JP6589153B1 - 椅子および椅子の製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】座部があらゆる方向に傾き、座り心地が安定した椅子を提供すること。【解決手段】椅子は、座部10と、座部10の下方において座部10と接続し、地面と接触する4本の脚部11とを有する。座部10は、上側座部13と、上側座部の下方に間隔を開けて位置する下側座部14とを有している。上側座部13と下側座部14との間には、4つの不等ピッチばね15と等ピッチばね16が設けられている。不等ピッチばね15の特性は、第1ばね定数である狭ピッチ領域と、第1ばね定数よりも大きな第2ばね定数である広ピッチ領域とを有し、上側座部13を傾斜させずに人が着座した状態において、使用を想定する最低体重の人に対しては狭ピッチ領域で釣り合い、使用を想定する最高体重の人に対しては広ピッチ領域で釣り合うように設定されている。【選択図】図2

Description

本発明は、座面があらゆる方向に傾く椅子およびその製造方法に関する。
同一の姿勢が長時間続くことによって腰などに負担がかかることを抑制するために、座面があらゆる方向に傾くようにした椅子として、特許文献1がある。特許文献1には、着座者が着座する着座部と、着座部を下方から支える着座受け部とを設けた椅子が示され、着座部と着座受け部との間に波形コイルばねを設け、波形コイルばねの曲がりによって着座部を傾けることで座面が任意の方向に傾くようにしている。また、着座部が傾きすぎないように傾動範囲規制手段を設け、着座部が所定の角度を超えて傾かないようにしている。
また、特許文献2には、座部と、座部と連結する支柱とを有した椅子において、支柱が任意の方向に傾くようにすることで、座部を傾動するようにした椅子が示されている。支柱はリンク機構によって傾くようにし、その傾きを戻すために支柱の回りに配置した等ピッチばねを用いることが記載されている。特許文献2の椅子では、リンク機構によって傾きの範囲が規制される。
特開2007−268118号公報 特開2015−192825号公報
しかし、従来の座部が傾動する椅子は、座部が傾きすぎてしまわないように抑制する手段を設ける必要があり、そのためコストが上昇する問題があった。また、座部の傾き方が座る人の体重によって異なり、座り心地が人によって異なる問題があった。
そこで本発明の目的は、座部があらゆる方向に傾く椅子の低コスト化を図り、座り心地を安定させることである。
本発明は、上部が座面となる上側座部と、上側座部の下方に位置する下側座部と、上側座部と下側座部との間に同軸に配置された3個以上の不等ピッチばねと、下側座部の下方において下側座部と接続する脚部と、を有し、不等ピッチばねは、多角形の頂点位置となるように配置され、第1ばね定数である狭ピッチ領域と、狭ピッチ領域よりもピッチが広く、第1ばね定数よりもばね定数が大きな第2ばね定数である広ピッチ領域とを有し、狭ピッチ領域が圧縮され、広ピッチ領域は圧縮されていない状態を取付長として、取付長よりも伸びないように設定され、上側座部を傾斜させずに人が着座した状態において、使用を想定する最低体重の人に対しては狭ピッチ領域で釣り合い、使用を想定する最高体重の人に対しては広ピッチ領域で釣り合うように設定されていて、最低体重は、25〜35kg、最高体重は100〜120kgである、ことを特徴とする椅子である。
また、本発明は、上部が座面となる座部と、座部の下方に位置する台座部と、座部と台座部を接続する支持部と、を有し、台座部は、支持部が接続する上側台座部と、上側台座部の下方に位置する下側台座部と、上側台座部と下側台座部との間に同軸に配置された3個以上の不等ピッチばねと、を有し、不等ピッチばねは、多角形の頂点位置となるように配置され、第1ばね定数である狭ピッチ領域と、狭ピッチ領域よりもピッチが広く、第1ばね定数よりもばね定数が大きな第2ばね定数である広ピッチ領域とを有し、狭ピッチ領域が圧縮され、広ピッチ領域は圧縮されていない状態を取付長として、取付長よりも伸びないように設定され、支持部を傾斜させずに人が着座した状態において、使用を想定する最低体重の人に対しては狭ピッチ領域で釣り合い、使用を想定する最高体重の人に対しては広ピッチ領域で釣り合うように設定されていて、最低体重は、25〜35kg、最高体重は100〜120kgである、ことを特徴とする椅子である。
また本発明は、上部が座面となる上側座部と、上側座部の下方に位置する下側座部と、上側座部と下側座部との間に同軸に配置された3個以上の不等ピッチばねと、下側座部の下方において下側座部と接続する脚部と、を有する椅子の製造方法であって、不等ピッチばねは、多角形の頂点位置となるように配置し、第1ばね定数である狭ピッチ領域と、狭ピッチ領域よりもピッチが広く、第1ばね定数よりもばね定数が大きな第2ばね定数である広ピッチ領域とを有し、狭ピッチ領域が圧縮され、広ピッチ領域は圧縮されていない状態を取付長として、取付長よりも伸びないように設定し、上側座部を傾斜させずに人が着座した状態において、使用を想定する最低体重の人に対しては狭ピッチ領域で釣り合い、使用を想定する最高体重の人に対しては広ピッチ領域で釣り合うように設定する、ことを特徴とする椅子の製造方法である。
