JP6579965B2 - 圧力センサ - Google Patents

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Description

本発明は、圧力センサに関し、例えばサニタリー用圧力センサに関する。
一般に、流体の圧力を検出する圧力センサが衛生的な配慮が必要な食品や医薬品等の製造現場等で用いられるサニタリー用圧力センサとして認められるためには、耐食性、清浄性、信頼性、および汎用性等に関する厳しい要件を満足しなければならない。
例えば、耐食性として、サニタリー用圧力センサは、圧力の測定対象の流体(例えば液体)が接触する接液部分にステンレス鋼(SUS)、セラミックス、およびチタン等の耐食性の高い材料を用いなければならない。また、清浄性として、サニタリー用圧力センサは、洗浄しやすいフラッシュダイアフラム構造を有し、且つ蒸気洗浄に対する高い耐熱衝撃性を有していなければならない。また、信頼性として、サニタリー用圧力センサは、封入剤を使用しない構造(オイルフリー構造)、およびダイアフラムが破れ難い構造(バリア高剛性)を有していなければならない。
このように、サニタリー用圧力センサは、使用する材料や構造が他の圧力センサに比べて制限されるため、高感度化が容易ではない。例えば、ダイアフラムが破れ難い構造を実現するためには、ダイアフラムの膜厚を大きくする(ダイアフラムの厚みに対する径のアスペクト比を小さくする)必要があるが、一般に、ダイアフラムの膜厚を大きくするとダイアフラムの変形量が微小となり、センサ感度が低下するという問題がある。そのため、サニタリー用圧力センサでは、ダイアフラムの微小な変形を精度良く検出する技術が求められている。
例えば、特許文献1,2には、拡散抵抗から成るひずみゲージが形成されたSi等の半導体チップ(ビーム部材)に、ダイアフラムの中心部分の変位のみを伝達し、上記半導体チップの歪に基づくピエゾ抵抗効果による拡散抵抗の抵抗値の変化を検出することでセンサの高感度化を狙った荷重変換型の圧力センサが開示されている。
具体的に、特許文献1、2に開示された従来の荷重変換型の圧力センサでは、平面視長方形状の半導体チップの中心部分をダイアフラムの中心部分において支持するとともに、上記半導体チップの両端を実質的に変動しない位置に固定している。例えば、特許文献1では、短冊状の半導体チップの中心をピボットと呼ばれる棒状部材によってダイアフラムの中心において支持するとともに、半導体チップの長手方向の両端を、絶縁架台を介してダイアフラムの外周縁に形成された厚肉部分に固定している。また、特許文献2では、矩形状の半導体チップの中心をダイアフラムの中心に固定するとともに、半導体チップの長手方向の両端を変動しない台座上に固定している。
特開2004−45140号公報 特開昭63−217671号公報
上述したように、サニタリー用圧力センサは、ダイアフラムの変化を半導体チップに伝達することで圧力を検知している。しかしながら、サニタリー用圧力センサにおいて、ダイアフラムの変化は、ダイアフラムの受圧面に測定対象の流体からの圧力が加わった場合のみならず、温度が変化した場合においても発生する。
例えば、特許文献1に示されるような、ひずみゲージを構成する抵抗が形成されたSiから成る半導体チップと、ステンレス鋼(SUS)から成るダイアフラムと、半導体チップの抵抗が形成される主面がダイアフラムと平行となるようにダイアフラム上で半導体チップを支持する棒状の支持部材とが、SUSから成るハウジングに収容された圧力センサの場合、ダイアフラムは、温度が上昇すると、ハウジングの熱膨張により平面方向に引っ張られて変形する。これに対し、Siから成る半導体チップは、SUSから成るダイアフラムおよびハウジングよりも熱膨張率が小さいため、ダイアフラムに比べて温度変化による変形は少ない。その結果、温度変化に伴うダイアフラムと半導体チップとの変位差に応じた応力が半導体チップに発生し、ひずみゲージを構成する抵抗が変化してセンサ出力が変化してしまう。
