JP6591865B2 - 化粧用粉体、その製造法および化粧料 - Google Patents
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Description
本発明において化粧用粉体の主成分として用いられる無孔質球状シリカ(以下、A成分と称することがある)は、BET法により測定するBET比表面積が0.2〜50m2/gであるものが好ましく、より好ましくは0.3〜20m2/g、さらに好ましくは0.5〜5m2/gのものである。BET比表面積が過度に大きくなると、しっとりした感触が得られにくくなり、逆に過度に小さくなると、粒子径が大きくなり肌への密着性が劣るようになる。
本発明の化粧用粉体は、上記の(A)無孔質球状シリカの表面に、(B)水不溶性無機化合物と(C)半固形油または固形油から選ばれる1種以上の油剤を構成成分して含む(D)被膜を形成させたものである。(B)水不溶性無機化合物は、(b−1)第一の水溶性無機化合物と(b−2)該第一の水溶性無機化合物と反応して水不溶性無機化合物を形成可能な第二の水溶性無機化合物を、(A)無孔質球状シリカおよび(C)油剤を分散させた水分散液中で混合して両者を系中で反応させることにより合成することができる。(B)成分と(C)成分の比率[(B):(C)]は、0.5:10〜10:2であることが好ましく、さらには 1:10〜10:5であることがより好ましい。被膜に含まれる(B)成分の比率が過度に少ないと化粧用粉体の耐水性が不十分となりやすく、過度に多い場合は肌への伸びが十分でなくなる。本発明の化粧用粉体は、(A)無孔質球状シリカの表面全体に(D)被膜を有するものであることが好ましいが、本発明の効果を本質的に損なわない限り、一部の表面に被膜が形成されていないものであってもよい。表面処理を施していない未処理の(A)無孔質球状シリカは極めて低い疎水性を示すが、本発明の化粧用粉体は上記のように表面に(D)被膜を有しているため高い疎水性を有している。好ましい疎水化度は、後述する試験法において2以上、すなわち2または3のレベルである。
本発明に用いられる(B)水不溶性無機化合物は、20℃の水100mLへの溶解度が1.0g以下、とくに0.1g以下のものが好ましく、とくにケイ素、アルミニウム、チタン、亜鉛、鉄から選ばれる金属元素の酸化物、水酸化物およびそれらの水和物、炭酸、ケイ酸、硫酸、リン酸から選ばれる無機酸の多価金属塩およびそれらの水和物などが好ましい。その具体例としては、シリカ、含水シリカ、酸化アルミニウム、水酸化アルミニウム、酸化チタン、オキシ水酸化チタン、酸化亜鉛、酸化鉄、水酸化鉄、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、ケイ酸カルシウム、ケイ酸マグネシウム、ケイ酸アルミニウム、硫酸バリウム、リン酸カルシウム、リン酸マグネシウム、ヒドロキシアパタイト、それらの水和物、混合金属酸化物、混合金属水酸化物などを挙げることができる。これらの中でも、感触(しっとりさ)および耐水性の点から、含水シリカおよび水酸化アルミニウムが好ましく用いられる。
本発明で用いられる(C)半固形油または固形油から選ばれる油剤としては、例えば、動物油、植物油、合成油等の起源を問わず、炭化水素類、油脂類、ロウ類、硬化油類、エステル油類、ラノリン誘導体類等の油剤が挙げられる。
本発明の化粧用粉体は、たとえば、(I)無孔質球状シリカを含む水性媒体と、第1の水溶性無機化合物の水溶液と、前記第1の水溶性無機化合物と反応して水不溶性無機化合物を生成する第2の水溶性無機化合物の水溶液を半固形油または固形油から選ばれる油剤の存在下に混合する方法、または、(II)無孔質球状シリカを含む水性媒体と、第1の水溶性無機化合物の水溶液と、前記第1の水溶性無機化合物と反応して水不溶性無機化合物を生成する第2の水溶性無機化合物の水溶液を混合した後、半固形油または固形油から選ばれる油剤を添加する方法により製造することができる。
