JP6385066B2 - スロットマシン - Google Patents

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Description

本発明は、各々が識別可能な複数種類の識別情報を変動表示可能な可変表示部を備え、可変表示部を変動表示した後、可変表示部の変動表示を停止することで表示結果を導出し、該表示結果に応じて入賞が発生可能なスロットマシンに関する。
スロットマシンは、一般に、外周部に識別情報としての複数種類の識別情報が描かれた複数(通常は3つ)のリールを有しており、まず遊技者のBET操作により賭数を設定し、規定の賭数が設定された状態でスタート操作することによりリールの回転が開始し、各リールに対応して設けられた停止ボタンを操作することにより回転を停止する。そして、全てのリールの回転を停止したときにリールを視認可能な視認領域を通る入賞ライン上に予め定められた入賞識別情報の組み合わせ(例えば、7−7−7、以下識別情報の組み合わせを役とも呼ぶ)が揃ったことによって入賞が発生する。すなわち遊技者の操作によってゲームが進行するようになっている。
この種のスロットマシンでは、リール回転中やリール停止時において、役の入賞判定の対象とならない無効ラインに対応する領域で演出を行うものが提案されている(たとえば、特許文献1参照)。
特開2008−245799号公報
しかしながら、上記のようなスロットマシンにおいては、遊技者が回転中のリールを停止して表示結果を導出させる際、無効ラインに対応する領域で演出が行われることによって無効ライン上における視界が遮られるため、遊技者は、視認性が低下した状態で表示結果の導出を強いられることになり、遊技に不満を感じてしまうといった問題があった。
この発明は、かかる実情に鑑み考え出されたものであり、その目的は、表示結果の導出の際に遊技者に不満を感じさせることなく演出を行うことができるスロットマシンを提供することである。
(1) 各々が識別可能な複数種類の識別情報を変動表示可能な可変表示部を備え、
前記可変表示部を変動表示した後、前記可変表示部の変動表示を停止することで表示結果を導出し、該表示結果に応じて入賞が発生可能なスロットマシンにおいて、
表示結果を導出させるために操作される導出操作手段と、
入賞の発生を許容するか否かを決定する事前決定手段と、
表示結果を導出させる制御を行う導出制御手段とを備え、
前記事前決定手段の決定結果には、前記導出操作手段の操作態様にかかわらず入賞が発生可能な特定決定結果と、当該特定決定結果とは異なる非特定決定結果とがあり、
前記スロットマシンは、
遊技者が表示結果を視認可能な領域として、表示結果に応じた入賞の判定が行われる入賞判定位置に対応する第1領域と、前記入賞判定位置とは異なる位置に対応する第2領域とが定められており、
前記事前決定手段の決定結果が前記特定決定結果であることを特定可能な特定決定情報を報知する特定決定情報報知手段と、
前記第2領域の視認態様を変化させる領域演出を実行可能な領域演出手段とをさらに備え、
前記領域演出手段は、一の遊技状態において前記事前決定手段の決定結果が前記特定決定結果でありかつ前記特定決定情報報知手段により前記特定決定情報が報知されたゲームにおいては前記領域演出を実行可能であるのに対して、当該一の遊技状態において前記事前決定手段の決定結果が前記非特定決定結果であるゲームにおいては前記領域演出を実行不可能である。
また、上記(1)のスロットマシンにおいて、前記領域演出は、有利な状態への制御に関する演出である。
さらに、スロットマシンは、以下のように構成されてもよい。
各々が識別可能な複数種類の識別情報を変動表示可能な可変表示部(たとえば、リール2L、2C、2R)を備え、
前記可変表示部を変動表示した後、前記可変表示部の変動表示を停止することで表示結果を導出し、該表示結果に応じて入賞が発生可能なスロットマシン(たとえば、スロットマシン1)において、
表示結果を導出させる際に操作される導出操作手段(たとえば、ストップスイッチ8L、8C、8R)と、
表示結果が導出される前に入賞の発生を許容するか否かを決定する事前決定手段(たとえば、メイン制御部41による内部抽選を実行する処理)と、
前記事前決定手段による決定結果と前記導出操作手段による操作とに応じて表示結果を導出させる制御を行う導出制御手段(たとえば、メイン制御部41によるリール制御を実行する処理)と、
演出を制御する演出制御手段(たとえば、サブ制御部91)とを備え、
前記事前決定手段は、決定結果として、前記導出操作手段の操作態様にかかわらず入賞が発生可能な特定決定結果(たとえば、取りこぼし無役に当選)と、当該特定決定結果とは異なる非特定決定結果(たとえば、目押し役やナビ対象役に当選)とを決定可能であり、
前記スロットマシンは、遊技者が表示結果を視認可能な領域(たとえば、透視窓3から視認可能な領域)として、表示結果に応じた入賞の判定が行われる入賞判定位置に対応する第1領域(たとえば、入賞ラインLNと重なる領域)と、前記入賞判定位置とは異なる位置に対応する第2領域(たとえば、無効ラインLM1〜LM4と重なる領域)とが定められており、
前記演出制御手段は、
前記事前決定手段による決定結果が前記特定決定結果となったことを特定可能な特定決定情報(たとえば、図29に示す「ベルだ!!」という演出画像)を報知する特定決定情報報知手段(たとえば、サブ制御部91による取りこぼし無役当選報知演出を実行する処理)と、
前記第2領域の視認態様を変化させる領域演出(たとえば、有利演出)を実行する領域演出手段(たとえば、サブ制御部91による有利演出を実行する処理)とを含み、
前記領域演出手段は、前記事前決定手段による決定結果が前記特定決定結果となり(たとえば、図26のS11でY)、かつ前記特定決定情報報知手段により前記特定決定情報が報知されたゲーム(たとえば、図26のS13でYとなったゲーム)においては前記領域演出を実行可能である(たとえば、サブ制御部91による図26のS14で演出禁止領域を第3グループに設定して有利演出を実行する)のに対して、前記事前決定手段による決定結果が前記非特定決定結果となったゲーム(たとえば、図26のS11でN、またはS13でNとなったゲーム)においては前記領域演出を実行不可能である(たとえば、サブ制御部91による図26のS20で演出禁止領域を第2グループに設定して有利演出を実行しない)。
このような構成によれば、導出操作手段の操作態様にかかわらず入賞が発生可能な特定決定結果となったゲームにおいて、特定決定結果となったことを特定可能な特定決定情報が報知されたときには、入賞判定位置とは異なる位置に対応する第2領域の視認態様を変化させる領域演出が実行可能であるのに対して、たとえば、操作態様に注意して導出操作手段を操作しなければ入賞が発生不可能な、特定決定結果とは異なる非特定決定結果となったゲームにおいては、領域演出が実行不可能である。これにより、遊技者は、操作態様に注意して導出操作手段を操作する必要があるゲームにおいて領域演出により視認性が低下した状態で表示結果の導出を強いられることがなくなるため、表示結果の導出の際に遊技者に不満を感じさせることなく演出を行うことができる。
(2) 各々が識別可能な複数種類の識別情報を変動表示可能な可変表示部を備え、
前記可変表示部を変動表示した後、前記可変表示部の変動表示を停止することで表示結果を導出し、該表示結果に応じて入賞が発生可能なスロットマシンにおいて、
表示結果を導出させるために操作される導出操作手段と、
入賞の発生を許容するか否かを決定する事前決定手段と、
表示結果を導出させる制御を行う導出制御手段とを備え、
前記事前決定手段の決定結果には、前記導出操作手段の操作態様にかかわらず入賞が発生可能な特定決定結果と、当該特定決定結果とは異なる非特定決定結果とがあり、
前記スロットマシンは、
遊技者が表示結果を視認可能な領域として、表示結果に応じた入賞の判定が行われる入賞判定位置に対応する第1領域と、前記入賞判定位置とは異なる位置に対応する第2領域とが定められており、
前記事前決定手段の決定結果が前記特定決定結果であることを特定可能な特定決定情報を報知する特定決定情報報知手段と、
前記第2領域の視認態様を変化させる領域演出を実行する領域演出手段とをさらに備え、
前記領域演出手段は、一の遊技状態において前記事前決定手段の決定結果が前記特定決定結果でありかつ前記特定決定情報報知手段により前記特定決定情報が報知されたゲームにおいては、当該一の遊技状態において前記事前決定手段の決定結果が前記非特定決定結果であるゲームよりも高い確率で前記領域演出を実行する。
また、上記(2)のスロットマシンにおいて、前記領域演出は、有利な状態への制御に関する演出である。
さらに、スロットマシンは、以下のように構成されてもよい。
各々が識別可能な複数種類の識別情報を変動表示可能な可変表示部(たとえば、リール2L、2C、2R)を備え、
前記可変表示部を変動表示した後、前記可変表示部の変動表示を停止することで表示結果を導出し、該表示結果に応じて入賞が発生可能なスロットマシン(たとえば、スロットマシン1)において、
表示結果を導出させる際に操作される導出操作手段(たとえば、ストップスイッチ8L、8C、8R)と、
表示結果が導出される前に入賞の発生を許容するか否かを決定する事前決定手段(たとえば、メイン制御部41による内部抽選を実行する処理)と、
前記事前決定手段による決定結果と前記導出操作手段による操作とに応じて表示結果を導出させる制御を行う導出制御手段(たとえば、メイン制御部41によるリール制御を実行する処理)と、
演出を制御する演出制御手段(たとえば、サブ制御部91)とを備え、
前記事前決定手段は、決定結果として、前記導出操作手段の操作態様にかかわらず入賞が発生可能な特定決定結果(たとえば、取りこぼし無役に当選)と、当該特定決定結果とは異なる非特定決定結果(たとえば、目押し役やナビ対象役に当選)とを決定可能であり、
前記スロットマシンは、遊技者が表示結果を視認可能な領域(たとえば、透視窓3から視認可能な領域)として、表示結果に応じた入賞の判定が行われる入賞判定位置に対応する第1領域(たとえば、入賞ラインLNと重なる領域)と、前記入賞判定位置とは異なる位置に対応する第2領域(たとえば、無効ラインLM1〜LM4と重なる領域)とが定められており、
前記演出制御手段は、
前記事前決定手段による決定結果が前記特定決定結果となったことを特定可能な特定決定情報(たとえば、図29に示す「ベルだ!!」という演出画像)を報知する特定決定情報報知手段(たとえば、サブ制御部91による取りこぼし無役当選報知演出を実行する処理)と、
前記第2領域の視認態様を変化させる領域演出(たとえば、有利演出)を実行する領域演出手段(たとえば、サブ制御部91による有利演出を実行する処理)とを含み、
前記領域演出手段は、前記事前決定手段による決定結果が前記特定決定結果となり(たとえば、図26のS11でY)、かつ前記特定決定情報報知手段により前記特定決定情報が報知されたゲーム(たとえば、図26のS13でYとなったゲーム)においては、前記事前決定手段による決定結果が前記非特定決定結果となったゲーム(たとえば、目押し役やナビ対象役に当選したゲーム)よりも高い確率で前記領域演出を実行する(たとえば、変形例における[取りこぼし無役当選報知演出について]の欄の記載)。
このような構成によれば、導出操作手段の操作態様にかかわらず入賞が発生可能な特定決定結果となったゲームにおいて、特定決定結果となったことを特定可能な特定決定情報が報知されたときには、入賞判定位置とは異なる位置に対応する第2領域の視認態様を変化させる領域演出が実行されやすくなるのに対して、たとえば、操作態様に注意して導出操作手段を操作しなければ入賞が発生不可能な、特定決定結果とは異なる非特定決定結果となったゲームにおいては、領域演出が実行されにくくなる。これにより、遊技者は、操作態様に注意して導出操作手段を操作する必要があるゲームにおいて領域演出により視認性が低下した状態で表示結果の導出を強いられることが少なくなるため、表示結果の導出の際に遊技者に不満を感じさせることなく演出を行うことができる。
上記(1)および(2)において、「遊技者が表示結果を視認可能な領域」とは、可変表示部によって導出された表示結果を遊技者が視認可能な領域であり、たとえば、リールの変動停止によって導出される表示結果を遊技者が透視窓などを介して視認可能な領域が対応する。
また、上記(1)および(2)において、「表示結果に応じた入賞の判定が行われる入賞判定位置に対応する第1領域」とは、たとえば、表示結果に応じた入賞の判定が行われる入賞ラインが通る領域を遊技者が透視窓などを介して視認可能な領域が対応する。また、「入賞判定位置とは異なる位置に対応する第2領域」とは、たとえば、表示結果に応じた入賞の判定が行われない無効ラインが通る領域を遊技者が透視窓などを介して視認可能な領域が対応する。
また、上記(1)および(2)において、「可変表示部」は、1つであってもよいし、2つ以上であってもよい。可変表示部が1つの場合、「第1領域」と「第2領域」は、1つの可変表示部によって導出された表示結果を視認可能な領域として定められる。たとえば、第1領域が1つの可変表示部によって導出された表示結果のうち上段の位置に対応する領域であり、当該上段の位置に導出された識別情報による表示結果に応じた入賞の判定が行われるものであれば、第2領域が当該1つの可変表示部によって導出された表示結果のうち下段の位置に対応する領域である場合が考えられる。また、可変表示部が3つの場合、「第1領域」と「第2領域」は、3つの可変表示部によって導出された表示結果の組合せを視認可能な領域として定められる。たとえば、第1領域が3つの可変表示部によって導出された表示結果の組合せのうち第1表示結果、第2表示結果、および第3表示結果における各上段を跨るライン上の位置に対応する領域であり、当該上段の位置に導出された識別情報による表示結果に応じた入賞の判定が行われるものであれば、第2領域が当該3つの可変表示部によって導出された表示結果の組合せのうち第1表示結果、第2表示結果、および第3表示結果における各下段を跨るライン上の位置に対応する領域である場合が考えられる。
また、上記(1)および(2)において、「入賞判定位置」および「入賞判定位置とは異なる位置」は、1箇所からなる位置であってもよいし、2箇所以上からなる位置であってもよい。たとえば、可変表示部が1つの場合、1つの可変表示部によって導出された表示結果のうち上段の位置が「入賞判定位置」であり、当該1つの可変表示部によって導出された表示結果のうち下段の位置が「入賞判定位置とは異なる位置」である場合が考えられる。また、たとえば、可変表示部が3つの場合、3つの可変表示部によって導出された表示結果の組合せのうち第1表示結果、第2表示結果、および第3表示結果における各上段を跨るライン上の位置が「入賞判定位置」であり、当該3つの可変表示部によって導出された表示結果の組合せのうち第1表示結果、第2表示結果、および第3表示結果における各下段を跨るライン上の位置が「入賞判定位置とは異なる位置」である場合が考えられる。さらに、「入賞判定位置」および「入賞判定位置とは異なる位置」が、2箇所以上からなる位置である場合は、「入賞判定位置」と「入賞判定位置とは異なる位置」とで、重複する箇所があってもよい。たとえば、可変表示部が3つの場合、3つの可変表示部によって導出された表示結果の組合せのうち第1表示結果の上段、第2表示結果の中段、および第3表示結果の下段を跨るライン上の位置が「入賞判定位置」であり、当該3つの可変表示部によって導出された表示結果の組合せのうち第1表示結果の上段、第2表示結果の上段、および第3表示結果の上段を跨るライン上の位置が「入賞判定位置とは異なる位置」である場合が考えられる。この場合、「入賞判定位置」における第1表示結果の上段の位置と、「入賞判定位置とは異なる位置」における第1表示結果の上段の位置とは重複する箇所になる。
また、上記(1)および(2)において、「特定決定結果」は、導出操作手段の操作態様にかかわらず入賞が発生可能な結果であればよく、発生した入賞の種類は操作態様に応じて同じものであっても、異なるものであってもよい。たとえば、特定決定結果となったゲームにおいては、操作態様にかかわらず同じ入賞、あるいは有利度合いに差がない入賞が発生するものであってもよい。また、特定決定結果となったゲームにおいては、操作態様にかかわらず入賞はするが、第1の操作態様で操作されたときには有利な入賞が発生し、第2の操作態様で操作されたときには有利でない入賞が発生するものであってもよい。
また、上記(1)および(2)において、「非特定決定結果」は、導出操作手段の操作態様にかかわらず入賞が発生可能な「特定決定結果」とは異なる結果であればいずれの結果であってもよい。たとえば、「非特定決定結果」は、導出操作手段の操作態様に応じて入賞が発生可能な結果であってもよいし、導出操作手段の操作態様にかかわらず入賞が発生不可能な結果であってもよい。
また、上記(1)および(2)において、「操作態様」は、導出操作手段の操作手順のみを含む場合と、操作タイミングのみを含む場合と、操作手順および操作タイミングの両方を含む場合とがある。たとえば、操作態様が導出操作手段の操作手順のみを含む場合であれば、「特定決定結果」は、操作手順にかかわらず入賞が発生可能な取りこぼし無役が例に挙げられ、「非特定決定結果」は、操作手順に応じて入賞が発生可能なナビ対象役が例に挙げられる。また、操作態様が導出操作手段の操作タイミングのみを含む場合であれば、「特定決定結果」は、操作タイミングにかかわらず入賞が発生可能な取りこぼし無役が例に挙げられ、「非特定決定結果」は、操作タイミングに応じて入賞が発生可能な目押し役が例に挙げられる。また、操作態様が導出操作手段の操作手順および操作タイミングの両方を含む場合であれば、「特定決定結果」は、操作手順および操作タイミングにかかわらず入賞が発生可能な取りこぼし無役が例に挙げられ、「非特定決定結果」は、操作手順に応じて入賞が発生可能なナビ対象役と操作タイミングに応じて入賞が発生可能な目押し役が例に挙げられる。
また、上記(1)および(2)において、「領域演出手段」は、第2領域の視認態様を変化させる領域演出を行う手段であればよく、たとえば、可変表示部の前面側に配置された表示領域に画像を表示させたり、可変表示部の前面側に可動物を移動させたりすることで第2領域の視認態様を変化させる演出を行う手段、可変表示部の背面から光を照射する際の発光態様を変化させることで第2領域の視認態様を変化させる手段などであってもよい。
(3) 上記(1)または(2)のスロットマシンにおいて、
入賞が発生したことに基づいて価値(たとえば、メダル)を付与する価値付与手段(たとえば、メイン制御部41によるメダルを払い出す処理)をさらに備え、
前記価値付与手段は、前記事前決定手段による決定結果が前記特定決定結果となったゲームにおいては、前記導出操作手段の操作態様にかかわらず同一の価値を付与する(たとえば、取りこぼし無役であるベルに当選したゲームにおいては、操作態様にかかわらず右下がりベルが入賞して8枚が払い出される)。
このような構成によれば、特定決定結果となったゲームにおいては、導出操作手段における操作態様にかかわらず同一の価値が付与されるため、特定決定結果となったゲームにおいて特定決定情報が報知されたときには、領域演出によって視認性が低下しても、遊技者に安心して遊技させることができる。
上記(3)において、「同一の価値」とは、導出操作手段における操作態様にかかわらず遊技者の有利度合いに差がない価値をいう。たとえば、特定決定結果となったゲームにおいては、操作態様にかかわらず同じ入賞、あるいは有利度合いに差がない価値が付与される入賞が発生するものであってもよい。
(4) 上記(1)〜(3)のいずれかのスロットマシンにおいて、
前記領域演出手段は、前記領域演出として、有利な状態への制御に関する演出(たとえば、図29に示すようにATへの制御に必要な権利となるナビストックの獲得を示唆する演出)を実行する。
このような構成によれば、操作態様に注意して導出操作手段を操作する必要がないゲームにおいては遊技に対する集中力が欠ける可能性があるが、そのとき実行される領域演出によって、有利な状態への制御に対して遊技者の興味を惹きつけ、遊技の興趣を向上させることができる。
上記(4)において、「有利な状態への制御に関する演出」は、現在の状態が有利な状態になっていることに関する演出、あるいは未来の状態が有利な状態になる予定であることに関する演出を含む。
(5) 上記(1)〜(4)のいずれかのスロットマシンにおいて、
前記入賞には、前記第1領域に所定の識別情報が導出されたときに発生し、かつ前記第1領域に所定の識別情報が導出されることで前記第2領域に指標識別情報(たとえば、指標図柄)を導出することが可能な所定入賞(たとえば、指標図柄役)が含まれ、
前記領域演出手段は、前記領域演出の実行中に前記指標識別情報が導出されたときには、当該指標識別情報が導出された領域における領域演出を終了する(たとえば、図29(b)に示すように、有利演出中に指標図柄のベルが停止すると、その領域での有利演出を終了する)。
このような構成によれば、第2領域に導出された指標識別情報に対する視認性が、領域演出によって低下してしまうことがないため、指標識別情報に対して遊技者に注目させることができる。
(6) 上記(1)〜(5)のいずれかのスロットマシンにおいて、
前記スロットマシンは、前記可変表示部を複数(たとえば、3つ)備えるとともに、複数の可変表示部の表示結果の組合せに応じて入賞が発生可能であり、
前記入賞には、前記第1領域に所定の識別情報の組合せが導出されたときに発生し、かつ前記第1領域に所定の識別情報の組合せが導出されることで前記第2領域に指標識別情報(たとえば、指標図柄)を導出することが可能な所定入賞(たとえば、指標図柄役)が含まれ、
前記スロットマシンは、前記指標識別情報の組合せが導出される可能性を示唆する示唆演出(たとえば、指標図柄役を含む一般役が当選している可能性を示唆する一般役当選示唆演出)を実行する示唆演出実行手段(たとえば、サブ制御部91による一般役当選示唆演出を実行する処理)をさらに備え、
前記領域演出手段は、一部の領域の前記第2領域に対応する特定領域(たとえば、停止済みのリールにおける無効ラインと重なる特定領域)に前記指標識別情報の組合せを構成する指標構成識別情報(たとえば、指標図柄)が導出され、他の領域(たとえば、変動中のリールに対応する領域)に表示結果が導出される前に前記示唆演出(たとえば、一般役当選示唆演出)が実行されているときに、前記指標構成識別情報が導出された特定領域で前記領域演出を実行せず(演出禁止領域Bを設定)、前記指標構成識別情報が導出された特定領域以外(演出禁止領域B以外)の少なくとも一部の領域において前記領域演出を実行する。
このような構成によれば、第2領域の視認態様を変化させる領域演出を行えるとともに、一部の領域の第2領域に対応する特定領域に指標識別情報の組合せを構成する指標構成識別情報が導出され、他の領域に表示結果が導出される前に示唆演出が実行されているとき、すなわち一部の領域に表示結果が導出された段階で第2領域に指標識別情報の組合せが導出される可能性が示唆されているときに、指標構成識別情報が導出された特定領域で領域演出を実行しないことで、指標構成識別情報が導出された特定領域の視認性が低下してしまうことがなく、指標識別情報の組合せを導出させる際の妨げとなることを防止できる。
(7) 上記(1)〜(5)のいずれかのスロットマシンにおいて、
前記スロットマシンは、前記可変表示部を複数(たとえば、3つ)備えるとともに、複数の可変表示部の表示結果の組合せに応じて入賞が発生可能であり、
前記入賞には、前記第1領域に所定の識別情報の組合せが導出されたときに発生し、かつ前記第1領域に所定の識別情報の組合せが導出されることで前記第2領域に指標識別情報(たとえば、指標図柄)を導出することが可能な所定入賞(たとえば、指標図柄役)が含まれ、
前記スロットマシンは、前記指標識別情報の組合せが導出される可能性を示唆する示唆演出(たとえば、指標図柄役を含む一般役が当選している可能性を示唆する一般役当選示唆演出)を実行する示唆演出実行手段(たとえば、サブ制御部91による一般役当選示唆演出を実行する処理)をさらに備え、
前記領域演出手段は、一部の領域の前記第2領域に対応する特定領域(たとえば、停止済みのリールにおける無効ラインと重なる特定領域)に前記指標識別情報の組合せを構成する指標構成識別情報(たとえば、指標図柄)が導出され、他の領域(たとえば、変動中のリールに対応する領域)に表示結果が導出される前に前記示唆演出(たとえば、一般役当選示唆演出)が実行されているときに、前記他の領域の前記第2領域に対応する特別領域のうち、前記指標構成識別情報が導出された特定領域と同じ第2領域に対応する特別領域で前記領域演出を実行せず(演出禁止領域Cを設定)、前記指標構成識別情報が導出された特定領域と同じ第2領域に対応する特別領域以外(演出禁止領域C以外)の少なくとも一部の領域において前記領域演出を実行する。
このような構成によれば、可変表示領域の視認態様を変化させる領域演出を行えるとともに、一部の領域の第2領域に対応する特定領域に指標識別情報の組合せを構成する指標構成識別情報が導出され、他の領域に表示結果が導出される前に示唆演出が実行されているとき、すなわち一部の領域に表示結果が導出された段階で第2領域に指標識別情報の組合せが導出される可能性が示唆されているときに、他の領域の第2領域に対応する特別領域のうち、指標構成識別情報が導出された特定領域と同じ第2領域に対応する特別領域で領域演出を実行しないことで、指標構成識別情報が導出される可能性のある特別領域の視認性が低下してしまうことがなく、指標識別情報の組合せを導出させる際の妨げとなることを防止できる。
上記(5)〜(7)において、「所定入賞」は1種類でもよいし、2種類以上であってもよい。さらに、「所定入賞」が2種類以上である場合、第1領域に導出される所定の識別情報の組合せ、およびその際第2領域に導出される指標識別情報の組合せが、所定入賞の種類に応じて異なるものであってもよい。
上記(6)、(7)において、「示唆演出」は、指標識別情報の組合せが導出される可能性を示唆する演出であればよく、領域演出手段を用いて実行される演出であってもよく、領域演出手段以外の演出手段を用いて実行される演出であってもよい。さらに、「示唆演出」は、可変表示部の変動表示を用いて実行される演出であってもよく、遊技の進行を所定期間遅延させることにより指標識別情報の組合せが導出される可能性を示唆する演出であってもよい。
本発明が適用された実施の形態のスロットマシンの正面図である。 スロットマシンの内部構造を示す斜視図である。 リールの図柄配列を示す図である。 スロットマシンの構成を示すブロック図である。 メイン制御部の構成を示すブロック図である。 小役の種類、小役の図柄組合せ、および小役に関連する技術事項について説明するための図である。 再遊技役の種類、再遊技役の図柄組合せ、および再遊技役に関連する技術事項について説明するための図である。 移行出目の図柄組合せ、および移行出目に関連する技術事項について説明するための図である。 遊技状態の遷移を説明するための図である。 遊技状態の概要を示す図である。 遊技状態毎に抽選対象役として読み出される抽選対象役の組合せについて説明するための図である。 遊技状態毎に抽選対象役として読み出される抽選対象役の組合せについて説明するための図である。 抽選対象役により入賞が許容される役の組合せについて説明するための図である。 複数の再遊技役当選時のリール制御を説明するための図である。 複数の小役当選時のリール制御を説明するための図である。 指標図柄役の停止態様を示す図である。 液晶表示器の表示態様を示す図である。 演出禁止領域Aについて説明するための図である。 演出禁止領域Bについて説明するための図である。 演出禁止領域Cについて説明するための図である。 演出画像群のグループを説明するための図である。 演出制御に用いられる制御パターンテーブル(スイカナビ演出パターン)を説明するための図である。 演出制御に用いられる制御パターンテーブル(ベルリプナビ演出パターン)を説明するための図である。 演出制御に用いられる制御パターンテーブル(リプレイナビ演出パターン)を説明するための図である。 演出制御に用いられる制御パターンテーブル(BARナビ演出パターン)を説明するための図である。 回転時演出制御処理の制御内容を示すフローチャートである。 停止時演出制御処理の制御内容を示すフローチャートである。 一般役当選示唆演出が実行される場合における演出の流れおよび演出画像を説明するための図である。 取りこぼし無役の当選が報知される場合における演出の流れおよび演出画像を説明するための図である。 ナビ演出が実行される場合における演出の流れおよび演出画像を説明するための図である。 入賞ラインの変形例について説明するための図である。 変形例における演出画像を説明するための図である。 変形例における演出画像を説明するための図である。
本発明に係るスロットマシンを実施するための形態を実施例に基づいて以下に説明する。
[スロットマシンの構成]
本発明が適用されたスロットマシンの実施の形態を図面を用いて説明すると、本実施の形態のスロットマシン1は、図1に示すように、前面が開口する筐体1aと、この筐体1aの側端に回動自在に枢支された前面扉1bと、から構成されている。
本実施の形態のスロットマシン1の筐体1aの内部には、図2に示すように、外周に複数種の図柄が配列されたリール2L、2C、2R(以下、左リール、中リール、右リール)が水平方向に並設されており、図1に示すように、これらリール2L、2C、2Rに配列された図柄のうち連続する3つの図柄が前面扉1bの略中央に設けられた透視窓3から見えるように配置されている。
リール2L、2C、2Rの外周部には、図3に示すように、それぞれ「黒7」、「網7(図中網掛け7)」、「白7」、「黒BAR」、「白BAR」、「リプレイ」、「プラム」、「スイカ」、「チェリー」、「ベル」といった互いに識別可能な複数種類の図柄が所定の順序で、それぞれ21個ずつ描かれている。リール2L、2C、2Rの外周部に描かれた図柄は、透視窓3において各々上中下三段に表示される。
各リール2L、2C、2Rは、各々対応して設けられリールモータ32L、32C、32R(図4参照)によって回転させることで、各リール2L、2C、2Rの図柄が透視窓3に連続的に変化しつつ表示されるとともに、各リール2L、2C、2Rの回転を停止させることで、透視窓3に3つの連続する図柄が表示結果として導出表示されるようになっている。
つまり、回転した各リール2L、2C、2Rが停止することによって透視窓3から視認可能な領域に表示結果が導出されるようになっている。遊技者などは、この透視窓3から視認可能な領域を遊技者が視認することによって、リールの停止によって導出された表示結果を確認できるようになっている。言い換えると、透視窓3から視認可能な領域は、遊技者が表示結果を視認可能な領域であるとも言える。
リール2L、2C、2Rの内側には、リール2L、2C、2Rそれぞれに対して、基準位置を検出するリールセンサ33L、33C、33Rと、リール2L、2C、2Rを背面から照射するリールLED55と、が設けられている。また、リールLED55は、リール2L、2C、2Rの連続する3つの図柄に対応する12のLEDからなり、各図柄をそれぞれ独立して照射可能とされている。
前面扉1bの各リール2L、2C、2Rの手前側(遊技者側)の位置には、液晶表示器51(図1参照)の表示領域51aが配置されている。液晶表示器51は、液晶素子に対して電圧が印加されていない状態で透過性を有する液晶パネルを有しており、表示領域51aの透視窓3に対応する透過領域51bおよび透視窓3を介して遊技者側から各リール2L、2C、2Rが視認できるようになっている。また、表示領域51aの裏面には、裏面側から表示領域51aを照射するための導光板(図示略)が設けられているとともに、さらにその裏面には、表示領域51aのうち透過領域51bを除く非透過領域に内部を隠蔽する隠蔽部材(図示略)が設けられている。液晶表示器51は、液晶素子を、導光板により照射された光を通過させる状態と通過させない状態とのいずれかに制御することにより、表示態様を変化させることが可能な表示装置である。