また本発明は、上部が座面となる座部と、座部の下方に位置する台座部と、座部と台座部を接続する支持部と、を有し、台座部は、支持部が接続する上側台座部と、上側台座部の下方に位置する下側台座部と、上側台座部と下側台座部との間に同軸に配置された3個以上の不等ピッチばねと、を有する椅子の製造方法であって、不等ピッチばねは、多角形の頂点位置となるように配置し、第1ばね定数である狭ピッチ領域と、狭ピッチ領域よりもピッチが広く、第1ばね定数よりもばね定数が大きな第2ばね定数である広ピッチ領域とを有し、狭ピッチ領域が圧縮され、広ピッチ領域は圧縮されていない状態を取付長として、取付長よりも伸びないように設定し、支持部を傾斜させずに人が着座した状態において、使用を想定する最低体重の人に対しては狭ピッチ領域で釣り合い、使用を想定する最高体重の人に対しては広ピッチ領域で釣り合うように設定する、ことを特徴とする椅子の製造方法である。
本発明において、椅子の後方に配置された不等ピッチばねの第1ばね定数は、前方に配置された不等ピッチばねの第1ばね定数よりも大きく第2ばね定数よりも小さく設定されていて、椅子の後方に配置された不等ピッチばねの第2ばね定数は、前方に配置された不等ピッチばねの第2ばね定数よりも大きく設定されていてもよい。座面が後方に傾きにくくなり、安全性を向上させることができる。
また本発明において、椅子の後方に配置された不等ピッチばねにおける第1ばね定数から第2ばね定数に変化するまでのたわみは、前方に配置された不等ピッチばねにおける第1ばね定数から第2ばね定数に変化するまでのたわみよりも小さく設定されている、座面が後方に傾きにくくなり、安全性を向上させることができる。
本発明によれば、座部があらゆる方向に傾く椅子を低コストに実現することができ、また座り心地も安定させることができる。
実施例1の椅子の構成を示した図。 座部10の構成を示した図。 座部10の構成を示した図。 ばね特性を示したグラフ。 座面Sを傾斜させずに着座時の動作を示した図。 ばね特性を示したグラフ。 ばね特性を示したグラフ。 座面S傾斜させて着座した時の動作を示した図。 傾斜時のばね特性を示したグラフ。 傾斜時のばね特性を示したグラフ。 傾斜時のばね特性を示したグラフ。 実施例2の椅子の構成を示した図。 台座部21の構成を示した図。 台座部21の構成を示した図。
以下、本発明の具体的な実施例について図を参照に説明するが、本発明は実施例に限定されるものではない。
図1は、実施例1の椅子の構成を示した図である。図1のように、実施例1の椅子は、人と接触する座面Sを有する座部10と、座部10の下方において座部10と接続し、床面と接触する4本の脚部11と、座部10に接続する背もたれ12と、によって構成されている。
座部10は、図2に示すように、上側座部13と、上側座部13の下方に間隔を開けて位置する下側座部14とを有している。上側座部13および下側座部14はおよそ正方形の板状であり、両者の主面が並行となるように配置されている。上側座部13の上部には座面Sが接続されている。上側座部13の正方形の一辺には、背もたれ12が角度を成して接続されている。また、下側座部14の下方の面には、4本の脚部11が接続されている。また、上側座部13と下側座部14との間には、4つの不等ピッチばね15と、等ピッチばね16とが設けられ、これらによって上側座部13と下側座部14とが接続されている。
不等ピッチばね15および等ピッチばね16は、その軸が上側座部13および下側座部14の主面に垂直方向となるように同軸に配置されている。また、図3に示すように、4つの不等ピッチばね15は、正方形の各頂点位置となるように配置されている。また、4つの不等ピッチばね15は、正面側、背面側にそれぞれ2つ配置されている。等ピッチばね16は、4つの不等ピッチばね15が成す円周の中心に配置されている。4つの不等ピッチばね15のうち、椅子の前方(背もたれ12側とは反対側)に配置された不等ピッチばね15を15A、後方に配置された不等ピッチばね15を15Bと呼ぶことにする。
不等ピッチばね15は、コイル径や線径を一定に保ちつつ、ピッチは一定でなく変化している非線形特性のコイルばねであり、そのピッチは、狭ピッチ領域と、狭ピッチ領域よりもピッチの広い広ピッチ領域の2段階に変化している。不等ピッチばね15の特性は、狭ピッチ領域による小さなばね定数(第1ばね定数)と、広ピッチ領域による第1ばね定数よりも大きなばね定数(第2ばね定数)とを有している。
