JP6639789B2 - 充放電制御装置、移動体及び電力分担量決定方法 - Google Patents

充放電制御装置、移動体及び電力分担量決定方法 Download PDF

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Description

本発明は、充放電制御装置、移動体及び電力分担量決定方法に関する。
環境対策や燃費の向上によるライフサイクルコスト(LCC:Life Cycle Cost)向上の為、バッテリ等を利用し回生電力の再利用を可能とした機器の製品化が進んでいる。例えば、バッテリを搭載し、回生電力を当該バッテリへ蓄えて系統への負荷を低減できるケーブルリール式バッテリアシストRTG(Rubber Tired Gantry crane)なども存在する。
しかしながら、バッテリは、ガソリン等を燃料とする発電機に比べてコストが高く、また寿命が数年程度と短いため、初期投資を回収するのが容易でない。
バッテリを用いたシステムの投資回収が難しい理由として、要求仕様が挙げられる。例えば、クレーンに要求される出力性能は、300kWで10秒、容量性能で10kWhといった値であり、高出力と高容量の両方が要求される。
バッテリは、高容量化が比較的容易で、容量については過剰スペックとなるが、出力特性がそれほど高くなく、設計に関して出力性能がボトルネックとなる場合が多い。一方、リチウムイオンキャパシタやEDLC(Electric double-layer capacitor)を使用する場合、高出力化は比較的容易で、出力については過剰スペックとなるが、逆に容量性能がボトルネックとなる場合が多い。
従って、バッテリなどの高容量デバイスとキャパシタなどの高出力デバイスを併用することができれば、上記のような要求仕様に対しても最適なシステムを構成することができ、コスト削減、投資回収の早期化が期待できる。
高容量デバイスと高出力デバイスを併用して負荷に給電をする場合、システムを最適化し、価格を低減するためには、高容量デバイスと高出力デバイスにどのように電力の分担を割り振るかが重要となる。例えば、特許文献1には、負荷から最大出力が要求されると、高容量デバイスからの出力を最大に設定し、足りない分を高出力デバイスからの出力で補う電力の分担方法について記載がある。
特開2013−059223号公報
しかし、特許文献1に記載の方法は、繰り返しの充放電に強い高出力デバイスの充電率に余裕がある場合でも高出力デバイスの分担を大きくできないため、デバイスの特性を最大限利用することができず、システムを最適化できないという問題がある。
そこでこの発明は、上述の課題を解決することのできる充放電制御装置、移動体及び電力分担量決定方法を提供することを目的としている。
本発明の第の態様は、負荷との間で充放電可能な第一の蓄電装置と、負荷との間で充放電可能で前記第一の蓄電装置と特性が異なる第二の蓄電装置とを備える充放電システムの充放電制御装置であって、前記第一の蓄電装置の充電率及び前記第二の蓄電装置の充電率を取得する充電率取得部と、予め定められた第一の蓄電装置の充電率の目標値と前記取得した第一の蓄電装置の充電率の差である第一の差分値及び予め定められた第二の蓄電装置の充電率の目標値と前記取得した第二の蓄電装置の充電率の差である第二の差分値に基づいて、前記第一の蓄電装置に対する充電率に基づく電力の分担係数を算出する分担率設定部と、前記負荷からの要求電力に前記充電率に基づく電力の分担係数を乗じて、前記第一の蓄電装置に対する充放電における電力の指令値を生成する指令値生成部と、を備え、前記分担率設定部は、前記第一の差分値を所定の値でべき乗した値と前記第二の差分値を前記所定の値でべき乗した値との和に対する前記第一の差分値を前記所定の値でべき乗した値の割合に基づいて前記充電率に基づく電力の分担係数を算出する、充放電制御装置である。
本発明の第の態様における前記分担率設定部は、前記予め記憶された第一の蓄電装置の充電率の目標値と前記取得した第一の蓄電装置の充電率の差をSOCLIBDIFとし、前記予め定められた第二の蓄電装置の充電率の目標値と前記取得した第二の蓄電装置の充電率の差をSOCLICDIFとし、a及びa及びa及びaを定数としたときに以下の式により、前記充電率に基づく電力の分担係数を算出する。
Figure 0006639789
本発明の第の態様における充放電制御装置は、前記第一の蓄電装置及び前記第二の蓄電装置の温度を取得する温度取得部、を更に備え、前記分担率設定部は、前記取得した第一の蓄電装置の温度と予め定められた前記第一の蓄電装置の温度の目標値との差及び前記取得した第二の蓄電装置の温度と予め定められた前記第二の蓄電装置の温度の目標値との差に基づいて前記第一の蓄電装置に対する温度に基づく電力の分担係数を算出し、前記指令値生成部は、前記充電率に基づく電力の分担係数と前記温度に基づく電力の分担係数の重み付き平均に基づいて第一の蓄電装置に対する前記指令値を算出する。
本発明の第の態様における充放電制御装置は、前記第一の蓄電装置及び前記第二の蓄電装置の劣化度を算出する劣化度算出部、を更に備え、前記分担率設定部は、前記算出した第一の蓄電装置の劣化度と予め定められた前記第一の蓄電装置の劣化度の目標値との差及び前記取得した第二の蓄電装置の劣化度と予め定められた前記第二の蓄電装置の劣化度の目標値との差に基づいて前記第一の蓄電装置に対する劣化度に基づく電力の分担係数を算出し、前記指令値生成部は、前記充電率に基づく電力の分担係数と前記劣化度に基づく電力の分担係数の重み付き平均に基づいて第一の蓄電装置に対する前記指令値を算出する。
