JP6576373B2 - X線検査装置及び手荷物検査装置 - Google Patents

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Description

本発明は、X線を使用して物体の内部について検査を行うX線検査装置及び手荷物検査装置に関する。
近年、事故、テロ等を防ぐために、例えば空港、会議場等において手荷物等に危険物が含まれていないかを確認することが不可避的になっている。具体的には、危険物を探知する技術に関する文献として、例えば情報をセキュリティセンタに集めてデータベースと照合しリスクの判定を行うセキュリティシステム(特許文献1)等が知られている。
空港での搭乗のように、確認すべき対象となる人数が比較的限られている場合には、利用者のゲート通過時等において、X線撮像装置、金属探知機等の探知装置によって手荷物の確認を併せて行うことが可能である。一方で、鉄道や娯楽施設、さらには、ホテル、オフィスビル、会議場等のように、利用者数が多数となる場合には、時間を要することで利便性を損なう等の理由から手荷物の確認は必ずしも行われていない。鉄道等で手荷物の確認を行うには、設置環境や時間短縮の要請から、装置の小型化及び検査の迅速化が必要とされる。
また、装置の小型化及び検査の迅速化を図るべく、例えばX線を使用して検査を行うとすると、X線の装置外部への漏洩を抑制する必要がある。特に、装置の小型化においてX線の漏洩が問題になりやすいと考えられる。
特開2009−175819号公報
本発明は上記した点に鑑みてなされたものであり、X線の漏洩を防止しつつ、装置の小型化を図ることができるX線検査装置及び手荷物検査装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成するため第1のX線検査装置は、X線を被検査物に照射するX線源と、X線源からのX線を受けるX線センサ部と、X線源と被検査物との間においてX線の透過領域を設けつつX線源からのX線の一部を吸収するX線吸収部と、X線源とX線センサ部とを収納してX線を遮蔽する遮蔽ボックスとを備える。
上記X線検査装置では、X線吸収部によりX線源と被検査物との間においてX線源からのX線の一部を吸収することで、検査を迅速に行い、かつ、検査において不要なX線の漏洩を確実に防止しつつ、装置の小型化を図ることが可能となる。
本発明の具体的な側面では、X線吸収部は、X線源からのX線の一部を吸収しつつ残りの成分を透過させるスリット状の孔部を形成する。この場合、スリット状の孔部から必要なX線を透過させて被検査物の照射を行って検査するとともに、検査に不要なX線の成分については、X線吸収部に吸収させることができる。
本発明の別の側面では、X線吸収部は、取り外し可能な複数のブロック状の部材である。この場合、例えばX線の透過領域とX線の吸収領域とを適切にすべく調整できる。また、X線吸収部のうち劣化の進みが激しい箇所のみを交換するといったことも可能になる。
本発明のさらに別の側面では、X線吸収部は、被検査物を搬送する搬送部に設けられる。この場合、搬送部によって被検査物を搬送させつつX線による検査を行うことができるので、迅速かつ確実な検査ができる。
本発明のさらに別の側面では、搬送部は、被検査物を載置した状態でX線源とX線センサ部との間を通過させるベルトコンベアである。この場合、ベルトコンベアのベルトに被検査物を載置した状態で搬送することで、確実にX線吸収部に設けられたX線の透過領域上を通過させることができる。
本発明のさらに別の側面では、遮蔽ボックスの入り口側及び/又は出口側において、異なる位置に配置を変更して設けられる複数の遮蔽カーテンをさらに備える。この場合、複数の遮蔽カーテンによってX線の遮蔽ボックス外への漏洩を低減できる。
本発明のさらに別の側面では、X線源は、パルス発振方式でX線を照射する。この場合、X線の照射について、検査に必要な照射量を確保しつつ低減できる。
上記目的を達成するため第2のX線検査装置は、X線を被検査物に照射するX線源と、X線源からのX線を受けるX線センサ部と、X線源とX線センサ部とを収納してX線を遮蔽する遮蔽ボックスと、被検査物を搬送する搬送部と、搬送部での搬送により移動する被検査物の位置検知を行う位置検知センサ部と、位置検知センサ部による位置検知に基づいてX線源からのX線照射のタイミングを制御するタイミング制御部とを備える。
上記X線検査装置では、位置検知センサ部において搬送部での搬送により移動する被検査物の位置検知を行うとともに、タイミング制御部において位置検知センサ部による位置検知に基づいてX線源からのX線照射のタイミングを制御している。これにより、検査を迅速に行い、かつ、検査において不要なX線の発生を抑制することが可能となることで、X線の漏洩を確実に防止しつつ、装置の小型化を図ることが可能となる。