前面扉1bには、図1に示すように、メダルを投入可能なメダル投入部4、メダルが払い出されるメダル払出口9、クレジット(遊技者所有の遊技用価値として記憶されているメダル数)を用いて、その範囲内において遊技状態に応じて定められた規定数の賭数のうち最大の賭数(本実施の形態ではいずれの遊技状態においても3)を設定する際に操作されるMAXBETスイッチ6、クレジットとして記憶されているメダルおよび賭数の設定に用いたメダルを精算する(クレジットおよび賭数の設定に用いた分のメダルを返却させる)際に操作される精算スイッチ10、ゲームを開始する際に操作されるスタートスイッチ7、リール2L、2C、2Rの回転を各々停止する際に操作されるストップスイッチ8L、8C、8Rが遊技者により操作可能にそれぞれ設けられている。
なお、本実施の形態では、回転を開始した3つのリール2L、2C、2Rのうち、左リール2Lを第1停止することを左第1停止や左押し、中リール2Cを第1停止することを中第1停止や中押し、右リール2Rを第1停止することを右第1停止や右押しと称する。また、本実施の形態において、順押しとは、左リール2Lを第1停止させた後に、中リール2Cを第2停止させる操作手順をいう。また、順挟み押しとは、左リール2Lを第1停止させた後に、右リール2Rを第2停止させる操作手順をいう。中左押しとは、中リール2Cを第1停止させた後に、左リール2Lを第2停止させる操作手順をいう。中右押しとは、中リール2Cを第1停止させた後に、右リール2Rを第2停止させる操作手順をいう。逆挟み押しとは、右リール2Rを第1停止させた後に、左リール2Lを第2停止させる操作手順をいう。逆押しとは、右リール2Rを第1停止させた後に、中リール2Cを第2停止させる操作手順をいう。
また、前面扉1bには、図1に示すように、クレジットとして記憶されているメダル枚数が表示されるクレジット表示器11、入賞の発生により払い出されたメダル枚数やエラー発生時にその内容を示すエラーコードなどが表示される遊技補助表示器12、賭数が1設定されている旨を点灯により報知する1BETLED14、賭数が2設定されている旨を点灯により報知する2BETLED15、賭数が3設定されている旨を点灯により報知する3BETLED16、メダルの投入が可能な状態を点灯により報知する投入要求LED17、スタートスイッチ7の操作によるゲームのスタート操作が有効である旨を点灯により報知するスタート有効LED18、ウェイト(前回のゲーム開始から一定期間経過していないためにリールの回転開始を待機している状態)中である旨を点灯により報知するウェイト中LED19、後述するリプレイゲーム中である旨を点灯により報知するリプレイ中LED20が設けられた遊技用表示部13が設けられている。
MAXBETスイッチ6の内部には、MAXBETスイッチ6の操作による賭数の設定操作が有効である旨を点灯により報知するBETスイッチ有効LED21(図4参照)が設けられており、ストップスイッチ8L、8C、8Rの内部には、該当するストップスイッチ8L、8C、8Rによるリールの停止操作が有効である旨を点灯により報知する左、中、右停止有効LED22L、22C、22R(図4参照)がそれぞれ設けられている。
また、前面扉1bにおけるストップスイッチ8L、8C、8Rの下方には、スロットマシン1のタイトルや配当表などが印刷された下部パネルが設けられている。
前面扉1bの内側には、所定のキー操作により後述するエラー状態および後述する打止状態を解除するためのリセット操作を検出するリセットスイッチ23、後述する設定値の変更中や設定値の確認中にその時点の設定値が表示される設定値表示器24、所定の契機(たとえば後述のRT2終了時)に打止状態(リセット操作がなされるまでゲームの進行が規制される状態)に制御する打止機能の有効/無効を選択するための打止スイッチ36a、所定の契機(たとえば後述のRT2終了時)に自動精算処理(クレジットとして記憶されているメダルを遊技者の操作によらず精算(返却)する処理)に制御する自動精算機能の有効/無効を選択するための自動精算スイッチ36b、メダル投入部4から投入されたメダルの流路を、筐体1a内部に設けられた後述のホッパータンク34a(図2参照)側またはメダル払出口9側のいずれか一方に選択的に切り替えるための流路切替ソレノイド30、メダル投入部4から投入され、ホッパータンク34a側に流下したメダルを検出する投入メダルセンサ31を有するメダルセレクタ29、前面扉1bの開放状態を検出するドア開放検出スイッチ25(図4参照)が設けられている。
筐体1a内部には、図2に示すように、前述したリール2L、2C、2R、リールモータ32L、32C、32R(図4参照)、各リール2L、2C、2Rのリール基準位置をそれぞれ検出可能なリールセンサ33L、33C、33R(図4参照)からなるリールユニット2、外部出力信号を出力するための外部出力基板1000(図4参照)、メダル投入部4から投入されたメダルを貯留するホッパータンク34a、ホッパータンク34aに貯留されたメダルをメダル払出口9より払い出すためのホッパーモータ34b(図4参照)、ホッパーモータ34bの駆動により払い出されたメダルを検出する払出センサ34c(図4参照)からなるホッパーユニット34、電源ボックス100が設けられている。
ホッパーユニット34の側部には、ホッパータンク34aから溢れたメダルが貯留されるオーバーフロータンク35が設けられている。オーバーフロータンク35の内部には、貯留された所定量のメダルを検出可能な高さに設けられた左右に離間する一対の導電部材からなる満タンセンサ35a(図4参照)が設けられており、導電部材がオーバーフロータンク35内に貯留されたメダルを介して接触することにより導電したときに内部に貯留されたメダル貯留量が所定量以上となったこと、すなわちオーバーフロータンク35が満タン状態となったことを検出できるようになっている。
電源ボックス100の前面には、図2に示すように、設定変更状態または設定確認状態に切り替えるための設定キースイッチ37、通常時においてはエラー状態や打止状態を解除するためのリセットスイッチとして機能し、設定変更状態においては後述する内部抽選の当選確率(出玉率)の設定値を変更するための設定スイッチとして機能するリセット/設定スイッチ38、電源をon/offする際に操作される電源スイッチ39が設けられている。
本実施の形態のスロットマシン1においてゲームを行う場合には、まず、メダルをメダル投入部4から投入するか、あるいはクレジットを使用して賭数を設定する。クレジットを使用するにはMAXBETスイッチ6を操作すればよい。遊技状態に応じて定められた規定数の賭数が設定されると、入賞ラインLN(図1参照)が有効となり、スタートスイッチ7の操作が有効な状態、すなわち、ゲームが開始可能な状態となる。本実施の形態では、遊技状態にかかわらず、規定数の賭数は3に定められており、賭数として3枚のメダルが設定されると、入賞ラインLNが有効となる。なお、遊技状態に対応する規定数のうち最大数を超えてメダルが投入された場合には、その分はクレジットに加算される。
入賞ラインとは、各リール2L、2C、2Rの透視窓3に表示された図柄の組合せが入賞図柄の組合せであるかを判定するために設定されるラインである。本実施の形態では、図1に示すように、リール2Lの中段、リール2Cの中段、リール2Rの中段、すなわち中段に水平方向に並んだ図柄に跨って設定された入賞ラインLNのみが入賞ラインとして定められている。なお、本実施の形態では、1本の入賞ラインのみを適用しているが、複数の入賞ラインを適用してもよい。
また、本実施の形態では、入賞を構成する図柄の組合せが入賞ラインLNに揃ったことを認識しやすくするために、入賞ラインLNとは別に、無効ラインLM1〜LM4を設定している。無効ラインLM1〜LM4は、これら無効ラインLM1〜LM4に揃った図柄の組合せによって入賞が判定されるものではなく、入賞ラインLNに特定の入賞を構成する図柄の組合せが揃った際に、無効ラインLM1〜LM4のいずれかに入賞ラインLNに揃った場合に入賞となる図柄の組合せ(たとえば、ベル−ベル−ベル)が揃う構成とすることで、入賞ラインLNに特定の入賞を構成する図柄の組合せが揃ったことを認識しやすくするものである。
本実施の形態では、図1に示すように、リール2Lの上段、リール2Cの上段、リール2Rの上段、すなわち上段に水平方向に並んだ図柄に跨って設定された無効ラインLM1、リール2Lの下段、リール2Cの下段、リール2Rの下段、すなわち下段に水平方向に並んだ図柄に跨って設定された無効ラインLM2、リール2Lの上段、リール2Cの中段、リール2Rの下段、すなわち右下がりに並んだ図柄に跨って設定された無効ラインLM3、リール2Lの下段、リール2Cの中段、リール2Rの上段、すなわち右上がりに並んだ図柄に跨って設定された無効ラインLM4の4種類が無効ラインLMとして定められている。
ゲームが開始可能な状態でスタートスイッチ7を操作すると、各リール2L、2C、2Rが回転し、各リール2L、2C、2Rの図柄が連続的に変動する。この状態でいずれかのストップスイッチ8L、8C、8Rを操作すると、対応するリール2L、2C、2Rの回転が停止し、透視窓3に表示結果が導出表示される。
そして全てのリール2L、2C、2Rが停止されることで1ゲームが終了し、予め定められた図柄の組合せ(以下、役とも呼ぶ)が、入賞ラインLN上に各リール2L、2C、2Rの表示結果として停止した場合には入賞が発生し、その入賞に応じて定められた枚数のメダルが遊技者に対して付与され、クレジットに加算される。また、クレジットが上限数(本実施の形態では50)に達した場合には、メダルが直接メダル払出口9(図1参照)から払い出されるようになっている。また、入賞ラインLN上に、遊技状態の移行を伴う図柄の組合せが各リール2L、2C、2Rの表示結果として停止した場合には図柄の組合せに応じた遊技状態に移行するようになっている。
なお、本実施の形態では、3つのリールを用いた構成を例示しているが、リールを1つのみ用いた構成、2つのリールを用いた構成、4つ以上のリールを用いた構成としてもよい。1つのリールを用いた構成においては、1つのリールに導出された表示結果に基づいて入賞を判定する構成とすればよい。具体的には、1つのリールが停止したときに透視窓3から視認可能な領域に導出された表示結果(たとえば、上段、中段、下段に停止された図柄)のうち、上段の位置に停止した図柄に基づき入賞か否かが判定され、下段の位置に停止した図柄に基づき入賞か否かが判定されないものであってもよい。なお、2つ以上のリールを用いた構成においては、2つ以上の全てのリールに導出された表示結果の組合せに基づいて入賞を判定する構成とすればよい。また、本実施の形態では、物理的なリールにて可変表示装置が構成されているが、液晶表示器などの画像表示装置にて可変表示装置が構成されていてもよい。
また、本実施の形態におけるスロットマシン1にあっては、ゲームが開始されて各リール2L、2C、2Rが回転して図柄の変動が開始した後、いずれかのストップスイッチ8L、8C、8Rが操作されたときに、当該ストップスイッチ8L、8C、8Rに対応するリールの回転が停止して図柄が停止表示される。ストップスイッチ8L、8C、8Rの操作から対応するリール2L、2C、2Rの回転を停止するまでの最大停止遅延時間は190ms(ミリ秒)である。
リール2L、2C、2Rは、1分間に80回転し、80×21(1リール当たりの図柄コマ数)=1680コマ分の図柄を変動させるので、190msの間では最大で4コマの図柄を引き込むことができることとなる。つまり、停止図柄として選択可能なのは、ストップスイッチ8L、8C、8Rが操作されたときに表示されている図柄と、そこから4コマ先までにある図柄、合計5コマ分の図柄である。
このため、たとえば、ストップスイッチ8L、8C、8Rのいずれかが操作されたときに当該ストップスイッチに対応するリールの下段に表示されている図柄を基準とした場合、当該図柄から4コマ先までの図柄を下段に表示させることができるため、リール2L、2C、2R各々において、ストップスイッチ8L、8Rのうちいずれかが操作されたときに当該ストップスイッチに対応するリールの中段に表示されている図柄を含めて5コマ以内に配置されている図柄を入賞ラインLN上に表示させることができる。
図4は、スロットマシン1の構成を示すブロック図である。スロットマシン1には、図4に示すように、遊技制御基板40、演出制御基板90、電源基板101が設けられており、遊技制御基板40によって遊技状態が制御され、演出制御基板90によって遊技状態に応じた演出が制御され、電源基板101によってスロットマシン1を構成する電気部品の駆動電源が生成され、各部に供給される。
電源基板101には、外部からAC100Vの電源が供給されるとともに、このAC100Vの電源からスロットマシン1を構成する電気部品の駆動に必要な直流電圧が生成され、遊技制御基板40および遊技制御基板40を介して接続された演出制御基板90に供給されるようになっている。なお、演出制御基板90に対して電源を供給する電源供給ラインが遊技制御基板40を介さず、電源基板101から演出制御基板90に直接接続され、電源基板101から演出制御基板90に対して直接電源が供給される構成としてもよい。
また、電源基板101には、前述したホッパーモータ34b、払出センサ34c、満タンセンサ35a、設定キースイッチ37、リセット/設定スイッチ38、電源スイッチ39が接続されている。
遊技制御基板40には、前述したMAXBETスイッチ6、スタートスイッチ7、ストップスイッチ8L、8C、8R、精算スイッチ10、リセットスイッチ23、打止スイッチ36a、自動精算スイッチ36b、投入メダルセンサ31、ドア開放検出スイッチ25、リールセンサ33L、33C、33Rが接続されているとともに、電源基板101を介して前述した払出センサ34c、満タンセンサ35a、設定キースイッチ37、リセット/設定スイッチ38が接続されており、これら接続されたスイッチ類の検出信号が入力されるようになっている。
また、遊技制御基板40には、前述したクレジット表示器11、遊技補助表示器12、1〜3BETLED14〜16、投入要求LED17、スタート有効LED18、ウェイト中LED19、リプレイ中LED20、BETスイッチ有効LED21、左、中、右停止有効LED22L、22C、22R、設定値表示器24、流路切替ソレノイド30、リールモータ32L、32C、32Rが接続されているとともに、電源基板101を介して前述したホッパーモータ34bが接続されており、これら電気部品は、遊技制御基板40に搭載された後述のメイン制御部41の制御に基づいて駆動されるようになっている。
遊技制御基板40には、メイン制御部41、制御用クロック生成回路42、乱数用クロック生成回路43、スイッチ検出回路44、モータ駆動回路45、ソレノイド駆動回路46、LED駆動回路47、電断検出回路48、リセット回路49が搭載されている。
メイン制御部41は、遊技の進行に関する処理を行うととともに、遊技制御基板40に搭載された制御回路の各部を直接的または間接的に制御する。
制御用クロック生成回路42は、メイン制御部41の外部にて、所定周波数の発振信号となる制御用クロックCCLKを生成する。制御用クロック生成回路42により生成された制御用クロックCCLKは、図5に示すクロック回路502に供給される。乱数用クロック生成回路43は、メイン制御部41の外部にて、制御用クロックCCLKの発振周波数とは異なる所定周波数の発振信号となる乱数用クロックRCLKを生成する。乱数用クロック生成回路43により生成された乱数用クロックRCLKは、図5に示す乱数回路508a、508bに供給される。
スイッチ検出回路44は、遊技制御基板40に直接または電源基板101を介して接続されたスイッチ類から入力された検出信号を取り込んでメイン制御部41に伝送する。モータ駆動回路45は、メイン制御部41から出力されたモータ駆動信号をリールモータ32L、32C、32Rに伝送する。ソレノイド駆動回路46は、メイン制御部41から出力されたソレノイド駆動信号を流路切替ソレノイド30に伝送する。LED駆動回路47は、メイン制御部41から出力されたLED駆動信号を遊技制御基板40に接続された各種表示器やLEDに伝送する。電断検出回路48は、スロットマシン1に供給される電源電圧を監視し、電圧低下を検出したときに、その旨を示す電圧低下信号をメイン制御部41に対して出力する。リセット回路49は、電源投入時または電源遮断時などの電源が不安定な状態においてメイン制御部41にシステムリセット信号を与える。
図5は、遊技制御基板40に搭載されたメイン制御部41の構成例を示している。図5に示すメイン制御部41は、1チップマイクロコンピュータであり、外部バスインタフェース501と、クロック回路502と、照合用ブロック503と、固有情報記憶回路504と、演算回路505と、リセット/割込コントローラ506と、CPU(Central Processing Unit)41aと、ROM(Read Only Memory)41bと、RAM(Random Access Memory)41cと、フリーランカウンタ回路507と、乱数回路508a、508bと、タイマ回路509と、割り込みコントローラ510と、パラレル入力ポート511と、シリアル通信回路512と、パラレル出力ポート513と、アドレスデコード回路514と、を備えて構成される。
リセット/割込コントローラ506は、メイン制御部41の内部や外部にて発生する各種リセット、割込み要求を制御するためのものである。
リセット/割込コントローラ506は、指定エリア外走行禁止(IAT)回路506aとウォッチドッグタイマ(WDT)506bとを備える。IAT回路506aは、ユーザプログラムが指定エリア内で正しく実行されているか否かを監視する回路であり、指定エリア外でユーザプログラムが実行されたことを検出するとIAT発生信号を出力する機能を備える。また、ウォッチドッグタイマ506bは、設定期間毎にタイムアウト信号を発生させる機能を備える。
外部バスインタフェース501は、メイン制御部41を構成するチップの外部バスと内部バスとのインタフェース機能や、アドレスバス、データバスおよび各制御信号の方向制御機能などを有するバスインタフェースである。
クロック回路502は、制御用クロックCCLKを2分周することなどにより、内部システムクロックSCLKを生成する回路である。
照合用ブロック503は、外部の照合機と接続し、チップの照合を行う機能を備える。固有情報記憶回路504は、メイン制御部41の内部情報となる複数種類の固有情報を記憶する回路である。演算回路505は、乗算および除算を行う回路である。
CPU41aは、ROM41bから読み出した制御コードに基づいてユーザプログラム(ゲーム制御用の遊技制御処理プログラム)を実行することにより、スロットマシン1における遊技制御を実行する制御用CPUである。こうした遊技制御が実行されるときには、CPU41aがROM41bから固定データを読み出す固定データ読出動作や、CPU41aがRAM41cに各種の変動データを書き込んで一時記憶させる変動データ書込動作、CPU41aがRAM41cに一時記憶されている各種の変動データを読み出す変動データ読出動作、CPU41aが外部バスインタフェース501やパラレル入力ポート511、シリアル通信回路512などを介してメイン制御部41の外部から各種信号の入力を受け付ける受信動作、CPU41aが外部バスインタフェース501やシリアル通信回路512、パラレル出力ポート513などを介してメイン制御部41の外部へと各種信号を出力する送信動作なども行われる。
ROM41bには、ユーザプログラム(ゲーム制御用の遊技制御処理プログラム)を示す制御コードや固定データなどが記憶されている。
RAM41cは、ゲーム制御用のワークエリアを提供する。ここで、RAM41cの少なくとも一部は、バックアップ電源によってバックアップされているバックアップRAMであればよい。すなわち、スロットマシン1への電力供給が停止しても、所定期間はRAM41cの少なくとも一部の内容が保存される。
フリーランカウンタ回路507として、8ビットのフリーランカウンタを4チャネル搭載している。
乱数回路508a、508bは、8ビット乱数や16ビット乱数といった、所定の更新範囲を有する乱数値となる数値データを生成する回路である。本実施の形態では、乱数回路508a、508bのうち16ビット乱数回路508bが生成するハードウェア乱数は、後述する内部抽選用の乱数として用いられる。
タイマ回路509は、8ビットプログラマブルタイマであり、メイン制御部41は、タイマ回路509として、8ビットのカウンタを3チャネル備える。本実施の形態では、タイマ回路509を用いてユーザプログラムによる設定により、リアルタイム割り込み要求や時間計測を行うことが可能である。
割り込みコントローラ510は、PI5/XINT端子からの外部割り込み要求や、内蔵の周辺回路(たとえば、シリアル通信回路512、乱数回路508a、508b、タイマ回路509)からの割り込み要求を制御する回路である。
パラレル入力ポート511は、8ビット幅の入力専用ポート(PIP)を内蔵する。また、図5に示すメイン制御部41が備えるパラレル出力ポート513は、11ビット幅の出力専用ポート(POP)を内蔵する。
シリアル通信回路512は、外部に対する入出力において非同期シリアル通信を行う回路である。なお、メイン制御部41は、シリアル通信回路512として、送受信両用の1チャネルの回路と、送信用のみの3チャネルの回路と、を備える。
アドレスデコード回路514は、メイン制御部41の内部における各機能ブロックのデコードや、外部装置用のデコード信号であるチップセレクト信号のデコードを行うための回路である。チップセレクト信号により、メイン制御部41の内部回路、あるいは、周辺デバイスとなる外部装置を、選択的に有効動作させて、CPU41aからのアクセスが可能となる。
本実施の形態においてメイン制御部41は、パラレル出力ポート513を介してサブ制御部91に各種のコマンドを送信する。メイン制御部41からサブ制御部91へ送信されるコマンドは一方向のみで送られ、サブ制御部91からメイン制御部41へ向けてコマンドが送られることはない。また、本実施の形態では、パラレル出力ポート513を介してサブ制御部91に対してコマンドが送信される構成、すなわちコマンドがパラレル信号にて送信される構成であるが、シリアル通信回路512を介してサブ制御部91に対してコマンドを送信する構成、すなわちコマンドをシリアル信号にて送信する構成としてもよい。
また、メイン制御部41は、遊技制御基板40に接続された各種スイッチ類の検出状態がパラレル入力ポート511から入力される。そしてメイン制御部41は、これらパラレル入力ポート511から入力される各種スイッチ類の検出状態に応じて段階的に移行する基本処理を実行する。
また、メイン制御部41は、割込の発生により基本処理に割り込んで割込処理を実行できるようになっている。本実施の形態では、タイマ回路509にてタイムアウトが発生したこと、すなわち一定時間間隔(本実施の形態では、約0.56ms)毎に後述するタイマ割込処理(メイン)を実行する。
また、メイン制御部41は、割込処理の実行中に他の割込を禁止するように設定されているとともに、複数の割込が同時に発生した場合には、予め定められた順位によって優先して実行する割込が設定されている。なお、割込処理の実行中に他の割込要因が発生し、割込処理が終了してもその割込要因が継続している状態であれば、その時点で新たな割込が発生することとなる。
メイン制御部41は、基本処理として遊技制御基板40に接続された各種スイッチ類の検出状態が変化するまでは制御状態に応じた処理を繰り返しループし、各種スイッチ類の検出状態の変化に応じて段階的に移行する処理を実行する。また、メイン制御部41は、一定時間間隔(本実施の形態では、約0.56ms)毎にタイマ割込処理(メイン)を実行する。なお、タイマ割込処理(メイン)の実行間隔は、基本処理において制御状態に応じて繰り返す処理が一巡する時間とタイマ割込処理(メイン)の実行時間とを合わせた時間よりも長い時間に設定されており、今回と次回のタイマ割込処理(メイン)との間で必ず制御状態に応じて繰り返す処理が最低でも一巡することとなる。
演出制御基板90には、液晶表示器51、演出効果LED52、スピーカ53、54、リールLED55などの演出装置が接続されており、これら演出装置は、演出制御基板90に搭載された後述のサブ制御部91による制御に基づいて駆動されるようになっている。
なお、本実施の形態では、演出制御基板90に搭載されたサブ制御部91により、液晶表示器51、演出効果LED52、スピーカ53、54、リールLED55などの演出装置の出力制御が行われる構成であるが、サブ制御部91とは別に演出装置の出力制御を直接的に行う出力制御部を演出制御基板90または他の基板に搭載し、サブ制御部91がメイン制御部41からのコマンドに基づいて演出装置の出力パターンを決定し、サブ制御部91が決定した出力パターンに基づいて出力制御部が演出装置の出力制御を行う構成としてもよく、このような構成では、サブ制御部91および出力制御部の双方によって演出装置の出力制御が行われることとなる。
また、本実施の形態では、演出装置として液晶表示器51、演出効果LED52、スピーカ53、54、リールLED55を例示しているが、演出装置は、これらに限られず、たとえば、機械的に駆動する表示装置などを演出装置として適用してもよい。
演出制御基板90には、サブCPU91a、ROM91b、RAM91c、I/Oポート91dを備えたマイクロコンピュータにて構成され、演出の制御を行うサブ制御部91、演出制御基板90に接続された液晶表示器51の表示制御を行う表示制御回路92、演出効果LED52、リールLED55の駆動制御を行うLED駆動回路93、スピーカ53、54からの音声出力制御を行う音声出力回路94、電源投入時またはサブCPU91aからの初期化命令が一定時間入力されないときにサブCPU91aにリセット信号を与えるリセット回路95、演出制御基板90に接続されたスイッチ類から入力された検出信号を検出するスイッチ検出回路96、日付情報および時刻情報を含む時間情報を出力する時計装置97、スロットマシン1に供給される電源電圧を監視し、電圧低下を検出したときに、その旨を示す電圧低下信号をサブCPU91aに対して出力する電断検出回路98、その他の回路など、が搭載されており、サブCPU91aは、遊技制御基板40から送信されるコマンドを受けて、演出を行うための各種の制御を行うとともに、演出制御基板90に搭載された制御回路の各部を直接的または間接的に制御する。
リセット回路95は、遊技制御基板40においてメイン制御部41にシステムリセット信号を与えるリセット回路49よりもリセット信号を解除する電圧が低く定められており、電源投入時においてサブ制御部91は、メイン制御部41よりも早い段階で起動するようになっている。一方で、電断検出回路98は、遊技制御基板40においてメイン制御部41に電圧低下信号を出力する電断検出回路48よりも電圧低下信号を出力する電圧が低く定められており、電断時においてサブ制御部91は、メイン制御部41よりも遅い段階で停電を検知し、後述する電断処理(サブ)を行うこととなる。
サブ制御部91は、メイン制御部41と同様に、割込機能を備えており、メイン制御部41からのコマンド受信時に割込を発生させて、メイン制御部41から送信されたコマンドを取得し、バッファに格納するコマンド受信割込処理を実行する。また、サブ制御部91は、システムクロックの入力数が一定数に到達する毎、すなわち一定時間間隔(約2ms)毎に割込を発生させて後述するタイマ割込処理(サブ)を実行する。
また、サブ制御部91は、メイン制御部41とは異なり、コマンドの受信に基づいて割込が発生した場合には、タイマ割込処理(サブ)の実行中であっても、当該処理に割り込んでコマンド受信割込処理を実行し、タイマ割込処理(サブ)の契機となる割込が同時に発生してもコマンド受信割込処理を最優先で実行するようになっている。
また、サブ制御部91にも、停電時においてバックアップ電源が供給されており、バックアップ電源が供給されている間は、RAM91cに記憶されているデータが保持されるようになっている。
[設定値]
本実施の形態のスロットマシン1は、設定値に応じてメダルの払出率が変わるものである。詳しくは、後述する内部抽選、ナビストック抽選などにおいて設定値に応じた当選確率を用いることにより、メダルの払出率が変わるようになっている。設定値は1〜6の6段階からなり、6が最も払出率が高く、5、4、3、2、1の順に値が小さくなるほど払出率が低くなる。すなわち設定値として6が設定されている場合には、遊技者にとって最も有利度が高く、5、4、3、2、1の順に値が小さくなるほど有利度が段階的に低くなる。
[電断処理]
本実施の形態のスロットマシン1においては、メイン制御部41は、タイマ割込処理(メイン)を実行する毎に、電断検出回路48からの電圧低下信号が検出されているか否かを判定する停電判定処理を行い、停電判定処理において電圧低下信号が検出されていると判定した場合に、次回復帰時にRAM41cのデータが正常か否かを判定するためのデータを設定する電断処理(メイン)を実行する。
そして、メイン制御部41は、その起動時においてRAM41cのデータが正常であることを条件に、RAM41cに記憶されているデータに基づいてメイン制御部41の処理状態を電断前の状態に復帰させるが、RAM41cデータが正常でない場合には、RAM異常と判定し、RAM異常エラーコードをレジスタにセットしてRAM異常エラー状態に制御し、遊技の進行を不能化させるようになっている。
また、サブ制御部91もタイマ割込処理(サブ)において電断検出回路98からの電圧低下信号が検出されているか否かを判定し、電圧低下信号が検出されていると判定した場合に、次回復帰時にRAM91cのデータが正常か否かを判定するためのデータを設定する電断処理(サブ)を実行する。
そして、サブ制御部91は、その起動時においてRAM91cのデータが正常であることを条件に、RAM91cに記憶されているデータに基づいてサブ制御部91の処理状態を電断前の状態に復帰させるが、RAM91cのデータが正常でない場合には、RAM異常と判定し、RAM91cを初期化するようになっている。この場合、メイン制御部41と異なり、RAM91cが初期化されるのみで演出の実行が不能化されることはない。
また、サブ制御部91は、その起動時においてRAM91cのデータが正常であると判断された場合でも、メイン制御部41から設定変更状態に移行した旨を示す後述の設定コマンドを受信した場合、起動後一定時間が経過してもメイン制御部41の制御状態が復帰した旨を示す後述の復帰コマンドも設定コマンドも受信しない場合にも、RAM91cを初期化するようになっている。この場合も、RAM91cが初期化されるのみで演出の実行が不能化されることはない。
[初期化]
次に、メイン制御部41のRAM41cの初期化について説明する。メイン制御部41のRAM41cの格納領域は、重要ワーク、非保存ワーク、一般ワーク、特別ワーク、未使用領域、スタック領域に区分されている。
本実施の形態においてメイン制御部41は、RAM異常エラー発生時、設定キースイッチ37がonの状態での起動時、RT2終了時、設定キースイッチ37がoffの状態での起動時でRAM41cのデータが破壊されていないとき、1ゲーム終了時の5つからなる初期化条件が成立した際に、各初期化条件に応じて初期化される領域の異なる4種類の初期化を行う。
初期化1は、起動時において設定キースイッチ37がonの状態であり、設定変更状態へ移行する場合において、その前に行う初期化、またはRAM異常エラー発生時に行う初期化であり、初期化1では、RAM41cの格納領域のうち、重要ワークおよび使用中スタック領域を除く全ての領域(未使用領域および未使用スタック領域を含む)、すなわち非保存ワークから未使用スタック領域までの領域が初期化される。初期化2は、RT2終了時に行う初期化であり、初期化2では、RAM41cの格納領域のうち一般ワーク、未使用領域および未使用スタック領域が初期化される。初期化3は、起動時において設定キースイッチ37がoffの状態であり、かつRAM41cのデータが破壊されていない場合において行う初期化であり、初期化3では、非保存ワーク、未使用領域および未使用スタック領域が初期化される。初期化4は、1ゲーム終了時に行う初期化であり、初期化4では、RAM41cの格納領域のうち、未使用領域および未使用スタック領域が初期化される。
