JP6581745B2 - 抗b型肝炎ウイルスのピラゾール−オキサゾリジノン系化合物 - Google Patents
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Description
本発明は、抗B型肝炎ウイルス活性を有するピラゾール-オキサゾリジノン化合物に関する。
B型ウイルス性肝炎は、B型肝炎ウイルス(HBV)による、肝臓の炎症性病変を主として多臓器障害を引き起こし得る疾患である。B型肝炎は幅広く世界各国で流行し、主に児童および青壮年を侵し、少数の患者では肝硬変または肝臓癌に転化することがある。そのため、既に人類の健康を大いに脅かす世界的な疾患になり、最も幅広く流行し、危害が最も大きい疾患の一つでもある。B型ウイルス性肝炎は一定の流行期がなく、一年中どの季節でも発病し得るが、散在的に発生する場合が多い。近年、B型肝炎は発症率が顕著に向上する傾向にある。研究では、HBVに対する抑制がB型肝炎に対する治療作用と直接関連することが示された(たとえばKlaus Klumpp and Thibaut Crepin, Capsid proteins of enveloped viruses as antiviral drug targets, Current Opinion in Virology, 2014, 5:63-71、Timothy M. Block, Siddhartha Rawat, Carol L. Brosgart, Chronic hepatitis B: A wave of new therapies on the horizon, Antiviral Research, 121, 2015, 69-81を参照する)。
B型肝炎ウイルス感染の治療方法は多いが、いずれも大きい制限があり、極一部だけの患者で持続的な血清におけるHBV DNAの減少、e抗原およびs抗原の血清学的転換などの治療効果が観察された。
最近の研究では、優れた抗HBV活性を有する一連の薬物が見出され、かつ臨床研究の段階に入った。たとえば、2'-フルオロ-5-メチル-β-L-アラビノフラノシルウラシル(Bukwang)、2'-デオキシ-5-フルオロ-3'-チオシチジン(Gilead)、2'-デオキシ-L-チミジン(Idenix)や2'-デオキシ-L-シチジン(Idenix)などのヌクレオシド系化合物は顕著な抗HBV活性を示す。また、2-アミノ-1,9-ジヒドロ-9-[(1S,3R,4S)-4-ヒドロキシ-3-ヒドロキシメチル-2-エチレンシクロペンチル]-6H-プリン-6-オン一水和物(Bristol-Myers Squibb)などの炭素環ヌクレオシド系化合物やレモフォビル(Ribapharm)などは肝臓を標的とする無環ヌクレオシド系化合物も臨床において抗HBVの活性を示す。
このように、HBVの既存の治療薬は限られた治療効果、生じやすい薬剤耐性および高毒性によって制限されるため、臨床では効率的で、低毒性で、異なる耐性スペクトルを有する新規な薬物が切望されている。
本発明の目的は、HBVの複製を抑制する機能を有する化合物を提供することである。
本発明のもう一つの目的は、医薬における上記化合物の使用を提供することである。
本発明の一つの側面では、式I化合物またはその薬学的に許容される塩、あるいはそのエナンチオマーまたは互変異性体に関する。
R1、R2およびR3は、それぞれ独立に水素、ハロゲン、任意に置換されてもよいアルキル基、アミノ基またはヒドロキシ基から選ばれる。
R4とR5の一方はアミノ基、もう一方は水素、ハロゲン、アミノ基またはヒドロキシ基から選ばれるか、あるいは
R4およびR5がこれらに連結する炭素原子とともに任意に置換されてもよい、少なくとも1個の窒素原子を含有する5員の複素環基またはヘテロアリール基を形成し、ここで、前記複素環基における-CH2-は任意に-C(=O)-、-C(=S)-または-C(=NH)-に置き換えられてもよい。
R6は重水素、ハロゲン、アミノ基またはヒドロキシ基から選ばれる。
nは0、1または2である。
Qは任意に1個または複数のハロゲンで置換されてもよいアリール基またはヘテロアリール基である。)
式Iにおけるキラル炭素原子はR配置またはS配置でもよい。
本発明のもう一つの側面では、式I化合物またはその薬学的に許容される塩、あるいはそのエナンチオマーまたは互変異性体であって、哺乳動物、特にヒトのB型肝炎ウイルス感染の治療に使用されるものに関する。
本発明のもう一つの側面では、式I化合物またはその薬学的に許容される塩、あるいはそのエナンチオマーまたは互変異性体と、その薬学的に許容される担体とを含む薬物組成物に関する。
本発明のもう一つの側面では、B型肝炎ウイルスを抑制する薬物の製造における式I化合物またはその薬学的に許容される塩、あるいはそのエナンチオマーまたは互変異性体の使用に関する。
本発明のもう一つの側面では、B型肝炎ウイルスを抑制する方法であって、必要な個体に治療有効量の式I化合物またはその薬学的に許容される塩、あるいはそのエナンチオマーまたは互変異性体を投与する工程を含む方法に関する。
本発明の一つの側面では、以下の一般式Iを有する化合物またはその薬学的に許容される塩、あるいはそのエナンチオマーまたは互変異性体に関する。
R1、R2およびR3は、それぞれ独立に水素、ハロゲン、任意に置換されてもよいアルキル基、アミノ基またはヒドロキシ基から選ばれる。
R4とR5の一方はアミノ基、もう一方は水素、ハロゲン、アミノ基またはヒドロキシ基から選ばれるか、あるいは
R4およびR5がこれらに連結する炭素原子とともに任意に置換されてもよい、少なくとも1個の窒素原子を含有する5員の複素環基またはヘテロアリール基を形成し、ここで、前記複素環基における-CH2-は任意に-C(=O)-、-C(=S)-または-C(=NH)-に置き換えられてもよい。
R6は重水素、ハロゲン、アミノ基またはヒドロキシ基から選ばれる。
nは0、1または2である。
Qは任意に1個または複数のハロゲンで置換されてもよいアリール基またはヘテロアリール基である。)
本願の化合物は1つまたは複数の立体異性中心を有してもよく、かつ各異性中心はRまたはS配置あるいはその組み合わせの形態で存在してもよい。
R1、R2およびR3はそれぞれ独立に水素またはハロゲンで、好ましくは、R1およびR3はいずれも水素で、R2はハロゲンで、より好ましくは、R1およびR3はいずれも水素で、R2は臭素で、
R4およびR5がこれらに連結する炭素原子とともに任意に置換されてもよい、少なくとも1個の窒素原子を含有する5員の複素環基またはヘテロアリール基を形成し、ここで、前記複素環基における-CH2-は任意に-C(=O)-、-C(=S)-または-C(=NH)-に、好ましくは-C(=O)-または-C(=S)-に置き換えられてもよく、前記複素環基またはヘテロアリール基が任意に置換された場合、置換基はハロゲンおよびアルコキシカルボニルアミノ基から選ばれ、
R6は重水素またはハロゲンで、
Qは任意に1個または複数のハロゲン、特にフッ素で置換されてもよいアリール基またはヘテロアリール基で、前記アリール基はフェニル基で、前記ヘテロアリール基はフリル基、ピロリル基またはチエニル基から選ばれる。
一つの実施形態において、式Iおよび式I-RにおけるR6はフッ素である。
一つの実施形態において、式Iおよび式I-RにおけるQはp-フルオロフェニル基である。
一つの実施形態において、式Iおよび式I-RにおけるQはチエニル基またはフリル基で、好ましくはフラン-2-イル基である。
R1、R2およびR3はそれぞれ独立に水素、C1〜C3アルキル基、ハロゲンから選ばれ、
R4とR5の一方はアミノ基、もう一方は水素、ハロゲン、特にフッ素、アミノ基から選ばれ、
R6はハロゲン、特にフッ素で、
Qは任意に1個または複数のハロゲン、特にフッ素で置換されてもよいアリール基またはヘテロアリール基で、前記アリール基はフェニル基で、前記ヘテロアリール基はフリル基、ピロリル基、チエニル基またはピリジル基から選ばれる。
一つの実施形態において、式Iおよび式I-Rでは、R1、R2およびR3としてのアルキル基はメチル基である。
一つの実施形態において、式Iおよび式I-Rでは、R4またはR5としてのハロゲンはフッ素である。
一つの実施形態において、式Iおよび式I-Rでは、R6としてのハロゲンはフッ素である。
一つの実施形態において、式Iおよび式I-RにおけるQはp-フルオロフェニル基である。
一つの実施形態において、式Iおよび式I-RにおけるR4はアミノ基、R5は水素で、nは0である。
用語「アルキル基」とは直鎖または分枝鎖の飽和炭化水素基を表す。本願において、アルキル基は1〜6個の炭素原子、好ましくは1〜3個の炭素原子を含んでもよい。たとえば、用語「C1〜C3アルキル基」とは1〜3個の炭素原子を有する直鎖または分岐鎖の飽和炭化水素基をいうが、メチル基、エチル基、n-プロピル基、イソプロピル基を含む。本願において、「C1〜C3アルキル基」はメチル基が好ましい。
用語「アルコキシ基」とは-O-アルキル基を表すが、ここで、用語「アルキル基」は上記で定義された通りである。たとえば、用語「C1〜C3アルコキシ基」とは-O-C1-C3アルキル基をいう。
用語「ハロゲン」はフッ素、塩素、臭素またはヨウ素である。一部の実施形態において、ハロゲンはフッ素である。
用語「トリフルオロメチル基」は-CF3基である。
用語「トリフルオロメトキシ基」は-OCF3基である。
用語「アミノ基」は-NH2基である。
用語「アリール基」とは6〜10個の炭素原子を含む単環または縮合の芳香性環状炭化水素基をいう。アリール基の実例はフェニル基やナフチル基を含むが、ここで、フェニル基が好ましい。
用語「薬学的に許容される塩」は母体化合物の生物有効性および性質が残ったままの塩を表し、当該塩が期待される薬学的活性を有し、かつ生物学およびほかの面のいずれでも要求に合わないところがない。このような塩は、(1)母体化合物の遊離塩基と無機酸または有機酸との反応によって得られる、酸と形成する塩(酸性塩)、(2)母体化合物に存在する酸性プロトンが金属イオンで置換されるか、または有機塩基と配位結合して生成する塩(塩基性塩)を含むが、これらに限定されない。前記無機酸は、塩酸、硫酸、リン酸、メタンスルホン酸を含むが、これらに限定されない。前記有機酸は、酢酸、トリクロロ酢酸、プロピオン酸、酪酸、マレイン酸、p-トルエンスルホン酸、リンゴ酸、マロン酸、ケイ皮酸、クエン酸、フマル酸、カンファー酸、ジグルコン酸、アスパラギン酸、酒石酸を含むが、これらに限定されない。
本発明のもう一つの側面では、式I化合物またはその薬学的に許容される塩、あるいはそのエナンチオマーまたは互変異性体であって、B型肝炎ウイルスの抑制に使用されるものに関する。
本発明のもう一つの側面では、式I化合物またはその薬学的に許容される塩、あるいはそのエナンチオマーまたは互変異性体と、その薬学的に許容される担体とを含む薬物組成物に関する。
薬物組成物の目的は生物体への化合物の投与を促進することである。通常、本発明の化合物は一つまたは複数の薬学的に許容される担体と適切な剤形にして施用してもよい。これらの剤形は、経口投与、直腸投与、局部投与、およびほかの非胃腸管施用(たとえば、皮下、筋肉、静脈など)に適する。たとえば、経口投与に適する剤形は、カプセル、錠剤、顆粒剤およびシロップなどを含む。これらの製剤に含まれる本発明の化合物は、固体粉末または顆粒、水性または非水性液体における溶液または懸濁液、油中水または水中油の乳剤などでもよい。上記剤形は、活性化合物と一つまたは複数の薬学的に許容される担体とから通常の薬剤学的方法によって製造することができる。薬学的に許容される担体とは有機体に顕著な刺激性が生じず、投与される化合物の生物活性および性質を干渉しない賦形剤または希釈剤をいう。上記担体は、活性化合物またはほかの補助剤と相容する必要がある。固体製剤について、通常の無毒性担体は、マンニトール、乳糖、デンプン、ステアリン酸マグネシウム、炭酸カルシウム、リン酸カルシウム、デンプン、セルロースおよびその誘導体、ブドウ糖、ショ糖、ゼラチンなどを含むが、これらに限定されない。液体製剤に使用される担体は、水、生理食塩水、ブドウ糖水溶液、植物油、エチレングリコールやポリエチレングリコールなどを含む。活性化合物は、上記担体と溶液または懸濁液を形成してもよい。
これらのほかの薬物は複数投与量治療プロトコールの一部として、本発明の化合物を含む薬物組成物と別々で投与してもよい。あるいは、このような薬物は単一剤形の一部で、単一の組成物で本発明の化合物と混合していてもよい。複数投与量治療プロトコールの一部として投与する場合、2種類の活性薬剤はこれらの薬物の期待される活性が得られるように同時、順にまたは一定の時間を空けて投与してもよい。
一つの実施形態において、前記薬物は哺乳動物、特にヒトB型肝炎ウイルス感染の治療に使用される。
本発明のもう一つの側面では、B型肝炎ウイルスの複製を抑制する方法であって、必要な個体に治療有効量の式I化合物またはその薬学的に許容される塩もしくはそのエナンチオマーまたは互変異性体あるいは本発明の薬物組成物を投与する工程を含む方法に関する。
一つの実施形態において、前記方法は哺乳動物、特にヒトB型肝炎ウイルス感染の治療に使用される。
本願において、用語「治療有効量」はある程度で対象における疾患または病症の1つまたは複数の症状を緩和する量、疾患または病症に関連するか、その病因になる1つまたは複数の生理的または生物化学的パラメーターを部分的にまたは完全に正常に回復させる量、ならびに/あるいは疾患または病症の発作の可能性を低下させる量でもよい。
具体的な投与様態および剤形は化合物自身の物理・化学的性質および使用される疾患の重篤度などによって決まる。
PCRや酵素結合免疫吸着法(ELISA)によって定量的に本願の化合物のHBV複製に対する影響を検出することができる。
以下、本発明を実施例によって説明するが、これらに限定されない。当業者には、ここで記述された実施例は本発明を説明および解釈するためのものだけで、本発明を限定するものではないことがわかる。
実施例1:3-(2-(1H-ベンゾ[d]イミダゾール-5-イル)エチル)-2-(1-(4-ブロモフェニル)-3-(4-フルオロフェニル)-1H-ピラゾール-4-イル)オキサゾリン-4-オン
1-(4-フルオロフェニル)エタノン(113.2 g,820.6 mmol)、1-(4-ブロモフェニル)ヒドラジン塩酸塩(183 g,820.6 mmol)および酢酸カリウム(80.4 g,820.6 mmol)をエタノール(1.8 L)に入れ、88℃で一晩撹拌した。反応混合物を真空で乾燥するまで濃縮した後、ジクロロメタンで溶解させ、ろ過して粗製品を得、最後に石油エーテルで洗浄して1-(4-ブロモフェニル)-2-(1-(4-フルオロフェニル)エチレン)ヒドラジン145 gを得た。収率:59%、MS:307.0[M+H]+。
無水、氷浴冷却の条件において塩化ホスホリル(83.5 mL)をゆっくり無水DMF(68.75 mL)に滴下し、30 min撹拌した後、窒素ガスの保護下で1-(4-ブロモフェニル)-2-(1-(4-フルオロフェニル)エチレン)ヒドラジン(125 g,407.2 mmol)を少量のDMFに溶解させ、そしてゆっくり反応液に滴下し、室温で1 h撹拌し、70℃に昇温し、5 h反応させ、反応液を氷水に注ぎ、ろ過し、アセトンで洗浄し、ろ過して1-(4-ブロモフェニル)-3-(4-フルオロフェニル)-1H-ピラゾール-4-カルバルデヒド145 gを得た。収率:94%。
1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 9.97 (s, 1H); 9.39 (s, 1H); 8.03-7.96 (m, 4H); 7.79-4.77 (d, 2H); 7.38-7.33 (m, 2H)。
1-(4-ブロモフェニル)-3-(4-フルオロフェニル)-1H-ピラゾール-4-カルバルデヒド(72.0 g,208.7 mmol)、2-ヒドロキシ-N-(4-ニトロフェニルエチル)アセトアミド(59.0 g,250.4 mmol)およびp-トルエンスルホン酸(21.5 g,104.4 mmol)を2Lのトルエンに溶解させた。ディーンスターク装置で加熱して16時間還流させた後、酢酸エチルで抽出し、回転乾燥して溶媒を除去した。粗製品を水に分散させ、15 min撹拌した後ろ過した。ケーキをメタノールに分散させ、30 min撹拌した後ろ過した。回転乾燥して溶媒を除去した後、2-(1-(4-ブロモフェニル)-3-(4-フルオロフェニル)-1H-ピラゾール-4-イル)-3-(4-ニトロフェニルエチル)オキサゾリン-4-オン92.0 gを得た。収率:94%。
1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 8.03 (d, 2H); 7.86 (s, 1H); 7.65-7.61 (m, 7H); 7.19-7.14 (m, 5H); 5.92 (s, 1H); 4.41-4.28 (m, 2H); 3.91-3.87 (m, 1H); 3.09-3.05 (m, 1H); 2.87-2.82 (m, 2H)。
