以下、本実施形態に係る画像読取装置及び画像形成装置を、図面を参照して説明する。図1は本発明の一実施形態に係る画像形成装置の外観図である。図3は操作表示部を示す平面図である。図2は本発明の一実施形態に係る画像形成装置の機能ブロック図である。図4(A)(B)は、原稿読取部の機械構成を示す図である。図5は原稿読取部内部の機械構成を示す模式図である。
本実施形態に係る画像形成装置1は、電子写真方式で記録紙に画像を形成する複合機である。画像形成装置1は、原稿読取部2、画像形成部4、操作表示部5、制御ユニット6、通信部7、画像データ記憶部8、ADF開閉履歴記憶部71、載置原稿履歴記憶部72、及びタイマー73を備える。
操作表示部5は、操作表示制御部51と、ハードウェアキーである操作キー52と、ソフトウェアキーや各種画像(各種情報)を表示するLCD(liquid crystal display)を備えてタッチパネル機能を有する表示部53を備えている。操作表示制御部51は、制御ユニット6による制御の下で、上記操作キー52及び表示部53を制御する制御装置である。尚、操作表示部5は、特許請求の範囲における操作受付部の一例である。
操作キー52は、図3に示すように、ハードウェアキーとして操作表示部5に物理的に備えられている。操作キー52として、例えば、電源キー52A、スタートキー52B、ストップ/クリアキー及びテンキー(数値入力キー)等が備えられている。電源キー52Aは、画像形成装置1の電源のオンオフを切り換える切換指示をユーザーから受け付けるためのキーである。スタートキー52Bは、コピーやスキャン(読取)等の各種動作の実行指示の要求を受け付けるための操作キーである。
原稿読取部2は、図1、図2及び図4(A)に示すように、原稿送り装置としての自動原稿送り装置(以下、ADF(Automatic document feeder)という)20、第1原稿検出部23A、及び読取部30を備えている。原稿読取部2は、ADF20により搬送される原稿MS又は読取部30上に載置された原稿MSを、制御ユニット6から入力される制御信号に基づき読み取る。当該読取により得られた原稿画像データは、画像データ記憶部8に記憶される。また、このADF20は、原稿送り装置と原稿押さえカバーとの一体型のものである。すなわち、ADF20は、特許請求の範囲における原稿送り装置の一例であり、ADF20の下面は、特許請求の範囲における原稿カバーの一例である。
ADF20は、装置本体、例えば読取部30の上面にヒンジ等によって開閉自在に設けられ、原稿給紙トレイ22に載置された複数枚の原稿MSを1枚ずつ繰り出して、ADF20によって搬送されてくる原稿MSを読み取るために設けられた原稿読取位置である流し読み位置(搬送原稿読取位置)RPに搬送する。また、ADF20は、読取部30上に載置された原稿MSを読み取る場合に、閉状態で原稿押さえカバーとして機能する。ADF20は、図4(A)に示すようにプラテンカバー21、原稿給紙トレイ22、第1原稿検出部23A、ADFサイズ検出部23B、ピックアップローラー24、搬送ローラー25、搬送ローラー26、排紙ローラー27、原稿排出トレイ28、及びADF開閉検出部29を備える。
第1原稿検出部23Aは、例えば光学センサー等からなり、原稿給紙トレイ22にセットされた原稿MSの先端を検出し、その検出結果を示す検出信号を制御ユニット6に出力する。すなわち、この第1原稿検出部23Aは、ADF20への原稿MSの有無を検出する。
ADFサイズ検出部23Bは、原稿給紙トレイ22の上面に原稿サイズに対応して設けられた複数の光学センサーを備え、原稿給紙トレイ22にセットされた原稿MSのサイズを検出し、検出信号を制御ユニット6に出力する。つまり、このADF原稿検出部23Bでは、上記複数の光学センサーが複数の各原稿サイズに応じて設置されている。また、これらの各光学センサーには、例えば原稿MSに向けて光を照射し、原稿MSに反射される光を受光する反射型の光学センサーが用いられている。ADF原稿検出部23Bでは、光学センサーが光を受光したときに、光を受光した光学センサーがどの設置位置に設置されているかによって当該原稿MSのサイズを検出して、その検出結果を検出信号として制御ユニット6に出力する。尚、ADFサイズ検出部23Bは、特許請求の範囲における原稿サイズ検出部の一例である。
第2原稿検出部23Cは、第2のプラテンガラス32の下方に原稿サイズに対応して設けられた複数の光学センサー(図略)を備え、第2のプラテンガラス32に載置された原稿MSの有無及び原稿MSのサイズを検出し、検出信号を制御ユニット6に出力する。つまり、この第2原稿検出部23Cでは、上記複数の光学センサーが複数の各原稿サイズに応じて設置されている。また、これらの各光学センサーには、例えば原稿MSに向けて光を照射し、原稿MSに反射される光を受光する反射型の光学センサーが用いられている。第2原稿検出部23Cでは、光学センサーが光を受光したときに原稿MSが有ることを検出し、更には光を受光した光学センサーがどの設置位置に設置されているかによって当該原稿MSのサイズを検出して、その検出結果を検出信号として制御ユニット6に出力する。また、第2原稿検出部23Cの検出結果は、後に詳述するように、載置原稿履歴記憶部72に記憶される。
