JP6593206B2 - 絶縁電線及びケーブル並びにモールド成形体 - Google Patents

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Description

本発明は、絶縁電線及びケーブル並びにモールド成形体に関するものである。
電線やケーブルにセンサーなどの機器部品や電極端子を接続する場合、その接続部及びその周囲をモールド樹脂によって被覆し、保護することが一般的に実施されている。
これらのセンサーなどの機器部品は、高い信頼性が要求される自動車、ロボット、電子機器等に使用されるため、モールド樹脂成形体と電線やケーブルとの間の気密性は極めて重要な特性の一つである。このため、接着性に優れる、モールド材と電線・ケーブル被覆材の組合せを使用することが重要である(特許文献1及び2参照)。
このような用途において、モールド材としては、ポリアミド樹脂、ポリウレタン樹脂などが主に使用される。
一方、電線やケーブルにおいては、益々高い耐熱性を要求されている。特に耐熱性の優れる電線・ケーブルとしては、含フッ素エラストマー組成物を被覆した電線が用いられている(特許文献3参照)。
特開2012−28123号公報 特開2014−141650号公報 特開平6−76643号公報
しかし、含フッ素エラストマー組成物とポリアミド樹脂やポリウレタン樹脂のようなモールド材料間は接着性が乏しいため、目的の気密性の確保が困難である。特に、架橋した含フッ素エラストマー組成物においては、モールド成形時の熱による材料の相互の拡散によるアンカー効果等による接着性発現の効果も期待できないため、目的の気密性が得られない。
上記問題の対策として、従来は熱収縮チューブを電線・ケーブルとモールド材間に設置することで気密性を得てきたが、その反面、部品点数が多くなるため、モールド成形体の小型化やコストの低減には限界があった。
従って、本発明の目的は、含フッ素エラストマー組成物を使用していながら、モールド材との接着性に優れた絶縁電線及びケーブル並びに当該絶縁電線及びケーブルを使用したモールド成形体を提供することにある。
本発明は、上記目的を達成するために、下記の絶縁電線及びケーブル並びにモールド成形体を提供する。
[1]含フッ素エラストマー組成物からなる最外層を備え、前記最外層は、表面のC=O結合とC−C結合の比(C=O/C−C)が0.5以上である絶縁電線。
[2]前記含フッ素エラストマー組成物は、ベースポリマーとしてテトラフルオロエチレン・プロピレン共重合体を含有する前記[1]に記載の絶縁電線。
[3]前記含フッ素エラストマー組成物は、ベースポリマー100質量部に対して無機充填剤として炭酸カルシウムを5質量部以上60質量部以下含有しており、かつ架橋されている前記[1]に記載の絶縁電線。
[4]前記最外層は、大気圧プラズマ処理をされている前記[1]〜[3]のいずれか1つに記載の絶縁電線。
[5]前記[1]〜[4]のいずれか1つに記載の絶縁電線と、前記絶縁電線の外周に設けられたモールド材とを備えたモールド成形体。
[6]含フッ素エラストマー組成物からなる最外層を備え、前記最外層は、表面のC=O結合とC−C結合の比(C=O/C−C)が0.5以上であるケーブル。
[7]前記含フッ素エラストマー組成物は、ベースポリマーとしてテトラフルオロエチレン・プロピレン共重合体を含有する前記[6]に記載のケーブル。
[8]前記含フッ素エラストマー組成物は、ベースポリマー100質量部に対して無機充填剤として炭酸カルシウムを5質量部以上60質量部以下含有しており、かつ架橋されている前記[6]に記載のケーブル。
[9]前記最外層は、大気圧プラズマ処理をされている前記[6]〜[8]のいずれか1つに記載のケーブル。
[10]前記[6]〜[9]のいずれか1つに記載のケーブルと、前記ケーブルの外周に設けられたモールド材とを備えたモールド成形体。
