図1〜図7を参照して、届出補助システム、および、このシステムが行う届出補助方法の一実施形態について説明する。本実施形態の届出補助システムは、ユーザが、複数の事業者に対し、各事業者が保有するユーザ情報の変更を依頼するために用いられる。事業者は、ユーザ情報、すなわち、ユーザに関する情報を保有している団体であればよく、例えば、電気、ガス、水道、電話等の事業者、金融機関、クレジットカード会社、会員であるユーザに対し各種のサービス提供する事業者、自治体等が挙げられる。また、ユーザ情報は、各事業者に共通して保有されているユーザに関する情報であればよく、例えば、ユーザの住所、電話番号、メールアドレス、氏名すなわち契約者の名義等が挙げられる。
[届出補助システムの構成]
図1を参照して、届出補助システムの全体構成について説明する。届出補助システムは、ユーザ情報の変更を届け出るために用いられる帳票に必要事項の一部を印字して届出書として出力し、この届出書のステータスを管理するシステムである。印刷された届出書はユーザに送付され、ユーザによって必要事項の残部が記入された後に管理センターに返送される。なお、管理センターは、届出補助システムを用いた情報の届出に関わる事務を行うための施設である。
図1が示すように、届出補助システムは、届出情報管理サーバ10と、ユーザ端末20と、管理端末30と、印刷装置40とを含む。
届出情報管理サーバ10と、ユーザ端末20および管理端末30の各々とはネットワークに接続され、届出情報管理サーバ10は、これらの端末の各々とネットワークを通じて相互にデータの送信および受信を行う。また、届出情報管理サーバ10と印刷装置40とは、ネットワークに接続され、届出情報管理サーバ10は、届出書の印刷のためのデータを印刷装置に送信する。各装置の通信に用いられるネットワークは、独立した複数のネットワークを含んでいてもよいし、共通した1つのネットワークであってもよい。これらのネットワークは、インターネット等の汎用通信回線であってもよいし、各装置の通信のための専用通信回線であってもよい。
届出情報管理サーバ10は、通信部11と、記憶部12と、制御部13とを備えている。
通信部11は、ネットワークを通じて、届出情報管理サーバ10と上述の各装置との接続処理を実行し、届出情報管理サーバ10と各装置との間でデータの送信および受信を行う。
記憶部12は、ハードディスクドライブ等の不揮発性メモリを含む構成を有し、制御部13が実行する処理に必要なプログラムやデータを記憶している。こうしたデータの一部として、記憶部12は、手続管理データ12a、書類データ12b、個人情報データ12c、および、届出管理データ12dを記憶している。
届出補助システムでは、このシステムを利用して変更の届出が行われる情報、すなわち、変更対象の情報を規定する1以上の手続きが予め設定され、手続きごとに固有の識別情報である手続IDが割り当てられている。各手続きは、ユーザ情報に含まれる情報のうちの1以上の情報を変更対象とし、複数の手続きに共通して変更対象となる情報があってもよい。例えば、「住所変更」の手続きとしてユーザに提示される1つの手続きでは、住所が変更対象であり、「住所および連絡先の変更」の手続きとしてユーザに提示される1つの手続きでは、住所と電話番号とが変更対象である。こうした手続きは、1つの届出として一括して変更の望まれる情報の種類や、各事業者にて1つの届出として変更を受付可能な情報の種類等に応じて適宜設定される。
また、届出補助システムを利用して情報の変更の届出を受け付ける複数の事業者には、事業者ごとに固有の識別情報である事業者IDが割り当てられている。
手続管理データ12aは、複数の手続きの各々について、手続IDとともに、ユーザに入力を要求する情報に関する規定を含む。こうした規定には、入力を要求する情報の項目や、その情報について入力を許容する文字数の範囲、入力を許容する仮名や数字等の文字の種類等が含まれる。
また、手続管理データ12aは、手続きIDと、その手続きによる情報の変更の届出を受け付ける事業者の事業者IDとを対応付けたデータを含み、これによって、手続きごとに、その手続きによる情報の変更の届出を受け付ける事業者が設定されている。
書類データ12bは、情報の変更の届出に用いられる書類である帳票のデータを含んでいる。帳票は、手続きごとや事業者ごとに異なる形式、すなわち、フォーマットを有する。1つの帳票は、1枚の書類であってもよいし、複数枚の書類から構成されてもよい。
帳票のデータは、帳票ごとのフォーマットを示す画像、すなわち、帳票において情報を記入する欄を区画する枠線や記入すべき情報の種類を示す文字等の画像を含むとともに、帳票におけるいずれの欄に、いずれの情報を示す文字や数字等を組み込めばよいかを規定する情報を含む。例えば、A社に対する「住所変更」の届出のための帳票のデータは、この帳票に固有のフォーマットを示す画像を含むとともに、「ユーザの氏名」、「変更前の住所」、「変更後の住所」といった組み込まれる対象の情報の種類と、帳票のフォーマットのなかでこれらの情報の各々を組み込む位置とを規定する情報を含んでいる。