このように、半導体チップと熱膨張率の異なる材料から成るハウジングによってダイアフラムを固定し、ひずみゲージが形成される半導体チップの主面がダイアフラムと平行となるように半導体チップをダイアフラム上で支持する構造の圧力センサでは、ダイアフラムの受圧面に測定対象の流体からの圧力が加わっていない場合であっても、温度変化によってひずみゲージを構成する抵抗が変化し、センサ出力に誤差が生じる。
本発明は、上記の問題に鑑みてなされたものであり、本発明の目的は、圧力センサにおいて、温度変化に伴うセンサ出力の誤差を低減することにある。
本発明に係る圧力センサ(100)は、測定対象の流体の圧力を受ける第1主面(3A)と、第1主面の反対側の第2主面(3B)とを有するダイアフラム(3)と、ひずみゲージを構成する複数の抵抗(R1〜R4)から成るブリッジ回路(11)が形成された平面視矩形状の半導体チップ(1)と、平面視で第2主面におけるダイアフラムの中心(30)に垂設され、半導体チップを支持する棒状の第1支持部材(2a)と、第2主面に加わる圧力よりも大きな圧力が第1主面に加わったときにダイアフラムが変形する第2主面の領域に第1支持部材と離間して垂設され、半導体チップを支持する少なくとも2つの棒状の第2支持部材(2b,2c)とを有し、半導体チップは、第1支持部材および第2支持部材の夫々の側面に接合され、ブリッジ回路において互いに直接接続されない2組の抵抗のうち、一方の組の抵抗(R1,R3)は、第2主面に加わる圧力よりも大きな圧力が第1主面に加わったときに半導体チップにおいて引張応力が発生する第1領域(201)に形成され、他方の組の抵抗(R2,R4)は、第2主面に加わる圧力よりも大きな圧力が第1主面に加わったときに半導体チップにおいて圧縮応力が発生する第2領域(202)に形成されていることを特徴とする。
上記圧力センサにおいて、上記一方の組の抵抗(R1,R3)は、上記第1領域において平面視で半導体チップの中心(10)を通り第2主面と垂直な直線(10Z)に対して線対称に夫々形成され、上記他方の組の抵抗(R2,R4)は、上記第2領域において平面視で上記直線に対して線対称に形成されていてもよい。
上記圧力センサにおいて、上記抵抗は、平面視で上記直線(10Z)と垂直な方向に夫々延在していてもよい。
上記圧力センサにおいて、上記抵抗は、平面視で上記直線(10Z)と平行な方向に夫々延在していてもよい。
なお、上記説明では、一例として、発明の構成要素に対応する図面上の参照符号を括弧を付して記載している。
以上説明したことにより、圧力センサにおいて、温度変化に伴うセンサ出力の誤差を低減することが可能となる。
図1は、本発明の一実施の形態に係る圧力センサの構成を示す斜視図である。 図2は、本発明の一実施の形態に係る圧力センサの構成を示す平面図である。 図3は、本発明の一実施の形態に係る圧力センサの構成を示す断面図である。 図4は、流体からの圧力によってダイアフラムが変形したときの支持部材の変位を模式的に示した図である。 図5は、流体からの圧力によってダイアフラムが変形したときの半導体チップ1に発生するX軸方向の応力の分布のシミュレーション結果を示す図である。 図6は、流体からの圧力によってダイアフラムが変形したときの半導体チップ1に発生するZ軸方向の応力の分布のシミュレーション結果を示す図である。 図7は、温度の変化によってダイアフラムが変形したときの支持部材の変位を模式的に示した図である。 図8は、温度変化によってダイアフラムが変形したときの半導体チップに発生するX軸方向の応力の分布のシミュレーション結果を示す図である。 図9は、温度変化によってダイアフラムが変形したときの半導体チップに発生するZ軸方向の応力の分布のシミュレーション結果を示す図である。 図10は、ブリッジ回路の構成を示す図である。 図11は、ブリッジ回路を構成する抵抗R1〜R4の半導体チップ上の配置例を示す図である。 図12は、ブリッジ回路を構成する抵抗R1〜R4の半導体チップ上の別の配置例を示す図である。
