JP6587642B2 - 牽引式グレーダ及び整地システム - Google Patents

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Description

本発明は、トラクタ等の牽引車に牽引されて例えば競馬場の馬場をブレードで均して整地する牽引式グレーダ及び整地システムに関する。
競馬場の馬場(ダートコース)では、競走馬の脚を保護する観点からクッション材として厚み10cm程度の砂層を地面上に形成してある。砂層は競走馬が走行すると乱れる。この砂層の維持管理のために馬場を整備するのがグレーダである。グレーダとしては、車枠に地均し用のブレードを取り付けた牽引走行式のものがある(特許文献1等参照)。
特開2004−308303号公報
特許文献1に記載されたグレーダは、油圧シリンダによってブレードのリフト動作(上下動)、アングル動作(鉛直軸周りの回転動作)、チルト動作(前後軸周りの回転動作)等ができる構成である。このように駆動装置でブレードの姿勢が変えられる構成とすれば、例えば地面とグレーダの距離に応じてブレードのリフト動作を自動制御することができる。
しかし、同文献のグレーダでは、車枠に対して回動可能に連結されたアームの先端にブレードが取り付けられており、回転軸周りにアームが回動することによってアーム先端に取り付けられたブレードが上下動する。そのため、アングル角が付いた状態でブレードが上下動するとチルト角も変化してしまう。従って、ブレードのリフト動作を自動制御する場合、アングル角に応じてチルト方向にブレードを補正制御する必要が生じる。
また、グレーダは搬出入時等に馬場以外の場所を移動する場合があり、路面上の障害物(縁石等)との干渉を避けるために、ブレードを高く上げて地面から距離をとれるようにする必要がある。その一方で、砂層を走行することやトラクタ等で牽引されることから、必要機器を保持して牽引走行に耐えられる程度の強度が確保できる範囲でグレーダの車枠はできるだけ軽量であることが望ましい。また、馬場のコーナーを走行する時には横方向の力も掛かる。これらのことを踏まえると、ブレードの上下動を許容する範囲でグレーダは極力低重心であることが望ましく、車枠の高さはブレードの上下動範囲の上限ぎりぎりまで低くしたいのが実情である。
本発明の目的は、アングル角が付いた状態でブレードが上下動してもチルト角が変化することがなく、また車枠の近傍までブレードを上昇させてブレードと地面との距離を十分に確保することができる牽引式グレーダ及び整地システムを提供することにある。
上記目的を達成するために、本発明は、前部に牽引車との連結部を有する車枠と、前記車枠に設けた複数の車輪と、前記車枠に支持させて前記車枠の下側に配置されたブレードを備え、牽引車に牽引されて整地する牽引式グレーダにおいて、前記車枠に取り付けられ、前記ブレードを支持する平行リンク機構と、前記車枠の上側に位置し前記車枠及び前記平行リンク機構に両端が連結されたリフト駆動装置を備えたことを特徴とする。
本発明によれば、平行リンク機構を介してブレードを車枠に取り付けたので昇降させてもブレードの姿勢が維持される。これにより、例えばアングル角が付いた状態で昇降させてもブレードのチルト角が変わらず、リフト動作の自動制御を適用してもチルト角の補正制御を要しない。また、リフト駆動装置を車枠の上側に配置したのでブレードと車枠の間にブレードの上昇を妨げる構成要素がなく、ブレードを車枠近傍まで上昇させてブレードと地面との距離を十分に確保することができる。従って、ブレードに要求される上下動の範囲を許容した上で車枠を極力低く配置することができ、車体安定性の向上、フレームの軽量化等に貢献し得る。
