JP6595259B2 - 基準義歯床又は基準義歯、及び裏装材を含む義歯作製キット、並びに義歯作製方法 - Google Patents

基準義歯床又は基準義歯、及び裏装材を含む義歯作製キット、並びに義歯作製方法 Download PDF

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Description

本発明は、所定形状を有する既製の基準義歯床又は基準義歯、及び特定の硬さである裏装材を含んで構成される新規な義歯作製キットに関する。さらには、該義歯作製キットを用いる新規な義歯作製方法に関する。
従来、義歯は主として以下の手順により作製されている。
(1)印象材を用いて患者の口腔内の印象を採得する。
(2)該印象を用いて石膏模型を作製する。
(3)咬合床を患者に装着させて咬合を採得する。
(4)咬合床に人工歯を配列し、蝋義歯を作製する。
(5)蝋義歯を患者に試適させ、咬合を調整する。
(6)蝋義歯を石膏中に埋没して鋳型を作製する。
(7)鋳型に樹脂を注入、硬化させて義歯を作製する。
このように、義歯は患者の口腔形状に合わせて1つずつ手作業で作製されているため、多くの時間を必要とし、歯科医院、歯科技工所及び患者の負担が大きい。また、この義歯の作製方法は、複数回の転写工程を有しているため形状の誤差が生じ易い。さらには、歯科医師及び歯科技工士の技量により、品質が変動し易い。
特許文献1には、金型等を用いて量産された義歯床を用いる義歯の作製方法が開示されている。特許文献2には、可塑性である光重合性組成物からなる義歯床部材に、少なくとも一本の人工歯が配列する補綴義歯前駆体を用いる義歯の作製方法が開示されている。これらの方法は、一部の工程の簡略化が図れるものの、依然として石膏模型を作製する必要があるため、十分に簡略化されているとは言い難い。また、無歯顎者の口腔形状を基に作製される義歯床は、歯槽頂の吸収が患者毎に異なっているため、義歯床の形状を予め定めて量産化することが困難である。
特許文献3には、予め作製された基準義歯床であって、歯頂部に凹部を有する基準義歯床を用いる義歯の作製方法が開示されている。しかし、特許文献3には、基準義歯床の形状が開示されていない。また、人工歯を配列する必要があり煩雑である。
従来の義歯作製方法は、歯槽頂間線法則に基づいて作製されるのが一般的であったが、前述のように本義歯作製方法は、煩雑であることが問題であった。さらに、患者の高齢化が進んだ現代においては、上記方法で作製した義歯は歯槽骨の退縮が著しい場合、正常な咬合を得ることが困難となり、交叉咬合等の問題が生じ、さらにそのような難症例といわれる患者は、その単位面積当たりの負担する咬合力が大きく、歯槽堤粘膜も老人性萎縮により薄くなるので、咬合、咀嚼圧の衝撃は緩和されずに直接歯槽骨に伝えられ、痛みを発する場合があった。そこで、近年は、有歯顎時に歯列弓が存在していたとされる筋圧中立帯に合わせて義歯形状を定めるデンチャースペース理論に基づく義歯作製方法が提唱されている。しかし、デンチャースペース理論に基づく義歯作製方法を習得するためには多くの時間を要する。また、デンチャースペース理論に基づく義歯作製方法であっても、義歯作製方法自体は従来と同様に煩雑である。そのため、デンチャースペース理論に基づく義歯であって、簡易な方法で作製できる義歯が求められている。
特開平6−63065号公報 特開平5−192353号公報 特開平4−218151号公報
本発明の課題は、難症例患者を含む多くの患者に適合可能な既製の新規な義歯床又は義歯を提供し、また、義歯作製工程を簡略化して義歯の作製時間を短縮することにある。そして、例えば、疼痛を有する難症例患者に対し、義歯装着後の疼痛を低減することができ、患者の負担を低減できる、義歯床又は義歯、及び特定の裏装材を含む義歯作製キットを提供することにある。
本発明は、前記課題を解決するため、有歯顎者および無歯顎者の口腔形状を基に義歯床の形状を定め、該形状に基づいて義歯床を作製することに想到した。そして、この方法により作製される所定形状の義歯床は、多くの無歯顎者に適用可能であること、さらに裏装材に、特定の硬さ以下の軟質材料からなる裏装材を用いることで、例えば、疼痛を有する難症例患者に対し、義歯装着後の疼痛を低減することができ、患者の負担を低減できることを見出し、本発明を完成するに至った。
上記課題を解決する本発明は以下に記載するとおりである。なお、本願明細書において、基準義歯床とは、既製の義歯床及び該義歯床に人工歯が少なくとも1歯予め配列されている義歯床をいい、製の義歯床に全歯列の人工歯が予め配列されている基準義歯床基準義歯ともいう。また、単に、義歯作製キットとした場合には、上顎・下顎用の両方の義歯作製キットを指すものとする。

[1]少なくとも1歯以上の人工歯が予め配列されていてもよい上顎基準義歯床であって、
床後縁の左側翼突上顎切痕に相当する点を点Pとし、右側翼突上顎切痕に相当する点を点Qとし、唇側床縁の正中にあたる上唇小帯に相当する点を点Oとし、線分PQの中点を点Mとし、点Oと点Pとを結ぶ線分OPを4等分する各点を、点O側から点P1、点P2、点P3とし、線分OP上の点P1、点P2及び点P3からの垂直線が左側頬側床縁と交わる点をそれぞれ点D1、点D2及び点D3とし、点Oと点Qとを結ぶ線分OQを4等分する各点を、点O側から点Q1、点Q2、点Q3とし、線分OQ上の点Q1、点Q2及び点Q3からの垂直線が右側頬側床縁と交わる点をそれぞれ点E1、点E2及び点E3とし、線分PQの長さを1とした場合、
線分OMの長さが0.76〜0.98であり、
線分P1D1及び線分Q1E1の長さがそれぞれ0.11〜0.36であり、
線分P2D2及び線分Q2E2の長さがそれぞれ0.19〜0.45であり、
線分P3D3及び線分Q3E3の長さがそれぞれ0.16〜0.45である
ことを特徴とする上顎基準義歯床と、
デュロメータA硬さが55以下である裏装材と、
からなる上顎義歯作製キット。

[2]少なくとも1歯以上の人工歯が予め配列されていてもよい下顎基準義歯床であって、
床後縁の左側臼後隆起に相当する点を点pとし、右側臼後隆起に相当する点を点qとし、唇側床縁の正中にあたる下唇小帯に相当する点を点oとし、線分pqの中点を点mとし、
点oと点pとを結ぶ線分opを4等分する各点を、点o側から点p1、点p2、点p3とし、線分op上の点p1、点p2及び点p3からの垂直線が左側頬側床縁と交わる点をそれぞれ点d1、点d2及び点d3とし、点oと点qとを結ぶ線分oqを4等分する各点を、点o側から点q1、点q2、点q3とし、線分oq上の点q1、点q2及び点q3からの垂直線が右側頬側床縁と交わる点を夫々点e1、点e2及び点e3とし、前記点p1、点p2及び点p3からの垂直線が舌側床縁と交わる点をそれぞれ点b1、点b2及び点b3とし、前記点q1、点q2及び点q3からの垂直線が舌側床縁と交わる点をそれぞれ点c1、点c2及び点c3とし、線分pqの長さを1とした場合、