2-(1-(4-ブロモフェニル)-3-(4-フルオロフェニル)-1H-ピラゾール-4-イル)-3-(4-ニトロフェニルエチル)オキサゾリン-4-オン(92.0 g,18.15 mmol)を酢酸エチル/メタノール(1/1)(2000 mL)に溶解させ、ラネーニッケル(9.2 g)を入れ、水素ガスを導入し、30℃で16時間撹拌し、ろ過して濃縮した後3-(4-アミノフェニルエチル)-2-(1-(4-ブロモフェニル)-3-(4-フルオロフェニル)-1H-ピラゾール-4-イル)オキサゾリン-4-オン88 gを得た。収率:93%、MS:521.2[M+H]+。
3-(4-アミノフェニルエチル)-2-(1-(4-ブロモフェニル)-3-(4-フルオロフェニル)-1H-ピラゾール-4-イル)オキサゾリン-4-オン(86.0 g,165.1 mmol)をAc2O(900 mL)に溶解させ、室温で60 min撹拌した。反応完了後、0℃に冷却した後、HNO3(65%)(16.0 mL)を氷浴で冷却されたAc2O(123 mL)に入れた溶液をゆっくり反応混合物に入れた。反応混合物を0℃で一晩撹拌した。TLC(メタノール:ジクロロメタン=1:10)でほとんど完全に反応したことが示された。その後、真空で反応混合物を濃縮し、粗製品を酢酸エチルで再結晶させ、濾過して3-(4-アセチルアミノ-3-ニトロフェニルエチル)-2-(3-(4-フルオロフェニル)-1-(4-ブロモフェニル)-1H-ピラゾール-4-イル)オキサゾリジン-4-オンを得た(70 g、収率70%)。
1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 10.15 (s, 1H); 8.74 (s, 1H); 7.91-7.29 (m, 13H); 6.17 (s, 1H); 4.31-4.20 (m, 2H); 3.75-3.71 (m, 1H); 3.06-3.01 (m, 1H); 2.79-2.73 (m, 2H); 2.05 (s, 3H)。
N-(4-(2-(2-(1-(4-ブロモフェニル)-3-(4-フルオロフェニル)-1H-ピラゾール-4-イル)-4-オキサゾリン-3-イル)エチル)-2-ニトロフェニル)アセトアミド(70 g,114.6 mmol)をメタノール(1000 mL)および1 M NaOH(690 mL)に溶解させ、一晩還流させた。反応液を濾過して3-(4-アミノ-3-ニトロフェニルエチル)-2-(1-(4-ブロモフェニル)-3-(4-フルオロフェニル)-1H-ピラゾール-4-イル)オキサゾリン-4-オン60.0 gを得た。収率:93.8%、MS:566.1[M+H]+。
3-(4-アミノ-3-ニトロフェニルエチル)-2-(1-(4-ブロモフェニル)-3-(4-フルオロフェニル)-1H-ピラゾール-4-イル)オキサゾリン-4-オン(60.0 g,106.0 mmol)を酢酸エチル/メタノール(1/1)(2000 mL)に溶解させ、ラネーニッケル(6.0 g)を入れ、水素ガスを導入し、30℃で16時間撹拌した。ろ過して濃縮した後3-(4-アミノフェニルエチル)-2-(1-(4-ブロモフェニル)-3-(4-フルオロフェニル)-1H-ピラゾール-4-イル)オキサゾリン-4-オン55.0 gを得た。収率:90%。
1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 8.72 (s, 1H); 9.71 (d, 2H); 7.74-7.63 (m, 4H); 7.35-7.31 (m, 2H); 6.36 (d, 1H); 6.25 (s, 1H); 6.09-6.06 (d, 3H); 4.39-6.25 (m, 6H); 3.61-3.59 (m, 1H); 2.82-2.79 (m, 1H); 2.39-2.37 (m, 2H)。MS:536.2[M+H]+。
2-(1-(4-ブロモフェニル)-3-(4-フルオロフェニル)-1H-ピラゾール-4-イル)-3-(3-ジアミノフェニルエチル)オキサゾリン-4-オン(300 mg,0.56 mmol)を5 mLのギ酸に溶解させた。反応液を70℃で撹拌して1時間反応させ、乾燥するまで濃縮した。粗製品を逆相カラムクロマトグラフィーによって分離させて白色固体を得た(80 mg、収率:26%)。
1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 12.29 (s, 1H); 8.73 (s, 1H); 7.89 (d, J=8.4 Hz, 2H); 7.72 (d, J=8.8Hz, 2H); 7.59-7.62 (m, 2H); 7.39-7.41 (m, 1H); 7.23-7.28 (m, 3H); 6.89 (d, J=8.4Hz, 1H); 6.05 (s, 1H); 4.19-4.29 (m, 2H); 3.73-3.80 (m, 1H); 2.95-3.02 (m, 1H); 2.07-2.86 (m, 2H)。MS:548[M+H]+。
1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 15.53 (s, 1H); 8.75 (s, 1H); 7.89 (d, J=8.8 Hz, 2H); 7.72 (d, J=8.4Hz, 3H); 7.59-7.63 (m, 3H); 7.23-7.27 (m, 2H); 7.14 (d, J=8.0 Hz, 1H); 6.08 (s, 1H); 4.19-4.29 (m, 2H); 3.78-3.85 (m, 1H); 3.02-3.09 (m, 1H); 2.81-2.93 (m, 2H)。MS:549[M+H]+。
1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 10.46-10.45 (d, J=4.8Hz, 2H); 8.72 (s, 1H); 7.90-7.88 (m, 2H); 7.73-7.71 (d, J=9.2Hz, 2H); 7.65-7.61 (m, 2H); 7.29 (t, J=8.8Hz, 2H); 6.71 (t, J=8.0Hz, 2H); 6.62-6.59 (m, 2H); 6.02 (s, 1H); 4.26-4.24 (m, 2H); 3.89-3.83 (m, 1H); 2.98-2.91 (m, 1H); 2.51-2.50 (m, 2H)。MS,m/z: 563.8 (M++H)。
(R)-3-(2-(2-オキソ-2,3-ジヒドロ-1H-ベンゾ[d]イミダゾール-5-イル)エチル)-2-(1-(4-ブロモフェニル)-3-(4-フルオロフェニル)-1H-ピラゾール-4-イル)オキサゾリジン-4-オン、白色固体、34.72 g、収率39.9%。[α]D +41.04° (c 0.5019 g/mL,19.9℃)、純度:98.47%、ee:100.00%。
(S)-3-(2-(2-オキソ-2,3-ジヒドロ-1H-ベンゾ[d]イミダゾール-5-イル)エチル)-2-(1-(4-ブロモフェニル)-3-(4-フルオロフェニル)-1H-ピラゾール-4-イル)オキサゾリジン-4-オン、白色固体、35.09 g、収率40.3%。[α]D -39.89° (c 0.5014 g/mL,20.0℃)、純度:98.65%、ee:98.65%。
1H NMR (400MHz, DMSO-d6) δ 8.68 (s, 1H); 7.88 (d, J=7.6Hz, 2H); 7.72 (d, J=7.6Hz, 2H); 7.59 (s, 2H); 7.27 (t, J=8.0Hz, 2H); 6.92 (d, J=7.2Hz, 1H); 6.82 (s, 1H); 6.55 (d, J=6.8Hz, 1H); 6.07 (s, 2H); 6.03 (s, 1H); 4.28-4.19 (m, 2H); 3.72-3.68 (m, 1H); 2.92-2.89 (m, 1H); 2.70-2.60 (m, 2H);MS:563.2[M+H]+。
1H NMR (400MHz, DMSO-d6) δ 12.41 (d, J=4.8Hz, 2H); 8.71 (s, 1H); 7.88 (d, J=8.0Hz, 2H); 7.72 (d, J=8.0Hz, 2H); 7.61 (d, J=4.8Hz, 2H); 7.29 (t, J=8.2Hz, 2H); 6.94 (t, J=8.0Hz, 1H); 6.86 (s, 1H); 6.82 (d, J=7.6Hz, 1H); 6.03 (s, 1H); 4.29-4.20 (m, 2H); 3.74-3.70 (m, 1H); 2.97-2.94 (m, 1H); 2.77-2.50 (m, 2H);MS:580.2[M+H]+。
3-(4-フルオロフェニル)-1-(4-ヨードフェニル)-1H-ピラゾール-5-カルバルデヒド(1.18 g,3 mol)、2-ヒドロキシ-N-(4-メトキシフェニルエチル)アセトアミド(741 mg,3.3 mmol)およびp-トルエンスルホン酸(160 mg)のトルエン(100 mL)溶液を加熱して一晩水を抜きながら還流させた。TLC(石油エーテル/酢酸エチル=1:1)で完全に反応したことが示された。反応液を濃縮し、シリカゲルカラム(石油エーテル/酢酸エチル=10:1)によって精製して黄色固体の2-(3-(4-フルオロフェニル)-1-(4-ヨードフェニル)-1H-ピラゾール-4-イル)-3-(4-ニトロフェニルエチル)オキサゾリジン-4-オンを得た(1.78 g、収率:99.1%)。MS: m/z: 599 (M++H)。
鉄粉(1.4 g)を2-(3-(4-フルオロフェニル)-1-(4-ヨードフェニル)-1H-ピラゾール-4-イル)-3-(4-ニトロフェニルエチル)オキサゾリジン-4-オン(1.5 g,2.5 mmol)のテトラヒドロフラン(100 mL)および酢酸(100 mL)溶液に入れた。60℃で一晩撹拌した。TLC(石油エーテル/酢酸エチル=1:1)で基本的に完全に反応したことが示された。ろ過で鉄粉を除去し、ろ液を真空で濃縮した後、シリカゲルカラム(石油エーテル/酢酸エチル=5:1)によって精製して黄色固体の3-(4-アミノフェニルエチル)-2-(3-(4-フルオロフェニル)-1-(4-ヨードフェニル)-1H-ピラゾール-4-イル)オキサゾリジン-4-オンを得た(1.2 g、収率:84.4%)。MS: m/z: 569 (M++H)。
0℃において、3-(4-アミノフェニルエチル)-2-(3-(4-フルオロフェニル)-1-(4-ヨードフェニル)-1H-ピラゾール-4-イル)オキサゾリジン-4-オン(1.2 g,2.11 mmol)の酢酸無水物(12 mL)溶液にゆっくりHNO3(65%、5 mL)の酢酸無水物溶液(5 mL)を滴下した。室温で撹拌しながら一晩反応させたら、TLC(ジクロロメタン:メタノール=15:1)で完全に反応したことが示された。反応液を濃縮した後、シリカゲルカラム(ジクロロメタン/メタノール=30:1)によって精製して褐色固体の3-(4-アセチルアミノ-3-ニトロフェニルエチル)-2-(3-(4-フルオロフェニル)-1-(4-ヨードフェニル)-1H-ピラゾール-4-イル)オキサゾリジン-4-オンを得た(660 mg、収率:65.28%)。MS: m/z: 656 (M++H)。
3-(4-アセチルアミノ-3-ニトロフェニルエチル)-2-(3-(4-フルオロフェニル)-1-(4-ヨードフェニル)-1H-ピラゾール-4-イル)オキサゾリジン-4-オン(660 mg,1 mmol)のメタノール溶液(10 mL)に水酸化ナトリウム溶液(40 mg NaOHを5 mL水に溶解させたもの)を入れ、加熱して2時間還流させた。TLC(ジクロロメタン:メタノール=10:1)で完全に反応したことが示された。反応液を濃縮した後、シリカゲルカラム(ジクロロメタン/メタノール=30:1)によって精製して褐色固体の3-(4-アミノ-3-ニトロフェニル)-2-(3-(4-フルオロフェニル)-1-(4-ヨードフェニル)-1H-ピラゾール-4-イル)オキサゾリジン-4-オンを得た(200 mg、収率:32.6%)。MS: m/z: 614 (M++H)。
3-(4-アミノ-3-ニトロフェニル)-2-(3-(4-フルオロフェニル)-1-(4-ヨードフェニル)-1H-ピラゾール-4-イル)オキサゾリジン-4-オン(200 mg,0.327 mmol)のテトラヒドロフラン溶液(10 mL)にラネーニッケル(200 mg)を入れ、水素ガスの保護下で室温で5時間撹拌した。TLC(ジクロロメタン:メタノール=10:1)で完全に反応したことが示された。反応液を濃縮した後、シリカゲルカラム(ジクロロメタン/メタノール=50:1)によって精製して褐色固体の3-(3,4-ジアミノフェニルエチル)-2-(3-(4-フルオロフェニル)-1-(4-ヨードフェニル)-1H-ピラゾール-4-イル)オキサゾリジン-4-オンを得た(115 mg、収率:69.3%)。MS: m/z: 509 (M++H)。
3-(3,4-ジアミノフェニルエチル)-2-(3-(4-フルオロフェニル)-1-(4-ヨードフェニル)-1H-ピラゾール-4-イル)オキサゾリジン-4-オン(115 mg,0.197 mmol)のDMF(5 mL)溶液にCDI(64 mg、0.394 mmol)を入れ、80℃で8時間撹拌した。TLC(ジクロロメタン:メタノール=10:1)で完全に反応したことが示された。反応液にを20 mLの水を入れてクエンチングし、酢酸エチル(20 mL×2)で抽出した。抽出液を合併し、飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、ろかして濃縮し、シリカゲルカラム(ジクロロメタン:メタノール=50:1)によって精製して白色固体の2-(3-(4-フルオロフェニル)-1-(4-ヨードフェニル)-1H-ピラゾール-4-イル)-3-(2-(2-オキソ-2,3-ジヒドロ-1H-ベンゾ[d]イミダゾール-5-イル)メチル)オキサゾリジン-4-オンを得た(30 mg、収率:24.9%)。
1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 10.46-10.44 (d, 2H); 8.71(s, 1H); 7.88-7.86 (d, 2H); 7.75-7.73 (d, 2H); 7.64-7.60 (m, 2H); 7.30-7.26 (t, 2H); 6.73-6.71 (d, J=8.1Hz, 1H); 6.63-6.59 (t, 2H); 6.02 (s, 1H); 4.25-4.20 (m, 2H); 3.68-3.69 (m, 1H); 2.92-2.89 (m, 1H); 2.67-2.60 (m, 2H);MS: m/z: 509 (M++H)。
1,2-ジフルオロ-4-ニトロベンゼン(20 g,0.13 mol)、シアノ酢酸エチル(19 g,0.16 mol)、炭酸カリウム(35 g,0.25 mol)をアセトニトリルに溶解させ、90℃に加熱して一晩反応させた。TLC(石油エーテル:酢酸エチル=10:1)で原料がなくなったことが示された。反応液を回転乾燥し、粗製品を2 M塩酸(200 mL)で酸型化し、酢酸エチル(100 mL)で3回抽出した。合併した酢酸エチル相を食塩水で2回洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、ろ過し、ろ液を回転乾燥した。粗製品をジクロロメタンで溶解させてシリカゲルを入れて試料を調製し、シリカゲルカラム(PE:EA=10:1〜1:1)によって精製して化合物2-シアノ-2-(2-フルオロ-4-ニトロフェニル)酢酸エチルを得たが、褐色油状物で、31 gで、収率は97.6%であった。
1H NMR (400MHz, CDCl3) δ 8.15 (d, J=8.8Hz, 1H); 8.05 (d, J=9.2Hz, 1H); 7.77 (t, J=8.0Hz, 1H); 5.11 (s, 1H); 4.34-4.35 (m, 2H); 1.35-1.26 (m, 3H)。
2-シアノ-2-(2-フルオロ-4-ニトロフェニル)酢酸エチル(31 g,0.12 mol)、塩化ナトリウム(15 g,0.25 mol)、水(0.13 mL,0.12 mol)をジメチルスルホキシド(200 mL)に溶解させた後、100℃に加熱して一晩反応させた。TLC(石油エーテル:酢酸エチル=2:1)で原料がなくなったことが示された。反応液を室温に冷却した後、1 Lの水に注いてクエンチングし、200 mLの酢酸エチルで3回抽出した。合併した有機相を食塩水で3回洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、ろ過し、ろ液を回転乾燥した。粗製品をシリカゲルカラム(石油エーテル:酢酸エチル=10:1〜2:1)によって精製し、化合物2-(2-フルオロ-4-ニトロフェニル)アセトニトリルを得たが、赤褐色固体で、20 gで、収率は90.3%であった。
