JP6583212B2 - 捩り振動低減装置を備えたトルクコンバータ - Google Patents

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Description

この発明は、入力されたトルクの変動(振動)に起因する捩り振動を低減するように構成された捩り振動低減装置を備えたトルクコンバータに関するものである。
トルクコンバータ内に、捩り振動を低減する装置として遊星歯車機構を設けた例が特許文献1に記載されている。特許文献1に記載された構成では、トルクコンバータの軸線方向でロックアップクラッチの外周部とタービンランナとの間に遊星歯車機構が配置されている。遊星歯車機構はダブルピニオン型の遊星歯車機構であって、サンギヤと、サンギヤに対して同心円状に配置されたリングギヤと、リングギヤに噛み合う第1ピニオンギヤと第1ピニオンギヤおよびサンギヤに噛み合う第2ピニオンギヤとを保持するキャリヤとを備えている。リングギヤは、ロックアップクラッチの外周部に連結されたディスクに一体に構成されている。サンギヤは、ディスクに対してバネを介して相対回転可能に連結されたプレートに一体に構成されている。バネはトルクコンバータの半径方向で遊星歯車機構の内周側に配置されている。そして、リングギヤに入力されるトルクが変動すると、バネが圧縮され、リングギヤとサンギヤとが相対回転する。これによってキャリヤの回転に振動が生じ、キャリヤの慣性トルクによってトルクの変動が低減される。
特開2008−163977号公報
特許文献1に記載された構成では、リングギヤとサンギヤとの間にバネを配置してあることにより、入力トルクが変動した場合に、リングギヤとサンギヤとの相対回転が生じ、またキャリヤが強制的に回転させられる。そしてキャリヤの慣性トルクによってトルクの変動を低減している。しかしながら、特許文献1に記載された構成では、スペースを有効に活用するためには未だ改善の余地があった。
この発明は上記の技術的課題に着目してなされたものであり、スペースを有効に活用することができ、装置の全体として軸長の増大を回避もしくは抑制することができる捩り振動低減装置を備えたトルクコンバータを提供することを目的とするものである。
この発明は、上記の目的を達成するために、液密構造のハウジングの内部に、流体流を生じさせるポンプインペラと、前記流体流によって駆動されるタービンランナと、係合状態となることにより前記ハウジングと前記タービンランナとの間でトルクを伝達しかつ解放状態となることにより前記ハウジングと前記タービンランナとの間での前記トルクの伝達を遮断するように構成された直結クラッチと、前記直結クラッチから駆動側部材に伝達されたトルクを弾性体を介して従動側部材に伝達する弾性ダンパと、3つの回転要素を備える遊星歯車機構によって構成されていて第1回転要素がトルクが入力されかつ他の二つの回転要素に対して相対回転する入力要素とされ、第2回転要素がトルクを出力しかつ他の二つの回転要素に対して相対回転する出力要素とされ、前記入力要素と前記出力要素との間で伝達されるトルクの振動が生じた場合に、第3回転要素が回転方向に振動するように構成された捩り振動低減装置とが収容された、捩り振動低減装置を備えたトルクコンバータにおいて、前記ハウジングの半径方向で前記捩り振動低減装置の内周側に前記直結クラッチが配置されると共に前記半径方向に前記捩り振動低減装置と前記直結クラッチとが並んで配置され、前記入力要素は前記ハウジングの半径方向で前記直結クラッチと互いに隣接して配置され、かつ、前記入力要素と前記直結クラッチおよび前記駆動側部材とがトルク伝達可能に構成され、前記出力要素に前記従動側部材が連結されていることを特徴とするものである
また、この発明は、液密構造のハウジングの内部に、流体流を生じさせるポンプインペラと、前記流体流によって駆動されるタービンランナと、係合状態となることにより前記ハウジングと前記タービンランナとの間でトルクを伝達しかつ解放状態となることにより前記ハウジングと前記タービンランナとの間での前記トルクの伝達を遮断するように構成された直結クラッチと、前記直結クラッチから駆動側部材に伝達されたトルクを弾性体を介して従動側部材に伝達する弾性ダンパと、3つの回転要素を備える遊星歯車機構によって構成されていて第1回転要素がトルクが入力されかつ他の二つの回転要素に対して相対回転する入力要素とされ、第2回転要素がトルクを出力しかつ他の二つの回転要素に対して相対回転する出力要素とされ、前記入力要素と前記出力要素との間で伝達されるトルクの振動が生じた場合に、第3回転要素が回転方向に振動するように構成された捩り振動低減装置とが収容された、捩り振動低減装置を備えたトルクコンバータにおいて、前記ハウジングの半径方向に前記捩り振動低減装置と前記直結クラッチとが並んで配置され、前記入力要素は前記ハウジングの半径方向で前記直結クラッチと互いに隣接して配置され、かつ、前記入力要素と前記直結クラッチおよび前記駆動側部材とがトルク伝達可能に構成され、前記出力要素に前記従動側部材が連結され、前記ハウジングの軸線方向で前記捩り振動低減装置と前記タービンランナとの間に前記弾性ダンパが配置されていることを特徴とするものである。
さらに、この発明は、液密構造のハウジングの内部に、流体流を生じさせるポンプインペラと、前記流体流によって駆動されるタービンランナと、係合状態となることにより前記ハウジングと前記タービンランナとの間でトルクを伝達しかつ解放状態となることにより前記ハウジングと前記タービンランナとの間での前記トルクの伝達を遮断するように構成された直結クラッチと、前記直結クラッチから駆動側部材に伝達されたトルクを弾性体を介して従動側部材に伝達する弾性ダンパと、3つの回転要素を備える遊星歯車機構によって構成されていて第1回転要素がトルクが入力されかつ他の二つの回転要素に対して相対回転する入力要素とされ、第2回転要素がトルクを出力しかつ他の二つの回転要素に対して相対回転する出力要素とされ、前記入力要素と前記出力要素との間で伝達されるトルクの振動が生じた場合に、第3回転要素が回転方向に振動するように構成された捩り振動低減装置とが収容された、捩り振動低減装置を備えたトルクコンバータにおいて、前記ハウジングの半径方向に前記捩り振動低減装置と前記直結クラッチとが並んで配置され、前記入力要素は前記ハウジングの半径方向で前記直結クラッチと互いに隣接して配置され、かつ、前記入力要素と前記直結クラッチおよび前記駆動側部材とがトルク伝達可能に構成され、前記出力要素に前記従動側部材が連結され、前記直結クラッチは、前記ハウジングにトルク伝達可能に構成された複数の第1プレートと、前記タービンランナにトルク伝達可能に構成された複数の第2プレートと、前記第1プレートと前記第2プレートとを係合させるアクチュエータとを備え、前記アクチュエータによって前記第1プレートと前記第2プレートとを係合させることにより前記ハウジングと前記タービンランナとの間でトルクを伝達するように構成されていることを特徴とするものである。
また、この発明は、液密構造のハウジングの内部に、流体流を生じさせるポンプインペラと、前記流体流によって駆動されるタービンランナと、係合状態となることにより前記ハウジングと前記タービンランナとの間でトルクを伝達しかつ解放状態となることにより前記ハウジングと前記タービンランナとの間での前記トルクの伝達を遮断するように構成された直結クラッチと、前記直結クラッチから駆動側部材に伝達されたトルクを弾性体を介して従動側部材に伝達する弾性ダンパと、3つの回転要素を備える遊星歯車機構によって構成されていて第1回転要素がトルクが入力されかつ他の二つの回転要素に対して相対回転する入力要素とされ、第2回転要素がトルクを出力しかつ他の二つの回転要素に対して相対回転する出力要素とされ、前記入力要素と前記出力要素との間で伝達されるトルクの振動が生じた場合に、第3回転要素が回転方向に振動するように構成された捩り振動低減装置とが収容された、捩り振動低減装置を備えたトルクコンバータにおいて、前記ハウジングの半径方向に前記捩り振動低減装置と前記直結クラッチとが並んで配置され、前記ハウジングの軸線方向で前記ハウジングと前記捩り振動低減装置との間に、前記直結クラッチと前記入力要素とをトルク伝達可能に連結している連結部材が配置され、前記出力要素は、前記従動側部材にトルク伝達可能に構成されていることを特徴とするものである。
さらに、この発明では、前記ハウジングの半径方向で前記捩り振動低減装置の内周側に前記直結クラッチが配置されていてよい。
そして、この発明では、前記ハウジングの半径方向で前記捩り振動低減装置の外周側に前記直結クラッチが配置されていてよい。
また、この発明では、前記ハウジングの軸線方向で前記捩り振動低減装置と前記タービンランナとの間に前記弾性ダンパが配置されていてよい。
さらに、この発明では、前記直結クラッチは、前記ハウジングにトルク伝達可能に構成された複数の第1プレートと、前記タービンランナにトルク伝達可能に構成された複数の第2プレートと、前記第1プレートと前記第2プレートとを係合させるアクチュエータとを備え、前記アクチュエータによって前記第1プレートと前記第2プレートとを係合させることにより前記ハウジングと前記タービンランナとの間でトルクを伝達するように構成されていてよい。
