<電子機器の外観>
図1及び2はそれぞれ電子機器1の外観の一例を示す斜視図及び背面図である。電子機器1は、例えば、スマートフォン等の携帯電話機である。
図1及び2に示されるように、電子機器1は、平面視で略長方形の板状の機器ケース10を備えている。機器ケース10は電子機器1の外装を構成している。電子機器1の前面1a、つまり機器ケース10の前面には、文字、記号、図形等の各種情報が表示される表示領域11が設けられている。表示領域11の背面側には後述するタッチパネル140が設けられている。これにより、ユーザは、表示領域11を指等で操作することによって、電子機器1に対して各種情報を入力することができる。なお、ユーザは、指以外の操作子、例えば、スタイラスペンなどのタッチパネル用ペンで表示領域11を操作することによっても、電子機器1に対して各種情報を入力することができる。
電子機器1の前面1a(機器ケース10の前面)の上側端部にはレシーバ穴12が設けられている。電子機器1の前面1aの下側端部にはスピーカ穴13が設けられている。電子機器1の下側の側面1cにはマイク穴14が設けられている。
電子機器1の前面1aの上側端部からは、後述する第1カメラ190が有するレンズ191が視認可能となっている。図2に示されるように、電子機器1の背面1bの上側端部からは、後述する第2カメラ200が有するレンズ201が視認可能となっている。
電子機器1の前面1aの下側端部には、複数の操作ボタン15,16,17から成る操作ボタン群18が設けられている。操作ボタン15,16,17のそれぞれはハードウェアボタンである。具体的には、操作ボタン15,16,17のそれぞれは押しボタンである。なお、操作ボタン15,16,17は、表示領域11に表示されるソウフトウェアボタンであってもよい。
操作ボタン15は、例えばバックボタンである。バックボタンは、表示領域11の表示を一つ前の表示に切り替えるための操作ボタンである。ユーザが操作ボタン15を操作することよって、表示領域11の表示が一つ前の表示に切り替わる。
操作ボタン16は、例えばホームボタンである。ホームボタンは、表示領域11にホーム画面を表示させるための操作ボタンである。ユーザが操作ボタン16を操作することよって、表示領域11にホーム画面が表示される。
操作ボタン17は、例えば履歴ボタンである。履歴ボタンは、電子機器1で実行されたアプリケーションの履歴を表示領域11に表示させるための操作ボタンである。ユーザが操作ボタン17を操作することよって、表示領域11には、電子機器1で実行されたアプリケーションの履歴が表示される。
<電子機器の電気的構成>
図3は電子機器1の電気的構成の一例を主に示すブロック図である。図3に示されるように、電子機器1は、制御部100、無線通信部110、表示部120、タッチパネル140、操作ボタン群18及びリアルタイムクロック(以後、「RTC]と呼ぶ)150を備えている。さらに電子機器1は、レシーバ160、スピーカ170、マイク180、第1カメラ190及び第2カメラ200を備えている。さらに電子機器1は、加速度センサ210、GPS受信機220及び電池230を備えている。電子機器1が備えるこれらの構成要素は、機器ケース10内に収められている。
制御部100は、一種の演算処理装置であって、一種の電気回路でもある。制御部100は、例えば、CPU(Central Processing Unit)101、DSP(Digital Signal Processor)102及び記憶部103等を備えている。制御部100は、電子機器1の他の構成要素を制御することによって、電子機器1の動作を統括的に管理することが可能である。制御部100は、例えば、SoC(System-on-a-Chip)、MCU(Micro Control Unit)及びFPGA(Field-Programmable Gate Array)等の副処理装置(co-processor)をさらに含んでもよい。この場合には、制御部100は、CPU101及び副処理装置を互いに協働させて各種の制御を行ってよいし、両者を切り替えながら用いて各種の制御を行ってよい。制御部100は制御装置100とも言える。
記憶部103は、RAM(Random Access Memory)などの揮発性メモリ103aと、フラッシュROM(Read Only Memory)などの不揮発性メモリ103bとを備えている。記憶部103は記憶回路とも呼ばれる。揮発性メモリ103a及び不揮発性メモリ103bのそれぞれは、CPU101及びDSP102が読み取り可能な非一時的な記録媒体である。不揮発性メモリ103bには、電子機器1を制御するための複数の制御プログラム103bbが記憶されている。制御部100の各種機能は、CPU101及びDSP102が記憶部103内の各種制御プログラム103bbを実行することによって実現される。
なお、制御部100の全ての機能あるいは制御部100の一部の機能は、その機能の実現にソフトウェアが不要なハードウェア回路によって実現されてもよい。また、記憶部103は、ROM及びRAM以外の、コンピュータが読み取り可能な非一時的な記録媒体を備えてもよい。記憶部103は、例えば、小型のハードディスクドライブ及びSSD(Solid State Drive)などを備えてもよい。
記憶部103内の複数の制御プログラム103bbには、様々なアプリケーション(アプリケーションプログラム)が含まれている。記憶部103には、例えば、音声通話及びビデオ通話を行うための通話アプリケーション、ウェブサイトを表示するためのブラウザ、電子メールの作成、閲覧及び送受信を行うためのメールアプリケーションが記憶されている。また記憶部103には、第1カメラ190及び第2カメラ200を利用して被写体を撮影するためのカメラアプリケーション、動画を再生するための再生アプリケーション、地図を表示するための地図表示アプリケーションなどが記憶されている。記憶部103内の少なくとも一つのアプリケーションは、記憶部103内にあらかじめ記憶されているものであってよい。また、記憶部103内の少なくとも一つのアプリケーションは、電子機器1が他の装置からダウンロードして記憶部103内に記憶したものであってよい。
無線通信部110は、アンテナ111を有している。無線通信部110は無線通信回路とも呼ばれる。無線通信部110は、アンテナ111を用いて、制御部100による制御によって無線通信を行うことが可能である。無線通信部110は、電子機器1とは別の携帯電話機からの信号、あるいはインターネットに接続されたウェブサーバ等の通信装置からの信号を、基地局等を介してアンテナ111で受信することが可能である。無線通信部110は、受信信号に対して増幅処理及びダウンコンバートを行って制御部100に出力することが可能である。制御部100は、入力される受信信号に対して復調処理等を行って、当該受信信号に含まれるユーザデータ及び制御データ等を取得することが可能である。また無線通信部110は、制御部100で生成された、ユーザデータ及び制御データ等を含む送信信号に対してアップコンバート及び増幅処理を行って、処理後の送信信号をアンテナ111から無線送信することが可能である。アンテナ111からの送信信号は、基地局等を通じて、電子機器1とは別の携帯電話機、あるいはインターネット等に接続された通信装置で受信される。
表示部120は、電子機器1の前面1aに設けられた表示領域11と、表示パネル130とを備えている。表示部120は、表示領域11に各種情報を表示することが可能である。表示パネル130は、例えば、液晶表示パネルあるいは有機ELパネルである。表示パネル130は、制御部100によって制御されることによって、文字、記号及び図形などの各種情報を表示することが可能である。表示パネル130は、機器ケース10内において、表示領域11と対向して配置されている。表示パネル130に表示される情報は表示領域11に表示される。
タッチパネル140は、表示領域11に対する指等の操作子による操作を検出することが可能である。タッチパネル140は、例えば、投影型静電容量方式のタッチパネルであって、表示領域11の裏側に配置されている。ユーザが指等の操作子によって表示領域11に対して操作を行ったとき、その操作に応じた電気信号がタッチパネル140から制御部100に入力される。制御部100は、タッチパネル140からの電気信号に基づいて、表示領域11に対して行われた操作の内容を特定して、その内容に応じた処理を行うことが可能である。
操作ボタン群18の操作ボタン15,16,17のそれぞれは、ユーザによって操作されると、操作されたことを示す操作信号を制御部100に出力することが可能である。これにより、制御部100は、操作ボタン15,16,17のそれぞれについて、当該操作ボタンが操作されたか否かを判断することができる。操作信号が入力された制御部100が他の構成要素を制御することによって、電子機器1では、操作された操作ボタンに割り当てられている上述の機能が実行される。
RTC150は、現在の日時を計測して制御部100に出力することが可能である。RTC150は、現在の日時を取得する日時取得部として機能する。
マイク180は、電子機器1の外部から入力される音を電気的な音信号に変換して制御部100に出力することが可能である。電子機器1の外部からの音は、マイク穴14から電子機器1の内部に取り込まれてマイク180に入力される。
スピーカ170は、例えばダイナミックスピーカである。スピーカ170は、制御部100からの電気的な音信号を音に変換して出力することが可能である。スピーカ170から出力される音はスピーカ穴13から外部に出力される。スピーカ穴13から出力される音は、電子機器1から離れた場所でも聞こえるようになっている。
レシーバ160は受話音を出力することが可能である。レシーバ160は例えばダイナミックスピーカで構成されている。レシーバ160は、制御部100からの電気的な音信号を音に変換して出力する。レシーバ160から出力される音はレシーバ穴12から外部に出力される。レシーバ穴12から出力される音の音量は、スピーカ穴13から出力される音の音量よりも小さくなっている。レシーバ穴12から出力される音は、当該レシーバ穴12に耳を近づけた場合に聞こえるようになっている。なお、レシーバ160の代わりに、機器ケース10の前面部分を振動させる、圧電振動素子等の振動素子を設けて、当該前面部分から音をユーザに伝えてもよい。
第1カメラ190は、レンズ191及び撮像素子などを備えている。第2カメラ200は、レンズ201及び撮像素子などを備えている。第1カメラ190及び第2カメラ200のそれぞれは、制御部100による制御に基づいて静止画あるいは動画を撮影して制御部100に出力することが可能である。
第1カメラ190のレンズ191は、電子機器1の前面1aから視認可能となっている。したがって、第1カメラ190は、電子機器1の前面1a側(表示領域11側)に存在する被写体を撮影することが可能である。第2カメラ200のレンズ201は、電子機器1の背面1bから視認可能となっている。したがって、第2カメラ200は、電子機器1の背面1b側に存在する被写体を撮影することが可能である。以後、第1カメラ190を「インカメラ190」と呼び、第2カメラ200を「アウトカメラ200」と呼ぶことがある。また、インカメラ190及びアウトカメラ200を特に区別する必要がないときには、それぞれを単に「カメラ」と呼ぶことがある。
加速度センサ210は、電子機器1の加速度を検出し、検出した加速度に応じた検出信号を制御部100に出力することが可能である。加速度センサ210は例えば3軸加速度センサである。加速度センサ210は、x軸方向、y軸方向及びz軸方向の電子機器1の加速度を検出することが可能である。加速度センサ210は、検出した、x軸方向、y軸方向及びz軸方向の加速度をそれぞれ示す複数の検出信号を制御部100に出力することが可能である。x軸方向、y軸方向及びz軸方向は、例えば、電子機器1の長手方向、短手方向及び厚み方向にそれぞれ設定されている。
GPS受信機220は、アンテナ221を有している。GPS受信機220は、アンテナ221を用いて、制御部100による制御によって、GPS(Global Positioning System)の人工衛星からの無線信号を受信することが可能である。GPS受信機220は、受信した無線信号に基づいて電子機器1の現在位置を例えば緯度経度で算出することが可能である。GPS受信機220で求められた現在位置は制御部100に入力される。GPS受信機220は、電子機器1の現在位置を取得する位置取得部として機能する。以後、電子機器1の位置を「機器位置」と呼ぶことがある。
