JP6589482B2 - せん断パネル - Google Patents

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本発明は、支持部材に取り付けられて面内方向にせん断力が作用するせん断パネルに関する。
従来から、山部と谷部とが所定間隔で屈曲形成された折板が枠材に接合されて、急激な荷重低下や、繰返し力に対するスリップ性状のない、安定したエネルギー吸収性能を示すものとして、特許文献1に開示される折板パネル構造が提案されている。
特許文献1に開示された折板パネル構造は、山部と谷部とが所定間隔で屈曲形成された折板に枠材を接合した折板パネル構造において、上記折板は、上記谷部を介して上記枠材に接合されて、上記折板パネル構造に対して面内せん断力が負荷された場合に、上記山部を山部軸方向と略直交方向に歪ませることにより、上記面内せん断力に対してエネルギー吸収させることを特徴とする。
特開2010−090650号公報
ここで、特許文献1に開示された折板パネル構造は、折板の山部断面が倒れ込むように歪む幾何学的変形により、折板の折り筋(稜線部)を積極的に塑性化させることで、面内せん断力に対してエネルギー吸収させるものである。このとき、特許文献1に開示された折板パネル構造は、板厚の薄い鋼板を折板として用いた場合であっても、荷重変形関係で負荷荷重が小さい領域で変形のみが進展するスリップ性状を抑制した履歴性状を実現して、また、安定したエネルギー吸収性能を実現することが可能となっている。
しかし、特許文献1に開示された折板パネル構造は、折板の山部断面の幾何学的変形が増大するにしたがって、山部のフランジ面の面外変形による斜張力場の形成が促進されるため、折板全体が必要以上に耐力上昇する可能性がある。このとき、特許文献1に開示された折板パネル構造は、折板全体が必要以上に耐力上昇するため、折板が接合される枠材の耐力、剛性の向上が必要となり、枠材の構造設計が複雑化するとともに枠材重量が増加するおそれがある。
また、特許文献1に開示された折板パネル構造は、プレス成形等により山部及び谷部の軸方向の端部にリブを形成することで、山部及び谷部の端部における局所変形を抑制して、荷重低下とスリップ性状のない安定した履歴性状となる変形領域を拡大することが可能となっている。しかし、特許文献1に開示された折板パネル構造は、山部及び谷部の端部のみにリブが形成されることから、山部及び谷部の端部における局所変形を抑制できるものの、山部のフランジ面全体における面外変形を抑制する効果は小さく、折板全体の耐力上昇が必ずしも十分に抑制されない。
そこで、本発明は、上述した問題点に鑑みて案出されたものであって、その目的とするところは、スリップ性状を抑制した履歴性状及び安定したエネルギー吸収性能を実現すると同時に、大変形時の耐力上昇を抑制したせん断パネルを提供することにある。
第1発明に係るせん断パネルは、支持部材に取り付けられて面内方向にせん断力が作用するせん断パネルであって、面外方向に突出して設けられる1又は複数の山部と、前記山部に隣り合って設けられる谷部とを備え、前記山部は、面外方向の外側に配置される上フランジと、前記上フランジから稜線部を形成して面外方向の内側に延びるウェブとを有し、前記谷部は、前記ウェブから面内方向で前記上フランジの反対側に延びる下フランジを有し、前記下フランジのみが支持部材に固定されて、前記上フランジは、所定の基準面より凹状に陥没する凹部、及び、前記基準面より凸状に隆起する凸部の何れか一方又は両方が、前記上フランジの材軸方向の中央側に形成され、前記凹部及び前記凸部の何れか一方又は両方は、前記基準面の同一平面上に形成される前記上フランジの平坦面と前記凹部若しくは前記凸部とが、又は、前記凹部と前記凸部とが、前記上フランジの材軸方向及び幅方向で交互に隣り合って略格子状に形成されることを特徴とする。
