本発明の車両用ミラー装置が適用された一実施形態に係る車両用ドアミラー装置について図1〜図4を用いて説明する。なお、これらの図において適宜示される矢印FRは車両前方側を示しており、矢印UPは車両上方側を示しており、矢印OUTは車両幅方向内側を示している。また、以下の説明において、車両前後方向、車両上下方向及び車両幅方向で方向を示す場合には、車両用ドアミラー装置のミラーが使用位置に配置された状態での方向を指しているものとする。
図1には、本実施形態に係る車両用ドアミラー装置10が車両後斜め上方側から見た状態の分解斜視図で示されている。本実施形態に係る車両用ドアミラー装置10は、車両のドア(図示省略)の車両前方側端部の上下方向中間部における外部に設けられている。
図1に示されるように、車両用ドアミラー装置10は、車両のミラー12の鏡面12A側を露出させた状態でミラー12を収容する収容体18を備えている。収容体18は、樹脂製のブラケット20(支持部材)を備えると共に、ブラケット20の車両後方側に設けられて車両用ドアミラー装置10の意匠部分の一部を構成する樹脂製のバイザリム30を備えている。
収容体18の一部を構成するブラケット20は、車両幅方向内側の上部に縦壁状の被締結部22を備えている。この被締結部22は、ミラー12の左右方向一方側(本実施形態では車両幅方向内側)の部分の裏面側に対応する部位に設定されている。また、ブラケット20は、車両幅方向外側の下部に組付部24Aを備えると共に、車両幅方向内側寄りの下部において下方側に張出した張出部24Bを備えている。被締結部22、組付部24A及び張出部24Bには略車両前後方向に貫通する孔部が形成されている。
また、ブラケット20は、その車両幅方向内側の部分がケース部26とされている。このケース部26には、電動格納用の機構部が設けられる。このケース部26の下部には略車両前後方向を軸方向とする筒状の組付部24Cが形成されている。ブラケット20の車両後方側には、調整機構28が固定されており、調整機構28の車両後方側には、略矩形板状のミラー12がその裏面側の係合手段(図示省略)で着脱可能に組付けられる。ミラー12の鏡面12A(表面)は、車両後方側に向けられており、これにより、車両の乗員(運転手等)がミラー12によって車両後方側を視認可能にされている。
一方、バイザリム30は、収容体18の外周部側の枠状部を構成し、前述したブラケット20に比して剛性が低くされている。バイザリム30は、略矩形筒状の収容筒34(収容部)を備えている。収容筒34内には、ミラー12が収容される。収容筒34の車両前方側端には枠板状の底壁36が一体に形成されている。
底壁36の下部における車両幅方向外側の部位には、組付部36Aが設定され、底壁36の下部における車両幅方向内側の部位には、組付部36B、36Cが設定されている。これらの組付部36A、36B、36Cには、孔部が貫通形成されている。組付部36Aはブラケット20の組付部24Aに重ね合わせられ、組付部36Bはブラケット20の張出部24Bに重ね合わせられ、組付部36Cはブラケット20の組付部24Cに重ね合わせられ、それぞれスクリューを用いて締結(固定)される。なお、図中では前記スクリューに代えて締結線を一点鎖線42A、42B、42Cで示している。
以上により、収容体18(すなわちブラケット20及びバイザリム30)は、車両のミラー12の鏡面12A側を露出させた状態でミラー12を収容している。
また、底壁36の上部における車両幅方向外側の部位には、組付部36Dが設定され、底壁36の上部における車両幅方向内側の部位には、組付部36Eが設定されている。これらの組付部36D、36Eには、孔部が貫通形成されている。これらの組付部36D、36Eと他部材との組付けについては後述する。
図2には、バイザリム30に後述する第二バイザカバー100を組付けようとする状態が斜視図で示されている。図2(B)に示されるように、バイザリム30には、底壁36における車両幅方向内側の上部側から車両正面視でL字状の延設部38が車両前方側に一体に延出されている。この延設部38の延出先端部には、収容筒34の筒軸方向と概ね同様の方向を板厚方向とする被締結部40が一体に形成されている。被締結部40には孔部が貫通形成されている。この被締結部40は、図1に示されるミラー12の左右方向一方側(本実施形態では車両幅方向内側)の部分の裏面側に対応する部位に設定され、ブラケット20の被締結部22に対向配置される。
