JP6594781B2 - 点火装置およびその制御方法、並びに内燃機関駆動システム - Google Patents

点火装置およびその制御方法、並びに内燃機関駆動システム Download PDF

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Description

本発明は、点火装置およびその制御方法、並びに内燃機関駆動システムに関する。
従来、イグニッションコイルを介して点火プラグに高電圧を印加して放電させ、内燃機関を点火する点火装置が知られている。例えば特許文献1には、トランジスタ式点火装置およびCDI(Capacitor Discharge Ignition)点火装置が記載されている。
また、特許文献2に記載されているように、従来の交流発電機の回転子の外周には、2つのリラクタ、すなわち、第1のリラクタおよび第2のリラクタが周方向に沿って設けられている。図5に示すように、ピックアップコイル(パルサーコイルともいう。)は、各リラクタの前端部および後端部を検出して、正極性および負極性のパルスをそれぞれ出力する。そして、点火装置は、ピックアップコイルから出力されるパルスを検出する。図5において、検出ポイントAは、第1または第2リラクタの前端部が通過したタイミングであり、検出ポイントBは、第2リラクタの後端部が通過したタイミングである。また、時間T1,T2,T3,T4は、隣り合うパルス間の時間を示している。
ピックアップコイルから出力されるパルスの幅は、交流発電機の回転子の回転数に応じて変化する。例えば、図5に示すように、内燃機関の回転数が比較的小さい圧縮行程および排気行程ではパルス幅は長くなり、内燃機関の回転数が比較的大きい吸気行程および膨張行程ではパルス幅は短くなる。
特開2013−181395号公報 特開2012−163044号公報
従来は、パルス間の時間T1〜T4が所定の式を満たすかどうかにより内燃機関が異常(例えば逆回転等)であるかどうかを判定していた。従来の点火装置は、例えば、図5の検出ポイントAにおいて、2つの判定条件式T4≧T2×2およびT4≧T3×2の両方を満たすならば内燃機関が正常であると判定し、これら2つの不要式を満たさなければ、内燃機関が異常であると判定していた。また、検出ポイントBにおいては、内燃機関の回転数が基準回転数以下の場合は、T1×2<T3を満たすならば内燃機関が正常と判定し、満たさなければ内燃機関が異常であると判定していた。一方、回転数が基準回転数より高い場合は、T1×1.5<T3を満たすならば内燃機関が正常と判定し、満たさなければ内燃機関が異常であると判定していた。
このように従来の点火装置では、内燃機関の状態を判定する際に、パルス間の時間を所定数倍(1.5倍、2倍等)してから大小比較を行ったり、あるいは内燃機関の回転数によって異なる判定条件式を用いる必要があった。このため、点火装置のマイクロプロセッサ(CPU)による演算回数が多いという課題があった。
そこで、本発明は、従来よりも少ない演算回数で内燃機関が正常であるか否かを判定することが可能な点火装置およびその制御方法、並びに内燃機関駆動システムを提供することを目的とする。
本発明に係る点火装置は、
内燃機関を点火する点火装置であって、
前記内燃機関により駆動されて発電する交流発電機の回転子の外周に周方向に沿って不等間隔に設けられた第1のリラクタ、第2のリラクタおよび第3のリラクタにそれぞれ対応する、同じ極性の第1のパルス、第2のパルスおよび第3のパルスを検出するパルス検出部と、
前記パルス検出部により検出された前記第1〜第3のパルスに基づいて前記内燃機関の点火制御を行う制御部と、を備え、
前記制御部は、
前記第2のパルスを検出した場合は前記第1のパルスと前記第2のパルスとの間の第1の時間を算出し、前記第3のパルスを検出した場合は前記第2のパルスと前記第3のパルスとの間の第2の時間を算出し、前記第1のパルスを検出した場合は前記第3のパルスと前記第1のパルスとの間の第3の時間を算出するパルス間隔算出部と、
