JP6592230B2 - 磁石浮上り及び飛散防止部材並びにロータ - Google Patents

磁石浮上り及び飛散防止部材並びにロータ Download PDF

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Description

本発明は、例えば、送風機用電動機のロータの磁石の浮上り及び飛散を防止するための磁石浮上り及び飛散防止部材、並びにロータに関するものである。
高速回転(5000rpm〜50000rpm)する電動機のロータ軸部に直接、羽根車(翼)を取付けた構造の送風機は、増速機が不要となるため、コンパクトで、機械的損失が小さく、従来機よりも高効率となり、必要な動力が小さくなる。しかし、ロータの外周部に円筒状の磁石を固定した構造の高速で回転するロータは、外周部の磁石が遠心力により浮上ったり、飛散するという問題がある。
そこで、上記問題を解決するために、磁石の外周面全体を円筒状の補強材で覆うことで磁石の浮上りと飛散を防止することが一般的に行われている。
この補強材としては、例えば特許文献1に開示されるような、ガラス繊維等を樹脂で含浸して固めた所謂繊維強化樹脂(FRP)製のものがある。
特開2010−200440号公報
ところが、高速回転するロータの磁石の浮上りと飛散を上記FRP製の補強材で防止する場合、ガラス繊維のような引張弾性率の低い繊維では、FRP全体の剛性が低くなるため、遠心力の影響を受け、ひずみや変形が発生してしまう。
さらに、ロータが回転する方向に繊維を配していない場合、FRPは遠心力に対する耐力を得られず、磁石の浮上りと飛散を防ぐことはできない(FRPは繊維が配向していない方向に対する耐力が弱いため。)。
また、FRPは繊維の含有率が比較的低い(繊維の体積含有率が40〜60vol%)ため、仮に引張弾性率の高い繊維を用い、且つロータの回転方向に繊維を配した場合であっても、磁石の浮上りと飛散を防止する効果は十分でない。
即ち、FRPを用いて磁石の浮上りと飛散を防止するためには、a)引張弾性率の高い繊維を用いて、b)ロータが回転する方向に繊維を配し、且つc)FRPの繊維含有率を高くすることが不可欠となる。
本発明は、本発明者等の上述のような知見に基づいて完成したもので、ロータの軽量化を達成し、且つ高速回転時の磁石の浮上りと飛散を防ぐことができる実用性に秀れた炭素繊維強化樹脂製の磁石浮上り及び飛散防止部材並びにロータを提供するものである。
添付図面を参照して本発明の要旨を説明する。
シャフト1と該シャフト1の周りに設けられる分割体を筒状に連設して成る磁石2とを有し5000rpm以上で回転するロータの、前記磁石2の外側に設けられ該磁石2の浮上り及び飛散を防止する筒状の磁石浮上り及び飛散防止部材であって、この磁石浮上り及び飛散防止部材3は、炭素繊維を前記磁石2の外周に巻回積層して成る炭素繊維強化樹脂製のものであり、マトリックス樹脂としてガラス転移温度が150℃以上のものを採用し、前記炭素繊維の巻回角度は前記シャフト1の回転軸に対して85°以上90°未満に設定されており、前記炭素繊維の体積含有率は75vol%以上であることを特徴とする磁石浮上り及び飛散防止部材に係るものである。
また、請求項1記載の磁石浮上り及び飛散防止部材において、前記炭素繊維は引張弾性率が230GPa以上のものであることを特徴とする磁石浮上り及び飛散防止部材に係るものである。
また、請求項2記載の磁石浮上り及び飛散防止部材において、前記炭素繊維は引張弾性率が475GPa以下のものであることを特徴とする磁石浮上り及び飛散防止部材に係るものである。
また、請求項1〜いずれか1項に記載の磁石浮上り及び飛散防止部材において、前記炭素繊維をフィラメントワインディング法により巻回積層して成るものであることを特徴とする磁石浮上り及び飛散防止部材に係るものである。
また、請求項1〜いずれか1項に記載の磁石浮上り及び飛散防止部材において、前記炭素繊維の体積含有率は85vol%以下であることを特徴とする磁石浮上り及び飛散防止部材に係るものである。
