JP6576059B2 - 情報処理、情報処理方法、プログラム - Google Patents

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Description

本発明は、対象物体の傷などの異常状態を検出する技術に関する。
製品や部品の表面に生じる傷などの異常状態を欠陥として検出する技術は、欠陥検査や異常検知と呼ばれ、自動生産や検査において用いる技術として広く知られている。対象物体表面に生じる傷は周囲の光源環境や観測する角度によって見え方が変化するため、光源の当て方を工夫したり、さらに画像処理を行ったりすることによって、傷などの異常状態を適切に可視化する技術が古くから提案されている。特許文献1では、同軸落射照明と斜め入射照明に色光源を用いることで、一回の撮像で凹凸欠陥と色彩欠陥を同時に検査する方法が開示されている。特許文献2には、少なくとも4方向の較正済みの光源とカメラを用いて、傷部分が凸か凹かを判別する手法が開示されている。また、特許文献3では、3種類の異なる波長の光源下で計測した結果とマスターデータとを比較することによって、凹凸、色調変化、てかりの3つを検出する方法が開示されている。
特開2006−313146号公報 特開2009−097977号公報 特開2013−137239号公報
しかしながら、特許文献1の手法では、同軸落射照明や斜め入射照明などの較正が必要で装置構成が複雑である。また、特許文献2の手法では、凹凸以外の欠陥や異常には対処することができないという課題がある。また、特許文献3の手法では、マスターデータのような事前学習やデータベースが必要であるため、未知の対象物体には適用することができない。さらに、影が発生した場合には誤って傷であると検出してしまう可能性がある。
本発明は上記問題に鑑みてなされたものであり、未知の対象物体や影が生じる場合であっても、複数の異常状態を欠陥として分類して検出することを目的とする。
上記課題を解決するために、本発明にかかる情報処理装置は、例えば、事前学習して得られたデータを用いることなく対象物体の欠陥を検出する情報処理装置であって、対象物体に複数の方向から光を照射して撮像された画像群を取得する取得手段と、前記画像群に含まれるそれぞれの画像の輝度情報に基づいて、前記それぞれの画像の小領域ごとに輝度プロファイルを生成する生成手段と、隣接する前記小領域間における輝度プロファイルの比較に基づいて、前記対象物体における欠陥を検出する検出手段とを備える。
本発明によれば、未知の対象物体や影が生じる場合であっても、複数の異常状態を分類して欠陥として検出することができる。
第1の実施形態の情報処理装置の機能ブロック図。 第1の実施形態の情報処理装置を用いたシステムの概略構成を示す図。 ある一画素における輝度プロファイルの例を示す図。 第1の実施形態における欠陥分類を行うためのフローチャート。 少数の外れ値以外の成分では比率が略一定である場合の輝度プロファイルの例を示す図。 第1の実施形態の情報処理装置による処理を説明するフローチャート。 第2の実施形態の情報処理装置の機能ブロック図。 第2の実施形態の情報処理装置による処理を説明するフローチャート。 第3の実施形態の情報処理装置を用いたシステムの概略構成の例を示す図。 第3の実施形態の情報処理装置の機能ブロック図。 第3の実施形態の情報処理装置による処理を説明するフローチャート。 第3の実施形態の情報装置の機能ブロック図。 第3の実施形態の情報処理装置を用いたシステムの概略構成の例を示す図。 第4の実施形態の情報処理装置を用いたシステムの概略構成の例を示す図。 第4の実施形態の情報処理装置の機能ブロック図。 第4の実施形態の情報処理装置による処理を説明するフローチャート。 本願発明の情報処理装置のハードウェア構成の例を示す図。
以下、本発明にかかる実施形態の情報処理装置を詳細に説明する。
本発明にかかる実施形態を説明するのに先立ち、各実施形態に示す情報処理装置が実装されるハードウェア構成について、図17を用いて説明する。
図17は、本実施形態における情報装置のハードウェア構成図である。同図において、CPU1710は、バス1700を介して接続する各デバイスを統括的に制御する。CPU1710は、読み出し専用メモリ(ROM)1720に記憶された処理ステップやプログラムを読み出して実行する。オペレーティングシステム(OS)をはじめ、本実施形態に係る各処理プログラム、デバイスドライバ等はROM1720に記憶されており、ランダムアクセスメモリ(RAM)1730に一時記憶され、CPU1710によって適宜実行される。また、入力I/F1740は、外部の装置(表示装置や操作装置など)から情報処理装置1000で処理可能な形式で入力信号として入力する。また、出力I/F1750は、外部の装置(表示装置)へ表示装置が処理可能な形式で出力信号として出力する。
(第1の実施形態)
第1の実施形態の情報処理装置1100は、対象物体に対して複数の光源を点灯消灯させながら撮影した画像列を用いて、各画素における時系列の輝度変化同士を比較し、形状や表面色や光沢度合いの違いによって生じる見えの変化を特定することによって、データベースを用いることなく形状欠陥、色彩欠陥、光沢欠陥等の複数種類の異常状態へ分類するものである。さらに、同画素内の時系列の最大値や最小値の分布に基づいて、対象物体表面に生じる影やハイライトを特定することによって、それらの影響を受けて誤って異常であると分類しないように処理を行うものである。
