JP6586441B2 - 全閉外扇形回転電機および可変通風外扇ダクト - Google Patents

全閉外扇形回転電機および可変通風外扇ダクト Download PDF

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Description

本発明は、全閉外扇形回転電機および可変通風外扇ダクトに関する。
全閉外扇形回転電機は、回転子、固定子を備えており、さらに、冷却器を備えている場合も多い。冷却を外気で行い、かつ、回転子の動力で外気を駆動する場合は、通常、回転子のロータシャフトの反結合側の端部に外扇が設けられている(特許文献1参照)。外扇により駆動された外気は、冷却器の軸方向に延びた冷却管のそれぞれの一方の開口から冷却管内に流入し、他方の開口から外部に流出する。
全閉外扇形回転電機においては、フレームと冷却器カバーとで閉空間を形成している。通常は、空気などの冷却用気体(内気)がこの閉空間内を循環し、回転子鉄心、固定子鉄心および固定子巻線等を冷却する。冷却管はこの閉空間内を貫通しており、冷却管の外側は、閉空間内の雰囲気である。冷却管内を通過する外気は、冷却管の外側の冷却用気体を冷却する。
特許第5993883号公報
冷却管内を流れる外気は、外扇により全閉外扇形回転電機の外側から取り入れられ、冷却管に送られる。外扇は、ロータシャフトの反結合側の端部近傍に取り付けられている。外扇は、外扇カバーに収納されている。外扇カバーには、全閉外扇形回転電機の外側から外気を取り入れるための吸気口が形成されている。
外扇が回転することにより生ずる騒音は、吸気口を経由して外部に伝搬する。このため、全閉外扇形回転電機では、特に反結合側において騒音が大きい。
たとえば、複数個所に全閉外扇形回転電機が設置されている施設の場合、騒音に関しては、たとえば制御室のように静かな執務区域もあれば、ほとんど人の立ち入りがなく多少騒音があっても耳栓の使用などで対応できる区域があるなど、種々の騒音条件の区域が通常存在する。また、温度条件についても、冷房がされている区域があれば、外気がそのまま導入され夏場と冬場との温度差が大きな区域も有るなど、種々の温度条件の区域が通常存在する。
このように、設置個所により、全閉外扇形回転電機が設置されている周囲の騒音条件および温度条件が異なることが考えられる。騒音条件が厳しい、すなわち周囲の騒音を低く抑える必要がある場合には、極力、吸気口から伝搬する騒音を抑制するような対策が望まれる。一方、ほとんど人の立ち入りのない区域で、むしろ温度条件の厳しい場合などでは、冷却機能の確保の方が重要である。
このような施設において、たとえば、いずれかの全閉外扇形回転電機が故障しても長期の停止が許されず、全閉外扇形回転電機の予備品を準備せざるを得ない場合がある。この場合、全閉外扇形回転電機を設置する周囲の環境の騒音条件や冷却条件は、それぞれの条件は分かっているものの、いずれの条件とするかは不確定であり、予め予備品としてどのような仕様の全閉外扇形回転電機を準備するかを決めることは困難である。
そこで、本発明は、全閉外扇形回転電機を設置する周囲の環境の騒音条件や温度条件が不確定の場合でも、対応を可能とすることを目的とする。
上述の目的を達成するため、本発明は、軸方向に延びて回転可能に支持されたロータシャフトと、前記ロータシャフトの径方向外側に取り付けられた回転子鉄心とを有する回転子と、前記回転子鉄心の径方向外側に設けられた円筒状の固定子鉄心と、前記固定子鉄心の内部を前記軸方向に貫通する固定子巻線とを有する固定子と、前記固定子の径方向の外側に配されて前記回転子鉄心と前記固定子とを収納するフレームと、前記回転子鉄心を挟んで前記軸方向の前記ロータシャフトの両側のそれぞれで前記ロータシャフトを支持する結合側軸受および反結合側軸受と、前記結合側軸受および前記反結合側軸受をそれぞれ固定支持し前記フレームの前記軸方向の端部に接続される結合側軸受ブラケットおよび反結合側軸受ブラケットと、前記軸方向に延びて互いに並列に配された複数の冷却管と、