JP6576667B2 - 揮発性空間防黴剤及びそれを用いた固体状揮発性空間防黴剤組成物 - Google Patents

揮発性空間防黴剤及びそれを用いた固体状揮発性空間防黴剤組成物 Download PDF

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Description

本発明は、特定のアルデヒドを有効成分として含有する揮発性空間防黴剤に関し、更に、該揮発性空間防黴剤を担持体に担持させてなる固体状揮発性空間防黴剤組成物に関するものである。
黴は一般に高温高湿を好み、洗濯機、靴箱、収納場所等の極めて狭い密閉空間で発生し易いことは勿論、浴室、トイレ、台所、居室等、断熱性や密閉性の高い空間で多く発生する。また、衣類、履物、書類、布製品等を移送中、保管中等にも頻繁に発生する。
黴が発生すると、不快臭(黴臭)や、黒色、黄色等の点状の汚れの原因となり、例えば、上記した場所の床、天井、壁等を傷め、上記した製品(物品)に被害を与える。更には、黴から発生した胞子が室内に浮遊してアレルギー性疾患を誘発する場合もある。
このように、黴は、実際に物的損害や健康被害を与えるのみならず、不快感を与える等、多くの問題を引き起こしている。
黴の増殖を防ぐ手段としては、接触型の抗黴剤が用いられることが多い。しかしながら、一般に使用される接触型の抗黴剤は、次亜塩素酸ナトリウム、ヒドロキシ安息香酸エステル、安息香酸塩、フェニルフェノール、フェノキシエタノール、塩化ベンザルコニウム等を主成分として含む、噴霧剤、塗布剤等の接触型のものであり、浴室、トイレ等の水周りであれば、使用後に洗い流すことができるが、それ以外の場所では、強い刺激臭と人体に対する安全性への懸念があった。
また、接触型の抗黴剤は主に掃除のときに使用するものであり、一定期間に亘り定常的に使用するためのものではなかった。
このように、一般的な抗黴剤は、接触させなければ防黴性を十分に付与することができず、また、一定期間に亘り使用できるものではなかった。
一方、精油に抗菌活性があることは知られており、非接触の蒸気状態でも活性を示すことが知られている(特許文献1〜3)。しかしながら、その空間防黴性能は低いものであった。
これらを改良するものとして、特許文献4、5には、洗濯槽、下駄箱、流し台下収納庫等の極めて狭い空間で、非接触で使用できる抗菌防黴剤が記載されている。
しかしながら、これらの化合物は、空間防黴性が十分でなかったり、上記した洗濯槽、下駄箱、流し台下収納庫等より広い空間で、密封性が低く気化した蒸気がもれたりするような空間での黴の繁殖を十分に防ぐことは困難であった。
また、特許文献6には、分岐鎖状飽和脂肪族炭化水素基を有する特定の1価の1級アルコールが、非接触で防黴効果があることが記載されている。
しかしながら、これらの分岐アルコールや1級アルコールは、臭質、臭いの強さ、蒸気圧等の全てが好適なものはなく、また、衣類等に付いた臭いが残留して容易には消えない等、総合的には十分満足できるものはなかった。また、最終製品としての外観が液状であるか、又は、紙や布等に染み込ませた形態で効力を発揮するもので、粉体に担持させたり、粉体と混合したりして、外観を固体状にして効果を発揮するものではなく、使い勝手の良い固体状揮発性空間防黴剤組成物としては十分なものではなかった。
非接触であり揮発性を利用して、ある程度の容積を持った空間でも防黴効果を奏する防黴剤に対する要求は、ますます高くなってきており、かかる公知技術では不十分であり、更なる改善の余地があった。
特公平3−077161号公報 特開平6−024952号公報 特開平11−335219号公報 特開2003−171202号公報 特開2003−286114号公報 特開2009−132666号公報