なお、本実施の形態では、初期化1を設定変更状態の移行前に行っているが、設定変更状態の終了時に行ったり、設定変更状態移行前、設定変更状態終了時の双方で行ったりするようにしてもよい。
本実施の形態のスロットマシン1は、遊技状態(RT0〜3)に応じて設定可能な賭数の規定数(本実施の形態ではいずれの遊技状態であっても3)が定められており、遊技状態に応じて定められた規定数の賭数が設定されたことを条件にゲームを開始させることが可能となる。なお、本実施の形態では、遊技状態に応じた規定数の賭数が設定された時点で、入賞ラインLNが有効化される。
本実施の形態のスロットマシン1は、遊技状態(RT0〜3)に応じて設定可能な賭数の規定数(本実施の形態ではいずれの遊技状態であっても3)が定められており、遊技状態に応じて定められた規定数の賭数が設定されたことを条件にゲームを開始させることが可能となる。なお、本実施の形態では、遊技状態に応じた規定数の賭数が設定された時点で、入賞ラインLNが有効化される。
そして、全てのリール2L、2C、2Rが停止した際に、有効化された入賞ライン(本実施の形態の場合、常に全ての入賞ラインが有効化されるため、以下では、有効化された入賞ラインを単に入賞ラインとも呼ぶ)上に役と呼ばれる図柄の組合せが揃うと入賞となる。役は、同一図柄の組合せであってもよいし、異なる図柄を含む組合せであってもよい。
一般的なスロットマシンにおいて入賞となる役の種類は、遊技状態に応じて定められているが、大きく分けて、メダルの払い出しを伴う小役と、賭数の設定を必要とせずに次のゲームを開始可能となる再遊技役と、遊技者にとって有利な遊技状態への移行を伴う特別役と、がある。以下では、小役と再遊技役をまとめて一般役とも呼ぶ。
本実施の形態では、上記の役のうち特別役を備えず、小役、再遊技役のみ内部抽選および入賞の対象となる構成であるが、特別役を備え、特別役が内部抽選および入賞の対象となる構成としてもよい。
遊技状態に応じて定められた各役の入賞が発生するためには、後述する内部抽選に当選して、当該役の当選フラグがRAM41cに設定されている必要がある。
なお、これら各役の当選フラグのうち、小役および再遊技役の当選フラグは、当該フラグが設定されたゲームにおいてのみ有効とされ、次のゲームでは無効となる。また、特別役を備える構成とした場合には、特別役の当選フラグは、当該フラグにより許容された役の組合せが揃うまで有効とされ、許容された役の組合せが揃ったゲームにおいて無効となる。すなわち特別役の当選フラグが一度当選すると、たとえ、当該フラグにより許容された役の組合せを揃えることができなかった場合にも、その当選フラグは無効とされずに、次のゲームへ持ち越されることとなる。
[内部抽選]
以下、本実施の形態の内部抽選について説明する。内部抽選は、メイン制御部41が上記した各役への入賞を許容するか否かを、全てのリール2L、2C、2Rの表示結果が導出表示される以前に(実際には、スタートスイッチ7の検出時)決定するものである。内部抽選では、まず、スタートスイッチ7の検出時に内部抽選用の乱数値(0〜65535の整数)を取得する。詳しくは、乱数回路508bにより生成され、乱数回路508bの乱数値レジスタに格納されている値をRAM41cに割り当てられた抽選用ワークに設定する。そして、遊技状態(RTの種類)に応じて定められた各役について、抽選用ワークに格納された数値データと、現在の遊技状態(RTの種類)、賭数および設定値に応じて定められた各役の判定値数に応じて入賞を許容するか否かの判定が行われる。
内部抽選では、内部抽選の対象となる役、現在の遊技状態(現在のRTの種類)および設定値に対応して定められた判定値数を、内部抽選用の乱数値(抽選用ワークに格納された数値データ)に順次加算し、加算の結果がオーバーフローしたときに、当該役に当選したものと判定される。このため、判定値数の大小に応じた確率(判定値数/65536)で役が当選することとなる。
そして、いずれかの役の当選が判定された場合には、当選が判定された役に対応する当選フラグをRAM41cに割り当てられた内部当選フラグ格納ワークに設定する。内部当選フラグ格納ワークは、2バイトの格納領域にて構成されている。
[リールの停止制御]
次に、リール2L、2C、2Rの停止制御について説明する。
メイン制御部41は、リールの回転が開始したとき、およびリールが停止し、かつ未だ回転中のリールが残っているときに、ROM41bに格納されているテーブルインデックスおよびテーブル作成用データを参照して、回転中のリール別に停止制御テーブルを作成する。そして、ストップスイッチ8L、8C、8Rのうち、回転中のリールに対応するいずれかの操作が有効に検出されたときに、該当するリールの停止制御テーブルを参照し、参照した停止制御テーブルの滑りコマ数に基づいて、操作されたストップスイッチ8L、8C、8Rに対応するリール2L、2C、2Rの回転を停止させる制御を行う。
テーブルインデックスには、内部抽選による当選フラグの設定状態(以下、内部当選状態と呼ぶ)別に、テーブルインデックスを参照する際の基準アドレスから、テーブル作成用データが格納された領域の先頭アドレスを示すインデックスデータが格納されているアドレスまでの差分が登録されている。これにより内部当選状態に応じた差分を取得し、基準アドレスに対してその差分を加算することで該当するインデックスデータを取得することが可能となる。なお、役の当選状況が異なる場合でも、同一の制御が適用される場合においては、インデックスデータとして同一のアドレスが格納されており、このような場合には、同一のテーブル作成用データを参照して、停止制御テーブルが作成されることとなる。
テーブル作成用データは、停止操作位置に応じた滑りコマ数を示す停止制御テーブルと、リールの停止状況に応じて参照すべき停止制御テーブルのアドレスと、からなる。
リールの停止状況に応じて参照される停止制御テーブルは、全てのリールが回転しているか、左リールのみ停止しているか、中リールのみ停止しているか、右リールのみ停止しているか、左、中リールが停止しているか、左、右リールが停止しているか、中、右リールが停止しているか、によって異なる場合があり、さらに、いずれかのリールが停止している状況においては、停止済みのリールの停止位置によっても異なる場合があるので、それぞれの状況について、参照すべき停止制御テーブルのアドレスが回転中のリール別に登録されており、テーブル作成用データの先頭アドレスに基づいて、それぞれの状況に応じて参照すべき停止制御テーブルのアドレスが特定可能とされ、この特定されたアドレスから、それぞれの状況に応じて必要な停止制御テーブルを特定できるようになっている。
なお、リールの停止状況や停止済みのリールの停止位置が異なる場合でも、同一の停止制御テーブルが適用される場合においては、停止制御テーブルのアドレスとして同一のアドレスが登録されているものもあり、このような場合には、同一の停止制御テーブルが参照されることとなる。
停止制御テーブルは、停止操作が行われたタイミング別の滑りコマ数を特定可能なデータである。本実施の形態では、リールモータ32L、32C、32Rに、336ステップ(0〜335)の周期で1周するステッピングモータを用いている。すなわちリールモータ32L、32C、32Rを336ステップ駆動させることでリール2L、2C、2Rが1周することとなる。そして、リール1周に対して16ステップ(1図柄が移動するステップ数)毎に分割した21の領域(コマ)が定められており、これらの領域には、リール基準位置から0〜20の領域番号が割り当てられている。
一方、1リールに配列された図柄数も21であり、各リールの図柄に対して、リール基準位置から0〜20の図柄番号が割り当てられているので、0番図柄から20番図柄に対して、それぞれ0〜20の領域番号が順に割り当てられていることとなる。そして、停止制御テーブルには、領域番号別の滑りコマ数が所定のルールで圧縮して格納されており、停止制御テーブルを展開することによって領域番号別の滑りコマ数を取得できるようになっている。
前述のようにテーブルインデックスおよびテーブル作成用データを参照して作成される停止制御テーブルは、領域番号に対応して、各領域番号に対応する領域が停止基準位置(本実施の形態では、透視窓3の下段図柄の領域)に位置するタイミング(リール基準位置からのステップ数が各領域番号のステップ数の範囲に含まれるタイミング)でストップスイッチ8L、8C、8Rの操作が検出された場合の滑りコマ数がそれぞれ設定されたテーブルである。
次に、停止制御テーブルの作成手順について説明すると、まず、リール回転開始時においては、そのゲームの内部当選状態に応じたテーブル作成用データの先頭アドレスを取得する。具体的には、まずテーブルインデックスを参照し、内部当選状態に対応するインデックスデータを取得し、そして取得したインデックスデータに基づいてテーブル作成用データを特定し、特定したテーブル作成用データから全てのリールが回転中の状態に対応する各リールの停止制御テーブルのアドレスを取得し、取得したアドレスに格納されている各リールの停止制御テーブルを展開して全てのリールについて停止制御テーブルを作成する。
また、いずれか1つのリールが停止したとき、またはいずれか2つのリールが停止したときには、リール回転開始時に取得したインデックスデータ、すなわちそのゲームの内部当選状態に応じたテーブル作成用データの先頭アドレスに基づいてテーブル作成用データを特定し、特定したテーブル作成用データから停止済みのリールおよび当該リールの停止位置の領域番号に対応する未停止リールの停止制御テーブルのアドレスを取得し、取得したアドレスに格納されている各リールの停止制御テーブルを展開して未停止のリールについて停止制御テーブルを作成する。
次に、メイン制御部41がストップスイッチ8L、8C、8Rのうち、回転中のリールに対応するいずれかの操作を有効に検出したときに、該当するリールに表示結果を導出させる際の制御について説明すると、ストップスイッチ8L、8C、8Rのうち、回転中のリールに対応するいずれかの操作を有効に検出すると、停止操作を検出した時点のリール基準位置からのステップ数に基づいて停止操作位置の領域番号を特定し、停止操作が検出されたリールの停止制御テーブルを参照し、特定した停止操作位置の領域番号に対応する滑りコマ数を取得する。そして、取得した滑りコマ数分リールを回転させて停止させる制御を行う。
具体的には、停止操作を検出した時点のリール基準位置からのステップ数から、取得した滑りコマ数引き込んで停止させるまでのステップ数を算出し、算出したステップ数分リールを回転させて停止させる制御を行う。これにより、停止操作が検出された停止操作位置の領域番号に対応する領域から滑りコマ数分先の停止位置となる領域番号に対応する領域が停止基準位置(本実施の形態では、透視窓3の下段図柄の領域)に停止することとなる。
本実施の形態のテーブルインデックスには、一の遊技状態(RTの種類)における一の内部当選状態に対応するインデックスデータとして1つのアドレスのみが格納されており、さらに、一のテーブル作成用データには、一のリールの停止状況(および停止済みのリールの停止位置)に対応する停止制御テーブルの格納領域のアドレスとして1つのアドレスのみが格納されている。
すなわち一の遊技状態(RTの種類)における一の内部当選状態に対応するテーブル作成用データ、およびリールの停止状況(および停止済みのリールの停止位置)に対応する停止制御テーブルが一意的に定められており、これらを参照して作成される停止制御テーブルも、一の遊技状態における一の内部当選状態、およびリールの停止状況(および停止済みのリールの停止位置)に対して一意となる。このため、遊技状態(RTの種類)、内部当選状態、リールの停止状況(および停止済みのリールの停止位置)の全てが同一条件となった際に、同一の停止制御テーブル、すなわち同一の制御パターンに基づいてリールの停止制御が行われることとなる。
また、本実施の形態では、滑りコマ数として0〜4の値が定められており、停止操作を検出してから最大4コマ図柄を引き込んでリールを停止させることが可能である。すなわち停止操作を検出した停止操作位置を含め、最大5コマの範囲から図柄の停止位置を指定できるようになっている。また、1図柄分リールを移動させるのに1コマの移動が必要であるので、停止操作を検出してから最大4図柄を引き込んでリールを停止させることが可能であり、停止操作を検出した停止操作位置を含め、最大5図柄の範囲から図柄の停止位置を指定できることとなる。
本実施の形態では、いずれかの役に当選している場合には、当選役を入賞ライン上に4コマの範囲で最大限引き込み、当選していない役が入賞ライン、すなわち各リール2L、2C、2Rの透視窓3に表示された図柄の組合せが入賞図柄の組合せであるかを判定するために設定されるライン上に揃わないように引き込む滑りコマ数が定められた停止制御テーブルを作成し、リールの停止制御を行う一方、いずれの役にも当選していない場合には、いずれの役も揃わない滑りコマ数が定められた停止制御テーブルを作成し、リールの停止制御を行う。これにより、停止操作が行われた際に、入賞ライン上に最大4コマの引込範囲で当選している役を揃えて停止させることができれば、これを揃えて停止させる制御が行われ、当選していない役は、最大4コマの引込範囲で揃えずに停止させる制御が行われることとなる。
なお、本実施の形態では、特別役を備えない構成であるが、特別役を備える構成においては、特別役が前ゲーム以前から持ち越されている状態で小役が当選した場合など、特別役と小役が同時に当選している場合には、当選した小役を入賞ラインに4コマの範囲で最大限に引き込むように滑りコマ数が定められているとともに、当選した小役を入賞ラインに最大4コマの範囲で引き込めない停止操作位置については、当選した特別役を入賞ラインに4コマの範囲で最大限に引き込むように滑りコマ数が定められた停止制御テーブルを作成し、リールの停止制御を行うようにすればよい。
これにより、停止操作が行われた際に、入賞ライン上に最大4コマの引込範囲で当選している小役を揃えて停止させることができれば、これを揃えて停止させる制御が行われ、入賞ライン上に最大4コマの引込範囲で当選している小役を引き込めない場合には、入賞ライン上に最大4コマの引込範囲で当選している特別役を揃えて停止させることができれば、これを揃えて停止させる制御が行われ、当選していない役は、4コマの引込範囲で揃えずに停止させる制御が行われることとなる。
すなわちこのような場合には、特別役よりも小役を入賞ライン上に揃える制御が優先され、小役を引き込めない場合にのみ、特別役を入賞させることが可能となる。なお、特別役と小役を同時に引き込める場合には、小役のみを引き込み、特別役と同時に小役が入賞ライン上に揃わないようになる。
また、特別役と小役が同時に当選している場合に、小役よりも特別役を入賞ライン上に揃える制御が優先され、特別役を引き込めない場合にのみ、小役を入賞ライン上に揃える制御を行ってもよい。
また、特別役を備える構成においては、特別役が前ゲーム以前から持ち越されている状態で再遊技役が当選した場合など、特別役と再遊技役が同時に当選している場合には、停止操作が行われた際に、入賞ライン上に最大4コマの引込範囲で再遊技役の図柄を揃えて停止させる制御が行われるようにすればよい。なお、この場合、再遊技役を構成する図柄または同時当選する再遊技役を構成する図柄は、リール2L、2C、2Rのいずれについても5図柄以内、すなわち4コマ以内の間隔で配置されており、4コマの引込範囲で必ず任意の位置に停止させることができるので、特別役と再遊技役が同時に当選している場合には、遊技者によるストップスイッチ8L、8C、8Rの操作タイミングにかかわらずに、必ず再遊技役が揃って入賞することとなる。すなわちこのような場合には、特別役よりも再遊技役を入賞ライン上に揃える制御が優先され、必ず再遊技役が入賞することとなる。なお、特別役と再遊技役を同時に引き込める場合には、再遊技役のみを引き込み、再遊技役と同時に特別役が入賞ライン上に揃わないようになる。
本実施の形態においてメイン制御部41は、リール2L、2C、2Rの回転が開始した後、ストップスイッチ8L、8C、8Rの操作が検出されるまで、停止操作が未だ検出されていないリールの回転を継続し、ストップスイッチ8L、8C、8Rの操作が検出されたことを条件に、対応するリールに表示結果を停止させる制御を行うようになっている。なお、リール回転エラーの発生により、一時的にリールの回転が停止した場合でも、その後リール回転が再開した後、ストップスイッチ8L、8C、8Rの操作が検出されるまで、停止操作が未だ検出されていないリールの回転を継続し、ストップスイッチ8L、8C、8Rの操作が検出されたことを条件に、対応するリールに表示結果を停止させる制御を行うようになっている。
また、メイン制御部41は、リール2L、2C、2Rの全てが停止したときに、入賞ラインLN上に停止した図柄の組合せが小役や再遊技役などの予め定められた図柄の組合せであるか否かを判定し、小役に対応する図柄の組合せであると判定された場合には、該当する小役の種類に応じて定められた数のメダルを付与し、再遊技役に対応する図柄の組合せであると判定された場合には、リプレイゲームを付与し、また、RTなどの遊技状態の移行を伴う役(昇格リプレイや移行出目など)であると判定された場合には、遊技状態を移行させる制御を行う。
[コマンド]
次に、メイン制御部41がサブ制御部91に対して送信するコマンドについて説明する。
本実施の形態では、メイン制御部41がサブ制御部91に対して、投入枚数コマンド、クレジットコマンド、内部当選コマンド、フリーズコマンド、リール回転開始コマンド、リール停止コマンド、入賞番号コマンド、払出開始コマンド、払出終了コマンド、復帰コマンド、遊技状態コマンド、待機コマンド、打止コマンド、エラーコマンド、設定コマンド、設定確認コマンド、ドアコマンド、操作検出コマンドを含む複数種類のコマンドを送信する。
これらコマンドは、コマンドの種類を示す1バイトの種類データとコマンドの内容を示す1バイトの拡張データとからなり、サブ制御部91は、種類データからコマンドの種類を判別できるようになっている。
投入枚数コマンドは、メダルの投入枚数、すなわち賭数の設定に使用されたメダル枚数を特定可能なコマンドであり、ゲーム終了後(設定変更後)からゲーム開始までの状態であり、電断復帰時、または規定数の賭数が設定されていない状態においてメダルが投入されるか、MAXBETスイッチ6が操作されて賭数が設定されたとき、再遊技役の入賞により賭数が設定されたときに送信される。また、投入枚数コマンドは、賭数の設定がされたときに送信されるので、投入枚数コマンドを受信することで賭数が設定されたことを特定可能である。
クレジットコマンドは、クレジットとして記憶されているメダル枚数を特定可能なコマンドであり、ゲーム終了後(設定変更後)からゲーム開始までの状態であり、規定数の賭数が設定されている状態において、メダルが投入されてクレジットが加算されたときに送信される。
内部当選コマンドは、内部抽選結果を特定可能なコマンドであり、スタートスイッチ7が操作されてゲームが開始したときに送信される。また、内部当選コマンドは、スタートスイッチ7が操作されたときに送信されるので、内部当選コマンドを受信することでスタートスイッチ7が操作されたことを特定可能である。
フリーズコマンドは、フリーズ(制御の進行を所定時間遅延させる制御状態)に制御されるか否か、フリーズの開始時期およびフリーズに制御される時間を特定可能なコマンドであり、フリーズ状態に制御するか否かが決定されるフリーズ抽選が行われたときに送信される。
リール回転開始コマンドは、リールの回転の開始を通知するコマンドであり、リール2L、2C、2Rの回転が開始されたときに送信される。
リール停止コマンドは、停止するリールが左リール、中リール、右リールのいずれかであるか、該当するリールの停止操作位置の領域番号、該当するリールの停止位置の領域番号、を特定可能なコマンドであり、各リールの停止操作に伴う停止制御が行われる毎に送信される。また、リール停止コマンドは、ストップスイッチ8L、8C、8Rが有効に操作された際に送信されるので、リール停止コマンドを受信することでストップスイッチ8L、8C、8Rのいずれかが有効に操作されたことを特定可能である。
入賞番号コマンドは、入賞ラインLNに揃った図柄の組合せ、入賞の有無、並びに入賞の種類、入賞時のメダルの払出枚数を特定可能なコマンドであり、全リールが停止して入賞判定が行われた後に送信される。
払出開始コマンドは、メダルの払出開始を通知するコマンドであり、入賞やクレジット(賭数の設定に用いられたメダルを含む)の精算によるメダルの払出が開始されたときに送信される。また、払出終了コマンドは、メダルの払出終了を通知するコマンドであり、入賞およびクレジットの精算によるメダルの払出が終了したときに送信される。
復帰コマンドは、メイン制御部41が電断前の制御状態に復帰した旨を示すコマンドであり、メイン制御部41の起動時において電断前の制御状態に復帰した際に送信される。
遊技状態コマンドは、次ゲームの遊技状態(RT0〜3のいずれか)を特定可能なコマンドであり、ゲームの終了時に送信される。
待機コマンドは、待機状態へ移行する旨を示すコマンドであり、1ゲーム終了後、賭数が設定されずに一定時間経過して待機状態に移行するとき、クレジット(賭数の設定に用いられたメダルを含む)の精算によるメダルの払出が終了し、払出終了コマンドが送信された後に送信される。
打止コマンドは、打止状態の発生または解除を示すコマンドであり、RT2終了後、打止状態が開始した時点で打止状態の発生を示す打止コマンドが送信され、リセット操作がなされて打止状態が解除された時点で、打止状態の解除を示す打止コマンドが送信される。
エラーコマンドは、エラー状態の発生または解除、エラー状態の種類を示すコマンドであり、エラーが判定され、エラー状態に制御された時点でエラー状態の発生およびその種類を示すエラーコマンドが送信され、エラー状態が解除された時点で、エラー状態の解除を示すエラーコマンドが送信される。
設定コマンドは、設定変更状態の開始または終了、設定変更後設定値を示すコマンドであり、設定変更状態に移行する時点で設定変更状態の開始を示す設定コマンドが送信され、設定変更状態の終了時に設定変更状態の終了および設定変更後の設定値を示す設定コマンドが送信される。また、設定変更状態への移行に伴ってメイン制御部41の制御状態が初期化されるため、設定開始を示す設定コマンドによりメイン制御部41の制御状態が初期化されたことを特定可能である。
設定確認コマンドは、設定確認状態の開始または終了を示すコマンドであり、設定確認状態に移行する際に設定確認開始を示す設定確認コマンドが送信され、設定確認状態の終了時に設定確認終了を示す設定確認コマンドが送信される。
ドアコマンドは、ドア開放検出スイッチ25の検出状態、すなわちon(開放状態)/off(閉状態)を示すコマンドであり、電源投入時、1ゲーム終了時(ゲーム終了後、次のゲームの賭数の設定が開始可能となる前までの時点)、ドア開放検出スイッチ25の検出状態が変化(onからoff、offからon)した時に送信される。
操作検出コマンドは、操作スイッチ類(MAXBETスイッチ6、スタートスイッチ7、ストップスイッチ8L、8C、8R)の検出状態(on/off)を示すコマンドであり、一定時間毎に送信される。
これらコマンドのうちドアコマンドおよび操作検出コマンド以外のコマンドは、基本処理において生成され、非初期化領域に割り当てられたコマンドバッファ内のコマンドデータを新たに生成したコマンドデータに更新するとともに、シリアル通信回路512の送信データレジスタ561に転送することで、サブ制御部91に送信される。
一方、ドアコマンドは、タイマ割込処理(メイン)のドア監視処理においてに生成され、RAM41cに設けられたコマンドキューに一時格納され、その後のタイマ割込処理(メイン)のコマンド送信処理おいて送信される。
また、操作検出コマンドは、タイマ割込処理(メイン)のスイッチ入力判定処理において生成され、RAM41cに設けられたコマンドキューに一時格納され、その後のコマンド送信処理おいて送信される。
[コマンド受信時のサブ制御部91による制御]
次に、メイン制御部41が演出制御基板90に対して送信するコマンドに基づいてサブ制御部91が実行する演出の制御について説明する。
サブ制御部91は、メイン制御部41からのコマンドを受信した際に、コマンド受信割込処理を実行する。コマンド受信割込処理では、RAM91cに設けられた受信用バッファに、コマンド伝送ラインから取得したコマンドを格納する。
受信用バッファには、最大で16個のコマンドを格納可能な領域が設けられており、複数のコマンドを蓄積できるようになっている。
サブ制御部91は、タイマ割込処理(サブ)において、受信用バッファに未処理のコマンドが格納されているか否かを判定し、未処理のコマンドが格納されている場合には、そのうち最も早い段階で受信したコマンドに基づいてROM91bに格納された制御パターンテーブルを参照し、制御パターンテーブルに登録された制御内容に基づいて液晶表示器51、演出効果LED52、スピーカ53、54、リールLED55などの各種演出装置の出力制御を行う。
制御パターンテーブルには、複数種類の演出パターン毎に、コマンドの種類に対応する液晶表示器51の表示パターン、演出効果LED52の点灯態様、スピーカ53、54の出力態様、リールLED55の点灯態様など、これら演出装置の制御パターンが登録されており、サブ制御部91は、コマンドを受信した際に、制御パターンテーブルの当該ゲームにおいてRAM91cに設定されている演出パターンに対応して登録された制御パターンのうち、受信したコマンドの種類に対応する制御パターンを参照し、当該制御パターンに基づいて演出装置の出力制御を行う。これにより演出パターンおよび遊技の進行状況に応じた演出が実行されることとなる。
なお、サブ制御部91は、あるコマンドの受信を契機とする演出の実行中に、新たにコマンドを受信した場合には、実行中の制御パターンに基づく演出を中止し、新たに受信したコマンドに対応する制御パターンに基づく演出を実行するようになっている。すなわち演出が最後まで終了していない状態でも、新たにコマンドを受信すると、受信した新たなコマンドが新たな演出の契機となるコマンドではない場合を除いて実行していた演出はキャンセルされて新たなコマンドに基づく演出が実行されることとなる。
演出パターンは、内部当選コマンドを受信した際に、内部当選コマンドが示す内部抽選の結果に応じた選択率にて選択され、RAM91cに設定される。演出パターンの選択率は、ROM91bに格納された演出テーブルに登録されており、サブ制御部91は、内部当選コマンドを受信した際に、内部当選コマンドが示す内部抽選の結果に応じて演出テーブルに登録されている選択率を参照し、その選択率に応じて複数種類の演出パターンからいずれかの演出パターンを選択し、選択した演出パターンを当該ゲームの演出パターンとしてRAM91cに設定するようになっており、同じコマンドを受信しても内部当選コマンドの受信時に選択された演出パターンによって異なる制御パターンが選択されるため、結果として演出パターンによって異なる演出が行われることがある。
[入賞役]
図6および図7は、入賞役の種類、入賞役の図柄組合せ、および入賞役に関連する技術事項について説明するための図であり、図8は、後述する移行図柄の組合せおよび移行図柄に関連する技術事項について説明するための図である。また、図9は、メイン制御部41により制御される遊技状態の遷移を説明するための図であり、図10は、遊技状態およびRTの概要を示す図である。
本実施の形態におけるスロットマシン1は、図9に示すように、RT0〜3のいずれかに制御される。
図6を参照して、入賞役のうち小役について説明する。入賞役のうち小役には、中段ベル、右下がりベル、上段ベル1〜8、右下がりスイカ、上段スイカ、中段スイカ、下段チェリー、中段チェリー、1枚役が含まれる。また、各々の小役については、対応する図柄組合せが揃ったときに入賞となり、所定枚数のメダルが払い出される。
たとえば、中段ベルは、入賞ラインLNに「ベル−ベル−ベル」の組合せが揃ったときに入賞となり、8枚のメダルが払い出される。ここで、図3を参照すると、ベルは、左リール2L、中リール2C、右リール2R各々において5コマ以内に配置されている。このため、後述する内部抽選において中段ベルに当選しているときには、原則として、ストップスイッチ8L、8C、8Rの操作タイミングにかかわらず入賞させることができる役といえる。
右下がりベルは、入賞ラインLNに対応する図柄組合せが揃ったときに入賞となり、8枚のメダルが払い出される。ここで、図3を参照すると、左リール2Lのリプレイおよびプラムは、ベルの1つ下の位置に配置されており、右リール2Rのリプレイおよびプラムは、ベルの1つ上の位置に配置されているので、入賞ラインLNに対応する図柄組合せが揃うと、「ベル−ベル−ベル」の組合せが右下がり、すなわち無効ラインLM3に揃うこととなる。
また、プラム、リプレイは、左リール2L、右リール2R各々において5コマ以内に配置されており、ベルは、中リール2Cにおいて5コマ以内に配置されている。このため、後述する内部抽選において右下がりベルに当選しているときには、原則として、ストップスイッチ8L、8C、8Rの操作タイミングにかかわらず入賞させることができる役といえる。
上段ベル1〜8は、入賞ラインLNに対応する図柄組合せが揃ったときに入賞となり、8枚のメダルが払い出される。ここで、図3を参照すると、左リール2Lのリプレイおよびプラム、中リールの黒BARおよび白BAR、右リール2Rの黒BARおよび白BARは、ベルの1つ下の位置に配置されているので、入賞ラインLNに対応する図柄組合せが揃うと、「ベル−ベル−ベル」の組合せが上段、すなわち無効ラインLM1に揃うこととなる。
また、左リール2Lにおいて、リプレイおよびプラムは、5コマ以内に配置されていない箇所があり、中リール2C、右リール2Rの各々について、白BARおよび黒BARは、5コマ以内に配置されていない箇所がある。このため、後述する内部抽選において上段ベル1〜8のいずれかに当選していても、当選している上段ベルの構成図柄に対応するストップスイッチ8L、8C、8Rを適正なタイミングで操作しなければ、当選している上段ベルに入賞することはない。
右下がりスイカは、入賞ラインLNに対応する図柄組合せが揃ったときに入賞となり、5枚のメダルが払い出される。ここで、図3を参照すると、左リール2Lのベルは、黒7、白7、スイカのいずれかの1つ下の位置に配置されており、右リール2Rの黒7、白7は、スイカの1つ上の位置に配置されているので、入賞ラインLNに対応する図柄組合せが揃うと、「黒7−スイカ−スイカ」、「白7−スイカ−スイカ」、「スイカ−スイカ−スイカ」の組合せが右下がり、すなわち無効ラインLM3に揃うこととなる。
また、左リール2Lにおいて、ベルは、5コマ以内に配置されているが、中リール2Cのスイカ、右リール2Rの黒7、白7は、5コマ以内に配置されていない箇所がある。このため、後述する内部抽選において右下がりスイカに当選していても、中リール2C、右リール2Rに対応するストップスイッチ8C、8Rを適正なタイミングで操作しなければ、右下がりスイカに入賞することはない。
上段スイカは、入賞ラインLNに対応する図柄組合せが揃ったときに入賞となり、5枚のメダルが払い出される。ここで、図3を参照すると、左リール2Lのベルは、黒7、白7、スイカのいずれかの1つ下の位置に配置されており、中リール2Cの黒7、白7は、スイカの1つ下の位置に配置されており、右リール2Rのリプレイは、スイカの1つ下の位置に配置されているので、入賞ラインLNに対応する図柄組合せが揃うと、「黒7−スイカ−スイカ」、「白7−スイカ−スイカ」、「スイカ−スイカ−スイカ」の組合せが上段、すなわち無効ラインLM1に揃うこととなる。
また、左リール2Lにおいて、ベルは、5コマ以内に配置されているが、中リール2Cの黒7、白7、右リール2Rのリプレイは、5コマ以内に配置されていない箇所がある。このため、後述する内部抽選において上段スイカに当選していても、中リール2C、右リール2Rに対応するストップスイッチ8C、8Rを適正なタイミングで操作しなければ、上段スイカに入賞することはない。