電池230は電子機器1の電源を出力することが可能である。電池230は例えば充電式の電池である。電池230から出力される電源は、電子機器1が備える制御部100及び無線通信部110などの各種構成に対して供給される。
<動画撮影態様の一例について>
図4は、電子機器1が動画を撮影する際の当該電子機器1の使用態様の一例を示す図である。図4に示される例では、電子機器1は、アウトカメラ200を使用して動画を撮影する。電子機器1は、ユーザ50が乗る自転車60のハンドル61に対して固定部材70によって固定されている。電子機器1は、アウトカメラ200のレンズ201が、自転車60の進行方向を向くように、ハンドル61に固定されている。これにより、アウトカメラ200は、自転車60の進行方向に存在する被写体を動画撮影することが可能である。
なお電子機器1は、インカメラ190で動画を撮影してもよい。また、電子機器1が動画を撮影する際の当該電子機器1の使用態様は図4の例に限られない。例えば、ユーザは電子機器1を手に持った状態で電子機器1に動画を撮影させてもよい。また、ユーザは電子機器1を自身の体に固定した状態で電子機器1に動画を撮影させてもよい。また、電子機器1に対してネックストラップを取り付け、ユーザは、当該ネックストラップを首から下げた状態で電子機器1に動画を撮影させてもよい。また、電子機器1が自動車の一部に対して固定部材によって固定されてもよい。この場合には、電子機器1を例えばドライブレコーダとして使用することができる。
<電子機器の動作モードについて>
電子機器1の動作モードとして、例えば、ルート設定モード及び撮影計測モードがある。ルート設定モードは、所定のルートを電子機器1に設定するための動作モードである。撮影計測モードは、電子機器1が、ルート設定モードで設定された所定のルート上を移動しているときに動画を撮影するとともに電子機器1の速さ等の情報を計測する動作モードである。以後、ルート設定モードで設定された所定のルートを「設定ルート」と呼ぶ。また、設定ルートの開始地点を「ルート開始地点」と呼び、設定ルートの終了地点を「ルート終了地点」と呼ぶ。
撮影計測モードでは様々な情報が計測されて取得される。撮影計測モードでは、例えば、機器位置、電子機器1の速さ、電子機器1の加速度、ルート開始地点からの電子機器1の移動距離、電子機器1がルート開始地点を出発してからの経過時間が求められる。また撮影計測モードでは、例えば、電子機器1がルート開始地点からルート終了地点まで移動するのにかかる時間(以後、「移動所要時間」と呼ぶ)が求められる。また撮影計測モードでは、例えば、電子機器1が設定ルート上を移動しているときの電子機器1の位置での天気情報が取得される。取得される天気情報には、例えば、晴れ、雨、曇りなどの天気と、気温と、湿度とが含まれる。以後、撮影計測モードにおいて、動画300の撮影中に取得される情報を「付帯情報」と呼ぶ。
電子機器1は、撮影計測モードにおいてカメラで撮影した動画と、撮影計測モードにおいて取得した、機器位置などの付帯情報とを互いに対応付けて例えば不揮発性メモリ103bに記憶する。図5は不揮発性メモリ103bに記憶されている情報の一例を示す図である。図5に示されるように、不揮発性メモリ103bには、設定ルートを示すルート情報320が記憶される。また、不揮発性メモリ103bにおいて、電子機器1が撮影計測モードにおいてカメラで撮影した複数の動画300のそれぞれに対して、当該動画300の撮影中に取得された付帯情報310が対応付けられている。本例では、例えば、撮影計測モードにおいて、動画300の撮影中に取得される付帯情報310のうちの一部が当該動画300に対応付けられて不揮発性メモリ103bに記憶され、当該付帯情報310の残りの部分は不揮発性メモリ103bに記憶されない。以後、「動画300」と言えば、撮影計測モードにおいて撮影される動画を意味する。
本例では、不揮発性メモリ103b内の複数の動画300のうちの一つの動画300が、基準動画300Rに設定される。基準動画300Rに対応付けられている付帯情報310を「基準付帯情報310R」と呼ぶ。
本例では、例えば、制御部100は、不揮発性メモリ103b内の複数の動画300のうち、その動画300の撮影中に電子機器1がルート開始地点からルート終了地点までに移動するのにかかった移動所要時間(総移動時間とも言う)が最小である動画300を、基準動画300Rに設定する。本例では、例えば、電子機器1がルート開始地点を出発する時点で動画300の撮影が開始し、電子機器1がルート終了地点に到達した時点で動画300の撮影が終了する。したがって、基準動画300Rは、不揮発性メモリ103b内の複数の動画300のうち、撮影時間が最小の動画300であるとも言える。
以後、基準動画を「ベストタイム動画」と呼ぶことがある。また基準動画に含まれるフレーム画像を「ベストタイムフレーム画像」と呼ぶことがある。また、基準付帯情報を「ベストタイム付帯情報」と呼ぶことがある。
<ルート設定モードについて>
本例では、例えば、電子機器1がカメラで動画を撮影しながら移動したルートが電子機器1に設定される。例えば、上述の図4に示されるように、ユーザ50が、電子機器1のアウトカメラ200に動画を撮影させながら、当該電子機器1が固定された自転車60で移動すると、ユーザ50が移動したルートが電子機器1に設定される。以後、動画撮影に使用されるカメラを「使用カメラ」と呼ぶ。ユーザは、例えば表示領域11に対して所定の操作を行うことによって、電子機器1での使用カメラを設定することができる。
不揮発性メモリ103bに記憶される複数の制御プログラム103bbには、電子機器1がルート設定モードで動作するためのルート設定アプリケーションが記憶されている。制御部100がルート設定アプリケーションを実行することによって、図6に示されるように、制御部100には機能ブロックとしてルート設定部401が形成される。ルート設定部401は、ルート設定モードにおいて、電子機器1に対してルートを設定することが可能である。ルート設定部401は、GPS受信機220で得られる機器位置に基づいて、ルート設定モードにおいて電子機器1が移動するルートを当該電子機器1に設定することが可能である。またルート設定部401は、電子機器1に設定したルートを示すルート情報320を生成して、不揮発性メモリ103bに記録することが可能である。なお、ルート設定部401は、その機能の実行にソフトウェアが不要なハードウェア回路で実現されてもよい。
図7はルート設定モードでの電子機器1の動作の一例を示すフローチャートである。ステップs1において、表示領域11に対する、ルート設定アプリケーションの実行を指示する実行指示操作をタッチパネル140が検出すると、ステップs2において、制御部100は、不揮発性メモリ103b内のルート設定アプリケーションを起動する。これにより、電子機器1はルート設定モードでの動作を開始する。
次にステップs3において、表示部120は、制御部100による制御によって、使用カメラで撮影されるスルー画像を表示する。スルー画像は、使用カメラが撮影する撮影範囲内の被写体を、ユーザがリアルタイムに確認するための動画である。スルー画像は、ライブビュー画像あるいはプレビュー画像とも呼ばれる。使用カメラで撮影されるスルー画像は、揮発性メモリ103aに一時的に記憶される。制御部100は、揮発性メモリ103aからスルー画像を読み出して表示部120に表示させる。スルー画像は不揮発性メモリ103bに記憶されない。
次にステップs4において、表示領域11に対する撮影開始指示操作をタッチパネル140が検出すると、ステップs5において、制御部100は使用カメラを制御して、使用カメラに動画の撮影を開始させる。撮影開始指示操作は、不揮発性メモリ103bに記録される動画の撮影を開始することを指示する操作である。使用カメラで撮影される動画は不揮発性メモリ103bに記録される。使用カメラで撮影される動画は表示部120で表示される。使用カメラで撮影される動画の各フレーム画像は、揮発性メモリ103aに一時的に記憶される。制御部100が、揮発性メモリ103aからフレーム画像を順次読み出して表示部120に表示させることによって、使用カメラで撮影される動画が表示部120に表示される。以後、特に断らない限り、使用カメラで撮影される動画とは、不揮発性メモリ103bに記録される動画を意味する。
ステップs5では、さらに、ルート設定部401が、GPS受信機220で得られる機器位置の不揮発性メモリ103bへの記録を開始する。ルート設定部401は、例えば、使用カメラでフレーム画像が撮影されるたびに、当該フレーム画像の撮影時の機器位置をGPS受信機220から取得する。そして、ルート設定部401は、フレーム画像と、当該フレーム画像の撮影時の機器位置とを互いに対応付けて不揮発性メモリ103bに記憶する。ルート設定部401は、後述の撮影終了指示操作が表示領域11に対して行われるまで、この処理を継続する。
その後、ステップs6において、表示領域11に対する撮影終了指示操作をタッチパネル140が検出すると、ステップs7において、制御部100は、使用カメラに動画の撮影を終了させる。これにより、使用カメラで撮影される動画の不揮発性メモリ103bへの記録が終了する。撮影終了指示操作は、不揮発性メモリ103bに記録される動画の撮影を終了することを指示する操作である。ステップs7では、さらに、ルート設定部401が、GPS受信機220で得られる機器位置の不揮発性メモリ103bへの記録を終了する。ステップs7の後、ステップs3が再度実行され、以後電子機器1は同様に動作する。
以上のように電子機器1が動作することによって、タッチパネル140が撮影開始指示操作を検出してから撮影終了指示操作を検出するまでに電子機器1が移動したルートが、電子機器1に設定される。ユーザは、表示領域11に対して撮影開始指示操作を行ってから撮影終了指示操作を行うまでに、電子機器1を移動させたルートを、当該電子機器1に設定することができる。図4の例では、ユーザ50が、表示領域11に対して、撮影開始指示操作を行ってから撮影終了指示操作を行うまでに、自転車60で移動したルートが、電子機器1に設定される。
電子機器1に設定された設定ルートは、タッチパネル140が撮影開始指示操作を検出してから撮影終了指示操作を検出するまでに不揮発性メモリ103bに記録された複数の機器位置によって表される。つまり、タッチパネル140が撮影開始指示操作を検出してから撮影終了指示操作を検出するまでに不揮発性メモリ103bに記録された複数の機器位置を含むルート情報320が不揮発性メモリ103b内に生成される。図8に示されるように、ルート情報320に含まれる複数の機器位置321のそれぞれには、当該機器位置321で電子機器1が撮影したフレーム画像351が対応付けられている。ルート情報320には、ルート設定モードで撮影された動画350が対応付けられていると言える。
また本例では、ステップs7においては、ルート設定部401が、電子機器1に設定された設定ルートの長さ(以後、「設定ルート長」と呼ぶことがある)を算出する。ルート設定部401で算出された設定ルート長は、ルート情報320に含められて不揮発性メモリ103bに記録される。したがって、不揮発性メモリ103b内のルート情報320を参照すれば、設定ルートと、その長さとを特定することができる。
なお、電子機器1がルート設定モードで動作している場合に、表示領域11に対する、ルート設定アプリケーションの実行を終了する終了指示操作をタッチパネル140が検出すると、制御部100は、ルート設定アプリケーションの実行を終了する。これにより、電子機器1はルート設定モードでの動作を終了する。
また、ステップs4〜s7までの処理が新たに実行され、不揮発性メモリ103bに新たなルート情報320が記録される場合には、不揮発性メモリ103b内の古いルート情報320は例えば削除される。
電子機器1にルートが設定される場合にユーザが電子機器1を移動させる方法は図4の例には限られない。例えば、電子機器1を持つユーザが徒歩あるいは車で移動したルートが電子機器1に設定されてもよい。
また、電子機器1が動画を撮影せずに移動したルートが、電子機器1に設定されてもよい。図9はこの場合の電子機器1の動作の一例を示すフローチャートである。図9に示されるように、ステップs11において、表示領域11に対する、ルート設定アプリケーションの実行を指示する実行指示操作をタッチパネル140が検出すると、ステップs12において、制御部100は、不揮発性メモリ103b内のルート設定アプリケーションを起動する。
