JP6596453B2 - 濾過装置 - Google Patents

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本発明は、切削加工機などから排出される使用済み切削加工油など、工作機械から排出される切屑含有の使用済み機械加工油を被濾過液として濾過する濾過装置に関し、特に、コンパクトで小スペースへの設置に好適であり、かつ、工作機械の低床化にも十分対応できるようにしたものである。
従来、この種の濾過装置は、工作機械の排出口から排出された切屑含有の使用済み機械加工油が被濾過液として流れ込む槽本体と、槽本体に設置した濾過ドラムと、を備えている(例えば、特許文献1を参照)。
そして、前記のように槽本体に流れ込んだ使用済み機械加工油(被濾過液)は、濾過ドラムの外側から内側に流動し、濾過ドラムの外周面に設けられている濾過フィルタ(メッシュ)で濾過されることにより油(液体)と切屑(固体)に分離される。つまり、濾過フィルタを容易に通過できる油分は、濾過ドラムの内側に移行する一方、濾過フィルタを通過できない切屑は、槽本体の底面に沈殿する。
ところで、工作機械の分野では、ワークの加工部を可能な限り床面に近づけ、機械全体の重心を下げることで、より一層高度な精密加工を可能とする、いわゆる工作機械の低床化が進み、これに伴い、工作機械から排出される使用済み機械加工油(被濾過液)の油面も低下する傾向にある。
前記のような工作機械の低床化による被濾過液の油面低下に対応する手段として、従来の濾過装置では、複数の濾過ドラムを水平方向に並べて配置する方式、あるいは、一つの濾過ドラムの長さを水平方向に延長する方式を採用している。
しかしながら、従来のように複数の濾過ドラムを水平方向に並べて配置したり、一つの濾過ドラムの長さを水平方向に延長したりする方式では、濾過装置全体の水平方向寸法が増大してしまい、被濾過液の排出元である工作機械の低床化に対応したコンパクトで小スペースに設置可能な濾過装置は得られない。
特許第3004556号公報
本発明は、前記問題点を解決するためになされたものであり、その目的は、コンパクトで小スペースへの設置に好適であり、かつ、被濾過液の排出元である工作機械の低床化にも十分対応できる濾過装置を提供することである。
前記目的を達成するために、本発明は、槽本体の内部で被濾過液を濾過する濾過装置において、前記槽本体の内部を上段室と下段室に仕切る仕切り板と、前記被濾過液を濾過する手段として前記上段室と下段室のそれぞれ設置された濾過ドラムと、前記上段室と下段室のうちいずれか一方または双方に被濾過液を圧送するポンプと、を備え、前記下段室の横隣にオーバーフロー槽が設けられる構造、前記下段室の濾過ドラムで濾過しきれずにオーバーフローした被濾過液が前記オーバーフロー槽に流入する構造、および、前記オーバーフロー槽に貯留された被濾過液が、ポンプによって前記上段室に圧送され、前記上段室の濾過ドラムで濾過される構造になっていることを特徴とする。
前記本発明において、前記上段室の前記濾過ドラムと前記下段室の前記濾過ドラムが同等の濾過能力を有することにより、前記上段室での濾過精度と前記下段室での濾過精度とが同等であることを特徴としてもよい。
前記本発明において、前記上段室の前記濾過ドラムは、前記下段室の前記濾過ドラムに比べて、比較的大きな被濾過液中の切屑を濾過する粗取り濾過ドラムからなる一方、前記下段室の前記濾過ドラムは、前記上段室の前記濾過ドラムに比べて、比較的小さな被濾過液中の切屑を濾過する精密濾過ドラムからなり、前記上段室に対してポンプで被濾過液が圧送され、その上段室における前記粗取り濾過ドラムで濾過された濾過液の全部または一部が、被濾過液として前記下段室に流入してその下段室における前記精密濾過ドラムで濾過されることを特徴としてもよい。
