JP6599788B2 - 蓄電装置および蓄電方法 - Google Patents

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Description

本発明の実施形態は、蓄電装置および蓄電方法に関する。
電気鉄道で鉄道車両(いわゆる電車)に電気を送る方式の1つに、例えば直流饋電システムがある。この直流饋電システムを採用する鉄道では、回生失効や架線電圧降下対策のために直流饋電システムに、蓄電池(以下「蓄電素子」と称す)、電力変換器および制御装置を含む電気鉄道用の変電設備を接続し、蓄電素子を充放電することで列車回生率の向上や、架線電圧の安定化を図っている。
このような変電設備では、蓄電素子の充電状態(SOC)を所定範囲内に安定化するための充放電制御が行われている。
ところで、変電設備は一度導入すると、例えば10年以上といった長い年月をかけて運用されることがある。一方、蓄電素子は稼働年数が経過するにつれて劣化し、内部抵抗が増加することが知られている。
また経年変化だけでなく、周囲の環境温度の変化によっても蓄電素子の内部抵抗は大きく変化する。例えばリチウムイオン電池の例では、常温から低温への温度変化で内部抵抗が大きくなる傾向になることが知られている。
内部抵抗が大きい状況下で蓄電素子に大きな充電電流または放電電流を流すと、蓄電素子の電圧が許容範囲の上限または下限を超過することがある。
このような蓄電素子の過充電または過放電を保護するために変電設備には通常充放電を制御する制御装置の一つの機能として保護機能が設けられている。保護機能は蓄電素子が一定以上の過放電または過充電になる前に故障状態として検出し、蓄電素子の電圧に応じて蓄電素子に接続された電力変換器の充電電流または放電電流を絞り込む機能である。
特許第5377538号公報
しかしながら、蓄電素子の電圧が低下または上昇するにつれて制御装置が電力変換器に対して充放電電流を絞り込む制御を行う際に、制御装置の動きが遅い場合、絞り込み量の変動幅が大きくなり、電力変換器の出力が振動的に変化し、蓄電素子の電圧が安定しないという問題がある。
本発明が解決しようとする課題は、充放電の安定化を図りつつ充放電電流の絞り込みを行うことで、蓄電素子を保護して変電設備の運用を継続することができる蓄電装置および蓄電方法を提供することにある。
実施形態の蓄電装置は、電力変換器、蓄電素子電圧検出部、記憶部、ホールド部、充放電制御部を備える。電力変換器は蓄電素子と架線の間に接続され、制御指令に応じて駆動し、蓄電素子から架線への放電または架線から蓄電素子へ充電を行うための電流または電力を生成する。蓄電素子電圧検出部は蓄電素子の電圧を検出する。記憶部には蓄電素子の電圧と電力変換器による電力変換を抑制するための絞込係数との関係を示す制御情報が記憶されている。ホールド部は既に保持している絞込係数または初期値と、蓄電素子の電圧を基に記憶部を参照して生成した絞込係数とのうちで小さい方の絞込係数を保持する。充放電制御部は蓄電素子の充電状態、架線から検出された架線電圧、およびホールド部に保持された絞込係数を基に、電力変換器に対して蓄電素子の充電または放電のための制御指令を出力する。
一つの実施の形態の電車給電システムの構成を示す図である。 電車給電システムの制御部の構成の第1実施形態を示す図である。 架線の電圧の変動に応じて蓄電素子の充放電制御を行う制御特性を示す図である。 架線の電圧と充電率との関係における放電特性を示す図である。 架線の電圧と充電率との関係における充電特性を示す図である。 蓄電素子の電圧に応じたゲインを生成するための絞込制御特性を示す図である。 電車給電システムの制御部の構成の第2実施形態を示す図である。 電車給電システムの制御部の構成の第3実施形態を示す図である。
以下、図面を参照して、実施形態を詳細に説明する。
(第1実施形態)
図1は実施形態の電車給電システム10の構成を示す図である。
この電車給電システム10は、鉄道やモノレールなどの交通機関における車両、例えば電車などに対して、変電所から、饋電回路を通じて直流の電力を給電する直流饋電方式の電車システムに適用される電力供給システムの一例である。
図1に示すように、実施形態の電車給電システム10は、蓄電装置4と、変電所の変電設備5とを、饋電回路2を介して接続して構成されている。饋電回路2は架線2a(饋電線または電力線などともいう)とレール2b(帰線または帰線路ともいう)を有する直流電源系統である。
変電設備5は、例えば5kmごと、または鉄道やモノレールなどの駅毎に設置されている。図1に示すように、変電設備5は、交流遮断器12、変圧器13、常用の交流遮断器14、整流器15、直流遮断器16を、饋電回路2(直流電源系統)と交流電源系統11との間に接続している。
交流遮断器12は、例えば商用電源である交流電源系統11と変圧器13との間を、電気的に接続または遮断する。上述した交流電源系統11は、直流饋電のための交流系統の常用電源となる。
変圧器13は、交流電源系統11の電圧を饋電回路2用の電圧へ変圧する。交流遮断器14は、変圧器13と整流器15との間を電気的に接続または遮断する。