(a)水性媒体に界面活性剤を用いて、(C)半固形油または固形油から選ばれる油剤を乳化し、エマルションを調製する工程。
(b)水性媒体に(A)無孔質球状シリカを分散し、分散液を調製する工程。
(c)前記分散液に(b−1)第一の水溶性無機化合物を含む水溶液と、前記エマルションを加え、混合液を調製する工程。
(d)前記混合液に(b−2)第二の水溶性無機化合物を含む水溶液を加え、混合する工程。
(a)水性媒体に界面活性剤を用いて、(C)半固形油または固形油から選ばれる油剤を乳化し、エマルションを調製する工程。
(b)水性媒体に(A)無孔質球状シリカを分散し、分散液を調製する工程。
(c´)前記分散液に(b−1)第一の水溶性無機化合物を含む水溶液を加え、混合液を調製する工程。
(d)前記混合液に(b−2)第二の水溶性無機化合物を含む水溶液を加え、混合する工程。
(e)上記(d)工程で生成する水不溶性無機化合物で被覆された(A)無孔質球状シリカを乾燥させることなく、上記(a)工程で調製したエマルションに接触させる工程。
これらの方法のなかでは、エマルションの存在下で水不溶性無機化合物を生成させる(I)の方法が、耐水性、感触向上の面からより好ましい。
かくして得られる本発明の化粧用粉体は、その表面に水不溶性無機化合物と油剤とからなる被覆層を有することにより、後述する方法で測定される疎水化度が2以上と未処理の無孔質シリカに比較して大きくなっている。そのため、良好な耐水性を示すとともに未処理の無孔質シリカに比べ、密着性、しっとりした感触に優れる。また、後述する方法で測定される摩耗性値ΔL*は、表面被覆層の存在により3以下、好ましくは2以下に抑制されており、未処理無孔質シリカの問題点である化粧料の製造時の着色を防ぐことができる。
本発明の化粧料は、上述した化粧用粉体を体質顔料として含有するものである。この化粧料は、スキンケア化粧料、メイクアップ化粧料、日焼け止め化粧料、頭髪化粧料、制汗剤、ベビーパウダーなどとして適したものであり、特にはメイクアップ化粧料、例えばファンデーション、粉白粉、固形白粉、アイシャドー、頬紅、化粧下地、ネイルエナメル、アイライナー、マスカラ、口紅等に好適である。
本発明の化粧料は、体質顔料として上記の化粧用粉体を用いること以外は、常法にしたがって製造することができる。具体的には、上述した化粧用粉体の製造法にしたがって化粧用粉体を製造する工程(X)、該工程(X)で製造した化粧用粉体を体質顔料として用いて、目的に応じて必要となる他の化粧用材料と混合する工程(Y)を経ることによって化粧料を得ることができる。例えば、上記工程(Y)において、本発明の化粧用粉体と他の体質顔料および着色顔料と混合し、必要に応じて油性成分を添加混合することにより、粉白粉や、パウダーファンデーションを製造することができる。また、本発明の化粧用粉体を水性成分、油性成分、界面活性剤また必要に応じて紫外線防御剤と混合することにより、粉体入りの乳液、クリーム、日焼け止めクリーム、化粧下地等を製造することができる。
(1)熱重量分析
熱重量測定装置(TGA2950、TA INSTRUMENTS社製)を用いて、試料を空気雰囲気下に毎分10℃の速度で室温から600℃まで昇温し、重量減少率G(%)を測定した。Gは表面処理シリカ中の有機物、付着水分および金属水酸化物中の水酸基又は水和水に由来する水分の合計質量%を示す。
(2)カールフィッシャー法による水分の定量
自動水分測定装置(AQ−2100、平沼産業社製)を用いて、室温にて試料の水分量Ht(%)を測定した。Htは表面処理シリカの付着水分および金属水酸化物中の水酸基又は水和水に由来する水分の合計質量%を示す。