この発明では、前記アクチュエータは前記ハウジングの軸線方向に第1プレートおよび前記第2プレートと並んで配置されていてよい。
この発明では、前記遊星歯車機構は第1サンギヤと、前記第1サンギヤに対して同心円状に配置された第1リングギヤと、前記第1サンギヤと前記第1リングギヤとに噛み合う複数の第1ピニオンギヤを保持する第1キャリヤとを備えたシングルピニオン型の遊星歯車機構によって構成され、前記第1リングギヤは、前記入力要素と前記出力要素とのいずれか一方とされ、前記第1サンギヤと前記第1キャリヤとのいずれか一方は、前記入力要素と前記出力要素とのいずれか他方とされ、前記第1サンギヤと前記第1キャリヤとのいずれか他方は、前記入力要素と前記出力要素との間で伝達される前記トルクの振動が生じた場合に前記回転方向に振動するように構成されていてよい。
この発明では、前記第1リングギヤは、前記出力要素とされ、前記第1サンギヤは、前記入力要素とされ、前記第1キャリヤは、前記入力要素と前記出力要素との間で伝達されるトルクの振動が生じた場合に前記回転方向に振動するように構成され、かつ前記第1キャリヤは、前記第1ピニオンギヤを保持する第1支持部材と、前記シングルピニオン型の遊星歯車機構の半径方向で前記第1サンギヤと前記第1リングギヤとの間に配置されかつ互いに隣接する前記第1支持部材同士を連結する第1慣性質量体とを備えていてよい。
この発明では、前記第1リングギヤは、前記入力要素とされ、前記第1サンギヤは、前記出力要素とされ、前記第1キャリヤは、前記入力要素と前記出力要素との間で伝達されるトルクの振動が生じた場合に前記回転方向に振動するように構成され、かつ前記第1キャリヤは、前記第1ピニオンギヤを保持する第1支持部材と、前記シングルピニオン型の遊星歯車機構の半径方向で前記第1サンギヤと前記第1リングギヤとの間に配置されかつ互いに隣接する前記第1支持部材同士を連結する第1慣性質量体とを備えていてよい。
この発明では、前記遊星歯車機構は、第2サンギヤと、前記第2サンギヤに対して同心円上に配置された第2リングギヤと、前記第2サンギヤに噛合している第2ピニオンギヤと前記第2ピニオンギヤおよび前記第2リングギヤに噛合している第3ピニオンギヤとを保持する第2キャリヤとを備えたダブルピニオン型の遊星歯車機構によって構成され、前記第2サンギヤと前記第2リングギヤとのいずれか一方は、前記入力要素とされ、前記第2サンギヤと前記第2リングギヤとのいずれか他方は、前記出力要素とされ、前記第2キャリヤは、前記入力要素と前記出力要素との間で伝達される前記トルクの振動が生じた場合に、前記回転方向に振動するように構成されていてよい。
この発明では、前記第2キャリヤは、前記第2ピニオンギヤと前記第3ピニオンギヤとを保持する第2支持部材と、前記ダブルピニオン型の遊星歯車機構の半径方向で前記第2サンギヤと前記第2リングギヤとの間に配置されかつ互いに隣接する前記第2支持部材同士を連結する第2慣性質量体とを備えていてよい。
この発明によれば、捩り振動低減装置は遊星歯車機構によって構成されており、遊星歯車機構は、ハウジングの半径方向に直結クラッチと並んで配置されている。そのため、ハウジング内における前記半径方向のスペースを有効に活用でき、トルクコンバータ内に遊星歯車機構を組み込むことによる装置の全体としての軸長の増大を回避もしくは抑制できる。遊星歯車機構における3つの回転要素のうち第1回転要素は、直結クラッチと互いに隣接して配置され、直結クラッチに対してトルク伝達可能に構成されている。これにより、上述した軸長の増大をさらに抑制できる。また、第1回転要素は直結クラッチを介して弾性ダンパの駆動側部材にトルク伝達可能に構成されている。第2回転要素は弾性ダンパの従動側部材に連結されている。駆動側部材と従動側部材とは弾性体を介して連結されているため、第1回転要素を介して駆動側部材に伝達されるトルクが変動すると、駆動側部材と従動側部材とは相対回転する。遊星回転機構は、上述した3つの回転要素によって差動作用を行うように構成されているから、第1回転要素と第2回転要素との間に相対回転が生じると、第3回転要素が回転する。そして、第3回転要素は、その質量に応じた慣性トルクを生じ、第3回転要素の慣性トルクはトルクの変動に対する抵抗として作用する。すなわち、第3回転要素の慣性トルクによってトルクの変動を低減できる。
また、この発明によれば、遊星歯車機構における第1回転要素が直結クラッチに対して隣接して配置されていないとしても、第1回転要素は連結部材によって直結クラッチにトルク伝達可能に連結される。
この発明の第1実施形態に係る捩り振動低減装置を備えたトルクコンバータの一例を示す断面図である。 この発明の第2実施形態に係る捩り振動低減装置を備えたトルクコンバータの一例を示すスケルトン図である。 この発明の第3実施形態に係る捩り振動低減装置を備えたトルクコンバータの一例を示すスケルトン図である。 この発明の第4実施形態に係る捩り振動低減装置を備えたトルクコンバータの一例を示す断面図である。 この発明の第5実施形態に係る捩り振動低減装置を備えたトルクコンバータの一例を示すスケルトン図である。 この発明の第6実施形態に係る捩り振動低減装置を備えたトルクコンバータの一例を示すスケルトン図である。 この発明の実施形態におけるシングルピニオン型の遊星歯車機構の他の例を示す模式的な正面図である。 図7に示すVIII-VIII線に沿う断面図である。 この発明の実施形態におけるダブルピニオン型の遊星歯車機構の他の例を示す模式的な正面図である。 図9に示すX-X線に沿う断面図である。
(第1実施形態)
つぎに、この発明を実施形態に基づいて説明する。図1はこの発明の第1実施形態に係る捩り振動低減装置を備えたトルクコンバータの一例を示す断面図である。トルクコンバータ1のハウジング2は、図示しないエンジンの出力軸に連結されるフロントカバー3と、このフロントカバー3に一体化されているポンプシェル4とによって液密状態に形成されている。ハウジング2の内部には、トルクの伝達を行うオイルが封入されている。フロントカバー3は円板状の側壁部5と、側壁部5の外周部から軸線方向に延びた円筒部6とを備えている。フロントカバー3の円筒部6を以下の説明では第1円筒部6と称する。側壁部5の外面には図示しないドライブプレートを連結するためのナット7が取り付けられている。第1円筒部6の先端部にはポンプシェル4が取り付けられている。ポンプシェル4の内周側の端部は中空軸部8となっている。中空軸部8は図示しないオイルポンプに連結される。
ポンプシェル4の内面に複数のポンプブレード9が取り付けられてポンプインペラ10が構成されている。ポンプインペラ10に対向してタービンランナ11が配置されている。タービンランナ11はポンプインペラ10とほぼ対称な形状を成しており、タービンシェル12と、タービンシェル12の内面に取り付けられた多数のタービンブレード13とによって構成されている。タービンランナ11はタービンハブ14を介して、図示しない変速機の入力軸に連結されている。タービンハブ14には油孔15が形成されている。油孔15を介してハウジング2内にオイルポンプからのオイルが供給される。
ポンプインペラ10の内周部とタービンランナ11の内周部との間にステータ16が配置されている。ステータ16は一方向クラッチ17を介してトルクコンバータ1内の固定軸部18に取り付けられている。ステータ16はポンプインペラ10とタービンランナ11との速度比が小さい状態では、タービンランナ11から流れ出たオイルの流動方向を反転させてポンプインペラ10に供給し、速度比が大きい状態ではタービンランナ11から流れ出たオイルに押されて回転することによりオイルの流動方向を変えないように構成されている。したがって、一方向クラッチ17は速度比が小さい状態では係合してステータ16の回転を止め、速度比が大きい状態ではステータ16を回転させるように構成されている。固定軸部18は中空に形成されており、その内部には変速機の図示しない入力軸が回転可能に挿入されている。入力軸は固定軸部18の先端側に突出しており、その突出端にタービンハブ14がスプライン嵌合させられている。
トルクコンバータ1の半径方向でフロントカバー3の内周部には、トルクコンバータ1の軸線方向でトルクコンバータ1の外側に凹んだ円筒状の凹部19が形成されている。凹部19の中央部には、トルクコンバータ1の内部に突出したフロントハブ20がフロントカバー3に一体に形成されている。フロントハブ20の外周面21と、凹部19の内周面22との間のスペースに、この発明の実施形態における直結クラッチに相当するロックアップクラッチ23が配置されている。図1に示す例におけるロックアップクラッチ23は、多板式のクラッチであって、環状のロックアップピストン(以下、単にピストンと記す。)24と、ピストン24によってトルクコンバータ1の軸線方向に移動させられる複数の第1摩擦プレート25と、複数の第1摩擦プレート25と係合させられる複数の第2摩擦プレート26と、第2摩擦プレート26から第1摩擦プレート25を離隔させるリターンスプリング27とを備えている。
