本発明の実施形態について、図面を参照して詳細に説明する。
図1は、帳票サービス提供システム1の構成の例を示す図である。帳票サービス提供システム1は、帳票に関する複数のサービスを連携させて提供するシステムである。
帳票サービス提供システム1は、業務依頼受付サービスと、ワークフロー生成サービスと、帳票作成サービスと、資源管理サービスとを提供する。業務依頼受付サービスは、帳票の設計を支援する依頼を受け付けるサービスである。ワークフロー生成サービスは、依頼の内容に対応したワークフローを生成するサービスである。ワークフローは、作業又は承認の工程を示す情報である。すなわち、ワークフローは、設計業務の進捗や承認状況を示す情報である。帳票作成サービスは、ワークフローに対応付けられた帳票の設計に関する情報に基づいて帳票を作成するサービスである。資源管理サービスは、作成された帳票に関する情報をワークフローに対応付けてデータベースに記憶させるサービスである。帳票に関する情報は、例えば、担当者情報、コンテンツ情報(資源管理情報)である。コンテンツ情報とは、例えば、帳票の画像(コンテンツ画像)情報、帳票のレイアウト情報、帳票の仕様情報(仕様書)である。
帳票に関する複数のサービスは、帳票の設計の支援を依頼した企業 (以下、「クライアント企業」という。)(発注者)に提供される。また、帳票に関する複数のサービスは、帳票の設計を支援するサービスを提供する企業(以下、「サービス提供企業」という。)(受託者)にも提供される。これによって、帳票サービス提供システム1は、クライアント企業とサービス提供企業との間の双方向のコミュニケーション(Interactive Communication)を実現することができる。
帳票サービス提供システム1は、顧客側端末10と、インターネット回線20と、中継装置30と、負荷分散装置40と、ローカル通信回線50と、ウェブサーバ装置60と、業者側端末70と、アプリケーションサーバ装置80と、データベースサーバ装置90とを備える。ウェブサーバ装置60とアプリケーションサーバ装置80とデータベースサーバ装置90とのうち少なくとも二つを組み合わせて帳票サービス提供装置を構成してもよい。
顧客側端末10は、パーソナルコンピュータ装置、タブレット端末、スマートフォン端末等の情報処理装置である。顧客側端末10は、複数でもよい。顧客側端末10は、表示部と、操作部とを備える。表示部は、例えば、液晶ディスプレイである。操作部は、例えば、キーボード、タッチパネル、マウスである。顧客側端末10は、クライアント企業(顧客)側の端末(クライアントの端末)である。顧客側端末10は、クライアント企業の業務担当者によって操作される。顧客側端末10では、ウェブブラウザが動作する。
顧客側端末10は、インターネット回線20及び中継装置30を介して、ウェブサーバ装置60と通信する。また、顧客側端末10は、インターネット回線20及び中継装置30を介して、アプリケーションサーバ装置80及びデータベースサーバ装置90と通信してもよい。以下、ウェブサーバ装置60とアプリケーションサーバ装置80とデータベースサーバ装置90とをまとめて、「サーバ装置群」という。
顧客側端末10は、ログインするための認証情報を、ウェブサーバ装置60に送信する。認証情報は、例えば、企業コード、ログインID、パスワードである。クライアント企業の担当者は、顧客側端末10の表示部に表示されたポータル画面を経由して、提供を受けたいサービスを指定する。顧客側端末10は、指定されたサービスを示す情報を、ウェブサーバ装置60に送信する。
顧客側端末10は、指定されたサービスが業務依頼受付サービスである場合、例えば、依頼の内容に関する情報を、ウェブサーバ装置60との間で通信する。依頼の内容に関する情報は、例えば、新規に帳票を設計する依頼に関する情報、帳票のレイアウトを作成する依頼に関する情報、帳票の画像を新規に作成する依頼に関する情報、コンテンツ情報をバージョン又はフェーズ(局面)ごとに管理する依頼に関する情報等である。フェーズは、例えば、月単位で表される。
顧客側端末10は、指定されたサービスがワークフロー生成サービスである場合、例えば、承認又は否認を示す情報をサーバ装置群との間で通信する。顧客側端末10は、指定されたサービスが帳票作成サービス又は資源管理サービスである場合、例えば、帳票の画像情報と帳票の仕様情報とを、サーバ装置群との間で通信する。
インターネット回線20は、顧客側端末10と中継装置30との間の通信を中継する。インターネット回線20には、顧客側端末10以外の情報処理装置が更に接続されていてもよい。
中継装置30は、通信装置である。中継装置30は、電子証明書に基づいて暗号化された通信データを中継してもよい。中継装置30は、実在するクライアント企業から送信された通信データであるか否かを、通信データに基づいて確認してもよい。中継装置30は、例えば、ファイヤーウォールによって通信を監視する。例えば、中継装置30は、予め定められたIPアドレスからのアクセスのみを受け付ける。これによって、中継装置30は、インターネット回線20を介した攻撃からサーバ装置群を保護することができる。
負荷分散装置40(ロードバランサ)は、中継装置30とサーバ装置群との間の通信の負荷を分散させる。これによって、負荷分散装置40は、ウェブサーバ装置60とアプリケーションサーバ装置80とデータベースサーバ装置90とのいずれかに処理負荷が集中することを防ぐことができる。
ローカル通信回線50は、中継装置30とサーバ装置群との間の通信を中継する。ローカル通信回線50は、業者側端末70とサーバ装置群との間の通信を中継する。ローカル通信回線50は、例えば、ローカル・エリア・ネットワーク(Local Area Network)である。
ウェブサーバ装置60は、情報処理装置である。ウェブサーバ装置60は、インタフェース61と、業務依頼部62と、ワークフロー部63と、メモリ64とを備える。インタフェース61と業務依頼部62とワークフロー部63との一部または全部は、例えば、CPU(Central Processing Unit)等のプロセッサが、メモリ64に記憶されたプログラムを実行することにより機能するソフトウェア機能部である。また、これらの機能部のうち一部または全部は、LSI(Large Scale Integration)やASIC(Application Specific Integrated Circuit)等のハードウェア機能部(回路)であってもよい。
