JP2017150626A - 捩り振動低減装置を備えたトルクコンバータ - Google Patents

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Hiroya Takahashi
裕哉 高橋
守弘 松本
Morihiro Matsumoto
守弘 松本
聡弘 塚野
Satohiro Tsukano
聡弘 塚野
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【課題】装置の全体として簡易な構成とすることができる捩り振動減衰装置を備えたトルクコンバータを提供する。【解決手段】ハウジング6内に、ポンプインペラ9と、タービンランナ8と、弾性ダンパ12と、直結クラッチ3と、サンギヤ19とリングギヤ20とキャリヤ22とを有する遊星歯車機構によって構成された捩り振動低減装置2とが収容された、捩り振動低減装置2を備えたトルクコンバータ1において、軸線方向で動力源の出力側から直結クラッチ3、弾性ダンパ12、捩り振動低減装置2、タービンランナ8、ポンプインペラ9の順に配置され、弾性ダンパ12の駆動側部材13は直結クラッチ3に連結されるとともにリングギヤ20に連結され、弾性ダンパ12の従動側部材15はキャリヤ22を兼ねており、従動側部材15とタービンランナ8とはトルク伝達可能に構成されている。【選択図】図1

Description

この発明は、入力されたトルクの変動(振動)に起因する捩り振動を低減するように構成された振動低減装置を備えたトルクコンバータに関するものである。
トルクコンバータ内に、捩り振動を低減する装置として遊星歯車機構を設けた例が特許文献1および特許文献2に記載されている。特許文献1に記載された構成では、軸線方向でロックアップクラッチとタービンランナとの間にシングルピニオン型の遊星歯車機構が配置されている。ロックアップクラッチと一体となって回転するディスクにその遊星歯車機構のキャリヤが連結され、圧縮スプリングによってディスクに対して相対回転可能に連結されたプレートの外周部に上述した遊星歯車機構のリングギヤが設けられている。すなわち、半径方向で圧縮スプリングの外周側に遊星歯車機構が配置されている。そのため、サンギヤやキャリヤと、プレートとの干渉を避けるため、プレートの外周部分には軸線方向に測った長さが短い凹部が形成されており、その凹部にサンギヤやキャリヤが配置されている。
また、特許文献2に記載された構成では、軸線方向でロックアップクラッチとタービンランナとの間にダブルピニオン型の遊星歯車機構が配置されている。ロックアップクラッチと一体に回転するディスクに遊星歯車機構のリングギヤが連結され、圧縮スプリングによってディスクに対して相対回転可能に連結されたプレートの外周部に遊星歯車機構のサンギヤが形成されている。
特開2008−164013号公報 特開2008−163977号公報
特許文献1に記載された構成では、圧縮スプリングと遊星歯車機構とを半径方向に並べて配置しているためスペースを有効に活用できるものの、プレートの外周部分にサンギヤおよびキャリヤとの干渉をさける凹部を形成したり、リングギヤを形成したりするため、プレートの構成が複雑になったり、プレートの加工工数が増大したりしてしまう。つまり、装置の全体として簡易な構成とするには未だ改善の余地があった。なお、特許文献2に記載された構成では、プレートの外周部分にサンギヤを形成するため、特許文献1に記載されている装置における課題と同様の課題がある。
この発明は上記の技術的課題に着目してなされたものであり、装置の全体として簡易な構成とすることができる捩り振動減衰装置を備えたトルクコンバータを提供することを目的とするものである。
