が表示されることのある演出画像を用いて演出が実行されることとなる。
ここで、図29は、取りこぼし無役の当選が報知される場合における演出の流れおよび演出画像を説明するための図である。図29においては、取りこぼし無役の例として、ベル(中段ベル+右下がりベル)に当選した場合の演出の流れについて示している。
たとえば、図29(a)に示すように、ベルに当選したゲームが開始すると、透過領域51bのうち有効ラインLNと重なる演出禁止領域A(左中段、中中段、右中段)には画像が表示されず、演出禁止領域A以外の領域に画像が表示される演出画像を用いて演出が行われる。
具体的には、表示領域51aのうち非透過領域51cにおいては、取りこぼし無役当選報知演出の演出画像として「ベルだ!!」という文字画像が表示される。この取りこぼし無役当選報知演出の演出画像によって、取りこぼし無役であるベル(中段ベル+右下がりベル)に当選したゲームであることを遊技者に報知することができる。さらに、演出禁止領域A以外の透過領域のうち、無効ラインが通る領域と重なる領域には、有利な状態への制御に関する演出である有利演出の演出画像が表示される。たとえば、無効ラインLM1と重なる領域(左上段、中上段、右上段)には、「チャンス!!」という文字画像が表示され、無効ラインLM2と重なる領域(左下段、中下段、右下段)には、「ストック・・・」という文字画像が表示される。この有利演出の演出画像によって、ナビストックに関する何らかの報知があることを遊技者に示唆することができ、有利な状態であるATへの制御に対して期待させることができる。
ここで、図29(a)に示すように、無効ラインが通る領域と重なる領域で有利演出の演出画像(「チャンス!!」や「ストック・・・」という文字画像)が表示されると、無効ラインと重なる領域で表示される回転中のリールの図柄が視認不可能となってしまい、遊技者は入賞を取りこぼしてしまう虞がある。しかし、本実施形態においては、取りこぼし無役に当選したゲームにおいて、取りこぼし無役当選報知演出が実行されたときには無効ラインが通る領域と重なる領域で有利演出の演出画像が表示され、取りこぼし無役当選報知演出が実行されなかったときには無効ラインが通る領域と重なる領域で有利演出の演出画像が表示されずに無効ラインと重なる領域で表示される回転中のリールの図柄が視認可能となっている。
次に、図29(b)に示すように、第1停止として左リールが停止し、左リールの上段にベルが停止した場合には、第6グループに属する演出画像、すなわち透過領域51bのうち有効ラインLNと重なる演出禁止領域A(左中段、中中段、右中段)、「ベル」が停止した領域と重なる演出禁止領域B(左上段)、透過領域51bにおいて他のリールの無効ラインLM1〜LM4が通る領域のうち、停止済みリールの「ベル」と同じ無効ラインLM3が通る領域と重なる演出禁止領域C(中中段、右下段)に画像が表示されず、演出禁止領域A、演出禁止領域B、および演出禁止領域C以外の領域に画像が表示される演出画像を用いて演出が行われる。そのため、第1停止前にすでに表示されていた有利演出の演出画像のうち、第1停止後に設定された演出禁止領域A、演出禁止領域B、および演出禁止領域Cと重なる領域に表示された演出画像については、表示されないようになっている。
たとえば、表示領域51aのうち非透過領域51cにおいては、取りこぼし無役当選報知演出の演出画像として「ベルだ!!」という文字画像が表示される。また、第1停止前に無効ラインLM1と重なる領域(左上段、中上段、右上段)に表示されていた有利演出の演出画像(「チャンス!!」という文字画像)のうち、左上段の領域の演出画像においては表示を止めて当該領域での有利演出を終了し、中上段および右上段の領域を用いて、有利演出の演出画像(「チャンス!!」という文字画像)が表示される。さらに、第1停止前に無効ラインLM2と重なる領域(左下段、中下段、右下段)に表示されていた有利演出の演出画像(「ストック・・・」という文字画像)のうち、右下段の領域の演出画像においては表示を止めて当該領域での有利演出を終了し、左下段および中下段の領域を用いて、有利演出の演出画像(「ストック?」という文字画像)が表示される。
なお、第1停止前と第1停止後とでは、有利演出の演出画像が「ストック・・・」から「ストック?」に変化しており、すでにナビストックを獲得済みであるか、あるいはこれからナビストックが獲得できるかの報知がされるかのように、変化前に比べて、遊技者にさらに期待させるようになっている。
次に、図29(c)に示すように、第2停止操作として中リールの停止操作が行われ、中リールの中段にベルが停止した場合には、第6グループに属する演出画像、すなわち透過領域51bのうち有効ラインLNと重なる演出禁止領域A(左中段、中中段、右中段)、「ベル」が停止した領域と重なる演出禁止領域B(左上段、中中段)、透過領域51bにおいて他のリールの無効ラインLM1〜LM4が通る領域のうち、停止済みリールの「ベル」と同じ無効ラインLM3が通る領域と重なる演出禁止領域C(右下段)に画像が表示されず、演出禁止領域A、演出禁止領域Bおよび演出禁止領域C以外の領域に画像が表示される演出画像を用いて演出が行われる。
たとえば、表示領域51aのうち非透過領域51cにおいては、取りこぼし無役当選報知演出の演出画像として「ベルだ!!」という文字画像が表示される。さらに、無効ラインLM1と重なる領域(左上段、中上段、右上段)のうち、中上段および右上段の領域を用いて、有利演出の演出画像(「チャンス!!」という文字画像)が表示され、無効ラインLM2と重なる領域(左下段、中下段、右下段)のうち、左下段および中下段の領域を用いて、有利演出の演出画像(「ストックあり?」という文字画像)が表示される。
なお、第2停止前と第2停止後とでは、有利演出の演出画像が「ストック?」から「ストックあり?」に変化しており、ナビストックの獲得がある可能性が高いかのように、変化前に比べて、遊技者にさらに期待させるようになっている。
次に、図29(d)は、すでにナビストックを獲得済みである場合における第3停止時の演出について示している。図29(d)に示すように、第3停止操作として右リールの停止操作が行われ、右リールの下段にベルが停止した場合には、まずは第6グループに属する演出画像、すなわち透過領域51bのうち有効ラインLNと重なる演出禁止領域A(左中段、中中段、右中段)、「ベル」が停止した領域と重なる演出禁止領域B(左上段、中中段、右下段)に画像が表示されず、演出禁止領域Aおよび演出禁止領域B以外の領域に画像が表示される演出画像を用いて演出が行われる。
たとえば、無効ラインLM1と重なる領域(左上段、中上段、右上段)のうち、中上段および右上段の領域を用いて、有利演出の演出画像(「やったね」という文字画像)が表示され、無効ラインLM2と重なる領域(左下段、中下段、右下段)のうち、左下段および中下段の領域を用いて、有利演出の演出画像(「ストックあり!!」という文字画像)が表示される。
このように、第3停止後では、有利演出の演出画像が「やったね」や「ストックあり!」というように、すでにナビストックの獲得があることを確定づける報知がされるようになっており、遊技者に喜びを与えられるようになっている。
一方、図29(e)は、ナビストックを獲得していない場合における第3停止時の演出について示している。図29(e)に示すように、第3停止操作として右リールの停止操作が行われ、右リールの下段にベルが停止した場合には、まずは第6グループに属する演出画像、すなわち透過領域51bのうち有効ラインLNと重なる演出禁止領域A(左中段、中中段、右中段)、「ベル」が停止した領域と重なる演出禁止領域B(左上段、中中段、右下段)に画像が表示されず、演出禁止領域Aおよび演出禁止領域B以外の領域に画像が表示される演出画像を用いて演出が行われる。
たとえば、無効ラインLM1と重なる領域(左上段、中上段、右上段)のうち、中上段および右上段の領域を用いて、有利演出の演出画像(「残念・・・」という文字画像)が表示され、無効ラインLM2と重なる領域(左下段、中下段、右下段)のうち、左下段および中下段の領域を用いて、有利演出の演出画像(「ストックなし」という文字画像)が表示される。
このように、第3停止後では、有利演出の演出画像が「残念・・・」や「ストックなし」というように、ナビストックの獲得がないことを確定づける報知がされるようになっている。
また、第3停止操作が行われた場合には、図29(d)、(e)に示す例の後の演出として、第1グループに属する演出画像、すなわち演出禁止領域は設定されずに透過領域51bおよび非透過領域51cの全域にわたって画像が表示される演出画像を用いて演出が行われる。
[ナビ対象役当選時における演出の流れおよび演出画像]
また、図25の回転時演出制御処理および図26の停止時演出制御処理により、ナビ対象役に対するリールの停止順を報知するナビ演出が実行されたゲームにおいては、ゲームの開始後、リールの停止操作が有効となるまでの期間において、有効ラインLNと重なる領域に画像が表示されずに無効ラインと重なる領域を含むそれ以外の領域で演出画像による演出が実行され、一部のリールの無効ラインLM3が通る領域に指標図柄が停止したときに、指標図柄が停止した領域と重なる領域、他の変動中のリールの無効ラインLM3が通る領域のうち、停止済みリールの指標図柄と同じ無効ラインが通る領域と重なる領域に画像が表示されない演出画像による演出が実行されることとなる。また、ゲーム開始後から第3停止時までの期間において、有効ラインLNが通る領域と重なる領域に画像が表示されない演出画像を用いて演出が実行され、第3停止時には、透過領域51bおよび非透過領域51cの全域にわたって画像が表示されることのある演出画像を用いて演出が実行されることとなる。
ここで、図30は、ナビ演出が実行される場合における演出の流れおよび演出画像を説明するための図である。図30においては、ナビ対象役の例として、右ベル1に当選した場合の演出の流れについて示している。
たとえば、図30(a)に示すように、右ベル1に当選したゲームが開始すると、透過領域51bのうち有効ラインLNと重なる演出禁止領域A(左中段、中中段、右中段)には画像が表示されず、演出禁止領域A以外の領域に画像が表示される演出画像を用いて演出が行われる。
具体的には、表示領域51aのうち非透過領域51cにおいては、ナビ演出の演出画像として「右だ!!」という文字画像が表示される。このナビ演出の演出画像によって、最初に右リールを停止することを遊技者に報知することができる。さらに、演出禁止領域A以外の透過領域のうち、無効ラインが通る領域と重なる領域には、有利演出の演出画像(「チャンス!!」や「ストック・・・」という文字画像)が表示される。