線分omの長さが0.74〜0.94であり、
線分p1d1及び線分q1e1の長さがそれぞれ0.11〜0.32であり、
線分p2d2及び線分q2e2の長さがそれぞれ0.13〜0.34であり、
線分p3d3及び線分q3e3の長さがそれぞれ0.14〜0.33であり、
線分e1c1の長さは、0.14〜0.40で、且つ線分q1e1の長さより長く、
線分d2b2長さは、0.19〜0.41で、且つ線分p2d2の長さより長く、
線分e2c2の長さは、0.19〜0.41で、且つ線分q2e2の長さより長く、
線分d3b3長さは、0.21〜0.42で、且つ線分p3d3の長さより長く、
線分e3c3の長さは、0.21〜0.42で、且つ線分q3e3の長さより長い、
ことを特徴とする下顎基準義歯床と、
デュロメータA硬さが55以下である裏装材と、
からなる下顎義歯作製キット。
[1]で用いた前記上顎基準義歯床、[2]で用いた前記下顎基準義歯床及びデュロメータA硬さが55以下である裏装材からなる義歯作製キット。

[1]で用いた前記上顎基準義歯床であってサイズが異なる複数の上顎基準義歯床及び/又は、[2]で用いた前記下顎基準義歯床であってサイズが異なる複数の下顎基準義歯床と、
デュロメータA硬さが55以下である裏装材と、からなる義歯作製キット。

[4]に記載の義歯作製キットから、患者の口のサイズに適合する上顎基準義歯床及び/又は下顎基準義歯床を選択する工程と、
前記選択工程で選択した上顎基準義歯床及び/又は下顎基準義歯床に前記裏装材を築盛する工程と、
を有することを特徴とする義歯作製方法。

本発明の基準義歯床は、所定形状を有しているため、裏装材を築盛するだけで容易に患者の口腔形状に適合させることができる。即ち、従来の義歯作製の工程において、既製化された新規な義歯床を用いることによって、義歯の作製時間を短縮することができる。また、本発明で使用する基準義歯は、所定形状の基準義歯床に全歯列の人工歯が予め配列されているため、裏装材を築盛するだけで容易に義歯を作製することができる。即ち、従来の義歯作製の工程において、既製化された義歯床を用いるとともに、全歯列を予め配列しておくことにより、義歯の作製時間を大幅に短縮することができる。そして、このような基準義歯床又は基準義歯と、デュロメータA硬さが55以下である裏装材とからなる本発明の義歯作製キットは、前記基準義歯床又は前記基準義歯、及び前記裏装材を使用して義歯を形成するため、作業時間を大幅に短縮できる。また、本発明の義歯作製キットでは、優れた柔軟性を有する裏装材を使用するため、例えば、歯槽頂の吸収が激しい、歯槽骨に鋭縁部がある、粘膜下組織が菲薄等により疼痛を有する難症例の患者に対し、義歯装着後の疼痛を低減することができ、患者の負担を低減できる。また、デュロメータA硬さが55以下である前記裏装材の中で材質を最適化すれば、長期の使用も可能となる。これにより、歯科医師、歯科技工士及び患者の負担を大幅に低減することができる。
本発明で使用する基準義歯床(基準義歯)は、従来のように、個別の患者の口腔形状の印象を採取し、作製されるものではなく、有歯顎者の口腔形状を統計的に定めてデンチャースペース理論に基づいて作製されているため、数種類の基準義歯床(基準義歯)を用意しておけば、ほぼ全ての患者に対して適合率の高い義歯を作製できる。そして、歯槽頂の吸収が激しい難症例の患者にも適合でき、デュロメータA硬さが55以下の裏装材を用いることで患者負担もさらに低減することができる。
図1は、本発明の義歯作製キットを患者に装着した状態を示す説明図である。 図2は、本発明で使用する上顎基準義歯床の形状を示す平面図である。 図3は、本発明で使用する上顎基準義歯床に配列される人工歯の位置を示す平面図である。 図4は、本発明で使用する上顎基準義歯の一例を示す平面図である。 図5は、本発明で使用する下顎基準義歯床の形状を示す平面図である。 図6は、本発明で使用する下顎基準義歯床に配列される人工歯の位置を示す平面図である。 図7は、本発明で使用する下顎基準義歯の一例を示す平面図である。
以下、図面を参照しながら本発明を詳細に説明する。
(基準義歯床(基準義歯))
図1は、本発明で使用する基準義歯床を患者に装着した状態を示す説明図である。図1中、100は上顎基準義歯床で、200は下顎基準義歯床である(以下、これらを単に「基準義歯床」ともいう。)。101は人工歯であり、基準義歯床に全ての歯列が配列されると、これらの人工歯と基準義歯床とからなる基準義歯が完成される。
図1中、点Oは、唇側床縁の正中にあたる上唇小帯に相当する点であり、点Pは、床後縁の左側翼突上顎切痕に相当する点である。上顎基準義歯床100の左側頬側床縁50は、点D1〜D3を有している(後述)。点oは、唇側床縁の正中にあたる下唇小帯に相当する点である。点pは、床後縁の左側臼後隆起に相当する点である。下顎基準義歯床200の左側頬側床縁52は、点d1〜d3を有している(後述)。本発明で使用する基準義歯床は、これらの点の相対的な位置関係が所定範囲にあることを特徴としている。
(上顎基準義歯床)
図2は、本発明で使用する上顎基準義歯床100の一例を示す平面図である。図2中、点Oは、唇側床縁の正中にあたる上唇小帯に相当する点である。点Pは、床後縁の左側翼突上顎切痕に相当する点であり、点Qは、床後縁の右側翼突上顎切痕に相当する点である。点Mは、点Pと点Qとを結ぶ線分PQの中点である。本発明で使用する基準義歯床は、線分PQの長さを1としたとき、点Oと点Mとを結ぶ線分OMの長さが、0.76〜0.98の範囲にあり、0.81〜0.93の範囲にあることが好ましく、0.86〜0.88の範囲にあることがより好ましい。この形状を有する上顎基準義歯床は、デュロメータA硬さが55以下の裏装材を築盛することによって、多くの無歯顎者に適合させることができる。そして、該裏装材を築盛することによって、装着後の疼痛を低減することができ、患者の負担を低減できる。
図2中、点P1〜P3は、線分OPを4等分する点である。即ち、線分OP1、線分P1P2、線分P2P3、線分P3Pの長さは等しい。点D1〜D3は、点P1〜P3の各点それぞれからの線分OPに対する垂直線が左側頬側床縁50と交わる点である。点Q1〜Q3は、線分OQを4等分する点である。即ち、線分OQ1、線分Q1Q2、線分Q2Q3、線分Q3Qの長さは等しい。点E1〜E3は、点Q1〜Q3の各点それぞれからの線分OQに対する垂直線が右側頬側床縁51と交わる点である。
