JP6575177B2 - 接触水素還元による製造方法 - Google Patents

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本発明は接触水素還元による製造方法、該製造方法に有用な中間体及び製造物に関する。
近年のアクティブマトリックス駆動液晶ディスプレイ方式において、ECB型、VA型、更にFFS型など誘電率異方性(Δε)が負の値を示す液晶材料を用いる表示方式が開発されている。これらの中で特にVA型表示方式は、高速で広視野角の要求される表示素子、例えばテレビ等の用途に使用されている。VA型等の表示方式に用いられるネマチック液晶組成物には、低電圧駆動、高速応答及び広い動作温度範囲が要求される。すなわち、Δεが負で絶対値が大きく、低粘度であり、高いネマチック相−等方性液体相転移温度(Tni)が要求されている。また、屈折率異方性(Δn)とセルギャップ(d)との積であるΔn×dの設定から、液晶材料のΔnをセルギャップに合わせて適当な範囲に調節する必要がある。加えて液晶表示素子をテレビ等へ応用する場合においては高速応答性が重視されるため、粘度(η)の低い液晶材料が要求される。また、高速応答性や高いコントラストが得られる液晶表示素子としてPSA(Polymer Sustained Alignment)型液晶表示装置、PSVA(Polymer Stabilised Vertical Alignment)型液晶表示装置が開発されている。PSAやPSVA型液晶表示素子は、非重合性液晶性組成物及び重合性化合物からなる重合性化合物含有液晶組成物を基板間に配した状態で、場合により基板間に電圧を印加して液晶分子を配向させ、配向した状態で紫外線等を照射することにより、重合性化合物を重合させて液晶の配向状態を硬化物に記憶させている。またIPS(インプレーンスイッチング)型液晶表示素子に適用する場合は、無印加状態で硬化させることにより作成できる。このような液晶表示素子に適用する場合は、紫外線に強い化合物が必要である。液晶化合物としては、Δεが負でその絶対値の大きな化合物を種々検討され改良されてきた。Δεが負の液晶材料として、以下のような2,3−ジフルオロフェニレン骨格を有する液晶化合物が提案されている(特許文献1,2参照)。
Figure 0006575177
しかしながら、このような化合物は、Δεは大きいがセルギャップを小さくして高速応答化を実現するには、Δnが小さく有効でなかった。
また、高いΔnを有する化合物としては、下記のようなトラン骨格を有する化合物が知られているが高溶解性、且つ低粘性を満たすには不十分であった(非特許文献1、2参照)。
Figure 0006575177
以上より負のΔεが大きく、低粘性、且つΔnが大きな液晶化合物が望まれている。また、アクティブマトリックス駆動液晶に使用することから、微量不純物が少なく安価に製造できる製造方法及び製造中間体の開発が求められていた。
特開2006−37054 特開平4−54146
Liquid Crystals Vol.34 No12(2007)pp.1473−1478 Liquid Crystals Vol.37 No2(2010)pp.139−147
本願発明が解決しようとする課題は、負のΔεが大きく、且つΔnが大きな液晶化合物を得るため、接触水素還元による製造方法、該製造方法に有用な中間体及び製造物を提供することである。
本願発明者は上記課題を解決するために鋭意検討した結果、本願発明の完成に至った。
すなわち、本発明は、一般式(i)
Figure 0006575177
(式中、Ri1及びRi2はそれぞれ独立して炭素原子数1から12のアルキル基又は炭素原子数1から12のアルケニル基を表し、Ri1及びRi2中に存在する1個の−CH−又は隣接していない2個以上の−CH−はそれぞれ独立して−O−又は−S−に置換されても良く、また、Ri1及びRi2中に存在する1個又は2個以上の水素原子はそれぞれ独立してフッ素原子又は塩素原子に置換されても良く、Mi1及びMi2はそれぞれ独立して1,4−フェニレン基又はナフタレン−2,6−ジイル基を表すが、Mi1及びMi2中に存在する1個又は2個以上の水素原子はそれぞれ独立してフッ素原子又は塩素原子に置換されても良く、Zi1は、−CH=CH−又は−C≡C−を表し、Zi2は、単結合、−OCH−、−CHO−、−CFO−、−OCF−、−COO−、−OCO−、−CHCH−又は−CFCF−を表す。)で表される化合物を接触水素還元することによる一般式(ii)
Figure 0006575177