[装置の構成]
図1のブロック図により第1の実施形態の情報処理装置1100を用いたシステムの構成例を示す。情報処理装置1100は、照明部101a〜101f、撮像部102、表示装置108に接続されている。
照明部101a〜101fは、図2の概略図に示すように、計測対象物体1200に対して複数の異なる方向から照明できるように複数のLED光源を配置することによって実現され、照明状態が切り替わる度に撮像部102によって計測対象物が撮像される。撮像部102が撮像した画像列は、情報処理装置1100に送られ、情報処理装置1100によって対象物体に欠陥があれば、その異常状態を分類する。また、情報処理装置1100は、照明部101a〜101fおよび撮像部102の動作を制御する。ここで複数の照明部101a〜101fは、同一の明るさ、同一の色である必要はなく、様々な光源が混在していてもよい。ここでは、6個の照明(101a〜101f)を利用する図を示しているが、照明の数に制限はなく、いくつの照明を利用してもよい。また、これらの光源は対象物体1200に対してあまり偏りなく様々な方向から光が入射するように配置されることが望ましいが、配置する数や位置、方向について厳密な較正を行う必要はない。さらに、照明部101a〜101fは複数の光源に限るものではなく、例えば1つの光源を移動させながら照明することで、照明方向の異なる画像列を取得してもよい。また、LED光源などの一般的な光源に限らず、ディスプレイに映し出した映像を光源として用いてもよい。
照明制御部103は、複数の照明部101a〜101fを順に1つずつ点灯するように制御し、対象物体を異なる方向から照明(照射)する。ただし、照明制御部103は照明部101a〜101fを1つずつ点灯する制御に限るものではなく、照明部101a〜101fのうちの複数を同時に点灯させてもよい。例えば対象物体が黒色である場合など、撮像時に輝度の低い画像が得られやすい場合には、照明部101a〜101fを複数同時に点灯させる方が望ましい。
画像入力部104は、照明制御部103から入力された制御信号のタイミングに合わせて、撮像部102を制御し撮像させ(撮像制御)、対象物体への照明方向が異なる撮像画像を受け取る。さらに、該撮像画像を画像処理部106に出力する。
パラメータ記憶部105は照明部101a〜101fの数や点灯順序を記憶しており、照明制御部103が制御を行う際にそのパラメータを参照する。また、画像処理部106が画像処理を行う際にも、該パラメータを参照して後述する輝度プロファイルを生成する。
画像処理部106は、画像入力部104から撮像画像を受け取り、欠陥を特定するために必要な画像処理を行い、輝度プロファイルを生成して、必要なデータを欠陥検出部107に送る。また、同時に、入力された撮像画像列が欠陥を特定するために適切であるか否かを判断し、撮影環境の変更を促す。
欠陥検出部107は、画像処理部106で出力された2つの画素位置における輝度プロファイルを比較することによって、異常状態の種類を分類する。
表示装置108は、欠陥検出部107の分類結果に基づいて、異常の種類ごとに画素を色分けしてディスプレイに表示する。ただし、これに限るものではなく、他のコンピュータやサーバ装置、補助記憶装置、各種記録媒体などに出力しても良いし、異常の種類に基づいて対象物体1200を移動させるなどの具体的な動作を伴ってもよい。
情報処理装置110を構成する各機能部は、CPU1710が、ROM1720に格納されたプログラムをRAM1730に展開し、後述する各フローチャートに従った処理を実行することで実現されている。また例えば、CPU1710を用いたソフトウェア処理の代替としてハードウェアを構成する場合には、ここで説明する各機能部の処理に対応させた演算部や回路を構成すればよい。
[欠陥検査処理]
図6のフローチャートにより第1の実施形態の情報処理装置1100による処理を説明する。
(ステップS1110)
ステップS1110では、初期化処理が実行される。初期化処理には、照明部101a〜101fや撮像部102の起動、照明部101a〜101fの制御パラメータを読み込む処理などが含まれる。
(ステップS1120)
ステップS1120では、初期化が終了すると、照明制御部103は、様々な方向から対象物体1200に光が当たるように配置された照明部101a〜101fを一つずつ順に点灯させるとともに、画像入力部104に制御信号を送る。制御信号を受けた画像入力部104は、撮像部102に対象物体1200が照明された画像を撮像させ、撮像画像(画像群)を画像処理部106に送る。
(ステップS1130)
ステップS1130では、撮像画像を受けた画像処理部106は、画素ごと(小領域ごと)に輝度プロファイルを生成し、隣接する画素を比較対象の画素としてデータ化する。
図3の輝度プロファイルを説明する図を用いて、画像処理部106における輝度プロファイルの生成について説明する。輝度プロファイルは、画素ごとに計算され、画像列がN枚得られている場合には、N次元の配列にその画素における時系列画像列の輝度値を格納したN次元ベクトルとなる。図3はN=10における輝度プロファイルの例を示している。ただし、輝度プロファイルは一画素単位に限定するものではなく、複数の画素を単位として定義してもよい。
