JP6601271B2 - マスクブランク用ガラス基板 - Google Patents

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Description

本発明は、各種リソグラフィの際に使用されるマスクブランク用ガラス基板に関する。
本発明のマスクブランク用ガラス基板は、EUV(Extreme Ultra Violet:極端紫外)光を用いたリソグラフィ(以下、「EUVL」と略する)に使用されるマスクブランク用ガラス基板(以下、「EUVLマスクブランク用ガラス基板」と略する。)に好適である。
本発明のマスクブランク用ガラス基板は、従来の透過型光学系を用いたリソグラフィに使用されるマスクブランク用ガラス基板、例えば、ArFエキシマレーザやKrFエキシマレーザを用いたリソグラフィ用マスクブランク用ガラス基板にも好適である。
近年における超LSIデバイスの高密度化や高精度化に伴い、各種リソグラフィに使用されるマスクブランク用ガラス基板表面に要求される仕様は年々厳しくなる状況にある。特に、露光光源の波長が短くなるにしたがって、基板表面の形状精度(平坦性)や欠陥(パーティクル、スクラッチ、ピット等)に対する要求が厳しくなっており、きわめて平坦度が高く、かつ、微小欠陥がないガラス基板が求められている。
例えば、露光光源としてArFエキシマレーザを用いた液浸リソグラフィの場合は、要求されるマスクブランク用ガラス基板表面の平坦度が350nm以下、要求される欠陥サイズが70nm以下であり、さらにEUVLマスクブランク用ガラス基板の場合は、要求されるガラス基板表面の平坦度がPV値で100nm以下、要求される欠陥サイズが50nm以下となっている。
上記の平坦度を達成するため、マスクブランク用ガラス基板表面は、高精度の研磨が施される。この研磨では、所定の平坦度になるまで、比較的高い加工レートで予備研磨した後、より加工精度の高い方法を用いて、またはより加工精度が高くなるような加工条件を用いて、マスクブランク用ガラス基板表面が所望の平坦度になるように仕上げ研磨される。
特許文献1には、上記の予備研磨、および、仕上げ研磨の手順の一例が示されている。
特許文献1に記載の方法では、酸化セリウムを主材とする研磨剤と、研磨パッドを備えたポリッシャを用いて、ガラス基板表面を予備研磨した後、研磨剤としてコロイダルシリカを用いてガラス基板表面を仕上げ研磨する。
マスクブランク用ガラス基板表面の外縁部には、カケの発生を抑制するなどの理由から、面取り面が通常設けられる。
上述した平坦度、および、欠点サイズに関する要求は、マスクブランク用ガラス基板表面のうち、面取り面が設けられた外縁部を除いた主表面に関するものである。
一方、マスクブランク用ガラス基板の側面や面取り面については、マスクブランク用ガラス基板の主表面とは違い、形状精度(平坦性)や欠陥(パーティクル、スクラッチ、ピット等)に対する要求は厳しくない。そのため、所定の形状および寸法になるように、ガラス基板を研削加工した後、ガラス基板の側面および面取り面をブラシ研磨した後、ガラス基板の主表面を仕上げ研磨していた(特許文献2、3)。
しかしながら、このブラシ研磨ではガラス基板の側面や面取り面の表面粗さが大きくなり、比較的大きな凹みがこれらの面に生じる場合がある。これらガラス基板の側面や面取り面に存在する凹みに、ガラス基板の主表面の仕上げ研磨の際に使用した研磨剤が溜まり固着する場合がある。ガラス基板の主表面の仕上げ研磨の実施後には、該ガラス基板を洗浄するが、この洗浄の際に完全に除去しきれずに残留した研磨剤が、その後、ピットやスクラッチから脱落して、マスクブランク用ガラス基板の主表面に欠陥(パーティクル、スクラッチ、ピット等)を生じさせる場合がある。
特許文献4では、ガラス基板の側面および面取り面を、算術平均表面粗さRaが0.5nm以下となるように、鏡面研磨してから、ガラス基板の主表面を算術平均表面粗さRaが0.2nm以下となるように鏡面研磨することにより、マスクブランク用ガラス基板の主表面における欠陥(パーティクル、スクラッチ、ピット等)を抑制している。
特開昭64−40267号公報 特許第2585727号明細書 特許第2866684号明細書 特許第4784969号明細書
