JP6606204B2 - 車両用軸受装置 - Google Patents

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Description

本発明は、車両用軸受装置に関する。
車輪用軸受装置において、車輪を取付けるハブとドライブシャフトは、セレーション嵌合した状態で、ドライブシャフトのアウターボードの肩部にハブを突き当て、ドライブシャフトのハブを挿入する軸に、スピンドルナットを装着して、ハブを締結している。
このため、ハブへの駆動力伝達時に、セレーションガタや、アウターステム弾性ねじれによりハブベアリングとアウターボードの突き当て面には滑りが生じ、スティックスリップ音や摩耗が発生する。
そこで、アウターボードとハブとの突き当て面に、アウターボード内部よりグリスを供給するものが知られている。これは、アウターボードの内部から突き当て面に連通する給脂孔を設け、突き当て面にグリスを供給し、アウターボードとハブとの突き当て面におけるスティックスリップ音の発生を防止するものである(例えば、特許文献1参照)。
特開2006−264381号公報
特許文献1のようにアウターボードにおいて、等速ジョイントの連結部より、アウターボードの突き当て面である肩部とハブとの間にグリスを供給する場合、等速ジョイントに用いられるグリスと同じものを供給することとなる。
そのため、アウターボードとハブとの摩耗を防止するために、等速ジョイント用のグリスを用いることになり、等速ジョイント用のグリスが無駄に消費されてしまう。
また、利用されるグリスは、等速ジョイントの潤滑の維持および等速ジョイントを覆うブーツに対する適正を考慮して選択されるため、等速ジョイント用のグリスと、アウターボードとハブ用のグリスとは、常に同一のグリスが用いられるとは限らない。
そこで、本発明は、等速ジョイントの潤滑を維持しながら、ハブとアウターボードとの突き当て面を適切に潤滑し、ハブとアウターボード間でのスティックスリップ音や突き当て面の摩耗をより抑制することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明は、ハブ輪と篏合されるアウターボードと、シャフトの回転を前記アウターボードに伝達する等速ジョイントと、を備えた車両用軸受装置において、前記アウターボードに、前記ハブ輪側のグリス室と前記等速ジョイント側のグリス室とを仕切る蓋体を設け、前記ハブ輪側のグリス室と前記等速ジョイント側のグリス室とに別個のグリスが貯留され、前記ハブ輪と前記アウターボードとの突合せ面に前記ハブ輪側のグリス室のグリスを供給する給油孔を設けたことを特徴とする。
これにより、ハブ輪側のグリス室と等速ジョイント側のグリス室とが蓋体により仕切られ、それぞれのグリス室に用途に応じたグリスを保持できる。
また、本発明は、ハブ輪と篏合されるアウターボードと、シャフトの回転を前記アウターボードに伝達する等速ジョイントと、を備えた車両用軸受装置において、前記アウターボードに、前記ハブ輪側のグリス室と前記等速ジョイント側のグリス室とを仕切る蓋体を設け、前記ハブ輪と前記アウターボードとの突合せ面に前記ハブ輪側のグリス室のグリスを供給する給油孔を設け、前記ハブ輪の前記アウターボードとの突合せ面もしくは、前記アウターボードの前記ハブ輪との突合せ面に、前記ハブ輪の回転軸を中心とする放射溝を設けても良い。
これにより、放射状溝の凹凸形状により、グリスがハブ輪とアウターボードとの突合せ面との間に保持されるとともに、均一に広がりやすくなる。
また、本発明は、前記アウターボードの前記ハブ輪との突合せ面に、給油孔間を接続する環状溝を設けても良い。
これにより、給油孔間におけるグリスの供給量のばらつきを解消して、ハブ輪とアウターボードとの突合せ面に、均一にグリスを供給しやすくなる。
また、本発明は、前記アウターボードの前記ハブ輪との突合せ面に、給油孔間を接続する複数の直線溝を設け、該直線溝を交差させても良い。
これにより、給油孔間におけるグリスの供給量のばらつきを解消できる。そして、ハブ輪とアウターボードとの突合せ面の広い範囲でグリスを保持し、効率的にグリスを供給できる。
また、本発明は、前記給油孔のグリス流出側端の開口面積を、前記給油孔の他の部位よりも小さくし、グリスの逆流を防止しても良い。