また不等ピッチばね15の中心には軸17が通されており、その軸17は上側座部13、下側座部14をそれぞれ貫通している。軸17の上側座部13側の一端は、ボルト18によって上側座部13に固定されている。軸17の下側座部14側の一端は、下側座部14に固定されておらず、下側座部14に設けられた穴からはみ出している。そのはみ出した一端には、リング19が接続されている。この軸17、ボルト18、およびリング19によって、人が着座していない状態では、不等ピッチばね15は第1ばね定数の領域で圧縮された状態に設定されている。つまり、不等ピッチばね15の取付長がこのように設定されている。また、軸17の下側座部14側の一端は固定されていないため、不等ピッチばね15の圧縮、伸長によって上側座部13の傾斜が可能となっている。また、リング19によって、不等ピッチばね15は取付長よりも伸びないようにしている。このように、不等ピッチばね15を第1ばね定数の領域(狭ピッチ領域)で圧縮され、第2ばね定数の領域(広ピッチ領域)は圧縮されていない状態を取付長とし、その取付長よりもばねが伸びないように設定することで、座面Sのがたつきを防止している。
また、不等ピッチばね15の特性は、次のように設定されている。上側座部13を傾斜させずに人が着座した状態、つまり上側座部13と下側座部14とを平行に保って着座した場合において、使用を想定する最低体重の人に対しては第1ばね定数の領域(狭ピッチ領域)で釣り合い、使用を想定する最高体重の人に対しては第2ばね定数の領域(広ピッチ領域)で釣り合うように設定されている。ここで、最低体重はたとえば25〜35kg、最高体重はたとえば100〜120kgである。第1ばね定数から第2ばね定数に変わる変化点の荷重は、最低体重と最高体重の間であればよく、たとえば荷重40〜60kgに設定されている。
等ピッチばね16は、コイル径、線径、ピッチがいずれも一定である線形特性のコイルばねである。人が着座した際、等ピッチばね16はその荷重位置によって垂直に圧縮されたり、曲げられたりする。これによって、人が着座したときに不等ピッチばね15にかかる荷重を調整し、座面Sの傾斜に必要な荷重を調整したり、最大傾斜角度を調整したり、座り心地を調整することができる。
不等ピッチばね15および等ピッチばね16とを合わせた全体としてのばねの特性は、たとえば、第1ばね定数が3〜8kgf/mm、第2ばね定数が12〜17kgf/mmである。
図4は、不等ピッチばね15および等ピッチばね16の特性の一例を示したグラフである。4つの不等ピッチばね15を合わせた特性と、等ピッチばね16の特性と、4つの不等ピッチばね15と等ピッチばね16とを合わせた全体としての特性の3つの特性をグラフに示している。グラフの横軸はばねの長さ(mm)、縦軸は荷重(kg)である。不等ピッチばね15および等ピッチばね16の自然長は65mm、取付長は62mm、密着長は43mmである。また、4つの不等ピッチばね15と等ピッチばね16とを合わせた全体としての特性は、第1ばね定数が6kgf/mm、第2ばね定数が15kgf/mm、ばね定数の変化点の荷重が55kgである。
次に、実施例1の椅子の動作について説明する。まず、人が座面Sを傾斜させずに着座した場合について説明する。この場合、図5に示すように、着座時の荷重に応じて不等ピッチばね15および等ピッチばね16が圧縮されることで、上側座部13と下側座部14の間隔が小さくなり、座面Sが沈み込む。
ここで、不等ピッチばね15の特性は、使用を想定する最低体重の人に対しては第1ばね定数(狭ピッチ領域)の領域で釣り合い、使用を想定する最高体重の人に対しては第2ばね定数の領域(広ピッチ領域)で釣り合うように設定されている。つまり、最低体重の人の場合、不等ピッチばね15の狭ピッチ領域が圧縮され、広ピッチ領域はほとんど圧縮されない。最高体重の人の場合、不等ピッチばね15の狭ピッチ領域は密着状態となり、広ピッチ領域が圧縮される。このように設定されているため、体重の軽い人であっても座面Sは沈み込んでクッション性を与え、座り心地がよい印象を与える。また、体重の重い人の場合でも座面Sの沈み込み幅が比較的小さく、やはり座り心地がよい印象を与える。つまり、体重によらず座り心地がよい。
不等ピッチばね15および等ピッチばね16を合わせた全体のばね特性が図4のグラフに示す特性の場合を例により具体的に説明する。図4のグラフのように、体重50kgの人が着座した場合には、ばねは4mm圧縮され、体重100kgの人が着座した場合には、ばねは8mm圧縮される。圧縮長の差は6mmである。このように、不等ピッチばね15を用いることで圧縮長の差が小さくなり、体重によらず座り心地がよい椅子を実現できる。
図6は、不等ピッチばね15に替えて等ピッチばねを用い、ばね全体としてのばね定数が第1ばね定数の値6kgf/mmで一定の場合の特性を示したグラフである。図6のように、体重50kgの人が着座した場合には、ばねは4mm圧縮され、体重100kgの人が着座した場合には、ばねは11.5mm圧縮される。圧縮長の差は9.5mmである。このように、図4の場合に比べて、圧縮長の差が大きくなり、体重の重い人は座面Sの沈み込み幅が大きくなる。そのため、体重によって座り心地が変わってしまう。
図7は、不等ピッチばね15に替えて等ピッチばねを用い、ばね全体としてのばね定数が第2ばね定数の値15kgf/mmで一定の場合の特性を示したグラフである。図7のように、体重50kgの人が着座した場合には、ばねは0.2mm圧縮され、体重100kgの人が着座した場合には、ばねは3.7mm圧縮される。圧縮長の差は3.5mmである。このように、図7の場合、圧縮長の差は小さくなるものの、体重50kgの人が着座した場合のばねの圧縮は0.2mmであり、クッション性がほとんどない。つまり、体重の軽い人の座り心地が悪化してしまう。