本発明によれば、含フッ素エラストマー組成物を使用していながら、モールド材との接着性に優れた絶縁電線及びケーブル並びに当該絶縁電線及びケーブルを使用したモールド成形体を提供することができる。
本発明の実施の形態に係る絶縁電線の一例を示す横断面図である。 本発明の実施の形態に係るケーブルの一例を示す横断面図である。 本発明の実施の形態に係るモールド成形体の一例(図1の絶縁電線を使用)を示す横断面図である。 本発明の実施の形態に係るモールド成形体の別の一例(図2のケーブルを使用)を示す横断面図である。 実施例及び比較例のモールド成形体における絶縁電線とモールド材の間の気密性を試験する試験装置の概略を示す図である。
〔絶縁電線〕
本発明の実施の形態に係る絶縁電線は、含フッ素エラストマー組成物からなる最外層を備え、前記最外層は、表面のC=O結合(以下、カルボニル基ともいう)とC−C結合の比(C=O/C−C)が0.5以上である。
以下、本発明の一実施形態を図面に基づいて詳述する。
図1は、本発明の実施の形態に係る絶縁電線の一例を示す横断面図である。
図1に示される本発明の実施の形態に係る絶縁電線10は、導体1と、導体1の外周に被覆された、含フッ素エラストマー組成物からなる最外層としての絶縁層2とを備える。
導体1の材質には既知のものが使用でき、銅、軟銅、銀、アルミニウムなどが挙げられる。また、これらの表面には錫めっき、ニッケルめっき、銀めっき、金めっきなどが施されていてもよい。導体1は、図1のように1本である場合に限られず、複数本の素線を撚合せたものであってもよい。
最外層としての絶縁層2を構成する含フッ素エラストマー組成物は、ベースポリマーとして、テトラフルオロエチレン・プロピレン共重合体を含有することが好ましく、さらに、エチレン・テトラフルオロエチレン共重合体を含有することがより好ましい。これら以外のベースポリマーを適宜含有しても構わない。
(テトラフルオロエチレン・プロピレン共重合体)
テトラフルオロエチレン・プロピレン共重合体は、大気圧プラズマによる改質効果が大きく、各種モールド材に対して接着性を付与する。テトラフルオロエチレン・プロピレン共重合体は、ポリマー主鎖に二重結合を含有するもの、含有しないもののどちらでも構わない。テトラフルオロエチレン・プロピレン共重合体は、2種類以上を使用してもよい。
テトラフルオロエチレン・プロピレン共重合体は、主成分であるテトラフルオロエチレン及びプロピレンと共重合可能な成分を更に共重合させたものであってもよい。例えば、イソブチレン、アクリル酸、クロロエチルビニルエーテル等が挙げられるが、これらに限られない。
本実施の形態で用いるテトラフルオロエチレン・プロピレン共重合体は、加工性の観点から100℃におけるムーニー粘度が200ML以下であることが好ましく、更には100ML以下であることがより好ましい。
(エチレン・テトラフルオロエチレン共重合体)
エチレン・テトラフルオロエチレン共重合体は、大気圧プラズマによる改質効果は、テトラフルオロエチレン・プロピレン共重合体と比較すると低いものの、強靭性(引張強度等)といったテトラフルオロエチレン・プロピレン共重合体が劣る特性の補完として用いる。エチレン・テトラフルオロエチレン共重合体は、2種類以上を使用してもよい。
エチレン・テトラフルオロエチレン共重合体は、押出時の自己発熱抑制と、発泡抑制の観点から、メルトフローレート(297℃、49N)が10(g/10min)以上であることが好ましく、融点が240℃以下であることが好ましい。
エチレン・テトラフルオロエチレン共重合体は、主成分であるエチレン、テトラフルオロエチレン以外の第3成分を含んだものでも構わない。第3成分としては、例えば、フルオロオレフィンが挙げられるが、これに限らない。