第2発明に係るせん断パネルは、第1発明において、前記凹部及び前記凸部の何れか一方又は両方は、前記凹部と前記基準面との境界に形成される凹部境界面、及び、前記凸部と前記基準面との境界に形成される凸部境界面の何れか一方又は両方が、前記上フランジの幅方向に延伸させて形成されることを特徴とする。
第3発明に係るせん断パネルは、第1発明又は第2発明において、前記凹部及び前記凸部の何れか一方又は両方は、前記凹部と前記基準面との境界に形成される凹部境界面、及び、前記凸部と前記基準面との境界に形成される凸部境界面の何れか一方又は両方が、前記上フランジの材軸方向及び幅方向に延伸させて形成されることを特徴とする。
発明に係るせん断パネルは、第1発明〜第発明の何れかにおいて、前記凹部及び前記凸部の何れか一方又は両方は、前記凹部と前記基準面との境界に形成される凹部境界面、及び、前記凸部と前記基準面との境界に形成される凸部境界面の何れか一方又は両方が、前記上フランジから幅方向に連続して前記稜線部を跨いで形成されることを特徴とする。
第1発明〜第発明によれば、大変形時に大きい斜張力が発生する材軸方向の中央側で、山部の上フランジに凹部及び凸部の何れか一方又は両方が形成されることで、斜張力場の形成、進展を効果的に抑制、遅延させて、せん断パネル全体の耐力上昇を抑制することが可能となる。
第1発明〜第発明によれば、スリップ性状を抑制した履歴性状及び安定したエネルギー吸収性能を実現すると同時に、せん断パネル全体の耐力上昇が抑制されることで、谷部の下フランジが固定される支持部材や下フランジと支持部材との接合部の耐力及び剛性の向上を必ずしも要しないものとして、支持部材の構造設計の簡略化及び部材重量の軽量化を図ることが可能となる。
また、第1発明〜第4発明によれば、凹部の凹部境界面、及び、凸部の凸部境界面の何れか一方又は両方が、上フランジの材軸方向にも延伸させて形成されることで、上フランジの捩じり剛性も向上したものとなり、斜張力場の形成、進展を一段と抑制、遅延させることで、せん断パネル全体の耐力上昇を抑制することが可能となる。
特に、第発明によれば、凹部及び凸部の何れか一方又は両方が、上フランジから連続して延伸させて稜線部を跨いで形成されて、山部の上フランジからウェブまで凹部境界面及び凸部境界面を幅方向に連続させることで、面内方向に変形する前の初期状態での剛性及び耐力を向上させて、所定の変形初期性能を確保することが可能となる。
本発明を適用したせん断パネルが支持部材に取り付けられた状態を示す斜視図である。 (a)は、本発明を適用したせん断パネルが支持枠材に取り付けられた状態を示す正面図であり、(b)は、その支持板材に取り付けられた状態を示す正面図である。 (a)は、本発明を適用したせん断パネルの変形前の状態を示す正面図であり、(b)は、そのA−A線断面図である。 (a)は、本発明を適用したせん断パネルの変形後の状態を示す正面図であり、(b)は、そのA−A線断面図である。 本発明を適用したせん断パネルが支持部材に取り付けられた状態を示す断面図である。 本発明を適用したせん断パネルで凹部及び凸部が2方向に向けて延伸させて形成された上フランジを示す斜視図である。 (a)は、本発明を適用したせん断パネルの上フランジの平坦面を示す断面図であり、(b)は、その凹部及び凸部を示す断面図である。 (a)は、本発明を適用したせん断パネルの上フランジの平坦面及び凸部を示す断面図であり、(b)は、その平坦面及び凹部を示す断面図である。 本発明を適用したせん断パネルで凹部及び凸部が1方向に向けて延伸させて形成された上フランジを示す斜視図である。 (a)は、本発明を適用したせん断パネルで材軸方向の全長に亘って形成された凹部及び凸部を示す正面図であり、(b)は、そのA−A線断面図である。 本発明を適用したせん断パネルで略矩形状に形成された凹部及び凸部を示す正面図である。 (a)は、本発明を適用したせん断パネルで略六角形状に形成された凹部及び凸部を示す正面図であり、(b)は、その略円形状に形成された凹部及び凸部を示す正面図である。 (a)は、本発明を適用したせん断パネルで上フランジのみに形成された凹部及び凸部を示す断面図であり、(b)は、その上フランジから稜線部を跨いで形成された凹部及び凸部を示す断面図である。 従来の折板パネルの上フランジに発生する面外変形及び斜張力を示す斜視図である。 (a)、(b)は、従来の折板パネルの有限要素解析で大きく発生した斜張力を示すコンター図(正面図)であり、(c)、(d)は、本発明を適用したせん断パネルで発生した極小の斜張力を示すコンター図(正面図)である。 本発明を適用したせん断パネルの有限要素解析の結果で従来の折板パネルよりも低下する耐力上昇率を示すグラフである。
以下、本発明を適用したせん断パネル1を実施するための形態について、図面を参照しながら詳細に説明する。
本発明を適用したせん断パネル1は、図1に示すように、支持部材5に取り付けられるものであり、略平板状の鋼板等を屈曲変形等させることで製造されて、例えば、住宅等の建築物や構造物等の壁材、屋根材又は床材等に用いられるものとなる。
支持部材5は、図2に示すように、支持枠材51及び支持板材52の何れか一方又は両方を有する。支持部材5は、支持枠材51に断面略溝形等の薄板軽量形鋼等が用いられるとともに、支持板材52に略平板状の鋼板等が用いられる。支持部材5は、これに限らず、支持枠材51及び支持板材52に、如何なる形状、材質のものが用いられてもよい。
支持枠材51は、図2(a)に示すように、略矩形状に組み合わされることで、上辺部51a、下辺部51b、左辺部51c及び右辺部51dが形成される。支持板材52は、図2(b)に示すように、例えば、支持枠材51の左辺部51c及び右辺部51dから幅方向Xに延びて、支持枠材51に一対となって取り付けられる。
本発明を適用したせん断パネル1は、図2(a)に示すように、略矩形状に形成されることで、上端部1a、下端部1b、左端部1c及び右端部1dを有する。ここで、本発明を適用したせん断パネル1は、例えば、支持枠材51に左端部1c及び右端部1dが取り付けられて、必要に応じて、上端部1a及び下端部1bも取り付けられる。
本発明を適用したせん断パネル1は、図2(b)に示すように、支持板材52に左端部1c及び右端部1dが取り付けられてもよい。
本発明を適用したせん断パネル1は、図1に示すように、面外方向Yに突出した山部2と、山部2に隣り合った谷部3とを備える。本発明を適用したせん断パネル1は、1又は複数の山部2が設けられて、特に、複数の山部2のとき、複数の谷部3が山部2と交互に設けられて、また、1つの山部2のとき、一対の谷部3が山部2の両側方に設けられる。
本発明を適用したせん断パネル1は、支持部材5より建築物等の外側に取り付けられる場合に、建築物等の外側に向けて面外方向Yに突出するように山部2が設けられる。また、本発明を適用したせん断パネル1は、支持部材5より建築物等の内側に取り付けられる場合に、建築物等の内側に向けて面外方向Yに突出するように山部2が設けられる。
本発明を適用したせん断パネル1は、図3に示すように、建築物等に地震荷重、風荷重等が作用したときに、支持枠材51の左辺部51cと右辺部51dとが材軸方向Zで互いに逆向きに移動して、支持枠材51から面内方向のせん断力Tが作用する。
