JP6597341B2 - ボイラシステム - Google Patents
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Description
こうすることで、蒸気使用量が急激に増加する場合には、燃焼位置を低燃焼位置から中燃焼位置又は高燃焼位置に変更することにより、負荷追従することを可能としている。
以下、本発明のボイラシステムの好ましい実施形態について、図面を参照しながら説明する。まず、当該実施形態に係るボイラシステム1の全体構成につき、図1を参照しながら説明する。
ボイラシステム1は、図1に示すように、複数(例えば6台)の段階値制御ボイラ20を含むボイラ群2と、これら複数の段階値制御ボイラ20において生成された蒸気を集合させる蒸気ヘッダ6と、蒸気ヘッダ6の内部の圧力値(以下「ヘッダ圧力値」ともいう)を測定する蒸気圧センサ7と、ボイラ群2の燃焼状態を制御する制御部4を有する台数制御装置3と、を備える。
ボイラ群2は、負荷機器としての蒸気使用設備18に供給する蒸気を発生する。
[仮想ボイラ]
一般に、段階値制御ボイラ20の燃焼又はその停止は、仮想ボイラ単位で扱うことができる。仮想ボイラとは、ボイラにおける燃焼位置(燃焼量)の違い(例えば、低燃焼位置、中燃焼位置、高燃焼位置等)をそれぞれ独立したボイラとみなし、それぞれの燃焼位置における燃焼量とその1段階下位の燃焼位置における燃焼量との差分をボイラに仮想したものである。
以上のように、段階値制御ボイラ20からなるボイラ群に対して、燃焼指示や燃焼停止指示を行うボイラ及びその燃焼位置を選択する場合、仮想ボイラ単位で設定することができる。
ボイラ群2の各ボイラ20には、それぞれ各ボイラ20の燃焼位置の燃焼順序となる優先順位を設定することができる。段階値制御ボイラ20に対する優先順位は、段階値制御ボイラ20の燃焼位置毎、すなわち仮想ボイラ毎に設定することができる。以下、ボイラ20の燃焼位置毎、すなわち仮想ボイラ毎に設定される優先順位を「燃焼優先順位」ともいう。
台数制御装置3(制御部4)は、燃焼優先順位が高い段階値制御ボイラ20(の燃焼位置又は仮想ボイラ)から順に燃焼させる。
なお、燃焼を停止する場合は、燃焼優先順位とは関係なく、高い燃焼位置で燃焼しているボイラを優先して、当該高い燃焼位置での燃焼を停止させる。例えば、中燃焼位置で燃焼するボイラと低燃焼位置で燃焼しているボイラがある場合、中燃焼位置で燃焼するボイラを低燃焼位置で燃焼するように制御する。仮想ボイラでいうと、(中燃焼量−低燃焼量)ボイラを停止させる。
また、中燃焼位置で燃焼しているボイラが複数ある場合、燃焼優先順位の低いボイラ(の燃焼位置又は仮想ボイラ)から順に燃焼を停止する。仮想ボイラでいうと、燃焼優先順位の低い(中燃焼量−低燃焼量)ボイラを停止させる。
以下、第1実施形態では、特に断らない限り、段階値制御ボイラ20は4位置制御ボイラを指すものとする。
記憶部5は、後述する負荷追従用ボイラ初期設定部41及び負荷追従用ボイラ台数制御部44により設定又は増減されることで変更された負荷追従用ボイラの情報を記憶する。
記憶部5は、後述する燃焼優先順位初期設定部42及び燃焼優先順位変更制御部45により設定又は変更された、ボイラ群2の複数の段階値制御ボイラ20の燃焼優先順位の情報を記憶する。
また、記憶部5は、後述する第1判定時間、第2判定時間、第3判定時間、第2判定回数、第1閾値等の情報を記憶してもよい。
制御部4は、ボイラ群2が低負荷状態の場合の負荷変動への追従処理として、燃焼を停止することなく燃焼量の減少が可能なボイラ(後述の「負荷追従用ボイラ」)を確保することにより、負荷変動への追従処理を行う。
そうすることで、例えば低負荷状態での負荷変動に対し、ボイラの発停による負荷追従から、燃焼位置の高低による負荷追従に切り換えることができ、ボイラ発停が過多になることを抑制し、低負荷状態におけるボイラシステム2の効率を向上させることができる。
まず、制御部4の各機能部を説明する際に必要な用語について説明する。
段階値制御ボイラ20において、低燃焼位置で燃焼するボイラを簡単のため、低燃焼ボイラという。同様に、中燃焼位置で燃焼するボイラ、及び高燃焼位置で燃焼するボイラを、それぞれ中燃焼ボイラ及び高燃焼ボイラという。
負荷追従用ボイラとは、燃焼を停止することなく燃焼量の減少が可能なボイラを意味する。4位置制御ボイラの場合、高燃焼ボイラは除外するものとする。