各帳票には、帳票ごとに固有の識別情報である帳票IDが割り当てられている。手続きごと、かつ、事業者ごとに、1つの帳票が規定されてもよいし、手続きと事業者との組に対して複数の帳票が規定され、さらに手続きの詳細内容に応じて、1つの帳票が規定されてもよい。すなわち、1つの手続IDと1つの事業者IDとの組に対して、1つの帳票IDが対応付けられており、当該手続IDの示す手続きと当該事業者IDの示す事業者との組に対して、当該帳票IDの示す帳票が特定されてもよい。あるいは、1つの手続IDと1つの事業者IDとの組に対して、複数の帳票IDが対応付けられており、さらなる付随情報に応じて、1つの帳票IDが示す帳票が特定されてもよい。
例えば、A社に対する「住所変更」の届出のための帳票には、変更後の住所が変更前の住所と同一の都道府県内にある場合の帳票と、変更前と変更後とで住所のある都道府県が異なる場合の帳票との2種類の帳票が存在し、これらの帳票には各別の帳票IDが割り当てられているとする。この場合、「住所変更」を示す手続IDと「A社」を示す事業者IDに加えて、変更後の住所が変更前の住所と同一の都道府県内にあるか否かを示す付随情報に基づいて、1つの帳票IDが示す帳票が特定される。
書類データ12bには、こうした手続IDと事業者IDとの組み合わせ、もしくは、手続IDと事業者IDと付随情報との組み合わせと、帳票IDとの対応付けを規定するデータも含まれる。これらのデータおよび帳票のデータによって、書類データ12bは、手続IDと事業者IDとに、帳票のデータが対応付けられたデータとして機能する。
また、帳票IDには、その帳票IDが示す帳票を基に作成された届出書を管理センターに返送する必要があるか否かを規定する情報が付されている。例えば、複数の事業者のなかには、特定の情報についての変更の届出を、書面では受け付けず、電話やWebでのみ受け付ける事業者が含まれ得る。こうした事業者における該当の手続きについては、帳票として、電話やWebでの届出の案内が記載された書類が設定され、書類データ12bでは、この帳票の帳票IDに、返送が不要であることを示す情報が付される。
個人情報データ12cは、届出補助システムを利用するユーザに関する情報である個人情報を、ユーザごとに割り当てられた識別情報であるユーザIDとともに含んでいる。個人情報には、例えば、ユーザの氏名や連絡先等が含まれる。個人情報データ12cを構成する情報は、例えば、届出補助システムを利用するユーザの登録時、すなわち、ユーザIDの割り当て時に、ユーザ端末20を通じて届出情報管理サーバ10が取得した情報であってもよい。あるいは、個人情報データ12cを構成する情報は、ユーザ端末20を通じて情報の変更の届出の申し込みが行われる過程において、届出情報管理サーバ10が取得した情報であってもよい。
届出管理データ12dは、情報の変更の届出の申し込みごとに、届出補助システムが出力する届出書のステータスを管理するためのデータである。1つの申し込みは、届出情報管理サーバ10とユーザ端末20とによる一連の情報の授受により成立し、各申し込みには、申し込みごとに固有の識別情報である申請IDが割り当てられる。1つの申し込みは、1以上の手続きによる情報の変更の届出を、手続きごとに1以上の事業者に対して要求するための申し込みである。そして、1つの申し込みについて、手続きと事業者との組ごとに、書類データ12bを用いて届出書が出力され、各届出書には、届出書ごとに固有の識別情報である届出書IDが割り当てられる。
すなわち、1つの申請IDには、1以上の手続IDと、手続IDごとに1以上の事業者IDとが対応付けられ、1つの申請IDに対応付けられた手続IDと事業者IDとの組ごとに、届出書IDが対応付けられる。届出管理データ12dは、こうした申請ID、手続ID、事業者ID、および、届出書IDが対応付けられたデータを含む。
そして、届出管理データ12dにおいては、管理センターへの返送を要する届出書の届出書IDに、返送が必要であることを示すタグが設定されている。さらに、返送が必要であることを示すタグが付された届出書IDには、返送の有無を示すステータス情報が対応付けられている。ステータス情報は、「未返送」を示すステータスもしくは「返送済」を示すステータスのいずれかに設定されており、初期には「未返送」を示すステータスに設定されている。
制御部13は、CPUや、RAM等の揮発性メモリを含む構成を有し、記憶部12に記憶されたプログラムやデータに基づいて、通信部11による通信の制御、記憶部12における情報の読み出しや書き込み、各種の演算処理等、届出情報管理サーバ10が備える各部の制御を行う。こうした制御部13は、登録データ処理部13a、届出書データ生成部13b、および、データ管理部13cを備えている。
登録データ処理部13aは、届出情報管理サーバ10に入力された情報を用いて、手続管理データ12a、書類データ12b、および、個人情報データ12cの各々を生成し、記憶部12に記憶させる。また、登録データ処理部13aは、届出情報管理サーバ10に記憶されたこれらのデータを参照して、ユーザ端末20に情報の入力のための画面を表示させる表示データを生成する。