前記パルス間隔算出部により算出された前記第1の時間、前記第2の時間および前記第3の時間が前記第1〜第3のリラクタの設置位置に基づく大小関係を満たす場合に、前記内燃機関が正常であると判定し、前記大小関係を満たさない場合に、前記内燃機関が異常であると判定する判定部と、を有することを特徴とする。
また、前記点火装置において、
前記大小関係は、式(1)の関係であるようにしてもよい。
T1 < T2 < T3 ・・・・(1)
ここで、T1は前記第1の時間、T2は前記第2の時間、T3は前記第3の時間である。
また、前記点火装置において、
前記判定部により前記内燃機関が異常であると判定された場合、前記制御部は前記内燃機関を点火しないようにしてもよい。
また、前記点火装置において、
前記判定部は、前記パルス検出部により前記第1のパルス、前記第2のパルスまたは前記第3のパルスが検出されるたびに、前記第1の時間、前記第2の時間および前記第3の時間が前記大小関係を満たすかどうかを判定するようにしてもよい。
また、前記点火装置において、
前記制御部は、
前記第1のパルスが検出されてから前記第2のパルスが検出されるまでに、前記第1のパルスが前回検出されてから今回検出されるまでの時間に基づいて前記内燃機関の第1回転数を算出し、
前記第2のパルスが検出されてから前記第3のパルスが検出されるまでに、前記第1回転数に基づいて前記内燃機関の点火タイミングを算出し、
前記第3のパルスが検出されてから前記第1のパルスが検出されるまでに、前記第3のパルスが前回検出されてから今回検出されるまでの時間に基づいて前記内燃機関の第2回転数を算出し、前記第2回転数に基づいて通電タイミングを算出するようにしてもよい。
本発明に係る点火装置の制御方法は、
内燃機関により駆動されて発電する交流発電機の回転子の外周に周方向に沿って不等間隔に設けられた第1のリラクタ、第2のリラクタおよび第3のリラクタにそれぞれ対応する、同じ極性の第1のパルス、第2のパルスおよび第3のパルスを検出するパルス検出部と、前記パルス検出部により検出された前記第1〜第3のパルスに基づいて前記内燃機関の点火制御を行う制御部とを備える点火装置の制御方法であって、
前記第2のパルスを検出した場合は前記第1のパルスと前記第2のパルスとの間の第1の時間を算出し、前記第3のパルスを検出した場合は前記第2のパルスと前記第3のパルスとの間の第2の時間を算出し、前記第1のパルスを検出した場合は前記第3のパルスと前記第1のパルスとの間の第3の時間を算出するステップと、
算出された前記第1の時間、前記第2の時間および前記第3の時間が、前記第1〜第3のリラクタの設置位置に基づく大小関係を満たす場合に前記内燃機関が正常であると判定し、前記大小関係を満たさない場合に前記内燃機関が異常であると判定するステップと、
を備えることを特徴とする。
本発明に係る内燃機関駆動システムは、
回転子と、前記回転子の外周に周方向に沿って不等間隔に設けられた第1のリラクタ、第2のリラクタおよび第3のリラクタとを有し、内燃機関により駆動されて発電する交流発電機と、
前記内燃機関を点火する点火装置と、を備える内燃機関駆動システムであって、
前記点火装置は、
前記第1〜第3のリラクタにそれぞれ対応する、同じ極性の第1〜第3のパルスを検出するパルス検出部と、
前記パルス検出部により検出された前記第1〜第3のパルスに基づいて前記内燃機関の点火制御を行う制御部と、を有し、
前記制御部は、
前記第2のパルスを検出した場合は前記第1のパルスと前記第2のパルスとの間の第1の時間を算出し、前記第3のパルスを検出した場合は前記第2のパルスと前記第3のパルスとの間の第2の時間を算出し、前記第1のパルスを検出した場合は前記第3のパルスと前記第1のパルスとの間の第3の時間を算出するパルス間隔算出部と、