以下、本発明の実施の形態について図を参照して説明する。なお、以下の説明において、各実施の形態において共通する構成要素には同一の参照符号を付し、繰り返しの説明を省略する。
〈圧力センサ100の構成〉
図1〜3は、本発明の一実施の形態に係る圧力センサの構成を示す図である。
図1には、実施の形態に係る圧力センサ100の斜視図が示され、図2には、図1のZ方向から見たときの圧力センサ100の平面構造が示され、図3には、図2のA−A断面における圧力センサ100の断面構造が示されている。なお、図1では、圧力センサ100の180度の断面構造が示されている。
図1〜3に示される圧力センサ100は、測定対象の流体の圧力によってダイアフラムが撓んだときのダイアフラムの変位を、ひずみゲージが形成された半導体チップに伝達することにより、上記流体の圧力を検知する装置である。
具体的に、圧力センサ100は、半導体チップ1、支持部材2a,2b,2c、ダイアフラム3、およびハウジング4から構成されている。なお、図1〜3には、圧力センサ100におけるダイアフラム3の撓みを半導体チップ1に伝達する機構が図示されており、半導体チップ1から出力される信号を処理する回路等のその他の機能部については図示を省略している。また、圧力センサ100は、検知した圧力の値等の各種情報をユーザに提示するための表示部(例えば液晶ディスプレイ)等を更に有していてもよい。
半導体チップ1、ダイアフラム3、および支持部材2a,2b,2cは、耐食性の高い金属材料から成るハウジング4に収容されている。ハウジング4は、図1〜3に示されるように、筒状に形成され、一方の端部4Aが測定対象の流体が流れる配管と接続するための継手形状を有している。ハウジング4の内部は、例えば空気で満たされており、内壁4B側の圧力は例えば大気圧である。
ダイアフラム3は、測定対象の流体の圧力を受けるとともに、半導体チップ1および支持部材2a,2b,2cを支持する膜である。ダイアフラム3は、例えば、ステンレス鋼(SUS)、セラミックス、およびチタン等の耐食性の高い材料によって構成され、例えば平面視円形状に形成されている。本実施の形態では、一例として、ダイアフラム3およびハウジング4がSUSから構成されているものとして説明する。
ダイアフラム3は、ハウジング4の端部4A側に固定され、ハウジング4の端部4Aの開口部分を塞いでいる。例えば、ダイアフラム3は、その外周縁がハウジング4の端部4A側の内壁4Bと隙間なく接合されている。
ダイアフラム3は、測定対象の流体と接する受圧面(接液面)3Aと、受圧面3Aの反対側の面であって半導体チップ1および支持部2を支持する支持面3Bとを有している。ダイアフラム3は、測定対象の流体から支持面3Bに加わる圧力(例えば大気圧)よりも大きな圧力が受圧面3Aに加わることにより、撓む。
半導体チップ1は、平面視矩形状(例えば長方形状)に形成され、Si等の半導体基板から構成されている。半導体チップ1は、半導体チップ1の応力によって発生するひずみを抵抗値の変化として検知するひずみゲージが形成された主面1Aと、主面1Aの反対側の面であって、支持部材2が接合される裏面1Bとを有している。上記ひずみゲージの詳細については後述する。
なお、図2では、半導体チップ1の裏面1Bにおける支持部材2a,2b,2cとの接合部分が、半導体チップ1の他の部分に比べてY方向に厚肉状に形成されている場合を例示しているが、上記接合部分は上記他の部分と同じ厚さであってもよい。
支持部材2a,2b,2c(総称する場合には、単に「支持部材2」と表記することがある。)は、支持面3Bにおいてダイアフラム3の径上に例えば等間隔に並んで配置され、ダイアフラム3上で半導体チップ1を支持する柱として機能する構造体である。