負荷追従用ボイラを確保する、追加する、又は増加するとは、負荷追従用ボイラに設定されていないボイラの中で最も優先順位の高いボイラ20を負荷追従用ボイラとして選択するとともに、負荷増加に対して当該ボイラを所定の燃焼位置で燃焼させることをいう。したがって、例えば、4位置制御ボイラの場合、負荷追従用ボイラを確保する、追加する、又は増加するとは、負荷追従用ボイラに設定されていないボイラの中で最も優先順位の高いボイラ20を負荷追従用ボイラとして選択するとともに、負荷増加に対して当該ボイラを中燃焼位置で燃焼させることをいう。
本実施形態においては、ボイラシステム2が、低燃焼ボイラを数多く確保するように燃焼優先順位が初期設定されている場合であっても、燃焼優先順位を動的に変更して、負荷追従用ボイラ台数を確保する、すなわち負荷追従用ボイラに設定されていないボイラの中で最も優先順位の高いボイラ20を所定の燃焼位置で燃焼させることを優先する。
負荷追従用ボイラを確保、追加、又は増加した後に、負荷が減少した場合には、負荷追従用ボイラの燃焼を所定の燃焼位置から低燃焼位置の燃焼に変更させることで、負荷追従する。
これは、前述したように、ボイラシステム2において、高い燃焼位置で燃焼しているボイラを優先して、当該高い燃焼位置での燃焼を停止させるように制御されることに基づく。例えば、中燃焼位置で燃焼するボイラと低燃焼位置で燃焼しているボイラがある場合、中燃焼位置で燃焼するボイラを低燃焼位置で燃焼するように制御することに基づく。
このように、低負荷状態での負荷変動に対して、低燃焼ボイラの発停ではなく、負荷追従用ボイラの燃焼位置を変更することにより、負荷追従することが可能となる。
予め設定された所定時間(例えば、後述の[第1判定時間])内における、ボイラ群2のすべての燃焼中のボイラ20が出力した出力蒸気量の最大値と最小値との差を当該所定時間における最大変動量という。例えば、所定時間内に燃焼中のボイラ20が2台で、ある時点で高燃焼ボイラ1台、低燃焼ボイラ1台の状態となり、別の時点で低燃焼ボイラ2台の状態となった場合、当該所定時間における最大変動量は、高燃焼位置で燃焼する場合の出力蒸気量と低燃焼位置における出力蒸気量との差となる。
負荷追従変動可能量とは、特に断らない限り、ボイラ群2において負荷追従用ボイラとして設定された全てのボイラ20について、所定の燃焼位置における出力蒸気量と最低燃焼位置における出力蒸気量との差分(「負荷追従用ボイラの変動可能量」ともいう)を合計した蒸気量(以下「負荷追従変動可能量上限値」ともいう)を意味する。
段階値制御ボイラ20が4位置制御ボイラの場合、所定の燃焼位置は中燃焼位置に、最低燃焼位置は低燃焼位置に対応するものとする。
次に、各機能部を説明する。
負荷追従用ボイラ初期設定部41は、ボイラ群2の台数制御始動時に、少なくとも1台の段階値制御ボイラを、燃焼を停止することなく燃焼量の減少を可能とする負荷追従用ボイラとして初期設定する。例えば、負荷追従用ボイラ初期設定部41は、1号機のボイラを負荷追従用ボイラとして初期設定することができる。
そうすることで、負荷追従用ボイラを確保する場合に、前記負荷追従用ボイラとして初期設定されたボイラを負荷追従用ボイラとして確保、すなわち中燃焼(4位置制御ボイラの場合)で燃焼させることができる。
燃焼優先順位初期設定部42は、ボイラ群2の台数制御始動時(例えば、初起動時、全台待機からの燃焼開始時等)に、負荷追従用ボイラ初期設定部41により負荷追従用ボイラが初期設定されることに基づいて、ボイラ群2に含まれる複数の段階値制御ボイラ20それぞれにおける複数の燃焼位置に燃焼優先順位を初期設定する。すなわち、燃焼優先順位初期設定部42は、ボイラ群2に含まれる全ての仮想ボイラに燃焼優先順位を初期設定する。より具体的には、負荷追従用ボイラとして初期設定されたボイラの中燃焼位置を2番目の燃焼優先順位となるように、複数の段階値制御ボイラ20それぞれにおける複数の燃焼位置に燃焼優先順位を初期設定する。
そうすることで、ボイラ群2は、ボイラ群2の台数制御始動時に燃焼優先順位初期設定部42により初期設定された仮想ボイラの燃焼優先順位にしたがって、燃焼制御される。
第1判定部43は、予め設定された第1判定時間内におけるボイラ群2の最大変動量が、負荷追従用ボイラとして設定された全てのボイラの負荷追従変動可能量の合計(負荷追従変動可能量上限値)を上回るか、又は負荷追従変動可能量上限値以上となる状態(「第1の状態」ともいう)が発生したか、否かを判定する。
例えば、第1判定時間を5分とした場合、判定時点の5分前から判定時点までの間におけるボイラ群2の最大変動量が、ボイラ群2の負荷追従変動可能量上限値を上回るか、又は負荷追従変動可能量上限値以上となる状態が発生したか否かを判定する。