本発明は上記背景技術に鑑みてなされたものであり、その課題は、蒸気を利用して非接触で防黴効果があり、臭質や臭いの強さに関して優れ、衣類等に一旦付着した臭いの残留が少ない揮発性空間防黴剤を提供することにあり、またそれを用いた黴の発生を抑制する方法を提供することにある。
本発明者は、上記の課題を解決すべく鋭意検討を重ねた結果、揮発性空間防黴剤としては新規の特定の化学構造を持ったアルデヒドが上記課題を解決できることを見出し、更にそれを最終的に固体状の形態にして使用することによって、より効果を発揮し、使用方法が改善されることを見出して、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明は、下記式(1)で表される脂環式アルデヒドを有効成分として含有することを特徴とする揮発性空間防黴剤を提供するものである。
Figure 0006576667
[式(1)中、炭素6員環Aは環内に二重結合を有さないか、環内に二重結合を1個又は2個有し、Rは互いに異なっていてもよい炭素数1個以上3個以下のアルキル基又はアルケニル基を表し、2個のRが炭素6員環Aの同位置に結合していてもよく、Rの末端が炭素6員環Aの別位置に結合して環を形成していてもよく、nは0以上4以下の整数を表す。]
また、本発明は、更に、炭素数6個以上8個以下のアルコール、モノテルペン系アルコール及びモノテルペン系アルデヒドよりなる群から選ばれる少なくとも1種の化合物を含有する揮発性空間防黴剤を提供するものである。
また、本発明は、上記の揮発性空間防黴剤を担持体に担持させてなるものであることを特徴とする固体状揮発性空間防黴剤組成物を提供するものである。
また、本発明は、上記の固体状揮発性空間防黴剤組成物を、10−4以上200m以下の空間に常温で揮散させることを特徴とする黴の発生を抑制する方法を提供するものである。
本発明によれば、前記問題点と上記課題を解決し、黒黴、赤黴等の黴の発生を防止することができる。すなわち、黴の増殖を抑制し、黴による、壁面、床面、天井面等の面;衣類、靴、書類等の対象物;等に発生するしみや汚れを防止することができ、また黴による臭気も抑制することができる。
例えば、洗濯槽等より広い空間に常温で揮散させても、本発明の揮発性空間防黴剤は、不快な臭いではなく、蒸気圧が好適であることも加わって臭いが強過ぎることがなく、また衣類・履物、布製品に付着した臭い等も一定期間処理後に通風環境(解放状態)におけば、容易にその臭いを取ることができる。
また、本発明の揮発性空間防黴剤は、毒性が強くなく人体に対して安全性が高く、一方で、非接触で使用しても空間防黴性能に優れている。
また、2−エチルヘキサノール、ターピネオール、リナロール、シトラール等の特定のアルコールやモノテルペン系化合物等と組み合わせて使用すれば(併用すれば)、特に本発明の揮発性空間防黴剤にあっては、両者の相乗効果が顕著に表れて、臭質、臭いの強さ、付着臭気残留性等が更に向上する。すなわち、単独では空間防黴性能を示さないような低濃度同士の混合比でも空間防黴性能を示させることができると共に、単独で使用したときの臭質を改善させることができる。
更に、本発明の揮発性空間防黴剤を、シリカゲル等のシリカ;ゼオライト;不繊布;珪藻土;活性炭等の担持体に担持させて固体状揮発性空間防黴剤組成物とすると、更に不快臭がなく、徐放性となり、臭いが強過ぎず、安全性にも優れ、使い勝手が優れたものができる。
本発明の揮発性空間防黴剤、それを担持体に担持させた固体状揮発性空間防黴剤組成物は、洗濯機、靴箱、クローゼット、押し入れ、収納器等の極めて狭い密閉空間;浴室、トイレ、台所、居室等の上記空間より広い閉鎖空間;等で好適に使用できると共に、衣類、履物、書類、布製品等の黴の発生する物品を、コンテナ等に収納して移送している間や、コンテナ等に保管中等に特に好適に使用できて、黴の発生を好適に防止できる。
