JP6590474B2 - 化学架橋ペプチドの作製方法、その方法を用いて作製した化学架橋ペプチド及びそのペプチドを用いて構築したcDNAディスプレイ法によるペプチドライブラリ - Google Patents
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Description
このため、ペプチド分子中の分子内架橋を、還元条件下においても維持することについて、非常に強い社会的な要請がある。
すなわち、本発明の第1の態様は、還元条件下でも安定な架橋構造を有する化学架橋ペプチドの作製方法であって、(a)所望の配列のDNAから転写によってmRNAを調製するmRNA調製工程と;(b)前記(a)工程で得られたmRNAを、ペプチド結合部位、固相結合部位及びmRNA結合部位を有するリンカーのmRNA結合部位にライゲーションさせるリンカー調製工程と;(c)前記(b)工程で得られたリンカーを無細胞翻訳系で翻訳して、前記mRNAに対応するペプチドを前記リンカーのペプチド結合部位に結合した状態で合成するペプチド合成工程と;(d)前記(c)工程で得られた前記リンカーを、固相に固定化する固定化工程と;(e)前記(d)工程で固相に固定化されたリンカーに結合している前記ペプチド中のS−S結合を還元によって切断して−SH基とし、次いで架橋を形成する架橋形成用化合物と、前記還元された−SH基とを結合させて、ペプチドの分子内架橋を形成する化学架橋形成工程と;を備え、前記架橋形成用化合物は、ビスマレイミドエタン、1,6-ビスマレイミドヘキサン、1,4-ビスマレイミドブタン、及び1,4−ビスマレイミジル−2,3−ジヒドロキシブタンからなる群から選ばれる2価架橋剤である、ことを特徴とする、化学架橋ペプチドの作製方法である。
図2aに示すように、本発明は、(a)所望の配列のDNAから転写によってmRNAを調製するmRNA調製工程と;(b)前記(a)工程で得られたmRNAを、ペプチド結合部位、固相結合部位及びmRNA結合部位を有するリンカーのmRNA結合部位にライゲーションさせるリンカー調製工程と;(c)前記(b)工程で得られたリンカーを無細胞翻訳系で翻訳して、前記mRNAに対応するペプチドを前記リンカーのペプチド結合部位に結合した状態で合成するペプチド合成工程と;(d)前記(c)工程で得られた前記リンカーを、固相に固定化する固定化工程と;(e)前記(d)工程で固相に固定化されたリンカーに結合している前記ペプチド中のS−S結合を還元によって切断して−SH基とし、次いで、60nm〜80nm幅の架橋を形成する架橋形成用化合物と、前記還元された−SH基とを結合させて、ペプチドの分子内架橋を形成する化学架橋形成工程と;を備えることを特徴とする、化学架橋ペプチドの作製方法である。
本明細書中、「化学架橋ペプチド」とは、特定の物質と特異的に結合する核酸分子であり、タンパク質や細胞の機能を変化させるものをいう。ペプチドアプタマーが結合する「特定の物質」には、増殖因子、酵素、受容体、ウイルスタンパク質その他の種々のタンパク質、各種金属イオンなどが含まれる。ペプチドアプタマーは、核酸合成装置などで合成することもでき、cDNAディスプレイ法等で作成することもできる。cDNAディスプレイ法で作成する場合には、後述するmRNA/cDNA-タンパク質連結体作製用リンカーを使用する。
本明細書において、「リンカー」とは、cDNAディスプレイ法において用いられる、mRNA−リンカー連結体、mRNA−リンカー−タンパク質連結体、mRNA/cDNA−リンカー−タンパク質連結体(以下、この連結体を「IVV」ということがある)、及びcDNA−リンカー−タンパク質連結体からなる群から選ばれるいずれかの連結体を生成する際に使用するリンカーのことをいう(図1参照)。
また、本明細書中において、「所定のmRNA」には、遺伝子をコードする配列、又は連結体形成もしくは翻訳反応促進に必要な配列、あるいはその他の配列等を有するmRNAが含まれるものとする。
また、前記(L6)の前記側鎖連結部位に連結する側鎖は、主鎖と相補的なmRNAから合成されたタンパク質を連結するタンパク質連結部位と前記側鎖連結部位との間に、スペーサーと蛍光基とを有するものである。