本発明の一実施形態に係る牽引式グレーダが構成する整地システムの一例を表す側面図である。 図1に示した牽引式グレーダの外観構造を表す側面図である。 図1に示した牽引式グレーダの外観構造を表す平面図である。 図2に示した牽引式グレーダに備えられたブレード装置の側面図である。 図2に示した牽引式グレーダに備えられたブレード装置の平面図である。 図2に示した牽引式グレーダに備えられたブレード装置の後面図である。 図2に示した牽引式グレーダのブレード装置を動かした様子を示す平面図である。 図2に示した牽引式グレーダのブレード装置を動かした様子を示す後面図である。 図1に示した整地システムの油圧回路図である。 図2に対応する図であって第1計測器を使用しているときの牽引式グレーダの外観構造を表す側面図である。 図3に対応する図であって第1計測器を使用しているときの牽引式グレーダの外観構造を表す平面図である。
以下に図面を用いて本発明の実施の形態を説明する。
1.整地システム
図1は本発明の一実施形態に係る牽引式グレーダ(以下、グレーダ)が構成する整地システムの一例を表す側面図である。図1において牽引車Tの運転席に座ったオペレータの正面方向、つまり同図中の左方向をシステム及びグレーダの前方、その反対方向を後方、紙面に直交する方向の手前方向を左方、その反対方向を右方とする。同図に示したシステムは、整地作業車であるグレーダGと牽引車Tをタンデムに連結し、牽引車TでグレーダGを牽引して整地するシステムである。牽引車TはグレーダGを牽引する自走車両であり、グレーダGを牽引するのに適当なものであれば種類は限定されないが、本実施形態ではトラクタを適用している。この牽引車Tの後部には、グレーダGとの連結部Jと、グレーダGに搭載された油圧アクチュエータの油圧管路を接続する作動油ポートP(図9)が備わっている。連結部Jは牽引車Tのシャシフレームの後部に備えられており、本実施形態では牽引車Tの後輪の回転軸よりも低位置にある。
2.グレーダ
図2はグレーダの外観構造を表す側面図、図3は平面図である。図2ではブレード装置4が下限まで下降した状態と上限まで上昇した状態を併せて図示してある。これらの図に示したように、グレーダGは、車枠1、車輪2a,2b、平行リンク機構3、ブレード装置4、リフト駆動装置11、第1計測器21、第2計測器22等を備えている。
・車枠
車枠1はグレーダGのメインフレームであり、前方に縮径する三角形状の前部1aとその後方に繋がる長方形状の本体部1bとを備え、これら前部1a及び本体部1bによって平面視で五角形の枠型に形成されている。また、車枠1の前部1aには、前端部に牽引車Tの連結部Jと連結される連結部1cが備わっている。車枠1の前部1aは前方に向かって下向きに傾斜しており、連結部1cはグレーダGの前側の車輪2aの上縁よりも低位置に位置する。連結部1cは例えばピンで車枠1に連結されており、車枠1に対して上下左右に回動可能である。車枠1の本体部1bは、前部1aの後端から後方に水平に延在している。本体部1bの高さ(車輪2a,2bの下縁との距離)は例えば1m程度である。また、本体部1bには図3に示すように、前側部分にサポートビーム1dが、後側部分にサポートビーム1eがそれぞれ左右に渡されている。本体部1bの前後方向の中央部は内法空間が広く開口している。前側のサポートビーム1dの上部にはブラケット1iが設けられている。
・車輪
車輪2aはグレーダGの前輪であり、車枠1の連結部1cにおける後部から下方に下した前部トラックフレーム部1gの左右両側に設けられている。これら車輪2aは連結部1cの回動に追従して操向(ステアリング)される。車輪2bは後輪であり、車枠1の本体部1bの後部における後部から下方に下した後部トラックフレーム部1hの左右両側に設けられている。車輪2aは左右両輪を共通又は別々の車軸を介して車枠1に回転自在に支持されている。車輪2bも同様である。車輪2a,2bはグレーダGが右又は左に曲がる際の内外輪回転差を吸収するように構成されている。本実施形態では前側の車輪2aを後側の車輪2bよりも小径として小回りが利くようにする一方で、後側の車輪2bの径を大きくすることで走行安定性を確保している。
・平行リンク機構