前記複数の冷却管の端部のそれぞれを支持し前記複数の冷却管のそれぞれと結合部にて結合する結合側端板および反結合側端板と、前記冷却管を収納し前記フレーム、前記結合側軸受ブラケット、前記反結合側軸受ブラケット、前記結合側端板および前記反結合側端板とともに閉空間を形成する冷却器カバーと、を有する冷却器と、前記結合側軸受と前記反結合側軸受との間で前記ロータシャフトに取り付けられて前記閉空間内の冷却用気体を駆動する結合側内扇および反結合側内扇と、前記ロータシャフトの前記反結合側軸受の軸方向の外側に取り付けられて前記複数の冷却管のそれぞれの内部に外気を通過させる外扇と、前記外扇を収納し、前記外扇により駆動される前記外気の流路を調整する可変通風外扇ダクトと、を備える全閉外扇形回転電機であって、前記可変通風外扇ダクトは、外気からの吸い込み口が形成され前記外扇を収納し、前記冷却器の前記反結合側端板と相俟って外扇収納空間を形成する外扇カバーと、前記外扇収納空間内にあって、前記外扇へ外気の流れをガイドするファンガイドと、前記外扇収納空間内にあって、前記ファンガイドと相俟って前記外扇収納空間内の空間の分割位置を変更することにより前記外扇収納空間内の前記外気の流路を調整する流路調整機構と、前記外扇カバーの前記吸い込み孔を開閉可能な閉止板と、を有することを特徴とする。
また、本発明は、ロータシャフトを有する回転子と、固定子と、これらを収納するフレーム、結合側軸受ブラケットおよび反結合側軸受ブラケットと、結合側端板および反結合側端板により支持された複数の冷却管と冷却器カバーとを有する冷却器と、結合側内扇、反結合側内扇、前記ロータシャフトの端部に取り付けられて前記複数の冷却管のそれぞれの内部に外気を通過させる外扇と、を備える全閉外扇形回転電機の前記外扇を収納し、前記外扇により駆動される前記外気の流路を調整する可変通風外扇ダクトであって、外気の吸い込み口が形成され前記外扇を収納し、前記冷却器の前記反結合側端板と相俟って外扇収納空間を形成する外扇カバーと、前記外扇収納空間内にあって、前記外扇へ外気の流れをガイドするファンガイドと、前記外扇収納空間内にあって、前記ファンガイドと相俟って前記外扇収納空間内の空間の分割位置を変更することにより前記外扇収納空間内の前記外気の流路を調整する流路調整機構と、前記外扇カバーの吸い込み孔を閉止する閉止板と、を有することを特徴とする。
本発明によれば、全閉外扇形回転電機を設置する周囲の環境の騒音条件や温度条件が不確定の場合でも、対応を可能とすることを目的とする。
第1の実施形態に係る全閉外扇形回転電機の第1のモードにおける構成を示す立断面図である。 第1の実施形態に係る全閉外扇形回転電機の第2のモードにおける構成を示す立断面図である。 第2の実施形態に係る全閉外扇形回転電機の構成を示す立断面図である。 第2の実施形態に係る全閉外扇形回転電機の仕切り機構の構成を示す立断面図である。 第2の実施形態に係る全閉外扇形回転電機の仕切り機構の構成を示す図4のV−V線矢視横断面図である。
以下、図面を参照して、本発明の実施形態に係る全閉外扇形回転電機および可変通風外扇ダクトについて説明する。ここで、互いに同一または類似の部分には、共通の符号を付して、重複説明は省略する。
[第1の実施形態]
図1は、第1の実施形態に係る全閉外扇形回転電機の第1のモードにおける構成を示す立断面図である。全閉外扇形回転電機200は、回転子10、固定子20、フレーム40、冷却器70、外扇55および可変通風外扇ダクト100を有する。
回転子10は、調製軸方向(以下、軸方向)に延びたロータシャフト11と、ロータシャフト11の径方向外側に取り付けられてロータシャフト11と結合した回転子鉄心12とを有する。ロータシャフト11は、その一方の端部に、結合対象(図示せず)と結合するための結合部11aを有する。結合対象は、全閉外扇形回転電機200が電動機の場合はたとえばファンやポンプなどの駆動対象回転機器であり、全閉外扇形回転電機200が発電機の場合はたとえばタービンなどの原動機である。以下、結合部11aに向かう方向あるいは結合部11aに近い場合を結合側、結合側の反対側を反結合側と呼ぶこととする。
