JP6599206B2 - 非常時解錠機構付きロック装置 - Google Patents

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Description

本発明は、地震の発生時に必要な物品を収納する収納庫などに用いられ、通常は収納庫などの扉をロック状態に保持し、地震の発生に際して自動的に扉のロックを解除して扉を開閉可能とする非常時解錠機構付きロック装置に関する。
近年、各種のオフィスや公共施設などでは、地震の発生に備えて各種の防災用品を防災倉庫などに備蓄しておくことが行われている。
この場合、防災用品は防災倉庫内に確実かつ安全に保持される必要があり、このため、防災倉庫の扉は種々の錠前で施錠されることが通常である。したがって、防災倉庫の扉は鍵が掛けられて、鍵の管理者しか扉を開けることができない。
また、このような防災倉庫の鍵は防災倉庫の扉横の壁面や防災倉庫とは別の場所にある管理室などの壁面に設置された小さな保管庫に保管されることがあり、この場合も、鍵が保管庫内に確実かつ安全に保持されるように、保管庫の扉は鍵が掛けられて、鍵の管理者しか扉を開けることができない。
いずれにせよ、このような鍵の管理がなされていると、いざ地震が発生して、防災倉庫から防災用品を取り出そうとするときや、鍵の保管庫から防災倉庫の鍵を取り出そうとするときに、鍵を持った管理者が即時に防災倉庫や管理室に駆けつけなければ、防災倉庫や鍵の保管庫を開けることができず、防災用品や鍵を取り出すことができない。また、管理者が行方不明であったり鍵を紛失していたりした場合には、防災倉庫や鍵の保管庫の扉は破壊しない限り開けることができないことになる。
そこで、地震の発生に際し、防災倉庫や鍵の保管庫など物品の収納庫の扉の施錠(ロック)状態を自動解除して扉を開閉可能とするロック装置が提案され、この種のロック装置(ロック機構)が特許文献1により開示されている。
この文献1のロック機構は、収納庫の扉の閉止状態において施錠可能位置と解錠位置との間で作動するロック体と、外部から操作力が加えられた場合に反発力を蓄積しその操作力が解除された状態で反発力によりロック体を解錠位置方向に付勢する付勢手段と、付勢手段を反発力を蓄積した状態で拘束する拘束手段と、拘束手段の拘束状態を所定の機器(感震装置)から発信させる災害発生信号を受け付けた際に解除するアクチュエータ(プランジャ、ソレノイド)とを備えて構成される。
このようなロック機構を収納庫の扉に装備することにより、地震の発生に際して、収納庫の扉が自動解錠されて、収納庫から備品や鍵をスムーズに取り出すことができる。
特開2012−52362公報
しかしながら、上記従来のロック機構では、次のような点で問題がある。
(1)このロック機構は専ら扉の施錠、解錠に用いられるもので、扉の開閉操作には別途ハンドルが必要となり、扉においてロック機構の各部品やハンドルなどの占有面積が大きくなって、これらの各部品が扉の表面に大きく現れるため、扉の見栄えを損ねたり扉のデザインの自由度が制限されたりすることになり、また、鍵の保管庫など小型の収納庫の小さい扉には適さない。
(2)ロック機構の各部品とは別にハンドルを必要とするため、その分だけ取り付けが複雑になり、また、扉の防水箇所が多くなって、十分な防水性能を確保することが難しい。
(3)ハンドルを一般的なレバー型のハンドルにすると、ハンドルが扉の表面から突出して邪魔になり、これに代えて、ハンドルを扉の表面に埋設されるハンドルケースに収納する形式のハンドルにすると、このようなハンドルに不慣れなユーザーにはハンドル操作が分かりにくく、円滑な操作が得難い。
本発明は、このような従来の問題を解決するもので、この種の非常時解錠機構付きロック装置において、扉を開閉するためのハンドルを別途必要とせず、扉におけるロック装置の各部品の占有面積を可及的に小さくし、併せて各部品の扉の表面に現れる部分を小さくして、扉の見栄えを向上させ、扉のデザインの自由度を高めること、装置構成を簡単にして扉への取り付けを容易に行え、また、扉の防水箇所を少なくして、防水性能を高めること、ハンドルに代わる簡単な操作部を一体的に備え、簡易な操作で扉を円滑に開閉できるようにすること、を目的とする。
上記目的を達成するために、本発明は、
物品の収納庫の扉の施錠を地震の発生に際して自動解除して扉を開閉可能とする非常時解錠機構付きロック装置であって、
(イ)一端に外周方向に向けて張り出されるフランジを有し、外周面に軸挿通孔を有する略筒状のハウジングと、
(ロ)前記ハウジング内に回転可能に嵌合保持され、一端に外周方向に張り出される操作つまみ部を有し、外周面に前記ハウジングの軸挿通孔に連通する軸挿通部を有する略筒状の錠ケースと、
(ハ)前記錠ケース内に回転不能に嵌合保持され、一端に鍵穴を有し、他端に前記錠ケースの他端から突出されて、前記鍵穴に差し込まれる鍵の操作により回転可能な錠軸を有するシリンダ錠、及び前記錠ケースの他端から突出される前記錠軸に前記錠軸とともに回転可能に取り付けられる止め金と、
