JP6599206B2 - 非常時解錠機構付きロック装置 - Google Patents
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Description
この場合、防災用品は防災倉庫内に確実かつ安全に保持される必要があり、このため、防災倉庫の扉は種々の錠前で施錠されることが通常である。したがって、防災倉庫の扉は鍵が掛けられて、鍵の管理者しか扉を開けることができない。
また、このような防災倉庫の鍵は防災倉庫の扉横の壁面や防災倉庫とは別の場所にある管理室などの壁面に設置された小さな保管庫に保管されることがあり、この場合も、鍵が保管庫内に確実かつ安全に保持されるように、保管庫の扉は鍵が掛けられて、鍵の管理者しか扉を開けることができない。
いずれにせよ、このような鍵の管理がなされていると、いざ地震が発生して、防災倉庫から防災用品を取り出そうとするときや、鍵の保管庫から防災倉庫の鍵を取り出そうとするときに、鍵を持った管理者が即時に防災倉庫や管理室に駆けつけなければ、防災倉庫や鍵の保管庫を開けることができず、防災用品や鍵を取り出すことができない。また、管理者が行方不明であったり鍵を紛失していたりした場合には、防災倉庫や鍵の保管庫の扉は破壊しない限り開けることができないことになる。
そこで、地震の発生に際し、防災倉庫や鍵の保管庫など物品の収納庫の扉の施錠(ロック)状態を自動解除して扉を開閉可能とするロック装置が提案され、この種のロック装置(ロック機構)が特許文献1により開示されている。
このようなロック機構を収納庫の扉に装備することにより、地震の発生に際して、収納庫の扉が自動解錠されて、収納庫から備品や鍵をスムーズに取り出すことができる。
(1)このロック機構は専ら扉の施錠、解錠に用いられるもので、扉の開閉操作には別途ハンドルが必要となり、扉においてロック機構の各部品やハンドルなどの占有面積が大きくなって、これらの各部品が扉の表面に大きく現れるため、扉の見栄えを損ねたり扉のデザインの自由度が制限されたりすることになり、また、鍵の保管庫など小型の収納庫の小さい扉には適さない。
(2)ロック機構の各部品とは別にハンドルを必要とするため、その分だけ取り付けが複雑になり、また、扉の防水箇所が多くなって、十分な防水性能を確保することが難しい。
(3)ハンドルを一般的なレバー型のハンドルにすると、ハンドルが扉の表面から突出して邪魔になり、これに代えて、ハンドルを扉の表面に埋設されるハンドルケースに収納する形式のハンドルにすると、このようなハンドルに不慣れなユーザーにはハンドル操作が分かりにくく、円滑な操作が得難い。
物品の収納庫の扉の施錠を地震の発生に際して自動解除して扉を開閉可能とする非常時解錠機構付きロック装置であって、
(イ)一端に外周方向に向けて張り出されるフランジを有し、外周面に軸挿通孔を有する略筒状のハウジングと、
(ロ)前記ハウジング内に回転可能に嵌合保持され、一端に外周方向に張り出される操作つまみ部を有し、外周面に前記ハウジングの軸挿通孔に連通する軸挿通部を有する略筒状の錠ケースと、
(ハ)前記錠ケース内に回転不能に嵌合保持され、一端に鍵穴を有し、他端に前記錠ケースの他端から突出されて、前記鍵穴に差し込まれる鍵の操作により回転可能な錠軸を有するシリンダ錠、及び前記錠ケースの他端から突出される前記錠軸に前記錠軸とともに回転可能に取り付けられる止め金と、
(ニ)前記ハウジングにブラケットを介して取り付けられ、地震感知装置に電気的に接続されて、プランジャを前記ハウジングの軸挿通孔及び前記錠ケースの軸挿通部に進退可能に配置され、常態として前記プランジャが前記ハウジングの軸挿通孔及び前記錠ケースの軸挿通部に挿通されて、前記ハウジング内で前記錠ケースの回転方向の動きを規制するロック状態とし、前記地震感知装置からの信号を受けたときに前記プランジャが前記錠ケースの軸挿通部から後退されて、前記ハウジング内で前記錠ケースの回転方向の動きを許容するアンロック状態とするソレノイドと、
を備え、
(ホ)扉の所定の取付位置に前記ハウジングが挿通可能な取付穴を形成されて、前記取付穴に挿着固定され、