届出書データ生成部13bは、書類データ12bを参照し、ユーザ端末20にて上記画面を通じて選択された手続きおよび事業者に基づいて、帳票のデータを特定する。そして、届出書データ生成部13bは、特定した帳票のデータと、ユーザ端末20から届出情報管理サーバ10が受信した届出情報を含む情報とを用いて、帳票の指定箇所に届出情報が組み込まれた届出書のデータを生成し、通信部11を通じて印刷装置40に出力する。届出情報は、選択された手続きにおける変更対象の情報についての、変更後の情報を含む。
データ管理部13cは、情報の変更の届出の申し込みごとに、届出管理データ12dを生成し、記憶部12に記憶させる。また、データ管理部13cは、届出管理データ12dから抽出したデータを、通信部11を通じて印刷装置40に出力することや、管理端末30に送信することを行う。また、データ管理部13cは、管理端末30にて読み取られて届出情報管理サーバ10が受信した届出書IDに基づいて、届出管理データ12dにおける届出書IDのステータスを変更する。
なお、制御部13において、登録データ処理部13a、届出書データ生成部13b、および、データ管理部13cの各々は、複数のCPUや、RAM等からなるメモリ等の各種のハードウェアと、これらを機能させるソフトウェアとによって各別に具体化されてもよく、あるいは、共通する1つのハードウェアに複数の機能を与えるソフトウェアによって具体化されてもよい。こうしたソフトウェアは、届出情報管理プログラムとして、記憶部12に記憶される。
ユーザ端末20は、ユーザに操作されるコンピュータ端末であり、スマートフォンやタブレット端末やパーソナルコンピュータ等に具体化される。ユーザ端末20の表示部には、ユーザ端末20が届出情報管理サーバ10から受信した表示データに基づく画面が表示される。また、ユーザ端末20の操作部をユーザが操作することを通じてユーザ端末20に情報が入力され、入力された情報は、ユーザ端末20から届出情報管理サーバ10に送信される。
管理端末30は、管理センターの担当者に操作される端末であり、届出書等に付された各種のIDを読み取る読取部を備える。読取部は、IDの形式に応じて、IDを読み取り可能に構成されていればよく、IDがバーコードや二次元コードとして印字されている場合には、こうしたコードを光学的に読み取る機能を備えていればよい。あるいは、届出書等にICタグが付されてこのICタグにIDが記憶されている場合には、読取部は、ICタグの通信方式に応じた非接触通信によりIDを読み取る機能を備えていればよい。読取部によって読み取られた各種のIDは、届出情報管理サーバ10に送信される。
管理端末30は、例えば、バーコードや二次元コードやICタグのリーダーが接続されたパーソナルコンピュータ等に具体化され、管理端末30が備える表示部には、管理端末30が届出情報管理サーバ10から受信した表示データに基づく画面が表示される。
印刷装置40は、届出情報管理サーバ10から受信したデータに基づいて書類を印刷するプリンターである。
[届出補助システムの動作]
図2〜図7を参照して、届出補助システムの動作とともに、届出補助システムを利用して、各事業者にユーザ情報の変更の届出が行われる手順を説明する。
初めに、図2を参照して、各事業者にユーザ情報の変更の届出が行われる手順の概要を説明する。
図2が示すように、まず、ユーザ端末20に必要事項が入力され、入力された情報が、届出情報管理サーバ10に送信される(ステップS1)。ユーザ端末20に入力される情報には、所望の手続きや事業者を指定する情報や、変更後の情報が含まれる。
続いて、届出情報管理サーバ10が、ユーザ端末20に入力された情報に基づき、指定された手続きと事業者との組ごとに届出書のデータを生成し、このデータを用いて、印刷装置40が届出書を印刷する(ステップS2)。この届出書には、必要事項の一部が印字され、一部が空欄である届出書が含まれる。
作成された届出書は、ユーザに送付され、届出書を受け取ったユーザは、届出書のうちの空欄に情報を記入し、届出書を管理センターに返送する(ステップS3)。
返送された届出書に付されたIDを管理端末30が読み取ることに基づき、届出情報管理サーバ10における届出管理データ12dのステータスの変更が行われ、これによって届出書の返送の有無の管理が行われる(ステップS4)。
返送された届出書は、事業者に送付され、これによって、各事業者にユーザ情報の変更が届け出られる(ステップS5)。
図3〜図7を参照して、図2にて示した手順の詳細について説明する。なお、図2のステップS1の処理の前に、届出情報管理サーバ10においては、手続管理データ12aおよび書類データ12bが形成されている。これらのデータは、必要に応じて、各事業者と届出情報管理サーバ10の管理者との間で情報の授受を行いつつ、形成されればよい。
また、図2のステップS1の処理の前に、届出補助システムを利用するユーザの登録が行われてもよい。ユーザの登録の処理では、ユーザ端末20にユーザの氏名や連絡先等の情報が入力され、入力された情報は、ユーザ端末20から届出情報管理サーバ10に送信されて、個人情報データ12cとして記憶部12に記憶される。また、ユーザごとに、届出情報管理サーバ10にてユーザIDが発行され、ユーザIDは、個人情報データ12cにて各情報と対応付けられるとともに、ユーザ端末20を通じてユーザに通知される。また、必要に応じてパスワード等の認証情報が設定され、個人情報データ12cとして記憶部12に記憶されてもよい。ユーザの登録後、ユーザは、ユーザ端末20へのユーザIDおよび認証情報の入力を通じて届出情報管理サーバ10での認証を受けることに基づき、届出補助システムを利用することが可能となる。