本発明の第の態様おける充放電制御装置は、前記第一の蓄電装置及び前記第二の蓄電装置の温度を取得する温度取得部と、前記第一の蓄電装置及び前記第二の蓄電装置の劣化度を算出する劣化度算出部と、を更に備え、前記分担率設定部は、前記取得した第一の蓄電装置の温度と予め定められた前記第一の蓄電装置の温度の目標値との差及び前記取得した第二の蓄電装置の温度と予め定められた前記第二の蓄電装置の温度の目標値との差に基づく前記第一の蓄電装置に対する温度に基づく電力の分担係数と、前記算出した第一の蓄電装置の劣化度と予め定められた前記第一の蓄電装置の劣化度の目標値との差及び前記取得した第二の蓄電装置の劣化度と予め定められた前記第二の蓄電装置の劣化度の目標値との差に基づく前記第一の蓄電装置に対する劣化度に基づく電力の分担係数を算出し、前記指令値生成部は、前記充電率に基づく電力の分担係数と前記温度に基づく電力の分担係数と前記劣化度に基づく電力の分担係数の重み付き平均に基づいて前記第一の蓄電装置に対する前記指令値を算出する。
本発明の第の態様の充放電制御装置では、前記第一の蓄電装置の特性は、前記第一の蓄電装置に比べ高容量であり、前記第二の蓄電装置の特性は、前記第一の蓄電装置に比べ高出力である。
本発明の第の態様の充放電制御装置では、前記第二の蓄電装置の特性は、前記第一の蓄電装置に比べ充放電性能が高い。
本発明の第の態様は、上述の何れか一つに記載の充放電制御装置、を備える移動体である。
発明の第の態様は、負荷との間で充放電可能な第一の蓄電装置と、負荷との間で充放電可能で前記第一の蓄電装置と特性が異なる第二の蓄電装置とを備える充放電システムにおいて、前記第一の蓄電装置の充電率及び前記第二の蓄電装置の充電率を取得するステップと、予め定められた第一の蓄電装置の充電率の目標値と前記取得した第一の蓄電装置の充電率の差である第一の差分値及び予め定められた第二の蓄電装置の充電率の目標値と前記取得した第二の蓄電装置の充電率の差である第二の差分値に基づいて、前記第一の蓄電装置に対する充電率に基づく電力の分担係数を算出するステップと、前記負荷からの要求電力に前記充電率に基づく電力の分担係数を乗じて、前記第一の蓄電装置に対する充放電における電力の指令値を生成するステップと、を有し、前記電力の分担係数を算出するステップでは、前記第一の差分値を所定の値でべき乗した値と前記第二の差分値を前記所定の値でべき乗した値との和に対する前記第一の差分値を前記所定の値でべき乗した値の割合に基づいて充電率に基づく電力の前記分担係数を算出する、電力分担量決定方法である。
本発明によれば、特性の異なる蓄電装置を備えた充放電システムにおいて、それぞれの蓄電装置の特性を生かした最適なシステムとすることができる。
本発明の第一実施形態における充放電システムの構成の一例を示す概略ブロック図である。 本発明の第一実施形態における充放電制御装置の一例を示すブロック図である。 本発明の第一実施形態における充放電制御装置の処理に用いるパラメータを説明する図である。 本発明の第一実施形態における充放電制御装置の処理フローを示す図である。 本発明の第一実施形態における電力分担制御を説明する第一の図である。 本発明の第一実施形態における電力分担制御を説明する第二の図である。 本発明の第二実施形態における充放電制御装置の一例を示すブロック図である。 本発明の第二実施形態における充放電制御装置の処理に用いるパラメータを説明する図である。 本発明の第二実施形態における充放電制御装置の処理フローを示す図である。 高容量デバイスと高出力デバイスを併用した充放電システムにおける従来の電力分担制御を説明する図である。
<第一実施形態>
以下、本発明の一実施形態による充放電制御装置を図1〜図6を参照して説明する。
図1は、本発明の第一実施形態における充放電システムの構成の一例を示す概略ブロック図である。図1が示すように、充放電システム1は、充電設備110と、移動体170とを具備する。移動体170は、充放電制御装置100と、DC/DCコンバータ120と、リチウムイオンバッテリ130と、リチウムイオンキャパシタ140と、負荷150と、直流バス160とを具備する。充電設備110と、DC/DCコンバータ120と、リチウムイオンキャパシタ140と、負荷150とは、それぞれ直流バス160に接続している。また、DC/DCコンバータ120はリチウムイオンバッテリ130にも接続している。以下、リチウムイオンバッテリ130をLiバッテリ130、リチウムイオンキャパシタ140をLiキャパシタ140と記載する。
充放電システム1は、充電式の蓄電装置を用いて動作する移動体170と充電設備110を含んで構成される。移動体170とは、例えば、RTG(Rubber Tired Gantry Crane、タイヤ式トランスファークレーン)、または、鉄道車両などである。
負荷150は、電力を消費する装置である。負荷150は、例えば、RTGのクレーンを動作させるモータ及びインバータ、または、照明装置や通信機器などの補機、あるいはこれらの組み合わせなど、電力を消費する様々な装置を負荷150とすることができる。
充電設備110は、電力を外部に供給するための端子を備え、直流バス160を介してLiバッテリ130、Liキャパシタ140に電力を供給する。Liバッテリ130、Liキャパシタ140は、充電設備110から供給された電力を蓄え、負荷150に電力を供給する。充電設備110は、直流バス160へ電力を常時出力するものであってもよいし、断続的に出力するものであってもよい。例えば、移動体170が列車の場合、駅に停止しているときだけ充電設備110と接続し、充電を行う。また、例えば、地上給電設備(充電設備110)と接続されているバッテリアシストRTGなどの場合、常に充電することが可能である。
Liバッテリ130は、直流バス160との間で充放電を行う。Liバッテリ130は、高容量デバイスの一例である。
DC/DCコンバータ120は、Liバッテリ130と直流バス160との間に設けられ、バス電圧とバッテリ電圧との電圧変換を行う。