平行リンク機構3は車枠1に対してブレード装置4を連結するものであり、車枠1に取り付けられて車輪2a,2bの間に位置している。平行リンク機構3は、第1アーム3a、第2アーム3b及びブレード支持フレーム3cを備えている。ブレード支持フレーム3cはブレード装置4を支持するフレームであって平面視で矩形状に形成された水平な例えばプレート材であり、車枠1の本体部1bの中央の内法空間(開口部)よりも水平方向の寸法が小さく形成されている。第1アーム3a及び第2アーム3bは左右一組ずつ備わっており、車枠1の本体部1bの内法空間を通して配置されている。第1アーム3aの基端部(上端部)は、左右に延びる軸3dを介して車枠1のブラケット1iに回動可能に連結されている。第1アーム3aの先端部(下端部)は、ブレード支持フレーム3cの前部の上面に備わったブラケットに左右に延びる軸3eを介して回動可能に連結されている。他方の第2アーム3bは第1アーム3aよりも上方に長く、上下方向の中間位置で車枠1の本体部1bの上面に備わったブラケットに左右に延びる軸3fを介して回動可能に連結されている。第2アーム3bの先端部(下端部)は、ブレード支持フレーム3cの後部の上面に設けたブラケットに左右に延びる軸3gを介して回動可能に連結されている。また、第2アーム3bの基端部(上端部)は、左右のリフト駆動装置11によってブラケット1iに連結されている。リフト駆動装置11にはモータを用いることもできるが、本実施形態では油圧シリンダが用いてある。このようにして、リフト駆動装置11は車枠1及び平行リンク機構3に両端が回動可能に連結され、車枠1の本体部1bよりも上側の位置で前後方向に延びる姿勢で配置されている。
軸3d−3gは側面視で平行四辺形の頂点を構成し、軸3d,3fは車枠1の本体部1bよりも高位置に配置され、車枠1に相対して位置が固定されている。よって軸3d,3fの相対位置は変化しない。対して軸3e,3gは互いの相対位置は変化しないが、それぞれ第1アーム3a及び第2アーム3bの回動に伴って軸3d,3fを中心に回動変位する。軸3d,3fが回動変位しても軸3d−3gを頂点とする四角形は常時平行四辺形であり、上側の軸3d,3fを結ぶ線と下側の軸3e,3gを結ぶ線は常に平行かつ水平である。これによりブレード支持フレーム3cは水平姿勢を保って回動しつつ上下に移動する。下側の軸3e,3gの回動変位はリフト駆動装置11の伸縮によるが、リフト駆動装置11を最大限収縮させた上限位置(図1及び図2の上昇状態のブレード支持フレーム3c参照)では軸3e,3gが車枠1の本体部1bと同等かそれよりも上まで移動する。このとき、ブレード支持フレーム3cは車枠1の本体部1bの内法空間に入り込み、水平方向から見て本体部1bと重なる位置まで上昇する。
・ブレード装置
図4はブレード装置の側面図、図5は平面図、図6は後面図である。これらの図に示したように、ブレード装置4は、基部フレーム5、ブレード6、スライド駆動装置12、チルト駆動装置13等を備えている。
基部フレーム5は、平行リンク機構3のブレード支持フレーム3cにブレード装置4を取り付けるための基部構造体である。この基部フレーム5は、ブラケット部5a、支持プレート5b等を備えている。ブラケット部5aは基部フレーム5の本体であり、平行リンク機構3のブレード支持フレーム3cの下面に旋回輪(不図示)を介して鉛直軸周りに回転自在に取り付けられている。ブラケット部5aには、左右方向のいずれか一方側(本例では右側)に突出するアーム5c(図5)が備わっている。更に、ブラケット部5aの下部にはボス5dが、ブラケット部5aの前部におけるボス5dの上側には受板5eが設けられている。ボス5dは中心軸を前後に延ばした姿勢でブラケット部5aに固定されている。受板5eは上面がボス5dの中心軸を中心とする円弧状に形成されており、ブラケット部5aに固定されている。