欠陥検出部107では2つの画素間におけるN次元ベクトルの輝度プロファイルを比較することによって、2つの画素における違いとして異常状態の種類を分類する。そこで、画像処理部106では、比較を行うべき2画素の組合せを定義する。ここでは4近傍の隣接画素の組合せを選ぶものとする。ただし、4近傍の隣接画素の組合せに限るものではなく、8近傍でもよいし、比較したい画素が離れている場合には、離れた画素との組み合わせでもよい。また、比較する画素は2つに限らず複数であってもよい。
(ステップS1140)
ステップS1140では、画像処理部106は、輝度プロファイル内で分析をして欠陥検出に適した画素が少ないかどうかを判断し、十分な数の画素で欠陥検出が行われる場合にはステップS1130で生成したデータを欠陥検出部107に送り、ステップS1150へ進む。欠陥検出に適した画素が少ないかどうかを判断する方法は、例えばいかのような方法で行われる。画像処理部106は、各画素における輝度プロファイル内で分析をして、N次元のうちの大半の成分が低い値で同じ輝度であると見なせる場合には、その画素は照明部101a〜101fからの照明がほとんど当たっていないものとし、欠陥検出に適さない画素であると判断する。欠陥検出に適さない画素については、欠陥検出部107に輝度プロファイルや画素の組合せが送られることはない。
一方、欠陥検出に適した画素が少ない場合には、ステップS1151へ進み、ユーザに撮影環境の改善を促す指示を与えて処理を終了する。すなわち、照明部101a〜101fや撮像部102の配置や撮影パラメータ、対象物体1200の姿勢が不適切であると考えられるため、ディスプレイ上に画像やテキスト等を表示したり、警告や指示を行う音または音声などを発したりすることにより、ユーザに撮影環境の改善を促す指示を与える。ここで、改善された撮影環境とは、各画素における輝度プロファイルの各成分の輝度値が比較的大きな値を持つように、対象物体1200に対して照明部101a〜101fからの照明が頻繁に当たるような配置の撮影環境のことである。
なお、画像処理部106における処理は、全ての画素に対して行ってもよいし、予め指定した領域の画素や、背景差分等によって求めた対象物体1200が撮像されている画素など、一部の画素に限定して処理を行ってもよい。
(ステップS1150)
比較する二つの画素における輝度プロファイルのデータを受けた欠陥検出部107は、欠陥分類を行うためのフローチャート(図4)に従って、画素間(小領域間)における異常状態の有無と、その分類を行う。
図4の欠陥分類を行うためのフローチャートを用いて欠陥検出部107における具体的な処理について説明する。
(ステップS1010)
ステップS1010では、欠陥検出部107は、2つの輝度プロファイルI1とI2が略同一であるかどうかを数式1で計算する。
Figure 0006576059

ただし
Figure 0006576059

はベクトルxの絶対値を表す。計算されたDaが閾値Taよりも小さい場合には、異常は無いものとして分類を終了する。また、Daが閾値Taよりも大きい場合には次のステップS1020に進む。閾値Taは2つの輝度プロファイルを略同一と見なしても良い上限値である。ここでは、閾値Taは、例えばI1とI2全体の輝度標準偏差の5%の値として求めている。
(ステップS1020)
ステップS1020では、欠陥検出部107は、2つの輝度プロファイルI1とI2それぞれのN次元ベクトルに対して正規化してから比較を行う。輝度プロファイルをI、正規化後の輝度プロファイルをJとすると、Jは数式2を用いて以下のように計算される。
Figure 0006576059

ただし
Figure 0006576059

およびσはN次元ベクトルIの平均および分散を表す。数式2から得られたJ1およびJ2を用いて、数式1と同様に両者の違いDbを求める。Dbが閾値Tbよりも小さい場合には、正規化輝度プロファイルは略同一であるとし、両画素間には色の違いがあると分類する。また、Dbが閾値Tbよりも大きい場合には、次のステップS1030に進む。閾値Tbは2つの正規化輝度プロファイルを同じと見なしても良い上限値である。ここでは、閾値Tbは、例えばJ1とJ2全体の輝度標準偏差の5%の値として求めている。ただし、正規化の方法は数式2に示した平均0分散1にする計算に限るものではない。また、閾値Tbの値もここでは5%に設定したが、これに限らず他の値でもよい。
(ステップS1030)
ステップS1030では、欠陥検出部107は、正規化輝度プロファイルJ1とJ2の各成分における比率を求め、比率が一定であると見なせる成分の割合を評価する。比率が同じであると見なせる成分がほとんどなく、ばらつきがある場合には、法線の違いがあると分類する。ただし、法線とは対象物体表面における面の向きのことであり、隣接画素間で法線の違いがあるならば、そこに形状の変化があると考えられる。また、ごく少数の外れ値の成分を除けば、比率が同じであると見なせる場合には、次のステップS1040に進む。もし少数の外れ値が存在せず、各成分の比率が一定である場合の場合分けは必要無い。なぜなら、その場合はステップS1010において「異常無し」、またはステップS1020において「色の違いあり」に分類されているためである。
(ステップS1040)