前記本発明において、前記上段室の前記濾過ドラムは、前記下段室の前記濾過ドラムに比べて、比較的小さな被濾過液中の切屑を濾過する精密濾過ドラムからなる一方、前記下段室の前記濾過ドラムは、前記上段室の前記濾過ドラムに比べて、比較的大きな被濾過液中の切屑を濾過する粗取り濾過ドラムからなり、前記下段室における前記粗取り濾過ドラムで濾過された濾過液の全部またはその一部が、被濾過液としてポンプによって前記上段室に圧送され、その上段室における前記精密濾過ドラムで濾過されることを特徴としてもよい。
前記本発明において、前記上段室の前記濾過ドラムと前記下段室の前記濾過ドラムのうち、少なくともいずれか一方の濾過ドラムは、磁力を有するマグネットドラムからなり、その磁力で被濾過液中の磁性切屑を吸着する構造になっていることを特徴としてもよい。
前記本発明において、前記上段室の外底面と前記下段室の外底面のうち、少なくともいずれか一方の外底面には、被濾過液中の磁性切屑を吸着する手段として、マグネット板が取付けられていることを特徴としてもよい。
前記本発明において、前記上段室と下段室の間に1または2以上の中段室が設けられていて、該中段室にも前記濾過ドラムが設置されていることを特徴としてもよい。
本発明では、濾過装置の具体的な構成として、前記の通り、槽本体の内部が仕切り板で上段室と下段室に仕切られ、その上段室と下段室のそれぞれに濾過ドラムが設置される構造を採用した。このため、複数の濾過ドラムが上下方向(鉛直方向)において多段に配置されるから、従来のように複数の濾過ドラムを水平方向に並べて配置した構造の濾過装置に比べて、水平方向における濾過装置全体の設置面積が小さくなり、コンパクトで小スペースへの設置に好適な濾過装置を提供し得る。
また、本発明では、前記の通り、ポンプで被濾過液を圧送する方式を採用したので、被濾過液の排出元である工作機械の低床化にも十分対応できる濾過装置を提供し得る。
さらに、本発明にあっては、前記のような槽本体と濾過ドラムの多段化によって、例えば、上段室の濾過ドラムとして粗取り用濾過ドラムを用い、下段室の濾過ドラムとして精密濾過用濾過ドラムを用いるとともに、上段室に対してポンプで被濾過液を圧送し、上段室における粗取り用濾過ドラムで濾過された濾過液の全部または一部が、被濾過液として下段室に流入してその下段室における精密濾過用濾過ドラムで濾過される方式(第1の濾過方式)や、この第1の濾過方式とは逆の第2の濾過方式、すなわち、上段室の濾過ドラムとして精密濾過用濾過ドラムを用い、下段室の濾過ドラムとして粗取り用濾過ドラムを用いるとともに、下段室における粗取り用濾過ドラムで濾過された濾過液の全部またはその一部が、被濾過液としてポンプによって上段室に圧送され、その上段室における精密濾過用濾過ドラムで濾過される方式(第2の濾過方式)など、濾過方式のバリエーションを増やすことができ、一台の濾過装置だけで複数の濾過液(具体的には、粗取り用濾過ドラムでの濾過による粗取り濾過液や、精密濾過用濾過ドラムでの濾過による精密濾過液)を得ることができる点で、使い勝手のよい濾過装置を提供し得る。
本発明の第1の実施形態である濾過装置の内部構成図。 図1の濾過装置の側面外観図。 図1の濾過装置の上面外観図。 本発明の第2の実施形態である濾過装置の内部構成図。 本発明の第4の実施形態である濾過装置の内部構成図。
以下、本発明を実施するための最良の形態について、添付した図面を参照しながら詳細に説明する。
《第1の実施形態》
図1は本発明の第1の実施形態である濾過装置の内部構成図、図2は図1の濾過装置の側面外観図、図3は図1の濾過装置の上面外観図である。
《濾過装置の概要》