これにより、ハブ輪とアウターボードとの突合せ面に安定的にグリスを供給できる。また、グリスの性状を維持しやすくなる。
本発明に係る、車両用軸受装置によれば、ハブ輪側のグリス室と等速ジョイント側のグリス室とが蓋体により仕切られ、それぞれのグリス室に用途に応じたグリスを保持できる。
本発明の実施形態に係る車両用軸受装置の外観を示す一部断面図である。 ハブ輪とアウターボードの接続部を示す断面図である。 アウターボードの軸部側から見た図である。 インナーレースのアウターボード側の面を示す斜視図である。 インナーレースのアウターボードと対向する面を示す正面図である。 本発明の第2実施形態を示すアウターボードの正面図である。 本発明の第3実施形態を示すアウターボードの断面図である。 本発明の第3実施形態を示すアウターボードの正面図である。 アウターボードのグリス溜まり溝との接続部を小さくした給脂孔の構成を示す断面図である。 本発明の第4実施形態を示すアウターボードの断面図である。
以下、図面を参照して本発明の実施の形態について説明する。
[実施形態1]
図1から図5を用いて、本発明の実施形態に係る車両用軸受装置1を説明する。
図1は、第1実施形態に係る車両用軸受装置の外観を示す一部断面図である。図2は、ハブ輪とアウターボードの接続部を示す断面図である。図3は、アウターボードの軸部側から見た図である。図4は、インナーレースのアウターボード側の面を示す斜視図である。図5は、インナーレースのアウターボードと対向する面を示す正面図である。
図1および図2に示すように、車両用軸受装置1は、ナックル部材2に取り付けられた軸受3と、軸受3により回転自在に支持されるハブ輪4と、アウターボード5とにより構成されている。
ハブ輪4は、円筒状の本体部4aを備え、この本体部4aの一端部には、車両のホイールを取り付けるための円板状のホイール支持面4bが一体に形成されている。ホイール支持面4bは、車両の外側に位置するように配置されている。ハブ輪4の中心部には、嵌合用孔4cがハブ輪4を貫通するように形成されている。
本体部4aの他端部には、本体部4aの厚さを小さくしてなる小径部4dが周方向にわたって形成されている。本体部4aの小径部4dには、環状のインナーレース31が嵌合されており、インナーレース31の外径は、本体部4aの外径と略同一となるように形成されている。
ナックル部材2の下方には、環状の軸受支持部2bが形成されている。軸受支持部2bの内周側には、アウターレース32が配置されている。アウターレース32の内周面32aと、本体部4aおよびインナーレース31の外周面31eとの間には、所定間隙が形成される。そして、アウターレース32の内周面32aと、本体部4aおよびインナーレース31の外周面31eとの間には、複数のボール91が配置されている。これにより、ハブ輪4は、インナーレース31とともに、アウターレース32の内側で回転自在に支持される。
ハブ輪4には、アウターボード5が連結されている。
アウターボード5は、ナックル部材2の軸受支持部2bの内径よりわずかに大きい外径を有する本体部5aを備えている。
本体部5aの内側には、略半球状にくり抜いてなるジョイント室53が形成されており、ジョイント室53は、車両の内側に向かって開放されている。ジョイント室53の内周面には、軸方向に延在する複数のトラック溝55が周方向に所定間隔毎に形成されている。
本体部5aの中心部には、車両の外側に向かって延在する軸部51が一体に形成されている。軸部51は、ハブ輪4の嵌合用孔4cに挿入されており、アウターボード5の軸部51と、ハブ輪4の嵌合用孔4cとは、セレーション嵌合により、互いに結合されている。これにより、アウターボード5が回転駆動されると、ハブ輪4も一体となって回転駆動されるように構成されている。
アウターボード5の本体部5aと軸部51との間には、回転軸に対して直交する方向に延在する肩部52が形成されている。
アウターボード5には、等速ジョイント8を介してシャフト6が連結されている。等速ジョイント8は、シャフト6に連結されたジョイント部8aを備えている。ジョイント部8aは、その外周側から外部に露出するように支持された複数のボール9を備えている。
そして、各ボール9をアウターボード5のトラック溝55に係合させることにより、シャフト6の回転力をアウターボード5に伝達するように構成されている。