上記目的を達成するため手荷物検査装置は、上記いずれか記載のX線検査装置を備え、被検査物としての手荷物を検査する。この場合、上記いずれかに記載のX線検査装置によって被検査物としての手荷物の検査を迅速に行い、かつ、検査において不要なX線の漏洩を確実に防止できる。また、X線検査装置の小型化を図ることで、延いては、手荷物検査装置の小型化を図ることが可能となる。

(A)は、第1実施形態に係るX線検査装置を概念的に示す平面図であり、(B)は、側面図であり、(C)は、正面図又は背面図である。 (A)及び(B)は、図1(A)及び1(B)に対応した図であり、X線検査装置の内部構造について説明するための図であり、(C)は、ベルトコンベアの構成について説明するための断面図である。 (A)は、X線検査装置の遮蔽ボックス、X線センサ部及びベルト部を取り外した状態を示す平面図であり、(B)は、(A)からさらに押え板を取り外した状態を示す平面図であり、(C)は、(B)からさらに複数のブロック状の部材を取り外した状態を示す平面図であり、(D)は、遮蔽ボックス内部の様子を説明するための側断面図であり、(E)は、(D)の一部拡大図である。 X線照射のタイミング制御について説明するための図である。 X線吸収部を構成する複数のブロック状の部材の具体的な一構成例について説明するための図である。 (A)は、遮蔽ボックスに取り付ける複数の遮蔽カーテンの一例について説明するための図であり、(B)及び(C)は、各遮蔽カーテンについての一例について説明するための図である。 第1実施形態に係る手荷物検査装置を組み込んだ自動改札システムについて概念的に示す図である。 (A)は、自動改札システムを構成する自動改札装置と手荷物検査装置との組付について概念的に示す分解斜視図であり、(B)は、(A)のうち手荷物検査装置を構成するX線検査装置を取り出した図である。 (A)は、第2実施形態に係るX線検査装置を説明するための平面図であり、(B)は、側断面図である。 第3実施形態に係るX線検査装置を概念的に示す側断面図である。
〔第1実施形態〕
以下、図1〜3等を参照して、本発明の第1実施形態に係るX線検査装置及びこれを組み込んだ手荷物検査装置の一例について概要を説明する。
ここで、図1〜3は、本実施形態に係るX線検査装置50の全体および各部の構造を説明するための図である。これらのうち、図1(A)は、本実施形態に係るX線検査装置50を概念的に示す平面図であり、図1(B)は、側面図であり、図1(C)は、正面図である。なお、形状の対称性から、図1(C)は、X線検査装置50の背面図とみることもできる。図2(A)及び2(B)は、図1(A)及び1(B)に対応した図であり、X線検査装置50の内部構造について説明するため、一部を破線や点線等で表記して、X線検査装置50の内部を構成する各部を示している。また、図2(C)は、X線検査装置50を構成するベルトコンベア51の断面図である。図3(A)〜3(C)は、図1(A)及び図2(A)に対応する平面図であり、X線検査装置50のうち構成部品の一部を取り外して他の部品を見やすくした図である。図3(D)は、X線照射がなされる遮蔽ボックスBXの内部の様子を説明するための側断面図であり、図3(E)は、図3(D)のうち、X線照射がなされる部分についての一部拡大図である。
以下、上記各図を適宜参照して、X線検査装置50を構成する各部について詳細に説明する。
例えば図1(A)〜1(C)等に示すように、本実施形態に係るX線検査装置50は、搬送部としてのベルトコンベア51と、ベルトコンベア51により搬送された被検査物の中身をX線照射により確認するための検査本体部52と、ベルトコンベア51によって検査本体部52に搬送される被検査物の存在を検知するためにセンサやカメラで構成される検知部53と、各部の制御を行う制御部54とを備える。
X線検査装置50は、検査本体部52の入り口側に設けられた検知部53により被検査物を検知しつつベルトコンベア51によって被検査物を搬送方向D1に沿って検査本体部52内部へ搬送し、検査本体部52においてX線照射によって検査を行い、検査本体部52外部へ被検査物を搬送して検査を終了する。
X線検査装置50を構成する各部のうち、まず、ベルトコンベア51は、図1(A)〜1(C)及び図2(A)〜2(C)等に示すように、被検査物が載置されるベルト部51aと、装置の入り口及び出口側の両端に設けられるとともにベルト部51aが取り付けられる一対のローラー部51b,51bと、搬送方向D1について一対のローラー部51b,51bの間であってかつリング状のベルト部51a内に設けられて、ベルト部51a及びベルト部51aに載置された被検査物を支える板状の部分であるベルト支持部51cと、上記各部を支持する支持フレーム51dとを備える。