本発明で使用する上顎基準義歯床は、線分PQの長さを1としたとき、線分P1D1及び線分Q1E1の長さは、それぞれ0.11〜0.36の範囲であることが好ましく、0.16〜0.31の範囲であることがより好ましく、0.21〜0.26の範囲であることが特に好ましい。また、線分P2D2及び線分Q2E2の長さは、それぞれ0.19〜0.45の範囲であることが好ましく、0.24〜0.40の範囲であることがより好ましく、0.29〜0.35の範囲であることが特に好ましい。さらに、線分P3D3及び線分Q3E3の長さは、それぞれ0.16〜0.45の範囲であることが好ましく、0.21〜0.40の範囲であることがより好ましく、0.26〜0.35の範囲であることが特に好ましい。この形状を有する上顎基準義歯床は、さらに高い適合率で無歯顎者に適合させることができる。
本発明で使用する上顎基準義歯床には、人工歯が少なくとも1歯以上予め配列されていることが好ましい。予め人工歯が配列されている場合、該人工歯を基準として、Thompsonの分類基準による方形、帯円方形、帯円形、帯円V字形の何れかの歯列弓を形成するように他の歯列を配列することにより、人工歯の配列時間を短縮できる。本発明で使用する上顎基準義歯床には、人工歯を配列するための凹部を有していても良い。
図3は、本発明で使用する上顎基準義歯床に配列される人工歯の位置を示す説明図である。図3では、上顎基準義歯床に少なくとも上顎第一大臼歯、上顎中切歯、上顎犬歯が予め配列されているものの例示である。
点S6は、線分PQの長さを1とし、線分OP上にあり、点Oから0.74の距離にある。点T6は、線分PQの長さを1とし、線分OQ上にあり、点Oから0.74の距離にある。左側上顎第一大臼歯は、点S6から左側頬側床縁50側への線分OPに対する垂直線上であって点S6から左側頬側床縁50側に0.11の距離に中心点を有する半径0.14の円内に、その中心窩を有するように配列されていることが好ましく、半径0.08の円内であることが特に好ましい。同様に、右側上顎第一大臼歯は、点T6から右側頬側床縁51側への線分OQに対する垂直線上であって点T6から右側頬側床縁51側に0.11の距離に中心点を有する半径0.14の円内に、その中心窩を有するように配列されていることが好ましく、半径0.08の円内であることが特に好ましい。
また、左右上顎中切歯は、線分PQの長さを1とし、直線OM上において点Mから唇側に0.76〜1.14の距離に、左側上顎中切歯と右側上顎中切歯との歯間部を有するように隣接して配列されていることが好ましく、0.86〜1.04の距離であることがより好ましく、0.91〜0.99の距離であることが特に好ましい。
点S3は、線分PQの長さを1とし、線分OP上にあり、点Oから0.30の距離にある。点T3は、線分PQの長さを1とし、線分OQ上にあり、点Oから0.30の距離にある。左側上顎犬歯は、点S3から左側頬側床縁50側への線分OPに対する垂直線上であって点S3から左側頬側床縁50側に0.25の距離に中心点を有する半径0.12の円内に、その頭頂部を有するように配列されていることが好ましく、半径0.07の円内であることが特に好ましい。同様に、右側上顎犬歯は、点T3から右側頬側床縁51側への線分OQに対する垂直線上であって点T3から右側頬側床縁51側に0.25の距離に中心点を有する半径0.12の円内に、その頭頂部を有するように配列されていることが好ましく、半径0.07の円内であることが特に好ましい。
(上顎基準義歯)
本発明で使用する上顎基準義歯は、前記上顎基準義歯床に全歯列の人工歯が予め配列されてなる。図4は、本発明で使用する上顎基準義歯床に全ての人工歯が配列されてなる上顎基準義歯の一例を示す平面図である。図4中、11は上顎中切歯であり、11aは左右上顎中切歯の歯間部である。12は上顎側切歯、13は上顎犬歯、14は上顎第一小臼歯、15は上顎第二小臼歯、16は上顎第一大臼歯、17は上顎第二大臼歯である。16aは上顎第一大臼歯の中心窩である。
これらの人工歯が配列される位置は特に制限されないが、前記説明した位置に配列されていることが好ましい。また、これらの歯列弓は、Thompsonの分類基準による方形、帯円方形、帯円形、帯円V字形の何れかによって形成されていることが好ましい。
以上、本発明で使用する上顎基準義歯(床)について説明したが、上記で例示していない人工歯の位置(例えば、上顎第一大臼歯、上顎中切歯、上顎犬歯以外の人工歯の位置)、人工歯の高さ等は、適宜決定してやればよい。また、前記上顎基準義歯(床)は、口蓋を被覆する部分の大きさを適宜調整することもできる。
(下顎基準義歯床)
図5は、本発明で使用する下顎基準義歯床200の一例を示す平面図である。図5中、点oは、唇側床縁の正中にあたる下唇小帯に相当する点である。点pは、床後縁の左側臼後隆起に相当する点であり、点qは、床後縁の右側臼後隆起に相当する点である。点mは、点pと点qとを結ぶ線分pqの中点である。本発明で使用する下顎基準義歯床は、線分pqの長さを1としたとき、点oと点mとを結ぶ線分omの長さが、0.76〜0.94の範囲にあり、0.80〜0.90の範囲にあることが好ましく、0.84〜0.86の範囲にあることがより好ましい。この形状を有する下顎基準義歯床は、デュロメータA硬さが55以下の裏装材を築盛することによって、多くの無歯顎者に適合させることができる。
図5中、点p1〜p3は、線分opを4等分する点である。即ち、線分op1、線分p1p2、線分p2p3、線分p3pの長さは等しい。点d1〜d3は、点p1〜p3の各点それぞれからの線分opに対する垂直線が左側頬側床縁52と交わる点である。点q1〜q3は、線分oqを4等分する点である。即ち、線分oq1、線分q1q2、線分q2q3、線分q3qの長さは等しい。点e1〜e3は、点q1〜q3の各点それぞれからの線分oqに対する垂直線が右側頬側床縁53と交わる点である。
本発明の下顎基準義歯床は、線分pqの長さを1としたとき、線分p1d1及び線分q1e1の長さは、それぞれ0.11〜0.32の範囲であることが好ましく、0.15〜0.28の範囲であることがより好ましく、0.19〜0.24の範囲であることが特に好ましい。また、線分p2d2及び線分q2e2の長さは、それぞれ0.13〜0.34の範囲であることが好ましく、0.17〜0.30の範囲であることがより好ましく、0.21〜0.26の範囲であることが特に好ましい。さらに、線分p3d3及び線分q3e3の長さは、それぞれ0.14〜0.33の範囲であることが好ましく、0.18〜0.29の範囲であることがより好ましく、0.22〜0.25の範囲であることが特に好ましい。この形状を有する下顎基準義歯床は、より高い適合率で無歯顎者に適合させることができる。