まず、所望の配列となるように、常法に従ってDNAを合成し、主鎖として使用するための一本鎖のオリゴマーを作製する。このように合成した一本鎖オリゴマーは、上述したように、固相結合部位と、2以上の切断部位と、mRNA連結部位と、側鎖連結部位と、プライマー領域とを備えている。2以上の切断部位の大きさ及び主鎖中の位置によって、主鎖となる一本鎖オリゴマーの長さを適宜決定する。次いで、所望の長さの側鎖を合成し、主鎖上の側鎖連結部位に連結させる。側鎖の遊離末端に、例えば、ピューロマイシンを導入し、上述したFluorescein-dTを蛍光標識部位に導入して、本発明のmRNA/cDNA-タンパク質連結体作製用リンカーを得ることができる。
反応効率の点から、ウサギ網状赤血球ライセートの量を約8.5μL〜約17μL、上記連結体の量を約1.2pmol〜約2pmolとし、反応系のサイズを約12.5μL〜約25μLとして、約20℃〜約40℃で約10分〜約30分間行う。この場合に使用する反応液は、約80mMの酢酸カリウム、約0.5mMの酢酸マグネシウム、約10mMのクレアチンリン酸、それぞれ約0.025mMのメチオニン及びロイシン、約0.05mMのメチオニン及びロイシン以外のアミノ酸を含む。約30℃で約20分間翻訳を行うと、生成効率と作業効率が高い。
以上のようにして作製したリンカーを用いて、所望の塩基配列を有するペプチドを作成し、それらに含まれるジスルフィド結合部分を化学架橋させたペプチドを作製する場合を例に挙げて説明する。
MGCYPFVIAVHFSPGHSLRYPASYCNDASASTLFIGTY
5’-GATCCCGCGAAATTAATACGACTCACTATAGGGGAAGTATTTTTACAACAATTACCAACAACAACAACAAACAACAACAACATTACATTTTACATTCTACAACTACAAGCCACCATGGGCTGTTATCCTTTCGTGATCGCCGTGCACTTCTCTCCTGGCCACTCTCTGAGATATCCTGCCTCTTATTGTAATGATGCCTCTGCCTCTACACTGTTCATCGGCACATATGGGGGAGGCAGCCATCATCATCATCATCACGGCGGAAGCAGGACGGGGGGCGGCGGGGAAA-3’
(1)試薬類
修飾されたオリゴヌクレオチドであるPuro-F-S及びビオチンループは、ジーンワールド社(東京)より入手した。Puro-F-Sとして、5’-(S)-TC(F)-(Spec18)-(Spec18)-(Spec18)-(Spec18)-CC-(Puro)-3’という構造のものを入手した。このPuro-F-S鎖中、(S)は5’-Thiol-ModifierC6を、(F)はフルオレセイン-dTを、(Puro)はピューロマイシンCPGを、そして(Spacer18)はスペーサーホスフォロアミダイト18をそれぞれ表す。ビオチンループとして、下記の配列のオリゴヌクレオチド(配列表の配列番号3)を使用した。
5’-CCCGGTGCAGCTGTTTCATC(T-B)CGGAAACAGCTGCACCCCCCGCCGCCCCCCG(T)CCT-3’
上記Puro-F-S(10 nmol)の5’チオール基を、100μLの50mMのリン酸バッファー(pH 7.0)中にて、室温で6時間、1mMのTCEPで還元し、その後、NAP-5カラム(GEヘルスケア社製)で要時脱塩した。総量10nmolのビオチンループ及び2μmolのEMCSを、100μLの0.2Mのリン酸ナトリウムバッファー(pH 7.0)に加えた。引き続き、混合物を、37℃で30分インキュベートし、4℃でエタノール沈殿を行い、過剰なEMCSを除去した。
溶媒:溶媒A:0.1MのTEAA; 溶媒B:アセトニトリル/水(80:20, v/v)
グラジエント:B/A(15-35%, 33分)
流速:0.5mL/分
検出波長:吸光度254nm及び490nm
(工程1)鋳型DNAの調製
鋳型DNAは、インターロイキン6の受容体(IL-6R)に結合するS1-Cys2-6ペプチドをコードしたものを使用した(下記配列、配列番号1及び図2a)。このペプチドは、2つのシステイン残基を有し、ジスルフィド結合を形成することから、環状構造をとるという特徴がある。