ここで、図2(A)、2(B)、2(C)及び図3(A)等に示すように、ベルト支持部51cは、ベルト部51aの進行方向である被検査物の搬送方向D1に沿って配列される複数の細長い板状のブロック状の部材BL,BL…と、複数のブロック状の部材BL,BL…を上方から押える押え板HPとで構成されている。図3を参照して、より具体的に構造を説明すると、まず、図3(A)は、図2(A)に示す状態のX線検査装置50から遮蔽ボックスBX、X線センサ部R1及びベルト部51aを取り外した状態を示す平面図である。この場合、ベルト支持部51cのうち、押え板HPが最も上方に露出した状態となる。図3(B)は、図3(A)に示す状態からさらに押え板HPを取り外した状態を示す平面図である。この場合、ベルト支持部51cのうち、複数のブロック状の部材BL,BL…が最も上方に露出した状態となる。図3(C)は、図3(B)に示す状態からさらに複数のブロック状の部材BL,BL…を取り外した状態を示す平面図である。この場合、図示のように、また、図2(C)に示すように、各ブロック状の部材BLは、支持フレーム51dから延びる一対のフランジ部FL.FLによって支持固定されていることが分かる。以上のように、各ブロック状の部材BLは、取り外し可能なものとなっている。
複数のブロック状の部材BLの一部又は全部は、鉛等で構成されてX線吸収性を有し、検査本体部52で発生するX線の一部を吸収する。また一方、複数のブロック状の部材BLは、X線を透過させる透過領域SLを設けるように配列されている。すなわち、複数のブロック状の部材BLは、検査本体部52で発生するX線の一部を吸収しつつ透過領域SLからX線の他の一部を透過させることで、被検査物へのX線の照射を可能にしている。なお、透過領域SLは、取り外し可能なブロック状の部材BLによって形成されることで、大きさの変更が可能である。また、ここでは、ベルト支持部51cを構成する複数のブロック状の部材BLのうち、検査本体部52で発生するX線の一部を吸収するものをX線吸収部XAとする。少なくとも透過領域SL付近のブロック状の部材BLがX線吸収性を有することで、X線の一部を吸収がなされる。
押え板HPは、例えばアクリル等のX線透過性素材で作製された板状部材である。例えば図2(B)や図2(C)、あるいは図3(D)等に示すように、押え板HPは、複数のブロック状の部材BL,BL…を上方から押えつけてベルト支持部51cの最上面におけるがたつきの発生を抑えて、ベルト支持部51cによるベルト部51aの支持を確実なものとしている。すなわち、押え板HPの上表面が平らで摩擦の少ないものとなるようにしていることで、ベルト部51aとともにベルト部51aに載置された被検査物である手荷物TT(図3(D)参照)等の安定かつ確実な搬送を確保している。
検査本体部52は、例えば図2(A)及び2(B)や図3(D)等に示すように、検査対象である被検査物に対してX線XLを照射するX線源S1と、X線源S1からのX線XLのうち被検査物を通過した成分を受けるX線センサ部R1と、X線源S1及びX線センサ部R1を内部に収納する直方体状の遮蔽ボックスBXとを有する。
遮蔽ボックスBXは、直方体状の筐体であり、ベルトコンベア51を挿入させて被検査物を内部に搬送させるとともに被検査物の入口ENや出口EX(図1(C)参照)を形成する矩形状の開口部を有している。なお、外部へのX線漏洩を抑制するために、遮蔽ボックスBXを構成する各壁面については、鉛等のX線吸収部材を適用することが望ましい。
X線源S1は、遮蔽ボックスBXの中央付近の下部側に配置されており、図3(D)に示すように、発光点PPからX線XLをX線センサ部R1に向けて照射する。なお、本実施形態では、X線源S1として、パルス発振方式の冷陰極X線源を採用することで、CW発振方式の熱陰極X線源よりも照射時間を短縮して照射線量を低減させている。
X線センサ部R1は、図示のように、ベルトコンベア51を挟んでX線源S1に対向するように遮蔽ボックスBXの中央付近の上部側に配置されている。X線センサ部R1は、例えば受光素子を搬送方向D1に対して垂直な方向に延びるようにライン状に並べて配置することで、ベルトコンベア51によると搬送と協働してライン型のスキャンを可能にしている。すなわち、被検査物たる手荷物TTが遮蔽ボックスBXの中央付近の領域DDを通過する際に、X線による被検査物への照射がなされ、X線センサ部R1が受けた結果に基づき手荷物TTの内部の検査がなされる。
X線源S1の発光点PPやライン状に並ぶX線センサ部R1の受光素子の配置は、X線を透過させる透過領域SLに対応したものとなっている。見方を変えると、X線源S1やX線センサ部R1の配置に応じて、複数のブロック状の部材BL,BL…によって形成される透過領域SLの位置が調整されている。
上記ライン型のX線センサ部R1の場合、各受光素子による搬送方向D1についての受光可能な範囲は、例えば10mm以内である。したがって、透過領域SLの搬送方向D1についての幅も同程度あれば十分であると考えられる。すなわち、この場合、X線吸収部XAとしての複数のブロック状の部材BL,BL…は、X線の一部を吸収しつつ残りの成分を透過させてX線センサ部R1による被検査物の検査に必要なX線を確保する透過領域SLとして、スリット状の孔部を形成すればよい。なお、透過領域SLについては、何も設けない空隙とするものとしてもよいが、被検査物に対する強度維持等の観点から、図3(E)に拡大して示すように、X線透過性部材XTを透過領域SLに埋め込むものとしてもよい。X線透過性部材XTについては、例えば押え板HPと同様にアクリル等を用いることが考えられる。
