<第1の実施形態>
第1の実施形態について、図1ないし図7を用いて説明する。まず、本実施形態の画像形成装置の概略構成について、図1を用いて説明する。
[画像形成装置]
画像形成装置100は、それぞれがトナーの色が異なる複数の画像形成ステーションSa、Sb、Sc、Sdを中間転写ベルト51の回転方向に並べて配置した、所謂、タンデム型の中間転写方式を用いたフルカラー電子写真画像形成装置である。各画像形成ステーション(プロセスユニット)Sa、Sb、Sc、Sdは、それぞれ、イエロー、マゼンタ、シアン、ブラックの各色のトナー像を形成する。本実施形態では、各画像形成ステーションSa〜Sdの構成は、用いられるトナーの色が異なることを除いて実質的に同じである。従って、以下、共通する構成については、代表して画像形成ステーションSaを用いて説明し、他の画像形成ステーションの各構成には、それぞれのステーションの構成であることを示す添え字b、c、dを付して説明を省略する。
画像形成ステーションSaは、像担持体としての感光ドラム(感光体)1aを有する。感光ドラム1aの周囲には、帯電ローラ2a、レーザスキャナ3a、現像装置4a、ドラムクリーナ6a等が、感光ドラム1aの回転方向に沿って順次配設されている。また、各画像形成ステーションSa〜Sdの感光ドラム1a〜1dに隣接して、中間転写体(回転体)としての周回移動可能な中間転写ベルト51が配置されている。
感光ドラム1aは、画像形成装置本体のフレームに対して回動自在に支持されている。感光ドラム1aは、アルミニウム等の導電性基体と、その外周に形成された光導電層とを基本構成とする円筒状の電子写真感光体である。感光ドラム1aは、その中心に支軸を有し、モータ(駆動源)によって、支軸を中心として図示矢印方向に、例えば、250(mm/sec)の速度(プロセススピード)で回転駆動される。本実施形態では、感光ドラム1aの帯電極性は負極性であり、その外径は30mmである。
帯電手段としての帯電ローラ2a(帯電装置)は、感光ドラム1aの図中上方に配置され、感光ドラム1aの表面に接して、感光ドラム1aの表面を所定の極性、電位に一様に帯電させる。帯電ローラ2aは、中心に配置された導電性の芯金と、その外周に形成された低抵抗導電層と、中抵抗導電層と、を有し、全体としてローラ状に構成されている。帯電ローラ2aは、芯金の両端部が軸受部材(図示せず)によって回転自在に支持されると共に、感光ドラム1aに対して平行に配置されている。これら両端部の軸受部材は、バネなどの押圧手段(図示せず)によって感光ドラム1aに向けて付勢されている。これにより、帯電ローラ2aは、感光ドラム1aの表面に所定の押圧力を持って圧接されており、感光ドラム1aの回転に伴って従動回転する。帯電ローラ2aには、帯電バイアス印加手段としての帯電バイアス電源20によって帯電バイアス電圧が印加される。これにより、感光ドラム1aの表面は一様に接触帯電される。
露光手段としてのレーザスキャナ3aは、感光ドラム1aの回転方向において帯電ローラ2の下流側にレーザ光を照射する。レーザスキャナ3aは、画像情報に基づいてレーザ光をOFF/ONしながら走査して、感光ドラム1a上を露光する。これにより、画像情報に応じた静電潜像が感光ドラム1a上に形成される。
現像手段としての現像装置4aは、感光ドラム1aの回転方向においてレーザスキャナ3aの露光位置の下流側に配置される。現像装置4aは、非磁性トナー粒子(トナー)と磁性キャリア粒子(キャリア)とを備える2成分現像剤が収容される現像容器41と、現像容器41に回転可能に支持される現像剤担持体としての現像スリーブ42とを有する。現像容器41内では、トナーとキャリアとが撹拌搬送されることで、トナーが負極性にキャリアが正極性にそれぞれ帯電する。
現像スリーブ42は、現像容器41内の現像剤を担持して回転する。現像スリーブ42には、現像バイアス印加手段としての現像バイアス電源40から直流電圧に交流電圧を重畳した電圧(現像バイアス)が印加される。本実施形態では、交流電圧として、例えば、周波数10KHz、振幅1000VのACバイアスの矩形波を用いている。現像スリーブ42に現像バイアスが印加されることで、現像スリーブ42に担持されたトナーが感光ドラム1aに向かって飛翔し、感光ドラム1a上の静電潜像が、トナーにより顕像化(現像)され可視像(トナー像)となる。
図2に、画像形成時の感光ドラム1aの現像スリーブ42の回転軸線方向(スリーブ長手方向)に関する表面電位関係を示す。図2において、Vdは感光ドラム1aの帯電電位、Vdcが現像バイアスのDC(直流)成分、Vlがレーザスキャナ3aにより露光された露光部の電位を表している。図2に示すように、−500Vに帯電した感光ドラム1aの表面を露光することで−200Vの静電潜像を形成する。そして、−300VのDC成分を有する現像バイアスを印加することで、露光部に負極性に帯電したトナーが付着して静電潜像が現像される。なお、VdcとVlの差分を現像コントラストと言う。また、VdとVdcの差分は、かぶり除去コントラストと言い、露光部以外に負極性のトナーが付着しにくく(かぶりが生じにくく)するものである。このように本実施形態では、感光ドラム1aの帯電極性と同極性に帯電したトナーを露光部に付着させて、感光ドラム1a上にトナー像を形成している。
各感光ドラム1a〜1dの図中下方には、中間転写ユニット5が配置されている。中間転写ユニット5は、中間転写ベルト51、1次転写ローラ53a〜53d、2次転写内ローラ56、2次転写外ローラ57、ベルトクリーナ60等を有している。中間転写ベルト51は、複数の支持部材としての駆動ローラ52、従動ローラ55、2次転写内ローラ56に掛け渡されている。中間転写ベルト51は、ベルト駆動手段である駆動ローラ52によって駆動力が伝達されて、図示矢印方向に、例えば、250(mm/sec)の速度で回転(周回移動)する。
中間転写ベルト51の内周面側において各感光ドラム1a〜1dに対向する位置には、1次転写部材としての1次転写ローラ53a〜53dが配置されている。1次転写ローラ53a〜53dは、同じ構成を有するため、以下、代表して1次転写ローラ53aについて説明する。1次転写ローラ53aは、芯金と、その外周面に円筒状に形成された導電層とによって構成されている。
1次転写ローラ53aは、両端部がスプリング等の押圧部材(図示せず)によって感光ドラム1aに向けて付勢されている。これにより、1次転写ローラ53aの導電層は、所定の押圧力で中間転写ベルト51を介して感光ドラム1aの表面に圧接される。そして、各感光ドラム1a〜1dと中間転写ベルト51とが接触する1次転写部(1次転写ニップ)N1a〜N1dを形成している。また、1次転写ローラ53a〜53dは、中間転写ベルト51の内周面に接触して、中間転写ベルト51の移動に伴って従動回転する。
1次転写ローラ53aの芯金には、1次転写バイアス印加手段としての1次転写バイアス電源530が接続されている。そして、画像形成時には、1次転写ローラ53に1次転写バイアス電源530からトナーの正規の帯電極性(本実施形態では負極性)とは逆極性(本実施形態では正極性)の1次転写バイアスが印加される。これにより、1次転写ローラ53aと感光ドラム1aとの間に、負極性のトナーを感光ドラム1a上から中間転写ベルト51に向けて移動させる方向の電界が形成される。これによって、感光ドラム1a上のトナー像が、中間転写ベルト51の表面に1次転写される。
1次転写工程後の感光ドラム1aの表面に残留したトナー(1次転写残トナー)等の付着物は、ドラムクリーナ6aにより清掃される。ドラムクリーナ6aは、感光ドラム1aの表面に接触するクリーニングブレード61を有し、感光ドラム1a上の付着物は、クリーニングブレード61に掻き取られる。クリーニングブレード61の材料としてはウレタン系の材料が広く用いられている。本実施形態ではクリーニングブレードとして、硬度約75度、厚さ約2.0mm、自由長約8.0mm、主走査方向(感光ドラム1aの回転軸線方向)の幅約320mmのウレタンゴムを用いている。また、感光ドラム1aに対する当接角度Θ25°、感光ドラム1aに対し約1300gfで圧接している。
また、中間転写ベルト51の外周面側において2次転写内ローラ56に対向する位置には、2次転写部材(転写部材)としての2次転写外ローラ57が配置されている。2次転写外ローラ57が中間転写ベルト51の外周面に接触して、2次転写部(2次転写ニップ)N2が形成されている。2次転写内ローラ56は電気的に接地されており、2次転写外ローラ57には、2次転写バイアス印加手段としての2次転写バイアス電源58が接続されている。なお、2次転写内ローラ56は、中間転写ベルト51の内周面に接触して、中間転写ベルト51の移動に伴って回転する。2次転写外ローラ57に2次転写バイアス電源58から2次転写バイアスが印加されることで、中間転写ベルト51に転写されたトナー像が記録材Pに転写される。
本実施形態では、画像形成時に、2次転写外ローラ57には、2次転写バイアス電源58によって、トナーの正規の帯電極性(負極性)とは逆極性(正極性)の2次転写バイアス電圧が印加される。そして、2次転写内ローラ56と2次転写外ローラ57との間に、負極性のトナーを中間転写ベルト51上(回転体上、中間転写体上)から記録材Pに向けて移動させる方向の電界が形成される。
例えば、フルカラー画像の形成時には、各画像形成ステーションSa〜Sdの各感光ドラム1a〜1d上に各色のトナー像が形成される。この各色のトナー像は、順次、中間転写ベルト51上に転写(1次転写)される。このトナー像は、中間転写ベルト51の回転に伴って2次転写部N2まで搬送される。
一方、この時までに、記録材収容部としてのカセット110から記録材Pが2次転写部N2まで搬送される。即ち、カセット110からピックアップローラ111によって1枚ずつ取り出された記録材Pは、搬送ローラ112等によって2次転写部N2に搬送される。なお、記録材は、例えば、用紙、OHPシートなどのシート材である。
そして、中間転写ベルト51上のトナー像は、記録材P上に転写(2次転写)される。2次転写部N2においてトナー像が転写された記録材Pは、定着手段としての定着装置7へと搬送される。
2次転写工程後に中間転写ベルト51の外周面上に残留したトナー(2次転写残トナー)や中間転写ベルト51に付着した紙粉等は、ベルトクリーナ60により清掃される。ベルトクリーナ60は、中間転写ベルト51の表面に接触するクリーニングブレード62を有し、中間転写ベルト51上の付着物は、クリーニングブレード62に掻き取られる。クリーニングブレード62の材料としてはウレタン系の材料が広く用いられている。本実施形態ではクリーニングブレードとして、硬度約75度、厚さ約2.0mm、自由長約8.0mm、主走査方向(中間転写ベルト51の回転方向に直交する幅方向)の幅約320mmのウレタンゴムを用いている。また、中間転写ベルト51に対する当接角度Θ25°、中間転写ベルト51に対し約1300gfで圧接している。
定着装置7は、回転自在に配設された定着ローラ71と、定着ローラ71に圧接しながら回転する加圧ローラ72とを有する。定着ローラ71の内部には、ハロゲンランプ等のヒータ73が配設されている。そして、このヒータ73へ供給する電圧等を制御することにより、定着ローラ71の表面の温度調節が行われている。定着装置7に記録材Pが搬送されてくると、一定速度で回転する定着ローラ71と加圧ローラ72との間を記録材Pが通過する際に、記録材Pは、その表裏両面からほぼ一定の圧力、温度で加圧、加熱される。これにより、記録材Pの表面上の未定着トナー像は、溶融して記録材Pに定着される。こうして、記録材P上にフルカラー画像が形成される。
[中間転写ベルト]
次に、中間転写ベルト51について詳しく説明する。中間転写ベルト51は、弾性層の表面にコート層を形成し、コート層を最表層(トナー像が担持される側の層)とした無端状の弾性ベルトである。即ち、中間転写ベルト51は、図3に示すように、樹脂層181a、弾性層181b、表層(コート層、離型層)181cの3層構造からなる弾性ベルトである。
樹脂層181aを構成する樹脂材料としては、ポリカーボネート,フッ素系樹脂(ETFE,PVDF)、ポリスチレン、クロロポリスチレン、ポリ−α−メチルスチレン、スチレン−ブタジエン共重合体、スチレン−塩化ビニル共重合体、スチレン−酢酸ビニル共重合体、スチレン−マレイン酸共重合体、スチレン−アクリル酸エステル共重合体(スチレン−アクリル酸メチル共重合体、スチレン−アクリル酸エチル共重合体、スチレン−アクリル酸ブチル共重合体、スチレン−アクリル酸オクチル共重合体及びスチレン−アクリル酸フェニル共重合体等)、スチレン−メタクリル酸エステル共重合体(スチレン−メタクリル酸メチル共重合体、スチレン−メタクリル酸エチル共重合体、スチレン−メタクリル酸フェニル共重合体等)、スチレン−α−クロルアクリル酸メチル共重合体、スチレン−アクリロニトリル−アクリル酸エステル共重合体等のスチレン系樹脂(スチレンまたはスチレン置換体を含む単重合体または共重合体)、メタクリル酸メチル樹脂、メタクリル酸ブチル樹脂、アクリル酸エチル樹脂、アクリル酸ブチル樹脂、変性アクリル樹脂(シリコーン変性アクリル樹脂、塩化ビニル樹脂変性アクリル樹脂、アクリル・ウレタン樹脂等)、塩化ビニル樹脂、スチレン−酢酸ビニル共重合体、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体、ロジン変性マレイン酸樹脂、フェノール樹脂、エポキシ樹脂、ポリエステル樹脂、ポリエステルポリウレタン樹脂、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリブタジエン、ポリ塩化ビニリデン、アイオノマー樹脂、ポリウレタン樹脂、シリコーン樹脂、ケトン樹脂、エチレン−エチルアクリレート共重合体、キシレン樹脂及びポリビニルブチラール樹脂、ポリアミド樹脂、ポリイミド樹脂、変性ポリフェニレンオキサイド樹脂、変性ポリカーボネート等からなる群より選ばれる1種類あるいは2種類以上を使用することができる。但し、上記材料に限定されるものではない。
また、弾性層181bを構成する弾性材料(弾性材ゴム、エラストマー)としては、ブチルゴム,フッ素系ゴム,アクリルゴム,EPDM,NBR,アクリロニトリル−ブタジエン−スチレンゴム天然ゴム、イソプレンゴム、スチレン−ブタジエンゴム、ブタジエンゴム、エチレン−プロピレンゴム、エチレン−プロピレンターポリマー、クロロプレンゴム、クロロスルホン化ポリエチレン、塩素化ポリエチレン、ウレタンゴム、シンジオタクチック1,2−ポリブタジエン、エピクロロヒドリン系ゴム、リコーンゴム、フッ素ゴム、多硫化ゴム、ポリノルボルネンゴム、水素化ニトリルゴム、熱可塑性エラストマー(例えばポリスチレン系、ポリオレフィン系、ポリ塩化ビニル系、ポリウレタン系、ポリアミド系、ポリウレア,ポリエステル系、フッ素樹脂系)等からなる群より選ばれる1種類あるいは2種類以上を使用することができる。但し、上記材料に限定されるものではないことは当然である。
また、表層(コート層)181cの材料は特に制限は無いが、中間転写ベルト181表面へのトナーの付着力を小さくして2次転写性を高めるものが要求される。例えば、ポリウレタン,ポリエステル,エポキシ樹脂等の1種類の樹脂材料か、弾性材料(弾性材ゴム、エラストマー)、ブチルゴム,フッ素系ゴム,アクリルゴム,EPDM,NBR,アクリロニトリル−ブタジエン−スチレンゴム天然ゴム、イソプレンゴム、スチレン−ブタジエンゴム、ブタジエンゴム、エチレン−プロピレンゴム、エチレン−プロピレンターポリマー、クロロプレンゴム、クロロスルホン化ポリエチレン、塩素化ポリエチレン、ウレタンゴムの弾性材料のうち、2種類以上を使用し表面エネルギーを小さくし潤滑性を高める材料,例えばフッ素樹脂,フッ素化合物,フッ化炭素,2酸化チタン,シリコンカーバイト等の粉体,粒子を1種類あるいは2種類以上または粒径を異ならしたものを分散させ使用することができる。このような表層181cは、フッ素系樹脂を含む材料により構成することが好ましい。
樹脂層181aや弾性層181bには、抵抗値調節用導電剤が添加される。この抵抗値調節用導電剤は特に制限はないが、例えば、カーボンブラック、グラファイト、アルミニウムやニッケル等の金属粉末、酸化錫,酸化チタン,酸化アンチモン,酸化インジウム,チタン酸カリウム,酸化アンチモン−酸化錫複合酸化物(ATO),酸化インジウム−酸化錫複合酸化物(ITO)等の導電性金属酸化物、導電性金属酸化物は、硫酸バリウム,ケイ酸マグネシウム,炭酸カルシウム等の絶縁性微粒子を被覆したものでもよい。上記導電剤に限定されるものではない。本実施形態では、表面抵抗率1012Ω/□(JIS−K6911法準拠プローブを使用、印加電圧100V、印加時間60sec、23℃/50%RH)、厚さ100μmのPI(ポリイミド)樹脂で形成されたものを用いた。しかし、これに限定されるものではなく、他の材料、体積抵抗率、及び厚さのものでも構わない。
なお、中間転写ベルトとしては、上述のように、樹脂層と、弾性層と、コート層との3層で構成し、最表層をコート層とした構成以外であっても良い。即ち、樹脂層の表面にコート層を形成し、コート層を最表層とした構成であっても良い。例えば、中間転写ベルトを樹脂層とコート層との2層で構成して、最表層をコート層とする。また、樹脂層の表面に弾性層を形成し、弾性層を最表層とした構成であっても良い。例えば、中間転写ベルトを樹脂層と弾性層との2層で構成して、最表層を弾性層とする。なお、最表層が弾性層であっても、ゴム材などの成分が感光ドラム上に転移する可能性がある。したがって、中間転写ベルトとしては、最表層がコート層又は弾性層であれば、最表層よりも内側の層の構成は問わない。
[1次転写ローラ]
次に、1次転写ローラ53a(53b〜53dも同様)について、詳しく説明する。1次転写ローラ53aは、外径8mmの芯金と、厚さ4mmの導電性ウレタンスポンジ層とによって構成されている。1次転写ローラ53aの電気抵抗値は、約107Ω(23℃/50%RH)であった。なお、1次転写ローラ53aの電気抵抗値は、500g重の荷重の下で接地された金属ローラに当接された1次転写ローラ53を50mm/secの周速で回転させ、芯金に500Vの電圧を印加して測定された電流値から求められる。
[2次転写外ローラ]
次に、2次転写外ローラ57について詳しく説明する。2次転写外ローラ57は、外径10mmの芯金571と、厚さ4mmの導電性のEPDMゴムのスポンジ層572とによって構成されている。2次転写外ローラ57の電気抵抗値は、1次転写ローラ53aと同様の測定方法において、印加電圧が2000Vの場合に、約108Ωであった。
[介在用トナー]
ここで、中間転写ベルト51と感光ドラム1a〜1dは1次転写ローラ53a〜53dの位置(1次転写部N1a〜N1d)で当接している。この状態で長期間、例えば1週間程度放置すると、中間転写ベルト51の表層材料として使用するゴム剤や、表層(離型層)の離型性を高めるために分散させたフッ素化合物の一部の成分が感光ドラム1a〜1dの表層に転移する場合がある。中間転写ベルト51の成分が感光ドラム1a〜1dに転移すると、感光ドラム1a〜1dの帯電性を変化させて、長期間放置した後に画像形成した場合に、ハーフトーン画像に横筋状のスジ画像として顕在化する問題がある。なお、感光ドラム1a〜1d上に付着した成分は一定枚数の画像形成を実施する間に、ドラムクリーナ6a〜6dにより除去され、正常画像に回復する。
本実施形態では、このようなスジ画像の発生を抑制するため、画像形成終了時に感光ドラム1a(1b〜1dも以下同様)と中間転写ベルト51との間にトナーを介在させるようにしている。また、本実施形態では、画像形成装置の小型化を図るべく、感光ドラム1aとしては、外径30mmのような小さい直径のものを使用している。また、現像スリーブ42と1次転写部N1a(N1b〜N1d)は、感光ドラム1a(1b〜1d)の周方向で約90°の位置関係にあり、現像スリーブ42から1次転写部N1aまでの回転方向に沿った距離は23mmとなっている。また、プロセススピードは、上述したように250mm/sである。
一方、画像形成終了後の停止動作時、帯電ローラ2a(2b〜2d)、現像装置4a(4b〜4d)に印加するDC高圧電源をオフする際、高圧回路内にあるコンデンサからの放電が終了するまで感光ドラム電位が落ち切らないことが分かっている。例えば、帯電ローラ2a、現像装置4aの高圧回路に使用されるコンデンサのインピーダンスは、数メガオームある。この場合、帯電ローラ2a、現像装置4aに印加するDC高圧電源をオフした後、感光ドラム電位が落ち切るまでに100〜200ms程度かかる。
また、画像形成終了時に、現像装置4aの高圧電源(現像バイアス)が落ちる前に、感光ドラム1aの駆動を停止させてしまうと、現像スリーブ42の対向する部分の感光ドラム1aの表面電位がVd電位のままで、現像バイアスが落ち切ってしまう。この場合、図2に示したかぶり除去コントラストが大きくなる。かぶり除去コントラストが大きくなると、トナーと逆極性に帯電したキャリアが感光ドラム1a上に飛翔して感光ドラム1aの表面に付着する「キャリア付着」が発生する。キャリア付着が発生すると、感光ドラム1a上に付着キャリアが、回転方向下流にある中間転写ベルト51やドラムクリーナ6aにダメージを与えてしまう。
このため、画像形成終了時には、図4に示すように、感光ドラム1aを駆動させた状態で、感光ドラム1aの表面電位(Vd)と現像バイアスのDC値(直流成分、Vdc)の大小関係を維持するようにしている。即ち、VdがVdcよりも絶対値で大きくなるよう維持している。そして、この状態を維持したまま、帯電バイアスDC値(Vd)と現像バイアスDC値(Vdc)を下げていき、感光ドラム1aの表面電位と現像バイアスDC値がほぼゼロになって時点で、感光ドラム1aの駆動を停止するようにしている。
したがって、本実施形態では、画像形成終了時に帯電バイアス電源20及び現像バイアス電源40の直流成分をオフした後から200ms後に、感光ドラム1aの回転を停止させるようにしている。ここで、本実施形態では、感光ドラム1aの外径が30mmで、現像スリーブ42から1次転写部N1aまでの距離が23mmである。この場合、プロセススピードが115mm/s以下であれば、画像形成終了時に形成した介在用トナーを1次転写部N1aに停止させることが可能である。但し、プロセススピードが115mm/sよりも早くなると、画像形成終了時に形成した介在用トナーを1次転写部N1aに停止させることができず、介在用トナーが1次転写部N1aを通り過ぎてしまう場合がある。
[画像形成終了時の制御]
そこで、本実施形態では、所定のタイミングとしての画像形成終了時に、以下のように、各部を制御している。具体的には、画像形成ジョブの終了時に感光ドラム1a〜1d及び中間転写ベルト51を所定時間回転させる後回転時が所定のタイミングである。ここで、画像形成ジョブとは、記録材に画像形成するプリント信号に基づいて、画像形成開始してから画像形成動作が完了するまでの期間である。具体的には、プリント信号を受けた(画像形成ジョブの入力)後の前回転時(画像形成前の準備動作)から、後回転(画像形成後の動作)までのことを指し、画像形成期間、紙間(非画像形成時)を含む期間である。
