JP6578485B2 - プラスチックボトル - Google Patents

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Description

本発明は、飲料等の包装容器等として用いられるプラスチックボトルに関する。
近年、コスト低減、省資源化等を目的として、飲料等の包装容器等として用いられるプラスチックボトルの軽量化が求められている。プラスチックボトルを軽量化するために、プラスチックボトルの肉厚、特に胴部の肉厚を薄くする方向での開発が進められているが、プラスチックボトルの肉厚を薄くすると剛性が低下してしまう。
飲料の充填されたプラスチックボトルを把持するときに、胴部の外側から内側に向かう力が当該胴部に加わる。このとき、プラスチックボトルの肉厚が薄く、剛性が低いことで胴部が変形してしまうため、プラスチックボトルを把持し難いという問題がある。そのため、プラスチックボトルの胴部の上下方向途中に縮径されたくびれ部を設けることで、当該くびれ部に指を引っ掛けるようにしてプラスチックボトルを把持することができ、その結果、プラスチックボトルの胴部に加わる力が弱くなり、肉厚の薄いプラスチックボトルの胴部の変形を抑制することができる。
一般に、このようなプラスチックボトルは、飲料が充填された後、段ボール製等の包装箱に梱包されて輸送されるが、保管時や輸送時に当該包装箱は複数段に積み重ねられる。このとき、包装箱内のプラスチックボトルには、その積重方向(プラスチックボトルの鉛直方向)の荷重が加わるが、プラスチックボトルの肉厚が薄く、剛性が低いことで、積重方向の荷重によりプラスチックボトルが座屈してしまうという問題がある。特に、プラスチックボトルの胴部にくびれ部を有することで座屈強度がより低下してしまうため、積重方向の荷重により座屈してしまうという問題が顕著に現われる。
このような問題を解決すべく、従来、プラスチックボトルの胴部の肩部境界域及び底部境界域に、胴部の周壁に沿い間欠的に配列された複数の短尺傾斜リブを設けた合成樹脂製ブローボトル(プラスチックボトル)が提案されている(特許文献1)。
特開2010−76821号公報
上記特許文献1においては、合成樹脂製ブローボトル(プラスチックボトル)の軸心に対して傾斜する直線状の傾斜リブが、当該ボトルの周方向に配列されることにより、当該ボトルの座屈強度を向上させている。
しかしながら、本発明者らが鋭意研究した結果、上記特許文献1のように直線状の傾斜リブを設けただけでは、十分な座屈強度が得られず、特にくびれ部を有するプラスチックボトルにおいては、当該傾斜リブをくびれ部に設けたとしても座屈強度が不十分であるという問題がある。また、直線状の傾斜リブが設けられている場合、プラスチックボトルの積重方向(鉛直方向)に荷重が加わったときに、傾斜リブの両端部に応力が集中し、当該両端部を起点としてプラスチックボトルが座屈変形してしまうという問題もある。
上記課題に鑑みて、本発明は、胴部の上下方向途中にくびれ部を有し、積重方向(鉛直方向)の荷重に耐え得る十分な座屈強度を有するプラスチックボトルを提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、本発明は、口部、前記口部に連続する肩部、前記肩部に連続する上胴部、前記上胴部よりも下方に位置する下胴部、及び前記下胴部に連続する底部を備えるプラスチックボトルであって、前記上胴部と前記下胴部との間に位置し、前記上胴部及び前記下胴部よりも径の小さいくびれ部を有し、前記くびれ部は、前記くびれ部のうちの最小径を有する最小径部と、前記上胴部から前記最小径部に向かうに従い漸次縮径する縮径部と、前記最小径部から前記下胴部に向かうに従い漸次拡径する拡径部とを含み、複数のリブが、前記最小径部に重なるようにして、前記くびれ部の周方向に沿って並設されており、前記リブは、前記プラスチックボトルの鉛直方向に対して傾斜する実質的に直線状の傾斜リブと、前記傾斜リブの両端部のうちの上側に位置する一端部及び下側に位置する他端部のそれぞれに連続する第1リブ及び第2