ステップS1040では、欠陥検出部107は、ステップS1030で外れ値として取り除いたごく少数の成分について、同輝度プロファイル内の他の成分との比較を行う。図5に少数の外れ値以外の成分では比率が略一定である場合の輝度プロファイルの例を示す。グラフにおける○と□はそれぞれ異なる画素位置における輝度プロファイルを表している。このグラフの例では、10次元ベクトルからなる輝度プロファイルに対して、点線の長方形で囲んだ2成分だけが他の成分と比較して比率が大きく異なっており、外れ値として判定されたことを示している。外れ値となった成分におけるどちらかの画素が同輝度プロファイル内の他の成分と比べて輝度値が大きい場合(例えば図5の点線で囲まれた成分における□の画素)は、対象物体表面の光沢によってハイライトが生じていると考えられる。
一方、この成分における比較対象の隣接画素(例えば図5の点線で囲まれた成分における○の画素)は、輝度値が低いため、ハイライトは生じていないと考えられる。よって、両画素間には鏡面性の違いがあると見なすことができる。また、同様にして、外れ値となった成分のどちらかの画素が他の成分と比べて輝度値が小さい場合は、この成分に対応する照明方向では、遮蔽物によって影が生じていると考えられる。一方、この成分における比較対象の隣接画素では、輝度値が高く影は生じていない。よって、両画素間では影の境界が生じていると見なせる。これは対象物体における異常ではなく、計測環境によって生じるものであるため、異常は無いと分類することができる。
以上のようにして、欠陥検出部107は異常状態の種類を分類して、その結果を表示装置108に出力する。ここでは図4を用いて順番に3種類の異常状態に分類する例を示したが、これに限るものではなく、特定の異常状態だけを検出してもよいし、異なる順序で異常状態を分類してもよい。また、本実施形態では説明を分かりやすくするために、画像処理部106と欠陥検出部107を区別して別の部として扱ったが、これに限るものではなく、どちらか一方が他方を兼ねてもよい。
この処理は検査を行うべき全ての画素間で行われるが、画素の組を一つずつ処理してもよいし、複数の画素の組を並列に処理してもよい。そして分類した結果を表示装置108に送る。
(ステップS1160)
ステップS1160では、結果を受けた表示装置108は、異常状態に合わせて結果をディスプレイに表示する。
上記に述べた構成で、対象物体に対して複数の光源を点灯消灯させながら撮影した画像列の輝度値(輝度情報)に基づいて輝度プロファイルを生成し、各画素における輝度プロファイルを異常状態による輝度への影響に則して比較することによって、事前学習やデータベースを用いることなく異常状態の有無、および形状欠陥、色彩欠陥、光沢欠陥の3種類の異常状態への分類を行うことができる。また、対象物体表面に生じる影やハイライトの影響も分類によって区別することができる。さらに、本装置構成では、光源の明るさ、色、配置などを厳密に較正する必要がないため、セットアップが容易である。
(第2の実施形態)
第2の実施形態は、対象物体に関する知識を利用することによって、不要となる処理を省略して第1の実施形態をより高速に処理を行うものである。また、対象物体に関する知識によって、分類された異常状態をさらに細かく分類して問題のある異常状態であるかどうかの判断を行うものである。
[装置の構成]
以下、本発明にかかる第2の実施形態の情報処理装置2100を用いたシステムを図7のブロック図により説明する。第2の実施形態は、図1の構成を一部変更したものであり、図7中の2100、2200、201a〜201f、202、204、205、208は実施形態1中の1100、1200、101a〜101f、102、104、105、108と同じであり同様の動作を行う。したがって、ここでは実施形態1と異なる203、206、207、209についてのみ説明する。
対象知識保持部209は、対象物体2200に関する知識を保持しており、照明制御部203、画像処理部206、欠陥検出部207に対して、対象物体2200の知識を出力する。対象物体2200に関する知識とは、例えば、対象物体2200において、検査すべき領域の情報、テクスチャ情報、幾何情報として例えば主たる法線方向、同じ法線方向であると見なせる領域、エッジ情報などの情報である。本実施形態ではここに挙げた5つの対象物体に関する知識を知っている場合について述べるが、これらに限るものではない。これらの知識は対象知識保持部209にデータとして予め入力しておく。または、欠陥検査を行っていく中で知識として蓄積していく。あるいは、必要に応じてユーザが知識を更新する機構を備えてもよいし、形状計測装置などの別の計測装置によって取得してもよい。そして、これらの知識は照明制御部203や画像処理部206、欠陥検出部207に送られる。
照明制御部203は、検査すべき領域や主たる法線方向に関する情報を対象知識保持部209から受け取ると、照明部201a〜201fの光源方向の配置を変更する。具体的には、検査すべき領域がなるべく様々な入射方向の光で照明されるようにする。または、主たる法線方向を天頂とした半球状の方向に偏りなく光源が配置されることが望ましい。このような配置を行うことで、より正確な欠陥検査を行うことができる。
画像処理部206は、検査すべき領域や同じ法線方向であると見なせる領域、エッジ情報を対象知識保持部209から受け取ると、輝度プロファイルを求める画素や、欠陥検出工程において比較する画素の組合せを限定する。
具体的には、検査すべき領域がわかっている場合には、その領域に対応する画素のみで輝度プロファイルを生成し、その画素群の隣接画素でのみ欠陥検出を行うようにデータを生成し、欠陥検出部207に送る。