(ヘ)通常は、前記シリンダ錠の鍵の操作により前記止め金を収納庫側の所定の取付位置に取り付けられた受け部に対し係合し又は係合を解除することにより扉を施錠又は解錠し、地震の発生に際して、前記地震感知装置及び前記ソレノイドの作動により、前記ハウジング内で前記錠ケースのロック状態が自動解除され、前記錠ケース一端の前記操作つまみ部の回転操作により前記錠ケースを前記シリンダ錠とともに回転することにより前記止め金と前記受け部との係合を解除して扉を解錠し、前記操作つまみ部を扉のノブにして扉を開閉する形式を取る、
ことを要旨とする。
(1)ハウジングとソレノイドとの間に、前記ソレノイドのプランジャの前記錠ケースの軸挿通部に対する進退動作に連動して、前記ハウジング内で錠ケースの回転方向の動きを規制するロック状態と当該規制を解除するアンロック状態とを切り換え表示するインジケータを備える。
(2)扉の取付穴に挿着固定されるハウジングのフランジと前記取付穴の周囲との間にシール材が介装され、前記ハウジングの内周面と錠ケースの外周面との間及び前記錠ケースの内周面とシリンダ錠の錠軸の外周面との間にそれぞれシール材が介装されて、前記取付穴、前記ハウジング、前記錠ケース、前記シリンダ錠各部間からの水の浸入が防止される。
(3)ハウジングと錠ケースとの間に前記ハウジング内で前記錠ケースをシリンダ錠とともに止め金と受け部が係合される位置と当該係合が解除される位置との間で回転可能に案内するガイドを備える。
(4)ハウジングと錠ケースとの間に前記ハウジングの軸挿通孔と前記錠ケースの軸挿通部とを位置合わせするための位置決め係合部を備える。
図1に、物品の収納庫の扉の施錠を地震の発生に際して自動解除して扉を開閉可能とする非常時解錠機構付きロック装置を示している。
なお、このロック装置は防災用品を備蓄する防災倉庫や防災倉庫の鍵などを保管する小型の保管庫など各種の物品を収納する各種の収納庫の扉に適用可能であるが、この実施の形態では、鍵などを保管するための小型の保管庫の扉に適用されるロック装置として例示している。ここで保管庫は、扉の一部のみを2点鎖線で簡単に示しているが、正面に開口を有する箱本体と、箱本体の開口縁部、この場合、右側縁部にヒンジを介して回動可能に取り付けられ、箱本体の開口を開閉する扉とからなり、例えば、防災倉庫横の壁面や防災倉庫とは別の場所にある管理室などの壁面に設置される。このロック装置は扉の所定の位置として左側部(回動側側部)の上下方向中央に取り付けられ、箱本体の所定の位置として開口左側縁部の上下方向中央にこのロック装置(の止め金)に係合可能な受け部が取り付けられる。
また、ハウジング1には、このハウジング1と後述する錠ケース2との間にハウジング1内で錠ケース2をシリンダ錠3とともに止め金4と受け部が係合される位置と当該係合が解除される位置との間で回転可能に、すなわちシリンダ錠3により施錠されて受け部に対して係合状態の止め金4を受け部に対して解除位置まで回転可能に案内するためのガイドGを構成するガイドGの一部を有する。この場合、ガイドGはハウジング1の内周面又は錠ケース2の外周面の一方に形成される所定角度の、この場合、90°の円弧状のガイド溝G1と、他方に設けられ、ガイド溝G1上を摺動可能なガイド凸起G2とからなり、ここでは、ハウジング1の内周面の一端側で下半部側の左右方向片側一方(この場合、左側)に開口内周縁部の溝13に隣接して奥側に並列にガイド溝G1が90°よりも少し大きい角度に形成される。なお、このハウジング1にガイド溝G1に代えてガイド凸起G2が設けられてもよい。
さらに、ハウジング1には、ハウジング1と錠ケース2との間にハウジング1の軸挿通孔12と錠ケース2の軸挿通部22とを位置合わせするための位置決め係合部Pを構成する位置決め係合部Pの一部を有する。この場合、位置決め係合部Pはハウジング1の内周面又は錠ケース2の外周面の一方に形成される位置決め凹部P1と他方に形成される位置決め凸部P2とからなり、ここでは、ハウジング1の内周面の他端の開口縁部から少し奥側(一端の開口縁部側)の下部中央に位置決め凹部P1が半球状の凹部として形成される。なお、このハウジング1に位置決め凹部P1に代えて位置決め凸部P2が設けられてもよい。