2-(2-フルオロ-4-ニトロフェニル)アセトニトリル(20 g,0.11 mol)を80 mLのテトラヒドロフランに溶解させ、氷浴で冷却しながら1 Mのボランのテトラヒドロフラン溶液(150 mL,0.15 mol)を滴下した。滴下終了後、室温に戻し、そして80℃に加熱して2時間還流させた。TLC(石油エーテル/酢酸エチル=2:1)で原料の大半が反応したことが示された。反応液を室温に冷却し、そして反応液に泡が生じなくなるまで氷浴でメタノールを1滴ずつ滴下した。反応液を回転蒸発で濃縮した後、黒色油状物を得たが(22 g,収率:108%)、そのまま次の工程の反応に使用された。MS:185.1[M+H]+。
2-(2-フルオロ-4-ニトロフェニル)エチルアミン(22 g,118. mmol)、ヒドロキシ酢酸メチル(40 g,444.4 mmol)を100 mLのメタノールに溶解させて加熱して2日還流させた。TLC(ジクロロメタン:メタノール=10:1)で原料がなくなったことが示された。反応液を室温に冷却した後、回転蒸発で濃縮し、粗製品をシリカゲルカラム(石油エーテル:酢酸エチル=5:1〜1:2)によって精製し、化合物N-(2-フルオロ-4-ニトロフェニルエチル)-2-ヒドロキシアセトアミドを得たが、黒色固体で、12 gで、収率は42%であった。MS:243.3[M+H]+。
N-(2-フルオロ-4-ニトロフェニルエチル)-2-ヒドロキシアセトアミド(4 g,16.53 mmol)、1-(4-ブロモフェニル)-3-(4-フルオロフェニル)-1H-ピラゾール-4-カルバルデヒド(5.88 g,17.21 mmol)、p-トルエンスルホン酸一水和物(1.57 g,8.26 mmol)を100 mLのトルエンに溶解させ、150℃に加熱し、ディーンスターク装置で一晩水を分離させた。TLC(石油エーテル:酢酸エチル=2:1)で原料がなくなったことが示された。反応液を回転蒸発で濃縮した後、シリカゲルカラム(石油エーテル:酢酸エチル=2:1〜0:1)によって精製し、化合物2-(1-(4-ブロモフェニル)-3-(4-フルオロフェニル)-1H-ピラゾール-4-イル)-3-(2-フルオロ-4-ニトロフェニルエチル)オキサゾリン-4-オンの粗製品を得た後、酢酸エチルで撹拌した後ろ過し、ケーキをオーブンで乾燥して白色固体を得た(4.5 g、収率:48%)。MS:569.1[M+H]+。
1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 8.77 (s, 1H); 7.90 (d, J=7.2Hz, 4H); 7.73-7.66 (m, 4H); 7.51 (t, J=8.0Hz, 1H); 7.30 (t, J=8.8Hz, 2H); 6.14 (s, 1H); 4.32-4.22 (m, 2H); 3.78-3.71 (m, 1H); 3.11-3.04 (m, 1H); 2.86 (s, 2H)。
2-(1-(4-ブロモフェニル)-3-(4-フルオロフェニル)-1H-ピラゾール-4-イル)-3-(2-フルオロ-4-ニトロフェニルエチル)オキサゾリン-4-オン(4.5 g,7.92 mmol)を酢酸エチル(50 mL)/メタノール(100 mL)に溶解させ、ラネーニッケル(100 mg)を入れ、水素バッグで常圧で30℃で水素化させた。1時間反応させた後、反応を停止させ、反応液をろ過し、酢酸エチルでケーキを洗浄し、ろ液を回転乾燥して目的産物を得たが(白色固体、4.2 g、収率:98.5%)、当該化合物は精製せず、そのまま次の工程の反応に使用された。
1H NMR (400MHz, DMSO-d6) δ 8.77 (s, 1H); 7.91 (d, J=8.8Hz, 2H); 7.73 (d, J=8.4Hz, 2H); 7.66 (t, J=7.6Hz, 2H); 7.33 (t, J=8.3Hz, 1H); 6.75 (t, J=8.4Hz, 1H); 6.25-6.16 (m, 3H); 5.25 (s, 2H); 4.30-4.20 (m, 2H); 3.64-3.57 (m, 1H); 2.86-2.79 (m, 1H); 2.59-2.42 (m, 2H);MS:541.1[M+H]+。
3-(4-アミノ-2-フルオロフェニルエチル)-2-(1-(4-ブロモフェニル)-3-(4-フルオロフェニル)-1H-ピラゾール-4-イル)オキサゾリン-4-オン(4.2 g,7.8 mmol)を30 mL酢酸無水物に溶解させ、室温で撹拌して20 min反応させ、反応液が清澄から混濁になり、TLC (石油エーテル:酢酸エチル=1:1)で原料がなくなったことが示され、その後氷浴で冷却しながら反応液にゆっくり65%の濃硝酸(2.12 g,21.86 mmol)を滴下し、滴下終了後氷浴を撤去して一晩撹拌した。TLC(石油エーテル:酢酸エチル=1:1)で原料がなくなったことが示された。反応液を酢酸エチル(100 mL)で希釈し、水および食塩水でそれぞれ1回洗浄した後、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、ろ過し、ろ液を回転蒸発で濃縮した。粗製品をシリカゲルカラム(石油エーテル:酢酸エチル=5:1〜1:1)によって精製し、化合物3-(2-フルオロ-5-ニトロ-4-アセチルアミノフェニルエチル)-2-(3-(4-フルオロフェニル)-1-(4-ブロモフェニル)-1H-ピラゾール-4-イル)オキサゾリジン-4-オンの黄色固体を得た後、酢酸エチルで撹拌した後ろ過し、ケーキをオーブンで乾燥して浅黄色固体を得た(2.4 g、収率:49.2%)。
1H NMR(400MHz, DMSO-d6) δ 10.23 (s, 1H); 8.76 (s, 1H); 7.95 (d, J=7.2Hz, 1H); 7.89 (d, J=8.8Hz, 2H); 7.73-7.68 (m, 4H); 7.59 (d, J=11.6Hz, 1H); 7.31 (t, J=8.8Hz, 2H); 6.24 (s, 1H); 4.30-4.20 (m, 2H); 3.74-3.67 (m, 1H); 3.06-3.01 (m, 1H); 2.79-2.77 (m, 2H);MS;626.2[M+H]+。
N-(4-(2-(2-(1-(4-ブロモフェニル)-3-(4-フルオロフェニル)-1H-ピラゾール-4-イル)-4-オキサゾリン-3-イル)エチル)-3-フルオロ-2-ニトロフェニル)アセトアミド(1.8 g,2.88 mmol)を20 mLのエタノールに溶解させ、2 mLの濃硫酸を入れ、加熱して2時間還流させ、減圧で濃縮した。残留物を酢酸エチル(40 mL)で希釈し、氷水(100 mL)を入れて撹拌し、飽和炭酸水素ナトリウムでpHを中性に調整し、酢酸エチル(40 mL)で抽出し、飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、回転乾燥し、粗製品をカラムクロマトグラフィー(石油エーテル:酢酸エチル=3:1)によって分離し、目的産物の3-(2-フルオロ-4-アミノ-5-ニトロフェニルエチル)-2-(1-(4-ブロモフェニル)-3-(4-フルオロフェニル)-1H-ピラゾール-4-イル)オキサゾリン-4-オンの黄色固体を得た(0.8 g、収率:47.6%)。
1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 8.79 (s, 1H); 7.90 (d, J=8.4Hz, 2H); 7.85 (d, J=7.6Hz, 1H); 7.74-7.67 (m, 4H); 7.45 (s, 2H); 7.30 (t, J=8.6Hz, 2H); 6.62 (d, J=12.4Hz, 1H); 6.24 (s, 1H); 4.30-4.20 (m, 2H); 3.69-3.34 (m, 1H); 2.96-2.92 (m, 1H); 2.66-2.57 (m, 2H);MS:586.1[M+H]+。
3-(2-フルオロ-4-アミノ-5-ニトロフェニルエチル)-2-(1-(4-ブロモフェニル)-3-(4-フルオロフェニル)-1H-ピラゾール-4-イル)オキサゾリン-4-オン(200 mg,0.33 mmol)を50 mLの酢酸エチルおよび100 mLのメタノールに溶解させ、ラネーニッケル(50 mg)を入れ、常圧で水素化させた。1時間反応させた後、反応を停止させ、反応液をろ過し、メタノールでケーキを洗浄し、ろ液を回転乾燥して目的産物の褐色固体を得たが(0.7 g、収率:94%)、当該化合物は精製せず、そのまま次の工程の反応に使用された。
1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 8.77 (s, 1H); 7.91 (d, J=8.0 Hz, 2H); 7.72 (d, J=8.0 Hz, 2H); 7.64 (s, 2H); 7.33 (t, J=8.4 Hz, 2H); 6.23-6.14 (m, 3H); 4.65 (s, 2H); 3.58-3.55 (m, 1H); 2.81-2.78 (m, 1H); 2.41-2.40 (m, 2H);MS:556.1[M+H]+。
2-(1-(4-ブロモフェニル)-3-(4-フルオロフェニル)-1H-ピラゾール-4-イル)-3-(4,5-ジアミノ-2-フルオロフェニルエチル)オキサゾリン-4-オン(280 mg,0.51 mmol)を5 mLのギ酸に溶解させた。反応液を70℃で撹拌して1時間反応させ、乾燥するまで濃縮し、酢酸エチルで希釈し、飽和炭酸水素ナトリウムでpHを中性に調整し、有機相を飽和食塩水で洗浄した後、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、ろ過した。ろ液を回転蒸発で濃縮し、粗製品を逆相カラムクロマトグラフィーによって分離させて白色固体を得た(120 mg、収率:42.1%)。
1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 12.40 (s, 1H); 8.78 (s, 1H); 8.17 (s, 1H); 7.90 (d, J=8.8Hz, 2H); 7.73 (d, J=8.8Hz, 2H); 7.64 (t, J=6.8Hz, 2H); 7.37 (s, 1H); 7.27 (t, J=8.8Hz, 2H); 6.17 (s, 1H); 4.31-4.21 (m, 2H); 3.79-3.73 (m, 1H); 3.03-2.96 (m, 1H); 2.89-2.74 (m, 2H);MS:566.1[M+H]+。
1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 10.64 (s, 1H); 10.55 (s, 1H); 8.77 (s, 1H); 7.90 (d, J=8.4 Hz, 2H); 7.72 (d, J=8.4 Hz, 2H); 7.65 (t, J=7 Hz, 2H); 7.29 (t, J=8.4 Hz, 2H); 6.67-6.60 (m, 2H); 6.13 (s, 1H); 4.30-4.20 (m, 2H); 3.70 (m, 1H); 2.91 (m, 1H); 2.74-2.62 (m, 2H);MS:580.2[M+H]+。
(S)-2-(1-(4-ブロモフェニル)-3-(4-フルオロフェニル)-1H-ピラゾール-4-イル)-3-(2-(6-フルオロ-2-オキソ-2,3-ジヒドロ-1H-ベンゾ[d]イミダゾール-5-イル)エチル)オキサゾリン-4-オン、白色固体、7.48 g、収率38.4%。tR 3.557 min、[α]D -38.78° (c 0.5261 g/100 mL、21.4℃)、純度:99.62%、ee: 100.0%。
(R)-2-(1-(4-ブロモフェニル)-3-(4-フルオロフェニル)-1H-ピラゾール-4-イル)-3-(2-(6-フルオロ-2-オキソ-2,3-ジヒドロ-1H-ベンゾ[d]イミダゾール-5-イル)エチル)オキサゾリン-4-オン、白色固体、7.98 g、収率40.9%。tR 5.784 min、[α]D +37.20° (c 0.4893 g/100 mL、19.7℃)、純度:98.93%、ee: 99.02%。
1H NMR (400MHz, DMSO-d6) δ 8.78 (s, 1H); 7.89 (d, J=8.4Hz, 2H); 7.78 (d, J=4.8Hz, 1H); 7.72 (d, J=8.0Hz, 2H); 7.64 (s, 2H); 7.26 (t, J=9.2Hz, 2H); 6.22 (s, 1H); 4.29-4.19 (m, 2H); 3.81-3.76 (m, 1H); 3.07-3.04 (m, 1H); 2.87-2.83 (m, 2H);MS:567.2[M+H]+。
シアノ酢酸エチル(4.8 g,42.3 mmol)を無水DMF(40 mL)に溶解させ、60% NaH(1.7 g,42.3 mmol)を入れ、室温で1時間撹拌し、1,2,3-トリフルオロ-5-ニトロベンゼン(5 g,28.2 mmol)を入れ、70℃で16時間反応させた。室温に冷却し、40 mLの水を入れ、2 M塩酸でpHを2〜3に調整し、酢酸エチル(200 mL)で抽出した。酢酸エチル溶液を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、回転乾燥して2-シアノ-2-(2,6-ジフルオロ-4-ニトロフェニル)酢酸エチルの褐色油状の粗製品を得た(8.5 g)。当該化合物は精製せずにそのまま次の工程の反応に使用された。
2-シアノ-2-(2,6-ジフルオロ-4-ニトロフェニル)酢酸エチル(8.5 g,31.5 mmol)をDMSO(30 mL)に溶解させ、塩化リチウム(1.3 g,31.5 mmol)および1 mLの水を入れた。130℃で3時間反応させ、室温に冷却し、100 mLの水を入れ、酢酸エチル(200 mL)で抽出した。酢酸エチル溶液を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、回転乾燥し、粗製品をカラムクロマトグラフィーによって分離し(酢酸エチル:メタノール溶離=10:1)、2-(2,6-ジフルオロ-4-ニトロフェニル)アセトニトリルの黄色固体を得た(4.0 g)。
2-(2,6-ジフルオロ-4-ニトロフェニル)アセトニトリル(4.0 g,20.2 mmol)を30 mLのテトラヒドロフランに溶解させ、ボランのテトラヒドロフラン溶液(40 mL,1 M)を入れた。加熱して3時間還流させ、室温に冷却し、ゆっくり10 mLのメタノールを滴下、加熱して1時間還流させ、反応液を濃縮して2-(2,6-ジフルオロ-4-ニトロフェニル)エチルアミンの褐色油状粗製品を得た(4.6 g)。MS:203 [M+H]+。当該化合物は精製せずにそのまま次の工程の反応に使用された。
2-(2,6-ジフルオロ-4-ニトロフェニル)エチルアミン(4.6 g,22.8 mmol)をメタノール(60 mL)に溶解させ、2-ヒドロキシ酢酸メチル(10 g,111 mmol)を入れ、加熱して40時間還流させ、反応液を濃縮し、粗製品をカラムクロマトグラフィーによって分離し(ジクロロメタン:メタノール溶離=40:1)、N-(2,6-ジフルオロ-4-ニトロフェニルエチル)-2-ヒドロキシアセトアミドの黄色固体の産物を得た(2.5 g、収率:42%)。MS: 261[M+H]+。
N-(2,6-ジフルオロ-4-ニトロフェニルエチル)-2-ヒドロキシアセトアミド(2.5 g,9.6 mmol)および1-(4-ブロモフェニル)-3-(4-フルオロフェニル)-1H-ピラゾール-4-カルバルデヒド(3.3 g,9.6 mmol)をトルエン(60 mL)に溶解させ、p-トルエンスルホン酸(825 mg,4.8 mmol)を入れ、ディーンスターク装置で水を分離させ、加熱して16時間還流させ、反応液を濃縮し、50 mLの水を入れ、酢酸エチル(60 mL)で抽出した。抽出液をそれぞれ10%の炭酸水素ナトリウム溶液および飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、回転乾燥し、粗製品をカラムクロマトグラフィーによって分離し(ジクロロメタン:メタノール溶離=30:1)、2-(1-(4-ブロモフェニル)-3-(4-フルオロフェニル)-1H-ピラゾール-4-イル)-3-(2,6-ジフルオロ-4-ニトロフェニルエチル)オキサゾリン-4-オンの白色固体の産物を得た(2.6 g、収率:46%)。MS: 589[M+H]+。
2-(1-(4-ブロモフェニル)-3-(4-フルオロフェニル)-1H-ピラゾール-4-イル)-3-(2,6-ジフルオロ-4-ニトロフェニルエチル)オキサゾリン-4-オン(2.6 g,4.4 mmol)を酢酸エチル/メタノール(1:1、40 mL)に溶解させ、ラネーニッケル(300 mg)を入れ、常圧で水素化させた。2時間反応させた後、反応を停止させ、反応液をろ過し、酢酸エチルでケーキを洗浄し、ろ液を回転乾燥して3-(4-アミノ-2,6-ジフルオロフェニルエチル)-2-(1-(4-ブロモフェニル)-3-(4-フルオロフェニル)-1H-ピラゾール-4-イル)オキサゾリン-4-オンの白色固体の産物を得たが(2.3 g、収率:93%)。MS: 559 [M+H]+。当該化合物は精製せず、そのまま次の工程の反応に使用された。
