JP6603607B2 - メタノール合成システム - Google Patents

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Description

本発明は、メタノール合成システムに関する。
メタノールは、これまで繊維、医薬品などの化学原料として用いられており、また、メタノール燃料電池、バイオディーゼルなどに利用する開発も行われており、今後も高い需要が見込まれている。
現在工業的に行われているメタノール製造方法としては、天然ガス、液化石油ガスなど主成分として炭化水素を含むものを原料とした水蒸気改質法により水素を製造し、その水素を用いてメタノールを合成する方法が主流である。この方法では、以下のような製造プロセスを経てメタノールが合成される。
まず、原料となる天然ガス及び液化石油ガス中には、主成分である炭化水素以外に窒素、二酸化炭素、塩素分、硫黄分などが含まれているため、例えば、脱硫器に供給して硫黄分を除去する、あるいは、その他分離手段を用いて他の不純物を除去して原料を精製する必要がある。
不純物を除去した炭化水素にスチーム(水蒸気)を加え、高温かつ触媒存在下で以下のように反応させて水素、一酸化炭素及び二酸化炭素を取り出す。この過程は、吸熱反応となるため、外部から熱を供給する必要がある(例えば、非特許文献1参照)。例えば、炭化水素の水蒸気改質は、700℃〜800℃程度の高温条件下で行う。
2n+2+nHO⇔nCO+(2n+1)H
CO+HO⇔CO+H
CO+3H⇔CH+H
合成ガスである水素、一酸化炭素及び二酸化炭素は圧縮され、触媒存在下で以下のように反応させてメタノールを合成させる。またメタノールから水、高級アルコールなどの不純物を蒸留して除去し、一定濃度以上の高純度のメタノールを得る。
CO+2H⇔CHOH
新メタノール技術,富永博夫・吉田邦夫,サイエンスフォーラム
以上のような水蒸気改質を経由し、天然ガス、液化石油ガスなどの化石燃料からメタノールを製造する方法は、広く普及しているが、製造工程にて二酸化炭素が排出されるという問題がある。
本発明は、上記問題に鑑みなされたものであり、二酸化炭素の排出が抑制されたメタノール合成システムを提供することを目的とする。
上記課題は、例えば以下の手段により解決される。
<1> 再生可能エネルギーを利用して発電する発電装置と、前記発電装置での発電により生じた電力、及び再生可能エネルギーに由来する熱エネルギーが供給され、高温で水蒸気を電気分解して水素を生成する水蒸気電解装置と、前記発電装置での発電により生じた電力及び再生可能エネルギーに由来する熱エネルギーが供給され、高温で二酸化炭素を電気分解して一酸化炭素を生成する二酸化炭素電解装置と、前記水蒸気電解装置にて生成された水素及び前記二酸化炭素電解装置にて生成された一酸化炭素が供給され、メタノール合成を行うメタノール合成装置と、を備えるメタノール合成システム。
本形態に係るメタノール合成システムは、メタノール合成の原料として電解装置にて生成した水素及び一酸化炭素を使用しており、化石燃料を使用していないため、化石燃料の脱硫・精製工程が不要となる。さらに、化石燃料を原料として使用せず、かつ外部からの供給エネルギーとして再生可能エネルギーに由来の電力及び熱エネルギーを利用するため、二酸化炭素の排出を抑制することが可能である。
<2> 前記再生可能エネルギーは、地熱である<1>に記載のメタノール合成システム。
地熱では、熱源からの熱エネルギーを有効利用できておらず、また、熱源が山中に位置しており、遠方に送電する必要があり、また、送電設備のコストがかかるという問題がある。本形態に係るメタノール合成システムでは、地熱により発電した電力を遠方に送電せずにシステム内で消費し、かつ、熱源の熱エネルギーを高温での電気分解による水素及び一酸化炭素の生成に利用している。よって、本形態に係るメタノール合成システムでは、地熱により生じる電力、及び熱源からの熱エネルギーを有効利用することができる。