以下、本発明について説明するが、本発明は、以下の具体的形態に限定されるものではなく、技術的思想の範囲内で任意に変形することができる。
<式(1)で表される脂環式アルデヒド>
本発明は、下記式(1)で表される脂環式アルデヒドを有効成分として含有する揮発性空間防黴剤である。
Figure 0006576667
[式(1)中、炭素6員環Aは環内に二重結合を有さないか、環内に二重結合を1個又は2個有し、Rは互いに異なっていてもよい炭素数1個以上3個以下のアルキル基又はアルケニル基を表し、2個のRが炭素6員環Aの同位置に結合していてもよく、Rの末端が炭素6員環Aの別位置に結合して環を形成していてもよく、nは0以上4以下の整数を表す。]
該有効成分は、1種で用いることもでき、2種以上を混合して用いることもできる。
上記式(1)中、炭素6員環Aは環内に二重結合を有さないか、環内に二重結合を1個又は2個有する。該炭素6員環Aは環内に二重結合を1個有することが、二重結合を持たない化合物に比べて空間防黴効果が高い傾向がある点から好ましい。
上記式(1)中、Rは互いに異なっていてもよい炭素数1個以上3個以下のアルキル基又はアルケニル基を表す。該Rは炭素数1個のアルキル基又はアルケニル基であることが、室温での蒸気圧が低いことにより空間防黴効果が発揮しやすい点から好ましい。
また、該Rはアルキル基であることが、化学的安定性の点から好ましい。
上記式(1)中、2個のRが炭素6員環Aの同位置に結合していてもよく、Rの末端が炭素6員環Aの別位置に結合して環を形成していてもよい。
また、nは0以上4以下の整数を表し、室温での蒸気圧が低い点から、nは3以下の整数であることが好ましく、nは2以下の整数であることが特に好ましい。
特に、上記式(1)で表される脂環式アルデヒドとして、2,4−ジメチル−3−シクロヘキセン−1−カルボアルデヒド、イソシクロシトラール(β−シクロシトラール)、シクロシトラール(2,6,6−トリメチルシクロヘキセン−1−カルボアルデヒド)、ミルテナール(6,6−ジメチルビシクロ[3.1.1]ヘプタ−2−エン−2−カルボアルデヒド)、ペリラアルデヒド(4−(1−メチルエテニル)−1−シクロヘキセン−1−カルボアルデヒド、サフラナール(2,6,6−トリメチル−1,3−シクロヘキサジエン−1−カルボアルデヒド)が、空間防黴性能、臭質、臭いの強さ、付着臭気残留性等に優れている。
これらから選ばれる1種を単独で又は2種以上を組み合わせて使用することができる。
具体的には、小容器、小箱、梱包パック、トラック、貨車、コンテナ等の移送空間、保管空間のような例えば10−4〜200m程度の空間に常温で揮散させたときに、空間防黴性能が特異的に優れ、臭質に優れ、また特に、常温での蒸気圧が好適であることもあって臭いが強過ぎず、付着臭気残留性にも優れている。
更に、後記する併用化合物と組み合わせて使用したときに両化合物の相乗効果が顕著に表れる。すなわち、単独では空間防黴性能を示さない低濃度同士の混合比でも空間防黴性能を示させることができると共に、単独で使用したときの臭質を更に改善させることができる。
<併用化合物>
本発明の揮発性空間防黴剤における「上記式(1)で表される脂環式アルデヒド」は、そこに更に、「炭素数6個以上8個以下のアルコール、モノテルペン系アルコール及びモノテルペン系アルデヒドよりなる群から選ばれる少なくとも1種の化合物」(本発明において、「 」内を以下単に「併用化合物」と略記することがある)を含有させると、特に本発明の前記効果の向上が顕著である。
併用化合物が炭素数6個のアルコールの場合は、1−ヘキサノール、2−ヘキサノール、3−ヘキサノール等のヘキサノール;2−ヘキセノール、3−ヘキセノール等のヘキセノール;シクロヘキサノール(cis体、trans体又はそれらの混合)が、前記した併用効果・相乗効果を奏するために好ましい。