インタフェース61は、予め定められたプロトコルに基づいて通信する。プロトコルは、例えば、TCP/IP(Transmission Control Protocol/Internet Protocol)である。インタフェース61は、中継装置30と業者側端末70とアプリケーションサーバ装置80とデータベースサーバ装置90との通信を実行する。
インタフェース61は、ログインするための認証情報を表す画像を、顧客側端末10に送信する。インタフェース61は、帳票に関する複数のサービスを連携させて提供するための画像(以下、「ポータル画像」という。)を、ログインした顧客側端末10に送信する。ログインした顧客側端末10に送信されたポータル画像は、顧客側端末10の表示部に、ポータル画面として表示される。ポータル画像は、操作キーを表す画像を含む。操作キーは、複数でもよい。ポータル画像は、プルダウン形式等のメニューを表す画像を含んでもよい。ポータル画像は、検索用のウィンドウを表す画像を含んでもよい。ポータル画像は、表形式の画像を含んでもよい。
インタフェース61は、ログインするための認証情報を表す画像を、業者側端末70に送信する。インタフェース61は、ポータル画像を、ログインした業者側端末70に送信する。ログインした業者側端末70に送信されたポータル画像は、業者側端末70の表示部に、ポータル画面として表示される。
インタフェース61は、業務依頼部62による制御に応じて、依頼の内容に関する情報を、顧客側端末10及び業者側端末70に送信する。インタフェース61は、顧客側端末10と業者側端末70とに並列に、サービスに関する情報を表示させる。インタフェース61は、ワークフロー部63による制御に応じて、ワークフローに関する情報を、顧客側端末10及び業者側端末70に送信する。ワークフローに関する情報は、例えば、帳票の設計業務の進捗や承認状況を示す情報である。ワークフローに関する情報は、例えば、設計業務又は承認の経路(ルート)を示す情報でもよい。
業務依頼部62は、指定されたサービスが業務依頼受付サービスであることを示す情報を顧客側端末10から取得した場合、帳票の設計を支援する依頼の内容を、顧客側端末10から受け付ける。業務依頼部62は、受け付けた依頼の内容を表す情報を、サービス提供企業の営業担当者の業者側端末70に送信する。業務依頼部62は、依頼の内容が記載された電子メールを、サービス提供企業の営業担当者の業者側端末70に送信してもよい。業務依頼部62は、営業担当者(代理元)の代理先の業者側端末70に、受け付けた依頼の内容を表す情報を送信してもよい。営業担当者の代理先は、業務依頼部62に対して業者側端末70から指示された代理先設定に基づいて定められる。
業務依頼部62は、ワークフローの最終承認が得られた場合、最終承認が得られたことによってワークフローが完了したことを通知するための電子メールを、顧客側端末10に送信してもよい。業務依頼部62は、業者側端末70に送信された電子メールを、カーボン・コピー(Carbon Copy)によって顧客側端末10にも送信してよい。業務依頼部62は、依頼の内容に応じて依頼(物件)ごとに、閲覧権限を担当者に定めてもよい。閲覧権限は、例えば、コンテンツ情報やワークフローを閲覧する権限である。
これによって、クライアント企業の担当者は、インターネット回線20を介して、サービス提供企業の営業担当者に対して、帳票に関する依頼を行うことができる。また、クライアント企業の担当者は、依頼の内容をカスタマイズすることができる。
なお、業務依頼部62(コンタクトシステム)は、顧客側端末10から送信を要求された情報を、顧客側端末10に送信してもよい。顧客側端末10から送信を要求された情報は、例えば、出荷状況情報、印刷工程における状況情報、業務の進捗情報、通常の運用における作業の状況情報、通常以外の運用における作業の状況情報である。通常以外の運用とは、例えば、帳票の現物の抜き取り検査である。業務依頼部62は、顧客側端末10から送信を要求された情報を、例えばデータベースサーバ装置90から取得する。
ワークフロー部63は、指定されたサービスがワークフロー生成サービスであることを示す情報を業者側端末70から取得した場合、業者側端末70から取得した情報に基づいてワークフローを生成する。ワークフロー部63は、指定されたサービスがワークフロー生成サービスであることを示す情報を顧客側端末10から取得した場合、顧客側端末10から取得した情報に基づいてワークフローを生成してもよい。例えば、ワークフロー部63は、定例化されている業務のワークフローについて、顧客側端末10から取得した情報に基づいてワークフローを生成してもよい。
ワークフローは、階層ごとに生成される。階層は、例えば、企業階層と、業務階層と、フェーズ階層とである。企業階層は、クライアント企業に対応付けられた階層である。企業階層は、最も高い階層である。業務階層は、「プリント一括業務委託」等の業務に対応付けられた階層である。業務階層は、企業階層の次に高い階層である。フェーズ階層は、「7月更新分」等のフェーズに対応付けられた階層である。フェーズ階層は、業務階層の次に高い階層である。
ワークフロー部63は、生成されたワークフローに関する情報を、サービス提供企業の担当者(関係者)の業者側端末70に送信する。例えば、ワークフロー部63は、帳票の設計業務の進捗を示す情報を、業者側端末70に送信する。例えば、ワークフロー部63は、帳票の設計業務の承認状況を示す情報を、業者側端末70に送信する。例えば、ワークフロー部63は、設計業務又は承認の経路を示す情報を、業者側端末70に送信する。サービス提供企業の担当者は、例えば、帳票の画像を作成する担当者、仕様情報に基づいて帳票の画像を検証する担当者、帳票の画像を再検査する担当者である。
ワークフロー部63は、サービス提供企業におけるワークフローの経路を定める。ワークフロー部63は、クライアント企業の担当者とサービス提供企業の担当者とを経由するように、ワークフローの経路を定めてもよい。これによって、サービス提供企業の担当者は、生成されたワークフローに関する情報を、承認又は否認することができる。また、クライアント企業の担当者は、生成されたワークフローに関する情報を、承認又は否認することができる。したがって、クライアント企業の担当者及びサービス提供企業の担当者は、互いの相手側の進捗状況も含め、業務全体の進捗を容易に把握することができる。