3-(4-アミノ-2,6-ジフルオロフェニルエチル)-2-(1-(4-ブロモフェニル)-3-(4-フルオロフェニル)-1H-ピラゾール-4-イル)オキサゾリン-4-オン(1.8 g,3.2 mmol)を20 mLのジクロロメタンに溶解させ、1 mLの酢酸無水物を入れ、室温で撹拌して2時間反応させた。反応液を濃縮し、残留物に20 mLのエチルエーテルを入れ、ろ過して3-(2,6-ジフルオロ-4-アセチルアミノフェニルエチル)-2-(3-(4-フルオロフェニル)-1-(4-ブロモフェニル)-1H-ピラゾール-4-イル)オキサゾリジン-4-オンの白色固体の産物を得たが(1.8 g、収率:93%)。MS: 601 [M+H]+。
3-(2,6-ジフルオロ-4-アセチルアミノフェニルエチル)-2-(3-(4-フルオロフェニル)-1-(4-ブロモフェニル)-1H-ピラゾール-4-イル)オキサゾリジン-4-オン(1.8 g,3 mmol)を20 mLの濃硫酸に溶解させ、0℃で硝酸カリウム(455 mg,4.5 mmol)を入れ、その後室温に戻し、撹拌して2時間反応させた。反応液を砕けた氷に注ぎ、酢酸エチル(60 mL)で抽出した。抽出液をそれぞれ10%の炭酸水素ナトリウム溶液および飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、回転乾燥し、粗製品をカラムクロマトグラフィーによって分離し(ジクロロメタン:メタノール溶離=40:1)、3-(2,6-ジフルオロ-5-ニトロ-4-アセチルアミノフェニルエチル)-2-(3-(4-フルオロフェニル)-1-(4-ブロモフェニル)-1H-ピラゾール-4-イル)オキサゾリジン-4-オンの浅黄色固体を得た(800 mg、収率:41%)。MS: 646[M+H]+。
3-(2,6-ジフルオロ-5-ニトロ-4-アセチルアミノフェニルエチル)-2-(3-(4-フルオロフェニル)-1-(4-ブロモフェニル)-1H-ピラゾール-4-イル)オキサゾリジン-4-オン(800 mg,1.24 mmol)を10 mLのメタノールに溶解させ、0.5 mLの濃硫酸を入れ、加熱して2時間還流させ、減圧で濃縮した。残留物に水(20 mL)を入れ、酢酸エチルで(40 mL)抽出した。抽出液をそれぞれ10%の炭酸水素ナトリウム溶液および飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、回転乾燥し、粗製品をカラムクロマトグラフィーによって分離し(ジクロロメタン:メタノール溶離=30:1)、3-(4-アミノ-2,6-ジフルオロ-3-ニトロフェニルエチル)-2-(1-(4-ブロモフェニル)-3-(4-フルオロフェニル)-1H-ピラゾール-4-イル)オキサゾリン-4-オンの黄色固体を得た(520 mg、収率:69%)。MS: 604[M+H]+。
3-(4-アミノ-2,6-ジフルオロ-3-ニトロフェニルエチル)-2-(1-(4-ブロモフェニル)-3-(4-フルオロフェニル)-1H-ピラゾール-4-イル)オキサゾリン-4-オン(480 mg,0.8 mmol)を5 mLの酢酸エチルおよび5 mLのメタノールに溶解させ、ラネーニッケル(20 mg)を入れ、常圧で水素化させた。1時間反応させた後、反応を停止させ、反応液をろ過し、酢酸エチル/エタノール(1:1)溶液で洗浄した。ろ液を回転乾燥して2-(1-(4-ブロモフェニル)-3-(4-フルオロフェニル)-1H-ピラゾール-4-イル)-3-(3,4-ジアミノ-2,6-ジフルオロフェニルエチル)オキサゾリン-4-オンの褐色固体を得たが(450 mg,収率:98%)、当該化合物は精製せず、そのまま次の工程の反応に使用された。MS: 574 [M+H]+。
2-(1-(4-ブロモフェニル)-3-(4-フルオロフェニル)-1H-ピラゾール-4-イル)-3-(3,4-ジアミノ-2,6-ジフルオロフェニルエチル)オキサゾリン-4-オン(190 mg,0.33 mmol)を5 mLのギ酸に溶解させた。反応液を70℃で撹拌して1時間反応させ、乾燥するまで濃縮し、粗製品を逆相カラムクロマトグラフィーによって分離うぃて2-(1-(4-ブロモフェニル)-3-(4-フルオロフェニル)-1H-ピラゾール-4-イル)-3-(2-(5,7-ジフルオロ-1H-ベンゾ[d]イミダゾール-6-イル)エチル)オキサゾリン-4-オンを得た(88 mg、収率:45.8%)。
1H NMR (400MHz, DMSO-d6) δ 8.82 (s, 1H); 8.33 (s, 1H); 7.90 (d, J=8.4Hz, 2H); 7.73 (d, J=8.4Hz, 2H); 7.62-7.66 (m, 2H); 7.26-7.30 (m, 2H); 7.19 (d, J=9.6Hz, 1H); 6.19 (s, 1H); 4.19-4.31 (m, 2H); 3.66-3.69 (m, 1H); 2.79-2.98 (m, 3H);MS: 584 [M+H]+。
1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 10.93-11.03 (m, 2H); 8.83 (s, 1H); 7.91 (d, J=6.8Hz, 2H); 7.65-7.74 (m, 4H); 7.26-7.32 (m, 2H); 6.57 (d, J=8.8Hz, 1H); 6.16 (s, 1H); 4.21-4.32 (m, 2H); 3.61-3.64 (m, 1H); 2.91-2.94 (m, 1H); 2.67-2.74 (m, 2H);MS: 600 [M+H]+。
1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 8.84 (s, 1H), 7.90 (d, J = 8.8 Hz, 2H), 7.73 (d, J = 8.0 Hz, 2H), 7.66 (t, J = 6.4 Hz, 2H), 7.48 (d, J = 8.4 Hz, 1H), 7.29 (t, J = 8.4 Hz, 2H), 6.23 (s, 1H), 4.32-4.20 (m, 2H), 3.71-3.68 (m, 1H), 3.05-3.02 (m, 1H), 2.90-2.84 (m, 2H);MS:583.1[M+H]+。
氷浴の条件において濃硫酸(16.0 g)をゆっくり2-(3-フルオロフェニル)酢酸メチル(16.0 g,95.23 mmol)に溶解させ、半時間後さらにゆっくり硝酸(12.0 ml)を滴下し、滴下終了後2時間撹拌した後、反応液をゆっくり氷水に入れ、酢酸エチルで抽出し、有機相を乾燥するまで濃縮し、カラムにかけて白色固体を得た(10.6 g,収率:52%)。
1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 8.22-8.19 (m, 1H); 7.18-7.16 (m, 1H); 7.14-7.06 (m, 1H); 4.03 (s, 2H); 3.73 (s, 3H)。
シアノ酢酸エチル(5.3 g,46.9 mmol)を無水DMF(50 mL)に溶解させ、NaH(60%)(1.9 g,46.9 mmol)を入れ、室温で1時間撹拌した。メチル-2-(5-フルオロ-2-ニトロフェニル)ギ酸メチル(5 g,28.2 mmol)を入れ、80℃で16時間反応させ、室温に冷却し、水を入れ、塩酸(2 M)でpHを3に調整し、酢酸エチルで抽出し、回転乾燥して粗製品を得、カラムにかけて褐色油状産物を得た(6.7 g、収率:93%)。MS: 305[M-H]+。
メチル-2-(2-ニトロフェニル)シアノギ酸メチル(1.0 g,3.26 mmol)をDMSO(10 ml)に溶解させ、塩化ナトリウム(0.57 g,9.80 mmol)および0.05 mlの水を入れ、140℃で1.5時間反応させ、室温に冷却し、水を入れ、酢酸エチルで抽出し、回転乾燥し、粗製品をカラムクロマトグラフィーによって分離し(ジクロロメタン/メタノール溶離=30:1)、赤色油状物の目的産物を得た(700 mg、収率:76%)。
2-(5-(シアノメチル)-2-ニトロフェニル)ギ酸メチル(0.7 g,2.99 mmol)をテトラヒドロフラン(5 ml)に溶解させ、ボランのテトラヒドロフラン溶液(3.29 ml,1 M)を入れ、加熱して2時間還流させ、室温に冷却し、ゆっくり10 mlのメタノールを滴下し、反応液を濃縮して赤褐色固体の目的産物を得た(638 mg、収率:87%)。MS: 238 [M+H]+。
メチル2-(5-(2-アミノエチル)-2-ニトロフェニル)ギ酸メチル(638 mg,2.68 mmol)をメタノール(10 mL)に溶解させ、2-ヒドロキシ酢酸メチル(2.68 g,8.04 mmol)を入れ、加熱して40時間還流させ、反応液を濃縮し、粗製品をカラムクロマトグラフィーによって分離し(ジクロロメタン:メタノール溶離=40:1)、赤色油状物の目的産物を得た(100 mg、収率:12.6%)。MS: 296[M+H]+。
5-(2-(2-ヒドロキシアセトアミド)エチル)-2-ニトロ安息香酸メチル(100 mg,0.34 mmol)および1-(4-ブロモフェニル)-3-(4-フルオロフェニル)-1H-ピラゾール-4-カルバルデヒド(116 mg,0.34 mmol)をトルエン(13 mL)に溶解させ、p-トルエンスルホン酸(32.1 mg,0.17 mmol)を入れ、ディーンスターク装置で水を分離させ、加熱して150℃で16時間還流させ、反応液を濃縮し、水を入れ、酢酸エチル(60 mL)で抽出し、10%の炭酸水素ナトリウム溶液で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、回転乾燥し、粗製品を液体クロマトグラフィーにかけ,褐色固体の目的産物を得た(60 mg、収率:28%)。MS: 623 [M+H]+。
メチル2-(5-(2-(2-(1-(4-ブロモフェニル)-3-(4-フルオロフェニル)-1H-ピラゾール-4-イル)-4-オキソオキサゾリジン-3-イル)メチル)-2-ニトロフェニル)ギ酸メチルを酢酸エチル/メタノール(1:1)(6 ml)に溶解させ、ラネーニッケル(6 mg)を入れ、常圧で水素化させた。16時間反応させた後、反応を停止させ、反応液をろ過し、酢酸エチルでケーキを洗浄し、ろ液を回転乾燥して黄色固体の目的産物を得た(58 mg、収率:97%)。当該化合物は精製せずにそのまま次の工程の反応に使用された。MS: 593 [M+H]+。
メチル2-(5-(2-(2-(1-(4-ブロモフェニル)-3-(4-フルオロフェニル)-1H-ピラゾール-4-イル)-4-オキソオキサゾリジン-3-イル)メチル)-2-アミノフェニル)ギ酸メチル(58 mg,0.1 mmol)を2 mLの氷酢酸に溶解させ、室温で撹拌して16時間反応させ、反応液を濃縮し、粗製品の固体を得、高速液体クロマトグラフィーにかけて淡黄色固体の産物を得た(8 mg、収率:15%)。
1H NMR(400 MHz, DMSO-d6) δ 10.24 (s, 1H); 8.73 (s, 1H); 7.91-7.89 (d, J=8.4Hz, 2H); 7.73-7.71 (m, 2H); 7.67-7.64 (m, 4H); 7.32-7.28 (t, J=8.8和8.0Hz, 2H); 6.86-6.82 (m, 2H); 6.62-6.60 (d, J=7.6Hz, 1H); 6.02 (s, 1H); 4.26 (m, 2H); 3.69-3.66 (m, 1H); 3.18 (s, 2H); 2.92 (m, 1H); 2.66 (m, 2H);MS: 561 [M+H]+。
(S)-2-(1-(4-ブロモフェニル)-3-(4,6-ジフルオロフェニル)-1H-ピラゾール-4-イル)-3-(2-(2-オキソジヒドロインドール-5-イル)エチル)オキサゾリン-4-オン、白色固体、6.46 g、収率35.9%。tR 2.629 min、[α]D -22.77°(c 0.5007 g/100 mL、18.4℃)、純度:98.39%、ee: 100.0%。
(R)-2-(1-(4-ブロモフェニル)-3-(4,6-ジフルオロフェニル)-1H-ピラゾール-4-イル)-3-(2-(2-オキソジヒドロインドール-5-イル)エチル)オキサゾリン-4-オン、白色固体、6.63 g、収率36.8%。tR 7.951 min、[α]D +23.08°(c 0.5113 g/100 mL、19.2℃)、純度:99.10%、ee: 100.00%。
1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 11.03 (s, 1H), 8.72 (s, 1H), 7.90 (d, J = 8.8 Hz, 2H), 7.73-7.65 (m, 4H), 7.35-7.20 (m, 4H), 6.78 (d, J = 8.0 Hz,1H), 6.07 (s, 1H), 4.27-4.24 (m, 2H), 3.74-3.70 (m, 1H), 3.02-2.95 (m, 1H), 2.73-2.64 (m,2H);MS:597[M+H]+。
1-(4-フルオロフェニル)エタノン(17.0 g,123 mmol)、1-(4-フルオロフェニル)ヒドラジン塩酸塩(20.0 g,123 mmol)および酢酸カリウム(12.0 g,123 mmol)をエタノール(200 mL)に入れ、88℃で一晩撹拌した。反応混合物を真空で乾燥するまで濃縮した後、ジクロロメタンで溶解させ、ろ過して粗製品を得、最後に石油エーテルで洗浄して1-(4-フルオロフェニル)-2-(1-(4-フルオロフェニル)エチレン)ヒドラジンを得た(26.0 g、105 mmol、収率:85%)。
1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 9.25 (s, 2H); 7.82-7.80 (m, 2H); 7.23-7.18 (m, 4H); 7.08-7.04 (m, 2H); 2.24 (s, 3H)。
氷浴の条件において、塩化ホスホリル(13.5 mL、142 mmol)をゆっくり無水DMF(11 mL、142 mmol)に滴下し、30 min撹拌した後、窒素ガスの保護下で1-(4-フルオロフェニル)-2-(1-(4-フルオロフェニル)エチレン)ヒドラジン(20.0 g,81.2 mmol)を25 mLの無水DMFに溶解させた溶液をゆっくり反応液に滴下し、室温で1 h撹拌し、70℃に昇温し、続いて5時間反応させ、反応液を氷水に注ぎ、ろ過し、アセトンで撹拌し、ろ過して白色固体の産物を得た(18 g、63.4 mmol、収率:78%)。
1-(4-フルオロフェニル)-3-(4-フルオロフェニル)-1H-ピラゾール-4-カルバルデヒド(9.65 g,33.9 mmol)、2-ヒドロキシ-N-(4-ニトロフェニルエチル)アセトアミド(9.14 g,40.8 mmol)およびp-トルエンスルホン酸一水和物(3.23 g,16.9 mmol)を250 mLのトルエンに溶解させ、ディーンスターク装置で加熱して16時間還流させた後、酢酸エチルで抽出し、回転乾燥して溶媒を除去した。粗製品を水に分散させ、15 min撹拌した後、ろ過し、ケーキをメタノールに分散させ、30 min撹拌した後ろ過した。回転乾燥して溶媒を除去した後、2-(1-(4-フルオロフェニル)-3-(4-フルオロフェニル)-1H-ピラゾール-4-イル)-3-(4-ニトロフェニルエチル)オキサゾリン-4-オンを得た(13.3 g、27.1 mmol、収率:80%)。
2-(1-(4-フルオロフェニル)-3-(4-フルオロフェニル)-1H-ピラゾール-4-イル)-3-(4-ニトロフェニルエチル)オキサゾリン-4-オン(13.3 g,27.1 mmol)を酢酸エチル/メタノール(1:1、300 mL)に溶解させ、ラネーニッケル(2.6 g)を入れ、水素ガスを導入し、50℃で16時間撹拌し、ろ過して濃縮した後3-(4-アミノフェニルエチル)-2-(1-(4-フルオロフェニル)-3-(4-フルオロフェニル)-1H-ピラゾール-4-イル)オキサゾリン-4-オンを得た(12 g、26.2 mmol、収率:97%)。
1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 8.71 (s, 1H); 8.00 (m, 2H); 7.69 (m, 2H); 7.42 (t, 2H); 7.36 (t, 2H); 6.73 (d, 2H); 6.45 (d, 2H); 6.13 (s, 1H); 4.92 (s, 2H); 4.28 (dd, 2H, J=13和21Hz); 3.65(m, 1H); 2.87 (m, 1H); 2.62-2.42 (m, 2H)。
3-(4-アミノフェニルエチル)-2-(1-(4-フルオロフェニル)-3-(4-フルオロフェニル)-1H-ピラゾール-4-イル)オキサゾリン-4-オン(12.0 g,26 mmol)をAc2O(100 mL)に溶解させ、室温で60 min撹拌した。反応終了後、反応混合物を0℃に冷却した後、HNO3(65%、2.7 mL)をゆっくり反応混合物に入れた。反応混合物を室温で一晩撹拌した。TLC(石油エーテル/酢酸エチル=1:2)でほとんど完全に反応したことが示された。真空で反応混合物を乾燥するまで濃縮し、粗製品を酢酸エチルで再結晶させ、ろ過して白色固体を得た(12.0 g、21.9 mmol、収率:73%)。