整流器15は、例えばダイオード整流器やPWMコンバータなどであって、交流を直流に変換する交直変換器である。つまり整流器15は、変圧器13で変圧された交流電源系統11の電力を直流に変換して、饋電回路2に供給するものである。
直流遮断器16は、饋電回路2と整流器15との間を、電気的に接続または遮断する。なお、このような変電設備5は、必ずしも同一の場所または筐体内に集約して配置されていなくてもよい。
電車1は、変電設備5の側から、饋電回路2を介して直流の電力の供給を受けて走行する。電車1は、モノレールで使用される車両、鉄道で使用される車両、電気自動車など、電気を駆動源として走行するあらゆる電気車が該当する。
レール2bは、架線2aと対をなし帰線電流が流れる導体である。なおレール2b以外の例えばゴム車輪などで走行する交通機関や一部の地下鉄などは、レール2bの代わりに帰線電流が流れる専用の導体が帰線路として設置される。
この例では、架線2aとレール2bとで、饋電回路2を構成しているが、第三軌条方式や、第四軌条方式を採用する方式、また、架線でなくトロリ線のみで構成される方式であってもよい。
一方、蓄電装置4は、例えば3km毎などに分散して配置されていると共に、変電設備5の位置とは距離を開けて設置されている。
図1に示すように、蓄電装置4は、饋電回路2(架線2aとレール2b)に接続されている。蓄電装置4は、直流遮断器41、変換器42、蓄電素子43、充電状態検出部44、直流電圧検出部45、電圧検出部46、記憶部47および制御部50を備える。記憶部47はデータを読み出しおよび書き込み可能なランダムアクセスメモリなどにより実現される。記憶部47には充放電テーブル48および絞込テーブル49が記憶されている。制御部50はセントラルプロセッシングユニット(CPU)により実現される。
直流遮断器41は、変換器42と、架線2aとの間を電気的に接続または遮断する。変換器42は、架線2aと蓄電素子43との間で電力の授受を行う。
変換器42は、例えばスイッチング素子をゲート駆動する昇降圧チョッパ回路(buck-boost Converter)などから構成されており、架線2aと蓄電素子43との間で電圧を変換する。また変換器42は、制御部50により制御されて蓄電素子43への電流を調整し充放電動作を行う。
すなわちこの変換器42は、制御部50から入力される制御指令Icに応じて駆動し、蓄電素子43から架線2aへの放電または架線2aから蓄電素子43へ充電を行うための電力を生成する電力変換器として機能する。
変換器42は、変換器42に適用される素子は、例えばIGBT(Insulated Gate Bipolar Transistor)のような自己消弧型の素子であり、この種の素子をPWM(Pulse Width Modulation)駆動することで、蓄電素子43への充放電が行われる。
変換器42は、蓄電素子43が例えば蓄電素子やコンデンサであればDC/DCコンバータの機能を備えるものとなり、また、蓄電素子43が例えばフライホイールであればDC/AC変換を実現するインバータの機能を備えるものとして構成される。
蓄電素子43は、例えばリチウムイオン電池、ニッケル水素電池、鉛蓄電池といった蓄電池や、電気二重コンデンサ、フライホイールなどのエネルギー蓄積素子である。蓄電素子43は、架線2a(直流電源系統)からの電流で充電および架線2a(直流電源系統)への放電が可能なものである。
直流電圧検出部45は、例えば、架線2aの電圧(直流電圧)を、変換器42を通じて検出して制御部50に通知する。なお、制御部50が充放電制御に用いる直流電圧は、この例の架線2aの電圧の他、例えば架線2aの電圧に対してLCフィルタなどを介して接続された検出器の電圧であってもよい。
充電状態検出部44は、蓄電素子43の充電状態を充電率SOC[%]として検出する。充電状態検出部44は蓄電素子43の電圧から充電量を測定し、予め設定された変換テーブル(図示せず)により0〜100%の範囲に割り振ることで充電率[%]に置換する。すなわち充電状態検出部44は、蓄電素子43の充電率SOCを検出する。
なお、SOC以外に充電状態を表すSOE(State of Energy)を用いてもよい。SOEは現在の充電されているエネルギーを最大充電可能なエネルギーで割ったものであり、例えば蓄電素子のSOCに代表されるAhで定義されるものとは異なるものである。
電圧検出部46は、蓄電素子43の電圧Vbを検出する蓄電素子電圧検出部である。なお説明を分かり易くするために電圧検出部46を設けたが、この電圧検出部46を無くして充電状態検出部44がSOCと蓄電素子43の電圧を制御部50に出力するようにしてもよい。
記憶部47には、充放電開始電圧(充電開始電圧Vcha_low、放電開始電圧Vdis_high、充放電電流飽和電圧(充電電流飽和電圧Vcha_high、放電電流飽和電圧Vdis_low)などの切替点(制御点)を決定するための蓄電素子43の充電率SOCと架線電圧Vbとの関係を示す放電特性(図4)および充電特性(図5)が記憶されている。