図1の濾過装置1は、槽本体2の内部で被濾過液を濾過する装置であり、その具体的な機器構成として、槽本体2の内部を上段室3と下段室4に仕切る仕切り板5と、被濾過液を濾過する手段として上段室3と下段室4のそれぞれに設置された濾過ドラム6、7と、上段室3と下段室4のそれぞれに被濾過液を圧送するポンプ8と、を備えている。
《槽本体、上段室、下段室、仕切り板の詳細》
槽本体2は、天板2A、底板2B、左右の側板2C、正面板2D、および背面板2Eで構成され、その背面板2Eには、上段室3に連通する第1の投入口9Aと、下段室4に連通する第2の投入口9Bが設けられている。
図1の濾過装置1では、前記のような第1および第2の投入口9A、9Bを通じて、上段室3や下段室4に被濾過液が投入される。この種の被濾過液としては、切削加工機から排出される使用済み機械加工油など、工作機械から排出される切屑含有の使用済み機械加工油が考えられる。
槽本体2の正面板2Dは、下段室4に連通する図示しない開口部を備えており、図1の濾過装置1では、かかる開口部に蓋体10を着脱自在に取り付け、その蓋体10を取り外すことにより、下段室4に設置されている濾過ドラム7(以下「下段濾過ドラム7」という)のメンテナンスが可能となるように構成してある。
また、槽本体2の正面板2Dには、濾過によって被濾過液から分離された切屑を外部へ排出するための排出口11が設けられており、この排出口11は、蓋体10の上方に位置し、かつ、下方に向けて開口した構造になっている。
槽本体2の天板2Aもまた、先に説明した正面板の蓋体と同じく、その一部が取外し可能に構成されており(図2参照)、図1の濾過装置1においては、その天板2Aの一部を取外すことにより、上段室2Aに設置されている濾過ドラム7(以下「上段濾過ドラム7」という)のメンテナンスが可能となるように構成してある。
図1の濾過装置1では、前述の通り、槽本体2の内部を仕切り板5で上段室3と下段室4に仕切った構造になっているので、上段室3の底面は仕切り板5で構成され、下段室4の底面は槽本体2の底板2Bで構成されている。
そして、仕切り板5は、上部濾過ドラム6の径方向下部側を収容可能な凹部12(以下「上段室3の凹部12」という)と、上段室3の凹部12の縁から斜め上方に立ち上がった形態の切屑搬送板部13(以下「上段室3の切屑搬送板部13」という)と、上段室3の切屑搬送板部13の先端から水平方向に延びた形態の切屑一時貯留板部14と、切屑一時貯留板部14の先端から斜め下方に延びた形態の切屑当て板部15と、切屑当て板部15の先端を切屑一時貯留板部14の裏面側に向けて所定角度折り曲げた形態の滴下ガイド板部16と、を備えている。
図1の濾過装置1では、上段室3の凹部12に切屑が沈殿し、沈殿した切屑を上段室3の切屑搬送板部13に沿って切屑一時貯留板部14まで押し上げるとともに、切屑一時貯留板部14から排出口11に向けて切屑が順次押出し投下されることで、かかる切屑は外部に排出される。
前記のような上段室3から排出口11までの切屑の移送経路を構成するために、図1の搬送装置1では、上段室3の切屑搬送板部13の先端付近は排出口11の上方まで延長され、かつ、その切屑搬送板部11の先端より先に位置する部材(例えば、切屑一時貯留板部14、切屑当て板部16または滴下ガイド板部16)は排出口11の上方に配置してある。
また、下段室4の底面を構成している槽本体2の底板2Bは、下部濾過ドラム7の径方向下部側を収容可能な凹部17(以下「下段室4の凹部17」という)を有しており、この下段室4の凹部17にも切屑が沈殿する。そのように沈殿した切屑を下段室4から排出口11まで移送するための切屑の移送経路を構成するため、槽本体2の正面板2Dの一部である前述の蓋体10は、下段室4の凹部17の縁から所定の勾配で斜め上方に立ち上がって排出口11まで達するように構成している。つまり、図1の濾過装置1では、槽本体1の正面板2D(具体的には蓋体10の内側部分)が下段室4の切屑搬送板部18として機能するように構成してある。