炭素数が6個のアルコールは、揮発性空間防黴剤としては蒸気圧が高いので、後記する担持体に担持させたときに特に上記効果を発揮する。
併用化合物が炭素数7個のアルコールの場合は、1−ヘプタノール、2−ヘプタノール、3−ヘプタノール、4−ヘプタノール等のヘプタノール;2−ヘプテン−1−オール、4−ヘプテン−1−オール等のヘプテノール(cis体、trans体又はそれらの混合);2−メチルシクロヘキサノール、3−シクロヘキサノール、4−メチルシクロヘキサノール等のメチルシクロヘキサノールが、前記した併用効果・相乗効果を奏するために好ましい。
炭素数が7個のアルコールは、揮発性空間防黴剤としては蒸気圧が高いので、後記する担持体に担持させたときに特に上記効果を発揮する。
また、併用化合物が炭素数8個のアルコールの場合には、2−エチルヘキサノール、1−オクテン−3−オール等が、前記した併用効果・相乗効果を奏するために好ましい。
炭素数が8個のアルコールは揮発性空間防黴剤としては蒸気圧が低いので、例えば、1−オクタノール等の分岐のないものの併用では、付着臭気残留性等の性能に劣る場合がある。その点、また、有害性が1−オクタノールに比べて小さい等の点から、炭素数8個のアルコールの中でも2−エチルヘキサノールが特に好ましい。
また、併用化合物がモノテルペン系アルコールの場合には、ターピネオール、リナロール、ゲラニオール、シトロネロールが、前記した併用効果・相乗効果を奏するために好ましい。
また、併用化合物がモノテルペン系アルデヒドの場合には、シトラール等が前記した併用効果・相乗効果を奏するために好ましい。
「上記式(1)で表される脂環式アルデヒド」の質量(G1)及び「併用化合物」の質量(G2)との割合(配合割合)は、特に限定はないが、両者の合計質量(G=G1+G2)に対して、G1が20質量%以上100質量%以下が好ましく、30質量%以上90質量%以下がより好ましく、35質量%以上85質量%以下が特に好ましく、40質量%以上80質量%以下が更に好ましい。
上記範囲であれば、前記及び下記した(併用の)効果を好適に発揮する。
モノテルペン系アルコールとモノテルペン系アルデヒドには、芳香を有するものが多いので、本発明の「上記式(1)で表される脂環式アルデヒド」の臭質を更に改善する。また、モノテルペン系アルコール自体に空間防黴効果があるので、単独では空間防黴性能を示さない低濃度同士の混合でも空間防黴性能を示させることができる。
<固体状揮発性空間防黴剤組成物>
本発明の揮発性空間防黴剤の揮発速度は、包装材、容器等の開口面積等の構成により調整することができ、また、溶剤やゲル中に溶解させたり、樹脂等と共に混練成形したり、マイクロカプセル化したりして調整し徐放性にすることもできる。
ゲル化剤としては特に限定はないが、例えば、ポリビニルアルコール、ポリエチレングリコール、ポリビニルピロリドン、アルギン酸、セルロース、デンプン等、又は、それらの誘導体若しくはそれらの塩等の水溶性有機高分子;酢酸ビニル系樹脂エマルジョン、アクリル系エマルジョン、ゴム系ラテックス等のエマルジョン;カラギーナン、寒天、ゼラチン、ペクチン等の動植物、藻類等から抽出される天然物由来のゲル化剤等を挙げることができる。
前記した本発明の揮発性空間防黴剤は、担持体に担持させて固体状揮発性空間防黴剤組成物として、取扱いを容易にすると共に徐放性にして用いることが特に好ましい。
上記「上記式(1)で表される脂環式アルデヒド」も上記「併用化合物」も、常温(15℃〜25℃)のみならず使用予定温度(−20℃〜40℃)で液体であるので、ここで「固体状」とは、揮発性空間防黴剤組成物としての外観が全体として固体状であることを言い、別固体に液体状のもの(本発明の上記脂環式アルデヒド)が付着していたり染み込んでいたりして、絞る、遠心分離等の操作をして容易に該液体状のもの(本発明の上記脂環式アルデヒド)が分離できる状態は除かれる。