<3> 二酸化炭素を含有するガスから二酸化炭素を分離する分離手段をさらに備え、
前記分離手段にて分離された二酸化炭素が前記二酸化炭素電解装置に供給される<1>又は<2>に記載のメタノール合成システム。
本形態に係るメタノール合成システムでは、二酸化炭素を含有するガスから二酸化炭素を分離し、分離された二酸化炭素を用いた電気分解によりメタノールの原料となる一酸化炭素を生成する。したがって、例えば、工場等の二酸化炭素排出源から本来排出されていた排ガス中の二酸化炭素を再利用することができる。
本発明によれば、二酸化炭素の排出が抑制されたメタノール合成システムを提供することができる。
本発明の実施形態に係るメタノール合成システムの概略構成を示すシステム構成図である。
以下、図1を参照して、本発明のメタノール合成システムの実施形態について具体的に説明する。但し、本発明は、以下に示す実施形態に制限されるものではない。
本発明の一実施形態に係るメタノール合成システム10は、再生可能エネルギーを利用して発電する発電装置1と、高温で水蒸気を電気分解して水素を生成する水蒸気電解装置2と、高温で二酸化炭素を電気分解して一酸化炭素を生成する二酸化炭素電解装置5と、生成された水素及び生成された一酸化炭素が供給され、メタノール合成を行うメタノール合成装置6と、を備える。さらに、発電装置1の発電にて生じた電力、及び再生可能エネルギーに由来する熱エネルギーが水蒸気電解装置2及び二酸化炭素電解装置5にそれぞれ供給され、供給された電力及び熱エネルギーを使用して水蒸気及び二酸化炭素の電気分解が行われる。
本実施形態に係るメタノール合成システム10は、メタノール合成の原料として水蒸気電解装置2にて生成した水素及び二酸化炭素電解装置5にて生成した一酸化炭素を使用しており、化石燃料を使用していないため、化石燃料の脱硫・精製工程が不要となる。さらに、化石燃料を原料として使用せず、かつ外部からの供給エネルギーとして再生可能エネルギーに由来の電力及び熱エネルギーを利用するため、二酸化炭素の排出を抑制することが可能である。
さらに、化石燃料の水蒸気改質を経由してメタノールを合成する方法では、化石燃料に含まれる窒素、二酸化炭素、塩素分、硫黄分などの不純物を除去する脱硫・精製工程が必要となる。この脱硫・精製工程は、メタノールの製造コストが上昇する要因となる。一方、本実施形態に係るメタノール合成システムでは、前述のように化石燃料を原料として使用しないため、化石燃料の脱硫・精製工程が不要であり、メタノールの製造コストを低減可能である。
また、本実施形態に係るメタノール合成システム10では、水蒸気電解装置2及び二酸化炭素電解装置5は、それぞれ高温で水蒸気及び二酸化炭素を電気分解する高温型電解装置である。熱エネルギーを水蒸気及び二酸化炭素の電気分解に利用することで電解電圧を下げて電解電力の低減を図りつつ、通常の電気分解よりも高効率で水素及び一酸化炭素を生成することができる。
水蒸気電解装置2及び二酸化炭素電解装置5は、高温型電解装置であり、発電装置1の再生可能エネルギーに由来する熱エネルギーが、電力とともに供給される。これにより、熱エネルギーを高温での電気分解に利用することができ、高温での電気分解に必要な熱エネルギーを低減することができる。
(発電装置)
本実施形態に係るメタノール合成システム10は、再生可能エネルギーを利用して発電する発電装置1を備えている。発電装置1の発電により生じた電力、及び再生可能エネルギーに由来する熱エネルギーは、水蒸気電解装置2及び二酸化炭素電解装置5に供給される。なお、再生可能エネルギーに由来する熱エネルギーとは、再生可能エネルギーを用いた発電により生じる熱エネルギー又は発電に利用可能な再生可能エネルギーを指す。