N-(4-(2-(2-(1-(4-フルオロフェニル)-3-(4-フルオロフェニル)-1H-ピラゾール-4-イル)-4-オキサゾリン-3-イル)エチル)-2-ニトロフェニル)アセトアミド(12.0 g,22 mmol)をメタノール(300 mL)、NaOH(1 N、40 mL)に溶解させ、一晩還流させた。反応液に酢酸エチルを入れ、分液した。酢酸エチル相を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、ろ過し、ろ液を真空で濃縮して3-(4-アミノ-3-ニトロフェニルエチル)-2-(1-(4-フルオロフェニル)-3-(4-フルオロフェニル)-1H-ピラゾール-4-イル)オキサゾリン-4-オンの粗製品(10.0 g、19.8 mmol、収率:90%)を得、そのまま次の工程の反応に使用された。
3-(4-アミノ-3-ニトロフェニルエチル)-2-(1-(4-フルオロフェニル)-3-(4-フルオロフェニル)-1H-ピラゾール-4-イル)オキサゾリン-4-オンの粗製品(10.0 g,19.8 mmol)を酢酸エチル/メタノール(1:1、400 mL)に溶解させ、ラネーニッケル(2.0 g)を入れ、水素ガスを導入し、50℃で16時間撹拌し、ろ過して濃縮した後3-(4-アミノフェニルエチル)-2-(1-(4-フルオロフェニル)-3-(4-フルオロフェニル)-1H-ピラゾール-4-イル)オキサゾリン-4-オンの粗製品(9.0 g、18.9 mmol、収率:95%)を得、そのまま次の工程の反応に使用された。
2-(1-(4-フルオロフェニル)-3-(4-フルオロフェニル)-1H-ピラゾール-4-イル)-3-(3,4-ジアミノフェニルエチル)オキサゾリン-4-オンの粗製品(9.0 g,18.9 mmol)、CDI (3.8 g,23.4 mmol)を無水DMF (10 mL)に溶解させ、窒素ガスの保護下で60℃で4時間撹拌し、反応終了後、反応液を水(300 mL)に注ぎ、酢酸エチル(300 mL×3)で抽出し、有機相を合併した後飽和食塩水で1回洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、ろ過し、ろ液を回転乾燥し、粗製品を得(6.0 g)、ジクロロメタンで洗浄し、ろ過し、固体を真空乾燥して2-(1-(4-ブロモフェニル)-3-(4-フルオロフェニル)-1H-ピラゾール-4-イル)-3-(2-(6-フルオロ-2-オキソ-2,3-ジヒドロ-1H-ベンゾ[d]イミダゾール-5-イル)エチル)オキサゾリン-4-オンを得た(3.0 g、6.0 mmol、収率:32%)。
1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 10.44 (s, 2H), 8.65 (s, 1H), 7.96-7.92 (m, 2H), 7.64-7.61 (m, 2H), 7.37 (t, J = 8.4 Hz, 2H), 7.28 (t, J = 8.8 Hz, 2H), 6.73-6.59 (m, 3H), 6.02 (s, 1H), 4.26-4.23 (m, 2H), 3.67-3.63 (m, 1H), 2.91-2.88 (m, 1H), 2.68-2.62 (m, 2H);MS:502.2[M+H]+。
(S)-3-(2-(2-オキソ-2,3-ジヒドロ-1H-ベンゾ[d]イミダゾール-5-イル)エチル)-2-(1-(4-フルオロフェニル)-3-(4-フルオロフェニル)-1H-ピラゾール-4-イル)オキサゾリジン-4-オン、白色固体、1.00 g、収率33.3%。tR 1.831 min、[α]D -12.30°(c 0.5040 g/100 mL、14.7℃)、純度:99.52%、ee: 100.0%。
(R)-3-(2-(2-オキソ-2,3-ジヒドロ-1H-ベンゾ[d]イミダゾール-5-イル)エチル)-2-(1-(4-フルオロフェニル)-3-(4-フルオロフェニル)-1H-ピラゾール-4-イル)オキサゾリジン-4-オン、白色固体、0.88 g、収率29.3%。tR 2.275 min、[α]D +14.80°(c 0.5001 g/100 mL、14.1℃)、純度:99.45%、ee: 99.54%。
シアノ酢酸エチル(3.6 g, 32.1 mmol)をDMF(50 mL)に溶解させた後、室温で分けて水素化ナトリウム(0.9 g、鉱物油における60%、37.9 mmol)を入れ、天下終了後半時間撹拌した後3-メトキシ-4-ニトロフルオロベンゼン(5.0 g, 29.2 mmol)を入れた。反応液を100℃に加熱し、そして1時間撹拌した。TLC(石油エーテル:酢酸エチル=10:1)で原料がなくなったことが示された。反応液を300 mLの氷水飽和塩化アンモニウムでクエンチングした後、赤褐色がなくなるまで希塩酸を入れ、酢酸エチル(100 mL × 2)で2回抽出し、合併した有機相を飽和食塩水で3回洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、ろ過し、ろ液を濃縮して褐色油状物の粗製品を得(9.0 g、100%)、そのまま次の工程の反応に使用された。
(3-メトキシ-4-ニトロフェニル)シアノ酢酸エチル(9.0 g, 0.034 mol)、塩化ナトリウム(3.37 g, 0.058 mol)、水(0.54 ml, 0.03 mol)をDMSO(90 mL)に溶解させ、100℃に加熱して一晩反応させ、TLCで反応の原料がなくなったことが示された。反応液を500 mLの水で希釈し、酢酸エチル(100 mL × 2)で2回抽出し、合併した有機相を飽和食塩水で3回洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、ろ過し、ろ液を濃縮し、粗製品をシリカゲルカラムによって精製して赤褐色固体の産物を得た(2.6 g、40%)。
(3-メトキシ-4-ニトロフェニル)アセトニトリル(2.6 g,13.5 mmol)をテトラヒドロフラン(10 mL)に溶解させた後、室温でゆっくり1 Nボランのテトラヒドロフラン溶液(67 ml、67 mmol)を滴下した。滴下終了後反応液を加熱して1時間還流させ、TLCで原料がなくなったことが示された。反応液に氷浴でメタノールを滴下してクエンチングし、濃縮して黒色油状物の粗製品を得(2.9 g、100%)、そのまま次の工程の反応に使用された。MS:197.1[M+H]+。
(3-メトキシ-4-ニトロフェニル)エチルアミン(2.9 g, 0.014 mmol)、ヒドロキシ酢酸メチル(20.0 g, 0.222 mol)をメタノール(30 mL)に溶解させ、加熱して一晩還流させ、TLCで原料がなくなったことが示され、反応液を濃縮し、粗製品をシリカゲルカラム(石油エーテル:酢酸エチル=5:1〜0:1)によって精製して褐色油状産物を得た(2.0 g、56%)。
1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 7.81 (d, J = 8.4 Hz, 1H), 6.93 (s, 1H), 6.86 (d, J = 8.0 Hz, 1H), 6.80 (s, 1H), 4.05 (s, 2H), 3.95 (s, 3H), 3.61-3.56 (m, 2H), 2.93-2.89 (m, 2H);MS:255.3[M+H]+。
2-ヒドロキシ-N-[2-(3-メトキシ-4-ニトロフェニル)エチル]アセトアミド(4.0 g,3.94 mmol)、1-[1-(4-ブロモフェニル)-3-(4-フルオロフェニル)-1H-ピラゾール-4-カルバルデヒド(1.4 g,4.13 mmol)、p-トルエンスルホン酸一水和物(0.37 g,1.97 mmol)をトルエン(20 mL)に溶解させ、ディーンスターク装置で水を分離させ、150℃に加熱して一晩還流させた。TLC検出で原料がなくなったことが示された。反応液を濃縮し、粗製品をシリカゲルカラムによって精製して黄色固体の産物を得た(1.1 g、48%)。
1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 8.74 (s,1H), 7.90 (d, J = 8.4 Hz, 2H), 7.73-7.64 (m, 5H), 7.29 (t, J = 8.4 Hz, 2H), 7.07 (s, 1H), 6.80 (d, J = 8.4 Hz, 1H), 6.05 (s, 1H), 4.31-4.23 (m, 2H), 3.85-3.81 (m,1H), 3.77 (s, 3H), 3.14-3.07 (m, 1H), 2.85-2.73 (m, 2H);MS:581.1[M+H]+。
2-[1-(4-ブロモフェニル)-3-(4-フルオロフェニル)-1H-ピラゾール-4-イル]-3-[2-(3-メトキシ-4-ニトロフェニル)エチル]-4-オキソオキサゾリン(0.9 g, 1.55 mmol)をジクロロメタン(20 mL)に溶解させ、ドライアイスアセトンにおいて-78℃で三臭化ホウ素(1.9 g, 7.75 mmol)を滴下し、撹拌して一晩反応させ、温度が自然に室温に戻った。TLCで反応の原料がなくなったことが示され、反応液をメタノールでクエンチングし、炭酸水素ナトリウムで中性に調整し、ジクロロメタン(50 mL×2)で2回抽出した。合併した有機相を飽和食塩水で2回洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、ろ過し、ろ液を濃縮して黄色固体の粗製品(777 mg)を得、そのまま次の工程の反応に使用した。MS:569.1[M+H]+。
2-[1-(4-ブロモフェニル)-3-(4-フルオロフェニル)-1H-ピラゾール-4-イル]-3-[2-(3-ヒドロキシ-4-ニトロフェニル)エチル]-4-オキソオキサゾリン(777 mg, 1.37 mmol)をメタノール(50 mL)に溶解させ、ラネーニッケル(100 mg)を入れ、常圧で水素化して1時間撹拌し、TLCで原料がなくなったことが示された。反応液を珪藻土でろ過し、ろ液を濃縮して褐色固体の組成物(660 mg)を得、そのまま次の工程の反応に使用した。MS:537.1[M+H]+。
2-[1-(4-ブロモフェニル)-3-(4-フルオロフェニル)-1H-ピラゾール-4-イル]-3-[2-(3-ヒドロキシ-4-アミノフェニル)エチル]-4-オキソオキサゾリン(300 mg, 0.559 mmol)を無水DMF(10 mL)に溶解させた後、室温でカルボニルジイミダゾールCDI(100 mg、0.67 mmol)を入れた。反応液を70℃に加熱して1時間反応させ、TLCで原料がなくなったことが示され、反応液を100 mLの水でクエンチングし、酢酸エチル(50 mL×2)で2回抽出した。合併した有機相を飽和食塩水で3回洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、ろ過し、ろ液を濃縮し、粗製品をHPLCにかけて白色固体の産物を得た(100 mg、32%)。
1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 11.44 (s, 1H) , 8.71 (s, 1H) , 7.90 (d, J = 8.8 Hz, 2H), 7.72 (d, J = 8.8 Hz, 2H), 7.65-7.61 (dd, J = 8.8 Hz, 5.6 Hz, 2H), 7.28 (t, J = 8.8 Hz, 2H), 7.00 (s, 1H), 6.87-6.80 (m, 2H), 5.97 (s, 1H), 4.30-4.21 (m, 2H), 3.75-3.70 (m, 1H) , 3.00-2.94 (m, 1H), 2.71-2.65 (m, 2H);MS:563.1 [M+H]+。
2-(4-ヒドロキシフェニル)酢酸(12 g,78.9 mmol)を酢酸(75 mL)に溶解させ、0℃に冷却した後、硝酸(65%、4.08 mL、91.9 mmol)を滴下した。反応液を室温に昇温させ、室温で2時間撹拌した。ろ過し、固体をエチルエーテル(10 mL×2)で洗浄し、減圧で乾燥して2-(4-ヒドロキシ-3-ニトロフェニル)酢酸を得た(10.0 g、50 mmol、収率:64%)。
1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 12.42 (m,1H), 10.84 (m, 1H), 7.80 (s, 1H), 7.45 (d, J = 8.4 Hz, 1H), 7.09 (d, J = 8.4 Hz, 1H), 3.60 (s, 2H)。
2-(4-ヒドロキシ-3-ニトロフェニル)酢酸(10.0 g,50 mmol)をN,N-ジメチルホルムアミド(100 mL)に溶解させ、炭酸カリウム(21.0 g,152.2 mmol)を溶液に入れた後、ヨードメタン(21.0 g,147.9 mmol)を入れた。反応混合物を50℃に昇温させて30 min反応させた。TLCで完全に反応したことが示された。反応混合物をゆっくり300 mLの水に入れ、ろ過し、固体を水で洗浄し、真空乾燥して2-(4-メトキシ-3-ニトロフェニル)酢酸メチルを得た(11.2 g、49.8 mmol、収率:98%)。
1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 7.81 (d, J = 2.4Hz, 1H), 7.57 (dd, J = 2.4和8.8Hz, 1H), 7.33 (d, J = 8.8Hz, 1H), 3.91 (s, 3H), 3.75 (s, 2H), 3.63 (s, 3H);MS:226.3[M+H]+。
2-(4-メトキシ-3-ニトロフェニル)酢酸メチル(8.0 g,35.6 mmol)をテトラヒドロフラン(80 mL)および水(20 mL)に溶解させた。水酸化リチウム一水和物(4.5 g,106.7 mmol)をゆっくり反応液に入れ、室温で撹拌して1時間反応させた。減圧でテトラヒドロフランを除去した後、塩酸(3 N)でpHを3に調整し、反応液を15 min撹拌した後ろ過し、ケーキを50 mLの水で洗浄し、乾燥して2-(4-メトキシ-3-ニトロフェニル)酢酸を得た(6.0 g、28.4 mmol、収率:80%)。
1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 12.46 (m,1H), 7.79 (d, J = 2.4Hz, 1H), 7.56 (dd, J=2.4和8.8Hz, 1H), 7.32 (d, J = 8.8Hz, 1H), 3.91 (s, 3H), 3.64 (s, 2H)。
2-(4-メトキシ-3-ニトロフェニル)酢酸(6.0 g、28.4 mmol)を塩化チオニル(20 mL)に入れた後、100℃に昇温させ、そして1時間反応させた。反応液を回転蒸発で乾燥し、そしてテトラヒドロフラン(80 mL)に溶解させ、0℃で溶液をゆっくりアンモニア水(50 mL)に入れて室温で1時間反応させた。テトラヒドロフランを回転蒸発で除去し、ろ過し、ケーキを乾燥して2-(4-メトキシ-3-ニトロフェニル)アセトアミドを得た(5.0 g、23.8 mmol、収率84%)。
1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 7.77 (d, J = 2.4Hz, 1H), 7.53 (dd, J=2.4和8.8Hz, 1H), 7.30 (d, J = 8.8Hz, 1H), 6.95 (brs, 2H), 3.90 (s, 3H), 3.42 (s, 2H);MS:211.3[M+H]+。
2-(4-メトキシ-3-ニトロフェニルエチル)アセトアミド(2.0 g,9.52 mmol)をテトラヒドロフラン(80 mL)に入れた後、ボランのテトラヒドロフラン溶液(1 M,50 mL,50 mmol)を入れ、室温で1時間撹拌した後、70℃に昇温させて2時間反応させた。反応液を濃塩酸でクエンチングし、テトラヒドロフランを回転蒸発で除去した後、飽和炭酸ナトリウムでpHを9に調整し、反応液を酢酸エチル(50 mL × 3)で抽出した。抽出液を合併し、飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、ろ液を回転蒸発で乾燥して2-(4-メトキシ-3-ニトロフェニル)エチルアミンを得た(2 g、9.52 mmol、収率:100%)。MS:197.3[M+H]+。
2-(4-メトキシ-3-ニトロフェニルエチル)エチルアミン(2.0 g,10.2 mmol)、ヒドロキシ酢酸メチル(18.0 g,200 mmol)を50 mLのメタノールに溶解させ、加熱して2日還流させた。反応液を室温に冷却し、そして乾燥するまで回転蒸発で濃縮し、粗製品をシリカゲルカラムによって精製し(石油エーテル:酢酸エチル=5:1〜1:2)、化合物2-ヒドロキシ-N-(4-メトキシ-3-ニトロフェニルエチル)アセトアミドを得た(550 mg、2.2 mmol、収率:21%)。