図3を参照して、図2におけるステップS1およびステップS2の処理、すなわち、ユーザ端末20への情報の入力から、届出書を含めた送付書類の作成までの処理について説明する。
上述の認証後、ユーザ端末20には、例えば、届出情報管理サーバ10から受信した表示データに基づいて、手続きを選択するための画面が表示され、ユーザがユーザ端末20を操作することに基づき、今回の申し込みにて対象となる手続きが選択される(ステップS10)。手続きを選択するための画面は、届出補助システムにて設定されている複数の手続きのなかから、ユーザが届出を行いたい情報に応じた手続きを選択するための画面であり、例えば、手続きの一覧のなかから、「住所変更」の手続きが選択される。
選択された手続きを示す情報、すなわち、対象の手続きを指定する情報は、ユーザ端末20から届出情報管理サーバ10に送信される(ステップS11)。届出情報管理サーバ10の登録データ処理部13aは、受信した情報が示す手続きに応じて、事業者を選択するための画面の表示データを、通信部11を介してユーザ端末20に送信する(ステップS12)。事業者を選択するための画面は、すなわち、指定された手続きによる届出を受け付ける事業者のなかから、ユーザが届出を行いたい事業者を選択するための画面である。各手続きによる届出を受け付ける事業者は、手続きごとに、手続管理データ12aにて規定されている。
ユーザ端末20では、受信した表示データに基づいて事業者を選択するための画面が表示され、ユーザがユーザ端末20を操作することに基づき、今回の申し込みにて対象となる事業者が選択される(ステップS13)。例えば、「住所変更」の手続きによる届出を受け付ける複数の事業者のなかから、「A社」、「B社」、および、「C社」の3つの事業者が選択される。
選択された事業者を示す情報、すなわち、対象の事業者を指定する情報は、ユーザ端末20から届出情報管理サーバ10に送信される(ステップS14)。続いて、届出情報管理サーバ10の登録データ処理部13aは、申込情報を入力するための画面の表示データを、通信部11を介してユーザ端末20に送信する(ステップS15)。
申込情報は、指定された手続きにて入力が要求される届出情報を含み、届出情報は、手続きごとに、手続管理データ12aにて規定されている。届出情報には、少なくとも変更対象の情報についての変更後の情報が含まれ、この他に、変更対象の情報についての変更前の情報や、生年月日等のユーザに関する情報が含まれてもよい。また、帳票IDの特定のために、手続IDおよび事業者IDに加えて付随情報が必要な場合には、申込情報には付随情報も含まれ、上記画面を通じて、付随情報の入力も要求される。さらに、申込情報には、ユーザへの届出書の送付先となる住所も含まれる。
ユーザ端末20では、受信した表示データに基づいて申込情報を入力するための画面が表示され、ユーザがユーザ端末20を操作することに基づき、申込情報が入力される(ステップS16)。ユーザ端末20に入力された申込情報は、届出情報管理サーバ10に送信される(ステップS17)。
届出情報管理サーバ10の登録データ処理部13aは、指定された手続きおよび事業者と、入力された申込情報との確認を要求する画面の表示データをユーザ端末20に送信して、ユーザ端末20では、こうした画面の表示およびユーザ端末20の操作を通じて情報の確認が行われることが好ましい。これにより、ユーザ端末20における届出の申し込みの処理は完了する。
届出情報管理サーバ10の登録データ処理部13aは、申し込みごとに、すなわち、届出情報管理サーバ10とユーザ端末20との一連の処理ごとに、申請IDを割り当て、届出情報管理サーバ10が取得した情報、すなわち、今回の申し込みにて対象となる手続きおよび事業者を指定する情報と、申込情報とを、申請IDに対応付けて管理する。手続きおよび事業者を指定する情報は、手続きごとに1以上の事業者を指定する情報である。
なお、上記処理手順においては、手続きを選択するための画面と、事業者を選択するための画面と、申込情報を入力するための画面とが、別々の画面、すなわち、別々の表示データとして、届出情報管理サーバ10からユーザ端末20に送信される形態を例示した。これに限らず、1つの画面にて、手続きおよび事業者の選択と申込情報の入力とが行われてもよい。また、こうした画面を表示するための表示データは、アプリケーションプログラムとしてユーザ端末20に記憶されたプログラムおよびデータに基づいてユーザ端末20によって生成されてもよい。
また、上記処理手順においては、手続きを指定する情報と、事業者を指定する情報と、申込情報とが、別々に、ユーザ端末20から届出情報管理サーバ10に送信される形態を例示したが、これらの情報は、まとめて、ユーザ端末20から届出情報管理サーバ10に送信されてもよい。要は、ユーザ端末20への情報の入力を通じて、手続きおよび事業者を指定する情報と申込情報とを届出情報管理サーバ10が取得できればよい。