再生可能エネルギーとしては、発電により電力を供給でき、かつ熱エネルギーを電解装置に供給できるものであればよく、例えば、太陽光、太陽熱、地熱、バイオマスなどが挙げられ、中でも、地熱が好ましい。また、発電装置1としては、太陽光発電装置、太陽熱発電装置、地熱発電装置又はバイオマス発電装置が挙げられ、中でも地熱発電装置が好ましい。
また、発電により電力を供給できる再生可能エネルギーとして、上記以外の風力、水力、潮力、波力、海流などを利用してもよい。
再生可能エネルギーである地熱は、発電に寄与しない熱源が多く存在するが、熱源からの熱エネルギーを有効利用できていない。また、熱源が山中に位置しており、発電規模が小さいと送電設備のコストが割高となり、事業性がよくないという問題がある。
本実施形態に係るメタノール合成システム10は、有効利用できていない熱エネルギーが水蒸気電解装置2及び二酸化炭素電解装置5に供給されて高温での電気分解に利用される。また、発電した電力を遠方に送電する必要なく、システム内で使用され、使用された電力は、水素を経由してメタノール合成により化学エネルギー化する。そのため、メタノール合成システム10にて再生可能エネルギーとして地熱を用いた場合、地熱により生じる電力及び地熱に由来する熱エネルギーを有効利用することができる。
(水蒸気電解装置及び二酸化炭素電解装置)
本実施形態に係るメタノール合成システム10は、発電装置1での発電により生じた電力、及び再生可能エネルギーに由来する熱エネルギーが供給され、水蒸気を電気分解して水素を生成する水蒸気電解装置2ならびに発電装置1での発電により生じた電力、及び再生可能エネルギーに由来する熱エネルギーが供給され、二酸化炭素を電気分解して一酸化炭素を生成する二酸化炭素電解装置5を備えている。
水蒸気電解装置2は、固体酸化物電解質を中間層として両側にそれぞれ配置された陰極と陽極とを含む固体酸化物型電解セル(SOEC)を備える電解装置である。水蒸気電解装置2では、陰極側に水蒸気が供給されて以下に示す反応(1)により水素及び酸素イオンが生成され、生成された酸素イオンが固体酸化物電解質を透過し、陽極側では以下に示す反応(2)により酸素が生成される。
陰極:HO+2e→H+O2− ・・・(1)
陽極:O2−→1/2O+2e ・・・(2)
二酸化炭素電解装置5は、固体酸化物電解質を中間層として両側にそれぞれ配置された陰極と陽極とを含む固体酸化物型電解セル(SOEC)を備える電解装置である。二酸化炭素電解装置5では、陰極側に二酸化炭素が供給されて以下に示す反応(3)により一酸化炭素及び酸素イオンが生成され、生成された酸素イオンが固体酸化物電解質を透過し、陽極側では酸素が生成される。
陰極:2CO+2e→2CO+O2− ・・・(3)
陽極:O2−→1/2O+2e ・・・(4)
水蒸気電解装置2及び二酸化炭素電解装置5は、高温型電解装置であり、発電装置1の再生可能エネルギーに由来する熱エネルギーが、電力とともに供給される。通常、高温型電解装置にて水蒸気の電気分解を行う場合、800℃〜900℃程度の高温が必要となる。本実施形態に係るメタノール合成システム10では、再生可能エネルギー由来の熱エネルギーを高温での電気分解に利用して必要な熱の一部を賄うことができ、高温での電気分解に必要な熱エネルギーを低減することができる。
水蒸気電解装置2に供給されて電気分解される水蒸気としては、発電装置1での発電にて生じた水蒸気、例えば、地熱発電にて生じた高温の水蒸気であってもよい。
二酸化炭素電解装置5に供給されて電気分解される二酸化炭素は、本実施形態では、工場3から排出された排ガス中に含まれ、分離手段(第1分離手段)の一種である分離膜4によって分離された二酸化炭素である。