次に、座面Sを傾斜させた場合について説明する。実施例1の椅子では、人が着座したときの重心位置を傾斜させたい方向にずらすことで、その荷重をずらした方向に座面Sを傾斜させることができる。図8に示すように、荷重をずらした方向側の不等ピッチばね15は圧縮され、上側座部13が傾き、これにより座面Sが傾斜する。なお、荷重を加えた方向とは反対側の不等ピッチばね15は取付長までは戻るが、軸17、ボルト18、およびリング19が設けられているために取付長よりは伸びない。
ここで、不等ピッチばね15の特性は、使用を想定する最低体重の人に対しては第1ばね定数の領域(狭ピッチ領域)で釣り合い、使用を想定する最高体重の人に対しては第2ばね定数の領域(広ピッチ領域)で釣り合うように設定されている。そのため、どのような体重の人であっても、座面Sの傾斜角度が大きくなるにつれて傾斜させるために必要な荷重も大きくなり、所定の傾斜角度のときに、着座した人が加えた荷重と釣り合って座面Sの傾斜は停止する。よって、座面Sの傾斜角度を所望の状態とすることが容易である。また、座面Sの傾斜角度が小さい場合に荷重なしに不等ピッチばね15が圧縮される範囲が狭く、傾斜開始時のぐらつき感が軽減されている。
このような動作となる理由を、図9〜11のグラフを用いてより具体的に説明する。図9は、図4のように不等ピッチばね15および等ピッチばね16の特性が設定されている場合において、椅子の前方に座面Sを傾斜させた場合(図3参照)の、圧縮される不等ピッチばね15Aの長さと、座面Sに付加される荷重の関係を示したグラフである。図10は、不等ピッチばね15を等ピッチばねに置き換えて、図6のようにばね定数が設定されている場合(つまりばね定数が第1ばね定数である等ピッチばねである場合)において、椅子の前方に配置される等ピッチばねを圧縮した場合のばねの長さと荷重の関係を示したグラフである。図11は、不等ピッチばね15を等ピッチばねに置き換えて、図7のようにばね定数が設定されている場合において、椅子の前方に配置される等ピッチばねを圧縮した場合の長さと荷重の関係を示したグラフである。着座する人の体重は35kg、102kgとした。
まず、不等ピッチばね15の変化点の荷重(55kg)よりも体重が軽い人が着座した場合を説明する。体重が軽い人が着座した場合、不等ピッチばね15は狭ピッチ領域が圧縮され、広ピッチ領域は圧縮されない。そのため、体重が軽い人が座面Sを傾斜させた場合、傾斜角度が小さいときには傾斜側(椅子前方)の不等ピッチばね15Aが荷重により圧縮されるが、傾斜側とは反対側の不等ピッチばね15Bは取付長まで戻ろうとして復元力が生じる。この復元力は、狭ピッチ領域が元に戻ろうとする力であるため、傾斜側の不等ピッチばね15Aを圧縮するために必要な力と等しい。そのため、傾斜側の不等ピッチばね15Aは、ほとんど荷重なしに圧縮される。
傾斜が大きくなり、傾斜角度がある値になると、不等ピッチばね15Bは取付長まで戻り、これ以上は伸びないので復元力がなくなる。そのため、不等ピッチばね15Aは荷重によってのみ圧縮されるので、荷重に対して傾斜側の不等ピッチばね15Aの圧縮長は線形となる。図9のように、体重が35kgの場合、荷重なしに圧縮されるのは不等ピッチばね15Aのばね長が60mmから58mmまでの2mmの区間であり、58mm以下に圧縮されると荷重に対しておよそ線形となる。つまり、座面Sの傾斜角度が大きくなるにつれて傾斜させるために必要な荷重も大きくなる状態となる。この状態では、荷重と釣り合うときに座面Sの傾斜は停止する。よって、着座した人の重心のずらし量により座面Sの傾斜角度を容易に制御することができる。
また、着座した人の体重が軽いため、不等ピッチばね15Bの圧縮長も短い。そのため、不等ピッチばね15Bの復元力がなくなる区間も短く、荷重なしに圧縮される区間も短くなり、座面Sの傾斜角度が小さいときのぐらつき感が軽減されている。
次に、不等ピッチばね15の変化点の荷重(55kg)よりも体重が重い人が着座した場合を説明する。体重が重い人が着座した場合、不等ピッチばね15は狭ピッチ領域が密着するまで圧縮され、広ピッチ領域も圧縮される。そのため、体重が重い人が座面Sを傾斜させた場合、傾斜角度に応じて次のように動作する。
傾斜角度が小さいとき、傾斜側(椅子前方)の不等ピッチばね15Aが荷重により圧縮されるが、傾斜側とは反対側の不等ピッチばね15Bは取付長まで戻ろうとして復元力が生じる。この復元力は、広ピッチ領域が元に戻ろうとする力であるため、傾斜側の不等ピッチばね15Aの広ピッチ領域を圧縮するために必要な力と等しい。そのため、傾斜側の不等ピッチばね15Aは、ほとんど荷重なしに圧縮される。図9のように、体重が102kgの場合、荷重なしに不等ピッチばね15Aが圧縮されるのは、不等ピッチばね15Aのばね長が54mmから51mmまでの3mmの区間(図9中の区間A)である。