メモリ64は、磁気ハードディスク装置や半導体記憶装置等の不揮発性の記憶媒体(非一時的な記録媒体)を有する記憶装置を用いて構成される。メモリ64は、例えば、RAM(Random Access Memory)やレジスタなどの揮発性の記憶媒体を有していてもよい。メモリ64は、クラウドコンピューティング技術によってデータを記憶してもよい。
業者側端末70は、パーソナルコンピュータ装置、タブレット端末、スマートフォン端末等の情報処理装置である。業者側端末70は、複数でもよい。業者側端末70は、表示部と、操作部とを備える。業者側端末70は、サービス提供企業(業者)側の管理端末である。すなわち、業者側端末70は、クライアント(顧客)にサービスを提供するための端末である。業者側端末70は、サービス提供企業の担当者によって操作される。業者側端末70では、ウェブブラウザが動作する。業者側端末70は、ログインするための認証情報を、ウェブサーバ装置60に送信する。業者側端末70は、依頼の内容に関する情報と、承認又は否認を示す情報と、帳票の仕様に関する情報と、帳票の画像とを、サーバ装置群との間で通信する。
アプリケーションサーバ装置80は、情報処理装置である。アプリケーションサーバ装置80は、帳票の設計を支援するためのアプリケーションプログラムを実行する。アプリケーションサーバ装置80は、インタフェース81と、帳票設計支援部82と、データベース83と、メモリ84とを備える。インタフェース81と帳票設計支援部82との一部または全部は、例えば、CPU等のプロセッサが、メモリ84に記憶されたプログラムを実行することにより機能するソフトウェア機能部である。また、これらの機能部のうち一部または全部は、LSIやASIC等のハードウェア機能部(回路)であってもよい。
インタフェース81は、予め定められたプロトコルに基づいて通信する。インタフェース81は、中継装置30と業者側端末70とウェブサーバ装置60とデータベースサーバ装置90との通信を実行する。インタフェース81は、顧客側端末10と業者側端末70とに並列に、サービスに関する情報を表示させる。インタフェース81は、設計された帳票に関する情報を、帳票設計支援部82による制御に応じて顧客側端末10に送信する。インタフェース81は、設計された帳票に関する情報を、帳票設計支援部82による制御に応じて業者側端末70に送信する。
インタフェース81は、帳票設計支援部82による制御に応じて、顧客側端末10にテンプレート情報を送信する。インタフェース81は、帳票設計支援部82による制御に応じて、業者側端末70にテンプレート情報を送信する。テンプレート情報は、帳票のレイアウト情報である。帳票のレイアウトは、例えば、帳票において印字が禁止されている領域や文字サイズを示す。印字が禁止されている領域とは、帳票の印字可能領域のうち、クライアント企業側が文字や画像等をレイアウトすることができる領域として割り当てられていない領域である。例えば、印字が禁止されている領域は、サービス提供企業側が定める2次元コードが印刷可能な領域として割り当てられた領域である。テンプレート情報は、帳票ごとに顧客側端末10に提供される。インタフェース81は、テンプレート情報をメニュー形式で指定可能に提供してもよい。
帳票設計支援部82は、指定されたサービスが帳票設計サービスであることを示す情報を顧客側端末10又は業者側端末70から取得した場合、帳票を作成する。帳票設計支援部82は、顧客側端末10又は業者側端末70から取得した指示情報に基づいて、帳票を作成する。帳票設計支援部82は、顧客側端末10又は業者側端末70から取得した指示情報に基づいて、帳票のテンプレート情報を顧客側端末10に提供する。
帳票設計支援部82は、顧客側端末10又は業者側端末70から取得した指示情報に基づいて、帳票の設計を代行する(帳票設計代行)。帳票設計支援部82は、顧客側端末10又は業者側端末70から取得した指示情報に基づいて、帳票のレイアウトを変更してもよい。帳票設計支援部82は、顧客側端末10又は業者側端末70から取得した指示情報に基づいて、帳票の画像を差し替えてもよい。
これによって、帳票設計支援部82は、クライアント企業の担当者が帳票を設計することを支援することができる。帳票設計支援部82は、プリンタに制約が定められている場合でも、クライアント企業の帳票の画像をテンプレート情報に基づいて設計することができる。
データベース83は、磁気ハードディスク装置や半導体記憶装置等の不揮発性の記憶媒体(非一時的な記録媒体)を有する記憶装置を用いて構成される。データベース83は、例えば、RAMやレジスタなどの揮発性の記憶媒体を有していてもよい。データベース83は、クラウドコンピューティング技術によって情報を記憶してもよい。データベース83は、例えば、帳票に関するテンプレート情報を記憶する。
メモリ84は、RAMやレジスタなどの揮発性の記憶媒体である。メモリ84には、帳票に関するアプリケーションプログラムが展開される。アプリケーションプログラムは、顧客側端末10及び業者側端末70の少なくとも一方による操作に基づいて帳票の画像情報等を設計するプログラムである。アプリケーションプログラムは、テンプレートに基づいて帳票の画像情報等を設計するためのプログラムでもよい。
データベースサーバ装置90は、情報処理装置である。データベースサーバ装置90は、インタフェース91と、資源管理部92と、データベース93と、メモリ94とを備える。インタフェース91と資源管理部92との一部または全部は、例えば、CPU等のプロセッサが、メモリ94に記憶されたプログラムを実行することにより機能するソフトウェア機能部である。また、これらの機能部のうち一部または全部は、LSIやASIC等のハードウェア機能部(回路)であってもよい。
インタフェース91は、予め定められたプロトコルに基づいて通信する。インタフェース91は、中継装置30と業者側端末70とウェブサーバ装置60とアプリケーションサーバ装置80との通信を実行する。インタフェース91は、顧客側端末10と業者側端末70とに並列に、サービスに関する情報を表示させる。インタフェース91は、設計された帳票に関する情報を、顧客側端末10又は資源管理部92による制御に応じて、顧客側端末10に送信する。インタフェース91は、設計された帳票に関する情報を、業者側端末70又は資源管理部92による制御に応じて、業者側端末70に送信する。