図5に示すように、本実施形態の画像形成装置100は、制御手段としての制御回路50を有し、各画像形成ステーションSa〜Sd、中間転写ユニット5などの各部の様々な制御を行う事が可能となっている。制御回路50は、CPU(演算装置)120、RAM121及びROM122(記憶装置)から構成される。CPU120は、ROM121およびRAM122に記憶されている設定値をもとに、各装置を制御する。
図6に各装置の画像形成終了時の制御タイミングを示す。画像形成ステーションで形成されたトナー像は、中間転写ベルト51に1次転写された後、記録材に2次転写されて、定着装置7まで搬送される。その間は感光ドラム1a〜1d、中間転写ベルト51は駆動状態を維持する。その際に、現像駆動動作も継続すると現像容器内のトナーが感光ドラムに付着する、所謂「かぶりトナー」が排出されることになり、トナー消費量の観点から望ましくない。
そこで、本実施形態では、図6に示すように、画像形成終了時に一度、CPU120は、帯電バイアス、現像バイアスのDC成分(現像バイアスDC)及びAC成分(現像バイアスAC)、現像スリーブ42の駆動(現像駆動)動作のオフ信号を出す。このとき、図4に示すように、CPU120は、感光ドラムの表面電位を−500V、現像バイアスDCは−300Vの状態から、互いの大小関係を維持しつつ、帯電バイアスと現像バイアスDCを徐々に下げていく。また、感光ドラム1a及び中間転写ベルト51の駆動は継続する。
帯電バイアスと現像バイアスのオフ信号から200ms後には、上述した通り、感光ドラム1aの表面電位はほぼ0Vになっている。その後、介在用トナーを形成すべく、感光ドラム1a〜1dの駆動、中間転写ベルト51の駆動を停止する100ms前に、現像バイアスAC及び現像駆動動作信号をオンする。更に、感光ドラム1aの駆動、中間転写ベルト51の駆動のオフ信号から50ms後に現像バイアスAC及び現像駆動のオフ信号を出す。即ち、感光ドラム1a及び中間転写ベルト51を駆動させた状態で、現像装置4aに交流電圧を印加し、その後、感光ドラム1a及び中間転写ベルト51の駆動を停止する。また、感光ドラム1a及び中間転写ベルト51の駆動を停止した後に、現像装置4aの交流電圧の印加を停止する。
これにより、図7に示すように、現像スリーブ42の位置から1次転写部N1aまでの感光ドラム1a上に介在用トナーtを形成した状態で画像形成装置を停止することが可能となる。即ち、本実施形態では、所定のタイミングとしての画像形成終了時において、帯電ローラ2aによる帯電の停止状態(帯電バイアスオフ)で、且つ、現像装置4aの直流電圧の印加を停止(現像バイアスDCオフ)した状態する。この状態で、現像装置4aに交流電圧を印加(現像バイアスACオン)することで感光ドラム1aの表面にトナーを付着させて介在用トナーtを形成している。そして、感光ドラム1aと中間転写ベルト51との間に介在用トナーtを介在させた状態で、感光ドラム1a及び中間転写ベルト51の駆動を停止させている。
このように本実施形態の場合には、介在用トナーの形成は、帯電バイアス及び現像バイアスDCをオフした状態(感光ドラムの表面電位をほぼ0Vにした状態)で、現像バイアスACのみオンすることで行っている。仮に、感光ドラムに電位を乗せた状態で介在用トナーを形成した場合、次の画像形成において介在用トナー形成時の電位が残ってしまう場合がある。この場合、電位ムラによる画像濃度ムラが発生してしまう場合がある。このため、感光ドラムの表面電位をほぼ0Vにした状態で介在用トナーを形成するようにしている。
また、帯電バイアス及び現像バイアスDCは、立ち上げに数十〜数百ms程度の時間を要する場合がある。このため、介在用トナーの形成時に、帯電バイアス又は現像バイアスDCを切り替えたり、再度オンしたりする場合、安定した濃度の介在用トナーを形成するまでに時間が掛かってしまう場合がある。その結果、介在用トナーの形成に余分な時間が必要になったり、現像スリーブや感光ドラムを余分に回転させることで、寿命が短縮してしまったりする可能性がある。一方、現像バイアスACについては、立ち上げ時間は数ms〜20ms程度である。このため、本実施形態においては、帯電バイアス及び現像バイアスDCをオフした状態で、現像バイアスACによる電界でのみ介在トナーの形成を行うこととしている。
また、本実施形態では、感光ドラム1aの駆動の停止タイミングよりも現像スリーブ42の駆動の停止タイミングを遅らせることで、感光ドラム1aのモータのイナーシャ等で、介在用トナーが1次転写部を通過してしまうことを防止している。即ち、感光ドラム1aの駆動、中間転写ベルト51の駆動のオフ信号から50ms後に現像バイアスAC及び現像駆動のオフ信号を出すことで、介在用トナーをより確実に1次転写部N1a上に介在させるようにしている。
また、介在用トナーを形成するときに、感光ドラム1aの表面電位をほぼ0Vにした状態で、現像バイアスACのみを印加することで、現像スリーブ42、感光ドラム1a間の電界力を限りなく小さくすることができる。これにより、現像スリーブ42内のマグネット(不図示)の磁力により、磁性キャリアを感光ドラム1a上に飛翔させることなく、トナーのみを飛翔させることが可能になる。また、このように現像バイアスACの印加によりトナーを感光ドラム1aに付着させて介在用トナーを形成するため、介在用トナーの量が多くなり過ぎることを抑制できる。
即ち、画像形成終了後に供給する介在用トナーは、介在させる量が少ないと中間転写ベルト51からの転移物に対する保護効果が小さい。また多すぎると次の画像形成時の最初の駆動時に感光ドラム1aから中間転写ベルト51に介在用トナーが転移し、中間転写ベルト51の回転方向下流側にある2次転写外ローラ57の表面を汚してしまう。そのため、この2次転写外ローラ57に付着したトナーをクリーニングするための時間が、画像形成前に余計に必要になる。そこで、本実施形態では、現像バイアスACの印加によりトナーを感光ドラム1aに付着させて介在用トナーを形成するようにしている。このとき、介在用トナーのトナー載り量は、0.001〜0.03mg/cm2とすることが好ましい。或いは、介在用トナーの濃度が、X−RITE社製分光濃度計による濃度で、0.02〜0.08程度となることが好ましい。
本実施形態では、このように、画像形成終了時に、キャリア付着を防止しつつ、1次転写部N1aに、適切な量の介在用トナーを介在させた状態で画像形成を終了することができる。このため、その後、感光ドラム1aと中間転写ベルト51とが当接した状態で長期間放置されても、中間転写ベルト51のゴム剤やフッ素化合物などの一部の成分が感光ドラム1aの表層に転移することを防止でき、スジ画像の発生を抑制できる。
また、画像形成終了時に一度、現像バイアスDC及び現像バイアスAC、現像スリーブ42の駆動動作を停止させてから、介在用トナー形成時に、現像バイアスAC及び現像スリーブ42の駆動を開始している。このため、かぶりトナーの発生を抑制でき、画像形成が終了した後の感光ドラム1a及び中間転写ベルト51駆動が停止するまでの間に意図せず消費されるトナーの量を低減することができる。なお、トナー消費量が多くなるが、介在用トナーを形成するために、画像形成終了時に、現像バイアスAC及び現像スリーブ42の駆動を継続しても良い。この場合も、感光ドラム1a及び中間転写ベルト51の駆動オフ信号から50ms後に現像バイアスAC及び現像スリーブ42の駆動のオフ信号を出すようにする。
なお、主として、画像形成ステーションSaと中間転写ベルト51とに関する制御について説明したが、他の画像形成ステーションと中間転写ベルト51とに関する制御についても同様である。
<第2の実施形態>
第2の実施形態について、図8及び図9を用いて説明する。第1の実施形態では、画像形成終了時に介在用トナーを形成する場合に、現像バイアスACのみを印加したが、本実施形態では、現像バイアスDCのみを印加して介在用トナーを形成している。画像形成終了時の各装置の制御タイミングの思想及びその他の構成、作用については第1の実施形態と同じであるため、同じ構成には同じ符号を付して、説明及び図示を省略又は簡略にし、以下、第2の実施形態の特徴部分を中心に説明する。
図8に各装置の制御タイミングを示すタイミングチャートを示す。本実施形態も、画像形成終了時に帯電バイアス、現像バイアスDCをオフするシーケンスタイミングと同時に、現像バイアスAC、現像駆動動作を停止する。その後、感光ドラム1a(1b〜1d)の駆動、中間転写ベルト51の駆動を停止する100ms前から現像バイアスDC、現像駆動を再度オンする。
本実施形態では、このときに印加する現像バイアスDC(直流電圧)を、通常の画像形成時の現像バイアスDCよりも絶対値が低くなるようにしている。即ち、通常の画像形成時の現像バイアスDCは−300Vであるが、介在用トナーを形成する場合には、図9に示すように、現像バイアスDCは−100Vとした。このように−100Vの現像バイアスDCを印加しているとき、帯電バイアスはすでにオフされているため、感光ドラム1aの表面電位はほぼ0Vである。このため、100Vの電位差(介在用トナーコントラスト)で、現像スリーブ42から感光ドラム1aの表面にトナーを飛翔させて介在用トナーを形成できる。
これにより、第1の実施形態と同様に1次転写部N1aに介在用トナーを介在させた状態で画像形成を終了することができる。この結果、中間転写ベルト51のゴム剤やフッ素化合物の一部の成分が感光ドラム1aの表層に転移することを防止して、一定時間経過後の画像形成時にスジ画像の発生を抑制できる。
なお、本実施形態では、介在用トナーを形成するために、現像バイアスDCのみを印加したが、現像バイアスACを重畳させて印加しても良い。即ち、帯電バイアスの停止状態で、且つ、画像形成時の直流電圧よりも絶対値が低い直流電圧(現像バイアスDC:例えば−100V)を印加した状態で、現像バイアスACを印加することで介在用トナーを形成しても良い。
<第3の実施形態>
第3の実施形態について、図10を用いて説明する。本実施形態の場合、画像形成終了時の各装置の制御のタイミングが第1の実施形態と若干異なる。制御タイミングの思想及びその他の構成、作用については第1の実施形態と同じであるため、同じ構成には同じ符号を付して、説明及び図示を省略又は簡略にし、以下、第2の実施形態の特徴部分を中心に説明する。
本実施形態の場合も、感光ドラム1a(1b〜1d)の直径は30mmで、現像スリーブ42と1次転写部N1aは、周方向で約90°の位置関係にあり、現像スリーブ42から1次転写部N1aまでの回転方向に沿った距離は23mmとなっている。また、プロセススピードは250mm/sである。
図10は、このような本実施形態の画像形成終了時における各装置の制御タイミングを示している。画像形成終了時には、まず、現像バイアスAC(現像AC)をオフし(T1)、その後、現像駆動をオフする(T2)。この時、現像駆動をオフしてから、現像ACをオフすると、現像スリーブ42上のトナーが入れ替わっていないのに、現像ACが印加された状態になる。このような状態になると、トナーがチャージアップして摩擦帯電量が著しく高くなってしまうことがある。すると、トナーが磁性キャリア上に残留し、磁性キャリアの穂立ち形成を阻害すると言う、所謂「下草」という不良画像が発生する可能性がある。このため、本実施形態では、現像ACをオフしてから現像駆動をオフしている。
次に、感光ドラム1aの表面電位と、現像バイアスDC値との差が適切な値を維持したまま推移するように、帯電バイアスDC(帯電DC)、現像バイアスDC(現像DC)を、前述の図4のようにオフする(T3)。次いで、帯電DCが0になったら帯電バイアスAC(帯電AC)をオフする(T4)。1次転写バイアスは、画像形成ジョブの最後のトナー画像の後端(移動方向上流端)が1次転写部N1a〜N1dを通過したらオフする(T5)。
そして、帯電ACをオフしてから1000ms後に、現像駆動をオンし(T6)、駆動が安定してから(信号から20ms後)、現像ACをオンする(T7)。次に、現像駆動をオンしてから100ms後に、感光ドラム1aの駆動、中間転写ベルト51の駆動(ドラム駆動)をオフする(T8)。更に、感光ドラム1aの駆動、中間転写ベルト51の駆動をオフしてから、20ms経過した後、現像駆動をオフする(T9)。
ここで、感光ドラム1aの表面電位と現像DCとの間に電位差が無い状態で、且つ、感光ドラム1aが回転している状態で、現像ACをオフすると、感光ドラム1a上に多くのトナーが吐き出される場合がある。即ち、現像ACの振幅が小さくなる時、現像スリーブ42から感光ドラム1aにトナーを吐出す電磁気力の方が、感光ドラム1aから現像スリーブ42にトナーを引き戻す電磁気力より強くなってしまう。この結果、現像スリーブ42上のトナーが感光ドラム1aに吐出されてしまう。このように吐出されたトナーの濃度は、X−RITE社製分光濃度計による濃度で0.10であった。
本実施形態では、介在用トナーの量は、X−RITE社製分光濃度計による濃度で、0.02〜0.08程度が望ましく、0.04程度がより望ましい。濃度が0.02未満であると中間転写ベルト51の成分の感光ドラム1aの表層への転移を十分に抑制することができない。一方、濃度が0.08より多いと、次の画像形成時の最初の駆動時に感光ドラム1aから中間転写ベルト51に介在用トナーが転移し、中間転写ベルト51の回転方向下流側にある2次転写外ローラ57の表面を汚してしまう。そのため、この2次転写外ローラ57に付着したトナーをクリーニングするための時間が、画像形成前に余計に必要になる。
このため、ドラム駆動をオフしてから200ms経過した後、現像ACをオフする(T10)。感光ドラム1aの駆動は慣性を持っており、停止信号から停止するまでにある程度の時間がかかる。本実施形態でも、感光ドラム1aの停止信号から感光ドラム1aが止まるまでの時間を200msとした。但し、感光ドラム1aの停止信号から止まるまでの時間は、プロセススピード、フライホイールの有無、ショートブレーキ制御などによって変化するため、本実施形態に限らず適切に設定される。
このように制御することで、前述の図7に示したように、現像スリーブ位置から1次転写部までの感光ドラム1a上に介在用トナーを形成した状態で画像形成装置を停止することが可能となる。
<第3の実施形態の別例>
第3の実施形態の別例について、図10を参考にして説明する。本実施形態では、画像形成装置のプロセススピードが変更可能で、そのプロセススピードに応じて、画像形成終了時の制御タイミングを変更している。画像形成装置のプロセススピードは、使用される記録材の種類によって変更される。本実施形態では記録材の坪量を基準にプロセススピードを変更することとし、坪量が106g/m2未満であれば250mm/s(第1の速度)とし、坪量が106g/m2以上であれば150mm/s(第2の速度)とした。
即ち、制御回路50(図5参照)は、感光ドラム1a及び中間転写ベルト51を第1の速度(250mm/s)と第1の速度よりも遅い第2の速度(150mm/s)で駆動可能である。そして、所定のタイミング(画像形成終了時)において、感光ドラム1a及び中間転写ベルト51の駆動(ドラム駆動)を停止(オフ)してから、現像バイアスACの印加を停止するまでの時間を、速度に応じて変更している。具体的には、第1の速度で駆動されている場合よりも第2の速度で駆動されている方が短くしている。
まず、坪量が106g/m2未満の記録材が使用された場合(第1の速度の場合)の動作について説明する。坪量が106g/m2未満の紙が使用された場合の動作は、第3の実施形態と同様である。即ち、ドラム駆動を停止する100ms前に、現像駆動をオン(T6)し、駆動が安定してから(信号から20ms後)、現像ACをオンする(T7)。その後、ドラム駆動のオフ信号(T8)からさらに20ms経過した後、現像駆動オフ信号を出す(T9)。そして、ドラム駆動のオフ信号からさらに200ms後、現像ACをオフする(T10)。
次に、坪量が106g/m2以上の記録材が使用された場合(第2の速度の場合)の動作について説明する。坪量が106g/m2以上の紙が使用された場合、ドラム駆動を停止する180ms前に、現像駆動をオン(T6)し、駆動が安定してから(信号から20ms後)、現像ACをオンする(T7)。即ち、第1の速度の場合よりも第2の速度の場合の方が、現像ACをオンしてからドラム駆動をオフするまでの時間を長くしている。これは、現像ACをオンすることで感光ドラム1a上に介在用トナーが付着するが、プロセススピードが遅い方が、形成した介在用トナーが1次転写部N1aに到着するまで時間がかかるためである。したがって、遅い方の速度である第2の速度の場合に、現像ACをオンしてから長く感光ドラム1aを駆動することで、介在用トナーが1次転写部N1aに介在させられるようにしている。
その後、ドラム駆動のオフ信号(T8)からさらに20ms経過した後、現像駆動のオフ信号を出す(T9)。本実施形態では、感光ドラム駆動を停止する時にショートブレーキをかけなかったので、ドラム駆動のオフ信号からさらに150ms後、現像ACをオフしている(T10)。即ち、第1の速度の場合よりも第2の速度の場合の方が、ドラム駆動をオフしてから現像ACをオフするまでの時間を短くしている。これは、プロセススピードが遅い方が、感光ドラム1aのイナーシャの影響が小さく、ドラム駆動のオフ信号から感光ドラム1aが停止するまでの時間が短いためである。したがって、遅い方の速度である第2の速度の場合に、ドラム駆動をオフしてから短い時間で現像ACをオフしている。その他の構成及び作用は、第3の実施形態と同様である。また、第1の実施形態及び第2の実施形態の場合も、同様に、プロセススピードに応じて、画像形成終了時の制御のタイミングを変更するようにしても良い。
<第4の実施形態>
第4の実施形態について、図11ないし図13を用いて説明する。上述の実施形態では、各画像形成ステーションでそれぞれ介在用トナーを形成し、それぞれのステーションの1次転写部に介在用トナーを介在させる構成について説明した。これに対して本実施形態では、上流側の画像形成ステーションで介在用トナーを形成し、この介在用トナーを下流側の画像形成ステーションの1次転写部に介在させるようにしている。その他の構成及び作用については第1の実施形態と同じであるため、同じ構成には同じ符号を付して、説明及び図示を省略又は簡略にし、以下、第4の実施形態の特徴部分を中心に説明する。
本実施形態の画像形成装置100は、全ての画像形成ステーションSa〜Sdで画像形成を行うフルカラーモードと、ブラックの画像形成ステーションSdのみで画像形成を行うモノクロモードとを選択可能である。そして、モノクロモードが選択された場合には、図11に示すように、ブラックの画像形成ステーションSdの感光ドラム1dのみを中間転写ベルト51に当接させた状態で画像形成を行う。
このために本実施形態では、図11に示すように、画像形成ステーションSa〜Scの感光ドラム1a〜1cと中間転写ベルト51とを接触及び離間させる離間手段としての離間機構80を有する。離間機構80は、例えば、中間転写ベルト51の従動ローラ55、1次転写ローラ53a〜53c及びベルトクリーナ60などを支持する支持部材81と、支持軸82と、カム83と、駆動ローラ84とを有する。支持部材81は、支持軸82に対して揺動自在に支持されており、カム83が回転することで、中間転写ベルト51を感光ドラム1a〜1cに対して接触及び離間させる。カム83は、制御回路50により制御される駆動ローラ84により回転駆動される。
本実施形態の場合、画像形成ジョブの終了時には、次のジョブでブラック単色のモノクロの画像形成が行われる場合に備えて、ブラックの画像形成ステーションSdの感光ドラム1dのみを中間転写ベルト51に接触させておく。そして、他の画像形成ステーションSa〜Scの感光ドラム1a〜1cを中間転写ベルト51から離間させておく。これにより、次にモノクロモードが選択された場合には、素早く画像形成動作を開始できる。
このために制御回路50は、画像形成ジョブが終了すると、転写残トナーのクリーニングや感光ドラム表面の除電等をおこなうためにしばらく空回転(後回転)した後に停止する。このとき、図11に示すように、最下流の画像形成ステーションSdの感光ドラム1dと中間転写ベルト51とを当接させた状態にして、その他の画像形成ステーションの感光ドラムを中間転写ベルト51から離間させる。即ち、制御回路50は、所定のタイミングとしての画像形成ジョブの終了時において、各画像形成ステーションの感光ドラム及び中間転写ベルト51の駆動を停止させる。その後、離間機構80を制御して、第1の画像形成ステーションとしての画像形成ステーションSa〜Scの感光ドラム1a〜1cと中間転写ベルト51とを離間させる。そして、第2の画像形成ステーションとしての画像形成ステーションSdの感光ドラム1dと中間転写ベルト51とを接触させたままとする。
したがって、本実施形態の場合には、画像形成終了後は、感光ドラム1dのみが中間転写ベルト51に当接しているため、感光ドラム1dと中間転写ベルト51との間にのみ介在用トナーを介在させておけば良い。また、本実施形態の場合も、感光ドラム1a〜1dとしては、外径30mmのような小さい直径のものを使用している。また、現像スリーブ42と1次転写部N1a(N1b〜N1d)は、感光ドラム1a(1b〜1d)の周方向で約90°の位置関係にあり、現像スリーブ42から1次転写部N1aまでの回転方向に沿った距離は23mmとなっている。また、プロセススピードは、250mm/sである。このため、第1の実施形態で説明したように、画像形成終了時に、それぞれの画像形成ステーションで形成した介在用トナーが1次転写部N1a〜N1dを通り過ぎてしまう場合がある。そこで、本実施形態では、所定のタイミングとしての画像形成終了時に、以下のように、各部を制御している。
図12に各装置の画像形成終了時の制御タイミングを示す。本実施形態では、所定のタイミングとしての画像形成終了時において、第1の画像形成ステーションとしての画像形成ステーションSbの感光ドラム1bの表面に介在用トナーを付着させて介在用トナーを形成している。介在用トナーの形成は、第1の実施形態と同様に行っている。即ち、帯電DCオフ、且つ、現像DCオフの状態で、現像ACをオンすることで感光ドラム1bの表面にトナーを付着させて介在用トナーtを形成している。
そして、この介在用トナーを第2の画像形成ステーションとしての最下流の画像形成ステーションSdの感光ドラム1dと中間転写ベルト51との間に介在させるようにしている。即ち、画像形成ステーションSbで形成した介在用トナーを中間転写ベルト51に転写する。このため、1次転写バイアスは、介在用トナーが中間転写ベルト51に転写されるまで印加されている。また、感光ドラム1a〜1d及び中間転写ベルト51の駆動(感光ドラム駆動)は、中間転写ベルト51に転写された介在用トナーが画像形成ステーションSdの感光ドラム1dと中間転写ベルト51との間に到達するまで回転が継続される。そして、介在用トナーが感光ドラム1dと中間転写ベルト51との間(即ち、1次転写部N1d)に到達したタイミングで、画像形成ステーションSdの感光ドラム1d及び中間転写ベルト51の駆動を停止させる。その後、離間機構80により画像形成ステーションSa〜Scと中間転写ベルト51とを離間させる。