次にステップs13において、表示領域11に対する、ルート設定の開始を指示するルート設定開始指示操作をタッチパネル140が検出すると、ステップs14において、ルート設定部401は、GPS受信機220で取得される機器位置の不揮発性メモリ103bへの記録を開始する。ルート設定部401は、例えば、所定タイミングごとに、GPS受信機220から機器位置を取得し、取得した機器位置を不揮発性メモリ103bに記憶する。ルート設定部401は、後述のルート設定終了指示操作が表示領域11に対して行われるまで、この処理を継続する。
その後、ステップs15において、表示領域11に対する、ルート設定の終了を指示するルート設定終了指示操作をタッチパネル140が検出すると、ステップs16において、ルート設定部401は、機器位置の不揮発性メモリ103bへの記録を終了する。これにより、電子機器1にはルートが設定され、不揮発性メモリ103bには複数の機器位置を含むルート情報320が記録される。ステップs16では、ルート設定部401は、設定ルート長を算出し、算出した設定ルート長をルート情報320に含めて不揮発性メモリ103bに記録する。
その後、ステップs13が再度実行されるとステップs14が実行され、その後、電子機器1は同様に動作する。
以上のように電子機器1が動作することによって、タッチパネル140がルート設定開始指示操作を検出してからルート設定終了指示操作を検出するまでに電子機器1が移動したルートが、電子機器1に設定される。電子機器1に設定された設定ルートは、タッチパネル140がルート設定開始指示操作を検出してからルート設定終了指示操作を検出するまでに不揮発性メモリ103bに記録された複数の機器位置によって表される。つまり、タッチパネル140がルート設定開始指示操作を検出してからルート設定終了指示操作を検出するまでに不揮発性メモリ103bに記録された複数の機器位置を含むルート情報320が不揮発性メモリ103b内に生成される。ステップs13〜s16までの処理が新たに実行され、不揮発性メモリ103bに新たなルート情報320が記録される場合に、不揮発性メモリ103b内の古いルート情報320は例えば削除される。
<撮影計測モードについて>
図10は、撮影計測モードの電子機器1の制御部100に形成される機能ブロックの一例を示す図である。不揮発性メモリ103bに記憶される複数の制御プログラム103bbには、電子機器1が撮影計測モードで動作するための撮影計測アプリケーションが記憶されている。この撮影計測アプリケーションを制御部100が実行することによって、制御部100には、図10に示される複数の機能ブロックが形成される。
図10に示されるように、撮影計測アプリケーションを実行している制御部100は、機能ブロックとして、加速度算出部411、速さ算出部412、移動距離算出部413、距離差算出部414、経過時間算出部415、時間差算出部416及び天気取得制御部417を備えている。なお、これらの機能ブロックのうちの一部あるいは全部が、その機能の実行にソフトウェアが不要なハードウェア回路で実現されてもよい。
加速度算出部411は、電子機器1の使用カメラが動画を撮影しているときに、加速度センサ210から出力される検出信号に基づいて、電子機器1の加速度の大きさ及び向きを求めることが可能である。電子機器1では、加速度センサ210及び加速度算出部411によって、電子機器1の加速度を取得することが可能な加速度取得部420が構成される。以後、特に説明が無い限り「加速度」と言えば電子機器1の加速度を意味する。
速さ算出部412は、加速度算出部411で求められる加速度の大きさに基づいて、電子機器1の速さを算出することが可能である。電子機器1では、加速度センサ210、加速度算出部411及び速さ算出部412によって、電子機器1の速さを取得することが可能な速さ取得部421が構成される。以後、特に説明が無い限り「速さ」と言えば電子機器1の速さを意味する。
移動距離算出部413は、GPS受信機220で取得される機器位置に基づいて、ルート開始地点からの電子機器1の移動距離を所定のタイミングごとに求めることが可能である。電子機器1では、GPS受信機220及び移動距離算出部413によって、ルート開始地点からの電子機器1の移動距離を求めることが可能な移動距離取得部422が構成される。以後、特に説明が無い限り「移動距離」と言えば、ルート開始地点からの電子機器1の移動距離を意味する。
経過時間算出部415は、RTC150で得られる日時に基づいて、電子機器1がルート開始地点を出発してからの経過時間を所定タイミングごとに求めることが可能である。電子機器1では、RTC150及び経過時間算出部415によって、電子機器1がルート開始地点を出発してからの経過時間を所定タイミングごとに取得することが可能な経過時間取得部424が構成される。以後、特に説明が無い限り「経過時間」と言えば、電子機器1がルート開始地点を出発してからの経過時間を意味する。
天気取得制御部417は、無線通信部110を制御して、当該無線通信部110に天気情報を受信させることが可能である。無線通信部110は、天気取得制御部417による制御によって、例えば、天気情報を提供するウェブサーバ(以後、「天気サーバ」と呼ぶ)と基地局等を介して通信を行う。無線通信部110は、天気サーバと通信を行って、当該天気サーバから天気情報を受信する。無線通信部110は、天気サーバから天気情報を受信する場合には、GPS受信機220で得られる現在の機器位置を当該天気サーバに送信する。天気サーバは、電子機器1から受信した機器位置の現在の天気、現在の気温及び現在の湿度等を含む天気情報を、無線通信部110に送信する。無線通信部110が受信した天気情報は制御部100に入力される。これにより、天気取得制御部417は、現在の機器位置の現在の天気情報を取得することができる。電子機器1では、無線通信部110及び天気取得制御部417によって、機器位置の天気情報を取得することが可能な天気情報取得部426が構成される。
距離差算出部414は、移動距離算出部413で算出される移動距離と、不揮発性メモリ103bにおいて基準動画300Rに対応付けられている基準付帯情報310Rに含まれる移動距離との差を、所定タイミングごとに算出することが可能である。電子機器1では、GPS受信機220、移動距離算出部413及び距離差算出部414によって、移動距離の差を取得することが可能な距離差取得部423が構成される。
時間差算出部416は、経過時間算出部415で算出される経過時間と、不揮発性メモリ103bにおいて基準動画300Rに対応付けられている基準付帯情報310Rに含まれる経過時間との差を、所定タイミングごとに算出することが可能である。電子機器1では、RTC150、経過時間算出部415及び時間差算出部416によって、経過時間の差を取得することが可能な時間差取得部425が構成される。
本例では、撮影計測モードにおいて、動画の撮影中に、GPS受信機220、加速度取得部420、速さ取得部421、移動距離取得部422、距離差取得部423、経過時間取得部424、時間差取得部425及び天気情報取得部426が取得する情報が付帯情報310となる。そして、取得された付帯情報310のうち、GPS受信機220、加速度取得部420、速さ取得部421、移動距離取得部422、経過時間取得部424及び天気情報取得部426でそれぞれ取得される機器位置、加速度、速さ、移動距離、経過時間及び天気情報が、動画に対応付けられて不揮発性メモリ103bに記憶される(図5参照)。
図11は撮影計測モードの電子機器1の動作の一例を示すフローチャートである。図11に示されるように、ステップs21において、表示領域11に対する、撮影計測アプリケーションの実行を指示する実行指示操作をタッチパネル140が検出すると、ステップs22において、制御部100は、不揮発性メモリ103b内の撮影計測アプリケーションを起動する。これにより、電子機器1は撮影計測モードでの動作を開始する。
次にステップs23において、表示部120は、制御部100による制御によって、使用カメラで撮影されるスルー画像を表示する。その後、ステップs24において、表示領域11に対する、動画撮影及び情報計測(情報取得)の開始の準備を指示する準備指示操作をタッチパネル140が検出すると、制御部100はステップs25を実行する。
ステップs25では、制御部100は、GPS受信機220で取得される現在の機器位置が、設定ルートのルート開始地点に一致するか否かを判定する。制御部100は、現在の機器位置がルート開始位置に一致すると判定するまで、ステップs25を繰り返し実行する。
ステップs25において、現在の機器位置がルート開始地点に一致すると判定されると、ステップs26において、電子機器1は、動画の撮影及び表示を開始するとともに、付帯情報の取得及び表示を開始する。そして、電子機器1は、後述のステップs29が実行されるまで、動画の撮影及び表示と、付帯情報の取得及び表示とを継続する。以下に、動画の撮影及び表示と、付帯情報の取得及び表示とについて詳細に説明する。
ステップs26において、制御部100は、使用カメラに動画の撮影を開始させる。使用カメラで撮影される動画は不揮発性メモリ103bに記録される。表示部120は、ステップs29が実行されるまで、使用カメラで撮影される動画をリアルタイムに表示する。表示部120は、使用カメラで順次撮影されるフレーム画像を所定のフレームレートで順次表示する。
また、使用カメラでフレーム画像が撮影されるたびに、当該フレーム画像が撮影される際の機器位置、加速度、速さ、移動距離及び経過時間を、GPS受信機220、加速度取得部420、速さ取得部421、移動距離取得部422及び経過時間取得部424がそれぞれ取得する。そして、制御部100は、各フレーム画像と、当該フレーム画像の撮影時の機器位置、加速度、速さ、移動距離及び経過時間とを互いに対応付けて不揮発性メモリ103bに記録する。図12は、撮影計測モードで撮影される動画300の各フレーム画像301に対して、当該フレーム画像301の撮影時の機器位置311、加速度312、速さ313、移動距離314及び経過時間315が対応付けられている様子を示す図である。なお、ベストタイム動画300Rのフレーム画像301であるベストタイムフレーム画像を「ベストタイムフレーム画像301R」と呼ぶことがある。
表示部120は、ステップs29が実行されるまで、電子機器1でフレーム画像ごとに取得される機器位置、加速度、速さ、移動距離及び経過時間をリアルタイムに表示する。具体的には、表示部120は、使用カメラで撮影される各フレーム画像301について、当該フレーム画像301とともに、当該フレーム画像301の撮影時の機器位置311、加速度312、速さ313、移動距離314及び経過時間315を表示する。揮発性メモリ103aには、フレーム画像301とともに、当該フレーム画像301の撮影時の機器位置311、加速度312、速さ313、移動距離314及び経過時間315が一時的に記憶される。制御部100が、揮発性メモリ103aから、フレーム画像と、当該フレーム画像301の撮影時の機器位置311、加速度312、速さ313、移動距離314及び経過時間315とを読み出して表示部120に表示させる。
また、天気情報取得部426は、使用カメラで動画が撮影されている際の天気情報を取得する。天気情報取得部426は、例えば、使用カメラで動画の撮影が開始された直後に一度だけ天気情報を取得する。制御部100は、天気情報取得部426で取得された天気情報と、使用カメラで撮影される動画300とを互いに対応付けて不揮発性メモリ103bに記録する。したがって、本例では、動画300を構成する各フレーム画像301に対しては、当該動画300の撮影開始直後に取得された天気情報が対応付けられると言える。表示部120は、使用カメラで動画300が撮影されている間、天気情報取得部426で取得された天気情報を表示する。揮発性メモリ103aには、天気情報取得部426で取得された天気情報が一時的に記憶される。制御部100は、揮発性メモリ103aから天気情報を読み出して表示部120に表示させる。
また、距離差取得部423は、フレーム画像が撮影されるたびに、当該フレーム画像の撮影時の移動距離と、当該フレーム画像の撮影時の経過時間と同じ経過時間が対応付けられているベストタイムフレーム画像に対応付けられている移動距離との差を、移動距離差として取得する。移動距離差は、現在動画を撮影している電子機器1についての現在の経過時間と同じ経過時間での、ベストタイム動画300Rの撮影中の移動距離と、電子機器1の現在の移動距離との差を示している。距離差取得部423は、例えば、フレーム画像の撮影時の経過時間と同じ経過時間が対応付けられているベストタイムフレーム画像に対応付けられている移動距離から、当該フレーム画像の撮影時の移動距離を差し引いた値を移動距離差として取得する。したがって、現在の経過時間と同じ経過時間での、ベストタイム動画300Rの撮影中の移動距離が、現在の移動距離よりも大きければ、移動距離差の符号はプラスとなり、その逆であれば、移動距離差の符号はマイナスとなる。