手続きおよび事業者を指定する情報と申込情報とを取得すると、届出情報管理サーバ10の届出書データ生成部13bは、書類データ12bを参照し、上記手続きおよび事業者に基づいて、1つの手続きと1つの事業者との組ごとに1つの帳票のデータを特定する(ステップS18)。すなわち、届出書データ生成部13bは、指定された手続きの手続IDと、指定された事業者の事業者IDとの組に対応付けられる帳票IDを特定し、この帳票IDの帳票のデータを特定する。手続IDと事業者IDとの組に対して複数の帳票IDが対応付けられている場合には、届出書データ生成部13bは、さらに付随情報を用いて、手続IDと事業者IDと付随情報とに対応付けられる1つの帳票IDを特定することに基づき、1つの帳票のデータを特定する。
そして、届出書データ生成部13bは、特定した帳票のデータごとに、この帳票のデータと届出情報とを用いて、帳票のデータによって規定された位置に規定された種類の情報が組み込まれた届出書のデータを生成する(ステップS19)。組み込み対象の情報として届出書データ生成部13bが用いる情報には、届出情報に加えて、個人情報データ12cから取得したユーザの氏名等が含まれてもよい。
例えば、届出書データ生成部13bは、A社に対する「住所変更」の届出のための帳票のデータを特定したとき、この帳票における「変更前の住所」の欄の位置に、届出情報に含まれる変更前の住所を示す文字を組み込み、「変更後の住所」の欄の位置に、届出情報に含まれる変更後の住所を示す文字を組み込む。さらに、届出書データ生成部13bは、この帳票における「氏名」の欄の位置に個人情報データ12cから取得したユーザの氏名を示す文字を組み込んで、届出書のデータを生成する。
生成された届出書のデータには、届出書IDが割り当てられ、届出書のデータには届出書IDを示すバーコードや二次元コード等のコードも含められる。届出書IDは、例えば、申請IDと手続IDと事業者IDとを所定の順番で繋げた文字列から構成されると、届出書IDから、申請ID、手続ID、および、事業者IDの各IDを判別可能であるため好ましい。
また、届出情報管理サーバ10のデータ管理部13cは、申請IDに、指定された手続きの手続IDと指定された事業者の事業者IDとを対応付け、また、申請IDに、生成された届出書の届出書IDを対応付けて、記憶部12に記憶させる。このとき、データ管理部13cは、返送を要する届出書の届出書IDにタグを付し、タグが付された届出書IDには、ステータス情報として、「未返送」を示すステータスを設定する。これにより、届出管理データ12dが生成される(ステップS20)。届出書が返送を要するか否かは、書類データ12bにて規定されている。
また、データ管理部13cは、申し込みを行ったユーザのユーザIDを申請IDと対応付けて、届出管理データ12dに含める等により、申し込みによって生成された情報とユーザの個人情報とを関連付けてもよい。なお、申込情報に含まれる情報は、個人情報データ12cに含められて記憶部12に記憶されてもよい。
届出書データ生成部13bは、生成した届出書のデータを、通信部11を介して印刷装置40に送信する(ステップS21)。印刷装置40は、受信したデータを用いて、届出書を印刷する(ステップS22)。
また、届出書データ生成部13bやデータ管理部13cは、ユーザへの届出書の送付に要する書面のデータを生成し(ステップS23)、印刷装置40は、こうしたデータに基づく書面の印刷を行う(ステップS24)。例えば、届出書データ生成部13bは、申込情報に含まれる送付先の住所や、個人情報データ12cに含まれるユーザの氏名を用いて、届出書の送付のための封筒に付す宛名のデータを生成する。また例えば、データ管理部13cは、届出管理データ12dを参照し、ユーザに送付する届出書の一覧表のデータを生成する。一覧表には、届出書ごとに、対象の手続きおよび事業者や、返送の要否を通知する表示が記載される。
なお、ユーザへの届出書の送付先となる住所は、届出補助システムを利用するユーザの登録時に、ユーザ端末20を通じて届出情報管理サーバ10に入力され、個人情報データ12cとして届出情報管理サーバ10に記憶されていてもよい。この場合、申込情報は、上記送付先の住所を含まなくてよい。
また、届出書データ生成部13bは、帳票への組み込みに用いる情報として届出情報のみを用い、個人情報データ12cに含まれる情報を用いなくてもよく、この場合、帳票に組み込まれる情報はすべて申込情報としてユーザ端末20への入力が要求される。こうした構成においては、事前のユーザの登録、すなわち、当該ユーザに対するユーザIDの割り当ておよび個人情報データ12cの生成は行われなくてもよく、届出情報管理サーバ10が申込情報を受け付けたときにユーザの登録が行われてもよい。
図4は印刷された届出書の一例を示す。図4が示すように、届出書PAは、情報を記載すべき複数の欄を有する。そして、複数の欄には、情報が組み込まれた欄SIと、空欄、すなわち、情報の記載されていない欄SEとが含まれる。さらに、届出書PAは、届出書IDの表示された領域SSを含む。