中段スイカは、入賞ラインLNに対応する図柄組合せが揃ったときに入賞となり、5枚のメダルが払い出される。ここで、図3を参照すると、左リール2Lにおいて、黒7、白7、スイカの1つは、5コマ以内に配置されているが、中リール2C、右リール2Rの各々について、スイカは、5コマ以内に配置されていない箇所がある。このため、後述する内部抽選において中段スイカに当選していても、中リール2C、右リール2Rに対応するストップスイッチ8C、8Rを適正なタイミングで操作しなければ、中段スイカに入賞することはない。
下段チェリーは、入賞ラインLNに対応する図柄組合せが揃ったときに入賞となり、2枚のメダルが払い出される。ここで、図3を参照すると、左リール2Lの黒BARは、チェリーの1つ上の位置に配置されているので、入賞ラインLNに対応する図柄組合せが揃うと、左リールの「チェリー」が下段に停止することとなる。
また、中リール2Cにおいてベル、黒BAR、白BARの1つは、5コマ以内に配置されており、右リール2Rにおいてベルは、5コマ以内に配置されているが、左リール2Lにおいて、黒BARは、5コマ以内に配置されていない箇所がある。このため、後述する内部抽選において下段チェリーに当選していても、左リール2Lに対応するストップスイッチ8Lを適正なタイミングで操作しなければ、下段チェリーに入賞することはない。
中段チェリーは、入賞ラインLNに対応する図柄組合せが揃ったときに入賞となり、1枚のメダルが払い出される。なお、ANYはいずれの図柄でも可である。ここで、図3を参照すると、左リール2Lにおいて、チェリーは、5コマ以内に配置されていない箇所がある。このため、後述する内部抽選において中段チェリーに当選していても、左リール2Lに対応するストップスイッチ8Lを適正なタイミングで操作しなければ、中段チェリーに入賞することはない。
1枚役は、入賞ラインLNに対応する図柄組合せが揃ったときに入賞となり、1枚のメダルが払い出される。ここで、図3を参照すると、中リールのリプレイ、右リールのベルは、5コマ以内に配置されているが、左リール2Lのスイカは、5コマ以内に配置されていない箇所がある。このため、後述する内部抽選において1枚役が当選していても、左リール2Lに対応するストップスイッチ8Lを適正なタイミングで操作しなければ、1枚役に入賞することはない。
次に、図7を参照して、入賞役のうち再遊技役について説明する。入賞役のうち再遊技役には、通常リプレイ、ベルリプレイ、下段リプレイ、転落リプレイ、昇格リプレイ1、昇格リプレイ2、特殊リプレイ、特別リプレイが含まれる。また、各々の再遊技役については、対応する図柄組合せが揃ったときに入賞となり、メダルを消費することなく賭数が自動設定されて次のゲームが開始される。
たとえば、通常リプレイは、入賞ラインLNに「リプレイ−リプレイ−リプレイ」、「リプレイ−リプレイ−プラム」、「プラム−リプレイ−リプレイ」、「プラム−リプレイ−プラム」の組合せが揃ったときに入賞となり、メダルを消費することなく賭数が自動設定されて次のゲームが開始される。ここで、リプレイ、プラムの1つは、左リール2L、中リール2C、右リール2R各々において5コマ以内に配置されている。よって、通常リプレイについては、原則として、当選していれば、ストップスイッチ8L、8C、8Rの操作タイミングにかかわらず入賞させることができる役といえる。
ベルリプレイは、入賞ラインLNに対応する図柄組合せが揃ったときに入賞となる。ここで、図3を参照すると、左リール2Lの黒7、スイカ、白7は、ベルの1つ上の位置に配置されており、リール2Rの白BAR、黒BARは、ベルの1つ下の位置に配置されているので、入賞ラインLNに対応する図柄組合せが揃うと、「ベル−ベル−ベル」の組合せが右上がり、すなわち無効ラインLM4に揃うこととなる。
また、左リール2Lにおいて黒7、スイカ、白7、ベルの1つは、5コマ以内に配置されており、中リールにおいてベルは、5コマ以内に配置されており、右リール2Rにおいて黒BAR、白BARの1つは、5コマ以内に配置されている。このため、後述する内部抽選においてベルリプレイに当選しているときには、原則として、ストップスイッチ8L、8C、8Rの操作タイミングにかかわらず入賞させることができる役といえる。
下段リプレイは、入賞ラインLNに対応する図柄組合せが揃ったときに入賞となる。ここで、図3を参照すると、左リール2Lのベルは、リプレイまたはプラムの1つ上の位置に配置されており、中リール2Cの白BAR、黒BARは、リプレイの1つ上の位置に配置されているので、入賞ラインLNに対応する図柄組合せが揃うと、「リプレイ−リプレイ−スイカ/リプレイ/プラム/チェリー/網7/白7」、「プラム−リプレイ−スイカ/リプレイ/プラム/チェリー/網7/白7」の組合せが下段、すなわち無効ラインLM2に揃うこととなる。
また、左リール2Lにおいてベルは、5コマ以内に配置されており、中リールにおいて白BAR、黒BARの1つは、5コマ以内に配置されており、右リール2Rにおいて白BAR、チェリー、スイカ、黒7、網7、白7の1つは、5コマ以内に配置されている。このため、後述する内部抽選において下段リプレイに当選しているときには、原則として、ストップスイッチ8L、8C、8Rの操作タイミングにかかわらず入賞させることができる役といえる。
転落リプレイは、入賞ラインLNに対応する図柄組合せが揃ったときに入賞となる。ここで、図3を参照すると、左リール2Lのベルは、リプレイまたはプラムの1つ上の位置に配置されており、右リール2Rのベルは、リプレイの1つ下の位置に配置されているので、入賞ラインLNに対応する図柄組合せが揃うと、「リプレイ−リプレイ−リプレイ」、「リプレイ−リプレイ−プラム」、「プラム−リプレイ−リプレイ」、「プラム−リプレイ−プラム」の組合せが右上がり、すなわち無効ラインLM4に揃うこととなる。
また、左リール2Lにおいてベルは、5コマ以内に配置されており、中リールにおいてリプレイは、5コマ以内に配置されており、右リール2Rにおいてベルは、5コマ以内に配置されている。このため、後述する内部抽選において転落リプレイに当選しているときには、原則として、ストップスイッチ8L、8C、8Rの操作タイミングにかかわらず入賞させることができる役といえる。
また、図9に示すように、RT0において転落リプレイに入賞した後は、RT1に制御される。
昇格リプレイ1は、入賞ラインLNに対応する図柄組合せが揃ったときに入賞となる。ここで、図3を参照すると、左リール2Lにおいてリプレイ、プラムの1つは、5コマ以内に配置されており、中リール2Cにおいてリプレイは、5コマ以内に配置されており、右リール2Rにおいてベルは、5コマ以内に配置されている。よって、昇格リプレイ1については、原則として、当選していれば、ストップスイッチ8L、8C、8Rの操作タイミングにかかわらず入賞させることができる役といえる。
昇格リプレイ2は、入賞ラインLNに対応する図柄組合せが揃ったときに入賞となる。ここで、図3を参照すると、左リール2Lのベルは、リプレイまたはプラムの1つ上の位置に配置されており、中リール2Cの白BAR、黒BARは、リプレイの1つ上の位置に配置されており、右リール2Rのリプレイ、プラムは、ベルの1つ上の位置に配置されているので、入賞ラインLNに対応する図柄組合せが揃うと、「リプレイ−リプレイ−ベル」、「プラム−リプレイ−ベル」の組合せが下段、すなわち無効ラインLM2に揃うこととなる。
また、左リール2Lにおいてベルは、5コマ以内に配置されており、中リールにおいて白BAR、黒BARの1つは、5コマ以内に配置されており、右リール2Rにおいてリプレイ、プラムの1つは、5コマ以内に配置されている。このため、後述する内部抽選において昇格リプレイ2に当選しているときには、原則として、ストップスイッチ8L、8C、8Rの操作タイミングにかかわらず入賞させることができる役といえる。
図9に示すように、RT1において昇格リプレイ(昇格リプレイ1または昇格リプレイ2)に入賞した後は、RT0に制御される。後述するように、昇格リプレイは、RT1における内部抽選においてのみ当選するように設定されている。その結果、RT1以外からRT0に制御されないように構成されており、RT1であるときにのみ昇格リプレイ入賞し、当該RT1からのみRT0に制御されるように構成されている。
特殊リプレイは、入賞ラインLNに対応する図柄組合せが揃ったときに入賞となる。ここで、図3を参照すると、左リール2Lにおいてベルは、5コマ以内に配置されており、中リール2Cにおいてリプレイは、5コマ以内に配置されており、右リール2Rにおいてリプレイ、プラムの1つは、5コマ以内に配置されている。よって、特殊リプレイについては、原則として、当選していれば、ストップスイッチ8L、8C、8Rの操作タイミングにかかわらず入賞させることができる役といえる。
図9に示すように、RT0において特殊リプレイに入賞した後は、RT2に制御される。後述するように、特殊リプレイは、RT1、RT2、RT3における内部抽選においては当選しないように設定されている。このため、RT1、RT2、RT3においては特殊リプレイに入賞しない。その結果、RT1、RT3からRT2に制御されないように構成されており、RT0であるときにのみ特殊リプレイ入賞し、当該RT0からのみRT2に制御されるように構成されている。
特別リプレイは、入賞ラインLNに対応する図柄組合せが揃ったときに入賞となる。ここで、図3を参照すると、左リール2Lのリプレイ、プラムは、白BAR、黒BARの1つ上の位置に配置されており、右リール2Rの黒7、網7、白7、プラムは、白BAR、黒BARの1つ下の位置に配置されているので、入賞ラインLNに対応する図柄組合せが揃うと、「白BAR−白BAR−白BAR」、「白BAR−白BAR−黒BAR」、「白BAR−黒BAR−黒BAR」、「黒BAR−白BAR−白BAR」、「黒BAR−白BAR−黒BAR」、「黒BAR−黒BAR−黒BAR」の組合せが右上がり、すなわち無効ラインLM4に揃うこととなる。以下ではこれらの組合せを、特に区別する必要がない場合には、「BAR−BAR−BAR」の組合せまたはBAR揃いと呼ぶ。
また、左リール2Lにおいてリプレイ、プラムの1つは、5コマ以内に配置されており、中リールにおいて白BAR、黒BARの1つは、5コマ以内に配置されており、右リール2Rにおいて黒7、網7、白7、プラムの1つは、5コマ以内に配置されている。このため、後述する内部抽選において特別リプレイに当選しているときには、原則として、ストップスイッチ8L、8C、8Rの操作タイミングにかかわらず入賞させることができる役といえる。
[移行出目]
次に、図8を参照して、移行出目について説明する。移行出目は、図8に示すように、「リプレイ−白BAR−ベル」、「リプレイ−黒BAR−ベル」、「プラム−白BAR−ベル」、「プラム−黒BAR−ベル」、「リプレイ−ベル−白BAR」、「リプレイ−ベル−黒BAR」、「プラム−ベル−白BAR」、「プラム−ベル−黒BAR」、「黒7−白BAR−白BAR」、「黒7−白BAR−黒BAR」、「黒7−黒BAR−白BAR」、「黒7−黒BAR−黒BAR」、「白7−白BAR−白BAR」、「白7−白BAR−黒BAR」、「白7−黒BAR−白BAR」、「白7−黒BAR−黒BAR」、「スイカ−白BAR−白BAR」、「スイカ−白BAR−黒BAR」、「スイカ−黒BAR−白BAR」、「スイカ−黒BAR−黒BAR」からなる20種類の組合せである。本実施の形態では、後述する左ベル1〜4、中ベル1〜4、右ベル1〜4が当選し、中段ベルの入賞条件となるリール以外を第1停止とし、かつ当選している上段ベルを取りこぼした場合に、上記の移行出目が入賞ラインLNに揃う。
図9に示すように、RT0、RT2、RT3において移行出目が入賞ラインLNに揃った後は、RT1に制御される。なお、RT1において移行出目が入賞ラインLNに揃った場合には、RT1が維持されることとなる。
[抽選対象役]
次に、図11〜図13を参照して、遊技状態毎に抽選対象役として読み出される抽選対象役の組合せについて説明する。本実施の形態では、遊技状態が、RT0であるか、RT1であるか、RT2であるか、RT3であるか、によって内部抽選の対象となる役およびその当選確率が異なる。なお、抽選対象役として後述するように、複数の入賞役が同時に読出されて、重複して当選し得る。図11〜図13においては、入賞役の間に“+”を表記することにより、内部抽選において同時に抽選対象役として読み出されることを示す。
図11および図12においては、縦の欄に抽選対象役を示し、横の欄に遊技状態を示す。また、遊技状態と抽選対象役とが交差する欄の○印は、当該遊技状態であるときに当該抽選対象役が読み出されることを示し、×印は、当該遊技状態であるときに当該抽選対象役が読み出されないこと、すなわち抽選の対象外であることを示している。
また、○印の下に示す数値は、所定の設定値(たとえば設定値1)の判定値数を示す。当該判定値数を用いて内部抽選が行われる。なお、判定値数の分母は、内部抽選用の乱数(0〜65535の整数)に対応させて、「65536」に設定されている。このため、たとえば、判定値数として「360」が設定されている抽選対象役の当選確率は、360/65536となる。
また、図11および図12は、遊技状態毎に抽選対象役として読み出される役の組合せを示している。
RT0であるときには、ベル、左ベル1、左ベル2、左ベル3、左ベル4、中ベル1、中ベル2、中ベル3、中ベル4、右ベル1、右ベル2、右ベル3、右ベル4、弱スイカ、強スイカ、弱チェリー、強チェリー、中段チェリー、通常リプレイ、ベルリプレイ、リプレイGR11、リプレイGR12、リプレイGR13、リプレイGR21、リプレイGR22、リプレイGR23が内部抽選の対象役となる。
RT1であるときには、ベル、左ベル1、左ベル2、左ベル3、左ベル4、中ベル1、中ベル2、中ベル3、中ベル4、右ベル1、右ベル2、右ベル3、右ベル4、弱スイカ、強スイカ、弱チェリー、強チェリー、中段チェリー、ベルリプレイ、リプレイGR1、リプレイGR2、リプレイGR3、リプレイGR4、リプレイGR5、リプレイGR6が内部抽選の対象役となる。
RT2であるときには、ベル、左ベル1、左ベル2、左ベル3、左ベル4、中ベル1、中ベル2、中ベル3、中ベル4、右ベル1、右ベル2、右ベル3、右ベル4、弱スイカ、強スイカ、弱チェリー、強チェリー、中段チェリー、通常リプレイ、特別リプレイが内部抽選の対象役となる。
RT3であるときには、ベル、左ベル1、左ベル2、左ベル3、左ベル4、中ベル1、中ベル2、中ベル3、中ベル4、右ベル1、右ベル2、右ベル3、右ベル4、弱スイカ、強スイカ、中段チェリー、弱チェリー、強チェリー、通常リプレイ、ベルリプレイが内部抽選の対象役となる。
また、各々の抽選対象役については、対応する入賞役が読み出される。たとえば、図13に示すように、弱チェリーとは、下段チェリー単独であり、強チェリーとは、下段チェリー+1枚役であり、中段チェリーとは、中段チェリー単独である。弱チェリー当選時、強チェリー当選は、ともに「黒BAR」の引込範囲内となるタイミングで左リールの停止操作が行われた場合に、左リールの下段に「黒BAR」を停止可能に制御されることとなるが、弱チェリー当選時は、中リールの中段に「ベル」が停止するように制御させるのに対して、強チェリーは、中リールの中段に「黒BAR」または「白BAR」が停止するように制御される。
このため、左リールを第1停止として停止操作を行った場合において、左リール2Lの下段にチェリーが停止した際に、中リールの中段に「ベル」が停止するか、「黒BAR」または「白BAR」が停止するか、により弱チェリーであるか、強チェリーであるかを認識できる。
以下では、左リールの下段に「チェリー」が停止し、かつ中リールの中段に「黒BAR」または「白BAR」が停止する停止態様を強チェリー目と呼び、左リールの下段に「チェリー」が停止し、かつ中リールの中段に「ベル」が停止する停止態様を弱チェリー目と呼ぶ。
その他の抽選対象役についても図13に示す入賞役がそれぞれ読み出されることになる。
なお、弱スイカ当選時、および強スイカ当選時には、ともに右下がりスイカ、上段スイカ、中段スイカを入賞させることが可能となるが、弱スイカ当選時には、右下がりスイカと上段スイカの双方の引込範囲となるタイミングで各リールの停止操作が行われた場合に右下がりスイカの組合せを停止させる制御が行われるのに対して、強スイカ当選時には、右下がりスイカと上段スイカの双方の引込範囲となるタイミングで各リールの停止操作が行われた場合に上段スイカの組合せを停止させる制御が行われる。
このため、右下がりスイカと上段スイカの双方の引込範囲となるタイミングで各リールの停止操作が行われた場合において、右下がりスイカが入賞するか、上段スイカが入賞するか、により弱スイカであるか、強スイカであるかを認識できる。
また、左ベル1〜4を単に左ベル、中ベル1〜4を単に中ベル、右ベル1〜4を単に右ベルとも呼ぶ。また、これら左ベル1〜4、中ベル1〜4、右ベル1〜4を単に押し順ベルとも呼ぶ。
また、リプレイGR1〜6、リプレイGR11〜13、リプレイGR21〜23を単に押し順リプとも呼ぶ。
このように、遊技状態がRT0〜3のいずれかであるかによって、内部抽選の対象となる再遊技役が異なるとともに、RT0〜3のいずれかであるかによって、対象となる再遊技役およびその当選確率が異なる抽選テーブルを用いて内部抽選が行われる。
本実施の形態では、ベルリプレイの当選時に、3番、13番、17番、20番の「ベル」を下段に引込可能な範囲で左リールの停止操作がされた場合に、3番、13番、17番、20番の「ベル」を下段に停止させ、最終的に「ベル−ベル−ベル」の組合せを右上がり、すなわち無効ラインLM4に停止させる制御を行う一方、3番、13番、17番、20番の「ベル」を下段に引込不可能な範囲で左リールの停止操作がされた場合に、いずれかの「ベル」を中段に停止させ、最終的に「ベル−ベル−BAR」を入賞ラインLNに停止させる制御を行う。これにより、ベルリプレイ当選時には、「ベル−ベル−ベル」の組合せを右上がりに揃える制御が優先され、「ベル−ベル−ベル」の組合せを右上がりに揃えた際に、左リールの上段に「チェリー」が停止してしまう場合には、「ベル−ベル−黒BAR」または「ベル−ベル−白BAR」を入賞ラインLNに揃える制御が行われることとなる。
[再遊技役当選時のリール制御]
本実施の形態では、複数種類の再遊技役が同時に当選している場合には、図14に示すように、同時当選した再遊技役の種類および停止操作順に応じて定められた再遊技役を入賞ライン上に最大4コマの引込範囲で揃えて停止させる制御が行われる。図14は、複数のリプレイが同時当選したときのリール制御を説明するための図である。
たとえば、リプレイGR1(通常リプレイ+昇格リプレイ1)が当選し、左中右の順番で停止操作がなされた場合には、当選した再遊技役のうち昇格リプレイ1の組合せを入賞ラインLNに揃えて停止させる制御を行い、左中右以外の順番で停止操作がなされた場合には、通常リプレイの組合せを入賞ラインLNに揃えて停止させる制御を行う。その他の再遊技役に当選したときについても図14に示すリール制御が行われる。
ここで、図3に示すように、昇格リプレイ1、昇格リプレイ2および通常リプレイを構成する図柄は、左リール2L、中リール2C、右リール2Rの全てにおいて5コマ以内に配置されているため、リプレイGR1〜6のいずれかに当選したときには、停止操作順に応じて、ストップスイッチ8L、8C、8Rの停止操作タイミングにかかわらず、昇格リプレイ1、昇格リプレイ2または通常リプレイが必ず入賞するようにリール制御が行われる。このように、リプレイGR1〜6とで、昇格リプレイ1、2に入賞させるための操作手順として異なる操作手順が設定されている。
このため、リプレイGR1〜6が内部抽選の対象となるRT1において、リプレイGR1〜6のいずれかが当選していれば1/6の確率で昇格リプレイが入賞することとなり、RT0に移行することとなる。
また、図3に示すように、転落リプレイおよび通常リプレイを構成する図柄は、左リール2L、中リール2C、右リール2Rの全てにおいて5コマ以内に配置されているため、リプレイGR11〜13のいずれかに当選したときには、停止操作順に応じて、ストップスイッチ8L、8C、8Rの停止操作タイミングにかかわらず、転落リプレイまたは通常リプレイが必ず入賞するようにリール制御が行われる。このように、リプレイGR11〜13とで、転落リプレイを回避するための操作手順として異なる操作手順が設定されている。
このため、リプレイGR11〜13が内部抽選の対象となるRT0において、リプレイGR11〜13のいずれかが当選していれば1/3の確率で通常リプレイが入賞してRT1への移行を回避できる一方で、2/3の確率で転落リプレイが入賞してRT1に移行することとなる。
また、図3に示すように、特殊リプレイおよび通常リプレイを構成する図柄は、左リール2L、中リール2C、右リール2Rの全てにおいて5コマ以内に配置されているため、リプレイGR21〜23のいずれかに当選したときには、停止操作順に応じて、ストップスイッチ8L、8C、8Rの停止操作タイミングにかかわらず、特殊リプレイまたは通常リプレイが必ず入賞するようにリール制御が行われる。このように、リプレイGR21〜23とで、特殊リプレイを入賞させるための操作手順として異なる操作手順が設定されている。
このため、リプレイGR21〜23が内部抽選の対象となるRT0において、リプレイGR21〜23のいずれかが当選していれば1/3の確率で特殊リプレイが入賞してRT2へ移行することとなる。
このように、リプレイGR1〜6、リプレイGR11〜13、リプレイGR21〜23、すなわち押し順リプのいずれかが当選した場合には、リールの停止順に応じて、遊技状態が移行するため、遊技者の有利度を異ならせることができる。なお、押し順リプのいずれかに当選したときには、リールの停止順および停止タイミングにかかわらず、次のゲームにおいて一律に賭数が自動設定される。この点では、押し順リプに当選したゲームにおいては、ストップスイッチ8L、8C、8Rの操作態様(操作手順および操作タイミング)にかかわらず同一の価値が付与されると言える。
[小役当選時のリール制御]
次に、複数種類の小役が同時に当選している場合には、図15に示すように、同時当選した小役の種類および停止操作順に応じて定められた小役を入賞ライン上に最大4コマの引込範囲で揃えて停止させる制御が行われる。図15は、複数の小役が同時当選したときのリール制御を説明するための図である。
たとえば、左ベル1(右下がりベル+上段ベル5+上段ベル8)が当選し、左第1停止で停止操作を行った場合には、当選した小役のうち右下がりベルの組合せを入賞ラインLNに揃えて停止させる制御を行い、中第1停止または右第1停止で停止操作がなされた場合には、上段ベル5、上段ベル8または移行出目のいずれかの組合せを入賞ラインLNに揃えて停止させる制御を行う。その他の小役に当選したときについても図15に示すリール制御が行われる。
ここで、図3に示すように、右下がりベルの構成図柄は、全てのリールにおいて5コマ以内に配置されており、左ベル1〜4が当選した場合に、左第1停止にて停止操作を行った場合には、停止操作のタイミングにかかわらず、必ず右下がりベルを入賞ラインLNに揃える制御が行われる一方で、上段ベル1〜8を構成する図柄は、全てのリールにおいて5コマを超えて配置されている箇所があるため、左ベル1〜4が当選した場合でも、中第1停止または右第1停止にて停止操作を行った場合には、当選した上段ベル1〜8の構成図柄の引込範囲となる適切なタイミングで停止操作を行わなければ、当選した上段ベルを入賞ラインLNに揃えることはできず、その場合には、移行出目が入賞ラインLNに揃うように制御される。
また、図3に示すように、中段ベルの構成図柄は、全てのリールにおいて5コマ以内に配置されており、中ベル1〜4が当選した場合に、中第1停止にて停止操作を行った場合には、停止操作のタイミングにかかわらず、必ず中段ベルを入賞ラインLNに揃える制御が行われる一方で、上段ベル1〜8を構成する図柄は、全てのリールにおいて5コマを超えて配置されている箇所があるため、中ベル1〜4が当選した場合でも、左第1停止または右第1停止にて停止操作を行った場合には、当選した上段ベル1〜8の構成図柄の引込範囲となる適切なタイミングで停止操作を行わなければ、当選した上段ベルを入賞ラインLNに揃えることはできず、その場合には、移行出目が入賞ラインLNに揃うように制御される。
さらに、図3に示すように、右下がりベルの構成図柄は、全てのリールにおいて5コマ以内に配置されており、右ベル1〜4が当選した場合に、右第1停止にて停止操作を行った場合には、停止操作のタイミングにかかわらず、必ず右下がりベルを入賞ラインLNに揃える制御が行われる一方で、上段ベル1〜8を構成する図柄は、全てのリールにおいて5コマを超えて配置されている箇所があるため、右ベル1〜4が当選した場合でも、左第1停止または中第1停止にて停止操作を行った場合には、当選した上段ベル1〜8の構成図柄の引込範囲となる適切なタイミングで停止操作を行わなければ、当選した上段ベルを入賞ラインLNに揃えることはできず、その場合には、移行出目が入賞ラインLNに揃うように制御される。
このように本実施の形態では、左ベル、中ベル、右ベル、すなわち押し順ベルのいずれかが当選した場合には、当選役の種類に応じた特定の操作手順で停止操作を行うことで、右下がりベルまたは中段ベルが必ず入賞する一方で、当選役の種類に応じた特定の操作手順以外の操作手順で停止操作を行うことで、1/4で上段ベルが揃うが、3/4で上段ベルが揃わず移行出目が揃うこともある。なお、特にRT0、2、3においては、移行出目が停止することでRT1へ移行することとなる。
このため、押し順ベルの当選時には、当選役の種類に応じた特定の操作手順で操作されたか否かによって払い出されるメダル数の期待値を変えることができる。すなわち押し順ベルのいずれかが当選しても、その種類が分からなければ意図的に特定の操作手順を選択することはできず、図15に示すように、当選した押し順ベルの種類に対応した特定の操作手順で操作できれば、右下がりベルまたは中段ベルを確実に入賞させることにより確実にメダルを獲得できるものの、特定の操作手順で操作できなければ一定の割合でしかメダルを獲得することができない。なお、押し順ベルの当選時には、当選役の種類に応じた特定の操作手順で操作できさえすれば、リールの停止タイミングにかかわらず、右下がりベルまたは中段ベルが必ず入賞して常に8枚のメダルが払い出される。すなわち、押し順ベルに当選したゲームにおいて、当選役の種類に応じた特定の操作手順でストップスイッチが操作されたときには、操作タイミングにかかわらず同一の価値が付与される。
また、特に図示しないが、ベル(中段ベル+右下がりベル)が当選した場合には、リールの停止順および操作のタイミングにかかわらず、入賞ラインLNに当選した小役のうち右下がりベルの組合せが揃うように制御される。なお、ベル(中段ベル+右下がりベル)の当選時には、操作手順および操作タイミングにかかわらず、右下がりベルが必ず入賞して常に8枚のメダルが払い出される。すなわち、ベルに当選したゲームにおいては、ストップスイッチの操作態様(操作手順および操作タイミング)にかかわらず同一の価値が付与される。
上記で説明した、押し順リプおよび押し順ベルは、演出状態がアシストタイム(AT)に制御されたときに実行されるナビ演出によって、リールの停止順が遊技者に報知されるようになっている。このナビ演出が実行されることによって、遊技者は、有利となる、あるいは不利とならない入賞を発生させることができる。そのため、以下では、押し順リプおよび押し順ベルをナビ対象役とも称する。また、ベル(中段ベル+右下がりベル)は、ストップスイッチの操作態様(操作手順および操作タイミング)にかかわらず右下がりベルが入賞するため、入賞の取りこぼしのない役と言える。そのため、以下では、ベル(中段ベル+右下がりベル)を取りこぼし無役とも称する。また、その他の役(弱チェリー、強チェリー、中段チェリー、弱スイカ、強スイカ)は、ストップスイッチの操作手順にかかわらず、操作タイミングが合わなければ入賞を発生させることはできないため、目押しが必要な役と言える。そのため、以下では、弱チェリー、強チェリー、中段チェリー、弱スイカ、および強スイカを目押し役とも称する。
[遊技状態の遷移]
本実施の形態では、図9および図10に示すように、遊技状態がRT0〜3のいずれかに制御される。
RT0は、RT1において昇格リプレイが入賞したとき(RT1においてリプレイGR1〜6のいずれかが当選し、昇格リプレイが入賞する順番で停止操作がなされたとき)に移行する。そして、RT0は、RT0に移行してからのゲーム数にかかわらず、転落リプレイの入賞または移行出目の停止によりRT1に移行するか、特殊リプレイの入賞によりRT2に移行することで終了する。
RT0における再遊技役の当選確率は、約1/2.08であり、1ゲームあたりのメダルの払出率は1以上となる。前述のように再遊技役としては、通常リプレイ、ベルリプレイ、リプレイGR11〜13、リプレイGR21〜23のみが内部抽選の対象とされており、通常リプレイ、ベルリプレイ、転落リプレイ、特殊リプレイが入賞し得る。
RT1は、RT0、RT2、RT3において移行出目が停止するか、RT0において転落リプレイが入賞したときに移行する。そして、RT1は、昇格リプレイが入賞してRT0に移行することで終了する。
RT1における再遊技役の当選確率は、約1/7.31であり、1ゲームあたりのメダルの払出率は1未満となる。前述のように再遊技役としては、ベルリプレイ、リプレイGR1〜6のみが内部抽選の対象とされており、通常リプレイ、ベルリプレイ、昇格リプレイが入賞し得る。
RT2は、RT0において特殊リプレイが入賞したときに移行する。そして、RT2は、移行出目が停止してRT1に移行することで終了する。
RT2における再遊技役の当選確率は、約1/1.37であり、1ゲームあたりのメダルの払出率は1以上となる。前述のように再遊技役としては、通常リプレイ、特別リプレイのみが内部抽選の対象とされており、通常リプレイ、特別リプレイが入賞し得る。
RT3は、設定変更後に移行する。そして、RT3は、RT3に移行してからのゲーム数にかかわらず、移行出目が停止してRT1に移行することで終了する。
RT3における再遊技役の当選確率は、約1/7.31であり、1ゲームあたりのメダルの払出率は1未満となる。前述のように再遊技役としては、通常リプレイ、ベルリプレイのみが内部抽選の対象とされており、通常リプレイ、ベルリプレイのみが入賞し得る。
RT0〜3のうちRT0、2は、再遊技役の当選確率が高確率となり、1ゲームあたりのメダルの払出率がRT1、3に比較して高い点において、RT1、3よりも遊技者にとって有利な状態といえる。さらにRT2は、RT0よりもさらに再遊技役の当選確率が高確率となり、1ゲームあたりのメダルの払出率がRT0に比較して高い点において、RT0よりも有利な状態といえる。
本実施の形態におけるスロットマシンは、遊技状態がRT0〜3であるときに、サブ制御部91により、内部抽選結果やリールの停止順を報知するナビ演出を実行可能な報知期間となるATに演出状態を制御可能となっている。
ここで本実施の形態の遊技状態の移行状況について説明すると、図9に示すように、設定変更後にRT3に移行する。
RT3では、移行出目が停止することで、RT1に移行する。
RT3において左ベル1〜4、中ベル1〜4、右ベル1〜4のいずれかが当選し、かつ小役を入賞させることができなかった場合に移行出目が停止することとなるため、設定変更後に移行したRT3において左ベル1〜4、中ベル1〜4、右ベル1〜4のいずれかが当選し、かつ小役を入賞させることができなかった場合に、RT1に移行することとなる。
RT1では、昇格リプレイが入賞することでRT0に移行する。
RT1においてリプレイGR1〜6が当選し、停止順が正解することで昇格リプレイが入賞することとなるため、RT1では、リプレイGR1〜6が当選し、停止順に正解することでRT0へ移行することとなる。
RT0では、転落リプレイが入賞するか、移行出目が停止することでRT1に移行し、特殊リプレイが入賞することでRT2へ移行する。
RT0においてリプレイGR11〜13が当選し、停止順が不正解であると転落リプレイが入賞する。また、リプレイGR21〜23が当選し、停止順が正解すると特殊リプレイが入賞する。また、RT0において左ベル1〜4、中ベル1〜4、右ベル1〜4のいずれかが当選し、かつ小役を入賞させることができなかった場合に移行出目が停止する。このため、RT0では、リプレイGR11〜13が当選し、停止順が不正解となるか、左ベル1〜4、中ベル1〜4、右ベル1〜4のいずれかが当選し、小役を入賞させることができなかった場合にRT1へ移行し、リプレイGR21〜23が当選し、停止順が正解することでRT2へ移行することとなる。