また記憶部47には、上記各特性から切替点(制御点)を設定して充放電制御を行うための充放電制御特性31(図3参照)が設定された充放電テーブル48と、充放電動作を通常よりも制限(抑制)するための絞込制御特性32(図6参照)が設定された絞込テーブル49とが記憶されている。絞込制御特性32は蓄電素子43の電圧Vbに応じてゲインkを小さくして変換器出力を絞り込む(抑制する)ためのものである。
すなわち記憶部47には蓄電素子43の電圧と、変換器42による電流または電力の生成(変換)を抑制するための絞込係数であるゲインkとの関係を示す制御情報が記憶されている。
制御部50は変換器42に接続されている。またこの制御部50には、架線2aの架線電圧を検出する直流電圧検出部45と、蓄電素子43の充電率(SOC)を検出する充電状態検出部44が接続されている。
制御部50は電圧検出部46により検出された蓄電素子43の電圧Vbが所定範囲(図6の絞込制御特性32の2.01V〜2.49Vの範囲)から逸脱した場合、電圧Vbに応じてゲインkを小さくして変換器出力を絞り込む機能を有する。
制御部50は架線2aから蓄電素子43に対して入出力する充放電電流(出力電流)を決定し、決定した出力電流を発生するように変換器42に制御指令Icを出力する。
制御部50は記憶部47の2つのテーブル(充放電テーブル48、絞込テーブル49)を参照して、検出された架線電圧Vk、蓄電素子43の充電率SOCおよびゲインkに基づき蓄電素子43の充電または放電のための制御指令Icを生成し変換器42に出力することで、変換器42による蓄電素子43の充放電動作を制御する。
具体的には、制御部50は、検出される架線電圧Vkおよび蓄電素子43の充電率SOCを基に図4および図5の各特性から充放電テーブル48の充放電制御特性31を決定し、充放電制御特性31から充電または放電する電流を決定し変換器出力指令Irefを生成し、絞込テーブル49を参照して蓄電素子43の電圧Vbからゲインkを決定し、変換器出力指令Irefとゲインkをかけ算して制御指令Icを生成し、変換器42に出力することで、蓄電素子43の充放電電流(出力電流)を変化させる。
(第1実施形態)
図2に示すように、制御部50は、受信部51、充放電制御部52、最小値ホールド部53、リセット部54を有する。
受信部51は、電圧検出部46より検出された蓄電素子43の電圧Vbを受信する。最小値ホールド部53は、予め(既に)保持しているゲインkまたはその初期値と、蓄電素子43の電圧Vbに応じて生成したゲインkとのうち小さい値の方のゲインkを保持する。
リセット部54は、蓄電素子43の劣化に起因しない絞込解除要因が検出された場合、最小値ホールド部53によりホールドされている最小のゲインkを初期値にリセットする。
充放電制御部52は、蓄電素子43の充電状態、架線2aから検出された架線電圧Vk、および最小値ホールド部53に保持されているゲインkを基に、変換器42に対して蓄電素子43の充電または放電のための制御指令Icを出力する。
充放電制御部52は、制御指令生成部55、ゲイン生成部56、かけ算器57を有する。制御指令生成部55は、蓄電素子43の充電状態SOCと架線2aから検出された架線電圧Vkとを基に変換器42の充放電電流生成動作を制御するための変換器出力指令(電流制御指令)Irefを生成する。
ゲイン生成部56は、蓄電素子43の電圧Vbが新たに検出される毎または所定のタイミングで、最小値ホールド部53に既に保持されているゲインkまたはその初期値と、蓄電素子43の電圧Vbに応じて記憶部47の絞込テーブル49から読み出したゲインkとを比較し、いずれか小さい方のゲインkを最小値ホールド部53に保持する。
かけ算器57は、制御指令生成部55により生成された変換器出力指令Irefと最小値ホールド部53に保持されているゲインkとをかけ算して生成した制御指令Icを変換器42へ出力する。
ここで、図3を参照してこの充放電テーブル48に設定されている充放電制御特性31に基づく充放電制御の切替点の電圧設定(蓄電素子43への充放電電流の入出力)について説明する。
図3に示すように、充放電制御特性31は、横軸に架線電圧Vkをとり、縦軸に蓄電素子43の出力電流(放電電流と充電電流)をとり、架線電圧Vkの変化に応じて蓄電素子43への出力電流をどうか変化させるかといった変換器42への充放電の制御特性(架線電圧と出力電流との関係)を示すものである。
切替点は、放電開始電圧Vdis_high、放電電流飽和電圧Vdis_low、充電開始電圧Vcha_low、充電電流飽和電圧Vcha_highなどの4点がある。
この充放電制御特性31では、架線電圧Vkが既定値(グラフ横軸の中央部分)よりも低くなって放電開始電圧Vdis_highに達すると、蓄電素子43からの放電電流(出力電流)を増大させ、放電電流飽和電圧Vdis_lowに達すると、その後は放電電流が最大値のまま出力させる。
一方、架線電圧Vkが既定値(グラフ横軸の中央部分)よりも高くなって充電開始電圧Vcha_lowに達すると、蓄電素子43への充電電流を増大し、充電電流飽和電圧Vcha_highに達すると、その後は充電電流が最大値のまま充電する。