該「別個体」としては、ろ紙等の紙;不織布、織布等の布;天然綿、化学綿等の綿;ポリウレタンスポンジ等のスポンジ;ガラス繊維(集合体);軽石、芯棒、多孔膜、等の「粗面化してあったり内部に気泡等の表面積を大きくする空間を有したりする1個の大きさが0.5cm以上の塊等は除かれる。
上記別固体に、単に付着していたり、単に染み込んでいたりするものでは、「上記式(1)で表される脂環式アルデヒド」の場合、蒸気圧が高いことが多く、蒸発速度が速過ぎて使用期間が短くなる、直接肌に触れた場合に防黴成分が身体に付着する等の場合がある。
担持させて固体状揮発性空間防黴剤組成物とするための担持体としては、シリカ、ゼオライト、珪藻土、ベントナイト、活性白土、黒ボク土、活性炭、不織布、合成樹脂、繊維、鉱物、合成鉱物等が挙げられる。
これらは、数平均粒径が、好ましくは0.1μm〜20mm、特に好ましくは0.3μm〜10mmの粉末状であることが望ましい。
本発明の固体状揮発性空間防黴剤組成物は、「上記式(1)で表される脂環式アルデヒド」及び/又は「併用化合物」を、上記粉末の吸油量より少なく担持させて、全体として粒子状、粉末状、塊状等の流動性のない固体状を保っている形態が好ましい。
本発明の固体状揮発性空間防黴剤組成物は、上記液体が担持体に担持されてなるものであるが、ここで「担持」とは、化学的・物理的な吸着、ファンデルワールス力での吸着等によるものが挙げられる。
好ましい担持体としては、シリカゲル等のシリカ;ゼオライト、珪藻土、活性炭、繊維、鉱物、合成鉱物等が挙げられる。
「上記式(1)で表される脂環式アルデヒド」及び「併用化合物」の合計質量(G)と、担持体の質量(H)との割合は、特に限定はないが、G/(G+H)として、0.5質量%〜80質量%が好ましく、10質量%〜70質量%がより好ましく、20質量%〜50質量%が特に好ましい。Gが大き過ぎると、担持されないものが出てきて液体が分離したり、脂環式アルデヒドや併用化合物が無駄になったりする場合があり、一方、Gが小さすぎると、担持体の重さの分だけ使用し難くなる場合がある。
本発明の固体状揮発性空間防黴剤組成物は、「上記式(1)で表される脂環式アルデヒド」及び/又は「併用化合物」を担持体に担持させているので、徐放性となり、臭いが強過ぎず、臭いが付着しない、安全性にも優れ、使い勝手が優れたものができる。
本発明の揮発性空間防黴剤は、固体状揮発性空間防黴剤組成物とすることによって、2倍〜100倍、使用期間を延長することができる。
本発明の揮発性空間防黴剤又は固体状揮発性空間防黴剤組成物は、包接化合物との併用を排除するわけではないが、包接化合物を併用しなくても前記効果を発揮できる。また、透過性フィルム等の使用による徐放性化を排除するわけではないが、それらを使用しなくても前記効果を発揮できる。
本発明の揮発性空間防黴剤又は固体状揮発性空間防黴剤組成物には、必要に応じて、本発明の効果を損なわない範囲で、上記成分以外に、一般に添加される各種の溶剤、油剤、無機塩、アミノ酸、有機酸塩、pH調整剤、酸化防止剤、防腐剤、殺菌・抗菌剤、消臭剤、香料、色素、紫外線吸収剤、水等の他の成分を含有することができる。
本発明の揮発性空間防黴剤、それを担持体に担持させた固体状揮発性空間防黴剤組成物は、ビン、箱等の容器に入れて使用することもでき、洗濯機、靴箱、クローゼット、押し入れ、収納器等の極めて狭い密閉空間(A);浴室、トイレ、台所、居室等の上記密閉空間より広い閉鎖空間(B);等で好適に使用できると共に、衣類、履物、書類、布製品等の黴の発生する物品を、コンテナ等に収納して移送している間や、コンテナ等に保管中等に該空間(C)で特に好適に使用できて、黴の発生を好適に防止できる。