表示部120は、ステップs29が実行されるまで、距離差取得部423でフレーム画像ごとに取得される移動距離差をリアルタイムに表示する。具体的には、表示部120は、各フレーム画像301について、当該フレーム画像301とともに、当該フレーム画像301に対応する移動距離差を表示する。揮発性メモリ103aには、フレーム画像301とともに、当該フレーム画像301に対応する移動距離差が一時的に記憶される。制御部100は、揮発性メモリ103aから、フレーム画像301と、当該フレーム画像301に対応する移動距離差とを読み出して表示部120に表示させる。
また、時間差取得部425は、フレーム画像が撮影されるたびに、当該フレーム画像の撮影時の経過時間と、当該フレーム画像の撮影時の移動距離と同じ移動距離が対応付けられているベストタイムフレーム画像に対応付けられている経過時間との差を経過時間差として取得する。経過時間差は、現在動画を撮影している電子機器1についての現在の移動距離と同じ移動距離での、ベストタイム動画300Rの撮影中の経過時間と、電子機器1の現在の経過時間との差を示している。時間差取得部425は、例えば、フレーム画像の撮影時の移動距離と同じ移動距離が対応づけられているフレーム画像に対応付けられている経過時間を、当該フレーム画像の撮影時の経過時間から差し引いた値を経過時間差として取得する。したがって、現在の経過時間が、現在の移動距離と同じ移動距離での、ベストタイム動画300Rの撮影中の経過時間よりも大きければ、経過時間差の符号はプラスとなり、その逆であれば、経過時間差の符号はマイナスとなる。
表示部120は、ステップs29が実行されるまで、時間差取得部425でフレーム画像ごとに取得される経過時間差をリアルタイムに表示する。具体的には、表示部120は、各フレーム画像301について、当該フレーム画像301とともに、当該フレーム画像301に対応する経過時間差を表示する。揮発性メモリ103aには、フレーム画像301とともに、当該フレーム画像301に対応する経過時間差が一時的に記憶される。制御部100は、揮発性メモリ103aから、フレーム画像301と、当該フレーム画像301に対応する経過時間差とを読み出して表示部120に表示させる。
また表示部120は、ステップs29が実行されるまで、使用カメラで撮影される各フレーム画像301について、当該フレーム画像301の撮影時の経過時間と同じ経過時間が対応付けられているベストタイムフレーム画像に対応付けられている機器位置を表すための所定の画像を、当該フレーム画像301とともに表示する。以後、当該所定の画像を「位置表示用画像」と呼ぶ。
図13は動画撮影中の撮影計測モードの電子機器1の表示例を示す図である。図13には、上述の図4の例のように、ユーザが自転車に乗りながら電子機器1に動画を撮影させる場合の当該電子機器1の表示例が示されている。図13の例では、例えば、電子機器1はユーザの体(例えば頭)に固定されており、自転車に乗るユーザの進行方向と、使用カメラのレンズの向きとが一致している。
図13に示されるように、表示部120は、使用カメラで撮影中の動画300と、動画300の撮影と並行して取得される付帯情報とを含む撮影中画面500を表示領域11に表示する。制御部100は、撮影中画面500を示す画像データを生成し、当該画像データに基づいて表示部120を制御することによって、表示部120に撮影中画面500を表示させる。
撮影中画面500には、撮影中の動画300以外にも、第1部分画面510、第2部分画面520及び第3部分画面530が示される。さらに、撮影中画面500には、位置表示用画像540と、後述する移動距離差情報541及び経過時間差情報542とが示される。撮影中画面500においては、第1部分画面510、第2部分画面520、第3部分画面530、位置表示用画像540、移動距離差情報541及び経過時間差情報542は、撮影中の動画300に重ねて示される。
第1部分画面510には、撮影中画面500に現在示されるフレーム画像301の撮影時の経過時間を示すアナログ式の時計511が含まれる。時計511には秒針511aと分針511bとが含まれる。フレーム画像は撮影されてすぐに表示されることから、時計511は現在の経過時間を示すとも言える。
また第1部分画面510には、撮影中画面500に現在示されるフレーム画像301の撮影時の速さを数字で示す速さ情報512と、当該速さを示すアナログ式のスピードメータ513とが含まれる。速さ情報512及びスピードメータ513は現在の速さを示すとも言える。
また第1部分画面510には、撮影中画面500に現在示されるフレーム画像301の撮影時の移動距離を示す移動距離情報514が含まれている。移動距離情報514は現在の移動距離を示すとも言える。移動距離情報514には、不揮発性メモリ103b内のルート情報320に含まれる設定ルート長を示す横軸514aが含まれている。横軸514aの左端には、移動距離が零であること示す目盛514bが示されている。目盛514bの下側には、ルート開始地点を示す、Sという文字514dが示されている。横軸514aの右端には、移動距離が設定ルート長と同じであることを示す目盛514cが示されている。目盛514cの下側には、ルート終了地点を示す、Gという文字514eが示されている。文字514eの右側には、設定ルート長を数字で示すルート長情報514fが示されている。また移動距離情報514には、移動距離に応じて横軸514a上を移動する三角形のマーク514gが含まれている。横軸514a上でのマーク514gの位置が、現在の移動距離を示している。マーク514gの下側には、現在の移動距離を数字で示す情報514hが示されている。
第2部分画面520は、撮影中画面500に現在示されるフレーム画像301の撮影時の加速度を示す画面である。第2部分画面520は、現在の加速度を示す画面であるとも言える。第2部分画面520には、現在の加速度の大きさを数字で示す情報521が含まれている。また第2部分画面520には、現在の加速度の大きさと向きを示すグラフ522が含まれている。グラフ522には、同心円状に配置された、直径が異なる2つの円523a,523bが含まれる。またグラフ522には、円523a,523bの中心523cを通る縦軸524a及び横軸524bが含まれる。縦軸524aはx軸方向の加速度を示し、横軸524bはy軸方向の加速度を示す。そして、グラフ522には、現在の加速度を示す丸形のマーク525が示されている。マーク525と中心523cとの距離が、現在の加速度の大きさを示す。中心523cからマーク525へ向かう向きが、現在の加速度の向きを示す。またグラフ522には、加速度の履歴を示す履歴線526で示されている。
第3部分画面530は、動画300の撮影中の天気情報を示す。第3部分画面530は、現在の天気情報を示す画面であるとも言える。第3部分画面530には、天気情報取得部426で取得された天気情報に含まれる天気を示す図形531が含まれている。図13には、晴れを示す図形531が示されている。また第3部分画面530には、天気情報取得部426で取得された天気情報に含まれる気温を数字で示す気温情報532と、当該天気情報に含まれる湿度を数字で示す湿度情報533とが含まれている。
撮影中画面500中での位置表示用画像540の位置は、撮影中画面500に現在示されるフレーム画像301の撮影時の経過時間と同じ経過時間に対応付けられているベストタイムフレーム画像に対応付けられている機器位置に応じて変化する。位置表示用画像540の位置は、現在の経過時間と同じ経過時間が対応付けられているベストタイムフレーム画像に対応付けられている機器位置に応じて変化するとも言える。以後、撮影中画面500に現在示されるフレーム画像301の撮影時の経過時間と同じ経過時間に対応付けられているベストタイムフレーム画像に対応付けられている機器位置、言い換えれば、現在の経過時間と同じ経過時間が対応付けられているベストタイムフレーム画像に対応付けられている機器位置を、「ベストタイム対応機器位置」と呼ぶことがある。
位置表示用画像540は、例えば、人の分身を示すキャラクタ画像である。このキャラクタ画像はアバター画像とも呼ばれる。位置表示用画像540は、電子機器1のユーザの分身を示すキャラクタ画像であってもよいし、他の人の分身を示すキャラクタ画像であってもよい。また。位置表示用画像540は、人が写る画像であってもよい。この場合には、位置表示用画像540は、電子機器1のユーザが写る画像であってもよいし、他の人が写る画像であってもよい。
位置表示用画像540のすぐ下側には、移動距離差情報541及び経過時間差情報542が示される。移動距離差情報541は、撮影中画面500に現在示されるフレーム画像301の撮影時の移動距離差を数字で示す情報である。移動距離差情報541は、現在の移動距離差を数字で示す情報であると言える。経過時間差情報542は、撮影中画面500に現在示されるフレーム画像301の撮影時の経過時間差を数字で示す情報である。経過時間差情報542は、現在の経過時間差を数字で示す情報であると言える。
本例では、撮影中画面500に現在示されるフレーム画像301の撮影時の機器位置と、ベストタイム対応機器位置との関係が分かるように、位置表示用画像540が当該フレーム画像301に重ねて表示される。つまり、現在の機器位置と、ベストタイム対応機器位置との関係が分かるように、位置表示用画像540が当該フレーム画像301に重ねて表示される。
電子機器1では、例えば、撮影中画面500の中心500cが、当該撮影中画面500に現在示されるフレーム画像301の撮影時の機器位置、つまり現在の機器位置と見なされる。そして、設定ルート上において、ベストタイム対応機器位置が、現在の機器位置よりも先に進んでいれば、位置表示用画像540は、撮影中画面500において中心500cよりも上側に示される。言い換えれば、設定ルート上において、ベストタイム対応機器位置が、現在の機器位置よりもルート終了地点に近ければ、位置表示用画像540は、撮影中画面500において中心500cよりも上側に示される。図13には、設定ルート上において、ベストタイム対応機器位置が、現在の機器位置よりも先に進んでいる場合の撮影中画面500が示されている。図13の例では、位置表示用画像540は、撮影中画面500において、中心500cの真上よりも左側にずれて示されているが、中心500cの真上に示されてもよいし、中心500cの真上よりも右側にずれて示されてもよい。
一方で、設定ルート上において、ベストタイム対応機器位置が、現在の機器位置よりも、後ろに存在すれば、位置表示用画像540は、撮影中画面500において中心500cよりも下側に示される。言い換えれば、設定ルート上において、ベストタイム対応機器位置が、現在の機器位置よりも、ルート開始地点に近ければ、位置表示用画像540は、撮影中画面500において中心500cよりも下側に示される。
設定ルート上において、ベストタイム対応機器位置が、現在の機器位置と一致する場合には、位置表示用画像540は、撮影中画面500の左右方向に沿って延びる、中心500cを通る中心線上に示される。
このように、位置表示用画像540の位置は、撮影中の動画300上において、ベストタイム対応機器位置に応じて変化する。これにより、ベストタイム対応機器位置と、現在の機器位置との関係を理解することができる。
以上のように、撮影中画面500は、撮影中の動画300と、当該動画300の撮影中に取得される付帯情報310と、ベストタイム付帯情報310Rとに基づいて、表示される。
表示部120は、ステップs29が実行されるまで、フレーム画像301が撮影されるたびに撮影中画面500を更新して、撮影中の動画300と、動画300の撮影と並行して順次取得される付帯情報とをリアルタイムに表示する。
動画を撮影しながら設定ルート上を移動する電子機器1が、図13に示される撮影中画面500を表示することによって、ユーザは設定ルート上を移動している際に様々な情報を確認することができる。例えば、ユーザは、第1部分画面510の時計511を参照することによって、電子機器1がルート開始地点を出発してからどの程度の時間が経過したかを確認することができる。言い換えれば、ユーザは、時計511を参照することによって、自分がルート開始地点を出発してからどの程度の時間が経過したかを確認することができる。