続いて、図4、図5を参照して、蓄電素子43の充電率SOCと架線電圧Vkとの関係における放電特性および充電特性について説明する。
図4は架線電圧Vkと充電率SOCに基づく放電特性の一例である。
図4に示すように、この例では、架線電圧Vkが1380Vから1500Vの範囲で放電特性(放電開始電圧Vdis_high,放電電流飽和電圧Vdis_low)が設定される。この場合、充電率SOCが低い範囲(図4の40%以下)では、放電開始電圧Vdis_highを低くし、架線電圧Vkが低くならない限りは放電を開始しないように設定する。
同様に、充電率SOCが低い範囲(図4の40%以下)では、放電電流飽和電圧Vdis_lowを低くし、低い架線電圧Vkで最大放電電流が流れるように設定する。この結果、充電率SOCが低い範囲では、架線電圧Vkが低くならない限り(1450V以下)は放電しないように設定する。
一方、充電率SOCが高い範囲(図4の85%以上)では、放電開始電圧Vdis_highを高くし(1450V)、架線電圧Vkが高い状態でも放電を開始するように切替点を設定する。同様に、充電率SOCが高い範囲(図4の85%以上)では、放電電流飽和電圧Vdis_lowを高くし、高い架線電圧(1500V)で最大放電電流が流れように切替点を設定する。
図5は架線電圧Vkと充電率SOCに基づく、充電特性の一例である。
図5に示すように、充電開始電圧Vcha_lowおよび充電電流飽和電圧Vcha_highを充電率SOCが高くなるにつれて架線電圧Vkに対する各切替点の設定値を高くし、逆に充電率SOCが低くなるにつれて各切替点の設定値が低くなる特性を設定する。
この結果、蓄電素子43の充電率SOCが低い場合には架線電圧Vkが低くても充電を開始し、充電率SOCが高い場合には架線電圧Vkが高くならない限り充電を行わない。
この例では、充電率SOCの全範囲において、図5の放電開始電圧Vdis_highの最も高い値は1500Vであり、図5の充電開始電圧Vcha_lowの最も低い値は1620Vである。
すなわち、本実施形態では、充電率SOCがどの範囲にあっても、少なくとも架線電圧Vkが1500V以上、1620V以下の範囲では充放電が行われない。上記図4に示した放電特性および図5に示した充電特性の変化幅を、図3の充放電制御特性31に点線で示す。
続いて、図6を参照して、絞込テーブル49に設定されている絞込制御特性32について説明する。
図6に示すように、絞込テーブル49には、絞込制御特性32が記憶されている。絞込制御特性32は、蓄電素子43の電圧Vbと絞込係数であるゲインkとの関係を示す情報である。この例のような特性(曲線)の他、表形式で記憶しておいてもよい。
ゲインkは蓄電素子43が例えば経年劣化などで検出電圧が通常とは異なる値のときに充放電動作を抑制(制限)するためのものである。ゲインkはかけ算器57により変換器出力指令Irefにかけ算される。ゲインkは0から1.0の範囲で設定されるため、ゲインkの数値が小さい場合はかけ算された制御指令Icも小さい値になる。
この例では蓄電素子43の電圧が例えば2.01Vから2.49Vまでの範囲は、蓄電素子43の電圧が適正範囲であり、変換器出力指令Irefをそのままの値で制御指令Icとして変換器42へ出力するように、ゲインkが「1.0」とされている。
蓄電素子43の電圧Vbが2.01Vから1.85Vの範囲(低電圧帯)では、蓄電素子43の電圧が通常よりも低く、通常であれば充電電流が過度に流される。このため、この低電圧帯では、経年劣化などで弱った蓄電素子43に対する充電動作を抑制するように蓄電素子43の電圧が低くなるにつれてゲインも低く出力されるように設定されている(方向A1)。
蓄電素子43の電圧Vbが1.85V以下の電圧帯は低電圧保護帯であり、このレベルにまで電圧が低下すると、ゲートブロックがかかり、充放電動作が行われない。
また蓄電素子43の電圧Vbが2.49Vから2.65Vの電圧帯(高電圧帯)では、蓄電素子43の電圧が高すぎるため、放電電流が過度に流される恐れがある。この動作を抑制するため、この帯域では電圧が高くなるにつれてゲインkが低く出力されるように設定されている(方向A2)。
次に、この電車給電システム10における蓄電素子43への充放電動作を説明する。
まず、蓄電素子43が例えば経年変化などで内部抵抗値が増加したときの放電動作(放電時に出力電力を絞る動作)を説明する。
まず、電圧検出部46は蓄電素子43の電圧を検出する。電圧検出部46は例えば100msec毎にサンプリングを行い、サンプリングした電圧を制御部50に伝送する。
制御部50では、伝送されてきた蓄電素子43の電圧Vbを受信部51が受信すると、その電圧Vbをゲイン生成部56に渡す。
ゲイン生成部56は受け取った蓄電素子43の電圧Vbを基にゲインkを生成する。
詳細に説明すると、ゲイン生成部56は絞込テーブル49を参照して絞込制御特性32から蓄電素子43の電圧Vbに応じたゲインkを読み出す。