テトラフルオロエチレン・プロピレン共重合体とエチレン・テトラフルオロエチレン共重合体の配合質量比(テトラフルオロエチレン・プロピレン共重合体:エチレン・テトラフルオロエチレン共重合体)は、好ましくは100:0〜60:40であり、より好ましくは95:5〜65:35であり、更に好ましくは90:10〜70:30の範囲である。エチレン・テトラフルオロエチレン共重合体の量が多すぎる場合、接着性が不十分となりやすく、目標の気密性が得られにくくなる。
(無機充填剤)
上記含フッ素エラストマー組成物は、無機充填剤として、炭酸カルシウム、タルク、シリカ、クレー、ハイドロタルサイト、水酸化マグネシウム、水酸化アルミニウムなどを含有していることが好ましく、中でも炭酸カルシウム、シリカが好ましい。詳細な原因は不明であるが、炭酸カルシウム、シリカ以外の充填剤は耐熱性が劣る傾向にある。
本発明の実施形態に用いる無機充填剤の粒径は、レーザー回折式粒子径分布測定装置により測定した平均粒径が0.1〜10μmの範囲であることが好ましい。平均粒径が0.1μmより小さい場合、耐熱性が不十分になる場合があり、10μmよりも大きい場合、引張強度が不十分である場合がある。
本発明の実施形態に用いる無機充填剤の充填量は、上記ベースポリマー100質量部に対して、5質量部以上60質量部以下であることが好ましく、10質量部以上40質量部以下であることがより好ましく、10質量部以上30質量部以下であることが更に好ましい。5質量部より少ない場合、押出時の外観が荒れる場合がある。60質量部より多い場合、耐熱性が不十分である場合がある。
(その他の添加剤)
上記含フッ素エラストマー組成物は、上記無機充填剤に加え、本発明の目的を達成する範囲で、適宜、架橋剤、架橋助剤、充填剤、安定剤、酸化防止剤、滑剤、難燃剤、可塑剤等を添加してもよい。
本発明の実施形態において絶縁層2を構成する上記の含フッ素エラストマー組成物は架橋されていることが好ましい。架橋方式としては電子線照射架橋が好適である。
本発明の実施形態において、最外層としての絶縁層2は、表面のC=O結合とC−C結合の比(C=O/C−C)が0.5以上であり、好ましくは0.6以上であり、より好ましくは0.8以上であり、更に好ましくは1.0以上である。
表面のC=O結合とC−C結合の比(C=O/C−C)を上記の範囲に調整する方法としては、例えば、絶縁層2を大気圧プラズマ処理する方法がある。この際、テトラフルオロエチレン・プロピレン共重合体とエチレン・テトラフルオロエチレン共重合体の配合質量比が前述の範囲であることが好ましい。
大気圧プラズマ処理の処理条件としては、例えば、大気圧プラズマジェット装置(例えば日本プラズマトリート(株)製の市販装置)を用い、処理スピード0.1〜5m/minノズル孔から絶縁電線までの距離を3〜7mmとして実施する。大気圧プラズマを発生させるガスの種類としては、窒素、乾燥空気などを適用することができる。また、ノズル孔から絶縁電線までの距離が7mmを超えて離れると、気密性が不十分となるおそれがある。
表面のC=O結合とC−C結合の比(C=O/C−C)を上記の範囲に調整するその他の方法としては、例えば、上記ベースポリマーとマレイン酸変性ポリマー又はエポキシ変性ポリマー(C=O基を有した変性官能基を持つポリマー)とのブレンド、具体的には、上記ベースポリマーとマレイン酸変性エチレン・プロピレン・ジエンゴム(EPDM)又はエチレン・グリシジルメタクリレート(EGMA)とのブレンドを用いる方法、アクリル酸等をポリマ側鎖に反応させてグラフトする方法等が挙げられる。
本実施の形態においては、絶縁層2を単層で構成してもよく、また、多層構造とすることもできる。さらに必要に応じて、セパレータ、編組等を施しても良い。
〔ケーブル〕
本発明の実施の形態に係るケーブルは、含フッ素エラストマー組成物からなる最外層を備え、前記最外層は、表面のC=O結合とC−C結合の比(C=O/C−C)が0.5以上である。
以下、本発明の一実施形態を図面に基づいて詳述する。