傾斜角度がより大きくなると、不等ピッチばね15Bの広ピッチ領域は元の長さに戻り、次は狭ピッチ領域が元に戻ろうとする。復元力は、狭ピッチ領域が元に戻ろうとする力であるため、不等ピッチばね15Aの広ピッチ領域を圧縮するために必要な力よりも小さい。そのため、不等ピッチばね15Aへの荷重が不等ピッチばね15Bの復元力によって打ち消されず、荷重に対して傾斜側の不等ピッチばね15Aの圧縮長は線形となる。図9のように、体重102kgの場合、このような線形となる区間は、不等ピッチばね15Aのばね長が51mmから46mmまでの区間(図9中の区間B)である。この区間では、座面Sの傾斜角度が大きくなるにつれて傾斜させるために必要な荷重も大きくなる状態となる。この状態では、荷重と釣り合うときに座面Sの傾斜は停止する。よって、着座した人の重心のずらし量により座面Sの傾斜角度を容易に制御することができる。
傾斜角度がさらに大きくなると、不等ピッチばね15Bは取付長まで戻り、これ以上は伸びないので復元力がなくなる。不等ピッチばね15Aは荷重によってのみ圧縮されるので、荷重が増加するに従って傾斜側の不等ピッチばね15Aも圧縮される。図9のように、体重が102kgの場合には、不等ピッチばね15Aのばね長が46mm以下の区間(図9中の区間C)である。この区間Cも、区間Bと同様に、荷重と釣り合うときに座面Sの傾斜は停止するので、着座した人の重心のずらし量により座面Sの傾斜角度を容易に制御することができる。また、この区間Cは、区間Bに比べて傾けるために必要な荷重が大きくなる。そのため、区間Cは区間Bに比べて座面Sが傾斜しづらくなり、座面Sの傾斜しすぎの抑制にもなる。
図10は、不等ピッチばね15を等ピッチばねに置き換えて、図6のようにばね定数が設定されている場合において、椅子の前方に配置される等ピッチばねを圧縮した場合のばねの長さと荷重の関係を示したグラフである。着座する人の体重は35kg、102kgとした。
図10のように、着座した人の体重が35kgの場合では、荷重なしに圧縮される長さは2mmであり、図9の場合と同様である。一方、着座した人の体重が102kgの場合では、荷重なしに圧縮される区間が図9の場合に比べて長くなっている。そのため、座面Sを傾斜させたときのぐらつきが大きく、座面Sの傾斜角度を所望の状態とすることが難しくなっている。荷重なしに圧縮される区間が図9の場合に比べて長くなるのは、不等ピッチばねに替えて等ピッチばねを用いているため、復元力が一定となるためである。
図11は、不等ピッチばね15を等ピッチばねに置き換えて、図7のようにばね定数が設定されている場合において、椅子の前方に配置される等ピッチばねを圧縮した場合の長さと荷重の関係を示したグラフである。着座する人の体重は35kg、102kgとした。
図11のように、着座した人の体重が35kgの場合では、荷重なしに圧縮される長さは2mmであり、図9の場合と同様である。一方、着座した人の体重が102kgの場合では、荷重なしに圧縮される長さが図9の場合に比べて長くなっている。そのため、座面Sを傾斜させたときのぐらつき感が大きく、座面Sの傾斜角度を所望の状態とすることが難しくなっている。荷重なしに圧縮される区間が図9の場合に比べて長くなるのは、不等ピッチばねに替えて等ピッチばねを用いているため、復元力が一定となるためである。
図9〜11のように、不等ピッチばね15を用いることにより、傾斜側とは反対側の不等ピッチばね15Bの復元力が変化するため、傾斜側の不等ピッチばね15Aへの荷重が打ち消されなくなっている。その結果、体重が重い人が着座したときの荷重なしに圧縮される区間を短くすることができ、替わりに荷重が増加するに従って不等ピッチばね15Aも圧縮される区間を長くすることができる。
なお、実施例1では不等ピッチばね15のピッチ変化は2段階としているが、3段階以上の変化としてもよいし、連続的に変化させてもよい。より体重に応じて適切な座面Sの傾斜角度、座り心地を実現することができる。ただし、座る人に座面Sが傾斜することをよりはっきりと認識させるため、ピッチ変化は段階的であることが好ましく、3段階以下の変化であることが好ましい。
また、実施例1では、座部10を脚部11によって支えているが、座部10を上方に支える構造であれば従来用いられている任意の構造を採用することができる。たとえば、1本のガスシリンダーなどの支柱と、支柱の下方の一端から放射状に複数本伸びるキャスター付きの脚とを有した構造を採用してもよい。
以上、実施例1の椅子では、座面Sを傾けるために、所定の特性に設定された不等ピッチばね15を用いている。そのため、体重によらず安定した座り心地を実現することができる。また、座面Sの傾斜角度が大きくなるにつれて傾斜させるために必要な荷重が増加するため、座面Sがぐらついて不安定となることが抑制されており、座面Sの傾斜角度を所望の状態とすることが容易である。また、実施例1の椅子では、座面Sの最大傾斜角度は不等ピッチばね15の特性によって決まり、他の傾斜角度制限手段は特に設ける必要はない。そのため、座面Sがあらゆる方向に傾く椅子の低コスト化を図ることができる。
図12は、実施例2の椅子の構成を示した図である。図12のように、実施例2の椅子は、座部20と、座部20の下方に位置し、床面と接触する台座部21と、座部20と台座部21とを接続する支持部22と、によって構成されている。