上記の目的を達成するために、この発明は、動力源の出力側に配置された液密構造のハウジングの内部に、流体流を生じさせるポンプインペラと、前記流体流によって駆動されるタービンランナと、駆動側部材および従動側部材を弾性体を介して動力伝達可能に連結して構成される弾性ダンパと、前記ハウジングの内壁面に係合することによりトルクを伝達する直結クラッチと、外歯歯車であるサンギヤと前記サンギヤと同心円状に配置された内歯歯車であるリングギヤと前記サンギヤおよび前記リングギヤに噛み合っているピニオンギヤを自転可能かつ公転可能に連結しているキャリヤとを回転要素として有する遊星歯車機構によって構成された捩り振動低減装置とが収容された、捩り振動低減装置を備えたトルクコンバータにおいて、軸線方向で前記動力源の出力側から前記直結クラッチ、前記弾性ダンパ、前記捩り振動低減装置、前記タービンランナ、前記ポンプインペラの順に配置され、前記駆動側部材は前記直結クラッチに連結されるとともに前記リングギヤに連結され、前記従動側部材は前記キャリヤを兼ねており、前記従動側部材と前記タービンランナとはトルク伝達可能に構成されていることを特徴とするものである。
この発明によれば、軸線方向で弾性ダンパとタービンランナとの間に捩り振動低減装置が配置されるため、トルクコンバータ内のスペースを有効に活用でき、装置の全体として外径や軸長の増大を回避もしくは抑制できる。また、弾性ダンパの駆動側部材に捩り振動低減装置のリングギヤが連結され、タービンランナと弾性ダンパの従動側部材とがトルク伝達可能に構成されている。その従動側部材は捩り振動低減装置のキャリヤを兼ねている。そのため、トルクコンバータ内に捩り振動低減装置を設けない場合には、その捩り振動低減装置をそのまま取り外せばよい。すなわち、トルクコンバータ内に捩り振動低減装置を設けた場合と設けない場合とで、共通して使用される部品が多く、その結果、装置の全体として部品点数を減少させることができ、それに伴って部材コストや製造コストを削減できる。
この発明の実施形態に係るトルクコンバータの一例を示す断面図である。 この発明の実施形態に係るトルクコンバータの他の例の一部を示す断面図である。 この発明の実施形態に係るトルクコンバータの更に他の例の一部を示す断面図である。 図3に示すIV−IV線に沿う断面のうち一部を拡大して示す図である。 第3従動側部材の他の例を示す図である。 この発明の実施形態に係るトルクコンバータのまた更に他の例を示すスケルトン図である。
つぎにこの発明を実施形態に基づいて説明する。図1はこの発明の実施形態に係るトルクコンバータの一例を示す断面図である。ここに示す例におけるトルクコンバータ1は、遊星歯車機構によって構成された捩り振動低減装置2およびロックアップクラッチ3を内蔵したトルクコンバータ1であり、そのトルクコンバータ1の原理的な構成は従来知られているものと同様である。先ずトルクコンバータ1の構成について簡単に説明する。図示しないエンジンに連結されるフロントカバー4にポンプシェル5が一体化されてトルクコンバータ1の全体としてのハウジング6が形成されている。そのハウジング6は液密に構成されていてかつその中心軸線に沿って図示しない変速機の入力軸が配置されている。その入力軸の端部の外周部にタービンハブ7が一体となって回転するように設けられている。このタービンハブ7にタービンランナ8および捩り振動低減装置2ならびに後述するロックアップダンパを介してロックアップクラッチ3が連結されている。なお、捩り振動低減装置2の構成については後述する。また、上述したロックアップクラッチ3が、この発明の実施形態における直結クラッチに相当している。
タービンランナ8と同一軸線上であってタービンランナ8に対向してポンプインペラ9が配置されている。それらタービンランナ8とポンプインペラ9とは従来知られているものと同様の構成であって、ポンプインペラ9によって生起されたオイル流を受けてタービンランナ8が回転するように構成されている。タービンランナ8とポンプインペラ9との間で、これらの内周側の部分にステータ10が配置されている。このステータ10は、上述した入力軸の外周側に嵌合している図示しない固定軸に一方向クラッチ11を介して連結されている。
フロントカバー4の内壁面に対向してロックアップクラッチ3が配置されている。そのロックアップクラッチ3は、従来知られているものと同様の構成である。すなわち、ロックアップクラッチ3を挟んでフロントカバー4側の油圧よりタービンランナ8側の油圧を高くすると、フロントカバー4にロックアップクラッチ3が押し付けられてトルクを伝達する係合状態になるように構成されている。また、フロントカバー4側の油圧よりタービンランナ8側の油圧を低下させるとフロントカバー4からロックアップクラッチ3が離隔させられてトルクを伝達しない解放状態になるように構成されている。