ピストン24は、フロントカバー3の側壁部5の内面に対向するとともに、凹部19の内周面22とフロントハブ20の外周面21との間に配置されている。ピストン24の外周部にはシール材28が設けられている。シール材28によって凹部19の内周面22とピストン24の外周部との間の隙間が塞がれている。こうしてフロントカバー3とピストン24とによって油圧室29が形成されている。油圧室29に対してフロントハブ20に形成された油路30を介して図示しないオイルポンプからオイルが供給される。上述したピストン24および油圧室29がこの発明の実施形態におけるアクチュエータに相当している。
フロントハブ20の外周面21には、トルクコンバータ1の半径方向に延びるリテーナ31がスプライン嵌合され、スナップリング32によってフロントハブ20の外周面21に抜け止めされている。リテーナ31に、トルクコンバータ1と同心円状に配置されたインナードラム33が取り付けられている。インナードラム33の外周面34に複数の環状の第1摩擦プレート25がスプライン嵌合されている。トルクコンバータ1の半径方向でインナードラム33の外周側に、トルクコンバータ1と同心円状にアウタードラム35が設けられている。アウタードラム35は、円筒状であってトルクコンバータ1の軸線方向における長さがインナードラム33とほぼ同じ長さに形成された本体部36と、本体部36の端部から軸線方向に延びた連結部37とを備えている。本体部36は連結部37を介してロックアップダンパ38に連結されている。本体部36はトルクコンバータ1の半径方向でインナードラム33と互いにオーバーラップしている。本体部36の内周面39に複数の環状の第2摩擦プレート26がスプライン嵌合されている。第1摩擦プレート25と第2摩擦プレート26とは、図1に示すように、トルクコンバータ1の軸線方向に交互に配置されている。上述したリターンスプリング27は、トルクコンバータ1の軸線方向でピストン24の内周部とリテーナ31の内周部との間に配置されている。
油圧室29に油圧を供給して前記軸線方向でタービンランナ11に向けてピストン24を移動させると、リターンスプリング27は圧縮され、第1摩擦プレート25と第2摩擦プレート26とが互いに押し付けられて係合する。こうしてロックアップクラッチ23がトルクを伝達する係合状態になる。これに対して、油圧室29から油圧を排出すると、リターンスプリング27の弾性力によってピストン24はフロントカバー3に向けて押し戻されて第1摩擦プレート25と第2摩擦プレート26とが互いに離隔させられる。その結果、ロックアップクラッチ23はトルクを伝達しない解放状態になる。
ロックアップダンパ38は、トルクの伝達方向でロックアップクラッチ23の下流側であって、トルクコンバータ1の軸線方向でロックアップクラッチ23とタービンランナ11との間に配置されている。ロックアップダンパ38は、ロックアップクラッチ23と一体となって回転する駆動側部材40と、駆動側部材40と対向して配置されかつ駆動側部材40とは相対回転可能な従動側部材41と、ロックアップダンパ38の円周方向に伸縮する複数の第1コイルスプリング42と複数の第2コイルスプリング43とを備えている。ここに示す例では、駆動側部材40は、ロックアップクラッチ23と従動側部材41との間に配置される第1駆動側部材40Aと、従動側部材41とタービンランナ11との間に配置される第2駆動側部材40Bとによって構成されている。第1駆動側部材40Aと第2駆動側部材40Bとは一体に回転するように互いに連結されている。第1駆動側部材40Aは連結部37に連結されている。
ロックアップダンパ38の円周方向に一定の間隔で複数の第1収容部44が形成されている。第1収容部44は第1駆動側部材40Aと第2駆動側部材40Bとに形成された第1窓孔部45と、従動側部材41における第1窓孔部45に対応する位置であって、第1窓孔部45とほぼ同じに形成された第2窓孔部46とによって構成されている。第1収容部44の内部に第1コイルスプリング42が収容されている。第1コイルスプリング42の一端部は、円周方向における第1収容部44の一方の内壁部に接触し、第1コイルスプリング42の他端部は、円周方向における第1収容部44の他方の内壁部に接触している。
第1収容部44の外周側にロックアップダンパ38の円周方向に一定の間隔で複数の第2収容部47が形成されている。第2収容部47は第1駆動側部材40Aと第2駆動側部材40Bとに形成された第3窓孔部48と、従動側部材41における第3窓孔部48に対応する位置であって、第3窓孔部48とほぼ同じに形成された第4窓孔部49とによって構成されている。第2収容部47に第1コイルスプリング42よりばね定数の大きい第2コイルスプリング43が収容されている。第2コイルスプリング43の一端部は、円周方向における第2収容部47の一方の内壁部に接触し、第2コイルスプリング43の他端部は、円周方向における第2収容部47の他方の内壁部に接触している。トルクが入力されて従動側部材41に対して第1駆動側部材40Aと第2駆動側部材40Bとが相対回転すると、第1コイルスプリング42と第2コイルスプリング43とは圧縮される。この状態で入力トルクが変動することによって第1コイルスプリング42と第2コイルスプリング43とが更に圧縮されて前記入力トルクの変動が低減もしくは吸収される。なお、上述した第1コイルスプリング42および第2コイルスプリング43がこの発明の実施形態における弾性体に相当している。なおまた、従動側部材41に対して第1駆動側部材40Aと第2駆動側部材40Bとが所定角度、相対回転した後に、第2コイルスプリング43が圧縮されるように構成されていてもよい。
従動側部材41は環状の部材であって、従動側部材41の内周部はタービンハブ14にリベット止めされている。従動側部材41の外周部は、トルクコンバータ1の軸線方向でフロントカバー3側に屈曲されており、その端部には第2円筒部50が形成されている。第2円筒部50はハウジング2の一部を構成している第1円筒部6から僅かに離隔している。ハウジング2の内部はロックアップダンパ38によって軸線方向にほぼ二分されている。
トルクコンバータ1の半径方向でロックアップクラッチ23の外周側に、ロックアップクラッチ23の少なくとも一部と並んでこの発明の実施形態における捩り振動低減装置を構成している遊星歯車機構51が配置されている。ここで、「並んで」とは、ロックアップクラッチ23と捩り振動低減装置とのそれぞれの少なくとも一部が、前記半径方向で重なり合っている状態を意味している。遊星歯車機構51はトルクコンバータ1の軸線方向でロックアップダンパ38と互いに隣接している。遊星歯車機構51はシングルピニオン型の遊星歯車機構51であって、第1サンギヤ52と、第1サンギヤ52に対して同心円状に配置された第1リングギヤ53と、第1サンギヤ52と第1リングギヤ53とに噛み合う複数の第1ピニオンギヤ54を回転可能に保持する第1キャリヤ55とを備えている。第1サンギヤ52はアウタードラム35の本体部36の外周面56に設けられている。第1リングギヤ53は第2円筒部50の内周面57に形成されている。
第1キャリヤ55には、慣性質量体58が一体に設けられている。慣性質量体58は、ここに示す例では、トルクコンバータ1の軸線方向で遊星歯車機構51とロックアップダンパ38と第2円筒部50とによって囲まれた空間に配置されている。慣性質量体58は第1キャリヤ55の質量を増大させるものであり、第1キャリヤ55と一体に形成されてもよく、あるいは別体として構成し、第1キャリヤ55に取り付けてもよい。なお、図1において、参照符号「Br」はスラスト軸受を示している。
なお、第1実施形態においては、アウタードラム35はロックアップクラッチ23の出力部材としての機能と、図示しないエンジンのトルクを遊星歯車機構51の入力要素およびロックアップダンパ38に対してトルクを伝達する機能とを備えている。第2円筒部50は遊星歯車機構51の出力要素を図示しない変速機に連結する機能を備えている。また、第1実施形態では、ロックアップクラッチ23がトルクを伝達する係合状態になると、ロックアップクラッチ23を介して第1サンギヤ52にトルクが入力される。そのため、第1サンギヤ52はこの発明の実施形態における入力要素である第1回転要素に相当している。第1リングギヤ53は、第2円筒部50を介してロックアップダンパ38の従動側部材41に連結されているので、この発明の実施形態における出力要素である第2回転要素に相当している。第1サンギヤ52に伝達されるトルクが振動すると、第1サンギヤ52と第1リングギヤ53とが相対回転し、これにより第1キャリヤ55が回転する。つまり、第1キャリヤ55はこの発明の実施形態における第3回転要素に相当している。
第1実施形態の作用について説明する。ロックアップクラッチ23が係合状態になると、図示しないエンジンのトルクがロックアップダンパ38に入力される。第1リングギヤ53には、図示しない変速機を回転させるためのトルクが反力として作用する。これに伴ってロックアップダンパ38の第1コイルスプリング42や第2コイルスプリング43を圧縮する荷重が作用し、その荷重に応じた変位が第1コイルスプリング42や第2コイルスプリング43に生じる。これによって第1サンギヤ52と第1リングギヤ53とが所定角度、相対回転する。図示しないエンジンのトルクが安定している場合には、このような相対回転が生じている遊星歯車機構51の全体が一体となって回転する。