例えば、第1判定時間を5分とした場合、判定時点の5分前から判定時点までの間における、ボイラ群2の最大変動量が、ボイラ群2の負荷追従変動可能量下限値を下回るか、又は負荷追従変動可能量下限値以下となる状態が発生したか、否かを判定する。
第2判定部44は、ボイラ群2の特定のボイラ20が、予め設定された第2判定時間内に、燃焼及び停止(いわゆるボイラの発停)を予め設定された第2判定回数繰り返す状態(「第2の状態」ともいう)が発生したか否かを判定する。
第3判定部45は、負荷追従用ボイラ台数が過剰に確保されている場合、すなわち負荷が減少しても負荷追従用ボイラが残ったまま、本来低燃焼に移行すべきボイラが所定の燃焼位置で燃焼する状態が予め設定された第3判定時間以上継続する状態(「第3の状態」ともいう)が発生したか否かを判定する。
負荷追従用ボイラ台数制御部46は、次の条件を満足する場合に、負荷追従用ボイラを確保、追加、又は増加させるように制御する。
なお、次の条件を満足する場合であっても、直ちに負荷追従用ボイラを追加又は増加させるのではなく、負荷追従用ボイラ台数制御部46により、前に負荷追従用ボイラの台数を変化させてから予め設定された所定時間が経過するまでは、負荷追従用ボイラを追加又は増加させないように、遅延時間を設けることが望ましい。
そうすることで、最大変動量に応じて、負荷追従用ボイラ台数が頻繁に変化することを避けることができる。
第1判定部43により、予め設定された第1判定時間内におけるボイラ群2の最大変動量が負荷追従変動可能量上限値を上回るか、又は負荷追従変動可能量上限値以上となる状態が発生したと判定した場合であって、かつ負荷追従用ボイラの台数が予め設定されている第1閾値を超えない場合に、負荷追従用ボイラ台数制御部46は、ボイラ群2の負荷追従用ボイラに設定されていないボイラの中で最も優先順位の高いボイラ20を負荷追従用ボイラとして確保又は追加する。
より具体的には、負荷追従用ボイラ台数制御部46は、1台のボイラが負荷追従用ボイラとして初期設定された状態の場合、初期設定された当該負荷追従用ボイラを負荷追従用ボイラとして確保する。
また、負荷追従用ボイラが少なくとも1台既に確保されている場合、ボイラ群2の負荷追従用ボイラに設定されていないボイラの中で最も優先順位の高いボイラ20を負荷追従用ボイラとして追加する。
第2判定部44により、第2判定時間内に、ボイラ群2の特定のボイラ20が、燃焼及び停止(いわゆるボイラの発停)を第2判定回数繰り返す状態が発生したと判定した場合であって、かつ負荷追従用ボイラの台数が予め設定されている第1閾値を超えない場合に、負荷追従用ボイラ台数制御部46は、(ケースその1)と同様に、ボイラ群2の負荷追従用ボイラに設定されていないボイラの中で最も優先順位の高いボイラ20を負荷追従用ボイラとして確保又は追加する。
なお、次の場合であっても、直ちに負荷追従用ボイラの台数を減少させるのではなく、負荷追従用ボイラ台数制御部46により、前に負荷追従用ボイラの台数を変化させてから予め設定された所定時間が経過するまでは、負荷追従用ボイラの台数を減少させないように、遅延時間を設定することが望ましい。
そうすることで、最大変動量に応じて、負荷追従用ボイラ台数が頻繁に変化することを避けることができる。
第1判定部43により、予め設定された第1判定時間内におけるボイラ群2の最大変動量が負荷追従変動可能量下限値を下回るか、又は負荷追従変動可能量下限値以下となる状態が発生したと判定した場合であって、且つボイラ群2に含まれる負荷追従用ボイラの台数が2以上の場合、負荷追従用ボイラ台数制御部46は、負荷追従用ボイラから選択された1台のボイラ20から負荷追従用ボイラとしての設定を外し、負荷追従用ボイラ台数を減少させる。
第3判定部45により、本来低燃焼ボイラとなるべきボイラが負荷追従用ボイラとして選択され、所定の燃焼位置(3位置ボイラの場合高燃焼位置、4位置制御ボイラの場合中燃焼位置)で燃焼する状態が予め設定された第3判定時間以上継続する状態が発生したと判定した場合であって、かつ負荷追従用ボイラの台数が2以上の場合、負荷追従用ボイラ台数制御部46は、負荷追従用ボイラから選択された1台のボイラから負荷追従用ボイラとしての設定を外し、負荷追従用ボイラ台数を減少させるように制御する。
燃焼優先順位変更制御部47は、負荷追従用ボイラ台数制御部46により負荷追従用ボイラを確保、追加、又は増加する場合、負荷追従用ボイラの台数を減少させる場合、ボイラ群2の複数の段階値制御ボイラ20の燃焼優先順位を変更する。
なお、前述したように、負荷減少時には、中燃焼位置で燃焼しているボイラすなわち、負荷追従用ボイラの中燃焼位置の燃焼を低燃焼ボイラよりも優先して燃焼停止させることから、負荷追従用ボイラの最低燃焼位置と所定の燃焼位置の切替により、必要蒸気量の変動に対して追従することができる。