また、図2(B)に示されるように、バイザリム30には、収容筒34の車両後方側端に連続して周壁32が全周に亘って一体に形成されている。周壁32は、断面略L字状とされ、収容筒34の半径方向外側に張出すと共に、張出した先端側が収容筒34の車両後方側の端部と対向するように曲げられている。図4には、図1に示される車両用ドアミラー装置10の各部材を組付けた後の状態で図1の締結線16Xに沿って水平に切断して下方側から上方側(矢印UP参照)に見た状態の断面図が示されている。図2(B)及び図4に示されるように、収容筒34の車両後方側の端部と周壁32とで断面略U字状とされたU字状部33が形成されている。また、図4に示されるように、周壁32の先端末には、車両幅方向外側が車両幅方向内側よりも一段下がった係合部32Aが形成されている。
図1に示されるように、ブラケット20の車両前方側には、第一被覆体としての略板状の第一バイザカバー44が設けられている。第一バイザカバー44は、車両用ドアミラー装置10の意匠部分の一部を構成している。この第一バイザカバー44は、ミラー12の裏面側において収容体18をミラー12の側とは反対側から被覆している。また、ミラー12の裏面側においては、収容体18を車両幅方向内側(ミラー12の左右方向一方側)の側方側から被覆して第一バイザカバー44に連接する第二被覆体としての第二バイザカバー100が配置されている。
第一バイザカバー44は、上側被覆部材としての帯状のメッキバイザー46と、メッキバイザー46の下方側に配置されて第一バイザカバー44の大部分を構成する下側被覆部材としての下側バイザカバー48と、を備えている。メッキバイザー46は、樹脂製部材の表面側にメッキが施されたメッキ部材とされ、下側バイザカバー48に比して剛性が高く設定されている。このメッキバイザー46は、ミラー12の左右方向に沿って帯状に延在する第一延在部46Aと、第二バイザカバー100との連接部に沿って帯状に延在する第二延在部46Bと、を備えている。また、下側バイザカバー48は、樹脂製部材とされ、その上端側がメッキバイザー46の下端側と係合している。その具体的な係合構造について以下説明する。
下側バイザカバー48の上端部側には、車両後方側を向く面側に縦断面視でL字状とされた係合片50が複数形成されている。複数の係合片50は、車両幅方向に沿って間隔をあけて配設されている。これに対してメッキバイザー46は、上端部を除く部位が上端部よりも車両後方側に若干ずれた形状とされると共に、下部側には下側バイザカバー48の係合片50に対応する位置に薄肉化された差込部52が形成されている。差込部52は、メッキバイザー46において車両後方側の面が車両前方側に凹んでおり、下側バイザカバー48の車両後方側の一般面46Mと係合片50との間に差込まれる。
下側バイザカバー48の車両幅方向内側の部位には、車両後方側を向く面側に複数の係合片54が突出形成されている。係合片54は、概ね係合片50と並ぶように配設され、下側バイザカバー48の車両後方側の一般面46Mに対して略上方側へ向けて徐々に離間する傾斜部を構成している。これに対してメッキバイザー46には、車両後方側を向く面側で下側バイザカバー48の係合片54に対応する位置にそれぞれ複数の突起部56が形成されている。突起部56が形成された部位は、下側バイザカバー48の車両後方側の一般面46Mと係合片54との間に差込まれる。
また、下側バイザカバー48には、係合片50同士の間、及び係合片50と係合片54との間に突起部58が形成されている。これに対してメッキバイザー46には、車両後方側を向く面側で下側バイザカバー48の突起部58に対応する位置に、突起部58を乗り越えて突起部58に係合される爪状の係合部60が形成されている。さらに、下側バイザカバー48の車両後方側の面には、メッキバイザー46の下部に係合される係合片62A、62Bが突出形成され、メッキバイザー46には係合片62Bが入込んで係合される係合部64が形成されている。
