JP6603117B2 - ヒンジ装置及び基部 - Google Patents
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Description
本発明は、前記事情に鑑み、ヒンジ装置の基部におけるアジャスター部材をベース部材に簡単に装着することができる構造を提供することを目的とする。
前記ヒンジ本体が装着される基部と、
を備え、前記基部が、
ベース部材と、
前記ベース部材に対して、第1方向に沿う可動範囲内で前記第1方向へ移動可能に係着され、かつ前記可動範囲よりも前記第1方向の外側の着脱位置において着脱可能なアジャスター部材と、
前記ベース部材と前記アジャスター部材との間に設けられ、かつ前記アジャスター部材に対して、前記第1方向と直交する第2方向の組込解除位置と組込位置との間で移動可能な補助部材と、
第1軸部、及び前記第1軸部に対して偏芯された第1偏芯部を含む第1方向調整部材と、
を有し、前記第1軸部が、軸線を前記第1方向及び第2方向と直交する第3方向へ向けて前記補助部材及び前記アジャスター部材の少なくとも一方に回転可能に係合され、
前記第1偏芯部が、前記ベース部材と前記補助部材との間に介在され、
前記ベース部材には、前記第1偏芯部を前記第1方向へ移動不能かつ前記第2方向へ移動可能かつ回転可能に案内する第1ガイド部が形成されており、
前記補助部材が前記組込解除位置かつ前記アジャスター部材が前記着脱位置のとき、前記第1偏芯部が、前記第1ガイド部から前記第1方向及び前記第2方向へ退避して配置され、
前記補助部材が前記組込解除位置かつ前記アジャスター部材が前記可動範囲内のとき、前記第1偏芯部が、前記第1ガイド部から前記第2方向に離れて配置され、
前記補助部材が前記組込位置かつ前記アジャスター部材が前記可動範囲内のとき、前記第1偏芯部が前記第1ガイド部と係合されることを特徴とする。
アジャスター部材をベース部材に一旦組み込んだ後は、第1方向調整部材が第1ガイド部と係合されているため、アジャスター部材を着脱位置へ移行させることはできず、補助部材を組解除位置へ戻さない限り、アジャスター部材がベース部材から分離されることはない。
これによって、基部が組み立てられた状態では、補助部材を組込位置に安定的に保持することができる。
更に、前記基部が、第2軸部、及び前記第2軸部に対して偏芯された第2偏芯部を含む第2方向調整部材を有しており、
前記第2軸部が、軸線を前記第3方向へ向けて前記移動部材に回転可能に係合され、
前記第2偏芯部が、前記アジャスター部材と前記補助部材との間に介在され、
前記アジャスター部材が、前記第2偏芯部を前記第1方向へ移動可能かつ前記第2方向へ移動不能かつ回転可能に案内する第2ガイド部を含み、
前記補助部材が、前記第2方向調整部材を前記アジャスター部材へ向けて弾性的に付勢していることが好ましい。
これによって、第2方向調整部材のガタツキを無くすことができる。要するに、補助部材にアジャスター部材の装着補助機能だけでなくガタツキ防止機能をも持たせることができる。
前記アジャスター部材に対して前記第2方向及び前記第3方向へ相対移動可能な移動部材と、
軸線を前記第3方向へ向けて、前記移動部材に螺合されるとともに前記アジャスター部材に回転可能に係着された第3方向調整部材と、
を更に有し、
前記補助部材が、前記第3方向調整部材を前記移動部材へ向けて弾性的に付勢していることが好ましい。
これによって、第3方向調整部材とアジャスター部材との間のガタツキを無くすことができ、ひいては移動部材とアジャスター部材との間のガタツキを無くすことができる。要するに、補助部材にアジャスター部材の装着補助機能だけでなくガタツキ防止機能をも持たせることができる。
図1に示すように、第1部材1と第2部材2とがヒンジ装置3を介して連結されている。第1部材1は、例えば、家具の筐体や建物の室の壁等である。第2部材2は、例えば家具や室を開閉する扉である。
以下の説明では、特に断らない限り、座金4ひいてはヒンジ装置3は、組み立てられた状態であるものとする。
図7(a)及び同図(c)に示すように、補助部材40の後端部には、後側係止部46が形成されている。後側係止部46は、補助部材40の表側面から突出された爪状の突起になっている。
図5(a)に示すように、アジャスター部材20における表板20aと一対の側板20b,20bとで作る収容室内に補助部材40が収容されている。保持凸条47が、保持溝27にスライド可能に嵌合されている。