本発明を適用したせん断パネル1は、図4に示すように、支持枠材51の左辺部51c及び右辺部51dから、面内方向のせん断力Tが作用することで、左端部1c及び右端部1dの谷部3が、材軸方向Zで互いに逆向きに移動して、山部2の断面形状が変形する。
山部2は、図5に示すように、支持部材5より面外方向Yに離間させた位置で面外方向Yの外側に配置される上フランジ21と、上フランジ21から稜線部22を形成して面外方向Yの内側に延びるウェブ23とを有する。山部2は、幅方向Xの両側端に形成された稜線部22で、例えば、上フランジ21とウェブ23とが互いに略直交するものとなる。なお、稜線部22は、多少湾曲した形状となるように折り曲げられて形成されてもよい。
谷部3は、山部2のウェブ23から折曲部31を形成して、山部2の中央より反対側に向けて、面内方向で上フランジ21の反対側に延びる下フランジ32を有する。谷部3は、下フランジ32のみが支持部材5に固定される。谷部3は、例えば、下フランジ32と山部2のウェブ23とが折曲部31で互いに略直交するものとなる。なお、折曲部31は、多少湾曲した形状となるように折り曲げられて形成されてもよい。
谷部3は、図3、図4に示すように、1又は複数の山部2の両側方で、せん断パネル1の左端部1c及び右端部1dに配置されて、材軸方向Zに所定の間隔で複数のドリルねじ4が設けられることで、下フランジ32のみが支持部材5に固定されるものとなる。
谷部3は、これに限らず、せん断パネル1の上端部1a及び下端部1bで、複数の谷部3の全部又は一部にドリルねじ4が取り付けられて、下フランジ32のみが支持部材5に固定されてもよい。また、谷部3は、ボルト、ビス、鋲、リベット、接着、スポット溶接、連続溶接等により、下フランジ32のみが支持部材5に固定されてもよい。
谷部3は、山部2の上フランジ21及びウェブ23が支持部材5に固定されることなく、特に、下フランジ32のみが支持部材5に固定されることで、面内方向のせん断力Tが作用したときに、せん断パネル1の左端部1c及び右端部1dの谷部3が、材軸方向Zで互いに逆向きに移動して、山部2の断面形状を変形させるものとなる。
なお、山部2及び谷部3は、面内方向のせん断力Tによる曲げ応力を専らウェブ23に負担させるとともに、せん断応力を専ら上フランジ21と下フランジ32とに負担させるものとなる。ここでは、建材分野の一般的な用法と若干相違するものとして、山部2及び谷部3の各要素の名称を設定するものとしている。
上フランジ21は、図6に示すように、凹状に陥没する凹部6、及び、凸状に隆起する凸部7が形成される。上フランジ21は、凹部6及び凸部7が形成される前の状態で、図7(a)に示すように、上フランジ21の略平坦状に形成された平坦面8の面外方向Yの位置に、上フランジ21の所定の基準面20が設定される。
上フランジ21は、略平坦状に形成された平坦面8を凹凸状にプレス加工等することで、図7(b)に示すように、凹部6が基準面20より面外方向Yで凹状に陥没させて形成されて、凸部7が基準面20より面外方向Yで凸状に隆起させて形成される。
凹部6は、凹部6と基準面20との境界に、面外方向Yに延びる凹部境界面60が形成される。凹部境界面60は、基準面20から傾斜して延びるものであるが、これに限らず、基準面20と略直交するように延びて形成されてもよい。なお、凹部境界面60の折り曲がる箇所は、多少湾曲した形状となるように形成されてもよい。
凸部7は、凸部7と基準面20との境界に、面外方向Yに延びる凸部境界面70が形成される。凸部境界面70は、基準面20から傾斜して延びるものであるが、これに限らず、基準面20と略直交するように延びて形成されてもよい。なお、凸部境界面70の折り曲がる箇所は、多少湾曲した形状となるように形成されてもよい。