水蒸気電解装置2及び二酸化炭素電解装置5としては、従来公知の高温水蒸気電解装置を用いることができる。水蒸気電解装置及び二酸化炭素電解装置は、別々の電解装置であってもよく、水蒸気及び二酸化炭素の電気分解を行う一つの電解装置であってもよい。
本実施形態に係るメタノール合成システム10では、工場3から排出された排ガスに含まれる二酸化炭素を分離膜4によって分離し、分離された二酸化炭素を二酸化炭素電解装置5に供給している。
工場3は、排ガスとして二酸化炭素を含むガスを排出する施設であればよく、各種工場以外にも、例えば、排気物処理施設、火力発電所などの発電所、熱利用施設、都市インフラ設備であってもよい。
分離膜4は、分離手段の一種であり、工場から排出された排ガス中に含まれる二酸化炭素を分離するための膜である。分離膜4としては、二酸化炭素を分離可能な膜であれば特に限定されず、例えば、有機高分子膜、無機材料膜、有機高分子−無機材料複合膜、液体膜が挙げられる。また、分離膜4としては、従来公知の分離膜を用いてもよい。
排ガス中の二酸化炭素を分離する分離手段としては、分離膜に限定されず、例えば、二酸化炭素を吸収する吸収液、二酸化炭素を吸着する吸着材、圧力変動吸着法(PSA法)を利用して加圧、減圧を繰り返す際のガス成分の着脱によりガス分離を行うPSA(Pressure Swing Adsorption)装置などを分離手段として用いてもよい。
分離膜4にて排ガス中から分離された二酸化炭素は、二酸化炭素電解装置5に供給され、二酸化炭素電解装置5にて一酸化炭素が生成される。
分離膜4により排ガス中の二酸化炭素を分離することで、本来排出されていた二酸化炭素をメタノール合成に再利用することができ、二酸化炭素排出量の低減に寄与する。
なお、本発明において、工場などの二酸化炭素排出源及び二酸化炭素を分離する分離手段は必須の構成ではなく、システム外から二酸化炭素を調達し、二酸化炭素電解装置5に供給してもよい。また、工場などの二酸化炭素排出源から排出される熱エネルギーを水蒸気電解装置2又は二酸化炭素電解装置5に供給してもよい。
本実施形態に係るメタノール合成システム10では、水蒸気電解装置2にて生成された水素及び二酸化炭素電解装置5にて生成された一酸化炭素がメタノール合成装置6に供給される。メタノール合成装置6は、供給された水素及び一酸化炭素を用いてメタノールを合成する装置である。
メタノール合成装置6では、水素及び一酸化炭素が供給され、触媒存在下で以下に示す反応(5)によりメタノールが合成される。
CO+2H⇔CHOH・・・(5)
水素及び一酸化炭素を用いてメタノールを合成するときの条件は、一般的なメタノール合成と同様であり、例えば、銅−亜鉛−アルミニウム系触媒を用い、50気圧〜100気圧、240℃〜260℃で水素及び一酸化炭素を反応させてメタノールを合成してもよい。
なお、図1に示すように、メタノール合成装置6に水素及び一酸化炭素を供給する際は、水蒸気電解装置2にて生成された水素及び二酸化炭素電解装置5にて生成された一酸化炭素を混合した後に、水素及び一酸化炭素の混合ガスをメタノール合成装置6に供給することが好ましい。すなわち、水素を流通する経路及び一酸化炭素を流通する経路が合流し、水素及び一酸化炭素の混合ガスがメタノール合成装置6に供給される構成とすることが好ましい。このとき、二酸化炭素電解装置5にて生成された一酸化炭素は、二酸化炭素電解装置5の作動温度が800℃〜900℃程度と高温であるが、この高温の状態で水素及び一酸化炭素が混合される。