また、同じ法線方向であると見なせる領域がわかっている場合には、異なる法線方向との境界領域においては、欠陥検出を行う画素の組から除外し、同じ法線方向の領域内の画素群はまとめて比較を行うようにデータを生成し、欠陥検出部207に送る。
エッジ情報がわかっている場合には、形状のエッジに対応する画素は、欠陥検出の際に法線の違いが検出されることがわかっているため、欠陥検出を行う画素の組から除外してデータを生成し、欠陥検出部207に送る。画像処理部206では以上のようにすることで、欠陥検出工程において冗長な処理を省略し、処理を高速化することができる。
欠陥検出部207は、テクスチャ情報やエッジ情報を対象知識保持部209から受け取ると、第1の実施形態と同様に図4のフローチャートに従って分類をした後に、その異常状態の問題の有無について判断する。詳細は後述する。
その他の動作については、第1の実施形態と同様であるため省略する。
[欠陥検査処理]
図8のフローチャートにより第2の実施形態の情報処理装置2100による欠陥検査処理を説明する。
(ステップS2110)
ステップS2110では、初期化処理が実行される。初期化処理には、照明部201a〜201fや撮像部202の起動、照明部201a〜201fの制御パラメータを読み込む処理、対象知識保持部209に知識を読み込む処理などが含まれる。
(ステップS2120)
ステップS2120では、初期化が終了すると、対象知識保持部209の情報に基づいて照明部201a〜201fの配置を設定し、照明制御部203は、様々な方向から対象物体2200に光が当たるように照明部201a〜201fを一つずつ順に点灯させるとともに、画像入力部204に制御信号を送る。制御信号を受けた画像入力部204は、撮像部202に対象物体2200が照明された画像を撮像させ、撮像画像を画像処理部206に送る。
(ステップS2130)
ステップS2130では、撮像画像を受けた画像処理部206は、対象知識保持部209の情報に基づいて画素ごとに必要な輝度プロファイルを生成し、比較対象とすべき画素の組合せとともにデータ化する。
(ステップS2140)
ステップS2140では、画像処理部206は、輝度プロファイルを分析して欠陥検出に適した画素が多いかどうかを判断し、十分な数の画素で欠陥検出が行われる場合にはS2130で生成したデータを欠陥検出部207に送りステップS2150へ進む。一方で、欠陥検出に適した画素が少ない場合には、ステップS2151へ進み、ユーザに撮影環境の改善を促す指示を与えて処理を終了する。
(ステップS2150)
ステップS2150では、比較する画素における輝度プロファイルのデータを受けた欠陥検出部207は、先述した欠陥分類を行うためのフローチャート(図4)に従って、画素間における異常状態の有無と、その分類を行う。本実施形態では、第1の実施形態と同様に図4のフローチャートに従って分類をした後に、その異常状態の問題の有無について判断する。
具体的には、テクスチャ情報がわかっている場合、画素の組に色の違いがあると分類された際には、対応するテクスチャ情報との照合を行う。そして、テクスチャ情報における反射率に変化がある場合には、色の違いが生じるべき画素であるため、問題は無いと判断する。一方、テクスチャ情報における反射率に変化が無い場合には、色の違いは異物混入や塗装ムラによる予期しない色の変化であるため、問題があると判断する。
エッジ情報がわかっている場合も同様に、法線の違いがあると分類された際には、対応するエッジ情報との照合を行う。そして、エッジ情報におけるエッジが存在する画素である場合には、法線の違いが生じるべき画素であるため、問題は無いと判断する。一方、エッジ情報におけるエッジが存在しない画素である場合には、法線の違いは対象物体表面の傷などによる凹凸であるため、問題があると判断する。
(ステップS2160)
ステップS2160では、欠陥検出部207は、対象知識保持部209の情報に基づいて、異常として分類された中で問題として扱うべき異常かどうかを判断する。そして異常でかつ問題ありと判断した結果を表示装置208に送る。
(ステップS2170)
ステップS2170では、結果を受けた表示装置208は異常状態に合わせて結果をディスプレイに表示する。
上記に述べた構成で、対象物体に関する情報を利用することによって、高速に異常状態の分類を行い、さらに、分類された異常状態の問題の有無について判断することができる。
(第3の実施形態)
第3の実施形態は、ベルトコンベアを用いて対象物体を搬送しながら同時に異常状態を分類して仕分けを行うものである。対象物体はベルトコンベアで搬送される間に周囲の光源環境に対して相対的な位置や姿勢が変化するため、照明方向が変化し、その光源変化を利用して第1の実施形態と同様に対象物体の異常状態を分類することができる。
[装置の構成]
以下、本発明にかかる第3の実施形態の情報処理装置3100を用いたシステムを図9の概略図および図10のブロック図により説明する。第3の実施形態における欠陥検査を行う技術は、第1の実施形態や第2の実施形態共通しているものが多く、図9および図10中の304、307、3100、3200は第1の実施形態中の104、107、1100、1200と同じであり同様の動作を行う。したがって、ここでは第1の実施形態と異なる301、302、303、305、306、310、311についてのみ詳細を説明する。
搬送部310は、ベルトコンベアであり、対象物体3200の搬送を行う。