上フランジ21は、凹部6及び凸部7の両方が形成されるだけでなく、凹部6及び凸部7の何れか一方のみが形成されてもよい。また、上フランジ21は、図8に示すように、凹部6及び凸部7の何れか一方又は両方とともに、面内方向で基準面20の同一平面上に形成される平坦面8が形成されてもよい。
上フランジ21は、図6に示すように、凹部6の凹部境界面60、及び、凸部7の凸部境界面70の何れか一方又は両方が、上フランジ21の材軸方向Z及び幅方向Xの2方向に向けて延伸させて形成される。上フランジ21は、面外方向Yに傾斜等して延びる凹部境界面60又は凸部境界面70が、上フランジ21の材軸方向Z及び幅方向Xに連続することで、材軸方向Z及び幅方向Xの2方向に延伸させて形成されるものとなる。
上フランジ21は、図9に示すように、凹部6の凹部境界面60、及び、凸部7の凸部境界面70の何れか一方又は両方が、上フランジ21の幅方向Xの1方向のみに向けて延伸させて形成されてもよい。上フランジ21は、面外方向Yに傾斜等して延びる凹部境界面60又は凸部境界面70が、上フランジ21の幅方向Xに連続することで、幅方向Xの1方向のみに延伸させて形成されるものとなる。
上フランジ21は、図10に示すように、材軸方向Zの全長に亘って、凹部6及び凸部7が交互に連続して形成される。上フランジ21は、特に、材軸方向Zで中央となる位置から材軸方向Zの両側に向けて、合計で長さ寸法Lの2/3程度となる範囲を材軸方向Zの中央側Cとして、長さ寸法Lの2/3程度を超えた範囲が材軸方向Zの両端側Eとなる。
上フランジ21は、凹部6及び凸部7の何れか一方又は両方が、材軸方向Zの中央側Cに形成される。上フランジ21は、凹部6及び凸部7の何れか一方又は両方が、材軸方向Zの全長に亘って、材軸方向Zの中央側C及び両端側Eに形成されるものであるが、これに限らず、材軸方向Zの中央側Cのみに形成されてもよい。
上フランジ21は、図6に示すように、凹部境界面60及び凸部境界面70が、2方向に向けて延伸させて形成される場合に、面内方向で凹部6及び凸部7が略矩形状に形成される。このとき、上フランジ21は、凹部6と凸部7とが、上フランジ21の材軸方向Z及び幅方向Xで交互に隣り合って略格子状に形成されるものとなる。
また、上フランジ21は、図8に示すように、凹部6及び凸部7の何れか一方又は両方とともに平坦面8が形成される場合にも、面内方向で凹部6及び凸部7が略矩形状に形成されて、上フランジ21の平坦面8と凹部6若しくは凸部7とが、上フランジ21の材軸方向Z及び幅方向Xで交互に隣り合って略格子状に形成されるものとなる。
上フランジ21は、図11に示すように、面内方向で凹部6及び凸部7が略矩形状に形成されて、図11(a)に示すように、凹部6及び凸部7が略四角錘台形状に形成されるほか、例えば、図11(b)に示すように、凹部6及び凸部7の四隅を交差させた形状、図11(c)に示すように、凹部6及び凸部7の四隅を面取りした形状、又は、図11(d)に示すように、凹部6及び凸部7が略四角錘形状等に形成されてもよい。上フランジ21は、面内方向で凹部6及び凸部7が略矩形状に形成されるほか、図12(a)に示すように、凹部6及び凸部7が略六角形状に形成されてもよく、また、図12(b)に示すように、凹部6及び凸部7が略円形状に形成されてもよい。
凹部6及び凸部7は、図13(a)に示すように、凹部境界面60及び凸部境界面70の何れか一方又は両方が、上フランジ21のみに形成されてもよく、また、図13(b)に示すように、上フランジ21から幅方向Xに連続して延伸させて稜線部22を跨いで形成されてもよい。このとき、凹部6及び凸部7は、必要に応じて、山部2のウェブ23、谷部3の折曲部31及び下フランジ32にも形成されるものとなる。