図8(b)に示すように、組込位置のときの補助部材40は、ほぼ全体がアジャスター部材20内に収まっている。前側係止部44がアジャスター部材20の前端縁に当たっている。かつ、図4に示すように、後側係止部46がアジャスター部材20の後端部に引っ掛かっている。これによって、補助部材40がアジャスター部材20に対して第2方向DR2へ相対移動するのが阻止されている。
図11(b)に示すように、第1方向調整部材51がデフォルト位置(中立位置)のとき、アジャスター部材20が可動範囲R20の中央部に位置し、第1偏芯部51bは規制部15dから離れて位置する。
図9(b)に示すように、補助部材40が組込解除位置かつアジャスター部材20が可動範囲R20内のとき、第1偏芯部51bは、第1ガイド部15a,15aから第2方向DR2に離れたガイド準備位置に在る。
図9(c)及び図11に示すように、補助部材40が組込位置かつアジャスター部材20が可動範囲R20内のとき、第1偏芯部51bが、一対の第1ガイド部15a,15aどうしの間に挟まれることでこれら第1ガイド部15a,15aと係合される。
図3に示すように、移動部材30の側板30bの前端部には、嵌合凹部34が形成されている。また、側板30bの後端部には、引掛突起37が突出形成されている。一方、図1に示すように、ヒンジ本体5の前端部には、嵌合ピン5dが設けられている。嵌合ピン5dが移動部材30の嵌合凹部34に嵌合されている。
第2方向調整部材52の回転に伴って、第2偏芯部52bがアジャスター部材20に対して第1方向DR1へ変位される。図5(c)に示すように、アジャスター部材20及び移動部材30には、第2偏芯部52bとの干渉を避けるための逃げ孔29,36が形成されている。
図8(a)に示すように、アジャスター部材20及び補助部材40によって2つの方向調整部材51,52を保持させるとともに、保持凸条47を保持溝27に差し込みながら、補助部材40をアジャスター部材20に収容する。補助部材40は、アジャスター部材20に対して組込解除位置に配置しておく。保持凸条47と保持溝27との嵌合によって、補助部材40の脱落を防止できる。
続いて、図9(b)の二点鎖線に示すように、アジャスター部材20を第1方向DR1に沿って上側へスライドさせることで可動範囲R20内に位置させる。このとき、第1方向調整部材51は、第1ガイド部15aから第2方向DR2の前側へ退避されているから第1ガイド部15aと干渉することはない。図10(b)に示すように、アジャスター部材20のスライドによって、係着突片24が係着孔部14aへ移行されるとともに、段部24aが係着孔部14aの縁に引っ掛かる。かつ、係着爪26がベース部材10の後側の縁部に引っ掛かる。この引っ掛かりによって、アジャスター部材20が、第2方向DR2及び第3方向DR3へ移動不能になり、第1方向DR1へのみ移動可能になる。
このようにして、ベース部材10にアジャスター部材20を簡単に装着することができる。アジャスター部材20の装着のためにカシメ作業は不要である。したがって、カシメ用の工具は不要である。
アジャスター部材20をベース部材10に一旦組み込んだ後は、第1方向調整部材51が第1ガイド部15a,15aと係合されているため、アジャスター部材20を着脱位置へ移行させることはできず、補助部材40を組込解除位置へ戻さない限り、アジャスター部材20がベース部材10から分離されることはない。
また、付勢板部43が第3方向調整部材53に弾性的に当たることで、係着溝53bの裏側の縁部が凹欠部23の縁部に押し当てられる。これによって、第3方向調整部材53とアジャスター部材20との間のガタツキを無くすことができ、ひいては移動部材30とアジャスター部材20との間のガタツキを無くすことができる。
要するに、補助部材40を、アジャスター部材20の装着補助部材としてだけでなく、ガタツキ防止部材としても機能させることができる。
第1方向調整部材51においては、第1偏芯部51bが第1軸部51aよりも大径であるために、扉等の第2部材2の荷重等の外力による回転変位を抑制又は防止できる。第2方向調整部材52についても同様である。
例えば、第1方向調整部材51の第1軸部51aが、補助部材40に係合されるのに代えて、アジャスター部材20に回転可能に係合されていてもよい。第1軸部51aが、アジャスター部材20の窓穴21に回転可能に嵌め込まれていてもよい。補助部材40の孔41は、第1軸部51aよりも大径の過大穴であってもよい。第1方向調整部材51の第1軸部51aが、補助部材40及びアジャスター部材20の両方に回転可能に係合されていてもよい。