搬送制御部311は、搬送部310の搬送速度や搬送先を制御する。また、画像入力部304に対して制御信号を送り、画像入力部304は撮像部302a〜302dが搬送速度と同期をとって、対象物体3200が流れてくるタイミングで撮像を行えるようにする。
撮像部302a〜302dは、画像入力部304に制御信号が送られてきたタイミングで搬送部310上を流れてくる対象物体3200を撮像する。
パラメータ記憶部305は搬送部310の搬送速度や対象物体3200が流れてくるタイミング、撮像部302a〜302dの数やグループを記憶している。
画像処理部306は、画像入力部304から画像列を受け取り、同じ方向から撮像したグループごとに対象物体3200が同じ画素位置になるように位置合わせを行う。画素位置対応がとれた画像列を得た後の処理および、欠陥検出部307の処理は第1の実施形態と同様であるため省略する。
欠陥検出部307は、分類結果を搬送制御部311に送り、搬送制御部311は分類された異常の有無や異常の種類に応じて、搬送部310における搬送先を変更する。例えば、異常が有る対象物体3200は不要となるため、廃却用の箱に搬送する。ただし、これに限るものではなく、異常の数が少なく欠陥であるかどうかを判断しづらい場合にはディスプレイや音によってユーザにその旨を知らせ、人の目によって最終的なチェックを促してもよい。
照明部301a、301bは搬送部310に対して固定されている光源であるが、一定の明るさで照明し続ける蛍光灯や、窓から差し込む太陽光である。ただし、これに限るもではなく、搬送部310上を移動する対象物体3200に対して、照明方向に偏りをもった光源であればよい。図10では照明部301a、301bの数を2個として説明したが、これに限るものではない。
撮像部302a〜302dの詳細について説明する。撮像部302a〜302dは複数のカメラからなるグループを成しており、同じグループのカメラは流れてくる対象物体3200を同じ姿勢で撮像できるように、ベルト部分と一定の距離を保って搬送部310に固定して取り付けられている。搬送部310の搬送速度と同期をとって対象物体3200を撮像することで、複数の撮像部302a〜302dにおいて、異なる位置で撮像した画像であっても、対象物体3200との相対的な位置関係を固定したままで撮像を行うことができる。ただし、全ての撮像部302a〜302dが同じ方向から撮像する必要はなく、同じ方向から撮像するグループを複数成すように撮像部302a〜302dを配置すればよい。しかし、撮像された画像列における対象物体3200の位置は搬送経路によっては多少ずれることがある。その場合には、画像処理部306によって、画像を平行移動させるなどの変換を施して位置合わせを行い、同じグループの撮像部302a〜302dで撮像された画像列の同じ画素で対象物体3200の位置を対応づけられるようにする。
また、本実施形態では撮像部302a〜302dは搬送部310に固定して取り付けるものとして説明したが、これに限るものではなく、撮像部302a〜302dをベルトの上に配置または別の移動部によって対象物体3200と相対的な位置関係を保ったまま移動することで、画像列における対応を取るようにしてもよい。また、図10において撮像部302a〜302dは4つの場合を説明したが、数を限定するものではない。
また、照明部301a、301bは一定の明るさで照明し続ける制御不要の光源に限るものではなく、図13の概略構成に示すように、搬送部310の周囲に配置して照明の制御を行ってもよい。その場合におけるブロック図を図12に示す。このブロック図は図10とほぼ同様であるため、同様のブロックについては説明を省略し、新たに追加された照明制御部303についてのみ説明する。照明制御部303は、パラメータ記憶部305から搬送速度や対象物体3200が流れてくるタイミングに関する情報を受け取り、タイミングよく点灯消灯することによって、移動する対象物体3200への照明方向を変えて照明を行う。さらに、撮像部302a〜302dは照明部301a、301bによって対象物体3200が異なる照明状態となるタイミングで撮像を行う。
[欠陥検査搬送処理]
図11のフローチャートにより第3の実施形態の情報処理装置3100を用いたシステムの処理の流れを説明する。
(ステップS3110)
ステップS3110では、初期化処理が実行される。初期化処理には、撮像部302a〜302dの配置と起動、搬送部310の起動、搬送速度や撮像枚数などの制御パラメータをパラメータ記憶部305から読み込む処理などが含まれる。
(ステップS3120)
ステップS3120では、初期化が終了すると、対象物体3200が搬送部310によって搬送される。撮像部302a〜302dのうち同じグループの撮像部が搬送されてくる対象物体3200を同じ姿勢で撮像できるように、搬送速度と同期をとって撮像を行う。さらに、図12のブロック図の場合には、照明制御部303は、必要に応じて照明部301a、301bの点灯消灯を切り替える。得られた撮像画像は画像処理部306に送られる。
(ステップS3130)
ステップS3130では、撮像画像を受けた画像処理部306は、対象物体3200が写っている画素位置の対応を求めるために位置合わせを行う。
ステップS3140からステップS3160までの処理は、図6(第1の実施形態)のステップS1130からステップS1150の処理と同様であるため、説明を省略する。
(ステップS3170)
ステップS3170では、対象物体3200の異常の有無および欠陥の種類が判別されると、搬送部310は欠陥の種類に基づいて搬送先を変更する。