1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 7.69 (d, J = 2.4Hz, 1H), 7.41 (dd, J=2.4和8.8Hz, 1H), 7.05(d, J = 8.8Hz, 1H), 6.81 (brs, 1H), 4.06 (s, 2H), 3.94 (s, 3H),3.44 (m, 2H), 2.94 (m, 2H);MS:255.3[M+H]+。
2-ヒドロキシ-N-(4-メトキシ-3-ニトロフェニルエチル)アセトアミド(550 mg,2.2 mmol)、1-(4-ブロモフェニル)-3-(4-フルオロフェニル)-1H-ピラゾール-4-カルバルデヒド(747 mg,2.2 mmol)、p-トルエンスルホン酸一水和物(74 mg,0.43 mmol)を50 mLのトルエンに溶解させ、150℃に加熱し、ディーンスターク装置で一晩水を分離させた。TLC(石油エーテル:酢酸エチル=2:1)で原料がなくなったことが示された。反応液を回転蒸発で濃縮した後、シリカゲルカラムによって精製し(石油エーテル:酢酸エチル=2:1〜0:1)、化合物2-(1-(4-ブロモフェニル)-3-(4-フルオロフェニル)-1H-ピラゾール-4-イル)-3-(4-メトキシ-3-ニトロフェニル)オキサゾリン-4-オンを得た(600 mg、1.03 mmol、収率:50%)。
1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 7.89 (s, 1H), 7.66-7.59 (m, 6H), 7.48 (s, 1H), 7.24 (m, 1H), 7.17 (m, 2H), 6.90 (d, J = 8.4 Hz, 1H), 5.95 (s, 1H), 4.34 (dd, J = 13.6和20.8 Hz, 2H), 3.87 (s, 3H), 3.80 (m, 1H), 3.02 (m, 1H), 2.73 (m, 2H);MS:581.1,583.1[M+H]+。
2-(1-(4-ブロモフェニル)-3-(4-フルオロフェニル)-1H-ピラゾール-4-イル)-3-(4-メトキシ-3-ニトロフェニル)オキサゾリン-4-オン(600 mg,1.03 mmol)をジクロロメタン(10 mL)に溶解させ、-70℃に冷却した後、ゆっくり三臭化ホウ素(774 mg,3.09 mmol)を入れた。反応液をゆっくり室温に昇温させ、そして1時間撹拌した。TLC(石油エーテル:酢酸エチル=1:1)で原料がなくなったことが示された。反応液を-70℃に冷却し、メタノール(10 mL)でクエンチングし、固体炭酸水素ナトリウム(2 g)を入れ、反応混合物をゆっくり昇温させて室温で2時間撹拌した。ろ過し、ろ液を乾燥するまで濃縮した。20 mLの酢酸エチルを入れて溶液にし、当該溶液を飽和炭酸水素ナトリウム(5 mL)および飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、ろ過し、ろ液を乾燥するまで濃縮して2-(1-(4-ブロモフェニル)-3-(4-フルオロフェニル)-1H-ピラゾール-4-イル)-3-(4-ヒドロキシ-3-ニトロフェニル)オキサゾリン-4-オンを得た(600 mg、1.03 mmol、収率:100%)。MS:567.2, 569.1[M+H]+。
2-(1-(4-ブロモフェニル)-3-(4-フルオロフェニル)-1H-ピラゾール-4-イル)-3-(4-ヒドロキシ-3-ニトロフェニル)オキサゾリン-4-オン(600 mg,1.03 mmol)をメタノール(10 mL)に溶解させ、ラネーニッケル(100 mg)を入れ、水素バッグで常圧で30℃で水素化させた。1時間反応させた後、反応液をろ過し、酢酸エチルでケーキを洗浄し、ろ液を回転乾燥して粗製品を得、粗製品をシリカゲルカラムによって精製して2-(1-(4-ブロモフェニル)-3-(4-フルオロフェニル)-1H-ピラゾール-4-イル)-3-(4-ヒドロキシ-3-アミノフェニル)オキサゾリン-4-オンを得た(250 mg、0.46 mmol、収率:45%)。MS:537.1,539.1[M+H]+。
2-(1-(4-ブロモフェニル)-3-(4-フルオロフェニル)-1H-ピラゾール-4-イル)-3-(4-ヒドロキシ-3-アミノフェニル)オキサゾリン-4-オン(250 mg,0.46 mmol)およびN,N'-カルボニルジイミダゾール(327 mg,2.32 mmol)をN,N-ジメチルホルムアミド(15 mL)に溶解させ、70℃で一晩撹拌した。反応混合物を乾燥するまで真空乾燥した後、分取HPLCによって精製して5-(2-(2-(1-(4-ブロモフェニル)-3-(4-フルオロフェニル)-1H-ピラゾール-4-イル)-4-オキサゾリン-3-イル)エチル)ベンゾ[d]オキサゾール-2(3H)-オンを得た(96.4 mg、0.17 mmol、収率:40%)。
1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 11.43 (m, 1H), 8.72 (s, 1H), 7.91 (d, J = 9.2 Hz, 2H), 7.73 (d, J = 8.8 Hz, 2H), 7.65 (d, J = 8.8 Hz, 2H), 7.31 (d, J = 8.8 Hz, 2H), 7.02 (d, J = 8.0 Hz, 1H), 6.79 (s, 1H), 6.76 (d, J = 8.0 Hz, 1H), 5.96 (s, 1H), 4.26 (dd, J = 13.2和21.6 Hz, 2H), 3.73 (m, 1H), 2.94 (m, 1H), 2.70 (m, 2H);MS:563.2,565.1[M+H]+。
3-(4-アミノフェニル)-2-(1-(4-ブロモフェニル)-3-(4-フルオロフェニル)-1H-ピラゾール-4-イル)-4-オキソオキサゾリン(100 mg, 0.192 mmol)を氷酢酸(5 mL)に溶解させ、室温で1 mLのジクロロメタンに溶解させた塩化ヨウ素(37 mg, 0.23 mmol)を滴下し、室温で0.5時間撹拌した。反応液を100 mLの水で希釈し、酢酸エチル(50 mL×2)で2回抽出した。合併した有機相を飽和食塩水で2回洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、ろ過し、ろ液を濃縮し、粗製品をシリカゲルカラム(石油エーテル:酢酸エチル=5:1〜1:1)によって精製して褐色固体の産物を得た(100 mg、収率:81%)。
1H NMR (400MHz, CDCl3) δ 7.79 (s, 1H), 7.64-7.58 (m, 6H), 7.27 (d, J = 8.8 Hz,1H), 7.16 (t, J = 8.4 Hz, 2H), 6.80 (d, J = 8.0 Hz, 1H), 6.53 (d, J = 8.0 Hz, 1H), 5.86 (s, 1H), 4.36-4.27 (m, 2H), 3.97 (s, 2H), 3.82-3.75 (m, 1H), 2.95-2.88 (m, 1H), 2.62-2.59 (m, 2H);MS:647.1[M+H]+。
3-(4-アミノ-3-ヨードフェニル)-2-(1-(4-ブロモフェニル)-3-(4-フルオロフェニル)-1H-ピラゾール-4-イル)-4-オキソオキサゾリン(100 mg, 0.15 mmol)、炭酸カリウム(212 mg, 1.54 mmol)をアセトン(5 mL)に溶解させ、さらに室温でクロロギ酸エチル(90 mg,1.54 mmol)を滴下し、室温で2時間撹拌した。反応液を100 mLの水で希釈し、酢酸エチル(50 mL×2)で2回抽出した。合併した有機相を飽和食塩水で2回洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、ろ過し、ろ液を濃縮し、粗製品をシリカゲルカラム(石油エーテル:酢酸エチル=1:1)によって精製して褐色固体の産物を得た(90 mg、収率:81%)。
1H NMR (400MHz, CDCl3) δ 7.86 (d, J = 8.4 Hz, 1H), 7.78 (s, 1H), 7.63-7.58 (m, 6H), 7.40 (s, 1H), 7.15 (t, J = 8.4 Hz, 2H), 6.98 (d, J = 8.4 Hz, 1H), 6.79 (s, 1H), 5.84 (s, 1H), 4.38-4.28 (m, 2H), 3.80-3.74 (m, 1H), 2.98-2.93 (m, 1H), 2.69-2.65 (m, 2H);MS:721.1[M+H]+。
一つの100 mLの還流密閉の三口フラスコに、エチル(4-(2-(2-(1-(4-ブロモフェニル)-3-(4-フルオロフェニル)-1H-ピラゾール-4-イル)-4-オキソオキサゾリン-3-イル)エチル)-2-ヨードフェニル)カルバミン酸エチル(80 mg, 0.111 mmol)、CuI (2.2 mg, 0.011 mmol)、Na2S.9H2O (80 mg, 0.333 mmol)をDMF(5 mL)に溶解させ、窒素ガスの保護下で80℃に加熱して一晩撹拌し、LC-MSで原料がなくなり、中間体が形成したことが示された。反応液を室温に冷却し、注射器で3 mLの氷酢酸を入れた後、窒素ガスの保護下で130℃に加熱して3時間撹拌した。反応液を室温に冷却し、珪藻土を入れてろ過し、ろ過残渣を酢酸エチル(50 mL)で洗浄し、ろ液を100 mLの水で1回洗浄し、水相を酢酸エチル(50 mL)で抽出し、合併した有機相を飽和食塩水で3回洗浄し、有機相を無水硫酸ナトリウムで乾燥し、ろ過し、ろ液を濃縮し、HPLCによって精製して白色固体の産物を得た(4 mg、収率:6%)。
1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 8.77 (s, 1H), 7.95 (d, J = 8.4 Hz, 2H), 7.78 (d, J = 8.8 Hz, 2H), 7.70 (t, J = 8.0 Hz, 2H), 7.34 (t, J = 8.8 Hz, 3H), 7.02- 6.95 (m, 2H), 6.09 (s, 1H), 4.36-4.28 (m, 2H), 3.79-3.75 (m, 1H), 3.07-3.00 (m, 1H), 2.77-2.68 (m, 2H);MS:579.2 [M+H]+。
2-(1-(4-ブロモフェニル)-3-(4-フルオロフェニル)-1H-ピラゾール-4-イル)-3-(4-ヒドロキシ-3-ニトロフェニル)オキサゾリン-4-オン(800 mg,1.45 mmol)を無水DMF(10 mL)に溶解させ、0℃で水素化ナトリウム(60%,70 mg,1.75 mmol)を入れ、そして30 min撹拌し、窒素ガスの保護下でジメチルチオカルバモイルクロリド(356 mg,11.18 mmol)をゆっくり反応液に滴下し、室温で一晩撹拌し、反応液を氷水に注ぎ、酢酸エチルで抽出した。酢酸エチル相を飽和食塩水で3回洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、ろ過し、ろ液を乾燥するまで回転乾燥した。粗製品をシリカゲルカラムによって精製して分離し、O-(4-(2-(2-(1-(4-ブロモフェニル)-3-(4-フルオロフェニル)-1H-ピラゾール-4-イル)-4-オキサゾリン-3-イル)エチル)-2-ニトロフェニル)ジメチルアミンチオカルボン酸を得た(230 mg、0.35 mmol、収率:24%)。
1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 7.93 (s, 1H), 7.76 (s, 1H), 7.70-7.56 (m, 6H), 7.36 (dd, J = 8.4,2.0, 1H), 7.21-7.08 (m, 3H), 5.89 (s, 1H), 4.39-4.28 (m, 2H), 3.86-3.76 (m, 1H), 3.47 (s, 3H), 3.40 (s, 3H), 3.03-2.96 (m, 1H), 2.82 (m, 2H);MS: 654.2, 656.2[M+H]+。
室温でO-(4-(2-(2-(1-(4-ブロモフェニル)-3-(4-フルオロフェニル)-1H-ピラゾール-4-イル)-4-オキサゾリン-3-イル)エチル)-2-ニトロフェニル)ジメチルアミンチオカルボン酸(230 mg,0.35 mmol)をスルホラン(2 mL)に入れ、窒素ガスの保護下で150℃に昇温させ、1時間反応させた。反応液を氷水に注ぎ、酢酸エチルで抽出した。酢酸エチル相を飽和食塩水で3回洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、ろ過し、ろ液を乾燥するまで回転乾燥した。粗製品をシリカゲルカラムによって精製して分離し、S-(4-(2-(2-(1-(4-ブロモフェニル)-3-(4-フルオロフェニル)-1H-ピラゾール-4-イル)-4-オキサゾリン-3-イル)エチル)-2-ニトロフェニル)ジメチルアミンチオカルボン酸を得た(230 mg、0.35 mmol、収率:100%)。
1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 7.95 (s, 1H), 7.66-7.52 (m, 8H), 7.27 (d, J = 8.0 Hz, 1H), 7.15 (t, J = 8.4 Hz, 2H), 5.79 (s, 1H), 4.39-4.25 (m, 2H), 3.82- 3.68 (m, 1H), 3.13 (s, 3H), 3.02 (s, 3H), 3.00-2.95 (m, 1H), 2.86-2.81 (m, 2H);MS: 654.2, 656.2[M+H]+。
S-(4-(2-(2-(1-(4-ブロモフェニル)-3-(4-フルオロフェニル)-1H-ピラゾール-4-イル)-4-オキサゾリン-3-イル)エチル)-2-ニトロフェニル)ジメチルアミンチオカルボン酸(230 mg,0.35 mmol)を酢酸エチル(20 mL)に溶解させ、ゆっくり二塩化スズ(665 mg,3.5 mol)を入れ、室温で一晩撹拌した。酢酸エチル(50 mL)を入れて反応液を希釈し、飽和炭酸水素ナトリウムでpHを塩基性に調整した。反応混合物をろ過し、ろ液の酢酸エチル相を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、ろ過し、ろ液を回転蒸発で乾燥してS-(2-アミノ-4-(2-(2-(1-(4-ブロモフェニル)-3-(4-フルオロフェニル)-1H-ピラゾール-4-イル)-4-オキサゾリン-3-イル)エチル)フェニル)ジメチルアミンチオカルボン酸の粗製品(200 mg)を得、そのまま次の工程の反応に使用された。MS: 624.3, 626.2[M+H]+。
S-(2-アミノ-4-(2-(2-(1-(4-ブロモフェニル)-3-(4-フルオロフェニル)-1H-ピラゾール-4-イル)-4-オキサゾリン-3-イル)エチル)フェニル)ジメチルアミンチオカルボン酸の粗製品(200 mg)をメタノール(20 mL)に溶解させ、ゆっくり水酸化ナトリウム(2 N, 2 mL,4 mol)を入れた後、70℃に昇温させて一晩撹拌した。反応液を室温に下げた後、pHを7に調整し、メタノールを回転蒸発で除去し、酢酸エチルで抽出した。酢酸エチル相を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、ろ過し、ろ液を回転蒸発で乾燥して3-(3-アミノ-4-メルカプトフェニルエチル)-2-(1-(4-ブロモフェニル)-3-(4-フルオロフェニル)-1H-ピラゾール-4-イル)オキサゾリン-4-オンの粗製品(180 mg)を得、そのまま次の工程の反応に使用された。
3-(3-アミノ-4-メルカプトフェニルエチル)-2-(1-(4-ブロモフェニル)-3-(4-フルオロフェニル)-1H-ピラゾール-4-イル)オキサゾリン-4-オンの粗製品(180 mg)をテトラヒドロフラン(20 mL)に溶解させ、N,N'-カルボニルジイミダゾール(105 mg,0.648 mmol)を入れ、70℃に昇温させ、一晩反応させ、反応液を回転蒸発で乾燥し、HPLCによって精製して2-(1-(4-ブロモフェニル)-3-(4-フルオロフェニル)-1H-ピラゾール-4-イル)-3-(2-(2-オキソ-2,3-ジヒドロベンゾ[d]チアゾール-5-イル)エチル)オキサゾリン-4-オンを得た(14.5 mg,0.025 mmol)。
1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 11.71 (s, 1H), 8.73 (s, 1H), 7.90 (d, J = 9.2 Hz, 2H), 7.71 (d, J = 8.8 Hz, 2H), 7.66-7.62 (m, 2H), 7.34-7.27 (m, 3H), 6.82-6.81 (m, 2H), 6.02 (s, 1H), 4.31-4.25 (m, 2H), 3.84-3.66 (m, 1H), 3.00-2.96 (m, 1H), 2.80-2.67 (m, 2H);MS: 579.2, 581.0 [M+H]+。