前記パルス間隔算出部により算出された前記第1の時間、前記第2の時間および前記第3の時間が前記第1〜第3のリラクタの設置位置に基づく大小関係を満たす場合に、前記内燃機関が正常であると判定し、前記大小関係を満たさない場合に、前記内燃機関が異常であると判定する判定部と、を有することを特徴とする。
また、前記内燃機関駆動システムにおいて、
前記第1のリラクタ、前記第2のリラクタおよび前記第3のリラクタは、前記第1のリラクタ、前記第2のリラクタおよび前記第3のリラクタの順に前記回転子の回転方向に沿って配置され、前記第1のリラクタと前記第2のリラクタとの間の第1の周方向間隔は、前記第2のリラクタと前記第3のリラクタとの間の第2の周方向間隔よりも小さく、前記第2の周方向間隔は、前記第3のリラクタと前記第1のリラクタとの間の第3の周方向間隔よりも小さいようにしてもよい。
また、前記内燃機関駆動システムにおいて、
前記第2の周方向間隔は前記第1の周方向間隔の3倍以上であり、前記第3の周方向間隔は前記第2の周方向間隔の3倍以上であるようにしてもよい。
また、前記内燃機関駆動システムにおいて、
前記第1の周方向間隔と、前記第2の周方向間隔と、前記第3の周方向間隔との間の比は、1:4:19であるようにしてもよい。
本発明では、パルス検出部が、内燃機関により駆動されて発電する交流発電機の回転子の外周に周方向に沿って不等間隔に設けられた第1〜第3のリラクタにそれぞれ対応する、同じ極性の第1〜第3のパルスを検出する。そして、パルス間隔算出部が、第1のパルスと第2のパルスとの間の時間である第1の時間、第2のパルスと第3のパルスとの間の時間である第2の時間、第3のパルスと第1のパルスとの間の時間である第3の時間を算出する。そして、判定部が、パルス間隔算出部により算出された第1〜第3の時間が前記第1〜第3のリラクタの設置位置に基づく大小関係を満たすかどうかにより、内燃機関が正常であるか異常であるかを判定する。すなわち、本発明では、パルス間の時間をそのまま大小比較することにより、内燃機関が正常であるか否かの判定を行う。
よって、本発明によれば、従来よりも少ない演算回数で内燃機関が正常である否かを判定することができる。
本発明の実施形態に係る内燃機関駆動システムの概略的な構成を示す図である。 (a)は交流発電機21の回転子22を回転軸方向に見た図であり、(b)は(a)の一部拡大図である。 実施形態に係る点火装置1の制御部3の機能ブロック図である。 内燃機関の行程、リラクタ22a,22b,22cによるパルス、および制御信号を示すタイミングチャートである。 従来の内燃機関駆動システムにおける、内燃機関の行程、第1および第2リラクタによるパルスを示すタイミングチャートである。
以下、図面を参照しつつ本発明の実施形態について説明する。実施形態に係る内燃機関駆動システムは、例えば自動二輪車用の4サイクルエンジンを駆動するために用いられる。なお、本発明は、これに限らず、四輪車等の他の車両や、2サイクルエンジンにも適用可能である。また、以下の実施形態の説明では、本発明に特徴的な部分について詳しく説明するが、点火装置に係る一般的な技術事項については他の公知の技術を適宜適用することが可能である。
実施形態に係る内燃機関駆動システムは、図1に示すように、点火装置1と、交流発電機(ACG)21と、電源装置23と、バッテリ24と、スイッチ25と、ピックアップコイル26と、イグニッションコイル27と、点火プラグ28とを備えている。
点火装置1は、内燃機関(図示せず)を点火する装置である。本実施形態の点火装置1は、いわゆるフルトランジスタ式の点火装置である。この点火装置1については後ほど詳しく説明する。なお、点火装置1は、フルトランジスタ式に限られず、例えばCDI点火装置であってもよい。
交流発電機21は、内燃機関により駆動されて発電する発電機である。より詳しくは、交流発電機21は、内燃機関の回転に同期して回転駆動されることにより発電する。この交流発電機21は、図2(a)に示すように、回転子22と、リラクタ22a,22b,22cとを有している。回転子22が内燃機関のクランク軸(図示せず)と同期して回転することにより交流発電機21は交流信号(交流電圧、交流電流)を出力する。