ここで、図30(a)に示すように、無効ラインが通る領域と重なる領域で有利演出の演出画像(「チャンス!!」や「ストック・・・」という文字画像)が表示されると、無効ラインと重なる領域で表示される回転中のリールの図柄が視認不可能となってしまい、遊技者は有利な入賞(この場合、右下がりベル)を取りこぼしてしまう虞がある。しかし、本実施形態においては、ナビ対象役に当選したゲームにおいて、ナビ演出が実行されたときには無効ラインが通る領域と重なる領域で有利演出の演出画像が表示され、ナビ演出が実行されなかったときには無効ラインが通る領域と重なる領域で有利演出の演出画像が表示されずに無効ラインと重なる領域で表示される回転中のリールの図柄が視認可能となっている。
次に、図30(b)に示すように、第1停止として右リールが停止し、右リールの下段にベルが停止した場合には、第6グループに属する演出画像、すなわち透過領域51bのうち有効ラインLNと重なる演出禁止領域A(左中段、中中段、右中段)、「ベル」が停止した領域と重なる演出禁止領域B(右下段)、透過領域51bにおいて他のリールの無効ラインLM1〜LM4が通る領域のうち、停止済みリールの「ベル」と同じ無効ラインLM3が通る領域と重なる演出禁止領域C(左上段、中中段)に画像が表示されず、演出禁止領域A、演出禁止領域Bおよび演出禁止領域C以外の領域に画像が表示される演出画像を用いて演出が行われる。そのため、第1停止前にすでに表示されていた有利演出の演出画像のうち、第1停止後に設定された演出禁止領域A、演出禁止領域B、および演出禁止領域Cと重なる領域に表示された演出画像については、表示されないようになっている。
たとえば、表示領域51aのうち非透過領域51cにおいては、取りこぼし無役当選報知演出の演出画像として「中だ!!」という文字画像が表示される。また、第1停止前に無効ラインLM1と重なる領域(左上段、中上段、右上段)に表示されていた有利演出の演出画像(「チャンス!!」という文字画像)のうち、左上段の領域の演出画像においては表示を止めて当該領域での有利演出を終了し、中上段および右上段の領域を用いて、有利演出の演出画像(「チャンス!!」という文字画像)が表示される。さらに、第1停止前に無効ラインLM2と重なる領域(左下段、中下段、右下段)に表示されていた有利演出の演出画像(「ストック・・・」という文字画像)のうち、右下段の領域の演出画像においては表示を止めて当該領域での有利演出を終了し、左下段および中下段の領域を用いて、有利演出の演出画像(「ストック?」という文字画像)が表示される。
次に、図30(c)に示すように、第2停止操作として中リールの停止操作が行われ、中リールの中段にベルが停止した場合には、第6グループに属する演出画像、すなわち透過領域51bのうち有効ラインLNと重なる演出禁止領域A(左中段、中中段、右中段)、「ベル」が停止した領域と重なる演出禁止領域B(中中段、右下段)、透過領域51bにおいて他のリールの無効ラインLM1〜LM4が通る領域のうち、停止済みリールの「ベル」と同じ無効ラインLM3が通る領域と重なる演出禁止領域C(左上段)に画像が表示されず、演出禁止領域A、演出禁止領域B、および演出禁止領域C以外の領域に画像が表示される演出画像を用いて演出が行われる。
たとえば、表示領域51aのうち非透過領域51cにおいては、ナビ演出の演出画像として「右だ!!」という文字画像が表示される。さらに、無効ラインLM1と重なる領域(左上段、中上段、右上段)のうち、中上段および右上段の領域を用いて、有利演出の演出画像(「チャンス!!」という文字画像)が表示され、無効ラインLM2と重なる領域(左下段、中下段、右下段)のうち、左下段および中下段の領域を用いて、有利演出の演出画像(「ストックあり?」という文字画像)が表示される。
次に、図30(d)は、すでにナビストックを獲得済みである場合における第3停止時の演出について示している。図30(d)に示すように、第3停止操作として左リールの停止操作が行われ、左リールの上段にベルが停止した場合には、まずは第6グループに属する演出画像、すなわち透過領域51bのうち有効ラインLNと重なる演出禁止領域A(左中段、中中段、右中段)、「ベル」が停止した領域と重なる演出禁止領域B(左上段、中中段、右下段)に画像が表示されず、演出禁止領域Aおよび演出禁止領域B以外の領域に画像が表示される演出画像を用いて演出が行われる。
たとえば、無効ラインLM1と重なる領域(左上段、中上段、右上段)のうち、中上段および右上段の領域を用いて、有利演出の演出画像(「やったね」という文字画像)が表示され、無効ラインLM2と重なる領域(左下段、中下段、右下段)のうち、左下段および中下段の領域を用いて、有利演出の演出画像(「ストックあり!!」という文字画像)が表示される。
一方、図30(e)は、ナビストックを獲得していない場合における第3停止時の演出について示している。図30(e)に示すように、第3停止操作として左リールの停止操作が行われ、左リールの上段にベルが停止した場合には、まずは第6グループに属する演出画像、すなわち透過領域51bのうち有効ラインLNと重なる演出禁止領域A(左中段、中中段、右中段)、「ベル」が停止した領域と重なる演出禁止領域B(左上段、中中段、右下段)に画像が表示されず、演出禁止領域Aおよび演出禁止領域B以外の領域に画像が表示される演出画像を用いて演出が行われる。
たとえば、無効ラインLM1と重なる領域(左上段、中上段、右上段)のうち、中上段および右上段の領域を用いて、有利演出の演出画像(「残念・・・」という文字画像)が表示され、無効ラインLM2と重なる領域(左下段、中下段、右下段)のうち、左下段および中下段の領域を用いて、有利演出の演出画像(「ストックなし」という文字画像)が表示される。
なお、第3停止操作が行われた場合には、図30(d)、(e)に示す例の後の演出として、第1グループに属する演出画像、すなわち演出禁止領域は設定されず、透過領域51bおよび非透過領域51cの全域にわたって画像が表示される演出画像を用いて演出が行われる。
以上のように、本実施形態においては、ストップスイッチの操作態様(操作手順および操作タイミング)にかかわらず入賞が発生可能なベル(中段ベル+右下がりベル)などの取りこぼし無役に当選したゲームにおいて、当該取りこぼし無役が当選していることを特定可能な演出画像を表示する取りこぼし無役当選報知演出が実行されたときには、図25に示すS14の処理で演出禁止領域が第3グループに設定されるため、図29(a)に示すように、入賞の発生可否の判定に用いられない無効ラインが通る領域と重なる領域の視認性を変化させる演出画像を表示する有利演出が実行される。これに対して、操作態様(操作手順および操作タイミング)に注意してストップスイッチを操作しなければ入賞が発生不可能な目押し役に当選したゲームにおいては、図25に示すS20の処理で演出禁止領域が第2グループに設定されるため、無効ラインが通る領域と重なる領域で有利演出が実行されない。これにより、遊技者は、操作態様(操作手順および操作タイミング)に注意してストップスイッチを操作する必要があるゲームにおいて有利演出により視認性が低下した状態で表示結果の導出を強いられることがなくなるため、表示結果の導出の際に遊技者に不満を感じさせることなく演出を行うことができる。
また、取りこぼし無役に当選したゲームにおいては、ストップスイッチの操作態様(操作手順および操作タイミング)にかかわらず同一の価値が付与される。たとえば、ベル(中段ベル+右下がりベル)の当選時には、リールの停止順および停止タイミングにかかわらず、右下がりベルが必ず入賞して常に8枚のメダルが払い出される。そのため、取りこぼし無役に当選したゲームにおいて取りこぼし無役当選報知演出が実行されたときには、有利演出によって視認性が低下しても、遊技者に安心して遊技させることができる。
また、本実施形態においては、図14に示すように、当選役の種類に応じた特定の操作手順でストップスイッチを操作しさえすれば移行出目が導出することなく中段ベルや右下がりベルといった有利な入賞が発生可能なナビ対象役に当選したゲームにおいて、特定の操作手順を特定可能な演出画像が表示されるナビ演出が実行されたときには、入賞の発生可否の判定に用いられない無効ラインが通る領域と重なる領域の視認性を変化させる演出画像を表示する有利演出が実行される。これに対して、操作タイミングが合わなければ入賞が発生不可能な目押し役に当選したゲームにおいては、図25に示すS20の処理で演出禁止領域が第2グループに設定されるため、無効ラインが通る領域と重なる領域で有利演出が実行されない。これにより、遊技者は、操作タイミングに注意してストップスイッチを操作する必要があるゲームにおいて有利演出により視認性が低下した状態で表示結果の導出を強いられることがなくなるため、表示結果の導出の際に遊技者に不満を感じさせることなく演出を行うことができる。
また、ナビ対象役に当選したゲームにおいて当選役の種類に応じた特定の操作手順でストップスイッチが操作されたときには、操作タイミングにかかわらず同一の価値が付与される。たとえば、ナビ対象役である押し順ベルの当選時には、当選役の種類に応じた特定の操作手順でストップスイッチが操作されたときには操作タイミングにかかわらず、中段ベルや右下がりベルが必ず入賞して常に8枚のメダルが払い出される。そのため、ナビ対象役に当選したゲームにおいてナビ演出が実行されたときには、有利演出によって視認性が低下しても、遊技者に安心して遊技させることができる。
また、図29および図30に示すように、無効ラインが通る領域と重なる領域で実行される有利演出においては、有利な状態であるATへの制御に用いる権利であるナビストックの獲得を示唆する演出画像が表示される。これにより、取りこぼし無役当選報知演出が実行されたゲームやナビ演出が実行されたゲームなど、操作態様(操作手順や操作タイミング)に注意してストップスイッチを操作する必要がないゲームにおいては遊技に対する集中力が欠ける可能性があるが、そのとき実行される有利演出によって、有利な状態への制御に対して遊技者の興味を惹きつけ、遊技の興趣を向上させることができる。
また、図29(b)および図30(b)に示すように、無効ラインが通る領域と重なる領域で有利演出が実行されているゲームにおいて、当該有利演出が実行されている領域に指標図柄である「ベル」が導出したときには、当該領域での有利演出が終了する。これにより、無効ラインが通る領域と重なる領域に導出された指標図柄に対する視認性が、有利演出によって低下してしまうことがないため、指標図柄に対して遊技者に注目させることができる。
[変形例]
以上、本発明の実施例を図面により説明してきたが、本発明はこの実施例に限定されるものではない。本発明は、上記の実施例に限られず、種々の変形、応用が可能である。以下、本発明に適用可能な変形例などについて説明する。また、前述した本実施形態で説明した技術事項、および、以下の変形例で説明する技術事項のうち少なくとも2つを組み合わせて実施するようにしてもよく、前述した本実施形態で説明した技術事項を以下の変形例で説明する技術事項に置換して実施するようにしてもよく、当該置換したものに対して、以下の変形例で説明する技術事項をさらに組み合わせて実施するようにしてもよい。
