JP7263632B1 - ロータ及び回転電機 - Google Patents

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Abstract

磁石補強管の生産性が高く且つ強度を確保し易いロータを得る。本ロータは、ロータ軸と、ロータ軸の外周に保持された永久磁石と、円筒状に形成されて永久磁石を外周側から覆った磁石補強管(24)とを備えている。磁石補強管(24)は、径方向に積層された複数の層(24A、24B、24C、24D)を備えており、各層(24A、24B、24C、24D)毎に個別に巻回された複数枚の繊維シート(26)を有しており、各繊維シート(26)が樹脂で固められている。

Description

本開示は、ロータ及び回転電機に関する。
特開2005-312250号公報に記載された永久磁石式回転電機の磁石固定方法では、固定手段により回転子シャフトの外表面に永久磁石を固定した後、回転子シャフトとともに永久磁石を円筒状のバインドリングに圧入する。このバインドリングによって永久磁石の外表面全体を覆い且つ永久磁石を締め付けて回転子シャフトに固定する。これにより、高速回転時の遠心力強度に対して十分な永久磁石の固定強度が得られ、永久磁石の破片が飛散するのを防止することができる。
上記のようなバインドリング(磁石補強管)の製造方法としては、コストや生産性の面からシートワインディングによる成形が適している。しかしながら、シートワインディングにより厚みのある磁石補強管を成形する場合、繊維シートの巻き回数が多くなり、繊維シートに皺が発生する可能性が高くなる。繊維シートに皺が発生すると、繊維にたわみが生じ、強度低下を招く恐れがある。
本開示は上記事実を考慮し、磁石補強管の生産性が高く且つ強度を確保し易いロータ及び回転電機を得ることを目的とする。
第1の態様のロータは、ロータ軸と、前記ロータ軸の外周に保持された永久磁石と、円筒状に形成されて前記永久磁石を外周側から覆った磁石補強管と、を備え、前記磁石補強管は、径方向に積層された複数の層を備え、各前記層毎に個別に巻回された複数枚の繊維シートを有し、各前記繊維シートが樹脂で固められている。
第1の態様では、ロータ軸の外周に保持された永久磁石が、円筒状に形成された磁石補強管により外周側から覆われている。磁石補強管は、径方向に積層された複数の層を備えており、各層毎に個別に巻回された複数枚の繊維シートを有しており、各繊維シートが樹脂で固められている。この磁石補強管は、シートワインディングによって製造することができるので、生産性を高めることができる。しかも、上記のように複数枚の繊維シートが各層毎に個別に巻回されるので、各繊維シートの巻き回数が少なくなり、繊維シートに皺が発生する可能性が低くなる。その結果、皺に起因する強度低下が生じ難くなるので、磁石補強管の強度を確保し易くなる。
第2の態様のロータは、第1の態様において、個々の前記繊維シートは、巻始め端部と巻終り端部との周方向の位置が揃っており、前記複数枚の繊維シートは、巻始め端部と巻終り端部との周方向の位置が互いに揃っている。
なお、請求項2に記載の「揃っている」は、周方向の位置が概ね同じであればよく、周方向の位置が完全に一致している必要はない。この点は請求項3においても同様である。
第2の態様では、磁石補強管において、個々の繊維シートは、巻始め端部と巻終り端部との周方向の位置が揃っており、複数枚の繊維シート同士は、巻始め端部と巻終り端部との周方向の位置が互いに揃っている。つまり、複数枚の繊維シートの巻始め端部と巻終り端部との周方向の位置が全て揃っているので、例えばシートワインディングでの生産が容易になる。
第3の態様のロータは、第1の態様において、個々の前記繊維シートは、巻始め端部と巻終り端部との周方向の位置が揃っており、前記複数枚の繊維シート同士は、巻始め端部と巻終り端部との周方向の位置が互いにずれている。
第3の態様では、磁石補強管において、個々の繊維シートは、巻始め端部と巻終り端部との周方向の位置が揃っているが、複数枚の繊維シート同士は、巻始め端部と巻終り端部との周方向の位置が互いにずれている。これにより、繊維シートの不連続部を周方向に分散させることができるので、磁石補強管の強度を一層確保し易くなる。
第4の態様のロータは、第3の態様において、最も内側の前記層が有する前記繊維シートは、他の前記層が有する前記繊維シートよりも巻回数が多く設定されている。