座部20は、クッション性を有したおよそ円盤状のものであり、上方の面が座面Sとなる。座部20の下方の面には支持部22が接続されている。支持部22は、円柱状であり、その軸が鉛直方向となるように支持されている。たとえばガスシリンダーとすることで座部20の高さを可変としてもよい。なお、支持部は軸状に限らず、座部20と台座部21との間に設けられ、座部20を支持する構造であれば任意の構造とすることができる。
台座部21は、図13に示すように、上側台座部23と、上側台座部23の下方に間隔を開けて位置する下側台座部24とを有している。上側台座部23および下側台座部24はおよそ円形の板状であり、両者の主面が並行となるように配置されている。上側台座部23の上部には支持部22が接続されている。下側座部14の下面は床面と接触する。また、上側台座部23と下側台座部24との間には、4つの不等ピッチばね25と、等ピッチばね26とが設けられ、これらによって上側台座部23と下側台座部24とが接続されている。
不等ピッチばね25は、実施例1の不等ピッチばね15と同様に、ピッチが狭ピッチ領域と、狭ピッチ領域よりもピッチが広い広ピッチ領域とに2段階に変化している非線形特性のばねである。不等ピッチばね25の特性は、狭ピッチ領域による小さなばね定数(第1ばね定数)と、広ピッチ領域による大きなばね定数(第2ばね定数)とを有している。
また不等ピッチばね25の中心には軸27が通されており、その軸27は上側台座部23、下側台座部24をそれぞれ貫通している。軸27の下側台座部24側の一端は、ボルト28によって下側台座部24に固定されている。軸27の上側台座部23側の一端は、上側台座部23に固定されておらず、上側台座部23に設けられた穴からはみ出している。そのはみ出した一端には、リング29が接続されている。この軸27、ボルト28、およびリング29によって、人が着座していない状態では、不等ピッチばね25は第1ばね定数の領域(狭ピッチ領域)で圧縮され、第2ばね定数の領域(広ピッチ領域)は圧縮されていない状態に設定されている。つまり、不等ピッチばね25の取付長がこのように設定されている。また、軸27の上側台座部23側の一端は固定されていないため、不等ピッチばね25の圧縮、伸長によって上側台座部23の傾斜が可能となっている。また、リング29によって、不等ピッチばね25は取付長よりも伸びないようにしている。
不等ピッチばね25および等ピッチばね26の配置は、実施例1と同様である。すなわち、図14のように、不等ピッチばね15および等ピッチばね16は、その軸が上側台座部23および下側台座部24の主面に垂直方向となるように同軸に配置されている。また、図7のように、4つの不等ピッチばね25は、正方形の各頂点位置に配置されている。等ピッチばね26は、4つの不等ピッチばね25が成す円周の中心に配置されている。
また、不等ピッチばね25の特性は、不等ピッチばね15と同様に設定されている。つまり、上側台座部23を傾斜させずに人が着座した状態、つまり上側台座部23と下側台座部24とを平行に保って着座した場合において、使用を想定する最低体重の人に対しては第1ばね定数の領域で釣り合い、使用を想定する最高体重の人に対しては第2ばね定数の領域で釣り合うように設定されている。ここで、最低体重はたとえば25〜35kg、最高体重はたとえば100〜120kgである。第1ばね定数から第2ばね定数に変わる変化点は、最低体重と最高体重の間であればよく、たとえば荷重40〜60kgに設定されている。
次に、実施例2の動作について説明する。まず、人が座面Sを傾斜させずに着座した場合について説明する。この場合、着座時の荷重に応じて不等ピッチばね15および等ピッチばね16が圧縮されることで、上側台座部23と下側台座部24の間隔が小さくなり、上側台座部23と支持部22を介して接続された座部20の座面Sが沈み込む。
ここで、不等ピッチばね25の特性は、使用を想定する最低体重の人に対しては第1ばね定数の領域(狭ピッチ領域)で釣り合い、使用を想定する最高体重の人に対しては第2ばね定数の領域(広ピッチ領域)で釣り合うように設定されている。そのため、体重の軽い人であっても座面Sは沈み込んでクッション性を与え、座り心地がよい印象を与える。また、体重の重い人の場合でも座面Sの沈み込み幅が比較的小さく、やはり座り心地がよい印象を与える。つまり、体重によらず座り心地がよい。
次に、座面Sを傾斜させた場合について説明する。実施例2の椅子では、人が着座した状態で傾斜させたい方向に荷重を加えることで、その荷重を加えた方向に支持部22の軸を傾斜させ、これに連動して座面Sの位置を変えるとともに座面Sを傾斜させることができる。荷重を加えた方向側の不等ピッチばね25は圧縮され、上側台座部23が傾き、上側台座部23と接続された支持部22の軸が傾き、支持部22と接続された座部20が傾くことで、座面Sが傾斜する。