ここで、水蒸気電解装置2にて生成された水素が流通する経路及び二酸化炭素電解装置5にて生成された一酸化炭素が流通する経路をそれぞれ設け、水素及び一酸化炭素を別々の経路を通じてメタノール合成装置6に供給する場合、二酸化炭素電解装置5にて生成された一酸化炭素の温度をメタノール合成温度(例えば、250℃)まで下げる際に、一酸化炭素の分圧が高すぎることでコーキング(炭素析出)が発生するおそれがある。一方、上述のように、水素及び一酸化炭素が高温の状態で混合されることで、混合ガスの温度をメタノール合成温度まで下げる際に、一酸化炭素の分圧をより低くできるため、コーキングの発生を好適に抑制することができる。
本実施形態に係るメタノール合成システム10は、化石燃料を使用せずに再生可能エネルギーを利用してメタノールを合成するシステムである。そのため、二酸化炭素排出量を削減することができる。
また、メタノール合成の原料として化石燃料を使用した場合、例えば、硫黄分、塩素分などの不純物が水蒸気改質触媒又はメタノール合成触媒を腐食するおそれがあるため、化石燃料の脱硫・精製工程が必要となる。
一方、本実施形態では、メタノール合成の原料として化石燃料を使用しないため、化石燃料の脱硫・精製工程が不要となる。したがって、本実施形態に係るメタノール合成システム10では、製造工程が簡略化でき、メタノール製造コストを低減することができる。
なお、二酸化炭素電解装置5にて生成された一酸化炭素は、未反応の二酸化炭素と混合した状態で得られる。そのため、一酸化炭素が流通する経路に、混合ガス中の二酸化炭素を分離する分離手段(第2分離手段)を配置し、分離手段にて二酸化炭素が分離された一酸化炭素を含むガスをメタノール合成装置6に供給する構成としてもよい。なお、混合ガス中の二酸化炭素を分離する分離手段は、一酸化炭素が流通する経路に配置されていれば特に配置場所は限定されない。上述のように、水素が流通する経路及び一酸化炭素が流通する経路が合流する場合、混合ガス中の二酸化炭素を分離する分離手段は、水素が流通する経路と合流する地点よりも上流に配置されていてもよく、下流に配置されていてもよい。
混合ガス中の二酸化炭素を分離する分離手段を設けることで、二酸化炭素濃度が低減され、メタノール合成装置6に供給される一酸化炭素の純度を高めることができる。さらに、この分離手段より分離された二酸化炭素を、二酸化炭素電解装置5に供給して再度電気分解に利用する構成としてもよい。
混合ガス中の二酸化炭素を分離する分離手段(第2分離手段)としては、前述の分離手段(第1分離手段)と同様の構成であってもよく、例えば、混合ガス中の二酸化炭素を分離する分離膜であってもよい。
1 発電装置
2 水蒸気電解装置
3 工場
4 分離膜(分離手段)
5 二酸化炭素電解装置
6 メタノール合成装置
10 メタノール合成システム

Claims (3)

  1. 再生可能エネルギーを利用して発電する発電装置と、
    前記発電装置での発電により生じた電力、及び再生可能エネルギーに由来する熱エネルギーが供給され、高温で水蒸気を電気分解して水素を生成する水蒸気電解装置と、
    前記発電装置での発電により生じた電力、及び再生可能エネルギーに由来する熱エネルギーが供給され、高温で二酸化炭素を電気分解して一酸化炭素を生成する二酸化炭素電解装置と、
    前記水蒸気電解装置にて生成された水素及び前記二酸化炭素電解装置にて生成された一酸化炭素が供給され、メタノール合成を行うメタノール合成装置と、
    を備えるメタノール合成システム。
  2. 前記再生可能エネルギーは、地熱である請求項1に記載のメタノール合成システム。
  3. 二酸化炭素を含有するガスから二酸化炭素を分離する分離手段をさらに備え、
    前記分離手段にて分離された二酸化炭素が前記二酸化炭素電解装置に供給される請求項1又は請求項2に記載のメタノール合成システム。
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