これに対して、トルクコンバータ1に入力されるトルクが変動すると、ロックアップダンパ38の第1コイルスプリング42および第2コイルスプリング43に作用する圧縮力(捩り力)が変化して第1サンギヤ52と第1リングギヤ53とが相対回転する。それに伴って第1ピニオンギヤ54が所定角度範囲内で回転し、第1キャリヤ55の回転に振動が生じる。第1キャリヤ55には慣性質量体58が一体に設けられているので、第1キャリヤ55の質量と慣性質量体58の質量とを合算した質量(慣性モーメント)と回転角加速度とに応じた慣性トルクが生じる。この慣性トルクが、入力トルクの変動に対する制振トルクとして作用する。その結果、図示しない変速機の入力軸の振動が低減される。
また、第1実施形態では、多板式のロックアップクラッチ23が採用されているので、いわゆる単板式のクラッチと比較して、ロックアップクラッチ23の外径を小さくすることができる。その結果、トルクコンバータ1の半径方向でロックアップクラッチ23の外周側に遊星歯車機構51を並べて配置することができる。これにより、ハウジング2内の半径方向におけるスペースを有効に活用できる。また、第1サンギヤ52はアウタードラム35に形成され、第1リングギヤ53は第2円筒部50に形成されているので、共通して使用する部品が多く、ロックアップクラッチ23の外周側に遊星歯車機構51を配置することによる半径方向への体格の増大を抑制できる。さらに、アウタードラム35とロックアップダンパ38の第1駆動側部材40Aとがトルクコンバータ1の軸線方向で互いに隣接して配置されているため、軸長の増大を可及的に抑制することができる。
また、第1実施形態では、ロックアップダンパ38によって軸線方向にハウジング2の内部が二分されており、ロックアップダンパ38によって第1キャリヤ55に対するポンプインペラ10からのオイルの螺旋流を遮ることができる。すなわち第1キャリヤ55や慣性質量体58に対してオイルの螺旋流が直接衝突することによって、第1キャリヤ55や慣性質量体58が軸線方向に移動させられて、第1キャリヤ55や慣性質量体58と第1ピニオンギヤ54との間に摺動抵抗が生じることを防止もしくは抑制できる。これにより第1キャリヤ55を滑らかに回転させることができる。それらの結果、遊星歯車機構51を設けることによる装置の全体として体格の増大を防止もしくは抑制して車両への搭載性を向上できるとともに、制振性能を向上することができる。
また、アウタードラム35や第2円筒部50など、第1実施形態では共通して使用される部品が多いため、トルクコンバータ1内に捩り振動低減装置として機能する遊星歯車機構51を設けない場合には、遊星歯車機構51をそのまま取り外せばよい。つまり、装置の全体として部品点数を少なくしたり、部材コストを削減したりできる。
(第2実施形態)
図2は、この発明の第2実施形態に係る捩り振動低減装置を備えたトルクコンバータの一例を示すスケルトン図である。エンジン59の出力軸にトルクコンバータ1が接続されている。ハウジング2の一部を構成しているフロントカバー3の内面に対向してロックアップクラッチ60が配置されている。図2に示すロックアップクラッチ60は単板式のクラッチであって、環状のロックアップピストン61を備えている。ロックアップピストン61はフロントカバー3側の油圧とこれとは反対側の油圧との圧力差に応じてフロントカバー3に摩擦接触させられ、また、フロントカバー3から離隔させられる。なお、ロックアップクラッチ60は上述した多板式のクラッチであってもよい。トルクコンバータ1の半径方向でロックアップクラッチ60の内周側に、捩り振動低減装置として機能するシングルピニオン型の遊星歯車機構51が配置されている。トルクコンバータ1の軸線方向でロックアップクラッチ60とタービンランナ11との間にロックアップダンパ62が配置されている。
先ず、ロックアップダンパ62の構成について説明する。図2に示す例におけるロックアップダンパ62は、ロックアップクラッチ60と一体となって回転する駆動側部材63と、駆動側部材63に対して対向して配置されかつ駆動側部材63とは相対回転可能な従動側部材64と、駆動側部材63と従動側部材64とに形成されている図示しない窓孔部の内部に配置され、駆動側部材63と従動側部材64とが相対回転することにより圧縮されるスプリング65とを備えている。駆動側部材63の外周部は軸線方向でフロントカバー3側に屈曲されており、その端部にはロックアップピストン61の外周部がトルク伝達可能に連結されている。ロックアップピストン61の内周部は遊星歯車機構51の第1リングギヤ53にトルク伝達可能に構成されている。従動側部材64は、ロックアップクラッチ60と駆動側部材63との間に配置された第1従動側部材64Aと、駆動側部材63とタービンランナ11との間に配置された第2従動側部材64Bとを備えている。第1従動側部材64Aと第2従動側部材64Bとは一体に回転するように互いに連結されるとともに、タービンハブ14を介して変速機66に連結されている。第1従動側部材64Aは遊星歯車機構51の第1キャリヤ55にトルク伝達可能に構成されている。また、遊星歯車機構51の第1サンギヤ52には慣性質量体58が一体回転可能に設けられている。他の構成は図1に示す構成と同様であるため、図1に示す構成と同様の部分には図1と同様の符号を付してその説明を省略する。
第2実施形態の作用について説明する。ロックアップクラッチ60が係合状態になると、エンジン59のトルクがロックアップダンパ62に入力される。第1キャリヤ55には、変速機66を回転させるためのトルクが反力として作用する。これに伴ってロックアップダンパ62のスプリング65を圧縮する荷重が作用し、その荷重に応じた変位がスプリング65に生じる。これによって第1リングギヤ53と第1キャリヤ55とが所定角度、相対回転する。エンジン59のトルクが安定している場合には、このような相対回転が生じている遊星歯車機構51の全体が一体となって回転する。
これに対して、エンジン59のトルクが変動すると、スプリング65に作用する圧縮力が変化して第1リングギヤ53と第1キャリヤ55とが相対回転する。これにより、第1ピニオンギヤ54が所定角度範囲内で回転し、第1サンギヤ52の回転に振動が生じる。第1サンギヤ52には、慣性質量体58が一体に設けられているため、第1サンギヤ52の質量と慣性質量体58の質量とを合算した質量と、回転角加速度とに応じた慣性トルクが生じる。この慣性トルクが入力トルクの変動に対する制振トルクとして作用する。その結果、変速機66の入力軸の振動が低減される。また、図2に示す構成であっても、トルクコンバータ1の半径方向にロックアップクラッチ60と遊星歯車機構51とが並んで配置されるため、ハウジング2内の半径方向におけるスペースを有効に活用できる。また、ロックアップダンパ62によって第1サンギヤ52および慣性質量体58に対するポンプインペラ10からのオイルの螺旋流を遮ることができるため、第1サンギヤ52の回転が阻害されない。第1サンギヤ52を滑らかに回転させることができ、制振性能を向上することができる。
(第3実施形態)
図3は、この発明の第3実施形態に係る捩り振動低減装置を備えたトルクコンバータの一例を示すスケルトン図である。ここに示す例は、図2に示す第2実施形態における遊星歯車機構51における第1リングギヤ53を入力要素とし、第1サンギヤ52を出力要素とし、第1キャリヤ55に慣性質量体58を一体回転可能に設けた例である。すなわち、第1リングギヤ53はロックアップピストン61の内周部にトルク伝達可能に構成され、第1サンギヤ52はロックアップダンパ62の第1従動側部材64Aおよび第2従動側部材64Bにトルク伝達可能に構成されている。第1キャリヤ55には、慣性質量体58が一体に設けられている。慣性質量体58は、トルクコンバータ1の軸線方向で遊星歯車機構51とロックアップダンパ62との間に配置されている。他の構成は図2に示す構成と同様であるため、図2に示す構成と同様の部分には図2と同様の符号を付してその説明を省略する。
第3実施形態の作用について説明する。ロックアップクラッチ60が係合状態になると、エンジン59のトルクがロックアップダンパ62に入力される。第1サンギヤ52には、変速機66を回転させるためのトルクが反力として作用する。これに伴ってロックアップダンパ62のスプリング65を圧縮する荷重が作用し、その荷重に応じた変位がスプリング65に生じる。これによって第1リングギヤ53と第1サンギヤ52とが所定角度、相対回転する。エンジン59のトルクが安定している場合には、このような相対回転が生じている遊星歯車機構51の全体が一体となって回転する。