第4の態様では、磁石補強管において最も内側の層は、ロータの回転時に応力が高くなるが、当該最内層の繊維シートは、他の層が有する繊維シートよりも巻回数が多く設定されている。これにより、最内層とそれに隣接する層との間の繊維シートの不連続部を外周側に配置させることができるので、磁石補強管の強度をより一層確保し易くなる。
第5の態様のロータは、第1の態様において、個々の前記繊維シートは、巻始め端部と巻終り端部との周方向の位置がずれており、前記複数枚の繊維シート同士は、巻始め端部の周方向の位置が互いにずれている。
第5の態様では、磁石補強管において、個々の繊維シートは、巻始め端部と巻終り端部との周方向の位置がずれており、複数枚の繊維シート同士は、巻始め端部の周方向の位置が互いにずれている。これにより、繊維シートの不連続部を周方向に分散させることができるので、磁石補強管の強度を一層確保し易くなる。
第6の態様のロータは、第1の態様~第5の態様の何れか1つの態様において、最も内側の前記層は、他の前記層よりも弾性、強度及び繊維含有率が高いプリプレグシートによって構成されている。
第6の態様では、磁石補強管において、ロータ回転時の応力が最も高くなる最内層にのみ弾性、強度及び繊維含有率が高いプリプレグシートが用いられる。これにより、弾性、強度及び繊維含有率が高いプリプレグシートが全ての層に用いられる場合と比較して、磁石補強管の強度を低コストで確保することができる。
第7の態様のロータは、第1の態様~第6の態様の何れか1つの態様において、前記磁石補強管の外周面に螺旋状に巻かれたプリプレグテープからなる層を備えている。
第7の態様では、磁石補強管の外周面に螺旋状に巻かれたプリプレグテープからなる層は、繊維が周方向に連続しており、巻始め端部と巻終り端部とが軸方向にずれて位置する。このプリプレグテープ層により、繊維シートの最外層からの剥離を防止又は抑制することができる。
第8の態様のロータは、第1の態様~第6の態様の何れか1つの態様において、前記磁石補強管の外周面に螺旋状に巻かれたトウプリプレグからなる層を備えている。
第8の態様では、磁石補強管の外周面に螺旋状に巻かれたトウプリプレグからなる層は、繊維が周方向に連続しており、巻始め端部と巻終り端部とが軸方向にずれて位置する。このトウプリプレグ層により、繊維シートの最外層からの剥離を防止又は抑制することができる。
第9の態様の回転電機は、第1の態様~第8の態様の何れか1つの態様のロータと、前記ロータに対して回転磁界を発生させるステータと、を備えている。
第9の態様では、ステータが発生させる回転磁界により、ロータが回転する。このロータは、第1の態様~第8の態様の何れか1つの態様のものであるため、前述した効果が得られる。
以上説明したように、本開示に係るロータ及び回転電機では、磁石補強管の生産性が高く且つ強度を確保し易い。
第1実施形態に係る回転電機の主要部の構成を示す断面図である。 第1実施形態に係るロータの構成を示す断面図であり、図1のF2-F2線に沿った切断面に対応する図である。 第1実施形態に係るロータが備える磁石補強管の構成を模式的に示す断面図である。 第2実施形態に係るロータが備える磁石補強管の構成を模式的に示す断面図である。 第3実施形態に係るロータが備える磁石補強管の構成を模式的に示す断面図である。 第4実施形態に係るロータが備える磁石補強管の構成を模式的に示す断面図である。 第5実施形態に係るロータの構成を示す側面図である。 第6実施形態に係るロータが備える磁石補強管の構成を模式的に示す断面図である。
<第1の実施形態>
以下、図1~図3を参照して本開示の第1実施形態に係る回転電機10について説明する。図1に示されるように、本実施形態に係る回転電機10は、ロータ12の外周に永久磁石20が保持された表面磁石型(Surface Permanent Magnetic;SPM)モータである。この回転電機10は、ロータ12と、ロータ12に対して回転磁界を発生させるステータ14と、ロータ12及びステータ14を収容するケース16とを備えている。なお図1では、ステータ14を概略的に記載している。
図1及び図2に示されるように、ロータ12は、ロータ軸18と、ロータ軸18の外周に保持された複数の永久磁石20と、複数の永久磁石20を外周側から覆った磁石補強管24とを備えている。このロータ12は、ステータ14が発生させる回転磁界により、ロータ軸18の軸線回りに回転する。なお、ロータ12が複数の永久磁石20の代わりに1つのリング状の永久磁石20を備える構成にしてもよい。図1及び図2では、図面を見易くするため、ロータ軸18の断面のハッチングを省略している。