交流発電機21から供給された交流信号は電源装置23に供給される。この電源装置23は、交流発電機21から供給された交流信号を整流し、電圧を調整して出力する。バッテリ24は、電源装置23から出力される直流電圧により充電される。バッテリ24の電圧は、スイッチ25を介して点火装置1に供給される。
図2(a)に示すように、交流発電機21の回転子22には、3つのリラクタ22a,22b,22cが設けられている。より詳しくは、リラクタ22a(第1のリラクタ)、リラクタ22b(第2のリラクタ)およびリラクタ22c(第3のリラクタ)が回転子22の外周に周方向に沿って設けられている。リラクタ22a、リラクタ22bおよびリラクタ22cは、回転子22の逆転方向に見て、リラクタ22a、リラクタ22bおよびリラクタ22cの順に配置されている。つまり、リラクタ22a、リラクタ22bおよびリラクタ22cは、回転子22が内燃機関(クランク軸)により回転駆動されたときに、リラクタ22a、リラクタ22bおよびリラクタ22cの順でピックアップコイル26を通過するように配置されている。
リラクタ22a,22b,22cは、ピックアップコイル26付近を通過すると、ピックアップコイル26からパルスが出力される。リラクタ22aに着目すると、図2(b)に示すように、リラクタ22aは前端部Eaと後端部Ebを有している。ピックアップコイル26は、リラクタ22aが通過すると、前端部Eaに対応した正極性のパルスと、後端部Ebに対応した負極性のパルスとを生成する。リラクタ22b,22cについても同様である。リラクタ22a、リラクタ22bおよびリラクタ22cの通過により、図4に示すように、正極性のパルスG1(第1のパルス)、パルスG2(第2のパルス)およびパルスG3(第3のパルス)がそれぞれ生成される。
なお、内燃機関のクランク軸の上死点(TDC)は、例えば、パルスG3に対応するクランク位置と、パルスG1に対応するクランク位置との間に位置している。
図2(a)に示すように、リラクタ22a,22b,22cは、周方向に沿って不等間隔に設けられている。より詳しくは、リラクタ22aとリラクタ22bとの間の周方向間隔L1(第1の周方向間隔)は、リラクタ22bとリラクタ22cとの間の周方向間隔L2(第2の周方向間隔)よりも小さい。そして、周方向間隔L2は、リラクタ22cとリラクタ22aとの間の周方向間隔L3(第3の周方向間隔)よりも小さい。ここで、リラクタ間の周方向間隔は、各リラクタの前端部同士間の距離である。例えば、周方向間隔L1は、リラクタ22aの前端部と、リラクタ22bの前端部との間の距離である。なお、リラクタ間の周方向間隔は、各リラクタの後端部同士間の距離で定義することも可能であるが、本実施形態のパルス検出部2は正極性のパルスを検出するように構成されているため、前端部同士間の距離で定義している。
本実施形態では、周方向間隔L1と、周方向間隔L2と、周方向間隔L3との間の比は、1:4:19である。中心角度に換算すれば、リラクタ22aとリラクタ22b間の角度が15°、リラクタ22bとリラクタ22c間の角度が60°、リラクタ22cとリラクタ22a間の角度が285°である。
イグニッションコイル27は、一次側コイル27aおよび二次側コイル27bを有する。一次側コイル27aの一端および二次側コイル27bの一端はいずれも、点火装置1のダイオードD1のカソードに接続されている。一次側コイル27aの他端は点火装置1のトランジスタTR1のコレクタに接続されている。二次側コイル27bの他端は点火プラグ28に接続されている。
点火プラグ28は、対向する一対の電極を有し、二次側コイル27bの他端と接地との間に接続されている。この点火プラグ28は、二次側コイル27bに発生する高電圧により電極間の間隙に火花放電を発生して、内燃機関の燃料室内の可燃混合ガスを点火させる。
