JP6575928B2 - 並列チョッパ装置 - Google Patents
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Description
図4において、1,2は平滑コンデンサ、3,6は半導体スイッチング素子、4,5はダイオード、7,8はリアクトル、11,12は直流入力端子、21,22は直流出力端子である。ここで、スイッチング素子3,6は、後述する図8のスイッチング素子101b,101c,102b,102cと同様に、逆並列接続された還流ダイオードを備えていて双方向に電流を通流可能なスイッチング素子である。
なお、ダイオード4,5の代わりに半導体スイッチング素子を接続し、いわゆる同期整流を行うことも可能である。
なお、図5のように複数の降圧チョッパを並列に接続した並列チョッパ装置は、例えば特許文献1に記載されている。
しかしながら、実際には上述した諸特性に個体差が存在するため、Iinp,Iinp’及びIinn,Iinn’はそれぞれ等しくならない。
[数式1]
ΔIinp=Iinp’−Iinp
[数式2]
ΔIinn=Iinn’−Iinn
電流アンバランスの一般的な抑制方法としては、リアクトル7,7’,8,8’を流れる電流を検出してスイッチング素子3,6,3’,6’のON/OFF時間を適切に制御する方法が知られており、そのためにはΔIinp,ΔIinnを検出する必要がある。
図6において、31,32,33は電流検出手段であり、これらの電流検出手段31,32,33により電流値Iinp,Iinn,Iin(=Iinp+Iinp’)をそれぞれ検出する。次に、これらの電流検出値Iinp,Iinn,Iinに対して数式3,4の差分演算を行えば、電流アンバランス成分ΔIinp,ΔIinnを間接的に検出することができる。
[数式3]
ΔIinp=Iinp’−Iinp=(Iin−Iinp)−Iinp
[数式4]
ΔIinn=Iinn’−Iinn=(Iin−Iinn)−Iinn
図6では、電流検出手段33により全体の入力電流Iinを検出すると共に、電流検出手段31,32により第1チョッパの正側入力電流Iinp及び負側入力電流Iinnをそれぞれ検出するのに対し、図7の回路では、電流検出手段41,42により、第1チョッパ,第2チョッパの正側入力電流Iinp,Iinp’による差分磁束と負側入力電流Iinn,Iinn’ による差分磁束とをそれぞれ検出している。
電流検出手段41は、Iinp,Iinp’による差分磁束に基づいて電流アンバランス成分ΔIinpを直接検出し、電流検出手段42は、Iinn,Iinn’による差分磁束に基づいて電流アンバランス成分ΔIinnを直接検出する。
図8は、特許文献2に記載された多重チョッパ装置の構成図であり、100は直流電源、101,102はそれぞれ第1チョッパ,第2チョッパ、101a,102aはリアクトル、101b,101c,102b,102cはスイッチング素子、101d,102dはドライバ、103,104は平滑コンデンサ、105は電流検出手段、200は負荷、301,302は電流抽出回路、301a,302aは増幅回路、301b,302bはフィルタ、301c,302cはスイッチ、303は演算比較回路、304は制御回路、305は補正回路、306,307はサンプリング回路である。
ここで、多重チョッパ装置の昇圧比が2倍以上である場合には、下アームのスイッチング素子101c,102cがそれぞれオフとなる期間が重なることはないため、電流検出手段105による電流検出値I3は、スイッチング素子101cのオフ期間に第1チョッパ101の出力電流I1に等しく、また、スイッチング素子102cのオフ期間に第2チョッパ102の出力電流I2に等しくなる。
よって、演算比較回路303により電流抽出回路301,302の出力の差を求めれば、第1チョッパ101及び第2チョッパ102を流れる電流I1,I2のアンバランスを検出することができる。
これに対し、図8に示した従来技術によれば、電流検出手段が単一で済む利点がある。しかし、電流を抽出するためのサンプリング回路306,307やスイッチ301c,302cによって回路構成が複雑化すると共に、昇圧比が2倍未満である場合には、下アームのスイッチング素子101c,102cのオフ期間が重ならないように、補正回路305によって電流のサンプリングタイミングをずらす等の処理が必要である。
このため、電流検出手段の削減が可能であるとしても、周辺回路や演算処理が複雑化するという問題を生じていた。
前記第1の半導体スイッチング素子と前記第1のダイオードとの接続点と、前記第3の半導体スイッチング素子と前記第3のダイオードとの接続点と、の間に第1のリアクトルと第3のリアクトルとを直列に接続すると共に、
前記第2のダイオードと前記第2の半導体スイッチング素子との接続点と、前記第4のダイオードと前記第4の半導体スイッチング素子との接続点と、の間に第2のリアクトルと第4のリアクトルとを直列に接続し、
前記第1,第3のリアクトル同士の接続点と前記第2,第4のリアクトル同士の接続点との間に第3の平滑コンデンサを接続すると共に、前記第3の平滑コンデンサの両端を一対の直流出力端子とし、前記第1〜第4の半導体スイッチング素子のON/OFFにより、直流入力電圧を所定値に変換して出力する並列チョッパ装置において、