このように制御することで、図13に示すように、介在用トナーtを下流側の画像形成ステーションSdの1次転写部N1dに介在させることができる。即ち、上流側の画像形成ステーションSbで介在用トナーを形成し、その介在用トナーを下流側の画像形成ステーションSdの1次転写部N1dに介在させるようにしている。このため、上述のように感光ドラムが小さい構成でも、より確実に下流側の画像形成ステーションSdの1次転写部N1dに介在用トナーを介在させることができる。この結果、中間転写ベルト51のゴム剤やフッ素化合物の一部の成分が感光ドラム1dの表層に転移することを防止して、一定時間経過後の画像形成時にスジ画像の発生を抑制できる。
また、画像形成ステーションSa〜Scの感光ドラム1a〜1cは、画像形成終了後に、上述のように中間転写ベルト51から離間させられる。このため、感光ドラム1a〜1cと中間転写ベルト51との間異に介在用トナーを介在させなくても、スジ画像が発生することはない。
なお、上述の説明では、画像形成ステーションSbを用いて、画像形成ステーションSdの1次転写部N1dに介在用トナーを送ったが、これに限定されることはない。即ち、画像形成終了時に感光ドラムと中間転写ベルトとが当接するステーションに対して、必要な距離を取れる上流側のステーションを用いれば同様の効果を得ることができる。また、介在用トナーを形成するトナー色についても限定されることは無い。
<第5の実施形態>
第5の実施形態について、図12を参考にしつつ図14及び図15を用いて説明する。上述の第4の実施形態では、画像形成終了時に、画像形成ステーションSbで介在用トナーを形成したが、本実施形態では、画像形成ステーションSaで介在用トナーを形成している。その他の構成及び作用については第4の実施形態と同じであるため、同じ構成には同じ符号を付して、説明及び図示を省略又は簡略にし、以下、第5の実施形態の特徴部分を中心に説明する。
画像形成終了時に介在用トナーを感光ドラムと中間転写ベルトとの間に介在させた場合、次の画像形成時に、介在用トナーが2次転写外ローラ57に付着してしまう。そして、2次転写外ローラ57のクリーニングが不十分な場合には、2次転写部N2に搬送された記録材の裏側が2次転写外ローラ57に付着したトナーにより汚れてしまう(裏汚れになる)可能性がある。このような課題は、特に、2次転写外ローラのクリーニング時間が短い、プリント動作開始が早いモードで起こり易い。
そこで、本実施形態では、介在用トナーを、複数の画像形成ステーションのうち、記録材に付着した場合に目視での視認性が最も低いトナーを用いる画像形成ステーションで形成するようにしている。具体的には、イエローのトナーを用いる画像形成ステーションSaで介在用トナーを形成している。
各装置の画像形成終了時の制御タイミングは、第4の実施形態で説明した図12とほぼ同様であるが、図12では介在用トナーを画像形成ステーションSbで形成するのに対し、本実施形態では、介在用トナーを画像形成ステーションSaで形成する。即ち、所定のタイミングとしての画像形成終了時において、画像形成ステーションSaの感光ドラム1aの表面に介在用トナーを付着させて介在用トナーを形成する。介在用トナーの形成は、第1の実施形態と同様に行っている。そして、この介在用トナーを最下流の画像形成ステーションSdの感光ドラム1dと中間転写ベルト51との間に介在させるようにしている。即ち、画像形成ステーションSaで形成した介在用トナーを中間転写ベルト51に転写する。このため、1次転写バイアスは、介在用トナーが中間転写ベルト51に転写されるまで印加されている。
また、感光ドラム1a〜1d及び中間転写ベルト51の駆動(感光ドラム駆動)は、中間転写ベルト51に転写された介在用トナーが画像形成ステーションSdの感光ドラム1dと中間転写ベルト51との間に到達するまで回転が継続される。そして、介在用トナーが感光ドラム1dと中間転写ベルト51との間(即ち、1次転写部N1d)に到達したタイミングで、画像形成ステーションSdの感光ドラム1d及び中間転写ベルト51の駆動を停止させる。その後、離間機構80により画像形成ステーションSa〜Scと中間転写ベルト51とを離間させる。
次に、再プリント動作指示に伴う、感光ドラムの駆動開始から通常の画像形成動作開始までの制御について説明する。上述のように、前回の画像形成終了時には、1次転写部N1dに介在用トナーが介在している。このため、次の画像形成開始時には、介在用トナーが、感光ドラム1a〜1d及び中間転写ベルト51の駆動により、2次転写部N2に到達し、介在用トナーの一部が2次転写外ローラ57に付着する。
このため、介在用トナーが2次転写部N2を通過後、図14に示すように、2次転写外ローラ57を静電的にクリーニングする静電クリーニングを実施する。まず、2次転写外ローラ57が回転状態のまま、一周に相当する時間(約0.23秒)、2次転写外ローラ57に静電クリーニング手段としての2次転写バイアス電源58からトナーと同極性である負極性のバイアスを印加する。その後、2次転写外ローラ57にトナーと逆極性である正極性のバイアスを1周に相当する時間印加する。このように負極性と正極性のバイアス(2転クリーニングバイアス)をそれぞれ1周ずつ印加することを1セットとして、この回数を変動することでクリーニング時間を変更する。
現像容器内のトナー帯電量が所定の範囲内に維持されている場合、本実施形態では、図14に示すように、2次転写開始前の介在トナー像が、2次転写部を通過後、静電クリーニングを2セット実施後、2次転写動作を実施する。本実施形態において、逆極性のバイアス値は、−20μA程度、正極性のバイアス値は、+40μA程度であれば、裏汚れを回避することが可能であった。一方、このバイアス値であっても、一定以上の介在トナー量になってくると、逆極性及び正極性のバイアスを十分に高くしても、2セットでは裏汚れが発生してしまう。このため、クリーニング回数を増加させて徐々に中間転写ベルト51側に転移させることで、裏汚れを回避可能であった。
ここで、介在用トナーとしてイエローのトナーを用いた場合(実施例)と、ブラックのトナーを用いた場合(比較例)とで、それぞれ介在トナーの濃度を変更して行った実験について説明する。実験では、実施例及び比較例のそれぞれについて、2次転写外ローラ57のクリーニング回数、スジ画像の発生の有無、裏汚れが目立つか否か、プリント動作の開始信号から最初の記録材の出力(プリント出力)までの時間を調べた。この結果を表1に示す。表1では、スジ画像が発生した場合を「×」、発生しなかった場合を「○」、裏汚れが目視で目立つ場合を「×」、多少目立つが許容できる範囲の場合を「△」、目立たない場合を「○」とした。
なお、表1に示す介在用トナーの濃度a〜dは、図15に示すように、現像コントラストとトナー濃度のカーブ状の点での濃度であり、aからdへ進むに従って介在用トナーの濃度が高くなる。図15の「ブランクパルスバイアス」とは、例えば、現像バイアスとして、直流電圧と、周波数10.0kHz、ピーク間電圧(Vpp)1.4kVの高周波部とブランク部を交互に有する振動電圧を用いた場合である。一方、「矩形バイアス」とは、現像バイアスとして、直流電圧と、周波数10.0kHz、ピーク間電圧(Vpp)1.4kVの矩形波の交流電圧とを重畳した振動電圧を用いた場合である。即ち、矩形バイアスの場合、ブランク部がない。この点については、後述の第6の実施形態で詳しく説明する。
図15では、ブランクパルスバイアスと矩形バイアスを用いた場合の現像特性を示しており、横軸は、現像コントラスト電位(感光ドラムと現像スリーブとの電位差、即ち、帯電電位と現像バイアスの直流成分との差)、縦軸は画像濃度である。
実験では、矩形バイアスを用いて現像バイアスの直流電圧を変更することで、濃度a〜dの介在用トナーを形成した。実験番号1では、介在用トナー濃度が低い濃度aでスジ画像が発生しているため、中間転写ベルト51の成分の感光ドラムへの転移を防止するためには、所定量以上の介在用トナーが必要であることが分かる。実験では、介在用トナー濃度がb以上であれば、スジ画像は発生しないことが分かった。一方、比較例のように、ブラックの介在トナーを用いた場合、クリーニング回数によっては裏汚れが目立つ場合があることが分かった。
また、実施例の実験番号3と比較例の実験番号7では、裏汚れがほとんど目立たなかった。実験番号3では、静電クリーニングをしなくても、裏汚れが目立たなかったのに対し、実験番号7では、裏汚れを目立たなくするために2回の静電クリーニングが必要であった。このため、実験番号3では、実験番号7に対して、再プリント時の最初の記録材の出力までの時間は、約1.3秒短縮することが可能となった。また、実施例の実験番号5と比較例の実験番号10との比較から、介在用トナーの濃度が高くなった場合でも、比較例よりも少ない回数のクリーニング動作を入れることによって、裏汚れが目立たなくなった。このため、イエローのトナーを用いたい場合、介在用トナーの濃度範囲を広く使用することが可能であることが分かった。
以上述べたように、本実施形態においては、目視での視認性が最も低いトナーであるイエローのトナーにより介在用トナー形成した。これにより、中間転写ベルト51の成分の感光ドラムへの転移を防止しながら、2次転写外ローラが汚れても裏汚れが目立たないようにすることが可能である。
なお、本実施形態では、目視での視認性が最も低いトナーとして、イエロートナーを用いたが、他にも顔料、染料の入っていない透明トナーを用いることができる。この場合、1次転写部に介在用トナーを介在させる画像形成ステーションよりも上流側に透明トナーを用いる画像形成ステーションを配置する。また、記録材として色紙等を使用する場合には、この色紙の色と類似のトナー色を有する画像形成ステーションで介在用トナーを形成しても良い。
<第5の実施形態の別の第1例>
第5の実施形態の別の第1例について説明する。上述の第5の実施形態では、フルカラーで画像形成を行った後に、画像形成ステーションSdの感光ドラム1dのみを中間転写ベルト51に当接させて画像形成を終了する場合について説明した。これに対して本例では、ブラックの画像形成ステーションSdのみを用いて画像形成を行うモノクロモードで画像形成を行った後について説明する。
モノクロモードの画像形成動作が終了した後回転時に、離間機構80(図11参照)により画像形成ステーションSa〜Scの感光ドラム1a〜1cを中間転写ベルト51に当接させる。そして、第5の実施形態と同様に、画像形成ステーションSaでイエローの介在用トナーを形成し、画像形成ステーションSdの1次転写部N1dにこの介在用トナーを介在させる。その後、離間機構80により画像形成ステーションSa〜Scの感光ドラム1a〜1cを中間転写ベルト51から離間させる。
このような本例の場合、モノクロモードで画像形成を終了した後も目視で目立たない色のトナーを使って介在トナーを形成することが可能である。その他の構成及び作用は、第5の実施形態と同様である。
<第5の実施形態の別の第2例>
第5の実施形態の別の第2例について説明する。上述の説明では、画像形成装置の停止状態では、画像形成ステーションSdの感光ドラム1dのみを中間転写ベルト51に当接させて、他の感光ドラムは中間転写ベルト51から離間させる構成について説明した。これに対して本例では、画像形成装置が停止状態にあるときに、全ての画像形成ステーション感光ドラムが中間転写ベルト51に当接している場合について説明する。
フルカラーモードの1枚目の画像形成開始のスピードを速めるために、画像形成装置の停止状態で、全ての画像形成ステーションの感光ドラムを中間転写ベルトに当接させておく。本実施形態では、このような場合でも、最上流のイエロートナーの画像形成ステーションSaを用いて、全てのステーションの介在用トナーを形成している。
画像形成終了時の後回転時に、画像形成ステーションSaを用いて、各ステーションの介在用トナーを形成する。介在用トナーは、ブラックの画像形成ステーションSd用、シアンの画像形成ステーションSc用、マゼンタの画像形成ステーションSb用、イエローの画像形成ステーションSa用の順番に所定の間隔を持って順次形成する。即ち、下流側の画像形成ステーションで用いる介在用トナーから順に形成する。そして、それぞれの介在用トナーが各色のステーションの一次転写部に停止するように、感光ドラム及び中間転写ベルト51との駆動を停止する。
このような本例の場合、全ての画像形成ステーションに対して目視で目立たない色のトナーを使って介在トナーを形成することが可能である。その他の構成及び作用は、第5の実施形態と同様である。
<第6の実施形態>
第6の実施形態について、図1及び図6を参照しつつ、図16ないし図25を用いて説明する。上述の各実施形態では、介在用トナー形成時に現像スリーブ42に印加する交流電圧(現像バイアスAC)の波形のデューティ比などは一定とした。これに対して本実施形態の場合、トナー濃度に関する情報に基づいて、現像バイアスACの波形のデューティ比、振幅、周波数の少なくとも何れかを変更するようにしている。その他の構成及び作用については第1の実施形態と同じであるため、同じ構成には同じ符号を付して、説明及び図示を省略又は簡略にし、以下、第6の実施形態の特徴部分を中心に説明する。なお、以下の説明では、画像形成ステーションSaについて説明するが、他の画像形成ステーションでも同様である。
現像容器41内のトナー濃度やトナー帯電量が変動した場合、介在用トナーのトナー量が変動する可能性がある。即ち、現像容器41内のトナー濃度が高い(トナー帯電量が低い)場合は、介在用トナーの量が多くなってしまい、逆に、トナー濃度が低い(トナー帯電量が高い)場合は、介在用トナーの量が少なくなってしまう。
そして、介在用トナーの量が多くなってしまった場合、中間転写ベルト51から感光ドラム1a(1b〜1d)へのフッ素化合物などの成分の転移は十分に抑制できるが、トナー消費量が多くなってしまう。また、介在用トナーの量が多いと、次の画像形成時の最初の駆動時に感光ドラム1aから中間転写ベルト51に介在用トナーが転移し、2次転写外ローラ57の表面に多くのトナーが付着し易い。このため、画像形成前に2次転写外ローラ57に付着したトナーをクリーニングするための時間が長くなってしまう。
一方、介在用トナーの量が少なくなってしまった場合は、中間転写ベルト51から感光ドラム1aへのフッ素化合物などの成分の転移を十分に抑制できない。このため、次の画像形成において、ハーフトーン画像などにスジ画像が発生し易い。そこで、本実施形態では、現像装置4a(4b〜4d)により現像されるトナー像の濃度に関する情報を検出している。そして、その検出結果に応じて、介在用トナーを形成する際に現像装置4aに印加する交流電圧の波形のデューティ比、振幅、周波数の少なくとも何れかを変更するようにしている。以下、具体的に説明する。
[現像装置及びトナー補給装置]
まず、図16により、本実施形態の現像装置4a(4b〜4d)及びトナー補給装置49について説明する。なお、各色の現像装置4a、4b、4c、4dの構成は同一であり、各色の現像装置にトナーを補給するトナー補給装置49の構成もそれぞれ同じである。このため、以下、代表して現像装置4a及びこの現像装置4aにトナーを補給するトナー補給装置49について説明し、その他の現像装置についての説明は省略する。
図19は、現像装置4aを図1の上方から見た概略平面図として示し、トナー補給装置49は感光ドラム1aの回転軸線方向に沿う概略断面図として示している。現像装置4aは、非磁性トナー粒子(トナー)と磁性キャリア粒子(キャリア)とを主成分として備える二成分現像剤(現像剤)が収納された現像容器41を有する。
ここで、トナーは、結着樹脂、着色剤、そして必要に応じてその他の添加剤を含む着色樹脂粒子と、コロイダルシリカ微粉末のような外添剤が外添されている着色粒子とを有している。トナーは、重合法により製造した負帯電性のポリエステル系樹脂であり、体積平均粒径は5μm以上8μm以下が好ましい。本実施形態では、トナーの体積平均粒径は6.2μmである。
また、キャリアは、例えば、表面酸化或いは未酸化の鉄、ニッケル、コバルト、マンガン、クロム、希土類等の金属、及びそれらの合金、又は酸化物フェライトなどが好適に使用可能である。これらの磁性粒子の製造法は特に制限されない。そして、キャリアは、重量平均粒径が20〜50μm、好ましくは30〜40μmであり、抵抗率が107Ω・cm以上、好ましくは108Ω・cm以上である。本実施形態では、キャリアとして抵抗率が108Ω・cmのものを用いた。また、低比重磁性キャリアとして、フェノール系のバインダー樹脂に磁性金属酸化物及び非磁性金属酸化物を所定の比で混合し、重合法により製造した、樹脂磁性キャリアを使用した。本実施形態で用いたキャリアの体積平均粒径は35μm、真密度は3.6〜3.7g/cm3、磁化量は53A・m2/kgである。
現像容器41内には、現像剤攪拌搬送部材として第1搬送スクリュー43aと第2搬送スクリュー43bとの2本のスクリューが配置されている。現像容器41の感光ドラム1aと対向する部分は一部開口しており、この開口部にから一部露出するように現像剤担持体としての現像スリーブ42が回転可能に配置されている。現像スリーブ42の内部には、磁界発生手段としてのマグネットロール(図示せず)が固定配置されている。マグネットロールは周方向に複数の磁極を有し、現像容器41内の現像剤を磁気力により引きつけて現像スリーブ42上に担持させると共に、感光ドラム1aと対向する現像位置では現像剤の穂立ち(磁気ブラシ)を形成する。
現像スリーブ42、第1、第2搬送スクリュー43a、43bは相互に平行に配設されている。また、これら現像スリーブ42、第1、第2搬送スクリュー43a、43bは、感光ドラム1aの回転軸線方向と平行に配設されている。現像容器41の内部は、隔壁41dによって現像室(第1室)41aと攪拌室(第2室)41bに分割されている。隔壁41dは、現像容器41の長手方向(感光ドラム1aの回転軸線方向と平行な方向)の両端部(図16の左端及び右端)に、現像室41aと攪拌室41bとを連通させる連通部が形成されている。
第1搬送スクリュー43aは現像室41a内に、第2搬送スクリュー43bは攪拌室44b内にそれぞれ配設されている。これら第1、第2搬送スクリュー43a、43bは、モータ44の回転によってギヤ列44aを介して同じ方向に回転駆動される。この回転により、攪拌室41b内の現像剤は、第2搬送スクリュー43bによって攪拌されながら図16の左方に移動して、連通部を介して現像室41a内へと移動する。一方、現像室41a内の現像剤は、第1搬送スクリュー43aによって攪拌されながら図16の右方に移動して、連通部を介して攪拌室41b内に移動する。つまり、現像剤は、第1、第2搬送スクリュー43a、43bの2本のスクリューによって攪拌されながら現像容器41内を循環して搬送される。現像剤中のトナーは、このような攪拌搬送によって電荷が付与される。
また、現像容器41へのトナーの補給は、攪拌室41b内での現像剤搬送方向上流端部側の上部に設けられたトナー補給口41cから行われる。攪拌室41bの図16の右端側には、内部の状態を外部から目視するための窓部が設けられている。トナー補給口41cから補給されたトナーは、攪拌室41b内の第2搬送スクリュー43bにより、攪拌室41b内の現像剤と攪拌されつつ搬送される。
現像スリーブ42は、モータ42aによって回転駆動される。現像スリーブ42は、その回転により、規制ブレード(不図示)によって表面に層状に塗布された現像剤を感光ドラム1aに対向する現像位置に搬送する。現像位置にて、現像スリーブ42上の現像剤はマグネットロールの磁気力により穂立ちして、感光ドラム1aの表面に接触又は近接する磁気ブラシを形成する。こうして現像位置に搬送された現像剤(二成分現像剤)から、感光ドラム1a上の静電潜像にトナーが供給される。これにより、静電潜像の画像部にトナーが選択的に付着し、静電潜像はトナー像として現像される。
更に説明すると、感光ドラム1a上の静電像が現像位置に達するときに、現像バイアス電源40(図1参照)により直流電圧に交流電圧が重畳された現像バイアスが現像スリーブ42に印加される。このとき、現像スリーブ42はモータ42aにより回転駆動され、上述の現像バイアスによって現像剤中のトナーが、感光ドラム1aの表面の静電潜像に応じて感光ドラム1a上に転移する。
上述のような現像動作によって二成分現像剤中のトナーが消費される。そして、現像容器41内の現像剤のトナー濃度が徐々に減少する。従って、補給手段としてのトナー補給装置49によって現像容器41にトナーが補給される。トナー補給装置49は、現像装置4aに補給すべきトナーを収納するトナー容器46を有する。トナー容器46の図16の下部左端には、トナー排出口48が設けられている。トナー排出口48は、現像容器41のトナー補給口41cに連結される。また、トナー容器46には、トナー排出口48に向けてトナーを搬送するトナー補給部材としてのトナー補給スクリュー47が設けられている。トナー補給スクリュー47はモータ47aによって回転駆動される。
モータ47aの回転は、画像形成装置本体が備える制御回路50のCPU120によって制御される。トナー容器46内に所定量のトナーが収納されている状態でのモータ47aの回転時間と、トナー補給スクリュー47によってトナー排出口48を介して現像容器41内に補給されるトナーの量との対応関係が予め実験等によって求められている。その結果は、例えばテーブルデータとしてCPU120に接続されたROM122(或いはCPU120内)に格納されている。つまり、CPU120は、モータ47aの回転時間を制御(調整)することによって、現像容器41に対するトナーの補給量を調整するようになっている。なお、トナー補給量の制御方法については後述して詳しく説明する。
また、本実施形態では、現像装置4aに、記憶装置123が設けられている。この記憶装置123として、本実施形態では、読み書き可能なRP−ROMを使用した。記憶装置123は、現像装置4aを画像形成装置100の装置本体内にセットすることによってCPU120と電気的に接続され、現像装置4aの画像形成処理情報を装置本体側から読み書きすることができる。
[インダクタンス検出方式]
本実施形態の現像装置4aは、攪拌室41b内に、現像剤のトナー濃度を検出するための透磁率検出手段として、透磁率センサ45が取り付けられている。透磁率センサ45は、後述するインダクタンス検出方式により現像容器内の透磁率を検出することで現像容器内のトナー濃度を検出する。このような透磁率センサ45は、攪拌室44b内での現像剤搬送方向においてトナー補給口41cよりも上流側の現像容器41の側壁に配設されている。トナー補給装置49からトナーが補給される位置を現像剤の循環についての最上流側とすると、この透磁率センサ45が取り付けられている位置は、最下流側となる。つまり、透磁率センサ45は、最も攪拌が進んだ状態の現像剤のトナー濃度を検出できるように配置されている。現像容器内のトナー濃度は、現像装置4aにより現像されるトナー像の濃度に影響を与えるため、このトナー濃度を検出する透磁率センサ45は、現像装置4aにより現像されるトナー像の濃度に関する情報を検出するトナー濃度情報検出手段に相当する。