<黴の発生を抑制する方法>
本発明の他の形態は、前記の揮発性空間防黴剤又は固体状揮発性空間防黴剤組成物を、10−4以上200m以下の空間に常温で揮散させることを特徴とする黴の発生を抑制する方法である。
好適には、上記した空間(B)又は空間(C)での使用である。また、10−4以上200m以下の空間での使用が好ましく、1m以上100m以下の空間での使用が、他の揮発性空間防黴剤等との揮発性防黴効果の優位性の確認・比較や、日常生活環境に近く機能的で効率的な効果を期待できる等の点から特に好ましい。
本発明の揮発性空間防黴剤又は固体状揮発性空間防黴剤組成物を使用後は、例えば上記空間(A)(B)(C)等の密閉・閉鎖空間から、処理対象物を開放空間に移動させたり、該空間(の内壁等)を開放状態にしたりして、一定時間経過させることが好ましい。
以下に、実施例を挙げて本発明を更に具体的に説明するが、本発明は、その要旨を超えない限りこれらの実施例に限定されるものではない。
評価例
<空間防黴性の評価方法>
縦18cm×横13cm×高さ6cmのタッパー容器(フタ:ポリエチレン、本体:ポリプロピレン)を用意した。
フタの裏に、20mm×20mm×厚さ6mmの不織布を接着させ、マイクロピペットで、試料を100μL塗布した。
培養していた黒黴(Aspergillus niger)を、直径9cmのシャーレ中のポテトデキストロース寒天培地(栄研化学(株)製)に、白金耳を使って塗布して、該シャーレをタッパー容器の底に置きフタで密封した。
タッパー容器は、30℃に設定した恒温器で72時間静置した後に黒黴の有無を、シャーレの上から目視で確認し、以下の判定基準で判定した。
<空間防黴性の判定基準>
◎:シャーレ全体が全く黒くなっていない
○:かなり良好な制御力を示すが、僅かに黴の育成を認める
△:表面積1/5位に黴の育成を認める
×:表面積1/2位に黴の育成を認める
××:シャーレ全面に黴が育成する
<臭質の評価方法>
60mLの遮光瓶に10mLの試料を入れ、液温度を25℃に調整した。瓶口に鼻を近づけてにおいを嗅ぎ、以下の判定基準で判定した。
<臭質の判定基準>
◎:全く気にならない臭いであり、実際の使用条件では全く問題なし
○:殆ど気にならない臭い、もしくは不快ではないため、実際の使用条件では問題なし
△:不快に感じる者もいるが、使用条件によっては問題にならない
×:不快臭であり、実際の使用条件でも問題あり
××:極めて不快臭があるか刺激臭があり、実際の使用条件でも問題あり
<臭いの強さの評価方法>
上記空間防黴性の評価試験で使用したタッパー容器を開けて臭いを嗅ぎ、以下の判定基準で判定した。
<臭いの強さの判定基準>
◎:臭いをほとんど又は全く感じない
○:臭いを容易に感じる
△:強い臭いを感じる
×:強烈な臭いを感じる
<付着臭気残留性の評価方法>
容積が20Lの密閉できる容器に、試料を1mL入れたコニカルビーカーと、キムタオル(登録商標、日本製紙クレシア(株)製)1枚を入れ、室温で3日間静置させた。取り出したキムタオルのにおいを嗅ぎ、以下の判定基準で判定した。
<付着臭気残留性の判定基準>
◎:全くにおいは付着していない
○:においは付着しているが、開放空間に3時間静置した場合にはにおいはなくなる
△:においは付着しているが、開放空間に3時間静置した場合にはにおいは弱くなる
×:においが付着し、開放空間に3時間静置しても強いにおいが残る
<揮発性の評価方法>
25℃における蒸気圧等を参考に、以下の判定基準で判定した。
<揮発性の判定基準>
○:25℃における蒸気圧が0.015kPa〜0.3kPa
△:25℃における蒸気圧が0.01kPa〜0.015kPa、又は、0.3kPa〜0.5kPa
×:25℃における蒸気圧が0.01kPa以下、又は、0.5kPa以上
<有害性の評価方法>