そうすることで、負荷追従用ボイラでなくなったボイラの中燃焼位置を優先して燃焼させることがないようにできる。
まず、図3A〜図6Bを参照して、ボイラ群2のボイラ20が4位置制御ボイラの場合のボイラシステム1の燃焼制御動作(特に低負荷状態での動作)について、従来の燃焼制御を行った場合と比較しながら、説明する。
図3Bに記載の仮想ボイラの燃焼優先順位は、エコ運転ポイントが低燃焼位置である場合の燃焼優先順位となっている。
このような場合、例えば、必要蒸気量が1800kg/h〜2400kg/hの範囲内で変動するような低負荷状態における負荷変動に対しては、図3Cに示すように、負荷減少に対しては低燃焼ボイラを待機状態として、負荷増加に対しては待機ボイラを低燃焼ボイラにするといった、4号機の燃焼と待機(いわゆるボイラ発停)でしか追従することができない。このため、ボイラ発停が多く発生することとなり、ボイラ部品消耗等の問題が発生する恐れがある。
そうすると、図4Aの(C)に示すように、必要蒸気量が1350kg/hとなった場合には、1号機の中燃焼位置を燃焼させる。その後、必要蒸気量が、1950kg/hとなった場合には、図4Aの(D)に示すように、2号機の低燃焼位置を燃焼させる。さらに、必要蒸気量が、2550kg/hとなった場合には、図4Aの(E)に示すように、3号機の低燃焼位置を燃焼させる。その後、必要蒸気量が2550kg/hから1800kg/hに減少すると、図4Aの(F)−>(G)に示すように、中燃焼位置での燃焼が低燃焼位置での燃焼よりも優先して停止させられる。逆に、必要蒸気量が1800kg/hから2550kg/hに増加すると、図4Aの(G)−>(F)に示すように、燃焼優先順位に基づいて、1号機の中燃焼位置を燃焼させる。このようにして、1号機の低燃焼位置(L)と中燃焼位置(M)の切替により、必要蒸気量の変動に対して追従することができ、ボイラ発停を抑制することが可能となる。
この場合の負荷追従変動可能量上限値は、750kg/hとなる。
負荷追従用ボイラ台数制御部46は負荷追従用ボイラの台数を増加させるように制御する。より具体的には、2号機を負荷追従用ボイラとして追加して中燃焼位置において燃焼させることとなる。
燃焼優先順位変更制御部47は、図5Aの(C)に示すように、負荷追従用ボイラとして追加された2号機の中燃焼位置の燃焼優先順位を、3号機の低燃焼位置の燃焼優先順位よりも高く設定する。
そうすることで、図5Bの(E)及び(F)に示すように、必要蒸気量が1800kg/h〜3300kg/hの範囲内で変動する場合に、2号機における低燃焼位置(L)と中燃焼位置(M)の切替、及び1号機における低燃焼位置(L)と中燃焼位置(M)の切替により、必要蒸気量の変動に対して追従することができる。
この場合の負荷追従変動可能量下限値は、750kg/h(=1500kg/h−750kg/h)となる。
したがって、負荷追従用ボイラ台数制御部46は、負荷追従用ボイラの台数を減少させるように制御する。より具体的には2号機から負荷追従用ボイラとしての設定を外すこととなる。
燃焼優先順位変更制御部47は、図6Aの(C)に示すように、負荷追従用ボイラでなくなった2号機の中燃焼位置の燃焼優先順位を2号機〜6号機の低燃焼位置の燃焼優先順位よりも低く設定する。
そうすることで、図6Bの(E)及び(F)に示すように、必要蒸気量が1800kg/h〜2550kg/hの範囲内で変動する場合に、1号機の低燃焼位置(L)と中燃焼位置(M)の切替により、必要蒸気量の変動に対して追従することができる。
これにより、第1実施形態に係るボイラシステム1は、特に低負荷状態での負荷変動に対して、ボイラ20の発停による負荷追従から、ボイラ20の燃焼位置の切り替え(低燃焼と中燃焼又は高燃焼)による負荷追従にすることができ、ボイラ発停過多を抑制することができる。そうすることで、特に低負荷時のシステム効率を向上させることができる。
そうすることで、本来低燃焼となるべきところ、中燃焼又は高燃焼を継続するボイラ20を低燃焼ボイラに戻すことができる。
これにより、第1実施形態に係るボイラシステム1は、特に低負荷状態での負荷変動に対して、ボイラ20の発停による負荷追従から、ボイラ20の燃焼位置の切り替え(低燃焼と中燃焼又は高燃焼)による負荷追従にすることができ、ボイラ発停過多を抑制することができる。そうすることで、特に低負荷時のシステム効率を向上させることができる。
次に、ボイラ20が3位置制御ボイラの場合(第2実施形態)について説明する。