次に、点火装置1の構成について詳しく説明する。
点火装置1は、図1に示すように、ダイオードD1と、コンデンサC1と、トランジスタTR1と、パルス検出部2と、制御部3と、内部電源回路4と、を有している。
ダイオードD1は、アノードにバッテリ24の電圧がスイッチ25を介して供給される。コンデンサC1は、ダイオードD1のカソードと接地との間に接続されている。ダイオードD1とコンデンサC1は、点火装置1への入力電圧を平滑化する平滑回路として機能する。
トランジスタTR1は、コレクタがイグニッションコイル27の一次側コイル27aに接続され、エミッタが接地され、ベースが制御部3に接続されている。このトランジスタTR1は、制御部3から出力される制御信号によりオンまたはオフに制御される。
パルス検出部2は、ピックアップコイル26に接続されており、ピックアップコイル26が出力したパルスを受信する。パルス検出部2は、リラクタ22a,22b,22cにそれぞれ対応する同じ極性のパルスG1、パルスG2、パルスG3を検出する。
本実施形態では、図4に示すように、パルス検出部2は、リラクタ22aの前端部に対応する正極性のパルスG1、リラクタ22bの前端部に対応する正極性のパルスG2、およびリラクタ22cの前端部に対応する正極性のパルスG3を検出する。なお、各リラクタ22a,22b,22cの後端部に対応する負極性のパルスを検出するようにパルス検出部2を構成してもよい。
制御部3は、パルス検出部2により検出されたパルスG1〜G3に基づいて内燃機関の点火制御を行う。より詳しくは、制御部3は、パルスG1〜G3に基づいてトランジスタTR1をオンまたはオフすることにより点火制御を行う。なお、制御部3は、例えばマイクロプロセッサにより構成される。
内部電源回路4は、入力した直流電圧を制御部3の動作電圧に調節して出力する。
次に、制御部3の構成について詳しく説明する。
制御部3は、図3に示すように、パルス間隔算出部31および判定部32を有している。
パルス間隔算出部31は、パルス検出部2により検出されたパルスG1,G2,G3間の時間を算出する。より詳しくは、パルス間隔算出部31は、パルスG2を検出した場合はパルスG1とパルスG2との間の時間T1(第1の時間)を算出し、パルスG3を検出した場合はパルスG2とパルスG3との間の時間T2(第2の時間)を算出し、パルスG1を検出した場合はパルスG3とパルスG1との間の時間T3(第3の時間)を算出するように構成されている。本実施形態では、パルス検出部2は各リラクタの前端部に対応する正極性のパルスを検出するように構成されているため、パルス間隔算出部31は、図4に示すように、検出ポイントA−A間の時間を算出する。
判定部32は、パルス間隔算出部31により算出された時間T1、時間T2および時間T3がリラクタ22a,22b,22cの設置位置に基づく大小関係を満たす場合に、内燃機関が正常であると判定し、この大小関係を満たさない場合に内燃機関が異常であると判定する。本実施形態では、前述のように、周方向間隔L1,L2,L3との間に、L1<L2<L3の関係がある。このため、判定部32で用いる大小関係は、下記の式(1)の関係となる。
T1 < T2 < T3 ・・・・(1)
判定部32は、パルス検出部31によりパルスG1、パルスG2またはパルスG3が検出されるたびに、時間T1、時間T2および時間T3が大小関係を満たすかどうかを判定する。これにより、内燃機関の異常を速やかに把握することができる。
なお、判定部32が用いる大小関係は、式(1)に限られない。例えば、リラクタの周方向間隔L1,L2,L3との間の関係がL2<L1<L3の場合は、判定部32で用いる大小関係はT2<T1<T3となる。このように、リラクタの周方向間隔L1,L2,L3の大小関係に応じて判定部32で用いる大小関係が定まる。