またユーザは、第1部分画面510の速さ情報512及びスピードメータ513を参照することによって、電子機器1が現在どの程度の速さで移動しているか確認することができる。言い換えれば、ユーザは、速さ情報512及びスピードメータ513を参照することによって、自分が現在どの程度の速さで進んでいるかを確認することができる。
またユーザは、第1部分画面510の移動距離情報514を参照することによって、電子機器1がルート開始地点を出発してからどの程度の距離を現在進んでいるかを確認することができる。言い換えれば、ユーザは、移動距離情報514を参照することによって、自分がルート開始地点を出発してからどの程度の距離を現在進んでいるかを確認することができる。特に、図13の例のように移動距離情報514が表示される場合には、ユーザは、現在地点からルート終了地点までの距離を把握することができる。
またユーザは、第2部分画面520を参照することによって、電子機器1の加速度が現在どのようになっているかを確認することができる。言い換えれば、ユーザは、第2部分画面520を参照することによって、自身に対してかかる加速度が現在どのようになっているかを確認することができる。特に、図13の例のように、履歴線526を含む第2部分画面520が表示される場合には、ユーザは、電子機器1が設定ルート上を移動している間に加速度がどのように変化したかを把握することができる。
またユーザは、第3部分画面530を参照することによって、現在の天気、気温及び湿度を把握することができる。
またユーザは、位置表示用画像540の位置を確認することによって、電子機器1の現在の位置と、ベストタイム動画300Rの撮影時における、同じ経過時間での電子機器1の位置との関係を把握することができる。言い換えれば、ユーザは、位置表示用画像540の位置を確認することによって、当該ユーザの現在の位置と、ベストタイム動画300Rの撮影時における、同じ経過時間での当該ユーザの位置との関係を把握することができる。よって、ユーザは、設定ルート上を移動する電子機器1が、ベストタイム動画300Rの撮影時よりも進んでいるかどうかを把握することができる。言い換えれば、設定ルート上を移動するユーザは、ベストタイム動画300Rの撮影時よりも進んでいるかどうかを把握することができる。
またユーザは、移動距離差情報541を参照することによって、電子機器1の現在の位置と、ベストタイム動画300Rの撮影時における、同じ経過時間での電子機器1の位置との差を把握することができる。言い換えれば、ユーザは、移動距離差情報541を参照することによって、当該ユーザの現在の位置と、ベストタイム動画300Rの撮影時における、同じ経過時間での当該ユーザの位置との差を把握することができる。よって、ユーザは、設定ルート上を移動する電子機器1が、ベストタイム動画300Rの撮影時よりも進んでいるかどうかを把握することができる。
またユーザは、経過時間差情報542を参照することによって、電子機器1がルート開始地点を出発してからの経過時間と、ベストタイム動画300Rの撮影時における、同じ移動距離での経過時間との差を把握することができる。言い換えれば、設定ルートを移動しているユーザは、経過時間差情報542を参照することによって、当該ユーザがルート開始地点を出発してからの経過時間と、ベストタイム動画300Rの撮影時における、同じ移動距離での経過時間との差を把握することができる。よって、ユーザは、設定ルート上を移動する電子機器1が、ベストタイム動画300Rの撮影時よりも進んでいるかどうかを把握することができる。
図11に戻って、ステップs26において、動画300の撮影及び表示が開始されるとともに、付帯情報の取得及び表示が開始されると、ステップs27において、制御部100は、現在の機器位置が設定ルートからはずれたか否かを判定する。ステップs27において、現在の機器位置が設定ルートからはずれていると判定されると、ステップs29が実行される。一方で、ステップs27において、現在の機器位置が設定ルートからはずれていないと判定されると、ステップs28において、制御部100は、現在の機器位置がルート終了位置に一致するか否かを判定する。
ステップs28において、現在の機器位置がルート終了地点に一致すると判定されるとステップs29が実行される。一方で、ステップs28において、現在の機器位置がルート終了地点に一致しないと判定されると、ステップs27が再度実行される。その後、電子機器1は同様に動作する。
ステップs29では、電子機器1は、動画300の撮影を終了するとともに、ステップs26で開始した付帯情報の取得を終了する。ステップs28において機器位置がルート終了地点に一致すると判定された直後に実行されるステップs29では、制御部100は、撮影された動画300において最後に撮影されたフレーム画像301に対応付けられている経過時間を、電子機器1がルート開始地点からルート終了地点までに移動するのにかかった移動所要時間(総移動時間)に設定する。
ステップs29の後、ステップs30において基準動画更新処理が行われる。基準動画更新処理では、制御部100が、不揮発性メモリ103bに記憶されている複数の動画300のうち、それに対応付けられている付帯情報310に含まれる移動所要時間が最小である動画300を特定する。そして、制御部100は、特定した動画300を新たな基準動画(ベストタイム動画)300Rに設定する。なお、新たな基準動画300Rと前の基準動画300Rとは同じ動画300であることもある。
ステップs30において基準動画更新処理が実行されると、ステップs23が実行されて、表示部120にスルー画像が表示される。以後、電子機器1は同様に動作する。
なお、電子機器1が撮影計測モードで動作している場合に、表示領域11に対する、撮影計測アプリケーションの実行を終了する終了指示操作をタッチパネル140が検出すると、制御部100は、撮影計測アプリケーションの実行を終了する。これにより、電子機器1は撮影計測モードでの動作を終了する。
以上のように、撮影計測モードでは、設定ルート上を移動する電子機器1がルート開始地点からルート終了地点までに移動するのにかかった移動所要時間が算出される。言い換えれば、撮影計測モードでは、設定ルート上を移動するユーザがルート開始地点からルート終了地点までに移動するのにかかった移動所要時間が算出される。そして、対応付けられている移動所要時間が最小である動画300がベストタイム動画300Rに設定される。したがって、撮影計測モードは、タイムアタックモードであるとも言える。
上記の例では、電子機器1が自らルート情報320を生成していたが、他の装置で作成されたルート情報320が不揮発性メモリ103bに記録されてもよい。つまり、電子機器1に対して他の装置がルートを設定してもよい。
また上記の例では、天気情報取得部426は、動画300の撮影開始直後に1度だけ天気情報を取得していたが、動画300の撮影中において、所定タイミングごとに、現在の機器位置の天気情報を取得してもよい。この場合には、表示部120は、最新の天気情報が取得されるたびに、取得された最新の天気情報を撮影中画面500の第3部分画面530に表示する。これにより、ユーザは、現在の位置の最新の天気情報を適切に確認することができる。
また上記の例では、ステップs27において機器位置が設定ルートからはずれたと判定されると、ステップs29が実行されていたが、ステップs27は実行されなくてもよい。この場合には、図14に示されるように、ステップs26の後にステップs28が実行される。そして、ステップs28は、機器位置がルート終了地点に一致すると判定されるまで繰り返し実行される。
また図15に示されるように、ステップs24,s25の替りにステップs31が実行されてもよい。ステップs31において、表示領域11に対する、動画の撮影及び表示の開始と付帯情報の取得及び表示の開始を指示する開始指示操作がタッチパネル140で検出されると、制御部100は、ステップs26を実行する。なお、図14に示されるフローチャートにおいても、ステップs24,s25の替りにステップs31が実行されてもよい。
また図16に示されるように、ステップs28が実行されなくてもよい。この場合には、ステップs27は、機器位置が設定ルートからはずれたと判定されるまで繰り返し実行される。そして、ステップs27において、機器位置が設定ルートからはずれたと判定されるとステップs29が実行される。また、ステップs26の後に、ステップs32において、表示領域11に対する、動画の撮影及び付帯情報の取得の終了を指示する終了指示操作がタッチパネル140で検出されると、制御部100は、ステップs29を実行する。ステップs32の直後のステップs29では、制御部100は、撮影された動画300において、最後に撮影されたフレーム画像301に対応付けられている経過時間を移動所要時間に設定する。なお、図14,15に示されるフローチャートにおいても、図16と同様に、ステップs28が実行されず、ステップs32が実行されるとステップs29が実行されてもよい。
以上のように、撮影計測モードでは、表示部120は、動画300を表示しているときに、移動距離差情報541を表示している。移動距離差情報541は、表示している動画300の撮影中に得られた移動距離と、基準動画300Rの撮影中に得られた移動距離との差を示している。したがって、移動距離差情報541が表示されることによって、ユーザは、表示している動画300の撮影中に得られた移動距離と、基準動画300Rの撮影中に得られた移動距離との関係が分かるようになる。
また撮影計測モードでは、表示部120は、動画300を表示しているときに、経過時間差情報542を表示している。経過時間差情報542は、表示している動画300の撮影中に得られた経過時間と、基準動画300Rの撮影中に得られた経過時間との差を示している。したがって、経過時間差情報542が表示されることによって、ユーザは、表示している動画300の撮影中に得られた経過時間と、基準動画300Rの撮影中に得られた経過時間との関係が分かるようになる。
また撮影計測モードでは、表示部120は、動画300を表示しているときに、その位置が基準動画300Rの撮影中に得られた機器位置に応じて変化する位置表示用画像540を、当該動画300に重ねて表示する。したがって、動画300の撮影中に得られた機器位置と、基準動画300Rの撮影中に得られた機器位置との関係が分かるようになる。
このように、撮影計測モードの電子機器1では、表示部120は、動画300を表示しているときに、当該動画300の撮影中に得られた情報と、基準動画300Rの撮影中に得られた情報との関係が分かるような関係特定表示を行っていると言える。このような関係特定表示が行われることにより、ユーザは、表示している動画300の撮影中に得られた情報と、基準動画300Rの撮影中に得られた情報との関係を容易に把握することができる。よって、電子機器1の利便性が向上する。
また図11等のように、機器位置がルート開始地点に一致すると、動画300の撮影が自動的に開始する場合には、電子機器1の利便性がさらに向上する。
また図11等のように、動画300の撮影開始後、機器位置がルート終了地点に一致すると、動画300の撮影が自動的に終了する場合には、電子機器1の利便性がさらに向上する。
また図11等のように、動画300の撮影開始後、機器位置が設定ルートからはずれると、動画300の撮影が自動的に終了する場合には、電子機器1の利便性がさらに向上する。
<各種変形例>
以下に電子機器1の各種変形例について説明する。
<第1変形例>
本変形例では、表示部120は、撮影済みの動画300を再生しているときに、当該動画300の撮影中に取得された付帯情報310を表示する。
不揮発性メモリ103bには、動画300の再生を行うための再生アプリケーションが記憶されている。制御部100が再生アプリケーションを実行すると、図17に示されるように、制御部100には、機能ブロックとして、距離差取得部430及び時間差取得部431が形成される。