(ニ)前記ハウジングにブラケットを介して取り付けられ、地震感知装置に電気的に接続されて、プランジャを前記ハウジングの軸挿通孔及び前記錠ケースの軸挿通部に進退可能に配置され、常態として前記プランジャが前記ハウジングの軸挿通孔及び前記錠ケースの軸挿通部に挿通されて、前記ハウジング内で前記錠ケースの回転方向の動きを規制するロック状態とし、前記地震感知装置からの信号を受けたときに前記プランジャが前記錠ケースの軸挿通部から後退されて、前記ハウジング内で前記錠ケースの回転方向の動きを許容するアンロック状態とするソレノイドと、
を備え、
(ホ)扉の所定の取付位置に前記ハウジングが挿通可能な取付穴を形成されて、前記取付穴に挿着固定され、
(ヘ)通常は、前記シリンダ錠の鍵の操作により前記止め金を収納庫側の所定の取付位置に取り付けられた受け部に対し係合し又は係合を解除することにより扉を施錠又は解錠し、地震の発生に際して、前記地震感知装置及び前記ソレノイドの作動により、前記ハウジング内で前記錠ケースのロック状態が自動解除され、前記錠ケース一端の前記操作つまみ部の回転操作により前記錠ケースを前記シリンダ錠とともに回転することにより前記止め金と前記受け部との係合を解除して扉を解錠し、前記操作つまみ部を扉のノブにして扉を開閉する形式を取る、
ことを要旨とする。
また、このロック装置は各部に次のように構成を併せて備える。
(1)ハウジングとソレノイドとの間に、前記ソレノイドのプランジャの前記錠ケースの軸挿通部に対する進退動作に連動して、前記ハウジング内で錠ケースの回転方向の動きを規制するロック状態と当該規制を解除するアンロック状態とを切り換え表示するインジケータを備える。
(2)扉の取付穴に挿着固定されるハウジングのフランジと前記取付穴の周囲との間にシール材が介装され、前記ハウジングの内周面と錠ケースの外周面との間及び前記錠ケースの内周面とシリンダ錠の錠軸の外周面との間にそれぞれシール材が介装されて、前記取付穴、前記ハウジング、前記錠ケース、前記シリンダ錠各部間からの水の浸入が防止される。
(3)ハウジングと錠ケースとの間に前記ハウジング内で前記錠ケースをシリンダ錠とともに止め金と受け部が係合される位置と当該係合が解除される位置との間で回転可能に案内するガイドを備える。
(4)ハウジングと錠ケースとの間に前記ハウジングの軸挿通孔と前記錠ケースの軸挿通部とを位置合わせするための位置決め係合部を備える。
本発明の非常時解錠機構付きロック装置では、上記(イ)−(ニ)の構成を備え、(ホ)扉の所定の取付位置にハウジングが挿通可能な取付穴を形成されて、この取付穴に挿着固定され、(ヘ)通常は、シリンダ錠の鍵の操作により止め金を収納庫側の所定の取付位置に取り付けられた受け部に対し係合し又は係合を解除することにより扉を施錠又は解錠し、地震の発生に際して、地震感知装置及びソレノイドの作動により、ハウジング内で錠ケースのロック状態が自動解除され、錠ケース一端の操作つまみ部の回転操作により錠ケースをシリンダ錠とともに回転することにより止め金と受け部との係合を解除して扉を解錠し、この操作つまみ部を扉のノブにして扉を開閉する形式を取るようにしたので、扉を開閉するためのハンドルを別途必要とせず、扉におけるロック装置の各部品の占有面積を可及的に小さくし、併せて各部品の扉の表面に現れる部分を小さくして、扉の見栄えを向上させ、扉のデザインの自由度を高めることができ、また、装置構成を簡単にして扉への取り付けを容易に行うことができるとともに、扉の防水箇所を少なくして、防水性能を高めることができ、さらに、ハンドルに代わる簡単な操作部(操作つまみ部)を一体的に備えたことにより、この操作部の簡易な操作で扉を円滑に開閉することができる、という本発明固有の格別な効果を奏する。
本発明の一実施の形態における非常時解錠機構付きロック装置の構成を示す図((a)は一部省略正面図(b)は側面断面図(c)は背面図) 同ロック装置の特にハウジングの構成を示す図((a)は正面図(b)は平面図(c)は底面図(d)は側面断面図) 同ロック装置の特に錠ケースの構成を示す図((a)は正面図(b)は平面図(c)は底面図(d)は背面図(e)は側面断面図) 同ロック装置の特にシリンダ錠の構成を示す図(側面図) 同ロック装置の特にシリンダ錠の錠軸を構成するジョイントの構成を示す図(側面断面図) 同ロック装置の特にシリンダ錠の錠軸に取り付けられる止め金の構成を示す図(正面図) 同ロック装置の特にソレノイドの構成を示す図(側面図) 同ロック装置の特にソレノイドをハウジングに取り付けるためのブラケットの構成を示す図((a)は正面図(b)は側面断面図) 同ロック装置の防水に使用するシール材(パッキン)の構成を示す図(正面図)
次に、この発明を実施するための形態について図を用いて説明する。
図1に、物品の収納庫の扉の施錠を地震の発生に際して自動解除して扉を開閉可能とする非常時解錠機構付きロック装置を示している。
なお、このロック装置は防災用品を備蓄する防災倉庫や防災倉庫の鍵などを保管する小型の保管庫など各種の物品を収納する各種の収納庫の扉に適用可能であるが、この実施の形態では、鍵などを保管するための小型の保管庫の扉に適用されるロック装置として例示している。ここで保管庫は、扉の一部のみを2点鎖線で簡単に示しているが、正面に開口を有する箱本体と、箱本体の開口縁部、この場合、右側縁部にヒンジを介して回動可能に取り付けられ、箱本体の開口を開閉する扉とからなり、例えば、防災倉庫横の壁面や防災倉庫とは別の場所にある管理室などの壁面に設置される。このロック装置は扉の所定の位置として左側部(回動側側部)の上下方向中央に取り付けられ、箱本体の所定の位置として開口左側縁部の上下方向中央にこのロック装置(の止め金)に係合可能な受け部が取り付けられる。