2-(4-ニトロフェニル)エチルアミン(5.0 g,30 mmol)、ラネーニッケル(500 mg)をメタノール(50 mL)に入れ、1大気圧の水素ガス雰囲気において一晩撹拌した。反応混合物をろ過し、ラネーニッケルをメタノール(50mL×4)で洗浄し、ろ液を回転乾燥して4-(2-アミノエチル)アニリン(4.1 g,30 mmol)を得たが、収率は100%であった。
4-(2-アミノエチル)アニリン(4.1 g,30 mmol)をジクロロメタン(100 mL)に溶解させた後、0℃に降温させ、氷浴の条件において酢酸無水物(15.3 g, 150 mmol)を溶液に滴下した。氷浴を撤去し、室温で2時間反応させた。ジクロロメタンを回転蒸発で除去し、濃縮液を50 mLの水に入れ、30 min撹拌し、ろ過してN-(4-(2-アセチルアミノエチル)フェニル)アセトアミド化合物を得た(4.9 g,22.3 mmol,収率:74%)。MS:221.2[M+H]+。
N-(4-(2-アセチルアミノエチル)フェニル)アセトアミド(4.9 g,22.3 mmol)を濃硫酸(30 mL)に溶解させ、氷浴で0℃に降温させ、発煙硝酸(2.1 g,33.3 mmol)をゆっくり反応液に滴下し、氷浴を撤去し、室温で1時間反応させた。反応液をゆっくり瓶壁に沿って400 mLの氷水に入れ、15 min撹拌した後ろ過し、ケーキを50 mLの水で洗浄し、ケーキを乾燥してN-(4-アセチルアミノ-3-ニトロフェニルエチル)アセトアミドの粗製品(5.2 g)を得、そのまま次の工程の反応に使用された。
N-(4-アセチルアミノ-3-ニトロフェニルエチル)アセトアミドの粗製品(5.2 g)を塩酸(6M,60 mL)に入れた後、100℃に昇温させて一晩(16時間)反応させた。反応液を回転蒸発で乾燥し、飽和炭酸水素ナトリウムを入れ、酢酸エチルで抽出した。酢酸エチル相を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、ろ過し、ろ液を回転蒸発させて4-(2-アミノエチル)-2-ニトロアニリンの粗製品(1.5 g)を得、そのまま次の工程の反応に使用された。MS:182.0[M+H]+。
4-(2-アミノエチル)-2-ニトロアニリンの粗製品(1.5 g,約8.3 mmol)を水酸化ナトリウム(1 M,50 mL)に入れ、撹拌しながらBoc2O(2.2 g, 10.1 mmol)を入れ、室温で一晩撹拌した。反応液を希塩酸でpHを7〜8に調整し、酢酸エチルで抽出した。酢酸エチル相を合併し、無水Na2SO4で乾燥し、ろ過し、ろ液を回転蒸発させて粗製品を得た。シリカゲルカラムによって分離・精製し(石油エーテル:酢酸エチル=20:1〜5:1)、4-アミノ-3-ニトロフェニルエチルカルバミン酸-t-ブチル(1.8 g,6.4 mmol)を得た。MS:304.3[M+Na]+。
4-アミノ-3-ニトロフェニルエチルカルバミン酸-t-ブチル(1.8 g,6.4 mmol)をメタノール(100 mL)に溶解させ、Pd/C(0.36 g)を入れ、水素ガスを導入し、30℃で16時間撹拌し、ろ過して濃縮した後3,4-ジアミノフェニルエチルカルバミン酸-t-ブチルを得た(1.6 g、6.4mmol、収率:100%)。MS:274.3[M+Na]+。
3,4-ジアミノフェニルエチルカルバミン酸-t-ブチル(1.6 g,6.4 mmol)をアセトニトリル(30 mL)を入れ、撹拌しながらN,N'-カルボニルジイミダゾール(CDI) (1.2 g,7.4 mmol)を入れた。反応液を60℃に昇温させて3時間撹拌した。反応液を回転乾燥し、粗製品をシリカゲルカラムによって精製して(2-(2-オキソ-2,3-ジヒドロ-1H-ベンゾ[d]イミダゾール-5-イル)エチル)カルバミン酸-t-ブチルを得た(1.3 g、4.7 mmol、収率:73%)。
(2-(2-オキソ-2,3-ジヒドロ-1H-ベンゾ[d]イミダゾール-5-イル)エチル)カルバミン酸-t-ブチル(1.3 g、4.7 mmol)をメタノール(30 mL)に入れ、撹拌しながら室温で6 M塩酸のメタノール溶液(10 mL)を滴下した後、続いて30 min撹拌した。反応液を乾燥するまで濃縮して5-(2-アミノエチル)-1H-ベンゾ[d]イミダゾール-2(3H)-オン塩酸塩を得た(1.3 g)。MS:178.3 [M+H]+。
5-(2-アミノエチル)-1H-ベンゾ[d]イミダゾール-2(3H)-オン塩酸塩(1.3 g,4.7mmol)、ヒドロキシ酢酸メチル(8.5 g,13.8 mmol)およびトリエチルアミン(1.4 g,13.8 mmol)を20 mLのメタノールに溶解させ、加熱して2日還流させた。反応液を室温に冷却した後、回転蒸発で濃縮し、粗製品をシリカゲルカラムによって精製し(石油エーテル:酢酸エチル=1:2、その後ジクロロメタン:メタノール=3:1)、2-ヒドロキシ-N-(2-(2-オキソ-2,3-ジヒドロ-1H-ベンゾ[d]イミダゾール-5-イル)エチル)アセトアミドを得た(2.0 g)。
1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 10.54 (s, 2H), 10.50 (s, 1H), 7.72 (s, 1H), 6.83 (d, J = 7.6 Hz, 1H), 6.76 (d, J = 7.6 Hz, 1H), 3.77 (s, 2H), 3.28 (m, 2H), 2.70 (m, 2H);MS:236.2[M+H]+。
1-(チオフェン-2-イル)エタノン(2.0 g,15.87 mmol)、1-(4-ブロモフェニル)ヒドラジン塩酸塩(3.54 g,15.87 mmol)および酢酸カリウム(1.56 g,15.87mmol)をエタノール(32 mL)に入れ、80℃で一晩撹拌した。反応混合物を真空で乾燥するまで濃縮した後、水を入れ、酢酸エチル相を濃縮して粗製品を得、最後に混合溶媒(石油エーテル:酢酸エチル=50:1、50 mL)で洗浄して1-(4-ブロモフェニル)-2-(1-(チオフェン-2-イル)エチレン)ヒドラジンを得た(3.5 g、11.9 mmol、収率:75%)。
1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 7.64 (d, J = 6.8 Hz, 1H), 7.37-7.25 (m, 4H), 7.04 (d, J = 8.4 Hz, 2H), 2.22 (s, 3H);MS:295.2,297.1[M+H]+。
氷浴の条件において、塩化ホスホリル(3.78 g、24.6 mmol)をゆっくり無水DMF(3.3 mL)に滴下し、30 min撹拌した後、窒素ガスの保護下で1-(4-ブロモフェニル)-2-(1-(チオフェン-2-イル)エチレン)ヒドラジン(3.3 g,11.18 mmol)を少量の無水DMFに溶解させ、そしてゆっくり反応液に滴下し、室温で1時間撹拌し、70℃に昇温し、続いて5時間反応させ、反応液を氷水に注ぎ、酢酸エチルで抽出した。酢酸エチル相を飽和食塩水で3回洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、ろ過し、ろ液を乾燥するまで回転乾燥して1-(4-ブロモフェニル)-3-(チオフェン-2-イル)-1H-ピラゾール-4-カルバルデヒド(3.5 g、10.5 mmol、収率:94%)。
1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 10.04 (s, 1H), 9.38 (s, 1H), 8.43 (s, 1H), 7.96 (d, J = 8.4 Hz, 2H), 7.78 (d, J = 8.4 Hz, 2H), 7.72 (m, 2H);MS:335.1[M+H]+。
1-(4-ブロモフェニル)-3-(チオフェン-2-イル)-1H-ピラゾール-4-カルバルデヒド(500 mg、1.5 mmol)、2-ヒドロキシ-N-(2-(2-オキソ-2,3-ジヒドロ-1H-ベンゾ[d]イミダゾール-5-イル)エチル)アセトアミド(500 mg,1.5 mmol)、p-トルエンスルホン酸一水和物(366 mg,2.1 mmol)を100 mLのトルエンおよびN-メチルピロリドン(10 mL)に溶解させて160℃に加熱し、ディーンスターク装置で一晩水を分離させた。反応液を回転蒸発で濃縮した後、分取HPLCによって精製して2-(1-(4-ブロモフェニル)-3-(チオフェン-2-イル)-1H-ピラゾール-4-イル)-3-(2-(2-オキソ-2,3-ジヒドロ-1H-ベンゾ[d]イミダゾール-5-イル)エチル)オキサゾリジン-4-オン(3.6 mg)を得た。
1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 10.46 (m, 2H), 8.68 (s, 1H), 7.89 (d, J = 8.8 Hz, 2H), 7.72-7.65 (m, 4H), 7.42 (q, J = 2.0 Hz, 1H), 6.75 (d, J = 8.0 Hz, 1H), 6.64-6.61 (m, 2H), 4.33-4.21 (m, 2H), 3.69-3.67 (m, 1H), 2.96-2.93 (m, 1H), 2.71-2.59 (m, 2H);MS:550.1,552.0 [M+H]+。
1-(フラン-3-イル)エタノン(4.2 g,38.2 mmol)、1-(4-ブロモフェニル)ヒドラジン塩酸塩(8.5 g,38.2 mmol)および酢酸カリウム(3.7 g,38.2 mmol)をエタノール(50 mL)に入れ、80℃で一晩撹拌した。反応混合物を真空で乾燥するまで濃縮した後、水を入れ、酢酸エチル相を濃縮して粗製品を得、最後に混合溶媒(石油エーテル:酢酸エチル=50:1、50 mL)で洗浄して1-(4-ブロモフェニル)-2-(1-(フラン-3-イル)エチレン)ヒドラジンを得た(3.8 g、13.7 mmol、収率:36%)。MS:279.2,281.1[M+H]+。
氷浴の条件において、塩化ホスホリル(1.14 g、7.46 mmol)をゆっくり無水DMF(2 mL)に滴下し、30 min撹拌した後、窒素ガスの保護下で1-(4-ブロモフェニル)-2-(1-(フラン-3-イル)エチレン)ヒドラジン(1.0 g,3.39 mmol)を少量の無水DMFに溶解させ、そしてゆっくり反応液に滴下し、室温で1時間撹拌し、70℃に昇温し、続いて5時間反応させ、反応液を氷水に注ぎ、酢酸エチルで抽出した。酢酸エチル相を飽和食塩水で3回洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、ろ過し、ろ液を乾燥するまで回転乾燥した。粗製品を混合溶媒(酢酸エチル:石油エーテル=50:1、20 mL)で洗浄し、ろ過して1-(4-ブロモフェニル)-3-(フラン-3-イル)-1H-ピラゾール-4-カルバルデヒドを得た(1.0 g、10.5 mmol、収率:90%)。MS:317,319.1[M+H]+。
1-(4-ブロモフェニル)-3-(フラン-3-イル)-1H-ピラゾール-4-カルバルデヒド(500 mg、1.58 mmol)、2-ヒドロキシ-N-(2-(2-オキソ-2,3-ジヒドロ-1H-ベンゾ[d]イミダゾール-5-イル)エチル)アセトアミド(500 mg,1.5 mmol)、p-トルエンスルホン酸一水和物(366 mg,2.1 mmol)を100 mLのトルエンおよびN-メチルピロリドン(10 mL)に溶解させて160℃に加熱し、ディーンスターク装置で一晩水を分離させた。反応液を回転蒸発で濃縮した後、分取HPLCによって精製して2-(1-(4-ブロモフェニル)-3-(フラン-3-イル)-1H-ピラゾール-4-イル)-3-(2-(2-オキソ-2,3-ジヒドロ-1H-ベンゾ[d]イミダゾール-5-イル)エチル)オキサゾリジン-4-オン(7.2 mg、収率:1%)を得た。
1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 10.47 (s, 2H), 8.68 (s, 1H), 7.90 (s, 1H), 7.86 (d, J = 8.8 Hz, 2H), 7.79 (s, 1H), 7.71 (d, J = 8.8 Hz, 2H), 6.80 (s, 1H), 6.76 (d, J = 7.6 Hz, 1H), 6.64-6.62 (m, 2H), 6.17 (s, 1H), 4.33 (d, J = 13.6 Hz, 1H), 4.23 (d, J = 13.6 Hz, 1H), 3.68-3.65 (m, 1H), 2.96-2.93 (m, 1H), 2.71-2.60 (m, 2H);MS:534,536.2 [M+H]+。
(S)-2-(1-(4-ブロモフェニル)-3-(フラン-3-イル)-1H-ピラゾール-4-イル)-3-(2-(2-オキソ-2,3-ジヒドロ-1H-ベンゾ[d]イミダゾール-5-イル)エチル)オキサゾリジン-4-オン、白色固体、8.63 g、収率43.2%。tR 1.766 min、[α]D -43.94°(c 0.5007 g/100 mL、21.4℃)、純度:99.64%、ee: 100.0%。
(R)-2-(1-(4-ブロモフェニル)-3-(フラン-3-イル)-1H-ピラゾール-4-イル)-3-(2-(2-オキソ-2,3-ジヒドロ-1H-ベンゾ[d]イミダゾール-5-イル)エチル)オキサゾリジン-4-オン、白色固体、8.26 g、収率41.3%。tR 3.724 min、[α]D +47.00°(c 0.4979 g/100 mL、21.3℃)、純度:100.00%、ee: 99.03%。
1-(フラン-2-イル)エタノン(100 g,0.91 mol)および1-(4-ブロモフェニル)ヒドラジン塩酸塩(162 g,0.87 mol)をトルエン(1 L)に入れ、36%塩酸(60滴)を入れ、ディーンスターク装置を付けた。150℃に加熱し、撹拌して2時間反応させ、室温に冷却した。反応液にジクロロメタンの溶解産物を入れてろ過して赤黒色のろ液を得、ろ液を回転乾燥し、粗製品をシリカゲルカラムによって分離・精製し(石油エーテル:ジクロロメタン=1:1)、黄色固体を得た。石油エーテルを入れて20 min撹拌した後、ろ過して純粋な黄色固体の産物を得た(68.0 g、収率:27%)。
氷浴の条件において、無水DMF(60 mL)にゆっくりPOCl3(12.1 g,78.85 mmol)を入れ、15 min撹拌した後ゆっくり室温に昇温させ、続いて30 min撹拌し、(4-ブロモフェニル)-2-(1-(フラン-2-イル)エチレン)ヒドラジン(10.0 g,35.84 mmol)を反応液に入れ、室温で30 min撹拌し、ゆっくり70℃に昇温させ、続いて3時間撹拌した。反応液をゆっくり氷水に注いでクエンチングし、そして0℃で30 min撹拌し、ろ過した。得られた固体に少量のエタノールおよびジクロロメタンを入れて溶解させた後、回転乾燥した。粗製品をシリカゲルカラムによって分離・精製して黄色固体の産物を得た(10.5 g、収率:92%)。
窒素ガスの保護下において、2-ヒドロキシ-N-(3-ニトロ-4-t-ブチリルアミノフェニルエチル)アセトアミド(4.3 g,13.31 mmol)および1-(4-ブロモフェニル)-3-(フラン-2-イル)-1H-ピラゾール-4-カルバルデヒド(4.22 g,13.31 mmol)、TsOH(506 mg,2.66 mmol)をトルエン(100 mL)に溶解させ、ディーンスターク装置を付けた。ゆっくり150℃に昇温させて一晩還流させた。反応液に酢酸エチル(100 mL)を入れ、飽和炭酸水素ナトリウム(100 mL)および食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、ろ過し、ろ液を減圧で乾燥するまで濃縮し、粗製品をシリカゲルカラムによって分離・精製して(石油エーテル:酢酸エチル=5:1)黄色油状産物を得た(1.8 g、収率:22%)。
窒素ガスの保護下において、3-(3-ニトロ-4-t-ブチリルアミノフェニルエチル)-2-(3-(フラン-2-イル))-1-(4-ブロモフェニル)-1H-ピラゾール-4-イル)オキサゾリジン-4-オン(1.42 g,2.28 mmol)および1N NaOH(15 mL,14.27 mmol)をメタノール(50 mL)に溶解させた。ゆっくり70℃に昇温させて2時間還流させた。反応液に酢酸エチル(100 mL)を入れ、水(100 mL)および飽和食塩水で2回洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、ろ過し、ろ液を減圧で濃縮して回転乾燥し、シリカゲルを入れて試料を調製し、粗製品をシリカゲルカラムによって分離・精製して(石油エーテル:酢酸エチル=2:1)黄色油状産物を得た(720 mg、収率:60%)。