距離差取得部430は、再生対象の動画300に対応付けられている移動距離と、現在のベストタイム動画300Rに対応付けられている移動距離との差を求める。具体的には、距離差取得部430は、再生対象の動画300のフレーム画像が再生されるたびに、当該フレーム画像に対応付けられている移動距離と、当該フレーム画像に対応付けられている経過時間と同じ経過時間が対応付けられているベストタイムフレーム画像に対応付けられている移動距離との差を、移動距離差(「第2移動距離差」と呼ぶ)として取得する。距離差取得部430は、例えば、再生対象の動画300のフレーム画像に対応付けられている経過時間と同じ経過時間が対応付けられているベストタイムフレーム画像に対応付けられている移動距離から、当該フレーム画像に対応付けられている移動距離を差し引いた値を第2移動距離差として取得する。距離差取得部430は、再生対象の動画300のフレーム画像ごとに第2移動距離差を取得する。
時間差取得部431は、再生対象の動画300に対応付けられている経過時間と、現在のベストタイム動画300Rに対応付けられている経過時間との差を求める。具体的には、時間差取得部431は、再生対象の動画300のフレーム画像が再生されるたびに、当該フレーム画像に対応付けられている経過時間と、当該フレーム画像に対応付けられている移動距離と同じ移動距離が対応付けられているベストタイムフレーム画像に対応付けられている経過時間との差を、経過時間差(「第2経過時間差」と呼ぶ)として取得する。時間差取得部431は、例えば、再生対象の動画300のフレーム画像に対応付けられている移動距離と同じ移動距離が対応づけられているベストタイムフレーム画像に対応付けられている経過時間を、当該フレーム画像に対応付けられている経過時間から差し引いた値を第2経過時間差として取得する。時間差取得部431は、再生対象の動画300のフレーム画像ごとに第2経過時間差を取得する。
図18は本変形例に係る電子機器1の動作の一例を示すフローチャートである。図18に示されるように、ステップs41において、表示領域11に対する、再生アプリケーションの実行を指示する実行指示操作をタッチパネル140が検出すると、ステップs42において、制御部100は、不揮発性メモリ103b内の再生アプリケーションを起動する。これにより、電子機器1は、動画を再生する再生モードでの動作を開始する。
次にステップs43において、表示領域11に対する、再生対象の動画300を選択する選択操作をタッチパネル140が検出すると、制御部100は、当該選択操作によって選択された動画300を再生対象の動画300に決定する。これにより、ユーザによって指定された動画300が選択対象となる。
その後、ステップs44において、表示領域11に対する、再生対象の動画300の再生を指示する再生指示操作をタッチパネル140が検出すると、ステップs45において、表示部120は、不揮発性メモリ103b内の再生対象の動画300の再生を開始する。また表示部120は、再生対象の動画300を再生しているとき、当該動画300に対応付けられている付帯情報310と、距離差取得部430で取得される第2移動距離差と、時間差取得部431で取得される第2経過時間差とを表示する。
図19は動画300の再生中に表示部120に表示される再生画面600の一例を示す図である。表示部120は、動画300を再生しているとき、上述の図13に示される撮影中画面500と同様の再生画面600を表示する。
図19に示されるように、再生画面600には、再生中の動画300以外にも、第1部分画面610、第2部分画面620及び第3部分画面630が示される。さらに、再生画面600には、位置表示用画像640、移動距離差情報641及び経過時間差情報642が示される。再生画面600においては、第1部分画面610、第2部分画面620、第3部分画面630、位置表示用画像640、移動距離差情報641及び経過時間差情報642は、再生中の動画300に重ねて示される。
第1部分画面610には、再生画面600に現在示されるフレーム画像301(再生中のフレーム画像301)に対応付けられている経過時間を示すアナログ式の時計611が含まれる。時計611には秒針611aと分針611bとが含まれる。時計611は、再生中のフレーム画像301の撮影時の経過時間を示していると言える。
また第1部分画面610には、再生画面600に現在示されるフレーム画像301に対応付けられている速さを数字で示す速さ情報612と、当該速さを示すアナログ式のスピードメータ613とが含まれる。速さ情報612及びスピードメータ613は、再生中のフレーム画像301の撮影時の速さを示していると言える。
また第1部分画面610には、再生画面600に現在示されるフレーム画像301に対応付けられている移動距離を示す移動距離情報614が含まれている。移動距離情報614は、再生中のフレーム画像301の撮影時の移動距離を示していると言える。移動距離情報614に含まれる横軸614a、目盛614b,614c、文字614d,614e、ルート長情報614fは、図13に示される横軸514a、目盛514b,514c、文字514d,514e、ルート長情報514fとそれぞれ同様である、移動距離情報614には、再生画面600に示されるフレーム画像301に対応付けられている移動距離に応じて横軸614a上を移動する三角形のマーク614gが含まれている。横軸614a上でのマーク614gの位置が、再生中のフレーム画像301に対応付けられている移動距離を示している。マーク614gの下側には、再生中のフレーム画像301に対応付けられている移動距離を数字で示す情報614hが示されている。
第2部分画面620は、再生画面600に現在示されるフレーム画像301に対応付けられている加速度を示す画面である。第2部分画面520は、再生中のフレーム画像301の撮影時の加速度を示す画面であるとも言える。第2部分画面620には、再生中のフレーム画像301に対応付けられている加速度の大きさを数字で示す情報621が含まれている。また第2部分画面620には、再生中のフレーム画像301に対応付けられている加速度の大きさと向きを示すグラフ622が含まれている。グラフ622に含まれる円623a,623b、中心623c、縦軸624a、横軸624b、マーク625、履歴線626は、図13に示されるグラフ522に含まれる円523a,523b、中心523c、縦軸524a、横軸524b、マーク525、履歴線526とそれぞれ同様である。
第3部分画面630は、再生中の動画300に対応付けられている天気情報を示す。第3部分画面630は、再生中の動画300の撮影時の天気情報を示す画面であるとも言える。第3部分画面630には、再生中の動画300に対応付けられている天気情報に含まれる天気を示す図形631が含まれている。また第3部分画面630には、再生中の動画300に対応付けられている天気情報に含まれる気温を数字で示す気温情報632と、当該天気情報に含まれる湿度を数字で示す湿度情報633とが含まれている。
再生画面600中での位置表示用画像640の位置は、再生画面600に現在示されるフレーム画像301に対応付けられている経過時間と同じ経過時間が対応付けられているベストタイムフレーム画像に対応付けられている機器位置に応じて変化する。位置表示用画像640の位置は、再生中のフレーム画像301の撮影時の経過時間と同じ経過時間が対応付けられているベストタイムフレーム画像に対応付けられている機器位置に応じて変化するとも言える。以後、再生画面600に現在示されるフレーム画像301に対応付けられている経過時間と同じ経過時間が対応付けられているベストタイムフレーム画像に対応付けられている機器位置を、「第2ベストタイム対応機器位置」と呼ぶことがある。
位置表示用画像640は、図13に示される位置表示用画像540と同様に、例えば、人の分身を示すキャラクタ画像である。位置表示用画像640は、電子機器1のユーザの分身を示すキャラクタ画像であってもよいし、他の人の分身を示すキャラクタ画像であってもよい。また。位置表示用画像640は、人が写る画像であってもよい。この場合には、位置表示用画像640は、電子機器1のユーザが写る画像であってもよいし、他の人が写る画像であってもよい。
位置表示用画像640のすぐ下側には、移動距離差情報641及び経過時間差情報642が示される。移動距離差情報641は、再生画面600に現在示されるフレーム画像301について距離差取得部430で取得された第2移動距離差を数字で示す情報である。経過時間差情報642は、再生画面600に現在示されるフレーム画像301について時間差取得部431で取得された第2経過時間差を数字で示す情報である。
本変形例では、再生画面600に現在示されるフレーム画像301に対応けられている機器位置と、第2ベストタイム対応機器位置との関係が分かるように、位置表示用画像640が当該フレーム画像301に重ねて表示される。つまり、再生中のフレーム画像301の撮影時の機器位置と、第2ベストタイム対応機器位置との関係が分かるように、位置表示用画像640が当該フレーム画像301に重ねて表示される。
電子機器1では、例えば、再生画面600の中心600cが、当該再生画面600に現在示されるフレーム画像301に対応付けられている機器位置と見なされる。言い換えれば、再生画面600の中心600cが、再生中のフレーム画像301の撮影時の機器位置と見なされる。そして、設定ルート上において、第2ベストタイム対応機器位置が、再生中のフレーム画像301の撮影時の機器位置よりも先に進んでいれば、位置表示用画像640は、再生画面600において中心600cよりも上側に示される。図19には、設定ルート上において、第2ベストタイム対応機器位置が、再生中のフレーム画像301の撮影時の機器位置よりも先に進んでいる場合の再生画面600が示されている。図19の例では、位置表示用画像640は、再生画面600において、中心600cの真上よりも左側にずれて示されているが、中心600cの真上に示されてもよいし、中心600cの真上よりも右側にずれて示されてもよい。
一方で、設定ルート上において、第2ベストタイム対応機器位置が、再生中のフレーム画像301の撮影時の機器位置よりも、後ろに存在すれば、位置表示用画像640は、再生画面600において中心600cよりも下側に示される。
設定ルート上において、第2ベストタイム対応機器位置が、再生中のフレーム画像301の撮影時の機器位置と一致する場合には、位置表示用画像640は、再生画面600の左右方向に沿って延びる、中心600cを通る中心線上に示される。
このように、位置表示用画像640の位置は、再生中の動画300上において、第2ベストタイム対応機器位置に応じて変化する。これにより、第2ベストタイム対応機器位置と、再生中のフレーム画像301の撮影時の機器位置との関係を理解することができる。
表示部120は、動画300の再生フレームレートに応じて再生画面600を更新することによって、動画300を再生するとともに、当該動画300に対応付けられている付帯情報310等を表示する。制御部100は、再生画面600を示す画像データを生成する。そして、制御部100は、生成した画像データに基づいて表示部120を制御することによって、表示部120に再生画面600を表示させる。
なお、表示部120は、再生対象の動画300の最後のフレーム画像301を表示すると、当該動画300の再生を停止する。また、タッチパネル140が、表示領域11に対する、動画300の再生停止を指示する再生停止操作を検出すると、表示部120は、動画300の再生を停止する。
以上のように、本変形例では、動画300の再生中に、図13に示される移動距離差情報541、経過時間差情報542及び位置表示用画像540と同様の移動距離差情報641、経過時間差情報642及び位置表示用画像640が表示される。したがって、再生モードにおいて、表示部120は、動画300を表示(再生)しているときに、当該動画300の撮影中に得られた情報と、基準動画300Rの撮影中に得られた情報との関係が分かるような関係特定表示を行っていると言える。この関係特定表示が行われることにより、ユーザは、再生中の動画300の撮影中に得られた情報と、基準動画300Rの撮影中に得られた情報との関係を容易に把握することができる。よって、電子機器1の利便性が向上する。
<第2変形例>
本変形例では、電子機器1は、撮影計測モードにおいて、撮影中の動画300と、ベストタイム動画300Rとを同時に表示することが可能である。本変形例では、撮影計測モードにおいて、撮影中の動画300及びベストタイム動画300Rのうち撮影中の動画300だけを表示する第1表示モードと、撮影計測モードにおいて、撮影中の動画300及びベストタイム動画300Rを同時に表示する第2表示モードとが存在する。第1表示モードでの電子機器1の動作は上記で述べた動作と同様であるため、以下では、第2表示モードについて詳細に説明する。