例えば、図4に示す届出書PAは、A社に対する住所変更の手続きの届出書であり、「ユーザの氏名」、「性別」、「生年月日」、「変更前の住所」、および、「変更後の住所」の欄には情報が印字され、「会員番号」および「自署」の欄には、情報が印字されていない。印字されている情報は、上記届出の申し込みの際にユーザ端末20に入力された届出情報、もしくは、個人情報データ12cとして届出情報管理サーバ10に記憶されていた情報である。
届出書に印字される情報、すなわち、帳票への組み込み対象とされる情報は、手続きごとの複数の事業者に対する届出書に共通して記載する必要のある情報である。すなわち、帳票への組み込み対象とされる情報は、上記届出の申し込みにて1つの手続きに対して指定された複数の事業者への届出書の各々に、共通して記載する必要のある情報であり、換言すれば、この手続きと指定された事業者との組ごとに特定される帳票のデータにて、共通して組み込みが規定されている情報である。なお、帳票への組み込み対象とされる情報は、手続きごとの複数の事業者に対する届出書のすべてに共通して記載する必要のある情報でなくてもよく、複数の届出書の一部に共通する情報であってもよい。
一方、届出書にて情報が記載されていない欄は、手続きごとの複数の事業者に対する届出書において、届出書ごとに固有の情報を記載すべき欄であり、例えば、会員番号やカード番号等を記載する欄である。あるいは、届出書にて情報が記載されていない欄は、印刷によっては情報の記載ができない欄、例えば、自署の記入欄や、印鑑の押印欄、身分証明のための書類の貼り付け欄等である。
なお、複数の届出書には、空欄を含まない届出書、すなわち、記載すべき情報がすべて印字されている届出書が含まれてもよい。また、1つの届出書が複数の書類から構成される場合における届出書の一部や、返送を要さず電話等での届出の案内として機能する届出書においては、帳票に対して組み込まれた情報が印字されている箇所を有していなくてもよい。
図5が示すように、1つの申し込みに対して作成された届出書PAは、まとめてユーザに送られる。届出書PAとともに、送付される届出書の一覧表PBと、管理センターを宛先とする返送用の封筒PCとが送付される。返送用の封筒PCには、当該申し込みの申請IDが付される。
なお、上述の説明においては、届出書PAに付される届出書IDや、返送用の封筒PCに付される申請IDが、印刷により形成されているコードである例を示したが、これらのIDはICタグに記憶されていてもよい。この場合、印刷された届出書PAや封筒PCに対し、ICタグが接着等により固定されることによって、IDが付される。
届出書PAを受け取ったユーザは、一覧表PBを確認し、返送の必要な届出書PAについて、届出書PAの空欄に情報を記入する。そして、ユーザは、記入後の届出書PAを返送用の封筒PCに入れて返送する。また、ユーザは、返送が不要な届出書PAについて、届出書PAに記載の指示に従った処理を行う。例えば、ユーザは、電話やWebを利用して、返送が不要な届出書PAに対応する事業者にユーザ情報の変更を届け出る。これにより、先の図2に示したステップS3の処理が完了する。
図6を参照して、先の図2に示したステップS4の処理、すなわち、返送後の届出書に対する処理について説明する。
図6が示すように、管理センターの担当者の操作に基づき、管理端末30の読取部は、返送された封筒に付されている申請IDと、封筒に入れられていた各届出書に付されている届出書IDとを順に読み取る(ステップS30)。読み取られた各IDは、管理端末30から届出情報管理サーバ10に送信される(ステップS31)。
届出情報管理サーバ10のデータ管理部13cは、管理端末30から受信した申請IDを、届出管理データ12dにて特定し、この申請IDに対応付けられている届出書IDのなかで、管理端末30から受信した届出書IDを特定する。そして、データ管理部13cは、特定した届出書IDのステータス情報として設定されているステータスを、「返送済」を示すステータス、すなわち、届出書が返送されたことを示すステータスに変更する(ステップS32)。
また、管理端末30からの要求を受けて、データ管理部13cは、管理画面の表示データを生成し、生成した表示データを、通信部11を介して管理端末30に送信する(ステップS33)。管理画面は、各申し込みにおける届出書の返送状況の確認に用いられる画面である。管理端末30からの管理画面のデータの要求は、例えば、申請IDの読み取りに基づいて申請IDの送信とともに行われてもよいし、IDの読み取りとは別に、担当者の必要に応じて、管理端末30に入力された申請IDの届出情報管理サーバ10への送信とともに行われてもよい。データ管理部13cは、管理端末30から受信した申請IDに、届出管理データ12dにて対応付けられている届出書IDおよびそのステータス情報を抽出し、抽出した情報を用いて管理画面の表示データを生成する。また、データ管理部13cは、管理画面の表示データの生成に、申請IDや届出書IDと対応付けられている他のIDを経由して、記憶部12に記憶されている各データに含まれる情報を利用してもよい。
届出情報管理サーバ10から表示データを受信すると、管理端末30は、表示データを用いて表示部に管理画面を表示する(ステップS34)。