資源管理部92は、指定されたサービスが資源管理サービスであることを示す情報を顧客側端末10又は業者側端末70から取得した場合、設計された帳票に関する情報を、ワークフローに対応付けてデータベース93に記憶させる。資源管理部92は、クライアント企業の担当者がサービス提供企業の支援を受けずに設計した帳票に関する情報を、データベース93に記憶させてもよい。
これによって、資源管理部92は、帳票に関する情報をバージョン又はフェーズごとにデータベース93に記憶させることができる。すなわち、資源管理部92は、帳票に関する情報の履歴を管理することができる。資源管理部92は、ワークフローにおいて承認された帳票に関する情報を、データベース93に記憶させることができる。
データベース93は、磁気ハードディスク装置や半導体記憶装置等の不揮発性の記憶媒体(非一時的な記録媒体)を有する記憶装置を用いて構成される。データベース93は、例えば、RAMやレジスタなどの揮発性の記憶媒体を有していてもよい。データベース93は、クラウドコンピューティング技術によって情報を記憶してもよい。
データベース93は、設計された帳票に関する情報を記憶する。設計された帳票に関する情報は、例えば、帳票の画像(コンテンツ画像)、帳票のレイアウト情報、帳票の仕様情報である。帳票の画像は、例えば、PDF(Portable Document Format)の形式で作成されてもよい。帳票に関する情報は、バージョン又はフェーズごとに記憶される。データベース93は、帳票に関する情報に対応付けられた文書情報(ドキュメント情報)を記憶してもよい。データベース93は、帳票に関する情報に対応付けられた属性情報を記憶してもよい。
メモリ94は、RAMやレジスタなどの揮発性の記憶媒体である。メモリ94には、帳票の仕様に関する情報とワークフローに関する情報とが、データベース93から展開される。
図2は、帳票サービス提供システム1の動作概要の例を示すフローチャートである。まず、顧客側端末10について説明する。顧客側端末10は、ウェブブラウザによってインターネット回線20を介して、ウェブサーバ装置60にログインする(ステップS101)。ウェブサーバ装置60は、顧客側端末10からの要求に応じて、ポータル画面を顧客側端末10の表示部に表示させる(ステップS102)。
顧客側端末10は、操作部を介して指定されたサービスを示す情報を、ポータル画面を経由してウェブサーバ装置60に送信する。ウェブサーバ装置60は、指定されたサービスを示す情報が業務依頼受付サービス又はワークフロー生成サービスのいずれかを示すか否かを判定する(ステップS103)。指定されたサービスを示す情報が業務依頼受付サービス又はワークフロー生成サービスのいずれかを示す場合(ステップS103:YES)、ウェブサーバ装置60は、指定されたサービスを示す情報が業務依頼受付サービスを示すか否かを判定する(ステップS104)。
指定されたサービスを示す情報が業務依頼受付サービスを示す場合(ステップS104:YES)、ウェブサーバ装置60は、業務依頼に関するサービスを顧客側端末10に提供する(ステップS105)。指定されたサービスを示す情報がワークフロー生成サービスを示す場合(ステップS104:NO)、ウェブサーバ装置60は、ワークフローに関するサービスを顧客側端末10に提供する(ステップS106)。
指定されたサービスを示す情報が業務依頼受付サービス又はワークフロー生成サービスのいずれも示していない場合(ステップS103:NO)、ウェブサーバ装置60は、指定されたサービスを示す情報が帳票設計支援サービスを示すか否かを判定する(ステップS107)。指定されたサービスを示す情報が帳票設計支援サービスを示す場合(ステップS107:YES)、ウェブサーバ装置60は、帳票設計支援に関するサービスを顧客側端末10に提供する(ステップS108)。指定されたサービスを示す情報が資源管理サービスを示す場合(ステップS107:NO)、ウェブサーバ装置60は、資源管理に関するサービスを、顧客側端末10に提供する(ステップS109)。
帳票サービス提供システム1は、業者側端末70についても同様に動作する。すなわち、業者側端末70は、ウェブブラウザによってローカル通信回線50を介して、ウェブサーバ装置60にログインする(ステップS101)。ウェブサーバ装置60は、業者側端末70からの要求に応じて、ポータル画面を業者側端末70の表示部に表示させる(ステップS102)。
業者側端末70は、操作部を介して指定されたサービスを示す情報を、ポータル画面を経由してウェブサーバ装置60に送信する。ウェブサーバ装置60は、指定されたサービスを示す情報が業務依頼受付サービス又はワークフロー生成サービスのいずれかを示すか否かを判定する(ステップS103)。指定されたサービスを示す情報が業務依頼受付サービス又はワークフロー生成サービスのいずれかを示す場合(ステップS103:YES)、ウェブサーバ装置60は、提供を受けたいサービスを示す情報が業務依頼受付サービスを示すか否かを判定する(ステップS104)。
指定されたサービスを示す情報が業務依頼受付サービスを示す場合(ステップS104:YES)、ウェブサーバ装置60は、業務依頼に関するサービスを業者側端末70に提供する(ステップS105)。指定されたサービスを示す情報がワークフロー生成サービスを示す場合(ステップS104:NO)、ウェブサーバ装置60は、ワークフローに関するサービスを業者側端末70に提供する(ステップS106)。
指定されたサービスを示す情報が業務依頼受付サービス又はワークフロー生成サービスのいずれも示していない場合(ステップS103:NO)、ウェブサーバ装置60は、指定されたサービスを示す情報が帳票設計支援サービスを示すか否かを判定する(ステップS107)。指定されたサービスを示す情報が帳票設計支援サービスを示す場合(ステップS107:YES)、ウェブサーバ装置60は、帳票設計支援に関するサービスを業者側端末70に提供する(ステップS108)。指定されたサービスを示す情報が資源管理サービスを示す場合(ステップS107:NO)、ウェブサーバ装置60は、資源管理に関するサービスを、業者側端末70に提供する(ステップS109)。
次に、ウェブサーバ装置60の業務依頼部62の構成の例を説明する。
図3は、業務依頼部62の構成の例を示す図である。業務依頼部62は、ポータル部620と、製造検討依頼部621と、各種切替依頼部622と、月間スケジュール調整部623と、部門間打合調整依頼部624と、業務スケジュール変更依頼部625と、製品仕様変更依頼部626とを備える。ポータル部620は、業務依頼部62と別体でもよい。