RT2では、移行出目が停止することでRT1に移行する。
RT2において左ベル1〜4、中ベル1〜4、右ベル1〜4のいずれかが当選し、かつ小役を入賞させることができなかった場合に移行出目が停止する。このため、RT2では左ベル1〜4、中ベル1〜4、右ベル1〜4のいずれかが当選し、小役を入賞させることができなかった場合にRT1へ移行することとなる。
サブ制御部91は、後述のAT(ART)に制御されている場合には、遊技状態に応じたナビ対象役に当選することにより、ナビ演出を実行する。遊技状態に応じたナビ対象役とは、RT1であるときにはリプレイGR1〜6であり、RT0であるときにはリプレイGR11〜13、リプレイGR21〜23である。また、RT0、1、2のいずれにおいても、押し順ベルが共通のナビ対象役である。
本実施の形態のナビ演出は、液晶表示器51からのナビ画像の表示と、スピーカ53、54からのナビ音声の出力とによって行われる。ナビ画像として、たとえば、リプレイGR1や左ベルに当選したときには、「左だ!!」「中だ!!」「右だ!!」(リール2Lが第1停止、リール2Cが第2停止、リール2Rが第3停止であることを示す)や「左だ!!」「右だ!!」「中だ!!」(リール2Lが第1停止、リール2Cが第3停止、リール2Rが第2停止であることを示す)といったストップスイッチ8L、8C、8Rの押下順序を示す押下順序画像を表示する。また、ナビ音声として、たとえば、「左中右!」(リール2Lが第1停止、リール2Cが第2停止、リール2Rが第3停止であることを示す)や「左右中!」(リール2Lが第1停止、リール2Cが第3停止、リール2Rが第2停止であることを示す)といったストップスイッチの押下順序を示す音声を出力する。なお、本実施の形態において、ナビ画像およびナビ音声は、遊技者が最初あるいは次に押下すべきストップスイッチのみが報知される。したがって、全リールの回転中であれば、たとえば最初に左リール2Lを停止させるための報知がされ、リール2Lを停止させると次に中リール2Cを停止させるための報知がされ、リール2Lおよびリール2Cを停止させると次に右リール2Rを停止させるための報知がされる。他の対象役に関しても、当選した対象役に応じたナビ画像が液晶表示器51から表示されるとともにナビ音声がスピーカ53、54から出力される。
リプレイGR1〜6に当選したときのナビ演出としては、当選状況に応じて昇格リプレイを入賞させるための停止順(図14参照)が報知される。
リプレイGR11〜13に当選したときのナビ演出としては、当選状況に応じて転落リプレイを回避するための停止順(図14参照)が報知される。
リプレイGR21〜23に当選したときのナビ演出としては、当選状況に応じて特殊リプレイを入賞させるための停止順(図14参照)が報知される。
また、押し順ベルのいずれかに当選したときのナビ演出としては、右下がりベルまたは中段ベルを確実に入賞させるための停止順(図15参照)が報知される。
以上のように、本実施の形態におけるナビ演出は、遊技者にとって有利となる操作手順を想起させるメッセージが、ナビ対象役の種類にかかわらず同じ態様で報知される。このため、遊技者は、当選したナビ対象役の種類を意識せずに遊技者にとって有利となる操作手順で操作することができる。
そして、ナビ演出が実行されることにより、意図的に当選した昇格リプレイ入賞、特殊リプレイ入賞、ベル入賞を入賞させること、転落リプレイの入賞、移行出目の停止を回避させることができる。
なお、ナビ演出の態様は、このような態様に限らず、遊技者が当選状況に応じて区別可能な態様であればどのようなものであってもよい。また、ナビ演出は、液晶表示器51に表示するものに限らず、演出効果LED52、スピーカ53、54、リールLED55などを用いて実行するものであってもよい。
本実施の形態においてサブ制御部91は、後述するペナルティ期間以外で抽選対象役(本実施の形態では、弱スイカ、強スイカ、弱チェリー、強チェリー、中段チェリー)が当選した場合にART(RT2でATに制御される状態)に制御する権利であるナビストックを付与するか否かを決定するナビストック抽選を行う。ナビストック抽選では、0を含むナビストック数を決定することにより、ナビストック数を付与するか否かおよび付与する場合にはその個数が決定される。
ナビストック数とは、所定ゲーム数にわたりARTに制御される権利の数を示す。ナビストック数を1消費(減算)することにより、所定ゲーム数の間、ARTに制御され、その間ナビ演出が実行される。このため、決定されたナビストック数が多い程、遊技者にとって有利度合いが高いといえる。本実施の形態では、中段チェリー、強チェリー、強スイカ、弱チェリー、弱スイカの順で、ナビストックの当選確率が高く、かつ付与される平均ナビストック数が高く設定されており、遊技者にとっての有利度合いが高くなる。
なお、ナビストック数が残っているときに、ナビストック数を新たに獲得したときには、残っているナビストック数に今回獲得したナビストック数を上乗せ加算させる。
サブ制御部91は、ナビストック抽選において1以上のナビストックが決定されたときに、ナビストック数をRAM91cの所定領域に格納する。そして、RAM91cのナビストックの有無に基づき、ARTに制御するか否かを特定する。ARTに制御されていない状態で1以上のナビストックが当選している場合には、所定ゲーム数(本実施の形態では最大32ゲーム)にわたり内部的に前兆状態に制御し、ART確定報知を経てARTの当選が報知された後にATに制御する。このATに制御される期間を準備状態と呼ぶ。
サブ制御部91は、準備状態の制御を開始すると、対象役が当選した場合にナビ演出を実行する。まず、準備状態に移行後は、RT1に制御されており、この間は、リプレイGR1〜6の当選時に昇格リプレイを入賞させる停止順をナビ演出により報知する。これにより報知された停止順に従って停止操作を行うことにより昇格リプレイが入賞して、RT1からRT0に移行させることが可能となる。なお、報知された停止順と異なる停止順にて停止操作を行った結果、昇格リプレイが入賞しなかった場合は、その時点で準備状態の制御も終了する。
また、準備状態の制御開始後は、RT0〜2のどの遊技状態であっても押し順ベルの当選時にはベルを入賞させる停止順が報知されるので、報知された停止順に従って停止操作を行うことにより、確実にメダルを獲得することも可能となる。
RT1において昇格リプレイが入賞し、RT0に移行した後は、リプレイGR11〜13の当選時に、転落リプレイの入賞を回避する停止順をナビ演出により報知する。
リプレイGR11〜13の当選時に報知された停止順に従って停止操作を行うことにより転落リプレイの入賞を回避して、RT0からRT1への移行を回避することが可能となる。なお、報知された停止順と異なる停止順にて停止操作を行った結果、転落リプレイが入賞してRT1へ移行した場合は、その時点で準備状態の制御も終了する。
また、RT0に移行した後、リプレイGR21〜23の当選時に、特殊リプレイを入賞させる停止順をナビ演出により報知する。
リプレイGR21〜23の当選時に報知された停止順に従って停止操作を行うことにより特殊リプレイを入賞させて、RT0からRT2へ移行させることが可能となり、特殊リプレイが入賞してRT2へ移行することに伴ってARTが開始することとなる。なお、報知された停止順と異なる停止順にて停止操作を行った結果、通常リプレイが入賞した場合には、準備状態の制御を継続する。
RT0において特殊リプレイが入賞し、RT2に移行することで、次ゲームのスタート操作を契機に、ナビストックを1減算し、ARTの残りゲーム数として所定ゲーム数(本実施の形態では50ゲーム)をRAM91cに設定し、ARTの制御の開始に伴いARTの残りゲーム数の計数を開始する。
RT2への移行に伴ってARTを開始した後は、1ゲームの開始毎にARTの残りゲーム数を1ずつ減算し、さらに1ゲーム毎に、押し順ベル、ナビストック抽選の対象役、上乗せ抽選の対象役が当選しているか、を判定し、押し順ベルが当選している場合には、ベルを入賞させる停止順を報知するナビ演出を実行する。押し順ベルの当選時に報知された停止順に従って停止操作を行うことによりベルを入賞させることができるとともに、RT1への移行を回避することが可能となる。なお、報知された停止順と異なる停止順にて停止操作を行った結果、移行出目が停止してRT1へ移行した場合は、その時点でARTの制御も終了する。
また、ART中においては、ナビストック抽選の対象役が当選している場合に、ナビストック抽選を行い、1以上のナビストックが当選した場合にはナビストック数を加算(上乗せ)する。
また、ART中においては、上乗せ抽選の対象役(本実施の形態では、弱スイカ、強スイカ、弱チェリー、強チェリー、中段チェリー、特別リプレイ)が当選した場合には、ARTのゲーム数を上乗せするか否かを決定する上乗せ抽選を行う。上乗せ抽選では、0を含む上乗せゲーム数を決定することにより、ゲーム数を上乗せするか否かおよび上乗せする場合にはそのゲーム数が決定される。上乗せ抽選に当選した場合には、RAM91cの残りゲーム数に当選したゲーム数を加算する。
本実施の形態では、特別リプレイ、中段チェリー、強チェリー、強スイカ、弱チェリー、弱スイカの順で、上乗せされる確率が高く、かつ上乗せされる平均ゲーム数が高く設定されており、遊技者にとっての有利度合いが高くなる。
また、ART開始後の各ゲームにおいてARTの残りゲーム数を1ずつ減算した後に残りゲーム数が0となった場合には、ナビストックが残っているか否かを判定し、ナビストックが残っていれば、次ゲームのスタート操作を待って、ARTの制御を再開する。一方、ナビストックが残っていない場合には、ARTの制御を終了させる。そして、ARTの制御の終了に伴い、押し順ベルが当選してもナビ演出が実行されなくなるため、移行出目が停止する可能性が高まり、移行出目が停止することでRT1に移行することとなる。
本実施の形態においてメイン制御部41は、図11に示すように、押し順ベルのうち、左リールを第1停止とする停止順で8枚のメダルを確実に獲得できる左ベルの当選確率が、中リールまたは右リールを第1停止とする停止順で8枚のメダルを確実に獲得できる中ベルまたは右ベルの当選確率よりも低く設定されている。
一方サブ制御部91は、準備状態にもARTにも制御されておらず、またはナビ演出も実行されていない状況において、左リールを第1停止とする停止順以外の停止順、すなわち中リールまたは右リールを第1停止とする停止順にて停止操作がされた場合に、一定期間(本実施の形態では10ゲーム)にわたりペナルティ期間に制御する。なお、サブ制御部91は、準備状態やARTに制御していない状態でもナビ演出を実行することがあり、中リールまたは右リールを第1停止とする停止順を報知するナビ演出が実行され、それに従って中リールまたは右リールを第1停止とする停止順にて停止操作を行った場合には、ペナルティ期間に制御されることはない。
ペナルティ期間では、抽選対象役が当選してもナビストック抽選が行われず、準備状態にもARTにも制御されておらず、またはナビ演出も実行されていない状況において、左リールを第1停止とする停止順以外の停止順にて停止操作がされることでペナルティ期間に制御され、遊技者にとって不利益となることから、このような状況においては、左リールを第1停止とする停止操作を遊技者に対して促すことが可能となり、これによりATに制御されている状態と、ATに制御されていない状態と、で押し順ベルの当選時にメダルの獲得が可能となる割合の差を大きくすることができる。
[指標図柄]
本実施の形態では、入賞役として、図16に示すように、入賞ラインLNに役として定められた所定の図柄の組合せ(図16では「ベル−スイカ−黒7」)が揃ったときに入賞するとともに、かつ所定の図柄組合せが揃うことにより無効ラインLM1〜LM4のいずれかに指標となる図柄の組合せ(図16では「スイカ−スイカ−スイカ」)が揃うことにより、無効ラインLM1〜LM4のいずれかに揃った図柄の組合せによって入賞したように見せるようにした指標図柄役を含む。以下では、指標図柄役の入賞時に無効ラインLM1〜LM4のいずれかに揃う図柄の組合せを、指標となる図柄の組合せと呼び、指標となる図柄の組合せを構成する図柄を指標図柄と呼ぶ。
本実施の形態では、入賞時に「ベル−ベル−ベル」の組合せが無効ラインLM3に揃うこととなる右下がりベル、入賞時に「ベル−ベル−ベル」の組合せが無効ラインLM1に揃うこととなる上段ベル1〜8、入賞時に「黒7−スイカ−スイカ」、「白7−スイカ−スイカ」、「スイカ−スイカ−スイカ」の組合せが無効ラインLM3に揃うこととなる右下がりスイカ、入賞時に「黒7−スイカ−スイカ」、「白7−スイカ−スイカ」、「スイカ−スイカ−スイカ」の組合せが無効ラインLM1に揃うこととなる上段スイカが指標図柄役に該当する。
さらに、本実施の形態では、入賞時に「ベル−ベル−ベル」の組合せが無効ラインLM4に揃うこととなるベルリプレイ、入賞時に「リプレイ−リプレイ−スイカ/リプレイ/プラム/チェリー/網7/白7」、「プラム−リプレイ−スイカ/リプレイ/プラム/チェリー/網7/白7」の組合せが無効ラインLM2に揃うこととなる下段リプレイ、入賞時に「リプレイ−リプレイ−リプレイ」、「リプレイ−リプレイ−プラム」、「プラム−リプレイ−リプレイ」、「プラム−リプレイ−プラム」の組合せが無効ラインLM4に揃うこととなる転落リプレイ、入賞時に「リプレイ−リプレイ−ベル」、「プラム−リプレイ−ベル」の組合せが無効ラインLM2に揃うこととなる昇格リプレイ2、入賞時に「白BAR−白BAR−白BAR」、「白BAR−白BAR−黒BAR」、「白BAR−黒BAR−黒BAR」、「黒BAR−白BAR−白BAR」、「黒BAR−白BAR−黒BAR」、「黒BAR−黒BAR−黒BAR」の組合せが無効ラインLM4に揃うこととなる特別リプレイが指標図柄役に該当する。
これら指標図柄役のうち、右下がりベル、上段ベル1〜8、右下がりスイカ、上段スイカ、ベルリプレイは、その指標となる図柄の組合せの全てが同一の指標図柄にて構成される組合せ(たとえば、「ベル−ベル−ベル」、「スイカ−スイカ−スイカ」)を含む。また、下段リプレイ、転落リプレイ、特別リプレイは、その指標となる図柄の組合せの全てが同一の指標図柄または互いに類似する指標図柄にて構成される組合せ(たとえば、「リプレイ/プラム−リプレイ−リプレイ/プラム」、「黒BAR/白BAR−黒BAR/白BAR−黒BAR/白BAR」)を含む。
また、本実施の形態では、入賞役として、指標図柄役の入賞時に無効ラインLM1〜LM4のいずれかに揃う指標となる図柄の組合せが入賞ラインLNに揃ったときに入賞する特定役を含む。
本実施の形態では、入賞ラインLNに「ベル−ベル−ベル」が揃う中段ベル、入賞ラインLNに「黒7/白7/スイカ−スイカ−スイカ」が揃うことで入賞する中段スイカ、入賞ラインLNに「リプレイ/プラム−リプレイ−リプレイ/プラム」が揃う通常リプレイ、入賞ラインLNに「リプレイ/プラム−リプレイ−ベル」が揃う昇格リプレイ1が特定役に該当する。
これら特定役のうち、中段ベルと対応する指標図柄役としての上段ベル1〜8、右下がりベルはいずれも8枚のメダルの付与を伴う小役であり、中段スイカと対応する指標図柄役としての右下がりスイカおよび上段スイカはいずれも5枚のメダルの付与を伴う小役であり、通常リプレイと対応する指標図柄役としての下段リプレイおよび転落リプレイはいずれも再遊技の付与を伴う再遊技役であり、昇格リプレイ1と対応する指標図柄役としての昇格リプレイ2はともに再遊技役の付与を伴う再遊技役である。すなわち特定役は、当該特定役が入賞したゲームにおいて、当該特定役を構成する図柄の組合せが無効ラインLM1〜LM4のいずれかに揃う指標図柄役が入賞したゲームにおいて付与される価値(メダル数や再遊技など)と同一の価値を付与する役を含む。
[演出の制御内容]
次に、本実施の形態のスロットマシン1のサブ制御部91により実施される演出の制御の内容について図17〜図30に基づいて説明する。
サブ制御部91は、前述のように各リール2L、2C、2Rの手前側(遊技者側)に配置された液晶表示器51において表示領域51aに種々の演出用画像を表示させることが可能であり、ゲーム終了後、次ゲームが開始してリールの停止操作が有効となるまでの期間においては、表示領域51aの透過領域51bと非透過領域の双方に画像を表示可能とされており、たとえば、図17に示すように、透過領域51bと非透過領域の双方の領域に画像を表示することができるようになっている。
また、ゲームの開始後、リールの停止操作が有効となった後、全てのリール2L、2C、2Rが停止するまでの期間においては、図18に示すように、透過領域51bのうち入賞ラインLNと重なる演出禁止領域Aには画像を表示させず、非透過領域と透過領域51bのうち演出禁止領域A以外の領域に画像を表示可能としている。
また、サブ制御部91は、ベルや押し順ベル以外の小役や再遊技役である一般役が当選した可能性を示唆する一般役当選示唆演出を実行可能である。
一般役当選示唆演出は、ゲーム開始時、第1停止時、第2停止時、第3停止時に、当選した一般役を示唆する画像を液晶表示器51に表示させることにより一般役が当選した可能性および当選した可能性の高い一般役の種類が示唆される演出である。
たとえば、強スイカ、弱スイカの当選時、すなわち入賞ラインLNまたは無効ラインLM1、LM3に「黒7/白7/スイカ−スイカ−スイカ」の組合せが揃う可能性がある状況において、一般役当選示唆演出として「スイカ」の図柄画像、「スイカ」を想起する緑色の画像などを液晶表示器51に表示することで、入賞ラインLNまたは無効ラインLM1、LM3に「黒7/白7/スイカ−スイカ−スイカ」の組合せが揃う可能性が示唆される。
また、ベルリプレイの当選時、すなわち無効ラインLM4に「ベル−ベル−ベル」の組合せが揃う可能性がある状況において、一般役当選示唆演出として「ベル」の図柄画像、「ベル」を想起する黄色の画像などを液晶表示器51に表示することで、無効ラインLM4に「ベル−ベル−ベル」の組合せが揃う可能性が示唆される。
また、通常リプレイ、リプレイGR1〜6、リプレイGR11〜13、リプレイGR21〜23の当選時、すなわち入賞ラインLNまたは無効ラインLM2、LM4に「リプレイ/プラム−リプレイ−リプレイ/プラム」の組合せが揃う可能性がある状況において、一般役当選示唆演出として「リプレイ(プラム)」の図柄画像、「リプレイ(プラム)」を想起する青色の画像などを液晶表示器51に表示することで、入賞ラインLNまたは無効ラインLM2、LM4に「リプレイ/プラム−リプレイ−リプレイ/プラム」の組合せが揃う可能性が示唆される。
また、特別リプレイの当選時、すなわち無効ラインLM4に「黒BAR/白BAR−黒BAR/白BAR−黒BAR/白BAR」の組合せが揃う可能性がある状況において、一般役当選示唆演出として「BAR」の図柄画像、「BAR」を想起する黒色の画像などを液晶表示器51に表示することで、無効ラインLM4に「黒BAR/白BAR−黒BAR/白BAR−黒BAR/白BAR」の組合せが揃う可能性が示唆される。
サブ制御部91は、前述のようにゲームの開始後、リールの停止操作が有効となった後、全てのリール2L、2C、2Rが停止操作されるまでの期間においては、図18に示すように、透過領域51bのうち入賞ラインLNと重なる演出禁止領域Aには画像を表示させず、非透過領域と透過領域51bのうち演出禁止領域A以外の領域に画像を表示可能としているが、さらに一部のリールの無効ラインLM1〜LM4が通る領域に指標図柄役の指標となる図柄の組合せを構成する指標図柄が停止し、他のリールが停止する前に、当該指標図柄が無効ラインLM1〜LM4に揃い得る指標図柄役を含む一般役が当選している可能性を示唆する一般役当選示唆演出が実行されているときに、図19に示すように、液晶表示器51の透過領域51bにおいて一般役当選示唆演出により示唆された指標図柄が停止した領域と重なる演出禁止領域Bに画像を表示させないようになっている。
演出禁止領域Bは、リールの停止状況および指標図柄の停止位置に応じて異なる。たとえば、図19(a)に示すように、指標図柄が左リールの上段に停止し、中リールおよび右リールが変動している場合には、透過領域51bにおいて、指標図柄が停止した左リールの上段に重なる領域が画像を表示させない演出禁止領域Bとなる。
また、図19(b)に示すように、指標図柄が左リールの上段および中リールの上段に停止し、右リールが変動している場合には、透過領域51bにおいて、指標図柄が停止した左リールの上段および中リールの上段に重なる領域が画像を表示させない演出禁止領域Bとなる。
また、図19(c)に示すように、指標図柄が左リールの上段および右リールの上段に停止し、中リールが変動している場合には、透過領域51bにおいて、指標図柄が停止した左リールの上段および右リールの上段に重なる領域が画像を表示させない演出禁止領域Bとなる。
また、図19(d)に示すように、指標図柄が左リールの上段および中リールの中段に停止し、右リールが変動している場合には、透過領域51bにおいて、指標図柄が停止した左リールの上段および中リールの中段に重なる領域が画像を表示させない演出禁止領域Bとなる。
また、図19(e)に示すように、指標図柄が左リールの上段および右リールの下段に停止し、中リールが変動している場合には、透過領域51bにおいて、指標図柄が停止した左リールの上段および右リールの下段に重なる領域が画像を表示させない演出禁止領域Bとなる。
また、図19(f)に示すように、指標図柄が左リールの下段に停止し、中リールおよび右リールが変動している場合には、透過領域51bにおいて、指標図柄が停止した左リールの下段に重なる領域が画像を表示させない演出禁止領域Bとなる。
また、図19(g)に示すように、指標図柄が左リールの下段および中リールの中段に停止し、右リールが変動している場合には、透過領域51bにおいて、指標図柄が停止した左リールの下段および中リールの中段に重なる領域が画像を表示させることがない演出禁止領域Bとなる。
また、図19(h)に示すように、指標図柄が左リールの下段および右リールの上段に停止し、中リールが変動している場合には、透過領域51bにおいて、指標図柄が停止した左リールの下段および右リールの上段に重なる領域が画像を表示させない演出禁止領域Bとなる。
また、図19(i)に示すように、指標図柄が左リールの下段および中リールの下段に停止し、右リールが変動している場合には、透過領域51bにおいて、指標図柄が停止した左リールの下段および中リールの下段に重なる領域が画像を表示させない演出禁止領域Bとなる。
また、図19(j)に示すように、指標図柄が左リールの下段および右リールの下段に停止し、中リールが変動している場合には、透過領域51bにおいて、指標図柄が停止した左リールの下段および右リールの下段に重なる領域が画像を表示させることがない演出禁止領域Bとなる。
また、サブ制御部91は、一部のリールの無効ラインLM1〜LM4が通る領域に指標図柄役の指標となる図柄の組合せを構成する指標図柄が停止し、他のリールが停止する前に、特定の演出が実行されているときに、図20に示すように、液晶表示器51の透過領域51bにおいて他のリールの無効ラインLM1〜LM4が通る領域のうち、停止済みリールの一般役当選示唆演出により示唆された指標図柄と同じ無効ラインが通る領域と重なる演出禁止領域Cに画像を表示させないようになっている。ここで、特定の演出には、当該指標図柄が無効ラインLM1〜LM4に揃い得る指標図柄役を含む一般役が当選している可能性を示唆する一般役当選示唆演出、取りこぼし無役(本実施の形態ではベル)が当選していることを報知する取りこぼし無役当選報知演出、および押し順ベルなどのナビ対象役に対応するリールの停止順を報知するナビ演出が含まれる。
演出禁止領域Cは、リールの停止状況および指標図柄の停止位置に応じて異なる。たとえば、図20(a)に示すように、指標図柄が左リールの上段に停止し、中リールおよび右リールが変動している場合には、透過領域51bにおいて、第2停止操作および第3停止操作によって指標図柄が揃い得る無効ラインLM1、LM3の通る中リールの上段、右リールの上段および下段と重なる領域が画像を表示させない演出禁止領域Cとなる。
また、図20(b)に示すように、指標図柄が左リールの上段および中リールの上段に停止し、右リールが変動している場合には、透過領域51bにおいて、第3停止操作によって指標図柄が揃い得る無効ラインLM1の通る右リールの上段と重なる領域が画像を表示させない演出禁止領域Cとなる。
また、図20(c)に示すように、指標図柄が左リールの上段および右リールの上段に停止し、中リールが変動している場合には、透過領域51bにおいて、第3停止操作によって指標図柄が揃い得る無効ラインLM1の通る中リールの上段と重なる領域が画像を表示させない演出禁止領域Cとなる。
また、図20(d)に示すように、指標図柄が左リールの上段および中リールの中段に停止し、右リールが変動している場合には、透過領域51bにおいて、第3停止操作によって指標図柄が揃い得る無効ラインLM3の通る右リールの下段と重なる領域が画像を表示させない演出禁止領域Cとなる。
また、図20(e)に示すように、指標図柄が左リールの上段および右リールの下段に停止し、中リールが変動している場合には、透過領域51bにおいて、第3停止操作によって指標図柄が揃い得る無効ラインLM3の通る中リールの中段と重なる領域が画像を表示させない演出禁止領域Cとなる。
また、図20(f)に示すように、指標図柄が左リールの下段に停止し、中リールおよび右リールが変動している場合には、透過領域51bにおいて、第2停止操作および第3停止操作によって指標図柄が揃い得る無効ラインLM2、LM4の通る中リールの下段、右リールの上段および下段と重なる領域が画像を表示させない演出禁止領域Cとなる。
また、図20(g)に示すように、指標図柄が左リールの下段および中リールの中段に停止し、右リールが変動している場合には、透過領域51bにおいて、第3停止操作によって指標図柄が揃い得る無効ラインLM4の通る右リールの上段と重なる領域が画像を表示させない演出禁止領域Cとなる。
また、図20(h)に示すように、指標図柄が左リールの下段および右リールの上段に停止し、中リールが変動している場合には、透過領域51bにおいて、第3停止操作によって指標図柄が揃い得る無効ラインLM4の通る中リールの中段と重なる領域が画像を表示させない演出禁止領域Cとなる。
また、図20(i)に示すように、指標図柄が左リールの下段および中リールの下段に停止し、右リールが変動している場合には、透過領域51bにおいて、第3停止操作によって指標図柄が揃い得る無効ラインLM2の通る右リールの下段と重なる領域が画像を表示させない演出禁止領域Cとなる。
また、図20(j)に示すように、指標図柄が左リールの下段および右リールの下段に停止し、中リールが変動している場合には、透過領域51bにおいて、第3停止操作によって指標図柄が揃い得る無効ラインLM2の通る中リールの中段と重なる領域が画像を表示させない演出禁止領域Cとなる。
本実施の形態では、一般役当選示唆演出が実行される場合に用いられる複数の演出画像が、リールの停止状況および指標図柄の停止位置に応じて演出禁止領域A、演出禁止領域B、演出禁止領域Cが設定可能となるように、第1〜第9グループの演出画像群として予め分類されている。
図21(a)に示すように、第1グループでは、演出禁止領域は設定されず、透過領域51bおよび非透過領域の全域にわたって画像が表示されることのある演出画像群が属する。第1グループに属する演出画像群は、ゲーム終了後、次ゲームが開始した後、リールの停止操作が有効となる前の期間、すなわち透過領域51bに演出画像が表示された場合であっても、変動中のリールの視認を妨げる虞がない場合に用いる画像群である。
図21(b)に示すように、第2グループでは、透過領域51bの全域にわたって演出禁止領域が設定されており、表示領域51aのうち非透過領域に画像が表示されることのある演出画像群が属する。第2グループに属する演出画像群は、全てのリールが変動中であって、取りこぼし無役当選報知演出およびナビ演出のいずれも実行されなかった場合に用いる画像群である。
図21(c)に示すように、第3グループでは、透過領域51bのうち左リールの中段、中リールの中段、右リールの中段と重なる領域、すなわち入賞ラインLNと重なる領域が演出禁止領域として設定されており、透過領域51bのうち入賞ラインLNと重なる領域以外の領域と非透過領域に画像が表示されることのある演出画像群が分類される。第3グループに属する演出画像群は、全てのリールが変動中であって、取りこぼし無役当選報知演出またはナビ演出が実行された場合に用いる画像群である。また、第3グループに属する演出画像群は、リールの停止操作が有効になった後、一般役当選示唆演出が実行されなかった場合にも用いる画像群である。
図21(d)に示すように、第4グループでは、透過領域51bのうち左リールの上中段、中リールの上中段、右リールの上中下段と重なる領域、すなわち入賞ラインLNおよび無効ラインLM1、LM3と重なる領域が演出禁止領域として設定されており、透過領域51bのうち入賞ラインLNおよび無効ラインLM1、LM3と重なる領域以外の領域と非透過領域に画像が表示されることのある演出画像群が分類される。第4グループに属する演出画像群は、第1停止において指標図柄が左リールの上段に停止し、かつ取りこぼし無役当選報知演出またはナビ演出が実行された場合や、一般役当選示唆演出が実行されており、無効ラインLM1またはLM3のいずれかに指標図柄が揃う可能性が示唆されている場合に用いることのある画像群である。
図21(e)に示すように、第5グループでは、透過領域51bのうち左リールの上中段、中リールの上中段、右リールの上中段と重なる領域、すなわち入賞ラインLNおよび無効ラインLM1と重なる領域が演出禁止領域として設定されており、透過領域51bのうち入賞ラインLNおよび無効ラインLM1と重なる領域以外の領域と非透過領域に画像が表示されることのある演出画像群が分類される。第5グループに属する演出画像群は、第1停止において指標図柄が左リールの上段に停止し、さらに第2停止において指標図柄が中リールまたは右リールの上段に停止し、かつ取りこぼし無役当選報知演出またはナビ演出が実行された場合や、一般役当選示唆演出が実行されており、無効ラインLM1に指標図柄が揃う可能性が示唆されている場合に用いることのある画像群である。
図21(f)に示すように、第6グループでは、透過領域51bのうち左リールの上中段、中リールの中段、右リールの中下段と重なる領域、すなわち入賞ラインLNおよび無効ラインLM3と重なる領域が演出禁止領域として設定されており、透過領域51bのうち入賞ラインLNおよび無効ラインLM3と重なる領域以外の領域と非透過領域に画像が表示されることのある演出画像群が分類される。第6グループに属する演出画像群は、第1停止において指標図柄が左リールの上段に停止し、さらに第2停止において指標図柄が中リールの中段または右リールの下段に停止し、かつ取りこぼし無役当選報知演出またはナビ演出が実行された場合や、一般役当選示唆演出が実行されており、無効ラインLM3に指標図柄が揃う可能性が示唆されている場合に用いることのある画像群である。
図21(g)に示すように、第7グループでは、透過領域51bのうち左リールの中下段、中リールの中下段、右リールの上中下段と重なる領域、すなわち入賞ラインLNおよび無効ラインLM2、LM4と重なる領域が演出禁止領域として設定されており、透過領域51bのうち入賞ラインLNおよび無効ラインLM2、LM4と重なる領域以外の領域と非透過領域に画像が表示されることのある演出画像群が分類される。第7グループに属する演出画像群は、第1停止において指標図柄が左リールの下段に停止し、かつ取りこぼし無役当選報知演出またはナビ演出が実行された場合や、一般役当選示唆演出が実行されており、無効ラインLM2またはLM4に指標図柄が揃う可能性が示唆されている場合に用いることのある画像群である。