Liキャパシタ140は、直流バス160と直接接続され、直流バス160との間で充放電を行う。Liキャパシタ140は、高出力デバイスの一例である。
充放電制御装置100は、Liバッテリ130とLiキャパシタ140の充放電を制御する。充放電制御装置100は、DC/DCコンバータ120を制御することで、Liバッテリ130とLiキャパシタ140との充放電における電力分担の制御を行う。
以上のように、直流バス160は、負荷150と接続され、かつ、充電設備110から電力を受給可能であり、Liバッテリ130とLiキャパシタ140とが直流バス160との間で充放電を行う。ここで、Liキャパシタ140は、例えばLiバッテリ130などの蓄電池よりも出力特性に優れており、より大きい電力を出力可能である。一方、Liバッテリ130は、Liキャパシタ140に比べ、容量特性で優れた特性を有している。このように、特性の異なるLiバッテリ130とLiキャパシタ140とを併せて動力源として用いることで、最適なシステムを構築することができる。例えば、Liキャパシタ140を具備することで、出力特性に課題のあるLiバッテリ130のみを有する構成との比較において、Liバッテリ130のピーク出力を小さくすることができ得る。Liバッテリ130のピーク出力が小さくて済むことで、ピーク電力に合わせて大容量となっていたLiバッテリ130を、より小さな容量とすることができる。また、DC/DCコンバータ120の出力も小さなものとすることができる。これにより、充放電システム1では、製造コストや運用コストを低減させ得る。本実施形態の充放電制御装置100は、Liバッテリ130とLiキャパシタ140の特性を生かせるように電力分担を制御し、充放電システム1を最適化する。なお、図2では、DC/DCコンバータをLiバッテリ130に対して設ける構成としているが、Liキャパシタ140についてもDC/DCコンバータを設ける構成としてもよい。例えば、負荷150が汎用のインバータなどであって、直流バス160の電圧の変動幅に大きな制限がある場合には、Liバッテリ130とLiキャパシタ140の両方にDC/DCコンバータを接続した構成とすることができる。
ここで、図10を用いて、Liバッテリ130とLiキャパシタ140を併用した給電システムの従来の制御方法の問題点について説明する。
図10は、高容量デバイスと高出力デバイスを併用した充放電システムにおける従来の電力分担制御を説明する図である。
図10(a)は、負荷が要求する電力に閾値を設け、閾値以下の電力は、高容量デバイスで分担し、閾値を超える電力を高出力デバイスで分担する制御方法である。
図10(a)において、縦軸は負荷が要求する電力を、横軸は時間を示している。符号41は、電力の閾値を示している。1つ目の出力において、符号42Bが示す出力分は、Liバッテリが分担する出力である。一方、符号42Aが示す出力は、Liキャパシタが分担する出力である。また、2つ目の出力43は、その値が閾値41以下であるため、出力43は、Liバッテリが分担する。
この制御方法では、Liバッテリの出力値に制限を設け、不足分をLiキャパシタで補うことにより、出力性能がボトルネックとなりやすいLiバッテリの欠点を補うことができる。しかし、繰り返し充放電に強いLiキャパシタの充電率に余裕がある場合でもLiキャパシタの分担を大きくすることができない為、デバイスの特性を発揮した分担にはならず、システムを最適化できないという問題がある。
図10(b)は、Liキャパシタを先に使用し、充電率が低下したらLiバッテリを使用する制御方法である。図10(a)と同様、縦軸は負荷が要求する電力を、横軸は時間を示している。図10(b)の1つ目の出力において、符号44Aが示す出力分は、Liキャパシタが分担する出力である。ここで、符号44Aの出力によって、Liキャパシタの充電率が低下したとする。すると、符号44Bが示す出力及び2つ目の出力44は、Liバッテリが分担しなければならない。
この制御方法では、繰り返し充放電に強いLiキャパシタを優先的に使用することで、高出力デバイスの特性を生かす制御になっている。しかし、この制御方法では、Liキャパシタによる出力が不能になった後の出力は、Liバッテリで分担しなければならない。その為、Liバッテリには、高い出力性能が要求される可能性がある。Liバッテリは、出力性能がボトルネックとなり易いため、要求される出力によっては、この制御方法を適用することができなかったり、あるいは、適用できたとしてもLiバッテリの高出力化によってシステムコストの低減が困難であったりする可能性がある。
そこで、本実施形態では、図10で例示したような制御方法ではなく、Liバッテリ130とLiキャパシタ140の両方の特性を生かした電力分担の決定方法を提供する。
図2は、本発明の第一実施形態における充放電制御装置100の一例を示すブロック図である。充放電制御装置100は、負荷との間で充放電可能な第一の蓄電装置(Liバッテリ130)と、負荷との間で充放電可能で第一の蓄電装置と特性が異なる第二の蓄電装置(Liキャパシタ140)とを備える充放電システムの充放電制御装置である。
充放電制御装置100は、図2が示すように、少なくとも充電率取得部11、分担率設定部12、指令値生成部13、力行回生判定部14、記憶部15を備えている。
充電率取得部11は、Liバッテリ130とLiキャパシタ140の充電率を取得する。充電率の取得は、例えばLiバッテリ130の開回路電圧を測定し、当該開回路電圧に対応する充電率を特定することで行うことができる。Liキャパシタ140についても同様である。
分担率設定部12は、充電率取得部11が取得した充電率に基づいて、Liバッテリ130の充放電における電力の分担率である「充電率に基づく分担率」を設定する。