ここで、不等ピッチばね25の特性は、使用を想定する最低体重の人に対しては第1ばね定数の領域(狭ピッチ領域)で釣り合い、使用を想定する最高体重の人に対しては第2ばね定数の領域(広ピッチ領域)で釣り合うように設定されている。そのため、支持部22の軸の傾斜角度が大きくなるにつれて傾斜させるために必要な荷重も大きくなり、所定の傾斜角度のときに着座した人が加えた荷重と釣り合って支持部22の傾斜は停止する。よって、支持部22の軸の傾斜角度を所望の状態とすることが容易である。また、支持部22の軸の傾斜角度が小さい場合に荷重なしに不等ピッチばね15が圧縮される範囲が狭く、傾斜開始時のぐらつき感が軽減されている。特に、実施例2の椅子では、座面Sの位置も変化するため、ぐらつき感の軽減は椅子からの転倒などの危険性が軽減され、安全性の点でも優れている。
実施例2の椅子もまた、実施例1と同様の利点を有する。つまり、座面を傾けるために不等ピッチばね25を用いているため、体重によらず安定した座り心地を実現することができる。また、支持部22の軸の傾斜角度が大きくなるにつれて傾斜させるために必要な荷重が増加するため、座面Sがぐらついて不安定となることが抑制されており、適切な傾斜角度で支持部22の傾斜を停止させることができる。また、実施例2の椅子では、支持部22の最大傾斜角度は不等ピッチばね25の特性によって決まり、他の傾斜角度制限手段は特に設ける必要はない。そのため、支持部22の軸があらゆる方向に傾く椅子の低コスト化を図ることができる。また、実施例2の椅子は、座面Sの傾きに加えて座面Sの位置自体も変化するため、座ったまま作業をするのに適している。たとえば、複数のPC(パーソナルコンピュータ)を操作する際に、実施例2の椅子を使用すれば、楽な姿勢で素早く作業をこなすことができる。
実施例2の椅子の座部20を、実施例1の座部10と同様の構造としてもよい。実施例2の椅子では、支持部22の軸が傾斜したときに座面Sも傾斜するが、座部20を実施例1の座部10と同様の構造とすれば、支持部22の軸が傾斜したときに座部20と支持部22の成す角度も変化するため、座面Sを水平もしくはそれに近い状態に保つことができる。
なお、実施例1、2の椅子には、従来知られている椅子に採用されている種々の構造を付加することができる。たとえば、実施例1は背もたれ12を設け、実施例2は背もたれ12を設けていないが、その有無は本発明において任意であり、実施例1の椅子から背もたれを省いてもよいし、実施例2の椅子に背もたれを設けてもよい。肘掛けについても同様に本発明において任意の構成である。また、脚部11や支持部22の構成も従来知られている任意の構成でよい。
また、実施例1、2では、不等ピッチばね15、25の個数を4つとしているが、3つ以上であれば任意の個数でよい。ただし、任意の方向にスムーズに傾斜させるために、個数は4以上が好ましい。また、不等ピッチばねは、多角形の頂点位置となるように配置されていればよい。また、実施例1、2では、中心に等ピッチばね16、26を設けているが、省いてもよい。
また、実施例1、2では、4つの不等ピッチばね15、25の特性を全て同一としているが、次のように設定してもよい。椅子の後方(背もたれ側)に配置された不等ピッチばね15、25の第1ばね定数を、前方(背もたれとは反対側)に配置された不等ピッチばね15、25の第1ばね定数よりも大きく第2ばね定数よりも小さく設定し、椅子の後方に配置された不等ピッチばね15、25の第2ばね定数を、前方に配置された不等ピッチばね15、25の第2ばね定数よりも大きく設定してもよい。このように設定すれば、椅子の後方は前方に比べて座面Sが傾きにくくなり、安全性を向上させることができる。あるいは、椅子の後方に配置された不等ピッチばね15、25における第1ばね定数から第2ばね定数に変化するまでのたわみ(変化点までのたわみ(圧縮長))を、前方に配置された不等ピッチばね15、25における変化点までのたわみよりも小さく設定してよい。同様に、椅子の後方は前方に比べて座面Sが傾きにくくなり、安全性を向上させることができる。
本発明は、長時間の同一姿勢を避けるための椅子や作業用の椅子などとして利用できる。
10、20:座部
11:脚部
12:背もたれ
13:上側座部
14:下側座部
15、25:不等ピッチばね
16、26:等ピッチばね
21:台座部
22:支持部
23:上側台座部
24:下側台座部

Claims (8)

  1. 上部が座面となる上側座部と、
    前記上側座部の下方に位置する下側座部と、
    前記上側座部と前記下側座部との間に同軸に配置された3個以上の不等ピッチばねと、
    前記下側座部の下方において前記下側座部と接続する脚部と、
    を有し、
    前記不等ピッチばねは、
    多角形の頂点位置となるように配置され、
    第1ばね定数である狭ピッチ領域と、前記狭ピッチ領域よりもピッチが広く、前記第1ばね定数よりもばね定数が大きな第2ばね定数である広ピッチ領域とを有し、
    前記狭ピッチ領域が圧縮され、前記広ピッチ領域は圧縮されていない状態を取付長として、前記取付長よりも伸びないように設定され、
    前記上側座部を傾斜させずに人が着座した状態において、使用を想定する最低体重の人に対しては前記狭ピッチ領域で釣り合い、使用を想定する最高体重の人に対しては広ピッチ領域で釣り合うように設定されていて、