リブとを有し、前記傾斜リブの前記鉛直方向に対する傾斜角度が、45°以下であり、前記第1リブ及び前記第2リブの外縁には湾曲形状の部分が含まれることで、前記リブは、全体として略S字状又は略逆S字状を有し、前記第1リブの外縁の湾曲形状の部分のうちの前記口部に向かって凸の湾曲形状部分が前記第1リブの最上部に位置するとともに前記第1リブの端部は前記口部に向かって凸の湾曲形状部分よりも前記底部側に位置し、前記第2リブの外縁の湾曲形状の部分のうちの前記底部に向かって凸の湾曲形状部分が前記第2リブの最下部に位置するとともに前記第2リブの端部は前記底部に向かって凸の湾曲形状部分よりも前記口部側に位置することを特徴とするプラスチックボトルを提供する(発明1)。
上記発明(発明1)によれば、くびれ部の最小径部に重なるようにして設けられるリブが、傾斜リブとその両端に連続する第1及び第2リブとを有し、第1及び第2リブの外縁の湾曲形状の部分が、それぞれ第1リブの最上部及び第2リブの最下部に位置し、傾斜リブの傾斜角度が45°以下であることで、プラスチックボトルの座屈強度を向上させることができる。
上記発明(発明1)において、前記リブが、前記縮径部に重なっているのが好ましい(発明2)。上胴部から最小径部に向かうに従い漸次縮径する縮径部は、くびれ部の中でも積重方向の荷重に対する座屈強度の低い部分であるが、かかる発明(発明2)によれば、縮径部にリブが重なっていることで、プラスチックボトルの座屈強度をより向上させることができる。
上記発明(発明1,2)において、前記第1リブ及び/又は前記傾斜リブが、前記縮径部に重なっているのが好ましい(発明3)。かかる発明(発明3)によれば、くびれ部の中でも積重方向の荷重に対する座屈強度の低い部分である縮径部に第1リブ及び/又は傾斜リブが重なっていることで、プラスチックボトルの座屈強度をより向上させることができる。
上記発明(発明1〜)において、前記最小径部の位置での前記リブの間隔が23mm未満となるように、前記リブが前記くびれ部の周方向に沿って並設されているのが好ましい(発明)。
上記発明(発明1〜)において、前記縮径部は、前記プラスチックボトルの内側方向に向けて凸の曲面形状に構成されており、前記縮径部の曲率半径は、30mm以下であるのが好ましい(発明)。
本発明によれば、胴部の上下方向途中にくびれ部を有し、積重方向(鉛直方向)の荷重に耐え得る十分な座屈強度を有するプラスチックボトルを提供することができる。
図1は、本発明の一実施形態に係るプラスチックボトルの概略構成を示す側面図である。 図2は、本発明の一実施形態におけるくびれ部近傍の概略構成を示す側面図である。 図3は、本発明の一実施形態におけるリブの一態様を示す概略構成図である。 図4は、本発明の一実施形態におけるリブの他の態様(その1)を示す概略構成図である。 図5は、本発明の一実施形態におけるリブの他の態様(その2)を示す概略構成図である。 図6は、本発明の一実施形態に係るプラスチックボトルのくびれ部及び下胴部の概略構成を示す側面図である。
本発明の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。図1は、本実施形態に係るプラスチックボトルの概略構成を示す側面図であり、図2は、本実施形態におけるくびれ部近傍の概略構成を示す側面図であり、図3は、本実施形態におけるリブの一態様を示す概略構成図であり、図4は、本実施形態におけるリブの他の態様(その1)を示す概略構成図であり、図5は、本実施形態におけるリブの他の態様(その2)を示す概略構成図であり、図6は、本実施形態に係るプラスチックボトルのくびれ部及び下胴部の概略構成を示す側面図である。