ロータシャフト11は、回転子鉄心12を挟んだ軸方向の両側を、結合側軸受30aおよび反結合側軸受30bにより回転可能に支持されている。ロータシャフト11の結合側軸受30aと回転子鉄心12との間には、結合側内扇15aが取り付けられている。また、ロータシャフト11の反結合側軸受30bと回転子鉄心12との間には、反結合側内扇15bが取り付けられている。結合側内扇15aおよび反結合側内扇15bへの冷却用気体の流れをガイドするためにフレーム内には内扇ガイド16がそれぞれ設けられている。
固定子20は、回転子鉄心12の径方向外側に空隙18を介して設けられた円筒状の固定子鉄心21と、固定子鉄心21の径方向の内面に形成された複数のスロット(図示せず)を貫通する固定子巻線22とを有する。
フレーム40は、固定子20の径方向外側に設けられ、回転子鉄心12および固定子20を収納する。フレーム40の軸方向の両端には、結合側軸受ブラケット45aおよび反結合側軸受ブラケット45bが取り付けられている。結合側軸受ブラケット45aおよび反結合側軸受ブラケット45bは、それぞれ結合側軸受30aおよび反結合側軸受30bを静止支持する。
冷却器70は、フレーム40の上方に設けられ、フレーム40に搭載されている。冷却器70は、互いに並列に軸方向に延びた複数の冷却管71、冷却管71の両端を支持する結合側端板72aおよび反結合側端板72b、ならびに冷却管71を収納する冷却器カバー74を有する。
フレーム40、結合側軸受ブラケット45a、反結合側軸受ブラケット45b、冷却器カバー74、結合側端板72a、および反結合側端板72bは、互いに相俟って閉空間80を形成する。閉空間80内には、回転子10および固定子20を冷却するためのたとえば空気などの冷却用気体が満たされている。
冷却器カバー74内の空間とフレーム40内の空間は、冷却器入口開口76および2つの冷却器出口開口77a、77bで互いに連通している。冷却器入口開口76は、フレーム40の、固定子20の上方の部分に形成されている。冷却器出口開口77aおよび冷却器出口開口77bは、フレーム40の、それぞれ、結合側内扇15aおよび反結合側内扇15bの上方の部分に形成されている。
冷却器カバー74内には、その底部からその上部の上部連通空間75を除く高さまで延びて、冷却器カバー74内の上部連通空間75を除く空間を軸方向に区切る仕切り板78aおよび仕切り板78bが互いに軸方向に間隔をおいて設けられている。
結合側内扇15aおよび反結合側内扇15bにより圧送された冷却用気体は、回転子10および固定子20を冷却した後、固定子鉄心21の径方向外側に流出する。冷却用気体は、さらに固定子鉄心21の上方の冷却器入口開口76を経て冷却器70に流入する。冷却器70に流入した冷却用気体は、冷却管71内の冷却媒体である外気と熱交換し冷却されながら冷却管71の外側を通過し、仕切り板78aと仕切り板78bの間を上昇する。
上部連通空間75に流出した冷却用気体は、軸方向に互いに反対側に分かれて、結合側端板72aと仕切り板78aとの間、および反結合側端板72bと仕切り板78bとの間をそれぞれ、冷却管71内の冷却媒体である外気と熱交換し冷却されながら、下降し、それぞれ、冷却器出口開口77aおよび冷却器出口開口77bから流出し、フレーム40内に戻り、ふたたびそれぞれ結合側内扇15aおよび反結合側内扇15bに流入する。
外扇55は、ロータシャフト11の反結合側軸受30bの軸方向外側の部分に取り付けられている。外扇55は、たとえば、図1に示すような、外気を軸方向に吸い込んで径方向外側に吐き出す遠心ファンである。外扇55は、可変通風外扇ダクト100内に収納されている。
可変通風外扇ダクト100は、外扇カバー101、ファンガイド104および流路調整機構110を有する。また、可変通風外扇ダクト100は、さらに、吸い込み孔102を閉止し、取り外し可能な閉止板103(図2)を有する。