ここで、インダクタンス検出方式によるトナー補給制御について詳細に説明する。画像形成動作によって現像容器41内のトナーが減少する。そのため、現像剤中のトナー濃度が低下する。現像容器41内の現像剤のトナー濃度を検出するために、透磁率センサ45によって現像剤の透磁率を検出する。現像剤中のトナー濃度が小さい場合は磁性を有するキャリア比率が大きくなるために、現像剤の透磁率は大きくなり、透磁率センサ45の出力レベルが大きくなる。
図17に示すように、透磁率センサ45は、センサ本体45cの上に、検出ヘッド45aが円柱状に載っている形状で一体となっている。そして、入出力用の信号線45bを介してCPU120との検出信号のやりとりを行う。検出ヘッド45aの内部には検出トランスが埋め込まれている。この検出トランスは、1つの1次巻線と、基準巻線及び検出巻線からなる2つの2次巻線との、合計3つの巻線からなる。検出巻線は検出ヘッド45aの天面側に、基準巻線は1次巻線を挟んで検出ヘッド45aの裏側には位置している。センサ本体45c内に設けられた発信器から一定波形の信号をもつ電流が1次巻線に入力されると、基準巻線及び検出巻線からなる2つの2次巻線にも、電磁誘導により、ある波形の信号をもつ電流が流れる。この時の発信器からの一定波形の信号と、検出巻線から電磁誘導によって流れた電流のある波形の信号とを、センサ本体45c内に設けられた比較回路で判断することによって、検出ヘッド45aの天面側にどの程度の密度の磁性体があるかを検出する。
現像剤のトナー濃度と透磁率センサ45の出力電圧との関係を図18に示す。図示の例ではトナー濃度が小さい範囲では出力電圧が大きな値で飽和し、トナー濃度が大きくなるに従って出力電圧が徐々に小さくなり、更に濃度が大きな範囲では出力電圧が小さい値で飽和する。本実施形態で、トナー濃度が8%(重量%:以下同様)であるとき、透磁率センサ45の出力電圧が2.5V(目標信号値)になるように調整されている。電圧値が2.5V近傍において、出力電圧はトナー濃度に対してほぼ直線的に変化する。なお、透磁率センサの目標信号値は、現像装置の使用状況、使用環境に応じて最適な目標値に設定変更される。
上述のように、現像容器41内の現像剤のトナー濃度は透磁率センサ45により検出される。そして、その検出結果に基づいて、補給用のトナーが収納されているトナー補給装置49が駆動され、現像容器41内のトナー濃度を所定の範囲に保つようになっている。即ち、透磁率センサ45の検出結果に基づいて、CPU120がモータ47aの回転時間(即ち、トナー補給量)を決定し、その時間だけモータ47aを回転させる。具体的には、透磁率センサ45の検出結果(検出信号値)と目標信号値(第1の基準値)との関係から、トナー補給装置49によりトナーを現像容器内に補給する。
ROM122には、図18に示すような透磁率センサ45の出力と現像剤のトナー濃度との関係に基づいて、透磁率センサ45の出力から現像装置4aに補給すべきトナー量を求めるための情報がテーブルデータ等として記憶されている。従って、CPU120は、この情報と、上述のようなモータ47aの回転時間と補給されるトナーの量との対応関係を示すテーブルデータとから、トナー補給スクリュー47の回転数を求め、トナー補給量を制御することができる。通常、インダクタンス検出方式のトナー補給制御では、1枚の記録材Pに対する画像形成動作を行う毎にトナー補給スクリュー47の回転数を求めてトナー補給を実行する。
[パッチ画像の検出]
本実施形態では、このようなインダクタンス検出方式に次述するパッチ検出方式を絡めて、トナー補給制御を行っている。まず、パッチ画像の検出について説明する。本実施形態では、所定の制御用潜像(パッチ潜像)を感光ドラム1aに形成した後、この潜像を所定の現像条件で現像することにより感光ドラム1a上に制御用トナー像(パッチ画像)を形成する。そして、このパッチ画像を中間転写ベルト51へ転写した後、パッチ画像の濃度を濃度検出手段(トナー濃度情報検出手段)としての画像濃度センサ90(図1)で検出する。画像濃度センサ90は、パッチ画像の画像濃度(トナー付着量)に応じた濃度信号をCPU120に入力する。CPU120は、画像濃度センサ90からの濃度信号と、予めCPU120内に記憶された初期基準信号とを比較し、その比較結果に基づいて制御する。なお、画像濃度センサ90としては、一般的な光反射型の光学センサを使用することができる。
画像形成装置の初期設置時には、CPU120は、ROM122に記憶された、予め決められた環境テーブルを読み出す。環境テーブルは、例えば、温度、湿度情報に応じたプロセス条件、露光強度や現像バイアスや転写バイアスなどのプロセス条件の設定値が予め記憶されたものである。このテーブルによって、帯電された感光ドラム1a上にレーザ露光を行うことにより、パッチ潜像を形成し、このパッチ潜像を現像してパッチ画像を形成する。
[トナー補給制御]
次に、インダクタンス検出方式にパッチ検出方式を絡めたトナー補給制御について説明する。画像濃度センサ90により検出されたパッチ画像の濃度信号値に基づいて、インダクタンス検出信号の目標値を補正する。現像剤は長期使用、連続使用、使用環境変動などによってトナー帯電量が著しく変動した時や、キャリアの劣化によってトナー帯電量が変動する。この場合には、トナー濃度を所定の範囲に保っている場合においても、安定した画像濃度、色味を保つことが困難な場合がある。そこで、本実施形態では、画像濃度センサ90により検出されたパッチ画像の濃度に基づいて、透磁率センサ45の検出信号の目標信号値(第1の基準値)を適宜補正する。これによって、トナー帯電量の変動を抑制でき、極度な画像濃度変動を抑制することができる。以下、図19を用いて更に説明する。
図19は、画像形成開始から終了までのトナー補給制御のフローである。なお、図19で用いられている記号に関して、「T」は現像装置4aを用いて前回パッチ画像を形成したときからの画像出力枚数を示す。「Ptrg1」はパッチ画像の目標下限値(第2の基準値)、「Ptrg2」はパッチ画像の目標上限値(第2の基準値)を示す。「Psig」はパッチ画像の画像濃度信号値(画像濃度センサ90の検出結果)を示す。「Itrg(n)」は補正前の透磁率センサ45の目標信号値(インダクタンス目標信号値、第1の基準値)、「Itrg(n+1)」は補正後のインダクタンス目標信号値を示す。本実施形態では、各現像装置を用いて行われた画像出力枚数は、CPU120が積算して、CPU120に内蔵又は接続された記憶装置に記憶させる。
図19のフローでは、まず、画像形成を開始する(S101)。前回パッチ画像を形成したときからの画像出力枚数Uが200枚に到達した場合(S102)、パッチ画像を形成した後、画像濃度センサ90でパッチ画像の画像濃度(Psig)を検出する(S103)。そして、検出されたパッチ画像の画像濃度Psig(検出結果)と、目標下限値Ptrg1(第2の基準値)との関係が、Ptrg1≦Psigを満たすか否かを判断する(S104)。S104でこの関係を満たさなかった場合、インダクタンス目標信号値Itrg(n)から所定値を引いて、インダクタンス目標信号値Itrg(n+1)を得る(S105)。所定値は、0.15V(トナー濃度に換算して0.5%に相当する値)としている。したがって、Itrg(n)−0.15によって、Itrg(n)から補正されたインダクタンス目標信号値Itrg(n+1)を得る(S105)。
一方、S104において、Ptrg1≦Psigを満たした場合、次いでパッチ画像の濃度Psigと、目標上限値Ptrg2(第2の基準値)との関係が、Psig≦Ptrg2を満たすか否かを判断する(S106)。S106にてこの関係を満たさなかった場合、インダクタンス目標信号値Itrg(n)に所定値(0.15V)を足す。そして、Itrg(n)+0.15によって、Itrg(n)から補正されたインダクタンス目標信号値Itrg(n+1)を得る(S107)。即ち、画像濃度Psigと、第2の基準値としての目標下限値Ptrg1又は目標上限値Ptrg2との関係から、第1の基準値としてのインダクタンス目標信号値Itrg(n)を変更している。
S106において、Psig≦Ptrg2の関係を満たした場合は、必要枚数の画像を出力して(S108)、画像出力動作を終了する。なお、S102において、前回パッチ画像を形成した時からの画像出力枚数Uが200枚に達していない場合には、必要枚数の画像を出力して(S109)、画像出力動作を終了する。
また、本実施形態では、インダクタンス目標信号値Itrg(n)は、補正量に上下限リミット(所定の上限値又は下限値)を有していて、2.5V±0.6V(トナー濃度に換算して8%±2%に相当する)を上下限値としている。これは、トナー濃度を極度に高くしてしまった場合、トナーかぶりやトナー飛散が多く発生する場合があるためである。また、トナー濃度を極度に低くした場合は、キャリア付着、ガサツキ画像が発生する場合があるためである。よって、Ptrg2<Psig、Ptrg1>Psigとなった場合でも、Itrg(n+1)は3.1V(所定の上限値)を超えない、または1.9V(所定の下限値)未満とならないこととしている。即ち、この場合には、インダクタンス目標信号値をそれぞれ3.1V、1.9Vに到達させたままの状態とする(張り付かせる)。
[介在用トナー]
本実施形態の場合も、画像形成終了時に、介在用トナーを感光ドラム1a〜1dと中間転写ベルト51との間に介在させている。介在用トナーは、第1の実施形態の図6及び図7に示したように形成する。簡単に説明すると、まず、所定のタイミングとしての画像形成終了時において、帯電ローラ2aによる帯電の停止状態(帯電バイアスオフ)で、且つ、現像装置4aの直流電圧の印加を停止(現像バイアスDCオフ)した状態する。この状態で、現像装置4aに交流電圧を印加(現像バイアスACオン)することで感光ドラム1aの表面にトナーを付着させて介在用トナーtを形成している。そして、感光ドラム1aと中間転写ベルト51との間に介在用トナーtを介在させた状態で、感光ドラム1a及び中間転写ベルト51の駆動を停止させる。
このように本実施形態の場合も、介在用トナーの形成は、帯電バイアス及び現像バイアスDCをオフした状態(感光ドラムの表面電位をほぼ0Vにした状態)で、現像バイアスACのみオンすることで行っている。但し、これに限定されるものではなく、感光ドラムと現像スリーブとの間に電位差を形成することで介在トナーを作成しても良い。例えば、画像形成時の直流電圧よりも絶対値が低い直流電圧(現像バイアスDC:例えば−100V)を印加した状態で、現像バイアスACを印加することで介在用トナーを形成しても良い。
[現像バイアスACの波形]
次に、本実施形態において採用している現像バイアスACの波形について説明する。現像スリーブ42には、現像バイアス電源40から直流電圧に交流電圧が重畳された現像バイアスが印加される。本実施形態では、通常の画像形成時と、介在用トナーの形成時で、現像バイアスACの波形を変更している。通常の画像形成時においては、図20(a)に示すように、現像バイアスを−300Vの直流電圧と、周波数10.0kHz、ピーク間電圧(Vpp)1.4kV、高周波部とブランク部を交互に有する振動電圧を用いている。このような振動電圧を、以下、「ブランクパルスバイアス」と呼ぶ。一方、介在用トナーの形成時においては、図20(b)に示すように、現像バイアスを0Vの直流電圧と、周波数10.0kHz、ピーク間電圧(Vpp)1.4kV、矩形波の交流電圧とを重畳した振動電圧を用いている。このような振動電圧を、以下、「矩形バイアス」と呼ぶ。
ここで、図21に、ブランクパルスバイアスと矩形バイアスとをそれぞれを用いた場合の現像特性を示す。横軸は、現像コントラスト電位、縦軸は画像濃度である。ブランクパルスを用いた場合、図21に示したように、矩形波に休止部を有しDC成分の現像時間を長くすることで、現像スリーブ42上のトナーが感光ドラム1a方向へ移動し易くなる。特に、ハイライト部といった潜像の電界強度が弱い場合においても矩形バイアスに対し、安定したトナー現像を達成することができる。
一方、介在用トナーについては、前述したように、介在用トナーの量が多くなってしまった場合に、トナー消費量が多くなり過ぎてしまったり、2次転写外ローラ57の表面に多くのトナーが付着したりする。このため、本実施形態の場合も、介在用トナーの濃度は、X−RITE社製分光濃度計による濃度で、0.02〜0.08程度とすることが好ましい。しかしながら、ブランクパルスバイアスを用いた場合、現像バイアスDC及び帯電バイアスが0Vの状態(つまり現像コントラストが約0Vの場合)においては、介在用のトナー濃度が濃すぎてしまう場合があった(0.10程度)。そこで、介在用トナーの形成時は、矩形バイアスを採用することで、現像バイアスDC及び帯電バイアスが0Vの状態において、介在用トナーの濃度を適正にすることが可能となった。
[介在用トナーの濃度制御]
次に、本実施形態における介在用トナーの濃度制御について説明する。前述したように、現像容器41内のトナー濃度やトナー帯電量が変動した場合、介在用トナーのトナー量が変動する可能性がある。本実施形態では、図19で説明したように、インダクタンス目標信号値Itrgについて、補正量に上下限リミットを有していて、2.5V±0.6Vを所定の上限値又は下限値としている。つまり、1.9V≦Itrg≦3.1Vとなっている場合は、現像容器41内のトナー帯電量は略一定に維持されているため、介在用トナーの濃度は一定に維持される。一方、Itrg=1.9V、若しくはItrg=3.1Vの状態で、Ptrg2<Psig、Ptrg1>Psigとなっている場合は、Itrgを補正しないため、現像容器内のトナー帯電量が変動してしまっている。
そこで、本実施形態では、インダクタンス目標信号値(Itrg)が上下限リミッタ(1.9V、3.1V)に張り付いているときに、以下のように制御している。即ち、最新のパッチ画像の濃度の目標下限値又は目標上限値に対する差分に応じて、現像バイアスAC(矩形バイアス)の波形のデューティ比を変更するようにしている。
具体的に説明する。第1の基準値としてのインダクタンス目標信号値(Itrg)が所定の上限値(3.1V)に到達した状態で、パッチ画像の濃度の検出結果と、第2の基準値としての目標上限値(Ptrg2)との関係に応じて、上記デューティ比を変更する。具体的には、Psig−Ptrg2=ΔVpatchに応じて、現像バイアスACの波形のデューティ比を変更する。
また、第1の基準値としてのインダクタンス目標信号値(Itrg)が所定の下限値(1.9V)に到達した状態で、パッチ画像の濃度の検出結果と、第2の基準値としての目標下限値(Ptrg1)との関係に応じて、上記デューティ比を変更する。具体的には、Psig−Ptrg1=ΔVpatchに応じて、現像バイアスACの波形のデューティ比を変更する。
このような現像バイアスAC(矩形バイアス)の波形のデューティ比について、図22を用いて説明する。図22に示すように、波形の時間軸(横軸)T1:T2と、電圧軸(縦軸)V1:V2を制御することで、矩形バイアスのデューティ比を制御する。例えば、50%デューティのバイアスは、時間軸T1:T2=50:50とし、電圧軸V1:V2=50:50としている。また、例えば44%デューティのバイアスは、時間軸T1:T2=44:56とし、電圧軸V1:V2=56:44としている。
このような現像バイアスAC(矩形バイアス)波形のデューティ比と介在用トナーの濃度の関係を、図23に示す。横軸は矩形バイアス波形のデューティ比、縦軸は介在用トナーの濃度である。このときのΔVpatch=0である。このように、矩形バイアス波形のデューティ比を変更することでトナー現像特性を変更でき、介在用トナーの濃度を変更することができる。即ち、デューティ比を大きくすると介在用トナーの濃度を高くできる。
次に、本実施形態の介在用トナーの濃度制御を、図24及び図25を用いて具体的に説明する。本実施形態では、図24に示すように、ΔVpatchに応じて現像バイアスAC(矩形バイアス)の波形のデューティ比を制御している。また、図25に、ΔVpatchに対して、介在用トナーの形成時に使用する矩形バイアス波形のデューティ比のテーブルを示す。
まず、画像形成動作を開始(スタート)後、画像形成終了時の後回転を実行するか否かを判断する(S201)。後回転動作を実行しない場合は、画像形成を継続する(S206)。S201において、画像形成終了後の後回転を実行すると判断された場合は、インダクタンス目標信号値が上下限リミッタ(1.9V、3.1V)に到達している状態か否かを判断する(S202)。インダクタンス目標信号値が上下限リミッタに到達していない場合は、50%のデューティ比が選択され(S204)、介在用トナーの形成が行われた後(S205)、画像形成動作を終了する。
一方、インダクタンス目標信号値が上下限リミッタに到達した状態である場合は、上述したようにΔVpatchを算出する(S203)。そして、図25のテーブルより、介在用トナーの形成時の現像バイアスAC(矩形バイアス)の波形のデューティ比が選択される(S204)。そして、このデューティ比で介在用トナーの形成が行われた後(S205)、画像形成動作を終了する。
以上のように、ΔVpatchに応じて、現像バイアスACのデューティ比を制御することによって、現像容器41内のトナー帯電量が変動した場合においても、安定した濃度の介在用トナーを形成することができる。この結果、現像容器41内のトナー帯電量が変動に拘らず、中間転写ベルト51のゴム剤やフッ素化合物の一部の成分が感光ドラム表層に転移することを抑制できる。
なお、本実施形態では、ΔVpatchに応じて、現像バイアスACの波形のデューティ比を変更している。但し、デューティ比の代わりに、例えば、現像バイアスACの周波数、Vpp(振幅)を変更することで、ΔVpatchに応じて、介在用トナーの濃度を安定させるようにしても良い。
例えば、振幅を大きくすれば、介在用トナーの濃度が高くなる。また、現像バイアスACの周波数に関しては、大きくすればするほど、介在用トナーの量が少なくなる関係にある。これは、次のような理由による。周波数が大きくなると現像スリーブと感光ドラムとが対向する現像領域における単位時間あたりの現像バイアスACの振幅回数が増加する。そして、介在用トナーのように感光ドラムに付着させるトナー量が少ない領域においては、周波数が大きくなると、矩形バイアス波形のトナー引き戻しパルス側の影響が大きくなるため、感光ドラムに付着するトナーの量が少なくなる。
したがって、振幅や周波数を適切に変更することで、現像容器内のトナー濃度に応じて、適切な濃度の介在用トナーを形成することができる。また、デューティ比、振幅、周波数の少なくとも何れかを変更することで介在用トナーの濃度を変更できるが、このうちの2つ、或いは、全てを変更しても良い。
また、本実施形態では、インダクタンス目標信号値が上下限リミッタに到達した状態である場合、ΔVpatchに応じて、現像バイアスACのデューティ比を変更しているが、これに限定されるものではない。例えば、透磁率センサの出力値のみ、或いは、画像濃度センサ90の出力値のみを用いて、トナー帯電量を予測し、介在用トナーの濃度を一定に維持できるように現像バイアスACの波形を制御しても良い。
具体的には、トナー濃度を中心値(本実施形態では8%)に対して高く制御している場合は、介在用トナーの濃度を下げるためにデューティ比を下げる。逆に、トナー濃度を中心値に対して低く制御している場合は、介在用トナーの濃度を上げるためにデューティ比を上げる。なお、本実施形態の構成を、上述の第4、第5の実施形態に適用しても良い。
<第7の実施形態>
第7の実施形態について、図26及び図27を用いて説明する。本実施形態では、第6の実施形態の制御に加えて、透磁率センサ45の出力値とインダクタンス目標信号値との差分に応じて、現像バイアスACの波形のデューティ比をオフセットさせるようにしている。その他の構成及び作用については第6の実施形態と同じであるため、同じ構成には同じ符号を付して、説明及び図示を省略又は簡略にし、以下、第7の実施形態の特徴部分を中心に説明する。
現像容器41内のトナー濃度について、例えば、高印字率の画像形成を連続して行った場合、トナー補給の追従不足で現像容器41内のトナー濃度が下がってしまう場合がある。この状態で介在用トナーを形成した場合、本来のトナー濃度目標値よりも低いトナー濃度で、介在用トナーが形成されてしまう可能性がある。また、トナー補給量のバラツキが原因で、トナー濃度目標値に対し実際のトナー濃度がばらついてしまう場合も稀に生じる可能性がある。そこで、本実施形態では、透磁率センサ45の最新の出力値Inとインダクタンス目標信号値Itrgの差分値Itrg−In=ΔIに応じて、介在用トナーの形成時の現像バイアスAC波形を制御することとした。
本実施形態では、図26に示すように、ΔVpatch及びΔIに応じて現像バイアスAC(矩形バイアス)の波形のデューティ比を制御している。また、図27に、ΔIに対して、介在用トナーの形成時に使用する矩形バイアス波形のデューティ比のオフセット量のテーブルを示す。なお、図26において、S201〜S204までは、第6の実施形態の図24と同じであるため、説明を省略する。
図26に示すように、S204で、図25のテーブルより現像バイアスACのデューティ比が選択されると、最新の透磁率センサ45の出力値からΔIを算出する(S211)。次いで、図27のテーブルより現像バイアスACのデューティ比のオフセット量を決定する(S212)。更に、そのオフセット量から介在用トナーの形成時の現像バイアスACのデューティ比を最終決定する(S213)。そして、このデューティ比で介在用トナーの形成が行われた後(S214)、画像形成動作を終了する。
以上のように、本実施形態では、ΔIにより、ΔVpatchに応じて求めたデューティ比をオフセットさせている。このため、高印字率の画像形成を連続して行った場合に現像容器41内のトナー濃度が下がってしまったり、トナー補給量のバラツキが原因でトナー濃度目標値に対し実際のトナー濃度がばらついても、介在用トナーの濃度を安定させられる。即ち、現像容器41内のトナー濃度の変動が大きかったり、トナー濃度が不安定になったりした場合でも、安定した濃度の介在用トナーを形成することができる。
<第8の実施形態>
第8の実施形態について、図1及び図6を参照しつつ、図28ないし図30を用いて説明する。上述の第6、第7の実施形態では、トナー濃度に関する情報に基づいて、現像バイアスACの波形のデューティ比、振幅、周波数の少なくとも何れかを変更した。これに対して本実施形態では、装置本体内の環境に応じて、現像バイアスACの波形のデューティ比、振幅、周波数の少なくとも何れかを変更するようにしている。その他の構成及び作用については第6の実施形態と同じであるため、同じ構成には同じ符号を付して、説明及び図示を省略又は簡略にし、以下、第8の実施形態の特徴部分を中心に説明する。なお、以下の説明では、画像形成ステーションSaについて説明するが、他の画像形成ステーションでも同様である。
装置本体内の環境が変動した場合、介在用トナーのトナー量が変動してしまう可能性がある。例えば、相対湿度が高い(トナー帯電量が低い)場合は、介在用トナーの量が多くなってしまい、逆に、相対湿度が低い(トナー帯電量が高い)場合は、介在用トナーの量が少なくなってしまう。そこで、本実施形態では、装置本体内の相対湿度に応じて、現像バイアスACの波形のデューティ比、振幅、周波数の少なくとも何れかを変更するようにしている。以下、具体的に説明する。