以下、図3(D)を参照して、検査本体部52(遮蔽ボックスBX)内における被検査物たる手荷物TTに対するX線検査の動作について説明する。まず、ベルトコンベア51により手荷物TTが搬送方向D1に搬送され、中央付近の検査可能な領域DDに到達するあるいは到達する直前になると、X線源S1の発光点PPからX線の照射が開始される。すなわち、発光点PPから照射されたX線の成分のうち、X線センサ部R1に到達すべき成分であるX線XLが、透過領域SLを通過して領域DDに到達し、領域DDにある手荷物TTに照射され一部が手荷物TTを透過してX線センサ部R1に到達する一方、一部が手荷物TTに吸収されることで、X線センサ部R1での検知結果に基づいて、手荷物TTの中身の検出がなされる。手荷物TTが領域DDを通過した後、X線源S1の発光点PPからX線の照射が終了する。X線の照射がなされる間において、発光点PPからX線の成分のうち、透過領域SLを通過しない成分についてはその多くが複数のブロック状の部材BL,BL…がX線吸収部XAとして機能することで吸収され、遮蔽ボックスBXの外部へ漏洩することが抑制される。
以上のように、本実施形態では、X線源S1とX線センサ部R1との間を通過するベルトコンベア51において、上述したように、鉛などのX線吸収材を混入した板状の部材で構成されたベルト支持部51c(X線吸収部XA)が内蔵されている。特に、上記構成の場合、ベルト支持部51cは、X線源S1と被検査物との間に配置されるものとなるので、ベルト支持部51cによりX線源と被検査物との間において、X線源S1からのX線のうち例えば図3(D)に示す成分XL1のような一部の不要な成分を吸収することで、X線の透過吸収の調整が可能なものとなっており、検査において不要なX線の漏洩を確実に防止することができる。
以下、図1に戻って、検知部53等について説明する。検知部53は、検査本体部52の入り口よりも手前側、すなわち搬送方向D1の上流側で、かつ、上部側に配置され、ベルトコンベア51に載置された被検査物を上方から検知あるいは撮像可能にするセンサ(赤外線センサ)やカメラ、あるいは距離画像カメラ等で構成されている。検知部53は、被検査物の有無とともに大きさや位置を把握するための情報を制御部54に対して送信する。
制御部54は、X線検査装置50の制御全体を統括するための制御部であり、各部と接続されている。制御部54は、各種制御のうちの一例として、上述した検査本体部52等の動作制御のほか、検知部53から取得した被検査物の位置に基づくX線照射のタイミング制御を行う。具体的には、まず、制御部54は、検知部53から被検査物の位置に関する情報を受け取ると、被検査物の位置を認識し、ベルトコンベア51による搬送方向D1への被検査物の搬送スピードを加味して、検査本体部52でのX線照射のタイミングを制御する。すなわち、制御部54は、検知部53と協働して、ベルトコンベア51での搬送により移動する被検査物の位置検知を行う位置検知センサ部として機能する。さらに、制御部54は、上記した被検査物の位置検知に基づいて、X線源S1(図2(B)等参照)からのX線照射のタイミングを制御するタイミング制御部として機能する。
以下、図4に示すタイムチャート等を参照して、X線照射のタイミング制御について説明する。なお、既述のように、本実施形態では、X線源S1として、パルス発振方式のものを採用しており、パルス駆動を制御することで、X線源S1によるX線照射のタイミングを制御している。
まず、制御部54は、被検査物の位置検知を行う位置検知センサ部として、センサあるいはカメラ等で構成される検知部53からの情報に基づいて、位置検知をする。ここでは、一例として、検知部53がパルス状に赤外線を発信し当該赤外光の受光の有無に基づいて被検査物の有無を判断するものとする。図4に示すタイムチャートでは、1回の赤外線パルスに対する応答の様子を示しているものとする。制御部54は、X線照射のタイミングを制御するタイミング制御部として、検査本体部52(遮蔽ボックスBX)に向かう被検査物の通過開始から通過完了までの時間及びタイミングを計測する。すなわち、上記した赤外線パルスの回数等に基づいて、被検査物が領域DDに達するまでの時間や領域DDの通過を完了するまでの時間を計測する。制御部54は、検知部53から領域DDまでの距離やベルトコンベア51による搬送方向D1への被検査物の搬送スピード、さらにX線源S1の動作開始までの時間等を考慮して、図4に示すように設定されたディレイ時間dxに従って、X線源S1のパルス発振の動作制御を行う。さらに、X線源S1のパルス発振に合わせてX線を検知可能な露光時間とデータを転送する時間を交互に行うX線センサ部R1において、X線源S1の動作タイミング等を考慮して、図4に示すように設定されたディレイ時間dyに従って、X線センサ部R1による受光の制御を行う。以上のように、タイミング制御部としての制御部54は、X線源S1のパルス発振時間等を被検査物の位置検知に基づくトリガ信号に同期させるとともに、X線センサ部R1の動作をX線源S1のパルス発振の動作に同期させている。言い換えると、各々のディレイを考慮して、最適なタイミングでX線源S1の照射や、停止等を制御している。これにより、X線源S1の照射時間を極力短縮し照射線量を低減させている。