本実施形態に係る点火装置1の制御方法は、パルス間隔算出部31が、パルスG2を検出した場合は時間T1を算出し、パルスG3を検出した場合は時間T2を算出し、パルスG1を検出した場合は時間T3を算出するステップと、判定部32が、前ステップで算出された時間T1、時間T2および時間T3がリラクタ22a,22b,22cの設置位置に基づく大小関係を満たす場合に内燃機関が正常であると判定し、当該大小関係を満たさない場合に内燃機関が異常であると判定するステップとを備える。
上記のように、本実施形態では、パルス間隔算出部31により算出されたパルス間の時間T1,T2,T3をそのまま大小比較することにより、内燃機関が正常であるか否かの判定を行う。このため、従来のようにパルス間の時間を所定数倍する等の演算処理や、内燃機関の回転数に応じて異なる判定条件式を使い分ける必要がなくなる。よって、本実施形態によれば、従来よりも少ない演算回数で内燃機関が正常である否かを判定することができる。その結果、制御部3として安価なマイクロプロセッサを用いることが可能になり、点火装置の低コスト化を図ることができる。
なお、判定部32により内燃機関が異常であると判定された場合、制御部3は内燃機関を点火しないようにしてもよい。すなわち、制御部3は、判定部32により内燃機関が異常であると判定された場合、トランジスタTR1に点火信号(オフ信号)を出力しないようにしてもよい。これにより、異常時に内燃機関を速やかに停止させることができる。
また、好ましくは、交流発電機21において、周方向間隔L2は周方向間隔L1の3倍以上であり、かつ周方向間隔L3は周方向間隔L2の3倍以上である。これにより、内燃機関の回転数変動が発生した場合でも、パルス間の時間T1,T2,T3間の大小関係が保持されるため、判定部32は内燃機関の状態を正しく判定することができる。より好ましくは、周方向間隔L2は周方向間隔L1の4倍以上であり、かつ周方向間隔L3は周方向間隔L2の4倍以上である。これにより、判定部32はより正しく内燃機関の状態を判定することができる。
ここで、制御部3による点火制御処理について説明する。
制御部3は、各パルス間(すなわち、パルスG1−G2間,パルスG2−G3間,パルスG3−G1間)において、以下のように点火制御に係る処理を割り当てる。すなわち、制御部3は、パルスG1が検出されてからパルスG2が検出されるまでに(すなわち、パルスG1−G2間)、パルスG1が前回検出されてから今回検出されるまでの時間(すなわち、回転子22の回転周期)に基づいて、内燃機関の第1回転数(r/min)を算出する。具体的には、制御部3は、1/T×60(T:回転子22の回転周期)(r/min)を計算して第1回転数を得る。制御部3は、パルスG2が検出されてからパルスG3が検出されるまでに(すなわち、パルスG2−G3間)、第1回転数に基づいて内燃機関の点火タイミングを算出する。具体的には、制御部3は、固定点火の位置(パルスG3の位置)からどれだけ点火を早めるかのタイミング調整を行う。制御部3は、パルスG3が検出されてからパルスG1が検出されるまでに(すなわち、パルスG3−G1間)、パルスG3が前回検出されてから今回検出されるまでの時間(すなわち、回転子22の回転周期)に基づいて内燃機関の第2回転数(r/min)を算出し、この第2回転数に基づいて通電タイミングを算出する。
上記のように、各パルス間の時間に、点火制御に係る処理を分割し割り当てることで制御部3はマルチタスク処理を行う必要がなくなり、制御部3としてより廉価なマイクロプロセッサを使用することができる。
上記の記載に基づいて、当業者であれば、本発明の追加の効果や種々の変形を想到できるかもしれないが、本発明の態様は、上述した個々の実施形態に限定されるものではない。異なる実施形態にわたる構成要素を適宜組み合わせてもよい。特許請求の範囲に規定された内容及びその均等物から導き出される本発明の概念的な思想と趣旨を逸脱しない範囲で種々の追加、変更及び部分的削除が可能である。
1 点火装置
2 パルス検出部
3 制御部(CPU)
4 内部電源回路