本実施形態の場合も、画像形成終了時に、介在用トナーを感光ドラム1a〜1dと中間転写ベルト51との間に介在させている。介在用トナーは、第1の実施形態の図6及び図7に示したように形成する。簡単に説明すると、まず、所定のタイミングとしての画像形成終了時において、帯電ローラ2aによる帯電の停止状態(帯電バイアスオフ)で、且つ、現像装置4aの直流電圧の印加を停止(現像バイアスDCオフ)した状態する。この状態で、現像装置4aに交流電圧を印加(現像バイアスACオン)することで感光ドラム1aの表面にトナーを付着させて介在用トナーtを形成している。そして、感光ドラム1aと中間転写ベルト51との間に介在用トナーtを介在させた状態で、感光ドラム1a及び中間転写ベルト51の駆動を停止させる。
次に、介在用トナーの環境変動について説明する。図28は、相対湿度と介在用トナーの量の関係を示すグラフである。横軸に画像形成装置100の装置本体101(図1)内部の相対湿度RH、縦軸に一定条件の現像バイアスACで現像した際の感光ドラム上の介在用トナーの量を示している。図28に示すように、介在用トナーの量は、相対湿度RHが上昇するに従いトナーの帯電量が低下するため、増加する。本実施形態において、25℃、50%環境において、介在用トナーの量はX−RITE社製分光濃度計による濃度で、0.04程度であった。一方、30℃、80%の場合、0.10程度であった。以降、介在用トナーの濃度は、全てX−RITE社製分光濃度計によって測定した値である。
そこで、本実施形態では、装置本体101内(機内)の環境情報を検出するための環境検出手段としての温湿度センサ130を画像形成ステーションSd(好ましくは現像装置4d)の近傍に配置し、機内の温度Tや相対湿度RHを検出している。図1に示すように、温湿度センサ130は制御回路50にその検出結果を適宜送信し、ROM122(図5参照)に記憶している。また、適宜、ROM122に格納している情報をCPU120に送信して、画像形成装置の制御に利用することが可能である。
そして、本実施形態では、介在用トナーの量を制御するために、温湿度センサ130により検出された相対湿度RHに応じて、現像バイアスACの波形のデューティ比を変更するようにしている。本実施形態の場合も、第6の実施形態の図20(b)に示した矩形バイアスを用いて介在用トナーを形成している。また、矩形バイアス波形のデューティ比についても、図22及び図23で説明した通りである。なお、図23は、25℃、50%の環境における矩形バイアス波形のデューティ比と介在用トナーの濃度の関係を示している。
次に、本実施形態の介在用トナーの濃度制御を、図29及び図30を用いて具体的に説明する。本実施形態では、図29に示すように、相対湿度RHに応じて現像バイアスAC(矩形バイアス)の波形のデューティ比を制御している。また、図30に、相対湿度RHに対して、介在用トナーの形成時に使用する矩形バイアス波形のデューティ比のテーブルを示す。
まず、画像形成動作開始後、画像形成終了時の後回転動作を実行する場合に機内の相対湿度RHを温湿度センサ130により検出する(S301)。そして、図30のテーブルより、介在用トナーの形成時の現像バイアスACの波形のデューティ比が選択される(S302)。介在用トナーの形成が行われた後(S303)、画像形成動作を終了する。
以上のように、相対湿度RHに応じて、現像バイアスACのデューティ比を制御することによって、現像容器41内のトナー帯電量が変動した場合においても、安定した濃度の介在用トナーを形成することができる。この結果、現像容器41内のトナー帯電量が変動に拘らず、中間転写ベルト51のゴム剤やフッ素化合物の一部の成分が感光ドラム表層に転移することを抑制できる。
なお、本実施形態の場合も、デューティ比の代わりに、例えば、現像バイアスACの周波数、Vpp(振幅)を変更するようにしても良い。また、デューティ比、振幅、周波数のうちの2つ、或いは、全てを変更しても良い。また、本実施形態の構成を、上述の第4、第5の実施形態に適用しても良い。
<第9の実施形態>
第9の実施形態について、図1及び図6を参照しつつ、図31ないし図33を用いて説明する。上述の第6、第7の実施形態では、トナー濃度に関する情報に基づいて、現像バイアスACの波形のデューティ比、振幅、周波数の少なくとも何れかを変更した。これに対して本実施形態では、プロセススピードに応じて、現像バイアスACの波形のデューティ比、振幅、周波数の少なくとも何れかを変更するようにしている。その他の構成及び作用については第6の実施形態と同じであるため、同じ構成には同じ符号を付して、説明及び図示を省略又は簡略にし、以下、第9の実施形態の特徴部分を中心に説明する。なお、以下の説明では、画像形成ステーションSaについて説明するが、他の画像形成ステーションでも同様である。
装置のプロセススピード(感光ドラム及び中間転写ベルトの速度)が変動した場合、介在トナー像のトナー量が変動してしまう可能性がある。例えば、プロセススピードが変化した場合、単位時間あたりの現像バイアスのかかり方が変化するため、介在用トナーの量が変化してしまう。そこで、本実施形態では、プロセススピードに応じて、現像バイアスACの波形のデューティ比、振幅、周波数の少なくとも何れかを変更するようにしている。以下、具体的に説明する。
本実施形態の場合も、画像形成終了時に、介在用トナーを感光ドラム1a〜1dと中間転写ベルト51との間に介在させている。介在用トナーは、第1の実施形態の図6及び図7に示したように形成する。簡単に説明すると、まず、所定のタイミングとしての画像形成終了時において、帯電ローラ2aによる帯電の停止状態(帯電バイアスオフ)で、且つ、現像装置4aの直流電圧の印加を停止(現像バイアスDCオフ)した状態する。この状態で、現像装置4aに交流電圧を印加(現像バイアスACオン)することで感光ドラム1aの表面にトナーを付着させて介在用トナーtを形成している。そして、感光ドラム1aと中間転写ベルト51との間に介在用トナーtを介在させた状態で、感光ドラム1a及び中間転写ベルト51の駆動を停止させる。
また、本実施形態の画像形成装置は、定着装置7の定着性を維持する観点でプロセススピードを複数に変更可能である。即ち、感光ドラム1a及び中間転写ベルト51の速度を複数の速度(プロセススピード)で駆動可能であり、画像形成を行う記録材の坪量に応じてプロセススピードを変更している。具体的には、坪量が128g/m2未満の普通紙は250mm/secのプロセススピードとし、129g/m2以上の普通紙やコート紙は半分の125mm/secのプロセススピードとしている。
このようなプロセススピードと介在用トナーの濃度(量)の関係について、図31を用いて説明する。図31の横軸はプロセススピードで、縦軸は感光ドラム上の介在用トナーの濃度である。図31に示すように、プロセススピードが増加するに従い、介在用トナーの濃度は減少する。これは、現像バイアスACとして矩形バイアス波形を用いる場合、プロセススピードが遅い方が現像領域における単位時間当たりの現像バイアスACの振幅回数が増加し、矩形バイアス波形のトナー引き戻しパルス側の影響が大きくなるためである。
本実施形態では、介在用トナーの濃度を制御するために、プロセススピードに応じて、現像バイアスACの波形のデューティ比を変更するようにしている。本実施形態の場合も、第6の実施形態の図20(b)に示した矩形バイアスを用いて介在用トナーを形成している。また、矩形バイアス波形のデューティ比についても、図22及び図23で説明した通りである。
次に、本実施形態の介在用トナーの濃度制御を、図32及び図33を用いて具体的に説明する。本実施形態では、図32に示すように、プロセススピードに応じて現像バイアスAC(矩形バイアス)の波形のデューティ比を制御している。また、図33に、プロセススピードに対して、介在用トナーの形成時に使用する矩形バイアス波形のデューティ比のテーブルを示す。
まず、画像形成動作開始後、画像形成終了時の後回転動作を実行する場合に装置のプロセススピードを確認する(S401)。そして、図33のテーブルより、介在用トナーの形成時の現像バイアスACの波形のデューティ比が選択される(S402)。介在用トナーの形成が行われた後(S403)、画像形成動作を終了する。
以上のように、プロセススピードに応じて、現像バイアスACのデューティ比を制御することによって、どのような記録材Pが画像形成に使用される場合においても、安定した濃度の介在用トナーを形成することができる。この結果、現像容器41内のトナー帯電量が変動に拘らず、中間転写ベルト51のゴム剤やフッ素化合物の一部の成分が感光ドラム表層に転移することを抑制できる。
なお、本実施形態の場合も、デューティ比の代わりに、例えば、現像バイアスACの周波数、Vpp(振幅)を変更するようにしても良い。また、デューティ比、振幅、周波数のうちの2つ、或いは、全てを変更しても良い。また、本実施形態の構成を、上述の第4、第5の実施形態に適用しても良い。
<第10の実施形態>
第10の実施形態について、図1及び図6を参照しつつ、図34ないし図36を用いて説明する。上述の第8の実施形態では、装置本体内の相対湿度に応じて、現像バイアスACの波形のデューティ比、振幅、周波数の少なくとも何れかを変更した。これに対して本実施形態では、装置本体内の温度に応じて、現像バイアスACの波形のデューティ比、振幅、周波数の少なくとも何れかを変更するようにしている。その他の構成及び作用については第8の実施形態と同じであるため、同じ構成には同じ符号を付して、説明及び図示を省略又は簡略にし、以下、第10の実施形態の特徴部分を中心に説明する。なお、以下の説明では、画像形成ステーションSaについて説明するが、他の画像形成ステーションでも同様である。
装置本体内の環境の変化に応じて、中間転写ベルトから感光ドラムへのフッ素化合物などの成分の転移の度合いが変化することが、発明者らの検討により判明した。装置本体内の温度が低い場合は、中間転写ベルトから感光ドラムへのフッ素化合物の転移量は少ないが、高温になればなるほど転移量が増加する。つまり、画像形成装置周辺の環境や装置の連続使用により装置本体内が高温になった場合などには、常温時と同様の介在用トナーの量では、中間転写ベルトから感光ドラムへのフッ素化合物の転移を十分に抑えることができない可能性がある。そこで、本実施形態では、装置本体内の温度に応じて、現像バイアスACの波形のデューティ比、振幅、周波数の少なくとも何れかを変更するようにしている。以下、具体的に説明する。
本実施形態の場合も、画像形成終了時に、介在用トナーを感光ドラム1a〜1dと中間転写ベルト51との間に介在させている。介在用トナーは、第1の実施形態の図6及び図7に示したように形成する。簡単に説明すると、まず、所定のタイミングとしての画像形成終了時において、帯電ローラ2aによる帯電の停止状態(帯電バイアスオフ)で、且つ、現像装置4aの直流電圧の印加を停止(現像バイアスDCオフ)した状態する。この状態で、現像装置4aに交流電圧を印加(現像バイアスACオン)することで感光ドラム1aの表面にトナーを付着させて介在用トナーtを形成している。そして、感光ドラム1aと中間転写ベルト51との間に介在用トナーtを介在させた状態で、感光ドラム1a及び中間転写ベルト51の駆動を停止させる。
次に、介在用トナーの濃度(量)に対して装置本体101内(機内)の温度Tが変化した際に、中間転写ベルトの成分に起因するスジ画像レベルがどう変化するかについて、図34を用いて説明する。図中の記号の意味は、○はスジ画像無し、△は軽微なスジ画像(数枚通紙で回復)、×は目立つスジ画像(100枚通紙でも回復しない)を表している。また、介在用トナーの濃度は、全てX−RITE社製分光濃度計によって測定した値である。
図34に示すように、介在用トナーの濃度が0.04の場合、機内の温度Tが35℃に達した場合は中間転写ベルト成分の転移が十分に抑えられておらず、スジ画像が発生してしまった。一方、機内の温度Tが15℃の場合は、常温(25℃)では軽微にスジが発生してしまう介在トナー濃度0.01においても、スジ画像が発生しない事が確認された。
本実施形態では、装置本体101内の温度Tに応じて、現像バイアスACの波形のデューティ比を制御している。装置本体101内の温度Tは、温湿度センサ130(図1)により検出している。そして、温湿度センサ130により検出された温度Tが高温になればなるほど、介在用トナーの量が多くなるように現像バイアスACの波形のデューティ比を変更するようにした。なお、本実施形態においては低温時の介在用トナーの量がごく僅かになるように制御しているが、ある温度以下では、本制御を実行しないようにしても良い。例えば、15℃以下では、介在用トナーを形成しないようにしても良い。
次に、本実施形態の介在用トナーの濃度制御を、図35及び図36を用いて具体的に説明する。本実施形態では、図35に示すように、機内の温度Tに応じて現像バイアスAC(矩形バイアス)の波形のデューティ比を制御している。また、図36に、機内の温度Tに対して、介在用トナーの形成時に使用する矩形バイアス波形のデューティ比のテーブルを示す。
まず、画像形成動作開始後、画像形成終了時の後回転動作を実行する場合に機内の温度Tを温湿度センサ130により検出する(S501)。そして、図36のテーブルより、介在用トナーの形成時の現像バイアスACの波形のデューティ比が選択される(S502)。介在用トナーの形成が行われた後(S503)、画像形成動作を終了する。
以上のように、温度Tに応じて、現像バイアスACのデューティ比を制御することによって、中間転写ベルト成分の感光ドラムへの転移量が多い環境では、十分な量のトナーを介在させることで、その転移を防ぐことができる。これと共に、転移量が少ない環境では、いたずらにトナーを消費する事を避ける事が可能となる。
なお、本実施形態の場合も、デューティ比の代わりに、例えば、現像バイアスACの周波数、Vpp(振幅)を変更するようにしても良い。また、デューティ比、振幅、周波数のうちの2つ、或いは、全てを変更しても良い。また、本実施形態の構成を、上述の第4、第5の実施形態に適用しても良い。
<第11の実施形態>
第11の実施形態について、図1及び図6を参照しつつ、図37ないし図40を用いて説明する。上述の第8の実施形態では、装置本体内の相対湿度に応じて、現像バイアスACの波形のデューティ比、振幅、周波数の少なくとも何れかを変更した。これに対して本実施形態では、装置本体内の水分量に応じて、現像バイアスACの波形のデューティ比、振幅、周波数の少なくとも何れかを変更するようにしている。その他の構成及び作用については第8の実施形態と同じであるため、同じ構成には同じ符号を付して、説明及び図示を省略又は簡略にし、以下、第11の実施形態の特徴部分を中心に説明する。なお、以下の説明では、画像形成ステーションSaについて説明するが、他の画像形成ステーションでも同様である。
一般に、電子写真方式の画像形成装置で用いられる感光ドラムは、帯電ローラにより帯電される際、放電生成物を周囲に発生させる。そして、水分量Humの多い環境においては、帯電ローラによって放出された雰囲気中の放電生成物と周囲の水分が反応して感光ドラム表面に付着してしまい、帯電不良や露光不良となって、特に低濃度域の画像濃度が出にくくなってしまう。そのため、水分量Humの多い環境においては、介在用トナーの量が著しく減少してしまい、中間転写ベルト成分の感光ドラムへの転移を十分に防ぐ事が出来ない可能性がある。そこで、本実施形態では、装置本体内の水分量に応じて、現像バイアスACの波形のデューティ比、振幅、周波数の少なくとも何れかを変更するようにしている。以下、具体的に説明する。
本実施形態の場合も、画像形成終了時に、介在用トナーを感光ドラム1a〜1dと中間転写ベルト51との間に介在させている。介在用トナーは、第1の実施形態の図6及び図7に示したように形成する。簡単に説明すると、まず、所定のタイミングとしての画像形成終了時において、帯電ローラ2aによる帯電の停止状態(帯電バイアスオフ)で、且つ、現像装置4aの直流電圧の印加を停止(現像バイアスDCオフ)した状態する。この状態で、現像装置4aに交流電圧を印加(現像バイアスACオン)することで感光ドラム1aの表面にトナーを付着させて介在用トナーtを形成している。そして、感光ドラム1aと中間転写ベルト51との間に介在用トナーtを介在させた状態で、感光ドラム1a及び中間転写ベルト51の駆動を停止させる。
図37は、水分量と介在用トナーの濃度の関係を示すグラフである。縦軸が介在用トナーの濃度、横軸が水分量Humを表し、実線が矩形バイアス波形のVpp=1000V、破線がVpp=800Vの結果を表している。
図38に、現像バイアスACのVpp(振幅)と介在用トナーの濃度との関係を示す。図38に示すように、矩形バイアス波形の場合、Vppが小さい程、介在用トナーの濃度が増加する。これは、低濃度域においては矩形バイアス波形のトナー引き戻しパルス成分の寄与が、Vppの低下に伴い下がってしまうためであり、結果として現像されるトナー量が増加する。
そこで、本実施形態においては、装置本体101内(機内)の水分量Humに応じて、現像バイアスACの波形の振幅(Vpp)を制御する事によって、介在用トナーの量を所定の範囲に保つようにしている。水分量Humは、温湿度センサ130(図1)により検出される温度と湿度の値と、各温度における飽和水分量(水蒸気量)の情報から算出可能である。なお、本実施形態の場合も、第6の実施形態の図20(b)に示した矩形バイアスを用いて介在用トナーを形成している。
次に、本実施形態の介在用トナーの濃度制御を、図39及び図40を用いて具体的に説明する。本実施形態では、図39に示すように、水分量Humに応じて現像バイアスAC(矩形バイアス)のVppを制御している。また、図40に、水分量Humに対して、介在用トナーの形成時に使用する矩形バイアス波形のVppのテーブルを示す。
まず、画像形成動作開始後、画像形成終了時の後回転動作を実行する場合に機内の水分量Humを温湿度センサ130により検出する(S601)。そして、図40のテーブルより、介在用トナーの形成時の現像バイアスACのVppが選択される(S602)。介在用トナーの形成が行われた後(S603)、画像形成動作を終了する。
以上のように、水分量Humに応じて、現像バイアスACのVppを制御することによって、高水分量環境下で感光ドラム表面に放電生成物と水との反応物が付着してしまった際にも、必要十分な量の介在用トナーを1次転写部に介在させる事ができる。
なお、本実施形態の場合は、Vpp(振幅)の代わりに、例えば、現像バイアスACの周波数、デューティ比を変更するようにしても良い。また、デューティ比、振幅、周波数のうちの2つ、或いは、全てを変更しても良い。また、装置本体内の環境としては、温度、相対湿度、水分量の少なくとも何れかを検出し、この検出結果に応じて介在用トナーの濃度を変更するようにしても良い。また、本実施形態の構成を、上述の第4、第5の実施形態に適用しても良い。
<第12の実施形態>
第12の実施形態について、図1、図6を参照しつつ、図41ないし図43を用いて説明する。上述の第6〜11の実施形態では、トナー濃度に関する情報や装置本体内の環境に応じて、現像バイアスACの波形のデューティ比、振幅、周波数の少なくとも何れかを変更した。これに対して本実施形態では、中間転写ベルトの使用回数(使用履歴)に応じて、介在用トナーの濃度を調整するようにしている。その他の構成及び作用については第6の実施形態と同じであるため、同じ構成には同じ符号を付して、説明及び図示を省略又は簡略にし、以下、第12の実施形態の特徴部分を中心に説明する。なお、以下の説明では、画像形成ステーションSaについて説明するが、他の画像形成ステーションでも同様である。
中間転写ベルトは、使用回数が多くなっていくと、中間転写ベルトから感光ドラムへのフッ素化合物などの成分の転移量は減少していく。このため、中間転写ベルトの使用回数が多い状態では、介在用トナーの量は少なくても良い。したがって、例えば、中間転写ベルトの初期状態と同様の量の介在用トナーを形成した場合、トナーが無駄に消費されることになる。一方、中間転写ベルトの使用回数が多い場合に合わせて介在用トナーの量を決定し、この量の介在用トナーを中間転写ベルトの初期状態で形成した場合、中間転写ベルトからのフッ素化合物などの転移に基づくスジ画像を十分に抑制できない。そこで、本実施形態では、中間転写ベルトの使用回数(使用履歴)に応じて、介在用トナーの濃度を調整するようにしている。以下、具体的に説明する。
本実施形態の場合も、画像形成終了時に、介在用トナーを感光ドラム1a〜1dと中間転写ベルト51との間に介在させている。介在用トナーは、第1の実施形態の図6及び図7に示したように形成する。簡単に説明すると、まず、所定のタイミングとしての画像形成終了時において、帯電ローラ2aによる帯電の停止状態(帯電バイアスオフ)で、且つ、現像装置4aの直流電圧の印加を停止(現像バイアスDCオフ)した状態する。この状態で、現像装置4aに交流電圧を印加(現像バイアスACオン)することで感光ドラム1aの表面にトナーを付着させて介在用トナーtを形成している。そして、感光ドラム1aと中間転写ベルト51との間に介在用トナーtを介在させた状態で、感光ドラム1a及び中間転写ベルト51の駆動を停止させる。
本実施形態では、中間転写ベルト51の使用回数に応じて、介在用トナーの濃度を調整するが、この調整は、現像バイアスACの波形のデューティ比、振幅、周波数の少なくとも何れかを変更することで行う。特に本実施形態では、現像バイアスACの波形のデューティ比を変更している。現像バイアスAC(矩形バイアス)波形のデューティ比と介在用トナーの濃度の関係、図41に示す。横軸は矩形バイアス波形のデューティ比、縦軸は介在用トナーの濃度である。このときのΔVpatch=0である。このように、矩形バイアス波形のデューティ比を変更することでトナー現像特性を変更でき、介在用トナーの濃度を変更することができる。即ち、デューティ比を大きくすると介在用トナーの濃度を高くでき、介在用トナーの濃度はa、b、c、dの順に高くなっていく。
次に、本実施形態の介在用トナーの濃度制御を、図42及び図43を用いて説明する。まず、本実施形態の画像形成装置は、制御回路50を有し、制御回路50はCPU120、RAM121、ROM122から構成される(図1、5参照)。RAM121には、中間転写ベルト51の使用履歴を把握する使用履歴カウンタを備えている。本実施形態においては、使用履歴カウンタは新品の中間転写ベルト51を画像形成装置に取り付けてからの中間転写ベルトの走行距離をカウントする。そして、CPU120は、RAM121に記憶されている使用履歴カウンタの値(使用履歴カウントn)と、使用履歴に応じた最適な介在用トナーの濃度の設定値をもとに、画像形成終了後、介在用トナーを形成する。
図42(a)に、介在用トナーを図41のa、b、cの濃度で形成し、それぞれ中間転写ベルトの使用履歴カウントnに対して、中間転写ベルトの成分に起因するスジ画像レベルがどう変化するかを判定した結果を示す。図中の100k、200k、300k、500kは、それぞれA4サイズの記録材を10万枚、20万枚、30万枚、50万枚形成した場合の中間転写ベルトの走行距離を表している。また、図中の記号の意味は、○はスジ画像無し、△は軽微なスジ画像、×は目立つスジ画像を表している。図42(a)から分かるとおり、中間転写ベルトの使用回数が長くなると、介在用トナーの濃度(量)が少なくても、スジ画像の発生を抑制できる。