搬送ローラー26と排紙ローラー27との間には、図4(A)に示すように読取用開口部OPが形成されている。読取用開口部OPは、帯状の開口であって、ADF20の底部、つまり読取部30の上記流し読み位置RPに対向する位置に、副走査方向(原稿搬送方向)に一定幅を有して設けられている。ADF20によって搬送される原稿MSの表面は、当該読取用開口部OPにおいて読取部30に向けて露出する。
原稿排出トレイ28は、排紙ローラー27から供給された原稿MSを収容する収容部である。
ADF開閉検出部29は、ADF20が原稿押さえカバーとして開状態であるか閉状態であるかを検出し、検出信号を制御ユニット6に出力する。
例えばADF開閉検出部29には、当該ADF開閉検出部29の内部から第2のプラテンガラス32の上方に突出するように付勢された突出部材29a(図1)が含まれている。そして、ADF開閉検出部29では、その検出信号の値が突出部材29aの突出量に応じて変化する。すなわち、ADF開閉検出部29では、開けられたADF20がユーザーにより閉じられていくにつれて、突出部材29aがADF20の下面と接触して、当該突出部材29aはADF開閉検出部29の内部に押し込まれる。ADF20が閉じられるに従って、突出部材29aの押し込まれる度合いが大きくなり、突出部材29aの突出量が予め定められた値未満となると、ADF開閉検出部29の検出信号の値は開状態の値から閉状態の値に変化する。一方、閉じられたADF20がユーザーにより開けられていくにつれて、突出部材29aがADF20の下面から離間して、当該突出部材29aはADF開閉検出部29の内部から突出する。ADF20が開けられるに従って、突出部材29aの押し込まれる度合いが小さくなり、突出部材29aの突出量が予め定められた値以上となると、ADF開閉検出部29の検出信号の値は閉状態の値から開状態の値に変化する。また、ADF開閉検出部29の検出結果は、後に詳述するように、ADF開閉履歴記憶部71に記憶される。尚、ADF開閉検出部29は、特許請求の範囲におけるカバー開閉検出部の一例である。
読取部30は、図4(A)、図4(B)及び図5に示すように、第1のプラテンガラス31、原稿MSが載置されるコンタクトガラスとしての第2のプラテンガラス32を有する原稿台、白色基準板33、キャリッジ34、集光レンズ36、CCD(Charge Coupled Device)センサー37、キャリッジ検出部38を備えている。読取部30は、ADF20により上記流し読み位置(搬送原稿読取位置)RPに搬送された原稿MSの画像を読み取る搬送原稿読取又は第2のプラテンガラス(原稿台)32に載置された原稿MSに照射した読取光の反射光を受光して当該原稿MSの画像を読み取る載置原稿読取を行う。
白色基準板33は、第1のプラテンガラス31と第2のプラテンガラス32との間に設けられた白色板である。白色基準板33は、シェーディング補正時に読み取られ、読み取られた画像データが白色基準データとしてシェーディング補正に用いられる。
キャリッジ34は、主走査方向に延びる形状を有する。キャリッジ34は、光源であるLED(Light Emitting Diode)34Aと、原稿MSにより反射された読取光をCCDセンサーに向けて反射する複数のミラーと、を備えている。また、キャリッジ34は、副走査方向に延びるレールに沿って、当該副走査方向に往復移動可能に設けられている。キャリッジ34には、図4(B)に示すように、主走査方向の一方(奥側)の端に遮光板34Bが設けられている。遮光板34Bは、後述するキャリッジ検出部38(PI(Photo Interrupter)センサー)によってキャリッジ34の位置を検出するための部材である。キャリッジ検出部38には、上下方向に異なる位置に互いに向き合うようにして発光部38Aと受光部38Bが設けられている。遮光板34Bは、当該発光部38Aと受光部38Bとの間を、キャリッジ34の移動に伴って通過する。
なお、読取部30は、キャリッジ34を副走査方向に移動させるための駆動源及び駆動機構を備えている。
制御ユニット6は、第2のプラテンガラス32に載置された原稿MSを読み取るための読取開始位置RSPにキャリッジ34を移動させ、当該読取開始位置RSPにおいて、原稿MSを読み取らせる。原稿MSの読取時、キャリッジ34は、第2のプラテンガラス32の下方において、読取開始位置RSPから副走査方向(図5では右方向となる方向)に移動しつつ、LED34Aから、原稿MSに向けて読取光を照射する。この結果、原稿MSから順次得られる読取光は、キャリッジ34の複数のミラーに反射され、集光レンズ36に入射する。なお、読取開始位置RSPは、副走査方向において、ホームポジションHPと、上記流し読み位置RPとの間の位置に設定されている。また、キャリッジ34が、ホームポジションHP、流し読み位置RP、または読取開始位置RSPに移動とは、キャリッジ34の副走査方向での中心線(図5に一点鎖線RLにて図示)が各位置に一致するように、当該キャリッジ34が動作することである。
また、キャリッジ34は、ADF20から原稿MSが搬送される場合には、図5に示す上記流し読み位置RPに移動する。すなわち、制御ユニット6は、ADF20により搬送された原稿MSを読み取る場合には、キャリッジ34を、第1のプラテンガラス31の下方に移動させ、この位置で停止させる。
集光レンズ36は、上記ミラーから入射する読取光を集光してCCDセンサー37の受光面に結像させる。CCDセンサー37は、受光した読取光を電気信号に光電変換する。