しかしながら、特許文献4に記載の発明のように、ガラス基板の側面および面取り面を鏡面研磨してから、ガラス基板の主表面を鏡面研磨した場合でも、ガラス基板の主表面における欠陥(パーティクル、スクラッチ、ピット等)を抑制できない場合があることが明らかになった。
本発明は、上記した従来技術の問題点を解決するため、主表面における欠陥が抑制されたマスクブランク用ガラス基板の提供を目的とする。
上記した目的を達成するため、本発明は、互いに対向する2つの主表面と前記主表面に略垂直な側面とを有し、前記2つの主表面といずれか1つの前記側面とをつなぐ面取り面が設けられたマスクブランク用ガラス基板であって、
前記ガラス基板の側面、原子間力顕微鏡(AFM)の測定エリアを3μm□として、算術平均粗さ(Ra)が0.5nm以下であり、かつ、ISO25178で定義される負荷曲線から求める谷部の中空体積(Vvv)が1.5×107nm3以下であることを特徴とする、マスクブランク用ガラス基板を提供する。
本発明のマスクブランク用ガラス基板において、前記2つの主表面のうち少なくとも一つの前記主表面の平坦度がPV値で350nm以下であることが好ましい。
本発明のマスクブランク用ガラス基板において、前記2つの主表面のうち少なくとも一つの前記主表面の平坦度がPV値で100nm以下であることが好ましい。
本発明のマスクブランク用ガラス基板は、ガラス基板の主表面の仕上げ研磨の際に使用した研磨剤がガラス基板の側面や面取り面に存在する凹みに捕捉されることが抑制される。そのため、仕上げ研磨の際に使用した研磨剤は、研磨終了後にガラス基板を洗浄する際に凹みに捕捉された研磨剤がガラス基板の主表面へ移着することが抑制できる。そのため、マスクブランク用ガラス基板の主表面における欠陥を抑制することができる。
本発明のマスクブランク用ガラス基板は、互いに対向する2つの主表面とその主表面に略垂直な側面とを有しており、上記2つの主表面といずれか1つの上記側面とをつなぐ面取り面が設けられている。
本発明のマスクブランク用ガラス基板は、上記側面、および、上記面取り面のうち少なくとも一方の表面性状が、原子間力顕微鏡(AFM)の測定エリアを3μm□として、下記(1)、(2)を満たすことを特徴とする。
(1)算術平均粗さ(Ra)(以下、本明細書において、「Ra」と記載する。)が0.5nm以下である。
(2)ISO25178で定義される負荷曲線から求める谷部の中空体積(Vvv)(以下、本明細書において、「Vvv」と記載する。)が1.5×107nm3以下である。
本発明のマスクブランク用ガラス基板は、上記側面、および、上記面取り面のうち少なくとも一方の表面性状が原子間力顕微鏡(AFM)の測定エリアを3μm□として、上記(1)、(2)を満たすことにより、マスクブランク用ガラス基板の主表面における欠陥を抑制することができる。
上述したように、上記(1)については、特許文献4においても着目されていた。しかしながら、マスクブランク用ガラス基板の側面、および、面取り面を、Raが0.5nm以下となるように研磨してから、ガラス基板の主表面を仕上げ研磨した場合でも、ガラス基板の主表面における欠陥(パーティクル、スクラッチ、ピット等)を抑制できない場合があることが明らかになった。
本願発明者らは、この問題について鋭意検討した結果、Raでは顕在化しない微細な表面性状、具体的には、側面や面取り面に存在する微細な凹みに、ガラス基板の主表面の仕上げ研磨の際に使用した研磨剤に捕捉されること、および、研磨終了後にガラス基板を洗浄する際に、凹みに捕捉された研磨剤がガラス基板の主表面へ移着することが、ガラス基板の主表面における欠陥(パーティクル、スクラッチ、ピット等)の原因であることを見出した。また、このような微細な凹みについては、Vvvにより評価できることを見出した。
本発明のマスクブランク用ガラス基板は、上記側面、および、上記面取り面のうち少なくとも一方のVvvが原子間力顕微鏡(AFM)の測定エリアを3μm□として、1.5×107nm3以下であることにより、ガラス基板の側面や面取り面に存在する凹みに、ガラス基板の主表面の仕上げ研磨の際に使用した研磨剤が捕捉されることが抑制される。そのため、仕上げ研磨の際に使用した研磨剤は、研磨終了後にガラス基板を洗浄することによって、容易に除去できる。これにより、マスクブランク用ガラス基板の主表面における欠陥を抑制することができる。