指令値生成部13は、分担率設定部12で設定された充電率に基づく分担率に基づいてLiバッテリ130に対する充放電における電力指令値を生成する。
力行回生判定部14は、負荷150からの要求負荷や、Liバッテリ130及びLiキャパシタ140の充電率などに基づいて、力行運転するか回生運転するかを判定する。
記憶部15は、充電率に基づく分担率の設定に用いる様々なパラメータ等を記憶している。なお、以下において充電率をSOC(state of charge)と表記する場合がある。
図3は、本発明の第一実施形態における充放電制御装置の処理に用いるパラメータを説明する図である。
パラメータ「Powering」及び「Breaking」は、力行運転か回生運転かを区分するフラグである。例えば、力行回生判定部14は、力行運転を行うと判定すると「Powering」の値にtrueを設定し、「Breaking」の値にfalseを設定する。なお、「Breaking」=trueの場合、回生運転時、及び充電時の両方が含まれるものとする。以下、これらのパラメータを力行・回生フラグと呼ぶ。
「SOCLIB」は、現在のLiバッテリ130のSOCである。「SOCLIC」は、現在のLiキャパシタ140のSOCである。充電率取得部11は、Liバッテリ130のSOCを取得し、「SOCLIB」にその値を設定する。充電率取得部11は、Liキャパシタ140のSOCを取得し、「SOCLIC」にその値を設定する。「SOCLIB」、「SOCLIC」は、例えば「50%」等で表される。
これら、「Powering」〜「SOCLIC」までのパラメータは、運転中の充放電システム1から取得する変数である。
「SOCLIBDT」は、力行時のLiバッテリ130の目標SOCを示す定数である。「SOCLICDT」は、力行時のLiキャパシタ140の目標SOCを示す定数である。「SOCLIBCT」は、回生時のLiバッテリ130の目標SOCを示す定数である。「SOCLICCT」は、回生時のLiキャパシタ140の目標SOCを示す定数である。
「a」及び「a」は、後述するLiバッテリ130の分担係数αを計算するための係数である。「a」の値が大きい程、Liキャパシタ140の電力の分担を大きくすることができる。「a」の値が大きい程、Liバッテリ130又はLiキャパシタ140の現在のSOCと目標SOCとの偏差が大きいときに、偏差が小さい側の電力の分担を大きくすることができる。
これら、「SOCLIBDT」〜「a」までのパラメータは、予め定められており、記憶部15に記録されている。また、「SOCLIBDT」〜「SOCLICCT」の値は、蓄電デバイスごとに定められた値である。また、「a」、「a」は、移動体170ごとに定められた値であり、例えば、鉄道とRTGとでは、「a」、「a」の値が異なっていてもよい。
また、上から順に「Powering」〜「a」までのパラメータは、分担率設定部12が分担係数αの算出に用いる入力パラメータである。
「SOCLIBDIF」は、Liバッテリ130の現在の充電率であるSOCLIBと目標SOC(SOCLIBDT又はSOCLIBCT)との偏差である。「SOCLICDIF」は、Liキャパシタ140の現在の充電率であるSOCLICと目標SOC(SOCLICDT又はSOCLICCT)との偏差である。具体的には、Powering=true、Breaking=false、つまり力行時の場合、SOCLIBDIF、SOCLICDIFを以下のように定義する。
SOCLIBDIF = SOCLIB − SOCLIBDT ・・・(1)
SOCLICDIF = SOCLIC − SOCLICDT ・・・(2)
また、上記以外の場合、以下のように定義する。
SOCLIBDIF = SOCLIBCT − SOCLIB ・・・(3)
SOCLICDIF = SOCLICCT − SOCLIC ・・・(4)
「α」は、Liバッテリ130(第一の蓄電装置)の分担係数である。分担係数αは、充放電におけるLiバッテリ130が分担する電力の割合を示す値である。分担率設定部12は、SOCLIBDIF、SOCLICDIFを用いて例えば、以下の式で分担係数αを算出する。
Figure 0006639789
図4は、本発明の第一実施形態における充放電制御装置の処理フローを示す図である。
図4を用いて充放電制御装置100が電力分担量を算出する処理について説明する。
まず、負荷150から出力要求があったとする。すると、指令値生成部13が、負荷からの要求電力を取得する。また、充電率取得部11が、Liバッテリ130とLiキャパシタ140のSOCを取得する(ステップS11)。充電率取得部11は、取得したSOCを、分担率設定部12に出力する。分担率設定部12は、取得したLiバッテリ130のSOCをSOCLIBに、取得したLiキャパシタ140のSOCをSOCLIcに設定する。
次に、力行回生判定部14が、力行運転か回生運転かを判定し、その結果を、力行・回生フラグに設定する。分担率設定部12は、力行回生判定部14が設定した力行・回生フラグを取得する(ステップS12)。次に、分担率設定部12は、Liバッテリ130とLiキャパシタ140について、目標SOCと現在のSOCとの偏差を算出する(ステップS13)。具体的には、ステップS12にて力行・回生フラグが力行運転であることを示している場合(Powering=trueとBreaking=false)、分担率設定部12は、記憶部15から、力行時のLiバッテリ130の目標SOCであるSOCLIBDTと、Liキャパシタ140の目標SOCであるSOCLICDTとを読み出す。そして、分担率設定部12は、Liバッテリ130について上述の式(1)によって、目標SOCとの偏差SOCLIBDIFを算出する。また、分担率設定部12は、Liキャパシタ140について上述の式(2)によって、目標SOCとの偏差SOCLICDIFを算出する。