ボイラ20が3位置制御ボイラの場合については、主として、ボイラ20が4位置制御ボイラの場合(第1実施形態)と異なる点を中心に説明し、4位置制御ボイラと同様な構成については詳細な説明を省略する。
第2実施形態において、特に説明しない点は、第1実施形態についての説明が適宜適用される。また、第2実施形態においても、第1実施形態と同様な効果が奏される。
3位置制御ボイラの場合、負荷追従用ボイラの所定の燃焼位置は高燃焼位置となる。したがって、ボイラ群2が3位置制御ボイラからなる場合、負荷増減に対しては、高燃焼位置で燃焼させている負荷追従用ボイラを低燃焼位置で燃焼させるように制御することで、負荷追従する。負荷追従用ボイラの低燃焼位置(L)と高燃焼位置(H)の切替により、必要蒸気量の変動に対して追従する。
また、3位置制御ボイラの場合、負荷追従用ボイラを確保、追加、又は増加するとは、負荷追従用ボイラに設定されていないボイラの中で最も優先順位の高いボイラを負荷追従用ボイラとして選択するとともに、負荷増加に対して当該ボイラを高燃焼位置で燃焼させることをいう。
一般に、N位置制御ボイラにおいて、燃焼中のボイラ20が、高燃焼位置で燃焼する場合の蒸気量と現在の燃焼位置における出力蒸気量との差を余力蒸気量という。
段階値制御ボイラ20が3位置制御ボイラの場合、燃焼中のボイラ20が、低燃焼ボイラとすると、余力蒸気量は、高燃焼位置で燃焼する場合の出力蒸気量と低燃焼位置における出力蒸気量との差となる。したがって、3位置制御ボイラにおいては、負荷追従用ボイラを確保、追加、又は増加すると、当該負荷追従用ボイラの余力蒸気量はゼロとなる。
次に、3位置制御ボイラに対応する制御部4Aの詳細な構成について説明する。図2Bに示すように、制御部4Aは、負荷追従用ボイラ初期設定部41と、燃焼優先順位初期設定部42と、第1判定部43と、第2判定部44と、第3判定部45と、負荷追従用ボイラ台数制御部46Aと、燃焼優先順位変更制御部47と、余力判定部48と、最低燃焼ボイラ追加部49と、を含んで構成される。
次に、3位置ボイラに特有の余力判定部48と、最低燃焼ボイラ追加部49について説明する。
余力判定部48は、負荷追従用ボイラとして設定されるボイラ20を全て高燃焼位置で燃焼させると仮定した場合に、ボイラ群2のすべての燃焼中のボイラが最大燃焼位置(高燃焼位置)で燃焼する状態(以下「余力ゼロ状態」という)になるか否かを判断する。
同様に、負荷追従用ボイラを仮に1台増加させた場合(すなわち、負荷追従用ボイラに設定されていないボイラの中で最も優先順位の高いボイラ20を負荷追従用ボイラとして選択するとともに、負荷増加に対して当該ボイラを所定の燃焼位置で燃焼させる場合)に、ボイラ群2のすべての燃焼中のボイラが最大燃焼位置(高燃焼位置)で燃焼する状態になると、燃焼中のボイラから、これ以上燃焼量を増加させることができなくなる。そうすると、新たな負荷増加に対して、燃焼停止ボイラを燃焼させなければ負荷に追従できないため、大幅な圧力低下に至る可能性がある。このため、このような事態を避けるために、3位置制御ボイラの場合、余力判定部48により、余力ゼロ状態になるか否かを判定する。
ここで、連続パイロット燃焼状態とは、燃料としてガスを用い、パイロットバーナ及びなお、メインバーナを有して構成されるガス焚きボイラにおいて、パイロットバーナを燃焼させることでボイラ20の内部における未燃ガスの滞留を防ぎ、燃焼指示を受けた場合に速やかにメインバーナに着火可能とされた状態を意味する。
圧力保持状態とは、給蒸は行っていないがボイラ20の内部の圧力を保持し、燃焼指示を受けた場合に、速やかに給蒸を開始可能とされた状態を意味する。
所定の燃焼位置を高燃焼位置とする、3位置制御ボイラの場合、余力判定部48が、負荷追従用ボイラとして設定されるボイラ20を全て高燃焼位置で燃焼させると仮定した場合に、余力ゼロ状態になると判断した場合、最低燃焼ボイラ追加部49は、ボイラ群2のうち、燃焼停止ボイラを、最低燃焼位置(低燃焼位置)で燃焼させるボイラ20として追加し、負荷増加に対して当該ボイラ20を燃焼させるようにする。
そうすることで、ボイラ群2における余力蒸気量を確保することができ、負荷増加に対して、追加したボイラ20により追従することを可能となる。
前述したように、所定の燃焼位置を高燃焼位置とする3位置制御ボイラについては、第1判定部43により第1の状態が発生したと判定される場合、又は第2判定部44により第2の状態が発生したと判定される場合であっても、仮に負荷追従用ボイラを確保又は追加させた場合に、余力判定部48により余力ゼロ状態になると判定した場合、最低燃焼ボイラ追加部49は、最低燃焼位置(低燃焼位置)で燃焼させるボイラ20を追加する。