図1に示すように、非常時解錠機構付きロック装置Rは、一端に外周方向に向けて張り出されるフランジ11を有し、外周面に軸挿通孔12を有する略筒状のハウジング1と、ハウジング1内に回転可能に嵌合保持され、一端に外周方向に張り出される操作つまみ部21を有し、外周面にハウジング1の軸挿通孔12に連通する軸挿通部22を有する略筒状の錠ケース2と、錠ケース2内に回転不能に嵌合保持され、一端に鍵穴30を有し、他端に錠ケース2の他端から突出されて、鍵穴30に差し込まれる鍵の操作により回転可能な錠軸31を有するシリンダ錠3、及び錠ケース2の他端から突出される錠軸31にこの錠軸31とともに回転可能に取り付けられる止め金4と、ハウジング1にブラケット5を介して取り付けられ、地震感知装置8に電気的に接続されて、プランジャ61をハウジング1の軸挿通孔12及び錠ケース2の軸挿通部22に進退可能に配置され、常態としてプランジャ61がハウジング1の軸挿通孔12及び錠ケース2の軸挿通部22に挿通されて、ハウジング1内で錠ケース2の回転方向の動きを規制するロック状態とし、地震感知装置8からの信号を受けたときにプランジャ61が錠ケース2の軸挿通部22から後退されて、ハウジング1内で錠ケース2の回転方向の動きを許容するアンロック状態とするソレノイド6と、ハウジング1とソレノイド6との間に設けられ、ソレノイド6のプランジャ61の錠ケース2の軸挿通部22に対する進退動作に連動して、ハウジング1内で錠ケース2の回転方向の動きを規制するロック状態と当該規制を解除するアンロック状態とを切り換え表示するインジケータ7と、を備えて構成される。
ハウジング1は、図2に示すように、亜鉛ダイカスト製で、本体10が略円筒状に形成され、本体10の外周面の一端にフランジ11がハウジング1の軸方向に対して直角に上下方向に長い矩形状に丸みを加えた形状に形成され、本体10の外周面の上部略中央に軸挿通孔12が、ソレノイド6のプランジャ61に対する負荷を少なくするために所定のクリアランスを持たせて、プランジャ61の外径よりも少し大きい前後に長い長穴状に形成される。また、本体10には、内周面の一端の開口内周縁部に錠ケース2の一端の操作つまみ部21の外周面後端部が嵌合可能に浅い溝13が形成され、内周面の他端の開口内周縁部に錠ケース2の他端に取り付けられる止め輪201が係合可能に浅い溝14が形成されて段差部になっている。また、フランジ11の後面には上部の左右両側及び中央と下部の中央にそれぞれボス15、16、17、18が一体に形成される。なお、上部中央のボス15は下部側がハウジング1の本体10外周面まで延長されてフランジ11と外周面との間に一体に形成される。上部の左右両側及び下部の中央の各ボス16、17、18には後端面から前端面に向けてねじが切られてねじ孔160、170、180が形成され、上部の中央のボス15には後端面と前端面との間が貫通され、後端面にアクリルからなる透明のカバー151が水密に取り付けられて、後述するインジケータ7の表示窓70になっている。
また、ハウジング1には、このハウジング1と後述する錠ケース2との間にハウジング1内で錠ケース2をシリンダ錠3とともに止め金4と受け部が係合される位置と当該係合が解除される位置との間で回転可能に、すなわちシリンダ錠3により施錠されて受け部に対して係合状態の止め金4を受け部に対して解除位置まで回転可能に案内するためのガイドGを構成するガイドGの一部を有する。この場合、ガイドGはハウジング1の内周面又は錠ケース2の外周面の一方に形成される所定角度の、この場合、90°の円弧状のガイド溝G1と、他方に設けられ、ガイド溝G1上を摺動可能なガイド凸起G2とからなり、ここでは、ハウジング1の内周面の一端側で下半部側の左右方向片側一方(この場合、左側)に開口内周縁部の溝13に隣接して奥側に並列にガイド溝G1が90°よりも少し大きい角度に形成される。なお、このハウジング1にガイド溝G1に代えてガイド凸起G2が設けられてもよい。
さらに、ハウジング1には、ハウジング1と錠ケース2との間にハウジング1の軸挿通孔12と錠ケース2の軸挿通部22とを位置合わせするための位置決め係合部Pを構成する位置決め係合部Pの一部を有する。この場合、位置決め係合部Pはハウジング1の内周面又は錠ケース2の外周面の一方に形成される位置決め凹部P1と他方に形成される位置決め凸部P2とからなり、ここでは、ハウジング1の内周面の他端の開口縁部から少し奥側(一端の開口縁部側)の下部中央に位置決め凹部P1が半球状の凹部として形成される。なお、このハウジング1に位置決め凹部P1に代えて位置決め凸部P2が設けられてもよい。