キャリッジ検出部38は、キャリッジ34とは別体に構成されたものであり、副走査方向において上記ホームポジションHPに対して直近となる位置に配設位置を有する。キャリッジ検出部38は、キャリッジ34に設けられた遮光板34Bと、主走査方向において交差して重なり合う位置に設けられている。キャリッジ検出部38は、発光部38Aと受光部38Bとが上下に対向するように設けられた光学センサーとしてのPIセンサーである。
キャリッジ検出部38は、キャリッジ34の移動に伴って発光部38Aと受光部38Bとの間を通過する、キャリッジ34の遮光板34Bを検出し、検出結果を示す信号を制御ユニット6に出力する。例えば、キャリッジ検出部38は、遮光板34Bが発光部38Aと受光部38Bとの間に位置している場合には、キャリッジ34がホームポジションHPにあることを示す検出信号を制御ユニット6に出力し、一方、遮光板34Bが発光部38Aと受光部38Bとの間から外れて位置している場合には、キャリッジ34がホームポジションHPにはないことを示す不検出信号を制御ユニット6に出力する。
画像形成部4は、給紙カセットから取り出した記録紙Pに画像データに基づくトナー画像を画像形成する。
通信部7は、電話回線を介して外部の画像形成装置1あるいはファクシミリ装置、またLAN(Local Area Network)を介してクライアントコンピューター等と通信を行う。
ADF開閉履歴記憶部71は、読取部30の読取動作が終了したときから操作表示部(操作受付部)5がユーザーからの読取指示の要求を受け付けるまでの間にADF開閉検出部(カバー開閉検出部)29からの検出信号に基づいて、ADF(原稿押さえカバー)20の開閉状態の変化を示すADF20の開閉状態の履歴を記憶する。すなわち、制御ユニット6は、ADF開閉検出部29から検出信号を入力すると、その入力した検出信号から得られるADF20の開閉状態(開状態又は閉状態)をADF開閉履歴記憶部71に記憶させる。尚、ADF開閉履歴記憶部71は、特許請求範囲におけるカバー開閉履歴記憶部の一例である。
載置原稿履歴記憶部72は、読取部30の読取動作が終了したときから操作表示部(操作受付部)5がユーザーからの読取指示の要求を受け付けるまでの間に第2原稿検出部23Cからの検出信号に基づいて、第2のプラテンガラス(原稿台)32に載置された原稿MSの有無の変化を示す原稿の有無の履歴及び当該原稿MSのサイズの変化を示す原稿MSのサイズの履歴を記憶する。すなわち、制御ユニット6は、第2原稿検出部23Cから検出信号を入力すると、その入力した検出信号から得られる第2のプラテンガラス32に載置された原稿MSの有無及びサイズを載置原稿履歴記憶部72に記憶させる。
タイマー73は、読取部30が上記載置原稿読取を行った場合に、当該載置原稿読取を終了した時点からの経過時間をカウントする。
制御ユニット6は、プロセッサー、RAM(Random Access Memory)、及びROM(Read Only Memory)などから構成される。プロセッサーは、例えば、CPU(Central Processing Unit)、MPU、ASICである。この制御ユニット6は、図略のHDDなどに記憶された読取モード判定プログラムが上記のプロセッサーで実行されることにより、制御部61、判定部62、及び判別部63として機能する。なお、制御ユニット6の制御部61、判定部62、及び判別部63は、上記読取モード判定プログラムに基づく動作によらず、それぞれハード回路により構成されてもよい。以下、特に触れない限り、各実施形態について同様である。
制御部61は、CPU(Central Processing Unit)、ROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)及びインターフェイス回路等から構成されている。この制御部61は、上記ROMに記憶された各種演算制御プログラムに基づいて各種の演算処理を行うと共に各部と通信を行うことにより画像形成装置1の全体動作を制御する。
判定部62は、読取部30での読取動作の判定を行う。つまり、判定部62は、操作表示部5がユーザーからの読取指示の要求を受け付けたとき、読取部50に上記搬送原稿読取を行わせるか、又は上記載置原稿読取を行わせるかの読取動作(読取モード)の判定を行う。また、制御部61は、この判定部62の判定結果に従って、読取部30を動作させる。
また、判定部62は、ADFサイズ検出部(原稿サイズ検出部)23BがADF20にセットされている原稿MSのサイズを検出している状態で、かつ、第1原稿検出部23AがADF20に原稿MSが無いことを検出した状態である場合には、読取モード判定必要状態と判定する。つまり、判定部62は、ADF20の原稿給紙トレイ22に原稿MSが載置されただけであって、当該原稿給紙トレイ22に正しく原稿MSがセットされていないことを検出した場合に、読取モード判定必要状態と判定する。そして、判定部62は、読取モード判定必要状態と判定した場合、ADF開閉履歴記憶部(カバー開閉履歴記憶部)71に記憶されているADF(原稿押さえカバー)20の開閉状態の履歴と、載置原稿履歴記憶部72に記憶されている原稿MSの有無の履歴及び原稿MSのサイズの履歴とに基づいて、読取部30に搬送原稿読取を行わせる、読取部30に載置原稿読取を行わせる、又は上記操作受付部が受け付けたユーザーからの指示に基づいて、前記搬送原稿読取又は前記載置原稿読取のいずれかとするかを判定する。
判別部63は、タイマー70でカウントされている経過時間が予め定められた指定時間以内であるかどうかについて判別する。尚、この指定時間は、例えば1〜5分程度である。