また、請求項1〜いずれか1項に記載の磁石浮上り及び飛散防止部材において、前記磁石2は適宜な固定方法によりシャフト1に固定されていることを特徴とする磁石浮上り及び飛散防止部材に係るものである。
また、請求項1〜いずれか1項に記載の磁石浮上り及び飛散防止部材において、前記ロータは50000rpm以下で回転するロータであることを特徴とする磁石浮上り及び飛散防止部材に係るものである。
また、請求項1〜いずれか1項に記載の磁石浮上り及び飛散防止部材において、前記ロータは電動機用または発電機用のロータであることを特徴とする磁石浮上り及び飛散防止部材に係るものである。
また、シャフト1と該シャフト1の周りに設けられた分割体を筒状に連設して成る磁石2とを設けた5000rpm以上で回転するロータであって、このロータは、請求項1〜いずれか1項に記載の磁石浮上り及び飛散防止部材が設けられていることを特徴とするロータに係るものである。
本発明は上述のように構成したから、ロータの軽量化を達成し、且つ高速回転時の磁石の浮上りと飛散を防ぐことができる実用性に秀れた炭素繊維強化樹脂製の磁石浮上り及び飛散防止部材並びにロータとなる。
本実施例の概略説明斜視図である。 本実施例の概略説明側面図である。 本実施例の概略説明断面図である。 本実施例の実施形態の概略説明断面図である。 本実施例の実施形態の概略説明断面図である。 炭素繊維の導入角度を説明する概略説明図である。 実験条件及び実験結果を示す表である。 本実施例のVfと必要張力に対する余裕率との関係を示す図である。
好適と考える本発明の実施形態を、図面に基づいて本発明の作用を示して簡単に説明する。
例えば、送風機用電動機に設けたロータを5000rpm以上で高速回転させる。この際、磁石2の外周方向に沿って配される炭素繊維により遠心力に対する耐力が十分に発揮され、磁石2をシャフト1に強固に固着して磁石2の浮上りと飛散を良好に防止することができる。
また、炭素繊維の体積含有率が75vol%以上と非常に高いため、軽量で且つ高弾性である炭素繊維の特性が強調され、全体の剛性を確保しつつ軽量化を達成できる。
従って、本発明は、軽量であることは勿論、5000rpm以上の高速回転時においても、ひずみや変形が生じることなく、且つ磁石2をシャフト1に強固に固着させることで良好に磁石2の浮上りと飛散を防止でき、高速回転が可能な磁石浮上り及び飛散防止部材3となる。
本発明の具体的な実施例について図面に基づいて説明する。
本実施例は、シャフト1と該シャフト1の周りに設けられた分割体を筒状に連設して成る磁石2とを有して5000rpm以上で回転するロータの該磁石2の外側に設けられ、前記磁石2の浮上りと飛散を防止する筒状の磁石浮上り及び飛散防止部材であって、この磁石浮上り及び飛散防止部材3は、炭素繊維を前記磁石2の外周方向に沿って巻回積層して成る炭素繊維強化樹脂製のものであり、前記炭素繊維の体積含有率は75vol%以上であるものである。
具体的には、シャフト1の磁石2と協働してロータを回転駆動するステータを備えた、5000rpm以上、50000rpm以下で回転する電動機のロータ端部に設けた羽根車で送風を行う送風機のロータに適用した例である。
各部を具体的に説明する。
シャフト1は金属製であり、シャフト1の軸方向中央部には、シャフト1と同芯の金属製で円柱状の下地部材4が固着されている。この下地部材4の外周面には、タイル状の磁石2が、全体としてシャフト1と同芯の円筒状を成すように適宜な固定方法により複数固定されている(図1〜3)。従って、シャフト1と磁石2とは一体に回転する。本実施例においては、磁石2は下地部材4の外周面略全面を覆うように取付けられている。磁石2を下地部材4に固定するための方法としては、接着剤(例えば、エポキシ系)による固定、図4に示すような、ネジ7・ボルトによる固定(図4(a)及び(c)参照)、または電気絶縁テープ8などを周囲に巻回することによる固定(図4(b)参照)などが採用できる。なお、図4(a)は、磁石2の中央部にネジ7を貫通させて下地部材4に固定する例であり、図4(c)は、押え板9を介して、磁石2の分割体の境界部分にネジ7を通して下地部材4に固定する例である。図4(c)においては、ネジ7は隣接する磁石2の角部を夫々面取りして形成したひし形の切欠部10を通すようにしている。