図2は、本発明の実施の形態に係るケーブルの一例を示す横断面図である。
図2に示される本発明の実施の形態に係るケーブル20は、導体1に絶縁層2を被覆した絶縁電線10を2本撚り合わせた二芯撚り線と、その外周に押出被覆された、含フッ素エラストマー組成物からなる最外層としてのシース3とを備える。絶縁電線10は、単芯でもよく、二芯以外の多芯撚り線であってもよい。また、ここでは、本発明の実施の形態に係る絶縁電線10を使用したが、その他の絶縁電線を使用しても構わない。
シース3は、前述の含フッ素エラストマー組成物から構成されていることが好ましい。
本発明の実施形態においてシース3を構成する上記の含フッ素エラストマー組成物は架橋されていることが好ましい。架橋方式としては電子線照射架橋が好適である。
本発明の実施形態において、最外層としてのシース3は、表面のC=O結合とC−C結合の比(C=O/C−C)が0.5以上であり、好ましくは0.6以上であり、より好ましくは0.8以上であり、更に好ましくは1.0以上である。
表面のC=O結合とC−C結合の比(C=O/C−C)を上記の範囲に調整する方法としては、例えば、シース3を大気圧プラズマ処理する方法がある。この際、テトラフルオロエチレン・プロピレン共重合体とエチレン・テトラフルオロエチレン共重合体の配合質量比が前述の範囲であることが好ましい。その他の方法としては、前述の方法が挙げられる。
本実施の形態においては、シース3を単層で構成してもよく、また、多層構造とすることもできる。さらに、必要に応じて、セパレータ、編組、金属箔によるシールドテープ等を施しても良い。
〔モールド成形体〕
次に、本発明の実施の形態に係るモールド成形体について説明する。
図3は、本発明の実施の形態に係るモールド成形体の一例(図1の絶縁電線を使用)を示す横断面図であり、図4は、本発明の実施の形態に係るモールド成形体の別の一例(図2のケーブルを使用)を示す横断面図である。
本発明の実施の形態に係るモールド成形体100は、本発明の実施の形態に係る上記の絶縁電線10と、絶縁電線10の外周に設けられたモールド材4とを備える。
また、本発明の実施の形態に係るモールド成形体200は、本発明の実施の形態に係る上記のケーブル20と、ケーブル20の外周に設けられたモールド材4とを備える。
モールド材4としては、例えば、ポリアミド樹脂やポリウレタン樹脂などを使用できる。
絶縁電線10及びケーブル20の外周へモールド材4を設ける方法は特に限定されるものではなく、例えば、融着させることで設けることができる。
以下に、本発明を実施例に基づいて更に詳しく説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
〔コンパウンドの作製〕
配合内容は表1に記載される通りである。含フッ素エラストマー組成物は以下のように作製した。160℃に保持したニーダに各配合剤を投入し、その後250℃まで昇温しながら溶融混練後、短軸押出機に投入し、ストランド状に押出し、ペレタイザーを通し、ペレット状に成型した。
〔絶縁電線の製造〕
断面積0.5mmの銅導体に、シリンダー径80mmの押出機を用い、外径1.7mmになるように含フッ素エラストマー組成物を押出被覆した。その際の押出機の設定温度は、シリンダー、ヘッド、ダイともに240℃と設定した。押出後の電線は15kGyの電子線を照射し架橋して、各実施例/比較例の架橋電線を作製した。
〔大気圧プラズマ処理〕
大気圧プラズマジェット装置(日本プラズマトリート(株)製)を用い、絶縁電線にプラズマ処理を実施した。ノズル孔は直径20mmとし、照射幅は20mmとした。走査速度(m/min)、ノズル孔から絶縁電線までの距離、ガス種については、表2に記載される通りである。
〔モールド成形体の製造〕