図21(h)に示すように、第8グループでは、透過領域51bのうち左リールの中下段、中リールの中下段、右リールの中下段と重なる領域、すなわち入賞ラインLNおよび無効ラインLM2と重なる領域が演出禁止領域として設定されており、透過領域51bのうち入賞ラインLNおよび無効ラインLM2と重なる領域以外の領域と非透過領域に画像が表示されることのある演出画像群が分類される。第8グループに属する演出画像群は、第1停止において指標図柄が左リールの下段に停止し、さらに第2停止において指標図柄が中リールの下段または右リールの下段に停止し、かつ取りこぼし無役当選報知演出またはナビ演出が実行された場合や、一般役当選示唆演出が実行されており、無効ラインLM2に指標図柄が揃う可能性が示唆されている場合に用いることのある画像群である。
図21(i)に示すように、第9グループでは、透過領域51bのうち左リールの中下段、中リールの中段、右リールの上中段と重なる領域、すなわち入賞ラインLNおよび無効ラインLM4と重なる領域が演出禁止領域として設定されており、透過領域51bのうち入賞ラインLNおよび無効ラインLM4と重なる領域以外の領域と非透過領域に画像が表示されることのある演出画像群が分類される。第9グループに属する演出画像群は、第1停止において指標図柄が左リールの下段に停止し、さらに第2停止において指標図柄が中リールの中段または右リールの上段に停止し、かつ取りこぼし無役当選報知演出またはナビ演出が実行された場合や、一般役当選示唆演出が実行されており、無効ラインLM4に指標図柄が揃う可能性が示唆されている場合に用いることのある画像群である。
次に、サブ制御部91が、指標図柄役が当選した可能性を示唆する一般役当選示唆演出の実行に際し、上述の第1〜9グル―プに分類された演出画像群を選択する際に用いられる制御パターンテーブルについて説明する。
[制御パターンテーブル]
指標図柄役が当選した可能性を示唆する一般役当選示唆演出を実行する際に用いられる制御パターンテーブルとしては、図22〜図25に示すように、スイカナビ演出パターン、ベルリプナビ演出パターン、リプレイナビ演出パターン、BARナビ演出パターンがそれぞれ複数登録されている。スイカナビ演出パターンは、入賞ラインLNまたは無効ラインLM1、LM3に「黒7/白7/スイカ−スイカ−スイカ」の組合せが揃う可能性が示唆されるパターンである。ベルリプナビ演出パターンは、入賞ラインLNまたは無効ラインLM3、LM4に「ベル−ベル−ベル」の組合せが揃う可能性が示唆されるパターンである。リプレイナビ演出パターンは、入賞ラインLNまたは無効ラインLM2、LM4に「リプレイ/プラム−リプレイ−リプレイ/プラム」の組合せが揃う可能性が示唆されるパターンである。また、BARナビ演出パターンは、無効ラインLM4に「黒BAR/白BAR−黒BAR/白BAR−黒BAR/白BAR」の組合せが揃う可能性が示唆されるパターンである。
たとえば、図22に示すように、スイカナビ演出パターンのうちスイカナビ演出パターン1では、ゲーム開始時に選択される画像として、第2グループに属する演出画像群、すなわち透過領域51bの全域にわたって演出禁止領域が設定された演出画像群に分類される演出画像が登録されている。
また、スイカナビ演出パターン1では、第1停止時に左上段に「スイカ」、「黒7」または「白7」が停止した場合に選択される画像として、第4グループに属する演出画像群、すなわち透過領域51bの全域にわたって演出禁止領域が設定された演出画像群に分類される演出画像が登録され、第1停止時に左上段に「スイカ」、「黒7」または「白7」が停止し、かつ第2停止時に中上段または右上段に「スイカ」が停止した場合に選択される画像として、第5グループに属する演出画像群、すなわち入賞ラインLNおよび無効ラインLM1と重なる領域が演出禁止領域として設定された演出画像群に分類される演出画像が登録され、第1停止時に左上段に「スイカ」、「黒7」または「白7」が停止し、かつ第2停止時に中中段または右下段に「スイカ」が停止した場合に選択される画像として、第6グループに属する演出画像群、すなわち入賞ラインLNおよび無効ラインLM1と重なる領域が演出禁止領域として設定された演出画像群に分類される演出画像が登録され、左第1停止時に左上段に「スイカ」、「黒7」または「白7」が停止し、かつ第2停止時に中上段にも右上段にも「スイカ」が停止しなかった場合に選択される画像として、第5グループに属する演出画像群、すなわち入賞ラインLNと重なる領域が演出禁止領域として設定された演出画像群に分類される演出画像が登録されている。
また、スイカナビ演出パターン1では、第1停止時に左中段に「スイカ」、「黒7」または「白7」が停止した場合に選択される画像として、第3グループに属する演出画像群、すなわち入賞ラインLNと重なる領域が演出禁止領域として設定された演出画像群に分類される演出画像が登録され、第1停止時に左中段に「スイカ」、「黒7」または「白7」が停止し、かつ第2停止時に中中段または右中段に「スイカ」が停止した場合に選択される画像として、第3グループに属する演出画像群、すなわち入賞ラインLNと重なる領域が演出禁止領域として設定された演出画像群に分類される演出画像が登録され、第1停止時に左中段に「スイカ」、「黒7」または「白7」が停止し、かつ第2停止時に中中段または右中段に「スイカ」が停止しなかった場合に選択される画像として、第3グループに属する演出画像群、すなわち入賞ラインLNと重なる領域が演出禁止領域として設定された演出画像群に分類される演出画像が登録されている。
また、スイカナビ演出パターン1では、第1停止時に左上段にも左中段にも「スイカ」、「黒7」または「白7」のいずれも停止しなかった場合に選択される画像として、第3グループに属する演出画像群、すなわち入賞ラインLNと重なる領域が演出禁止領域として設定された演出画像群に分類される演出画像が登録されている。
また、スイカナビ演出パターン1では、第3停止時に選択される画像として、リール2L、2C、2Rの停止位置にかかわらず、第1グループに属する演出画像群、すなわち演出禁止領域は設定されず、透過領域51bおよび非透過領域の全域にわたって画像が表示されることのある演出画像群に分類される演出画像が登録されている。
また、第1停止時に左リール以外のリールが停止した場合に選択される画像として、停止したリールの停止位置にかかわらず、第2グループに属する演出画像群、すなわち透過領域51bの全域にわたって演出禁止領域が設定された演出画像群に分類される演出画像、特にペナルティとなる停止順である旨を報知する演出画像が登録されている。
このようにスイカナビ演出パターン1では、ゲームの開始後、リールの停止操作が有効となるまでの期間において、透過領域51bに画像が表示されない演出画像が選択され、一部のリールの無効ラインLM1、LM3が通る領域に「スイカ」(左リールの場合は「スイカ」、「黒7」または「白7」)が停止したときに、「スイカ」(左リールの場合は「スイカ」、「黒7」または「白7」)が停止した領域と重なる領域、他の変動中のリールの無効ラインLM1、LM3が通る領域のうち、停止済みリールの「スイカ」(左リールの場合は「スイカ」、「黒7」または「白7」)と同じ無効ラインが通る領域と重なる領域に画像が表示されない演出画像が選択されるように設定されている。また、ゲーム開始後から第3停止時までの期間において、入賞ラインLNに通る領域と重なる領域に画像が表示されない演出画像が選択され、第3停止時には、透過領域51bおよび非透過領域の全域にわたって画像が表示されることのある演出画像が選択されるように設定されている。また、左リール以外のリールを第1停止とした場合には、透過領域51bの全域にわたって画像が表示されない演出画像(ペナルティとなる停止順である旨を報知する演出画像)が選択されるように設定されている。
また、他のスイカナビ演出パターンでは、スイカナビ演出パターンと異なる画像が登録されているが、スイカナビ演出パターン1と同様に、ゲームの開始後、リールの停止操作が有効となるまでの期間において、透過領域51bに画像が表示されない演出画像が選択され、一部のリールの無効ラインLM1、LM3が通る領域に「スイカ」(左リールの場合は「スイカ」、「黒7」または「白7」)が停止したときに、「スイカ」(左リールの場合は「スイカ」、「黒7」または「白7」)が停止した領域と重なる領域、他の変動中のリールの無効ラインLM1、LM3が通る領域のうち、停止済みリールの「スイカ」(左リールの場合は「スイカ」、「黒7」または「白7」)と同じ無効ラインが通る領域と重なる領域に画像が表示されない演出画像が選択されるように設定されており、ゲーム開始後から第3停止時までの期間において、入賞ラインLNに通る領域と重なる領域に画像が表示されない演出画像が選択され、第3停止時には、透過領域51bおよび非透過領域の全域にわたって画像が表示されることのある演出画像が選択されるように設定されており、左リール以外のリールを第1停止とした場合には、透過領域51bの全域にわたって画像が表示されない演出画像(ペナルティとなる停止順である旨を報知する演出画像)が選択されるように設定されている。
スイカナビ演出パターン以外のベルリプナビ演出パターン、リプレイナビ演出パターン、およびBARナビ演出パターンについても、図23〜図25に示すように、ゲーム中の所定タイミング(ゲーム開始時、リール停止時など)に応じて、選択可能な演出画像が登録されている。
[回転時演出制御処理]
次に、サブ制御部91が、タイマ割込処理(サブ)においてメイン制御部41からの内部当選コマンドの受信が特定された場合に実行する回転時演出制御処理の流れについて、図26に基づいて説明する。なお、図26では、主に液晶表示器51の制御について説明することとし、液晶表示器51以外の演出装置の制御については省略する。
サブ制御部91は、まず、受信用バッファに格納されているコマンドが内部当選コマンドであるか否かに基づき、内部当選コマンドを受信したか否かを判定する(S10)。サブ制御部91は、内部当選コマンドを受信していないと判定したときには(S10でN)、回転時演出制御処理を終了する。
一方、サブ制御部91は、内部当選コマンドを受信したと判定したときには(S10でY)、内部当選コマンドに基づき、取りこぼし無役(本実施の形態ではベル)に当選したか否かを判定する(S11)。サブ制御部91は、取りこぼし無役に当選したと判定したときには(S11でY)、取りこぼし無役当選報知演出を実行するか否かをランダム抽選によって決定する当選報知抽選を実行する(S12)。
サブ制御部91は、当選報知抽選の結果、取りこぼし無役当選報知演出によって取りこぼし無役の当選を報知するか否かを判定する(S13)。サブ制御部91は、取りこぼし無役の当選を報知すると判定したときには(S13でY)、演出禁止領域を第3グループに設定して無効ライン上を含む演出禁止領域以外で演出画像を表示する(S14)。この場合、サブ制御部91は、無効ラインと重なる領域で後述する有利演出の演出画像を表示するようになっている。その後、サブ制御部91は、回転時演出制御処理を終了する。
ここで、取りこぼし無役に当選したゲームにおいては、遊技者によるストップスイッチの操作態様(操作手順および操作タイミング)にかかわらず、入賞を発生させることができるため、遊技者は、リールを停止させる際、入賞を取りこぼさないように回転中のリールの停止順や停止タイミングに注意する必要がない。しかし、取りこぼし無役に当選しても、当該取りこぼし無役に当選したことを知ることができなければ、遊技者はストップスイッチの操作態様に注意しなければ入賞を取りこぼしてしまう。その一方で、取りこぼし無役の当選が報知されたときには、遊技者はストップスイッチの操作態様(操作手順および操作タイミング)にかかわらず、入賞を発生させることができる。このことから、取りこぼし無役の当選が報知されたゲームにおいては、無効ライン上における視界が演出によって遮られて視認性が低下しても、遊技者によるストップスイッチの操作には影響がないため、サブ制御部91は、透過領域51bのうち無効ラインと重なる領域に画像が表示されることのある第3グループに演出禁止領域を設定する。
一方、サブ制御部91は、取りこぼし無役の当選を報知しないと判定したときには(S13でN)、演出禁止領域を第2グループに設定して演出禁止領域以外で演出画像を表示する(S20)。つまり、この場合、サブ制御部91は、無効ラインと重なる領域で演出画像を表示できないようになっており、非透過領域のみで演出画像を表示する。その後、サブ制御部91は、回転時演出制御処理を終了する。
ここで、取りこぼし無役に当選したゲームにおいて、取りこぼし無役の当選が報知されなかったときには、遊技者は、取りこぼし無役の当選を把握することはできないため、入賞を取りこぼさないように回転中のリールの停止順や停止タイミングに注意する必要がある。よって、無効ライン上における視界が演出によって遮られて視認性が低下すると、遊技者によるストップスイッチの操作に影響が出てしまうため、サブ制御部91は、取りこぼし無役に当選しても、当該取りこぼし無役の当選を報知しないゲームにおいては、透過領域51bの全域にわたって演出禁止領域が設定される第2グループに演出禁止領域を設定する。
一方、サブ制御部91は、取りこぼし無役に当選していないと判定したときには(S11でN)、ナビ対象役に当選したか否かを判定する(S15)。サブ制御部91は、ナビ対象役に当選したと判定したときには(S15でY)、現在の演出状態がAT中であり、ナビ対象役に対応するナビ演出を実行するか否かを判定する(S16)。サブ制御部91は、ナビ演出を実行すると判定したときには(S16でY)、演出禁止領域を第3グループに設定して無効ライン上を含む演出禁止領域以外で演出画像を表示する(S17)。この場合、サブ制御部91は、無効ラインと重なる領域で後述する有利演出の演出画像を表示するようになっている。その後、サブ制御部91は、回転時演出制御処理を終了する。
ここで、ナビ対象役に当選したゲームにおいては、遊技者によるストップスイッチの操作タイミングにかかわらず、当選役の種類に応じた特定の操作手順でストップスイッチが操作できさえすれば、遊技者にとって有利な入賞を発生させることができる。たとえば、右ベル1に当選したときには、ナビ演出に従って右第1停止さえしていれば、操作タイミングにかかわらず、移行出目の導出を避けて右下がりベルを入賞させることができる。しかし、ナビ対象役に当選しても、ナビ演出が実行されなければ、遊技者はストップスイッチの操作態様に注意しなければ有利な入賞を取りこぼしてしまう。その一方で、ナビ演出が実行されたときには、遊技者はストップスイッチの操作手順さえ気にしていれば、操作タイミングにかかわらず、有利な入賞を発生させることができる。このことから、ナビ対象役に当選してナビ演出が実行されたゲームにおいては、無効ライン上における視界が演出によって遮られて視認性が低下しても、遊技者によるストップスイッチの操作には影響がないため、サブ制御部91は、透過領域51bのうち無効ラインと重なる領域に画像が表示されることのある第3グループに演出禁止領域を設定する。
一方、サブ制御部91は、ナビ演出を実行しないと判定したときには(S16でN)、演出禁止領域を第2グループに設定して演出禁止領域以外で演出画像を表示し(S20)、回転時演出制御処理を終了する。
ここで、ナビ対象役に当選したゲームにおいて、ナビ演出が実行されなかったときには、遊技者は、当選役の種類に応じた特定の操作手順を把握することはできないため、入賞を取りこぼさないように回転中のリールの停止順や停止タイミングに注意する必要がある。よって、無効ライン上における視界が演出によって遮られて視認性が低下すると、遊技者によるストップスイッチの操作に影響が出てしまうため、サブ制御部91は、ナビ対象役に当選しても、ナビ演出を実行しないゲームにおいては、透過領域51bの全域にわたって演出禁止領域が設定される第2グループに演出禁止領域を設定する。
一方、サブ制御部91は、ナビ対象役に当選しなかったと判定したときには(S15でN)、一般役当選示唆演出を実行するか否かを判定する(S18)。サブ制御部91は、一般役当選示唆演出を実行すると判定したときには(S18でY)、当選した役に応じて図22〜図25に示す演出パターンのうちから一の演出パターンを選択する(S19)。その後、サブ制御部91は、演出禁止領域を第2グループに設定して演出禁止領域以外で演出画像を表示し(S20)、回転時演出制御処理を終了する。つまり、サブ制御部91は、一般役当選示唆演出を実行するときには、いずれかの無効ラインと重なる領域に指標図柄が導出される可能性があるため、透過領域51bの全域にわたって演出禁止領域が設定される第2グループに演出禁止領域を設定する。
一方、サブ制御部91は、一般役当選示唆演出を実行しないと判定したときには(S18でN)、演出パターンを選択することなく、演出禁止領域を第2グループに設定して演出禁止領域以外で演出画像を表示し(S20)、回転時演出制御処理を終了する。つまり、この場合、取りこぼし無役当選報知演出、ナビ演出、および一般役当選示唆演出のいずれも実行されないため、いずれの役に当選したか否かを遊技者は知ることができない。そのため、遊技者は、リールを停止させる際に回転中のリールの停止順や停止タイミングに注意する必要がある。よって、無効ライン上における視界が演出によって遮られて視認性が低下すると、遊技者によるストップスイッチの操作に影響が出てしまうため、サブ制御部91は、ナビ対象役に当選しても、ナビ演出を実行しないゲームにおいては、透過領域51bの全域にわたって演出禁止領域が設定される第2グループに演出禁止領域を設定する。
[停止時演出制御処理]
次に、サブ制御部91が、タイマ割込処理(サブ)においてメイン制御部41からのリール停止コマンドの受信が特定された場合に実行する停止時演出制御処理の流れについて、図27に基づいて説明する。なお、図27では、主に液晶表示器51の制御について説明することとし、液晶表示器51以外の演出装置の制御については省略する。
サブ制御部91は、まず、受信用バッファに格納されているコマンドがリール停止コマンドであるか否かに基づき、リール停止コマンドを受信したか否かを判定する(S31)。サブ制御部91は、リール停止コマンドを受信していないと判定したときには(S31でN)、停止時演出制御処理を終了する。
一方、サブ制御部91は、リール停止コマンドを受信したと判定したときには(S31でY)、指標図柄役を入賞役に含む抽選対象役に当選したゲームであるか否かを判定する(S32)。サブ制御部91は、指標図柄役に当選したゲームでないと判定したときには(S32でN)、停止時演出制御処理を終了する。
一方、サブ制御部91は、指標図柄役に当選したゲームであると判定したときには(S32でY)、リール停止コマンドから特定される停止リールの種類および停止位置を特定するとともに、以前のリール停止コマンドの受信の有無に基づいて停止時期(第1停止、第2停止、第3停止)を特定する(S33)。
次に、サブ制御部91は、特定した停止リールの種類、停止位置、および停止時期に応じて、図22〜25に示す制御パターンテーブルに基づき、演出禁止領域を設定する(S34)。その後、サブ制御部91は、設定した演出禁止領域以外の領域で制御パターンテーブルに登録されている演出画像を表示する(S35)。その後、サブ制御部91は、停止時演出制御処理を終了する。
[一般役当選時における演出の流れおよび演出画像]
以上、図26の回転時演出制御処理および図27の停止時演出制御処理により、指標図柄役が当選した可能性を示唆する一般役当選示唆演出の演出パターンが選択された場合には、ゲームの開始後、リールの停止操作が有効となるまでの期間において、透過領域51bに画像が表示されずに非透過領域のみで演出画像による演出が実行され、一部のリールの無効ラインLM1〜LM4が通る領域に指標図柄が停止したときに、指標図柄が停止した領域と重なる領域、他の変動中のリールの無効ラインLM1〜LM4が通る領域のうち、停止済みリールの指標図柄と同じ無効ラインが通る領域と重なる領域に画像が表示されない演出画像による演出が実行されることとなる。また、ゲーム開始後から第3停止時までの期間において、入賞ラインLNに通る領域と重なる領域に画像が表示されない演出画像を用いて演出が実行され、第3停止時には、透過領域51bおよび非透過領域の全域にわたって画像が表示されることのある演出画像を用いて演出が実行されることとなる。
ここで、図28は、一般役当選示唆演出が実行される場合における演出の流れおよび演出画像を説明するための図である。図28においては、一般役に含まれる目押し役の例として、弱スイカに当選した場合と強スイカに当選した場合の演出の流れについて示している。
たとえば、演出パターンとして、入賞ラインLNまたは無効ラインLM1、LM3に「黒7/白7/スイカ−スイカ−スイカ」の組合せが揃う可能性が示唆されるスイカナビパターンが選択された場合には、図28(a)に示すように、ゲーム開始時に、第2グループに属する演出画像、すなわち透過領域51bのうち入賞ラインLNと重なる演出禁止領域A(左中段、中中段、右中段)およびスイカナビパターンにより示唆された「スイカ」が停止し得る無効ラインが通る領域と重なる演出禁止領域C(左上中下段、中上中下段、右上中下段)には画像が表示されず、演出禁止領域Aおよび演出禁止領域C以外の領域に画像が表示される演出画像を用いて演出が行われる。
次に、図28(b)に示すように、第1停止として左リールが停止し、左リールの上段にスイカが停止した場合には、第4グループに属する演出画像、すなわち透過領域51bのうち入賞ラインLNと重なる演出禁止領域A(左中段、中中段、右中段)、スイカナビパターンにより示唆された「スイカ」が停止した領域と重なる演出禁止領域B(左上段)、透過領域51bにおいて他のリールの無効ラインLM1〜LM4が通る領域のうち、停止済みリールのスイカナビパターンにより示唆された「スイカ」と同じ無効ラインLM1、LM3が通る領域と重なる演出禁止領域C(中上中段、右上下段)に画像が表示されず、演出禁止領域A、演出禁止領域B、および演出禁止領域C以外の領域に画像が表示される演出画像を用いて演出が行われる。
次に、図28(c)に示すように、第2停止操作として中リールの停止操作が行われ、中リールの上段にスイカが停止した場合には、第5グループに属する演出画像、すなわち透過領域51bのうち入賞ラインLNと重なる演出禁止領域A(左中段、中中段、右中段)、スイカナビパターンにより示唆された「スイカ」が停止した領域と重なる演出禁止領域B(左上段、中上段)、透過領域51bにおいて他のリールの無効ラインLM1〜LM4が通る領域のうち、停止済みリールのスイカナビパターンにより示唆された「スイカ」と同じ無効ラインLM1が通る領域と重なる演出禁止領域C(右上段)に画像が表示されず、演出禁止領域A、演出禁止領域B、および演出禁止領域C以外の領域に画像が表示される演出画像を用いて演出が行われる。
次に、図28(e)に示すように、第2停止操作として中リールの停止操作が行われ、中リールの中段にスイカが停止した場合には、第6グループに属する演出画像、すなわち透過領域51bのうち入賞ラインLNと重なる演出禁止領域A(左中段、中中段、右中段)、スイカナビパターンにより示唆された「スイカ」が停止した領域と重なる演出禁止領域B(左上段、中中段)、透過領域51bにおいて他のリールの無効ラインLM1〜LM4が通る領域のうち、停止済みリールのスイカナビパターンにより示唆された「スイカ」と同じ無効ラインLM3が通る領域と重なる演出禁止領域C(右下段)に画像が表示されず、演出禁止領域A、演出禁止領域B、および演出禁止領域C以外の領域に画像が表示される演出画像を用いて演出が行われる。
次に、図28(d)、(f)に示すように、第3停止操作が行われた場合には、第1グループに属する演出画像、すなわち演出禁止領域は設定されず、透過領域51bおよび非透過領域の全域にわたって画像が表示される演出画像を用いて演出が行われる。
本実施の形態では、入賞役として、入賞ラインLNに役として定められた所定の図柄の組合せが揃ったときに入賞するとともに、かつ所定の図柄組合せが揃うことにより無効ラインLM1〜LM4のいずれかに指標となる図柄の組合せが揃うことにより、無効ラインLM1〜LM4のいずれかに揃った図柄の組合せによって入賞したように見せるようにした指標図柄役(たとえば、「ベル−スイカ−黒7」、「ベル−スイカ−白7」の組合せが入賞ラインLNに揃うことにより入賞し、かつその際に無効ラインLM3に「黒7−スイカ−スイカ」、「白7−スイカ−スイカ」、「スイカ−スイカ−スイカ」のいずれかが揃う右下がりスイカなど)を含む。
一方、本実施の形態では、各リール2L、2C、2Rの手前側(遊技者側)の位置に液晶表示器51の表示領域51aが配置されており、表示領域51aの透視窓3に対応する透過領域51bおよび透視窓3を介して遊技者側から各リール2L、2C、2Rが視認できるようになっている。
上記のように指標図柄役を含む構成において液晶表示器51の無効ラインLM1〜LM4に対応する領域の手前側で画像を表示させると、無効ラインLM1〜LM4の前面領域の視認性が低下し、無効ラインLM1〜LM4に指標となる図柄組合せを揃える際の妨げとなってしまう虞がある。
これに対して本実施の形態では、一部のリールの無効ラインLM1〜LM4が通る領域に指標図柄役の指標となる図柄の組合せを構成する指標図柄が停止し、他のリールが停止する前に、当該指標図柄により指標となる図柄の組合せが構成される指標図柄役が当選している可能性を示唆する一般役当選示唆演出が実行されることで、一部のリールが停止した段階で無効ラインLM1〜LM4のいずれかに指標図柄役が揃う可能性が示唆されているときに、液晶表示器51の透過領域51bにおいて一般役当選示唆演出により示唆された指標図柄が停止した領域と重なる領域には画像を表示させないようになっており、これにより指標図柄が停止した領域の視認性が低下してしまうことがなく、指標図柄役の指標となる図柄の組合せを停止させる際の妨げとなることを防止できる。
また、本実施の形態では、一部のリールの無効ラインLM1〜LM4が通る領域に指標図柄が停止し、他のリールが停止する前に、当該指標図柄により指標となる図柄の組合せが構成される指標図柄役が当選している可能性を示唆する一般役当選示唆演出が実行されることで、一部のリールが停止した段階で無効ラインLM1〜LM4のいずれかに指標図柄役が揃う可能性が示唆されているときに、液晶表示器51の透過領域51bにおいて他のリールの無効ラインLM1〜LM4が通る領域のうち、停止済みリールの一般役当選示唆演出により示唆された指標図柄と同じ無効ラインが通る領域と重なる領域には画像を表示させないようになっており、これにより指標図柄が停止する可能性のある領域の視認性が低下してしまうことがなく、指標図柄役の指標となる図柄の組合せを停止させる際の妨げとなることを防止できる。
[取りこぼし無役当選時における演出の流れおよび演出画像]
また、図26の回転時演出制御処理および図27の停止時演出制御処理により、取りこぼし無役(ベル)の当選を報知する取りこぼし無役当選報知演出が実行されたゲームにおいては、ゲームの開始後、リールの停止操作が有効となるまでの期間において、入賞ラインLNと重なる領域に画像が表示されずに無効ラインと重なる領域を含むそれ以外の領域で演出画像による演出が実行され、一部のリールの無効ラインLM3が通る領域に指標図柄が停止したときに、指標図柄が停止した領域と重なる領域、他の変動中のリールの無効ラインLM3が通る領域のうち、停止済みリールの指標図柄と同じ無効ラインが通る領域と重なる領域に画像が表示されない演出画像による演出が実行されることとなる。また、ゲーム開始後から第3停止時までの期間において、入賞ラインLNが通る領域と重なる領域に画像が表示されない演出画像を用いて演出が実行され、第3停止時には、透過領域51bおよび非透過領域の全域にわたって画像が表示されることのある演出画像を用いて演出が実行されることとなる。
ここで、図29は、取りこぼし無役の当選が報知される場合における演出の流れおよび演出画像を説明するための図である。図29においては、取りこぼし無役の例として、ベル(中段ベル+右下がりベル)に当選した場合の演出の流れについて示している。
たとえば、図29(a)に示すように、ベルに当選したゲームが開始すると、透過領域51bのうち入賞ラインLNと重なる演出禁止領域A(左中段、中中段、右中段)には画像が表示されず、演出禁止領域A以外の領域に画像が表示される演出画像を用いて演出が行われる。
具体的には、表示領域51aのうち非透過領域においては、取りこぼし無役当選報知演出の演出画像として「ベルだ!!」という文字画像が表示される。この取りこぼし無役当選報知演出の演出画像によって、取りこぼし無役であるベル(中段ベル+右下がりベル)に当選したゲームであることを遊技者に報知することができる。さらに、演出禁止領域A以外の透過領域のうち、無効ラインが通る領域と重なる領域には、有利な状態への制御に関する演出である有利演出の演出画像が表示される。たとえば、無効ラインLM1と重なる領域(左上段、中上段、右上段)には、「チャンス!!」という文字画像が表示され、無効ラインLM2と重なる領域(左下段、中下段、右下段)には、「ストック・・・」という文字画像が表示される。この有利演出の演出画像によって、ナビストックに関する何らかの報知があることを遊技者に示唆することができ、有利な状態であるATへの制御に対して期待させることができる。
ここで、図29(a)に示すように、無効ラインが通る領域と重なる領域で有利演出の演出画像(「チャンス!!」や「ストック・・・」という文字画像)が表示されると、無効ラインと重なる領域で表示される回転中のリールの図柄が視認不可能となってしまい、遊技者は入賞を取りこぼしてしまう虞がある。しかし、本実施の形態においては、取りこぼし無役に当選したゲームにおいて、取りこぼし無役当選報知演出が実行されたときには無効ラインが通る領域と重なる領域で有利演出の演出画像が表示され、取りこぼし無役当選報知演出が実行されなかったときには無効ラインが通る領域と重なる領域で有利演出の演出画像が表示されずに無効ラインと重なる領域で表示される回転中のリールの図柄が視認可能となっている。
次に、図29(b)に示すように、第1停止として左リールが停止し、左リールの上段にベルが停止した場合には、第6グループに属する演出画像、すなわち透過領域51bのうち入賞ラインLNと重なる演出禁止領域A(左中段、中中段、右中段)、「ベル」が停止した領域と重なる演出禁止領域B(左上段)、透過領域51bにおいて他のリールの無効ラインLM1〜LM4が通る領域のうち、停止済みリールの「ベル」と同じ無効ラインLM3が通る領域と重なる演出禁止領域C(中中段、右下段)に画像が表示されず、演出禁止領域A、演出禁止領域B、および演出禁止領域C以外の領域に画像が表示される演出画像を用いて演出が行われる。そのため、第1停止前にすでに表示されていた有利演出の演出画像のうち、第1停止後に設定された演出禁止領域A、演出禁止領域B、および演出禁止領域Cと重なる領域に表示された演出画像については、表示されないようになっている。
たとえば、表示領域51aのうち非透過領域においては、取りこぼし無役当選報知演出の演出画像として「ベルだ!!」という文字画像が表示される。また、第1停止前に無効ラインLM1と重なる領域(左上段、中上段、右上段)に表示されていた有利演出の演出画像(「チャンス!!」という文字画像)のうち、左上段の領域の演出画像においては表示を止めて当該領域での有利演出を終了し、中上段および右上段の領域を用いて、有利演出の演出画像(「チャンス!!」という文字画像)が表示される。さらに、第1停止前に無効ラインLM2と重なる領域(左下段、中下段、右下段)に表示されていた有利演出の演出画像(「ストック・・・」という文字画像)のうち、右下段の領域の演出画像においては表示を止めて当該領域での有利演出を終了し、左下段および中下段の領域を用いて、有利演出の演出画像(「ストック?」という文字画像)が表示される。
なお、第1停止前と第1停止後とでは、有利演出の演出画像が「ストック・・・」から「ストック?」に変化しており、すでにナビストックを獲得済みであるか、あるいはこれからナビストックが獲得できるかの報知がされるかのように、変化前に比べて、遊技者にさらに期待させるようになっている。