なお、上記側面、および、上記面取り面のうち少なくとも一方のVvvが1.5×107nm3以下とするのは、側面、および、面取り面のうち少なくとも一方に存在する凹みでの研磨剤の捕捉が抑制されれば、ガラス基板の主表面における欠陥(パーティクル、スクラッチ、ピット等)を抑制する効果が発揮されるからである。
本発明のマスクブランク用ガラス基板において、上記側面、および、上記面取り面のうち、側面のVvvが1.5×107nm3以下であることが、マスクブランク用ガラス基板の主表面における欠陥の抑制という点では好ましい。
また、本発明のマスクブランク用ガラス基板において、上記側面、および、上記面取り面の両方のVvvが1.5×107nm3以下であることが、マスクブランク用ガラス基板の主表面における欠陥の抑制という点ではより好ましい。
マスクブランク用ガラス基板の上記側面、および、上記面取り面のうち少なくとも一方のRa、および、Vvvは、原子間力顕微鏡(AFM)を用いて測定できる。後述する実施例では、AFMの測定エリアを3μm□として、マスクブランク用ガラス基板の側面のRa、および、Vvvを測定した。
本発明のマスクブランク用ガラス基板において、上記側面、および、上記面取り面のうち少なくとも一方のRaが0.2nm以下であることが好ましく、0.1nm以下であることがより好ましい。
本発明のマスクブランク用ガラス基板において、上記側面、および、上記面取り面のうち少なくとも一方のVvvが1.0×107nm3以下であることが好ましく、5.0×106nm3nm以下であることがさらに好ましい。
本発明のマスクブランク用ガラス基板は、上記2つの主表面のうち少なくとも一つの主表面の平坦度が、その用途に応じた要求値を満たすことが求められる。
本発明のマスクブランク用ガラス基板を、露光光源としてArFエキシマレーザを用いた液浸リソグラフィに使用する場合、上記2つの主表面のうち少なくとも一つの主表面の平坦度がPV値で350nm以下であることが好ましく、300nm以下であることがより好ましく、250nm以下であることがさらに好ましい。
一方、本発明のマスクブランク用ガラス基板を、EUVLマスクブランク用ガラス基板として使用する場合、上記2つの主表面のうち少なくとも一つの主表面の平坦度がPV値で100nm以下であることが好ましく、80nm以下であることがより好ましく、60nm以下であることがさらに好ましい。
本発明のマスクブランク用ガラス基板を構成するガラスは、熱膨張係数が小さくかつそのばらつきの小さいことが好ましい。具体的には20℃における熱膨張係数の絶対値が600ppb/℃の低熱膨張ガラスが好ましく、20℃における熱膨張係数が400ppb/℃の超低熱膨張ガラスがより好ましく、20℃における熱膨張係数が100ppb/℃の超低熱膨張ガラスがさらに好ましく、30ppb/℃が特に好ましい。
上記低熱膨張ガラスおよび超低熱膨張ガラスとしては、SiO2を主成分とするガラス、典型的には合成石英ガラスが使用できる。具体的には、例えば合成石英ガラス、AQシリーズ(旭硝子株式会社製合成石英ガラス)や、SiO2を主成分とし1〜12質量%のTiO2を含有する合成石英ガラス、AZ(旭硝子株式会社製ゼロ膨張ガラス)が挙げられる。
上記の特徴を有する本発明のマスクブランク用ガラス基板は以下の手順で製造することができる。
一般に、マスクブランク用ガラス基板の製造手順では、複数回、ガラス基板の主表面の予備研磨を行い、次いで仕上げ研磨を行う。予備研磨において、ガラス基板を所定の厚さに粗研磨し、端面研磨と面取り加工を行い、更にその両主表面を表面粗さ、および、平坦度が一定以下になるように予備研磨しておく。この予備研磨は、複数回、たとえば2〜3回実施される。予備研磨には、公知の方法が使用できる。例えば、複数の両面ラップ研磨装置を連続して設置し、研磨剤や研磨条件を変えながら該研磨装置で順次研磨することにより、ガラス基板の主表面を所定の表面粗さおよび平坦度に予備研磨する。
本発明の場合も、ガラス基板の主表面を所定の表面粗さおよび平坦度に予備研磨することが好ましい。ガラス基板の主表面は、その平坦度(PV値)が1μm以下となるように予備研磨されていることが好ましく、500nm以下に予備研磨されていることがより好ましい。