またゲイン生成部56は最小値ホールド部53に保持されている前回のホールド値(最小値のゲインまたは初期値)と今回生成したゲインとを比較して小さい方のゲインkを選択し、最小値ホールド部53に保持すると共に変換器42へ出力する。
この際、ゲイン生成部56は蓄電素子43の電圧Vbに応じて絞込テーブル49の絞込制御特性32を参照して「1.0」から「0」の間でゲインkを生成する。
図6の絞込制御特性32では、蓄電素子43の電圧Vbが例えば2.49Vから2.65Vの範囲(高電圧帯)では蓄電素子43の電圧Vbの上昇に応じて「1.0」から「0」の間でゲインkを低くする方向A2にゲインkが生成される。
次のサンプリングタイミングで計測された蓄電素子43の電圧を基に生成した新たなゲインと最小値ホールド部53のホールド値とを比較した結果、新たなゲインがホールド値よりも低ければ、新たゲインを最小値ホールド部53にホールドする。新たなゲインがホールド値よりも高ければ、最小値ホールド部53の現在のホールド値をそのままホールドする。
かけ算器57は、ゲイン生成部56から出力されたゲインkと、制御指令生成部55から出力された変換器出力指令Irefとを乗ずることで制御指令Icとし変換器42へ出力する。この制御指令Icは一例として変換器42の電流制御のための指令としたが、電力制御のための指令であってもよい。
続いて、蓄電素子43の内部抵抗値が増加したときの充電動作(充電時に出力電力を絞る動作)を説明する。
電圧検出部46では、蓄電素子43の電圧Vbを検出し制御部50に伝送する。制御部50では電圧検出部46から受信された蓄電素子43の電圧Vbをゲイン生成部56に出力する。
ゲイン生成部56は入力された蓄電素子43の電圧Vbを基に絞込テーブル49を参照して絞り込み用のゲインkを生成する。
この際、放電時と異なるのは、蓄電素子43の電圧Vbの低下に伴いゲインkが絞り込まれることである。ゲイン生成部56は、蓄電素子43の電圧Vbの上昇に応じて絞込テーブル49を参照し「1.0」から「0」の間でゲインkを下げる方向でゲインkを生成し、かけ算器57に出力する。
一方、制御指令生成部55は、放電時と同様に図3に示した充放電制御特性31から変換器出力指令Iref(電流指令または電力指令)を生成し、かけ算器57に出力する。
かけ算器57は、入力された変換器出力指令Irefとゲインkを乗ずることで、絞り込まれた制御指令Ic(電流指令または電力指令)を生成する。なお、放電を正とするならば充電は負の指令になる。
以下、リセット部54による最小値ホールド部53のホールド値のリセット動作を説明する。ゲインkは一度絞り込まれると、その値が最小値ホールド部53によりホールドされるため、充放電電流が絞り込まれた状態が継続することになる。この充放電電流が絞り込まれた状態が継続することは、蓄電装置として不都合になる場合が考えられる。
例えば、内部抵抗増加の要因が蓄電素子43の温度低下によるものである場合(温度変化)や充電率SOCが低下または上昇している場合(通常動作での充電率の変化)のように蓄電素子43の劣化に起因しない要因である。
例えば、前者の温度変化に起因する場合は、温度が上昇したら内部抵抗は低下し、絞込み量を減らしてもよい状況になることが考えられる。
そこで、本実施形態では、最小値ホールド部53に対してホールド値を解除するためのリセット部54を設けている。
リセット部54は、蓄電素子43の劣化に起因しない要因を検出したとき、つまり最小値のホールドをリセットするための条件を満たしたときにリセット信号を最小値ホールド部53に出力することで最小値のホールドを解除し、初期値とする。
最小値ホールドをリセットするための条件としては、例えばゲートブロックにより変換器42の動作が停止した場合、蓄電素子43の温度が予め設定した温度以上の上昇をした場合(蓄電素子43の温度が予め設定された温度の閾値から逸脱した場合)、充電率SOCが適正な範囲内に戻った場合などが考えられる。ここでいう温度や充電率SOCの上昇や下降は差分値である。
例を挙げると、温度の場合は例えば3K(ケルビン)の温度上昇が検出された場合にリセット部54はリセット信号を出力する。充電率SOCの場合は充電率SOCが例えば2%上昇または2%下降したときにリセット部54はリセット信号を出力する、などの動作となる。
充電率SOCの上昇に伴うリセット動作は、充電率SOCが低いときに絞り込みが発生しているときに行うものである。充電率SOCの下降に伴うリセット動作は、充電率SOCが高いときに絞り込みが発生しているときに実施するものである。
充電率SOCが高いときに発生する絞り込みと低いときに発生する絞り込みは例えばある充電率SOCの閾値を境に行われる。
充電率SOCの閾値が例えば50%とすると、リセット部54はこの閾値の50%を境に、50%を超えていたらSOC2%下降したときにリセット信号を発生する。
またリセット部54は閾値の50%を下回っていたらSOC2%上昇したときにリセット信号を発生する。このリセット信号により最小値ホールド部53のホールド値(ゲインの最小値)がリセット(解除)され、初期値「1.0」とされる。