以上の複数の係合構造により、メッキバイザー46と下側バイザカバー48とが結合されて第一バイザカバー44とされている。
下側バイザカバー48の車両幅方向外側の部位には、車両後方側の面から車両後方側に突出する横板状の板状片66が形成されると共に、板状片66よりも若干車両幅方向内側の部位において車両後方側に突出する縦板状の縦リブ68が形成されている。板状片66及び縦リブ68は、後述するターンランプ84の組付用とされる。また、下側バイザカバー48の車両幅方向中間部には、車両後方側に突出するボス状部70、72、74が立設されている。
メッキバイザー46の車両幅方向内側の上部には、車両後方側に突出する台部78が形成されている。この台部78の突出頂部には、収容体18の被締結部22、40の側(車両後方側)に突出する固定部としてのボス80が形成されている。すなわち、ボス80は、メッキバイザー46において第一延在部46Aと第二延在部46Bとを繋ぐ部位に設けられている。ボス80は、円筒状とされ、ボス80の軸心部にはスクリュー16がねじ込まれる締結穴80Aが形成されている。なお、ボス80の締結穴80Aの内側にはメッキは施されていない。
ボス80の外周面側には、ボス80の突出方向に沿って延在する角柱状のリブ82が形成されている。本実施形態では、リブ82は放射状に複数設けられている。図4に示されるように、収容体18のブラケット20には、組付け状態でリブ82を支持する支持部20Aが形成されている。本実施形態では一例として複数のリブ82のうちの一部のリブ82に支持部20Aが接している。また、支持部20Aは、一例として、リブ82が図中の車両前方側から差込まれて嵌るような溝形状に形成されている。また、図1及び図4に示されるように、メッキバイザー46の第二延在部46Bには、第二バイザカバー100との連接部側の端末に係合部46Yが形成されている。係合部46Yは、外面側部位が内面側部位よりも一段下がった構造とされている。
図1に示される下側バイザカバー48の車両後方側から車両上方側にかけてはターンランプ84が配置される。ターンランプ84は、車両前方側に向けて発光する発光部(図示省略)を備え、略車両幅方向を長手方向として配置される。ターンランプ84の車両幅方向外側の下端部には、車両側面視でL字状とされた屈曲延設部86が一体に形成されている。屈曲延設部86は、ターンランプ84の下面における車両後方側の部位から垂下されると共に車両前方側に曲げられて延出されている。
ターンランプ84は、その本体下面と屈曲延設部86との間に形成された差込隙85に下側バイザカバー48の板状片66が差込まれると共に、車両幅方向外側の部位の下面が縦リブ68に支持される。ターンランプ84は、これらにより、下側バイザカバー48に組付けられている。
また、ターンランプ84の上部における車両幅方向中間部には、車両後方側に突出する湾曲片88が形成されると共に、湾曲片88よりも少し車両幅方向外側の部位から車両後方側に突出する筒状のボス90が形成されている。湾曲片88は、車両正面視で概ねJ字形状を横倒しした形状とされ、車両幅方向内側において湾曲している。ボス90は、バイザリム30の組付部36Dに重ね合わせられてスクリューを用いて締結(固定)される。なお、図中では前記スクリューに代えて締結線を一点鎖線42Dで示している。また、ボス90の外周面側には、ボス90の突出方向に沿って延在するリブ92が形成されている。
図3には、車両用ドアミラー装置10においてミラー12(図1参照)を取付ける前の状態が車両後方側から見た状態で示されている。図1〜図4に示されるように、第二バイザカバー100は、収容体18に対して車両幅方向内側及び下方側に配置される部位を含んで構成されている。図2(B)及び図4に示されるように、第二バイザカバー100の車両後方側の先端末には、車両幅方向内側が車両幅方向外側よりも一段下がった係合部100Aが形成されている。この係合部100Aは、組付け状態でバイザリム30の係合部32A(図4参照)と係合している。また、第二バイザカバー100の車両後方側の先端末からは、開き防止用の横リブ102が車両幅方向外側及び略車両前後方向に向けて延設されている。図2(B)及び図3に示されるように、横リブ102は、上下方向に間隔をあけて複数形成されており、図4に示されるバイザリム30のU字状部33の内側に係合される。