次に、マスクブランク用ガラス基板の側面、および、面取り面のうち少なくとも一方のRa、および、Vvvが上述した条件を満たすように、以下の手順で研磨する。
研磨布としては、ラッピングテープと呼ばれるフィルム上に固定砥粒を固着させたもの、または、軟質の不織布もしくはウレタンパッドを使用する。軟質の不織布もしくはウレタンパッドは、Asker−C硬度で80以下であることが望ましい。
ラッピングテープを用いる場合は、フィルム上に研磨砥粒が存在するため、純水中で研磨を実施する。具体的には、ラッピングテープを、ガラス基板の側面、および、面取り面のうち少なくとも一方に、純水中で押し当てた状態で、ラッピングテープとガラス基板とを相対運動させることにより、研磨を実施する。
軟質の不織布もしくはウレタンパッドを用いる場合は、研磨砥粒を純水中に分散させたスラリー中で研磨を実施する。具体的には、研磨砥粒を純水中に分散させたスラリー中に浸漬したガラス基板の側面、および、面取り面のうち少なくとも一方に、不織布もしくはウレタンパッドを当接させて、不織布もしくはウレタンパッドとガラス基板とを相対運動させることにより、研磨を実施する。
ここで、ガラス基板または研磨布(ラッピングテープ、または軟質の不織布もしくはウレタンパッド)が乾燥すると、ガラス基板を砥粒が傷つけてしまい、Vvvの値が悪化するおそれがあるため、ガラス基板及び研磨布は常に濡れた状態にすることが望ましい。
また、上記の手順による研磨は3分以上実施することが好ましい。
一般的な研磨砥粒としては、ダイヤモンド、炭化ケイ素、酸化アルミニウム、酸化クロム、酸化セリウム、酸化ジルコニウム、コロイダルシリカなどが存在するが、酸化セリウムおよびコロイダルシリカを除く研磨砥粒の場合、ガラス基板を砥粒が傷つけてしまい、Vvvが悪化するするおそれがあるため、化学的な研磨作用を持つ酸化セリウム、もしくは粒径の小さいコロイダルシリカを用いることが望ましい。砥粒の粒径に関しては、大きすぎるとRaの値が悪化するおそれがあるため、Raを0.5nm以下とするためには、粒径を1μm以下とすることが望ましい。粒径は0.5μm以下とすると更に望ましいが、粒径が小さすぎる場合は研磨の時間が長くなりすぎるため、0.015μm以上とすることが望ましい。これらの研磨砥粒を用いることで、Vvvは1.0×107nm3以下とすることができる。
次に、所望の平坦度になるように、マスクブランク用ガラス基板の主表面を仕上げ研磨する。この仕上げ研磨には、研磨パッドと、研磨スラリーと、を用いることが好ましい。
マスクブランク用ガラス基板の主表面の研磨に使用する研磨パッドとしては、不織布などの基布に、ポリウレタン樹脂を含浸させ、湿式凝固処理を行って得られたポリウレタン樹脂発泡層を有する研磨パッドなどが挙げられる。研磨パッドとしては、スウェード系研磨パッドが好ましい。スウェード系研磨パッドとしては、適度の圧縮弾性率を有する軟質の樹脂発泡体が好ましく使用でき、具体的には例えばエーテル系、エステル系、カーボネート系などの樹脂発泡体が挙げられる。
マスクブランク用ガラス基板の主表面の研磨に使用する研磨スラリーは、研磨粒子と、その分散媒からなる。コロイダルシリカ又は酸化セリウムなどが好ましい。コロイダルシリカは、より精密にガラス基板を研磨できるので特に好ましい。
研磨粒子の分散媒としては、水、有機溶剤が挙げられ、水が好ましい。
仕上げ研磨後のマスクブランク用ガラス基板には、仕上げ研磨に使用した研磨剤(研磨粒子)が残留することがある。そのため、マスクブランク用ガラス基板に残留する研磨剤を除去する目的で、マスクブランク用ガラス基板を湿式洗浄することが好ましい。この目的で実施される湿式洗浄には、スクラブ洗浄、超音波洗浄、ジェット洗浄(高圧水による洗浄)等の物理洗浄や、酸性またはアルカリ性の洗浄液を使用した化学洗浄などを使用できる。
以下、実施例によって本発明を詳細に説明する。なお、例1〜3は比較例であり、例4〜例6は実施例である。
(例1)
本実施例では、以下の手順を実施した。
152mm角、6.6mm厚の合成石英ガラス基板を準備した。この合成石英ガラス基板は、主表面が151.2mm角であり、面取り面の幅が0.4mmである。
この合成石英ガラス基板の主表面を、両面ラップ研磨装置を使用して、該主表面の平坦度(PV値)が1μm以下となるまで予備研磨した。