また、制御部61は、読取動作(載置原稿読取又は搬送原稿読取)が終了すると、ADF開閉履歴記憶部71に記憶されているADF20の開閉状態の履歴を消去させるとともに、載置原稿履歴記憶部72に記憶されている原稿MSの有無の履歴及び原稿MSのサイズの履歴を消去させる。
なお、本発明の一実施形態に係る画像読取装置は、少なくとも、第2のプラテンガラス32と、ADF20と、第1原稿検出部23Aと、ADFサイズ検出部23Bと、第2原稿検出部23Cと、ADF開閉検出部29と、読取部30と、操作表示部5と、制御ユニット6と、ADF開閉履歴記憶部71と、載置原稿履歴記憶部72と、タイマー73とを備える。
次に、図6乃至図10を参照して、画像形成装置1の読取動作について具体的に説明する。図6は、読取動作の処理を示すフローチャートである。図7は、図6に示した(1)からの処理を示すフローチャートである。図8は、図6に示した(2)からの処理を示すフローチャートである。図9は、図8に示した(3)及び(4)からの処理を示すフローチャートである。
判定部62は、ADFサイズ検出部23Bから取得した検出信号に基づいて、ADF20にセットされた原稿MSのサイズが検出されたか否かについて判別する(S1)。
判定部62は、ADFサイズ検出部23Bから取得した検出信号に基づいて、原稿MSのサイズが検出されていないことを判別すれば(S1でNO)、ADF開閉検出部29から取得した検出信号に基づいて、ADF20が開状態から閉状態にされたかどうかについて判別する(S2)。判定部62は、ADF開閉検出部29から取得した検出信号に基づいて、ADF20に開閉が検出されていないことを判別すれば(S2でNO)、読取動作が行われないと判断して、画像形成装置1を待機状態とする。
一方、判定部62は、ADF開閉検出部29から取得した検出信号に基づいて、ADF20に開閉が検出されていることを判別すれば(S2でYES)、第2原稿検出部23Cから取得した検出信号に基づいて、第2のプラテンガラス32に原稿MSがあるかどうかについて判別する(S3)。判定部62は、第2原稿検出部23Cから取得した検出信号に基づいて、第2のプラテンガラス32に原稿MSが無いことが判別すれば(S3でNO)、読取動作が行われないと判断して、画像形成装置1を待機状態とする。
一方、判定部62は、第2原稿検出部23Cから取得した検出信号に基づいて、第2のプラテンガラス32に原稿MSが有ることを判別すれば(S3でYES)、読取部30に載置原稿読取を行わせると判定する(S4)。そして、制御部61は、操作表示部5がユーザーからの読取指示の要求を受け付けたとき(すなわち、スタートキー52Bがユーザーによって押下されたとき)に、読取部30に載置原稿読取を実行させる(S5)。
また、判定部62は、ADFサイズ検出部23Bから取得した検出信号に基づいて、原稿MSのサイズが検出されていることを判別すれば(S1でYES)、第1原稿検出部23Aから取得した検出信号に基づいて、ADF20に原稿MSが有るか否かについて判別する(S6)。判定部62は、第1原稿検出部23Aから取得した検出信号に基づいて、ADF20に原稿MSが有ることを判別すれば(S6でYES)、読取部30に搬送原稿読取を行わせると判定する(S7)。そして、制御部61は、操作表示部5がユーザーからの読取指示の要求を受け付けたときに、読取部30に搬送原稿読取を実行させる(S8)。また、この場合、判定部62は、第2原稿検出部23Cから検出信号を取得して、この検出信号に基づいて、第2のプラテンガラス32に原稿MSが有ることが検出されている場合でも、搬送原稿読取を読取部30に行わせると判定する。つまり、判定部62は、載置原稿読取及び搬送原稿読取の双方を実行することができると判定した場合、載置原稿読取の実行よりも搬送原稿読取の実行を優先する。
一方、判定部62は、第1原稿検出部23Aから取得した検出信号に基づいて、ADF20に原稿MSが無いことを判別すれば(S6でNO)、上記S1でADF20の原稿MSのサイズが検出されているので、ADF20に原稿MSが正しくセットされていないと判断して、読取モード判定必要状態であると判定する。
続いて、判定部62は、ADF開閉履歴記憶部71から取得したADF20の開閉状態の履歴に基づいて、当該履歴が開状態から閉状態にされたことを示しているかどうかについて判別する(S9)。すなわち、判定部62は、ADF開閉履歴記憶部71から取得したADF20の開閉状態の履歴に基づいて、ADF20に開閉が有ったか否かについて判別する。判定部62は、ADF開閉履歴記憶部71から取得したADF20の開閉状態の履歴に基づいて、ADF20に開閉が有ったことを判別すれば(S9で「開閉有り」)、処理は、(2)に進む。
一方、判定部62は、ADF開閉履歴記憶部71から取得したADF20の開閉状態の履歴に基づいて、ADF20に開閉が無かったことを判別すれば(S9で「開閉無し」)、つまり、判定部62は、ADF20の開閉状態の履歴が閉状態から変化しなかったことを示す履歴であった場合には、載置原稿履歴記憶部72から取得した第2のプラテンガラス32に載置された原稿MSの有無の履歴に基づいて、当該履歴が有りの状態に変化したことを示しているかどうかについて判別する(S10)。すなわち、判定部62は、載置原稿履歴記憶部72から取得した第2のプラテンガラス32に載置された原稿MSの有無の履歴に基づいて、第2のプラテンガラス32に原稿MSが載置されているかどうかについて判別する。判定部62は、載置原稿履歴記憶部72から取得した第2のプラテンガラス32に載置された原稿MSの有無の履歴に基づいて、第2のプラテンガラス32に原稿MSが載置されていることを判別すれば(S10で「有り」)、処理は、(1)に進む。尚、上記S10では、判定部62は、載置原稿履歴記憶部72から原稿MSのサイズの履歴として当該原稿MSのサイズに変化が有ったことを示す履歴ではなかったことを示す履歴を取得している。