アウターボード5のシャフト6を接続した側には、シャフト6を覆うブーツ7が装着されており、このブーツ7により、アウターボード5のジョイント室53が密閉されている。
アウターボード5のジョイント室53には、蓋体57が配置されている。円盤状の円盤部57aと、円盤部57aの外縁に円盤部57aと直交する方向に延出された立上部57bとから構成されている。蓋体57は、立上部57bをアウターボード5の内面に挿入することでアウターボード5に固定されるものであり、蓋体57は、ジョイント室53の内部を仕切る機能を備えている。すなわち、ジョイント室53の内部は、蓋体57よりハブ輪4側の第1のグリス室54と、等速ジョイント側の第2のグリス室54bとに分割されている。
第1のグリス室54には、アウターボード5の肩部52とインナーレース31との摩擦に適したグリスが貯留され、第2のグリス室54bには、等速ジョイント8の摩擦に適したグリスが貯留される。
なお、蓋体57は、例えば、立上部57bおよびアウターボード5の装着部59にネジ溝をもうけ、アウターボード5に螺装してもよい。または、蓋体57を弾性変形もしくは接着により、アウターボード5に装着してもよい。
アウターボード5には、第1のグリス室54とアウターボード5の肩部52とを連通する給油孔58が形成されている。図3に示すように、給油孔58は、肩部52の周方向に所定間隔毎に形成されており、本実施形態においては、周方向に8つの給油孔58が形成されている。また、給油孔58は、肩部52とインナーレース31とが当接する領域に開口する開口58bを備えている。なお、肩部52とインナーレース31とが当接する領域は、図3において、二点鎖線58dと58cの間の領域として表されている。
給油孔58は、第1のグリス室54から肩部52に向かうにつれてアウターボード5の半径方向外方に向かうように傾斜して形成されている。これにより、アウターボード5が回転駆動されると、第1のグリス室54に貯留されているグリスは、遠心力により、半径方向外方に移動され、肩部52とインナーレース31との間に供給されることになる。これにより、インナーレース31と肩部52との間に均一にグリスを供給できる。
また、図4および図5に示すように、インナーレース31の肩部52と対向する端面31aには、アウターボード5の回転軸を中心とした放射状の筋目状溝31bが形成されている。
筋目状溝31bは、例えば、インナーレース31の端面31aをロータリー研磨することにより形成される。ロータリー研磨により設けられる筋目状溝31bは、インナーレース31の回転方向に対して、筋目状溝31bの中央部が凸もしくは凹となる弧状に形成される。
なお、図4および図5においては、端面31aに設けられる筋目状溝31bを強調して描いているものであり、実際の筋目状溝31bは研磨等の機械処理による表面処理により形成される微細なものである。
このように、筋目状溝31bを形成することにより、溝目の凹凸形状により、グリスがインナーレース31と肩部52との間の当接面42に保持されるとともに、均一に広がりやすくなる。
また、アウターボード5の軸部には、第1のグリス室54と外部とを連通する通気孔56が形成されている。通気孔56の第1のグリス室54側の端部には、小径部56bが形成されている。
通気孔56により、第1のグリス室54内への空気の出入りを確保することができるので、第1のグリス室54内は外気圧に保たれ、第1のグリス室54内と外気との気圧差によるグリスの供給の変動を防止することができる。
また、小径部56bにより、第1のグリス室からのグリスの流出を防止することができる。さらに、通気孔56は、軸部51の回転軸心に沿って設けられているので、遠心力の影響によるグリスの流出を防止することができる。
また、通気孔56より、グリスを第1のグリス室54に供給することも可能であり、小径部56bにより、第1のグリス室54へのグリスの急激な流入を防止して、第1のグリス室54の蓋体57にグリス流入によるかかる負荷を抑制できる。
次に、本実施形態の作用について説明する。
本実施形態においては、シャフト6の回転駆動により、等速ジョイント8を介してアウターボード5およびハブ輪4が一体に回転駆動される。