次に、図29(c)に示すように、第2停止操作として中リールの停止操作が行われ、中リールの中段にベルが停止した場合には、第6グループに属する演出画像、すなわち透過領域51bのうち入賞ラインLNと重なる演出禁止領域A(左中段、中中段、右中段)、「ベル」が停止した領域と重なる演出禁止領域B(左上段、中中段)、透過領域51bにおいて他のリールの無効ラインLM1〜LM4が通る領域のうち、停止済みリールの「ベル」と同じ無効ラインLM3が通る領域と重なる演出禁止領域C(右下段)に画像が表示されず、演出禁止領域A、演出禁止領域Bおよび演出禁止領域C以外の領域に画像が表示される演出画像を用いて演出が行われる。
たとえば、表示領域51aのうち非透過領域においては、取りこぼし無役当選報知演出の演出画像として「ベルだ!!」という文字画像が表示される。さらに、無効ラインLM1と重なる領域(左上段、中上段、右上段)のうち、中上段および右上段の領域を用いて、有利演出の演出画像(「チャンス!!」という文字画像)が表示され、無効ラインLM2と重なる領域(左下段、中下段、右下段)のうち、左下段および中下段の領域を用いて、有利演出の演出画像(「ストックあり?」という文字画像)が表示される。
なお、第2停止前と第2停止後とでは、有利演出の演出画像が「ストック?」から「ストックあり?」に変化しており、ナビストックの獲得がある可能性が高いかのように、変化前に比べて、遊技者にさらに期待させるようになっている。
次に、図29(d)は、すでにナビストックを獲得済みである場合における第3停止時の演出について示している。図29(d)に示すように、第3停止操作として右リールの停止操作が行われ、右リールの下段にベルが停止した場合には、まずは第6グループに属する演出画像、すなわち透過領域51bのうち入賞ラインLNと重なる演出禁止領域A(左中段、中中段、右中段)、「ベル」が停止した領域と重なる演出禁止領域B(左上段、中中段、右下段)に画像が表示されず、演出禁止領域Aおよび演出禁止領域B以外の領域に画像が表示される演出画像を用いて演出が行われる。
たとえば、無効ラインLM1と重なる領域(左上段、中上段、右上段)のうち、中上段および右上段の領域を用いて、有利演出の演出画像(「やったね」という文字画像)が表示され、無効ラインLM2と重なる領域(左下段、中下段、右下段)のうち、左下段および中下段の領域を用いて、有利演出の演出画像(「ストックあり!!」という文字画像)が表示される。
このように、第3停止後では、有利演出の演出画像が「やったね」や「ストックあり!」というように、すでにナビストックの獲得があることを確定づける報知がされるようになっており、遊技者に喜びを与えられるようになっている。
一方、図29(e)は、ナビストックを獲得していない場合における第3停止時の演出について示している。図29(e)に示すように、第3停止操作として右リールの停止操作が行われ、右リールの下段にベルが停止した場合には、まずは第6グループに属する演出画像、すなわち透過領域51bのうち入賞ラインLNと重なる演出禁止領域A(左中段、中中段、右中段)、「ベル」が停止した領域と重なる演出禁止領域B(左上段、中中段、右下段)に画像が表示されず、演出禁止領域Aおよび演出禁止領域B以外の領域に画像が表示される演出画像を用いて演出が行われる。
たとえば、無効ラインLM1と重なる領域(左上段、中上段、右上段)のうち、中上段および右上段の領域を用いて、有利演出の演出画像(「残念・・・」という文字画像)が表示され、無効ラインLM2と重なる領域(左下段、中下段、右下段)のうち、左下段および中下段の領域を用いて、有利演出の演出画像(「ストックなし」という文字画像)が表示される。
このように、第3停止後では、有利演出の演出画像が「残念・・・」や「ストックなし」というように、ナビストックの獲得がないことを確定づける報知がされるようになっている。
また、第3停止操作が行われた場合には、図29(d)、(e)に示す例の後の演出として、第1グループに属する演出画像、すなわち演出禁止領域は設定されずに透過領域51bおよび非透過領域の全域にわたって画像が表示される演出画像を用いて演出が行われる。
[ナビ対象役当選時における演出の流れおよび演出画像]
また、図26の回転時演出制御処理および図27の停止時演出制御処理により、ナビ対象役に対するリールの停止順を報知するナビ演出が実行されたゲームにおいては、ゲームの開始後、リールの停止操作が有効となるまでの期間において、入賞ラインLNと重なる領域に画像が表示されずに無効ラインと重なる領域を含むそれ以外の領域で演出画像による演出が実行され、一部のリールの無効ラインLM3が通る領域に指標図柄が停止したときに、指標図柄が停止した領域と重なる領域、他の変動中のリールの無効ラインLM3が通る領域のうち、停止済みリールの指標図柄と同じ無効ラインが通る領域と重なる領域に画像が表示されない演出画像による演出が実行されることとなる。また、ゲーム開始後から第3停止時までの期間において、入賞ラインLNが通る領域と重なる領域に画像が表示されない演出画像を用いて演出が実行され、第3停止時には、透過領域51bおよび非透過領域の全域にわたって画像が表示されることのある演出画像を用いて演出が実行されることとなる。
ここで、図30は、ナビ演出が実行される場合における演出の流れおよび演出画像を説明するための図である。図30においては、ナビ対象役の例として、右ベル1に当選した場合の演出の流れについて示している。
たとえば、図30(a)に示すように、右ベル1に当選したゲームが開始すると、透過領域51bのうち入賞ラインLNと重なる演出禁止領域A(左中段、中中段、右中段)には画像が表示されず、演出禁止領域A以外の領域に画像が表示される演出画像を用いて演出が行われる。
具体的には、表示領域51aのうち非透過領域においては、ナビ演出の演出画像として「右だ!!」という文字画像が表示される。このナビ演出の演出画像によって、最初に右リールを停止することを遊技者に報知することができる。さらに、演出禁止領域A以外の透過領域のうち、無効ラインが通る領域と重なる領域には、有利演出の演出画像(「チャンス!!」や「ストック・・・」という文字画像)が表示される。
ここで、図30(a)に示すように、無効ラインが通る領域と重なる領域で有利演出の演出画像(「チャンス!!」や「ストック・・・」という文字画像)が表示されると、無効ラインと重なる領域で表示される回転中のリールの図柄が視認不可能となってしまい、遊技者は有利な入賞(この場合、右下がりベル)を取りこぼしてしまう虞がある。しかし、本実施の形態においては、ナビ対象役に当選したゲームにおいて、ナビ演出が実行されたときには無効ラインが通る領域と重なる領域で有利演出の演出画像が表示され、ナビ演出が実行されなかったときには無効ラインが通る領域と重なる領域で有利演出の演出画像が表示されずに無効ラインと重なる領域で表示される回転中のリールの図柄が視認可能となっている。
次に、図30(b)に示すように、第1停止として右リールが停止し、右リールの下段にベルが停止した場合には、第6グループに属する演出画像、すなわち透過領域51bのうち入賞ラインLNと重なる演出禁止領域A(左中段、中中段、右中段)、「ベル」が停止した領域と重なる演出禁止領域B(右下段)、透過領域51bにおいて他のリールの無効ラインLM1〜LM4が通る領域のうち、停止済みリールの「ベル」と同じ無効ラインLM3が通る領域と重なる演出禁止領域C(左上段、中中段)に画像が表示されず、演出禁止領域A、演出禁止領域Bおよび演出禁止領域C以外の領域に画像が表示される演出画像を用いて演出が行われる。そのため、第1停止前にすでに表示されていた有利演出の演出画像のうち、第1停止後に設定された演出禁止領域A、演出禁止領域B、および演出禁止領域Cと重なる領域に表示された演出画像については、表示されないようになっている。
たとえば、表示領域51aのうち非透過領域においては、取りこぼし無役当選報知演出の演出画像として「中だ!!」という文字画像が表示される。また、第1停止前に無効ラインLM1と重なる領域(左上段、中上段、右上段)に表示されていた有利演出の演出画像(「チャンス!!」という文字画像)のうち、左上段の領域の演出画像においては表示を止めて当該領域での有利演出を終了し、中上段および右上段の領域を用いて、有利演出の演出画像(「チャンス!!」という文字画像)が表示される。さらに、第1停止前に無効ラインLM2と重なる領域(左下段、中下段、右下段)に表示されていた有利演出の演出画像(「ストック・・・」という文字画像)のうち、右下段の領域の演出画像においては表示を止めて当該領域での有利演出を終了し、左下段および中下段の領域を用いて、有利演出の演出画像(「ストック?」という文字画像)が表示される。
次に、図30(c)に示すように、第2停止操作として中リールの停止操作が行われ、中リールの中段にベルが停止した場合には、第6グループに属する演出画像、すなわち透過領域51bのうち入賞ラインLNと重なる演出禁止領域A(左中段、中中段、右中段)、「ベル」が停止した領域と重なる演出禁止領域B(中中段、右下段)、透過領域51bにおいて他のリールの無効ラインLM1〜LM4が通る領域のうち、停止済みリールの「ベル」と同じ無効ラインLM3が通る領域と重なる演出禁止領域C(左上段)に画像が表示されず、演出禁止領域A、演出禁止領域B、および演出禁止領域C以外の領域に画像が表示される演出画像を用いて演出が行われる。
たとえば、表示領域51aのうち非透過領域においては、ナビ演出の演出画像として「右だ!!」という文字画像が表示される。さらに、無効ラインLM1と重なる領域(左上段、中上段、右上段)のうち、中上段および右上段の領域を用いて、有利演出の演出画像(「チャンス!!」という文字画像)が表示され、無効ラインLM2と重なる領域(左下段、中下段、右下段)のうち、左下段および中下段の領域を用いて、有利演出の演出画像(「ストックあり?」という文字画像)が表示される。
次に、図30(d)は、すでにナビストックを獲得済みである場合における第3停止時の演出について示している。図30(d)に示すように、第3停止操作として左リールの停止操作が行われ、左リールの上段にベルが停止した場合には、まずは第6グループに属する演出画像、すなわち透過領域51bのうち入賞ラインLNと重なる演出禁止領域A(左中段、中中段、右中段)、「ベル」が停止した領域と重なる演出禁止領域B(左上段、中中段、右下段)に画像が表示されず、演出禁止領域Aおよび演出禁止領域B以外の領域に画像が表示される演出画像を用いて演出が行われる。
たとえば、無効ラインLM1と重なる領域(左上段、中上段、右上段)のうち、中上段および右上段の領域を用いて、有利演出の演出画像(「やったね」という文字画像)が表示され、無効ラインLM2と重なる領域(左下段、中下段、右下段)のうち、左下段および中下段の領域を用いて、有利演出の演出画像(「ストックあり!!」という文字画像)が表示される。
一方、図30(e)は、ナビストックを獲得していない場合における第3停止時の演出について示している。図30(e)に示すように、第3停止操作として左リールの停止操作が行われ、左リールの上段にベルが停止した場合には、まずは第6グループに属する演出画像、すなわち透過領域51bのうち入賞ラインLNと重なる演出禁止領域A(左中段、中中段、右中段)、「ベル」が停止した領域と重なる演出禁止領域B(左上段、中中段、右下段)に画像が表示されず、演出禁止領域Aおよび演出禁止領域B以外の領域に画像が表示される演出画像を用いて演出が行われる。
たとえば、無効ラインLM1と重なる領域(左上段、中上段、右上段)のうち、中上段および右上段の領域を用いて、有利演出の演出画像(「残念・・・」という文字画像)が表示され、無効ラインLM2と重なる領域(左下段、中下段、右下段)のうち、左下段および中下段の領域を用いて、有利演出の演出画像(「ストックなし」という文字画像)が表示される。
なお、第3停止操作が行われた場合には、図30(d)、(e)に示す例の後の演出として、第1グループに属する演出画像、すなわち演出禁止領域は設定されず、透過領域51bおよび非透過領域の全域にわたって画像が表示される演出画像を用いて演出が行われる。
以上のように、本実施の形態においては、ストップスイッチの操作態様(操作手順および操作タイミング)にかかわらず入賞が発生可能なベル(中段ベル+右下がりベル)などの取りこぼし無役に当選したゲームにおいて、当該取りこぼし無役が当選していることを特定可能な演出画像を表示する取りこぼし無役当選報知演出が実行されたときには、図26に示すS14の処理で演出禁止領域が第3グループに設定されるため、図29(a)に示すように、入賞の発生可否の判定に用いられない無効ラインが通る領域と重なる領域の視認態様を変化させる演出画像を表示する有利演出が実行される。これに対して、操作態様(操作手順および操作タイミング)に注意してストップスイッチを操作しなければ入賞が発生不可能な目押し役に当選したゲームにおいては、図26に示すS20の処理で演出禁止領域が第2グループに設定されるため、無効ラインが通る領域と重なる領域で有利演出が実行されない。これにより、遊技者は、操作態様(操作手順および操作タイミング)に注意してストップスイッチを操作する必要があるゲームにおいて有利演出により視認性が低下した状態で表示結果の導出を強いられることがなくなるため、表示結果の導出の際に遊技者に不満を感じさせることなく演出を行うことができる。
また、取りこぼし無役に当選したゲームにおいては、ストップスイッチの操作態様(操作手順および操作タイミング)にかかわらず同一の価値が付与される。たとえば、ベル(中段ベル+右下がりベル)の当選時には、リールの停止順および停止タイミングにかかわらず、右下がりベルが必ず入賞して常に8枚のメダルが払い出される。そのため、取りこぼし無役に当選したゲームにおいて取りこぼし無役当選報知演出が実行されたときには、有利演出によって視認性が低下しても、遊技者に安心して遊技させることができる。
また、本実施の形態においては、図15に示すように、当選役の種類に応じた特定の操作手順でストップスイッチを操作しさえすれば移行出目が導出することなく中段ベルや右下がりベルといった有利な入賞が発生可能なナビ対象役に当選したゲームにおいて、特定の操作手順を特定可能な演出画像が表示されるナビ演出が実行されたときには、入賞の発生可否の判定に用いられない無効ラインが通る領域と重なる領域の視認態様を変化させる演出画像を表示する有利演出が実行される。これに対して、操作タイミングが合わなければ入賞が発生不可能な目押し役に当選したゲームにおいては、図26に示すS20の処理で演出禁止領域が第2グループに設定されるため、無効ラインが通る領域と重なる領域で有利演出が実行されない。これにより、遊技者は、操作タイミングに注意してストップスイッチを操作する必要があるゲームにおいて有利演出により視認性が低下した状態で表示結果の導出を強いられることがなくなるため、表示結果の導出の際に遊技者に不満を感じさせることなく演出を行うことができる。
また、ナビ対象役に当選したゲームにおいて当選役の種類に応じた特定の操作手順でストップスイッチが操作されたときには、操作タイミングにかかわらず同一の価値が付与される。たとえば、ナビ対象役である押し順ベルの当選時には、当選役の種類に応じた特定の操作手順でストップスイッチが操作されたときには操作タイミングにかかわらず、中段ベルや右下がりベルが必ず入賞して常に8枚のメダルが払い出される。そのため、ナビ対象役に当選したゲームにおいてナビ演出が実行されたときには、有利演出によって視認性が低下しても、遊技者に安心して遊技させることができる。
また、図29および図30に示すように、無効ラインが通る領域と重なる領域で実行される有利演出においては、有利な状態であるATへの制御に用いる権利であるナビストックの獲得を示唆する演出画像が表示される。これにより、取りこぼし無役当選報知演出が実行されたゲームやナビ演出が実行されたゲームなど、操作態様(操作手順や操作タイミング)に注意してストップスイッチを操作する必要がないゲームにおいては遊技に対する集中力が欠ける可能性があるが、そのとき実行される有利演出によって、有利な状態への制御に対して遊技者の興味を惹きつけ、遊技の興趣を向上させることができる。
また、図29(b)および図30(b)に示すように、無効ラインが通る領域と重なる領域で有利演出が実行されているゲームにおいて、当該有利演出が実行されている領域に指標図柄である「ベル」が導出したときには、当該領域での有利演出が終了する。これにより、無効ラインが通る領域と重なる領域に導出された指標図柄に対する視認性が、有利演出によって低下してしまうことがないため、指標図柄に対して遊技者に注目させることができる。
[変形例]
以上、本発明における主な実施の形態を説明してきたが、本発明は、上記の実施の形態に限られず、種々の変形、応用が可能である。以下、本発明に適用可能な上記の実施の形態の変形例について説明する。
[操作態様にかかわらず入賞が発生可能な特定決定結果について]
本実施の形態では、ストップスイッチの操作態様(操作手順、操作タイミング)にかかわらず入賞が発生可能であり、当選時には、当選したことが遊技者に報知される特定決定結果(当選結果)の一例として、取りこぼし無役であるベル(中段ベル+右下がりベル)を例示したが、これに限らない。
たとえば、特定決定結果には、ベル以外の取りこぼし無役の当選結果が含まれていてもよい。
また、小役に限らず、特定決定結果には、ストップスイッチの操作態様にかかわらず、次のゲームにおいて一律に賭数が自動設定されるリプレイに入賞する再遊技役の当選結果が含まれていてもよい。
また、特定決定結果は、ストップスイッチの操作態様にかかわらず入賞が発生可能な当選結果であればよく、発生した入賞の種類は操作態様に応じて同じものであっても、異なるものであってもよい。
たとえば、本実施の形態では、特定決定結果の一例であるベルに当選したときには、ストップスイッチの操作態様(操作手順、操作タイミング)にかかわらず右下がりベルが入賞して8枚のメダルが払い出されるものであり、いずれの操作態様であっても同一の価値が遊技者に付与されるものであった。しかしながら、これに限らない。
たとえば、特定決定結果として、入賞の取りこぼしのない押し順ベルなどのナビ対象役の当選結果を用いて、第1の操作手順で操作されたときには8枚のメダル払い出しのある小役が入賞し、第2の操作手順で操作されたときには1枚のメダル払い出しのある小役が入賞するものであってもよい。
あるいは、特定決定結果として、入賞の取りこぼしのない押し順リプなどのナビ対象役の当選結果を用いて、第1の操作手順で操作されたときには昇格リプが入賞し、第2の操作手順で操作されたときには転落リプが入賞するものであってもよい。
このように、特定決定結果は、ストップスイッチの操作態様にかかわらず入賞が発生可能であるが、操作手順に応じて有利度を異ならせる当選結果であってもよい。なお、操作手順に応じて有利度を異ならせるものに限らず、操作タイミングに応じて有利度を異ならせるものであってもよい。たとえば、同じ操作手順で操作されたときでも、第1操作タイミングで操作されたときにはメダルが多く払い出されるのに対して、第2操作タイミングで操作されたときには第1操作タイミングで操作されたときよりもメダルが少なく払い出されるものであってもよい。あるいは、同じ操作手順で操作されたときでも、第1操作タイミングで操作されたときにはサブ側の演出状態がATとなるナビストックが付与されるAT抽選が実行され、2操作タイミングで操作されたときにはAT抽選が実行されないものであってもよい。
[決定結果に対応する順序でリールの変動表示を停止させる特定手順で操作されたことを条件に入賞が発生可能な特定決定結果について]
本実施の形態では、決定結果に対応する順序でリールの変動表示を停止させる特定手順で操作されたことを条件に入賞が発生可能であり、当選時には、特定手順が遊技者に報知される特定決定結果の一例として、ナビ対象役である押し順ベルを例示したが、これに限らない。
たとえば、特定決定結果には、押し順ベル以外で、特定手順で操作されたことを条件に入賞が発生可能なナビ対象役の当選結果が含まれていてもよい。
また、特定決定結果は、ストップスイッチが特定手順で操作されたことを条件に入賞が発生可能な当選結果であればよく、発生した入賞の種類は操作タイミングに応じて同じものであっても、異なるものであってもよい。
たとえば、本実施の形態では、特定決定結果の一例である押し順ベルに当選したときには、ストップスイッチの操作タイミングにかかわらず、押し順ベルの種類に対応した操作手順で操作されていれば、右下がりベルや中段ベルに入賞して8枚のメダルが払い出されるものであり、いずれの操作タイミングであっても同一の価値が遊技者に付与されるものであった。しかしながら、これに限らず、操作タイミングに応じて有利度を異ならせるものであってもよい。
たとえば、同じ特定手順で操作されたときでも、第1操作タイミングで操作されたときにはメダルが多く払い出されるのに対して、第2操作タイミングで操作されたときには第1操作タイミングで操作されたときよりもメダルが少なく払い出されるものであってもよい。あるいは、同じ特定手順で操作されたときでも、第1操作タイミングで操作されたときにはサブ側の演出状態がATとなるナビストックが付与されるAT抽選が実行され、2操作タイミングで操作されたときにはAT抽選が実行されないものであってもよい。
[取りこぼし無役当選報知演出について]
本実施の形態では、図29に示すように、取りこぼし無役当選報知演出は、未だリールの停止操作が有効化されていないゲームの開始時に実行されるものであったが、これに限らない。たとえば、取りこぼし無役当選報知演出は、入賞可否が判断可能な表示結果が導出される前(第2停止の前、あるいは第3停止の前)に実行されるものであってもよい。この場合においても、取りこぼし無役当選報知演出が実行される前では無効ラインが通る領域と重なる領域での演出画像の表示を禁止し、取りこぼし無役当選報知演出が実行された後では無効ラインが通る領域と重なる領域での演出画像の表示を許可するように制御される。
また、本実施の形態では、取りこぼし無役当選報知演出は、表示領域51aのうち非透過領域において実行されるものであったが、これに限らず、無効ラインが通る領域と重なる領域で実行されるものであってもよい。
また、本実施の形態では、図29に示すように、取りこぼし無役当選報知演出によって明確に取りこぼし無役であるベルに当選したことを遊技者に報知する演出であったが、これに限らず、取りこぼし無役に当選したことを示唆する演出であってもよい。たとえば、ベルに当選したときには、黄色のキャラクタが表示されることによって、取りこぼし無役に当選したことを遊技者に示唆するものであってもよい。
また、本実施の形態では、当選報知抽選によって当選したことを条件に取りこぼし無役当選報知演出を実行するものであったが、これに限らず、当選報知抽選を実行せずに、取りこぼし無役に当選したときには必ず取りこぼし無役当選報知演出を実行するものであってもよい。
また、本実施の形態では、取りこぼし無役に当選したゲームにおいて取りこぼし無役当選報知演出が実行されたときには、100%の確率で演出禁止領域が第3グループに設定されて無効ラインが通る領域と重なる領域で演出が実行されるのに対して、取りこぼし無役に当選せずに目押し役に当選したときには、100%の確率で演出禁止領域が2グループに設定されて無効ラインが通る領域と重なる領域で演出が実行されないものであった。しかしながら、これに限らない。たとえば、目押し役に当選したときに限らず、ナビ対象役に当選したときでも、100%の確率で演出禁止領域が2グループに設定されて無効ラインが通る領域と重なる領域で演出が実行されないものであってもよい。つまり、取りこぼし無役に当選したゲームにおいて取りこぼし無役当選報知演出が実行されたときのみ、100%の確率で演出禁止領域が第3グループに設定されて無効ラインが通る領域と重なる領域で演出が実行され、その他の役に当選したときには100%の確率で演出禁止領域が2グループに設定されて無効ラインが通る領域と重なる領域で演出が実行されないものであってもよい。
さらに、取りこぼし無役に当選したゲームにおいて取りこぼし無役当選報知演出が実行されたときには、所定確率(0%を除く確率)で演出禁止領域が第3グループに設定されて無効ラインが通る領域と重なる領域で演出が実行されるのに対して、目押し役やナビ対象役に当選したときには、所定確率(0%を除く確率)よりも低い確率で演出禁止領域が第3グループに設定されて無効ラインが通る領域と重なる領域で演出が実行されるものであってもよい。つまり、取りこぼし無役に当選し、かつ取りこぼし無役当選報知演出が実行されたゲームにおいては、目押し役やナビ対象役に当選したときよりも高い確率で演出禁止領域が第3グループに設定されて有利演出が実行されるものであってもよい。これによれば、遊技者は、操作態様(操作手順および操作タイミング)に注意してストップスイッチを操作する必要があるゲームにおいて有利演出により視認性が低下した状態で表示結果の導出を強いられることが少なくなるため、表示結果の導出の際に遊技者に不満を感じさせることなく演出を行うことができる。
[ナビ演出について]
本実施の形態では、図30に示すように、ナビ演出は、表示領域51aのうち非透過領域において実行されるものであったが、これに限らず、無効ラインが通る領域と重なる領域で実行されるものであってもよい。
また、本実施の形態では、ナビ対象役に当選したゲームにおいてナビ演出が実行されたときには、100%の確率で演出禁止領域が第3グループに設定されて無効ラインが通る領域と重なる領域で演出が実行されるのに対して、ナビ対象役に当選せずに目押し役に当選したときには、100%の確率で演出禁止領域が2グループに設定されて無効ラインが通る領域と重なる領域で演出が実行されないものであった。しかしながら、これに限らない。たとえば、目押し役に当選したときに限らず、取りこぼし無役に当選したときでも、100%の確率で演出禁止領域が2グループに設定されて無効ラインが通る領域と重なる領域で演出が実行されないものであってもよい。つまり、ナビ対象役に当選したゲームにおいてナビ演出が実行されたときのみ、100%の確率で演出禁止領域が第3グループに設定されて無効ラインが通る領域と重なる領域で演出が実行され、その他の役に当選したときには100%の確率で演出禁止領域が2グループに設定されて無効ラインが通る領域と重なる領域で演出が実行されないものであってもよい。
さらに、ナビ対象役に当選したゲームにおいてナビ演出が実行されたときには、所定確率(0%を除く確率)で演出禁止領域が第3グループに設定されて無効ラインが通る領域と重なる領域で演出が実行されるのに対して、目押し役や取りこぼし無役に当選したときには、所定確率(0%を除く確率)よりも低い確率で演出禁止領域が第3グループに設定されて無効ラインが通る領域と重なる領域で演出が実行されるものであってもよい。つまり、ナビ対象役に当選し、かつナビ演出が実行されたゲームにおいては、目押し役や取りこぼし無役に当選したときよりも高い確率で演出禁止領域が第3グループに設定されて有利演出が実行されるものであってもよい。これによれば、遊技者は、操作タイミングに注意してストップスイッチを操作する必要があるゲームにおいて有利演出により視認性が低下した状態で表示結果の導出を強いられることが少なくなるため、表示結果の導出の際に遊技者に不満を感じさせることなく演出を行うことができる。
[有利演出について]
本実施の形態では、有利演出によってナビストックの獲得があることを示唆するものであった。つまり、本実施の形態では、遊技者にとって有利な状態であるATに制御するための権利の付与に関する演出として有利演出が実行されていた。しかしながら、これに限らず、現在の状態が有利な状態になっていることを示唆する演出や、未来の状態が有利な状態になる予定であることを示唆する演出であってもよい。
また、有利演出によって、メイン側の状態が有利な状態(たとえば、内部抽選確率が向上している状態、)を示唆するもの、あるいは、サブ側の状態が有利な状態(たとえば、ATやナビストックの上乗せ確率が向上している状態)を示唆するものであってもよい。
また、有利演出によって、設定値を示唆するもの、あるいは、携帯端末などを用いたサービスで所定ポイントが溜まると有利な状態(プレミア演出が行われるなど)となるものにおいて、当該ポイントが付与されたり、ポイントの付与確率が向上した状態であることを示唆するものであってもよい。
また、本実施の形態では、有利演出が無効ラインが通る領域と重なる領域で実行されることによって、無効ライン上で変動している図柄が完全に視認不可能となるものであった。しかしながら、有利演出によって完全に視認不可能となるものに限らず、少しは視認可能であるが、遊技者が目押しによってリールを停止するときには困難となる程度まで視認性を低下させる演出であってもよい。
[入賞ラインについて]
本実施の形態では、入賞図柄の組合せであるか否かを判定するために設定される入賞ラインLNおよび入賞を構成する図柄の組合せが入賞ラインLNに揃ったことを認識しやすくするために入賞ラインLNとは別に設定される無効ラインが、遊技状態、設定された賭数、抽選の結果などにかかわらず、一律に設定される構成であるが、入賞ラインLNおよび無効ラインが遊技状態、設定された賭数、抽選の結果などに応じて変化する構成としてもよい。
また、本実施の形態では、入賞ラインLNおよび無効ラインが通るリール上の領域が、左リールにおいては、入賞ラインLNのみが通る領域(中段)、無効ラインLM1〜LM4のみが通る領域(上段、下段)から構成され、中リールにおいては、無効ラインLM1またはLM2のみが通る領域(上段、下段)、入賞ラインLNと無効ラインLM3、LM4の双方が通る領域(中段)から構成され、右リールにおいては、入賞ラインLNのみが通る領域(中段)、無効ラインLM1〜LM4のみが通る領域(上段、下段)から構成されているが、入賞ラインおよび無効ラインが通るリール上の領域が、入賞ラインのみが通る領域、無効ラインのみが通る領域、有効ラインと無効ラインの双方が通る領域のいずれかとなる構成であればよい。
たとえば、図31(a)に示すように、左リールの上段、中リールの中段、右リールの下段を通るライン、すなわち斜め方向に並ぶ図柄を結ぶラインを入賞ラインとして設定し、他のラインを無効ラインと設定したり、図31(b)に示すように、左リールの上段、中リールの上段、右リールの中段を通る変則的なラインを入賞ラインとして設定し、他のラインを無効ラインと設定したりしてもよい。図31(a)に示す例では、入賞ラインに並んだ図柄の視認性を妨げることなく、左リールの中段および下段、中リールの下段からなる左下の略三角形状の領域と、右リールの上段および中段、中リールの上段からなる右上の略三角形状の領域と、を用いた広い領域に画像を表示させることが可能となり、図31(b)に示す例では、入賞ラインに並んだ図柄の視認性を妨げることなく、左リールの中段および下段、中リールの中段および下段、右リールの下段からなる連続する広い領域に画像を表示させることが可能となる。
また、図31(c)に示すように、各リールの上段を通るラインを入賞ラインとして設定し、他のラインを無効ラインと設定したり、図31(d)に示すように、各リールの下段を通るラインを入賞ラインとして設定し、他のラインを無効ラインと設定したりしてもよい。図31(c)に示す例では、入賞ラインに並んだ図柄の視認性を妨げることなく、各リールの中段および下段と、その下方の領域とを合わせた連続する広い領域に画像を表示させることが可能となり、図31(d)に示す例では、入賞ラインに並んだ図柄の視認性を妨げることなく、各リールの上段および下段と、その情報の領域とを合わせた連続する広い領域に画像を表示させることが可能となる。
また、これらの構成においても、一部のリールの無効ラインが通る領域に指標図柄が停止し、他のリールが停止する前に、当該指標図柄により指標となる図柄の組合せが構成される指標図柄役が当選している可能性を示唆する一般役当選示唆演出が実行されることで、一部のリールが停止した段階で無効ラインに指標図柄役が揃う可能性が示唆されているときに、液晶表示器51の透過領域51bにおいて一般役当選示唆演出により示唆された指標図柄が停止した領域と重なる領域には画像を表示させないことにより指標図柄が停止した領域の視認性が低下してしまうことがなく、指標図柄役の指標となる図柄の組合せを停止させる際の妨げとなることを防止できる。