また、錠ケース2には、前述したハウジング1とこの錠ケース2との間にハウジング1内で錠ケース2をシリンダ錠3とともに、止め金4と受け部が係合される位置と当該係合が解除される位置との間で回転可能に、すなわちシリンダ錠3により施錠されて受け部に対して係合状態の止め金4を受け部に対して解除位置まで回転可能に案内するためのガイドGを構成するガイドGの一部を有する。この場合、ガイドGは既述のとおりハウジング1の内周面又は錠ケース2の外周面の一方に形成される所定角度の、この場合、90°の円弧状のガイド溝G1と、他方に設けられ、ガイド溝G1上を摺動可能なガイド凸起G2とからなり、ここでは、錠ケース2の外周面の一端側で操作つまみ部21に隣接して後部側の下部にガイド凸起G2が設けられる。なお、この錠ケース2にガイド凸起G2に代えてガイド溝G1が設けられてもよい。
さらに、錠ケース2には、前述したハウジング1とこの錠ケース2との間にハウジング1の軸挿通孔12と錠ケース2の軸挿通部22とを位置合わせするための位置決め係合部Pを構成する位置決め係合部Pの一部を有する。この場合、位置決め係合部Pはハウジング1の内周面又は錠ケース2の外周面の一方に形成される位置決め凹部P1と他方に形成される位置決め凸部P2とからなり、ここでは、錠ケース2の外周面の他端の開口縁部から少し奥側(一端の開口縁部側)の下部中央に外周面上に開口する有底の孔25が形成され、この孔25に、図1に示すように、スプリング26を介してディテントボール27が配設されて、スプリング26とこのスプリング26により外周方向に向けて付勢されるディテントボール27からなる位置決め凸部P2が設けられる。なお、この錠ケース2に位置決め凸部P2に代えて位置決め凹部P1が設けられてもよい。
止め金4は、図6に示すように、鋼板により一端が半円形で他端の両角部にアールを付けた所定の長さを有する細長い平板状に形成され、一端側に錠軸31の止め金取付部323に嵌合可能な角型の取付穴40が穿たれる。この止め金4は、取付穴40に錠ケース2の他端から突出される錠軸31が通されて、この取付穴40が錠軸31の止め金取付部323(図5、図1参照)に嵌め込まれ、錠軸31のねじ部324にナット41(図1参照)が締め込まれて取り付けられる。このようにして止め金4は、錠ケース2の他端から突出される錠軸31に錠軸31とともに回転可能に取り付けられる。この止め金4は、鍵穴30に差し込まれる鍵の操作により、図1(a)に示すように、前面から見て左方向に水平に延びる位置を施錠位置(収納庫(箱本体側)の受け部に対して係合可能な位置)とし、上方向に垂直に延びる位置を解錠位置(収納庫(箱本体側)の受け部に対して係合を解除可能な位置)として、90°の角度範囲で回転される。
なお、このソレノイド6及び地震感知装置8に供給する電源は商用電源としてもよいが、ここではバッテリが採用され、これにより、電源への配線は不要としてある。
図1に示すように、このロック装置Rは、常態として、ソレノイド6のプランジャ61がハウジング1の軸挿通孔12及び錠ケース2の軸挿通部22に挿通されて、ハウジング1内で錠ケース2の回転方向の動きを規制するロック状態になっていて、ハウジング1のインジケータ7の表示窓70にはロック状態を表す赤色が表示される。
通常、収納庫の扉Dを開けるときは、シリンダ錠3の鍵穴30に鍵を差し込んで右方向へ90°回転操作すると、シリンダ錠3の錠軸31に固定され、収納庫(箱本体)の受け部に係合されている施錠位置の止め金4が右方向に90°、解錠位置まで回転して、止め金4と受け部との係合が解除される。これにより、扉Dが解錠されて、この状態から、操作つまみ部21をノブにして扉Dを開ける。反対に、収納庫(箱本体)の扉Dを閉めるときは、操作つまみ部21をノブにして扉Dを閉め、シリンダ錠3の鍵穴30に鍵を差し込んで左方向へ90°回転操作すると、シリンダ錠3の錠軸31に固定され、収納庫(箱本体)の受け部に係合されていない解錠位置の止め金4が左方向に90°、施錠位置まで回転して、止め金4と受け部が係合される。これにより、扉Dが施錠される。