支持部材2は、棒状(例えば角柱状)に形成されている。より好ましくは、図1〜3に示されるように四角柱状に形成されている。また、支持部材2は、電気的な絶縁性を有する材料によって構成されている。より好ましくは、支持部材2は、電気的な絶縁性を有し、且つ熱伝導率のより小さい材料によって構成されている。支持部材2の材料としては、ガラス(例えばホウケイ酸ガラス(パイレックス、登録商標))を例示することができる。
支持部材2aは、平面視で支持面3Bにおけるダイアフラム3の中心30に垂設され、半導体チップ1を支持する。具体的に、支持部材2aは、図1〜3に示されるように、一端において平面視で支持面3Bにおけるダイアフラム3の中心30に接合され、他端側の側面(Y軸と垂直な面)において半導体チップ1の裏面1Bの中心部分に接合されている。
なお、支持部材2aは、ダイアフラム3の支持面3Bにおいて支持部材2aの底面の中心とダイアフラム3の中心30とが一致して固定されていることが望ましいが、支持部材2aの底面の中心がダイアフラム3の中心30から多少ずれていてもよい。具体的には、ダイアフラム3の半径を“r”としたとき、例えば中心30を中心とした半径“r+10%”の円の内側の範囲内に支持部材2aの底面の中心が配置されていればよい。
支持部材2b,2cは、支持面3Bに加わる圧力よりも大きな圧力が受圧面3Aに加わったときにダイアフラム3が変形する支持面3Bの領域に支持部材2aと離間して夫々垂設され、半導体チップ1を夫々支持する。具体的には、支持部材2bおよび支持部材2cは、支持部材2aを挟んで点対称の位置に夫々配置されている。
より具体的には、図1〜3に示されるように、支持部材2aは、一端において平面視で支持面3Bにおけるダイアフラム3の中心30から離れた位置に接合され、他端側の側面(Y軸と垂直な面)において半導体チップ1の裏面1Bの一方の短辺側の端部に接合されている。
また、支持部材2cは、図1〜3に示されるように、一端において平面視で支持面3Bにおけるダイアフラム3の中心30に対して支持部材2bと点対称の位置に接合され、他端側の側面(Y軸と垂直な面)において半導体チップ1の裏面1Bの他方の短辺側の端部に接合されている。
支持部材2a,2b,2cは、例えば、夫々の高さ(Z軸方向の長さ)が等しく形成されており、半導体チップ1の主面1Aと支持面3Bとが平行となるように支持面3Bにおいて半導体チップ1を支持している。
〈圧力センサ100の動作原理〉
次に、圧力センサ100の動作原理について説明する。
先ず、流体からダイアフラム3の受圧面に圧力が加わったときの支持部材の変位について説明する。
図4は、流体からの圧力によってダイアフラムが変形したときの支持部材の変位を模式的に示した図である。同図には、圧力センサ100において、ダイアフラム3の受圧面3Aと支持面3Bとに等しい圧力(大気圧)が加わっている状態(図4の上側の図)と、ダイアフラム3の受圧面3Aに支持面3Bに加わる圧力(大気圧)よりも大きな圧力が加わった状態(図4の下側の図)とが示されている。
同図に示すように、圧力センサ100において、ダイアフラム3の受圧面3Aに大気圧よりも大きな圧力が加わると、ダイアフラム3が撓む。このとき、支持部材2aは、ダイアフラム3の中心30に固定されていることから、Z軸方向に大きく変位し、X軸方向およびY軸方向にはほとんど変位しない。
これに対し、支持部材2b,2cは、ダイアフラム3の中心30から離れた位置において支持面3Bと略垂直に固定されていることから、Z軸に対して傾く。すなわち、支持部材2b,2cは、Z軸方向の変位のみならず、X軸方向にも変位が生じる。より具体的には、支持部材2b,2cは、ダイアフラム3の中心30(支持部材2a)から離れる方向(ハウジング4の内壁4Bに近づく方向)に夫々に傾く。
図5,6は、流体からの圧力によってダイアフラムが変形したときの半導体チップ1に発生する応力の分布のシミュレーション結果を示す図である。
図5には、図4の下側の図ようにダイアフラム3の受圧面3Aに大気圧よりも大きな圧力が加わったときの半導体チップ1におけるX軸方向(半導体チップ1の辺1a,1bに平行な方向)の応力分布が示され、図6には、そのときの半導体チップ1におけるZ軸方向(半導体チップ1の辺1c,1dに平行な方向)の応力分布が示されている。なお、図5,6に示す応力分布は、同一のレンジで表示されている。