この場合、燃焼優先順位変更制御部47Aは、負荷追従用ボイラ台数制御部46Aにより負荷追従用ボイラとして確保又は追加するボイラの所定燃焼位置(高燃焼位置)の燃焼優先順位を最低燃焼ボイラ追加部49により追加されたボイラ20の低燃焼位置の燃焼優先順位よりも低くなるように設定する。より具体的には、負荷追従用ボイラとして確保又は追加するボイラの高燃焼位置の燃焼優先順位が、最低燃焼ボイラ追加部49により追加されたボイラ20の低燃焼位置の燃焼優先順位の次になるように設定される。
そうすることで、負荷増加に対して最低燃焼ボイラ追加部49により追加されたボイラが先ず低燃焼位置で燃焼することとなる。
そうすると、その後に負荷がさらに増加した場合、負荷追従用ボイラ台数制御部46Aにより負荷追従用ボイラとして確保又は追加するボイラの燃焼位置(低燃焼位置と高燃焼位置)の切り替えにより負荷追従することが可能となる。
これに対して、高燃焼位置(最高燃焼位置)を所定の燃焼位置とする3位置制御ボイラの場合には、第1判定部43により第1の状態が発生したと判定される場合、又は第2判定部44により第2の状態が発生したと判定される場合であっても、仮に負荷追従用ボイラを確保又は追加させた場合に、余力判定部48が余力ゼロ状態になると判定した場合、最低燃焼ボイラ追加部49により追加された低燃焼ボイラの低燃焼位置の燃焼優先順位が高く設定されることで、負荷増加に対して、先ず最低燃焼ボイラ追加部49により追加された低燃焼ボイラを燃焼させる。その後に負荷がさらに増加した場合、負荷追従用ボイラ台数制御部46Aにより負荷追従用ボイラとして確保又は追加するボイラの燃焼位置(低燃焼位置と高燃焼位置)の切り替えにより負荷追従するように制御される。
次に、図7A〜図10を参照して、ボイラ群2のボイラ20が3位置制御ボイラの場合のボイラシステム1の燃焼制御動作(特に低負荷状態での動作)について、従来の燃焼制御を行った場合と比較しながら、説明する。
図7Bに記載の仮想ボイラの燃焼優先順位は、エコ運転ポイントが低燃焼位置である場合の燃焼優先順位となっている。
このような場合、例えば、必要蒸気量が500kg/h〜1000kg/hの範囲内で変動するような低負荷状態における負荷変動に対しては、図7Cに示すように、負荷減少に対しては低燃焼ボイラを待機状態として、負荷増加に対しては待機ボイラを低燃焼ボイラにするといった、3号機、4号機の燃焼と待機(いわゆるボイラ発停)でしか追従することができない。このため、ボイラ発停が多く発生することとなり、ボイラ部品消耗等の問題が発生する恐れがある。
図8を参照して、必要蒸気量が250kg/h〜500kg/hの範囲内で変動する場合について説明する。なお、台数制御始動時に、負荷追従用ボイラ初期設定部41は、1号機のボイラを負荷追従用ボイラ候補として設定する。
図8において、2号機は燃焼停止ボイラであって、冷却されたボイラ(冷態ボイラ)であるとする。
このため、最低燃焼ボイラ追加部49は、ボイラ群2のうち、燃焼停止ボイラである2号機を最低燃焼位置(低燃焼位置)で燃焼させるボイラ20として追加する。そして、燃焼優先順位変更制御部47Aは、2号機の低燃焼位置の燃焼優先順位を負荷追従用ボイラとして確保する1号機の所定燃焼位置(高燃焼位置)の燃焼優先順位よりも高くなるように設定する。
こうすることで、負荷増加に対して先ず2号機の低燃焼位置が燃焼し、1号機の高燃焼位置は、2号機の低燃焼位置の次の優先順位に設定されることから、ボイラシステム1は、余力状態を確保することができる。
図10には、2号機が連続パイロット燃焼状態、又は圧力保持状態のような応答性の高い状態にある場合を示す。この場合、2号機は、連続パイロット燃焼状態又は圧力保持状態のような応答性の高い状態にあることから、余力判定部48は、1号機を負荷追従用ボイラとして高燃焼位置において燃焼させた場合であっても余力ゼロ状態にならないと判断する。
このため、負荷追従用ボイラ台数制御部46は、負荷追従用ボイラを増加するように(すなわち、1号機を高燃焼にするように)制御する。
第1実施形態及び第2実施形態では、制御部4又は制御部4Aは、第1判定部43、第2判定部44、及び第3判定部45を備えるとしたが、制御部4は、第1判定部43を備え、第2判定部44及び第3判定部45を備えていない構成としてもよい。こうすることで、負荷追従用ボイラの増減については、第1判定部43の判定に基づいて行うこととなる。
逆に、制御部4又は制御部4Aは、第2判定部44及び第3判定部45を備え、第1判定部43を備えていない構成としてもよい。こうすることで、負荷追従用ボイラの増減については、第2判定部44及び第3判定部45の判定に基づいて行うことなる。