第2表示モードでは、表示部120は、使用カメラで撮影中の動画300を表示するとともに、ベストタイム動画300Rを再生する。表示部120は、撮影中の動画300を示す撮影中画面と、再生中のベストタイム動画300Rを示す再生画面とを同時に表示する。
電子機器1が第1表示モードで動作する場合に、表示領域11に対する、電子機器1の動作モードを第2表示モードに変更することを指示する第1モード変更指示操作をタッチパネル140が検出すると、電子機器1の動作モードは第2表示モードに変化する。第1モード変更指示操作としては、例えば、撮影中画面500に含まれる位置表示用画像540に対する所定の操作(例えばタップ操作)が採用される。第1モード変更指示操作は他の操作であってもよい。
図20は、第2表示モードで動作する電子機器1が表示する表示画面700の表示例を示す図である。電子機器1の動作モードが第1表示モードから第2表示モードに変化すると、表示部120の表示は、撮影中画面500から表示画面700に切り替えられる。
図20に示されるように、第2表示モードの電子機器1では、表示部120は、撮影中の動画300を示す撮影中画面500Aと、再生中のベストタイム動画300Rを示す再生画面600Rとを含む表示画面700を表示する。図20に示される表示画面700では、撮影中画面500Aが下側に、再生画面600Rが上側に示されているが、撮影中画面500A及び再生画面600Rの並びはこの限りではない。
撮影中画面500Aは、基本的には、上述の撮影中画面500を上下方向に縮小した画面である。ただし、撮影中画面500Aには、撮影中画面500に含まれていた位置表示用画像540、移動距離差情報541及び経過時間差情報542は含まれていない。
再生画面600Rは、基本的には、再生対象の動画300をベストタイム動画300Rとした場合の上述の再生画面600を上下方向に縮小した画面である。ただし、再生画面600Rには、再生画面600に含まれていた位置表示用画像640、移動距離差情報641及び経過時間差情報642は含まれていない。
表示部120は、再生画面600Rにおいて、撮影中画面500Aに現在示されるフレーム画像301の撮影時の経過時間と同じ経過時間が対応付けられているベストタイムフレーム画像301Rを示す。したがって、撮影中画面500A及び再生画面600Rでは、同じ経過時間での速さ、移動距離、加速度及び天気情報が示される。よって、ユーザは、表示画面700を参照することによって、現在の状況と、ベストタイム動画300Rの撮影時における、同じ経過時間での状況とを比較することができる。
電子機器1が第2表示モードで動作する場合に、表示領域11に対する、電子機器1の動作モードを第1表示モードに変更することを指示する第2モード変更指示操作をタッチパネル140が検出すると、電子機器1の動作モードは第1表示モードに変化する。これにより、表示部120の表示は、表示画面700から撮影中画面500に変化する。第2モード変更指示操作としては、例えば、撮影中画面500Aに対する所定の操作(例えばロングタップ操作)が採用される。第2モード変更指示操作は他の操作であってもよい。
以上のように、本変形例では、撮影中の動画300と、ベストタイム動画300Rとが同時に表示されることから、ユーザは、撮影中の動画300と、ベストタイム動画300Rとを簡単に比較することできる。
また本変形例では、動画300の撮影中に得られた付帯情報と、ベストタイム動画300Rの撮影中に得られた付帯情報とが同時に表示されることから、ユーザは、両者の付帯情報の関係を容易に把握することができる。本変形例では、表示部120は、表示している動画300の撮影中に得られた情報と、ベストタイム動画300Rの撮影中に得られた情報とを同時に表示することによって、両者の情報の関係が分かるような関係特定表示を行っていると言える。
なお、撮影中画面500Aには、撮影中画面500に含まれる位置表示用画像540、移動距離差情報541及び経過時間差情報542が含まれてもよい。
また、電子機器1は、第1表示モード及び第2表示モードのうち、第1表示モードを備えていなくてもよい。この場合には、撮影計測モードでは、撮影中の動画300及びベストタイム動画300Rのうちの撮影中の動画300だけが表示されることはなく、撮影中の動画300及びベストタイム動画300Rが同時に表示される。
<第3変形例>
電子機器1は、第1変形例で述べた再生モードにおいて、ユーザによって選択された再生対象の動画300である選択動画300と、ベストタイム動画300Rとを同時に表示してもよい。本変形例では、再生モードにおいて、選択動画300及びベストタイム動画300Rのうち選択動画300だけを再生する第1再生実行モードと、再生モードにおいて、選択動画300及びベストタイム動画300Rを同時に再生する第2再生実行モードとが存在する。第1再生実行モードは、選択動画300及びベストタイム動画300Rのうち選択動画300だけを表示する表示モードであるとも言える。また、第2再生実行モードは、選択動画300及びベストタイム動画300Rを同時に表示する表示モードであるとも言える。第1再生実行モードでの電子機器1の動作は第1変形例で述べた動作と同様であるため、以下では、第2再生実行モードについて詳細に説明する。
第2再生実行モードでは、表示部120は、選択動画300を再生するとともに、ベストタイム動画300Rを再生する。表示部120は、再生中の選択動画300を示す再生画面と、再生中のベストタイム動画300Rを示す再生画面とを同時に表示する。
第1再生実行モードで動作する電子機器1が再生画面600を表示している場合に、表示領域11に対する、電子機器1の動作モードを第2再生実行モードに変更することを指示する第3モード変更指示操作をタッチパネル140が検出すると、電子機器1の動作モードは第2再生実行モードに変化する。第3モード変更指示操作としては、例えば、再生画面600に含まれる位置表示用画像640に対する所定の操作(例えばタップ操作)が採用される。第3モード変更指示操作は他の操作であってもよい。
図21は、第2再生実行モードで動作する電子機器1が表示する表示画面800の表示例を示す図である。電子機器1の動作モードが第1再生実行モードから第2再生実行モードに変化すると、表示部120の表示は、再生画面600から表示画面800に切り替えられる。
図21に示されるように、第2再生実行モードの電子機器1では、表示部120は、再生中の選択動画300を示す再生画面600Aと、再生中のベストタイム動画300Rを示す再生画面600Rとを含む表示画面800を表示する。図21に示される表示画面800では、再生画面600Aが下側に、再生画面600Rが上側に示されているが、再生画面600A及び再生画面600Rの並びはこの限りではない。
再生画面600Rは第2変形例で説明した再生画面600Rと同様である。再生画面600Aは、基本的には、上述の再生画面600を上下方向に縮小した画面である。ただし、再生画面600Aには、再生画面600に含まれていた位置表示用画像640、移動距離差情報641及び経過時間差情報642は含まれていない。
表示部120は、自身の表示を、再生画面600から表示画面800に切り替える場合には、表示画面800の再生画面600Aにおいて、例えば、再生画面600に最後に示されていたフレーム画像301から再生を開始する。あるいは、表示部120は、再生画面600Aにおいて、再生画面600に最後に示されていたフレーム画像301の次のフレーム画像301、あるいは一つ前のフレーム画像301から再生を開始する。これにより、ユーザは、再生中の選択動画300を連続的に確認することができる。
また表示部120は、再生画面600Rにおいて、再生画面600Aに現在示されるフレーム画像301の撮影時の経過時間と同じ経過時間が対応付けられているベストタイムフレーム画像301Rを示す。したがって、再生画面600A及び再生画面600Rでは、同じ経過時間での速さ、移動距離、加速度及び天気情報が示される。よって、ユーザは、表示画面800を参照することによって、同じ経過時間での、選択動画300の撮影時の状況とベストタイム動画300Rの撮影時の状況とを比較することができる。
電子機器1が第2再生実行モードで動作する場合に、表示領域11に対する、電子機器1の動作モードを第1再生実行モードに変更することを指示する第4モード変更指示操作をタッチパネル140が検出すると、電子機器1の動作モードは第1再生実行モードに変化する。これにより、表示部120の表示は、表示画面800から再生画面600に変化する。第4モード変更指示操作としては、例えば、再生画面600Aに対する所定の操作(例えばロングタップ操作)が採用される。第4モード変更指示操作は他の操作であってもよい。
以上のように、本変形例では、選択動画300と、ベストタイム動画300Rとが同時に表示されることから、ユーザは、選択動画300と、ベストタイム動画300Rとを簡単に比較することできる。
また本変形例では、選択動画300の撮影中に得られた付帯情報と、ベストタイム動画300Rの撮影中に得られた付帯情報とが同時に表示されることから、ユーザは、両者の付帯情報の関係を容易に把握することができる。
なお、再生画面600Aには、再生画面600に含まれる位置表示用画像640、移動距離差情報641及び経過時間差情報642が含まれてもよい。
また、電子機器1は、第1再生表示モード及び第2再生表示モードのうち、第1再生表示モードを備えていなくてもよい。この場合には、再生モードでは、選択動画300及びベストタイム動画300Rのうちの選択動画300だけが再生されることはなく、選択動画300及びベストタイム動画300Rが同時に再生される。
<第4変形例>
撮影計測モードにおいて、表示部120は、動画300の撮影中に得られた機器位置と、ベストタイム動画300Rの撮影中に得られた機器位置とを設定ルート上に示すことによって、動画300の撮影中に得られた機器位置と、ベストタイム動画300Rの撮影中に得られた機器位置との関係が分かるようにしてもよい。
図22は撮影中画面500の変形例である撮影中画面500Bを示す図である。撮影中画面500Bは、撮影中画面500において、第1部分画面510の替りに第1部分画面510Bを含むものである。
第1部分画面510Bには、撮影中画面500Bに現在示されるフレーム画像301の撮影時の経過時間を数字で示す経過時間情報561が含まれる。第1部分画面510Bには、撮影中画面500に現在示されるフレーム画像301の撮影時の速さを数字で示す速さ情報562が含まれる。
第1部分画面510Bには、撮影中画面500Bに現在示されるフレーム画像301の撮影時の移動距離等を示す複合情報563が含まれている。複合情報563には、不揮発性メモリ103b内のルート情報320に含まれる設定ルートを模式的に示すルート図形563aが含まれている。ルート図形563aにおける、ルート開始地点に相当する箇所には、ルート開始地点を示す丸形の開始地点マーク563bが示されている。ルート図形563aにおける、ルート終了地点に相当する箇所には、ルート終了地点を示す丸形の終了地点マーク563cが示されている。開始地点マーク563bの下側には、ルート開始地点を示す、Sという文字563dが示されている。終了地点マーク563cの下側には、ルート終了地点を示す、Gという文字563eが示されている。文字563eの右側には、設定ルート長を数字で示すルート長情報563fが示されている。
複合情報563には、撮影中画面500Bに現在示されるフレーム画像301の撮影時の機器位置を示す三角形の位置マーク563gが含まれている。位置マーク563gは現在の機器位置を示しているとも言える。位置マーク563gは、現在の機器位置に応じてルート図形563a上を移動する。位置マーク563gの上側には、撮影中画面500Bに現在示されるフレーム画像301の撮影時の移動距離を数字で示す情報563hが示されている。
複合情報563には、撮影中画面500Bに現在示されるフレーム画像301の撮影時の経過時間と同じ経過時間が対応付けられているベストタイムフレーム画像301Rに対応付けられている機器位置(ベストタイム対応機器位置)を示す三角形のベストタイム位置マーク563iが含まれている。ベストタイム位置マーク563iは、現在の経過時間と同じ経過時間が対応付けられているベストタイムフレーム画像301Rに対応付けられている機器位置を示すとも言える。ベストタイム位置マーク563iは、ベストタイム対応機器位置に応じてルート図形563a上を移動する。ベストタイム位置マーク563iの下側には、撮影中画面500Bに現在示されるフレーム画像301の撮影時の経過時間と同じ経過時間が対応付けられているベストタイムフレーム画像301Rに対応付けられている移動距離を数字で示す情報563jが示されている。