これに対して、エンジン59のトルクが変動すると、スプリング65に作用する圧縮力が変化して第1リングギヤ53と第1サンギヤ52とが相対回転する。これにより第1ピニオンギヤ54が所定角度範囲内で回転し、第1キャリヤ55の回転に振動が生じる。第1キャリヤ55には、慣性質量体58が一体に設けられているため、第1キャリヤ55の質量と慣性質量体58の質量とを合算した質量と、回転角加速度とに応じた慣性トルクが生じる。この慣性トルクが入力トルクの変動に対する制振トルクとして作用する。その結果、変速機66の入力軸の振動が低減される。また、図3に示す構成であっても、図2と同様に、トルクコンバータ1の半径方向にロックアップクラッチ60と遊星歯車機構51とが並んで配置されるため、ハウジング2内の半径方向におけるスペースを有効に活用できる。また、ロックアップダンパ62によって第1キャリヤ55および慣性質量体58に対するポンプインペラ10からのオイルの螺旋流を遮ることができる。そのため、オイルの螺旋流によって第1キャリヤ55が軸線方向に移動させられて、第1ピニオンギヤ54に押し付けられ、それらの間に摺動抵抗が生じることを防止もしくは抑制できる。つまり慣性質量体58を備える第1キャリヤ55を滑らかに回転させることができ、制振性能を向上することができる。
(第4実施形態)
図4は、この発明の第4実施形態に係る捩り振動低減装置を備えたトルクコンバータの一例を示す断面図である。ここに示す例は、図1に示す第1実施形態におけるシングルピニオン型の遊星歯車機構に替えてダブルピニオン型の遊星歯車機構を設けた例である。すなわち、ダブルピニオン型の遊星歯車機構67はロックアップクラッチ23の外周側に、ロックアップクラッチ23と並んで配置されている。遊星歯車機構67は、第2サンギヤ68と、第2サンギヤ68に対して同心円状に配置された第2リングギヤ69と、第2サンギヤ68に噛み合う第2ピニオンギヤ70と、第2ピニオンギヤ70および第2リングギヤ69に噛み合う第3ピニオンギヤ71と、第2ピニオンギヤ70および第3ピニオンギヤ71を保持する第2キャリヤ72とを備えている。第2サンギヤ68はアウタードラム35の本体部36に形成されている。第2リングギヤ69は第2円筒部50に形成されている。第2キャリヤ72には慣性質量体58が一体に設けられている。慣性質量体58は、図4に示す例では、トルクコンバータ1の軸線方向でダブルピニオン型の遊星歯車機構67とロックアップダンパ38と第2円筒部50とによって囲まれた空間に配置されている。他の構成は図1に示す構成と同様であるため、図1に示す構成と同様の部分には図1と同様の符号を付してその説明を省略する。なお、第4実施形態では、第2サンギヤ68はこの発明の実施形態における入力要素である第1回転要素に相当し、第2リングギヤ69はこの発明の実施形態における出力要素である第2回転要素に相当し、第2キャリヤ72はこの発明の実施形態における第3回転要素に相当している。
ここで、第4実施形態におけるダブルピニオン型の遊星歯車機構67の各回転要素の回転数について説明する。上述した各回転要素の回転数は下記の(1)式によって計算することができる。
(1−ρ)Nc=Nr−ρNs・・・(1)
ρはダブルピニオン型の遊星歯車機構のギヤ比(第2サンギヤ68の歯数/第2リングギヤ69の歯数)、Ncは第2キャリヤ72の回転数、Nrは第2リングギヤ69の回転数、Nsは第2サンギヤ68の回転数である。第4実施形態では、第2サンギヤ68が入力要素となっている。そのため、第2サンギヤ68の回転数Nsを基準とすると、第2キャリヤ72の回転数Ncと第2リングギヤ69の回転数Nrとの関係は下記の(2)式によって計算することができる。
Nc=(1/(1−ρ))×Nr・・・(2)
上記の(2)式から、第2キャリヤ72の回転数Ncと第2リングギヤ69の回転数Nrとの大小関係はNc>Nrとなり、第2キャリヤ72の回転数Ncは第2リングギヤ69の回転数Nrに対して増速される。また、第2リングギヤ69のトルクTrおよび第2キャリヤ72のトルクTcは、下記の(3)式によって計算することができる。
Tr=(1/(1−ρ))×Tc・・・(3)
すなわち、第2リングギヤ69の回転数Nrに対して第2キャリヤ72の回転数Ncが増速されるため、第2キャリヤ72の慣性トルクが増大される。
上述した第4実施形態の作用について説明する。ロックアップクラッチ23が係合状態になると、図4で図示しないエンジンのトルクがロックアップダンパ38に入力される。第2リングギヤ69には、図4で図示しない変速機を回転させるためのトルクが反力として作用する。これに伴ってロックアップダンパ38の第1コイルスプリング42や第2コイルスプリング43を圧縮する荷重が作用し、その荷重に応じた変位が第1コイルスプリング42や第2コイルスプリング43に生じる。これによって第2サンギヤ68と第2リングギヤ69とが所定角度、相対回転する。図示しないエンジンのトルクが安定している場合には、このような相対回転が生じているダブルピニオン型の遊星歯車機構67の全体が一体となって回転する。
これに対して、トルクコンバータ1に入力されるトルクが変動すると、ロックアップダンパ38の第1コイルスプリング42および第2コイルスプリング43に作用する圧縮力(捩り力)が変化して第2サンギヤ68と第2リングギヤ69とが相対回転する。それに伴って第2ピニオンギヤ70および第3ピニオンギヤ71が所定角度範囲内で回転し、第2キャリヤ72の回転に振動が生じる。第2キャリヤ72の回転数Ncは第2リングギヤ69の回転数Nrに対して、上述したように増速される。第2キャリヤ72には慣性質量体58が一体に設けられているので、第2キャリヤ72の質量と慣性質量体58の質量とを合算した質量と、第2キャリヤ72の回転角加速度とに応じた慣性トルクが生じる。この慣性トルクが入力トルクの振動に対して制振トルクとして作用する。つまり、第2リングギヤ69の振動を打ち消すように作用し、図4で図示しない変速機の入力軸の振動が抑制される。このように第4実施形態では、第2リングギヤ69の回転数Nrに対して第2キャリヤ72の回転数Ncを増速でき、これにより第2キャリヤ72の慣性トルクを増大できるので、シングルピニオン型の遊星歯車機構を使用した第1実施形態と比較して、制振性能を向上することができる。また、第4実施形態であっても、トルクコンバータ1の半径方向にロックアップクラッチ60と遊星歯車機構67とが並んで配置されるため、ハウジング2内の半径方向におけるスペースを有効に活用できる。さらに、ロックアップダンパ62によって第2キャリヤ72や慣性質量体58に対するポンプインペラ10からのオイルの螺旋流を遮ることができるため、慣性質量体58を備える第2キャリヤ72を滑らかに回転させることができ、これによっても制振性能を向上することができる。
(第5実施形態)
図5は、この発明の第5実施形態に係る捩り振動低減装置を備えたトルクコンバータの一例を示すスケルトン図である。ここに示す例は、図4に示す第4実施形態では、トルクコンバータ1の軸線方向で遊星歯車機構67とロックアップダンパ38との間に配置される慣性質量体58を、フロントカバー3と遊星歯車機構67との間に配置した例である。図5に示す例におけるロックアップダンパ73はロックアップクラッチ23と一体となって回転する駆動側部材74と、駆動側部材74に対して対向して配置されかつ駆動側部材74とは相対回転可能な従動側部材75と、駆動側部材74と従動側部材75とに形成されている図示しない窓孔部の内部に配置され、駆動側部材74と従動側部材75とが相対回転することにより圧縮されるスプリング76とを備えている。駆動側部材74は第1連結部材77を介してロックアップクラッチ23の出力部材にトルク伝達可能に連結されている。第1連結部材77と遊星歯車機構67の第2サンギヤ68とはトルク伝達可能に構成されている。図5に示す例における第1連結部材77は軸線方向に延びる円筒状に形成され、その内周部に、ロックアップクラッチ23の出力部材が接続され、外周部に第2サンギヤ68およびロックアップダンパ73の駆動側部材74が接続されている。遊星歯車機構67の第2リングギヤ69は、軸線方向に延びる円筒状に形成された第2連結部材78の一端部にトルク伝達可能に連結されている。第2連結部材78の他端部はロックアップダンパ73の従動側部材75にトルク伝達可能に連結されている。慣性質量体58は、トルクコンバータ1の軸線方向でフロントカバー3と第2キャリヤ72との間であって、第2キャリヤ72と一体に設けられている。他の構成は図4に示す構成と同様であるため、図4に示す構成と同様の部分には図4と同様の符号を付してその説明を省略する。
第5実施形態の作用について説明する。ロックアップクラッチ23が係合状態になると、エンジン59のトルクがロックアップダンパ73に入力される。第2リングギヤ69には、変速機66を回転させるためのトルクが反力として作用する。これに伴ってロックアップダンパ73のスプリング76を圧縮する荷重が作用し、その荷重に応じた変位がスプリング76に生じる。これによって第2サンギヤ68と第2リングギヤ69とが所定角度、相対回転する。エンジン59のトルクが安定している場合には、このような相対回転が生じているダブルピニオン型の遊星歯車機構67の全体が一体となって回転する。