一方、判定部62は、載置原稿履歴記憶部72から取得した第2のプラテンガラス32に載置された原稿MSの有無の履歴に基づいて、第2のプラテンガラス32に原稿MSが載置されていないことを判別すれば(S10で「無し」)、読取部30に搬送原稿読取を行わせると判定する(S11)。つまり、判定部62は、第2のプラテンガラス32に原稿MSが載置されるよりも前に、ADF20に原稿MSが先に載置されたと判断して、搬送原稿読取を読取部30に行わせると判定する。
但し、上記S6において、判定部62は、ADF20に原稿MSが正しくセットされていないと判断しているので、制御部61は、ADF20への原稿MSのセットしなおしを要求することを示す表示を表示部53に行わせる(S12)。例えば、制御部61は、図11に例示するように、原稿MSがADF20の原稿給紙トレイ22に正しくセットされていない旨の表示を表示部53に行わせる。これにより、本実施形態では、原稿MSの搬送原稿読取を実行できないことをユーザーに警告することができる。
その後、制御部61は、第1原稿検出部23Aから取得した検出信号に基づいて、ADF20への原稿MSのセットを判別した後、操作表示部5がユーザーからの読取指示の要求を受け付けたときに、読取部30に搬送原稿読取を実行させる(S13)。すなわち、制御部61は、ユーザーが上記警告に対応して、原稿MSをADF20に正しくセットしたと判断した後、ユーザーからの操作指示に基づき原稿MSの搬送原稿読取を行わせる。このように、本実施形態では、原稿MSの適切な搬送原稿読取を円滑に行うことが可能になる。
また、処理が上記(1)に進んだ場合、図7に示すように、判定部62は、読取部30に搬送原稿読取を行わせると判定する(S14)。続いて、判別部63は、タイマー73でカウントされている経過時間(つまり、読取部30が載置原稿読取を終了した時点からの経過時間)が予め定められた指定時間以内であるかどうかについて判別する(S15)。制御部61は、上記経過時間が指定時間以内でないことを判別部63が判別した場合には(S15でNO)、直前に載置原稿読取が実行されておらず、今回、別のジョブ(読取要求)が指示されたと判断する。
但し、上記S6において、判定部62は、ADF20に原稿MSが正しくセットされていないと判断しているので、制御部61は、ADF20への原稿MSのセットしなおし要求することを示す表示を表示部53に行わせる(S16)。例えば、制御部61は、図11に例示するように、原稿MSがADF20の原稿給紙トレイ22に正しくセットされていない旨の表示を表示部53に行わせる。これにより、本実施形態では、原稿MSの搬送原稿読取を実行できないことをユーザーに警告することができる。
その後、制御部61は、第1原稿検出部23Aから取得した検出信号に基づいて、ADF20に原稿MSが有ることを判別した後、操作表示部5がユーザーからの読取指示の要求を受け付けたときに、読取部30に搬送原稿読取を実行させる(S17)。すなわち、制御部61は、ユーザーが上記警告に対応して、原稿MSをADF20に正しくセットしたと判断した後、ユーザーからの操作指示に基づき原稿MSの搬送原稿読取を行わせる。このように、本実施形態では、原稿MSの適切な搬送原稿読取を円滑に行うことが可能になる。
一方、制御部61は、上記経過時間が指定時間以内であることを判別部63が判別した場合には(S15でYES)、直前に別の載置原稿読取が実行されていると判断する。そして、制御部61は、第2のプラテンガラス32に載置されている原稿MSを取り除くことを要求することを示す表示と、ADF20への原稿MSのセットしなおしを要求することを示す表示とを表示部53に行わせる(S18)。
例えば、制御部61は、図12に例示するように、第2のプラテンガラス32上から原稿MSを取り除く旨と原稿MSがADF20の原稿給紙トレイ22に正しくセットされていない旨との表示を表示部53に行わせる。これにより、本実施形態では、載置原稿読取済みの原稿MSを取り除くことと、原稿MSの搬送原稿読取を実行できないことをユーザーに警告することができる。
その後、制御部61は、第1原稿検出部23Aから取得した検出信号に基づいて、ADF20に原稿MSが有ることを判別した後、操作表示部5がユーザーからの読取指示の要求を受け付けたときに、読取部30に搬送原稿読取を実行させる(S19)。すなわち、制御部61は、ユーザーが上記警告に対応して、第2のプラテンガラス32から載置原稿読取済みの原稿MSを取り除いて、搬送原稿読取対象の原稿MSをADF20に正しくセットしたと判断した後、ユーザーからの操作指示に基づき原稿MSの搬送原稿読取を行わせる。このように、本実施形態では、原稿MSの適切な搬送原稿読取を円滑に行うことが可能になる。