支持プレート5bはブレード6を支持する左右に延びる鉛直な板状の部材である。この支持プレート5bは、背面(後面)の下部にブラケット5fから後方に延びる軸5g(図6)がボス5dに挿し込まれることで、ブラケット部5aに連結されている。支持プレート5bは左右に延びる鉛直面内で軸5gを支点にして回転する。また、支持プレート5bの背面の上部には少なくとも1つ(本例では2つ)のフック5hがボルトにより固定されている。フック5hは支持プレート5bとの間にブラケット部5aの受板5eの外周部(円弧状に形成した部分)を挟むように配置されており、ブラケット部5aに対する支持プレート5bの前後方向の移動を制限している。またブラケット部5aに対する支持プレート5bの回転動作をフック5hが阻害することはなく、支持プレート5bが回転する際にはフック5hは受板5eの外周に沿って移動する。更に、支持プレート5bの上下における左右両側部分には、ブレード6を左右にスライド可能に把持するためのガイド5iがボルト等で固定されている。
ブレード6は砂層を均して整地するための作業具であり、前方正面を向いた作業面によって馬場の表層を掻いて砂層の厚みを調整するためのものである。作業面は、前後に延びる鉛直面で切断した断面で見ると上下方向の中央部が後側に弧状に窪んだ形状をしており、前後から見ると矩形状の外形をしている。ブレード6の背面(後面)における左右方向の中央部の上下には左右に延びるレール6aが取り付けられている。ブレード6はこれらレール6aが上記ガイド5iで抱え込まれることで、基部フレーム5に対して左右にスライド可能に連結されている。このようにしてブレード6は基部フレーム5を介して平行リンク機構3に支持されており、車輪2a,2bの間で、車枠1の本体部1bの下側つまり車枠1と地面との間に位置している。レール6aは円形断面の棒状部材であるが、断面形状は基部フレーム5の上記ガイド5iで抱え込める形状であれば良く、円形に限定されない。また、ブレード6は左右方向に延び、左右方向の長さは車枠1の左右方向の幅よりも長い(例えば車幅1500mm程度に対して3000mm程度)。
スライド駆動装置12は左右に延びた姿勢で配置されており、一端(本例では左端)がブレード6の背面に、他端(本例では右端)が支持プレート5bの背面に、それぞれブラケット等を介して連結されている。チルト駆動装置13も左右に延びた姿勢で配置されており、一端(本例では左端)が支持プレート5bの背面に、他端(本例では右端)がブラケット部5aに、それぞれブラケット等を介して回動自在に連結されている。また、基部フレーム5のブラケット部5aの上記アーム5cは、アングル駆動装置14を介して平行リンク機構3のブレード支持フレーム3cに連結されている。駆動装置12−14にはモータを用いることもできるが、本実施形態では油圧シリンダが用いてある。スライド駆動装置12を伸縮させると、図7に示したように基部フレーム5に対してブレード6が左右にそれぞれ寸法S1,S2ずつスライドする。また、アングル駆動装置14を伸縮させると平行リンク機構3に対して基部フレーム5が回転し、水平面内でブレード6が左右に角度A1,A2の範囲で旋回する。チルト駆動装置13を伸縮させるとブラケット部5aに対して支持フレーム5bが軸5gで回転し、図8に示したように左右に延びる鉛直面内でブレード6が左右に角度R1,R2の範囲で傾斜する。そして、前に説明したリフト駆動装置11を伸縮させると平行リンク機構3が駆動され、既出の図2に矢印で示したようにブレード装置4ごとブレード6が昇降する。
3.計測器