このロックアップクラッチ3は、この発明の実施形態における弾性ダンパに相当するロックアップダンパ12を介してタービンハブ7に連結されている。ロックアップダンパ12の原理的な構成は従来知られているものと同様である。その構成について説明すると、ロックアップダンパ12は、ロックアップクラッチ3に連結されている駆動側部材13と、この駆動側部材13にコイルバネ14を介して連結された従動側部材15とを備えている。その駆動側部材13は全体として環状の板状部材であって、その外周部にロックアップクラッチ3が連結されている。また上述した外周部に軸線方向に延びる円筒部16が形成されていて、その円筒部16の内周面に後述するリングギヤが形成されている。駆動側部材13の半径方向での内側部分にコイルバネ14を保持する円周方向に長い駆動側窓孔17が形成されている。駆動側部材13の内周部はタービンハブ7に対して相対回転可能に構成されている。なお、上述したコイルバネ14がこの発明の実施形態における弾性体に相当している。
従動側部材15は駆動側部材13を挟んでロックアップクラッチ3側に配置される第1従動側部材15aと、駆動側部材13を挟んでタービンランナ8側に配置される第2従動側部材15bとによって構成されている。それら第1従動側部材15aおよび第2従動側部材15bは共に環状の板状部材であって、それらの外径は駆動側部材13の外径より僅かに小さく設定されている。こうすることにより駆動側部材13の円筒部16との干渉を抑制している。第1従動側部材15aおよび第2従動側部材15bは、それらの半径方向での外側部分同士で駆動側部材13に対して相対回転可能に互いに連結されている。また第1従動側部材15aおよび第2従動側部材15bの半径方向での内側部分であって駆動側窓孔17に対応する箇所に、従動側窓孔18がそれぞれ形成されている。これらの駆動側窓孔17と従動側窓孔18とに亘ってコイルバネ14が配置されている。そのため、駆動側部材13と従動側部材15との間で捩れが生じてこれらが相対回転すると、コイルバネ14が伸縮することによりその捩れが吸収もしくは減衰される。さらに、第1従動側部材15aの内径は、駆動側部材13の内径より大きく設定され、第2従動側部材15bの内径は、駆動側部材13の内径より小さく設定されている。すなわち、第2従動側部材15bの内周部はタービンハブ7にまで延びており、図1に示すように、タービンハブ7に連結されている。
上述した捩り振動低減装置2について説明する。その捩り振動低減装置2は、第2従動側部材15bの半径方向で従動側窓孔18より外周側であってかつ第2従動側部材15bと互いに隣接して配置されている。すなわち、軸線方向でロックアップダンパ12とタービンランナ8との間であって、かつ、半径方向でコイルバネ14より外周側に位置している。その捩り振動低減装置2は、図1に示す例では、シングルピニオンタイプの遊星歯車機構によって構成されており、外歯歯車であるサンギヤ19と、そのサンギヤ19に対して同心円上に配置された内歯歯車であるリングギヤ20と、サンギヤ19とリングギヤ20とに噛み合っている複数のピニオンギヤ21を自転および公転できるように保持しているキャリヤ22とを有している。そのリングギヤ20は上述した円筒部16の内周面に形成されている。リングギヤ20は駆動側部材13と一体回転し、このリングギヤ20が入力要素となっている。また、各ピニオンギヤ21は、ピン23によって第2従動側部材15bに自転可能に取り付けられている。そのため、第2従動側部材15bはキャリヤ22を兼ねている。この第2従動側部材15bはタービンハブ7に連結されており、出力要素となっている。
上述した構成の捩り振動低減装置2の作用について簡単に説明する。ロックアップクラッチ3が係合している状態で捩り振動低減装置2に入力されるトルクが変動すると、ロックアップダンパ12のコイルバネ14に作用する圧縮力(捩り力)が変化してリングギヤ20とキャリヤ22とが相対回転する。こうして入力要素であるリングギヤ20と出力要素であるキャリヤ22との間で相対回転が生じると、差動作用によってサンギヤ19が所定角度範囲内で往復回転する。すなわちサンギヤ19の回転に振動が生じる。その回転方向へのサンギヤ19の振動と、回転方向へのリングギヤ20の振動とが互いに打ち消し合うように作用する。つまり回転方向への振動に伴うサンギヤ19の慣性トルクが、前記トルクの変動や前記トルクの変動に起因するリングギヤ20の振動を抑制する荷重として作用する。これにより、捩り振動低減装置2から図示しない変速機に出力されるトルクの変動が抑制され、変速機における前記トルクの変動に起因する捩り振動が低減される。