[フリーズについて]
(1) 本実施形態のフリーズは、1種類であるとして説明した。しかしながら、フリーズは複数種類あってもよい。複数種類のフリーズは、それぞれ実行期間が異なる。ここでは、複数種類のフリーズとして、2種類のフリーズである第1フリーズと第2フリーズがあるとする。遊技者の操作にかかわらず、第1フリーズは5秒間実行され、第2フリーズは10秒間実行される。第1フリーズ、第2フリーズそれぞれのリール制御の態様(リールの回転方向、リールの回転速度)は、全て同一であるとする。
本変形例では、弱チェリーが当選したときに第1フリーズは実行される。また、中段チェリーが当選したときに第2フリーズは実行される。ここで、10秒間実行される第2フリーズの実行契機となる中段チェリー当選の方が、5秒間実行される第1フリーズの実行契機となる弱スイカ当選よりも、有利度合いが高い(ナビストックの当選確率が高く、かつ付与される平均ナビストック数が高く設定されている)。したがって、フリーズの実行期間から、ナビストックの当選確率や、付与され得るナビストック数を遊技者に予想させることができる。本変形例のフリーズ開始コマンドは、フリーズが開始されることと、および実行されるフリーズの実行期間とを、サブ制御部91が特定可能とする。
次に、図25を用いて、本変形例の処理の流れについて説明する。図25のS26が、「フリーズの種類に応じた、フリーズ中の演出画像データを設定」という処理に代替される。その他の処理については、図25に示すものと同様である。また、予め、ROM91bには、実行されるフリーズの種類に応じた演出画像データが格納されている。本変形例では、第1フリーズまたは第2フリーズが実行されることから、第1フリーズに対応した第1演出画像データと、第2フリーズに対応した第2演出画像データとがROM91bに格納されている。第1演出画像データは、無効領域視認性低下演出を5秒間実行するデータであり、第2演出画像データは、無効領域視認性低下演出を10秒間実行するデータである。また、第1演出画像データおよび第2演出画像データは、第3グループに設定された画像データである。
サブ制御部91は、フリーズ開始コマンドを受信すると(S25でY)、該フリーズ開始コマンドを解析することにより、フリーズが実行されることと、実行されるフリーズの種類(実行期間)を特定する。S26において、サブ制御部91は、特定されたフリーズの種類に応じたフリーズ中の演出画像データを設定する。たとえば、フリーズ開始コマンドが第1フリーズを実行することを特定できるコマンドである場合には、サブ制御部91は第1演出画像データを設定する。
このような構成によれば、実行期間がそれぞれ異なる複数のフリーズのうちのいずれかのフリーズを実行することができ、遊技の興趣を向上させることができる。また、サブ制御部91は、フリーズの実行期間だけ、無効領域視認性低下演出を実行する。したがって、フリーズが終了したことを特定できるフリーズ終了コマンドを用いることなく、フリーズが終了すると同時に無効領域視認性低下演出も終了させることができる。よって、本実施形態で説明した「フリーズ終了コマンド」を送信する処理のコストを削減できる。
また、複数種類のフリーズは、第1フリーズまたは第2フリーズに限られず、3種類以上のフリーズがあってもよい。複数種類のフリーズそれぞれにおいて、リール制御の態様(リールの回転方向、リールの回転速度)を異ならせるようにしてもよい。これにより、多様なフリーズを実行することができ、遊技の興趣を向上させることができる。また、サブ制御部91は、複数種類のフリーズに応じた演出画像を表示するようにしてもよい。たとえば、第1フリーズが実行される場合には、第1フリーズに対応したキャラAを演出画像として表示し、第2フリーズが実行される場合には、第2フリーズに対応したキャラBを演出画像として表示する。したがって、フリーズの実行期間に応じた多様な演出を実行することができる。
(2) 本実施形態では、フリーズが実行されると、該フリーズ実行中は、無効領域視認性低下演出が実行されるとして説明した。しかしながら、フリーズ実行中は、視認性低下演出(有効領域および無効領域(つまり透過領域51bの全領域)にわたって演出画像を表示する演出)を実行するようにしてもよい。このように、フリーズ中に視認性低下演出を実行することにより、よりインパクトのあるフリーズを実行することができる。
また、フリーズ中において視認性低下演出を実行する場合には、仮表示結果が導出されるタイミングより所定期間前の第1タイミングから、該仮表示結果が導出される第2タイミングまでの特定期間以外の期間に視認性低下演出を実行することが好ましい。もし、特定期間に視認性低下演出が実行されると、導出された仮表示結果を遊技者が視認し難くなり、遊技の興趣が低下する虞があるからである。フリーズ中において、特定期間以外の期間で視認性低下演出を実行することにより、導出された仮表示結果の視認性を低下させることなく、よりインパクトのあるフリーズを実行することができる。
(3) また、本実施形態のフリーズ中では、リールを変動させるとして説明した(図28(a)参照)。しかしながら、フリーズ中ではリールを回転させない(リールを停止させる)ようにしてもよい。
また、フリーズ中に、リール演出を実行するようにしてもよい。リール演出とは、非リール演出期間(リール演出が実行されていない期間)とは異なる態様でメイン制御部41によりリールが制御される演出である。「非リール演出期間とは異なる態様」とは、たとえば、リールが回転しなかったり、非リール演出期間とは異なる速度でリールが回転したり、非リール演出期間とは逆回転にリール回転することである。また、AT当選しているときには、リール演出により、所定の特典(たとえば、ナビストック)が付与されたことを想起させる仮表示結果(たとえば、7揃い)を導出させる。なお、リール演出期間中では、サブ制御部91により、リール演出に対応する演出が実行されるようにしてもよい。
また、フリーズ中は、リール演出として、擬似遊技に制御するようにしてもよい。擬似遊技とは、「所定の役が当選して、かつ当該所定の役が入賞する」という本遊技とは異なる遊技である。たとえば、擬似遊技中は、リールを回転させる操作(スタートスイッチ7への操作)、リールを停止させる操作(ストップスイッチ8の操作)などにより、当選状況に関わらず、特定の表示結果が導出されることで、所定の特典(たとえば、ナビストック)が付与される遊技である。フリーズ状態中に擬似遊技に制御される場合には、当該擬似遊技の制御中に、当該擬似遊技を進行させる操作を有効に受け付けるようにしてもよい。擬似遊技を進行させる操作とは、リールを回転させる操作(スタートスイッチ7への操作)、リールを停止させる操作(ステップスイッチ8への操作)などである。
(4) また、本実施形態においては、フリーズを開始させる操作、およびフリーズを終了させる操作はそれぞれ、レバーオン操作であるとして説明した。しかしながら、フリーズを開始させる操作、およびフリーズを終了させる操作はこれらの操作でなく他の操作としてもよい。たとえば、フリーズを開始させる操作は、第1停止操作としてもよいし、MAXBETスイッチ6への操作としてもよい。また、フリーズを終了させる操作は、第3停止操作としてもよい。また、フリーズを開始させる操作がされてから所定時間経過後に、フリーズを開始させるようにしてもよい。また、フリーズを終了させる操作がされてから、所定時間経過後にフリーズを終了させるようにしてもよい。
(5) また、本実施形態では、フリーズが実行されているときにおいて、レバーオンされると、メイン制御部41は、該フリーズを必ず終了させるとして説明した。しかしながら、メイン制御部41は、フリーズ中において、レバーオンされると、所定の抽選でフリーズを継続させるか否かを決定するようにしてもよい。このような構成の場合には、フリーズが継続されることが決定された場合には、サブ制御部91は、所定の特典(たとえば、ナビストック)を付与すること、および該特典が付与されたことを報知することが好ましい。このような構成によれば、フリーズ中にレバーオンされたときに、フリーズが継続され、かつ特典が付与されることが所定の抽選により決定され、フリーズが継続されるごとに、特典が蓄積されていくことから、遊技の興趣を向上させることができる。
[視認性低下演出について]
(1) 本実施形態では、図27(i)に示すように、視認性低下演出を終了させる終了タイミングは、所定操作としてレバーオン操作されたタイミングであるとして説明した。しかしながら、所定操作は、他の操作部への操作としてもよい。たとえば、他の操作部とは、MAXBETスイッチ6としてもよい。この場合にはMAXBETスイッチ6が操作されると、該操作がされたことを特定できるBETコマンドがメイン制御部41からサブ制御部91に対して送信される。サブ制御部91は、このBETコマンドを受信することにより、視認性低下演出を終了させる。また、所定操作は、メダル投入部4へメダル投入する操作としてもよい。
また、終了タイミングは、リールが回転するタイミングより前であって、かつ所定の操作部への操作がされてから所定時間経過したタイミングとしてもよい。この場合には、所定の操作部が操作されたときに、該操作がされたことを特定できる操作コマンドが、メイン制御部41からサブ制御部91に対して送信される。サブ制御部91は、この操作コマンドを受信したときから、所定時間経過後に、視認性低下演出を終了させる。
また、終了タイミングは、ストップスイッチ8L、8C、8Rそれぞれの操作が有効となる有効タイミングとしてもよい。この有効タイミングとは、リール2L、2C、2Rの回転開始から所定の条件(回転速度が一定速度に達した後、リールセンサ33L、33C、33Rにより基準位置を検出すること)が成立するタイミングである。ストップスイッチ8L、8C、8Rそれぞれの操作が有効となったときに、該有効となったことを特定できる有効コマンドが、メイン制御部41からサブ制御部91に対して送信される。サブ制御部91は、この有効コマンドを受信したときに、視認性低下演出を終了させる。
また、終了タイミングは、メイン制御部41から送信された加速パターンコマンドをサブ制御部91が受信したタイミングとしてもよい。ここで、加速パターンコマンドについて説明する。加速パターンコマンドは、レバーオン操作されたときに、メイン制御部41からサブ制御部91に対して送信されるコマンドである。レバーオン操作されると、メイン制御部41は、停止しているリールを定速回転させるために該停止しているリールを加速回転させる。本変形例では、複数の加速パターンのうちのいずれかで、停止しているリールを加速回転させることができる。複数の加速パターンはそれぞれ、加速期間が異なる。加速期間とは、停止しているリールの加速が開始されたタイミングから、該リールが定速になるタイミングまでの期間である。加速パターンコマンドとは、サブ制御部91が加速パターンを特定できるコマンドである。