本発明を適用したせん断パネル1は、建築物等に地震荷重、風荷重等が作用したときに、図4に示すように、支持部材5から面内方向のせん断力Tが作用することで、山部2が幅方向Xに倒れ込むように歪む幾何学的変形を引き起こす。このとき、本発明を適用したせん断パネル1は、材軸方向Zの上端部1a及び下端部1bで、山部2が幅方向Xで互いに逆向きに倒れ込むものとなるように、山部2の断面形状を変形させる。
本発明を適用したせん断パネル1は、山部2が幅方向Xに倒れ込むように歪む幾何学的変形を引き起こすことで、鋼材等の稜線部22周辺を弾性域から塑性域に遷移させるものとなり、面内方向のせん断力Tに対して弾塑性的にエネルギー吸収させることができる。本発明を適用したせん断パネル1は、板厚の薄い鋼板が用いられた場合でも、稜線部22周辺を積極的に塑性化させて、安定したエネルギー吸収性能を実現することができる。
本発明を適用したせん断パネル1は、谷部3の下フランジ32を支持部材5に固定する部位が、せん断パネル1全体より先行して降伏しないものとなるように、ドリルねじ4の数量や外径等が設計される。このとき、本発明を適用したせん断パネル1は、下フランジ32を固定した部位が局所破壊を引き起こさないように設計されて、スリップ性状の発現を回避することで、安定した履歴性状を実現することができる。
ここで、本発明を適用したせん断パネル1は、材軸方向Zの上端部1a側での山部2の倒れ込む方向と、材軸方向Zの下端部1b側での山部2の倒れ込む方向とが、上フランジ21の材軸方向Zの中央となる位置で切り替わるように変形する。このとき、本発明を適用したせん断パネル1は、材軸方向Zの上端部1a及び下端部1bの山部2で、幅方向Xの内側に倒れ込むように移動する稜線部22を結んだ対角線上に面外方向Yの変形(面外変形)が生じる。
この面外変形は、せん断パネル1のせん断変形角の増大とともに進展して、特に、材軸方向Zの中央側Cで大きくなる傾向にある。そして、この面外変形は、上フランジ21の前記対角線上に斜張力場を形成して、上フランジ21の耐力上昇を引き起こす要因となる。このとき、本発明を適用したせん断パネル1は、山部2の上フランジ21に凹部6及び凸部7の何れか一方又は両方が形成されることで、上フランジ21の面外方向Yの剛性が向上して、前記対角線上の面外変形の発生、進展を抑制、遅延させるものとなる。
これにより、本発明を適用したせん断パネル1は、面外変形の発生、進展を抑制、遅延させることで、上フランジ21での斜張力場の形成、進展も抑制、遅延させるものとなり、せん断パネル1のせん断変形角が6/100rad.程度となるときを大変形時とすると、大変形時においても耐力上昇が抑制されるものとなる。本発明を適用したせん断パネル1は、凹部6及び凸部7の何れか一方又は両方が、特に、山部2の上フランジ21で面外変形の大きくなる材軸方向Zの中央側Cに形成されることで、耐力上昇の要因となる上フランジ21での斜張力場の形成、進展を効果的に抑制、遅延させるものとなる。
これに対して、従来の折板パネル9は、図14に示すように、特に、面外変形が大きくなる材軸方向Zの中央側Cで、山部2の上フランジ21に凹凸が形成されないため、材軸方向Zの上端部1a側及び下端部1b側の山部2の倒れ込む方向が切り替わるように変形するときに、大きな面外変形が生じやすいものとなる。このとき、従来の折板パネル9は、せん断変形角の増大とともに面外変形が大きく進展することで、早期に斜張力場が形成されて斜張力Dが発生するため、大変形時における耐力上昇が抑制されないものとなる。
本発明を適用したせん断パネル1は、大変形時に斜張力場の形成、進展を効果的に抑制、遅延させて、せん断パネル1全体の耐力上昇を抑制することを目的とする。ここでは、材軸方向Zの中央側Cで山部2の上フランジ21に凹部6及び凸部7が形成されることによる耐力上昇の変化を検討するために、有限要素解析を実施した。