一方、力行・回生フラグが回生運転であることを示している場合(Powering=true及びBreaking=false以外の場合)、分担率設定部12は、記憶部15から、回生時のLiバッテリ130の目標SOCであるSOCLIBCTとLiキャパシタ140の目標SOCであるSOCLICCTとを読み出す。そして、分担率設定部12は、Liバッテリ130について式(3)により、目標SOCとの偏差SOCLIBDIFを算出する。また、分担率設定部12は、Liキャパシタ140について式(4)により、SOCLICDIFを算出する。
次に、分担率設定部12は、分担係数αを算出する(ステップS14)。具体的には、分担率設定部12は、記憶部15から、パラメータa、aを読み出して、a、aとステップS13で算出したSOCLIBDIF、SOCLICDIFを式(5)に代入して分担係数αを求める。分担率設定部12は、分担係数αを指令値生成部13へ出力する。次に指令値生成部13は、負荷150からの要求電力にαを乗じた値を算出し、算出した値を電力指令値として、DC/DCコンバータ120へ出力する。DC/DCコンバータ120は、電力指令値に基づいて電圧を調整し、直流バス160への供給電力を制御する。Liバッテリ130では、DC/DCコンバータ120の制御により分担係数αに応じた電力が消費され、Liキャパシタ140では、要求電力からLiバッテリ130が分担する電力分を減算した電力が消費される。これにより、Liバッテリ130とLiキャパシタ140の電力分担量が制御される。
なお、充電時においては、指令値生成部13は、充電設備110に何キロワットの充電を行うかの充電指令を行う。また、指令値生成部13は、充電設備110に指令した充電電力と分担係数αを乗じてLiバッテリ130が充電する電力を算出し、DC/DCコンバータ120へ電力指令値を出力する。DC/DCコンバータ120は、Liバッテリ130に加わる電圧を制御し、分担係数αに応じた分がLiバッテリ130に充電され、残りがLiキャパシタ140に充電されるように制御する。
図5は、本発明の第一実施形態における電力分担量制御を説明する第一の図である。
図5の上図は、本実施形態による電力分担量制御を行った場合のLiバッテリ130とLiキャパシタ140の分担量の変化の一例を示している。図5の上図において、縦軸は負荷が要求する電力を、横軸は時間を示している。符号51Aで示した分担境界線55の上側の領域は、Liキャパシタ140が分担する電力を示している。符号51Bで示した分担境界線55の下側の領域は、Liバッテリ130が分担する電力を示している。同様に、符号52Aで示した領域は、Liキャパシタ140が分担する電力を、符号52Bで示した領域は、Liバッテリ130が分担する電力を示している。図5の上図は、1つ目の出力において、出力の最初の段階では、Liキャパシタ140が負荷が要求する電力の半分ぐらいを分担し、出力と共に徐々にLiキャパシタ140の分担量が減少し、その分をLiバッテリ130が分担するような動作となっていることを示している。
図5の下図は、Liバッテリ130及びLiキャパシタ140のSOCの変化の一例を示している。図5の下図において、縦軸はSOCを、横軸は時間を示している。符号53は、Liバッテリ130のSOCの変化を示している。符号54は、Liキャパシタ140のSOCの変化を示している。図5の下図が示すように、出力前は、Liバッテリ130とLiキャパシタ140のSOCが同じ値であったとしても、Liキャパシタ140は速やかに放電する為、SOCの低下がLiバッテリ130より速く、それに比べ、Liバッテリ130は、SOCの低下が緩やかであることを示している。
図5の上図に戻り、力行時のLiバッテリ130についての目標SOCとの偏差SOCLIBDIF、とLiキャパシタ140についての目標SOCとの偏差SOCLICDIFを比べた場合、Liキャパシタ140の方が放電が急激なので、1つ目の出力の最中にもSOCLICDIFの値がより小さくなっていく。これを、式(5)に適用し、αを求めると、出力開始時のαよりも大きな値が得られることがわかる。つまり、出力に応じてLiバッテリ130の分担分が増加するので例えば、図5の上図のような分担量の変化が得られる。
なお、式(5)において、aの値により大きな値を設定すると、分担係数αの値が小さくなり、Liキャパシタ140の分担をより大きくすることができる。その場合、図5の上図において分担境界線55が矢印57の方向に移動する。逆にaの値に小さな値を設定すると、分担境界線55は矢印56の方向に移動する。つまり、aの値を調整することで、Liキャパシタ140により電力を分担させやすくすることができる。
図6は、本発明の第一実施形態における電力分担制御を説明する第二の図である。
図6(a)は、式(5)におけるaの影響について説明する図である。図6(a)において、縦軸は負荷が要求する電力を、横軸は時間を示している。符号61Aは、Liキャパシタ140が分担する電力を、符号61Bは、Liバッテリ130が分担する電力を示している。符号62、63は、分担境界線の一例を示している。式(5)において、aの値を大きくすると、目標SOCとの偏差であるSOCLIBDIFやSOCLICDIFの値が小さい方により多くを分担させるような分担係数αが算出される。例えば、力行時においてLiキャパシタ140を優先的に使用するとSOCLICが低下し、SOCLICDTとの差が小さくなると、式(5)による分担係数αの値は大きくなり、Liバッテリ130の分担が増えることになるが、aの値が大きい程、分担係数αの増加が急激になる。図6(a)の例では、aの値が大きい場合、SOCLIBDIFとSOCLICDIFの偏差を速やかに補正するようなαとなり、例えば符号62のような分担境界線となる。一方、aの値が小さいと、SOCLIBDIFとSOCLICDIFの偏差を緩やかに補正するようなαとなり、例えば符号63のような分担境界線となる。つまり、aの値を調整することで、Liキャパシタ140のSOCに余裕がある場合(SOCLICDIFが大きい場合)は、Liキャパシタ140により多くの電力を分担させ、Liバッテリ130のSOCに余裕がある場合(SOCLIBDIFが大きい場合)は、Liバッテリ130により多くの電力を分担させることができる。