MGCYPFVIAVHFSPGHSLRYPASYCNDASASTLFIGTY
5’-GATCCCGCGAAATTAATACGACTCACTATAGGGGAAGTATTTTTACAACAATTACCAACAACAACAACAAACAACAACAACATTACATTTTACATTCTACAACTACAAGCCACCATGGGCTGTTATCCTTTCGTGATCGCCGTGCACTTCTCTCCTGGCCACTCTCTGAGATATCCTGCCTCTTATTGTAATGATGCCTCTGCCTCTACACTGTTCATCGGCACATATGGGGGAGGCAGCCATCATCATCATCATCACGGCGGAAGCAGGACGGGGGGCGGCGGGGAAA-3’
転写は、プロメガのキット(RiboMAX Large Scale RNA Production Systems - T7)に付属するプロトコルに従い、1μgのdsDNAを使用して20μLスケールで行った。アルミブロック恒温槽(Anatech、Cool Stat 5200)を使用して、37℃で2時間インキュベートした。その後、キット付属のDNase(RQ1 DNase)を1μL試料中に加え、さらに37℃で15分間インキュベートした。合成されたmRNAは、After Tri-Reagent RNA Clean-Up Kit(Favogen)を使用して精製した(図2a)。
転写により得られたmRNA 20pmolあたり、22.5pmolのプルダウンリンカーDNA(配列番号3)、2μLの10xT4 RNAリガーゼバッファー(TaKaRa社製)、及び1.2μLの0.1%BSAを加え、ヌクレアーゼフリー水で合計18.5μLとなるように、結合用反応液を調製した。配列表の配列番号3で表されるプルダウンリンカーの構造を、模式的に図1に示す。上記の反応液を90℃で1分インキュベートし、その後、70℃で1分インキュベートし、次いで0.04℃/sのスピードで25℃まで降温させた。0.5μLのT4ポリヌクレオチドキナーゼ(TaKaRa社製)及び1μLのT4 RNAリガーゼ(TaKaRa社製)を上記反応液に加え、25℃で1時間インキュベートすることによりmRNA-リンカー連結体を得た(図2a)。
上記のようにして得られたmRNA-リンカー連結体6pmolあたり、無細胞翻訳系(Retic Lysate IVT Kit、Ambion社製)にて、50μLスケールで翻訳した。上記のmRNA-リンカー連結体を25μLずつ1.75のmLチューブに分注してから、30℃で20分間翻訳を行った。その後、MgCl2及びKClを、それぞれ最終濃度80mM及び800mMとなるように加えて、37℃で1時間インキュベートすることにより、mRNA−リンカー−タンパク質連結体を得た(図2a)。
翻訳した産物を2本分ずつまとめ(液体量は78μL)、ここに18μLの0.5M EDTA(pH 8.0)、96μLの2x結合バッファー(20mM Tris-塩酸(pH7.5), 2M NaCl, 2mM EDTA, 0.2% Tween-20を含む)を加え、4℃で10分間インキュベートして、mRNA-リンカー−タンパク質連結体に結合しているリボソームを除去した(液体量は192μL)。
mRNA-リンカー-タンパク質連結体が固定化されたDynabeads MyOne Streptavidin C1を、1x結合バッファー100μLで2回洗浄した。50μLの1xNEバッファー2(BioLabs社製)で1回洗浄した。その後、RNase H(TaKaRa社製)20U入りの1xNEバッファー2を50μL加え、冷却サーモブロックローテーターを使用して37℃で30分撹拌し、リンカー-タンパク質連結体を得た(図2a)。
リンカー-タンパク質連結体が固定化されたDynabeads MyOne Streptavidin C1を100μLの1xコンジュゲーションバッファー(100mM リン酸ナトリウム, 150mM NaCl, 10mM EDTA, 0.05% Tween-20を含む)で2回洗浄した。その後、20mMのジチオスレイトール(以下、「DTT」ということがある。)入りの1xコンジュゲーションバッファーを200μL加えて、25℃で20分撹拌した(図2b)。