これに対してエンジン59のトルクが変動すると、スプリング76に作用する圧縮力が変化する。これにより第2サンギヤ68と第2リングギヤ69とが所定角度、相対回転する。それに伴って第2ピニオンギヤ70および第3ピニオンギヤ71が所定角度範囲内で回転し、第2キャリヤ72の回転に振動が生じる。第2キャリヤ72には上述したように、慣性質量体58が設けられているため、それらの質量を合算した質量と回転角加速度に応じた慣性トルクが生じる。また、第2キャリヤ72の回転数Ncが第2リングギヤ69の回転数Nrに対して増速される。そのため、第2キャリヤ72の慣性トルクが更に増大される。こうして増大された第2キャリヤ72の慣性トルクが入力トルクの変動に対する制振トルクとして作用し、変速機66の入力軸の振動が低減される。
第5実施形態では、フロントカバー3に隣接して慣性質量体58が配置されており、また、トルクコンバータ1の軸線方向で遊星歯車機構67とタービンランナ11との間にはロックアップダンパ73が配置される。そのため、慣性質量体58に対するポンプインペラ10からのオイルの螺旋流は、遊星歯車機構67やロックアップダンパ73によって遮られ、慣性質量体58を備える第2キャリヤ72の回転が阻害されにくくなる。その結果、第5実施形態であっても、慣性質量体58を備える第2キャリヤ72を滑らかに回転させることができるため、制振性能を向上することができる。
(第6実施形態)
図6は、この発明の第6実施形態に係る捩り振動低減装置を備えたトルクコンバータの一例を示すスケルトン図である。ここに示す例は、図5に示す第5実施形態におけるダブルピニオン型の遊星歯車機構67における第2リングギヤ69を入力要素とし、第2サンギヤ68を出力要素とし、第2キャリヤ72に慣性質量体58を一体回転可能に設けた例である。すなわち、図6に示す例では、第1連結部材77は環状に形成され、トルクコンバータ1の軸線方向でフロントカバー3に対向して第1連結部材77が配置されている。第1連結部材77の内周部はロックアップクラッチ23の出力部材にトルク伝達可能に構成され、第1連結部材77の外周部はトルクコンバータ1の軸線方向でタービンランナ11側に屈曲され、第3円筒部79が形成されている。第3円筒部79には、第2リングギヤ69およびロックアップダンパ73の駆動側部材74がトルク伝達可能に構成されている。第2サンギヤ68はロックアップダンパ73の従動側部材75に第2連結部材78を介してトルク伝達可能に構成されている。第2キャリヤ72には、慣性質量体58が一体に設けられている。慣性質量体58は、図6に示すように、トルクコンバータ1の軸線方向で第1連結部材77と遊星歯車機構67との間に配置されている。他の構成は図5に示す構成と同様であるため、図5に示す構成と同様の部分には図5と同様の符号を付してその説明を省略する。なお、図6において、参照符号「59」はエンジンを示し、参照符号「66」は変速機を示している。
ここで、第6実施形態におけるダブルピニオン型の遊星歯車機構67の各回転要素の回転数について説明する。第6実施形態では、第2リングギヤ69が入力要素となっているため、第2リングギヤ69の回転数Nrを基準として上述した(1)式を整理すると、第2キャリヤ72の回転数Ncと第2サンギヤ68の回転数Nsとの関係は下記の(4)式によって計算することができる。
Nc=(−ρ/(1−ρ))×Ns・・・(4)
ギヤ比ρが0.5より大きい場合には、第2キャリヤ72の回転数Ncと第2サンギヤ68の回転数Nsとの大小関係はNc>Nsとなり、第2キャリヤ72の回転数Ncは第2サンギヤ68の回転数Nsに対して増速される。また、第2サンギヤ68のトルクTsおよび第2キャリヤ72のトルクTcは、下記の(5)式によって計算することができる。
Ts=(ρ/(ρ−1))×Tc・・・(5)
すなわち、ギヤ比ρが0.5より大きい場合には、第2サンギヤ68の回転数Nsに対して第2キャリヤ72の回転数Ncが増速されるため、第2キャリヤ72の慣性トルクが増大される。
第6実施形態の作用について説明する。ロックアップクラッチ23が係合状態になると、エンジン59のトルクがロックアップダンパ73に入力される。第2サンギヤ68には、変速機66を回転させるためのトルクが反力として作用する。これに伴ってロックアップダンパ73のスプリング76を圧縮する荷重が作用し、その荷重に応じた変位がスプリング76に生じる。これによって第2リングギヤ69と第2サンギヤ68とが所定角度、相対回転する。エンジン59のトルクが安定している場合には、このような相対回転が生じているダブルピニオン型の遊星歯車機構67の全体が一体となって回転する。
これに対して、エンジン59のトルクが変動すると、スプリング76に作用する圧縮力が変化する。これにより第2サンギヤ68と第2リングギヤ69とが所定角度、相対回転する。それに伴って第2ピニオンギヤ70および第3ピニオンギヤ71が所定角度範囲内で回転し、また、第2キャリヤ72の回転に振動が生じる。第2キャリヤ72には上述したように、慣性質量体58が設けられているので、それらの質量を合算した質量と回転角加速度に応じた慣性トルクが生じる。また、第6実施形態では、第2キャリヤ72の回転数Ncは、ギヤ比ρが0.5より大きい場合には、第2サンギヤ68の回転数Nsに対して増速される。そのため、第2キャリヤ72の慣性トルクが更に増大させられる。このように増大された第2キャリヤ72の慣性トルクが入力トルクの変動に対する制振トルクとして作用し、入力軸の振動が低減される。
第6実施形態では、慣性質量体58が設けられた第2キャリヤ72はトルクコンバータ1の軸線方向で第1連結部材77とロックアップダンパ73との間に配置されるため、ポンプインペラ10からのオイルの螺旋流は第1連結部材77とロックアップダンパ73とによって遮られ、慣性質量体58を備える第2キャリヤ72の回転が阻害されにくくなる。慣性質量体58を備える第2キャリヤ72を滑らかに回転させることができるため、制振性能を向上することができる。
図7は、この発明の実施形態におけるシングルピニオン型の遊星歯車機構の他の例を示す模式的な正面図である。図8は、図7に示すVIII-VIII線に沿う断面図である。ここに示す例では、シングルピニオン型の遊星歯車機構における各回転要素と同一の平面上に慣性質量体を設けた例である。すなわち、図7に示すシングルピニオン型の遊星歯車機構80は、第3サンギヤ81と、第3サンギヤ81に対して同心円状に配置された第3リングギヤ82と、第3サンギヤ81および第3リングギヤ82に噛み合う第4ピニオンギヤ83を保持する第3キャリヤ84とを備えている。第3キャリヤ84は、図8に示すように、それぞれ、第4ピニオンギヤ83を挟んで位置する一対の第1支持部材85と、一対の第1支持部材85同士を互いに連結するとともに第4ピニオンギヤ83を回転可能に支持する第1ピニオンピン86とによって構成されている。第4ピニオンギヤ83と第1ピニオンピン86との間には、第1ニードルベアリング86Aが配置されている。第1支持部材85は、例えば、角が丸められた矩形のプレートによって構成されている。第1支持部材85の第1辺85Aは、第4ピニオンギヤ83のピッチ円直径より短く設定され、第2辺85Bは第1辺85Aに直交していて第4ピニオンギヤ83のピッチ円直径より長く設定されている。すなわち、第1支持部材85は第1辺85Aを短辺、第2辺85Bを長辺とした長方形に形成され、第1支持部材85の中央部に前記第1ピニオンピン86が設けられる。図7に示す例では、上記構成の第3キャリヤ84が第3サンギヤ81の円周方向に一定の間隔で3つ配置されている。
互いに隣接する第3キャリヤ84同士の間のスペースに慣性質量体58が配置され、互いに隣接する第3キャリヤ84同士は慣性質量体58によって互いに連結されている。言い換えれば、三対の第1支持部材85とこれらを連結している慣性質量体58とによってキャリヤが構成されている。図7および図8に示す慣性質量体58は、第3サンギヤ81の歯先円および第3リングギヤ82の歯先円に沿う円弧状に形成されている。また、遊星歯車機構80の軸線方向における慣性質量体58の厚さは、一対の第1支持部材85同士の間隔とほぼ同じ厚さに設定され、遊星歯車機構80の半径方向における慣性質量体58の幅は、第3サンギヤ81の歯先円直径と、第3リングギヤ82の歯先円直径との差より僅かに短く設定されている。つまり、慣性質量体58は前記半径方向で第3サンギヤ81と第3リングギヤ82との間に入り込むように構成されている。慣性質量体58の長さ方向での一端部58Aは、図8に示すように、一対の第1支持部材85同士の間に配置されかつピン87によって固定されている。慣性質量体58の長さ方向での他端部58Bは、図8に示すように、他の一対の第1支持部材85同士の間に配置されかつピン87によって固定されている。また、一対の第1支持部材85に固定された慣性質量体58の各端部58A,58Bと第4ピニオンギヤ83との間には所定の隙間が設定されている。
図7および図8に示す例では、1つの第3キャリヤ84は1つの第3ピニオンギヤ83を回転可能に支持するため、第3キャリヤ84をコンパクト化できる。また、第1支持部材85を第3サンギヤ81の外周側の全周に亘って設けないため、第3キャリヤ84の部材コストを低減することができる。また、第3キャリヤ84がコンパクト化されているため、遊星歯車機構80における第3キャリヤ84同士の間のスペースに慣性質量体58を配置することができる。その結果、慣性質量体58と各回転要素81,82,83,84とを同一の平面上につまり遊星歯車機構80の軸線方向で同じ位置に配置することができる。そのため、慣性質量体58を設けることによる遊星歯車機構80の軸長の増大を抑制できる。そして上述した第1実施形態、第3実施形態におけるシングルピニオン型の遊星歯車機構51に替えて、上述した構成の遊星歯車機構80を設ければ、トルクコンバータ1を含めた全体としての構成をコンパクト化することができる。