図6(b)は、上記の式(5)で負荷分担を決定した場合に、分担する電力が閾値を超過してしまうような場合の制御について説明する図である。本実施形態において、縦軸は負荷が要求する電力を、横軸は時間を示している。符号65は、Liバッテリ130が分担する電力の閾値を示している。閾値65は、例えば、そのまま破線66が示すような電力分担を行うと、Liバッテリ130の容量が足りなくなる等の状況を回避するため設けられる制限である。この閾値は、例えばSOCと対応付けて予め記憶部15に記録されている。分担率設定部12は、算出した分担係数αと要求負荷とを乗じて閾値と比較する。乗じた値が閾値を上回っている場合、分担率設定部12は、その閾値を要求負荷で除算した値を補正後の分担係数αとして指令値生成部13に出力する。これにより、Liバッテリ130の分担する電力を閾値以内とし、残りをLiキャパシタ140に分担させることができる。
本実施形態によれば、a、aを調整することにより、繰り返し充放電に強い特性を持つLiキャパシタ140に余裕があるときは、より多くの電力をLiキャパシタ140に分担させることができ、デバイス特性・状態を考慮した電力分担にすることができる。また、a、aを調整することにより、Liキャパシタ140の充電切れを防止するようにできるため、Liバッテリ130が全てを分担できるようにする必要はなく、システムコストを低減できる。また、負荷の特性に応じて、a、aを調整することにより、充放電の効率を最適化することができる。
なお、上記の例では、第一の蓄電装置の一例として高容量デバイス(Liバッテリ130)、第二の蓄電装置の一例として高出力デバイス(Liキャパシタ140)を用いた場合を例に説明を行ったが、これに限定されない。例えば第一の蓄電装置と第二の蓄電装置が共にLiバッテリであって、相対的に高容量のLiバッテリを第一の蓄電装置に対応づけ、相対的に高出力のLiバッテリを第二の蓄電装置に対応づける構成としてもよい。また、高容量・高出力だが繰り返し充放電に弱い蓄電デバイスを第一の蓄電装置に対応づけ、相対的に低容量・低出力だが繰り返し充放電に強い蓄電デバイスを第二の蓄電装置に対応づける構成としてもよい。また、充電に要する時間が長い蓄電デバイスを第一の蓄電装置に対応づけ、充電に要する時間が短い蓄電デバイスを第二の蓄電装置に対応づける構成としてもよい。なお、繰り返し充放電に強い蓄電デバイスまたは充電に要する時間が短い蓄電デバイスを本明細書では、充放電性能が高いという。
また、第一実施形態の変形例として、第一の蓄電装置として高容量デバイス、第二の蓄電装置として高出力デバイスを用いた充放電システムにおいて、高出力デバイスのSOCだけを取得し、一方、高容量デバイスのSOCは一定とみなして扱い、式(5)により電力分担を設定することも可能である。この場合、式(5)において、SOCLIBDIFの値は定数となり、SOCLICDIFの値に基づいて、電力分担を設定する。
また、式(5)をより一般的して、SOCLICDIFとSOCLIBDIFにオフセット値を加えた以下の式にすることも可能である。なお、a、aは、定数である。
Figure 0006639789
<第二実施形態>
以下、本発明の第二実施形態による充放電制御装置を、図7〜図9を参照して説明する。
第二実施形態は、温度やデバイスの劣化度も考慮して、電力分担を設定する。Liバッテリ130及びLiキャパシタ140は、温度や劣化度によって特性が変化する。そこで本実施形態では、第一実施形態のSOCに加え、これらのパラメータも用いて電力分担を設定する。さらに、SOC、温度、デバイス劣化度は、時定数が違うため、時定数や影響度を考慮した重み付けを与えて電力分担量を決定する。例えば、SOCは秒単位で変化し、影響度が大きい。また、温度は時間単位で変化し、影響度は中程度である。また、劣化度は、月単位で変化し、影響度は最も低い。
図7は、本発明の第二実施形態における充放電制御装置の一例を示すブロック図である。
図7で示すように、本実施形態における充放電制御装置100は、温度取得部16と劣化度算出部17を備えている。また、本実施形態の分担率設定部12aは、SOCに基づく分担係数αの他に、温度に基づく分担係数βと劣化度に基づく温度に基づく分担係数γを算出する。また、本実施形態の指令値生成部13aは、分担係数α、β、γの重み付き平均を算出し、算出した重み付き平均に基づいて電力指令値を生成する。他の構成は第一実施形態と同様である。
温度取得部16は、Liバッテリ130及びLiキャパシタ140の温度を取得する。例えば、温度取得部16は、各デバイスに設けられた温度センサから測定した温度を取得する。
劣化度算出部17は、Liバッテリ130及びLiキャパシタ140の劣化度を取得する。劣化度の算出は、例えば、充放電時の単位時間当たりの電圧の変化と電流から静電容量を算出し、静電容量の減少度合いに基づいて算出してもよい。あるいは、充放電の総回数や、使用時間に基づいて劣化度合いを算出してもよい。
分担率設定部12aは、温度に基づく分担係数βを以下の式で算出する。
Figure 0006639789
ここで、βは、Liバッテリ130(第一の蓄電装置)に対する温度に基づく分担係数である。TLIBDIFは、Liバッテリ130の温度とLiバッテリ130の目標温度との偏差の絶対値である。TLICDIFは、Liキャパシタ140の温度とLiキャパシタ140の目標温度との偏差である。