    前記最低体重は、25〜35kg、前記最高体重は100〜120kgである、
    ことを特徴とする椅子。
  2. 上部が座面となる座部と、
    前記座部の下方に位置する台座部と、
    前記座部と前記台座部を接続する支持部と、
    を有し、
    前記台座部は、
    前記支持部が接続する上側台座部と、
    前記上側台座部の下方に位置する下側台座部と、
    前記上側台座部と前記下側台座部との間に同軸に配置された3個以上の不等ピッチばねと、
    を有し、
    前記不等ピッチばねは、
    多角形の頂点位置となるように配置され、
    第1ばね定数である狭ピッチ領域と、前記狭ピッチ領域よりもピッチが広く、前記第1ばね定数よりもばね定数が大きな第2ばね定数である広ピッチ領域とを有し、
    前記狭ピッチ領域が圧縮され、前記広ピッチ領域は圧縮されていない状態を取付長として、前記取付長よりも伸びないように設定され、
    前記支持部を傾斜させずに人が着座した状態において、使用を想定する最低体重の人に対しては前記狭ピッチ領域で釣り合い、使用を想定する最高体重の人に対しては広ピッチ領域で釣り合うように設定されていて、
    前記最低体重は、25〜35kg、前記最高体重は100〜120kgである、
    ことを特徴とする椅子。
  3. 椅子の後方に配置された前記不等ピッチばねの第1ばね定数は、前方に配置された前記不等ピッチばねの第1ばね定数よりも大きく第2ばね定数よりも小さく設定されていて、
    椅子の後方に配置された前記不等ピッチばねの第2ばね定数は、前方に配置された前記不等ピッチばねの第2ばね定数よりも大きく設定されている、
    ことを特徴とする請求項1または請求項2に記載の椅子。
  4. 椅子の後方に配置された不等ピッチばねにおける第1ばね定数から第2ばね定数に変化するまでのたわみは、前方に配置された不等ピッチばねにおける第1ばね定数から第2ばね定数に変化するまでのたわみよりも小さく設定されている、
    ことを特徴とする請求項1または請求項2に記載の椅子。
  5. 上部が座面となる上側座部と、
    前記上側座部の下方に位置する下側座部と、
    前記上側座部と前記下側座部との間に同軸に配置された3個以上の不等ピッチばねと、
    前記下側座部の下方において前記下側座部と接続する脚部と、
    を有する椅子の製造方法であって、
    前記不等ピッチばねは、多角形の頂点位置となるように配置し、第1ばね定数である狭ピッチ領域と、前記狭ピッチ領域よりもピッチが広く、前記第1ばね定数よりもばね定数が大きな第2ばね定数である広ピッチ領域とを有し、前記狭ピッチ領域が圧縮され、前記広ピッチ領域は圧縮されていない状態を取付長として、取付長よりも伸びないように設定し、前記上側座部を傾斜させずに人が着座した状態において、使用を想定する最低体重の人に対しては前記狭ピッチ領域で釣り合い、使用を想定する最高体重の人に対しては広ピッチ領域で釣り合うように設定する、
    ことを特徴とする椅子の製造方法。
  6. 上部が座面となる座部と、
    前記座部の下方に位置する台座部と、
    前記座部と前記台座部を接続する支持部と、
    を有し、
    前記台座部は、
    前記支持部が接続する上側台座部と、
    前記上側台座部の下方に位置する下側台座部と、
    前記上側台座部と前記下側台座部との間に同軸に配置された3個以上の不等ピッチばねと、
    を有する椅子の製造方法であって、
    前記不等ピッチばねは、多角形の頂点位置となるように配置し、第1ばね定数である狭ピッチ領域と、前記狭ピッチ領域よりもピッチが広く、前記第1ばね定数よりもばね定数が大きな第2ばね定数である広ピッチ領域とを有し、前記狭ピッチ領域が圧縮され、前記広ピッチ領域は圧縮されていない状態を取付長として、取付長よりも伸びないように設定し、前記支持部を傾斜させずに人が着座した状態において、使用を想定する最低体重の人に対しては狭ピッチ領域で釣り合い、使用を想定する最高体重の人に対しては広ピッチ領域で釣り合うように設定する、
    ことを特徴とする椅子の製造方法。
  7. 椅子の後方に配置する前記不等ピッチばねの第1ばね定数は、前方に配置する前記不等ピッチばねの第1ばね定数よりも大きく第2ばね定数よりも小さく設定し、
    椅子の後方に配置する前記不等ピッチばねの第2ばね定数は、前方に配置する前記不等ピッチばねの第2ばね定数よりも大きく設定する、
    ことを特徴とする請求項5または請求項6に記載の椅子の製造方法。
  8. 椅子の後方に配置された不等ピッチばねにおける第1ばね定数から第2ばね定数に変化するまでのたわみは、前方に配置された不等ピッチばねにおける第1ばね定数から第2ばね定数に変化するまでのたわみよりも小さく設定する、
    ことを特徴とする請求項5または請求項6に記載の椅子の製造方法。
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