錠ケース2は、図3に示すように、亜鉛ダイカスト製で、本体20が略円筒状に形成され、本体20の外周面の一端に操作つまみ部21が錠ケース2の軸方向に対して直角に前面視円形、後面視円形で側面視前面から後面に向けて漸次拡径されるテーパ状に形成されるとともに後端部を外周方向に張り出すフランジ状に形成され、本体20の外周面の上部略中央に軸挿通部22が、ソレノイド6のプランジャ61に対する負荷を少なくするために所定のクリアランスを持たせて、プランジャ61の外径よりも少し大きい前後に長い有底の長穴状に形成される。さらに、この外周面には、軸方向中間部に周方向に溝が形成されてOリング装着部23が設けられ、後端部近傍に溝が周方向に形成されて止め輪201が嵌着される。なお、操作つまみ部21の外周面には周方向に所定の間隔で軸方向に向けて複数の凸状部211が形成され、これがすべり止めになっている。また、本体20の内周面は一端側がシリンダ錠3の本体3B(シリンダケース)が嵌合可能に本体3Bの外形に合せて大径に形成され、特にその後部側の左右両側面を平坦化されて断面略小判形に形成され、これにより錠ケース2内でシリンダ錠3が回り止めされ、回転不能となる。また、本体3Bの内周面の他端側はシリンダ錠3の錠軸31が嵌合可能にかつ回転可能に錠軸31の外形に合せて小径に形成される。この内周面の後部側には周方向に溝が形成されてOリング装着部24が設けられる。また、この場合、錠軸31は、図4、図5に示すように、シリンダ錠3の本体3B後端から突出される回転軸311とこの回転軸311に外嵌されて回転軸311の延長上に延びるジョイント32とからなる。ジョイント32は、亜鉛ダイカスト製で、一端にシリンダ錠3の後端面に当接可能なフランジ321を有し、シリンダ錠3の回転軸311に外嵌可能な大径の固定部322と、固定部322の後端に角型の止め金取付部323を介して連接される小径のねじ部324とを有する。シリンダ錠3の回転軸311の外周面とジョイント32の固定部322の外周面にそれぞれ相互に連通する貫通孔312、325が穿設され、これらの貫通穴312、325にスプリングピン33(図1参照)が圧入されて、シリンダ錠3の回転軸311にジョイント32が連結される。このシリンダ錠3の回転軸311に外嵌されるジョイント32の固定部322は錠ケース2の内周面の他端部側に回転可能に嵌挿されて、ジョイント32の止め金取付部323が錠ケース2の他端の外側に当接配置され、ねじ部324が錠ケース2の他端から外部に突出される。このようにして錠ケース2は、ハウジング1内に回転可能に嵌合保持され、一端の操作つまみ部21をハウジング1の一端の溝13内で回転操作することにより錠ケース2全体が後述する所定の角度範囲で回転可能になっている。なお、ハウジング1の前面の開口周囲にはこの錠ケース2の回転操作方向を示す矢印が併せて付設される(図2参照)。
また、錠ケース2には、前述したハウジング1とこの錠ケース2との間にハウジング1内で錠ケース2をシリンダ錠3とともに、止め金4と受け部が係合される位置と当該係合が解除される位置との間で回転可能に、すなわちシリンダ錠3により施錠されて受け部に対して係合状態の止め金4を受け部に対して解除位置まで回転可能に案内するためのガイドGを構成するガイドGの一部を有する。この場合、ガイドGは既述のとおりハウジング1の内周面又は錠ケース2の外周面の一方に形成される所定角度の、この場合、90°の円弧状のガイド溝G1と、他方に設けられ、ガイド溝G1上を摺動可能なガイド凸起G2とからなり、ここでは、錠ケース2の外周面の一端側で操作つまみ部21に隣接して後部側の下部にガイド凸起G2が設けられる。なお、この錠ケース2にガイド凸起G2に代えてガイド溝G1が設けられてもよい。
さらに、錠ケース2には、前述したハウジング1とこの錠ケース2との間にハウジング1の軸挿通孔12と錠ケース2の軸挿通部22とを位置合わせするための位置決め係合部Pを構成する位置決め係合部Pの一部を有する。この場合、位置決め係合部Pはハウジング1の内周面又は錠ケース2の外周面の一方に形成される位置決め凹部P1と他方に形成される位置決め凸部P2とからなり、ここでは、錠ケース2の外周面の他端の開口縁部から少し奥側(一端の開口縁部側)の下部中央に外周面上に開口する有底の孔25が形成され、この孔25に、図1に示すように、スプリング26を介してディテントボール27が配設されて、スプリング26とこのスプリング26により外周方向に向けて付勢されるディテントボール27からなる位置決め凸部P2が設けられる。なお、この錠ケース2に位置決め凸部P2に代えて位置決め凹部P1が設けられてもよい。
シリンダ錠3は汎用品で、図4に示すように、一端に鍵穴30を有する本体3Bと、この本体3Bの他端から突出され、本体3Bの鍵の操作により回転可能な回転軸311とを備え、本体3Bは略円筒状でその後部側の左右両側を平坦状に形成されて断面略小判形になっていて、回転軸311は既述のとおりジョイント32(図5参照)が連結されて錠軸31として延ばされる。このようにしてシリンダ錠3は錠ケース2内に回転不能に嵌合保持される。
止め金4は、図6に示すように、鋼板により一端が半円形で他端の両角部にアールを付けた所定の長さを有する細長い平板状に形成され、一端側に錠軸31の止め金取付部323に嵌合可能な角型の取付穴40が穿たれる。この止め金4は、取付穴40に錠ケース2の他端から突出される錠軸31が通されて、この取付穴40が錠軸31の止め金取付部323(図5、図1参照)に嵌め込まれ、錠軸31のねじ部324にナット41(図1参照)が締め込まれて取り付けられる。このようにして止め金4は、錠ケース2の他端から突出される錠軸31に錠軸31とともに回転可能に取り付けられる。この止め金4は、鍵穴30に差し込まれる鍵の操作により、図1(a)に示すように、前面から見て左方向に水平に延びる位置を施錠位置(収納庫(箱本体側)の受け部に対して係合可能な位置)とし、上方向に垂直に延びる位置を解錠位置(収納庫(箱本体側)の受け部に対して係合を解除可能な位置)として、90°の角度範囲で回転される。