以上のように、本実施形態に係るX線検査装置50では、位置検知センサ部としての制御部54において、ベルトコンベア51での搬送により移動する被検査物の位置検知を行うとともに、タイミング制御部としての制御部54において、位置検知に基づいてX線源S1からのX線照射のタイミングを制御している。これにより、X線の利用によって検査を迅速に行い、かつ、検査において照射線量を低減させることで、不要なX線の発生を抑制することが可能となり、X線の漏洩を確実に防止しすることが可能となる。
以下、図5を参照して、X線吸収部XAを構成する複数のブロック状の部材BL,BL…についての具体的な一構成例について考察する。既述のように、各ブロック状の部材BLの一部又は全部を鉛等で構成されてX線吸収性を有するX線吸収部XAとすることで、検査本体部52のX線源S1から発生するX線のうち不要な成分を吸収できる。しかしながら、X線源S1から発生するX線の範囲は必ずしも遮蔽ボックスBXの内部全体になるとは限らず、X線源S1の種類やX線源S1とX線源S1や遮蔽ボックスBX等との位置関係、各部の形状等によって異なる。そこで、複数のブロック状の部材BL,BL…のうち、一部分のみを鉛等のX線吸収性部材LPで構成し、他の部分をアルミ等のように鉛等と比較してあまりX線吸収性を有しない非X線吸収性部材APで構成するものとしてもよい。例えば図5に示すように、X線の広がる限界範囲XL2を想定し、限界範囲XL2に対応する範囲については複数のブロック状の部材BL,BL…を鉛等のX線吸収性部材LPで構成し、それ以外については、複数のブロック状の部材BL,BL…をアルミ等の非X線吸収性部材APで構成するものとしてもよい。
以下、図6を参照して、遮蔽ボックスBXに取り付ける遮蔽カーテンの構成について一例を説明する。図6(A)は、遮蔽ボックスBXに複数の遮蔽カーテンCN1〜CN3,CX1〜CX3を取り付けた一例について概念的に示す図であり、図6(B)及び6(C)は、各遮蔽カーテンについての一例として、遮蔽カーテンCN2,CN3について説明するための図である。
例えば、X線を用いた手荷物検査において、安全性の観点から、検査部の出入り口に鉛入りX線遮蔽カーテンが具備されていることがある。本実施形態では、遮蔽ボックスBXの内部にも遮蔽カーテンを設置することで、X線の漏洩をより確実に防止するものとしている。
特に、図6(A)に示す例では、遮蔽ボックスBXの入口EN及び出口EXにそれぞれ遮蔽カーテンCN1と遮蔽カーテンCX1とを設けるほか、入口EN側の内部と、出口EX側の内部とにそれぞれ搬送方向D1について異なる位置に配置される二重の遮蔽カーテンCN2,CN3と、二重の遮蔽カーテンCX2,CX3とを設けている。図示のように、カーテン材料としては、短冊状の鉛入りゴム状部材を配置するもののほか、ゴムより硬いものに変更したり、内部に骨を持つ構造としたりすることも考えられる。また、図中の遮蔽カーテンCN2,CN3のように、上下方向に延びる部材のほか、左右方向に延びる一対構成の部材CN2a,CN2b,CN3a,CN3bによって遮蔽カーテンCN2,CN3を構成するものとしてもよい。この際、例えば図6(B)及び6(C)に示すように、各部材CN2a,CN2b,CN3a,CN3bの長さを変えて、一重目の遮蔽カーテンCN2と二重目の遮蔽カーテンCN3とでは、境界部分が異なる位置にくるようにしてもよい。以上のように、遮蔽ボックスBXの入り口側及び/又は出口側において、異なる位置に配置を変更して設けられる複数の遮蔽カーテンCN1〜CN3,CX1〜CX3をさらに備えることで、X線の遮蔽ボックスBX外への漏洩を低減できる。
なお、図示の例では、検査後のエリアに配置される遮蔽カーテンCX1〜CX3は、遮蔽ボックスBXの内面のうち上面に設置されている。
遮蔽カーテンCN1〜CN3,CX1〜CX3の設置に関して、上面設置のほうが、側面設置に比べて、例えば骨構造などの工夫が不要で設置しやすい。一方、例えば図示のように遮蔽範囲が高さ方向について長くなる場合には、上面設置のほうが、短冊状の部材が長くなる。したがって、遮蔽カーテンのX線センサ部R1における映り込み等を考慮する必要がある場合、X線照射位置までの間隔を大きくする必要がある。以上のことから、図示の例では、X線照射時の遮蔽カーテンの映り込みを考慮する必要のある検査前の位置(搬送の上流側)に設置される遮蔽カーテンCN1〜CN3のうちX線照射位置に近い遮蔽カーテンCN2,CN3については、側面設置としている。一方、検査後の位置(搬送の下流側)に設置し、映り込みを考慮する必要のない遮蔽カーテンCX1〜CX3については、検査前と異なり、X線照射時の遮蔽カーテンの映り込みを考慮しなくてよいため、上面設置としている。なお、上記した遮蔽カーテンの枚数は例示であり、種々変更可能である。