上述した構成の実施形態では、ロックアップダンパ12とタービンランナ8とハウジング6とによって囲まれた空間に捩り振動低減装置2を配置するため、トルクコンバータ1内のスペースを有効に活用でき、装置の全体として外径や軸長の増大を回避もしくは抑制できる。その結果、捩り振動低減装置2を備えたトルクコンバータ1の車両への搭載性を向上できる。また、駆動側部材13にロックアップクラッチ3とリングギヤ20とが連結され、第2従動側部材15bはキャリヤ22を兼ねている。そのため、トルクコンバータ1内に捩り振動低減装置2を設けない場合には、捩り振動低減装置2をそのまま取り外せばよい。すなわち上述した構成の実施形態では、トルクコンバータ1内に捩り振動低減装置2を設けた構成と、捩り振動低減装置2を設けない構成との間で、共通して使用する部品が多い。したがって、装置の全体として部品点数を少なくしたり、部材コストを削減したりできる。さらに、上述した実施形態では、軸線方向で捩り振動低減装置2のタービンランナ8側はトルクコンバータ1の内部に開放あるいは露出している。つまり、捩り振動低減装置2がカバーなどによって囲まれていないため、捩り振動低減装置2の周囲にオイルが滞留することを抑制できる。これによりオイルの粘性抵抗によってサンギヤ19の往復動が阻害されることを抑制でき、振動減衰性能を向上できる。
図2はこの発明の実施形態に係るトルクコンバータの他の例の一部を示す断面図である。ここに示す例は、従動側部材15の数を1つにした例である。ロックアップクラッチ3の外周部に軸線方向でタービンランナ8側に延びる円筒状の大径部24が形成されていて、その大径部24におけるタービンランナ8側の端部にリングギヤ20が設けられている。これらロックアップクラッチ3と大径部24とリングギヤ20とによって図2に示すように、半径方向で内側に開口するホルダ25が形成され、このホルダ25内にコイルバネ14が配置されている。
図2に示す例における駆動側部材13は全体として環状の板状部材であって、ロックアップクラッチ3に一体に連結されており、その連結部分より半径方向で外側部分は上述したホルダ25に向かって延びている。その外周部はタービンランナ8側に屈曲されて鉤状に形成されている。その鉤状の外周部に上述した駆動側窓孔17が形成されている。前記連結部分より半径方向で内側部分に他の駆動側窓孔が形成されている。この他の駆動側窓孔にコイルバネ14とは異なるばね定数を有する他のコイルバネ26が配置されている。
図2に示す例における従動側部材15は全体として環状の板状部材であって、軸線方向で駆動側部材13を挟んでロックアップクラッチ3とは反対側に配置されている。その外周部はホルダ25に向かって延びておりかつ駆動側部材13側に屈曲されている。また、従動側部材15の外周部は、駆動側部材13の外周部より半径方向で内側に位置している。この従動側部材15の外周部に従動側窓孔18が形成されている。すなわち、図2に示す構成では、コイルバネ14を保持する各窓孔17,18がホルダ25内に配置されている。また、従動側部材15における上述した他の駆動側窓孔に対応する箇所に他の従動側窓孔が形成されており、この他の従動側窓孔に他のコイルバネ26が配置されている。従動側部材15の内周部はタービンハブ7にまで延びており、図2に示すように、タービンハブ7に連結されている。
上述した従動側部材15と互いに隣接して捩り振動低減装置2が配置されている。その捩り振動低減装置2における複数のピニオンギヤ21はピン23によって従動側部材15に自転可能に取り付けられている。すなわち、図2に示す実施形態であっても、従動側部材15はキャリヤ22を兼ねている。またリングギヤ20が入力要素となっており、キャリヤ22が出力要素となっている。他の構成は図1に示す構成と同様であるため、図1に示す構成と同様の部分には図1と同様の符号を付してその説明を省略する。