さらに、図1の濾過装置1では、下段室4の切屑搬送板部18の先端に油切り棚19を設けるとともに、その油切り棚19の先端が排出口11の上方に配置されるように構成してある。また、切屑に付着している油分を油切り棚19で効率よく切り落して下段室4へ戻すために、その油切り棚19は下段室4の切屑搬送板部に向けて下りの勾配を有する構造になっている。
《上部濾過ドラム、下部濾過ドラム、これらの回転駆動系の詳細》
上部濾過ドラム6と下部濾過ドラム7は、いずれも、断面円形の筒形に形成されるとともに、そのドラム外周面に所定番手のメッシュからなる濾過フィルタ(図示省略)を着脱可能に取り付けた構造になっている。
上部濾過ドラム6と下部濾過ドラム7は、それぞれのドラム軸心周りに回転可能に設けられている。上部濾過ドラム6をドラム軸心周りに回転可能とする具体的構造として、例えば、図示は省略するが、上部濾過ドラム6の中心軸線上にシャフトを設け、該シャフトと上部濾過ドラム6とをベアリングで連結するとともに、該シャフトの一端または両端を濾過装置1の固定部材側に固定する方式を採用してもよい。この場合、上部濾過ドラム6は、前述の固定のシャフトをドラム軸心として回転することができる。これらのことは下部濾過ドラム7も同様である。
また、上部濾過ドラム6は、電動モータなどの動力源20(図2、図3参照)と、動力源20の動力を上部濾過ドラム6に伝達する動力伝達手段22とによって、回転駆動される。下部濾過ドラム7もまた、同様の動力源21と動力伝達手段23とによって回転駆動される。
図1の濾過装置1では、上部濾過ドラム6と下部濾過ドラム7を独立に回転駆動する方式を採用しているので、濾過ドラム(6、7)ごとに、前述の動力源20、21と動力伝達手段22、23を一組ずつ設けているが、これに限定されることはなく、一の動力源で上部濾過ドラム6と下部濾過ドラム7を回転駆動してもよい。
上部濾過ドラム6に対して動力を伝達する動力伝達手段22は、上部濾過ドラム6の端部外周面に設けたスプロケット24Aと、動力源20の出力軸に設けたスプロケット24Bとの双方にチェーン25を掛け回し、該スプロケット24A、24Bとチェーン25とを介して動力源20の動力を上部濾過ドラム6に伝達する方式を採用している。この点は下部濾過ドラム7に対して動力を伝達する動力伝達手段23も同様である。
図1の濾過装置1では、上部濾過ドラム6と下部濾過ドラム7が略同等の大きさの切屑を捕集できる能力(以下「濾過能力」という)を有することにより、上段室3と下段室4の各濾過精度とが同等となるように設定している。
前記のような濾過精度の設定は一例であり、他の設定例として、上部濾過ドラム6と下部濾過ドラム7とでその濾過能力が異なるように構成することにより、上段室3と下段室4の濾過精度が異なるように設定してもよい。
上部濾過ドラム6や下部濾過ドラム7が前述のメッシュからなる濾過フィルタを備えた構造の場合、その上部濾過ドラム6と下部濾過ドラム7の濾過能力はメッシュの番手に依存するので、上部濾過ドラム6と下部濾過ドラム7において同一番手のメッシュからなる濾過フィルタを採用することにより、上部濾過ドラム6と下部濾過ドラム7は同等の濾過能力を有するものとして構成できる。
図1の濾過装置1では、具体的な濾過方式として、上部濾過ドラム6や下部濾過ドラム7の外側から内側に向けて被濾過液が流動し、かつ、その被濾過液中の切屑を上部濾過ドラム6や下部濾過ドラム7のドラム外周面(具体的には、濾過フィルタ)で捕集する方式を採用している。