また、処理が上記(2)に進んだ場合、図8に示すように、判定部62は、載置原稿履歴記憶部72から取得した第2のプラテンガラス32に載置された原稿MSの有無の履歴に基づいて、当該履歴が有りの状態から変化しなかったかどうかについて判別する(S20)。つまり、判定部62は、ADF20の開閉前後で第2のプラテンガラス32上の原稿MSが有りの状態から有りの状態であることが検出されたかどうかについて判別する。判定部62は、載置原稿履歴記憶部72から取得した第2のプラテンガラス32に載置された原稿MSの有無の履歴に基づいて、第2のプラテンガラス32上の原稿MSが有りの状態から有りの状態であることを判別した場合は、(S20でYES)、ADF20に原稿MSがセットされるより前に、第2のプラテンガラス32に原稿MSが先に載置された可能性が高いと判断して、処理は、(3)に進む。
一方、判定部62は、載置原稿履歴記憶部72から取得した第2のプラテンガラス32に載置された原稿MSの有無の履歴に基づいて、第2のプラテンガラス32上の原稿MSが有りの状態から有りの状態でないことを判別した場合は(S20でNO)、取得した上記原稿MSの有無の履歴が有りの状態から無しの状態に変化したかどうかについて判別する(S21)。つまり、判定部62は、載置原稿履歴記憶部72から取得した第2のプラテンガラス32に載置された原稿MSの有無の履歴に基づいて、ADF20の開閉前後で第2のプラテンガラス32上の原稿MSが有りの状態から無しの状態であるかどうかについて判別する。判定部62は、載置原稿履歴記憶部72から取得した第2のプラテンガラス32に載置された原稿MSの有無の履歴に基づいて、第2のプラテンガラス32上の原稿MSが有りの状態から無しの状態であることを判別した場合は、(S21でYES)、第2のプラテンガラス32に載置された原稿MSが取り除かれたと判断して、処理は、(4)に進む。
一方、判定部62は、載置原稿履歴記憶部72から取得した第2のプラテンガラス32に載置された原稿MSの有無の履歴に基づいて、第2のプラテンガラス32上の原稿MSが有りの状態から無しの状態でないことを判別した場合は(S21でNO)、取得した上記原稿MSの有無の履歴が無しの状態から有りの状態に変化したどうかについて判別する(S22)。つまり、判定部62は、載置原稿履歴記憶部72から取得した第2のプラテンガラス32に載置された原稿MSの有無の履歴に基づいて、ADF20の開閉前後で第2のプラテンガラス32上の原稿MSが無しの状態から有りの状態であるかどうかについて判別する。判定部62は、第2のプラテンガラス32上の原稿MSが無しの状態から有りの状態でないことを判別した場合は(S22でNO)、取得した上記原稿MSの有無の履歴が無しの状態から無しの状態に変化したことを示していると判別する(S23)。つまり、判定部62は、載置原稿履歴記憶部72から取得した第2のプラテンガラス32に載置された原稿MSの有無の履歴に基づいて、ADF20の開閉前後で第2のプラテンガラス32上の原稿MSが無しの状態から無しの状態であると判別する。
尚、上記S21、S22、及びS23では、判定部62は、載置原稿履歴記憶部72から原稿MSのサイズの履歴として当該原稿MSのサイズに変化が有ったことを示す履歴ではなかったことを示す履歴を取得している。
続いて、判定部62は、読取部30に搬送原稿読取を行わせると判定する(S24)。つまり、判定部62は、第2のプラテンガラス32に原稿MSが載置されることなく、ADF20に原稿MSが載置されたと判断して、搬送原稿読取を読取部30に行わせると判定する。
但し、上記S6において、判定部62は、ADF20に原稿MSが正しくセットされていないと判断しているので、制御部61は、ADF20への原稿MSのセットしなおしを要求することを示す表示を表示部53に行わせる(S25)。例えば、制御部61は、図11に例示するように、原稿MSがADF20の原稿給紙トレイ22に正しくセットされていない旨の表示を表示部53に行わせる。これにより、本実施形態では、原稿MSの搬送原稿読取を実行できないことをユーザーに警告することができる。
その後、制御部61は、第1原稿検出部23Aから取得した検出信号に基づいて、ADF20に原稿MSが有ることを判別した後、操作表示部5がユーザーからの読取指示の要求を受け付けたときに、読取部30に搬送原稿読取を実行させる(S26)。すなわち、制御部61は、ユーザーが上記警告に対応して、原稿MSをADF20に正しくセットしたと判断した後、ユーザーからの操作指示に基づき原稿MSの搬送原稿読取を行わせる。このように、本実施形態では、原稿MSの適切な搬送原稿読取を円滑に行うことが可能になる。
判定部62は、載置原稿履歴記憶部72から取得した第2のプラテンガラス32に載置された原稿MSの有無の履歴に基づいて、第2のプラテンガラス32上の原稿MSが無しの状態から有りの状態であることを判別した場合は(S22でYES)、ADF20に原稿MSがセットされるより前に、第2のプラテンガラス32に原稿MSが先に載置された可能性が高いと判断して、読取部30に載置原稿読取を行わせると判定する(S27)。そして、制御部61は、操作表示部5がユーザーからの読取指示の要求を受け付けたときに、読取部30に載置原稿読取を実行させる(S28)。