ソレノイド6は汎用品で、図7に示すように、本体60と、本体60の一端から突出され進退駆動されるプランジャ61とからなり、地震感知装置8(図1参照)に配線を介して電気的に接続される。このソレノイド6はハウジング1にブラケット5を介して取り付けられる。この場合、ブラケット5は、図8に示すように、ハウジング1のフランジ11と略同じ外形からなり、ハウジング1の本体10がフランジ11の上部中央のボス15とともに挿通可能な大きい穴510とフランジ11の上部左右両側及び下部中央の各ボス16、17、18を挿通可能な3箇所の小さい穴511とを有する固定部51と、固定部51の上部にソレノイド6と略同じ長さに延長され、一端と他端にそれぞれソレノイド6を取り付けるためのねじ挿通孔521、522を有する取付部52とを備える。なお、固定部51の小さい穴511はそれぞれの部分がハウジング1の各ボス16、17、18が嵌合可能に前面側から後面側に向けて凹状に形成されて穿たれる。このようにしてブラケット5の取付部52にソレノイド6が取付ねじ62(図7参照)を介して取り付けられ、固定部51の大きい穴510にハウジング1、錠ケース2及びシリンダ錠3の組立体が挿着されるとともに、ハウジング1の各ボス16、17、18が各小さい穴511に合せられ、プランジャ61がハウジング1の表示窓70の後方でハウジング1の軸挿通孔12及び錠ケース2の軸挿通部22に進退可能に配置されて、このブラケット5は、ロック装置Rが扉の所定の取付位置に取り付けられる際に、ブラケット5の各穴511に取付ねじ53(図1参照)が通され、各ボス16、17、18の各ねじ孔160、170、180に締結されて、ハウジング1、錠ケース2及びシリンダ錠3の組立体とともに扉の所定の取付位置に固定される。そして、ソレノイド6と地震感知装置8が電気的に接続されて、常態としてプランジャ61がハウジング1の軸挿通孔12及び錠ケース2の軸挿通部22に挿通されて、ハウジング1内で錠ケース2の回転方向の動きを規制するロック状態とし、地震感知装置からの信号を受けたときにプランジャ61が錠ケース2の軸挿通部22から後退されて、ハウジング1内で錠ケース2の回転方向の動きを許容するアンロック状態とする。
なお、このソレノイド6及び地震感知装置8に供給する電源は商用電源としてもよいが、ここではバッテリが採用され、これにより、電源への配線は不要としてある。
インジケータ7は、図1に示すように、ハウジング1の表示窓70と、この表示窓70の後方のソレノイド6のプランジャ61に装着される表示部材71とからなる。この場合、表示部材71はABS樹脂により、全体がハウジング1のフランジ11と外周面との間に配置可能な外径と表示窓70の高さの2倍よりも少し大きい高さを有する円柱形に形成されて、外周面の上半部711に、プランジャ61がハウジング1の軸挿通孔12及び錠ケース2の軸挿通部22に挿通されて、ハウジング1内で錠ケース2の回転方向の動きを規制するロック状態を表す赤色の塗装を施され、外周面の下半部712にその規制を解除するアンロック状態を表す青色の塗装を施されて、ロック状態のときに上半部711が表示窓70に対向可能な高さになるように、アンロック状態のときに下半部712が表示窓70に対向可能な高さになるように、プランジャ61の外周面所定の位置(高さ)に取り付けられる。このようにしてインジケータ7は、ハウジング1とソレノイド6との間に、ソレノイド6のプランジャ61の進退動作に連動して、ハウジング1内で錠ケース2の回転方向の動きを規制するロック状態(赤色)と当該規制を解除するアンロック状態(青色)とを切り換え表示するようになっている。
また、このロック装置Rは、防水機能を持たせるために、扉の取付穴に挿着固定されるハウジング1のフランジ11と取付穴の周囲との間をシールするためのシール材S1と、ハウジング1の内周面と錠ケース2の外周面との間をシールするためのシール材S2、及び錠ケース2の内周面とシリンダ錠3の錠軸31の外周面との間をシールするためのシール材S3が用意される。この場合、シール材S1は、図9に示すように、耐水性、耐候性に優れる合成ゴム材料によりハウジング1のフランジ11の後面と略同じ外形の平板で、その中央にハウジング1の本体10がフランジ11の上部中央のボス15とともに挿通可能な大きい穴S10が、その上部の左右両側及び下部の中央にそれぞれフランジ11の上部の左右両側及び下部の中央の各ボス16、17、18を挿通可能な3箇所の小さい穴S11がそれぞれ穿たれてなるパッキンで、このパッキンS1は、このロック装置Rが扉に取り付られる際に、ハウジング1のフランジ11と取付穴の周囲との間に介装される。シール材S2は耐水性、耐候性に優れる合成ゴム材料からなる、錠ケース2の外周面のOリング装着部23に環装可能なOリングで、このOリングS2は、ハウジング1と錠ケース2との組み立ての際に、錠ケース2外周面のOリング装着部23に環装されて、ハウジング1の内周面と錠ケース2の外周面との間に介装される(図1参照)。シール材S3は耐水性、耐候性に優れる合成ゴム材料からなる、錠ケース2の内周面のOリング装着部24に環装可能なOリングで、このOリングS3は、錠ケース2とシリンダ錠3の組み立ての際に、錠ケース2内周面のOリング装着部24に環装されて、錠ケース2の内周面とシリンダ錠3の錠軸の外周面との間に介装される(図1参照)。このようにして取付穴、ハウジング1、錠ケース2、シリンダ錠3の各部間からの水の浸入を防止する。