被濾過液が切削加工機などから排出される使用済み機械加工油である場合、その使用済み機械加工油(被濾過液)は、上述の方式で上部濾過ドラム6や下部濾過ドラム7により濾過されることで油(液体)と切屑(固体)に分離される。つまり、上部濾過ドラム6や下部濾過ドラム7の濾過フィルタ(メッシュ)を容易に通過できる油分は、上部濾過ドラム6や下部濾過ドラム7の内側に移行する一方、濾過フィルタ(メッシュ)を通過できない切屑は、上段室3の底面(具体的には、上段室3の凹部12底面)や下段室4の底面(具体的には、下段室4の凹部17底面)に沈殿する。
前記のように上段室3の底面に沈殿した切屑を排出口11まで移送する具体的な構成として、図1の濾過装置1では、上部濾過ドラム6に対して動力を伝達する動力伝達手段22のチェーン25(以下「上段室チェーン25A」という)にスクレーパー26(掻き取り部材)を取り付けるとともに、その上段室チェーン25を上段室3の凹部12と上段室3の切屑搬送板部13に沿って配置することで、当該スクレーパー16が上段室3の凹部12と上段室3の切屑搬送板部13をその順に摺動しながら通過するように構成した。
また、前記のように下段室4の底面に沈殿した切屑を排出口11まで移送する具体的な構成として、図1の濾過装置1では、下部濾過ドラム7に対して動力を伝達する動力伝達手段23のチェーン25(以下「下段室チェーン25B」という)にスクレーパー26を取り付けるとともに、その下段室チェーン25を下段室4の凹部12と下段室4の切屑搬送板部18に沿って配置することで、当該スクレーパー26が下段室4の凹部12と下段室4の切屑搬送板部18をその順に摺動しながら通過するように構成した。
《ポンプの詳細》
図1の濾過装置において、ポンプ8は2つ設けられていて、そのうち第1のポンプ8(8A)は、被濾過液の排出元である工作機械側から第1の投入口9Aまで被濾過液をポンプアップ圧送することにより、上段室3に対して被濾過液を供給する構成になっている。また、第2のポンプ8(8B)は、工作機械側から第2の投入口9Bまで被濾過液をポンプアップ圧送することにより、下段室4に対して被濾過液を供給する構成になっている。これとは別の構成として、上段室3と下段室4に対して一つのポンプで被濾過液を供給してもよい。
《濾過装置の動作説明》
以下の説明では、説明の便宜上、切削機械から使用済み切削加工油が排出され、これを被濾過液として図1の濾過装置で濾過する動作について説明する。
図1の濾過装置1において図示しない装置起動スイッチを押下すると、動力源20、21とポンプ8が作動し、切削械側から排出された使用済み切削加工油が当該ポンプ8を通じて上段室3と下段室4に供給されるとともに、動力源20、21の動力によって、上段室チェーン25Aと下段室チェーン25Bが回転移動し、これに連動して上段濾過ドラム6と下段濾過ドラム7が回転する。
前記のように上段室3や下段室4に供給された使用済み切削加工油の中には、油分と大小様々な切屑が含まれており、上段濾過ドラム6や下段濾過ドラム7のメッシュからなる濾過フィルタを通過できない切屑は、上段室3の凹部12底面(上段室3の底面)や下段室4の凹部17底面(下段室4の底面)に沈殿したり浮遊したりする等、上段室3や下段室4に留まる。
この一方、上段室3や下段室4に供給された使用済み切削加工油の油分は、前述の濾過フィルタを通過して上段濾過ドラム6や下段濾過ドラム7の内側に流入した後、槽本体1の側板に形成してある流出口27(図2参照)から外部に流出し、濾過済みのクリーン液として再利用される。
ところで、上段室3の凹部12底面に沈殿した切屑は、上段室チェーン25Aのスクレーパー26が上段室3の凹部12を摺動することにより、その上段室チェーン25Aのスクレーパー26で掻き取られる。掻き取られた切屑は、上段室チェーン25Aのスクレーパー26が上段室3の切屑搬送板部13を摺動することにより、その上段室チェーン25Aのスクレーパー16で切屑一時貯留板部14まで押し上げ搬送される。