また、図5,6において、半導体チップ1の中心10を通り、ダイアフラム3の支持面3Bと垂直な(短辺1c,1dと平行な)線を中心線10Zと表記し、半導体チップ1の中心10を通り、ダイアフラム3の支持面3Bと平行な(長辺1a,1bと平行な)線を中心線10Xと表記している。
図5に示すように、流体からの圧力によってダイアフラム3が撓んだ場合、平面視で中心線10Xを境にして、半導体チップ1の長辺1a側の領域201では、X軸方向に引張応力が発生し、半導体チップ1の長辺1b側の領域202では、X軸方向に圧縮応力が発生する。また、平面視で中心線10Zに対して線対称の位置にある2点のX軸方向の応力の大きさは略等しい。一方、図6に示すように、半導体チップ1のZ軸方向に発生する応力は、半導体チップ1上の位置によらず略均一となる。
次に、温度が変化したときの支持部材の変位について説明する。
図7は、温度変化によってダイアフラムが変形したときの支持部材の変位を模式的に示した図である。同図には、圧力センサ100において、ダイアフラム3の受圧面3Aと支持面3Bとに等しい圧力(大気圧)が加わっている状態(図7の上側の図)と、ダイアフラム3に加わる圧力は変わらずに温度が上昇した状態(図7の下側の図)とが示されている。
同図に示すように、圧力センサ100において、ダイアフラム3の支持面3Bと受圧面3Aに加わる圧力が夫々等しい状態において温度が上昇すると、例えばハウジング4およびダイアフラム3がSUSから構成されている場合、ハウジング4およびダイアフラム3は熱膨張によりX,Y,Z軸方向に伸びる。例えば、X軸方向に着目した場合、ハウジング4の内径が拡がり、それに伴いハウジング4に固定されているダイアフラム3の径も伸びる。これにより、支持部材2b,2cが支持部材2aからX軸方向に離れ、ダイアフラム3上に固定されている支持部材2aと支持部材2bとの間隔(支持部材2aと支持部材2bと間のX軸方向の距離)、および支持部材2aと支持部材2cとの間隔(支持部材2aと支持部材2cと間のX軸方向の距離)が拡がる。
一方、Siから構成されている半導体チップ1は、SUSから構成されたハウジング4およびダイアフラム3よりも熱膨張率が低いため、半導体チップ1とハウジング4およびダイアフラム3との間に、熱膨張率の差に基づくX軸方向の変位差が生じる。このとき、半導体チップ1は、ダイアフラム3に垂設された支持部材2a,2b,2cの側面に張り付けられているため、中心線10Zを境にしてX軸の+方向および−方向に同程度の力で引っ張られる。
図8,9は、温度変化によってダイアフラムが変形したときの半導体チップ1に発生する応力の分布のシミュレーション結果を示す図である。
図8には、図7のように温度が上昇したときの半導体チップ1におけるX軸方向の応力分布が示され、図9には、そのときの半導体チップ1におけるZ軸方向の応力分布が示されている。なお、図8,9に示す応力分布は、図5と同一のレンジで表示したものである。
温度上昇に伴ってダイアフラム3がX軸方向およびY軸方向に伸びた場合、図8,9に示すように、半導体チップ1のX軸方向およびZ軸方向の応力は、流体からの圧力印加時に発生する応力に比べて十分に小さく、且つ半導体チップ1上の位置によらず略均一となる。すなわち、半導体チップ1を支持部材2a,2b,2cの側面に張り付けた場合、温度変化によって半導体チップ1のX軸方向およびZ軸方向に発生する応力は、半導体チップ1上の位置によらず略均一となる。
以上のことから、半導体チップ1を支持部材2a,2b,2cの側面に張り付け、且つ上述したひずみゲージを半導体チップ1における適切な領域に配置しておくことにより、測定対象の流体の圧力を、温度変化によらず、高精度に検知することが可能となる。以下、ひずみゲージの配置について詳細に説明する。
〈ひずみゲージの配置〉