このような構成であっても、ロックアップクラッチ3が係合している状態でリングギヤ20とキャリヤ22との間で伝達されるトルクが変動すると、リングギヤ20とキャリヤ22とが相対回転し、サンギヤ19の回転に振動が生じる。すなわち、図1に示す実施形態と同様の原理により、トルクの変動やそれに起因する捩り振動を低減できる。また、トルクコンバータ1内に捩り振動低減装置2を設けない場合には、捩り振動低減装置2をそのまま取り外せばよい。この場合、図1に示す実施形態と同様に、トルクコンバータ1内に捩り振動低減装置2を設けた構成と、捩り振動低減装置2を設けない構成との間で、共通して使用する部品が多い。図2に示す実施形態では、図1に示す実施形態と比較して、従動側部材15の数を減らすことができる。したがって、部品点数や部材コストを更に削減できる。
図3はこの発明の実施形態に係るトルクコンバータの更に他の例の一部を示す断面図であり、図4は図3に示すIV−IV線に沿う断面のうち一部を拡大して示す図である。ここに示す例は、従動側部材15の数を3つにした例である。第2従動側部材15bの半径方向での外側部分であってかつピニオンギヤ21が取り付けられる箇所に、円周方向に延びる板状の小片が形成されている。すなわち、その小片の一方の端部は第2従動側部材15bに一体化されており、他方の端部が前記一方の端部と所定の間隔を空けて平行となるように、折り返されている。そのため、折り返された他方の端部と第2従動側部材15bとの間に、軸線方向に所定の間隔が空けられており、この隙間にピニオンギヤ21が配置されている。上述した折り返された他方の端部を以下の説明では第3従動側部材15cと記す。上述したピニオンギヤ21はピン23によって自転可能に第2従動側部材15bと第3従動側部材15cとに取り付けられている。この実施形態では、図4に示すように、トルクコンバータ1内の外周側部分では、第1従動側部材15aと第2従動側部材15bと第3従動側部材15cとが軸線方向に互いに平行に配列されている。他の構成は図1に示す構成と同様であるため、図1に示す構成と同様の部分には図1と同様の符号を付してその説明を省略する。
このような構成であれば、ピン23によってピニオンギヤ21の両側が第2従動側部材15bと第3従動側部材15cとに取り付けられるため、ピニオンギヤ21の取付強度を向上できる。また、ピニオンギヤ21が配置される箇所のみに第3従動側部材15cを形成するため、第2従動側部材15bの全体に曲げ加工を施す必要がない。すなわち、第2従動側部材15bに対して曲げ加工を施す箇所が限定的となるので、第2従動側部材15bの全体として簡易な構成とすることができる。また、図1に示す実施形態と同様に、トルクコンバータ1内に捩り振動低減装置2を設けない場合には、捩り振動低減装置2をそのまま取り外せばよく、この場合、トルクコンバータ1内に捩り振動低減装置2を設けた構成と、捩り振動低減装置2を設けない構成との間で、共通して使用する部品が多い。したがって、装置の全体として部品点数を少なくしたり、部材コストを削減したりできる。さらに、ロックアップクラッチ3が係合している状態で捩り振動低減装置2に入力されるトルクが変動した場合には、図3および図4に示す構成であっても、図1に示す実施形態と同様の原理により、トルクの変動やそれに起因する捩り振動を低減できる。
図5は上述した第3従動側部材15cの他の例を示す図である。ここに示す例は、第2従動側部材15bとは別体として第3従動側部材15cを形成し、その第3従動側部材15cを第2従動側部材15bに一体化させた例である。第2従動側部材15bは環状の板状部材である。第3従動側部材15cは図5に示すようにピニオンギヤ21の側面に沿って第2従動側部材15bの円周方向に延びる板状の小片であって、その長さ方向での一端部が軸線方向に屈曲されている。そして、この屈曲された部分の端部が第2従動側部材15bに例えば溶接されている。
このような構成であれば、第2従動側部材15bに曲げ加工を施す必要がないので、第2従動側部材15bを単純な円板状にすることができる。また、第3従動側部材15cは第2従動側部材15bとは別体であることにより、ピニオンギヤ21の組み付けを容易に行うことができる。さらに、図3や図4に示す実施形態と同様の作用・効果を得ることができる。