図5中、点b1〜b3は、点p1〜p3の各点それぞれからの線分opに対する垂直線が舌側床縁と交わる点である。点c1〜c3は、点q1〜q3の各点それぞれからの線分oqに対する垂直線が舌側床縁と交わる点である。
本発明で使用する下顎基準義歯床は、線分pqの長さを1としたとき、線分d1b1及び線分e1c1の長さは、それぞれ0.14〜0.40の範囲であることが好ましく、0.19〜0.35の範囲であることがより好ましく、0.24〜0.30の範囲であることが特に好ましい。また、線分d2b2及び線分e2c2の長さは、それぞれ0.19〜0.41の範囲であることが好ましく、0.24〜0.36の範囲であることがより好ましく、0.29〜0.31の範囲であることが特に好ましい。さらに、線分d3b3及び線分e3c3の長さは、それぞれ0.21〜0.42の範囲であることが好ましく、0.25〜0.38の範囲であることがより好ましく、0.30〜0.34の範囲であることが特に好ましい。この形状を有する下顎基準義歯床は、さらに高い適合率で無歯顎者に適合させることができる。
本発明で使用する下顎基準義歯床には、人工歯が少なくとも1歯以上予め配列されていることが好ましい。予め人工歯が配列されている場合、該人工歯を基準として、Thompsonの分類基準による方形、帯円方形、帯円形、帯円V字形の何れかの歯列弓を形成するように他の歯列を配列することにより、人工歯の配列時間を短縮できる。
図6は、本発明で使用する下顎基準義歯床に配列される人工歯の位置を示す説明図である。図6では、下顎基準義歯床に少なくとも下顎第一大臼歯、下顎中切歯、下顎犬歯が予め配列されたものの例示である。
点s6は、線分pqの長さを1とし、線分op上にあり、点oから0.65の距離にある。点t6は、線分pqの長さを1とし、線分oq上にあり、点oから0.65の距離にある。左側下顎第一大臼歯は、点s6から左側頬側床縁52側への線分opに対する垂直線上であって点s6から左側頬側床縁52側に0.08の距離に中心点を有する半径0.12の円内に、その中心窩を有するように配列されていることが好ましく、半径0.08の円内であることが特に好ましい。同様に、右側下顎第一大臼歯は、点t6から右側頬側床縁53側への線分oqに対する垂直線上であって点t6から右側頬側床縁53側に0.08の距離に中心点を有する半径0.12の円内に、その中心窩を有するように配列されていることが好ましく、半径0.08の円内であることが特に好ましい。
また、左右下顎中切歯は、線分pqの長さを1とし、直線om上において点mから唇側に0.74〜0.94の距離にその歯間部を有するように隣接して配列されていることが好ましく、0.79〜0.89の距離であることがより好ましく、0.83〜0.85の距離であることが特に好ましい。
点s3は、線分pqの長さを1とし、線分op上にあり、点oから0.23の距離にある。点t3は、線分pqの長さを1とし、線分oq上にあり、点oから0.23の距離にある。左側下顎犬歯は、点s3から左側頬側床縁52側への線分opに対する垂直線上であって点s3から左側頬側床縁52側に0.17の距離に中心点を有する半径0.11の円内に、その頭頂部を有するように配列されていることが好ましく、半径0.08の円内であることが特に好ましい。同様に、右側下顎犬歯は、点t3から右側頬側床縁53側への線分oqに対する垂直線上であって点t3から右側頬側床縁53側に0.17の距離に中心点を有する半径0.11の円内に、その頭頂部を有するように配列されていることが好ましく、半径0.08の円内であることが特に好ましい。
(下顎基準義歯)
本発明で使用する下顎基準義歯は、前記下顎基準義歯床に全歯列の人工歯が予め配列されてなる。図7は、本発明で使用する下顎基準義歯床に全ての人工歯が配列されてなる下顎基準義歯の一例を示す平面図である。図7中、21は下顎中切歯であり、21aは左右下顎中切歯の歯間部である。22は下顎側切歯、23は下顎犬歯、24は下顎第一小臼歯、25は下顎第二小臼歯、26は下顎第一大臼歯、27は下顎第二大臼歯である。26aは下顎第一大臼歯の中心窩である。
これらの人工歯が配列される位置は特に制限されないが、前記説明した位置に配列されていることが好ましい。また、これらの歯列弓は、Thompsonの分類基準による方形、帯円方形、帯円形、帯円V字形の何れかによって形成されていることが好ましい。
以上、本発明で使用する下顎基準義歯(床)について説明したが、上記で例示していない人工歯の位置(例えば、下顎第一大臼歯、下顎中切歯、上顎犬歯以外の人工歯の位置)、人工歯の高さ等は、適宜決定してやればよい。
(デュロメータA硬さが55以下である裏装材)
本発明で使用する裏装材は、JIS T 6520(義歯床用長期弾性裏装材)によって、24時間後のデュロメータA硬さが55以下となるものであれば、公知の裏装材を使用することができ、特に材質等が制限されるものではない。中でも、患者の負担軽減等を考慮すると、デュロメータA硬さが55以下である裏装材が好ましく、さらには50以下である裏装材が好ましく、特には45以下である裏装材が好ましい。
具体的に、デュロメータA硬さが55以下の裏装材を例示すれば、義歯床安定用糊材(いわゆる義歯安定剤) 、歯科用粘膜調整材、軟質裏装材等が挙げられる。
義歯床安定用糊材は、粉末型、クリーム型、シート又はテープ型の水溶性高分子を粘着成分とした粘着型のものと、非水溶性のペースト状のものとがあり、疼痛緩和のために患者本人が自ら施術して、1日ないし数日間という非常に短い期間使用するものである。本発明では、ペースト状のものが好適に使用できる。
歯科用粘膜調整材及び軟質裏装材は、粉材と液材を混和して使用するものや、ペースト状のものがあり、施術は歯科医師が行う。歯科用粘膜調整材は、口腔粘膜に潰瘍や炎症がある場合、疼痛を緩和させつつ口腔粘膜が健全な状態に回復するまでの1週間〜数週間使用するものであり、軟質裏装材は、上記のようにして最終的に口腔粘膜の潰瘍や炎症が消失して口腔粘膜が健全な状態となった後に用いる材料で6カ月以上と長期間使用するものである。
この歯科用粘膜調整材と軟質裏装材とは、基本的に使用する各成分は同じであり、その成分の量が異なっており、比較的短期使用の歯科用粘膜調整材と長期使用の軟質裏装材とに分類することができる。本発明で説明する歯科用粘膜調整材は、JIS T 6519(短期弾性裏装材)の針入れ深さ及び針入深さ比を満足するものを指し、軟質裏装材は、JIS T 6520の24時間後のデュロメータA硬さ及び28日後のデュロメータA硬さを満足するものを指す。歯科用粘膜調整材及び軟質裏装材を構成する成分としては、ポリマー(樹脂)が主成分であり、そのポリマー(樹脂)の種類に応じて、可塑剤、モノマー、重合性開始剤等が挙げられる。