(3)加熱気化法による水分の定量
平沼産業社製自動水分測定装置AQ−2100およびEV−5Aを用い、試料を120℃に保持した加熱炉に投入後、20分間で発生した水分量Ha(%)をカールフィッシャー電量滴定法で測定した。Haは表面処理シリカの付着水分の質量%を示す。
上記(1)〜(3)の分析結果に基づき、下記計算式を用いて表面処理シリカの組成を決定した。
(a)有機物の量: M
M(%)=G−Ht
なお、有機物は油剤および水洗後にも残留する界面活性剤残渣である。
(b)含水シリカ(SiO2・nH2O)の量:Sh(%) (製造実施例1の場合)
Sh=S0+Ht−Ha
式中、S0(%)は添加したケイ酸ナトリウムから計算されるシリカ量である。
(c)水酸化アルミニウム(Al2O3・nH2O)の量:Ah(%)(製造実施例2の場合)
Ah=A0+Ht−Ha
式中、A0(%)は添加した硫酸アルミニウムから計算される酸化アルミニウム量である。
(d)付着水分:Ha(%) 上記(3)での測定値である。
(平均動摩擦係数試験)
伸びの良さを評価するため、摩擦感テスター(カトーテック社製)を用いて平均摩擦係数(MIU)の測定を行った。人工皮革(イデアテックスジャパン社製サプラーレ)に試験粉末を0.5mg/cm2の割合で塗布して試験試料とした。一方、摩擦感テスターは、試料部に接するセンサー部の接触子表面に、試験試料に用いたものと同じ人工皮革を貼り付けて使用した。測定条件は、荷重25g、試料移動速度1mm/sec、測定距離範囲 20mmである。
100mL容ビーカーに精製水または5質量%のエタノール水溶液を50g加え、そこに試料粉末約0.1gを加えて、室温において1分間、マグネティックスターラーで混合撹拌した後、1分間静置したときの粉末の沈降状況を観察して、以下の基準で疎水化度を評価した。
[判定] : [粉末の沈降状況]
疎水度化3:5質量%のエタノール水溶液で粉末が沈まない
疎水度化2:精製水で粉末が沈まない
疎水度化1:精製水で一部粉末が沈む
疎水度化0:精製水ですべての粉末が沈む
試料粉末を粉体セルに入れ、分光測色計X−Rite SP−60(X−Rite社製)を用いて光源D65、10度視野の条件で測色し、得られたL*値をL*(a)とした。次いで、同じ試料粉末50gを、分析粉砕機(日本理化学器械社製R−8型、SUS304製)を用いて15,000rpmで2分間混合した後、上記と同様にして測色し、得られたL*値をL*(b)とした。このようにして測定されたそれぞれのL*値の差、すなわち、[ΔL*=L*(a)−L*(b)]を算出して、混練時における製造機の摩耗性の尺度(摩耗性値ΔL*)とした。着色は分析粉砕機内面の摩耗に起因しており、ΔL*が大きいほど色調が変化していることを示している。この摩耗試験においてΔL*が大きいと、化粧料の調製に当たって製造機の摩耗による汚染が起きやすいことを示す。
女性専門パネル5名により試料粉末を指で手の甲に塗布し、官能評価した。各項目別に「良い(評点:2)」、「どちらとも言えない(評点:1)」、「悪い(評点:0)」の3段階で評価し、評点の平均点から下記基準で性能の良否を判定した。
[判定] : [評点の平均点]
5 : 1.5以上
4 : 1.2以上1.5未満
3 : 0.8以上1.2未満
2 : 0.3以上0.8未満
1 : 0.3未満
製造実施例1
(ア)精製水43部にモノオレイン酸ポリオキシエチレンソルビタン(20E.O.)7部を溶解しこれを80℃に加温した後、80℃に加温した(マカデミア種子油/水添マカデミア種子油)エステルズ(製品名:マカダミアナッツバター、横関油脂工業社製、融点40℃)50部をプロペラで撹拌しながら加え、エマルションを調製した。