また、処理が上記(3)に進んだ場合、図9に示すように、判定部62は、載置原稿履歴記憶部72から取得した第2のプラテンガラス32に載置された原稿MSのサイズの履歴に基づいて、当該履歴がサイズに変化が有ったことを示しているかどうかについて判別する(S29)。つまり、判定部62は、載置原稿履歴記憶部72から取得した第2のプラテンガラス32に載置された原稿MSのサイズの履歴に基づいて、ADF20の開閉前後で第2のプラテンガラス32上の原稿MSのサイズが変化したかどうかについて判別する。判定部62は、載置原稿履歴記憶部72から取得した第2のプラテンガラス32に載置された原稿MSのサイズの履歴に基づいて、原稿MSのサイズに変化が有ったことを判別した場合(S29でYES)、第2のプラテンガラス32に載置された原稿MSが新たな原稿MSに変更されたと判断して、読取部30に載置原稿読取を行わせると判定する(S30)。そして、制御部61は、操作表示部5がユーザーからの読取指示の要求を受け付けたときに、読取部30に載置原稿読取を実行させる(S31)。
一方、判定部62は、載置原稿履歴記憶部72から取得した第2のプラテンガラス32に載置された原稿MSのサイズの履歴に基づいて、原稿MSのサイズに変化が無かった(サイズに変化が有ったことを示す履歴ではなかった)ことを判別した場合(S29でNO)、上記操作受付部が受け付けたユーザーからの指示に基づいて、読取部30に搬送原稿読取を行わせるか載置原稿読取を行わせるかのいずれかとするかと判定する(S32)。そして、制御部61は、ユーザーに対して、搬送原稿読取及び載置原稿読取のいずれの読取モードを所望しているかについて選択を促す表示を表示部53に行わせる(S33)。
例えば、制御部61は、図13に例示するように、第2のプラテンガラス32上の原稿読取(載置原稿読取)を行うか、ADF20の原稿給紙トレイ上の原稿読取(搬送原稿読取)を行うかを選択して指示する旨の表示を表示部53に行わせる。そして、制御部61は、ユーザーから載置原稿読取の要求が有ったかどうかについて判別する(S34)。詳細には、制御部61は、図13に示した表示画面において、プラテンガラスキー55A又は原稿給紙トレイキー55Bがユーザーに押下されたかどうかについて判別する。
制御部61は、プラテンガラスキー55Aが押下されたことを検出した場合、載置原稿読取が選択されたと判断して、読取部30に載置原稿読取を実行させる(S35)。
また、制御部61は、原稿給紙トレイキー55Bが押下されたことを検出した場合、搬送原稿読取が選択されたと判断する。そして、判定部62は、上記S6において、ADF20に原稿MSが正しくセットされていないと判断しているので、制御部61は、ADF20への原稿MSのセットしなおしを要求することを示す表示を表示部53に行わせる(S36)。例えば、制御部61は、図11に例示するように、原稿MSがADF20の原稿給紙トレイ22に正しくセットされていない旨の表示を表示部53に行わせる。これにより、本実施形態では、原稿MSの搬送原稿読取を実行できないことをユーザーに警告することができる。
その後、制御部61は、第1原稿検出部23Aから取得した検出信号に基づいて、ADF20に原稿MSが有ることを判別した後、操作表示部5がユーザーからの読取指示の要求を受け付けたときに、読取部30に搬送原稿読取を実行させる(S37)。すなわち、制御部61は、ユーザーが上記警告に対応して、原稿MSをADF20に正しくセットしたと判断した後、ユーザーからの操作指示に基づき原稿MSの搬送原稿読取を行わせる。このように、本実施形態では、原稿MSの適切な搬送原稿読取を円滑に行うことが可能になる。
また、本実施形態では、判定部62が、上記S29で、載置原稿履歴記憶部72から取得した第2のプラテンガラス32に載置された原稿MSのサイズの履歴に基づいて、ADF20の開閉前後において、第2のプラテンガラス32に載置された原稿MSのサイズが変化していないことを判別して、第2のプラテンガラス上の原稿MSが変更されていない可能性が高いと判断した後に、S37で、ユーザーからの操作指示に基づいて原稿MSの搬送原稿読取を行わせている。このため、本実施形態では、上記従来例と異なり、ユーザーが原稿MSを当該ADF20にセットし、そのセットした原稿MSに対し搬送原稿読取を行わせたい場合でも、載置原稿読取と誤判定されるのを防ぐことができる。
また、処理が上記(4)に進んだ場合、図9に示すように、判定部62は、読取部30に搬送原稿読取を行わせると判定する(S38)。つまり、判定部62は、第2のプラテンガラス32から原稿MSが取り除かれて、ADF20に原稿MSが載置されたと判断して、搬送原稿読取を読取部30に行わせると判定する。
但し、上記S6において、判定部62は、ADF20に原稿MSが正しくセットされていないと判断しているので、制御部61は、ADF20への原稿MSのセットしなおしを要求することを示す表示を表示部53に行わせる(S39)。例えば、制御部61は、図11に例示するように、原稿MSがADF20の原稿給紙トレイ22に正しくセットされていない旨の表示を表示部53に行わせる。これにより、本実施形態では、原稿MSの搬送原稿読取を実行できないことをユーザーに警告することができる。
その後、制御部61は、第1原稿検出部23Aから取得した検出信号に基づいて、ADF20に原稿MSが有ることを判別した後、操作表示部5がユーザーからの読取指示の要求を受け付けたときに、読取部30に搬送原稿読取を実行させる(S40)。すなわち、制御部61は、ユーザーが上記警告に対応して、原稿MSをADF20に正しくセットしたと判断した後、ユーザーからの操作指示に基づき原稿MSの搬送原稿読取を行わせる。このように、本実施形態では、原稿MSの適切な搬送原稿読取を円滑に行うことが可能になる。