たとえば、フリーズが行われないゲームにおいては、加速期間は第1所定時間(たとえば、1秒)とする。一方、停止しているリールを、フリーズが行われないゲームよりも遅く加速させて定速回転させることによりフリーズを実行する構成の場合には、加速期間を第1所定時間よりも長い第2所定時間(たとえば、10秒)とする。また、サブ制御部91は、加速期間中において、加速パターンに応じた演出を実行することにより、多種の演出を実行することができる。
(2) 本実施形態においては、図27(e)、(h)に示すように、一般役当選示唆演出が実行された場合において、上段スイカ、または右下がりスイカが導出されると、有効領域および無効領域に演出画像が表示される視認性低下演出を実行するとして説明した。しかしながら、視認性低下演出を実行せずに、「無効領域には演出画像を表示させずに、有効領域に演出画像を表示させる」演出を実行するようにしてもよい。または、一般役当選示唆演出が実行された場合において、上段スイカ、または右下がりスイカが導出されると、視認性低下演出を実行せずに、無効領域視認性低下演出を実行するようにしてもよい。
(3) 次に、図27(c)、(f)などで説明したように、無効領域に表示される演出画像について説明する。図27(c)、(f)の例では、遊技者が透視窓3を真正面から視認した場合には、無効ラインに導出されたリールの図柄に対応する無効領域に表示された演出画像により、該リールの図柄の視認性を低下させる。しかしながら、該無効領域に演出画像が表示されている最中に、真正面とは異なる位置から透視窓3を視認した場合において、該演出画像が、有効ラインLNに導出された図柄の視認性を低下させるという虞が生じる場合がある。ここで、「真正面とは異なる位置」とは、たとえば斜め上からの位置である。また、斜め上から透視窓3を視認する場合とは、たとえば、遊技者が立ち上がって透視窓3を視認する場合である。
このような場合には、真正面とは異なる位置から透視窓3を視認した遊技者は、有効ラインLNに導出された図柄を即座に特定できず、遊技者に不満を感じさせてしまう。このような実情に鑑み、たとえば、以下の3つの手法のうち少なくとも1つを採用することが好ましい。
(3−1) 第1に、無効領域に表示される演出画像のサイズを、以下の所定サイズにする。該所定サイズとは、遊技者が真正面から異なる位置から透視窓3を視認した場合でも、無効領域に表示される演出画像が有効ラインLNに導出された図柄の視認性を低下させないサイズである。換言すると、該所定サイズとは、遊技者が真正面から異なる位置から透視窓3を視認した場合に、有効ラインLNに導出された図柄と重複しないサイズである。無効領域に表示される演出画像のサイズをこのような所定サイズにすることにより、遊技者が、真正面とは異なる位置から透視窓3を視認した場合でも、無効領域に表示される演出画像が有効ラインLNに導出された図柄の視認性を低下させないようにすることができる。
(3−2) 第2に、無効領域に表示される演出画像を、遊技者が真正面から視認したときには透過して視認できないが、遊技者が斜め上から視認したときには透過して視認できる画像とする。たとえば、透過領域51bにレンチキュラーレンズを用いることが好ましい。透過領域51bにレンチキュラーレンズを用いて、遊技者が真正面から視認したときには透過されないが、遊技者が斜め上から視認したときには透過される演出画像を、無効領域に表示させるようにすればよい。これにより、遊技者が、真正面とは異なる位置から透視窓3を視認した場合でも、無効領域に表示される演出画像が透過されて視認されることから、この演出画像が有効ラインLNに導出された図柄の視認性を低下させないようにすることができる。
(3−3) 第3に、遊技者の顔(または遊技者の眼)が、透視窓3に対向していないことを検知するセンサを設けることが好ましい。該センサは、たとえば、赤外線を用いて、透視窓3に対向しているか否かを検視するようにしてもよい。該センサの検知結果は、サブ制御部91に入力される。遊技者の顔(または遊技者の眼)が透視窓3に対向していないことを示す検知結果がサブ制御部91に入力されると、サブ制御部91は、無効領域に表示された画像を消去する、または該画像の濃度を薄くする。これにより、遊技者が、真正面とは異なる位置から透視窓3を視認した場合でも、無効領域に表示される演出画像が消去される、または濃度が薄くなることから、この演出画像が有効ラインLNに導出された図柄の視認性を低下させないようにすることができる。
(4) 本実施形態では、透過領域51bに演出画像を表示する画像表示装置として、液晶表示器51を用いるとして説明した。しかしながら、リールの図柄の視認性を低下させる画像表示装置として、他の手段を用いるようにしてもよい。該画像表示装置として、たとえば、導光板を用いるようにしてもよい。
導光板の構造の一例を簡単に説明する。導光板は、光を透過可能な透光性を有する第1導光板及び第2導光板を有している。第1導光板及び第2導光板は、前後に重畳して配置されており、第1導光板及び第2導光板を介してリールの図柄を前面側から視認することができる。また、導光板は、各導光板の端面に光を入射可能に設けられる発光体としての表示用LEDと、各導光板の背面に所定の画像(静止画像)を表す態様にて設けられている。また、各導光板の端面から内部に入射された表示用からの入射光を誘導して前面から出射させることで画像を表示する反射部と、各導光板と表示用との間に配置され、該表示用LEDからの入射光を各導光板側に誘導しながら板厚方向に集光して各導光板の端面に向けて出射する前レンズ及び後レンズと、非透光性を有する合成樹脂材により四角枠状に形成されたフレーム枠体とから主に構成されている。
また、他の手段としては、リール2L、2C、2Rの前面側に可動物を移動させたりすることで透視窓3から視認されるリール2L、2C、2Rの視認性を変化させる演出を行う演出手段を用いてもよい。また、他の手段として、リール2L、2C、2Rの背面から光を照射するリールLED55の点灯態様を変化させることで透視窓3から視認されるリール2L、2C、2Rの視認性を変化させる演出を行う手段を用いてもよい。
(5) また、本実施形態では、一のリールが停止して、有効ラインLN上に図柄が導出されたとしても、該図柄上に演出画像を表示させないとして説明した(図27(f)参照)。しかしながら、一のリールが停止して有効ラインLN上に図柄が導出された場合には、所定時間、該有効ラインLN上に図柄を導出させた後に、該図柄上に演出画像を表示するようにしてもよい。所定時間、有効ラインLN上に図柄を導出したときには、遊技者は、該図柄を把握できる筈である。このように、遊技者が導出されたことを把握できた図柄上に演出画像を表示させたとしても、遊技者に不満を感じさせ難くすることができる。さらに、有効ラインLN上に導出された図柄上に演出画像を表示することにより、インパクトのある演出を実行することができる。
(6) 本実施形態では、視認性低下演出の実行契機は、たとえば、一般役当選示唆演出が実行されて、上段スイカや右下がりスイカが導出されることであるとして説明した。しかしながら、視認性低下演出の実行契機は他の契機であってもよい。たとえば、この実行契機は、遊技者にとって特典が付与されることとしてもよい。ここで、特典とは、ナビストックの付与、ナビストックが付与された旨の報知などとしてもよい。また、特典とは、遊技の進行上において遊技者にとって有益となる価値であってもよい。たとえば、非AT中であるもののATゲーム数をすでに獲得しておりATに制御されることが確定しているいわゆるAT潜伏中であるか否かを特定するための情報を報知するもの、あるいは報知されたときに所定の信頼度で実際にAT潜伏中となるように実行される情報(すなわちAT潜伏を示唆する潜伏示唆情報)を報知するものであってもよい。
また、特典としては、特典演出の実行(特別キャラクタ出現など)、設定されている設定値を示唆するための設定値示唆演出の実行、一定数を集めることで遊技機が設置された遊技店において定めたサービスと交換可能なポイント付与、特典映像や特典情報を所定のWebサイトにてダウンロードすることが可能なQRコード(登録商標)を表示などであってもよい。
また、本実施形態では、特典はナビストックの付与であるとして説明したが、ATゲーム数を付与するものであってもよい。
(7) また、図27や図28では、フリーズ中に、無効領域視認性低下演出を実行している場合において、フリーズが終了したときでも、該無効領域視認性低下演出を継続させるようにしてもよい。また、非フリーズ中に、無効領域視認性低下演出を実行している場合において、次のゲームが開始されても、該無効領域視認性低下演出を継続させるようにしてもよい。このように、無効領域視認性低下演出を継続しても、有効領域の視認性を低下させることはないので、遊技者が不満を感じることは少なく、かつインパクトのある演出を実行できる。
(8) また、視認性低下演出、および無効領域視認性低下演出のうち少なくとも一方は、所定の抽選により実行するか否かを決定するようにしてもよい。
[操作態様にかかわらず入賞が発生可能な特定決定結果について]
本実施形態では、ストップスイッチの操作態様(操作手順、操作タイミング)にかかわらず入賞が発生可能であり、当選時には、当選したことが遊技者に報知される特定決定結果(当選結果)の一例として、取りこぼし無役であるベル(中段ベル+右下がりベル)を例示したが、これに限らない。
たとえば、特定決定結果には、ベル以外の取りこぼし無役の当選結果が含まれていてもよい。
また、小役に限らず、特定決定結果には、ストップスイッチの操作態様にかかわらず、次のゲームにおいて一律に賭数が自動設定されるリプレイに入賞する再遊技役の当選結果が含まれていてもよい。
また、特定決定結果は、ストップスイッチの操作態様にかかわらず入賞が発生可能な当選結果であればよく、発生した入賞の種類は操作態様に応じて同じものであっても、異なるものであってもよい。
たとえば、本実施形態では、特定決定結果の一例であるベルに当選したときには、ストップスイッチの操作態様(操作手順、操作タイミング)にかかわらず右下がりベルが入賞して8枚のメダルが払い出されるものであり、いずれの操作態様であっても同一の価値が遊技者に付与されるものであった。しかしながら、これに限らない。
たとえば、特定決定結果として、入賞の取りこぼしのない押し順ベルなどのナビ対象役の当選結果を用いて、第1の操作手順で操作されたときには8枚のメダル払い出しのある小役が入賞し、第2の操作手順で操作されたときには1枚のメダル払い出しのある小役が入賞するものであってもよい。
あるいは、特定決定結果として、入賞の取りこぼしのない押し順リプなどのナビ対象役の当選結果を用いて、第1の操作手順で操作されたときには昇格リプが入賞し、第2の操作手順で操作されたときには転落リプが入賞するものであってもよい。