下地部材4及び磁石2については、図1〜3で示した形状の他、様々な形状のものを適宜採用できる。例えば、下地部材4としては、全長の約半分の長さを有する筒状の下地部材4を、シャフト1の軸方向の中央付近で連結したものや、シャフト1と(下地部材4が)一体となったものを採用できる。また、磁石2としては、半円状の磁石2を筒状に連結したものを採用できる。上述した種々の下地部材4、及び磁石2を、適宜組合せたロータの態様を、図5に示す。図5(a)〜(f)は縦断面図、(g)及び(h)は横断面図である。図5(a)は本実施例、(b)は(a)においてシャフト1と下地部材4とを一体とした例、(c)は(a)において下地部材4及び磁石2をシャフト軸方向で2分割した例、(d)は(a)において磁石2をシャフト軸方向で多数分割した例、(e)は(d)において下地部材4とシャフト1とを一体とした例、(f)は(c)において磁石2をシャフト軸方向で更に多数分割した例、(g)は磁石2を上下2分割の半円筒状とした例、(h)は本実施例である。
本実施例は、この磁石2の外周面略全面を覆うように被嵌せしめられている。
具体的には、本実施例は、公知のフィラメントワインディング法を用いて樹脂を含浸した炭素繊維を前記磁石2上に精度良く巻回積層して形成される炭素繊維強化樹脂製であり、シャフト1の軸心に対する繊維の巻回角度が85°以上90°未満(より好ましくは88°以上90°未満)のフープ巻きにより形成されている。
従って、炭素繊維が磁石2の外周方向に沿って(ロータの回転方向に対して略平行に)配されることで、遠心力に対する耐力が十分に発揮されることになる。
また、本実施例の炭素繊維の体積含有率(Vf)は、75vol%以上85vol%以下に設定されている。75vol%未満であると炭素繊維の特性が十分に生かされず耐力が不十分となる。また、85vol%より大きくすると繊維がバラけ易くなり耐力が不十分となる。
ここで、Vfを75vol%以上とするためには、繊維に含浸される樹脂量を、一般的なFRPを成形する場合の約半分の18wt%程度としなければならない。しかし、この樹脂量では、繊維の配向を制御するために必要な樹脂量を確保できず、繊維がバラけ易くなってしまう。
この点、本実施例においては、磁石2の外周に炭素繊維を巻回積層する際には、図6に図示したように、ボビン5から引き出される炭素繊維6の磁石2への導入角度がシャフト1の軸心に対し可及的に90°に近くなるようにボビン5と巻回部位との位置関係を設定することで、糸道を最適化している。また、繊維に加わる張力を、均一化することで最適化している。
これにより、繊維の体積含有率を可及的に高めるために樹脂量を可及的に少なくしても、繊維をバラけさせることなく繊維配向を制御することが可能となる。
また、上述したように、円周上の磁石2に繊維を巻きつけるためには、磁石2の曲面に繊維が追従しなければならない。この追従性は、繊維の伸びが大きいほど良好となる。ここで、基材繊維がガラス繊維の場合、伸びが大きく追従性が高いことから、円周上の磁石2に繊維を良好に巻きつけることができる。一方、炭素繊維は、伸びがガラス繊維の半分以下であり、追従性が低いことから、円周上の磁石2に繊維を良好に巻きつけることが一般的には困難となるが、本実施例においては、上述したように糸道及び繊維に加わる張力を最適化することで、追従性が低い繊維であっても、円周上の磁石2へ良好に巻き付けられるようにしている。
また、本実施例は、母材としてガラス転移温度(Tg)が150℃以上となるような樹脂を採用している。具体的には、主剤としての多官能エポキシ樹脂と酸無水物系硬化剤との混合物から成るものを採用している。従って、高速回転で生じる発熱に対しても剛性を維持できることになり、磁石2の浮上りと飛散防止をより確実に達成できる。