前記第1,第2の平滑コンデンサ同士の接続点と前記第1,第2のダイオード同士の接続点との間を流れる電流と、前記第1,第2の平滑コンデンサ同士の接続点と前記第3,第4のダイオード同士の接続点との間を流れる電流と、の差分値を検出する電流検出手段を備えたものである。
前記第1,第3の半導体スイッチング素子がOFFし、かつ、前記第2,第4の半導体スイッチング素子がONしているときに、前記電流検出手段による電流検出値に基づいて、前記第1のリアクトルと前記第3のリアクトルとを流れる電流の差分値を検出するものである。
図1は、この実施形態に係る並列チョッパ装置の回路図であり、図5における各部と同一の機能を有するものには同一の符号を付してある。
また、リアクトル7,7’同士の接続点とリアクトル8,8’同士の接続点との間には平滑コンデンサ9が接続され、その両端が直流出力端子21,22となっている。
なお、直流入力端子11,12は直流電源(図示せず)の正極,負極にそれぞれ接続されている。また、リアクトル7,8やリアクトル7’,8’は、それぞれ互いに磁気結合されていても良い。
[数式5]
ΔIm=Im’−Im
図2は、スイッチング素子3,3’,6,6’のスイッチングシーケンスを示しており、この並列チョッパ装置は、動作モードとして、スイッチング素子3,3’,6,6’の通流率が50[%]未満の降圧モード(図2(a))と、同じく50[%]以上の昇圧モード(図2(b))とを有する。なお、降圧モードではVin>Voutであり、昇圧モードではVin<Voutである。
なお、図2(a),図2(b)の下段に示した「電流経路」a,b,c,dは、図3(a),(b),(c),(d)にそれぞれ対応しており、これらの図3(a),(b),(c),(d)は、スイッチング素子3,3’,6,6’の4通りのON/OFF状態に対する電流経路を示している。
すなわち、降圧・昇圧いずれの動作モードでも、図3(a),(b)の電流経路が含まれており、この電流経路には電流検出手段40が含まれている。これに対し、スイッチング素子3,3’,6,6’がすべてOFFまたはONしている図3(c),(d)の電流経路では、電流検出手段40が含まれていない。
ΔIinn=−ΔIm
(スイッチング素子3,3’:ON,同6,6’:OFF)
[数式7]
ΔIinp=ΔIm
(スイッチング素子3,3’:OFF,同6,6’:ON)
なお、この実施形態では、1スイッチング周期において少なくとも2回の電流検出処理を行うことによりΔIinp,ΔIinnの検出が可能であるが、ΔIinp,ΔIinnを検出するための電流経路は図3(a),(b)であり、これらは降圧モード,昇圧モードのいずれにも含まれているため、動作モードによらず電流アンバランス成分を検出することができる。
3,3’,6,6’:半導体スイッチング素子
4,4’,5,5’: ダイオード
7,7’,8,8’:リアクトル
11,12:直流入力端子
21,22:直流出力端子
40:電流検出手段
Claims (3)
- 第1の平滑コンデンサと第2の平滑コンデンサとの直列回路と、第1の半導体スイッチング素子,第1のダイオード,第2のダイオード,第2の半導体スイッチング素子を順次直列に接続した直列回路と、第3の半導体スイッチング素子,第3のダイオード,第4のダイオード,第4の半導体スイッチング素子を順次直列に接続した直列回路とを、一対の直流入力端子間に互いに並列に接続し、
前記第1の半導体スイッチング素子と前記第1のダイオードとの接続点と、前記第3の半導体スイッチング素子と前記第3のダイオードとの接続点と、の間に第1のリアクトルと第3のリアクトルとを直列に接続すると共に、
前記第2のダイオードと前記第2の半導体スイッチング素子との接続点と、前記第4のダイオードと前記第4の半導体スイッチング素子との接続点と、の間に第2のリアクトルと第4のリアクトルとを直列に接続し、
前記第1,第3のリアクトル同士の接続点と前記第2,第4のリアクトル同士の接続点との間に第3の平滑コンデンサを接続すると共に、前記第3の平滑コンデンサの両端を一対の直流出力端子とし、前記第1〜第4の半導体スイッチング素子のON/OFFにより、直流入力電圧を所定値に変換して出力する並列チョッパ装置において、
前記第1,第2の平滑コンデンサ同士の接続点と前記第1,第2のダイオード同士の接続点との間を流れる電流と、前記第1,第2の平滑コンデンサ同士の接続点と前記第3,第4のダイオード同士の接続点との間を流れる電流と、の差分値を検出する電流検出手段を備えたことを特徴とする並列チョッパ装置。 - 請求項1に記載した並列チョッパ装置において、
前記第1,第3の半導体スイッチング素子がONし、かつ、前記第2,第4の半導体スイッチング素子がOFFしているときに、前記電流検出手段による電流検出値に基づいて、前記第2のリアクトルと前記第4のリアクトルとを流れる電流の差分値を検出し、
前記第1,第3の半導体スイッチング素子がOFFし、かつ、前記第2,第4の半導体スイッチング素子がONしているときに、前記電流検出手段による電流検出値に基づいて、前記第1のリアクトルと前記第3のリアクトルとを流れる電流の差分値を検出することを特徴とする並列チョッパ装置。 - 請求項1または2に記載した並列チョッパ装置において、
前記第1,第2のリアクトル同士、及び、前記第3,第4のリアクトル同士が、それぞれ磁気的に結合されていることを特徴とする並列チョッパ装置。
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