このように、特定決定結果は、ストップスイッチの操作態様にかかわらず入賞が発生可能であるが、操作手順に応じて有利度を異ならせる当選結果であってもよい。なお、操作手順に応じて有利度を異ならせるものに限らず、操作タイミングに応じて有利度を異ならせるものであってもよい。たとえば、同じ操作手順で操作されたときでも、第1操作タイミングで操作されたときにはメダルが多く払い出されるのに対して、第2操作タイミングで操作されたときには第1操作タイミングで操作されたときよりもメダルが少なく払い出されるものであってもよい。あるいは、同じ操作手順で操作されたときでも、第1操作タイミングで操作されたときにはサブ側の演出状態がATとなるナビストックが付与されるAT抽選が実行され、第2操作タイミングで操作されたときにはAT抽選が実行されないものであってもよい。
[決定結果に対応する順序でリールの変動表示を停止させる特定手順で操作されたことを条件に入賞が発生可能な特定決定結果について]
本実施形態では、決定結果に対応する順序でリールの変動表示を停止させる特定手順で操作されたことを条件に入賞が発生可能であり、当選時には、特定手順が遊技者に報知される特定決定結果の一例として、ナビ対象役である押し順ベルを例示したが、これに限らない。
たとえば、特定決定結果には、押し順ベル以外で、特定手順で操作されたことを条件に入賞が発生可能なナビ対象役の当選結果が含まれていてもよい。
また、特定決定結果は、ストップスイッチが特定手順で操作されたことを条件に入賞が発生可能な当選結果であればよく、発生した入賞の種類は操作タイミングに応じて同じものであっても、異なるものであってもよい。
たとえば、本実施形態では、特定決定結果の一例である押し順ベルに当選したときには、ストップスイッチの操作タイミングにかかわらず、押し順ベルの種類に対応した操作手順で操作されていれば、右下がりベルや中段ベルに入賞して8枚のメダルが払い出されるものであり、いずれの操作タイミングであっても同一の価値が遊技者に付与されるものであった。しかしながら、これに限らず、操作タイミングに応じて有利度を異ならせるものであってもよい。
たとえば、同じ特定手順で操作されたときでも、第1操作タイミングで操作されたときにはメダルが多く払い出されるのに対して、第2操作タイミングで操作されたときには第1操作タイミングで操作されたときよりもメダルが少なく払い出されるものであってもよい。あるいは、同じ特定手順で操作されたときでも、第1操作タイミングで操作されたときにはサブ側の演出状態がATとなるナビストックが付与されるAT抽選が実行され、2操作タイミングで操作されたときにはAT抽選が実行されないものであってもよい。
[取りこぼし無役当選報知演出について]
本実施形態では、図29に示すように、取りこぼし無役当選報知演出は、未だリールの停止操作が有効化されていないゲームの開始時に実行されるものであったが、これに限らない。たとえば、取りこぼし無役当選報知演出は、入賞可否が判断可能な表示結果が導出される前(第2停止の前、あるいは第3停止の前)に実行されるものであってもよい。この場合においても、取りこぼし無役当選報知演出が実行される前では無効ラインが通る領域と重なる領域での演出画像の表示を禁止し、取りこぼし無役当選報知演出が実行された後では無効ラインが通る領域と重なる領域での演出画像の表示を許可するように制御される。
また、本実施形態では、取りこぼし無役当選報知演出は、表示領域51aのうち非透過領域51cにおいて実行されるものであったが、これに限らず、無効ラインが通る領域と重なる領域で実行されるものであってもよい。
また、本実施形態では、図29に示すように、取りこぼし無役当選報知演出によって明確に取りこぼし無役であるベルに当選したことを遊技者に報知する演出であったが、これに限らず、取りこぼし無役に当選したことを示唆する演出であってもよい。たとえば、ベルに当選したときには、黄色のキャラクタが表示されることによって、取りこぼし無役に当選したことを遊技者に示唆するものであってもよい。
また、本実施形態では、当選報知抽選によって当選したことを条件に取りこぼし無役当選報知演出を実行するものであったが、これに限らず、当選報知抽選を実行せずに、取りこぼし無役に当選したときには必ず取りこぼし無役当選報知演出を実行するものであってもよい。
また、本実施形態では、取りこぼし無役に当選したゲームにおいて取りこぼし無役当選報知演出が実行されたときには、100%の確率で演出禁止領域が第3グループに設定されて無効ラインが通る領域と重なる領域で演出が実行されるのに対して、取りこぼし無役に当選せずに目押し役に当選したときには、100%の確率で演出禁止領域が2グループに設定されて無効ラインが通る領域と重なる領域で演出が実行されないものであった。しかしながら、これに限らない。たとえば、目押し役に当選したときに限らず、ナビ対象役に当選したときでも、100%の確率で演出禁止領域が2グループに設定されて無効ラインが通る領域と重なる領域で演出が実行されないものであってもよい。つまり、取りこぼし無役に当選したゲームにおいて取りこぼし無役当選報知演出が実行されたときのみ、100%の確率で演出禁止領域が第3グループに設定されて無効ラインが通る領域と重なる領域で演出が実行され、その他の役に当選したときには100%の確率で演出禁止領域が2グループに設定されて無効ラインが通る領域と重なる領域で演出が実行されないものであってもよい。
さらに、取りこぼし無役に当選したゲームにおいて取りこぼし無役当選報知演出が実行されたときには、所定確率(0%を除く確率)で演出禁止領域が第3グループに設定されて無効ラインが通る領域と重なる領域で演出が実行されるのに対して、目押し役やナビ対象役に当選したときには、所定確率(0%を除く確率)よりも低い確率で演出禁止領域が第3グループに設定されて無効ラインが通る領域と重なる領域で演出が実行されるものであってもよい。つまり、取りこぼし無役に当選し、かつ取りこぼし無役当選報知演出が実行されたゲームにおいては、目押し役やナビ対象役に当選したときよりも高い確率で演出禁止領域が第3グループに設定されて有利演出が実行されるものであってもよい。これによれば、遊技者は、操作態様(操作手順および操作タイミング)に注意してストップスイッチを操作する必要があるゲームにおいて有利演出により視認性が低下した状態で表示結果の導出を強いられることが少なくなるため、表示結果の導出の際に遊技者に不満を感じさせることなく演出を行うことができる。
[ナビ演出について]
本実施形態では、図30に示すように、ナビ演出は、表示領域51aのうち非透過領域51cにおいて実行されるものであったが、これに限らず、無効ラインが通る領域と重なる領域で実行されるものであってもよい。
また、本実施形態では、ナビ対象役に当選したゲームにおいてナビ演出が実行されたときには、100%の確率で演出禁止領域が第3グループに設定されて無効ラインが通る領域と重なる領域で演出が実行されるのに対して、ナビ対象役に当選せずに目押し役に当選したときには、100%の確率で演出禁止領域が2グループに設定されて無効ラインが通る領域と重なる領域で演出が実行されないものであった。しかしながら、これに限らない。たとえば、目押し役に当選したときに限らず、取りこぼし無役に当選したときでも、100%の確率で演出禁止領域が2グループに設定されて無効ラインが通る領域と重なる領域で演出が実行されないものであってもよい。つまり、ナビ対象役に当選したゲームにおいてナビ演出が実行されたときのみ、100%の確率で演出禁止領域が第3グループに設定されて無効ラインが通る領域と重なる領域で演出が実行され、その他の役に当選したときには100%の確率で演出禁止領域が2グループに設定されて無効ラインが通る領域と重なる領域で演出が実行されないものであってもよい。
さらに、ナビ対象役に当選したゲームにおいてナビ演出が実行されたときには、所定確率(0%を除く確率)で演出禁止領域が第3グループに設定されて無効ラインが通る領域と重なる領域で演出が実行されるのに対して、目押し役や取りこぼし無役に当選したときには、所定確率(0%を除く確率)よりも低い確率で演出禁止領域が第3グループに設定されて無効ラインが通る領域と重なる領域で演出が実行されるものであってもよい。つまり、ナビ対象役に当選し、かつナビ演出が実行されたゲームにおいては、目押し役や取りこぼし無役に当選したときよりも高い確率で演出禁止領域が第3グループに設定されて有利演出が実行されるものであってもよい。これによれば、遊技者は、操作タイミングに注意してストップスイッチを操作する必要があるゲームにおいて有利演出により視認性が低下した状態で表示結果の導出を強いられることが少なくなるため、表示結果の導出の際に遊技者に不満を感じさせることなく演出を行うことができる。
[有利演出について]
本実施形態では、有利演出によってナビストックの獲得があることを示唆するものであった。つまり、本実施形態では、遊技者にとって有利な状態であるATに制御するための権利の付与に関する演出として有利演出が実行されていた。しかしながら、これに限らず、現在の状態が有利な状態になっていることを示唆する演出や、未来の状態が有利な状態になる予定であることを示唆する演出であってもよい。
また、有利演出によって、メイン側の状態が有利な状態(たとえば、内部抽選確率が向上している状態、)を示唆するもの、あるいは、サブ側の状態が有利な状態(たとえば、ATやナビストックの上乗せ確率が向上している状態)を示唆するものであってもよい。
また、有利演出によって、設定値を示唆するもの、あるいは、携帯端末などを用いたサービスで所定ポイントが溜まると有利な状態(プレミア演出が行われるなど)となるものにおいて、当該ポイントが付与されたり、ポイントの付与確率が向上した状態であることを示唆するものであってもよい。
また、本実施形態では、有利演出が無効ラインが通る領域と重なる領域で実行されることによって、無効ライン上で変動している図柄が完全に視認不可能となるものであった。しかしながら、有利演出によって完全に視認不可能となるものに限らず、少しは視認可能であるが、遊技者が目押しによってリールを停止するときには困難となる程度まで視認性を低下させる演出であってもよい。
[有効ラインについて]
本実施形態では、入賞図柄の組合せであるか否かを判定するために設定される有効ラインLNおよび入賞を構成する図柄の組合せが有効ラインLNに揃ったことを認識しやすくするために有効ラインLNとは別に設定される無効ラインが、遊技状態、設定された賭数、抽選の結果などにかかわらず、一律に設定される構成であるが、有効ラインLNおよび無効ラインが遊技状態、設定された賭数、抽選の結果などに応じて変化する構成としてもよい。
また、本実施形態では、有効ラインLNおよび無効ラインが通るリール上の領域が、左リールにおいては、有効ラインLNのみが通る領域(中段)、無効ラインLM1〜LM4のみが通る領域(上段、下段)から構成され、中リールにおいては、無効ラインLM1またはLM2のみが通る領域(上段、下段)、有効ラインLNと無効ラインLM3、LM4の双方が通る領域(中段)から構成され、右リールにおいては、有効ラインLNのみが通る領域(中段)、無効ラインLM1〜LM4のみが通る領域(上段、下段)から構成されているが、有効ラインおよび無効ラインが通るリール上の領域が、有効ラインのみが通る領域、無効ラインのみが通る領域、有効ラインと無効ラインの双方が通る領域のいずれかとなる構成であればよい。