本実施形態に係るプラスチックボトル1は、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリブチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート、ポリトリメチレンテレフタレート、ポリトリメチレンナフタレート等のポリエステル系樹脂、ポリエチレン、ポリプロピレン等のオレフィン系樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリアクリレート樹脂等の樹脂材料を用い、ブロー成形によって製造され得るものである。かかるプラスチックボトル1は、ミネラルウォーター、緑茶、紅茶等の無炭酸飲料を内容物とする包装容器であって、その容量は例えば200〜2000mLである。
プラスチックボトル1は、内容物である無炭酸飲料の注ぎ口及び/又は飲み口として機能する口部2と、口部2に連続する肩部3と、肩部3の下端に連続する上胴部41と、上胴部41の下端に連続し、上胴部41よりも縮径されてなるくびれ部42と、くびれ部42に連続し、くびれ部42よりも拡径されてなる下胴部43と、下胴部43の下端に連続する底部5とを備える。
口部2は、略円筒状であり、口部2の開口端側の側面には、キャップ(図示せず)を取り付けるためのねじ山が形成されている。これにより、プラスチックボトル1に飲料を充填した後に、口部2にキャップを取り付けることで、プラスチックボトル1を密封することができる。
本実施形態に係るプラスチックボトル1において、上胴部41、くびれ部42及び下胴部43の肉厚は、例えば0.08〜0.2mm程度である。上胴部41、くびれ部42及び下胴部43の肉厚が上記範囲内である場合に、後述する本実施形態におけるリブ6による作用が特に効果的に奏され得る。
図2に示すように、本実施形態におけるくびれ部42は、プラスチックボトル1の鉛直方向VL(プラスチックボトル1の底部5を水平面に接地させたときにおける当該水平面に対する垂直方向(プラスチックボトル1の軸線方向))に亘り略同径の上胴部41の下端41eと、当該鉛直方向VLに亘り略同径の下胴部43の上端43eとの間に位置する部分であって、最小径を有する最小径部421と、上胴部41の下端41eから最小径部421に向かうに従い漸次縮径する縮径部422と、最小径部421から下胴部43の上端43eに向かうに従い漸次拡径する拡径部423とを含む、上胴部41及び下胴部43よりも径の小さい部分として定義される。縮径部422は、上胴部41の下端41eに、プラスチックボトル1の外側方向に向けて凸の曲面形状に構成される連続部44を介して連続し、拡径部423は、下胴部43の上端43eに、プラスチックボトル1の外側方向に向けて凸の曲面形状に構成される連続部45を介して連続している。
縮径部422は、プラスチックボトル1の内側方向に向けて凸の曲面形状に構成されており、縮径部422の曲率半径Rは、30mm以下程度であるのが好ましく、15〜25mm程度であるのがより好ましい。縮径部422の曲率半径Rが上記範囲内であることで、縮径部422に指を引っ掛けるようにしてプラスチックボトル1を把持することができるため、プラスチックボトル1を把持したときの変形を生じさせ難く、特に、プラスチックボトル1内の飲料の量が減少したときでも変形を生じさせ難くなる。その一方で、縮径部422の曲率半径Rを上記範囲内とすると、プラスチックボトル1の座屈強度がより低下してしまうが、後述するように、本実施形態においては、リブ6、特に第1リブ61及び/又は傾斜リブ63が縮径部422に重なるように設けられていることで、プラスチックボトル1の座屈強度を向上させることができる。
本実施形態におけるくびれ部42には、複数の略線状の溝状のリブ6がくびれ部42の周方向に並設されており、かかるリブ6は、プラスチックボトル1の鉛直方向VLに対して傾斜する実質的に直線状の傾斜リブ63と、傾斜リブ63の端部のうちの上側に位置する第1端部631に連続する第1リブ61と、傾斜リブ63の端部のうちの下側に位置する第2端部632に連続する第2リブ62とを有する(図3〜5参照)。