ポータル部620は、顧客側端末10又は業者側端末70から取得した情報に基づいて、業務依頼部62の各部を制御する。ポータル部620は、ログインするための認証情報に基づいて、顧客側端末10又は業者側端末70の認証処理を実行する。
ポータル部620は、ログインした顧客側端末10からの要求に応じて、ポータル画面として顧客側端末10に表示させるためのポータル画像を送信する。ポータル部620は、ログインした業者側端末70からの要求に応じて、ポータル画面として業者側端末70に表示させるためのポータル画像を送信する。
ポータル部620は、帳票に関する複数のサービスのうちいずれかのサービスを、ポータル画面を経由して指定させる。ポータル画像には、個人ポータル画像と、業務ポータル画像とがある。個人ポータル画像は、担当者に対応付けられた業務依頼、ワークフロー、帳票設計及び代理先設定を表すポータル画像である。業務ポータル画像は、担当者が所属する組織に対応付けられた業務依頼、ワークフロー、帳票設計、資源管理を表すポータル画像である。
図4は、顧客側端末10における、個人ポータル画像の表示の例を示す図である。個人ポータル画像は、業務ポータルタブ100と、個人ポータルタブ101とを含む。顧客側端末10は、操作部に対する操作によって業務ポータルタブ100が指定された場合、個人ポータル画像を隠して業務ポータル画像を表示する。個人ポータル画像は、進捗状況サマリーと、お知らせへのリンクと、業務依頼(作業待ち)へのリンクと、ワークフロー(作業待ち)へのリンクと、帳票設計(設計中)へのリンクとを含む。個人ポータル画像には、担当者が対応すべき業務依頼、ワークフロー又は帳票設計などが抽出される。
顧客側端末10は、操作部に対する操作によって操作キー102「業務依頼作業待ち」が指定された場合、業務依頼に関するサービスを提供する。顧客側端末10は、操作部に対する操作によって操作キー103「ワークフロー作業待ち」が指定された場合、ワークフローに関するサービスを提供する。顧客側端末10は、操作部に対する操作によって操作キー104「帳票設計作業待ち」が指定された場合、帳票設計に関するサービスを提供する。顧客側端末10は、操作部に対する操作によって操作キー105「代理先設定」が指定された場合、代理先設定に関するサービスを提供する。顧客側端末10は、操作部に対する操作によって操作キー106「代理元確認」が指定された場合、代理元確認に関するサービスを提供する。
図5は、顧客側端末10における、業務ポータル画像の表示の例を示す図である。業務ポータル画像は、業務ポータルタブ100と、個人ポータルタブ101とを含む。顧客側端末10は、操作部に対する操作によって個人ポータルタブ101が指定された場合、業務ポータル画像を隠して個人ポータル画像を表示する。
顧客側端末10は、操作部に対する操作によって操作キー107「業務依頼新規作成」又は操作キー108「業務依頼一覧」が指定された場合、業務依頼に関するサービスを提供する。顧客側端末10は、操作部に対する操作によって操作キー109「ワークフロー新規作成」又は操作キー110「ワークフロー一覧」が指定された場合、ワークフローに関するサービスを提供する。顧客側端末10は、操作部に対する操作によって操作キー111「帳票設計新規作成」又は操作キー112「帳票設計一覧」が指定された場合、帳票設計に関するサービスを提供する。顧客側端末10は、操作部に対する操作によって操作キー113「資源管理」が指定された場合、資源管理に関するサービスを提供する。すなわち、顧客側端末10は、操作部に対する操作によって操作キー「資源管理」が指定された場合、帳票に関する情報をワークフローに対応付けてデータベース93に記憶させるサービスを提供する。
図6は、顧客側端末10における、業務依頼画像の表示の例を示す図である。顧客側端末10は、操作部に対する操作によって操作キー107「業務依頼新規作成」が指定された場合、業務依頼画像を表示する。業務依頼画像は、依頼対象に関する情報と、依頼の内容に関する共通情報と、依頼の内容に関するカテゴリ別の情報と、コメントとを含む。
図7は、業者側端末70における、個人ポータル画像の表示の例を示す図である。業者側端末70は、操作部に対する操作によって業務ポータルタブ100が指定された場合、個人ポータル画像を隠して業務ポータル画像を表示する。個人ポータル画像は、進捗状況サマリーと、お知らせへのリンクと、業務依頼(作業待ち)へのリンクと、ワークフロー(作業待ち)へのリンクと、帳票設計(設計中)へのリンクとを含む。
業者側端末70は、操作部に対する操作によって操作キー102「業務依頼作業待ち」が指定された場合、業務依頼に関するサービスを提供する。業者側端末70は、操作部に対する操作によって操作キー103「ワークフロー作業待ち」が指定された場合、ワークフローに関するサービスを提供する。業者側端末70は、操作部に対する操作によって操作キー104「帳票設計作業待ち」が指定された場合、帳票設計に関するサービスを提供する。業者側端末70は、操作部に対する操作によって操作キー105「代理先設定」が指定された場合、代理先設定に関するサービスを提供する。業者側端末70は、操作部に対する操作によって操作キー106「代理元確認」が指定された場合、代理元確認に関するサービスを提供する。
図8は、業者側端末70における、業務ポータル画像の表示の例を示す図である。業者側端末70は、操作部に対する操作によって個人ポータルタブ101が指定された場合、業務ポータル画像を隠して個人ポータル画像を表示する。
業者側端末70は、操作部に対する操作によって操作キー107「業務依頼新規作成」又は操作キー108「業務依頼一覧」が指定された場合、業務依頼に関するサービスを提供する。業者側端末70は、操作部に対する操作によって操作キー109「ワークフロー新規作成」又は操作キー110「ワークフロー一覧」が指定された場合、ワークフローに関するサービスを提供する。業者側端末70は、操作部に対する操作によって操作キー111「帳票設計新規作成」又は操作キー112「帳票設計一覧」が指定された場合、帳票設計に関するサービスを提供する。業者側端末70は、操作部に対する操作によって操作キー113「資源管理」が指定された場合、資源管理に関するサービスを提供する。すなわち、業者側端末70は、操作部に対する操作によって操作キー113「資源管理」が指定された場合、帳票に関する情報をワークフローに対応付けてデータベース93に記憶させるサービスを提供する。