この場合において、アウターボード5が回転駆動すると、第1のグリス室54に貯留されたグリスが、遠心力により、給油孔58を介して外周方向に移動し、開口58bから肩部52とインナーレース31との当接面42に供給される。
肩部52とインナーレース31との当接面42に供給されたグリスは、筋目状溝により適正に保持されるとともに、均一に広がる。
このように肩部52とインナーレース31との当接面42に保持されたグリスにより、スティックスリップ音の低減を図ることができるとともに、突き当て面における摩耗を効率的に抑制できる。
以上述べたように、本実施形態においては、アウターボード5に、ハブ輪4側の第1のグリス室54と等速ジョイント8側の第2のグリス室54bとを仕切る蓋体57を設け、ハブ輪4とアウターボード5との突合せ面にハブ輪4側の第1のグリス室54のグリスを供給する給油孔58を設けた。
これにより、第1のグリス室54からハブ輪4とアウターボード5の突合せ面に適正にグリスを供給することができ、スティックスリップ音、突き当て面における摩耗を効率的に抑制することができる。また、蓋体57により、第1のグリス室54と第2のグリス室54bとを仕切るようにしているので、ハブ輪4とアウターボード5の突合せ面に応じたグリス、ドライブシャフトの等速ジョイント8に用いられるグリスとをそれぞれ別個に使用することができ、それぞれの特性に合ったグリスを使用することができる。
[実施形態2]
次に、本発明の第2実施形態について説明する。
図6は、本発明の第2実施形態を示すアウターボードの正面図である。
本実施形態においては、軸受3とアウターボード5間にグリスを貯留するグリス溜まりを設けたものである。
アウターボード5の肩部52には、給油孔58が肩部52の周方向に所定間隔毎に形成されている。また、肩部52には、給油孔58と接続してグリス溜まりとなる溝52bが形成されている。
肩部52において、周方向に8つの給油孔58が形成されており、溝52bは、給油孔58から隣接する給油孔58を1つ飛ばして2つ目の給油孔58と接続されている。これにより、溝52bと溝52bとが交差するものであり、本実施形態においては、2つの給油孔58,58を繋ぐ溝52bが、2つの溝52bと交差している。
給油孔58より流出したグリスは、溝52bに沿って流れ、溝52bに保持される。これにより、肩部52において、グリスを保持できる領域が、軸部51を中心として半径方向に幅広くなる。
そして、溝52bより、肩部52とインナーレース31との間に均一に供給されることになる。また、溝52b同士が交差しており、溝52b間においてグリスの流動が可能となっておおり、溝52b間におけるグリス保持量のばらつきを解消できる。
次に、本実施形態の作用について説明する。
本実施形態においては、アウターボード5が回転駆動すると、第1のグリス室54に貯留されたグリスが、遠心力により、給油孔58を介して外周方向に移動し、溝52bへと供給される。グリスは溝52bに沿って、溝52bの全域に保持されることとなる。そして、交差する溝52b間において、グリスが流動可能であるため、一部の溝52bにおいてグリスが少なくなったとしても、他の溝52bよりグリスが供給される。
これにより、溝52b間において保持するグリス量のばらつきを抑制できる。そして、肩部52とインナーレース31との当接面42に効率的にグリスを供給できる。
このように肩部52とインナーレース31との当接面42に保持されたグリスにより、スティックスリップ音の低減を図ることができるとともに、突き当て面における摩耗を効率的に抑制できる。
以上述べたように、本実施形態においては、隣接する3つの給油孔58において、1つ目と2つ目とを溝52bにより接続し、溝52b同士を交差させた。そして、溝52bにおいてグリスを溜めるものとした。
これにより、ハブ輪4とアウターボード5の突合せ面に効率的にグリスを供給することができ、スティックスリップ音、突き当て面における摩耗を効率的に抑制することができる。
[実施形態3]
次に、本発明の第2実施形態について説明する。
図7は、本発明の第3実施形態を示すアウターボードの断面図であり、図8は、本発明の第3実施形態を示すアウターボードの正面図である。図9は、アウターボードのグリス溜まり溝との接続部を小さくした給脂孔の構成を示す断面図である。