第1リブ61の外縁及び第2リブ62の外縁はそれぞれ湾曲形状の部分を含み、第1リブ61の外縁の湾曲形状の部分(上方(口部2方向)に向かって凸の湾曲形状部分)が第1リブ61の最上部に位置し、第2リブ62の外縁の湾曲形状の部分(下方(底部5方向)に向かって凸の湾曲形状部分)が第2リブ62の最下部に位置する。くびれ部42に設けられているリブ6のうちの第1リブ61の外縁の湾曲形状の部分及び第2リブ62の外縁の湾曲形状の部分が、それぞれ最上部及び最下部に位置することで、積重方向(プラスチックボトル1の鉛直方向VL)に荷重が加わったときにおける応力を、上記湾曲形状の部分により分散させることができるため、くびれ部42を有するプラスチックボトル1の座屈強度を向上させることができる。
プラスチックボトル1の鉛直方向VLに対する傾斜リブ63の傾斜角度(すなわち、角度θ63)は、45°以下であり、15〜45°であるのが好ましい。当該角度θ63が45°を超えると、プラスチックボトル1の座屈強度が不十分となる。
傾斜リブ63の第1端部631と第1リブ61とを連続する部分及び傾斜リブ63の第2端部632と第2リブ62とを連続する部分は、いずれも湾曲形状を有するのが好ましい。それらの連続する部分が角を有すると、当該部分に鉛直方向VLの応力が集中するおそれがあるが、湾曲形状を有することで、当該部分に応力が集中するのを防止し、プラスチックボトル1が当該部分を起点として座屈してしまうのを防止することができる。
本実施形態におけるリブ6は、略線状のリブ6の幅W6が全体として実質的に同一な略S字状を有しているが(図3参照)、略逆S字状を有していてもよいし、実質的に直線状の傾斜リブ63の第1端部631及び第2端部632のそれぞれに連続する第1リブ61及び第2リブ62が略円形状又は略楕円形状を有していてもよい(図4参照)。すなわち、本実施形態におけるリブ6の第1リブ61及び第2リブ62の外縁は、角部を有さない曲線により構成されているのが好ましい。
本実施形態において、第1リブ61及び第2リブ62の幅W61,W62が、傾斜リブ63の幅W63よりも大きく、かつリブ6の外縁に角部が存在しない(リブ6の外縁が直線及び曲線により構成されている)のが好ましい。プラスチックボトル1の鉛直方向に荷重が加わったとき、リブ6の外縁に角部が存在すると、当該角部に応力が集中し、当該角部を起点としてプラスチックボトル1が座屈してしまうおそれがあるが、リブ6の外縁に角部が存在しないことで、リブ6の外縁の一点に応力が集中することがなく、十分な座屈強度を確保することができる。なお、図4に示す態様において、傾斜リブ63の幅W63は、傾斜リブ63の長手方向に直交する方向の長さ(対向する外縁間の長さ)を意味し、第1リブ61及び第2リブ62の幅W61,W62は、傾斜リブ63の幅W63と平行な方向における第1リブ61及び第2リブ62の最大長さ(対向する外縁間の最大長さ)を意味する。
リブ6の形状が略S字状である場合、実質的に直線状の傾斜リブ63の第1端部631及び第2端部632のそれぞれに連続する第1リブ61及び第2リブ62の幅W61,W62が、傾斜リブW63の幅よりも大きくてもよい(図5参照)。なお、図5に示す態様において、第1リブ61の幅W61及び第2リブ62の幅W62は、第1リブ61及び第2リブ62の長手方向(図5中、左上から右下に向かう方向)に直交する方向の長さ(対向する略直線状の外縁間の長さ)を意味する。
本実施形態において、リブ6は、くびれ部42の最小径部421に重なるようにして設けられている限り、上胴部41及び/又は下胴部43に重なっていてもよいが、最小径部421とともに縮径部422に重なっているのが好ましく、第1リブ61及び/又は傾斜リブ63が縮径部422に重なっているのがより好ましい。リブ6、特に第1リブ61及び/又は傾斜リブ63が縮径部422に重なっていることで、プラスチックボトル1の座屈強度を向上させることができる。
具体的には、プラスチックボトル1の鉛直方向VLにおけるリブ6の全長L6(リブ6の最上部(第1リブ61の最上部)と最下部(第2リブ62の最下部)との間の長さ,図2参照)と、当該鉛直方向VLにおける縮径部422の長さL422(縮径部422の上端(連続部44との連続部分)から最小径部421までの長さ,図2参照)との比(L6:L422)が1.31:1である場合において、プラスチックボトル1の鉛直方向VLにおけるリブ6の中心C6が、くびれ部42の最小径部421との間で下記式に示す関係を具備するように、くびれ部42に設けられているのが好ましい(図6参照)。