図3に示す製造検討依頼部621は、顧客側端末10又は業者側端末70から取得した情報に基づいて、帳票の現物の製造に関する検討を依頼する。各種切替依頼部622は、顧客側端末10又は業者側端末70から取得した情報に基づいて、帳票の画像に重ねるための画像(以下、「オーバーレイ画像」という。)を切り替えることを依頼する。各種切替依頼部622は、顧客側端末10又は業者側端末70から取得した情報に基づいて、アプリケーションサーバ装置80が実行するアプリケーションプログラムを切り替えることを依頼する。各種切替依頼部622は、顧客側端末10又は業者側端末70から取得した情報に基づいて、帳票を新たな帳票に切り替えることを依頼する。なお、これらの依頼カテゴリは例である。依頼カテゴリは、顧客に合わせて増減されてもよい。
月間スケジュール調整部623は、顧客側端末10又は業者側端末70から取得した情報に基づいて、帳票に関する月間のスケジュールを調整すること依頼する。部門間打合調整依頼部624は、顧客側端末10又は業者側端末70から取得した情報に基づいて、クライアント企業の担当者とサービス提供企業の担当者との打ち合わせの日程を調整することを依頼する。業務スケジュール変更依頼部625は、顧客側端末10又は業者側端末70から取得した情報に基づいて、データ受領日時又は納期等の業務スケジュールを変更することを依頼する。製品仕様変更依頼部626は、顧客側端末10又は業者側端末70から取得した情報に基づいて、仕様又は納品先を変更することを依頼する。
次に、ウェブサーバ装置60のワークフロー部63の構成の例を説明する。
図9は、ワークフロー部63の構成の例を示す図である。ワークフロー部63は、ワークフロー管理部630と、オーバーレイ作成業務部631と、本番検証部632と、画像新規登録部633と、外字新規登録部634と、メッセージ登録部635と、印字位置修正部636と、製品仕様書校了部637と、テスト検証品校了部638と、抜取業務部639と、校正資源登録部640とを備える。
ワークフロー管理部630は、ワークフロー部63の各部を制御する。ワークフロー管理部630は、サービスの提供先を示す情報を、業者側端末70から取得してもよい。サービスの提供先は、例えば、ポータル画面を経由して指定される。サービスの提供先とは、例えば、サービスに関する情報の表示先である。
ワークフロー管理部630は、サービスの提供先を示す情報が業者側端末70を示す場合、ワークフローに関する情報等を、業者側端末70にのみ提供する。ワークフロー管理部630は、サービスの提供先を示す情報が顧客側端末10を示す場合、ワークフローに関する情報等を、顧客側端末10にのみ提供する。ワークフロー管理部630は、サービスの提供先を示す情報が顧客側端末10及び業者側端末70を示す場合には、ワークフローに関する情報等を、顧客側端末10及び業者側端末70の両方に提供する。
オーバーレイ作成業務部631は、オーバーレイ画像を作成するためのワークフローを生成する。本番検証部632は、帳票を検証するためのワークフローを生成する。画像新規登録部633は、帳票の画像を追加又は更新するためのワークフローを生成する。外字新規登録部634は、帳票に記載される外字を追加又は更新するためのワークフローを生成する。メッセージ登録部635は、帳票の設計に関するメッセージを含むワークフローを生成する。印字位置修正部636は、帳票における印字の位置を修正するためのワークフローを生成する。
製品仕様書校了部637は、帳票の仕様書の校了を通知するためのワークフローを生成する。テスト検証品校了部638は、テスト用の帳票について検証品の校了を通知するためのワークフローを生成する。抜取業務部639は、帳票のデータ又は現物の抜き取り検査を依頼するためのワークフローを生成する。校正資源登録部640は、印刷資源である帳票の校正結果の登録を依頼するためのワークフローを生成する。生成されたワークフローに関する情報は、顧客側端末10及び業者側端末70のうち少なくとも一方に送信される。なお、これらのワークフローの種類は例である。ワークフローの種類は、顧客に合わせて増減されてもよい。また、ワークフローのフローは、業務ごとに定められる。ワークフローのフローとは、例えば、設計業務又は承認の経路(ルート)である。
図10は、顧客側端末10における、ワークフロー画像の表示の例を示す図である。顧客側端末10は、操作部に対する操作によって操作キー103「ワークフロー作業待ち」、操作キー109「ワークフロー新規作成」又は操作キー110「ワークフロー一覧」が指定された場合、ワークフロー画像を表示する。
ワークフロー画像は、クライアント企業ワークフロー欄200と、サービス提供企業ワークフロー欄201とを含む。クライアント企業ワークフロー欄200は、クライアント企業におけるワークフローを表示するための欄である。サービス提供企業ワークフロー欄201は、サービス提供企業におけるワークフローを表示するための欄である。
ワークフローは、ノード及びリンクを用いて表されてもよい。ノードは、作業又は承認を示す。リンクは、作業又は承認の経路を示す。図10に示すように、ワークフローは、サービス提供企業とクライアント企業とを横断するように定められてもよい。
ワークフロー部63は、サービスの提供先を示す情報を、業者側端末70から取得してもよい。ワークフロー部63は、サービスの提供先を示す情報に基づいて、顧客側端末10と業者側端末70との少なくとも一方を、ワークフローに関する情報の表示先として選択する。例えば、ワークフロー部63は、顧客側端末10と業者側端末70との少なくとも一方において、ワークフローに関する情報をノード単位で非表示にしてもよい(非表示機能)。例えば、ワークフロー部63は、顧客側端末10と業者側端末70との少なくとも一方が、ノードを示す画像を操作できないようにしてもよい。すなわち、ワークフロー部63は、顧客側端末10と業者側端末70との少なくとも一方に対して、ワークフローに関する操作をノード単位で禁止してもよい(ロック機能)。ワークフローに関する操作とは、例えば、作業を承認するための操作である。図10では、ノードを示す画像は、例えば、「開始」を表す画像、「01_FDL作成依頼」を表す画像、「02_コンパイル依頼」を表す画像、「03_コンパイル結果連絡」を表す画像、「04_コンパイル結果確認」を表す画像、「05_再査終了連絡」を表す画像である。