なお、この扉Dの施錠、解錠に際しては、ハウジング1と錠ケース2との間の位置決め係合部Pにより、ハウジング1内で錠ケース2が確実に保持されて、ハウジング1の軸挿通孔12と錠ケース2の軸挿通部22が確実に位置合わせされ、また併せて、これら軸挿通孔12及び軸挿通部22が所定のクリアランスを持たせて、ソレノイド6のプランジャ61の外径よりも少し大きい前後に長い長穴状に形成されていることで、軸挿通孔12の内壁面、軸挿通部22の内壁面とプランジャ61との接触によるプランジャ61の負荷が少なく、ソレノイド6の性能は良好に維持される。
そして、地震が発生して、地震感知装置8が作動し、地震感知信号が発信されると、この信号をソレノイド6で受けて、ソレノイド6が作動し、プランジャ61が錠ケース2の軸挿通部22から後退されて、ハウジング1内で錠ケース2の回転方向の動きを許容するアンロック状態に切り替わり、インジケータ7の表示窓70には(表示部材72がプランジャ61の後退動作により引き上げられて)アンロック状態を表す青色が表示される。
このようにしてハウジング1内で錠ケース2が回転可能になり、錠ケース2の一端の操作つまみ部21を右方向に90°回転させると、錠ケース2がシリンダ錠3とともに右方向に90°回転することにより、シリンダ錠3の錠軸31に固定された止め金4は右方向に90°、解錠位置まで回転して、止め金4と受け部との係合が解除される。これにより、扉Dが解錠されて、この状態から、操作つまみ部21をノブにして扉Dを開けることができる。
なお、このロック装置Rは、ソレノイド6をリセットすることで、通常の使用状態に戻され、インジケータ7の表示窓70には施錠状態を表す赤色が表示される。
また、地震感知装置8、ソレノイド6の電源にはバッテリが採用されていることで、地震感知装置8、ソレノイド6はそれぞれ停電などの際にも作動可能である。
また、扉Dの所定の取付位置において取付穴D0に挿着固定されるハウジング1のフランジ11と取付穴D0の周囲との間にシール材S1が介装され、ハウジング1の内周面と錠ケース2の外周面との間及び錠ケース2の内周面とシリンダ錠3の錠軸31の外周面との間にそれぞれシール材S1、S2が介装されて、取付穴D0、ハウジング1、錠ケース2、シリンダ錠3の各部間からの水の浸入を確実に防止することができる。
さらに、ハウジング1と錠ケース2との間に、ハウジング1内で錠ケース2をシリンダ錠3とともに止め金4と受け部が係合される位置と当該係合が解除される位置との間で回転可能に案内するガイドGを備えたので、地震が発生し、ハウジング1内で錠ケース2のロック状態が自動解除された後の操作つまみ部21の回転操作を容易かつ円滑に行うことができる。
またさらに、ハウジング1と錠ケース2との間に、ハウジング1の軸挿通孔12と錠ケース2の軸挿通部22とを位置合わせするための位置決め係合部Pを備えたので、常態として、ハウジング1内で錠ケース2を確実に保持してハウジング1の軸挿通孔12と錠ケース2の軸挿通部22とを位置合わせすることができ、また、ハウジング1の軸挿通孔12の内壁面及び錠ケース2の軸挿通部22の内壁面とプランジャ61との接触によるプランジャ61の負荷を少なくして、ソレノイド6の性能を良好に維持することができる。
また、この実施の形態では、ロック装置Rを小型の収納庫(保管庫)に適用した場合を例示したが、このロック装置Rを防災倉庫などの倉庫の扉にも同様に適用することができ、同様の作用効果を得ることができることは勿論である。
1 ハウジング
10 本体
11 フランジ
12 軸挿通孔
13 溝
14 溝
15 ボス
151 カバー
16、17 ボス
160、170 ねじ孔
18 ボス
180 ねじ孔
2 錠ケース
20 本体
201 止め輪
21 操作つまみ部
211 凸状部
22 軸挿通部
23 Oリング装着部
24 Oリング装着部
G ガイド
G1 ガイド溝
G2 ガイド凸起
P 位置決め係合部
P1 位置決め凹部
P2 位置決め凸部
25 孔
26 スプリング
27 ディテントボール
3 シリンダ錠
3B 本体
30 鍵穴
31 錠軸
311 回転軸
312 貫通孔
32 ジョイント
321 フランジ