還元処理を行なったDynabeads MyOne Streptavidin C1を、100μLの1xコンジュゲーションバッファーで1回洗浄した後、200μMのビス(マレイミド)エタン(Thermo scientific社製、以下、「BMOE」ということがある。)を含む1xコンジュゲーションバッファーを200μL加えて、25℃で1時間撹拌し、架橋産物を得た(図2b及び3a)。図2a及び2bに以上の工程2〜8までの概略図を示した。
再び上記工程7に示す還元操作を行い、化学架橋していないジスルフィド結合を還元した。その後、Dynabeads MyOne Streptavidin C1を、100μLの1xコンジュゲーションバッファーで1回洗浄した。次いで、625μMのマレイミド-PEG11-ビオチン(Thermo scientific社製)を含む1xコンジュゲーションバッファー200μLを加えて、25℃で2時間30分撹拌し、還元・ビオチン化産物を得た(図3及び3b)。
100μLの1xHis-タグ洗浄バッファー(20mMリン酸ナトリウム(pH7.4), 0.5M NaCl, 5mMイミダゾール, 0.05%Tween-20を含む)でDynabeads MyOne Streptavidin C1を2回洗浄した。その後、1,000 UのRNase T1(Ambion社製)を含む1xHis-タグ洗浄バッファーを100μL加え、37℃で10分インキュベートした。この上清を回収し、リンカー−タンパク質連結体(酵素処理産物)を得た(図3及び3c)。
回収したリンカー-タンパク質連結体100μLを、1xHis-タグ洗浄バッファーで洗浄したHis MagセファロースNi (GE healthcare社製)に20μL分加え、冷却サーモブロックローテーターを使用して25℃で1時間撹拌した。1xHis-タグ洗浄バッファー100μLで3回洗浄した後に、His-タグ溶出バッファー(20mMリン酸ナトリウム(pH7.4), 0.5M NaCl, 250mMイミダゾール, 0.05%Tween20を含む)を12μL加え、マイクロチューブミキサー(トミー精工社製、MT-360)を使用して、室温で15分撹拌し、His-タグ生成物を得た(図3及び3d)。図3に上記実施例2の工程8〜11までの概略図を示す。
(1)架橋効率の算出
ニュートラアビジンタンパク質を用いたゲルシフトアッセイ法を用いて、リンカー−タンパク質連結体の架橋効率を求めた。まず、上記実施例1の工程1〜11のようにして得た精製されたリンカー-タンパク質連結体に、最終濃度が60μMになるようにニュートラアビジンタンパク質を加え、25℃で30分インキュベートし、ニュートラアビジン産物を得た(図3d)。これを、15%SDS-PAGE(20mA, 120分)で電気泳動し、ゲルシフトしたバンドの強度比から架橋効率を算出した(図4(A)及び(B))。架橋効率は、約90%であった。
(1)標的タンパクであるIL-6Rの蛍光化
1μMのIL-6R(ACRO Biosystems)及び20μMのNHS-フルオレセイン(Thermo scientific社製)を含む1xPBS(137mM NaCl, 2.7mM KCl, 10mM Na2HPO4, 1.8mM KH2PO4)を50μLスケールで1.75mLチューブに入れ、25℃で60分インキュベートした。その後、最終濃度が100μMになるように2-アミノエタノール(和光純薬工業(株)社製)を加え、25℃で30分インキュベートして、NHS-フルオレセインの未反応活性基をつぶした。
上記工程1〜8のようにして調整した、リンカー−タンパク質連結体が固定化されたDynabeads MyOne Streptavidin C1を、100μLの1xPBSで3回洗浄した。その後、100nMの蛍光化IL-6Rを含む1xPBSを100μL加えて、25℃で60分撹拌した。次いで、1xPBS-T(137mM NaCl, 2.7mM KCl, 10mM Na2HPO4, 1.8mM KH2PO4, 0.01%Tween20を含む)で、上記固定化ビーズを3回洗浄し、1,000 UのRNase T1を含む1xPBS-Tを15μL加え、37℃で10分インキュベートした。回収されたサンプルを15%SDS PAGE(20mA, 120分)で泳動させ、プルダウンされたIL-6Rの量を比較した。参考のため、図5に上記工程の概略図を示す。