上記のような遮蔽カーテンを適宜設けることで、装置のさらなる小型化が図れる。
以下、図7等を参照して、上記したX線検査装置を備え、被検査物としての手荷物を検査する手荷物検査装置について一適用例を説明する。図7は、本実施形態に係る手荷物検査装置を組み込んだ自動改札システムについて概念的に示す図である。
図示のように、自動改札システム500は、ゲート部としての駅の自動改札装置と、手荷物検査部としての手荷物検査装置とを複数並列して配置させてこれらを統括制御することで構成される自動改札システムである。言い換えると、自動改札システム500は、自動改札装置と手荷物検査装置とが一体化して単体としても機能することが可能な複数の自動改札装置100,100…と、これらと接続して統括制御する制御装置200とによって構成されている。なお、ここでは、各自動改札装置100については、同一あるいはほぼ同一の構造を有しており、個々の自動改札装置100を、自動改札装置100a,100b等と示す場合もあるものとする。
各自動改札装置100は、自動改札装置10と、手荷物検査装置70とを備え、手荷物検査装置70は、X線検査装置50と、カバー部60とを有する。例えば、1つの自動改札装置100aについて見れば、自動改札装置100aは、自動改札装置10a(10)と、手荷物検査装置70a(70)とを備えている、すなわち手荷物検査装置70a(70)が、X線検査装置50a(50)と、カバー部60a(60)とを備えていることになる。
1つの自動改札装置100a(100)のうち、自動改札装置10a(10)は、通行人の通過が可能な程度に間隔をあけて配置される一対の主機11a(11)及び従機12a(12)で構成されている。
自動改札装置10aは、ICカード用のタッチパネルや切符の挿入口等で構成される受付部RP,RP…や、通過の出口側や入口側に設けられて受付部RPで受け付けたICカード等の情報分析の結果にしたがって開閉動作するフラップFa,Fb…等を備えることで、通行人の通過の可否を判定するゲート部として機能する。ここでは、図中矢印A1の方向を駅構内(ここでは改札内を意味するものとする。)に向かう方向とし、以後、この方向に進む通行人、すなわち駅内部に入っていく人の通過におけるシステムの動作を説明する。
ここでは、矢印A1の方向(駅構内に進入しようとする方向)に進む通行人を対象として手荷物検査を行うものとする。このため、自動改札装置100aを利用する通行人は、自動改札の通過に際して、自身は自動改札装置10aを通過するとともに、自己の手荷物をX線検査装置50aの入口ENから矢印A1に沿った搬送方向AR1に通過させることになる。
手荷物検査装置70a(70)のうち、カバー部60a(60)は、X線検査装置50a(50)の各部を覆うための部材である。本実施形態では、カバー部60は、特に、自動改札装置10を構成する主機11や従機12と、X線検査装置50とを一体的に接続させた状態にしている。このため、例えば1つのカバー部60aは、X線検査装置50aの上部を覆う天板部61a(61)と、矢印A1の方向についてのX線検査装置50aの入口側を覆う前方部62a(62)と、矢印A1の方向についてのX線検査装置50aの出口側を覆う後方部63a(63)とを備える。図示の場合では、高さ方向について主機11及び従機12に比べてX線検査装置50が少し小さく(低く)なっており、この高さのギャップを天板部61によって埋めるものとなっている。また、前方部62及び後方部63は、矢印A1に垂直な幅方向について主機11、X線検査装置50及び従機12を並べた幅に合わせたものとなっている。
自動改札装置100を以上のような構成とするために、例えば図8(A)において分解斜視図で示す自動改札装置10aの主機11aと、自動改札装置10bの従機12bと、手荷物検査装置70a(70)を構成するX線検査装置50a及びカバー部60a(61a〜63a)とを一体化して1つのユニット構造100uとして構成している。言い換えると、自動改札に付随してX線による手荷物検査を可能とするために、図8(A)に示す1つのユニット構造100uの構成部品として、図8(B)に示すようなX線検査装置50a(50)が組み込まれている。また、ユニット構造100uについて、図7に示すように、自動改札装置10aの従機12aは、別の自動改札装置10の主機11x、X線検査装置50及びカバー部60と一体化して1つのユニット構造100uを構成しており、また、自動改札装置10bの主機11b、手荷物検査装置70b(X線検査装置50b及びカバー部60b)は、別の自動改札装置10の従機12yと一体化して1つのユニット構造100uを構成している。見方を変えると、自動改札システム500は、並列した複数のユニット構造100uによって構成されているものと捉えることもできる。