図7は、管理端末30に表示された管理画面の一例を示す。図7が示すように、管理画面Daは、申し込みごとに、その申し込みに対して作成された届出書を示す表示Iaと、各届出書について設定されているステータスを示す表示Ibとを含む。届出書を示す表示Iaは、例えば、届出書IDや、その届出書に対応する事業者や手続きの表示を含む。また、ステータスを示す表示Ibは、その届出書の届出書IDに届出管理データ12dにて対応付けられているステータス情報が示すステータスの内容、すなわち、届出書が返送されていないことを示す表示、もしくは、届出書が返送されたことを示す表示を含む。なお、届出書が返送不要である場合、すなわち、届出管理データ12dにてその届出書の届出書IDに返送が必要であることを示すタグが付されていない場合には、その届出書について返送が不要であることを示す表示がなされる。あるいは、管理画面Daには、返送が必要であることを示すタグが付されている届出書IDのみについて、この届出書IDを有する届出書の情報が表示されてもよい。
こうした管理画面Daを参照することにより、管理センターの担当者は、各申し込みについての届出書の返送状況を確認し、返送状況に応じた処理を行う。これが、先の図2に示したステップS5の処理である。具体的には、「返送済」のステータスの届出書については、各届出書に対応する事業者、すなわち、各届出書による情報の変更の届出の対象である事業者に、届出書が返送されていることが通知され、各事業者に届出書が送付される。事業者は、受領した届出書に記載された内容に基づいて、事業者が保有するユーザ情報を変更する。
また、「未返却」のステータスの届出書が存在する場合、該当する届出書に対応する事業者に、届出書が返送されていない旨の通知、および、必要に応じて、申し込みを行ったユーザの連絡先等の通知を行う。通知を受けた事業者は、ユーザへ連絡をして変更を希望する情報の聞き取り等を行う。
あるいは、届出情報管理サーバ10のデータ管理部13cは、届出書IDに、ステータス情報として「未返送」のステータスが付されている場合、この届出書IDに対応する届出書が返送されていないことの通知や、その返送を促す通知を、申し込みを行ったユーザにメール等により送付してもよい。ユーザの連絡先としては、個人情報データ12cとして記憶されている連絡先が用いられる。
[作用]
本実施形態の届出補助システムおよび届出補助方法の作用について説明する。本実施形態によれば、ユーザ端末20への情報の入力に基づいて、複数の事業者の各々に対する情報の変更の届出書が、必要事項の少なくとも一部が印字された状態で出力される。したがって、各届出書に必要事項の残部を記入することによって届出書が完成するため、届出書ごとに必要事項のすべての記入が必要な場合と比較して、ユーザの負荷を軽減することができる。例えば、住所の変更を届け出る際に、各届出書に変更後の住所が印字されて出力される形態であれば、ユーザは、変更後の住所の記入を届出書ごとに繰り返さなくてもよいため、届出書の作成に要する負荷を軽減することができる。また、各届出書において印字されている情報については、誤記や記入漏れが生じることが抑えられる。
また、複数の事業者に対する届出書がまとめてユーザに送付され、ユーザは記入後の届出書をまとめて返送すればよいため、ユーザが、事業者ごとに情報の変更の届出の方式を調べて、事業者ごとに手続きを行う場合と比較して、届出に要する負荷を軽減することができる。また、書面とは異なる方法での届出が必要な事業者については、その旨の通知が併せて送付されるため、ユーザの利便性が高められる。
このように、情報の変更を届け出る際に要するユーザの負荷が軽減される結果、ユーザが届出を怠ることも抑えられるため、各事業者はユーザについての正しい情報を迅速に把握しやすくなる。
また、紙の書面である届出書を利用して情報の変更の届出が行われるため、事業者には、届出を受理するための新たなシステムの構築や、システムの構築に伴う届出の受理からユーザ情報の更新までの処理手順の改修が強制されない。したがって、本実施形態の届出補助システムは、ユーザの負荷を軽減するためのシステムとしての汎用性が高い。
さらに、届出書の返送の有無が届出管理データ12dにて記録されるため、ユーザに発送した後の届出書の状況についての管理が容易である。また、ユーザに対する届出書の発送や返送が複数の届出書についてまとめて行われ、事業者に対しても、複数のユーザの届出書をまとめて送付することが可能であるため、ユーザごとかつ事業者ごとに届出書の送付が行われる場合と比較して、届出書の送付に要する費用の削減も可能である。
なお、本実施形態において、届出情報管理サーバ10の通信部11は、ユーザ端末20から情報を受信する入力情報受信部、印刷装置40にデータを出力する出力部、管理端末30から、読み取られたIDを受信する読取情報受信部として機能する。また、記憶部12は、書類データ12bを記憶する書類データ記憶部、および、届出管理データ12dを記憶する管理データ記憶部として機能する。また、届出書データ生成部13bは、帳票のデータを特定する特定部、および、届出書のデータを生成する生成部として機能し、データ管理部13cは、ステータスを変更する変更部として機能する。