以下に、AタンパクのBドメインの塩基配列(配列番号4)とFLAG(配列番号5)を示す。また、下記表2及び3に、各DNA中の各領域と機能とをまとめた。
5’-GATCCCGCGAAATTAATACGACTCACTATAGGGGAAGTATTTTTACAACAATTACCAACAACAACAACAAACAACAACAACATTACATTTTACATTCTACAACTACAAGCCACCATGGATAACAAATTCAACAAAGAACAACAAAATGCTTTCTATGAAATCTTACATTTACCTAACTTAAACGAAGAACAACGCAATGGTTTCATCCAAAGCCTAAAAGATGACCCAAGCCAAAGCGCTAACCTTTTAGCAGAAGCTAAAAAGCTAAATGATGCTCAAGCACCAAAAGCTGACAACAAATTCAACGGGGGAGGCAGCCATCATCATCATCATCACGGCGGAAGCAGGACGGGGGGCGGCGGGGAAA-3’
5’-GATCCCGCGAAATTAATACGACTCACTATAGGGGAAGTATTTTTACAACAATTACCAACAACAACAACAAACAACAACAACATTACATTTTACATTCTACAACTACAAGCCACCATGGATTATAAGGACGATGACGATAAGGGAGGTGGAAGTAAGAACATGTGCAAGTTGAAGCCACTTTTAGAGAAGTGGCTAAATGATGCAGAGGGGGAGGCAGCCATCATCATCATCATCACGGCGGAAGCAGGACGGGGGGGCGGCGGGGAAA-3’
上記のように調整したサンプルを用いて、実施例3で行ったと同様の条件でプルダウン法を行い、IL-6Rに対する親和性を評価した。その結果、化学架橋を施したCys2-6ペプチドが、陽性対照であるS-S架橋Cys2-6ペプチドと同程度の相互作用を行うことができることが泳動図から確認された(図6)。また、ジスルフィド架橋をなくしたCys2-6については相互作用を示さなかったことから、ペプチドの機能にはその形状が大きく関わっていることが確認できた。
配列番号2:S1-Cys2-6ペプチドの塩基配列
配列番号3:ビオチンループ
配列番号4:AタンパクのBドメインの塩基配列
配列番号5:FLAGの塩基配列
Claims (3)
- 還元条件下でも安定な架橋構造を有する化学架橋ペプチドの作製方法であって、
(a)所望の配列のDNAから転写によってmRNAを調製するmRNA調製工程と;
(b)前記(a)工程で得られたmRNAを、ペプチド結合部位、固相結合部位及びmRNA結合部位を有するリンカーのmRNA結合部位にライゲーションさせるリンカー調製工程と;
(c)前記(b)工程で得られたリンカーを無細胞翻訳系で翻訳して、前記mRNAに対応するペプチドを前記リンカーのペプチド結合部位に結合した状態で合成するペプチド合成工程と;
(d)前記(c)工程で得られた前記リンカーを、固相に固定化する固定化工程と;
(e)前記(d)工程で固相に固定化されたリンカーに結合している前記ペプチド中のS−S結合を還元によって切断して−SH基とし、次いで架橋を形成する架橋形成用化合物と、前記還元された−SH基とを結合させて、ペプチドの分子内架橋を形成する化学架橋形成工程と;を備え、
前記架橋形成用化合物は、ビスマレイミドエタン、1,6-ビスマレイミドヘキサン、1,4-ビスマレイミドブタン、及び1,4−ビスマレイミジル−2,3−ジヒドロキシブタンからなる群から選ばれる2価架橋剤である、ことを特徴とする、化学架橋ペプチドの作製方法。 - 前記ペプチド結合部位は、ピューロマイシン、AANS-アミノ酸、及びPANS-アミノ酸からなる群から選ばれるいずれかのもので構成されていることを特徴とする、請求項1に記載の化学架橋ペプチドの作製方法。
- 前記固相結合部位は、ストレプトアビジン、及びビオチンからなる群から選ばれるもので構成されていることを特徴とする、請求項1又は2に記載の化学架橋ペプチドの作製方法。
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