上記に述べた構成で、対象物体を搬送する際に、搬送によって周囲の光源から対象物体への照明が変化する様子を撮像し、第1の実施形態と同様の欠陥検出を行うことによって、搬送と同時に異常状態の有無および欠陥の種類を判別して、その結果に基づいて搬送先を変更するなどの仕分けを行うことができる。
(第4の実施形態)
第4の実施形態は、ロボットアームが対象物体を把持して移動させる時に、周囲の光源から対象物体への相対的な光源環境が変化することを利用して、第3の実施形態と同様にして、把持移動と同時に対象物体の異常状態を分類して仕分けを行うものである。
[装置の構成]
以下、本発明にかかる第4の実施形態の情報処理装置を用いた欠陥検査把持アーム4000を図14の概略図と図15のブロック図により説明する。第4の実施形態における欠陥検査を行う技術は、第3の実施形態と共通しているものが多く、図14および図15中の401、402、404、407、4100、4200は第3の実施形態中の301、302、304、307、3100、3200と同じであり同様の動作を行う。したがって、ここではこれまでの第3の実施形態とは異なる406、410、411、412についてのみ詳細を説明する。
ロボットアーム410は、ハンド411によって対象物体4200を把持し、目的の場所まで移動する。ロボットアーム410には撮像部402が取り付けられており、把持した対象物体4200を撮像することができる。ハンド411は、ロボットアーム410が移動しても、把持している対象物体4200と撮像部402との相対的な位置姿勢関係は変わらないように把持を行う。
ロボットアーム410は、周囲の環境に対して対象物体4200の姿勢が変化する回転運動を伴う動きで移動を行う。対象物体4200は回転運動を伴う動きで移動する際に、周囲の環境からの照明部401によって、照らされる方向が変化する。撮像部402は回転運動等によって対象物体4200の姿勢が変化して、周囲の環境から照らされる方向が変化して、異なる照明状態が生じたタイミングで撮像を行う。ただし、照明部401は周囲の環境による光源に限るものではなく、例えばロボットの胴体部や頭などに光源を取り付け、照明部として用いてもよい。
アーム制御部412は、ロボットアーム410およびハンド411の制御を行うとともに、アームの回転運動や大きな平行移動を行った時に画像入力部404に制御信号を送って撮像部402に撮像させる。またアーム制御部は欠陥検出部407から分類結果を受け取り、欠陥の有無や欠陥の種類に応じて対象物体4200を移動する先を決定してロボットアーム410およびハンド411を制御する。アーム制御部412への指示はマニピュレータを用いてユーザが行ってもよいし、3Dスキャナなどの計測装置を用いて計測した結果に基づいて、把持プランニングやパスプランニングを行った結果を用いてもよい。
画像処理部406は、画像入力部404から画像列を受け取り、対象物体4200が同じ画素位置になるように位置合わせを行う。画素位置対応がとれた画像列を得た後の処理および、欠陥検出部407の処理は第3の実施形態と同様であるため省略する。
欠陥検出部407は、分類結果をアーム制御部412に送る。
[欠陥検査把持処理]
図16のフローチャートにより第4の実施形態の欠陥検査把持アーム4000の処理の流れを説明する。
(ステップS4110)
ステップS4110では、初期化処理が実行される。初期化処理には、撮像部402の起動、ロボットアーム410およびハンド411の起動、アーム制御部412が動作を読み込む処理などが含まれる。
(ステップS4120)
ステップS4120では、初期化が終了すると、ロボットアーム410およびハンド411によって対象物体4200が把持された後、移動を開始する。撮像部402は回転運動等によって対象物体4200の姿勢が変化して、周囲の環境から照らされる方向が変化したタイミングで撮像を行う。得られた撮像画像は画像処理部406に送られる。
ステップS4130からステップS4160までの処理は、図13(第3の実施形態)のステップS3130からステップS3160の処理と同様であるため、説明を省略する。
(ステップS4170)
ステップS4170では、対象物体4200の異常の有無および欠陥の種類が判別されると、アーム制御部412は欠陥の種類に基づいて移動先を変更する。
上記に述べた構成で、ロボットアームで対象物体を把持して移動する際に、移動によって周囲の光源から対象物体への照明が変化する様子を撮像し、第3の実施形態と同様の欠陥検出を行うことによって、把持移動と同時に異常状態の有無および欠陥の種類を判別して、その結果に基づいて移動先を変更するなどの仕分けを行うことができる。
第1〜4の実施形態では、いずれも異なる照明状態の対象物体を時系列で撮像していたが、これに限るものではない。例えば、異なる波長の光源を別々の方向から対象物体に当てて撮像した画像に対して、波長ごとに分離する処理を行うことによって、1回の撮像で異なる照明状態の画像を複数生成して欠陥検出を行ってもよい。
また、第1〜4の実施形態では、いずれも撮像部と対象物体は相対的な位置が固定されるようにして撮像していたが、これに限るものではない。例えば、異なる視点における画像間において、対応する対象物体の画素をトラッキング等によって求めることによって、画素の対応関係を求めた上で欠陥検出を行ってもよい。