段階値制御ボイラが4位置制御ボイラのように中燃焼位置を備える場合においても、制御部4にかえて、第2実施形態で説明した制御部4Aに置き換えることは可能である。
すなわち、所定の燃焼位置が中燃焼位置である場合、高燃焼分の余力が存在することから、余力ゼロ状態にはならない。したがって、所定の燃焼位置が中燃焼位置である段階値制御ボイラに対しては、余力判定部48は、常に余力ゼロ状態ではないと判定する。
同様に、所定の燃焼位置が中燃焼位置である場合、高燃焼分の余力が存在することから、余力ゼロ状態にはならないことから、仮に最低燃焼ボイラ追加部49を適用した場合であっても、実質的に、4位置制御ボイラのように、所定の燃焼位置が中燃焼位置となる段階値制御ボイラの場合には適用されない。
このように、段階値制御ボイラが4位置制御ボイラのように中燃焼位置を備える場合においても、制御部4を制御部4Aに置き換えたと仮定しても、3位置制御ボイラ特有の機能が、4位置制御ボイラに対して作用することはない。
したがって、制御部4を制御部4Aに置き換えることは、形式的に可能である。
本実施形態では、ボイラ群2は6台の段階値制御ボイラ20を含むとしたが、これに限定されない。段階値制御ボイラ20の台数は、適宜設定することができる。
本実施形態では、段階値制御ボイラ20を、6台ともに4位置制御ボイラ又は6台ともに3位置制御のボイラとしたが、これに限定されない。すなわち、本発明の段階値制御ボイラ20を、3位置制御、4位置制御以外に複数の中燃焼位置を有する5位置制御以上のボイラとしてもよい。また、ボイラ群に含まれる各段階値制御ボイラ20のボイラ容量、燃焼位置の段階数、及び各燃焼位置における燃焼率等が、各段階値制御ボイラ20のそれぞれで異なることとしてもよい。
この場合、変形例3で述べたように、制御部4Aを適用することができる。
2 ボイラ群
20 段階値制御ボイラ
3 台数制御装置
4 制御部
4A 制御部
41 負荷追従用ボイラ初期設定部
42 燃焼優先順位初期設定部
43 第1判定部
44 第2判定部
45 第3判定部
46 負荷追従用ボイラ台数制御部
47 燃焼優先順位変更制御部
48 余力判定部
49 最低燃焼ボイラ追加部
5 記憶部
Claims (9)
- 段階的な複数の燃焼位置で燃焼可能な、複数の段階値制御ボイラからなるボイラ群と、
前記ボイラ群において生成された蒸気を集合させる蒸気ヘッダと、
前記蒸気ヘッダの内部の蒸気圧に基づいて要求負荷に応じた前記ボイラ群の必要蒸気量を算出し、該算出された必要蒸気量に基づいて前記複数の段階値制御ボイラの燃焼状態を制御する制御部と、を備えるボイラシステムであって、
前記制御部は、
前記ボイラ群の台数制御始動時に、少なくとも1台の段階値制御ボイラを、燃焼を停止することなく燃焼量の減少を可能とする負荷追従用ボイラとして設定する負荷追従用ボイラ初期設定部と、
前記ボイラ群の前記複数の段階値制御ボイラそれぞれにおける前記複数の燃焼位置に燃焼優先順位を予め設定する燃焼優先順位初期設定部と、
所定時間内に前記ボイラ群が出力した出力蒸気量の最大値と最小値との差である最大変動量が、負荷追従用ボイラの所定の燃焼位置における出力蒸気量と最低燃焼位置における出力蒸気量との差分である負荷追従変動可能量を上回るか、又は前記負荷追従変動可能量以上となる状態が発生したか否かを判定する第1判定部と、
前記第1判定部により、前記最大変動量が前記負荷追従変動可能量を上回るか、又は前記負荷追従変動可能量以上となる状態が発生したと判定した場合、負荷追従用ボイラの台数を増加させる負荷追従用ボイラ台数制御部と、
前記負荷追従用ボイラ台数制御部により、負荷追従用ボイラの台数を増加させる場合、前記ボイラ群の前記複数の段階値制御ボイラの燃焼優先順位を変更する燃焼優先順位変更制御部と、
を備えるボイラシステム。 - 前記負荷追従用ボイラ台数制御部は、さらに
前記第1判定部により、最大変動量が前記負荷追従変動可能量を上回るか、又は前記負荷追従変動可能量以上となる状態が発生したと判定した場合であって、かつ負荷追従用ボイラの増加後の台数が所定のボイラ台数を超えない場合に、前記ボイラ群の負荷追従用ボイラに設定されていないボイラの中でいずれかのボイラを負荷追従用ボイラとして新たに設定する、請求項1に記載のボイラシステム。 - 前記第1判定部は、さらに、
前記最大変動量が、前記負荷追従用ボイラから優先順位が最下位の負荷追従用ボイラを除く負荷追従用ボイラの負荷追従変動可能量を下回るか、又は前記負荷追従変動可能量以下となる状態が発生したか否かを判定し、
負荷追従用ボイラ台数制御部は、さらに、