また、分担率設定部12aは、劣化度に基づく分担係数γを以下の式で算出する。
Figure 0006639789
ここで、γは、Liバッテリ130(第一の蓄電装置)に対する劣化度に基づく分担係数である。DLIBDIFは、Liバッテリ130の劣化度とLiバッテリ130の目標劣化度との偏差の絶対値である。DLICDIFは、Liキャパシタ140の劣化度とLiキャパシタ140の目標劣化度との偏差である。
なお、温度に基づく分担係数βの算出及び劣化度に基づく分担係数γの算出においては、力行と回生の区別は無い。また、a0、a1については第一実施形態と同様である。
図8は、本発明の第二実施形態における充放電制御装置の処理に用いるパラメータを説明する図である。
図示するように、パラメータ「PLS」は、負荷が要求する電力である。あるいは、負荷が要求する電力のうち一部を、他の給電設備が分担する場合は、PLSは、負荷が要求する電力から給電設備が分担する電力を減じた値である。
「WSOC」は、SOCに基づく分担係数αに対する重み付けである。「W」は、温度に基づく分担係数βに対する重み付けである。「W」は、劣化度に基づく分担係数γに対する重み付けである。これら、WSOC、T、は、予め定められた定数であって記憶部15に記録されている。これらの中では、SOCの影響が最も大きいため、WSOCが最も大きな値となる。また、温度による影響は中程度なので、Wの大きさは中程度となる。劣化度の影響は最も低いため、Wの値は、最も小さな値となる。
「α」は、SOCに基づく分担係数である。「β」は、温度に基づく分担係数である。「γ」は、温度に基づく分担係数である。これらα、β、γの算出方法については上述のとおりである。これらのパラメータは、変数である。
「TLIB」は、Liバッテリ130の目標温度である。「TLIC」は、Liキャパシタ140の目標温度である。「DLIB」は、Liバッテリ130の目標劣化度である。「DLIC」は、Liキャパシタ140の目標劣化度である。これらのパラメータは、予め予め定められた定数であって記憶部15に記録されている。
図9は、本発明の第二実施形態における充放電制御装置の処理フローを示す図である。
図9を用いて本実施形態の電力分担量を算出する処理について説明する。
まず、第一実施形態と同様に負荷150から出力要求があったときに、指令値生成部13が、負荷からの要求電力(PLS)を取得する。また、充電率取得部11は、Liバッテリ130とLiキャパシタ140のSOCを取得し、分担率設定部12aは、充電率に基づく分担係数αを算出する(ステップS21)。また、それと並行して、温度取得部16は、Liバッテリ130とLiキャパシタ140の温度を取得する。温度取得部16は、取得した温度を分担率設定部12aへ出力する。分担率設定部12aは、記憶部15からTLIBを読み出して、取得したLiバッテリ130の温度とTLIBの偏差TLIBDIFを算出する。また、分担率設定部12aは、記憶部15からTLICを読み出して、取得したLiキャパシタ140の温度とTLICの偏差の絶対値TLICDIFを算出する。そして、分担率設定部12aは、式(7)によって温度に基づく分担係数βを算出する(ステップS22)。また、それと並行して、劣化度算出部17は、Liバッテリ130とLiキャパシタ140の劣化度を算出する。劣化度算出部17は、算出した劣化度を分担率設定部12aへ出力する。分担率設定部12aは、記憶部15からDLIBを読み出して、取得したLiバッテリ130の劣化度とDLIBの偏差DLIBDIFを算出する。また、分担率設定部12aは、記憶部15からDLICを読み出して、取得したLiキャパシタ140の劣化度とDLICの偏差の絶対値DLICDIFを算出する。そして、分担率設定部12aは、式(8)によって劣化度に基づく分担係数γを算出する(ステップS23)。
次に、分担率設定部12aは、算出したα、β、γを指令値生成部13へ出力する。指令値生成部13は、記憶部15からWSOC、WT、WDを読み出して、以下の式でLiバッテリ130に対する電力指令値を算出する(ステップS24)。
Figure 0006639789
指令値生成部13は、算出した電力指令値PDCDCでDC/DCコンバータ120を制御する。
本実施形態によると、第一実施形態に加え、温度・劣化の状態も考慮した分担とでき、デバイスの寿命長期化につなげることができる。
なお、温度及び劣化度の影響を考慮して電力分担を算出することが好ましいが、SOCと温度のみに基づいて電力分担を制御してもよいし、SOCと劣化度のみに基づいて電力分担を制御してもよい。
その他、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で、上記した実施の形態における構成要素を周知の構成要素に置き換えることは適宜可能である。また、この発明の技術範囲は上記の実施形態に限られるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において種々の変更を加えることが可能である。
100・・・充放電制御装置
110・・・充電設備
120・・・DC/DCコンバータ
130・・・リチウムイオンバッテリ
140・・・リチウムイオンキャパシタ
150・・・負荷
160・・・バス
11・・・充電率取得部
12・・・分担率設定部
13・・・指令値生成部
14・・・力行回生判定部
15・・・記憶部
16・・・温度取得部
17・・・劣化度算出部

Claims (9)

  1. 負荷との間で充放電可能な第一の蓄電装置と、負荷との間で充放電可能で前記第一の蓄電装置と特性が異なる第二の蓄電装置とを備える充放電システムの充放電制御装置であって、