ロック装置Rは、このような構成を備え、図1(b)に示すように、扉Dの所定の取付位置にハウジング1が挿通可能な取付穴D0、D1を形成されて、この取付穴D0、D1に挿着固定される。この場合、扉Dの所定の取付位置にハウジング1の本体10がフランジ11の上部中央のボス15とともに挿通可能な大きい穴D0と、ハウジング1の上部両側及び下部中央の各ボス16、17、18が挿通可能な3つの小さい穴D1が形成される。このようにして扉Dの前面側において取付穴D0、D1の周囲にパッキンS1が配置され、ハウジング1の本体10がフランジ11後面の各ボス16、17、18とともに取付穴D0、D1の前方から取付穴D0、D1に通される。これにより、ハウジング1のフランジ11と取付穴D0、D1の周囲との間にパッキンS1が介装される。そして、扉Dの後面側においてハウジング1の本体10がフランジ11の上部中央のボス15とともにソレノイド6を取り付けたブラケット5の固定部51の大きい穴510に通されて、ハウジング1の本体10にブラケット5を介してソレノイド6が装着され、ハウジング1の各ボス16、17、18(図2参照)とブラケット5の各ねじ挿通部511、511、511(図8参照)が合せられて、各ねじ挿通部511、511、511に取付ねじ53が通され、各ボス16、17、18の各ねじ孔160、170、180(図2参照)に締結されて、ロック装置Rが扉Dの所定の取付位置に固定される。
このようにしてロック装置Rは、通常、シリンダ錠3の鍵の90°の角度範囲の回転操作により止め金4を収納庫(箱本体)側の所定の取付位置に取り付けられた受け部に対し係合し又は係合を解除することにより扉Dを施錠又は解錠し、地震の発生に際して、地震感知装置8及びソレノイド6の作動により、ハウジング1内で錠ケース2のロック状態が自動解除され、錠ケース2一端の操作つまみ部21の90°の角度範囲の回転操作により錠ケース2をシリンダ錠3とともに回転することにより止め金4と受け部との係合を解除して扉Dを解錠し、操作つまみ部21を扉Dのノブにして扉Dを開閉する形式を取る。
図1を用いてこのロック装置Rの使用方法について説明する。
図1に示すように、このロック装置Rは、常態として、ソレノイド6のプランジャ61がハウジング1の軸挿通孔12及び錠ケース2の軸挿通部22に挿通されて、ハウジング1内で錠ケース2の回転方向の動きを規制するロック状態になっていて、ハウジング1のインジケータ7の表示窓70にはロック状態を表す赤色が表示される。
通常、収納庫の扉Dを開けるときは、シリンダ錠3の鍵穴30に鍵を差し込んで右方向へ90°回転操作すると、シリンダ錠3の錠軸31に固定され、収納庫(箱本体)の受け部に係合されている施錠位置の止め金4が右方向に90°、解錠位置まで回転して、止め金4と受け部との係合が解除される。これにより、扉Dが解錠されて、この状態から、操作つまみ部21をノブにして扉Dを開ける。反対に、収納庫(箱本体)の扉Dを閉めるときは、操作つまみ部21をノブにして扉Dを閉め、シリンダ錠3の鍵穴30に鍵を差し込んで左方向へ90°回転操作すると、シリンダ錠3の錠軸31に固定され、収納庫(箱本体)の受け部に係合されていない解錠位置の止め金4が左方向に90°、施錠位置まで回転して、止め金4と受け部が係合される。これにより、扉Dが施錠される。
なお、この扉Dの施錠、解錠に際しては、ハウジング1と錠ケース2との間の位置決め係合部Pにより、ハウジング1内で錠ケース2が確実に保持されて、ハウジング1の軸挿通孔12と錠ケース2の軸挿通部22が確実に位置合わせされ、また併せて、これら軸挿通孔12及び軸挿通部22が所定のクリアランスを持たせて、ソレノイド6のプランジャ61の外径よりも少し大きい前後に長い長穴状に形成されていることで、軸挿通孔12の内壁面、軸挿通部22の内壁面とプランジャ61との接触によるプランジャ61の負荷が少なく、ソレノイド6の性能は良好に維持される。
そして、地震が発生して、地震感知装置8が作動し、地震感知信号が発信されると、この信号をソレノイド6で受けて、ソレノイド6が作動し、プランジャ61が錠ケース2の軸挿通部22から後退されて、ハウジング1内で錠ケース2の回転方向の動きを許容するアンロック状態に切り替わり、インジケータ7の表示窓70には(表示部材72がプランジャ61の後退動作により引き上げられて)アンロック状態を表す青色が表示される。
このようにしてハウジング1内で錠ケース2が回転可能になり、錠ケース2の一端の操作つまみ部21を右方向に90°回転させると、錠ケース2がシリンダ錠3とともに右方向に90°回転することにより、シリンダ錠3の錠軸31に固定された止め金4は右方向に90°、解錠位置まで回転して、止め金4と受け部との係合が解除される。これにより、扉Dが解錠されて、この状態から、操作つまみ部21をノブにして扉Dを開けることができる。