上記のように、ゲート部である自動改札装置10の主機11と従機12との間に手荷物検査部であるX線検査装置50を一体的にまたは近接して設置することで、装置全体をコンパクトな構成とすることができる。これにより、駅の改札のようにスペースの制限がある場合であり、かつ、手荷物検査の迅速性が求められるような場合であっても、かかる環境下に対応可能なものにできる。
以上のように、搬送部としてのベルトコンベア51により通行人の手荷物を搬送してX線検査装置50でのX線照射により、自動改札装置100に組み込まれた手荷物検査装置70は、被検査物たる手荷物の中身を確認することができる。
以上のように、本実施形態に係るX線検査装置50及び手荷物検査装置70では、X線吸収部XAによりX線源S1と被検査物との間においてX線源S1からのX線の一部を吸収することで、検査を迅速に行い、かつ、検査において不要なX線の漏洩を確実に防止しつつ、X線を用いた検査装置とすることで、被検査物の中身を検査する装置としては、装置の小型化を図ることが可能となる。
〔第2実施形態〕
以下、図9を参照して、第1実施形態を変形した第2実施形態について説明する。なお、本実施形態に係るX線検査装置は、X線吸収部XAとその周辺の構造を除いて、第1実施形態と同様の構成であるので、X線検査装置全体についての詳細な説明を省略する。
図9(A)は、本実施形態に係るX線検査装置を説明するための平面図であり、第1実施形態の図3(B)に対応する図である。また、図9(B)は、X線検査装置を説明するための側断面図であり、第1実施形態の図3(D)に対応する図である。
図示のように、本実施形態に係るX線検査装置250では、ベルトコンベア251において、ベルト支持部251cにおいて、複数のブロック状の部材BL,BL…が、搬送方向D1について長い形状を有する板状の部材で、指示フレーム251dにおいて搬送方向D1に対して垂直な横方向に沿って設けられた複数の橋桁部BR,BR…によって支持されている点が異なっている。本実施形態においても、複数のブロック状の部材BL,BL…によって透過領域SLが形成され、X線の透過吸収が調整される。なお、図示の例では、搬送方向D1に対して垂直な横方向について2枚の部材BLが並ぶ構成となっているが、例えば3枚以上の部材BLが並ぶ構成となっていてもよく、また、1枚の部材BLのみとなってもよい。
本実施形態においても、X線吸収部としての複数のブロック状の部材BL,BL…により、X線源S1と被検査物との間においてX線源S1からのX線の一部を吸収することで、検査を迅速に行い、かつ、検査において不要なX線の漏洩を確実に防止しつつ、X線を用いた検査装置とすることで、被検査物の中身を検査する装置としては、装置の小型化を図ることが可能となる。
〔第3実施形態〕
以下、図10を参照して、第1実施形態等を変形した第3実施形態について説明する。なお、本実施形態に係るX線検査装置は、ベルトコンベア等の搬送部を有しない簡易型の構成であることを除いて、第1実施形態等と同様の構成であるので、X線検査装置全体についての詳細な説明を省略する。
図10は、本実施形態に係るX線検査装置を概念的に示す側断面図であり、第1実施形態の図3(D)等に対応する図である。
図示のように、本実施形態に係るX線検査装置350では、ベルトコンベアに代えて、板状の台座部351aの中央付近に孔部HLを設けて透過領域SLを形成している。なお、本実施形態の場合において、ある程度以上の大きさを有する被検査物を対象とする場合には、中央付近の検査可能な領域DDを相応に大きなものとする必要があり、これに応じて透過領域SLやX線透過性部材XT等を設けることになる。なお、詳細な説明は省略するが、台座部351aについて、上記第1実施形態等の場合と同様に、複数のブロック状の部材によって構成するものとしてもよい。
本実施形態においても、X線吸収部としての台座部351aにより、X線源S1と被検査物との間においてX線源S1からのX線の一部を吸収することで、検査を迅速に行い、かつ、検査において不要なX線の漏洩を確実に防止しつつ、X線を用いた検査装置とすることで、被検査物の中身を検査する装置としては、装置の小型化を図ることが可能となる。
〔その他〕
この発明は、上記の各実施形態に限られるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲において種々の態様で実施することが可能である。
まず、上記実施形態では、検査において、被検査物を閉じ込める構成とするか否かについては言及していないが、例えば、検査本体部52において法的規制等の関係からX線漏洩の抑制部が必要な場合に抑制部としてのロック機構有するものとしてもよい。