また、第1〜4の実施形態では、いずれも照明部の光源色について特に限定しなかったが、例えば撮像部でRGBの3チャネルを撮像できる場合、照明部はR、G、Bそれぞれの色の光源を3方向から同時に照射することで、1枚の撮像画像から色チャネルごとに異なる照明状態を取得してもよい。
また、第3実施形態の一つとして、ベルトコンベアに撮像部が載せられて対象物体と一緒に移動しながら計測を行う例について述べたが、照明部からの照明が撮像部によって遮られて対象物体に影が落ちることが無いようなタイミングで撮像を行うようにしてもよい。
(その他の実施形態)
また、本発明は、以下の処理を実行することによっても実現される。
即ち、上述した各実施形態の機能を実現するソフトウェア(プログラム)を、ネットワーク又は各種記憶媒体を介してシステム或いは装置に供給し、そのシステム或いは装置のコンピュータ(又はCPUやMPU等)がプログラムを読み出して実行する処理である。
このプログラム及び当該プログラムを記憶したコンピュータ読み取り可能な記憶媒体は、本発明に含まれる。

Claims (12)

  1. 事前学習して得られたデータを用いることなく対象物体の欠陥を検出する情報処理装置であって、
    対象物体に複数の方向から光を照射して撮像された画像群を取得する取得手段と、
    前記画像群に含まれるそれぞれの画像の輝度情報に基づいて、前記それぞれの画像の小領域ごとに輝度プロファイルを生成する生成手段と、
    隣接する前記小領域間における輝度プロファイルの比較に基づいて、前記対象物体における欠陥を検出する検出手段とを備えることを特徴とする情報処理装置。
  2. 更に、前記対象物体の周囲に複数の異なる位置に配置された複数の照明手段それぞれを、時系列に点灯と消灯を切り替えながら前記対象物体を照明させる照明制御手段と、
    前記複数の照明手段で照明され、時系列で照明状態が異なる前記対象物体を撮像させる撮像制御手段とを備えることを特徴とする請求項1に記載の情報処理装置。
  3. 前記画像群は、前記対象物体が搬送手段によって搬送されている間に、前記対象物体と該対象物体の周囲の照明環境との相対的な姿勢が変化することにより前記対象物体が照明される状態が時系列的に変化している状態で、時系列的に撮像された画像であることを特徴とする請求項1に記載の情報処理装置。
  4. 前記検出手段は、隣接する前記小領域間で、前記輝度プロファイルが略同一でなく、前記輝度プロファイルを正規化したプロファイルが略同一である場合に、前記小領域間には色の違いがあると判断することを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の情報処理装置。
  5. 前記検出手段は、隣接する前記小領域間で、前記輝度プロファイルを正規化したプロファイルの各成分における比率にばらつきがある場合に、前記小領域間には法線の違いがあると判断することを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項に記載の情報処理装置。
  6. 前記検出手段は、隣接する前記小領域間で、前記輝度プロファイルを正規化したプロファイルの各成分における比率が略一定であるとともに比率が大きく異なる外れ値の成分が存在し、前記外れ値の成分における輝度値が同輝度プロファイル内の他の成分の輝度値と比較して相対的に大きい場合に、前記小領域間には鏡面性の違いがあると判断することを特徴とする請求項1乃至5のいずれか1項に記載の情報処理装置。
  7. 前記検出手段は、隣接する前記小領域間で、前記輝度プロファイルを正規化したプロファイルの各成分における比率が略一定であるとともに比率が大きく異なる外れ値の成分が存在し、前記外れ値の成分における輝度値が同輝度プロファイル内の他の成分の輝度値と比較して相対的に小さい場合に、前記小領域間には影による境界が生じていると判断することを特徴とする請求項1乃至6のいずれか1項に記載の情報処理装置。
  8. 前記検出手段は、隣接する前記小領域間で、前記輝度プロファイルを正規化したプロファイルに基づいて、前記対象物体の表面における色の違い、法線の違い、鏡面性の違いのそれぞれを区別して検出することを特徴とする請求項1に記載の情報処理装置。
  9. 前記生成手段は、前記輝度プロファイルに基づいて前記照明手段、前記搬送手段、前記撮像手段、前記対象物体の間の位置関係を変更させる指示を生成することを特徴とする請求項1乃至8のいずれか1項に記載の情報処理装置。
  10. 前記検出手段によって分類した欠陥の種類を区別した結果の画像を表示する表示手段を更に備えることを特徴とする請求項1乃至9のいずれか1項に記載の情報処理装置。
  11. 事前学習して得られたデータを用いることなく対象物体の欠陥を検出する情報処理方法であって、
    対象物体に複数の方向から光を照射して撮像された画像群を取得する取得工程と、
    前記画像群に含まれるそれぞれの画像の輝度情報に基づいて、前記画像の小領域ごとに輝度プロファイルを生成する生成工程と、
    隣接する前記小領域間における輝度プロファイルの比較に基づいて、前記対象物体における欠陥を検出する検出工程とを備えることを特徴とする情報処理方法。
  12. コンピュータを、請求項1乃至10の何れか1項に記載された情報処理装置の各部として機能させるためのプログラム。
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