21 交流発電機(ACG)
22 回転子
22a,22b,22c リラクタ
23 電源装置
24 バッテリ
25 スイッチ
26 ピックアップコイル
27 イグニッションコイル
27a 一次側コイル
27b 二次側コイル
28 点火プラグ
31 パルス間隔算出部
32 判定部
A,B 検出ポイント
C1 コンデンサ
D1 ダイオード
Ea (リラクタの)前端部
Eb (リラクタの)後端部
G1,G2,G3 パルス
L1,L2,L3 周方向間隔
TR1 トランジスタ

Claims (8)

  1. 内燃機関を点火する点火装置であって、
    前記内燃機関により駆動されて発電する交流発電機の回転子の外周に周方向に沿って不等間隔に設けられた第1のリラクタ、第2のリラクタおよび第3のリラクタにそれぞれ対応する、同じ極性の第1のパルス、第2のパルスおよび第3のパルスを検出するパルス検出部と、
    前記パルス検出部により検出された前記第1〜第3のパルスに基づいて前記内燃機関の点火制御を行う制御部と、を備え、
    前記第1のリラクタ、前記第2のリラクタおよび前記第3のリラクタは、前記第1のリラクタ、前記第2のリラクタおよび前記第3のリラクタの順に前記回転子の回転方向に沿って配置され、前記第1のリラクタと前記第2のリラクタとの間の第1の周方向間隔は、前記第2のリラクタと前記第3のリラクタとの間の第2の周方向間隔よりも小さく、前記第2の周方向間隔は、前記第3のリラクタと前記第1のリラクタとの間の第3の周方向間隔よりも小さく、
    前記制御部は、
    前記第2のパルスを検出した場合は前記第1のパルスと前記第2のパルスとの間の第1の時間を算出し、前記第3のパルスを検出した場合は前記第2のパルスと前記第3のパルスとの間の第2の時間を算出し、前記第1のパルスを検出した場合は前記第3のパルスと前記第1のパルスとの間の第3の時間を算出するパルス間隔算出部と、
    前記パルス間隔算出部により算出された前記第1の時間、前記第2の時間および前記第3の時間が式(1)の大小関係を満たす場合に、前記内燃機関が正常であると判定し、前記大小関係を満たさない場合に、前記内燃機関が異常であると判定する判定部と、を有することを特徴とする点火装置。
    T1 < T2 < T3 ・・・・(1)
    ここで、T1は前記第1の時間、T2は前記第2の時間、T3は前記第3の時間である。
  2. 前記判定部により前記内燃機関が異常であると判定された場合、前記制御部は前記内燃機関を点火しないことを特徴とする請求項1に記載の点火装置。
  3. 前記判定部は、前記パルス検出部により前記第1のパルス、前記第2のパルスまたは前記第3のパルスが検出されるたびに、前記第1の時間、前記第2の時間および前記第3の時間が前記大小関係を満たすかどうかを判定することを特徴とする請求項1または2に記載の点火装置。
  4. 前記制御部は、
    前記第1のパルスが検出されてから前記第2のパルスが検出されるまでに、前記第1のパルスが前回検出されてから今回検出されるまでの時間に基づいて前記内燃機関の第1回転数を算出し、
    前記第2のパルスが検出されてから前記第3のパルスが検出されるまでに、前記第1回転数に基づいて前記内燃機関の点火タイミングを算出し、前記点火タイミングは、イグニッションコイルの一次側コイルに流れる電流を制御するトランジスタをオフにするタイミングであり、
    前記第3のパルスが検出されてから前記第1のパルスが検出されるまでに、前記第3のパルスが前回検出されてから今回検出されるまでの時間に基づいて前記内燃機関の第2回転数を算出し、前記第2回転数に基づいて通電タイミングを算出し、前記通電タイミングは前記トランジスタをオンにするタイミングであることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の点火装置。