このために本実施形態では、中間転写ベルト51の使用回数(使用履歴カウントn)に応じて現像バイアスAC(矩形バイアス)の波形のデューティ比を制御して、介在用トナーの濃度を調整している。図42(b)に、中間転写ベルト51の使用履歴カウントnに対する、介在用トナーの濃度制御テーブルを示した。図42(b)の100k、200k、300k、500kは、図42(a)と同様である。また、a、cは、図41の濃度に対応する。このテーブルでは、使用履歴カウントnが多くなると、介在用トナーの量を減らすように設定されている。
図43に示すように、まず、画像形成動作開始後、画像形成終了時の後回転動作を実行する場合に中間転写ベルト51の使用履歴カウントnの数値を確認する(S701)。そして、図42(b)のテーブルより、介在用トナーの濃度を決定し、決定した濃度に対応した現像バイアスACの波形のデューティ比が選択される(S702)。介在用トナーの形成が行われた後(S703)、画像形成動作を終了する。
以上のように、中間転写ベルト51の使用履歴カウントnに応じて、介在用トナーの濃度を調整することによって、トナーの消費量を抑制しつつスジ画像の発生を抑制できる。
なお、本実施形態の場合も、デューティ比の代わりに、例えば、現像バイアスACの周波数、Vpp(振幅)を変更するようにしても良い。また、デューティ比、振幅、周波数のうちの2つ、或いは、全てを変更しても良い。また、本実施形態の構成を、上述の第4、第5の実施形態に適用しても良い。
<第13の実施形態>
第13の実施形態について、図44ないし図46を用いて説明する。本実施形態では、第12の実施形態の制御に加えて、中間転写ベルトの使用回数が所定回数以上の場合に、介在用トナーを形成しないようにしている。その他の構成及び作用については第12の実施形態と同じであるため、同じ構成には同じ符号を付して、説明及び図示を省略又は簡略にし、以下、第13の実施形態の特徴部分を中心に説明する。
図44に、介在用トナーを図41のa、b、cの濃度で形成し、又は、介在用トナーを形成しないで、それぞれ中間転写ベルトの使用履歴カウントnに対して、中間転写ベルトの成分に起因するスジ画像レベルがどう変化するかを判定した結果を示す。図中の100k、200k、300k、500k、及び、記号の意味は、図42(a)と同じである。図44から分かるように、使用履歴カウントnが50万枚以上になると、介在用トナーが無くてもスジ画像が発生しない。
図45に、中間転写ベルト51の使用履歴カウントnに対する、介在用トナーの濃度制御テーブルを示した。図45の100k、200k、300k、500kは、図42(a)と同様である。また、a、cは、図41の濃度に対応し、「なし」は、介在用トナーを形成していない場合を示す。
図46に示すように、まず、画像形成動作開始後、画像形成終了時の後回転動作を実行する場合に中間転写ベルト51の使用履歴カウントnの数値を確認する(S801)。そして、使用履歴カウントnが所定回数以上であるか否かを判断する(S802)。本実施形態では、所定回数を500000とし、500000未満の場合には、介在用トナーの形成に入り、図45のテーブルより、介在用トナーの濃度を決定し、決定した濃度に対応した現像バイアスACの波形のデューティ比が選択される(S803)。介在用トナーの形成が行われた後(S804)、画像形成動作を終了する。一方、S802において、使用履歴カウントnが500000以上の場合、介在用トナーの形成は実行されず、画像形成動作を終了する。
以上のように、中間転写ベルト51の使用回数が多く、中間転写ベルト51の表層に存在するイオン導電性成分や、高分子ゴム成分が感光ドラムに転移する量が十分に小さい場合は、介在用トナーを形成しないようにしている。これにより、トナーの消費量をより低減することができる。
<第14の実施形態>
第14の実施形態について、図1、図6、図14を参照しつつ、図47及び図48を用いて説明する。上述の第6の実施形態では、トナー濃度に関する情報に応じて、現像バイアスACの波形のデューティ比、振幅、周波数の少なくとも何れかを変更して、介在用トナーの濃度を調整した。これに対して本実施形態では、トナー濃度に関する情報に応じて、2次転写外ローラ57を静電クリーニングするクリーニング条件を変更するようにしている。その他の構成及び作用については第6の実施形態と同じであるため、同じ構成には同じ符号を付して、説明及び図示を省略又は簡略にし、以下、第14の実施形態の特徴部分を中心に説明する。なお、以下の説明では、画像形成ステーションSaについて説明するが、他の画像形成ステーションでも同様である。
画像形成終了時に介在用トナーを感光ドラムと中間転写ベルトとの間に介在させた場合、次の画像形成時に、介在用トナーが2次転写外ローラ57に付着してしまう。このため、第5の実施形態で説明したように、画像形成開始前に2次転写外ローラ57の静電クリーニングを実施する。
ここで、現像容器41内のトナー濃度やトナー帯電量が変動した場合、介在用トナーのトナー量が変動する可能性がある。即ち、現像容器41内のトナー濃度が高い(トナー帯電量が低い)場合は、介在用トナーの量が多くなってしまい、逆に、トナー濃度が低い(トナー帯電量が高い)場合は、介在用トナーの量が少なくなってしまう。そして、これに対応して、2次転写外ローラ57から介在用トナーを除去するための静電クリーニング時間も変化する。このため、介在用トナーの量が多い場合に合わせたクリーニング時間に設定すると、介在用トナーの量が少ない場合に対しては過剰なクリーニング時間になってしまい、画像形成開始までの時間が長くなってしまう。逆に、介在用トナーの量が少ない場合に合わせたクリーニング時間に設定すると、介在用トナーの量が多い場合に対してはクリーニング不良が発生して記録材の裏汚れが発生する。そこで、本実施形態では、トナー濃度に関する情報に応じて、2次転写外ローラ57を静電クリーニングするクリーニング条件を変更するようにしている。
まず、本実施形態の場合も、画像形成終了時に、介在用トナーを感光ドラム1a〜1dと中間転写ベルト51との間に介在させている。介在用トナーは、第1の実施形態の図6及び図7に示したように形成する。簡単に説明すると、まず、所定のタイミングとしての画像形成終了時において、帯電ローラ2aによる帯電の停止状態(帯電バイアスオフ)で、且つ、現像装置4aの直流電圧の印加を停止(現像バイアスDCオフ)した状態する。この状態で、現像装置4aに交流電圧を印加(現像バイアスACオン)することで感光ドラム1aの表面にトナーを付着させて介在用トナーtを形成している。そして、感光ドラム1aと中間転写ベルト51との間に介在用トナーtを介在させた状態で、感光ドラム1a及び中間転写ベルト51の駆動を停止させる。
このように前回の画像形成終了時には、1次転写部N1aに介在用トナーが介在している。このため、次の画像形成開始時には、介在用トナーが、感光ドラム1a〜1d及び中間転写ベルト51の駆動により、2次転写部N2に到達し、介在用トナーの一部が2次転写外ローラ57に付着する。したがって、本実施形態の場合も、第5の実施形態の図14で説明したように、介在用トナーが2次転写部N2を通過後、2次転写外ローラ57の静電クリーニングを実施する。
まず、2次転写外ローラ57が回転状態のまま、一周に相当する時間(約0.23秒)、2次転写外ローラ57に静電クリーニング手段としての2次転写バイアス電源58からトナーと同極性である負極性のバイアスを印加する。その後、2次転写外ローラ57にトナーと逆極性である正極性のバイアスを1周に相当する時間印加する。このように負極性と正極性のバイアス(2転クリーニングバイアス)をそれぞれ1周ずつ印加することを1セット(set)として、この回数を変動することでクリーニング時間を変更する。
現像容器内のトナー帯電量が所定の範囲内に維持されている場合、本実施形態でも、図14に示すように、2次転写開始前の介在トナー像が、2次転写部を通過後、静電クリーニングを2セット実施後、2次転写動作を実施する。本実施形態において、逆極性のバイアス値は、−20μA程度、正極性のバイアス値は、+40μA程度であれば、裏汚れを回避することが可能であった。一方、このバイアス値であっても、一定以上の介在トナー量になってくると、逆極性及び正極性のバイアスを十分に高くしても、2セットでは裏汚れが発生してしまう。このため、クリーニング回数を増加させて徐々に中間転写ベルト51側に転移させることで、裏汚れを回避可能であった。
また、本実施形態の場合も、第6の実施形態と同様に、インダクタンス検出方式にパッチ検出方式を絡めたトナー補給制御を行っている。前述したように、現像容器41内のトナー濃度やトナー帯電量が変動した場合、介在用トナーのトナー量が変動する可能性がある。本実施形態でも、第6の実施形態の図19で説明したように、インダクタンス目標信号値Itrgについて、補正量に上下限リミットを有していて、2.5V±0.6Vを所定の上限値又は下限値としている。つまり、1.9V≦Itrg≦3.1Vとなっている場合は、現像容器41内のトナー帯電量は略一定に維持されているため、介在用トナーの濃度は一定に維持される。一方、Itrg=1.9V、若しくはItrg=3.1Vの状態で、Ptrg2<Psig、Ptrg1>Psigとなっている場合は、Itrgを補正しないため、現像容器内のトナー帯電量が変動し、介在用トナーの濃度が高くなっている場合がある。
そこで、本実施形態では、インダクタンス目標信号値(Itrg)が上下限リミッタ(1.9V、3.1V)に張り付いているときに、以下のように制御している。即ち、最新のパッチ画像の濃度の目標下限値又は目標上限値に対する差分に応じて、2次転写外ローラ57のクリーニング条件を変更するようにしている。
具体的に説明する。第1の基準値としてのインダクタンス目標信号値(Itrg)が所定の上限値(3.1V)に到達した状態で、パッチ画像の濃度の検出結果と、第2の基準値としての目標上限値(Ptrg2)との関係に応じて、クリーニング条件を変更する。具体的には、Psig−Ptrg2=ΔVpatchに応じて、クリーニング時間を変更する。
また、第1の基準値としてのインダクタンス目標信号値(Itrg)が所定の下限値(1.9V)に到達した状態で、パッチ画像の濃度の検出結果と、第2の基準値としての目標下限値(Ptrg1)との関係に応じて、クリーニング条件を変更する。具体的には、Psig−Ptrg1=ΔVpatchに応じて、クリーニング時間を変更する。
次に、本実施形態の2次転写外ローラ57の静電クリーニング(2次転写クリーニング)の制御を、図47及び図48を用いて具体的に説明する。本実施形態では、図47に示すように、ΔVpatchに応じて2次転写外ローラ57のクリーニング時間(2次転写クリーニング回数)を変更している。また、図48に、ΔVpatchに対して、2次転写部N2を介在用トナーが通過した後に、記録材が裏汚れしないための2次転写クリーニング回数のテーブルを示す。図48では、図14で説明したセット回数(set)で示している。
まず、画像形成動作を開始(スタート)後、インダクタンス目標信号値が上下限リミッタ(1.9V、3.1V)に到達している状態か否かを判断する(S901)。インダクタンス目標信号値が上下限リミッタに到達していない場合は、2次転写クリーニングを2セット実施し(S904)、2次転写動作を開始する(S905)。
一方、インダクタンス目標信号値が上下限リミッタに到達した状態である場合は、上述したようにΔVpatchを算出する(S902)。そして、図48のテーブルより、2次転写クリーニング回数が選択される(S903)。そして、この2次転写クリーニング回数で2次転写クリーニングを実施し(S904)、2次転写動作を開始する(S905)。
以上のように、ΔVpatchに応じて、2次転写クリーニングの時間を制御することによって、現像容器41内のトナー帯電量が変動した場合においても、2次転写クリーニング時間を最適化できる。そして、画像形成動作を開始してから2次転写動作開始までの時間を不必要に延長することなく、介在用トナー起因の裏汚れの発生を抑えることができる。
また、本実施形態では、インダクタンス目標信号値が上下限リミッタに到達した状態である場合、ΔVpatchに応じて、2次転写クリーニング時間を変更しているが、これに限定されるものではない。例えば、透磁率センサの出力値のみ、或いは、画像濃度センサ90の出力値のみを用いて、トナー帯電量を予測し、2次転写クリーニング時間を変更しても良い。なお、本実施形態の構成と、上述の第6〜13の実施形態とを適宜組み合わせて実施しても良い。
<第15の実施形態>
第15の実施形態について、図49及び図50を用いて説明する。本実施形態では、第14の実施形態の制御に加えて、透磁率センサ45の出力値とインダクタンス目標信号値との差分に応じて、2次転写クリーニング時間をオフセットさせるようにしている。その他の構成及び作用については第14の実施形態と同じであるため、同じ構成には同じ符号を付して、説明及び図示を省略又は簡略にし、以下、第15の実施形態の特徴部分を中心に説明する。
現像容器41内のトナー濃度について、例えば、高印字率の画像形成を連続して行った場合、トナー補給の追従不足で現像容器41内のトナー濃度が下がってしまう場合がある。この状態で介在用トナーを形成した場合、本来のトナー濃度目標値よりも低いトナー濃度で、介在用トナーが形成されてしまう可能性がある。また、トナー補給量のバラツキが原因で、トナー濃度目標値に対し実際のトナー濃度がばらついてしまう場合も稀に生じる可能性がある。そこで、本実施形態では、透磁率センサ45の最新の出力値Inとインダクタンス目標信号値Itrgの差分値Itrg−In=ΔIに応じて、2次転写クリーニング時間を制御することとした。
本実施形態では、図49に示すように、ΔVpatch及びΔIに応じて2次転写クリーニング回数を変更している。また、図50に、ΔIに対して、2次転写クリーニング回数のオフセット量のテーブルを示す。なお、図49において、S901〜S903までは、第14の実施形態の図47と同じであるため、説明を省略する。
図49に示すように、S903で、図48のテーブルより2次転写クリーニング回数が選択されると、S902で算出したΔVpatchが−25以上であるか否かを判断する(S911)。そして、ΔVpatchが−25未満である場合には、図48のテーブルより選択された2次転写クリーニング回数により2次転写クリーニングを実施し(S915)、2次転写動作を開始する(S916)。
一方、S911で、ΔVpatchが−25以上である場合、最新の透磁率センサ45の出力値からΔIを算出する(S912)。次いで、図50のテーブルより2次転写クリーニング回数のオフセット量を決定する(S913)。更に、そのオフセット量から2次転写クリーニング回数を最終決定する(S914)。そして、この2次転写クリーニング回数により2次転写クリーニングを実施し(S915)、2次転写動作を開始する(S916)。
以上のように、本実施形態では、ΔIにより、ΔVpatchに応じて求めた2次転写クリーニング回数をオフセットさせている。このため、高印字率の画像形成を連続して行った場合に現像容器41内のトナー濃度が下がってしまったり、トナー補給量のバラツキが原因でトナー濃度目標値に対し実際のトナー濃度がばらついても、2次転写クリーニング時間を最適化できる。
<第16の実施形態>
第16の実施形態について、図1、図6、図14を参照しつつ、図51及び図52を用いて説明する。上述の第14、第15の実施形態では、トナー濃度に関する情報に基づいて、2次転写外ローラ57を静電クリーニングするクリーニング条件を変更した。これに対して本実施形態では、装置本体内の環境に応じて、2次転写外ローラ57を静電クリーニングするクリーニング条件(2次転写クリーニング時間)を変更するようにしている。その他の構成及び作用については第14の実施形態と同じであるため、同じ構成には同じ符号を付して、説明及び図示を省略又は簡略にし、以下、第16の実施形態の特徴部分を中心に説明する。なお、以下の説明では、画像形成ステーションSaについて説明するが、他の画像形成ステーションでも同様である。
装置本体内の環境が変動した場合、介在用トナーのトナー量が変動してしまう可能性がある。例えば、相対湿度が高い(トナー帯電量が低い)場合は、介在用トナーの量が多くなってしまい、逆に、相対湿度が低い(トナー帯電量が高い)場合は、介在用トナーの量が少なくなってしまう。そして、これに対応して、2次転写外ローラ57から介在用トナーを除去するための静電クリーニング時間も変化する。そこで、本実施形態では、装置本体内の相対湿度に応じて、2次転写外ローラ57を静電クリーニングするクリーニング条件を変更するようにしている。
本実施形態の場合も、画像形成終了時に、介在用トナーを感光ドラム1a〜1dと中間転写ベルト51との間に介在させている。介在用トナーは、第1の実施形態の図6及び図7に示したように形成する。簡単に説明すると、まず、所定のタイミングとしての画像形成終了時において、帯電ローラ2aによる帯電の停止状態(帯電バイアスオフ)で、且つ、現像装置4aの直流電圧の印加を停止(現像バイアスDCオフ)した状態する。この状態で、現像装置4aに交流電圧を印加(現像バイアスACオン)することで感光ドラム1aの表面にトナーを付着させて介在用トナーtを形成している。そして、感光ドラム1aと中間転写ベルト51との間に介在用トナーtを介在させた状態で、感光ドラム1a及び中間転写ベルト51の駆動を停止させる。
また、本実施形態の場合も、第8の実施形態と同様に、装置本体101内(機内)の環境情報を検出するための環境検出手段としての温湿度センサ130を画像形成ステーションSd(好ましくは現像装置4d)の近傍に配置している。そして、温湿度センサ130により機内の温度Tや相対湿度RHを検出している。介在用トナーの環境変動は、第8の実施形態の図28に示した通りである。図28に示したように、介在用トナーの量は、相対湿度RHが上昇するに従いトナーの帯電量が低下するため、増加する。本実施形態において、25℃、50%環境において、介在用トナーの量は0.01mg/cm2程度であり、一方、30℃、80%の場合、0.2mg/cm2程度であった。
また、本実施形態の場合も、第5の実施形態の図14で説明したように、介在用トナーが2次転写部N2を通過後、2次転写外ローラ57の静電クリーニングを実施する。まず、2次転写外ローラ57が回転状態のまま、一周に相当する時間(約0.23秒)、2次転写外ローラ57に静電クリーニング手段としての2次転写バイアス電源58からトナーと同極性である負極性のバイアスを印加する。その後、2次転写外ローラ57にトナーと逆極性である正極性のバイアスを1周に相当する時間印加する。このように負極性と正極性のバイアス(2転クリーニングバイアス)をそれぞれ1周ずつ印加することを1セット(set)として、この回数を変動することでクリーニング時間を変更する。
次に、本実施形態の2次転写外ローラ57の静電クリーニング(2次転写クリーニング)の制御を、図51及び図52を用いて具体的に説明する。本実施形態では、図51に示すように、相対湿度RHに応じて2次転写外ローラ57のクリーニング時間(2次転写クリーニング回数)を変更している。また、図52に、相対湿度RHに対して、2次転写部N2を介在用トナーが通過した後に、記録材が裏汚れしないための2次転写クリーニング回数のテーブルを示す。図52では、図14で説明したセット回数(set)で示している。
まず、画像形成動作を開始(スタート)後、機内の相対湿度RHを温湿度センサ130により検出する(S1001)。そして、図52のテーブルより、2次転写クリーニング回数が選択される(S1002)。そして、この2次転写クリーニング回数で2次転写クリーニングを実施し(S1003)、2次転写動作を開始する(S1004)。
以上のように、相対湿度RHに応じて、2次転写クリーニング時間を制御することによって、機内の相対湿度が変動することで、介在用トナーの量が変動した場合でも、2次転写ローラクリーニング時間を最適化できる。そして、画像形成動作を開始してから2次転写動作開始までの時間を不必要に延長することなく、介在用トナー起因の裏汚れの発生を抑えることができる。
なお、本実施形態の構成と、上述の第6〜13の実施形態とを適宜組み合わせて実施しても良い。また、本実施形態では、装置本体内の環境として、相対湿度RHに応じて2次転写クリーニング時間を変更した。但し、装置本体内の環境として、温度、水分量を用いても良い。即ち、前述の第11の実施形態で説明したように、水分量によって介在用トナーの濃度が変わる場合がある。したがって、水分量に応じて2次転写クリーニング時間を変更するようにしても良い。また、前述の第10の実施形態のように、温度に応じて介在用トナーの量を変更する場合には、これに応じて、2次転写クリーニング時間を変更するようにしても良い。また、装置本体内の環境としては、温度、相対湿度、水分量の少なくとも何れかを検出し、この検出結果に応じて2次転写クリーニング時間を変更するようにしても良い。
<第17の実施形態>
第17の実施形態について、図1、図6、図14を参照しつつ、図53ないし図55を用いて説明する。上述の第14、第15の実施形態では、トナー濃度に関する情報に基づいて、2次転写外ローラ57を静電クリーニングするクリーニング条件を変更した。これに対して本実施形態では、プロセススピードに応じて、2次転写外ローラ57を静電クリーニングするクリーニング条件(2次転写クリーニング時間)を変更するようにしている。その他の構成及び作用については第14の実施形態と同じであるため、同じ構成には同じ符号を付して、説明及び図示を省略又は簡略にし、以下、第17の実施形態の特徴部分を中心に説明する。なお、以下の説明では、画像形成ステーションSaについて説明するが、他の画像形成ステーションでも同様である。
装置のプロセススピード(感光ドラム及び中間転写ベルトの速度)が変動した場合、介在トナー像のトナー量が変動してしまう可能性がある。例えば、プロセススピードが変化した場合、単位時間あたりの現像バイアスのかかり方が変化するため、介在用トナーの量が変化してしまう。そこで、本実施形態では、プロセススピードに応じて、現像バイアスACの波形のデューティ比、振幅、周波数の少なくとも何れかを変更するようにしている。以下、具体的に説明する。
本実施形態の場合も、画像形成終了時に、介在用トナーを感光ドラム1a〜1dと中間転写ベルト51との間に介在させている。介在用トナーは、第1の実施形態の図6及び図7に示したように形成する。簡単に説明すると、まず、所定のタイミングとしての画像形成終了時において、帯電ローラ2aによる帯電の停止状態(帯電バイアスオフ)で、且つ、現像装置4aの直流電圧の印加を停止(現像バイアスDCオフ)した状態する。この状態で、現像装置4aに交流電圧を印加(現像バイアスACオン)することで感光ドラム1aの表面にトナーを付着させて介在用トナーtを形成している。そして、感光ドラム1aと中間転写ベルト51との間に介在用トナーtを介在させた状態で、感光ドラム1a及び中間転写ベルト51の駆動を停止させる。