上述の絶縁電線に図3に示すように、電線周囲をガラスフィラー入りポリアミド樹脂(デュポン製、Zytel FE5382)で射出成形によりモールドした。また、プラズマ処理した絶縁電線はプラズマ処理した部位をモールドした。
〔評価〕
1.気密性評価
(実験方法)
図5に示すようにサンプルをモールド材4が水槽41の水42に浸るようにした状態で、電線10の端末に空気供給機43から50kPaで圧縮空気を30秒間送り込んだ。その間にモールド材4と電線10の間から気泡44がでないものを合格とした。
(評価方法)
サンプルについて、−40℃×30分、125℃×30分の条件でヒートショック試験を実施し、サイクル数0、500、1000、2000、3000、4000、5000サイクル時における合格率(検体数10)を評価し、2000サイクル以上でも合格率が100%であるサンプルを十分な気密性と判断した。
2.表面分析
製造した絶縁電線の表面状態をX線光電子分光により分析した。分析装置は、島津/KRATOS社製 AXIS-HSを用いた。炭素(C)原子のナロースキャンスペクトルを波形分離し、C=O結合量とC−C結合量の比率(C=O/C−C)を求めた。
Figure 0006593206
Figure 0006593206
本発明が規定する範囲内である実施例1〜6においては、いずれも絶縁電線とモールド材との気密性が合格であった。
比較例1においては、ガス種に不活性ガスであるアルゴン(Ar)ガスを用いたものであり、C−C結合に対するカルボニル基の生成量が十分でないため、気密性が不合格であった。
比較例2においては、大気圧プラズマジェット装置のノズル孔から絶縁電線までの距離が離れすぎていたため、気密性が不合格であった。
比較例3においては、大気圧プラズマ処理を行わなかったためC−C結合に対するカルボニル基の生成量が極めて少なく、気密性が不合格であった。
なお、本発明は、上記実施の形態及び実施例に限定されず種々に変形実施が可能である。
1:導体、2:絶縁層、3:シース、4:モールド材
10:絶縁電線、20:ケーブル
100,200:モールド成形体
41:水槽、42:水、43:空気供給機、44:気泡

Claims (10)

  1. 含フッ素エラストマー組成物からなる最外層を備え、前記最外層は、表面のC=O結合とC−C結合の比(C=O/C−C)が0.5以上である絶縁電線。
  2. 前記含フッ素エラストマー組成物は、ベースポリマーとしてテトラフルオロエチレン・プロピレン共重合体を含有する請求項1に記載の絶縁電線。
  3. 前記含フッ素エラストマー組成物は、ベースポリマー100質量部に対して無機充填剤として炭酸カルシウムを5質量部以上60質量部以下含有しており、かつ架橋されている請求項1に記載の絶縁電線。
  4. 前記最外層は、大気圧プラズマ処理をされている請求項1〜3のいずれか1項に記載の絶縁電線。
  5. 請求項1〜4のいずれか1項に記載の絶縁電線と、前記絶縁電線の外周に設けられたモールド材とを備えたモールド成形体。
  6. 含フッ素エラストマー組成物からなる最外層を備え、前記最外層は、表面のC=O結合とC−C結合の比(C=O/C−C)が0.5以上であるケーブル。
  7. 前記含フッ素エラストマー組成物は、ベースポリマーとしてテトラフルオロエチレン・プロピレン共重合体を含有する請求項6に記載のケーブル。
  8. 前記含フッ素エラストマー組成物は、ベースポリマー100質量部に対して無機充填剤として炭酸カルシウムを5質量部以上60質量部以下含有しており、かつ架橋されている請求項6に記載のケーブル。
  9. 前記最外層は、大気圧プラズマ処理をされている請求項6〜8のいずれか1項に記載のケーブル。
  10. 請求項6〜9のいずれか1項に記載のケーブルと、前記ケーブルの外周に設けられたモールド材とを備えたモールド成形体。
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