図6はこの発明の実施形態に係るトルクコンバータのまた更に他の例を示すスケルトン図である。ここに示す例は、捩り振動低減装置2に入力されるトルクを分割し、それらの分割されたトルクのうち一方のトルクの振動の位相を他方のトルクの振動の位相に対して逆転させることにより、それらの分割されたトルクの振動を互いに打ち消し合うように構成した例である。ロックアップクラッチ3に駆動側部材13が連結され、その駆動側部材13に捩り振動低減装置2におけるリングギヤ20が連結されている。また、ロックアップクラッチ3にロックアップダンパ12を介して捩り振動低減装置2におけるキャリヤ22が連結されている。すなわち、ロックアップダンパ12の従動側部材15がキャリヤ22を兼ねている。また、タービンランナ8にサンギヤ19が連結されている。他の構成は図1に示す構成と同様であるため、図1に示す構成と同様の部分には図1と同様の符号を付してその説明を省略する。
図6に示す構成の作用について説明する。ロックアップクラッチ3が係合すると、そのロックアップクラッチ3に伝達されたトルクはリングギヤ20と、ロックアップダンパ12を介してキャリヤ22に伝達される。これらのギヤ20,22に伝達されるトルクが変動すると、コイルバネ14に作用する圧縮力が変化し、これによってリングギヤ20とキャリヤ22とが所定角度、相対回転する。このような相対回転がトルクの周期的な変化すなわち振動によって繰り返し生じ、その結果、リングギヤ20とキャリヤ22との振動に位相差が生じる。そして、リングギヤ20の振動とキャリヤ22の振動とが互いに打ち消し合うように作用することにより捩り振動低減装置2から図示しない変速機に出力されるトルクの変動が抑制され、変速機における前記トルクの変動に起因する捩り振動が低減される。
このような構成であっても、ロックアップダンパ12とタービンランナ8とハウジング6とによって囲まれた空間に捩り振動低減装置2を配置するため、トルクコンバータ1内のスペースを有効に活用でき、装置の全体として外径や軸長の増大を回避もしくは抑制できる。その結果、捩り振動低減装置2を備えたトルクコンバータ1の車両への搭載性を向上できる。また、駆動側部材13にリングギヤ20が連結され、ロックアップダンパ12の従動側部材15はキャリヤ22を兼ねている。そのため、トルクコンバータ1内に捩り振動低減装置2を設けない場合には、捩り振動低減装置2をそのまま取り外せばよい。すなわち上述した構成の実施形態では、トルクコンバータ1内に捩り振動低減装置2を設けた構成と、捩り振動低減装置2を設けない構成との間で、共通して使用する部品が多い。したがって、装置の全体として部品点数を少なくしたり、部材コストを削減したりできる。
1…トルクコンバータ、 2…捩り振動低減装置、 3…ロックアップクラッチ(直結クラッチ)、 6…ハウジング、 8…タービンランナ、 9…ポンプインペラ、 12…ロックアップダンパ(弾性ダンパ)、 13…駆動側部材、 14…コイルバネ(弾性体)、 15…従動側部材、 19…サンギヤ、 20…リングギヤ、 22…キャリヤ。

Claims (1)

  1. 動力源の出力側に配置された液密構造のハウジングの内部に、流体流を生じさせるポンプインペラと、前記流体流によって駆動されるタービンランナと、駆動側部材および従動側部材を弾性体を介して動力伝達可能に連結して構成される弾性ダンパと、前記ハウジングの内壁面に係合することによりトルクを伝達する直結クラッチと、外歯歯車であるサンギヤと前記サンギヤと同心円状に配置された内歯歯車であるリングギヤと前記サンギヤおよび前記リングギヤに噛み合っているピニオンギヤを自転可能かつ公転可能に連結しているキャリヤとを回転要素として有する遊星歯車機構によって構成された捩り振動低減装置とが収容された、捩り振動低減装置を備えたトルクコンバータにおいて、
    軸線方向で前記動力源の出力側から前記直結クラッチ、前記弾性ダンパ、前記捩り振動低減装置、前記タービンランナ、前記ポンプインペラの順に配置され、
    前記駆動側部材は前記直結クラッチに連結されるとともに前記リングギヤに連結され、
    前記従動側部材は前記キャリヤを兼ねており、
    前記従動側部材と前記タービンランナとはトルク伝達可能に構成されている
    ことを特徴とする捩り振動低減装置を備えたトルクコンバータ。
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