ロータ軸18は、軸線方向の中央部が磁石取付部18Aとされている。磁石取付部18Aは、一例としてロータ軸18の軸線方向両端部18Bよりも大径に形成されている。磁石取付部18Aの外周面には、磁極を構成するための複数の永久磁石20がロータ軸18の周方向に沿って配設されている。複数の永久磁石20は、例えば接着剤により磁石取付部18Aの外周面に固定されている。
複数の永久磁石20の外周には、磁石補強管24が装着されている。磁石補強管24は、繊維シートが樹脂で固められて製造された繊維強化樹脂(Fiber Reinforced Plastics;FRP)製のパイプであり、円筒状に形成されている。磁石補強管24は、複数の永久磁石20の外周面の全体を覆っており、複数の永久磁石20を磁石取付部18A側へ締め付けて、磁石取付部18Aに強固に固定している。
この磁石補強管24は、シートワインディングによって製造されたものである。シートワインディングでは、繊維シートにマトリックス樹脂として熱硬化性樹脂を含侵させ、当該樹脂を半硬化させたプリプレグシートが用いられる。このシートワインディングでは、プリプレグシートを金型に巻き付け、硬化炉で熱硬化させた後に、脱芯機で金型からFRPパイプを分離させる。上記の繊維シートとしては、カーボン繊維シート、ガラス繊維シート、アラミド繊維シート等が挙げられる。上記の熱硬化性樹脂としては、エポキシ樹脂、フェノール樹脂、不飽和ポリエステル樹脂等が挙げられる。
上記のようにして製造される磁石補強管24の内径は、ロータ軸18に固定された複数の永久磁石20の外径よりも若干小さく形成され、締め代が設定される。製造された磁石補強管24の内側には、ロータ軸18に固定された複数の永久磁石20が圧入される。この圧入には、例えば図示しない圧入装置が用いられる。この圧入により、複数の永久磁石20の外周面の全体が磁石補強管24により覆われ、且つ複数の永久磁石20が締め付けられてロータ軸18の磁石取付部18Aに強固に固定される。
図3に示されるように、上記の磁石補強管24は、径方向に積層された複数(ここでは4つ)の層24A、24B、24C、24Dを備えており、各層24A、24B、24C、24D毎に個別に巻回された複数枚の繊維シート26を有しており、各繊維シート26が樹脂で固められている。各繊維シート26の巻回数は、例えば3周~6周程度に設定されている。また、各繊維シート26の巻回方向(図3に示される例では時計方向)は、ロータ12の回転方向と反対方向とされている。なお、図3では、説明の都合上、磁石補強管24の径方向の厚みを大きく図示しているが、実際には、磁石補強管24の径方向の厚みは、磁石補強管24の内外径に比べて十分に小さく設定される。
本実施形態では、一例として、個々の繊維シート26は、巻始め端部26Bと巻終り端部26Eとの周方向の位置が揃っており、複数枚の繊維シート26同士は、巻始め端部26Bと巻終り端部26Eとの周方向の位置が互いに揃っている。つまり、複数枚の繊維シート26の巻始め端部26Bと巻終り端部26Eとの周方向の位置が全て揃っている。この「揃っている」は、周方向の位置が概ね同じであればよく、周方向の位置が完全に一致している必要はない。
(作用及び効果)
上記構成の回転電機10では、ロータ12は、ロータ軸18と、ロータ軸18の外周に保持された複数の永久磁石20と、円筒状に形成されて複数の永久磁石20を外周側から覆った磁石補強管24とを備えている。この磁石補強管24によって複数の永久磁石20がロータ軸18側へ締め付けられて、ロータ軸18に強固に固定されている。これにより、高い機械的強度が得られる。しかも、磁石補強管24によって複数の永久磁石20の外周面の全体が覆われているため、上記遠心力による永久磁石20の破壊が防止される。さらに、永久磁石20が破壊されたとしても永久磁石20の破片が回転電機10の内部に飛散するのを防止することができる。
上記の磁石補強管24は、径方向に積層された複数の層24A、24B、24C、24Dを備えており、各層24A、24B、24C、24D毎に個別に巻回された複数枚の繊維シート26を有しており、各繊維シート26が樹脂で固められている。この磁石補強管24は、シートワインディングによって製造されるため、生産性を高めることができる。しかも、上記のように複数枚の繊維シート26が各層24A、24B、24C、24D毎に個別に巻回されるので、各繊維シート26の巻き回数が少なくなり、繊維シート26に皺が発生する可能性が低くなる。その結果、皺に起因する強度低下が生じ難くなるので、磁石補強管24の強度を確保し易くなる。