このように内部抵抗増加の要因が解消されるケースでリセット信号を発生することで充放電電流の絞り込みを解除することができる。
その後、再度絞り込みが実施されたとしても、そのときには抵抗増加要因である温度が上がり、蓄電素子43の内部抵抗値が小さくなっている。したがってゲインkは高い値で出力されるため、変換器42で発生される充放電電流(充放電出力)の絞り込み量が小さくなる。
また充電率SOCが一時的に減少(変化)し、蓄電素子43の電圧Vbが保護検出値(図6の例では1.85V)以下にまで低下し、その後、蓄電素子43の電圧Vbが保護検出値に当たらないレベルまで回復(変化)すると、絞り込みが不要になる。
この場合は充放電出力の絞り込み量が減少し、不要な充放電電力の絞り込みが解消されることになり、充放電出力の大きさを回復することが可能になる。
すなわち、蓄電素子43の劣化による変換器出力の絞り込みと、絞り込み要因が減少したことによる充放電出力の回復とを両立させることができる。
このようにこの第1実施形態によれば、蓄電素子43の電圧を検出し、その検出電圧に応じた変換器42の充放電電流の絞り込みを行った際に、絞り込み量を示すゲインkをホールドすることで、蓄電素子43の電圧の変動に伴う出力電流の変動(振動)を抑制することができる。また蓄電素子43の劣化に起因しない要因を検出したときに一度ホールドしたゲインkをリセットすることで、元の充放電動作に戻すことができる。
この結果、充放電の安定化を図りつつ充放電電流の絞り込みを行うことで、蓄電素子を保護して変電設備の運用を継続できる蓄電装置4および電車給電システム10を提供することができる。
(第2実施形態)
次に、図7を参照して第2実施形態を説明する。
図7に示すように、この第2実施形態は、蓄電素子43の構成が、複数の蓄電素子43が直列または並列に接続されたユニット構成の場合であって、充電時と放電時にそれぞれ別々の回路で制御指令(放電制御指令Ic1、充電制御指令Ic2)を生成し変換器42を制御する例である。
この第2実施形態では、制御部50に、複数の蓄電素子43に接続された受信部51a、放電制御部52aと充電制御部52bをそれぞれ設ける他、制御指令生成部55aおよびスイッチ59を一つ設ける。
制御指令生成部55aは、スイッチ59を制御することで、放電時と放電時とで変換器出力指令Irefを切り替えて該当するかけ算器(かけ算器57aまたは、かけ算器57bのいずれか)へ出力する。
受信部51aは複数の蓄電素子43から検出された複数の電圧Vbのうち最小電圧Vbminを放電制御部52aに出力する。また受信部51aは複数の蓄電素子43から検出された複数の電圧Vbのうち最大電圧Vbmaxを充電制御部52bに出力する。
放電制御部52aは、ゲイン生成部56a、最小値ホールド部53a、リセット部54a、かけ算器57aなどを有する。
ゲイン生成部56aは受信部51aより入力された蓄電素子43の最小電圧Vbminに基づきゲインk1を生成する。
ゲイン生成部56aは生成した今回のゲインと最小値ホールド部53aにホールドされている前回のゲインとを比較し値の小さいゲインk1を最小値ホールド部53aにホールドすると共にかけ算器57aへ出力する。
リセット部54aは第1実施形態と同様に所定のリセット条件を満たした場合(蓄電素子43の劣化に起因しない絞込解除要因が検出された場合)に最小値ホールド部53aのホールド値をリセットする。
かけ算器57aはゲイン生成部56aから出力されたゲインk1と制御指令生成部55aから出力された変換器出力指令Irefとをかけ算し、放電制御指令Ic1を変換器42へ出力する。
充電制御部52bは、ゲイン生成部56b、最小値ホールド部53b、リセット部54b、かけ算器57bなどを有する。
ゲイン生成部56bは受信部51aより入力された蓄電素子43の最大電圧Vbmaxに基づきゲインを生成する。
ゲイン生成部56bは生成した今回のゲインと最小値ホールド部53bにホールドされている前回のゲインとを比較し値の小さいゲインk2を最小値ホールド部53bにホールドすると共にかけ算器57bへ出力する。
リセット部54bは第1実施形態と同様に所定のリセット条件を満たした場合(蓄電素子43の劣化に起因しない絞込解除要因が検出された場合)に最小値ホールド部53bのホールド値をリセットする。
かけ算器57bはゲイン生成部56bから出力されたゲインk2と制御指令生成部55aから出力された変換器出力指令Irefとをかけ算し、充電制御指令Ic2を変換器42へ出力する。
この第2実施形態では、放電時に出力絞込用のゲインk1をゲイン生成部56aで生成し、充電時には、出力絞込用のゲインk2をゲイン生成部56bで生成する。
すなわち、放電時と充電時でそれぞれ別個のゲインk1、k2を生成し、生成したゲインk1、k2を用いて放電制御または充電制御を行う。
この例では、放電時に生成したゲインk1を最小値ホールド部53aにホールドする。また充電時に生成したゲインk2を最小値ホールド部53bにホールドする。すなわち放電時と充電時でそれぞれ別個のゲインk1、k2をホールドする。