図10及び図11は、図2及び図3に対応する図であって第1計測器を使用しているときの牽引式グレーダの外観構造を表す側面図及び平面図である。第1計測器21(図10等)は車体と地面との相対距離を計測する機器であり、車枠1、本実施形態では上記連結部1cに設けられている。詳細は図示していないが、第1計測器21は、ガイド23、ディスク24、近接センサ25を備えている。ガイド23は連結部1cに回動可能に連結されており、図2等に示した状態から回動して図10及び図11に示したように鉛直な姿勢とすることができるようになっている。ディスク24は、ガイド23に対してスライド自在な支持部材26(図10参照)に対して回転自在に取り付けられている。また、ディスク24は薄型の円盤であり、自重で砂層に入り込み、グレーダGが砂層の上を走行するのに伴って砂層の下の地面に接して転動する。近接センサ25はストライカ27との距離を測る距離計である。ディスク24を設けた上記支持部材26とガイド23のいずれか一方(本例ではガイド23)に近接センサ25が設けられ、他方(本例では支持部材26)にストライカ27が設けられる。近接センサ25でストライカ27との距離を計測することで、第1計測器21と車体との既知の位置関係に基づき、砂層の厚みにより変化する車体と地面との相対距離が計測される構成である。第1計測器21の設置位置はブレード6よりも前側であることが望ましく、本例では車輪2aの付近に第1計測器21を設置し、車輪2a付近における車体と地面との相対距離が計測されるようになっている。第1計測器21の計測値は、後述する制御装置131(図9)に出力される。
第2計測器22(図2)はブレード6の高さ位置を計測する機器である。本実施形態では第2計測器22として角度センサを用いており、平行リンク機構3のいずれかの軸(本実施形態では軸3f)部分に設けられている。第2計測器22によって平行リンク機構3(本実施形態では第2アーム3b)の角度が検出される構成である。第2計測器22の計測値を得ることで、平行リンク機構3及びブレード装置4の車体との既知の位置関係に基づき、ブレード6の高さ(例えば車輪2a,2bの下縁からブレード6の最下部までの高さ方向の距離)が計測される構成である。第2計測器22の計測値は制御装置131(図9)に出力される。
4.油圧回路
図9は図1に示した整地システムの油圧回路図である。牽引車Tには、原動機101(図9)、油圧ポンプ102(同)、タンク103(同)、制御弁111−114(同)、操作装置211−214(同)、制御装置131(同)、モニタ132(同)等が備わっている。原動機101は例えばエンジン(内燃機関)であり、油圧ポンプ102は原動機101で駆動されてタンク103の作動油を吸い込んで吐出する。油圧ポンプ102から吐出された圧油は吐出配管102aを流れ、制御弁111−114で制御された後、前述した作動油ポートPを介してそれぞれ駆動装置11−14に供給される。駆動装置11−14からの各戻り油は、それぞれ作動油ポートP及び制御弁111−114を介して戻り油配管102bに流れ込んでタンク103に戻される。吐出配管102aにはリリーフ弁104が設けられており、吐出配管102aの最高圧力がリリーフ弁104によって規制されている。
操作装置211−214はそれぞれ駆動装置11−14を操作する例えば電気レバー装置(油圧パイロット方式の操作装置でも良い)であり、牽引車Tの運転室(図1等)に備えられている。操作装置211−214からの操作信号(電気信号)は制御装置131に入力され、制御弁111−114を駆動する指令信号(電気信号)に変換される。制御弁111−114は、制御装置131からの指令信号をパイロット圧に変換する電気油圧変換手段(例えば比例電磁弁)を両端に備えた電気・油圧操作方式の弁である。これら制御弁111−114は、それぞれ操作装置211−214の操作を基に制御装置131から入力される指令信号によって切換制御され、駆動装置11−14に供給される圧油の流量及び方向を制御する。