第二バイザカバー100において、メッキバイザー46との連接部側の先端末には、内面側の部位が外面側の部位よりも一段下がった係合部100Bが形成されている。この係合部100Bは、組付け状態でメッキバイザー46の係合部46Yと係合している。
また、第二バイザカバー100は、収容体18の被締結部22、40の側に延出された延出部としてのアーム104を備えている。アーム104の先端部104Aは、バイザリム30の被締結部40とブラケット20の被締結部22との間に配置され、アーム104の先端部104Aには、スクリュー16が挿通される孔部が貫通形成されている。そして、アーム104は、スクリュー16によって、収容体18の被締結部22、40と共にメッキバイザー46のボス80に共締めされている。アーム104の先端部104Aの端末側には車両後方側に屈曲されて延出された延設部104Bが形成されており、この延設部104Bがバイザリム30の被締結部40の先端面に接している。
図1に示されるように、車両用ドアミラー装置10は、ミラー12の裏面側において収容体18を上方側から被覆する第三バイザカバー(第三被覆体)110を備えている。第三バイザカバー110は、前端部がバイザリム30の周壁32の一部(上部)に隣接配置されると共に、両サイド部が第二バイザカバー100の上端部側に隣接配置され、後端部がターンランプ84に隣接配置される。
第三バイザカバー110の内面側には、車両幅方向中間部において車両後方側に突出する筒状のボス112が形成されている。ボス112は、バイザリム30の組付部36Eに重ね合わせられており、スクリューを用いて締結(固定)されている。なお、図中では前記スクリューに代えて締結線を一点鎖線42Eで示している。
また、第三バイザカバー110の内面側には、ボス112よりも車両幅方向外側の部位に円筒状の組付筒114が形成されている。組付筒114は、車両後方側に突出し、組付け状態では、ターンランプ84の湾曲片88の内側に係合されている(図3参照)。
次に、図1に示される車両用ドアミラー装置10の各部材の組付け手順を概説する。
まず、図2に示されるように、バイザリム30の周壁32における車両幅方向内側の部位に第二バイザカバー100の車両後方側の端部を組付ける。具体的には、図4に示されるバイザリム30の周壁32の係合部32Aに第二バイザカバー100の係合部100Aを係合させると共に、バイザリム30のU字状部33の内側に第二バイザカバー100の横リブ102を係合させる。そして、バイザリム30の被締結部40と第二バイザカバー100のアーム104の先端部104Aとが重ね合わせられる。
次に、この状態で、図1に示されるバイザリム30の底壁36の車両前方側の面にブラケット20を組付ける。具体的には、バイザリム30の組付部36Aにブラケット20の組付部24Aを重ね合わせ、バイザリム30の組付部36Bにブラケット20の張出部24Bを重ね合わせ、バイザリム30の組付部36Cにブラケット20の組付部24Cを重ね合わせ、それぞれスクリュー(図示省略)を用いて締結する。そして、バイザリム30の被締結部40と第二バイザカバー100のアーム104の先端部104Aとブラケット20の被締結部22とが重ね合わせられる。
次に、メッキバイザー46を下側バイザカバー48に組付ける。具体的には、メッキバイザー46の差込部52を下側バイザカバー48の車両後方側の一般面46Mと係合片50との間に差込み、メッキバイザー46の突起部56が形成された部位を下側バイザカバー48の車両後方側の一般面46Mと係合片54との間に差込む。また、メッキバイザー46の爪状の係合部60を下側バイザカバー48の突起部58に係合させ、下側バイザカバー48の係合片62Aをメッキバイザー46の下部に係合させ、下側バイザカバー48の係合片62Bをメッキバイザー46の係合部64に係合させる。