JIS Z7252のGHSに基づく化学物質等の分類方法によって混合物、あるいは単一化合物を評価した。原料の有害性情報は、独立行政法人製品評価技術基盤機構(NITE)のデータを使用した。NITEに掲載されていない場合は、試薬会社から発行されるMSDSの情報を使用した。
<有害性の判断基準>
○:GHSに基づく分類分けをした結果、注意喚起語がない
△:GHSに基づく分類分けをした結果、注意喚起語が警告である
×:GHSに基づく分類分けをした結果、注意喚起語が危険である
<総合評価の判定基準>
A:優れている(空間防黴性が◎、かつ上記評価で△以下がない)
B:防黴剤に適している(空間防黴性が◎又は○、かつ上記評価で×がない)
C:条件によっては使用可能(空間防黴性が◎又は○、かつ上記評価のうち×が1つだけある)
D:劣っている(空間防黴性が◎もしくは○であり、かつ×が2つ以上ある。又は空間防黴性が△もしくは×である)
実施例1
表1〜3に組成を示した試料を上記のような評価方法で評価して判定した。表1は「上記式(1)で表される脂環式アルデヒド」からなる試料の評価結果、表2は「上記式(1)で表される脂環式アルデヒド」及び「併用化合物」からなる試料の評価結果、表3は併用化合物からなる試料又は「防黴剤として知られている化合物」からなる試料の評価結果を示す。
なお、アリルイソチオシアナートは刺激臭が強いので、プロピレングリコールで、1質量%に希釈して評価した。
表1〜3中の数値の単位は質量%である。
Figure 0006576667
Figure 0006576667
Figure 0006576667
表1の結果より、試料番号101〜105の試料は何れも、空間防黴性があり、その他の評価項目も「×」がなく、上記総合評価が「B」と優れていた。
表2の結果より、「上記式(1)で表される脂環式アルデヒド」及び「併用化合物」からなる、試料番号201〜215の試料は何れも、空間防黴性を有し、上記総合評価も、「A」又は「B」と優れていた。また、「上記式(1)で表される脂環式アルデヒド」のみからなる試料と比較して、試料番号201〜215の試料は、臭質、臭いの強さ、付着臭気残留性、及び/又は揮発性が良くなる傾向にあった。
表3の結果より、「併用化合物」からなる試料(試料番号401〜407)のうち、試料番号404〜406の試料は空間防黴性が「△」で総合評価が「D」であった。試料番号401〜403・407の試料は空間防黴性が「○」以上であったが、それ以外の項目で少なくとも1つの項目が×であり、総合評価が「C」又は「D」であった。
また、防黴剤として知られているアリルイソチオシアネートからなる試料(試料番号408)は、空間防黴性は「◎」だったが、「臭質」や「有害性」等が「×」であり、総合評価が「D」であった。更に、アリルイソチオシアネート以外の、防黴剤として知られている化合物からなる試料(試料番号409〜412)は何れも空間防黴性が「×」であり、総合評価が「D」であった。
実施例2
個数平均粒径5〜10メッシュのシリカゲル(CARiACT(登録商標)、富士シリシア(株)製)800gに、400gの試料(表1又は表2の組成の試料)を滴下後、よく撹拌し、表1又は表2の組成の試料を担持させた固体状揮発性空間防黴剤組成物を作製した。
得られた固体状揮発性空間防黴剤組成物を3Lビーカーに入れ、洋服が5着上からハンガーで吊るしてある密閉できる部屋(部屋の大きさ:3m×3m×3m)の中央の下に、室温25℃、湿度90%で、該組成物を入れたビーカーを7日間放置した。
7日間放置後、洋服に黴が付着しているか否か、及び洋服に臭いが付着しているか否かを検証した。その結果を表4に示す。
Figure 0006576667