そして、前記のような切屑一時貯留板部14への切屑の押し上げ搬送動作が繰り返し行われることにより、所定量を越える切屑が切屑一時貯留板部14に溜まると、溜まった切屑は、心太式に切屑一時貯留板部14から押し出されることで、切屑当て板部15上に落下した後、さらに落下して排出口11より外部に排出される。
前記のように切屑が切屑当て板部15上に落下した際の衝撃によって、切屑に付着している油分は除去される。除去された油分は切屑当て板部15から滴下ガイド板部16を伝って下段室4に滴下できるように構成してあるので、かかる油分が切屑と一緒に排出口11から流出することはない。
この一方、下段室4の凹部17底面に沈殿した切屑は、下段室チェーン15Bのスクレーパー26が下段室4の凹部17を移動することにより、その下段室チェーン25Bのスクレーパー26で掻き取られる。掻き取られた切屑は、下段室チェーン25Bのスクレーパー26が下段室4の切屑搬送板部18を摺動することにより、その下段室チェーン25Bのスクレーパー26で油切り棚19まで押し上げ搬送される。
そして、前記のような油切り棚19への切屑の押し上げ搬送動作が繰り返し行われることにより、所定量を越える切屑が油切り棚19に溜まると、溜まった切屑は、心太式に油切り棚19から押し出され、排出口11より外部に排出される。
《第2の実施形態》
図4は、本発明の第2の実施形態である濾過装置の内部構成図である。図4の濾過装置において図1の濾過装置と同一の部材には同一の符号を付してある。
第1の実施形態である図1の濾過装置1においては、上部濾過ドラム6と下部濾過ドラム7が同等の濾過能力を有するものとして構成したが、これに代えて、第2の実施形態として、図4に示したように、上段濾過ドラム6は、下段濾過ドラム7に比べて、比較的大きな被濾過液中の切屑を濾過する粗取り濾過ドラム61からなる一方、下段濾過ドラム7は、上段濾過ドラム6に比べて、比較的小さな被濾過液中の切屑を濾過する精密濾過ドラム71からなる構成を採用してもよい。
前記第2の実施形態を採用する場合は、例えば、図4に示したように、上段室3に対してポンプ8(8A)で被濾過液が圧送され、その上段室3における前記粗取り濾過ドラム61で濾過された濾過液の全部または一部が、被濾過液として下段室4に流入してその下段室4における前記精密濾過ドラム71で濾過されるように構成してもよい。
前記第2の実施形態において、上段室3における粗取り濾過ドラム61で濾過された濾過液の全部または一部を被濾過液として下段室4に流入させる方式としては、例えば、図4に示したオーバーフローパイプ28を採用することができる。このオーバーフローパイプ28は、そのパイプ上端側が粗取り濾過ドラム61の内側における所定高さの位置に開口し、かつ、そのパイプ下端側が下段室4に向けて開口した構造になっている。この構造の場合は、粗取り濾過ドラム61の内側の油面がオーバーフローパイプ28の先端を越えると、オーバーフロー状態となって、オーバーフローパイプ28を通じて、上段室3から下段室4へ被濾過液が流れ込むことになる。
《第3の実施形態》
第3の実施形態として、図示は省略するが、下段室4の横隣にオーバーフロー槽が設けられるとともに、下段濾過ドラム7(下段室4の濾過ドラム7)で濾過しきれずにオーバーフローした被濾過液が前記オーバーフロー槽に流入する構造、および、そのようなオーバーフロー槽に貯留された被濾過液が、ポンプによって上段室3に圧送され、上段濾過ドラム6(上段室3の濾過ドラム6)で濾過される構造を採用してもよい。
《第4の実施形態》
図5は、本発明の第4の実施形態である濾過装置の内部構成図である。図5の濾過装置において図1の濾過装置と同一の部材には同一の符号を付してある。