制御装置131は、操作装置211−214の操作に基づいて指令信号を出力する他、任意に設定された砂層の厚みに応じて制御弁111に指令信号を出力し、リフト駆動装置11を走行中に自動制御する機能を有する。リフト駆動装置11の自動制御は、砂層の厚みの設定値と第1計測器21及び第2計測器22の計測値とに基づいて実行される。即ち、制御装置131は、第1計測器21の計測値に基づいて砂層の下の地面と車体との相対距離を、第2計測器22の計測値に基づいてブレード6の高さを演算し、これらの演算値に基づいてブレード6と地面との距離すなわち砂層の厚みを演算する。そして、演算した砂層の厚みが設定値に近付くように制御装置131は走行中に逐次制御弁111を制御する。計測器21,22の計測値の入力からリフト駆動装置11が動作するまでには若干の遅延時間が生じるが、前述したように第1計測器21はブレード6よりも前側に設置してある。従って、第1計測器21とブレード6の間隔の走行に要する時間によってリフト駆動装置11の動作遅延時間が吸収される。
モニタ132は牽引車Tの運転室に設けられており、制御装置131からの表示信号に基づいて計測器21,22の計測値等を表示することができる。また、モニタ132は操作部(ボタン類やタッチ画面等)を備えており、制御装置131への入力機能も有している。上記の砂層の厚みの設定もモニタ132で行ない、制御装置131に入力する。
5.動作
グレーダGを用いて競馬場の馬場(ダートコース)を整地する例に説明する。まず、牽引車Tの後部の連結部JとグレーダGの前部の連結部1cとをピン等により連結し、牽引車Tの後部に設けられた作動油ポートPに駆動装置11−14の油圧配管の継手を接続する。次に牽引車Tの操作装置211を操作してリフト駆動装置11を収縮させ、ブレード6を上限又はその付近まで上昇させる。そして、牽引車Tを走行させて、グレーダGを整地開始場所(例えば馬場の外縁部)まで牽引する。整地開始場所に到着したらリフト駆動装置11を伸長させて目標とする砂層の厚みに応じてブレード6を下降させ、牽引車Tで牽引し馬場のコースに沿ってグレーダGを走行させて砂層の厚さを整えていく。
このとき、例えば走行中にアングル駆動装置14を伸長させると、ブレード6の右側が前方に、左側が後方に移動し、アングル駆動装置14を収縮させると、ブレード6の左側が前方に、右側が後方に移動する。このようにブレード6を水平面内で回動させることにより、グレーダGの走行に伴い、ブレード6によって砂層表面から掻き取られる砂を左右方向の一方向へ移動させることができる。これにより、グレーダGが馬場を周回する過程で掻き取られた砂を例えば馬場の外側から内側へ移動させることができる。また、排水性を確保する観点から馬場には内周側に向けて下る若干の傾斜が必要であるため、チルト駆動装置13を伸縮させてブレード6を左右に延びる鉛直面内で若干傾斜させ、必要に応じて馬場に傾斜が付けられる。更には、馬場の外周部及び内周部には柵等があるが、牽引車TやグレーダGの走行する位置から柵の付近までそのままではブレード6が届かない場合がある。その場合は、スライド駆動装置12を伸縮させてブレード6を左右の一方側へスライドさせることで、柵の付近までブレード6を近付けて走行することができ、馬場全面を整地することができる。
6.効果
本実施形態によれば、平行リンク機構3を介してブレード6を車枠1に取り付けたので、昇降動作に伴ってブレード6は平行に移動し姿勢が変化しない。これにより、例えばアングル角が付いた状態で昇降させてもブレード6のチルト角は変わらず、リフト駆動装置11の自動制御を適用してもチルト角の補正制御を要しない。また、リフト駆動装置11を車枠1の上側に配置したのでブレード6と車枠1の間にブレード6の上昇を妨げる構成要素がなく、ブレード6を車枠1の近傍まで上昇させてブレード6と地面との距離を十分に確保することができる。従って、ブレード6に要求される上下動の範囲を許容した上で車枠1を極力低く配置することができ、グレーダGの車体安定性の向上、車枠1の軽量化等に貢献し得る。
特に本実施形態においては、平行リンク機構3のブレード支持フレーム3cを車枠1の内法空間よりも小さく形成し、車枠1の内法空間に入り込ませることによってブレード支持フレーム3cを車枠1と重なる高さまで上昇させられる。この点は、ブレード6の上昇範囲の確保と車枠1の低位置化の両立に大きく貢献する。