(イ)精製水50部に無孔質シリカ(アドマフューズFEB75A、アドマテックス社製、体積平均粒子径14.2μm、BET比表面積1.3m2/g)96部を分散させ、これに第一の水溶性無機化合物としてケイ酸ナトリウム(キシダ化学社製、ケイ酸ナトリウム溶液3号、SiO2含有率30%、Na2O含有率10%)3部および上記(ア)で調製したエマルション6部を添加し混合液を調製した。
(ウ)この混合液に撹拌しながら第二の水溶性無機化合物として1規定(N)硫酸を徐々に添加して混合液のpHを7として3時間混合することにより、水不溶性無機化合物である含水シリカを生成させた。混合液をろ過して固形分を分取し、水洗を行い、105℃で6時間乾燥して、無孔質シリカの表面に含水シリカと油剤で形成された被膜を有する表面処理シリカを得た。
無孔質シリカ;95.92%
有機物;2.93%
含水シリカ(SiO2・0.84H2O);1.08%
付着水分;0.07%
第一の水溶性無機化合物として硫酸アルミニウム(Al2(SO4)3)(和光純薬製、化学用)3部を用いること、および第二の水溶性無機化合物として1規定(N)水酸化ナトリウムを用いること以外は製造実施例1と同様にして、水不溶性無機化合物である水酸化アルミニウムと油剤で形成された被膜を有する表面処理シリカを得た。得られた表面処理シリカの組成は、無孔質シリカ95.50%、有機物3.27%、水酸化アルミニウム(Al2O3・1.7H2O)1.10%、付着水分;0.13%であった。
マカダミアナッツバターの代わりにキャンデリラロウ(キャンデリラNC−1630、融点72℃、セラリカ野田社製)3部を用いたこと以外は製造実施例1と同様にして、含水シリカと油剤で形成された被膜を有する表面処理シリカを得た。
(ア)精製水43部にモノオレイン酸ポリオキシエチレンソルビタン(20E.O.)7部を溶解した後、80℃に加温した。次いで、80℃に加温したマカダミアナッツバター(融点40℃、横関油脂工業社製)5部をプロペラで撹拌しながら加え、エマルションを調製した。
(イ)精製水50部に無孔質シリカ(アドマフューズFEB75A、アドマテックス社製、体積平均粒子径14.2μm、BET比表面積1.3m2/g)98部を分散させ、これに第一の水溶性無機化合物として硫酸アルミニウム(Al2(SO4)3)(和光純薬製、化学用)1部を添加し混合液を調製した。
(ウ)この混合液に撹拌しながら第二の水溶性無機化合物として1規定(N)水酸化ナトリウムを徐々に添加して混合液のpHを7とし、水不溶性無機化合物である水酸化アルミニウムを生成させた。
(エ)上記(ウ)で得た混合液に、上記(ア)のエマルション2部を添加し、3時間混合した後、混合液をろ過して固形分を分取し、水洗を行い、105℃で6時間乾燥して無孔質シリカの表面に水酸化アルミニウムと油剤で形成された被膜を有する表面処理シリカを得た。
第一および第二の水溶性無機化合物を用いず、水不溶性無機化合物を生成させなかったこと以外は製造実施例1と同様にして、油剤(マカダミアナッツバター)のみで表面処理したシリカを得た。得られた表面処理シリカの組成は、無孔質シリカ98.90%、有機物0.92%、付着水分0.18%であった。
製造実施例および製造比較例の表面処理シリカならびに市販の無孔質シリカ(比較未処理シリカ1、体積平均粒子径14.2μm、BET比表面積1.3m2/g、商品名;アドマフューズFEB75A、アドマテックス社製)および市販の多孔質シリカ((比較未処理シリカ2、体積平均粒子径12μm、BET比表面積800m2/g、商品名;サンスフェアH−121、AGCエスアイテック社製)について、それぞれの物性を測定した。結果を表1に示す。
(1)製造実施例1〜4の表面処理シリカは、製造比較例1および市販の未処理シリカに比べ密着性としっとり感に優れている。