    前記第一の蓄電装置の充電率及び前記第二の蓄電装置の充電率を取得する充電率取得部と、
    予め定められた第一の蓄電装置の充電率の目標値と前記取得した第一の蓄電装置の充電率の差である第一の差分値及び予め定められた第二の蓄電装置の充電率の目標値と前記取得した第二の蓄電装置の充電率の差である第二の差分値に基づいて、前記第一の蓄電装置に対する充電率に基づく電力の分担係数を算出する分担率設定部と、
    前記負荷からの要求電力に前記充電率に基づく電力の分担係数を乗じて、前記第一の蓄電装置に対する充放電における電力の指令値を生成する指令値生成部と、
    を備え、
    前記分担率設定部は、前記第一の差分値を所定の値でべき乗した値と前記第二の差分値を前記所定の値でべき乗した値との和に対する前記第一の差分値を前記所定の値でべき乗した値の割合に基づいて前記充電率に基づく電力の分担係数を算出する、
    充放電制御装置。
  2. 前記分担率設定部は、前記予め記憶された第一の蓄電装置の充電率の目標値と前記取得した第一の蓄電装置の充電率の差をSOCLIBDIFとし、前記予め定められた第二の蓄電装置の充電率の目標値と前記取得した第二の蓄電装置の充電率の差をSOCLICDIFとし、a及びa及びa及びaを定数としたときに以下の式により、前記充電率に基づく電力の分担係数を算出する
    Figure 0006639789
    請求項1に記載の充放電制御装置。
  3. 前記第一の蓄電装置及び前記第二の蓄電装置の温度を取得する温度取得部、
    を更に備え、
    前記分担率設定部は、前記取得した第一の蓄電装置の温度と予め定められた前記第一の蓄電装置の温度の目標値との差及び前記取得した第二の蓄電装置の温度と予め定められた前記第二の蓄電装置の温度の目標値との差に基づいて前記第一の蓄電装置に対する温度に基づく電力の分担係数を算出し、
    前記指令値生成部は、前記充電率に基づく電力の分担係数と前記温度に基づく電力の分担係数の重み付き平均に基づいて第一の蓄電装置に対する前記指令値を算出する、
    請求項1から請求項の何れか1項に記載の充放電制御装置。
  4. 前記第一の蓄電装置及び前記第二の蓄電装置の劣化度を算出する劣化度算出部、
    を更に備え、
    前記分担率設定部は、前記算出した第一の蓄電装置の劣化度と予め定められた前記第一の蓄電装置の劣化度の目標値との差及び前記取得した第二の蓄電装置の劣化度と予め定められた前記第二の蓄電装置の劣化度の目標値との差に基づいて前記第一の蓄電装置に対する劣化度に基づく電力の分担係数を算出し、
    前記指令値生成部は、前記充電率に基づく電力の分担係数と前記劣化度に基づく電力の分担係数の重み付き平均に基づいて第一の蓄電装置に対する前記指令値を算出する、
    請求項1から請求項の何れか1項に記載の充放電制御装置。
  5. 前記第一の蓄電装置及び前記第二の蓄電装置の温度を取得する温度取得部と、
    前記第一の蓄電装置及び前記第二の蓄電装置の劣化度を算出する劣化度算出部と、
    を更に備え、
    前記分担率設定部は、前記取得した第一の蓄電装置の温度と予め定められた前記第一の蓄電装置の温度の目標値との差及び前記取得した第二の蓄電装置の温度と予め定められた前記第二の蓄電装置の温度の目標値との差に基づく前記第一の蓄電装置に対する温度に基づく電力の分担係数と、前記算出した第一の蓄電装置の劣化度と予め定められた前記第一の蓄電装置の劣化度の目標値との差及び前記取得した第二の蓄電装置の劣化度と予め定められた前記第二の蓄電装置の劣化度の目標値との差に基づく前記第一の蓄電装置に対する劣化度に基づく電力の分担係数を算出し、
    前記指令値生成部は、前記充電率に基づく電力の分担係数と前記温度に基づく電力の分担係数と前記劣化度に基づく電力の分担係数の重み付き平均に基づいて前記第一の蓄電装置に対する前記指令値を算出する、
    請求項1から請求項の何れか1項に記載の充放電制御装置。
  6. 前記第一の蓄電装置の特性は、前記第一の蓄電装置に比べ高容量であり、前記第二の蓄電装置の特性は、前記第一の蓄電装置に比べ高出力である、
    請求項1から請求項の何れか1項に記載の充放電制御装置。
  7. 前記第二の蓄電装置の特性は、前記第一の蓄電装置に比べ充放電性能が高い、
    請求項1から請求項の何れか1項に記載の充放電制御装置。
  8. 請求項1から請求項のいずれか1項に記載の充放電制御装置、を備える移動体。
  9. 負荷との間で充放電可能な第一の蓄電装置と、負荷との間で充放電可能で前記第一の蓄電装置と特性が異なる第二の蓄電装置とを備える充放電システムにおいて、
    前記第一の蓄電装置の充電率及び前記第二の蓄電装置の充電率を取得するステップと、
    予め定められた第一の蓄電装置の充電率の目標値と前記取得した第一の蓄電装置の充電率の差である第一の差分値及び予め定められた第二の蓄電装置の充電率の目標値と前記取得した第二の蓄電装置の充電率の差である第二の差分値に基づいて、前記第一の蓄電装置に対する充電率に基づく電力の分担係数を算出するステップと、
    前記負荷からの要求電力に前記充電率に基づく電力の分担係数を乗じて、前記第一の蓄電装置に対する充放電における電力の指令値を生成するステップと、
    を有し、
    前記電力の分担係数を算出するステップでは、前記第一の差分値を所定の値でべき乗した値と前記第二の差分値を前記所定の値でべき乗した値との和に対する前記第一の差分値を前記所定の値でべき乗した値の割合に基づいて前記充電率に基づく電力の分担係数を算出する、
    電力分担量決定方法。
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