炭素繊維としては、密度が1.76g/cm以上1.88g/cm以下で、引張弾性率が230GPa以上475GPa以下のものを採用する。例えば、東レ株式会社製のT300(密度1.76g/cm、引張弾性率230GPa)や、M50JB(密度1.88g/cm、引張弾性率475GPa)等を採用できる。なお、上述した炭素繊維はPAN系であるが、同等の引張弾性率を有するピッチ系の炭素繊維を用いることも可能である。
一方、ガラス繊維は一般的に、密度が2.54g/cm、引張弾性率が7.0GPaである。これを、引張弾性率と密度とのバランスを示す指標値(引張弾性率/密度)で示すと、7.0/2.54≒2.76となる。これに対して、本実施例の上記炭素繊維の上記指標値は、230/1.76〜475/1.88≒131〜253となる。指標値が高いほど、その繊維が、軽さと引張弾性率のバランスに優れていることを示す。即ち、上記炭素繊維は、軽さと引張弾性率のバランスの点で、ガラス繊維より大幅に優れた繊維であり、ロータに用いられるFRPの繊維基材に適した基材と言える。
上記構成に係る炭素繊維強化樹脂の剛性が高いメカニズムについて説明する。
FRPの弾性率は、(Ef×Vf)+(Em×Vm)という式から算出される。ここで、Efは繊維の引張弾性率、Vfは繊維の体積含有率、Emは樹脂の弾性率、Vmは樹脂の体積含有率のことである。VfがそのFRPにおいて定められると、EfはEmと比べて、3オーダー以上大きいことから、FRPの弾性率は、Ef×Vf(特にEf)の値に大きく依存する。
本実施例で採用する炭素繊維は、例えば引張弾性率が475GPaであり、FRPのVfは75vol%以上である。これより、Ef×Vfの値は、475×0.75で、356.25以上となる。一方、一般的なガラス繊維を用いた場合、ガラス繊維の引張弾性率は7.0GPaであり、(ガラス繊維を用いたFRPの)平均的なVfは55vol%である。これより、Ef×Vfの値は、7.0×0.55=3.85となる。
以上より、上記構成に係る炭素繊維強化樹脂は、ガラス繊維を用いた一般的なFRPと比べて弾性率が大幅に高く、ロータの高速回転部材として非常に優れた部材となる。
本実施例は上述のように構成したから、高速回転する電動機に設けたロータを5000rpm以上で高速回転させる際、磁石2の外周方向に沿って配される炭素繊維により遠心力に対する耐力が十分に発揮され、磁石2をシャフト1に強固に固着して磁石2の浮上りと飛散を良好に防止することができる。
また、炭素繊維の体積含有率が75vol%以上と非常に高いため、軽量で且つ高弾性である炭素繊維の特性が強調され、全体の剛性を確保しつつ軽量化を達成できる。
従って、本実施例は、軽量であることは勿論、5000rpm以上の高速回転時においてもひずみや変形が生じることなく、且つ磁石2をシャフト1に強固に固着させることで良好に磁石2の浮上りと飛散を防止できる、高速回転が可能な磁石浮上り及び飛散防止部材3となる。
本実施例の効果を裏付ける実験例について説明する。
図7は、磁石浮上り及び飛散防止部材3のVf、繊維の引張弾性率、ガラス転移温度を変化させてロータの外観(変形の有無等)を評価した実験条件及び実験結果を示す表である。全てのサンプルはフィラメントワインディング法を用いたフープ巻きにより形成されている。また、比較例3を除くサンプルのマトリックス樹脂は、多官能エポキシ樹脂と酸無水物との混合物とし、比較例3は2官能エポキシ樹脂と酸無水物との混合物としている。
実験結果から、Vfが75%未満の比較例1や、炭素繊維でなくガラス繊維を用いた比較例2や、ガラス転移温度が150℃未満である比較例3では、FRPの破損若しくは磁石の一部の浮上りを生じてしまうことが確認できた。一方、実施例1〜3は変形等が生じず、磁石2をシャフト1に強固に固着しておけることが確認できた。