第1偏芯部51bが、第1軸部51aよりも小径であってもよい。第2偏芯部52bが、第2軸部52aよりも小径であってもよい。
移動部材30を省略してもよい。アジャスター部材20にヒンジ本体5の装着部5aが装着されていてもよい。
第1ガイド15の規制部15dは省略してもよい。
座金4が移動部材30を有するのに代えて、ヒンジ本体5が移動部材を有していてもよい。ヒンジ本体5の装着部5aが、アジャスター部材20に対して第2方向DR2へ相対移動可能に装着されることで、移動部材を兼ねていてもよい。
補助部材40に係止部44,46が設けられているのに代えて、又はそれに加えて、アジャスター部材20に、組込状態の補助部材40を第2方向DR2に位置固定する係止部が設けられていてもよい。
DR2 第2方向
DR3 第3方向
R20 可動範囲
3 ヒンジ装置
4 座金(基部)
5 ヒンジ本体
5c ヒンジ機構部
10 ベース部材
14 係着孔
14a 係着孔部
14b 着脱孔部
15a 第1ガイド部
20 アジャスター部材
24 係着突片
25a 第2ガイド部
30 移動部材
40 補助部材
42 付勢凸条部
43 付勢板部
44 前側係止部(係止部)
46 後側係止部(係止部)
51 第1方向調整部材
51a 第1軸部
51b 第1偏芯部
52 第2方向調整部材
52a 第2軸部
52b 第2偏芯部
53 第3方向調整部材
Claims (5)
- ヒンジ機構部を有するヒンジ本体と、
前記ヒンジ本体が装着される基部と、
を備え、前記基部が、
ベース部材と、
前記ベース部材に対して、第1方向に沿う可動範囲内で前記第1方向へ移動可能に係着され、かつ前記可動範囲よりも前記第1方向の外側の着脱位置において着脱可能なアジャスター部材と、
前記ベース部材と前記アジャスター部材との間に設けられ、かつ前記アジャスター部材に対して、前記第1方向と直交する第2方向の組込解除位置と組込位置との間で移動可能な補助部材と、
第1軸部、及び前記第1軸部に対して偏芯された第1偏芯部を含む第1方向調整部材と、
を有し、前記第1軸部が、軸線を前記第1方向及び第2方向と直交する第3方向へ向けて前記補助部材及び前記アジャスター部材の少なくとも一方に回転可能に係合され、
前記第1偏芯部が、前記ベース部材と前記補助部材との間に介在され、
前記ベース部材には、前記第1偏芯部を前記第1方向へ移動不能かつ前記第2方向へ移動可能かつ回転可能に案内する第1ガイド部が形成されており、
前記補助部材が前記組込解除位置かつ前記アジャスター部材が前記着脱位置のとき、前記第1偏芯部が、前記第1ガイド部から前記第1方向及び前記第2方向へ退避して配置され、
前記補助部材が前記組込解除位置かつ前記アジャスター部材が前記可動範囲内のとき、前記第1偏芯部が、前記第1ガイド部から前記第2方向へ離れて配置され、
前記補助部材が前記組込位置かつ前記アジャスター部材が前記可動範囲内のとき、前記第1偏芯部が前記第1ガイド部と係合されることを特徴とするヒンジ装置。 - 前記補助部材及びアジャスター部材の少なくとも一方には、他方と係止して、前記組込位置における補助部材を前記アジャスター部材に対し前記第2方向に位置固定する係止部が設けられていることを特徴とする請求項1に記載のヒンジ装置。
- 前記基部又は前記ヒンジ本体が、前記アジャスター部材に対して前記第2方向へ相対移動可能な移動部材を有し、
更に、前記基部が、第2軸部、及び前記第2軸部に対して偏芯された第2偏芯部を含む第2方向調整部材を有しており、
前記第2軸部が、軸線を前記第3方向へ向けて前記移動部材に回転可能に係合され、
前記第2偏芯部が、前記アジャスター部材と前記補助部材との間に介在され、
前記アジャスター部材が、前記第2偏芯部を前記第1方向へ移動可能かつ前記第2方向へ移動不能かつ回転可能に案内する第2ガイド部を含み、
前記補助部材が、前記第2方向調整部材を前記アジャスター部材へ向けて弾性的に付勢していることを特徴とする請求項1又は2に記載のヒンジ装置。 - 前記基部が、
前記アジャスター部材に対して前記第2方向及び前記第3方向へ相対移動可能な移動部材と、
軸線を前記第3方向へ向けて、前記移動部材に螺合されるとともに前記アジャスター部材に回転可能に係着された第3方向調整部材と、
を更に有し、
前記補助部材が、前記第3方向調整部材を前記移動部材へ向けて弾性的に付勢していることを特徴とする請求項1〜3の何れか1項に記載のヒンジ装置。 - 請求項1〜4の何れか1項に記載の基部。
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