図11は、業者側端末70における、ワークフロー画像の表示の例を示す図である。業者側端末70は、操作部に対する操作によって操作キー103「ワークフロー作業待ち」、操作キー109「ワークフロー新規作成」又は操作キー110「ワークフロー一覧」が指定された場合、ワークフロー画像を表示する。図11に示すように、承認のためのワークフローは、クライアント企業の担当者に対して定められてもよい。
次に、アプリケーションサーバ装置80の帳票設計支援部82の構成の例を説明する。
図12は、帳票設計支援部82の構成の例を示す図である。帳票設計支援部82は、帳票設計部820と、テンプレート管理部821とを備える。
帳票設計部820は、帳票の設計を支援するためのアプリケーションプログラムを実行する。帳票設計部820は、顧客側端末10又は業者側端末70から取得した情報に基づいて、印刷された場合と同じ外観の帳票の画像を作成する。帳票設計部820は、印刷された場合と同じ外観の帳票の画像を、プリンタの制約に基づくシミュレーションによって作成する。帳票設計部820は、データベース83に記憶されている帳票のテンプレート情報に基づいて、帳票の画像を作成してもよい。
テンプレート管理部821は、顧客側端末10又は業者側端末70から取得した情報に基づいて、帳票のテンプレート情報をデータベース83から取得する。テンプレート管理部821は、帳票のテンプレート情報を帳票設計支援部82に送信する。
図13は、顧客側端末10における、帳票設計支援画像の表示の例を示す図である。顧客側端末10は、操作部に対する操作によって操作キー104「帳票設計作業待ち」又は操作キー111「帳票設計新規作成」が指定された場合、帳票設計支援画像を表示する。帳票設計支援画像は、帳票の設計を支援するために表示される画像である。
クライアント企業の担当者は、表示された帳票設計支援画像を見ながら顧客側端末10の操作部を操作することによって帳票のレイアウトを定めて、帳票の画像を作成する。これによって、クライアント企業の担当者は、印刷された場合と同じ外観の帳票の画像を見ながら帳票のレイアウトを定めて、帳票の画像を作成することができる。帳票の画像(コンテンツ画像)情報や帳票のレイアウト情報等のコンテンツ情報は、ワークフローに対応付けられてデータベース93に登録される。帳票の画像情報や帳票のレイアウト情報は、例えば、PDFの形式で登録される。
図14は、業者側端末70における、帳票設計支援画像の表示の例を示す図である。業者側端末70は、操作部に対する操作によって操作キー104「帳票設計作業待ち」又は操作キー111「帳票設計新規作成」が指定された場合、帳票設計支援画像を表示する。
サービス提供企業の担当者は、表示された帳票設計支援画像を見ながら業者側端末70の操作部を操作することによって、クライアント企業の担当者が設計した帳票の画像を修正する。これによって、サービス提供企業の担当者は、印刷された場合と同じ外観の帳票の画像を見ながら、帳票の画像を修正することができる。サービス提供企業の担当者は、表示された帳票設計支援画像を見ながら業者側端末70の操作部を操作することによって、帳票の画像の作成を代行してもよい。
次に、アプリケーションサーバ装置80の帳票設計支援部82の構成の例を説明する。
図15は、資源管理部92の構成の例を示す図である。資源管理部92は、版下管理部920と、外字管理部921と、フォント・オーバーレイ管理部922と、帳票管理部923と、仕様書管理部924とを備える。
版下管理部920は、顧客側端末10又は業者側端末70から取得した情報に基づいて、帳票の版下の画像をワークフローに対応付けてデータベース93に記憶させる。外字管理部921は、顧客側端末10又は業者側端末70から取得した情報に基づいて、帳票に記載される外字の画像をワークフローに対応付けてデータベース93に記憶させる。
フォント・オーバーレイ管理部922は、顧客側端末10又は業者側端末70から取得した情報に基づいて、帳票に記載される文字の画像をフォントごとにワークフローに対応付けてデータベース93に記憶させる。フォント・オーバーレイ管理部922は、顧客側端末10又は業者側端末70から取得した情報に基づいて、オーバーレイ画像をワークフローに対応付けてデータベース93に記憶させる。
帳票管理部923は、顧客側端末10又は業者側端末70から取得した情報に基づいて、帳票の画像をワークフローに対応付けてデータベース93に記憶させる。仕様書管理部924は、顧客側端末10又は業者側端末70から取得した情報に基づいて、帳票の仕様情報をワークフローに対応付けてデータベース93に記憶させる。
図16は、顧客側端末10における、資源管理画像の表示の例を示す図である。顧客側端末10は、操作部に対する操作によって操作キー113「資源管理」が指定された場合、資源管理画像を表示する。資源管理画像は、帳票に関する情報へのリンクを表示するための画像である。帳票に関する情報は、例えば、帳票の画像情報、帳票のレイアウト情報、帳票の仕様情報、帳票のテンプレート情報、帳票の版下情報である。帳票の画像は、帳票の版下画像や、帳票に記載される外字の画像を含んでもよい。資源管理画像は、帳票に関する情報が記憶されるフォルダの場所を表すツリー画像を含むことができる。資源管理画像は、帳票の画像と、承認の状態と、ファイル更新者と、ファイル更新日とが対応付けられた表形式の画像を含んでもよい。
図17は、業者側端末70における、資源管理画像の表示の例を示す図である。業者側端末70は、操作部に対する操作によって操作キー113「資源管理」が指定された場合、資源管理画像を表示する。
以上のように、実施形態の帳票サービス提供システム1(統合帳票基盤システム)(帳票サービス提供装置)は、ポータル部620と、業務依頼部62と、ワークフロー管理部630と、帳票設計支援部82と、資源管理部92とを備える。ポータル部620は、ポータル画面を経由して帳票に関する複数のサービスのうちいずれかのサービスを指定させ、サービスの指定を受け付ける。業務依頼部62は、指定が帳票の設計に関する依頼である場合、依頼の内容を表す情報を取得する。ワークフロー管理部630は、指定が帳票の設計業務の進捗を示すワークフローの生成である場合、依頼の内容に対応したワークフローを生成する。帳票設計支援部82は、指定が帳票の設計の支援である場合、ワークフローに対応付けられた帳票の設計に関する情報に基づいて帳票を作成する。資源管理部92は、指定が帳票に関する情報の登録である場合、帳票設計支援部によって作成された帳票に関する情報をワークフローに対応付けてデータベースに記憶させる。