第4の実施形態として、先に説明した第2の実施形態とは逆の構成、すなわち図5に示したように、上段濾過ドラム6は、下段濾過ドラム7に比べて比較的小さな被濾過液中の切屑を濾過する精密濾過ドラム62からなる一方、下段濾過ドラム7は、上段濾過ドラム6に比べて、比較的大きな被濾過液中の切屑を濾過する粗取り濾過ドラム72からなる構成を採用してもよい。
前記第4の実施形態を採用する場合には、例えば、図5に示したように、ポンプ8(8B)の吸込み口を下段室4における粗取り濾過ドラム72の内側に配置することで、その下段室4における粗取り濾過ドラム72で濾過された濾過液(粗取り濾過ドラム72の内側に位置する濾過液)の全部またはその一部が、被濾過液としてポンプ8(8B)によって上段室3に圧送され、その上段室3における精密濾過ドラム62で濾過されるように構成してもよい。
前記第4の実施形態において、下段室4に供給される被濾過液は、図5に示したようにポンプ8(8B)で下段室4へ圧送する方式を採用してもよく、また、これとは別に、そのようなポンプ8(8B)を使用しない自然流方式、すなわち、工作機械の排出口よりも低い位置に下段室4が配置されることによって、工作機械から排出された切屑含有の使用済み機械加工油が被濾過液として下段室4に流れ込む方式を採用することもできる。
《第5の実施形態》
前記第1から第4の実施形態は、いずれも、上段濾過ドラム6や下段濾過ドラム7がメッシュからなる濾過フィルタを具備し、濾過フィルタで被濾過液を濾過する方式になっているが、これに代えて、第5の実施形態として、図示は省略するが、例えば、上段濾過ドラム6と下段濾過ドラム7のうち、少なくともいずれか一方の濾過ドラムは、磁力を有するマグネットドラムからなり、その磁力で被濾過液中の磁性切屑を吸着するように構成してもよい。
《第6の実施形態》
第6の実施形態として、図示は省略するが、上段室3の外底面(具体的には、仕切り板5の裏面)と下段室4の外底面(具体的には、槽本体2の底板2Bの外面)のうち、少なくともいずれか一方の外底面に、被濾過液中の磁性切屑を吸着する手段として、マグネット板が取付けられるように構成してもよい。
《第7の実施形態》
さらに、前記第5の実施形態の要部であるマグネットドラムと前記第6の実施形態の要部であるマグネット板は併用してもよい。
《第8の実施形態》
前記第1から第7の実施形態は、いずれも槽本体2を1枚の仕切り板5で上段室3と下段室4に仕切った構成であるが、第8の実施形態として、図示は省略するが、2以上の仕切り板で槽本体2を仕切ることにより、上段室5と下段室3の間に1または2以上の中段室が設けられ、該中段室にも上段濾過ドラム6や下段濾過ドラム7と同様の構造からなる濾過ドラムを設置してもよい。
以上説明した実施形態の濾過装置1によると、その装置の具体的な構成として、前記の通り、槽本体2の内部が仕切り板5で上段室3と下段室4に仕切られ、上段室3と下段室4のそれぞれに濾過ドラム6、7が設置される構造を採用した。このため、複数の濾過ドラム6、7が上下方向(鉛直方向)において多段に配置されるから、従来のように複数の濾過ドラムを水平方向に並べて配置した構造の濾過装置に比べて、水平方向における濾過装置全体の設置面積が小さくなり、コンパクトで小スペースへの設置に好適な濾過装置を提供し得る。
また、以上説明した実施形態の濾過装置1は、前記の通り、ポンプ8で被濾過液を圧送する方式を採用したので、被濾過液の排出元である工作機械の低床化にも十分対応できる。
本発明は、以上説明した実施形態に限定されるものではなく、本発明の技術的思想内で当分野において通常の知識を有する者により多くの変形が可能である。
1 濾過装置
2 槽本体
2A 天板
2B 底板
2C 側板
2D 正面板
2E 背面板
3 上段室
4 下段室
5 仕切り板