図9は、この発明の実施形態におけるダブルピニオン型の遊星歯車機構の他の例を示す模式的な正面図である。図10は、図9に示すX-X線に沿う断面図である。ここに示す例では、ダブルピニオン型の遊星歯車機構における各回転要素と同一の平面上に慣性質量体を設けた例である。すなわち、図9に示すダブルピニオン型の遊星歯車機構88は、第4サンギヤ89と、第4サンギヤ89に対して同心円状に配置された第4リングギヤ90と、第4サンギヤ89に噛み合う第5ピニオンギヤ91と、第5ピニオンギヤ91および第4リングギヤ90に噛み合う第6ピニオンギヤ92と、第5ピニオンギヤ91および第6ピニオンギヤ92を保持する第4キャリヤ93とを備えている。第5ピニオンギヤ91と第6ピニオンギヤ92とは遊星歯車機構88の半径方向に並んで配置されている。ここで、「並んで」とは、第5ピニオンギヤ91と第6ピニオンギヤ92とのそれぞれの少なくとも一部が、前記半径方向で重なり合っている状態を意味している。
第4キャリヤ93は、それぞれ、第5ピニオンギヤ91と第6ピニオンギヤ92とを挟んで位置する一対の第2支持部材94と、一対の第2支持部材94同士を互いに連結するとともに第5ピニオンギヤ91と第6ピニオンギヤ92とを回転可能に支持する一対の第2ピニオンピン95とによって構成されている。第5ピニオンギヤ91および第6ピニオンギヤ92と第2ピニオンピン95との間には、第2ニードルベアリング95Aが配置されている。第2支持部材94は例えば、角が丸められた矩形に形成されている。第2支持部材94の第1辺94Aは、第5ピニオンギヤ91のピッチ円直径と第6ピニオンギヤ92のピッチ円直径とを合算した長さより短く設定され、第2辺94Bは第1辺94Aに直交していて第5ピニオンギヤ91のピッチ円直径や第6ピニオンギヤ92のピッチ円直径より長く設定されている。すなわち、第2支持部材94は第1辺94Aを短辺、第2辺94Bを長辺とした長方形に形成され、第2支持部材94における長さ方向での中央部であって第1辺94Aと平行な方向に並んで一対の第2ピニオンピン95が設けられている。図7に示す例では、上述した構成の第4キャリヤ93が第4サンギヤ89の円周方向に一定の間隔で3つ配置されている。
互いに隣接する第4キャリヤ93同士の間のスペースに慣性質量体58が配置され、互いに隣接する第4キャリヤ93同士が慣性質量体58によって互いに連結されている。言い換えれば、三対の第4キャリヤ93とこれらを連結している慣性質量体58とによってキャリヤが構成されている。図7に示す慣性質量体58は一例として円弧状に形成されている。遊星歯車機構88の軸線方向における慣性質量体58の厚さは、一対の第2支持部材94同士の間隔とほぼ同じ厚さに設定され、遊星歯車機構88の半径方向における慣性質量体58の幅は第4サンギヤ89の歯先円直径と、第4リングギヤ90の歯先円直径との差より僅かに短く設定されている。つまり、慣性質量体58は前記半径方向で第4サンギヤ89と第4リングギヤ90との間に入り込むように構成されている。慣性質量体58の長さ方向での一端部58Aは、図10に示すように、一対の第2支持部材94の間に配置されかつピン96によって固定される。慣性質量体58の長さ方向での他端部58Bは、図10に示すように、他の一対の第2支持部材94の間に配置されかつピン96によって固定される。また、一対の第2支持部材94に固定された慣性質量体58の各端部58A,58Bと第5ピニオンギヤ91と第6ピニオンギヤ92との間には所定の隙間が設定されている。
図9および図10に示す例では、第4キャリヤ93は、一組の第5ピニオンギヤ91と第6ピニオンギヤ92とを回転可能に支持するため、第4キャリヤ93をコンパクト化することができる。また、第2支持部材94を円周方向の全周に亘って設けないため、部材コストを低減することができる。そして、第4キャリヤ93同士の間のスペースに慣性質量体58を配置することができる。すなわち、慣性質量体58と各回転要素89,90,91,92,93とを軸線方向で同じ位置に配置することができる。そのため、慣性質量体58を設けることによる遊星歯車機構88の軸長の増大を抑制できる。そして上述した第4実施形態、第5実施形態、第6実施形態におけるダブルピニオン型の遊星歯車機構67に替えて、このような構成の遊星歯車機構88を設ければ、トルクコンバータ1を含めた全体としての構成をコンパクト化することができる。
また、遊星歯車機構88における第4サンギヤ89を入力要素とし、第4リングギヤ90を出力要素とすれば、第4リングギヤ90の回転数に対して第4キャリヤ93の回転数を増速することができる。これにより第4キャリヤ93の慣性トルクを更に増大させて制振性能を向上することができる。さらに、第4サンギヤ89を出力要素とし、第4リングギヤ90を入力要素とした場合であってかつギヤ比ρが0.5より大きい場合には、第4サンギヤ89の回転数に対して第4キャリヤ93の回転数を増速することができる。これにより第4キャリヤ93の慣性トルクを更に増大させて制振性能を向上することができる。
なお、この発明は上述した各実施形態に限定されないのであって、この発明における遊星回転機構は歯車に限らず、ローラによって構成されていてもよい。また、この発明における遊星回転機構は、トルクの増幅作用のない流体継手の内部に設けられていてもよい。
1…トルクコンバータ、 2…ハウジング、 10…ポンプインペラ、 11…タービンランナ、 23,60…ロックアップクラッチ(直結クラッチ)、 38,62,73…ロックアップダンパ(弾性ダンパ)、 40,63,74…駆動側部材、 41,64,75…従動側部材、 42,43,65,76…コイルスプリング(弾性体)、 51,67,80,88…遊星歯車機構(捩り振動低減装置)、 52,68,81,89…サンギヤ、 53,69,82,90…リングギヤ、 55,72,85,93…キャリヤ。

Claims (14)

  1. 液密構造のハウジングの内部に、流体流を生じさせるポンプインペラと、前記流体流によって駆動されるタービンランナと、係合状態となることにより前記ハウジングと前記タービンランナとの間でトルクを伝達しかつ解放状態となることにより前記ハウジングと前記タービンランナとの間での前記トルクの伝達を遮断するように構成された直結クラッチと、前記直結クラッチから駆動側部材に伝達されたトルクを弾性体を介して従動側部材に伝達する弾性ダンパと、3つの回転要素を備える遊星歯車機構によって構成されていて第1回転要素がトルクが入力されかつ他の二つの回転要素に対して相対回転する入力要素とされ、第2回転要素がトルクを出力しかつ他の二つの回転要素に対して相対回転する出力要素とされ、前記入力要素と前記出力要素との間で伝達されるトルクの振動が生じた場合に、第3回転要素が回転方向に振動するように構成された捩り振動低減装置とが収容された、捩り振動低減装置を備えたトルクコンバータにおいて
    前記ハウジングの半径方向で前記捩り振動低減装置の内周側に前記直結クラッチが配置されると共に前記半径方向に前記捩り振動低減装置と前記直結クラッチとが並んで配置され、
    前記入力要素は前記ハウジングの半径方向で前記直結クラッチと互いに隣接して配置され、かつ、前記入力要素と前記直結クラッチおよび前記駆動側部材とがトルク伝達可能に構成され、
    前記出力要素に前記従動側部材が連結されている
    ことを特徴とする捩り振動低減装置を備えたトルクコンバータ。
  2. 液密構造のハウジングの内部に、流体流を生じさせるポンプインペラと、前記流体流によって駆動されるタービンランナと、係合状態となることにより前記ハウジングと前記タービンランナとの間でトルクを伝達しかつ解放状態となることにより前記ハウジングと前記タービンランナとの間での前記トルクの伝達を遮断するように構成された直結クラッチと、前記直結クラッチから駆動側部材に伝達されたトルクを弾性体を介して従動側部材に伝達する弾性ダンパと、3つの回転要素を備える遊星歯車機構によって構成されていて第1回転要素がトルクが入力されかつ他の二つの回転要素に対して相対回転する入力要素とされ、第2回転要素がトルクを出力しかつ他の二つの回転要素に対して相対回転する出力要素とされ、前記入力要素と前記出力要素との間で伝達されるトルクの振動が生じた場合に、第3回転要素が回転方向に振動するように構成された捩り振動低減装置とが収容された、捩り振動低減装置を備えたトルクコンバータにおいて、
    前記ハウジングの半径方向に前記捩り振動低減装置と前記直結クラッチとが並んで配置され、
    記入力要素は前記ハウジングの半径方向で前記直結クラッチと互いに隣接して配置され、かつ、前記入力要素と前記直結クラッチおよび前記駆動側部材とがトルク伝達可能に構成され、
    前記出力要素に前記従動側部材が連結され、
    前記ハウジングの軸線方向で前記捩り振動低減装置と前記タービンランナとの間に前記弾性ダンパが配置されている