窒素ガスの保護下において、3-(3-ニトロ-4-アミノフェニルエチル)-2-(3-(フラン-2-イル))-1-(4-ブロモフェニル)-1H-ピラゾール-4-イル)オキサゾリジン-4-オン(500 mg,0.93 mmol)および還元鉄粉(260 mg,4.65 mmol)および塩化アンモニウム(497 mg,9.3 mmol)をエタノールおよび水(2:1、30 mL)に溶解させた。ゆっくり85℃に昇温させ、1.5時間還流させた。反応液にジクロロメタン(50 mL)を入れ、ろ過して鉄粉を除去した。回転蒸発で溶媒であるエタノールを除去した後、ジクロロメタン(50 mL)を入れ、水(50 mL)および飽和食塩水で1回洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、ろ過し、ろ液を乾燥するまで濃縮して粗製品(400 mg)を得、そのまま次の工程の反応に使用した。
窒素ガスの保護下において、3-(3,4-ジアミノフェニルエチル)-2-(3-(フラン-2-イル))-1-(4-ブロモフェニル)-1H-ピラゾール-4-イル)オキサゾリジン-4-オン(400 mg,0.8 mmol)およびCDI(400 mg,2.5 mmol)を無水DMF(6 mL)に溶解させ、80℃で一晩撹拌した。反応液を酢酸エチル(2×60 mL)で抽出し、有機相を水(100 mL)および飽和食塩水(150 mL)で2回洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、ろ過し、ろ液を減圧で乾燥するまで濃縮した。シリカゲルを入れて試料を調製し、粗製品をシリカゲルカラムによって分離・精製して(石油エーテル:酢酸エチル=2:1)浅黄色固体の産物を得た(198 mg、収率:48%)。
1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 10.47 (s, 2H), 8.75 (s, 1H), 7.87 (d, J = 8.8 Hz, 2H), 7.78 (s, 1H), 7.73 (d, J = 8.8 Hz, 2H), 6.80-6.76 (m, 2H), 6.65-6.63 (m, 3H), 6.31 (s, 1H), 4.34 (d, J = 13.2 Hz, 1H), 4.23 (d, J = 13.2 Hz, 1H), 3.76-3.64 (m, 1H), 2.98-2.94 (m, 1H), 2.76-2.72 (m, 1H), 2.64-2.61 (m, 1H);MS: 534[M+1]+。
2-メチル-2-チオプソイド尿素硫酸塩(1.6 g, 5.75 mmol)を15 mLの水に懸濁させ、0℃に冷却した。クロロギ酸メチル(2.5 g, 26.45 mmol)を入れ、そして0℃で5 min撹拌した。25%のNaOH水溶液で反応液のpHを9程度に維持し、そして5時間撹拌し、大量の白色固体が析出した。ろ過し、ケーキを水で洗浄し、2-メチル-N,N'-ジメトキシカルボニルチオプソイド尿素を得た(1.1 g、収率:93%)。
丸底フラスコに2-メチル-N,N'-ジメトキシカルボニルチオプソイド尿素(42 mg、0.21 mmol)および2-(1-(4-ブロモフェニル)-3-(4-フルオロフェニル)-1H-ピラゾール-4-イル)-3-(3,4-ジアミノフェニルエチル)オキサゾリン-4-オン(100 mg,0.19 mmol)を入れ、HOAc(10 mL)を入れて窒素ガスで置換した。反応液を80℃に加熱し、そして1時間撹拌した。溶媒を回転蒸発で除去した後、粗製品をメタノールで洗浄して白色固体の産物を得た(65 mg、収率:56%)。
1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 11.48 (br s, 2H), 8.64 (s, 1H), 7.86 (d, J = 8.8 Hz, 2H), 7.70 (d, J = 8.8 Hz, 2H), 7.61-7.58 (m, 2H), 7.27-7.20 (m, 3H), 7.09 (s, 1H), 6.77 (d, J = 8.4 Hz,1H), 5.99 (s, 1H), 4.29-4.21 (m, 2H), 3.74-3.70 (m, 4H), 2.98-2.93 (m, 1H), 2.78-2.68 (m,2H);MS:619[M+H]+。
化合物の希釈:体外抗HBV活性実験で使用されたすべての化合物の開始濃度はいずれも1 μMで、3倍希釈で8つの濃度にした。細胞毒性実験で使用されたすべての化合物の開始濃度はいずれも100 μMで、3倍希釈で8つの濃度にした。DMSOで化合物の母液を希釈した。対照化合物はラミブジン、その体外抗HBV活性実験における開始濃度はいずれも100 μMとし、細胞毒性実験における開始濃度はいずれも100 μMで、3倍希釈で8つの濃度にした。
体外抗HBV活性実験:HepG2.2.15細胞(4×104細胞/ウェル)を96ウェルプレートに接種し、37℃、5% CO2で一晩培養した。2日目に、異なる濃度の化合物を含む新鮮な培養液を培養ウェルに入れた。5日目に、培養ウェルにおける元の培養液を吸い捨て、異なる濃度の化合物を含む新鮮な培養液を入れた。8日目に、培養ウェルにおける上清を収集し、上清におけるHBV DNAの抽出に使用した。qPCR実験によってHepG2.2.15上清におけるHBV DNA含有量を検出した。
データの分析および抑制百分率の計算:以下のような公式で抑制百分率を計算した。
抑制%=[(DMSO対照のHBV量-サンプルのHBV量)/DMSO対照のHBV量]×100%
上記実験方法によって、本発明の一部の化合物の構造および対応する抗HBV活性を下記表に示した。
一過性形質移入細胞モデルによって化合物の体外の異なる遺伝子型のHBV菌株に対する抵抗活性を測定した。異なるHBV遺伝子型の菌株を形質移入されたHepG2細胞(4×104細胞/ウェル)を96ウェルプレートに接種し、37℃、5% CO2で一晩培養した。2日目に、異なる濃度の化合物を含む新鮮な培養液を培養ウェルに入れた。5日目に、培養ウェルにおける元の培養液を吸い捨て、異なる濃度の化合物を含む新鮮な培養液を入れた。8日目に、培養ウェルにおける上清を収集し、上清におけるHBV DNAの抽出に使用した。qPCR実験によってHepG2上清におけるHBV DNA含有量を検出した。実験結果は下記表の通りである(EC50 nM)。
一過性形質移入細胞モデルによって化合物の体外抗ヌクレオシド系薬物耐性HBV菌株活性を測定した。抗ヌクレオシド系薬物耐性HBV菌株を形質移入されたHepG2細胞(4×104細胞/ウェル)を96ウェルプレートに接種し、37℃、5% CO2で一晩培養した。2日目に、異なる濃度の化合物を含む新鮮な培養液を培養ウェルに入れた。5日目に、培養ウェルにおける元の培養液を吸い捨て、異なる濃度の化合物を含む新鮮な培養液を入れた。8日目に、培養ウェルにおける上清を収集し、上清におけるHBV DNAの抽出に使用した。qPCR実験によってHepG2上清におけるHBV DNA含有量を検出した。実験結果は下記表の通りである(EC50 nM)。
本願における実施例3の化合物(ラセミ体)のラットにおける薬物動態学について測定した。
単回の静脈(IV)および経口(PO)でSprague Dawleyラットに被験化合物を投与し、異なる時点で血液サンプルを採取し、LC/MS/MSによって被験物を投与されたラットの血漿における被験物の濃度を測定して関連パラメーターを計算した。
動物採血時点は、投与前、投与後5 min、15 min、30 min、1 h、2 h、4 h、6 h、8 hおよび24 hであった。各動物は毎回頚静脈穿刺またはほかの適切な静脈によって約0.3 mLの血液を採取し、ヘパリンナトリウムで凝固を防止した。血液サンプルを採取した後、氷の上に置き、遠心で血漿を分離し(遠心条件:8000回/分間、6 min、4℃)、血漿サンプルを分析前に保存する場合-70℃の冷蔵庫に保存した。
50 μLのサンプルを1.5 mL遠心管に取り、250 μLの内部標準物質溶液を入れ、60秒ボルテックスした後5 min 遠心し(14000回/分)、200 μLの上清液を96ウェル仕込みプレートに取り、サンプルを仕込んで分析した。
質量分析装置:API 4000、米国アプライドバイオシステムズ社、エレクトロスプレーイオン源(ESI)、四重極質量分析装置。
質量分析条件:イオン源:エレクトロスプレーイオン源(ESI)、補助ガス(Gas1):60 psi、補助ガス(Gas2):60 psi、カーテンガス(CUR):14 psi、衝突ガス(CAD):6、イオン源電圧(IS):5500V、イオン源温度(TEM):550oC
液体クロマトグラフィー条件:クロマトグラフィーカラム:Thermo AQUASIL C18 (50x2.1mm)、移動相:A:0.1%ギ酸水溶液、B:0.1%ギ酸のメタノール溶液(A:B = 80%:20%〜10%:90%)、流速:500 μL/min、仕込み量:1 μL。
結果は以下の通りであった。
単回の皮下投与でBALB/cマウスに被験化合物を投与し、異なる時点で血液サンプルを採取し、LC/MS/MSによって被験物を投与されたラットの血漿における被験物の濃度を測定して関連パラメーターを計算した。
動物採血時点は、投与前、投与後5 min、15 min、30 min、1 h、2 h、4 h、8 hおよび24 hであった。
質量分析装置:Triple Quad 5500。質量分析条件:SRM検出
液体クロマトグラフィー条件:クロマトグラフィーカラム:XSELECT CSHTM XP C18 (2.1×50 mm, 2.5 μm)、移動相:移動相A:0.025% FAおよび1 mM NH4OAcの水/CAN溶液(v:v, 95:5)、移動相B:0.025% FAおよび1 mM NH4OAcのACN/水溶液(v:v, 95:5) (A:B = 65%:35%〜10%:90%)、流速:0.6 mL/min、カラム温度:50℃。
結果は以下の通りであった。
測定方法および条件:
HBV DNAの尾静脈高圧注射および投与方法:
マウスの尾静脈へのHBVプラスミドDNA溶液の高圧注射:プラスミドDNAは注射前に予め生理食塩水に溶解させた(10 μg /1.4 ml、10 μg /1.5 ml)。使用まで4℃で保存された。5秒以内で尾静脈からマウス体重の8%のプラスミドDNA溶液を注射した。注射体積が1.4 ml以下の場合10 μg /1.4 mlのプラスミド溶液を、注射体積が1.5 ml以上の場合10 μg /1.5 mlのプラスミド溶液を使用した。
1〜7日目は、マウスの腹腔に被験化合物または溶媒を連続7日注射した。1、3、5目に顎下静脈から採血し、ヘパリンナトリウムで凝固を防止し、7,000 × g、4℃で10 min遠心することによって血漿を調製した。血漿を二つに分け、一つは生物部体外抗感染組に送ってHBV DNA検出を行い、もう一つは予備であった。
7日目に、すべてのマウスに対してCO2安楽死を実行した後、心臓から採血して血漿を調製し、肝臓組織を収集した。肝臓組織を三つに分け、そのうちの二つの左葉は収集後すぐ液体窒素で冷凍し、薬明康徳の生物部体外抗感染組に送ってHBV DNA測定を行うまで-80度で保存した。残りの肝臓組織はドライアイスで冷凍し、-80度で保存して予備とした。
定量PCRによってマウス血漿におけるHBV DNAの含有量を検出した。
QIAamp 96 DNA Blood Kitの説明書を参照し、マウス血漿におけるDNAを抽出した。
定量PCRによるHBV DNAの含有量の検出:注射されたHBVプラスミドDNAによる干渉を排除するため、同時に2組のプラマーおよびプローブで測定を行った。1組のプラマーおよびプローブはHBV DNA配列を認識し(HBVプライマー)、同時にHBVプラスミドDNAおよび複製後のHBV DNAを検出することができる。もう1組のプラマーおよびプローブはpAAV2ベクター配列を認識し(pAAV2プライマー)、HBVプラスミドDNAだけを検出することができる。
結果は以下の通りであった。
被験化合物(実施例3の化合物、R異性体)の投与量は25 mpkであった。マウス血漿におけるHBV DNA含有量は1、3日目でいずれも顕著に低下し、それぞれ0.55 logおよび1.84 log低下し、統計学的に有意差が示された。
Claims (14)
- 式I
R1、R2およびR3は、それぞれ独立に水素、ハロゲン、任意に置換されてもよいアルキル基、アミノ基またはヒドロキシ基から選ばれる、
R4およびR5がこれらに連結する炭素原子とともに任意に置換されてもよい、少なくとも1個の窒素原子を含有する5員の複素環基またはヘテロアリール基を形成し、ここで、前記複素環基における-CH2-は任意に-C(=O)-、-C(=S)-または-C(=NH)-に置き換えられてもよい、
R6は重水素、ハロゲン、アミノ基またはヒドロキシ基から選ばれる、
nは0、1または2である、
Qは任意に1個または複数のハロゲンで置換されてもよいアリール基またはヘテロアリール基である、
で表される化合物またはその薬学的に許容される塩、あるいはそのエナンチオマーまたは互変異性体。 - キラル炭素はR配置で、構造は式I-R
- R1、R2およびR3はそれぞれ独立に水素またはハロゲンで、
R4およびR5がこれらに連結する炭素原子とともに任意に置換されてもよい、少なくとも1個の窒素原子を含有する5員の複素環基またはヘテロアリール基を形成し、ここで、前記複素環基における-CH2-は任意に-C(=O)-、-C(=S)-または-C(=NH)-に置き換えられてもよく、
R6は重水素またはハロゲンで、
Qは任意に1個または複数のハロゲンで置換されてもよいアリール基またはヘテロアリール基で、前記アリール基はフェニル基で、前記ヘテロアリール基はフリル基、ピロリル基またはチエニル基から選ばれる、
請求項1または2に記載の化合物またはその薬学的に許容される塩、あるいはそのエナンチオマーまたは互変異性体。 - R1、R2およびR3は、それぞれ独立に水素、ハロゲン、任意に置換されてもよいアルキル基、アミノ基またはヒドロキシ基から選ばれる、
R4およびR5がこれらに連結する炭素原子とともに、少なくとも1個の窒素原子を含有する無置換の5員の複素環基またはヘテロアリール基を形成し、ここで、前記複素環基における-CH2-は任意に-C(=O)-、-C(=S)-または-C(=NH)-に置き換えられてもよい、
R6は重水素、ハロゲン、アミノ基またはヒドロキシ基から選ばれる、
nは0、1または2である、
Qは任意に1個または複数のハロゲンで置換されてもよいアリール基またはヘテロアリール基である、
請求項1または2に記載の化合物またはその薬学的に許容される塩、あるいはそのエナンチオマーまたは互変異性体。 - R1、R2およびR3は、それぞれ独立に水素、ハロゲン、任意に置換されてもよいアルキル基、アミノ基またはヒドロキシ基から選ばれる、
R4およびR5がこれらに連結する炭素原子とともに、少なくとも1個の窒素原子を含有する無置換の5員の複素環基を形成し、ここで、前記複素環基における-CH2-は任意に-C(=O)-、-C(=S)-または-C(=NH)-に置き換えられてもよい、
R6は重水素、ハロゲン、アミノ基またはヒドロキシ基から選ばれる、
nは0、1または2である、
Qは任意に1個または複数のハロゲンで置換されてもよいアリール基またはヘテロアリール基である、
請求項1または2に記載の化合物またはその薬学的に許容される塩、あるいはそのエナンチオマーまたは互変異性体。 - Qはp-フルオロフェニル基あるいはチエニル基またはフリル基である、請求項1〜5のいずれか一項に記載の化合物またはその薬学的に許容される塩、あるいはそのエナンチオマーまたは互変異性体。
- 式Iおよび式I-Rにおける構造:
が、
から選ばれる、請求項1〜6のいずれか一項に記載の化合物またはその薬学的に許容される塩、あるいはそのエナンチオマーまたは互変異性体。 - 式Iおよび式I-Rにおける構造:
が、
から選ばれる、請求項1〜7のいずれか一項に記載の化合物またはその薬学的に許容される塩、あるいはそのエナンチオマーまたは互変異性体。 - 式Iおよび式I-Rにおける構造:
が、
から選ばれる、請求項1〜8のいずれか一項に記載の化合物またはその薬学的に許容される塩、あるいはそのエナンチオマーまたは互変異性体。 - 式Iおよび式I-Rにおける構造:
が、
から選ばれる、請求項1〜9のいずれか一項に記載の化合物またはその薬学的に許容される塩、あるいはそのエナンチオマーまたは互変異性体。 -
から選ばれる、請求項1〜10のいずれか一項に記載の化合物またはその薬学的に許容される塩、あるいはそのエナンチオマーまたは互変異性体。 - 請求項1〜11のいずれか一項に記載の化合物またはその薬学的に許容される塩、あるいはそのエナンチオマーまたは互変異性体と、その薬学的に許容される担体とを含む薬物組成物。
- B型肝炎ウイルスを抑制する薬物の製造における請求項1〜11のいずれか一項に記載の化合物またはその薬学的に許容される塩もしくはそのエナンチオマーまたは互変異性体あるいは請求項12に記載の薬物組成物の使用。
- 前記薬物は哺乳動物のB型肝炎ウイルス感染の治療に使用される請求項13に記載の使用。
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