たとえば、図31(a)に示すように、左リールの上段、中リールの中段、右リールの下段を通るライン、すなわち斜め方向に並ぶ図柄を結ぶラインを有効ラインとして設定し、他のラインを無効ラインと設定したり、図31(b)に示すように、左リールの上段、中リールの上段、右リールの中段を通る変則的なラインを有効ラインとして設定し、他のラインを無効ラインと設定したりしてもよい。図31(a)に示す例では、有効ラインに並んだ図柄の視認性を妨げることなく、左リールの中段および下段、中リールの下段からなる左下の略三角形状の領域と、右リールの上段および中段、中リールの上段からなる右上の略三角形状の領域と、を用いた広い領域に画像を表示させることが可能となり、図31(b)に示す例では、有効ラインに並んだ図柄の視認性を妨げることなく、左リールの中段および下段、中リールの中段および下段、右リールの下段からなる連続する広い領域に画像を表示させることが可能となる。
また、図31(c)に示すように、各リールの上段を通るラインを有効ラインとして設定し、他のラインを無効ラインと設定したり、図31(d)に示すように、各リールの下段を通るラインを有効ラインとして設定し、他のラインを無効ラインと設定したりしてもよい。図31(c)に示す例では、有効ラインに並んだ図柄の視認性を妨げることなく、各リールの中段および下段と、その下方の領域とを合わせた連続する広い領域に画像を表示させることが可能となり、図31(d)に示す例では、有効ラインに並んだ図柄の視認性を妨げることなく、各リールの上段および下段と、その情報の領域とを合わせた連続する広い領域に画像を表示させることが可能となる。
また、これらの構成においても、一部のリールの無効ラインが通る領域に指標図柄が停止し、他のリールが停止する前に、当該指標図柄により指標となる図柄の組合せが構成される指標図柄役が当選している可能性を示唆する一般役当選示唆演出が実行されることで、一部のリールが停止した段階で無効ラインに指標図柄役が揃う可能性が示唆されているときに、液晶表示器51の透過領域51bにおいて一般役当選示唆演出により示唆された指標図柄が停止した領域と重なる領域には画像を表示させないことにより指標図柄が停止した領域の視認性が低下してしまうことがなく、指標図柄役の指標となる図柄の組合せを停止させる際の妨げとなることを防止できる。
また、同様に、一部のリールの無効ラインが通る領域に指標図柄が停止し、他のリールが停止する前に、当該指標図柄により指標となる図柄の組合せが構成される指標図柄役が当選している可能性を示唆する一般役当選示唆演出が実行されることで、一部のリールが停止した段階で無効ラインに指標図柄役が揃う可能性が示唆されているときに、液晶表示器51の透過領域51bにおいて他のリールの無効ラインが通る領域のうち、停止済みリールの一般役当選示唆演出により示唆された指標図柄と同じ無効ラインが通る領域と重なる領域には画像を表示させないことにより指標図柄が停止する可能性のある領域の視認性が低下してしまうことがなく、指標図柄役の指標となる図柄の組合せを停止させる際の妨げとなることを防止できる。
[指標図柄について]
また、本実施形態では、指標図柄役として、右下がりベル、上段ベル1〜8、右下がりスイカ、上段スイカ、ベルリプレイ、下段リプレイ、転落リプレイ、昇格リプレイ2、特別リプレイからなる複数種類の役を適用しているが、指標図柄役として1種類の役を適用してもよい。
また、本実施形態では、指標図柄役の入賞時に無効ラインLM1〜LM4のいずれかに揃う指標となる図柄の組合せが、全てが同一の指標図柄にて構成される組合せ(たとえば、「ベル−ベル−ベル」、「スイカ−スイカ−スイカ」)を含むため、有効ラインLNに役として定められた所定の図柄の組合せが揃って指標図柄役が入賞したことを、無効ラインLM1〜LM4のいずれかに同一の指標図柄が揃ったことで示唆されるため、指標となる図柄の組合せが無効ラインLM1〜LM4のいずれかに揃うことで指標図柄役が入賞したことを遊技者に対して明確に認識させることができる。
また、本実施形態では、指標図柄役の入賞時に無効ラインLM1〜LM4のいずれかに揃う指標となる図柄の組合せが、全てが同一の指標図柄または互いに類似する指標図柄にて構成される組合せ(たとえば、「リプレイ/プラム−リプレイ−リプレイ/プラム」、「黒BAR/白BAR−黒BAR/白BAR−黒BAR/白BAR」)を含むため、有効ラインLNに役として定められた所定の図柄の組合せが揃って指標図柄役が入賞したことを、無効ラインLM1〜LM4のいずれかに同一の指標図柄または互いに類似する指標図柄が揃ったことで示唆されるため、指標となる図柄の組合せが無効ラインLM1〜LM4のいずれかに揃うことで指標図柄役が入賞したことを遊技者に対して明確に認識させることができる。
なお、互いに類似する指標図柄とは、たとえば、形状は同じであるが全部または一部の色彩や模様が異なる図柄(たとえば、「黒BAR」と「白BAR」)、形状は異なるが色彩や模様が同系の識別情報(たとえば、「リプレイ」と「プラム」)、形状は同じであるが大きさが異なる図柄、形状は同じであるが数が異なる図柄、形状は同じであるが一方は絵柄が付加されているのに対して他方は絵柄が付加されていない図柄、形状は同じであるが付加されている絵柄が異なる図柄、形状は同じであるが付加されている絵柄の位置、色彩、数、大きさなどが異なる図柄、形状は同じであるが向きが異なる図柄、一方に外形の一部に凸部や凹部が形成されている図柄、外形の一部に形成された凸部や凹部の位置、数、大きさなどが異なる図柄、識別情報のモチーフは同じであるが形状が異なる図柄(たとえば、共通の立体物を異なる切断面にて切断した場合など)などが該当する。
また、本実施形態では、指標図柄役の入賞時に無効ラインLM1〜LM4のいずれかに揃う指標となる図柄の組合せが、全てが同一の指標図柄にて構成される組合せ、全てが同一の指標図柄または互いに類似する指標図柄にて構成される組合せの双方を含む構成であるが、全てが同一の指標図柄にて構成される組合せ、全てが同一の指標図柄または互いに類似する指標図柄にて構成される組合せの一方を含む構成であっても、指標となる図柄の組合せが無効ラインLM1〜LM4のいずれかに揃うことで指標図柄役が入賞したことを遊技者に対して明確に認識させることができる。
また、本実施形態では、指標図柄役の入賞時に無効ラインLM1〜LM4のいずれかに揃う指標となる図柄の組合せが、全てが同一の指標図柄にて構成される組合せ、全てが同一の指標図柄または互いに類似する指標図柄にて構成される組合せとなることで、全てが同一の指標図柄にて構成される組合せ、全てが同一の指標図柄または互いに類似する指標図柄にて構成される組合せを含むことにより、指標となる図柄の組合せが無効ラインLM1〜LM4のいずれかに揃うことで指標図柄役が入賞したことを遊技者に対して明確に認識させることができる構成であるが、たとえば、全てが同一の指標図柄にて構成される組合せでもなく、全てが同一の指標図柄または互いに類似する指標図柄にて構成される組合せでもない組合せであるが、指標図柄役の入賞時に無効ラインLM1〜LM4のいずれかに揃う指標となる図柄の組合せが、いずれかの無効ラインに並んだ図柄が組み合わさって一体的な図柄(たとえば、無効ラインLM1に3つの図柄が揃うことで、槍やへびなどの細長い一体的な図柄となる場合など)または一の観念を想起させる図柄の組合せ(たとえば、いずれかの無効ラインに「大」「当」「り」の組合せが揃うことで、大当りといった一の観念が想起される場合、いずれかの無効ラインに「松」「竹」「梅」の組合せが揃うことで、松竹梅といった一の観念が想起される場合など)を含む構成としてもよく、このような組合せを含む場合でも、指標となる図柄の組合せが無効ラインLM1〜LM4のいずれかに揃うことで指標図柄役が入賞したことを遊技者に対して明確に認識させることができる。
また、本実施形態では、指標図柄役の入賞時に無効ラインLM1〜LM4のいずれかに揃う指標となる図柄の組合せが、全てが同一の指標図柄にて構成される組合せ、全てが同一の指標図柄または互いに類似する指標図柄にて構成される組合せに加え、全てが同一の指標図柄にて構成される組合せでもなく、全てが同一の指標図柄または互いに類似する指標図柄にて構成される組合せでもない組合せを含む構成であるが、指標図柄役の入賞時に無効ラインLM1〜LM4のいずれかに揃う指標となる図柄の組合せが、全てが同一の指標図柄にて構成される組合せ、全てが同一の指標図柄または互いに類似する指標図柄にて構成される組合せ、全てが同一の指標図柄にて構成される組合せでもなく、全てが同一の指標図柄または互いに類似する指標図柄にて構成される組合せでもない組合せのいずれかを含む構成であればよい。
また、本実施形態では、指標図柄役の入賞時に無効ラインLM1〜LM4のいずれかに揃う指標となる図柄の組合せが有効ラインLNに揃ったときに入賞する特定役(たとえば、入賞時に無効ラインLM3に「黒7/白7/スイカ−スイカ−スイカ」が揃う右下がりスイカ、入賞時に無効ラインLM1に「黒7/白7/スイカ−スイカ−スイカ」が揃う上段スイカに対し、有効ラインLNに「黒7/白7/スイカ−スイカ−スイカ」が揃うことで入賞する中段スイカ)を含み、特定役は、当該特定役が入賞したゲームにおいて、当該特定役を構成する図柄の組合せが無効ラインLM1〜LM4のいずれかに揃う指標図柄役が入賞したゲームにおいて付与される価値(メダル数や再遊技など)と同一の価値を付与する役を含むため、指標図柄役が入賞したのか、特定役が入賞したのか、を意識させることなく遊技を行わせることができる。
なお、特定役は、少なくとも特定役が入賞したゲームにおいて、当該特定役を構成する図柄の組合せが無効ラインLM1〜LM4のいずれかに揃う指標図柄役が入賞したゲームにおいて付与される価値と同一の価値が付与される特定役を含む構成であれば指標図柄役が入賞したのか、特定役が入賞したのか、を意識させることなく遊技を行わせることが可能であり、特定役が入賞したゲームにおいて、当該特定役を構成する図柄の組合せが無効ラインLM1〜LM4のいずれかに揃う指標図柄役が入賞したゲームにおいて付与される価値と同一の価値が付与される特定役と、特定役が入賞したゲームにおいて、当該特定役を構成する図柄の組合せが無効ラインLM1〜LM4のいずれかに揃う指標図柄役が入賞したゲームにおいて付与される価値と異なる価値が付与される特定役と、の双方を備える構成であっても、指標図柄役が入賞したのか、特定役が入賞したのか、を意識させることなく遊技を行わせることができる。