なお、このロック装置Rは、ソレノイド6をリセットすることで、通常の使用状態に戻され、インジケータ7の表示窓70には施錠状態を表す赤色が表示される。
また、地震感知装置8、ソレノイド6の電源にはバッテリが採用されていることで、地震感知装置8、ソレノイド6はそれぞれ停電などの際にも作動可能である。
以上説明したように、この非常時解錠機構付きロック装置Rは、ハウジング1と、ハウジング1内に回転可能に嵌合保持される錠ケース2と、錠ケース2内に回転不能に嵌合保持されるシリンダ錠3、及び錠ケース2の他端から突出されるシリンダ錠3の錠軸31に錠軸31とともに回転可能に取り付けられる止め金4と、ハウジング1にブラケット5を介して取り付けられ、地震感知装置8に電気的に接続されて、プランジャ61をハウジング1の軸挿通孔12及び錠ケース2の軸挿通部22に進退可能に配置され、常態としてプランジャ31がハウジング1の軸挿通孔12及び錠ケース2の軸挿通部22に挿通されて、ハウジング1内で錠ケース2の回転方向の動きを規制するロック状態とし、地震感知装置8からの信号を受けたときにプランジャ61が錠ケース2の軸挿通部22から後退されて、ハウジング1内で錠ケース2の回転方向の動きを許容するアンロック状態とするソレノイド6とを備えて構成され、扉Dの所定の取付位置に取り付けられて、通常、シリンダ錠3の鍵の操作により止め金4を収納庫(箱本体)の所定の取付位置に取り付けられた受け部に対し係合し又は係合を解除することにより扉Dを施錠又は解錠し、地震の発生に際して、地震感知装置8及びソレノイド6の作動により、ハウジング1内で錠ケース2のロック状態が自動解除され、錠ケース2の操作つまみ部21の回転操作により錠ケース2をシリンダ錠3とともに回転することにより止め金4と受け部との係合を解除して扉Dを解錠し、操作つまみ21部を扉Dのノブにして扉Dを開閉する形式を取るようにしたので、扉Dを開閉するためのハンドルを別途必要とせず、扉Dにおけるロック装置Rの各部品の占有面積を可及的に小さくし、併せて各部品の扉Dの表面に現れる部分を小さくして、扉Dの見栄えを向上させるとともに、扉Dのデザインの自由度を高めることができ、また、装置構成を簡単にして扉Dへの取り付けを簡易に行うことができるとともに、扉Dの防水箇所を少なくして、防水性能を高めることができ、さらに、ハンドルに代わる簡単な操作つまみ部21を一体的に備えたことにより、この操作つまみ部21の簡易な操作で解錠後の扉Dを円滑に開閉することができる。
また、このロック装置Rの取り付けでは、扉Dの所定の取付位置にハウジング1の本体10がフランジ11の上部中央のボス15とともに挿通可能な大きい穴D0と、ハウジング1の上部の左右両側及び下部の中央の各ボス16、17、18が挿通可能な3つの小さい穴D1とを形成し、扉Dの前面側からハウジング1を大きい穴D0に挿着し、フランジ11の各ボス16、17、18を各小さい穴D1に嵌め込み、扉Dの後面においてブラケット5を介して各ボス16、17、18に取付ねじ53を締結するだけなので、ロック装置Rの取り付けを容易に行うことができる。
また、扉Dの所定の取付位置において取付穴D0に挿着固定されるハウジング1のフランジ11と取付穴D0の周囲との間にシール材S1が介装され、ハウジング1の内周面と錠ケース2の外周面との間及び錠ケース2の内周面とシリンダ錠3の錠軸31の外周面との間にそれぞれシール材S1、S2が介装されて、取付穴D0、ハウジング1、錠ケース2、シリンダ錠3の各部間からの水の浸入を確実に防止することができる。
また、このロック装置Rでは、ハウジング1とソレノイド6との間に、ソレノイド6のプランジャ61の錠ケース2の軸挿通部22に対する進退動作に連動して、ハウジング1内での錠ケース2の回転方向の動きを規制するロック状態と当該規制を解除するアンロック状態とを切り換え表示するインジケータ7を備えたので、地震が発生したときに、ハウジング1内で錠ケース2のロック状態が自動解除されている状態を即座に視認することができる。
さらに、ハウジング1と錠ケース2との間に、ハウジング1内で錠ケース2をシリンダ錠3とともに止め金4と受け部が係合される位置と当該係合が解除される位置との間で回転可能に案内するガイドGを備えたので、地震が発生し、ハウジング1内で錠ケース2のロック状態が自動解除された後の操作つまみ部21の回転操作を容易かつ円滑に行うことができる。
またさらに、ハウジング1と錠ケース2との間に、ハウジング1の軸挿通孔12と錠ケース2の軸挿通部22とを位置合わせするための位置決め係合部Pを備えたので、常態として、ハウジング1内で錠ケース2を確実に保持してハウジング1の軸挿通孔12と錠ケース2の軸挿通部22とを位置合わせすることができ、また、ハウジング1の軸挿通孔12の内壁面及び錠ケース2の軸挿通部22の内壁面とプランジャ61との接触によるプランジャ61の負荷を少なくして、ソレノイド6の性能を良好に維持することができる。
なお、この実施の形態では、ロック装置Rを収納庫の扉Dに取り付け、収納庫(箱本体)に受け部を取り付けた場合を例示したが、このロック装置Rを収納庫(箱本体)に取り付け、扉Dに受け部を設けることもでき、このようにして同様の作用効果を得ることができる。ただし、この場合は扉に開閉用のハンドル又はノブが必要となる。