なお、義歯床安定用糊材( いわゆる義歯安定剤) 、歯科用粘膜調整材、及び軟質裏装材は、目的とする用途や期間に応じて、適宜選択すればよい。
(歯科用粘膜調整材及び軟質裏装材を構成する成分)
歯科用粘膜調整材及び軟質裏装材を構成する成分の内、主成分は、ポリマー(樹脂)である。具体的なポリマー(樹脂)としては、公知のものが何ら制限なく使用でき、シリコーン系樹脂、(メタ)アクリレート系樹脂、フッ素系樹脂、ポリオレフィン系樹脂等のものが挙げられる。中でも、取り扱い易さの観点より、シリコーン系樹脂、(メタ)アクリレート系樹脂のものが好ましい。
(シリコーン系樹脂からなる裏装材)
シリコーン系樹脂としては、縮合反応型か付加反応型のシリコーンゴム系ものが挙げられる。特に付加反応型のものは、アルコール等の副生成物がなく、硬化時の重合発熱がないため、より好適である。
(付加型シリコーンゴム系裏装材)
付加型シリコーンゴム系の裏装材は、通常、末端に不飽和結合を有する有機基を分子内に2個以上有するオルガノポリシロキサン、分子内に3個以上のSiH基を有するオルガノハイドロジェンポリシロキサン、及びヒドロシリル化反応触媒物質から構成される。
末端に不飽和結合を有する有機基を有するオルガノポリシロキサンの代表的なものを具体的に例示すれば、
Figure 0006595259
(ただし、Phはフェニル基を示す)で示されるオルガノポリシロキサン等が挙げられる。なお、上記化合物中の各繰り返し構成単位の結合順序は全く任意であり、構造式中に示される繰り返し構成単位の数は単に各構成単位の総量の平均を示すに過ぎない。
分子内に3個以上のSiH基を有するオルガノハイドロジェンポリシロキサンの代表的なものを具体的に例示すれば、
Figure 0006595259
で示されるオルガノハイドロジェンポリシロキサン等が挙げられる。上記化合物においても、分子内の各繰り返し構成単位の結合順序は全く任意である。
ヒドロシリル化反応触媒物質の代表的なものを具体的に例示すれば、塩化白金酸、そのアルコール変性物、白金のビニルシロキサン錯体等が挙げられる。
付加型シリコーンゴムは、上記のオルガノポリシロキサン、オルガノハイドロジェンポリシロキサン、ヒドロシリル化反応触媒物質を混合して、反応(付加重合)させることにより、裏装材として使用できる。上記例示の付加型シリコーンゴムには、必要に応じて、シリカ、粉砕石英、珪藻土、ポリオルガノシルセスキオキサン微粒子等のシリカ系粉末、酸化アルミニウム、珪酸アルミニウム、酸化鉄、酸化亜鉛、炭酸カルシウム、酸化ジルコニウム、カーボンブラックのような無機粒子、染料、顔料等の着色材料、香料、抗菌剤、防黴剤等を配合してもよい。中でも、無機粒子を配合することが好ましい。混合する際には、オルガノポリシロキサン、及びオルガノハイドロジェンポリシロキサンを2種類以上の組み合わせに分け、その内の1つにヒドロシリル化反応触媒物質を配合しておき、それらを混合するとこにより、付加型シリコーンゴム(シリコーンゴム系の裏装材)を製造することもできる。
このような付加型シリコーンゴム(シリコーンゴム系の裏装材)は、JIS T 6520の24時間後のデュロメータA硬さ及び28日後のデュロメータA硬さを満足するものが得やすく、上記軟質裏装材(長期使用)として好適に使用できる。なお、当然のことであるが、オルガノポリシロキサン及びオルガノハイドロジェンポリシロキサンの繰り返し、使用量、並びにヒドロシリル化反応触媒物質の使用量を調整し、JIS T 6519(短期弾性裏装材)の針入れ深さ及び針入深さ比を満足するように調整することにより、歯科用粘膜調整材(短期使用)として使用することも可能である。
((メタ)アクリレート系樹脂を主成分とする裏装材)
(メタ)アクリレート系樹脂を主成分とする裏装材は、通常、ポリ(メタ)アクリレート系樹脂粉末からなる粉材と、可塑剤や(メタ)アクリレート系モノマーからなる液材から構成される。
(粉材:ポリ(メタ)アクリレート系樹脂粉末)
ポリ(メタ)アクリレート系樹脂粉末の代表的なものを具体的に例示すれば、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、イソプロピル(メタ)アクリレート、n−プロピル(メタ)アクリレート、ブチル(メタ)アクリレートの単独重合体及びこれらの共重合体等が挙げられる。裏装材の柔軟性をより向上させるためには、ガラス転移温度が0〜60℃の範囲にある(メタ)アクリレート系樹脂粉末であることが好ましい。ガラス転移温度が0〜60℃の範囲にあるポリ(メタ)アクリレート系樹脂粉末の代表的なものを具体的に例示すれば、ポリ(プロピルメタクリレート)、ポリ(n−ブチルメタクリレート)、ポリ(i−ブチルメタクリレート)、ポリ(ネオペンチルメタクリレート)、ポリ(シクロヘキシルメタクリレート)、ポリ(ヘキサデシルメタクリレート)、ポリ( オクタデシルメタクリレート)等のホモポリマー、ポリ(メチルメタクリレート−n−ブチルアクリレート)、ポリ(メチルメタクリレート−n−ブチルメタクリレート)、ポリ(エチルメタクリレート−n−ブチルメタクリレート)、ポリ(プロピルメタクリレート−n−ブチルメタクリレート)、ポリ(スチレン−n−ブチルメタクリレート)等のコポリマー等が挙げられる。これらは非架橋性ポリマーであることが好ましい。
(液材:可塑剤)
可塑剤の代表的なものを具体的に示せば、エチルフタレート、ブチルフタレート、オクチルフタレート等のフタル酸エステルや、エチルセバケート、ブチルセバケート、オクチルセバケート等のセバシン酸エステル、及び、非水溶性の液状ポリマー等が挙げられる。この中でも、可塑剤は、溶出や義歯床への移行による劣化の観点から、非水溶性の液状ポリマーが好ましい。非水溶性の液状ポリマーとしては、エチル(メタ)アクリレート、プロピル(メタ)アクリレート、イソプロピル(メタ)アクリレート、ブチル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、メトキシエチル(メタ)アクリレート、エトキシメチル(メタ)アクリレート、及びグリシジル(メタ)アクリレートから選ばれるモノマーの少なくとも1種以上を重合させたホモポリマー、又はコポリマーであって、質量平均分子量が1000〜10000であり、分子量500以下のオリゴマーの割合が10質量%以下であるポリマー(可塑剤)が挙げられる。
(液材:(メタ)アクリレート系モノマー)