図8は、本実施例の磁石浮上り及び飛散防止部材3におけるVfと、必要張力に対する余裕率との関係を示したグラフである。必要張力に対する余裕率は、ロータの回転数が5000rpmの場合において、ひずみや変形が生じない下限の、必要張力に対する余裕率を基準(100%)として、その相対値をパーセント表示したものである。同グラフから、必要張力に対する余裕率が100%を上回るために必要なVf、即ち、ロータの回転数が5000rpmの場合において、ひずみや変形を生じないために必要なVfを把握することができる。
ここで、同グラフから、Vfが75.0%以上であれば、必要張力に対する余裕率が100%を上回ることを確認できた。即ち、ロータの回転数が5000rpmの場合、磁石浮上り及び飛散防止部材3のVfが75.0%以上であれば、(本実施例の磁石浮上り及び飛散防止部材3は)ひずみや変形を生じないことを確認できた。ひずみや変形が生じないことで、磁石浮上り及び飛散防止部材3は、磁石2をシャフト1に強固に固着して磁石2の浮上りと飛散を良好に防止することができる。
以上から、本発明の構成によれば、ロータの高速回転時において磁石2の浮上りと飛散を良好に防止できる磁石浮上り及び飛散防止部材3が得られることが確認できた。
本発明に係る磁石浮上り及び飛散防止部材3並びにロータは、高速回転する電動機、発電機等の回転電機はもちろんのこと、これらを使用した送風機、ブロワ、圧縮機、タービン、ポンプ等の産業機器などの用途にも幅広く適用できる。
1 シャフト
2 磁石
3 磁石浮上り及び飛散防止部材

Claims (9)

  1. シャフトと該シャフトの周りに設けられる分割体を筒状に連設して成る磁石とを有し5000rpm以上で回転するロータの、前記磁石の外側に設けられ該磁石の浮上り及び飛散を防止する筒状の磁石浮上り及び飛散防止部材であって、この磁石浮上り及び飛散防止部材は、炭素繊維を前記磁石の外周に巻回積層して成る炭素繊維強化樹脂製のものであり、マトリックス樹脂としてガラス転移温度が150℃以上のものを採用し、前記炭素繊維の巻回角度は前記シャフトの回転軸に対して85°以上90°未満に設定されており、前記炭素繊維の体積含有率は75vol%以上であることを特徴とする磁石浮上り及び飛散防止部材。
  2. 請求項1記載の磁石浮上り及び飛散防止部材において、前記炭素繊維は引張弾性率が230GPa以上のものであることを特徴とする磁石浮上り及び飛散防止部材。
  3. 請求項2記載の磁石浮上り及び飛散防止部材において、前記炭素繊維は引張弾性率が475GPa以下のものであることを特徴とする磁石浮上り及び飛散防止部材。
  4. 請求項1〜いずれか1項に記載の磁石浮上り及び飛散防止部材において、前記炭素繊維をフィラメントワインディング法により巻回積層して成るものであることを特徴とする磁石浮上り及び飛散防止部材。
  5. 請求項1〜いずれか1項に記載の磁石浮上り及び飛散防止部材において、前記炭素繊維の体積含有率は85vol%以下であることを特徴とする磁石浮上り及び飛散防止部材。
  6. 請求項1〜いずれか1項に記載の磁石浮上り及び飛散防止部材において、前記磁石は適宜な固定方法によりシャフトに固定されていることを特徴とする磁石浮上り及び飛散防止部材。
  7. 請求項1〜いずれか1項に記載の磁石浮上り及び飛散防止部材において、前記ロータは50000rpm以下で回転するロータであることを特徴とする磁石浮上り及び飛散防止部材。
  8. 請求項1〜いずれか1項に記載の磁石浮上り及び飛散防止部材において、前記ロータは電動機用または発電機用のロータであることを特徴とする磁石浮上り及び飛散防止部材。
  9. シャフトと該シャフトの周りに設けられた分割体を筒状に連設して成る磁石とを設けた5000rpm以上で回転するロータであって、このロータは、請求項1〜いずれか1項に記載の磁石浮上り及び飛散防止部材が設けられていることを特徴とするロータ。
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