また、この実施の形態では、ロック装置Rを小型の収納庫(保管庫)に適用した場合を例示したが、このロック装置Rを防災倉庫などの倉庫の扉にも同様に適用することができ、同様の作用効果を得ることができることは勿論である。
R 非常時解錠機構付きロック装置
1 ハウジング
10 本体
11 フランジ
12 軸挿通孔
13 溝
14 溝
15 ボス
151 カバー
16、17 ボス
160、170 ねじ孔
18 ボス
180 ねじ孔
2 錠ケース
20 本体
201 止め輪
21 操作つまみ部
211 凸状部
22 軸挿通部
23 Oリング装着部
24 Oリング装着部
G ガイド
G1 ガイド溝
G2 ガイド凸起
P 位置決め係合部
P1 位置決め凹部
P2 位置決め凸部
25 孔
26 スプリング
27 ディテントボール
3 シリンダ錠
3B 本体
30 鍵穴
31 錠軸
311 回転軸
312 貫通孔
32 ジョイント
321 フランジ
322 固定部
323 止め金取付部
324 ねじ部
325 貫通孔
33 スプリングピン
4 止め金
40 取付穴
41 ナット
5 ブラケット
51 固定部
510 大きい穴
511 小さい穴
52 取付部
521、522 ねじ挿通孔
53 取付ねじ
6 ソレノイド
60 本体
61 プランジャ
62 取付ねじ
7 インジケータ
70 表示窓
71 表示部材
711 上半部
712 下半部
8 地震感知装置
S1 シール材(パッキン)
S10 穴
S11 穴
S2 シール材(Oリング)
S3 シール材(Oリング)
D 扉
D0 取付穴
D1 取付穴

Claims (5)

  1. 物品の収納庫の扉の施錠を地震の発生に際して自動解除して扉を開閉可能とする非常時解錠機構付きロック装置であって、
    一端に外周方向に向けて張り出されるフランジを有し、外周面に軸挿通孔を有する略筒状のハウジングと、
    前記ハウジング内に回転可能に嵌合保持され、一端に外周方向に張り出される操作つまみ部を有し、外周面に前記ハウジングの軸挿通孔に連通する軸挿通部を有する略筒状の錠ケースと、
    前記錠ケース内に回転不能に嵌合保持され、一端に鍵穴を有し、他端に前記錠ケースの他端から突出されて、前記鍵穴に差し込まれる鍵の操作により回転可能な錠軸を有するシリンダ錠、及び前記錠ケースの他端から突出される前記錠軸に前記錠軸とともに回転可能に取り付けられる止め金と、
    前記ハウジングにブラケットを介して取り付けられ、地震感知装置に電気的に接続されて、プランジャを前記ハウジングの軸挿通孔及び前記錠ケースの軸挿通部に進退可能に配置され、常態として前記プランジャが前記ハウジングの軸挿通孔及び前記錠ケースの軸挿通部に挿通されて、前記ハウジング内で前記錠ケースの回転方向の動きを規制するロック状態とし、前記地震感知装置からの信号を受けたときに前記プランジャが前記錠ケースの軸挿通部から後退されて、前記ハウジング内で前記錠ケースの回転方向の動きを許容するアンロック状態とするソレノイドと、
    を備え、
    扉の所定の取付位置に前記ハウジングが挿通可能な取付穴を形成されて、前記取付穴に挿着固定され、
    通常は、前記シリンダ錠の鍵の操作により前記止め金を収納庫側の所定の取付位置に取り付けられた受け部に対し係合し又は係合を解除することにより扉を施錠又は解錠し、地震の発生に際して、前記地震感知装置及び前記ソレノイドの作動により、前記ハウジング内で前記錠ケースのロック状態が自動解除され、前記錠ケース一端の前記操作つまみ部の回転操作により前記錠ケースを前記シリンダ錠とともに回転することにより前記止め金と前記受け部との係合を解除して扉を解錠し、前記操作つまみ部を扉のノブにして扉を開閉する形式を取る、
    ことを特徴とする非常時解錠機構付きロック装置。
  2. ハウジングとソレノイドとの間に、前記ソレノイドのプランジャの前記錠ケースの軸挿通部に対する進退動作に連動して、前記ハウジング内で錠ケースの回転方向の動きを規制するロック状態と当該規制を解除するアンロック状態とを切り換え表示するインジケータを備える請求項1に記載の非常時解錠機構付きロック装置。
  3. 扉の取付穴に挿着固定されるハウジングのフランジと前記取付穴の周囲との間にシール材が介装され、前記ハウジングの内周面と錠ケースの外周面との間及び前記錠ケースの内周面とシリンダ錠の錠軸の外周面との間にそれぞれシール材が介装されて、前記取付穴、前記ハウジング、前記錠ケース、前記シリンダ錠各部間からの水の浸入を防止する請求項1又は2に記載の非常時解錠機構付きロック装置。
  4. ハウジングと錠ケースとの間に前記ハウジング内で前記錠ケースをシリンダ錠とともに止め金と受け部が係合される位置と当該係合が解除される位置との間で回転可能に案内するガイドを備える請求項1乃至3のいずれかに記載の非常時解錠機構付きロック装置。
  5. ハウジングと錠ケースとの間に前記ハウジングの軸挿通孔と前記錠ケースの軸挿通部とを位置合わせするための位置決め係合部を備える請求項1乃至4のいずれかに記載の非常時解錠機構付きロック装置。
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