  5. 内燃機関により駆動されて発電する交流発電機の回転子の外周に周方向に沿って不等間隔に設けられた第1のリラクタ、第2のリラクタおよび第3のリラクタにそれぞれ対応する、同じ極性の第1のパルス、第2のパルスおよび第3のパルスを検出するパルス検出部と、前記パルス検出部により検出された前記第1〜第3のパルスに基づいて前記内燃機関の点火制御を行う制御部とを備え、前記第1のリラクタと前記第2のリラクタとの間の第1の周方向間隔は、前記第2のリラクタと前記第3のリラクタとの間の第2の周方向間隔よりも小さく、かつ、前記第2の周方向間隔は、前記第3のリラクタと前記第1のリラクタとの間の第3の周方向間隔よりも小さい、点火装置の制御方法であって、
    前記第2のパルスを検出した場合は前記第1のパルスと前記第2のパルスとの間の第1の時間を算出し、前記第3のパルスを検出した場合は前記第2のパルスと前記第3のパルスとの間の第2の時間を算出し、前記第1のパルスを検出した場合は前記第3のパルスと前記第1のパルスとの間の第3の時間を算出するステップと、
    算出された前記第1の時間、前記第2の時間および前記第3の時間が、式(1)の大小関係を満たす場合に前記内燃機関が正常であると判定し、前記大小関係を満たさない場合に前記内燃機関が異常であると判定するステップと、を備えることを特徴とする点火装置の制御方法。
    T1 < T2 < T3 ・・・・(1)
    ここで、T1は前記第1の時間、T2は前記第2の時間、T3は前記第3の時間である。
  6. 回転子と、前記回転子の外周に周方向に沿って不等間隔に設けられた第1のリラクタ、第2のリラクタおよび第3のリラクタとを有し、内燃機関により駆動されて発電する交流発電機と、
    前記内燃機関を点火する点火装置と、を備える内燃機関駆動システムであって、
    前記第1のリラクタ、前記第2のリラクタおよび前記第3のリラクタは、前記第1のリラクタ、前記第2のリラクタおよび前記第3のリラクタの順に前記回転子の回転方向に沿って配置され、前記第1のリラクタと前記第2のリラクタとの間の第1の周方向間隔は、前記第2のリラクタと前記第3のリラクタとの間の第2の周方向間隔よりも小さく、前記第2の周方向間隔は、前記第3のリラクタと前記第1のリラクタとの間の第3の周方向間隔よりも小さく、
    前記点火装置は、
    前記第1〜第3のリラクタにそれぞれ対応する、同じ極性の第1〜第3のパルスを検出するパルス検出部と、
    前記パルス検出部により検出された前記第1〜第3のパルスに基づいて前記内燃機関の点火制御を行う制御部と、を有し、
    前記制御部は、
    前記第2のパルスを検出した場合は前記第1のパルスと前記第2のパルスとの間の第1の時間を算出し、前記第3のパルスを検出した場合は前記第2のパルスと前記第3のパルスとの間の第2の時間を算出し、前記第1のパルスを検出した場合は前記第3のパルスと前記第1のパルスとの間の第3の時間を算出するパルス間隔算出部と、
    前記パルス間隔算出部により算出された前記第1の時間、前記第2の時間および前記第3の時間が式(1)の大小関係を満たす場合に、前記内燃機関が正常であると判定し、前記大小関係を満たさない場合に、前記内燃機関が異常であると判定する判定部と、を有することを特徴とする内燃機関駆動システム。
    T1 < T2 < T3 ・・・・(1)
    ここで、T1は前記第1の時間、T2は前記第2の時間、T3は前記第3の時間である。
  7. 前記第2の周方向間隔は前記第1の周方向間隔の3倍以上であり、前記第3の周方向間隔は前記第2の周方向間隔の3倍以上であることを特徴とする請求項6に記載の内燃機関駆動システム。
  8. 前記第1の周方向間隔と、前記第2の周方向間隔と、前記第3の周方向間隔との間の比は、1:4:19であることを特徴とする請求項6または7に記載の内燃機関駆動システム。
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