また、本実施形態の画像形成装置は、定着装置7の定着性を維持する観点でプロセススピードを複数に変更可能である。即ち、感光ドラム1a及び中間転写ベルト51の速度を複数の速度(プロセススピード)で駆動可能であり、画像形成を行う記録材の坪量に応じてプロセススピードを変更している。具体的には、坪量が128g/m2未満の普通紙は250mm/secのプロセススピードとし、129g/m2以上の普通紙やコート紙は半分の125mm/secのプロセススピードとしている。
ここで、現像バイアスACが一定であると、プロセススピードに応じて介在用トナーの量は変化する。図53に、本実施形態の画像形成装置における一定温湿度環境下でのプロセススピードと介在用トナーの量の関係を示す。図53の横軸はプロセススピードで、縦軸は感光ドラム上の介在用トナーの濃度である。図53に示すように、プロセススピードが増加するに従い、介在用トナーの濃度は減少する。これは、現像バイアスACとして矩形バイアス波形を用いる場合、プロセススピードが遅い方が現像領域における単位時間当たりの現像バイアスACの振幅回数が増加し、矩形バイアス波形のトナー引き戻しパルス側の影響が大きくなるためである。
また、本実施形態の場合も、第8の実施形態と同様に、装置本体101内(機内)の環境情報を検出するための環境検出手段としての温湿度センサ130を画像形成ステーションSd(好ましくは現像装置4d)の近傍に配置している。そして、温湿度センサ130により機内の温度Tや相対湿度RHを検出している。
また、本実施形態の場合も、第5の実施形態の図14で説明したように、介在用トナーが2次転写部N2を通過後、2次転写外ローラ57の静電クリーニングを実施する。まず、2次転写外ローラ57が回転状態のまま、一周に相当する時間(約0.23秒)、2次転写外ローラ57に静電クリーニング手段としての2次転写バイアス電源58からトナーと同極性である負極性のバイアスを印加する。その後、2次転写外ローラ57にトナーと逆極性である正極性のバイアスを1周に相当する時間印加する。このように負極性と正極性のバイアス(2転クリーニングバイアス)をそれぞれ1周ずつ印加することを1セット(set)として、この回数を変動することでクリーニング時間を変更する。
次に、本実施形態の2次転写外ローラ57の静電クリーニング(2次転写クリーニング)の制御を、図54及び図55を用いて具体的に説明する。本実施形態では、図54に示すように、相対湿度RHに応じて2次転写外ローラ57のクリーニング時間(2次転写クリーニング回数)を変更する制御に加えて、更にプロセススピードに応じて2次転写クリーニング回数を変更している。即ち、相対湿度RH及び介在用トナーの形成時のプロセススピードに応じて、2次転写クリーニング回数を変更している。また、図55に、相対湿度RH及びプロセススピード(PS)に対して、2次転写部N2を介在用トナーが通過した後に、記録材が裏汚れしないための2次転写クリーニング回数のテーブルを示す。図55では、図14で説明したセット回数(set)で示している。
まず、画像形成動作を開始(スタート)後、機内の相対湿度RHを温湿度センサ130により検出する(S1101)。次に、直前に介在用トナーを形成した際のプロセススピードの情報を検出する(S1102)。そして、これらの情報から、図55のテーブルより、2次転写クリーニング回数が選択される(S1103)。そして、この2次転写クリーニング回数で2次転写クリーニングを実施し(S1104)、2次転写動作を開始する(S1105)。
以上のように、相対湿度RH及びプロセススピードに応じて、2次転写クリーニング時間を制御する。これによって、機内の相対湿度が変動したり、介在用トナーを形成した際のプロセススピードが変化したりすることで、介在用トナーの量が変動した場合でも、2次転写ローラクリーニング時間を最適化できる。そして、画像形成動作を開始してから2次転写動作開始までの時間を不必要に延長することなく、介在用トナー起因の裏汚れの発生を抑えることができる。
なお、本実施形態の構成と、上述の第6〜13の実施形態とを適宜組み合わせて実施しても良い。また、本実施形態では、相対湿度及びプロセススピードに応じて2次転写クリーニング時間を変更した。但し、プロセススピードのみに応じて2次転写クリーニング時間を変更しても良い。例えば、プロセススピードが遅い方の2次転写クリーニング時間を長くする。
更に、本実施形態では、装置本体内の環境として、相対湿度RHに応じて2次転写クリーニング時間を変更した。但し、装置本体内の環境として、温度、水分量を用いても良い。即ち、前述の第11の実施形態で説明したように、水分量によって介在用トナーの濃度が変わる場合がある。したがって、水分量に応じて2次転写クリーニング時間を変更するようにしても良い。また、前述の第10の実施形態のように、温度に応じて介在用トナーの量を変更する場合には、これに応じて、2次転写クリーニング時間を変更するようにしても良い。また、装置本体内の環境としては、温度、相対湿度、水分量の少なくとも何れかを検出し、この検出結果に応じて2次転写クリーニング時間を変更するようにしても良い。
<第18の実施形態>
第18の実施形態について、図1、図6、図14を参照しつつ、図56ないし図58を用いて説明する。上述の第14、第15の実施形態では、トナー濃度に関する情報に基づいて、2次転写外ローラ57を静電クリーニングするクリーニング条件を変更した。これに対して本実施形態では、記録材の表面性の情報に応じて、2次転写外ローラ57を静電クリーニングするクリーニング条件(2次転写クリーニング時間)を変更するようにしている。その他の構成及び作用については第14の実施形態と同じであるため、同じ構成には同じ符号を付して、説明及び図示を省略又は簡略にし、以下、第18の実施形態の特徴部分を中心に説明する。なお、以下の説明では、画像形成ステーションSaについて説明するが、他の画像形成ステーションでも同様である。
介在用トナーを形成した場合、2次転写外ローラ57の表面に付着したトナーが記録材の裏側に転移する裏汚れが発生する場合がある。但し、このようにトナーが記録材に転移する度合いは、使用する記録材の表面性によって変化する。即ち、表面の凹凸が小さい記録材の場合には、2次転写外ローラ57から転移するトナーの量が多くなり易く、表面の凹凸が大きい記録材の場合には、2次転写外ローラ57から転移するトナーの量が少なくなり易い。したがって、記録材の表面性によって、記録材が裏汚れしないために必要な2次転写外ローラ57をクリーニングするクリーニング条件が異なる。そこで、本実施形態では、記録材の表面性の情報に応じて、2次転写外ローラ57を静電クリーニングするクリーニング条件を変更するようにしている。
本実施形態の場合も、画像形成終了時に、介在用トナーを感光ドラム1a〜1dと中間転写ベルト51との間に介在させている。介在用トナーは、第1の実施形態の図6及び図7に示したように形成する。簡単に説明すると、まず、所定のタイミングとしての画像形成終了時において、帯電ローラ2aによる帯電の停止状態(帯電バイアスオフ)で、且つ、現像装置4aの直流電圧の印加を停止(現像バイアスDCオフ)した状態する。この状態で、現像装置4aに交流電圧を印加(現像バイアスACオン)することで感光ドラム1aの表面にトナーを付着させて介在用トナーtを形成している。そして、感光ドラム1aと中間転写ベルト51との間に介在用トナーtを介在させた状態で、感光ドラム1a及び中間転写ベルト51の駆動を停止させる。
また、本実施形態の場合も、第5の実施形態の図14で説明したように、介在用トナーが2次転写部N2を通過後、2次転写外ローラ57の静電クリーニングを実施する。まず、2次転写外ローラ57が回転状態のまま、一周に相当する時間(約0.23秒)、2次転写外ローラ57に静電クリーニング手段としての2次転写バイアス電源58からトナーと同極性である負極性のバイアスを印加する。その後、2次転写外ローラ57にトナーと逆極性である正極性のバイアスを1周に相当する時間印加する。このように負極性と正極性のバイアス(2転クリーニングバイアス)をそれぞれ1周ずつ印加することを1セット(set)として、この回数を変動することでクリーニング時間を変更する。
また、本実施形態の場合、図56に示すように、ユーザが使用する記録材の情報を入力する入力手段(情報取得手段)としての入力部140を有する。入力部140は、例えば、画像形成装置が備える操作パネルであり、ユーザは、この操作パネルを操作することで記録材の情報として記録材の種類を入力する。例えば、操作パネルに、記録材の種類として、上質紙、再生紙、片面がコートされた片面コート紙(片面コート)、両面がコートされた両面コート紙(両面コート)、エンボス紙、ベラム紙などが表示される。そして、ユーザがこれらの何れかを選択することで、記録材の種類が入力される。
次に、本実施形態の2次転写外ローラ57の静電クリーニング(2次転写クリーニング)の制御を、図57及び図58を用いて具体的に説明する。本実施形態では、図57に示すように、記録材の種類(情報)に応じて2次転写外ローラ57のクリーニング時間(2次転写クリーニング回数)を変更している。また、図58に、記録材の種類に対して、2次転写部N2を介在用トナーが通過した後に、記録材が裏汚れしないための2次転写クリーニング回数のテーブルを示す。図58では、図14で説明したセット回数(set)で示している。
まず、ユーザが、画像形成ジョブの開始前に、入力部140により記録材の種類を選択する(S1201)。選択した記録材の種類の情報は、図56に示すように、制御回路50に入力される。次いで、画像形成ジョブを開始する(S1202)。そして、CPU120は、入力された記録材の種類と、予めROM122に記憶された記録材の種類と2次転写クリーニング回数のテーブル(図58)から2次転写クリーニング回数を決定する(S1203)。そして、この2次転写クリーニング回数で2次転写クリーニングを実施し(S1204)、2次転写動作を開始する(S1205)。
以上のように、使用する記録材の種類に応じて、2次転写クリーニング時間を制御することによって、記録材の裏汚れの発生を抑制しつつ、2次転写クリーニング時間を最適化できる。なお、本実施形態の構成と、上述の第6〜13の実施形態とを適宜組み合わせて実施しても良い。
<第19の実施形態>
第19の実施形態について、図1、図6、図14を参照しつつ、図59ないし図62を用いて説明する。上述の第18の実施形態では、ユーザが入力部140に入力することで記録材の情報を取得している。これに対して本実施形態では、記録材の情報をカセット110内に収容された記録材の表面を検出することで取得する。その他の構成及び作用については第18の実施形態と同じであるため、同じ構成には同じ符号を付して、説明及び図示を省略又は簡略にし、以下、第19の実施形態の特徴部分を中心に説明する。
図59に示すように、記録材を収容するカセット110の鉛直方向上側には、記録材の表面性を検出する表面検出手段(情報取得手段)として、表面検出センサ150を配置している。表面検出センサ150は、発光部(LED)と受光部とを備え、LEDにより発光された入射光をカセット110内の記録材の表面に照射し、反射された反射光を受光部により受光して、その受光強度を信号値として読み取る。このような表面検出センサ150の信号値は、図60に示すように、制御回路50に入力される。記録材は、表面性(凹凸)により受光部により受光される受光強度が異なるため、CPU120は、この受光強度の信号値に基づいて記録材の表面性を判断(記録材の情報を取得)できる。
次に、本実施形態の2次転写外ローラ57の静電クリーニング(2次転写クリーニング)の制御を、図61及び図62を用いて具体的に説明する。本実施形態では、図61に示すように、表面検出センサ150の検出結果(記録材の情報)に応じて2次転写外ローラ57のクリーニング時間(2次転写クリーニング回数)を変更している。また、図62に、表面検出センサ150の検出結果(信号値)に対して、2次転写部N2を介在用トナーが通過した後に、記録材が裏汚れしないための2次転写クリーニング回数のテーブルを示す。図62では、図14で説明したセット回数(set)で示している。
まず、画像形成ジョブが開始されると(S1301)、表面検出センサ150がカセット110内の記録材の表面性を検出する(S1302)。表面検出センサ150の信号値は制御回路50に入力される。そして、CPU120は、入力された信号値と、予めROM122に記憶された信号値と2次転写クリーニング回数のテーブル(図62)から2次転写クリーニング回数を決定する(S1303)。そして、この2次転写クリーニング回数で2次転写クリーニングを実施し(S1304)、2次転写動作を開始する(S1305)。
以上のように、使用する記録材の表面性の情報に応じて、2次転写クリーニング時間を制御することによって、記録材の裏汚れの発生を抑制しつつ、2次転写クリーニング時間を最適化できる。なお、本実施形態の構成と、上述の第6〜13の実施形態とを適宜組み合わせて実施しても良い。
<第20の実施形態>
第20の実施形態について、図1を参照しつつ、図63ないし図66を用いて説明する。上述の各実施形態では、所定のタイミングとして画像形成終了時に介在用トナーを形成した。これに対して本実施形態では、所定のタイミングとして画像形成ジョブが実行されていない待機モード時に所定の条件を満たした場合に介在用トナーを形成するようにしている。その他の構成及び作用については第1の実施形態と同じであるため、同じ構成には同じ符号を付して、説明及び図示を省略又は簡略にし、以下、第20の実施形態の特徴部分を中心に説明する。なお、以下の説明では、画像形成ステーションSaについて説明するが、他の画像形成ステーションでも同様である。
スジ画像の発生を抑制するために毎回の画像形成終了時に介在用トナーを形成した場合、画像形成装置の使用回数が増えていくと、介在用トナーの形成に使用されるトナー消費量も増えていく。トナー消費量が増えると、ランニングコストの上昇や、各部でクリーニングされるなどして装置内で回収されたトナーを収容する廃トナーボックスが早期に満杯になるなどの問題が生じる。
一方、中間転写ベルトから感光ドラムの表層に転移する、ゴム剤やフッ素化合物の一部の成分の中間転写ベルト表層からの染み出し量は、中間転写ベルトと感光ドラムとが当接した状態で放置された時間や、その時の環境の水分量により変わってくる。例えば、環境水分量が高い環境下であっても短時間の放置では、成分の染み出し量は少ないため、介在用トナーがなくてもスジ画像として顕在化しない場合がある。したがって、このような場合には、介在用トナーを形成しないようにすることで、余計なトナー消費を回避することが可能になる。そこで、本実施形態の場合は、画像形成ジョブが実行されていない待機モード時に所定の条件を満たした場合に介在用トナーを形成するようにしている。特に本実施形態では、装置本体内の環境(水分量)と感光ドラム及び中間転写ベルトが駆動されていない待機時間とから所定の条件を判断している。
このために本実施形態の場合も、第8の実施形態と同様に、装置本体101内(機内)の環境情報を検出するための環境検出手段としての温湿度センサ130を配置し、機内の温度Tや相対湿度RHを検出している(図1)。温湿度センサ130は制御回路50にその検出結果を適宜送信し、ROM122(図5)に記憶している。そして、CPU120は、温湿度センサ130により検出される温度と湿度の値と、各温度における飽和水分量の情報から水分量を算出している。また、CPU120は、待機時間、例えば、画像形成ジョブ終了後からの装置の停止時間をカウントしている。
上述のように、本実施形態では、待機時間(感光ドラムと中間転写ベルトが当接放置された時間)と装置の置かれた水分量(環境水分量)に応じて、介在用トナーの形成シーケンスを動作させる。まず、中間転写ベルト51と感光ドラム1aとを当接させた状態での待機時間と、環境水分量の違いによるスジ画像の発生の有無を調べた結果を、図63に示す。図63に示すように、環境水分量が高いほど短時間でスジ画像の発生が発生し易いことが分かる。
図64は、図63で得られた結果をもとに作成した、本実施形態の装置の介在用トナーの形成シーケンスを動作させるタイミングテーブルを示した図である。スジ画像の発生する境界をグラフの実線で示し、境界(閾値)の条件は、介在用トナー形成シーケンスを動作させるポイントを示してある。例えば、装置の置かれる環境が23℃、50%で、このときの環境水分量8.9g/m3である場合に、待機時間が40min経過した際に、シーケンス動作開始の信号をCPU120から発信することを示す。
上述のように、CPU120は、待機時間と、本体内の温湿度センサ130の検出結果より算出した環境水分量とをモニターする。そして、待機時間と環境水分量の関係が、図64のテーブル化したグラフの閾値になる時点で、介在用トナーの形成シーケンスを行う信号を発信する。
[介在用トナーの形成シーケンス]
このような介在用トナーの形成シーケンスについて、図65を用いて説明する。本実施形態の場合は、感光ドラム1a(1b〜1d)の直径は30mmで、現像スリーブ42と1次転写部N1aは、周方向で約110°の位置関係にある(図1参照)。そして、現像スリーブ42から1次転写部N1aまでの回転方向に沿った距離は28.8mmとなっている。また、プロセススピードは250mm/sである。
図65に示すように、介在用トナーの形成シーケンスは、画像形成装置の動作が停止した状態で、上述の図64に示したグラフに基づいてCPU120が介在用トナーの形成開始信号を発信した後に開始する。
CPU120からの介在用トナーの形成開始信号により、ROM121及びRAM122に記憶されている設定値をもとに、画像形成装置は、感光ドラム1a及び中間転写ベルト51駆動、現像スリーブ42の駆動のオン信号を出す。駆動速度が安定する500msec後に、現像バイアスACをONする。現像バイアスAC出力が安定するまで100msec経過した後に、介在用トナー形成のために100msecの間、現像バイアスACを印加した状態を維持する。これにより、介在用トナーを感光ドラム1a上に形成する。この後、CPU120は、感光ドラム1a及び中間転写ベルト51の駆動のオフ信号を出す。更に感光ドラム1a及び中間転写ベルト51の駆動のオフ信号から50ms後に現像バイアスAC、現像スリーブ42の駆動のオフ信号を出す。
これにより、前述の図7に示したように、現像スリーブ42の位置から1次転写部N1aまでの感光ドラム1a上に介在用トナーtを形成した状態で画像形成装置を停止することが可能となる。即ち、本実施形態では、待機モード時に所定の条件を満たした場合において、帯電ローラ2aによる帯電の停止状態(帯電バイアスオフ)で、且つ、現像装置4aの直流電圧の印加を停止(現像バイアスDCオフ)した状態する。この状態で、現像装置4aに交流電圧を印加(現像バイアスACオン)することで感光ドラム1aの表面にトナーを付着させて介在用トナーtを形成している。そして、感光ドラム1aと中間転写ベルト51との間に介在用トナーtを介在させた状態で、感光ドラム1a及び中間転写ベルト51の駆動を停止させている。
また、感光ドラム1aの駆動オフタイミングよりも現像バイアスACのオフタイミングを遅らせることで、感光ドラム1aのモータのイナーシャ等で、介在用トナーが1次転写部N1aを通過してしまうことを防止している。
このような本実施形態の介在用トナーの形成シーケンスのフロー図66に示す。まず、待機状態(待機モード)にある画像形成装置の置かれる環境下において、環境水分量と待機時間の関係が、図64のテーブルの閾値に達したかどうかをCPU120により判断する(S1401)。YESの場合は、図65に示したように、介在用トナーの形成シーケンスを開始する(S1402)。そして、介在用トナーを形成した後、待機状態を継続する(S1403)。S1401でNOの場合は、介在用トナーを形成せずに待機状態を継続する(S1403)。
以上のように、装置の環境水分量と待機時間に応じて、介在用トナーを形成することにより、過剰にトナーを消費することなく、中間転写ベルトの成分が感光ドラムの表層に転移することによるスジ画像の発生を抑制できる。
なお、本実施形態の介在用トナーの形成は、現像バイアスACのみを印加することで行ったが、所望の介在量のトナーが得られれば、これに限るものではない。例えば、第2の実施形態のように、通常の画像形成時よりも絶対値が低い現像バイアスDCを印加するようにしても良い。また、介在用トナーの形成に関しては、第1〜第13の実施形態のように行っても良い。また、その後の画像形成開始時には、第14〜第19の実施形態のように2次転写外ローラ57を静電クリーニングしても良い。
また、本実施形態では、環境水分量に応じて、介在用トナーの形成シーケンス開始信号を発信した。但し、温度や湿度など、中間転写ベルトの種類によって、成分の染み出し量に相関があるパラメータに応じて、介在用トナーの形成シーケンス開始信号発信するようにしても良い。
<第21の実施形態>
第21の実施形態について、図1を参照しつつ、図67及び図68を用いて説明する。上述の第20実施形態では、待機モード時に所定の条件を満たした場合に介在用トナーを形成するようにした。これに対して本実施形態では、第20の実施形態の制御に加えて、画像形成装置がスリープモードを開始するときにも介在用トナーを形成するようにしている。その他の構成及び作用については第20の実施形態と同じであるため、同じ構成には同じ符号を付して、説明及び図示を省略又は簡略にし、以下、第21の実施形態の特徴部分を中心に説明する。なお、以下の説明では、画像形成ステーションSaについて説明するが、他の画像形成ステーションでも同様である。
本実施形態の画像形成装置では、画像形成ジョブが実行されていない場合に待機モードと、待機モードよりも装置の消費電力量が少ないスリープモードとを実行可能である。スリープモードは、装置の一部の動作を一時的に停止させるモードである。装置がスリープモードで動作するときには、装置の一部への電力供給が停止させられ、消費電力量が待機モードのときよりも少なくなる。例えば、待機モードでは、定着装置7のヒータ73(図1)がオンのままだが、スリープモードでは、ヒータ73がオフ(電力供給が停止)される。
また、本実施形態の場合、図67に示すように、例えば画像形成装置が備える操作パネルなどの入力部140にスリープボタン160を有する。CPU120は、次の条件になった場合に、装置をスリープモードに移行させる。スリープモードに移行するための条件とは、一定時間の間、画像形成装置が画像形成ジョブを受信していない状態が続いた場合、或いは、ユーザがスリープボタン160を操作した場合である。本実施形態では、上述のスリープモードに移行するまでの一定時間の初期設定は、10minとしている。
そして、スリープモードへの移行をCPU120が判断した場合は、装置をスリープモードに移行させる。スリープモードからの復帰の条件は、例えば、ユーザが入力部140を操作した場合や、装置に画像データが送られてきた場合である。