以上のように、本変形例では、表示部120は、表示している動画300の撮影中に得られた機器位置と、ベストタイム動画300Rの撮影中に得られた機器位置とを設定ルート上に示すことから、ユーザは、動画300の撮影中に得られた機器位置と、ベストタイム動画300Rの撮影中に得られた機器位置との関係を容易に把握することができる。
なお、電子機器1が上述の第2表示モードを備えている場合には、撮影中画面500Aにおいて、第1部分画面510の替りに第1部分画面510Bが示されてもよい。また、再生画面600Rにおいて、第1部分画面610の替りに第1部分画面510Bが示されてもよい。この場合には、第1部分画面510Bの経過時間情報561及び速さ情報562は、再生画面600Rに現在示されるベストタイムフレーム画像301Rに対応付けられている経過時間及び速さをそれぞれ示す。
また、電子機器1が第1表示モード及び第2表示モードの両方を備えている場合には、第1表示モード及び第2表示モードのうちの少なくとも一方で、第1部分画面510Bが示されてよい。
また、再生モードで電子機器1が動作する場合には、再生画面600において、第1部分画面610の替りに第1部分画面510Bが示されてよい。この場合には、第1部分画面510Bの経過時間情報561、速さ情報562、位置マーク563g及び情報563hは、それぞれ、再生画面600に現在示されるフレーム画像301に対応付けられている経過時間、速さ、機器位置及び移動距離を示す。
また、電子機器1が上述の第2再生実行モードを備えている場合には、再生画面600Aにおいて、第1部分画面610の替りに第1部分画面510Bが示されてもよい。また、再生画面600Rにおいて、第1部分画面610の替りに第1部分画面510Bが示されてもよい。
また、電子機器1が第1再生実行モード及び第2再生実行モードの両方を備えている場合には、第1再生実行モード及び第2再生実行モードのうちの少なくとも一方で、第1部分画面510Bが示されてよい。
<第5変形例>
本変形例では、不揮発性メモリ103b内の複数の動画300が、撮影時の所定の環境要素に応じて複数のグループに分けられる。そして、グループごとにベストタイム動画が定められる。つまり、各グループについて、当該グループに含まれる複数の動画300のうち、その動画300の撮影中に電子機器1がルート開始地点からルート終了地点までに移動するのにかかった移動所要時間が最小である動画300が、ベストタイム動画300Rに設定される。
本変形例では、所定の環境要素として、例えば天気が採用される。したがって、不揮発性メモリ103b内の複数の動画300は、撮影時の天気に応じて複数のグループに分けられる。
例えば、図23に示されるように、不揮発性メモリ103b内の複数の動画300は、晴れグループ、曇りグループ、雨グループ及びその他グループに分けられる。晴れグループには、対応付けられている天気情報に含まれる天気が「晴れ」を示す動画300が含まれる。曇りグループには、対応付けられている天気情報に含まれる天気が「曇り」を示す動画300が含まれる。雨グループには、対応付けられている天気情報に含まれる天気が「雨」を示す動画300が含まれる。その他グループには、対応付けられている天気情報に含まれる天気が「晴れ」、「曇り」及び「雨」以外を示す動画300が含まれる。ベストタイム動画300R(基準動画300R)は、晴れグループ、曇りグループ、雨グループ及びその他グループのそれぞれにおいて設定される。
以後、晴れグループ、曇りグループ、雨グループ及びその他グループのベストタイム動画300Rを、それぞれ、晴れベストタイム動画300R、曇りベストタイム動画300R、雨ベストタイム動画300R、その他ベストタイム動画300Rと呼ぶことがある。
本変形例では、撮影中画面500は、撮影中の動画300の撮影時の天気に応じたグループのベストタイム動画300に対応付けられているベストタイム付帯情報310Rに基づいて表示される。つまり、撮影中画面500は、撮影中の動画300の撮影天気と同じ天気で撮影されたベストタイム動画300に対応付けられているベストタイム付帯情報310Rに基づいて表示される。
撮影計測モードにおいて、制御部100は、図13の第3部分画面530に示されるように、撮影中の動画300の撮影天気が例えば「晴れ」である場合、晴れベストタイム動画300Rに対応付けられているベストタイム付帯情報310Rに基づいて表示部120に撮影中画面500を表示させる。つまり、制御部100は、撮影時の天気が、撮影中の動画300と同じであるベストタイム動画300Rに基づいて撮影中画面500を表示部120に表示させる。このように表示される撮影中画面500に含まれる位置表示用画像540の位置は、撮影中画面500に現在示されるフレーム画像301の撮影時の経過時間と同じ経過時間が対応付けられている、晴れベストタイム動画300Rのフレーム画像に対応付けられている機器位置に応じて変化する。位置表示用画像540の位置を参照することにより、晴れベストタイム動画300Rの撮影中に得られた機器位置と、晴れの天気の下で撮影されている動画300の撮影中に得られた機器位置との関係が理解できる。つまり、現在表示している動画300の撮影時の天気と同じ天気で撮影された基準動画300Rの撮影中に得られた機器位置と、当該動画300の撮影中に得られた機器位置との関係が理解できる。
また撮影中画面500に含まれる移動距離差情報541は、撮影中画面500に現在示されるフレーム画像301の撮影時の移動距離と、当該フレーム画像の撮影時の経過時間と同じ経過時間が対応付けられている、晴れベストタイム動画300Rのフレーム画像に対応付けられている移動距離との差を示す。移動距離差情報541を参照することにより、晴れベストタイム動画300Rの撮影中に得られた移動距離と、晴れの天気の下で撮影されている動画300の撮影中に得られた移動距離との関係が理解できる。
また撮影中画面500に含まれる経過時間差情報542は、撮影中画面500に現在示されるフレーム画像301の撮影時の経過時間と、当該フレーム画像301の撮影時の移動距離と同じ移動距離が対応付けられている、晴れベストタイム動画300Rのフレーム画像301に対応付けられている経過時間との差を示す。経過時間差情報542を参照することにより、晴れベストタイム動画300Rの撮影中に得られた経過時間と、晴れの天気の下で撮影されている動画300の撮影中に得られた経過時間との関係が理解できる。
なお、曇りベストタイム動画300R、雨ベストタイム動画300Rあるいはその他ベストタイム動画300Rが使用される場合も同様である。例えば、撮影計測モードにおいて、制御部100は、撮影中の動画300の撮影天気が例えば「曇り」を示す場合、曇りベストタイム動画300Rに対応付けられているベストタイム付帯情報310Rに基づいて表示部120に撮影中画面500を表示させる。
また、撮影計測モードにおいて、制御部100は、撮影中の動画300の撮影天気が例えば「雨」を示す場合、雨ベストタイム動画300Rに対応付けられているベストタイム付帯情報310Rに基づいて表示部120に撮影中画面500を表示させる。
また、撮影計測モードにおいて、制御部100は、撮影中の動画300の撮影天気が、例えば「晴れ」、「曇り」及び「雨」以外を示す場合、その他ベストタイム動画300Rに基づいて表示部120に撮影中画面500を表示させる。
以上のように、本変形例では、表示部120は、動画300を表示しているとき、当該動画300の撮影時の所定の環境要素と同じ環境要素で撮影されたベストタイム動画300Rの撮影中に得られた情報と、当該動画300の撮影中に得られた情報との関係が分かるような関係特定表示を行う。そのため、ユーザは、当該関係を容易に理解することができる。
なお、撮影中画面500と同様に、上述の表示画面700の撮影中画面500Aが、撮影中の動画300の撮影天気に応じたグループのベストタイム動画300に対応付けられているベストタイム付帯情報310Rに基づいて表示されてよい。この場合には、撮影中画面500Aと同時に表示される再生画面600Rでは、撮影中の動画300の撮影天気に応じたグループのベストタイム動画300が再生される。また、撮影中画面500と同様に、上述の撮影中画面500Bが、撮影中の動画300の撮影天気に応じたグループのベストタイム動画300に対応付けられているベストタイム付帯情報310Rに基づいて表示されてよい。
また、撮影中画面500と同様に、上述の再生画面600が、再生対象の動画300の撮影天気に応じたグループのベストタイム動画300に対応付けられているベストタイム付帯情報310Rに基づいて表示されてよい。
また、上述の表示画面800において、再生画面600Aで再生される動画300の撮影天気に応じたグループのベストタイム動画300が、再生画面600Rで再生されてよい。
また、動画300のグループ分けに使用される撮影時の所定の環境要素は、天気とは別の環境要素であってもよい。当該所定の環境要素は、例えば、気温あるいは湿度であってよい。
<その他の変形例>
上記の例では、不揮発性メモリ103b内の複数の動画300のうち、その動画300の撮影中に電子機器1がルート開始地点からルート終了地点までに移動するのにかかった移動所要時間が最小である動画300が、基準動画300Rとして採用されていた。しかしながら、基準動画300Rは他の種類の動画300であってよい。例えば、複数の人が電子機器1を図4のように利用する場合を考える。この場合には、電子機器1を利用する複数の人のうちの特定の人が、電子機器1が固定された自転車60を利用して設定ルート上を移動した際に当該電子機器1で撮影された動画300が、基準動画300Rとして採用されてよい。これにより、ある人が電子機器1に撮影させる動画300の撮影中に得られた情報と、別の人が電子機器1に撮影させる動画300の撮影中に得られた情報とを比較することができる。
また、不揮発性メモリ103b内の複数の動画300のうち、ユーザが指定した動画300が、基準動画300Rとして使用されてもよい。ユーザは、例えば、表示領域11を操作することによって、基準動画300Rに設定する動画300を指定することができる。
また、撮影中画面500等においては、表示している動画300の撮影時に得られた移動距離、経過時間あるいは機器位置と、基準動画300Rの撮影時に得られた移動距離、経過時間あるいは機器位置との差が示されていたが、これに限られない。例えば、表示している動画300の撮影時に得られた速さと、基準動画300Rの撮影時に得られた速さとの差が示されてよい。また、表示している動画300の撮影時に得られた加速度の大きさと、基準動画300Rの撮影時に得られた加速度の大きさとの差が示されてよい。
また、電子機器1は、撮影計測モードにおいて、自ら撮影する動画ではなく、電子機器1とは別の撮影装置が撮影する動画を表示してもよい。また、電子機器1は、再生モードにおいて、不揮発性メモリ103b内の自ら撮影した動画を再生するのではなく、不揮発性メモリ103b内の、電子機器1とは別の撮影装置が撮影した動画を再生してもよい。また、電子機器1は、自ら付帯情報を取得していたが、電子機器1とは別の装置が付帯情報を取得してもよい。また、基準動画300R及び基準付帯情報310Rは、電子機器1の外部から当該電子機器1に入力されてもよい。
また、撮影計測モードでは、動画300の撮影中に、上記で説明した複数種類の情報(機器位置、加速度など)の少なくとも一つが取得されなくてもよい。また、撮影計測モードでは、動画300の撮影中に、上記で説明した複数種類の情報以外の情報が取得されてよい。例えば、気圧及び標高の少なくとも一つが取得されてよい。
また上記の例では、電子機器1は、スマートフォン等の携帯電話機であったが、他の種類の電子機器であってもよい。電子機器1は、例えば、タブレット端末、パーソナルコンピュータ、ウェアラブル機器などであってもよい。当該ウェアラブル機器は、腕時計型などの腕に装着するタイプであってもよいし、メガネ型などの頭に装着するタイプであってもよいし、服型などの体に装着するタイプであってもよい。
以上のように、電子機器1は詳細に説明されたが、上記した説明は、全ての局面において例示であって、この開示がそれに限定されるものではない。また、上述した各種変形例は、相互に矛盾しない限り組み合わせて適用可能である。そして、例示されていない無数の変形例が、この開示の範囲から外れることなく想定され得るものと解される。