次に、合成石英ガラス基板の側面を以下の手順で研磨した。
炭化ケイ素(粒径0.5μm)砥粒を固着させたラッピングテープ(基材PET)を、合成石英ガラス基板の側面に0.1MPaの圧力で、大気中で押し当てた状態で、ラッピングテープとガラス基板とを相対運動させることにより研磨を実施した。具体的には、ラッピングテープを固定した状態でガラス基板を1辺当たり20回、3分間かけて揺動させた。
次に、研磨パッドとして、軟質ポリウレタン製研磨パッドを使用し、研磨スラリーとしてコロイダルシリカを用いて、合成石英ガラス基板の主表面を研磨した。
合成石英ガラス基板を湿式洗浄した後、合成石英ガラス基板の主表面の132mm□のエリアについて、レーザーテック社製自動欠点検査機M1350を用いて、シリカ粒子換算サイズ70nm以上の凹凸欠点数を測定した。結果を下記表に示す。
欠点検査後、合成石英ガラス基板の側面の任意の3μm□のエリアを、原子間力顕微鏡(AFM)を用いて測定して、当該エリアのRa、および、Vvvを求めた。結果を下記表に示す。
(例2)
合成石英ガラス基板の側面の研磨を以下の手順で実施した以外は例1と同様の手順を実施した。
酸化セリウム(粒径1.2μm)を純水中に分散させた研磨スラリーを使用し合成石英ガラス基板の側面に回転するナイロンブラシを当接させ、ナイロンブラシとガラス基板とを相対運動させることにより、研磨を実施した。このとき、基板の厚み方向とナイロンブラシの回転軸は平行であり、ナイロンブラシを軸方向に3分間揺動させることにより、ナイロンブラシとガラス基板とを相対運動させた。また、ナイロンブラシは0.1MPaの圧力でガラス基板の側面に押し当てた。
(例3)
ラッピングテープを大気中ではなく超純水中でガラス基板に押し当てた以外は例1と同様の手順を実施した。
(例4)
酸化セリウム(粒径0.3μm)を固着させたラッピングテープを使用し、ラッピングテープを大気中ではなく超純水中でガラス基板に押し当てた以外は例1と同様の手順を実施した。
(例5)
例2と同様の手順で合成石英ガラス基板の側面を研磨した後、以下の手順で合成石英ガラス基板の側面をさらに研磨した。
研磨布として、幅5cmの軟質の不織布(Asker−C硬度73)を使用し、酸化セリウム(粒径1μm)を純水中に分散させた研磨スラリーの中に浸漬したガラス基板の側面に面圧0.3MPaで不織布を当接させて、不織布を3分間かけて20回往復させた。このような手順でガラス基板と不織布とを相対運動させることにより、研磨を実施した。
(例6)
研磨布として、幅5cmの軟質の不織布(Asker−C硬度66)を使用し、酸化セリウム(粒径0.46μm)を純水中に分散させた研磨スラリーを使用した以外は例5と同様の手順を実施した。
例2,3の比較から明らかなように、主表面の欠点数には、側面のRaよりもVvvのほうが影響することが確認された。側面のRaが0.5nm以下、Vvvが1.5×107nm3以下の例4〜6では、主表面における欠点数が大幅に抑制された。
上記の実施例では、側面のRaが0.5nm以下、Vvvが1.5×107nm3以下の場合について、主表面における欠点数が大幅に抑制されることを示したが、面取り面のRaが0.5nm以下、Vvvが1.5×107nm3以下の場合も同様の結果となる。

Claims (3)

  1. 互いに対向する2つの主表面と前記主表面に略垂直な側面とを有し、前記2つの主表面といずれか1つの前記側面とをつなぐ面取り面が設けられたマスクブランク用ガラス基板であって、
    前記ガラス基板の側面、原子間力顕微鏡(AFM)の測定エリアを3μm□として、算術平均粗さ(Ra)が0.5nm以下であり、かつ、ISO25178で定義される負荷曲線から求める谷部の中空体積(Vvv)が1.5×107nm3以下であることを特徴とする、マスクブランク用ガラス基板。
  2. 前記2つの主表面のうち少なくとも一つの主表面の平坦度がPV値で350nm以下である、請求項1に記載のマスクブランク用ガラス基板。
  3. 前記2つの主表面のうち少なくとも一つの主表面の平坦度がPV値で100nm以下である、請求項1または2に記載のマスクブランク用ガラス基板。
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