(2)製造実施例1〜4の表面処理シリカは、油剤のみで処理する製造比較例1のシリカに比べて疎水化度が高く、耐水性に優れている。
(3)製造実施例1〜4の表面処理シリカは、処理に供したシリカである比較未処理シリカ1に比べて動摩擦係数が小さく、伸びの良い化粧用粉体である。
(4)製造例実施1〜4の表面処理シリカは、混合機の摩耗によって生じる金属粉による汚染が少ないのに対して、油剤のみで処理する製造比較例1のシリカおよび未処理の無孔質シリカの場合は、混合機の摩耗による汚染が見られる。
(5)製造実施例1と製造実施例3を比較すると、半固形油分を用いた製造例実施1の方が固形油分を用いた製造実施例3に比べて、伸び、密着性、しっとり感がやや優れている。
<フェイスパウダー>
表2に記載した処方のフェイスパウダーを以下に示す製法にて調製し、「伸びの良さ」、「肌へのなじみ」、「しっとり感」および「化粧持ち」の各項目について評価した。結果を表2に示した。
< 製造方法>
I : 表2に示す成分1〜13を混合する。
II: 上記Iで得た混合物に成分14を添加し、混合する。
女性専門パネル10名によりフェイスパウダーを官能評価した。各項目別に「良い(評点:2)」、「どちらとも言えない(評点:1)」、「悪い(評点:0)」の3段階で評価し、評点の平均点から下記基準で性能の良否を判定した。
[判定] : [評点の平均点]
5 : 1.5以上
4 : 1.2以上1.5未満
3 : 0.8以上1.2未満
2 : 0.3以上0.8未満
1 : 0.3未満
<パウダーファンデーション>
以下に示す配合処方および製造方法にしたがって、パウダーファンデーションを調製した。得られたパウダーファンデーションは、「伸びの良さ」、「肌へのなじみ」、「しっとり感」および「化粧持ち」に優れたものであった。
(成分) (%)
1.製造例1の表面処理シリカ 15
2.合成マイカ(注3) 10
3.セリサイト 残量
4.ベンガラ 0.7
5.黄酸化鉄 1.5
6.黒酸化鉄 0.3
7.球状シリコーン粉末(注2) 5
8.球状ウレタンパウダー(注4) 5
9.ジメチルポリシロキサン(10CS) 3
10.流動パラフィン 3
11.ワセリン 5
12.セスキイソステアリン酸ソルビタン 1
13.防腐剤 適量
14.酸化防止剤 適量
注2: トスパール145A(モメンティブ社製)
注3: PDM−9WA(トピー工業社製)
注4: ダイミックビーズUCN−8070CMクリヤー(大日精化工業社製)
I : 成分1〜8を混合する。
II : 上記Iで得た混合物に成分9〜14を添加して混合する。
III: 上記IIで得た混合物を中皿に充填し、プレス成形して、パウダーファンデーションを得る。
<O/W型乳化クリームファンデーション>
以下に示す配合処方および製造方法にしたがって、O/W型乳化クリームファンデーションを調製した。得られたO/W型乳化クリームファンデーションは、伸びの良さ、肌へのなじみ、しっとり感および化粧持ちに優れたものであった。
(成分) (重量%)
1.製造例1の表面処理シリカ 8.0
2.セリサイト 7.0
3.マイカ 6.0
4.ナイロンパウダー 3.0
5.酸化チタン 3.0
6.ベンガラ 0.3
7.黄酸化鉄 0.7
8.黒酸化鉄 0.1
9.スクワラン 10.0
10.オリーブ油 10.0
11.パルミチン酸エチルヘキシル 3.0
12.ステアリン酸 2.0
13.グリセリルモノステアレート 2.0
14.POE(40)モノステアリン酸ソルビタン 2.0
15.グリセリン 5.0
16.1,3−ブチレングリコール 5.0
17.トリエタノールアミン 0.5
18.防腐剤 適量
19.精製水 残量