以上説明したように、本実施形態によれば、以下の効果が得られる。
(1)複数の事業者に対する届出書として、届出情報の組み込まれた届出書が出力されるため、ユーザは、複数の届出書の各々に届出情報を記入せずとも、各事業者に対する届出書を作成することができる。したがって、ユーザ情報の変更を届け出る際に要する負荷を軽減することが可能である。
(2)システムによって出力される届出書には、情報が組み込まれた欄と、空欄とが含まれる。すなわち、各届出書に共通する情報の記入欄には、情報が印字され、届出書ごとに固有の情報の記入欄等は空欄とされた届出書の生成が可能である。したがって、ユーザは、届出書の一部を記入することによって、各事業者に対する届出書を作成することができるため、ユーザの負荷が好適に軽減される。
(3)届出管理データ12dにて、届出書IDと、ユーザからの届出書の返送の有無を示すステータス情報とが対応付けられる。したがって、ステータス情報によって、ユーザからの届出書の返送の有無を管理することができる。
(4)届出書に付された届出書IDの読み取りに基づいて、届出管理データ12dにて、届出書IDに対応付けられているステータス情報が、届出書が返送されたことを示すステータスに変更される。こうした構成によれば、届出書の状況をそのステータスに反映させる作業が容易であり、届出書の管理を効率よく行うことができる。
[変形例]
上記実施形態は、以下のように変更して実施することが可能である。
・事業者が管理する事業者サーバと、届出情報管理サーバ10とがネットワークを介して接続され、これらのサーバ間でデータの送受信が行われてもよい。例えば、情報の変更の届出をデータで受領することを希望する事業者に対しては、届出情報管理サーバ10がユーザ端末20から受信した申込情報に含まれる届出情報等の情報や、個人情報データ12cに含まれる情報が、届出情報管理サーバ10から事業者サーバに送信されることによって、情報の変更の届出が行われてもよい。この場合、事業者ごとの届出に固有の情報も、申込情報としてユーザ端末20への入力が要求され、入力された情報は、届出情報管理サーバ10から事業者サーバに送信される。
事業者は、例えば、届出補助システムの利用開始時においては、上記実施形態で説明したように、届出書を用いて届出を受け付け、届出補助システムを用いて届出を行うユーザの数が多くなった場合等に、事業者サーバによってデータで届出を受け付けるようにシステムを構築してもよい。こうした構成によれば、事業者は、届出補助システムを利用しつつ、事業者にて事業者サーバを含むシステムを構築する利点が生じた時点や、システムを構築する環境が整った時点で、システムを構築することが可能であるため、事業者におけるシステムの構築についての自由度が高く、届出補助システムを導入しやすい。
また、届出の申し込みが行われた際に、届出情報管理サーバ10が取得した情報と、事業者サーバが記憶している情報とを照合することによって、申し込みが適正であるか否かが判断されてもよい。例えば、ユーザから届出の申し込みを受けると、届出情報管理サーバ10は、ユーザの氏名や生年月日等の情報、すなわち、ユーザを特定可能な情報を、申し込みにおいて指定された事業者の事業者サーバに送信して、この情報と合致するユーザの情報が、事業者サーバに記憶されているか否かを問い合わせる。合致するユーザの情報が事業者サーバに記憶されていれば、当該申し込みは、実際に存在するユーザからの情報の変更の申し込みであることが確認され、申し込みは適正であると判断される。一方、合致するユーザの情報が事業者サーバに記憶されていなければ、当該申し込みは、適正でないと判断され、申し込みは受理されない。すなわち、ユーザ端末20には、申し込みを受理できないことを示す通知が届出情報管理サーバ10から送信され、届出書のデータの生成は行われない。こうした構成によれば、不適正な申し込みに対する届出書の作成が行われることが抑えられる。
・返送が不要な届出書については、作成が行われず、こうした届出書に記載の内容、すなわち、他の方法での届出の案内は、ユーザ端末20への通知等により行われてもよい。この場合、届出管理データ12dにおいては、すべての届出書IDに対してステータス情報が対応付けられる。
・IDの読み取りに基づく届出管理データ12dのステータスの更新が行われず、返送された届出書の管理が担当者の手作業による分類等に基づき行われてもよい。すなわち、届出情報管理サーバ10は、届出書IDとステータス情報とを対応付けたデータを有していなくてもよい。
・届出情報管理サーバ10の制御部13の各部の機能は、複数のサーバによって実現されてもよいし、記憶部12における各データは、複数のサーバに分散して記憶されていてもよい。
・管理端末30における読取部と表示部とが互いに異なる端末を構成していてもよい。すなわち、IDを読み取って届出情報管理サーバ10に送信する読取端末と、管理画面を表示する表示端末とは、互いに接続されていない別々の端末であってもよい。
・届出補助システムが対象とするユーザ情報の変更には、各事業者が保有するユーザ情報の削除や追加が含まれてもよい。