このような本実施形態では、画像形成装置がスリープモードに移行する際に、介在用トナーの形成シーケンスを動作させる。これは、スリープモード中は、消費電力を抑制するために、介在用トナーの形成シーケンスを動作させないようにしているためである。したがって、スリープモードが長時間に及んで、中間転写ベルトの成分が感光ドラム表層に転移することによるスジ画像の発生を抑制するために、スリープモードへ移行する際には、介在用トナーの形成シーケンスを動作させる。詳細な、介在用トナーの形成シーケンスは、第20の実施形態と同様である。
上述の第20の実施形態では、装置の環境水分量と待機時間で、介在用トナーの形成シーケンスの開始を判断したが、本実施形態では、スリープモードに入る際には、環境水分量と待機時間に関わらず、介在用トナーの形成シーケンスを開始させる。このような本実施形態の制御のフローを図68に示す。
待機状態(待機モード)にある画像形成装置の置かれる環境下において、スリープモードに移行する条件に合致したかどうかをCPU120により判断する(S1501)。即ち、前回の画像形成ジョブの終了から一定時間(例えば10min)経過したか、或いは、ユーザがスリープボタン160を操作したかを判断する。YESの場合は、前述の図65に示したように、介在用トナーの形成シーケンスを開始する(S1503)。そして、介在用トナーを形成した後、待機状態を継続する(S1504)。
S1501でNOの場合、環境水分量と待機時間の関係が、前述の図64のテーブルの閾値に達したかどうかをCPU120により判断する(S1502)。YESの場合は、図65に示したように、介在用トナーの形成シーケンスを開始する(S1503)。そして、介在用トナーを形成した後、待機状態を継続する(S1504)。S1502でNOの場合は、介在用トナーを形成せずに待機状態を継続する(S1504)。
以上のように、スリープモードを開始するときには、介在用トナーを形成するため、過剰にトナーを消費することなく、スリープモードが長時間に及んでも、中間転写ベルトの成分が感光ドラム表層に転移することによるスジ画像の発生を抑制できる。
<第22の実施形態>
第22の実施形態について、図1、図6を参照しつつ、図69ないし図75を用いて説明する。上述の各実施形態(特に第14〜第19の実施形態)では、画像形成開始時に、2次転写外ローラ57を静電クリーニングした。これに対して本実施形態では、介在用トナーを形成した場合には、画像形成開始時にテストバイアスを高くしている。その他の構成及び作用については第1の実施形態と同じであるため、同じ構成には同じ符号を付して、説明及び図示を省略又は簡略にし、以下、第22の実施形態の特徴部分を中心に説明する。なお、以下の説明では、画像形成ステーションSaについて説明するが、他の画像形成ステーションでも同様である。
[介在用トナー]
まず、本実施形態の場合も、所定のタイミングとしての画像形成終了時に、介在用トナーを感光ドラム1a〜1dと中間転写ベルト51との間に介在させている。介在用トナーは、第1の実施形態の図6及び図7に示したように形成する。簡単に説明すると、まず、所定のタイミングとしての画像形成終了時において、帯電ローラ2aによる帯電の停止状態(帯電バイアスオフ)で、且つ、現像装置4aの直流電圧の印加を停止(現像バイアスDCオフ)した状態する。この状態で、現像装置4aに交流電圧を印加(現像バイアスACオン)することで感光ドラム1aの表面にトナーを付着させて介在用トナーtを形成している。そして、感光ドラム1aと中間転写ベルト51との間に介在用トナーtを介在させた状態で、感光ドラム1a及び中間転写ベルト51の駆動を停止させる。
このように、画像形成終了時に介在用トナーを感光ドラムと中間転写ベルトとの間に介在させた場合、次の画像形成時に、介在用トナーが2次転写外ローラ57に付着してしまう。このため、上述の第14〜第19の実施形態では、画像形成開始時に2次転写外ローラ57の静電クリーニングを実施している。しかしながら、画像形成開始時に、2次転写外ローラ57を静電クリーニングした場合、そのクリーニングに費やす時間だけ画像出力が遅れてしまう。
一方で、第12、13の実施形態で説明したように、中間転写ベルトは、使用回数が多くなっていくと、中間転写ベルトから感光ドラムへのフッ素化合物などの成分の転移量は減少していく。このため、中間転写ベルトの使用回数が多い状態では、中間転写ベルトと感光ドラムとが当接した状態で長期間放置されても、中間転写ベルトからのフッ素化合物などの転移に基づくスジ画像が発生しなくなる。このため、ある程度使用履歴の長い中間転写ベルトの場合、介在用トナーを形成しなくても良い。そこで、本実施形態では、画像形成枚数が所定枚数に達した以降は、介在用トナーを形成しないようにしている。これにより、トナー消費量を抑制できる。図69に、介在用トナーを介在させる場合とさせない場合の画像形成枚数を示す。本実施形態では、所定枚数を10000枚とし、10000枚までは介在用トナーを形成し、10001枚以上の場合には介在用トナーを形成しないようにしている。
[定電流2次転写ATVC]
ここで、トナー像を中間転写ベルト51と2次転写外ローラ57(転写部材)との間である2次転写部N2(転写部)で記録材に適切に転写するためには、2次転写部N2に印加する電流値(2次転写電流値)を適切であることが望まれる。2次転写電流値は、同じ電圧を印加したとしても、長期の使用により2次転写外ローラ57の抵抗値が変化して、所望の電流値とならない場合がある。したがって、適切な二次転写電流値により画像形成を行えるように、記録材が2次転写部N2に突入する前にテストバイアスを印加して、適切な2次転写電圧を決定する、所謂2次転写ATVC(補正モード)を行う。
具体的には、図70に示すように、バイアス印加手段としての2次転写バイアス電源58により互いに大きさが異なる複数のテストバイアスを、2次転写外ローラ57に印加する。本実施形態では、次述するように、画像形成開始時に、複数の電流値(テストバイアス)を定電流で印加する、定電流2次転写ATVCを実行する。そして、このときの電圧値をそれぞれ電圧検知部170で検知し、その検知結果を制御回路50のRAM121などの記憶装置に記憶する。そして、CPU120が、検知した電圧値に基づいて、画像形成時に2次転写外ローラ57に印加する2次転写電圧を決定する。
本実施形態では、介在用トナーを形成した場合と形成していない場合とで、定電流2次転写ATVC(以下、「ATVC」)の制御を異ならせている。即ち、本実施形態では、第1停止モードと、第2停止モードとを実行可能である。第1停止モードは、上述のように感光ドラム1aと中間転写ベルト51との間に介在用トナーを介在させた状態で、感光ドラム1a及び中間転写ベルト51の駆動を停止させるモードである。第2停止モードは、介在用トナーを感光ドラム1aと中間転写ベルト51との間に介在させない状態で停止させるモードである。そして、第1停止モードで停止した後にATVCを実行する場合に介在用トナーが2次転写部N2に到達するタイミングで印加するテストバイアスを、第2停止モードで停止した後にATVCを実行する場合に印加するテストバイアスよりも高くしている。
[介在用トナーを形成していない場合のATVC]
まず、介在用トナーを形成していない場合におけるATVC(第2停止モードで停止した後のATVC)について、図71及び図72を用いて説明する。本実施形態では、2次転写バイアス電源58から適切な2次転写電流値(テストバイアス)を定電流制御により印加し、その時の印加電圧値から画像形成中の2次転写電圧を決定するATVCを行っている。このようなATVCは、画像形成ジョブの開始時の前回転(画像形成ジョブのスタートから2次転写部N2に記録材が到達するまでの間)に行っている。
本実施形態では、テストバイアスとして、両面印刷を行う場合の記録材の1面目に適切な2次転写電流値2TrI(1)と、2面目に適切な2次転写電流値2TrI(2)を印加している。図71に、それぞれに適切な2次転写電流値を示す。1面目の適切な2次転写電流値2TrI(1)は50μA、2面目の適切な2次転写電流値2TrI(2)は40μAとしている。画像形成中は、このような2TrI(1)、2TrI(2)が流れるような2次転写電圧Vtr1、Vtr2を、2次転写バイアス電源58により定電圧で2次転写外ローラ57に印加する。
ATVCは、このような2次転写電圧Vtr1、Vtr2を決定(補正)するために、前回転中に、2TrI(1)及び2TrI(2)を2次転写バイアス電源58より2次転写外ローラ57に定電流で印加する。そして、その時のそれぞれの電圧値Vb1及びVb2を検知する。検知されたVb1及びVb2に対して、使用する記録材の分担電圧Vp1、Vp2を加算し、2次転写電圧Vtr1(=Vb1+Vp1)、Vtr2(=Vb2+Vp2)が決定される。
図72は、介在用トナーを介在させない場合の、前回転中に実施されたATVCを含む、画像形成ジョブの開始からの2次転写電流値の様子を示している。例えば、両面印刷の画像形成ジョブがスタートすると、まず、ATVCを実行する。ATVCでは、1段目として2TrI(1)を定電流で印加し、2段目として2TrI(2)を定電流で印加する。そして、それぞれにおける電圧値Vb1及びVb2を電圧検知部170により検知し、その検知結果を制御回路50のRAM121に記憶する。そして、CPU120が、検知した電圧値Vb1及びVb2に分担電圧Vp1、Vp2を加算して、2次転写電圧Vtr1、Vtr2を決定する。なお、図72に示す電流値Ipは、記録材と記録材との間(紙間)で2次転写部N2に印加している電流(紙間電流)である。
2次転写電圧Vtr1、Vtr2の決定後、2次転写部N2に突入してきた記録材の1面目に、決定された2次転写電圧Vtr1を定電圧で印加することで、中間転写ベルト51から記録材の1面目にトナー像を転写する。次いで、2次転写部N2に突入してきた記録材の2面目に、決定された2次転写電圧Vtr2を定電圧で印加することで、中間転写ベルト51から記録材の2面目にトナー像を転写する。その後、トナー像の記録材への2次転写が終了した後の後回転において、トナーと逆極性の電圧を2次転写外ローラ57に印加することで、2次転写外ローラクリーニングを実施する。これにより、2次転写部N2にマイナスのクリーニング電流が流れ、2次転写外ローラ57に付着したトナーが中間転写ベルト51に転移する。中間転写ベルト51に転移したトナーは、ベルトクリーナ60でクリーニングされる。
[介在用トナーを形成した場合のATVC]
次に、介在用トナーを形成した場合のATVC(第1停止モードで停止した後のATVC)について説明する。上述したように、介在用トナーを形成した場合に、2次転写外ローラ57に付着したトナーを除去するために、画像形成開始時に2次転写外ローラ57を静電クリーニングすると、その分、画像出力が遅れてしまう。即ち、画像形成開始時にATVCを行う場合、静電クリーニングとATVCとをそれぞれ行うと、画像形成ジョブの開始から最初の画像出力までの時間(前回転の時間)が長くなってしまう。一方、2次転写外ローラ57にトナーを付着させたままとすると、介在用トナーによる記録材の裏汚れが発生してしまう。
一方で、ATVCの時間を短縮して、ATVC及び2次転写外ローラ57のクリーニングを行うことで、前回転の時間を延ばさないようにすることが考えられる。しかしながら、この場合には、ATVCの精度が低下する可能性がある。即ち、画像形成中の2次転写電流が2TrI(1)及び2TrI(2)に対して大きくずれてしまう可能性がある。
このため、本実施形態では、介在用トナーを形成した後の次の画像形成開始時のATVCにおいて、上述した図72のATVCで印加する2次転写電流値よりも大きな電流値を印加している。これにより、記録材の裏汚れ防止と、画像形成開始時の前回転時間(画像形成ジョブの開始から最初の画像出力までの時間)の短縮とを両立させている。以下、具体的に説明する。
本実施形態では、介在用トナーを形成した場合に、ATVCで印加する2段階の電流値(テストバイアス)のうち、1段階目に印加する電流値を、図72のテストバイアスである2TrI(1)及び2TrI(2)よりも大きな2TrI_Dとしている。本実施形態では、2TrI_Dを70μAとしている。
図73は、介在用トナーを形成した場合の、前回転中に実施されたATVCを含む、画像形成ジョブの開始からの2次転写電流値の様子を示している。ATVCで1段目に印加する定電流の値が2TrI_Dである以外は、図72と同じである。
ここで、介在用トナーを形成した場合のATVCの1段目を2TrI_D:70μAのように大きな電流値とした理由を説明する。上述したように、介在用トナーを形成した場合、次の画像形成時に、介在用トナーが2次転写外ローラ57に付着してしまう。このとき、画像形成開始時の前回転のATVCにおいて、テストバイアスとして大きな電流値である2TrI_D(70μA)を2次転写外ローラ57に印加することで、付着したトナーを2次転写外ローラ57表面に強力に保持することができる。即ち、前回転で2次転写外ローラ57に介在用トナーが付着するが、ATVCの1段目のテストバイアスにより、トナーを2次転写外ローラ57に強力に保持する。このため、その後に記録材が2次転写部N2を通過しても、2次転写外ローラ57に付着したトナーが記録材の裏面に転移することを抑制して、記録材の裏汚れの発生を抑制できる。
図74は、介在用トナーが1次転写部N1に存在する停止状態から画像形成ジョブをスタートした場合に、ATVCの1段階目の電流値を変化させたときの、記録材の裏汚れ発生の様子を示した図である。図74では、裏汚れが目視で目立つ場合を「×」、多少目立つが許容できる範囲の場合を「△」、目立たない場合を「○」とした。図74から明らかなように、電流値が大きいほど裏汚れのレベルが良化していることが分かった。そして、電流値が60μA以上で裏汚れが許容でき、70μA以上である場合に、裏汚れが目立たなくなることが分かった。したがって、介在用トナーを形成した場合、ATVCの1段目で印加する2TrI_Dは、60μA以上が好ましく、70μA以上であることがより好ましい。このため、本実施形態では、2TrI_Dを70μAとした。
なお、ATVCで2次転写外ローラ57の表面に強力に保持されたトナーは、図73に示すように、画像形成後の後回転の2次転写外ローラクリーニング時にトナーと逆極性のバイアスが印加されることで中間転写ベルト51に転移される。これにより、2次転写外ローラ57の表面がクリーニングされる。
次に、このようにATVCの1段目で、記録材の1面目に印加する2次転写電流値2TrI(1)よりも大きな電流値2TrI_Dを印加し場合の、1面目の転写電圧Vtr1及び2面目の転写電圧Vtr2の算出方法を、図70を参照して説明する。
制御回路50は、2TrI_D及び2TrI(2)を2次転写バイアス電源58に入力し、2次転写バイアス電源58は2TrI_D及び2TrI(2)を2次転写外ローラ57に定電流で印加する。電圧検知部170はその時のそれぞれの電圧値Vb_D及びVb2を検知し、制御回路50に入力する。CPU120は、2TrI_D及び2TrI(2)、Vb_D及びVb2の線形補完の結果から、1面目の適切な2次転写電流値2TrI(1)に対応したVb1を算出する。その後、予めROM122に格納された記録材の分担電圧Vp1、Vp2を加算し、2次転写電圧Vtr1(=Vb1+Vp1)、Vtr2(=Vb2+Vp2)が決定される。
制御回路50は、このように決定されたVtr1、Vtr2を2次転写バイアス電源58に入力し、2次転写バイアス電源58は、画像形成時の記録材の1面目と2面目に、それぞれVtr1、Vtr2を定電圧で2次転写外ローラ57に印加する。
ここで、介在用トナーを形成した場合のATVCの2段目を、記録材の2面目の適切な2次転写電流2TrI(2)としている理由を説明する。2TrI(2)は、2TrI(1)よりも低いため、2TrI(1)よりも2TrI_Dに対して乖離している。このため、ATVCの2段目については、記録材の2面目の適切な2次転写電流2TrI(2)とすることで2面目に印加するVtr2を正確に求めることができると共に、上述の線形補完の算出結果の精度を上げることができる。即ち、上述のVb1及びVb2の算出の際の精度を上げることができる。
また、介在用トナーを形成しない場合の、ATVCを図72に示したように行う理由は以下の通りである。介在用トナーがない場合、画像形成ジョブのスタート後の記録材の裏汚れの懸念はなく、前回転中に上述のよう大きい電流値である2TrI_Dを印加する必要はない。
また、介在用トナーを形成しないと言うことは、図69に示したように、中間転写ベルト51の使用回数が多い場合である。したがって、トナー及び中間転写ベルト51の使用時間が長く、2次転写の性能が低下している。このため、ATVCの精度をできるだけ上げておくことが望ましい。
更に、ATVCの1段階目に電流値が大きい2TrI_Dを印加した場合、1面目の画像形成中の転写電圧Vtr1において、線形補完による算出過程が発生する。このため、図72に示したATVCよりも、僅かに画像形成中の1面目の転写電流が、2TrI(1)に対してずれる可能性がある。したがって、記録材の裏汚れの懸念がない介在用トナーを形成していない場合には、図72に示したATVCを行うようにしている。
図75に、本実施形態における2次転写に関するフローチャートを示す。画像形成ジョブが開始されると、介在用トナーを形成したか否かを判断する(S1601)。本実施形態では、中間転写ベルト51の使用回数、即ち、画像形成装置により画像形成を行ったトータルの画像形成枚数(積算枚数)で判断している。この積算枚数は、CPU120により積算し、RAM121などの記憶装置に記憶されている。また、判断の閾値は、図69で説明した10001枚としている。即ち、積算枚数が10001枚以上であれば介在用トナーを形成せず、積算枚数が10001枚未満であれば介在用トナーを形成する。
そして、介在用トナーを形成しない場合には、前回転時に図72に示したATVCを実施する(S1602)。一方、介在用トナーを形成した場合には、前回転時に図73に示したATVCを実施する(S1603)。何れかのATVCの実施後、その結果から、画像形成時の1面目及び2面目の2次転写電圧Vtr1、Vtr2を算出する(S1604)。そして、2次転写を開始し(S1605)し、その後、後回転において、2次転写外ローラクリーニングを実行する(S1606)。
以上のように、介在用トナーが1次転写部N1に存在する停止状態から画像形成ジョブをスタートした場合に、ATVCの1段階目に、2次転写外ローラ57の表面にトナーを強力に引き付けられる電流を印加している。これにより、前回転時間を延長することなく、記録材の裏汚れを防止することができる。
なお、本実施形態の介在用トナーの形成は、現像バイアスACのみを印加することで行ったが、所望の介在量のトナーが得られれば、これに限るものではない。例えば、第2の実施形態のように、通常の画像形成時よりも絶対値が低い現像バイアスDCを印加するようにしても良い。或いは、感光ドラム上に潜像を形成してそれを現像することで介在用トナーを形成しても良い。
また、介在用トナーの形成に関して、第1〜第13の実施形態の何れかの内容を適宜組み合わせて実施するようにしても良い。また、第20、21の実施形態のように、待機モードで所定の条件を満たした場合に介在用トナーを形成するようにしても良い。
また、補正モードとしてのATVCについては、上述の定電流で行うもの以外に、例えば、複数の電圧を印加してそれぞれの電流値を検知し、電圧と電流との関係を求めるようにしても良い。
<第23の実施形態>
第23の実施形態について、図76を用いて説明する。上述の各実施形態では、中間転写ベルト51を使用した中間転写方式の画像形成装置について説明した。これに対して本実施形態では、像担持体としての感光ドラムからトナー像を記録材に直接転写する直接転写方式の画像形成装置としている。
画像形成装置200は、それぞれがトナーの色が異なる複数の画像形成ステーションPY、PM、PC、PKを記録材搬送ベルト251の回転方向に並べて配置した、所謂、タンデム型の直接転写方式を用いたフルカラー電子写真画像形成装置である。各画像形成ステーションPY、PM、PC、PKは、それぞれ、イエロー、マゼンタ、シアン、ブラックの各色のトナー像を形成する。本実施形態では、各画像形成ステーションの構成は、用いられるトナーの色が異なることを除いて実質的に同じである。従って、以下、代表して画像形成ステーションPYを用いて説明し、他の画像形成ステーションについては、符号及び説明を省略する。
画像形成ステーションPYは、像担持体である感光ドラム201を囲んで、一次帯電器202、露光装置203、現像装置204、転写帯電器253、ドラムクリーニング装置206を配置している。像担持体としての感光ドラム201は、外周面に感光層が形成され、所定のプロセススピードで矢印方向に回転する。
帯電手段としての一次帯電器202は、例えばコロナ放電に伴う荷電粒子を照射して感光ドラム201を一様な負極性の暗部電位に帯電させる。露光手段としての露光装置203は、各色の分解色画像を展開した走査線画像データをON−OFF変調したレーザビームを回転ミラーで走査して、帯電した感光ドラム201の表面に画像の静電潜像を書き込む。現像手段としての現像装置204は、トナーを感光ドラム201に供給して、静電潜像をトナー像に現像する。
転写帯電器23は転写ブレードを有し、この転写ブレードを記録材搬送ベルト251に押圧して、感光ドラム201と記録材搬送ベルト24との間にトナー像の転写部を形成する。転写ブレードにトナーの帯電極性と逆極性の直流電圧が印加されることにより、感光ドラム201に担持されたトナー像が記録材搬送ベルト251に担持された記録材Pへ転写される。転写後に感光ドラム201上に担持されたまま残る所謂転写残トナーは、ドラムクリーニング装置206により除去される。
記録材搬送体としての記録材搬送ベルト251は、上述の中間転写ベルトと同様に、最表層(記録材を担持される側の層)をコート層や弾性層とした、無端状のベルトである。そして、駆動ローラ252、張架ローラ254により張架され、駆動ローラ252により回転駆動される。記録材搬送ベルト251は、感光ドラム201と接触するように配置され、表面に記録材Pを担持して搬送する。そして、上述の転写部で感光ドラム201からトナー像が転写された後、更に、下流側に記録材を搬送する。トナー像が転写された記録材Pは、定着装置207により加熱、加圧されることでトナー像が定着される。
このような本実施形態の画像形成装置200についても、上述の第1〜第13、第20、21の実施形態のように、所定のタイミングで介在用トナー像を形成して、介在用トナーを感光ドラム201と記録材搬送ベルト251との間に介在させる。その他の構成及び作用は、上述の第1〜第13、第20、21の実施形態と同様である。
<他の実施形態>
上述の各実施形態は、それぞれ適宜組み合わせて実施可能である。例えば、介在用トナーを形成する場合に、トナー濃度情報、環境情報、プロセススピード、中間転写ベルト又は記録材搬送ベルトの使用履歴の少なくとも何れかを組み合わせて、介在用トナー濃度を調整するようにしても良い。また、2次転写外ローラ57を静電クリーニングする場合についても、トナー濃度情報、環境情報、プロセススピード、記録材の表面性の情報の少なくとも何れかを組み合わせて、クリーニング条件を変更するようにしても良い。