(メタ)アクリレート系モノマーの代表的なものを具体的に示せば、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、イソプロピル(メタ)アクリレート、ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、β−メタクリロイルオキシエチルプロピオネート、パーフルオロオクチルエチルメタクリレート等の単官能性(メタ)アクリレート系モノマー、
2,2−ビス(メタクリロイルオキシフェニル)プロパン、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、3−クロロ−2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、1,6−ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、1,9−ノナンジオールジ(メタ)アクリレート等の二官能性(メタ)アクリレート系モノマー
等が挙げられる。
液材には上記可塑剤や(メタ)アクリレート系モノマーに加えてさらに、エタノール、イソプロピルアルコール、イソブチルアルコール等のアルコール類、メチルエチルケトン、アセトン等のケトン類、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン等のアミン類等に例示される水溶性有機溶媒が配合されてもよい。
さらに、上記成分に加えて、必要に応じて、化学重合開始剤、光重合開始剤、染料、顔料等の着色材料、香料、抗菌剤、防黴剤等が配合されていてもよい。
(メタ)アクリレート系樹脂を主成分とする裏装材は、前記ポリ(メタ)アクリレート系樹脂粉末からなる粉材と、前記可塑剤、及び/又は前記(メタ)アクリレート系モノマーからなる液材と、その他必要に応じて配合される成分とを混合し、硬化(固形化)することにより製造できる。このような(メタ)アクリレート系樹脂を主成分とする裏装材は、各成分の配合量を調整することにより、JIS T 6520の24時間後のデュロメータA硬さ及び28日後のデュロメータA硬さを満足する軟質裏装材(長期使用)とすることもできるし、JIS T 6519(短期弾性裏装材)の針入れ深さ及び針入深さ比を満足する歯科用粘膜調整材(短期使用)として使用することも可能である。
(好適な軟質裏装材)
本発明において、軟質裏装材とは、デュロメータA硬さが55以下であって、JIS T 6520の24時間後のデュロメータA硬さ及び28日後のデュロメータA硬さを満足するものを指す。中でも、長期間使用の観点から、好ましい24時間後のデュロメータA硬さは20〜50であり、28日後のデュロメータ硬さは20〜60である。
この軟質裏装材は、末端に不飽和結合を有する有機基を分子内に2個以上有するオルガノポリシロキサン、分子内に3個以上のSiH基を有するオルガノハイドロジェンポリシロキサン、及び、ヒドロシリル化反応触媒物質を含むシリコーンゴム系樹脂から製造させることが好ましい。
好適なシリコーンゴム系軟質裏装材は、上記JIS T 6520の24時間後のデュロメータA硬さ及び28日後のデュロメータA硬さを満足すれば特に制限されるものではないが、前記オルガノハイドロジェンポリシロキサンのSiH基の水素原子の総個数が前記オルガノポリシロキサンの末端不飽和結合の総個数に対して0.5〜5倍になる比であることが好ましく、オルガノポリシロキサン及びオルガノハイドロジェンポリシロキサンの合計100質量部に対してヒドロシリル化反応触媒物質が0.1〜1000ppmの範囲であることが好ましい。また、シリカのような無機粒子は1〜60質量部配合することが好ましい。
(好適な歯科用粘膜調整材)
本発明において、歯科用粘膜調整材とは、デュロメータA硬さが55以下であって、JIS T 6519(短期弾性裏装材)の針入れ深さ及び針入深さ比を満足するものを指す。中でも、好ましいデュロメータA硬さは20以下である。2時間後の針入深さは1.8mm以下、7日後の針入深さは0.18mm以上、針入深さ比は5.0以下であることが好ましい。
この歯科用粘膜調整材は、粉材と液材とに分割して包装、保存されており、使用時には両材を混和したペーストとして用いる裏装材であり、粉材が、ガラス転移温度が0〜60℃の範囲にある(メタ)アクリル系の粉末状の非架橋ポリマーを含み、液材が、質量平均分子量が1000〜10000の範囲にあり、かつ分子量500以下のオリゴマーの割合が10質量%以下の液状ポリマーを含むことが好ましい。
好適な前記歯科用粘膜調整材は、上記JIS T 6519(短期弾性裏装材)の針入れ深さ及び針入深さ比を満足すれば特に制限されるものではないが、粉材として、ガラス転移温度が0〜60℃の範囲にある(メタ)アクリル系の粉末状の前記非架橋ポリマー100質量部を含む場合、液材として、質量平均分子量が1000〜10000の範囲にあり、かつ分子量500以下のオリゴマーの割合が10質量%以下の液状ポリマーは、前記ポリマー100質量部に対して、50〜300質量部となる範囲が好ましい(より好ましくは80〜200質量部)。液状ポリマー100質量部に対して、アルコール類0〜30質量部(好ましくは3〜20質量部)、及び可塑剤0〜40質量部(好ましくは10〜30質量部)含むことが好ましい。
(義歯作製キット)
本発明の義歯作製キットは、前記上顎基準義歯床又は上顎基準義歯、及び/又は前記下顎基準義歯床又は下顎基準義歯、並びにデュロメータA硬さが55以下である裏装材からなる(前記上顎基準義歯床もしくは上顎基準義歯、及びデュロメータA硬さが55以下である裏装材の組み合わせ、前記下顎基準義歯床もしくは下顎基準義歯、及びデュロメータA硬さが55以下である裏装材の組み合わせ、前記上顎基準義歯床もしくは上顎基準義歯、及び前記下顎基準義歯床もしくは下顎基準義歯、並びにデュロメータA硬さが55以下である裏装材の組み合わせから選ばれる。)。基準義歯床を用いる場合、患者の口腔形状に適合するように前記裏装材を築盛し、かつ人工歯を配列することにより、義歯が作製される。基準義歯を用いる場合、患者の口腔形状に適合するように前記裏装材を築盛することにより、義歯が作製される。
本発明の義歯作製キットは、それぞれサイズが異なる複数の上顎基準義歯床又は上顎基準義歯と下顎基準義歯床又は下顎基準義歯とを予め用意しておくことが好ましい。これにより、より患者への適合率を高めることができる。なお、上顎基準義歯床又は上顎基準義歯及び下顎基準義歯床又は下顎基準義歯のサイズは、それぞれ2〜10種類用意しておくことが好ましく、2〜5種類用意しておくことがより好ましく、3種類用意しておくことが特に好ましい。
(義歯を作製する方法、基準義歯の材質、人工歯の材質)