−0.07<(HRC−HSD)/HSD≦0.12
上記式中、HRCは「プラスチックボトル1の底部5を所定の平面上に接地させたときの底部5の接地面からリブ6の中心C6までの長さ」を表し、HSDは「プラスチックボトル1の底部5を所定の平面上に接地させたときの底部5の接地面からくびれ部42の最小径部421までの長さ」を表す。
リブ6が上記式に示す関係を具備するようにくびれ部42に設けられていることで、十分な座屈強度を確保することができる。なお、リブ6の中心C6とは、リブ6の最上部(第1リブ61の最上部)と最下部(第2リブ62の最下部)との間の長さ(プラスチックボトル1の鉛直方向VLの長さ)における中心を意味するものとする。
本実施形態において、くびれ部42の最小径部421の位置でのリブ6の間隔P6が23mm未満であるのが好ましく、20mm以下であるのがより好ましい。当該リブ6の間隔P6が23mm以上であると、プラスチックボトル1の座屈強度が低下するおそれがあるが、当該間隔P6が23mm未満、特に20mm以下であることで、プラスチックボトル1の座屈強度をより向上させ得る。
本実施形態において、リブ6の深さは特に限定されるものではなく、プラスチックボトル1の座屈強度等を考慮して適宜設定され得る。また、リブ6の溝角度についても同様である。なお、リブ6は、径方向内側に向かう凹形状であってもよいし、径方向外側に向かう凸形状であってもよい。
上述した構成を有する本実施形態に係るプラスチックボトル1においては、上胴部41と下胴部43との間に、それらよりも縮径されてなるくびれ部42を有し、そのくびれ部42の最小径部421に重なるようにして所定形状の複数のリブ6が設けられていることで、鉛直方向VLに沿った荷重による座屈強度を向上させることができる。よって、当該プラスチックボトル1を収容した包装箱を複数段に積み重ねても、プラスチックボトル1が座屈変形してしまうことがないという効果を奏する。
以上説明した実施形態は、本発明の理解を容易にするために記載されたものであって、本発明を限定するために記載されたものではない。したがって、上記実施形態に開示された各要素は、本発明の技術的範囲に属する全ての設計変更や均等物をも含む趣旨である。
上記実施形態において、上胴部41及び下胴部43にはリブが設けられていないが、本発明はこのような態様に限定されるものではなく、上胴部41及び/又は下胴部43に一又は複数の環状のリブが設けられていてもよい。
以下、実施例及び比較例を挙げて本発明をさらに詳細に説明するが、本発明は、下記の実施例等に何ら限定されるものではない。
〔実施例1〕
図1〜3に示す構成を有し、高さ207mm、満容量520mL(製品500mL用)、上胴部41及び下胴部43の外径66mm、くびれ部42の最小径部421の外径51mm、縮径部422の長さL42215.5mm、縮径部422の曲率半径25mm、並びに樹脂量14.7gのポリエチレンテレフタレート製ボトル1を準備した。
実施例1のボトル1において、くびれ部42に12個の略S字状のリブ6(リブ6の全長L6:20.3mm、幅W6:3mm、最小径部421の位置での間隔P6:13.3mm)を設けるとともに、(HRC−HSD)/HSD=0.05となるように各リブ6の中心C6をくびれ部42に位置させて、第1リブ61及び傾斜リブ63が縮径部422に重なるようにした。また、傾斜リブ63の傾斜角度θ63が35°となるように、各リブ6を設けた。
〔比較例1〕
上胴部41及び下胴部43の間にくびれ部42を有さず、肩部2と底部5との間の胴部を同径とし、リブを設けなかった以外は、実施例1と同様の構成を有するポリエチレンテレフタレート製ボトルを準備した。
[試験例1]把持容易性試験
実施例1及び比較例1のボトルにつき、ボトルの持ちやすさ(把持容易性)に関する官能試験を行った。当該試験は、5人のパネラーを対象に行われ、ボトルを持ったときの持ちやすさ(把持容易性)を下記の指標に従い評価させた。結果を表1に示す。なお、表1には、5人のパネラーによる評価の算出平均値が示されている。