外扇カバー101は、外扇55に外気が流入するための吸い込み孔102が形成されている。また、外扇55により駆動された外気が、冷却管71のそれぞれの内側を流れるように、外扇カバー101は、反結合側端板72bと接続し、反結合側端板72bと相俟って外扇収納空間107を形成している。
ファンガイド104は、軸方向に垂直な方向に平面状に拡がっている。ファンガイド104は、外扇55に流入する外気をガイドするように、外扇55の軸方向入口側に曲面状の開口104aが形成されている。開口104aは、軸方向に外扇55に近づくにつれてたとえばベルマウス形状で径が縮小している。
流路調整機構110は、流路調整板111および第1の受け板112、第2の受け板115を有する。流路調整板111は、矩形状の平板であり、一つの辺をファンガイド104の上端に設けられた調製軸113により回動可能に支持されている。調製軸113は、水平でかつ反結合側端板72bと平行な方向に配されている。
第1の受け板112および第2の受け板115は、それぞれ、流路調整板111の異なる状態において、流路調整板111と結合する。結合方法は、たとえば、第1の受け板112および第2の受け板115のそれぞれにボルト用の孔を設け、結合面と反対側の面にボルトに対応する固定ナットを設けておき、流路調整板111との結合時にボルトで締めることでよい。あるいは、外気の風圧による力よりは十分に高いある程度の力で結合、あるいは、外しが可能なように、板バネを使用した脱着機構を設けることでもよい。
流路調整板111が、第2の受け板115と結合している第1のモードにおいては、流路調整板111とファンガイド104とが相俟って、外扇収納空間107を、吸い込み孔102側の空間である第1モード第1空間107aと反結合側端板72b側の空間である第1モード第2空間107bとに分割する。この状態においては、外扇55は、外扇カバー101に形成された吸い込み孔102から外気を取り入れて、第1モード第1空間107aから第1モード第2空間107bを経由して全ての冷却管71に外気を送る。
図2は、第1の実施形態に係る全閉外扇形回転電機の第2のモードにおける構成を示す立断面図である。この第2のモードにおいては、流路調整板111は、第1の受け板112と結合している。第1の受け板112は、反結合側端板72bの高さ方向位置のたとえばほぼ中央の高さ位置で、反結合側端板72bに取り付けられている。また、この第2のモードにおいては、吸い込み孔102には、閉止板103が取り付けられ、吸い込み孔102からの外気の流入はない状態である。
この結果、第2のモードにおいては、流路調整板111とファンガイド104は、互いに相俟って、外扇収納空間107内を2つの空間に区分する。すなわち、一つは、第1の受け板112よりも高い高さ位置に設けられた第1領域70aにある冷却管71と外扇55の吸込み側の開口104aに至る空間である第2モード第1空間107cである。もう一つは、第1の受け板112よりも低い高さ位置に設けられた第2領域70bにある冷却管71と外扇55の吐出側とを連通する空間である第2モード第2空間107dである。
この第2のモードにおいては、外扇カバー101に形成された吸い込み孔102は閉止されているため、外扇55が回転することによる騒音の外部に漏れる量を大幅に低減することができる。外気は、第1領域70aにある冷却管71の結合側端板72a側から流入し、第1領域70aの冷却管71で冷却管71の外側を通過する冷却用気体を冷却した後、反結合側端板72b側から第2モード第1空間107c内に流出し、外扇55に流入する。外扇55に流入した外気は第2モード第2空間107dを通過し、第2領域70bにある冷却管71の反結合側端板72b側から流入し、第2領域70bの冷却管71で冷却管71の外側を通過する冷却用気体を冷却した後、結合側端板72a側から外部に流出する。
なお、冷却管71の第1領域70aと第2領域70bとの区分、すなわち第1の受け板112の高さ位置については、予め、最も冷却効果が確保できると評価された位置に設定すればよい。