本発明の義歯作製キットを用いて義歯を作製する方法を以下に説明する。
先ず、患者の口腔サイズに適合する上顎基準義歯床又は上顎基準義歯、及び/又は下顎基準義歯床又は下顎基準義歯を選択する。このような基準義歯床の選択は、口腔サイズの計測を基に決定できる。口腔サイズを計測する方法は、公知の方法を用いることができるが、例えば、目視・触診による計測、印象用トレーの試適によるサイズの計測等が挙げられる。基準義歯床が選択された場合には、これらの選択された上顎基準義歯床及び下顎基準義歯床にそれぞれ人工歯が配列されて上顎基準義歯及び下顎基準義歯が作製される。さらに、上顎基準義歯及び下顎基準義歯には、それぞれデュロメータA硬さが55以下である裏装材を築盛されて患者の口腔形状に完全に適合される。人工歯の配列とデュロメータA硬さが55以下である裏装材の築盛とはどちらを先に行っても良い。次いで、患者の口腔に試適された後、咬合が調整される。これにより、患者の口腔形状に適合した義歯が作製される。
本発明において、基準義歯床の材料は公知のものがなんら制限なく使用できる。具体的に例示すれば、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、イソプロピル(メタ)アクリレート、n−プロピル(メタ)アクリレート、ブチル(メタ)アクリレートの単独重合体もしくはこれらの共重合体から少なくとも一つ選ばれるポリ(メタ)アクリレート系樹脂、並びにポリオレフィン系樹脂(例えば、ポリプロピレン)、ポリアミド系樹脂(例えば、ナイロン66(商標登録))、ポリエステル系樹脂(例えば、ポリカーボネート)、ポリエーテル系樹脂(例えば、ポリアセタール、ポリサルフォン)、ポリニトリル系樹脂(例えば、ポリアクリロニトリル)、ポリビニル系樹脂(例えば、ポリ酢酸ビニル)、セルロース系樹脂(例えば、酢酸セルロース)、フッ素系樹脂(例えば、ポリクロルフルオロエチレン)、イミド系樹脂(例えば、芳香族ポリイミド)等が挙げられる。
本発明で使用する基準義歯床には、義歯床の強度を向上させるためにフィラーを含有させることもできる。該フィラーは、有機フィラーであっても無機フィラーであっても良い。また、これら無機フィラーに重合性単量体を予め添加し、ペースト状にした後、重合させ、粉砕して得られる粒状の有機−無機複合フィラーを用いても良い。
本発明で使用する基準義歯床は、その一部が金属で形成されていても良い。
本発明で使用する基準義歯床は、公知の方法によって成形される。例えば、射出成形や圧縮成形等が挙げられる。
本発明において人工歯としては、樹脂製やセラミック製の公知の人工歯を用いることができる。樹脂製の人工歯としては、上述のポリ(メタ)アクリレート系樹脂、並びにポリオレフィン系樹脂、ポリアミド系樹脂、ポリエステル系樹脂、ポリエーテル系樹脂、ポリニトリル系樹脂、ポリビニル系樹脂、セルロース系樹脂、フッ素系樹脂、イミド系樹脂、シリコン系樹脂等から適宜選択して使用できる。人工歯の固定方法としては、嵌合、接着等従来公知の方法が何等制限なく使用できる。
以下に実施例を挙げて本発明を具体的に説明するが、本発明はこれら実施例に限定されるものではない。
(適合率)
本実施例において適合率は、基準義歯床又は基準義歯を裏装後、形状の異なる20種類の無歯顎全顎模型に試適した際の適合する模型数の割合で評価した。なお、使用したデュロメータA硬さが55以下である裏装材の量は2.7g〜6.8gの範囲であり、各無歯顎全顎模型の形状に合わせた量を使用した。ただし、実施例、比較例の比較ができるように、同じ無歯顎全顎模型を使用した場合には、同じ量の硬質裏装材を使用した。
(配列時間)
本実施例において配列時間は、参考例におけるオーダーメイドの義歯(従来法)を作製する場合に全歯列の人工歯を配列するのに要する時間を100%とし、各実施例の基準義歯床に人工歯を配列するのに要した時間の割合で評価した。
(咬合調整時間)
本実施例において咬合調整時間は、オーダーメイドの義歯(従来法)を作製する場合に咬合を調整するのに要する時間を100%とし、各実施例の基準義歯床に咬合を調整するのに要した時間の割合で評価した。
(デュロメータA硬さ)
本実施例・比較例において、裏装材の柔軟性の指標であるデュロメータA硬さは、JIS−T6520(義歯床用長期弾性裏装材)に基づき、混和から24時間後の硬さを測定した。
(tanδ:疼痛低減の評価)
本実施例・比較例において、咬合、咀嚼圧の衝撃を緩衝する指標(すなわち、疼痛低減の評価)は、tanδにより評価した。各実施例、比較例の裏装後の義歯について、繰返荷重負荷試験機(エレクトロパルス、インストロン社製)を用いて、最大負荷圧:13.6kg、最小負荷圧:0kg、周波数:1.2Hz、温度:37℃(水中)、サイクル:3000回の条件でtanδを測定した。この評価は、20種類の無歯顎全顎模型を使用して適合した義歯の評価を行い、その平均値を表2、3に記載した。このtanδは、衝撃を緩衝できる裏装材の量と比例の関係にあり、数値が大きいほど衝撃を緩衝することができ、結果として疼痛を低減できる。そのため、tanδはその数値が大きければ大きいほどよいが、0.01以上、より好ましくは0.03以上であれば、十分に衝撃を緩衝することができ、装着時の疼痛を低減できる。
(裏装材)
本実施例・比較例に用いた裏装材は以下の通りである。
裏装材A;表1に示したオルガノポリシロキサンa 60質量部、オルガノポリシロキサンb 40質量部、以下に構造を示した白金のビニルシロキサン錯体200ppm、シリカ30質量部からなるペースト1と、
表1に示したオルガノポリシロキサンa 55質量部、オルガノポリシロキサンb37質量部、オルガノポリシロキサンc 2質量部、オルガノポリシロキサンd 6質量部、シリカ30質量部からなるペースト2
とからなり、使用時に混和して用いた。デュロメータA硬さ43であり、軟質裏装材に該当するものである。
Figure 0006595259
Figure 0006595259
裏装材B;ポリブチルメタクリレート(ガラス転移温度20℃)100質量部からなる粉材と、ポリブチルアクリレート(分子量6000、分子量500未満1質量%以下)90質量部、エタノール10質量部からなる液材からなり、使用前に混合し用いた。デュロメータA硬さ10であり、歯科用粘膜調整材に該当するものである。
(実施例1−22、比較例1−4)
表1に記載する形状の上顎基準義歯床を作製し、裏装材を裏装後、適合率、配列時間、咬合調整時間、デュロメータA硬さ、tanδを評価した。評価結果は表1に示した。なお、左側を代表値として示しているが、右側は左側と同じ値で作製した。
(実施例23−44、比較例5−8)