また、本実施形態では、上記の磁石補強管24において、個々の繊維シート26は、巻始め端部26Bと巻終り端部26Eとの周方向の位置が揃っており、複数枚の繊維シート26同士は、巻始め端部26Bと巻終り端部26Eとの周方向の位置が互いに揃っている。つまり、複数枚の繊維シート26の巻始め端部26Bと巻終り端部26Eとの周方向の位置が全て揃っているので、例えばシートワインディングの生産が容易になる。
次に、本開示の他の実施形態について説明する。なお、説明済みの実施形態と基本的に同様の構成及び作用については、説明済みの実施形態と同符号を付与し、その説明を省略する。
<第2の実施形態>
図4には、本開示の第2実施形態に係るロータが備える磁石補強管24の構成が模式的な断面図にて示されている。第2実施形態における磁石補強管24では、個々の繊維シート26は、巻始め端部26Bと巻終り端部26Eとの周方向の位置が揃っているが、複数枚(ここでは4枚)の繊維シート26同士は、巻始め端部26Bと巻終り端部26Eとの周方向の位置が等角度で互いにずれている。この実施形態では、一例として、複数枚の繊維シート26同士は、巻始め端部26Bと巻終り端部26Eとの周方向の位置が略等角度(ここでは約90度)で互いにずれている。この実施形態では、上記以外の構成は第1実施形態と同様とされているため、第1実施形態と基本的に同様の作用及び効果が得られる。しかも、この実施形態では、繊維シート26の不連続部である巻始め端部26B及び巻終り端部26Eを周方向に分散させることができるので、磁石補強管24の強度を一層確保し易くなる。
<第3の実施形態>
図5には、本開示の第3実施形態に係るロータが備える磁石補強管24の構成が模式的な断面図にて示されている。第3実施形態における磁石補強管24では、各繊維シート26の巻始め端部26Bと巻終り端部26Eとの周方向の位置が第2実施形態に係る磁石補強管24と同様に設定されている。但し、最も内側の層26Aが有する繊維シート26は、他の層24B、24C、24Dが有する繊維シート26よりも巻回数が多く設定されている。この実施形態では、上記以外の構成は第2実施形態と同様とされているため、第2実施形態と基本的に同様の作用及び効果が得られる。しかも、最も内側の層26Aが有する繊維シート26の巻回数が多く設定されることにより、最も内側の層26Aとそれに隣接する層26Bとの間の繊維シート26の不連続部を外周側に配置させることができるので、磁石補強管24の強度をより一層確保し易くなる。なお、この実施形態では、第1実施形態と同様に、各繊維シート26の巻始め端部26Bと巻終り端部26Eとの周方向の位置が揃っていてもよい。
<第4の実施形態>
図6には、本開示の第4実施形態に係るロータが備える磁石補強管24の構成が模式的な断面図にて示されている。第4実施形態における磁石補強管24では、個々の繊維シート26は、巻始め端部26Bと巻終り端部26Eとの周方向の位置がずれており、複数枚の繊維シート26同士は、巻始め端部26Bの周方向の位置が等角度で互いにずれている。この実施形態では、一例として、複数枚の繊維シート26同士は、巻始め端部26Bの周方向の位置が略等角度(ここでは約90度)で互いにずれている。この実施形態では、上記以外の構成は第1実施形態と同様とされているため、第1実施形態と基本的に同様の作用及び効果が得られる。しかも、この実施形態では、繊維シート26の不連続部である巻始め端部26B及び巻終り端部26Eを周方向に分散させることができるので、磁石補強管24の強度を一層確保し易くなる。
<第5の実施形態>
図7には、本開示の第5実施形態に係るロータ12の構成が側面図にて示されている。第5実施形態に係るロータ12は、第1実施形態~第4実施形態の何れか1つの実施形態に係るロータ12に対してプリプレグテープ28の層が追加された構成になっている。このプリプレグテープ28の層は、磁石補強管24の外周面に螺旋状に巻かれたプリプレグテープ28からなる層である。この実施形態では、上記以外の構成は上記何れか1つの実施形態と同様とされているため、上記何れか1つの実施形態と基本的に同様の作用及び効果が得られる。しかも、プリプレグテープ28の層は、繊維が周方向に連続しており、図示しない巻始め端部と巻終り端部とがロータ12の軸方向にずれて位置する。このプリプレグテープ28の層により、繊維シート26の最外層からの剥離を防止又は抑制することができる。