この有限要素解析では、図10に示すように、せん断パネル1の幅寸法Wを108mm、材軸方向Zの長さ寸法Lを288mm、板厚tを0.5mm、山部2の高さ寸法hを12mmとして、シェル要素の一辺の長さを0.5mmとする解析モデルとした。なお、この解析モデルでは、現実で主として用いられるせん断パネル1よりも、1/4〜1/3程度縮小した寸法としている。
有限要素解析では、支持部材5から面内方向のせん断力Tを作用させて、下記(1)式で規定されるように、せん断パネル1のせん断変形角が6/100rad.となるときの耐力から1/100rad.となるときの耐力を差し引いて、1/100rad.となるときの耐力で除した値を、耐力上昇率として百分率で表した。
[数1]
耐力上昇率(%)=[(6/100rad.時耐力)−(1/100rad.時耐力)]
/(1/100rad.時耐力)×100 ・・・(1)
有限要素解析の結果、山部フランジに凹凸が形成されない従来の折板パネル9では、図15(a)に示すように、面外方向Yの変形が山部フランジで増大して、斜張力場が増大することがわかる。また、山部フランジの端部のみにリブが形成された従来の折板パネル9でも、図15(b)に示すように、斜張力場が依然として増大することがわかる。なお、図15では、面外方向Yの外側(正面側)への面外変形が薄色で示されて、面外方向Yの内側(背面側)への面外変形が濃色で示されている。
これに対して、本発明を適用したせん断パネル1は、図10に示すように、特に、材軸方向Zの中央側Cで山部2の上フランジ21に凹部6及び凸部7が形成されることで、図15(c)、図15(d)に示すように、面外方向Yの変形が抑制されるため、斜張力場の形成が抑制される。本発明を適用したせん断パネル1は、特に、図9に示す凹部6及び凸部7が1方向に向けて延伸させる場合(図15(c))よりも、図6に示す凹部6及び凸部7が2方向に向けて延伸させる場合(図15(d))の方が、凹部6の凹部境界面60、及び、凸部7の凸部境界面70が、上フランジ21の材軸方向Zにも延伸させて形成されることで、上フランジ21の捩じり剛性も向上したものとなり、斜張力場の形成が抑制される。
本発明を適用したせん断パネル1は、図16に示すように、山部フランジに凹凸が形成されない従来の折板パネル9(凹凸なし)と比較すると、図9に示す凹部6及び凸部7が1方向に延伸させる場合(1方向凹凸)に、耐力上昇率が約88%低下して、図6に示す凹部6及び凸部7が2方向に延伸させる場合(2方向凹凸)に、耐力上昇率が約96%低下する。
本発明を適用したせん断パネル1は、山部フランジの端部のみにリブが形成された従来の折板パネル9(端部のみ凹凸)と比較しても、図9に示す凹部6及び凸部7が1方向に延伸させる場合(1方向凹凸)に、耐力上昇率が約16%低下して、図6に示す凹部6及び凸部7が2方向に延伸させる場合(2方向凹凸)に、耐力上昇率が約23%低下する。
このように、本発明を適用したせん断パネル1は、図10に示すように、材軸方向Zの中央側Cで、凹部6及び凸部7の何れか一方又は両方が、山部2の上フランジ21に形成されることで、せん断パネル1のせん断変形角が6/100rad.程度となる大変形時においても、耐力上昇率が大きく低下するものとなり、せん断パネル1全体の耐力上昇を抑制することができる。
これにより、本発明を適用したせん断パネル1は、図4に示すように、スリップ性状を抑制した履歴性状及び安定したエネルギー吸収性能を実現すると同時に、せん断パネル1全体の耐力上昇が抑制されることで、谷部3の下フランジ32が固定される支持部材5や下フランジ32と支持部材5との接合部の耐力及び剛性の向上を必ずしも要しないものとして、支持部材5の構造設計の簡略化及び部材重量の軽量化を図ることが可能となる。