また、特定役が入賞したゲームにおいて、指標図柄役が入賞したゲームにおいて付与される価値と同一の価値が付与されるとは、特定役が入賞したゲームにおいて付与される価値が、指標図柄役が入賞したゲームにおいて付与される価値(メダル数や再遊技など)と同一であればよく、たとえば、遊技状態の移行など、次ゲーム以降に関連する価値が異なる構成であってもよい。
また、本実施形態では、一部のリールの無効ラインLM1〜LM4が通る領域に指標図柄役の指標となる図柄の組合せを構成する指標図柄が停止し、他のリールが停止する前に、当該指標図柄により指標となる図柄の組合せが構成される指標図柄役が当選している可能性を示唆する一般役当選示唆演出が実行されることで、一部のリールが停止した段階で無効ラインLM1〜LM4のいずれかに指標図柄役が揃う可能性が示唆されているときに、液晶表示器51の透過領域51bにおいて一般役当選示唆演出により示唆された指標図柄が停止した領域と重なる領域には画像を表示させないが、一般役当選示唆演出により示唆された指標図柄が停止していない領域と重なる領域には画像を表示可能としており、このような状況であっても一般役当選示唆演出により示唆された指標図柄が停止した領域の視認性が低下してしまうことがなく、かつより広い領域に画像を表示させることができる。
また、本実施形態では、一部のリールの無効ラインLM1〜LM4が通る領域に指標図柄が停止し、他のリールが停止する前に、当該指標図柄により指標となる図柄の組合せが構成される指標図柄役が当選している可能性を示唆する一般役当選示唆演出が実行されることで、一部のリールが停止した段階で無効ラインLM1〜LM4のいずれかに指標図柄役が揃う可能性が示唆されているときに、液晶表示器51の透過領域51bにおいて他のリールの無効ラインLM1〜LM4が通る領域のうち、停止済みリールの一般役当選示唆演出により示唆された指標図柄と同じ無効ラインが通る領域と重なる領域には画像を表示させないが、停止済みリールの指標図柄と異なる無効ラインが通る領域と重なる領域には画像を表示可能としており、このような状況であっても一般役当選示唆演出により示唆された指標図柄が停止する可能性のある領域の視認性が低下してしまうことがなく、かつより広い領域に画像を表示させることができる。
[一般役当選示唆演出について]
本実施形態では、取りこぼし無役や押し順ベルなどのナビ対象役に当選したときには一般役当選示唆演出が実行されないものであったが、これに限らず、取りこぼし無役や押し順ベルなどのナビ対象役に当選したときでも一般役当選示唆演出が実行されるものであってもよい。
また、本実施形態では、指標となる図柄の組合せが無効ラインLM1〜LM4のいずれかに揃う可能性を示唆する示唆演出として、液晶表示器51に表示された画像に応じて指標図柄役を含む一般役が当選している可能性を示唆する一般役当選示唆演出を適用しているが、少なくとも指標となる図柄の組合せが無効ラインLM1〜LM4のいずれかに揃う可能性を示唆する演出であればよく、液晶表示器51以外の演出装置を用いた演出(音声の出力、LEDの点灯態様など)により、指標となる図柄の組合せが無効ラインLM1〜LM4のいずれかに揃う可能性を示唆する構成としてもよいし、リール2L、2C、2Rの変動態様を用いた演出により、指標となる図柄の組合せが無効ラインLM1〜LM4のいずれかに揃う可能性を示唆する構成としてもよいし、さらには遊技の進行を所定期間遅延させるフリーズ状態に制御することにより指標となる図柄の組合せが無効ラインLM1〜LM4のいずれかに揃う可能性を示唆する演出を適用してもよい。
また、本実施形態では、一部のリールの無効ラインLM1〜LM4が通る領域に指標図柄が停止し、他のリールが停止する前に、当該指標図柄により指標となる図柄の組合せが構成される指標図柄役が当選している可能性を示唆する一般役当選示唆演出が実行されることで、一部のリールが停止した段階で無効ラインLM1〜LM4のいずれかに指標図柄役が揃う可能性が示唆されているときに、液晶表示器51の透過領域51bにおいて一般役当選示唆演出により示唆された指標図柄が停止した領域、一般役当選示唆演出により示唆された指標図柄が停止する可能性のある領域の双方に画像を表示させないようになっており、一般役当選示唆演出により示唆された指標図柄が停止した領域、一般役当選示唆演出により示唆された指標図柄が停止する可能性のある領域のうちの一方の領域だけでなく、他方の領域の視認性も低下してしまうことがなく、指標図柄役の指標となる図柄の組合せを停止させる際の妨げとなることをより効果的に防止できる。
なお、本実施形態では、一部のリールの無効ラインLM1〜LM4が通る領域に指標図柄が停止し、他のリールが停止する前に、当該指標図柄により指標となる図柄の組合せが構成される指標図柄役が当選している可能性を示唆する一般役当選示唆演出が実行されることで、一部のリールが停止した段階で無効ラインLM1〜LM4のいずれかに指標図柄役が揃う可能性が示唆されているときに、液晶表示器51の透過領域51bにおいて一般役当選示唆演出により示唆された指標図柄が停止した領域、一般役当選示唆演出により示唆された指標図柄が停止する可能性のある領域の双方に画像を表示させない構成であるが、液晶表示器51の透過領域51bにおいて一般役当選示唆演出により示唆された指標図柄が停止した領域、一般役当選示唆演出により示唆された指標図柄が停止する可能性のある領域のうち一方の領域のみに画像を表示させない構成とした場合でも、指標図柄役の指標となる図柄の組合せを停止させる際の妨げとなることを防止できる。
たとえば、図32に示すように、一部のリールの無効ラインLM1〜LM4が通る領域に指標図柄が停止し、他のリールが停止する前に、当該指標図柄により指標となる図柄の組合せが構成される指標図柄役が当選している可能性を示唆する一般役当選示唆演出が実行されることで、一部のリールが停止した段階で無効ラインLM1〜LM4のいずれかに指標図柄役が揃う可能性が示唆されているときに、液晶表示器51の透過領域51bにおいて一般役当選示唆演出により示唆された指標図柄が停止した領域(演出禁止領域B)に画像を表示させず、一般役当選示唆演出により示唆された指標図柄が停止する可能性のある領域(図32(a)の中リール上段、右リール上段および下段、図32(b)の右リール上段、図32(c)の右リール下段)については画像を表示可能とすることで、指標図柄が停止した領域の視認性が低下してしまうことがなく、指標図柄役の指標となる図柄の組合せを停止させる際の妨げとなることを防止できるうえに、未だ回転中のリールの無効ラインLM1〜LM4が通る領域を用いてより広い領域に画像を表示させることができる。
また、図33に示すように、一部のリールの無効ラインLM1〜LM4が通る領域に指標図柄が停止し、他のリールが停止する前に、当該指標図柄により指標となる図柄の組合せが構成される指標図柄役が当選している可能性を示唆する一般役当選示唆演出が実行されることで、一部のリールが停止した段階で無効ラインLM1〜LM4のいずれかに指標図柄役が揃う可能性が示唆されているときに、液晶表示器51の透過領域51bにおいて一般役当選示唆演出により示唆された指標図柄が停止する可能性のある領域(演出禁止領域C)に画像を表示させず、一般役当選示唆演出により示唆された指標図柄が停止した領域(図33(a)の左リール上段、図33(b)の左リール上段、中リール上段、図33(c)の左リール上段)については画像を表示可能とすることで、指標図柄が停止する可能性のある領域の視認性が低下してしまうことがなく、指標図柄役の指標となる図柄の組合せを停止させる際の妨げとなることを防止できるうえに、停止済みリールの無効ラインLM1〜LM4が通る領域を用いてより広い領域に画像を表示させることができる。
また、本実施形態では、演出禁止領域に対して画像を表示せず、演出禁止領域以外の領域に画像を表示することのある演出画像を予め登録しておき、指標図柄役が当選した可能性を示唆する一般役当選示唆演出の演出パターンが選択された場合には、一部のリールの無効ラインLM1〜LM4が通る領域に指標図柄が停止したときに、指標図柄が停止した領域と重なる領域、他の変動中のリールの無効ラインLM1〜LM4が通る領域のうち、停止済みリールの指標図柄と同じ無効ラインが通る領域と重なる領域に画像が表示されない演出画像による演出を実行することで、一般役当選示唆演出により示唆された指標図柄が停止した領域と重なる領域、指標図柄が停止する可能性のある領域と重なる領域に画像を表示させないようにしているため、演出禁止領域に画像を表示させないようにしても、画像の一部が欠けてしまうようなことがない。
なお、共通の演出画像を用いるとともに、一般役当選示唆演出により示唆された指標図柄が停止した領域と重なる領域、指標図柄が停止する可能性のある領域と重なる領域に画像を表示させないように当該領域が透明となるオブジェクトを配置することにより、一般役当選示唆演出により示唆された指標図柄が停止した領域と重なる領域、指標図柄が停止する可能性のある領域と重なる領域に画像を表示させない構成としてもよく、このような構成とした場合には、リールの停止位置などの状況によりそれぞれの演出画像を必要としないことから演出画像の容量を抑制することができる。
また、本実施形態では、準備状態にもARTにも制御されておらず、またはナビ演出も実行されていない状況において、左リールを第1停止とする停止順以外の停止順、すなわち中リールまたは右リールを第1停止とする停止順にて停止操作がされた場合に、一定期間(本実施形態では10ゲーム)にわたりペナルティ期間に制御することにより、左リールを第1停止とする停止操作を遊技者に対して促すようになっている。一方、指標図柄役が当選した可能性を示唆する一般役当選示唆演出の演出パターンが選択された場合に、左リール以外のリールを第1停止とした場合には、透過領域51bの全域にわたって画像が表示されない演出画像(ペナルティとなる停止順である旨を報知する演出画像)を用いて演出が行われるようになっており、本来推奨されていない停止順での停止操作が行われた場合における複数の演出画像を準備する必要がないことから、演出画像の容量を抑制することができる。
[演出手段について]
本実施形態では、前述のように各リール2L、2C、2Rの手前側(遊技者側)の位置に液晶表示器51の表示領域51aが配置されており、表示領域51aの透視窓3に対応する透過領域51bおよび透視窓3を介して遊技者側から各リール2L、2C、2Rが視認できるようになっている。また、表示領域51aの裏面には、表示領域51aのうち透過領域51bを除く領域(非透過領域51c)に内部を隠蔽する隠蔽部材(図示略)が設けられており、表示領域51aのうち非透過領域51cについては、裏側が透けて見えないようになっている。
また、本実施形態では、透過領域と非透過領域51cに別個の画像を表示させることが可能なうえに、透過領域と非透過領域51cに跨る一体の画像を表示可能とされているため、たとえば、図16に示すように、透過領域と非透過領域51cとを区別することなく広い領域にて一体的な画像を表示させることができるようになっている。