図7および図8に示すように、アウターボード5の肩部52には、環状の溝52dが設けられている。溝52dは軸部51を中心として円上であって給油孔58の位置に合わせて設けられている。そして、全ての給油孔58が溝52dにより接続される。
これにより、給油孔58より流出したグリスが溝52d内に供給され、肩部52において保持可能となっている。なお、溝52dは、肩部52において、インナーレース31と当接する領域(二点鎖線58dと58cの間の領域)に設けられるものである。
そして、溝52dに保持されたグリスが肩部52とインナーレース31との当接面42に供給される。
また、給油孔58の流出側の開口を小径に、もしくは開口面積を小さくして、グリスの逆流を防止することも可能である。
図9に示すように、給油孔58の溝52dとの接続部58fは、給油孔58の他の部分よりも開口量が小さく構成されている。グリスは給油孔58内において、常に溝52d側に押されるものであり、接続部58fを介して溝52dに流出する。接続部58fは溝52dの底面において開口しており、接続部58fの開口面積は、溝52dの底面の面積に比べて十分に小さく構成されている。これにより、溝52dから給油孔58へのグリスの逆流を防止するものである。
次に、本実施形態の作用について説明する。
本実施形態においては、アウターボード5が回転駆動すると、第1のグリス室54に貯留されたグリスが、遠心力により、給油孔58を介して外周方向に移動し、環状の溝52dへと供給される。グリスは溝52dに沿って、溝52dの全域に保持されることとなる。これにより、軸部51の周りに隙間なくグリスが保持される。
給油孔58が溝52dにより接続されるため、給油孔58間におけるグリス供給のばらつきを解消できる。
そして、溝52dに保持されたグリスが肩部52とインナーレース31との当接面42に供給され、グリスが当接面42に均一かつ効率的に供給される。
これにより、ハブ輪4とアウターボード5の突合せ面に効率的にグリスを供給することができ、スティックスリップ音、突き当て面における摩耗を効率的に抑制することができる。
また、溝52dを軸部51の同心円上に設けるため、溝52dの形成のための加工が容易であり、製造にかかるコストを低減できる。
また、給油孔58と溝52dに、開口面積の小さい接続部58fを設けた場合には、第1のグリス室54に貯留されたグリスは、遠心力により、給油孔58内において一定方向に押されて接続部58fに集中し、接続部58fより溝52dへと供給される。
溝52d内に保持されたグリスが、振動などを受けた場合においても、グリスが接続部58fに集中することない。また、接続部58fにおいて流動面積が小さくなるため流動抵抗によりグリスが給油孔58に逆流しにくくなる。
これにより、第1のグリス室54に劣化したグリスが流入しにくく、性状の安定したグリスをハブ輪4とアウターボード5の突合せ面に供給できる。
なお、給油孔58の流出側の開口面積を小さくして、グリスの逆流を防ぐ構成は、他の実施形態においても利用できるものである。
[実施形態4]
次に、本発明の第4実施形態について説明する。
図10は、本発明の第4実施形態を示すアウターボードの断面図である。
図10に示すように、本実施形態においては、ハブ輪4の一部であるインナーレース31にグリス溜まりである溝31dを設けたものである。
溝31dは、環状の溝であり、インナーレース31の肩部52と対向する端面31aに沿って設けられている。そして、溝31dは、肩部52における給油孔58の開口位置に合わせて設けられている。
これにより、給油孔58より流出したグリスを溝31dに保持できるものである。また、グリスを環状の溝31dで保持するので、給油孔58間におけるグリス供給のばらつきを解消できる。そして、溝31dよりインナーレース31の肩部52との間に、均一にグリスを供給できる。
なお、溝31dと給油孔58との位置は、給油孔58からのグリスが溝31dに供給可能であれば良い。例えば、溝31dと給油孔58の開口の一部が重なっており、溝31d内にグリスが流入可能であれば良い。
次に、本実施形態の作用について説明する。
本実施形態においては、アウターボード5が回転すると、第1のグリス室54に貯留されたグリスが、給油孔58を介して、環状の溝31dへと供給される。グリスは溝31dに沿って、溝31dの全域に保持される。これにより、インナーレース31の端面31aの全周にわたりグリスが保持される。