前記第1判定部により、前記最大変動量が前記負荷追従変動可能量を下回るか、又は前記負荷追従変動可能量以下となる状態が発生したと判定した場合であって、前記ボイラ群に含まれる負荷追従用ボイラの台数が2以上の場合、前記負荷追従用ボイラから選択された1台のボイラから負荷追従用ボイラとしての設定を外し、
前記燃焼優先順位変更制御部は、さらに、
前記負荷追従用ボイラ台数制御部により、負荷追従用ボイラの台数を減少させる場合、前記ボイラ群の前記複数の段階値制御ボイラの燃焼優先順位を変更する、
請求項1又は請求項2に記載のボイラシステム。 - 前記負荷追従用ボイラが、高燃焼位置、低燃焼位置、燃焼停止位置の3位置制御ボイラの場合、前記負荷追従変動可能量は、前記負荷追従用ボイラの前記高燃焼位置における出力蒸気量と前記低燃焼位置における出力蒸気量との差分である、請求項1乃至請求項3のいずれか1項に記載のボイラシステム。
- 前記負荷追従用ボイラが、高燃焼位置、中燃焼位置、低燃焼位置、燃焼停止位置の4位置制御ボイラの場合、前記負荷追従変動可能量は、前記負荷追従用ボイラの前記中燃焼位置における出力蒸気量と前記低燃焼位置における出力蒸気量との差分である、請求項1乃至請求項3のいずれか1項に記載のボイラシステム。
- 段階的な複数の燃焼位置で燃焼可能な、複数の段階値制御ボイラからなるボイラ群と、
前記ボイラ群において生成された蒸気を集合させる蒸気ヘッダと、
前記蒸気ヘッダの内部の蒸気圧に基づいて要求負荷に応じた前記ボイラ群の必要蒸気量を算出し、該算出された必要蒸気量に基づいて前記複数の段階値制御ボイラの燃焼状態を制御する制御部と、を備えるボイラシステムであって、
前記制御部は、
前記ボイラ群の前記複数の段階値制御ボイラそれぞれにおける前記複数の燃焼位置に燃焼優先順位を予め設定する燃焼優先順位初期設定部と、
前記ボイラ群の台数制御始動時に、少なくとも1台の段階値制御ボイラを、燃焼を停止することなく燃焼量の減少を可能とする負荷追従用ボイラとして設定する負荷追従用ボイラ初期設定部と、
特定のボイラにおいて所定時間内に燃焼及び停止を所定回数繰り返す状態が発生したか否かを判定する第2判定部と、
前記第2判定部により、前記状態が発生したと判定した場合、負荷追従用ボイラの台数を増加させる負荷追従用ボイラ台数制御部と、
前記負荷追従用ボイラ台数制御部により、負荷追従用ボイラの台数を増加させる場合、前記ボイラ群の前記複数の段階値制御ボイラの燃焼優先順位を変更する燃焼優先順位変更制御部と、
を備えるボイラシステム。 - 前記負荷追従用ボイラ台数制御部は、さらに
前記第2判定部により、特定のボイラにおいて所定時間内に燃焼及び停止を所定回数繰り返す状態が発生したと判定した場合であって、かつ負荷追従用ボイラの増加後の台数が所定のボイラ台数を超えない場合に、前記ボイラ群の負荷追従用ボイラに設定されていないボイラの中でいずれかのボイラを負荷追従用ボイラとして新たに設定する、請求項6に記載のボイラシステム。 - 前記制御部は、さらに、
負荷追従用ボイラとして設定されたボイラが、所定の燃焼位置で燃焼する状態が所定時間以上継続する状態が発生したか否かを判定する第3判定部を備え、
前記負荷追従用ボイラ台数制御部は、さらに、
前記第3判定部により、前記状態が発生したと判定した場合であって、かつ負荷追従用ボイラの台数が2以上の場合、前記負荷追従用ボイラから選択された1台のボイラから負荷追従用ボイラとしての設定を外し、
燃焼優先順位変更制御部は、さらに、
前記負荷追従用ボイラ台数制御部により、負荷追従用ボイラの台数を減少させる場合、前記ボイラ群の前記複数の段階値制御ボイラの燃焼優先順位を変更する、
請求項6又は請求項7に記載のボイラシステム。 - 前記制御部は、さらに、
負荷追従用ボイラを所定の燃焼位置において燃焼させたと仮定した場合、又は負荷追従用ボイラを1台増加すると仮定し、当該増加される負荷追従用ボイラを所定の燃焼位置において燃焼させたと仮定した場合に、前記ボイラ群のすべての燃焼中のボイラが最大燃焼位置で燃焼する余力ゼロ状態になるか否かを判断する余力判定部と、
前記余力判定部が余力ゼロ状態になると判定した場合、前記ボイラ群のうち、燃焼停止ボイラを、最低燃焼位置で燃焼させるボイラとして追加する最低燃焼ボイラ追加部と、
を備え、
前記燃焼優先順位変更制御部は、さらに
前記最低燃焼ボイラ追加部により、燃焼停止ボイラを最低燃焼位置で燃焼させるボイラとして追加する場合、前記ボイラ群の前記複数の段階値制御ボイラの燃焼優先順位を変更する、請求項1乃至請求項8に記載のボイラシステム。
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