表2に記載する形状の下顎基準義歯床を作製し、裏装材を裏装後、適合率、配列時間、咬合調整時間、デュロメータA硬さ、tanδを評価した。評価結果は表2に示した。なお、左側を代表値として示しているが、右側は左側と同じ値で作製した。
表中、6番とは第一大臼歯、1番とは中切歯、3番とは犬歯である。また、第一大臼歯(6番)又は犬歯(3番)の場合における「0」とは、人工歯の中心窩(第一大臼歯の場合)又は頭頂部(犬歯の場合)が本願で規定する所定円内の中心となるように配列されていることを意味する。また、例えば第一大臼歯(6番)における「0.14」とは、本願で規定する所定円内の中心から中心窩までの距離を意味する。その他の数値に関しても同様の意味である。また、例えば犬歯(3番)における「0.12」とは、本願で規定する所定円内の中心から頭頂部までの距離を意味する。その他の数値に関しても同様の意味である。上顎中切歯の場合、「0.95」とは、直線OM上において点Mから唇側に0.95の距離に左側上顎中切歯と右側上顎中切歯との歯間部を有するように配列されていることをいい、「1.14」及び「0.76」とは各々記載の値の距離に左側上顎中切歯と右側上顎中切歯との歯間部を有するように配列されていることをいう。下顎中切歯の場合、「0.84」とは、直線om上において点mから唇側に0.84の距離に左側下顎中切歯と右側下顎中切歯との歯間部を有するように配列されていることをいい、「0.94」及び「0.74」とは各々記載の値の距離に左側下顎中切歯と右側下顎中切歯との歯間部を有するように配列されていることをいう。
Figure 0006595259
Figure 0006595259
11・・・上顎中切歯
11a・・・左右上顎中切歯の歯間部
12・・・上顎側切歯
13・・・上顎犬歯
14・・・上顎第一小臼歯
15・・・上顎第二小臼歯
16・・・上顎第一大臼歯
16a・・・上顎第一大臼歯の中心窩
17・・・上顎第二大臼歯
21・・・下顎中切歯
21a・・・左右下顎中切歯の歯間部
22・・・下顎側切歯
23・・・下顎犬歯
24・・・下顎第一小臼歯
25・・・下顎第二小臼歯
26・・・下顎第一大臼歯
26a・・・下顎第一大臼歯の中心窩
27・・・下顎第二大臼歯
50、53・・・右側頬側床縁
51、52・・・左側頬側床縁
100・・・上顎基準義歯床
101・・・人工歯
200・・・下顎基準義歯床

Claims (5)

  1. 少なくとも1歯以上の人工歯が予め配列されていてもよい上顎基準義歯床であって、
    床後縁の左側翼突上顎切痕に相当する点を点Pとし、右側翼突上顎切痕に相当する点を点Qとし、唇側床縁の正中にあたる上唇小帯に相当する点を点Oとし、線分PQの中点を点Mとし、点Oと点Pとを結ぶ線分OPを4等分する各点を、点O側から点P1、点P2、点P3とし、線分OP上の点P1、点P2及び点P3からの垂直線が左側頬側床縁と交わる点をそれぞれ点D1、点D2及び点D3とし、点Oと点Qとを結ぶ線分OQを4等分する各点を、点O側から点Q1、点Q2、点Q3とし、線分OQ上の点Q1、点Q2及び点Q3からの垂直線が右側頬側床縁と交わる点をそれぞれ点E1、点E2及び点E3とし、線分PQの長さを1とした場合、
    線分OMの長さが0.76〜0.98であり、
    線分P1D1及び線分Q1E1の長さがそれぞれ0.11〜0.36であり、
    線分P2D2及び線分Q2E2の長さがそれぞれ0.19〜0.45であり、
    線分P3D3及び線分Q3E3の長さがそれぞれ0.16〜0.45である
    ことを特徴とする上顎基準義歯床と、
    デュロメータA硬さが55以下である裏装材と、
    からなる上顎義歯作製キット。
  2. 少なくとも1歯以上の人工歯が予め配列されていてもよい下顎基準義歯床であって、
    床後縁の左側臼後隆起に相当する点を点pとし、右側臼後隆起に相当する点を点qとし、唇側床縁の正中にあたる下唇小帯に相当する点を点oとし、線分pqの中点を点mとし、
    点oと点pとを結ぶ線分opを4等分する各点を、点o側から点p1、点p2、点p3とし、線分op上の点p1、点p2及び点p3からの垂直線が左側頬側床縁と交わる点をそれぞれ点d1、点d2及び点d3とし、点oと点qとを結ぶ線分oqを4等分する各点を、点o側から点q1、点q2、点q3とし、線分oq上の点q1、点q2及び点q3からの垂直線が右側頬側床縁と交わる点を夫々点e1、点e2及び点e3とし、前記点p1、点p2及び点p3からの垂直線が舌側床縁と交わる点をそれぞれ点b1、点b2及び点b3とし、前記点q1、点q2及び点q3からの垂直線が舌側床縁と交わる点をそれぞれ点c1、点c2及び点c3とし、線分pqの長さを1とした場合、
    線分omの長さが0.74〜0.94であり、
    線分p1d1及び線分q1e1の長さがそれぞれ0.11〜0.32であり、
    線分p2d2及び線分q2e2の長さがそれぞれ0.13〜0.34であり、
    線分p3d3及び線分q3e3の長さがそれぞれ0.14〜0.33であり、
    線分d1b1長さは、0.14〜0.40で、且つ線分p1d1の長さより長く、
    線分e1c1の長さは、0.14〜0.40で、且つ線分q1e1の長さより長く、
    線分d2b2長さは、0.19〜0.41で、且つ線分p2d2の長さより長く、
    線分e2c2の長さは、0.19〜0.41で、且つ線分q2e2の長さより長く、
    線分d3b3長さは、0.21〜0.42で、且つ線分p3d3の長さより長く、
    線分e3c3の長さは、0.21〜0.42で、且つ線分q3e3の長さより長い、
    ことを特徴とする下顎基準義歯床と、
    デュロメータA硬さが55以下である裏装材と、
    からなる下顎義歯作製キット。
  3. 請求項1で用いた前記上顎基準義歯床、請求項2で用いた前記下顎基準義歯床、及びデュロメータA硬さが55以下である裏装材からなる義歯作製キット。
  4. 請求項1で用いた前記上顎基準義歯床であってサイズが異なる複数の上顎基準義歯床及び/又は、請求項2で用いた前記下顎基準義歯床であってサイズが異なる複数の下顎基準義歯床と、
    デュロメータA硬さが55以下である裏装材と、からなる義歯作製キット。
  5. 請求項4に記載の義歯作製キットから、患者の口のサイズに適合する上顎基準義歯床及び/又は下顎基準義歯床を選択する工程と、
    前記選択工程で選択した上顎基準義歯床及び/又は下顎基準義歯床に前記裏装材を築盛する工程と、
    を有することを特徴とする義歯作製方法。
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