以上のように、本実施形態によれば、全閉外扇形回転電機を設置する周囲の環境の温度条件が厳しい場合は、第1モードの状態を選択し、騒音条件が厳しい場合は第2モードの条件を選択することができる。このように、騒音条件や冷却条件が不確定の場合でも、モードを選択することにより対応が可能となる。
[第2の実施形態]
図3は、第2の実施形態に係る全閉外扇形回転電機の構成を示す立断面図である。本実施形態は、第1の実施形態の変形である。
本第2の実施形態に係る全閉外扇形回転電機200aにおける可変通風外扇ダクト100aは、第1の実施形態における可変通風外扇ダクト100の流路調整機構110に代えて、流路調整機構120を有する。その他については、第1の実施形態と同様である。
流路調整機構120は、流路調整部材121、スライド軸123、スライド軸ガイド124、および駆動部材125を有する。
流路調整部材121は、全体が矩形状に平面的に広がっており、一辺は、ファンガイド104に取り付けられた調製軸122を中心に回動可能に支持されている。調製軸122は、反結合側端板72bに平行でかつ水平方向に配されている。また、流路調整部材121の調製軸122に結合している辺に対向する辺には、スライド軸123が設けられている。スライド軸123は、調製軸122に平行に配されている。流路調整部材121の調製軸122とスライド軸123との間の長さは、可変である。
スライド軸123は、スライド軸ガイド124によりガイドされ、水平な状態で、上下に移動可能である。駆動部材125は、上方からスライド軸123を上下に駆動する。
流路調整部材121とファンガイド104は互いに相俟って、外扇収納空間107を、第1区分空間107pと第2区分空間107qとに区分する。この結果、スライド軸123の高さ方向の位置により、冷却管71の第1領域と第2領域との区分の位置が決まる。
図3の状態においては、外気は、第1領域70aにある冷却管71の結合側端板72a側から流入し、第1領域70aの冷却管71で冷却管71の外側を通過する冷却用気体を冷却した後、反結合側端板72b側から第1区分空間107p内に流出し、外扇55に流入する。外扇55に流入した外気は第2区分空間107qを通過し、第2領域70bにある冷却管71の反結合側端板72b側から流入し、第2領域70bの冷却管71で冷却管71の外側を通過する冷却用気体を冷却した後、結合側端板72a側から外部に流出する。
このように、スライド軸123の高さ方向の位置が反結合側端板72bの高さ方向の中間位置にある場合は、第1の実施形態の第2モードと同様の流路が形成される。第1区分空間107pと第2区分空間107qは、それぞれ第1の実施形態における第2モード第1空間107cおよび第2モード第2空間107dに対応している。
一方、スライド軸123が、スライド軸ガイド124内の上端にあって、冷却管71のすべてが第2領域70bとなった場合は、外扇カバー101の吸い込み孔102に取り付けていた閉止板103を取り外すことによって、第1の実施形態における第1モードと同様に流路が形成される。
図4は、第2の実施形態に係る全閉外扇形回転電機の仕切り機構の構成を示す立断面図である。また、図5は、第2の実施形態に係る全閉外扇形回転電機の仕切り機構の構成を示す図4のV−V線矢視横断面図である。
流路調整部材121は、収納部材121aおよび引き出し部材121bを有する。収納部材121aは、互いに平行に配された2枚の矩形の板を有し、2枚の板は、それぞれ同じ側の一辺が、ファンガイド104に取り付けられた調製軸122の回りに回動可能に取り付けられている。引き出し部材121bは矩形の板状であり、その一辺には、スライド軸123が取り付けられている。引き出し部材121bのスライド軸123が取り付けられている辺に対向する辺は、収納部材121aの2枚の板の間に挟まれている。
ここで、流路調整部材121を介しての第2区分空間107qから第1区分空間107pへの外気の漏えいは、冷却能力の低下をもたらすため、収納部材121aの2枚の板と、引き出し部材121bとの間隔は、互いにスライド可能な範囲で、できる限り小さいことが好ましい。また、たとえば、引き出し部材121bの両面に外気の流れを極力低減するように合成樹脂、ラバー、あるいは緻密な繊維などを用いた抵抗部材を貼り付ける等の構成としてもよい。