また、平行リンク機構3の第1アーム3aよりも第2アーム3bが上方に長く、リフト駆動装置11が前後に寝た姿勢で平行リンク機構3に連結し、リフト駆動装置11による駆動力も平行リンク機構3に効率的に伝達されるように構成されている。これによっても、グレーダGの全体の高さを抑えることができ、車体安定性を向上させることができる。
また、第1計測器21及び第2計測器22をグレーダGに搭載し、牽引車Tの制御装置131でリフト駆動装置11を自動制御できる構成としたので、高い精度で砂層の厚みを調整することができる。但し、リフト駆動装置11の自動制御機能が不要な場合、第1計測器21及び第2計測器22や制御装置131の対応する機能が省略可能である。
また、一般に道路機械として用いられる大型のモータグレーダと異なり本実施形態のグレーダGは小型軽量であるため、馬場やパドック、通路等の整地にも対応できる。また、グレーダGを牽引車Tで牽引される構成とし、動力源や操作装置等も牽引車Tに搭載された機器を利用するように構成した点も、グレーダGの小型軽量化に大きく貢献する。また、ブレード装置4を前後の車輪2a,2bの間に配置したのでブレード6を安定的に支持することができ、比較的速い速度で走行しても砂層表面の凹凸の影響を受けずに安定した整形面を形成できる。
その他、グレーダGに前後の車輪2a,2bを設けた構成を例示したが、例えば後側の車輪2bは省略することができる。この場合、ブレード6に後続する車輪がないため、ブレード6で成形した砂層表面に車輪の跡が残らず、砂層の表面を綺麗にすることができる。
1…車枠、1a…前部、1c…連結部、2a,2b…車輪、3…平行リンク機構、3a…第1アーム、3b…第2アーム、3c…ブレード支持フレーム、6…ブレード、11…リフト駆動装置、21…第1計測器、22…第2計測器、131…制御装置、G…牽引式グレーダ、J…連結部、T…牽引車

Claims (4)

  1. 前部に牽引車との連結部を有する車枠と、前記車枠に設けた複数の車輪と、前記車枠に支持させて前記車枠の下側に配置されたブレードを備え、牽引車に牽引されて整地する牽引式グレーダにおいて、
    前記車枠に取り付けられ、前記ブレードを支持する平行リンク機構と、
    前記車枠の上側に位置し前記車枠及び前記平行リンク機構に両端が連結されたリフト駆動装置を備えたことを特徴とする牽引式グレーダ。
  2. 請求項1に記載の牽引式グレーダにおいて、前記リフト駆動装置が前後方向に延在していることを特徴とする牽引式グレーダ。
  3. 請求項1に記載の牽引式グレーダにおいて、
    前記平行リンク機構は、前記ブレードを支持するブレード支持フレーム、前記ブレード支持フレームと前記車枠を連結する第1アーム及び第2アームを備えており、前記ブレード支持フレームが前記車枠と重なる位置まで上昇するように構成されていることを特徴とする整地システム。
  4. 牽引車と、前部に前記牽引車との連結部を有する車枠、前記車枠に設けた複数の車輪、前記車枠に支持させて前記車枠の下側に配置されたブレードを備え、前記牽引車に連結され前記牽引車に牽引されて整地する牽引式グレーダとを備えた整地システムにおいて、
    前記牽引式グレーダは、
    前記車枠に取り付けられ、前記ブレードを支持する平行リンク機構と、
    前記車枠の上側に位置し前記車枠及び前記平行リンク機構に両端が連結され、前記牽引車から供給される動力によって駆動されるリフト駆動装置と、
    車体と地面との相対距離を計測する第1計測器と、
    前記ブレードの高さを計測する第2計測器と、
    前記第1計測器及び前記第2計測器の計測値に応じて前記リフト駆動装置を制御して前記ブレードの高さを制御する制御装置を備えていることを特徴とする整地システム。
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