    ことを特徴とする捩り振動低減装置を備えたトルクコンバータ。
  3. 液密構造のハウジングの内部に、流体流を生じさせるポンプインペラと、前記流体流によって駆動されるタービンランナと、係合状態となることにより前記ハウジングと前記タービンランナとの間でトルクを伝達しかつ解放状態となることにより前記ハウジングと前記タービンランナとの間での前記トルクの伝達を遮断するように構成された直結クラッチと、前記直結クラッチから駆動側部材に伝達されたトルクを弾性体を介して従動側部材に伝達する弾性ダンパと、3つの回転要素を備える遊星歯車機構によって構成されていて第1回転要素がトルクが入力されかつ他の二つの回転要素に対して相対回転する入力要素とされ、第2回転要素がトルクを出力しかつ他の二つの回転要素に対して相対回転する出力要素とされ、前記入力要素と前記出力要素との間で伝達されるトルクの振動が生じた場合に、第3回転要素が回転方向に振動するように構成された捩り振動低減装置とが収容された、捩り振動低減装置を備えたトルクコンバータにおいて、
    前記ハウジングの半径方向に前記捩り振動低減装置と前記直結クラッチとが並んで配置され、
    前記入力要素は前記ハウジングの半径方向で前記直結クラッチと互いに隣接して配置され、かつ、前記入力要素と前記直結クラッチおよび前記駆動側部材とがトルク伝達可能に構成され、
    前記出力要素に前記従動側部材が連結され、
    前記直結クラッチは、前記ハウジングにトルク伝達可能に構成された複数の第1プレートと、前記タービンランナにトルク伝達可能に構成された複数の第2プレートと、前記第1プレートと前記第2プレートとを係合させるアクチュエータとを備え、
    前記アクチュエータによって前記第1プレートと前記第2プレートとを係合させることにより前記ハウジングと前記タービンランナとの間でトルクを伝達するように構成されている
    ことを特徴とする捩り振動低減装置を備えたトルクコンバータ。
  4. 液密構造のハウジングの内部に、流体流を生じさせるポンプインペラと、前記流体流によって駆動されるタービンランナと、係合状態となることにより前記ハウジングと前記タービンランナとの間でトルクを伝達しかつ解放状態となることにより前記ハウジングと前記タービンランナとの間での前記トルクの伝達を遮断するように構成された直結クラッチと、前記直結クラッチから駆動側部材に伝達されたトルクを弾性体を介して従動側部材に伝達する弾性ダンパと、3つの回転要素を備える遊星歯車機構によって構成されていて第1回転要素がトルクが入力されかつ他の二つの回転要素に対して相対回転する入力要素とされ、第2回転要素がトルクを出力しかつ他の二つの回転要素に対して相対回転する出力要素とされ、前記入力要素と前記出力要素との間で伝達されるトルクの振動が生じた場合に、第3回転要素が回転方向に振動するように構成された捩り振動低減装置とが収容された、捩り振動低減装置を備えたトルクコンバータにおいて、
    前記ハウジングの半径方向に前記捩り振動低減装置と前記直結クラッチとが並んで配置され、
    前記ハウジングの軸線方向で前記ハウジングと前記捩り振動低減装置との間に、前記直結クラッチと前記入力要素とをトルク伝達可能に連結している連結部材が配置され、
    前記出力要素は、前記従動側部材にトルク伝達可能に構成されている
    ことを特徴とする捩り振動低減装置を備えたトルクコンバータ。
  5. 請求項2ないし4のいずれか一項に記載の捩り振動低減装置を備えたトルクコンバータにおいて、
    前記ハウジングの半径方向で前記捩り振動低減装置の内周側に前記直結クラッチが配置されていることを特徴とする捩り振動低減装置を備えたトルクコンバータ。
  6. 請求項2または3に記載の捩り振動低減装置を備えたトルクコンバータにおいて
    前記ハウジングの半径方向で前記捩り振動低減装置の外周側に前記直結クラッチが配置されていることを特徴とする捩り振動低減装置を備えたトルクコンバータ。
  7. 請求項1または3ないし6のいずれか一項に記載の捩り振動低減装置を備えたトルクコンバータにおいて
    記ハウジングの軸線方向で前記捩り振動低減装置と前記タービンランナとの間に前記弾性ダンパが配置されていることを特徴とする捩り振動低減装置を備えたトルクコンバータ。
  8. 請求項1または2または4ないし7のいずれか一項に記載の捩り振動低減装置を備えたトルクコンバータにおいて
    前記直結クラッチは、前記ハウジングにトルク伝達可能に構成された複数の第1プレートと、前記タービンランナにトルク伝達可能に構成された複数の第2プレートと、前記第1プレートと前記第2プレートとを係合させるアクチュエータとを備え、前記アクチュエータによって前記第1プレートと前記第2プレートとを係合させることにより前記ハウジングと前記タービンランナとの間でトルクを伝達するように構成されていることを特徴とする捩り振動低減装置を備えたトルクコンバータ。
  9. 請求項3または8に記載の捩り振動低減装置を備えたトルクコンバータにおいて
    前記アクチュエータは前記ハウジングの軸線方向に前記第1プレートおよび前記第2プレートと並んで配置されていることを特徴とする捩り振動低減装置を備えたトルクコンバータ。
  10. 請求項1ないし9のいずれか一項に記載の捩り振動低減装置を備えたトルクコンバータにおいて
    前記遊星歯車機構は第1サンギヤと、前記第1サンギヤに対して同心円状に配置された第1リングギヤと、前記第1サンギヤと前記第1リングギヤとに噛み合う複数の第1ピニオンギヤを保持する第1キャリヤとを備えたシングルピニオン型の遊星歯車機構によって構成され、
    記第1リングギヤは、前記入力要素と前記出力要素とのいずれか一方とされ、
    前記第1サンギヤと前記第1キャリヤとのいずれか一方は、前記入力要素と前記出力要素とのいずれか他方とされ
    前記第1サンギヤと前記第1キャリヤとのいずれか他方は、前記入力要素と前記出力要素との間で伝達される前記トルクの振動が生じた場合に前記回転方向に振動するように構成されている
    ことを特徴とする捩り振動低減装置を備えたトルクコンバータ。
  11. 請求項10に記載の捩り振動低減装置を備えたトルクコンバータにおいて
    前記第1リングギヤは、前記出力要素とされ
    前記第1サンギヤは、前記入力要素とされ、
    前記第1キャリヤは、前記入力要素と前記出力要素との間で伝達されるトルクの振動が生じた場合に前記回転方向に振動するように構成され、かつ
    前記第1キャリヤは、前記第1ピニオンギヤを保持する第1支持部材と、前記シングルピニオン型の遊星歯車機構の半径方向で前記第1サンギヤと前記第1リングギヤとの間に配置されかつ互いに隣接する前記第1支持部材同士を連結する第1慣性質量体とを備えている
    ことを特徴とする捩り振動低減装置を備えたトルクコンバータ。
  12. 請求項10に記載の捩り振動低減装置を備えたトルクコンバータにおいて
    前記第1リングギヤは、前記入力要素とされ、
    前記第1サンギヤは、前記出力要素とされ、
    前記第1キャリヤは、前記入力要素と前記出力要素との間で伝達されるトルクの振動が生じた場合に前記回転方向に振動するように構成され、かつ
    前記第1キャリヤは、前記第1ピニオンギヤを保持する第1支持部材と、前記シングルピニオン型の遊星歯車機構の半径方向で前記第1サンギヤと前記第1リングギヤとの間に配置されかつ互いに隣接する前記第1支持部材同士を連結する第1慣性質量体とを備えている
    ことを特徴とする捩り振動低減装置を備えたトルクコンバータ。
  13. 請求項1ないし9のいずれか一項に記載の捩り振動低減装置を備えたトルクコンバータにおいて、
    前記遊星歯車機構は、第2サンギヤと、前記第2サンギヤに対して同心円上に配置された第2リングギヤと、前記第2サンギヤに噛合している第2ピニオンギヤと前記第2ピニオンギヤおよび前記第2リングギヤに噛合している第3ピニオンギヤとを保持する第2キャリヤとを備えたダブルピニオン型の遊星歯車機構によって構成され、
    前記第2サンギヤと前記第2リングギヤとのいずれか一方は、前記入力要素とされ、
    前記第2サンギヤと前記第2リングギヤとのいずれか他方は、前記出力要素とされ、
    前記第2キャリヤは、前記入力要素と前記出力要素との間で伝達される前記トルクの振動が生じた場合に、前記回転方向に振動するように構成されている
    ことを特徴とする捩り振動低減装置を備えたトルクコンバータ。
  14. 請求項13に記載の捩り振動低減装置を備えたトルクコンバータにおいて、
    前記第2キャリヤは、前記第2ピニオンギヤと前記第3ピニオンギヤとを保持する第2支持部材と、前記ダブルピニオン型の遊星歯車機構の半径方向で前記第2サンギヤと前記第2リングギヤとの間に配置されかつ互いに隣接する前記第2支持部材同士を連結する第2慣性質量体とを備えている
    ことを特徴とする捩り振動低減装置を備えたトルクコンバータ。
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