<指標>
持ちやすい:5点、やや持ちやすい:4点、普通:3点、やや持ちにくい:2点、持ちにくい:1点
Figure 0006578485
表1に示す結果から、プラスチックボトル1がくびれ部42を有することで、把持容易性(持ちやすさ)として高い評価を得ることができることが確認された。
<座屈強度のシミュレーション解析>
実施例1及び比較例1、並びに下記実施例2〜11及び比較例2〜6のプラスチックボトルについて、座屈強度のシミュレーション解析を行った。
〔実施例2〕
略S字状のリブ6を、図4に示す形状(第1リブ61の幅W61:4.2mm、第2リブ62の幅W62:4.2mm、傾斜リブ63の幅W63:3mm)とした以外は、実施例1と同様の構成を有するポリエチレンテレフタレート製ボトル1とした。
〔実施例3〕
(HRC−HSD)/HSD=0.11となるように各リブ6の中心C6をくびれ部42に位置させて、傾斜リブ63のみが縮径部422に重なるようにした以外は、実施例1と同様の構成を有するポリエチレンテレフタレート製ボトル1とした。
〔実施例4〕
(HRC−HSD)/HSD=−0.01となるように各リブ6の中心C6をくびれ部42に位置させて、第1リブ61及び傾斜リブ63が縮径部422に重なるようにした以外は、実施例1と同様の構成を有するポリエチレンテレフタレート製ボトル1とした。
〔実施例5〕
(HRC−HSD)/HSD=−0.07となるように各リブ6の中心C6をくびれ部42に位置させて、第1リブ61のみが縮径部422に重なるようにした以外は、実施例1と同様の構成を有するポリエチレンテレフタレート製ボトル1とした。
〔実施例6〕
くびれ部42に14個のリブ6(最小径部421の位置での間隔P6:11.4mm)を設けた以外は、実施例1と同様の構成を有するポリエチレンテレフタレート製ボトル1とした。
〔実施例7〕
くびれ部42に10個のリブ6(最小径部421の位置での間隔P6:16.0mm)を設けた以外は、実施例1と同様の構成を有するポリエチレンテレフタレート製ボトル1とした。
〔実施例8〕
くびれ部42に8個のリブ6(最小径部421の位置での間隔P6:20.0mm)を設けた以外は、実施例1と同様の構成を有するポリエチレンテレフタレート製ボトル1とした。
〔実施例9〕
傾斜リブ63の傾斜角度θ63を0°とした以外は、実施例1と同様の構成を有するポリエチレンテレフタレート製ボトル1とした。
〔実施例10〕
傾斜リブ63の傾斜角度θ63を25°とした以外は、実施例1と同様の構成を有するポリエチレンテレフタレート製ボトル1とした。
〔実施例11〕
傾斜リブ63の傾斜角度θ63を45°とした以外は、実施例1と同様の構成を有するポリエチレンテレフタレート製ボトル1とした。
〔比較例2〕
リブ6が設けられていない以外は、実施例1と同様の構成を有するポリエチレンテレフタレート製ボトルとした。
〔比較例3〕
傾斜リブ63の両端に連続する第1リブ61及び第2リブ63を有しない以外は、実施例1と同様の構成を有するポリエチレンテレフタレート製ボトルとした。
〔比較例4〕
(HRC−HSD)/HSD=−0.20となるように各リブ6の中心C6をくびれ部42に位置させることで、第1リブ61が拡径部423に重なるようにした以外は、実施例1と同様の構成を有するポリエチレンテレフタレート製ボトルとした。
〔比較例5〕
傾斜リブ63の傾斜角度θ63を55°とした以外は、実施例1と同様の構成を有するポリエチレンテレフタレート製ボトルとした。
〔比較例6〕
傾斜リブ63の傾斜角度θ63を60°とした以外は、実施例1と同様の構成を有するポリエチレンテレフタレート製ボトル1とした。
[試験例2]座屈強度評価試験
実施例1〜11及び比較例1〜6のボトルについて、鉛直方向に荷重を加えて3mm変位させたときの応力(3mm変位応力)をシミュレーションにより求めた。結果を表2に示す。
Figure 0006578485