I : 成分1〜14を加熱溶解し、混合する。
II : 成分15〜19を加熱溶解し、混合する。
III: 上記Iで得た混合物に上記IIで得た混合物を加え、乳化を行い、撹拌しながら冷却し、乳化ファンデーションを得る。
<W/O型日焼け止め乳液>
以下に示す配合処方および製造方法にしたがって、W/O型日焼け止め乳液を調製した。得られたW/O型日焼け止め乳液は、伸びの良さ、肌へのなじみ性および化粧持ちに優れたものであった。
(成分) (重量%)
1.製造例1の表面処理シリカ 3.0
2.シリコーン被覆微粒子酸化チタン 4.0
3.シリコーン被覆微粒子酸化亜鉛 8.0
4.ナイロンパウダー 3.0
5.メトキシケイヒ酸エチルヘキシル 5.0
6.デカメチルシクロペンタシロキサン 30.0
7.PEG−10ジメチコン 3.0
8.パルミチン酸エチルヘキシル 3.0
9.ペンチレングリコール 2.0
10.1,3−ブチレングリコール 4.0
11.フェノキシエタノール 0.5
12.精製水 残量
I : 成分1〜8を混合する。
II : 成分9〜12混合する。
III: 上記Iで得た混合物に上記IIで得た混合物を加えて乳化を行い、日焼け止め乳液を得る。
Claims (12)
- (A)無孔質球状シリカと、該無孔質球状シリカの表面に存在する(B)水不溶性無機化合物および(C)半固形油または固形油から選ばれる1種以上の油剤を構成成分として含む(D)被膜とから成ることを特徴とする化粧用粉体。
- 前記(B)水不溶性無機化合物および前記(C)油剤の含有量が、それぞれ(A)無孔質球状シリカ100質量部当たり0.01〜10質量部および0.05〜20質量部である請求項1記載の化粧用粉体。
- 前記(B)水不溶性無機化合物と前記(C)油剤の質量比[(B):(C)]が0.5:10〜10:2である請求項1または2記載の化粧用粉体。
- 摩耗性値ΔL*が3以下である請求項1〜3のいずれかに記載の化粧用粉体。
- 前記(A)無孔質球状シリカが、平均粒径1〜50μmおよびBET比表面積0.2〜50m2/gを有するものである請求項1〜4のいずれかに記載の化粧用粉体。
- 前記(B)水不溶性無機化合物が、(i)ケイ素、アルミニウム、チタン、亜鉛および鉄から選ばれる金属元素の酸化物もしくは水酸化物、または(ii)炭酸、ケイ酸、硫酸およびリン酸から選ばれる無機酸の多価金属塩もしくは多価金属塩の水和物である請求項1〜5のいずれかに記載の化粧用粉体。
- 前記(C)油剤が、35℃〜60℃の融点を有するものである請求項1〜6のいずれかに記載の化粧用粉体。
- 疎水化度が2以上である請求項1〜7のいずれかに記載の化粧用粉体。
- (I)無孔質球状シリカを含む水性媒体と、第1の水溶性無機化合物の水溶液と、前記第1の水溶性無機化合物と反応して水不溶性無機化合物を生成する第2の水溶性無機化合物の水溶液を半固形油または固形油から選ばれる油剤の存在下に混合するか、または、
(II)無孔質球状シリカを含む水性媒体と、第1の水溶性無機化合物の水溶液と、前記第1の水溶性無機化合物と反応して水不溶性無機化合物を生成する第2の水溶性無機化合物の水溶液を混合した後、半固形油または固形油から選ばれる油剤を添加することを特徴とする請求項1〜8のいずれかに記載の化粧用粉体の製造方法。 - 請求項1〜8のいずれかに記載の化粧用粉体を含む化粧料。
- 化粧料が、粉体化粧料である請求項10記載の化粧料。
- 請求項9記載の化粧用粉体の製造方法によって化粧用粉体を製造する工程(X)および該工程(X)で製造した化粧用粉体を体質顔料として他の化粧用材料と混合する工程(Y)を含む請求項10または11記載の化粧料の製造方法。
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