図10に示されるように、上記ひずみゲージは、例えば半導体チップ1に形成された4つの抵抗(例えば拡散抵抗)R1〜R4から成るブリッジ回路11によって構成されている。
具体的に、ブリッジ回路11において、抵抗R1と抵抗R2とは、電流が供給される端子Cと端子Dとの間に直列に接続されている。同様に、抵抗R4と抵抗R3とは、電流が供給される端子Cと端子Dとの間に直列に接続されている。抵抗R1と抵抗R2とが接続されるノードは、出力端子Aであり、抵抗R3と抵抗R4とが接続されるノードは、出力端子Bである。
圧力センサ100では、ブリッジ回路11の端子Cと端子Dとの間に一定の電流Iを流した状態において、半導体チップ1内部に応力が発生した場合、その応力による抵抗R1〜R4の抵抗値の変化を出力端子Aの電圧Vaと出力端子Bの電圧Vbの差電圧(スパン電圧)として出力することにより、測定対象の流体の圧力を測定することができる。
ここで、ブリッジ回路11のスパン電圧Voは、下記の式(1)で表すことができる。式(1)において、Va,Vbは、図10における出力端子A,Bの夫々の電圧であり、Iは定電流源Iから供給される電流である。
図11,12に、ブリッジ回路11を構成する抵抗R1〜R4の半導体チップ1上の配置例を示す。
上述したように、3つの支持部材2a,2b,2cの側面(Y軸方向の面)に接合された半導体チップ1は、測定対象の流体からの圧力によってダイアフラム3が撓んだ場合、図5,6に示したように、領域201にX軸方向の引張応力が生じるとともに領域202にX軸方向の圧縮応力が生じ、Z軸方向には均一な応力が発生する。一方、温度が変化した場合には、図8,9に示したように、X軸方向およびZ軸方向に均一な応力が発生する。
そこで、ブリッジ回路11において、互いに直接接続されない2組の抵抗のうち、一方の組の抵抗R1および抵抗R3を、半導体チップ1の主面1A(および裏面1B)における長辺1a側に形成し、他方の組の抵抗R2および抵抗R4を、半導体チップ1の主面1A(および裏面1B)における長辺1b側に形成する。具体的には、抵抗R1および抵抗R3を引張応力が発生する領域201に形成し、抵抗R2および抵抗R4を圧縮応力が発生する領域202に形成する。
より具体的には、図11,12に示すように、抵抗R1,R3を、領域201において中心線10Zに対して線対称に夫々形成し、抵抗R2,R4を、領域202において中心線10Zに対して線対称に夫々形成する。
ここで、抵抗R1〜R4が長方形状に形成される場合には、抵抗R1〜R4は、図11に示すように、中心線10Zと垂直に延在するように形成してもよいし、図12に示すように、中心線10Zと平行に延在するように形成してもよい。
このように抵抗R1〜R4を半導体チップ1に形成することにより、温度変化に対して抵抗R1〜R4の抵抗値が略均等に変化するため、式(1)における“R1×R3−R4×R2”は略ゼロとなり、ブリッジ回路11のスパン電圧Voはほとんど変化しない。一方、測定対象の流体からの圧力によってダイアフラム3が撓んだ場合には、各抵抗R1〜R4が形成される位置に応じて各抵抗値が変化し、各抵抗R1〜R4の変化に応じたスパン電圧Voがブリッジ回路11から出力される。
〈圧力センサ100の効果〉
以上、本実施の形態に係る圧力センサ100によれば、平面視矩形状の半導体チップ1をダイアフラム3上に垂設された支持部材2a,2b,2cの側面に接合するとともに、ブリッジ回路11において直接接続されない2組の抵抗のうち、一方の組の抵抗R1,R3を半導体チップ1の引張応力が発生する領域201に配置し、他方の組の抵抗R2,R4を半導体チップ1の圧縮応力が発生する領域202に配置することにより、測定対象の流体からの圧力を検出しつつ、温度変化に伴うセンサ出力の誤差を低減することができる。