次に、メッキバイザー46と下側バイザカバー48とが係合されて構成された第一バイザカバー44に、ターンランプ84を組付ける。具体的には、下側バイザカバー48の板状片66をターンランプ84の差込隙85に差込むと共に、下側バイザカバー48の縦リブ68にターンランプ84を支持させる。
なお、バイザリム30、第二バイザカバー100及びブラケット20で構成されるサブアッシーを形成するよりも先に、メッキバイザー46、下側バイザカバー48及びターンランプ84で構成されるサブアッシーを形成してもよい。
次に、バイザリム30、第二バイザカバー100及びブラケット20で構成されるサブアッシーに、メッキバイザー46、下側バイザカバー48及びターンランプ84で構成されるサブアッシーを組付ける。具体的には、バイザリム30の被締結部40、第二バイザカバー100のアーム104の先端部104A、及びブラケット20の被締結部22を貫通させたスクリュー16をメッキバイザー46のボス80の締結穴80Aにねじ込む。そして、バイザリム30の組付部36Dとターンランプ84のボス90とをスクリュー(図示省略)を用いて締結する。
次に、第三バイザカバー110の組付筒114をターンランプ84の湾曲片88の内側に係合させる。そして、第三バイザカバー110のボス112とバイザリム30の組付部36Eとをスクリュー(図示省略)を用いて締結する。最後に、ミラー12の裏面側に設けられた係合手段(図示省略)をブラケット20に係合させることで、ミラー12をブラケット20に保持させる。以上により、図1に示される車両用ドアミラー装置10の各部材が組付けられる。
次に、上記実施形態の作用及び効果について説明する。
本実施形態の車両用ドアミラー装置10では、ミラー12の収容体18は、第一バイザカバー44によってミラー12の側とは反対側から被覆されると共に、第二バイザカバー100によって車両幅方向内側(ミラー12の左右方向一方側)の側方側から被覆されている。また、第二バイザカバー100は第一バイザカバー44に連接している。ここで、収容体18にはミラー12の車両幅方向内側(ミラー12の左右方向一方側)の部分の裏面側に対応する部位に被締結部22、40が設けられている。そして、図4に示されるように、第一バイザカバー44はその一部であるボス80が収容体18の被締結部22、40の側に突出しており、第二バイザカバー100はその一部であるアーム104が収容体18の被締結部22、40の側に延出され、そのアーム104が収容体18の被締結部22、40と共に第一バイザカバー44のボス80に共締めされている。このため、第二バイザカバー100と第一バイザカバー44との境界部分の隙が抑えられる。
また、図1に示されるように、第一バイザカバー44は、メッキバイザー46と下側バイザカバー48とを備えている。メッキバイザー46は、第一延在部46Aがミラー12の左右方向に沿って延在すると共に第二延在部46Bが第二バイザカバー100との連接部に沿って延在しており、下側バイザカバー48は、メッキバイザー46の下方側に配置されて上端側がメッキバイザー46の下端側と係合している。
ここで、第一バイザカバー44におけるボス80は、メッキバイザー46において第一延在部46Aと第二延在部46Bとを繋ぐ部位に設けられている。このため、メッキバイザー46のボス80が相対的に収容体18の被締結部22、40の側に引込まれると、この引込み力が第一延在部46A及び第二延在部46Bの両方に効果的に作用するので、メッキバイザー46及び下側バイザカバー48は良好に収容体18の側に引き込まれる。また、このとき、メッキバイザー46の第二延在部46Bにおける第二バイザカバー100側の端部が、第二バイザカバー100側に効果的に寄せられるので、メッキバイザー46の第二延在部46Bと第二バイザカバー100との隙が抑えられる。
また、本実施形態では、ボス80の外周面側には、ボス80の突出方向に沿って延在するリブ82が形成されている。このため、ボス80に曲げ荷重が作用しても、ボス80の変形が抑えられる。