駆動部材125は、スライド軸123を上下に駆動するために、スライド軸123の両端に結合している。図示はしていないが、この2箇所が、同じ距離を上下するように形成されており、また、駆動部材は、所定の位置を保持する機能も有している。スライド軸ガイド124は、スライド軸123の両端をガイドする。なお、駆動部材125およびスライド軸ガイド124は、このような方式に限定はされない。スライド軸123が水平な状態で上下可能であれば、これ以外の方式でもよい。
なお、図4及び図5では、図示していないが、外扇カバー101と流路調整部材121との隙間は、極力狭くするとともに、外気の流れを極力低減するように合成樹脂、ラバー、あるいは緻密な繊維などを用いた抵抗部材を設ける。
以上のように、本第2の実施形態によるおける流路調整機構120は、冷却管71の第1領域70aと第2領域70bとの区分、すなわちスライド軸123の高さ位置を連続的に設定することができる。
この結果、予め、最も冷却効果が確保できると評価された位置に設定した後に、運転状態で確認し、その結果に基づいて実際の最適な位置に設定することができる。
[その他の実施形態]
以上、本発明の実施形態を説明したが、実施形態は例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。さらに、実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれると同様に、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれるものである。
10…回転子、11…ロータシャフト、11a…結合部、12…回転子鉄心、15a…結合側内扇、15b…反結合側内扇、16…内扇ガイド、18…空隙、20…固定子、21…固定子鉄心、22…固定子巻線、30a…結合側軸受、30b…反結合側軸受、40…フレーム、45a…結合側軸受ブラケット、45b…反結合側軸受ブラケット、55…外扇、70…冷却器、70a…第1領域、70b…第2領域、71…冷却管、72a…結合側端板、72b…反結合側端板、74…冷却器カバー、75…上部連通空間、76…冷却器入口開口、77a、77b…冷却器出口開口、78a、78b…仕切り板、80…閉空間、100、100a…可変通風外扇ダクト、101…外扇カバー、102…吸い込み孔、103…閉止板、104…ファンガイド、107…外扇収納空間、107a…第1モード第1空間、107b…第1モード第2空間、107c…第2モード第1空間、107d…第2モード第2空間、107p…第1区分空間、107q…第2区分空間、110…流路調整機構、111…流路調整板、112…第1の受け板、113…調製軸、115…第2の受け板、120…流路調整機構、121…流路調整部材、121a…収納部材、121b…引き出し部材、122…調製軸、123…スライド軸、124…スライド軸ガイド、125…駆動部材、200、200a…全閉外扇形回転電機

Claims (5)

  1. 軸方向に延びて回転可能に支持されたロータシャフトと、前記ロータシャフトの径方向外側に取り付けられた回転子鉄心とを有する回転子と、
    前記回転子鉄心の径方向外側に設けられた円筒状の固定子鉄心と、前記固定子鉄心の内部を前記軸方向に貫通する固定子巻線とを有する固定子と、
    前記固定子の径方向の外側に配されて前記回転子鉄心と前記固定子とを収納するフレームと、
    前記回転子鉄心を挟んで前記軸方向の前記ロータシャフトの両側のそれぞれで前記ロータシャフトを支持する結合側軸受および反結合側軸受と、
    前記結合側軸受および前記反結合側軸受をそれぞれ固定支持し前記フレームの前記軸方向の端部に接続される結合側軸受ブラケットおよび反結合側軸受ブラケットと、