また、上記では、第1実施形態等において、搬送部としてベルトコンベアを適用しているが、これに限らず、例えば多数のローラーを並べることで搬送部を形成する場合等において、本願発明を適用することも可能である。
また、上記では、手荷物検査の実施形態において、駅構内すなわち改札内での安全性を確保するという観点から駅構内に進入しようとする方向に進む通行人を対象として手荷物検査を行うものとしているが、改札口から出て行く通行人を対象として手荷物検査を行うものとすることも考えられる。
また、上記では、自動改札装置について主機と従機との一対構成としているが、これ以外の種々の態様の自動改札装置や他の装置において、本願発明のような手荷物検査を可能としてもよい。例えば、空港における搭乗直前に使用されるゲート改札機のように比較的簡易な構成について、本願と同様の構成とすることも考えられる。この場合、既存の搭乗ゲート改札機にはフラップが設けられておらず、必要に応じて係員が通過を制止することになるが、このような場合においても、迅速な手荷物検査を人の通過に併せて行うことができる。特に、この場合、搭乗直前における検査が可能となり、乗客のさらなる安全対策が施せることになる。
このほか、例えばカプセル型のボディスキャナーといった通行人に対して厳重な検査を行うような装置について、手荷物検査の機能を追加するといったことも考えられ、このような場合に本願発明を適用することも考えられる。
10,10a,10b…自動改札装置、11,11a,11b,11x…主機、12,12a,12b,12y…従機、50,50a,50b…X線検査装置、51…ベルトコンベア、51a…ベルト部、51b…ローラー部、51c…ベルト支持部、51d…支持フレーム、52…検査本体部、53…検知部、54…制御部、60,60a,60b…カバー部、70,70a,70b…手荷物検査装置、100,100a,100b…自動改札装置、100u…ユニット構造、200…制御装置、250…X線検査装置、251…ベルトコンベア、251c…ベルト支持部、251d…指示フレーム、350…X線検査装置、351a…台座部、500…自動改札システム、A1…矢印、AP…X線吸収性部材、AR1…搬送方向、BL…ブロック状の部材、BR…橋桁部、BX…遮蔽ボックス、CN1-CN3,CX1-CX3…遮蔽カーテン、CN2a,CN2b,CN3a,CN3b…部材、D1…搬送方向、DD…領域、dx…ディレイ時間、dy…ディレイ時間、EN…入口、EX…出口、Fa,Fb…フラップ、FL…フランジ部、HL…孔部、HP…押え板、LP…X線吸収性部材、PP…発光点、R1…X線センサ部、RP…受付部、S1…X線源、SL…透過領域、TT…手荷物、XA…X線吸収部、XL…X線、XL1…成分、XL2…限界範囲、XT…X線透過性部材

Claims (8)

  1. X線を被検査物に照射するX線源と、
    前記X線源からのX線を受けるX線センサ部と、
    被検査物を搬送する搬送部と、
    前記搬送部に設けられ、前記X線源と被検査物との間においてX線の透過領域を設けつつ前記X線源からのX線の一部を吸収するX線吸収部
    を備えるX線検査装置。
  2. 前記X線吸収部は、前記X線源からのX線の一部を吸収しつつ残りの成分を透過させるスリット状の孔部を形成する、請求項1に記載のX線検査装置。
  3. 前記X線吸収部は、取り外し可能な複数のブロック状の部材である、請求項1及び2のいずれか一項に記載のX線検査装置。
  4. 前記搬送部は、被検査物を載置した状態で前記X線源と前記X線センサ部との間を通過させるベルトコンベアである、請求項1〜3のいずれか一項に記載のX線検査装置。
  5. 前記X線源と前記X線センサ部とを収納してX線を遮蔽する遮蔽ボックスと、
    前記遮蔽ボックスの入り口側及び/又は出口側において、異なる位置に配置を変更して設けられる複数の遮蔽カーテン
    をさらに備える、請求項1〜のいずれか一項に記載のX線検査装置。
  6. 前記X線源は、パルス発振方式でX線を照射する、請求項1〜のいずれか一項に記載のX線検査装置。
  7. X線を被検査物に照射するX線源と、
    前記X線源からのX線を受けるX線センサ部と
    被検査物を搬送する搬送部と、
    前記搬送部での搬送により移動する被検査物の位置検知を行う位置検知センサ部と、
    前記位置検知センサ部による位置検知に基づいて前記X線源からのX線照射のタイミングを制御するタイミング制御部と
    前記搬送部に設けられ、前記X線源と被検査物との間においてX線の透過領域を設けつつ前記X線源からのX線の一部を吸収するX線吸収部と
    を備えるX線検査装置。
  8. 請求項1〜のいずれか一項に記載のX線検査装置を備え、被検査物としての手荷物を検査する手荷物検査装置。
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