本発明を適用したせん断パネル1は、図13(b)に示すように、凹部6及び凸部7の何れか一方又は両方が、特に、上フランジ21から幅方向Xに連続して延伸させて稜線部22を跨いで形成されて、山部2の上フランジ21からウェブ23まで凹部6及び凸部7を幅方向Xに連続させることで、面内方向に変形する前の初期状態での剛性及び耐力を向上させて、所定の変形初期性能を確保することが可能となる。
以上、本発明の実施形態の例について詳細に説明したが、上述した実施形態は、何れも本発明を実施するにあたっての具体化の例を示したものに過ぎず、これらによって本発明の技術的範囲が限定的に解釈されてはならない。
例えば、本発明を適用したせん断パネル1は、山部2と谷部3とが横方向に交互に形成されることで、支持部材5に縦向きに接合されるものであるが、これに限らず、山部2と谷部3とが縦方向に交互に形成されることで、支持部材5に横向きに接合されてもよい。
1 :せん断パネル
1a :上端部
1b :下端部
1c :左端部
1d :右端部
2 :山部
20 :基準面
21 :上フランジ
22 :稜線部
23 :ウェブ
3 :谷部
31 :折曲部
32 :下フランジ
4 :ドリルねじ
5 :支持部材
51 :支持枠材
51a :上辺部
51b :下辺部
51c :左辺部
51d :右辺部
52 :支持板材
6 :凹部
60 :凹部境界面
7 :凸部
70 :凸部境界面
8 :平坦面
9 :従来の折板パネル
X :幅方向
Y :面外方向
Z :材軸方向

Claims (4)

  1. 支持部材に取り付けられて面内方向にせん断力が作用するせん断パネルであって、
    面外方向に突出して設けられる1又は複数の山部と、前記山部に隣り合って設けられる谷部とを備え、
    前記山部は、面外方向の外側に配置される上フランジと、前記上フランジから稜線部を形成して面外方向の内側に延びるウェブとを有し、
    前記谷部は、前記ウェブから面内方向で前記上フランジの反対側に延びる下フランジを有し、前記下フランジのみが支持部材に固定されて、
    前記上フランジは、所定の基準面より凹状に陥没する凹部、及び、前記基準面より凸状に隆起する凸部の何れか一方又は両方が、前記上フランジの材軸方向の中央側に形成され
    前記凹部及び前記凸部の何れか一方又は両方は、前記基準面の同一平面上に形成される前記上フランジの平坦面と前記凹部若しくは前記凸部とが、又は、前記凹部と前記凸部とが、前記上フランジの材軸方向及び幅方向で交互に隣り合って略格子状に形成されること
    を特徴とするせん断パネル。
  2. 前記凹部及び前記凸部の何れか一方又は両方は、前記凹部と前記基準面との境界に形成される凹部境界面、及び、前記凸部と前記基準面との境界に形成される凸部境界面の何れか一方又は両方が、前記上フランジの幅方向に延伸させて形成されること
    を特徴とする請求項1記載のせん断パネル。
  3. 前記凹部及び前記凸部の何れか一方又は両方は、前記凹部と前記基準面との境界に形成される凹部境界面、及び、前記凸部と前記基準面との境界に形成される凸部境界面の何れか一方又は両方が、前記上フランジの材軸方向及び幅方向に延伸させて形成されること
    を特徴とする請求項1又は2記載のせん断パネル。
  4. 前記凹部及び前記凸部の何れか一方又は両方は、前記凹部と前記基準面との境界に形成される凹部境界面、及び、前記凸部と前記基準面との境界に形成される凸部境界面の何れか一方又は両方が、前記上フランジから幅方向に連続して前記稜線部を跨いで形成されること
    を特徴とする請求項1〜の何れか1項記載のせん断パネル。
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