なお、上記第5実施形態において、プリプレグテープ28の層の代わりに、トウプリプレグ30からなる層が設けられた構成にしてもよい。このトウプリプレグ30からなる層は、磁石補強管24の外周面に螺旋状に巻かれたトウプリプレグ30からなる層であるため、上記第5実施形態と同様に、繊維シート26の最外層からの剥離を防止又は抑制することができる。
<第6の実施形態>
図8には、本開示の第6実施形態に係るロータ12が備える磁石補強管24の構成が模式的な断面図にて示されている。第6実施形態における磁石補強管24では、複数枚の繊維シート26には、巻回方向が逆のものが含まれている。具体的には、最も外側の層24Dでは、繊維シート26の巻回方向が図8の反時計方向とされており、ロータ12の回転方向が図8の時計方向とされている。この実施形態では、上記以外の構成は第1実施形態と同様とされているため、第1実施形態と基本的に同様の作用及び効果が得られる。しかも、最も外側の層24Dの繊維シート26の巻回方向がロータ12の回転方向と逆方向に設定されているため、ロータ12の回転時の空気抵抗による最外層の繊維シート26の剥離を防止又は抑制することができる。
なお、前記各実施形態の磁石補強管24において、ロータ12の回転時の応力が最も高くなる最内の層24Aにのみ弾性、強度及び繊維含有率が高いプリプレグシートが用いられる構成にしてもよい。これにより、弾性、強度及び繊維含有率が高いプリプレグシートが全ての層24A、24B、24C、24Dに用いられる場合と比較して、磁石補強管24の強度を低コストで確保することができる。
また、前記各実施形態では、各層24A、24B、24C、24Dの繊維シート26の巻回数が3周~6周程度に設定された構成にしたが、これに限らず、各繊維シート26の巻回数は適宜変更可能である。
その他、本開示は、その要旨を逸脱しない範囲で種々変更して実施できる。また、本開示の権利範囲が前記各実施形態に限定されないことは勿論である。
また、2021年7月28日に出願された日本国特許出願2021-123668号の開示は、その全体が参照により本明細書に取り込まれる。本明細書に記載された全ての文献、特許出願、および技術規格は、個々の文献、特許出願、および技術規格が参照により取り込まれることが具体的かつ個別に記載された場合と同程度に、本明細書中に参照により取り込まれる。

Claims (7)

  1. ロータ軸と、
    前記ロータ軸の外周に保持された永久磁石と、
    円筒状に形成されて前記永久磁石が内側に圧入され、前記永久磁石を外周側から覆った磁石補強管と、
    を備え、
    前記磁石補強管は、径方向に積層された複数の層を備え、各前記層毎に個別に巻回された複数枚の繊維シートを有し、各前記繊維シートが樹脂で固められており、
    個々の前記繊維シートは、巻始め端部と巻終り端部との周方向の位置が揃っており、
    前記複数枚の繊維シート同士は、巻始め端部と巻終り端部との周方向の位置が互いにずれているロータ。
  2. 最も内側の前記層が有する前記繊維シートは、他の前記層が有する前記繊維シートよりも巻回数が多く設定されている請求項1に記載のロータ。
  3. ロータ軸と、
    前記ロータ軸の外周に保持された永久磁石と、
    円筒状に形成されて前記永久磁石が内側に圧入され、前記永久磁石を外周側から覆った磁石補強管と、
    を備え、
    前記磁石補強管は、径方向に積層された複数の層を備え、各前記層毎に個別に巻回された複数枚の繊維シートを有し、各前記繊維シートが樹脂で固められており、
    個々の前記繊維シートは、巻始め端部と巻終り端部との周方向の位置がずれており、
    前記複数枚の繊維シート同士は、巻始め端部の周方向の位置が互いにずれており、
    径方向に隣り合う前記繊維シート同士の巻始め端部と巻終り端部との周方向に位置が揃っているロータ。
  4. 最も内側の前記層は、他の前記層よりも弾性、強度及び繊維含有率が高いプリプレグシートによって構成されている請求項1又は請求項3に記載のロータ。
  5. 前記磁石補強管の外周面に螺旋状に巻かれたプリプレグテープからなる層を備えている請求項1又は請求項3に記載のロータ。
  6. 前記磁石補強管の外周面に螺旋状に巻かれたトウプリプレグからなる層を備えている請求項1又は請求項3に記載のロータ。
  7. 請求項1又は請求項3に記載のロータと、
    前記ロータに対して回転磁界を発生させるステータと、
    を備えた回転電機。
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