    前記軸方向に延びて互いに並列に配された複数の冷却管と、前記複数の冷却管の端部のそれぞれを支持し前記複数の冷却管のそれぞれと結合部にて結合する結合側端板および反結合側端板と、前記冷却管を収納し前記フレーム、前記結合側軸受ブラケット、前記反結合側軸受ブラケット、前記結合側端板および前記反結合側端板とともに閉空間を形成する冷却器カバーと、を有する冷却器と、
    前記結合側軸受と前記反結合側軸受との間で前記ロータシャフトに取り付けられて前記閉空間内の冷却用気体を駆動する結合側内扇および反結合側内扇と、
    前記ロータシャフトの前記反結合側軸受の軸方向の外側に取り付けられて前記複数の冷却管のそれぞれの内部に外気を通過させる外扇と、
    前記外扇を収納し、前記外扇により駆動される前記外気の流路を調整する可変通風外扇ダクトと、
    を備える全閉外扇形回転電機であって、
    前記可変通風外扇ダクトは、
    外気からの吸い込み口が形成され前記外扇を収納し、前記冷却器の前記反結合側端板と相俟って外扇収納空間を形成する外扇カバーと、
    前記外扇収納空間内にあって、前記外扇へ外気の流れをガイドするファンガイドと、
    前記外扇収納空間内にあって、前記ファンガイドと相俟って前記外扇収納空間内の空間の分割位置を変更することにより前記外扇収納空間内の前記外気の流路を調整する流路調整機構と、
    前記外扇カバーの前記吸い込み孔を開閉可能な閉止板と、
    を有することを特徴とする全閉外扇形回転電機。
  2. 前記流路調整機構は、
    前記ファンガイドに固定された調製軸と、
    前記調製軸回りに回動可能な流路調整板と、
    前記反結合側端板において前記複数の冷却管を2つのグループに分割する位置に設けられた第1の受け板と、
    前記外扇カバーの前記吸い込み孔と、前記反結合側端板との間に設けられた第2の受け板と、
    を有し、
    前記流路調整板は、前記第1の受け板および前記第2の受け板のそれぞれと結合可能である、
    ことを特徴とする請求項1に記載の全閉外扇形回転電機。
  3. 前記流路調整機構は、
    前記ファンガイドに固定された調製軸と、
    前記反結合側端板に沿って移動可能なスライド軸と、
    前記調製軸と前記スライド軸とに結合し、前記調製軸と前記スライド軸間の距離の変化に応じて長さが変化する流路調整部材と、
    を有する、
    ことを特徴とする請求項1に記載の全閉外扇形回転電機。
  4. 前記流路調整部材は、
    前記調製軸に互いに並列に取り付けられた2枚の板を有する収納部材と、
    前記スライド軸に取り付けられて、前記収納部材の2枚の板の間に挟まれた1枚の板状の引き出し部材と、
    を有することを特徴とする請求項3に記載の全閉外扇形回転電機。
  5. ロータシャフトを有する回転子と、固定子と、これらを収納するフレーム、結合側軸受ブラケットおよび反結合側軸受ブラケットと、結合側端板および反結合側端板により支持された複数の冷却管と冷却器カバーとを有する冷却器と、結合側内扇、反結合側内扇、前記ロータシャフトの端部に取り付けられて前記複数の冷却管のそれぞれの内部に外気を通過させる外扇と、を備える全閉外扇形回転電機の前記外扇を収納し、前記外扇により駆動される前記外気の流路を調整する可変通風外扇ダクトであって、
    外気の吸い込み口が形成され前記外扇を収納し、前記冷却器の前記反結合側端板と相俟って外扇収納空間を形成する外扇カバーと、
    前記外扇収納空間内にあって、前記外扇へ外気の流れをガイドするファンガイドと、
    前記外扇収納空間内にあって、前記ファンガイドと相俟って前記外扇収納空間内の空間の分割位置を変更することにより前記外扇収納空間内の前記外気の流路を調整する流路調整機構と、
    前記外扇カバーの吸い込み孔を閉止する閉止板と、
    を有することを特徴とする可変通風外扇ダクト。
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