この構成によって、ポータル部620は、ポータル画面を経由して帳票に関する複数のサービスのうちいずれかのサービスを指定させ、サービスの指定を受け付ける。これによって、帳票サービス提供システム1は、帳票の設計を支援する業務の手戻りを減少させることが可能である。
帳票サービス提供システム1は、プリンタ(印刷機)に定められた制約をシミュレーションしながら、帳票のオーバーレイ設計やデータ印字設計を実行する。プリンタに定められた制約とは、例えば、書体の制約、文字サイズの制約、印刷可能領域等の制約である。これによって、帳票サービス提供システム1は、帳票審査に関する設計作業と社内承認を効率化することができる。
帳票サービス提供システム1は、帳票の設計を支援するサービス提供企業とクライアント企業との間で、双方向の通信を実行することができる。帳票サービス提供システム1は、クライアント企業が複数であっても、帳票の設計を支援する業務の手戻りを減少させることが可能である。帳票サービス提供システム1は、帳票の設計を支援するサービス提供企業とクライアント企業との間で、帳票のレイアウトの校了までのやりとりの回数を削減することができる。
帳票サービス提供システム1は、クライアント企業向けの帳票を、企画段階から運用開始までのワークフロー(承認フロー)を一元管理することができる。帳票サービス提供システム1は、帳票のレイアウト及びコンテンツ画像のワークフローを生成することができる。帳票サービス提供システム1は、複数の担当者又は部署にまたがるワークフローを生成することができる。
帳票サービス提供システム1は、クライアント企業内の業務フローについて、ワークフローを生成してもよい。例えば、帳票サービス提供システム1は、クライアント企業内のシステム部門の業務フローについて、ワークフローを生成してもよい。クライアント企業内のシステム部門は、クライアント企業において帳票(PDFの形式の帳票、仕様書)の審査や承認を行う部門である。クライアント企業内のシステム部門の担当者は、クライアント企業内の事務企画部門の担当者の顧客側端末10を介して、サービス提供企業のウェブサーバ装置60に見積依頼を送信してもよい。
帳票サービス提供システム1は、クライアント企業(発注者)の担当者とサービス提供企業(受託者)の担当者との間で共通のレイアウトの帳票を見ることによって、帳票を設計することができる。帳票サービス提供システム1は、帳票の設計に詳しくないクライアント企業の担当者を支援することによって、クライアント企業の担当者に帳票を容易に設計させることができる。帳票サービス提供システム1は、帳票の設計者と承認者とに共通のワークフローを提示するので、業務が手戻りした場合でも短時間で帳票を修正させることができる。帳票サービス提供システム1は、印刷機の制約や作業工程におけるレイアウトの制約を予めテンプレート情報として用意するので、帳票を設計する初期フェーズから、制約を担当者に意識させることができる。
帳票サービス提供システム1は、コンテンツ情報をバージョン又はフェーズごとにデータベース93に記憶させることができる。帳票サービス提供システム1は、クライアント企業(発注者)の担当者とサービス提供企業(受託者)の担当者との間で帳票の設計に関する認識を共通化させるので、コンテンツ情報に関する問い合わせ回数及び返答期間を削減することができる。帳票サービス提供システム1は、帳票が印刷された場合の画像(出力イメージ)を、顧客側端末10の表示部と業者側端末70の表示部とに表示させることができる。
帳票サービス提供システム1は、クライアント企業(発注者)の担当者が表計算ソフトやプレゼンテーションのアプリケーションソフトウェアを使用して帳票を設計しなくても、帳票の設計を支援することができる。帳票サービス提供システム1は、クライアント企業(発注者)の担当者が表計算ソフトやプレゼンテーションのアプリケーションソフトウェアを使用して設計した帳票の画像を取得してもよい。帳票サービス提供システム1は、クライアント企業の担当者が表計算ソフトを使用して設計した帳票の画像を、帳票設計支援部82が実行するアプリケーションプログラム(社内ツール)が使用する形式にデータ変換してもよい。帳票設計支援部82は、コンテンツ情報をXMLファイルに変換してもよい。
帳票サービス提供システム1は、帳票のユーザー中心設計(UCD: User-centered design)の環境を提供することができる。帳票サービス提供システム1は、データ・プリント・サービスの印字内容をメニュー形式で提供することによって、データ・プリント・サービスをコモディティ化することができる。
上述した実施形態における帳票サービス提供システム(帳票サービス提供装置)、サーバ装置群の少なくとも一部をコンピュータで実現するようにしてもよい。その場合、この機能を実現するためのプログラムをコンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録して、この記録媒体に記録されたプログラムをコンピュータシステムに読み込ませ、実行することによって実現してもよい。なお、ここでいう「コンピュータシステム」とは、OSや周辺機器等のハードウェアを含むものとする。また、「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、フレキシブルディスク、光磁気ディスク、ROM、CD−ROM等の可搬媒体、コンピュータシステムに内蔵されるハードディスク等の記憶装置のことをいう。さらに「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、インターネット等のネットワークや電話回線等の通信回線を介してプログラムを送信する場合の通信線のように、短時間の間、動的にプログラムを保持するもの、その場合のサーバやクライアントとなるコンピュータシステム内部の揮発性メモリのように、一定時間プログラムを保持しているものも含んでもよい。また上記プログラムは、前述した機能の一部を実現するためのものであってもよく、さらに前述した機能をコンピュータシステムにすでに記録されているプログラムとの組み合わせで実現できるものであってもよく、FPGA(Field Programmable Gate Array)等のプログラマブルロジックデバイスを用いて実現されるものであってもよい。
以上、この発明の実施形態について図面を参照して詳述してきたが、具体的な構成はこの実施形態に限られるものではなく、この発明の要旨を逸脱しない範囲の設計等も含まれる。