制御指令生成部55aは、蓄電素子43の充電率SOCから放電か充電かを判定し、放電指令または充電指令を出力すると共に、どのゲインk1、k2を用いてゲインを絞り込むかをスイッチ59で選択するようにしている。
このようにこの第2実施形態によれば、放電制御部52aと充電制御部52bとを設け、放電時の最小値のゲインと充電時の最小値のゲインとをそれぞれ別個にホールドしておくことで、蓄電素子43の放電レベルと充電レベルの制御を別々に行うことができる。
(第3実施形態)
次に、図8を参照して第3実施形態を説明する。
図8に示すように、この第3実施形態は、第1実施形態と第2実施形態とを併せた例であり、放電時と充電時にそれぞれゲインを求めるものの最小値ホールド部53に保持するゲインkを一つにし、充放電電流の絞り込みを共通にする例である。
この第3実施形態では、ゲイン生成部56は、蓄電素子43の電圧低下による充電動作を抑制するためのゲイン(第1絞込係数)と、蓄電素子43の電圧上昇による放電動作を抑制するためのゲイン(第2絞込係数)のうち小さい方のゲインを最小値ホールド部53に保持する。
この第3実施形態の場合、放電時にゲイン生成部56は受信部51aから入力された最小電圧Vbminを基に出力絞込用のゲインを生成する。また充電時にはゲイン生成部56は受信部51aから入力された最大電圧Vbmaxを基に出力絞込用のゲインを生成する。
ゲイン生成部56は充電時と放電時にそれぞれ生成したゲインのうちのいずれか値の低い方のゲインを最小値ホールド部53に保持すると共に、充放電共に共通のゲインkをかけ算部57に出力する。
かけ算部57は、入力されたゲインkと変換器出力指令Irefをかけ算して制御指令Icを生成し変換器42へ出力する。
この第3実施形態によれば、複数の蓄電素子43から得られる複数の電圧Vbのうち、放電時は電圧Vbの最小値Vbminを用い、充電時は電圧Vbの最大値Vbmaxを用いて、充電および放電それぞれのゲインを求め、そのうち最小値のゲインをホールドし同じゲインを充放電制御に用いることで、変換器42の電流を絞り込んで行く中で充放電による蓄電素子43の電圧を一つの目標値に近づけてゆくことが可能になり、結果的に出力変動(振動)に進展する現象を抑制でき、安定的なゲインkを設定することが可能になる。すなわち、放電時と充電時に用いるゲインの最小値を共通化することで、充放電のバランスを保つことができる。
なお、上記実施形態では、一例として、直流饋電用の蓄電装置4を例にして説明したが、交流系統に連系する蓄電装置や鉄道車両等に搭載する蓄電装置であっても本実施形態と同様の保護方法を適用可能であり、用途は実施形態のみに限定されるものではない。
上記実施形態では、充電状態SOCと架線電圧Vkから生成した変換器出力指令Irefとゲインkをかけ算して制御指令Icを生成したが、絞込係数の生成のし方を変えることで、引き算で制御指令Icを生成してもよく、これ以外の方法で制御指令Icを出力してもよい。つまり充電状態SOC、架線電圧Vk、およびゲインkを基に制御指令Icを生成し出力すればよい。
また、上記実施形態以外の蓄電素子43の劣化に起因しない絞込解除要因としては、蓄電素子43の電圧Vbの単位時間の変化が予め設定した変化幅を逸脱した場合であってもよく、また、変換器出力指令Irefが0になった場合であってもよい。
本発明の実施形態を説明したが、この実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。この新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
また上記実施形態に示した制御部50の各構成要素を、コンピュータのハードディスク装置などのストレージにインストールしたプログラムで実現してもよく、また上記プログラムを、コンピュータ読取可能な電子媒体:electronic mediaに記憶しておき、プログラムを電子媒体からコンピュータに読み取らせることで本発明の機能をコンピュータが実現するようにしてもよい。電子媒体としては、例えばCD−ROM等の記録媒体やフラッシュメモリ、リムーバブルメディア:Removable media等が含まれる。さらにネットワークを介して接続した異なるコンピュータに構成要素を分散して記憶し、各構成要素を機能させたコンピュータ間で通信することで本発明を実現してもよい。
1…電車、2…饋電回路、2a…架線、2b…レール、4…蓄電装置、5…変電設備、10…電車給電システム、11…交流電源系統、12…交流遮断器、13…変圧器、14…交流遮断器、15…整流器、16…直流遮断器、41…直流遮断器、42…変換器、43…蓄電素子、44…充電状態検出部、45…直流電圧検出部、46…電圧検出部、47…記憶部、48…充放電テーブル、49…絞込テーブル、50…制御部、51,51a…受信部、52…充放電制御部、52a…放電制御部、52b…充電制御部、53,53a,53b…最小値ホールド部、54,54a,54b…リセット部、55,55a…制御指令生成部、56,56a,56b…ゲイン生成部、57,57a,57b…かけ算器、59…スイッチ。