このような構成においては、非透過領域51cでは裏側が遮蔽部材により遮蔽されることで、裏側が透けて見えなくなるのに対して、透過領域51bでは裏側が透けてリールLED55を消灯していてもうっすらとリール2L、2C、2Rが透けて見えてしまうため、透過領域51bに表示された画像の視認性が非透過領域51cに表示された画像の視認性よりも悪くなってしまう。
このため、本実施形態では、サブ制御部91が、表示制御回路92に対して液晶表示器51の表示領域51aに表示させる画像のうち透過領域51bに対応する画像を、非透過領域51cに対応する画像よりも強調して表示させるように設定する制御を行う。具体的には、表示領域51aに表示させる画像のうち透過領域51bに対応する画像の明度を、非透過領域51cに対応する画像の明度よりも高く設定するとともに、表示領域51aに表示させる画像のうち透過領域51bに対応する画像の色彩の濃度を、非透過領域51cに対応する画像の色彩の濃度よりも高く設定する制御を行う。
これにより、たとえば、透過領域51bと非透過領域51cに跨って1つの画像を表示させる場合に、表示領域51aに表示させる画像のうち透過領域51bに対応する部分を、非透過領域51cに対応する部分よりも強調して表示させない場合には、透過領域51bに表示された部分の視認性が、非透過領域51cに表示された部分の視認性よりも悪くなり、画像の見え方が損なわれてしまうのに対して、表示領域51aに表示させる画像のうち透過領域51bに対応する部分を、非透過領域51cに対応する部分よりも強調して表示させることで、透過領域51bに表示された部分の視認性が補われることによりその視認性が低下してしまうことが防止され、表示領域51aに表示させる画像のうち透過領域51bに対応する部分と非透過領域51cに対応する部分との境が緩和され、透過領域51bと非透過領域51cとの境目を意識させることなく一体的な画像として表示させることができる。
また、表示領域51aの非透過領域51cに表示される画像と同一の画像を、透過領域51bに表示させる場合に、透過領域51bに表示させる画像を、非透過領域51cに表示させる画像よりも強調して表示させない場合には、透過領域51bに表示された画像の視認性が、非透過領域51cに表示された画像の視認性よりも悪くなり、画像の見え方に差が出てしまうのに対して、透過領域51bに表示される画像を、非透過領域51cに表示される画像よりも強調して表示させることで、透過領域51bに表示される画像の視認性が補われることによりその視認性が低下してしまうことが防止され、透過領域51bに表示される画像と非透過領域51cに表示される画像との見え方の違いが緩和され、双方の画像の見え方に差がでないように表示させることができる。
なお、本実施形態では、表示領域51aに表示させる画像のうち透過領域51bに対応する画像の明度を、非透過領域51cに対応する画像の明度よりも高く設定するとともに、表示領域51aに表示させる画像のうち透過領域51bに対応する画像の色彩の濃度を、非透過領域51cに対応する画像の色彩の濃度よりも高く設定する制御を行うことで、表示領域51aに表示させる画像のうち透過領域51bに対応する画像を、非透過領域51cに対応する画像よりも強調して表示させる構成であるが、表示領域51aに表示させる画像のうち非透過領域51cに対応する画像の明度を、透過領域51bに対応する画像の明度よりも低く設定するとともに、表示領域51aに表示させる画像のうち非透過領域51cに対応する画像の色彩の濃度を、透過領域51bに対応する画像の色彩の濃度よりも低く設定する制御を行うことで、表示領域51aに表示させる画像のうち透過領域51bに対応する画像を、非透過領域51cに対応する画像よりも強調して表示させる構成としても透過領域51bに表示される画像の視認性が非透過領域51cに表示された画像の視認性に比較して低下してしまうことを防止できる。
また、本実施形態では、表示領域51aに表示させる画像のうち透過領域51bに対応する画像の明度が、非透過領域51cに対応する画像の明度よりも高くなるように設定し、表示領域51aに表示させる画像のうち透過領域51bに対応する画像の色彩の濃度が、非透過領域51cに対応する画像の色彩の濃度よりも高くなるように設定する構成であり、透過領域51bに表示される画像の視認性が非透過領域51cに表示された画像の視認性に比較して低下してしまうことを効果的に防止できることから好ましいが、いずれか一方の設定を行うのみでも、透過領域51bに表示される画像の視認性が非透過領域51cに表示された画像の視認性に比較して低下してしまうことを防止できる。
また、本実施形態では、サブ制御部91が、表示制御回路92に対して液晶表示器51の表示領域51aに表示させる画像のうち透過領域51bに対応する画像を、非透過領域51cに対応する画像よりも強調して表示させるように設定する制御を行う構成であるが、たとえば、透過領域51bの照射が非透過領域51cの照射よりも強くなるように導光板のエッジを形成することで、表示領域51aに表示させる画像のうち透過領域51bに対応する画像が、非透過領域51cに対応する画像よりも強調して表示される構成としてもよく、このような構成とした場合でも、透過領域51bに表示される画像の視認性が非透過領域51cに表示された画像の視認性に比較して低下してしまうことを防止できる。
また、本実施形態では、リール2L、2C、2Rの手前側に配置され、リール2L、2C、2Rの表示態様を透過可能な表示装置として液晶表示器51を適用しているが、表示領域に配置された発光素子の発光量を変化させることにより画像を表示させる表示装置、透過性を有する導光板に光を入射することにより入射した光が導光板に形成されたエッジにより屈折されることを利用して画像を表示させる表示装置を適用してもよく、これらの表示装置を適用した場合でも、表示領域に表示させる画像のうち透過領域に対応する画像が、非透過領域51cに対応する画像よりも強調して表示される構成とすることで、透過領域に表示される画像の視認性が非透過領域51cに表示された画像の視認性に比較して低下してしまうことを防止できる。
なお、本実施形態では、リール2L、2C、2Rの手前側に配置され、リール2L、2C、2Rの表示態様を透過可能な表示装置として液晶表示器51を適用しているが、表示領域に配置された発光素子の発光量を変化させることにより画像を表示させる表示装置、透過性を有する導光板に光を入射することにより入射した光が導光板に形成されたエッジにより屈折されることを利用して画像を表示させる表示装置を適用してもよい。
また、本実施形態では、リール2L、2C、2Rの手前側に配置された液晶表示器51の表示領域51aのうち透視窓3に対応する領域のみ透過領域51bが形成される構成であるが、リール2L、2C、2Rの手前側に配置される表示装置の表示領域の全てが透過領域で構成されていてもよい。
以上、本発明の実施の形態を図面により説明してきたが、本発明はこの実施の形態に限定されるものではなく、本発明の主旨を逸脱しない範囲における変更や追加があっても本発明に含まれることは言うまでもない。
[その他の変形例]
前記実施の形態では、本発明を遊技用価値としてメダル並びにクレジットを用いて賭数が設定されるスロットマシンに適用した例ついて説明したが、遊技用価値として遊技球を用いて賭数を設定するスロットマシンや、遊技用価値としてクレジットのみを使用して賭数を設定する完全クレジット式のスロットマシンに適用してもよい。遊技球を遊技用価値として用いる場合は、たとえば、メダル1枚分を遊技球5個分に対応させることができ、前記実施の形態で賭数として3を設定する場合は、15個の遊技球を用いて賭数を設定するものに相当する。
さらに、メダルおよび遊技球などの複数種類の遊技用価値のうちいずれか1種類のみを用いるものに限定されるものではなく、たとえば、メダルおよび遊技球などの複数種類の遊技用価値を併用できるものであってもよい。すなわち、メダルおよび遊技球などの複数種類の遊技用価値のいずれを用いても賭数を設定してゲームを行うことが可能であり、かつ入賞の発生によってメダルおよび遊技球などの複数種類の遊技用価値のいずれをも払い出し得るスロットマシンを適用してもよい。
本実施形態として、入賞の発生に応じて遊技媒体を遊技者の手元に払い出すスロットマシンを説明したが、遊技媒体が封入され、入賞の発生に応じて遊技媒体を遊技者の手元に払い出すことなく遊技点(得点)を加算する封入式のスロットマシンを採用してもよい。基盤とドラムとが流通可能で、筺体が共通なもので基盤のみあるいは基盤とドラムとを遊技機と称する。
本実施形態では、「割合(比率、確率)」を例示したが、「割合(比率、確率)」は、これに限るものではなく、たとえば0%〜100%の範囲内の値のうち、0%を含む値や、100%を含む値、0%および100%を含まない値であってもよい。
設定変更状態へは、「電源ON」+「設定キースイッチ37のON」を条件として移行させる。ここで、設定変更状態とは、リセット/設定スイッチ38により設定値を変更できる状態である。しかし、これに限らず、設定変更状態へは、「電源ON」+「設定キースイッチON」+「前面扉開放検出」を条件として移行させるようにしてもよい。これにより、前面扉が開放されていない状態での不正な設定変更を防ぐことができる。また、一旦設定変更状態に移行された後は、設定変更状態を終了させる終了条件(設定値確定後に設定キースイッチがOFF操作)が成立するまで前面扉の開閉状態に関わらず設定変更状態を維持するようにしてもよい。これにより、設定変更状態中に前面扉が閉まっても設定変更状態を終了させないため、再度設定変更状態へ移行させる手間を生じさせてしまうことを防ぐことができる。
また、設定確認状態へは、賭数が設定されていない状態で「設定キースイッチ37のON」を条件として移行させる。ここで、設定確認状態とは、設定値表示器24にRAM41bから読み出された設定値が設定値表示器24に表示されることで設定値を確認可能な状態である。しかし、これに限らず、「設定キースイッチON」+「前面扉開放検出」を条件として、設定確認状態に移行させるようにしてもよい。ここで、これにより、前面扉が開放されていない状態での不正な設定確認を防ぐことができる。また、一旦設定確認状態に移行された後は、設定確認状態を終了させる終了条件(設定キースイッチがOFF操作)が成立するまで前面扉の開閉状態に関わらず設定確認状態を維持するようにしてもよい。これにより、設定確認状態中に前面扉が閉まっても設定確認状態を終了させないため、再度設定確認状態へ移行させる手間を生じさせてしまうことを防ぐことができる。
なお、今回開示された実施の形態は全ての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなく特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内での全ての変更が含まれることが意図される。