表2に示すように、くびれ部を有するがリブが設けられていない比較例2のボトルに比し、くびれ部にリブが設けられている実施例1〜11及び比較例3のボトルにおいて座屈強度が向上していることが確認された。また、傾斜リブ63のみが設けられている比較例3のボトルに比して、傾斜リブ63の両端に連続する第1及び第2リブ61,62が設けられている実施例1〜11のボトルにおいては、座屈強度がさらに向上していることが確認された。
また、第1リブ61及び/又は傾斜リブ63が縮径部422に重なるように設けられていることで(実施例1、実施例3〜5)、くびれ部42を有するボトル1であっても十分な座屈強度を確保可能であることが確認された。一方、比較例4のように、リブ6がくびれ部42に重なるように設けられていても、縮径部422や最小径部421に重なっていない場合には、座屈強度が不十分となることが確認された。
さらに、実施例1〜2及び実施例6〜8の結果から、最小径部421の位置でのリブ6の間隔P6が23mm未満、特に20mm以下となるようにリブ6が設けられていることで、くびれ部42を有するボトル1であっても十分な座屈強度を確保可能であることが確認された。
さらにまた、実施例1〜2、実施例9〜11及び比較例5〜6の結果から、傾斜リブ63の傾斜角度θ63が45°以下であることにより、くびれ部42を有するボトル1であっても座屈強度を向上させ得ることが確認された。
1…プラスチックボトル
2…口部
3…肩部
41…上胴部
42…くびれ部
421…最小径部
422…縮径部
423…拡径部
43…下胴部
5…底部
6…リブ
61…第1リブ
62…第2リブ
63…傾斜リブ

Claims (5)

  1. 口部、前記口部に連続する肩部、前記肩部に連続する上胴部、前記上胴部よりも下方に位置する下胴部、及び前記下胴部に連続する底部を備えるプラスチックボトルであって、
    前記上胴部と前記下胴部との間に位置し、前記上胴部及び前記下胴部よりも径の小さいくびれ部を有し、
    前記くびれ部は、前記くびれ部のうちの最小径を有する最小径部と、前記上胴部から前記最小径部に向かうに従い漸次縮径する縮径部と、前記最小径部から前記下胴部に向かうに従い漸次拡径する拡径部とを含み、
    複数のリブが、前記最小径部に重なるようにして、前記くびれ部の周方向に沿って並設されており、
    前記リブは、前記プラスチックボトルの鉛直方向に対して傾斜する実質的に直線状の傾斜リブと、前記傾斜リブの両端部のうちの上側に位置する一端部及び下側に位置する他端部のそれぞれに連続する第1リブ及び第2リブとを有し、
    前記傾斜リブの前記鉛直方向に対する傾斜角度が、45°以下であり、
    前記第1リブ及び前記第2リブの外縁には湾曲形状の部分が含まれることで、前記リブは、全体として略S字状又は略逆S字状を有し
    前記第1リブの外縁の湾曲形状の部分のうちの前記口部に向かって凸の湾曲形状部分が前記第1リブの最上部に位置するとともに前記第1リブの端部は前記口部に向かって凸の湾曲形状部分よりも前記底部側に位置し、前記第2リブの外縁の湾曲形状の部分のうちの前記底部に向かって凸の湾曲形状部分が前記第2リブの最下部に位置するとともに前記第2リブの端部は前記底部に向かって凸の湾曲形状部分よりも前記口部側に位置することを特徴とするプラスチックボトル。
  2. 前記リブが、前記縮径部に重なっていることを特徴とする請求項1に記載のプラスチックボトル。
  3. 前記第1リブ及び/又は前記傾斜リブが、前記縮径部に重なっていることを特徴とする請求項1又は2に記載のプラスチックボトル。
  4. 前記最小径部の位置での前記リブの間隔が23mm未満となるように、前記リブが前記くびれ部の周方向に沿って並設されていることを特徴とする請求項1〜のいずれかに記載のプラスチックボトル。
  5. 前記縮径部は、前記プラスチックボトルの内側方向に向けて凸の曲面形状に構成されており、
    前記縮径部の曲率半径は、30mm以下であることを特徴とする請求項1〜のいずれかに記載のプラスチックボトル。
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