特に、抵抗R1と抵抗R3を、半導体チップ1の領域201において平面視で中心線10Zに対して線対称に夫々配置し、抵抗R2と抵抗R4を、半導体チップ1の領域202において平面視で中心線10Zに対して線対称に夫々配置することにより、測定対象の流体からの圧力をより高精度に検出することができ、且つ温度変化に伴うセンサ出力の誤差をより効果的に低減することができる。
以上、本発明者らによってなされた発明を実施の形態に基づいて具体的に説明したが、本発明はそれに限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲において種々変更可能であることは言うまでもない。
例えば、上記実施の形態において、支持部材2a,2b,2cのダイアフラム3と反対側の端面と半導体チップ1の側面のZ軸方向の高さが一致するように、半導体チップ1を支持部材2a,2b,2cに接合する場合を例示したが、半導体チップ1は支持部材2a,2b,2cの側面に接合されていればよく、半導体チップ1を張り付ける、支持部材2a,2b,2c上のZ軸方向の位置は特に限定されない。例えば、半導体チップ1を、支持部材2a,2b,2cのZ軸方向の中心付近に接合してもよい。
また、上記実施の形態において、半導体チップ1が長方形状である場合を示したが、半導体チップ1は正方形状であってもよい。
100…圧力センサ、1…半導体チップ、1A…半導体チップの主面、1B…半導体チップの裏面、1a,1b…半導体チップの長辺、1c,1d…半導体チップの短辺、10…半導体チップの中心、10X,10Z…中心線、支持部材…2a,2b,2c、3…ダイアフラム、3A…受圧面、3B…支持面、30…ダイアフラムの中心、4…ハウジング、4A…ハウジングの端部、4B…ハウジングの内壁、R1,R2,R3,R4…抵抗、11…ブリッジ回路、201,202…領域。

Claims (4)

  1. 測定対象の流体の圧力を受ける第1主面と、前記第1主面の反対側の第2主面とを有するダイアフラムと、
    ひずみゲージを構成する複数の抵抗から成るブリッジ回路が形成された平面視矩形状の半導体チップと、
    平面視で前記第2主面における前記ダイアフラムの中心に垂設され、前記半導体チップを支持する棒状の第1支持部材と、
    前記第2主面に加わる圧力よりも大きな圧力が前記第1主面に加わったときに前記ダイアフラムが変形する前記第2主面の領域に前記第1支持部材と離間して垂設され、半導体チップを支持する少なくとも2つの棒状の第2支持部材と、を有し、
    前記半導体チップは、前記第1支持部材および前記第2支持部材の夫々の側面に接合され、
    前記ブリッジ回路において互いに直接接続されない2組の前記抵抗のうち、一方の組の前記抵抗は、前記第2主面に加わる圧力よりも大きな圧力が前記第1主面に加わったときに前記半導体チップにおいて引張応力が発生する第1領域に形成され、他方の組の前記抵抗は、前記第2主面に加わる圧力よりも大きな圧力が前記第1主面に加わったときに前記半導体チップにおいて圧縮応力が発生する第2領域に形成されている
    ことを特徴とする圧力センサ。
  2. 請求項1に記載された圧力センサにおいて、
    前記一方の組の前記抵抗は、前記第1領域において平面視で前記半導体チップの中心を通り前記第2主面と垂直な直線に対して線対称に夫々形成され、
    前記他方の組の前記抵抗は、前記第2領域において平面視で前記直線に対して線対称に夫々形成されている
    ことを特徴とする圧力センサ。
  3. 請求項1または2に記載の圧力センサにおいて、
    前記抵抗は、平面視で前記第1領域において平面視で前記半導体チップの中心を通り前記第2主面と垂直な直線と垂直な方向に延在している
    ことを特徴とする圧力センサ。
  4. 請求項1または2に記載の圧力センサにおいて、
    前記抵抗は、平面視で前記第1領域において平面視で前記半導体チップの中心を通り前記第2主面と垂直な直線と平行な方向に延在している
    ことを特徴とする圧力センサ。
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