Claims (14)

  1. 蓄電素子と架線の間に接続され、制御指令に応じて駆動し、前記蓄電素子から前記架線への放電または前記架線から前記蓄電素子へ充電を行うための電流または電力を生成する変換器と、
    前記蓄電素子の電圧を検出する蓄電素子電圧検出部と、
    前記蓄電素子の電圧と前記変換器による電流または電力の生成を抑制するための絞込係数との関係を示す制御情報が記憶された記憶部と、
    既に保持している絞込係数または初期値と、前記蓄電素子の電圧を基に前記記憶部を参照して生成した絞込係数とのうちで小さい方の絞込係数を保持するホールド部と、
    前記蓄電素子の充電状態、前記架線から検出された架線電圧、および前記ホールド部に保持された絞込係数を基に、前記変換器に対して前記蓄電素子の充電または放電のための制御指令を出力する充放電制御部と
    を具備する蓄電装置。
  2. 前記蓄電素子の劣化に起因しない絞込解除要因が検出された場合、前記ホールド部により保持されている絞込係数を前記初期値にリセットするリセット部をさらに具備する請求項1記載の蓄電装置。
  3. 前記充放電制御部は、
    前記蓄電素子の充電状態と前記架線から検出された架線電圧とを基に充放電のための出力指令を生成する制御指令生成部と、
    前記蓄電素子の電圧が新たに検出される毎に、前記ホールド部に既に保持されている絞込係数またはその初期値と前記蓄電素子の電圧に応じて前記記憶部から読み出した絞込係数のうち小さい方を前記ホールド部に保持する絞込係数生成部と、
    前記制御指令生成部により生成された出力指令と前記ホールド部に保持されている絞込係数とをかけ算して生成した制御指令を前記変換器へ出力するかけ算器と
    を具備する請求項1または2いずれか記載の蓄電装置。
  4. 前記絞込係数生成部は、
    前記蓄電素子の電圧低下による充電動作を抑制するための第1絞込係数と、前記蓄電素子の電圧上昇による放電動作を抑制するための第2絞込係数のうち小さい方を前記ホールド部に保持する請求項3に記載の蓄電装置
  5. 前記蓄電素子の劣化に起因しない絞込解除要因が、
    前記変換器の動作が停止された場合である請求項2項に記載の蓄電装置。
  6. 前記蓄電素子の劣化に起因しない絞込解除要因が、
    前記蓄電素子の充電状態が予め設定された適正範囲内に戻った場合である請求項2に記載の蓄電装置。
  7. 前記蓄電素子の劣化に起因しない絞込解除要因が、
    前記蓄電素子の温度が予め設定された温度の閾値から逸脱した場合である請求項2に記載の蓄電装置。
  8. 蓄電素子と架線の間に接続された変換器が、充放電制御部からの制御指令に応じて、前記蓄電素子から前記架線への放電または前記架線から前記蓄電素子へ充電を行うための電流または電力を生成し、
    前記蓄電素子の電圧と前記変換器による電流または電力の生成を抑制するための絞込係数との関係を示す制御情報を記憶部に記憶し、
    既に保持している絞込係数または初期値と、前記蓄電素子の電圧を基に前記制御情報を参照して生成した絞込係数とのうちで小さい方の絞込係数をホールド部に保持し、
    前記蓄電素子の充電状態、前記架線から検出された架線電圧、および前記保持した絞込係数を基に、前記充放電制御部が前記変換器に対して前記蓄電素子の充放電制御を行う蓄電方法。
  9. 前記蓄電素子の劣化に起因しない絞込解除要因が検出された場合、前記保持している絞込係数を前記初期値にリセットする請求項8記載の蓄電方法。
  10. 前記蓄電素子の充電状態と前記架線から検出された架線電圧とを基に充放電のための出力指令を生成し、
    前記蓄電素子の電圧が新たに検出される毎に、前記ホールド部に既に保持されている絞込係数またはその初期値と前記蓄電素子の電圧に応じて前記制御情報から読み出した絞込係数のうち小さい方の絞込係数を保持し、
    前記生成した出力指令と前記保持している絞込係数とをかけ算して生成した制御指令を基に前記蓄電素子の充放電制御を行う請求項8または9いずれか記載の蓄電方法。
  11. 前記蓄電素子の電圧低下による充電動作を抑制するための第1絞込係数と、前記蓄電素子の電圧上昇による放電動作を抑制するための第2絞込係数のうち小さい方を保持する請求項9乃至10いずれか1項に記載の蓄電方法。
  12. 前記蓄電素子の劣化に起因しない絞込解除要因が、
    前記変換器の動作が停止された場合である請求項9に記載の蓄電方法。
  13. 前記蓄電素子の劣化に起因しない絞込解除要因が、
    前記蓄電素子の充電状態が予め設定された適正範囲内に戻った場合である請求項9に記載の蓄電方法。
  14. 前記蓄電素子の劣化に起因しない絞込解除要因が、
    前記蓄電素子の温度が予め設定された温度の閾値から逸脱した場合である請求項9に記載の蓄電方法。
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