また、本実施形態では、図4に示されるように、ボス80の外周面側に形成されたリブ82は、収容体18に形成された支持部20Aに支持される。このため、ボス80に曲げ荷重が作用しても、リブ82が支持部20Aに支持されることでボス80の基端側に作用する荷重を抑えることができる。
また、本実施形態では、図1に示されるボス80を備えるメッキバイザー46は、メッキが施されていることによって補強されている。このため、ボス80が相対的に収容体18の被締結部22、40の側に引き込まれる荷重を受けても、メッキバイザー46の変形が抑えられ、ひいては第一バイザカバー44の変形が抑えられる。
以上説明したように、本実施形態に係る車両用ドアミラー装置10によれば、ミラー12の収容体18の側方側に配置される第二バイザカバー100と、それに連接する反ミラー側の第一バイザカバー44との境界部分の隙(合わせ隙)を抑えることができる。また、第二バイザカバー100と第一バイザカバー44との境界部分の隙を安定化させることができる。
なお、上記実施形態では、請求項1に記載の「ミラーの左右方向一方側」が車両幅方向内側に対応する側とされる場合について説明したが、請求項1に記載の「ミラーの左右方向一方側」は、車両幅方向外側に対応する側とされてもよい。すなわち、収容体の被締結部が、ミラーの車両幅方向外側(ミラーの左右方向一方側)の部分の裏面側に対応する部位に設けられると共に、第二被覆体が、収容体を車両幅方向外側(ミラーの前記左右方向一方側)の側方側から被覆するような構成も採り得る。
また、上記実施形態の変形例として、第一バイザカバー44においては、ボス80に代えて円筒状でない固定部が収容体18の被締結部22、40の側に突出しているような構成でもよい。
また、上記実施形態の変形例として、第二バイザカバー100においては、アーム104に代えてアーム状でない延出部が収容体18の被締結部22、40の側に延出されて被締結部22、40と共に第一バイザカバー44のボス80に共締めされているような構成でもよい。
また、上記実施形態では、第一被覆体としての第一バイザカバー44は、上側被覆部材としてのメッキバイザー46と、下側被覆部材としての下側バイザカバー48と、を備えているが、第一被覆体は、一部材で構成されてもよい。
また、上記実施形態では、固定部としてのボス80の外周面側には、ボス80の突出方向に沿って延在するリブ82が形成されており、このような構成が好ましいが、固定部の外周面側にリブが形成されない構成も採り得る。その場合、当該固定部の外周面側が収容体の一部によって支持されている構成も採り得る。
また、上記実施形態では、図4に示されるように、収容体18にはリブ82を支持する支持部20Aが形成されており、このような構成が好ましいが、そのような支持部20Aが形成されていない構成も採り得る。また、上記実施形態では、一例として複数のリブ82のうちの一部のリブ82が収容体18の支持部20Aに支持されている場合を説明したが、複数のリブ(82)のすべてが収容体(18)の支持部によって支持されていてもよい。
また、上記実施形態では、固定部としてのボス80を備えるメッキバイザー46にメッキが施されており、このような構成が好ましいが、固定部(ボス80)を備える部材としてメッキが施されていない部材が適用される構成も採り得る。また、上記実施形態の変形例として、第一被覆体において前記固定部を備える部材は、金属製部材の表面側にメッキが施されたメッキ部材とされてもよい。
さらに、上記実施形態では、本発明の車両用ミラー装置が車両用ドアミラー装置10に適用されているが、本発明の車両用ミラー装置は、例えば車両用フェンダミラー装置等のような車両外部の他の車両用アウタミラー装置に適用されてもよいし、車両内部の車両用インナミラー装置に適用されてもよい。
なお、上記実施形態及び上述の複数の変形例は、適宜組み合わされて実施可能である。
以上、本発明の一例について説明したが、本発明は、上記に限定されるものでなく、上記以外にも、その主旨を逸脱しない範囲内において種々変形して実施可能であることは勿論である。