表4の「防黴試験結果」については、洋服に黴が付着していなかったとき(空間防黴性が認められたとき)を「○」、洋服に黴が付着していたとき(空間防黴性が認められないとき)を「×」と判定した。また、「付着臭」については、洋服に臭いが付着していなかったときを「○」、洋服に臭いが付着していたときを「×」と判定した。
表4の結果より、総合評価が「A」又は「B」であった、試料番号101・102・104・202・204の試料については、空間防黴性が認められ、付着臭もなかった。一方、総合評価が「D」であった404・405の試料については、空間防黴性は認められたが、洋服に付着臭があった。
試料番号101〜105及び201〜215中、実施例2では評価していない試料番号の試料についても、実施例1の結果から、空間防黴性に優れ、洋服に付着した臭気の残留性には問題なく、好適に使用できる。
本発明の揮発性空間防黴剤やそれを担持体に担持させた固体状揮発性空間防黴剤組成物は、非接触で使用して空間防黴効果に優れ、安全性が高く、臭質、臭いの強さ、付着臭気残留性等に優れるため、家庭用品としての使用のみならず、輸送・保管等の業務上の使用にも好適であるため、家庭向け分野と業務向け分野の両産業分野に広く利用されるものである。

Claims (10)

  1. 下記式(1)で表される脂環式アルデヒドを有効成分として含有し、更に、炭素数6個以上8個以下のアルコールである併用化合物を含有することを特徴とする揮発性空間防黴剤。
    Figure 0006576667
    [式(1)中、炭素6員環Aは環内に二重結合を有さないか、環内に二重結合を1個又は2個有し、Rは互いに異なっていてもよい炭素数1個以上3個以下のアルキル基又はアルケニル基を表し、2個のRが炭素6員環Aの同位置に結合していてもよく、nは0以上4以下の整数を表す。又は式(1)はミルテナールを表す。
  2. 上記式(1)で表される脂環式アルデヒドが、2,4−ジメチル−3−シクロヘキセン−1−カルボアルデヒド、イソシクロシトラール、シクロシトラール、ミルテナール、ペリラアルデヒド及びサフラナールよりなる群から選ばれる少なくとも1つのアルデヒドである請求項1に記載の揮発性空間防黴剤。
  3. 上記式(1)で表される脂環式アルデヒドの質量をG1、上記併用化合物の質量をG2、G1とG2の合計をGとしたときに、G1がGに対して20質量%以上90質量%以下である請求項1又は請求項2に記載の揮発性空間防黴剤。
  4. 上記炭素数6個のアルコールがヘキサノール、ヘキセノール又はシクロヘキサノールであり、上記炭素数7個のアルコールがヘプタノール、ヘプテノール又はシクロヘプタノールであり、上記炭素数8個のアルコールが2−エチルヘキサノール又は1−オクテン−3−オールである請求項1ないし請求項3の何れかの請求項に記載の揮発性空間防黴剤。
  5. 25℃における蒸気圧が0.015kPa〜0.3kPaである請求項1ないし請求項4の何れかの請求項に記載の揮発性空間防黴剤。
  6. 黒黴又は赤黴の発生を防止する請求項1ないし請求項5の何れかの請求項に記載の揮発性空間防黴剤。
  7. 包接化合物を含有しない請求項1ないし請求項6の何れかの請求項に記載の揮発性空間防黴剤。
  8. 請求項1ないし請求項の何れかの請求項に記載の揮発性空間防黴剤を担持体に担持させてなるものであることを特徴とする固体状揮発性空間防黴剤組成物。
  9. 上記担持体が、シリカ、ゼオライト、不織布、繊維、合成樹脂、鉱物、合成鉱物、珪藻土、活性白土、ベントナイト、黒ボク土及び活性炭よりなる群から選ばれる担持体である請求項に記載の固体状揮発性空間防黴剤組成物。
  10. 請求項又は請求項に記載の固体状揮発性空間防黴剤組成物を、10-4以上200m以下の空間に常温で揮散させることを特徴とする黴の発生を抑制する方法。
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