322 固定部
323 止め金取付部
324 ねじ部
325 貫通孔
33 スプリングピン
4 止め金
40 取付穴
41 ナット
5 ブラケット
51 固定部
510 大きい穴
511 小さい穴
52 取付部
521、522 ねじ挿通孔
53 取付ねじ
6 ソレノイド
60 本体
61 プランジャ
62 取付ねじ
7 インジケータ
70 表示窓
71 表示部材
711 上半部
712 下半部
8 地震感知装置
S1 シール材(パッキン)
S10 穴
S11 穴
S2 シール材(Oリング)
S3 シール材(Oリング)
D 扉
D0 取付穴
D1 取付穴
Claims (5)
- 物品の収納庫の扉の施錠を地震の発生に際して自動解除して扉を開閉可能とする非常時解錠機構付きロック装置であって、
一端に外周方向に向けて張り出されるフランジを有し、外周面に軸挿通孔を有する略筒状のハウジングと、
前記ハウジング内に回転可能に嵌合保持され、一端に外周方向に張り出される操作つまみ部を有し、外周面に前記ハウジングの軸挿通孔に連通する軸挿通部を有する略筒状の錠ケースと、
前記錠ケース内に回転不能に嵌合保持され、一端に鍵穴を有し、他端に前記錠ケースの他端から突出されて、前記鍵穴に差し込まれる鍵の操作により回転可能な錠軸を有するシリンダ錠、及び前記錠ケースの他端から突出される前記錠軸に前記錠軸とともに回転可能に取り付けられる止め金と、
前記ハウジングにブラケットを介して取り付けられ、地震感知装置に電気的に接続されて、プランジャを前記ハウジングの軸挿通孔及び前記錠ケースの軸挿通部に進退可能に配置され、常態として前記プランジャが前記ハウジングの軸挿通孔及び前記錠ケースの軸挿通部に挿通されて、前記ハウジング内で前記錠ケースの回転方向の動きを規制するロック状態とし、前記地震感知装置からの信号を受けたときに前記プランジャが前記錠ケースの軸挿通部から後退されて、前記ハウジング内で前記錠ケースの回転方向の動きを許容するアンロック状態とするソレノイドと、
を備え、
扉の所定の取付位置に前記ハウジングが挿通可能な取付穴を形成されて、前記取付穴に挿着固定され、
通常は、前記シリンダ錠の鍵の操作により前記止め金を収納庫側の所定の取付位置に取り付けられた受け部に対し係合し又は係合を解除することにより扉を施錠又は解錠し、地震の発生に際して、前記地震感知装置及び前記ソレノイドの作動により、前記ハウジング内で前記錠ケースのロック状態が自動解除され、前記錠ケース一端の前記操作つまみ部の回転操作により前記錠ケースを前記シリンダ錠とともに回転することにより前記止め金と前記受け部との係合を解除して扉を解錠し、前記操作つまみ部を扉のノブにして扉を開閉する形式を取る、
ことを特徴とする非常時解錠機構付きロック装置。 - ハウジングとソレノイドとの間に、前記ソレノイドのプランジャの前記錠ケースの軸挿通部に対する進退動作に連動して、前記ハウジング内で錠ケースの回転方向の動きを規制するロック状態と当該規制を解除するアンロック状態とを切り換え表示するインジケータを備える請求項1に記載の非常時解錠機構付きロック装置。
- 扉の取付穴に挿着固定されるハウジングのフランジと前記取付穴の周囲との間にシール材が介装され、前記ハウジングの内周面と錠ケースの外周面との間及び前記錠ケースの内周面とシリンダ錠の錠軸の外周面との間にそれぞれシール材が介装されて、前記取付穴、前記ハウジング、前記錠ケース、前記シリンダ錠各部間からの水の浸入を防止する請求項1又は2に記載の非常時解錠機構付きロック装置。
- ハウジングと錠ケースとの間に前記ハウジング内で前記錠ケースをシリンダ錠とともに止め金と受け部が係合される位置と当該係合が解除される位置との間で回転可能に案内するガイドを備える請求項1乃至3のいずれかに記載の非常時解錠機構付きロック装置。
- ハウジングと錠ケースとの間に前記ハウジングの軸挿通孔と前記錠ケースの軸挿通部とを位置合わせするための位置決め係合部を備える請求項1乃至4のいずれかに記載の非常時解錠機構付きロック装置。
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