グリスが環状の溝31dにより接続されるため、給油孔58間におけるグリス供給のばらつきを解消できる。
そして、溝52dに保持されたグリスが肩部52とインナーレース31との当接面42に供給される。これにより、ハブ輪4とアウターボード5の突合せ面に効率的にグリスを供給することができ、スティックスリップ音、突き当て面における摩耗を効率的に抑制することができる。
また、溝31dをハブ輪4より分割可能なインナーレース31に設けるため、溝31dの形成のための加工が容易であり、製造にかかるコストを低減できる。
また、上記の実施形態を組合せて、ハブ輪4とアウターボード5間の潤滑を行うことも可能である。
例えば、第2実施形態の直線状の溝52bを、第3実施形態の環状の溝52dに追加して、溝52bおよび溝52dによるグリス保持量を増大できる。
さらに、各実施形態において、図9し示すごとく、給油孔58の流出側の端部の開口を小さくして、グリスの逆流を防止することも可能である。例えば、第1実施形態において、開口58bの肩部52側を給油孔58よりも小径な孔として、グリスの逆量を防止することも可能である。
さらに、第1の実施形態において、第1のグリス室54の蓋体57を弾性のある素材とし、軸部51に通気孔56を設けない構成としても良い。
蓋体57を変形可能とすることにより、ジョイント室53内の内圧上昇を利用して、グリスをハブ輪4とアウターボード5間に供給できる。
この場合、アウターボードの回転により、第1のグリス室54内の回転軸に対して外側部分にグリスが集まる。この状態においてジョイント室53内の内圧が上昇すると、第1のグリス室54内との圧力差により、蓋体57が変形する。これにより、第1のグリス室54の容積が減少して、グリスが給油孔58内に流入する。そして、ハブ輪4とアウターボード5間グリスが供給されるものである。
上記の実施形態は、あくまでも本発明の一実施の態様であり、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で任意に変形、及び応用が可能である。
4 ハブ輪
5 アウターボード
7 ブーツ
8 等速ジョイント
31 インナーレース
32 アウターレース
52 肩部
52b 溝
52d 溝
54 グリス室
57 蓋体
58 給脂孔

Claims (5)

  1. ハブ輪と嵌合されるアウターボードと、シャフトの回転を前記アウターボードに伝達する等速ジョイントと、を備えた車両用軸受装置において、
    前記アウターボードに、前記ハブ輪側のグリス室と前記等速ジョイント側のグリス室とを仕切る蓋体を設け、前記ハブ輪側のグリス室と前記等速ジョイント側のグリス室とに別個のグリスが貯留され、前記ハブ輪と前記アウターボードとの突合せ面に前記ハブ輪側のグリス室のグリスを供給する給油孔を設けたことを特徴とする車両用軸受装置。
  2. ハブ輪と嵌合されるアウターボードと、シャフトの回転を前記アウターボードに伝達する等速ジョイントと、を備えた車両用軸受装置において、
    前記アウターボードに、前記ハブ輪側のグリス室と前記等速ジョイント側のグリス室とを仕切る蓋体を設け、前記ハブ輪と前記アウターボードとの突合せ面に前記ハブ輪側のグリス室のグリスを供給する給油孔を設け、
    前記ハブ輪の前記アウターボードとの突合せ面もしくは、
    前記アウターボードの前記ハブ輪との突合せ面に、
    前記ハブ輪の回転軸を中心とする放射溝を設けた
    ことを特徴とする車両用軸受装置。
  3. 前記アウターボードの前記ハブ輪との突合せ面に、
    給油孔間を接続する環状溝を設けたことを特徴とする請求項1又は2に記載の車両用軸受装置。
  4. 前記アウターボードの前記ハブ輪との突合せ面に、
    給油孔間を接続する複数の直線溝を設け、
    該直線溝を交差させることを特徴とする請求項1又は2に記載の車両用軸受装置。
  5. 前記給油孔のグリス流出側端の開口面積を、前記給油孔の他の部位よりも小さくし、グリスの逆流を防止することを特徴とする請求項1乃至3に記載の車両用軸受装置。
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