また、同様に、一部のリールの無効ラインが通る領域に指標図柄が停止し、他のリールが停止する前に、当該指標図柄により指標となる図柄の組合せが構成される指標図柄役が当選している可能性を示唆する一般役当選示唆演出が実行されることで、一部のリールが停止した段階で無効ラインに指標図柄役が揃う可能性が示唆されているときに、液晶表示器51の透過領域51bにおいて他のリールの無効ラインが通る領域のうち、停止済みリールの一般役当選示唆演出により示唆された指標図柄と同じ無効ラインが通る領域と重なる領域には画像を表示させないことにより指標図柄が停止する可能性のある領域の視認性が低下してしまうことがなく、指標図柄役の指標となる図柄の組合せを停止させる際の妨げとなることを防止できる。
[指標図柄について]
また、本実施の形態では、指標図柄役として、右下がりベル、上段ベル1〜8、右下がりスイカ、上段スイカ、ベルリプレイ、下段リプレイ、転落リプレイ、昇格リプレイ2、特別リプレイからなる複数種類の役を適用しているが、指標図柄役として1種類の役を適用してもよい。
また、本実施の形態では、指標図柄役の入賞時に無効ラインLM1〜LM4のいずれかに揃う指標となる図柄の組合せが、全てが同一の指標図柄にて構成される組合せ(たとえば、「ベル−ベル−ベル」、「スイカ−スイカ−スイカ」)を含むため、入賞ラインLNに役として定められた所定の図柄の組合せが揃って指標図柄役が入賞したことを、無効ラインLM1〜LM4のいずれかに同一の指標図柄が揃ったことで示唆されるため、指標となる図柄の組合せが無効ラインLM1〜LM4のいずれかに揃うことで指標図柄役が入賞したことを遊技者に対して明確に認識させることができる。
また、本実施の形態では、指標図柄役の入賞時に無効ラインLM1〜LM4のいずれかに揃う指標となる図柄の組合せが、全てが同一の指標図柄または互いに類似する指標図柄にて構成される組合せ(たとえば、「リプレイ/プラム−リプレイ−リプレイ/プラム」、「黒BAR/白BAR−黒BAR/白BAR−黒BAR/白BAR」)を含むため、入賞ラインLNに役として定められた所定の図柄の組合せが揃って指標図柄役が入賞したことを、無効ラインLM1〜LM4のいずれかに同一の指標図柄または互いに類似する指標図柄が揃ったことで示唆されるため、指標となる図柄の組合せが無効ラインLM1〜LM4のいずれかに揃うことで指標図柄役が入賞したことを遊技者に対して明確に認識させることができる。
なお、互いに類似する指標図柄とは、たとえば、形状は同じであるが全部または一部の色彩や模様が異なる図柄(たとえば、「黒BAR」と「白BAR」)、形状は異なるが色彩や模様が同系の識別情報(たとえば、「リプレイ」と「プラム」)、形状は同じであるが大きさが異なる図柄、形状は同じであるが数が異なる図柄、形状は同じであるが一方は絵柄が付加されているのに対して他方は絵柄が付加されていない図柄、形状は同じであるが付加されている絵柄が異なる図柄、形状は同じであるが付加されている絵柄の位置、色彩、数、大きさなどが異なる図柄、形状は同じであるが向きが異なる図柄、一方に外形の一部に凸部や凹部が形成されている図柄、外形の一部に形成された凸部や凹部の位置、数、大きさなどが異なる図柄、識別情報のモチーフは同じであるが形状が異なる図柄(たとえば、共通の立体物を異なる切断面にて切断した場合など)などが該当する。
また、本実施の形態では、指標図柄役の入賞時に無効ラインLM1〜LM4のいずれかに揃う指標となる図柄の組合せが、全てが同一の指標図柄にて構成される組合せ、全てが同一の指標図柄または互いに類似する指標図柄にて構成される組合せの双方を含む構成であるが、全てが同一の指標図柄にて構成される組合せ、全てが同一の指標図柄または互いに類似する指標図柄にて構成される組合せの一方を含む構成であっても、指標となる図柄の組合せが無効ラインLM1〜LM4のいずれかに揃うことで指標図柄役が入賞したことを遊技者に対して明確に認識させることができる。
また、本実施の形態では、指標図柄役の入賞時に無効ラインLM1〜LM4のいずれかに揃う指標となる図柄の組合せが、全てが同一の指標図柄にて構成される組合せ、全てが同一の指標図柄または互いに類似する指標図柄にて構成される組合せとなることで、全てが同一の指標図柄にて構成される組合せ、全てが同一の指標図柄または互いに類似する指標図柄にて構成される組合せを含むことにより、指標となる図柄の組合せが無効ラインLM1〜LM4のいずれかに揃うことで指標図柄役が入賞したことを遊技者に対して明確に認識させることができる構成であるが、たとえば、全てが同一の指標図柄にて構成される組合せでもなく、全てが同一の指標図柄または互いに類似する指標図柄にて構成される組合せでもない組合せであるが、指標図柄役の入賞時に無効ラインLM1〜LM4のいずれかに揃う指標となる図柄の組合せが、いずれかの無効ラインに並んだ図柄が組み合わさって一体的な図柄(たとえば、無効ラインLM1に3つの図柄が揃うことで、槍やへびなどの細長い一体的な図柄となる場合など)または一の観念を想起させる図柄の組合せ(たとえば、いずれかの無効ラインに「大」「当」「り」の組合せが揃うことで、大当りといった一の観念が想起される場合、いずれかの無効ラインに「松」「竹」「梅」の組合せが揃うことで、松竹梅といった一の観念が想起される場合など)を含む構成としてもよく、このような組合せを含む場合でも、指標となる図柄の組合せが無効ラインLM1〜LM4のいずれかに揃うことで指標図柄役が入賞したことを遊技者に対して明確に認識させることができる。
また、本実施の形態では、指標図柄役の入賞時に無効ラインLM1〜LM4のいずれかに揃う指標となる図柄の組合せが、全てが同一の指標図柄にて構成される組合せ、全てが同一の指標図柄または互いに類似する指標図柄にて構成される組合せに加え、全てが同一の指標図柄にて構成される組合せでもなく、全てが同一の指標図柄または互いに類似する指標図柄にて構成される組合せでもない組合せを含む構成であるが、指標図柄役の入賞時に無効ラインLM1〜LM4のいずれかに揃う指標となる図柄の組合せが、全てが同一の指標図柄にて構成される組合せ、全てが同一の指標図柄または互いに類似する指標図柄にて構成される組合せ、全てが同一の指標図柄にて構成される組合せでもなく、全てが同一の指標図柄または互いに類似する指標図柄にて構成される組合せでもない組合せのいずれかを含む構成であればよい。
また、本実施の形態では、指標図柄役の入賞時に無効ラインLM1〜LM4のいずれかに揃う指標となる図柄の組合せが入賞ラインLNに揃ったときに入賞する特定役(たとえば、入賞時に無効ラインLM3に「黒7/白7/スイカ−スイカ−スイカ」が揃う右下がりスイカ、入賞時に無効ラインLM1に「黒7/白7/スイカ−スイカ−スイカ」が揃う上段スイカに対し、入賞ラインLNに「黒7/白7/スイカ−スイカ−スイカ」が揃うことで入賞する中段スイカ)を含み、特定役は、当該特定役が入賞したゲームにおいて、当該特定役を構成する図柄の組合せが無効ラインLM1〜LM4のいずれかに揃う指標図柄役が入賞したゲームにおいて付与される価値(メダル数や再遊技など)と同一の価値を付与する役を含むため、指標図柄役が入賞したのか、特定役が入賞したのか、を意識させることなく遊技を行わせることができる。
なお、特定役は、少なくとも特定役が入賞したゲームにおいて、当該特定役を構成する図柄の組合せが無効ラインLM1〜LM4のいずれかに揃う指標図柄役が入賞したゲームにおいて付与される価値と同一の価値が付与される特定役を含む構成であれば指標図柄役が入賞したのか、特定役が入賞したのか、を意識させることなく遊技を行わせることが可能であり、特定役が入賞したゲームにおいて、当該特定役を構成する図柄の組合せが無効ラインLM1〜LM4のいずれかに揃う指標図柄役が入賞したゲームにおいて付与される価値と同一の価値が付与される特定役と、特定役が入賞したゲームにおいて、当該特定役を構成する図柄の組合せが無効ラインLM1〜LM4のいずれかに揃う指標図柄役が入賞したゲームにおいて付与される価値と異なる価値が付与される特定役と、の双方を備える構成であっても、指標図柄役が入賞したのか、特定役が入賞したのか、を意識させることなく遊技を行わせることができる。
また、特定役が入賞したゲームにおいて、指標図柄役が入賞したゲームにおいて付与される価値と同一の価値が付与されるとは、特定役が入賞したゲームにおいて付与される価値が、指標図柄役が入賞したゲームにおいて付与される価値(メダル数や再遊技など)と同一であればよく、たとえば、遊技状態の移行など、次ゲーム以降に関連する価値が異なる構成であってもよい。
また、本実施の形態では、一部のリールの無効ラインLM1〜LM4が通る領域に指標図柄役の指標となる図柄の組合せを構成する指標図柄が停止し、他のリールが停止する前に、当該指標図柄により指標となる図柄の組合せが構成される指標図柄役が当選している可能性を示唆する一般役当選示唆演出が実行されることで、一部のリールが停止した段階で無効ラインLM1〜LM4のいずれかに指標図柄役が揃う可能性が示唆されているときに、液晶表示器51の透過領域51bにおいて一般役当選示唆演出により示唆された指標図柄が停止した領域と重なる領域には画像を表示させないが、一般役当選示唆演出により示唆された指標図柄が停止していない領域と重なる領域には画像を表示可能としており、このような状況であっても一般役当選示唆演出により示唆された指標図柄が停止した領域の視認性が低下してしまうことがなく、かつより広い領域に画像を表示させることができる。
また、本実施の形態では、一部のリールの無効ラインLM1〜LM4が通る領域に指標図柄が停止し、他のリールが停止する前に、当該指標図柄により指標となる図柄の組合せが構成される指標図柄役が当選している可能性を示唆する一般役当選示唆演出が実行されることで、一部のリールが停止した段階で無効ラインLM1〜LM4のいずれかに指標図柄役が揃う可能性が示唆されているときに、液晶表示器51の透過領域51bにおいて他のリールの無効ラインLM1〜LM4が通る領域のうち、停止済みリールの一般役当選示唆演出により示唆された指標図柄と同じ無効ラインが通る領域と重なる領域には画像を表示させないが、停止済みリールの指標図柄と異なる無効ラインが通る領域と重なる領域には画像を表示可能としており、このような状況であっても一般役当選示唆演出により示唆された指標図柄が停止する可能性のある領域の視認性が低下してしまうことがなく、かつより広い領域に画像を表示させることができる。
[一般役当選示唆演出について]
本実施の形態では、取りこぼし無役や押し順ベルなどのナビ対象役に当選したときには一般役当選示唆演出が実行されないものであったが、これに限らず、取りこぼし無役や押し順ベルなどのナビ対象役に当選したときでも一般役当選示唆演出が実行されるものであってもよい。
また、本実施の形態では、指標となる図柄の組合せが無効ラインLM1〜LM4のいずれかに揃う可能性を示唆する示唆演出として、液晶表示器51に表示された画像に応じて指標図柄役を含む一般役が当選している可能性を示唆する一般役当選示唆演出を適用しているが、少なくとも指標となる図柄の組合せが無効ラインLM1〜LM4のいずれかに揃う可能性を示唆する演出であればよく、液晶表示器51以外の演出装置を用いた演出(音声の出力、LEDの点灯態様など)により、指標となる図柄の組合せが無効ラインLM1〜LM4のいずれかに揃う可能性を示唆する構成としてもよいし、リール2L、2C、2Rの変動態様を用いた演出により、指標となる図柄の組合せが無効ラインLM1〜LM4のいずれかに揃う可能性を示唆する構成としてもよいし、さらには遊技の進行を所定期間遅延させるフリーズ状態に制御することにより指標となる図柄の組合せが無効ラインLM1〜LM4のいずれかに揃う可能性を示唆する演出を適用してもよい。
また、本実施の形態では、一部のリールの無効ラインLM1〜LM4が通る領域に指標図柄が停止し、他のリールが停止する前に、当該指標図柄により指標となる図柄の組合せが構成される指標図柄役が当選している可能性を示唆する一般役当選示唆演出が実行されることで、一部のリールが停止した段階で無効ラインLM1〜LM4のいずれかに指標図柄役が揃う可能性が示唆されているときに、液晶表示器51の透過領域51bにおいて一般役当選示唆演出により示唆された指標図柄が停止した領域、一般役当選示唆演出により示唆された指標図柄が停止する可能性のある領域の双方に画像を表示させないようになっており、一般役当選示唆演出により示唆された指標図柄が停止した領域、一般役当選示唆演出により示唆された指標図柄が停止する可能性のある領域のうちの一方の領域だけでなく、他方の領域の視認性も低下してしまうことがなく、指標図柄役の指標となる図柄の組合せを停止させる際の妨げとなることをより効果的に防止できる。
なお、本実施の形態では、一部のリールの無効ラインLM1〜LM4が通る領域に指標図柄が停止し、他のリールが停止する前に、当該指標図柄により指標となる図柄の組合せが構成される指標図柄役が当選している可能性を示唆する一般役当選示唆演出が実行されることで、一部のリールが停止した段階で無効ラインLM1〜LM4のいずれかに指標図柄役が揃う可能性が示唆されているときに、液晶表示器51の透過領域51bにおいて一般役当選示唆演出により示唆された指標図柄が停止した領域、一般役当選示唆演出により示唆された指標図柄が停止する可能性のある領域の双方に画像を表示させない構成であるが、液晶表示器51の透過領域51bにおいて一般役当選示唆演出により示唆された指標図柄が停止した領域、一般役当選示唆演出により示唆された指標図柄が停止する可能性のある領域のうち一方の領域のみに画像を表示させない構成とした場合でも、指標図柄役の指標となる図柄の組合せを停止させる際の妨げとなることを防止できる。
たとえば、図32に示すように、一部のリールの無効ラインLM1〜LM4が通る領域に指標図柄が停止し、他のリールが停止する前に、当該指標図柄により指標となる図柄の組合せが構成される指標図柄役が当選している可能性を示唆する一般役当選示唆演出が実行されることで、一部のリールが停止した段階で無効ラインLM1〜LM4のいずれかに指標図柄役が揃う可能性が示唆されているときに、液晶表示器51の透過領域51bにおいて一般役当選示唆演出により示唆された指標図柄が停止した領域(演出禁止領域B)に画像を表示させず、一般役当選示唆演出により示唆された指標図柄が停止する可能性のある領域(図32(a)の中リール上段、右リール上段および下段、図32(b)の右リール上段、図32(c)の右リール下段)については画像を表示可能とすることで、指標図柄が停止した領域の視認性が低下してしまうことがなく、指標図柄役の指標となる図柄の組合せを停止させる際の妨げとなることを防止できるうえに、未だ回転中のリールの無効ラインLM1〜LM4が通る領域を用いてより広い領域に画像を表示させることができる。
また、図33に示すように、一部のリールの無効ラインLM1〜LM4が通る領域に指標図柄が停止し、他のリールが停止する前に、当該指標図柄により指標となる図柄の組合せが構成される指標図柄役が当選している可能性を示唆する一般役当選示唆演出が実行されることで、一部のリールが停止した段階で無効ラインLM1〜LM4のいずれかに指標図柄役が揃う可能性が示唆されているときに、液晶表示器51の透過領域51bにおいて一般役当選示唆演出により示唆された指標図柄が停止する可能性のある領域(演出禁止領域C)に画像を表示させず、一般役当選示唆演出により示唆された指標図柄が停止した領域(図33(a)の左リール上段、図33(b)の左リール上段、中リール上段、図33(c)の左リール上段)については画像を表示可能とすることで、指標図柄が停止する可能性のある領域の視認性が低下してしまうことがなく、指標図柄役の指標となる図柄の組合せを停止させる際の妨げとなることを防止できるうえに、停止済みリールの無効ラインLM1〜LM4が通る領域を用いてより広い領域に画像を表示させることができる。
また、本実施の形態では、演出禁止領域に対して画像を表示せず、演出禁止領域以外の領域に画像を表示することのある演出画像を予め登録しておき、指標図柄役が当選した可能性を示唆する一般役当選示唆演出の演出パターンが選択された場合には、一部のリールの無効ラインLM1〜LM4が通る領域に指標図柄が停止したときに、指標図柄が停止した領域と重なる領域、他の変動中のリールの無効ラインLM1〜LM4が通る領域のうち、停止済みリールの指標図柄と同じ無効ラインが通る領域と重なる領域に画像が表示されない演出画像による演出を実行することで、一般役当選示唆演出により示唆された指標図柄が停止した領域と重なる領域、指標図柄が停止する可能性のある領域と重なる領域に画像を表示させないようにしているため、演出禁止領域に画像を表示させないようにしても、画像の一部が欠けてしまうようなことがない。
なお、共通の演出画像を用いるとともに、一般役当選示唆演出により示唆された指標図柄が停止した領域と重なる領域、指標図柄が停止する可能性のある領域と重なる領域に画像を表示させないように当該領域が透明となるオブジェクトを配置することにより、一般役当選示唆演出により示唆された指標図柄が停止した領域と重なる領域、指標図柄が停止する可能性のある領域と重なる領域に画像を表示させない構成としてもよく、このような構成とした場合には、リールの停止位置などの状況によりそれぞれの演出画像を必要としないことから演出画像の容量を抑制することができる。
また、本実施の形態では、準備状態にもARTにも制御されておらず、またはナビ演出も実行されていない状況において、左リールを第1停止とする停止順以外の停止順、すなわち中リールまたは右リールを第1停止とする停止順にて停止操作がされた場合に、一定期間(本実施の形態では10ゲーム)にわたりペナルティ期間に制御することにより、左リールを第1停止とする停止操作を遊技者に対して促すようになっている。一方、指標図柄役が当選した可能性を示唆する一般役当選示唆演出の演出パターンが選択された場合に、左リール以外のリールを第1停止とした場合には、透過領域51bの全域にわたって画像が表示されない演出画像(ペナルティとなる停止順である旨を報知する演出画像)を用いて演出が行われるようになっており、本来推奨されていない停止順での停止操作が行われた場合における複数の演出画像を準備する必要がないことから、演出画像の容量を抑制することができる。
[演出手段について]
なお、本実施の形態では、透視窓3から視認されるリール2L、2C、2Rの視認態様を変化させる演出を行う演出手段として、リール2L、2C、2Rの手前側に配置された液晶表示器51を適用しているが、少なくとも透視窓3から視認されるリール2L、2C、2Rの視認態様を変化させる演出を行う演出手段であればよく、液晶表示器51のようにリール2L、2C、2Rの前面側に配置された表示領域に画像を表示させたり、リール2L、2C、2Rの前面側に可動物を移動させたりすることで透視窓3から視認されるリール2L、2C、2Rの視認態様を変化させる演出を行う演出手段、リール2L、2C、2Rの背面から光を照射するリールLED55の点灯態様を変化させることで透視窓3から視認されるリール2L、2C、2Rの視認態様を変化させる演出を行う演出手段を適用してもよい。
本実施の形態では、前述のように各リール2L、2C、2Rの手前側(遊技者側)の位置に液晶表示器51の表示領域51aが配置されており、表示領域51aの透視窓3に対応する透過領域51bおよび透視窓3を介して遊技者側から各リール2L、2C、2Rが視認できるようになっている。また、表示領域51aの裏面には、表示領域51aのうち透過領域51bを除く領域(以下、非透過領域と呼ぶ)に内部を隠蔽する隠蔽部材(図示略)が設けられており、表示領域51aのうち非透過領域については、裏側が透けて見えないようになっている。
また、本実施の形態では、透過領域と非透過領域に別個の画像を表示させることが可能なうえに、透過領域と非透過領域に跨る一体の画像を表示可能とされているため、たとえば、図17に示すように、透過領域と非透過領域とを区別することなく広い領域にて一体的な画像を表示させることができるようになっている。
このような構成においては、非透過領域では裏側が遮蔽部材により遮蔽されることで、裏側が透けて見えなくなるのに対して、透過領域51bでは裏側が透けてリールLED55を消灯していてもうっすらとリール2L、2C、2Rが透けて見えてしまうため、透過領域51bに表示された画像の視認性が非透過領域に表示された画像の視認性よりも悪くなってしまう。
このため、本実施の形態では、サブ制御部91が、表示制御回路92に対して液晶表示器51の表示領域51aに表示させる画像のうち透過領域51bに対応する画像を、非透過領域に対応する画像よりも強調して表示させるように設定する制御を行う。具体的には、表示領域51aに表示させる画像のうち透過領域51bに対応する画像の明度を、非透過領域に対応する画像の明度よりも高く設定するとともに、表示領域51aに表示させる画像のうち透過領域51bに対応する画像の色彩の濃度を、非透過領域に対応する画像の色彩の濃度よりも高く設定する制御を行う。
これにより、たとえば、透過領域51bと非透過領域に跨って1つの画像を表示させる場合に、表示領域51aに表示させる画像のうち透過領域51bに対応する部分を、非透過領域に対応する部分よりも強調して表示させない場合には、透過領域51bに表示された部分の視認性が、非透過領域に表示された部分の視認性よりも悪くなり、画像の見え方が損なわれてしまうのに対して、表示領域51aに表示させる画像のうち透過領域51bに対応する部分を、非透過領域に対応する部分よりも強調して表示させることで、透過領域51bに表示された部分の視認性が補われることによりその視認性が低下してしまうことが防止され、表示領域51aに表示させる画像のうち透過領域51bに対応する部分と非透過領域に対応する部分との境が緩和され、透過領域51bと非透過領域との境目を意識させることなく一体的な画像として表示させることができる。
また、表示領域51aの非透過領域に表示される画像と同一の画像を、透過領域51bに表示させる場合に、透過領域51bに表示させる画像を、非透過領域に表示させる画像よりも強調して表示させない場合には、透過領域51bに表示された画像の視認性が、非透過領域に表示された画像の視認性よりも悪くなり、画像の見え方に差が出てしまうのに対して、透過領域51bに表示される画像を、非透過領域に表示される画像よりも強調して表示させることで、透過領域51bに表示される画像の視認性が補われることによりその視認性が低下してしまうことが防止され、透過領域51bに表示される画像と非透過領域に表示される画像との見え方の違いが緩和され、双方の画像の見え方に差がでないように表示させることができる。
なお、本実施の形態では、表示領域51aに表示させる画像のうち透過領域51bに対応する画像の明度を、非透過領域に対応する画像の明度よりも高く設定するとともに、表示領域51aに表示させる画像のうち透過領域51bに対応する画像の色彩の濃度を、非透過領域に対応する画像の色彩の濃度よりも高く設定する制御を行うことで、表示領域51aに表示させる画像のうち透過領域51bに対応する画像を、非透過領域に対応する画像よりも強調して表示させる構成であるが、表示領域51aに表示させる画像のうち非透過領域に対応する画像の明度を、透過領域51bに対応する画像の明度よりも低く設定するとともに、表示領域51aに表示させる画像のうち非透過領域に対応する画像の色彩の濃度を、透過領域51bに対応する画像の色彩の濃度よりも低く設定する制御を行うことで、表示領域51aに表示させる画像のうち透過領域51bに対応する画像を、非透過領域に対応する画像よりも強調して表示させる構成としても透過領域51bに表示される画像の視認性が非透過領域に表示された画像の視認性に比較して低下してしまうことを防止できる。
また、本実施の形態では、表示領域51aに表示させる画像のうち透過領域51bに対応する画像の明度が、非透過領域に対応する画像の明度よりも高くなるように設定し、表示領域51aに表示させる画像のうち透過領域51bに対応する画像の色彩の濃度が、非透過領域に対応する画像の色彩の濃度よりも高くなるように設定する構成であり、透過領域51bに表示される画像の視認性が非透過領域に表示された画像の視認性に比較して低下してしまうことを効果的に防止できることから好ましいが、いずれか一方の設定を行うのみでも、透過領域51bに表示される画像の視認性が非透過領域に表示された画像の視認性に比較して低下してしまうことを防止できる。
また、本実施の形態では、サブ制御部91が、表示制御回路92に対して液晶表示器51の表示領域51aに表示させる画像のうち透過領域51bに対応する画像を、非透過領域に対応する画像よりも強調して表示させるように設定する制御を行う構成であるが、たとえば、透過領域51bの照射が非透過領域の照射よりも強くなるように導光板のエッジを形成することで、表示領域51aに表示させる画像のうち透過領域51bに対応する画像が、非透過領域に対応する画像よりも強調して表示される構成としてもよく、このような構成とした場合でも、透過領域51bに表示される画像の視認性が非透過領域に表示された画像の視認性に比較して低下してしまうことを防止できる。
また、本実施の形態では、リール2L、2C、2Rの手前側に配置され、リール2L、2C、2Rの表示態様を透過可能な表示装置として液晶表示器51を適用しているが、表示領域に配置された発光素子の発光量を変化させることにより画像を表示させる表示装置、透過性を有する導光板に光を入射することにより入射した光が導光板に形成されたエッジにより屈折されることを利用して画像を表示させる表示装置を適用してもよく、これらの表示装置を適用した場合でも、表示領域に表示させる画像のうち透過領域に対応する画像が、非透過領域に対応する画像よりも強調して表示される構成とすることで、透過領域に表示される画像の視認性が非透過領域に表示された画像の視認性に比較して低下してしまうことを防止できる。
なお、本実施の形態では、リール2L、2C、2Rの手前側に配置され、リール2L、2C、2Rの表示態様を透過可能な表示装置として液晶表示器51を適用しているが、表示領域に配置された発光素子の発光量を変化させることにより画像を表示させる表示装置、透過性を有する導光板に光を入射することにより入射した光が導光板に形成されたエッジにより屈折されることを利用して画像を表示させる表示装置を適用してもよい。
また、本実施の形態では、リール2L、2C、2Rの手前側に配置された液晶表示器51の表示領域51aのうち透視窓3に対応する領域のみ透過領域51bが形成される構成であるが、リール2L、2C、2Rの手前側に配置される表示装置の表示領域の全てが透過領域で構成されていてもよい。
以上、本発明の実施の形態を図面により説明してきたが、本発明はこの実施の形態に限定されるものではなく、本発明の主旨を逸脱しない範囲における変更や追加があっても本発明に含まれることは言うまでもない。
[その他の変形例]
前記実施の形態では、本発明を遊技用価値としてメダル並びにクレジットを用いて賭数が設定されるスロットマシンに適用した例ついて説明したが、遊技用価値として遊技球を用いて賭数を設定するスロットマシンや、遊技用価値としてクレジットのみを使用して賭数を設定する完全クレジット式のスロットマシンに適用してもよい。遊技球を遊技用価値として用いる場合は、たとえば、メダル1枚分を遊技球5個分に対応させることができ、前記実施の形態で賭数として3を設定する場合は、15個の遊技球を用いて賭数を設定するものに相当する。
さらに、メダルおよび遊技球などの複数種類の遊技用価値のうちいずれか1種類のみを用いるものに限定されるものではなく、たとえば、メダルおよび遊技球などの複数種類の遊技用価値を併用できるものであってもよい。すなわち、メダルおよび遊技球などの複数種類の遊技用価値のいずれを用いても賭数を設定してゲームを行うことが可能であり、かつ入賞の発生によってメダルおよび遊技球などの複数種類の遊技用価値のいずれをも払い出し得るスロットマシンを適用してもよい。
本実施の形態として、入賞の発生に応じて遊技媒体を遊技者の手元に払い出すスロットマシンを説明したが、遊技媒体が封入され、入賞の発生に応じて遊技媒体を遊技者の手元に払い出すことなく遊技点(得点)を加算する封入式のスロットマシンを採用してもよい。基盤とドラムとが流通可能で、筺体が共通なもので基盤のみあるいは基盤とドラムとを遊技機と称する。
本実施の形態では、「割合(比率、確率)」を例示したが、「割合(比率、確率)」は、これに限るものではなく、たとえば0%〜100%の範囲内の値のうち、0%を含む値や、100%を含む値、0%および100%を含まない値であってもよい。
なお、今回開示された実施の形態は全ての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなく特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内での全ての変更が含まれることが意図される。
1 スロットマシン、2L,2C,2R リール、6 MAXBETスイッチ、7 スタートスイッチ、8L,8C,8R ストップスイッチ、41 メイン制御部、51 液晶表示器、91 サブ制御部。

Claims (3)

  1. 各々が識別可能な複数種類の識別情報を変動表示可能な可変表示部を備え、
    前記可変表示部を変動表示した後、前記可変表示部の変動表示を停止することで表示結果を導出し、該表示結果に応じて入賞が発生可能なスロットマシンにおいて、
    表示結果を導出させるために操作される導出操作手段と、
    賞の発生を許容するか否かを決定する事前決定手段と、
    示結果を導出させる制御を行う導出制御手段とを備え、
    前記事前決定手段決定結果には、前記導出操作手段の操作態様にかかわらず入賞が発生可能な特定決定結果と、当該特定決定結果とは異なる非特定決定結果とあり、
    前記スロットマシンは、
    遊技者が表示結果を視認可能な領域として、表示結果に応じた入賞の判定が行われる入賞判定位置に対応する第1領域と、前記入賞判定位置とは異なる位置に対応する第2領域とが定められており、
    記事前決定手段決定結果が前記特定決定結果であることを特定可能な特定決定情報を報知する特定決定情報報知手段と、
    前記第2領域の視認態様を変化させる領域演出を実行可能な領域演出手段とをさらに備え
    前記領域演出手段は、一の遊技状態において前記事前決定手段決定結果が前記特定決定結果でありかつ前記特定決定情報報知手段により前記特定決定情報が報知されたゲームにおいては前記領域演出を実行可能であるのに対して、当該一の遊技状態において前記事前決定手段決定結果が前記非特定決定結果であるゲームにおいては前記領域演出を実行不可能である、スロットマシン。
  2. 各々が識別可能な複数種類の識別情報を変動表示可能な可変表示部を備え、
    前記可変表示部を変動表示した後、前記可変表示部の変動表示を停止することで表示結果を導出し、該表示結果に応じて入賞が発生可能なスロットマシンにおいて、
    表示結果を導出させるために操作される導出操作手段と、
    賞の発生を許容するか否かを決定する事前決定手段と、
    示結果を導出させる制御を行う導出制御手段とを備え、
    前記事前決定手段決定結果には、前記導出操作手段の操作態様にかかわらず入賞が発生可能な特定決定結果と、当該特定決定結果とは異なる非特定決定結果とあり、
    前記スロットマシンは、
    遊技者が表示結果を視認可能な領域として、表示結果に応じた入賞の判定が行われる入賞判定位置に対応する第1領域と、前記入賞判定位置とは異なる位置に対応する第2領域とが定められており、
    記事前決定手段決定結果が前記特定決定結果であることを特定可能な特定決定情報を報知する特定決定情報報知手段と、
    前記第2領域の視認態様を変化させる領域演出を実行する領域演出手段とをさらに備え
    前記領域演出手段は、一の遊技状態において前記事前決定手段決定結果が前記特定決定結果でありかつ前記特定決定情報報知手段により前記特定決定情報が報知されたゲームにおいては、当該一の遊技状態において前記事前決定手段決定結果が前記非特定決定結果であるゲームよりも高い確率で前記領域演出を実行する、スロットマシン。
  3. 前記領域演出は、有利な状態への制御に関する演出である、請求項1または請求項2に記載のスロットマシン。
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