6 濾過ドラム(上段濾過ドラム)
61 粗取り濾過ドラム
62 精密濾過ドラム
7 濾過ドラム(下段濾過ドラム)
71 精密濾過ドラム
72 粗取り濾過ドラム
8 ポンプ
9A 第1の投入口
9B 第2の投入口
10 蓋体
11 排出口
12 凹部(上段室の凹部)
13 切屑搬送板部(上段室の切屑搬送板部)
14 切屑一時貯留板部
15 切屑当て板部
16 滴下ガイド板部
17 凹部(下段室の凹部)
18 切屑搬送板部(下段室の切屑搬送板部)
19 油切り棚
20、21 動力源
22、23 動力伝達手段
24A、24B スプロケット
25 チェーン
26 スクレーパー
27 流出口
28 オーバーフローパイプ

Claims (7)

  1. 槽本体の内部で被濾過液を濾過する濾過装置において、
    前記槽本体の内部を上段室と下段室に仕切る仕切り板と、
    前記被濾過液を濾過する手段として前記上段室と下段室のそれぞれ設置された濾過ドラムと、
    前記上段室と下段室のうちいずれか一方または双方に被濾過液を圧送するポンプと、を備え、
    前記下段室の横隣にオーバーフロー槽が設けられる構造、前記下段室の濾過ドラムで濾過しきれずにオーバーフローした被濾過液が前記オーバーフロー槽に流入する構造、および、前記オーバーフロー槽に貯留された被濾過液が、ポンプによって前記上段室に圧送され、前記上段室の濾過ドラムで濾過される構造になっていること
    を特徴とする濾過装置。
  2. 前記上段室の前記濾過ドラムと前記下段室の前記濾過ドラムが同等の濾過能力を有することにより、前記上段室での濾過精度と前記下段室での濾過精度とが同等であること
    を特徴とする請求項1に記載の濾過装置。
  3. 前記上段室の前記濾過ドラムは、前記下段室の前記濾過ドラムに比べて、比較的大きな被濾過液中の切屑を濾過する粗取り濾過ドラムからなる一方、前記下段室の前記濾過ドラムは、前記上段室の前記濾過ドラムに比べて、比較的小さな被濾過液中の切屑を濾過する精密濾過ドラムからなり、
    前記上段室に対してポンプで被濾過液が圧送され、その上段室における前記粗取り濾過ドラムで濾過された濾過液の全部または一部が、被濾過液として前記下段室に流入してその下段室における前記精密濾過ドラムで濾過されること
    を特徴とする請求項1に記載の濾過装置。
  4. 前記上段室の前記濾過ドラムは、前記下段室の前記濾過ドラムに比べて、比較的小さな被濾過液中の切屑を濾過する精密濾過ドラムからなる一方、前記下段室の前記濾過ドラムは、前記上段室の前記濾過ドラムに比べて、比較的大きな被濾過液中の切屑を濾過する粗取り濾過ドラムからなり、
    前記下段室における前記粗取り濾過ドラムで濾過された濾過液の全部またはその一部が、被濾過液としてポンプによって前記上段室に圧送され、その上段室における前記精密濾過ドラムで濾過されること
    を特徴とする請求項1に記載の濾過装置。
  5. 前記上段室の前記濾過ドラムと前記下段室の前記濾過ドラムのうち、少なくともいずれか一方の濾過ドラムは、磁力を有するマグネットドラムからなり、その磁力で被濾過液中の磁性切屑を吸着する構造になっていること
    を特徴とする請求項1に記載の濾過装置。
  6. 前記上段室の外底面と前記下段室の外底面のうち、少なくともいずれか一方の外底面には、被濾過液中の磁性切屑を吸着する手段として、マグネット板が取付けられていること
    を特徴とする請求項に記載の濾過装置。
  7. 前記上段室と下段室の間に1または2以上の中段室が設けられていて、該中段室にも前記濾過ドラムが設置されていること
    を特徴とする請求項1に記載の濾過装置。
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