次に、図10を参照して、表示部53にADF20への原稿MSのセットしなおしを要求する表示を行っている場合での動作について具体的に説明する。図10は、セットしなおし要求中での処理を示すフローチャートである。
制御部61は、表示部53にセットしなおしを要求することを示す表示をさせているかどうかについて判別する(S41)。制御部61は、セットしなおしを要求することを示す表示をさせていなければ(S41でNO)、画像形成装置1を待機状態とする。
一方、制御部61は、セットしなおしを要求することを示す表示をさせているときは(S41でYES)、第1原稿検出部23Aから取得した検出信号に基づいて、ADF20に原稿MSが有るか否かについて判別する(S42)。制御部61は、第1原稿検出部23Aから取得した検出信号に基づいて、ADF20に原稿MSが無いことを判別すれば(S42でNO)、制御部6は、ユーザーからの読取指示の要求が有るかどうかについて判別する(S43)。すなわち、制御部61は、上記スタートキー52Bがユーザーによって押下されたかどうかについて判別する。制御部61は、読取指示の要求が検出されなければ(S43でNO)、処理は、S42に戻る。
また、制御部61は、読取指示の要求が検出されれば(S43でYES)、制御部61は、第2原稿検出部23Cからを取得した検出信号に基づいて、第2のプラテンガラス32に原稿MSが載置されているかどうかについて判別する(S44)。制御部61は、第2原稿検出部23Cから取得した検出信号に基づいて、原稿MSが第2のプラテンガラス32に載置されていることを判別すれば(S44でYES)、読取部30に載置原稿読取を実行させる(S45)。このように、本実施形態では、セットしなおしを要求することを示す表示中に、ユーザーから読取指示が要求されて第2のプラテンガラス32上に原稿MSが載置されている場合、この原稿MSに対する載置原稿読取を優先的に行うことができる。
尚、S43での読取指示の要求(スタートキー52Bの押下)が誤って行われた可能性があるので、上記の説明以外に、このスタートキー52Bの押下を1回目に検出したときは、例えば音声出力部(図略)によって警告音を出力させた後、2回目のスタートキー52Bの押下を検出したときに、S45の判別処理を行う構成でもよい。また、このS44で原稿MSの載置を検出したときでも、載置原稿読取を実行させることなく(S45の処理を行うことなく)、セットしなおしを要求することを示す表示を継続する構成でもよい。
一方、制御部61は、第2原稿検出部23Cからを取得した検出信号に基づいて、原稿MSが第2のプラテンガラス32に載置されていないことを判別すれば(S44でNO)、表示部53でのセットしなおしを要求することを示す表示を継続する(S46)。これにより、本実施形態では、ADF20に原稿MSが正しくセットされていない状態で、ユーザーが読取指示の要求(スタートキー52の押下)を行うのを防ぐことができ、ADF20でジャム(紙詰まり)等の発生を防止することができる。
また、判定部62は、第1原稿検出部23Aから取得した検出信号に基づいて、ADF20に原稿MSが有ることを判別すれば(S42でYES)、ADF20に原稿MSが正しくセットされたと判断して、読取部30に搬送原稿読取を行わせると判定する(S47)。そして、制御部61は、操作表示部5がユーザーからの読取指示の要求を受け付けたときに、読取部30に搬送原稿読取を実行させる(S48)。
以上のように、本実施形態によると、ADF開閉履歴記憶部71がADF20の開閉状態の変化を示すADF20の開閉状態の履歴を記憶しているとともに、載置原稿履歴記憶部72が第2のプラテンガラス(原稿台)32に載置された原稿MSの有無の変化を示す原稿MSの有無の履歴及び当該原稿MSのサイズの変化を示す原稿MSのサイズの履歴を記憶している。そして、判定部62が、上記読取モード判定必要状態であると判定すると、判定部62は、ADF開閉履歴記憶部71に記憶されているADF20の開閉状態の履歴と、載置原稿履歴記憶部72に記憶されている原稿MSの有無の履歴及び当該原稿MSのサイズの履歴を取得する。これにより、本実施形態では、上記従来例と異なり、ADF20の開閉前後での第2のプラテンガラス32上の原稿MSの有無の変化及び当該原稿MSのサイズの変化を判別することができる。また、このように、本実施形態では、ADF20の開閉前後での第2のプラテンガラス32上の原稿MSの有無の変化及び当該原稿MSのサイズの変化を判別することができるので、上記従来例と異なり、ユーザー所望の読取モードの判定を正確に行うことが可能になる。
尚、上記の説明では、判定部62が載置原稿読取又は搬送原稿読取と判定した後、操作表示部5がユーザーからの読取指示の要求を受け付けたときに、制御部61が判定した載置原稿読取又は搬送原稿読取を読取部30に行わせる場合について説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば判定部62が載置原稿読取又は搬送原稿読取と判定した後、予め定められた時間(例えば、1〜5分程度)の経過後に、制御部61が判定した載置原稿読取又は搬送原稿読取を自動的に読取部30に行わせてもよい。
また、上記実施形態において、図1乃至図13を用いて上記実施形態により示した構成及び処理は、本発明の一実施形態に過ぎず、本発明を当該構成及び処理に限定する趣旨ではない。