(式中、Ri1、Ri2、Mi1、Mi2及びZi2は一般式(I)におけるRi1、Ri2、Mi1、Mi2及びZi2と同じ意味を表す。)で表される化合物の製造方法であり、
一般式(i)
Figure 0006575177
(式中、Ri1及びRi2はそれぞれ独立して炭素原子数1から12のアルキル基又は炭素原子数1から12のアルケニル基を表し、Ri1及びRi2中に存在する1個の−CH−又は隣接していない2個以上の−CH−はそれぞれ独立して−O−又は−S−に置換されても良く、また、Ri1及びRi2中に存在する1個又は2個以上の水素原子はそれぞれ独立してフッ素原子又は塩素原子に置換されても良く、Mi1及びMi2はそれぞれ独立して1,4−フェニレン基又はナフタレン−2,6−ジイル基を表すが、Mi1及びMi2中に存在する1個又は2個以上の水素原子はそれぞれ独立してフッ素原子又は塩素原子に置換されても良く、Zi1は、−CH=CH−又は−C≡C−を表し、Zi2は単結合、−OCH−、−CHO−、−CFO−、−OCF−、−COO−、−OCO−、−CHCH−、又は−CFCF−を表す。)で表される化合物。
特にΔnが大きい化合物が必要な場合は、一般式(i)のZi1が−C≡C−を表すか、一般式(ii)におけるMi1及びMi2の少なくとも一方がフッ素原子によって置換されていてもよいナフタレン−2,6−ジイル基を表す化合物が好ましい。
本発明により提供される、一般式(i)で表される新規液晶化合物は、中間体としても有用であり、一般式(ii)に導く製造方法において工業的に簡便であり、高純度で目的物を製造することができる。得られた化合物は、負のΔεが大きく、低粘性、且つΔnが大きな液晶化合物であり、液晶組成物への高い混和性を併せ持つ。従って、一般式(i)で表される化合物、又は一般式(ii)であらわされる化合物を液晶組成物の成分として用いる事により、低粘性で高いΔnを有する液晶組成物が得られ、高速応答が求められる液晶表示素子用の液晶組成物の構成成分として非常に有用である。
本発明は、一般式(i)
Figure 0006575177
(式中、Ri1及びRi2はそれぞれ独立して炭素原子数1から12のアルキル基又は炭素原子数1から12のアルケニル基を表し、Ri1及びRi2中に存在する1個の−CH−又は隣接していない2個以上の−CH−はそれぞれ独立して−O−又は−S−に置換されても良く、また、Ri1及びRi2中に存在する1個又は2個以上の水素原子はそれぞれ独立してフッ素原子又は塩素原子に置換されても良く、Mi1及びMi2はそれぞれ独立して1,4−フェニレン基又はナフタレン−2,6−ジイル基を表すが、Mi1及びMi2中に存在する1個又は2個以上の水素原子はそれぞれ独立してフッ素原子又は塩素原子に置換されても良く、Zi1は、−CH=CH−又は−C≡C−を表し、Zi2は単結合、−OCH−、−CHO−、−CFO−、−OCF−、−COO−、−OCO−、−CHCH−又は−CFCF−を表す。)で表される化合物を接触水素還元することによる一般式(ii)
Figure 0006575177
(式中、Ri1、Ri2、Mi1、Mi2及びZi2は一般式(I)におけるRi1、Ri2、Mi1、Mi2及びZi2と同じ意味を表す。)で表される化合物の製造方法であり、
一般式(i)
Figure 0006575177
(式中、Ri1及びRi2はそれぞれ独立して炭素原子数1から12のアルキル基又は炭素原子数1から12のアルケニル基を表し、Ri1及びRi2中に存在する1個の−CH−又は隣接していない2個以上の−CH−はそれぞれ独立して−O−又は−S−に置換されても良く、また、Ri1及びRi2中に存在する1個又は2個以上の水素原子はそれぞれ独立してフッ素原子又は塩素原子に置換されても良く、Mi1及びMi2はそれぞれ独立して1,4−フェニレン基又はナフタレン−2,6−ジイル基を表すが、Mi1及びMi2中に存在する1個又は2個以上の水素原子はそれぞれ独立してフッ素原子又は塩素原子に置換されても良く、Zi1は、−CH=CH−又は−C≡C−を表し、Zi2は単結合、−OCH−、−CHO−、−CFO−、−OCF−、−COO−、−OCO−、−CHCH−又は−CFCF−を表す。)で表される化合物を表すが、一般式(i)及び一般式(ii)において、炭素原子数1〜8のアルキル基、炭素原子数2〜8のアルケニル基、炭素原子数1〜8のアルコキシ基又は炭素原子数2〜8のアルケニルオキシ基を表すことが好ましく、炭素原子数1〜5のアルキル基、炭素原子数2〜5のアルケニル基、炭素原子数1〜5のアルコキシ基又は炭素原子数2〜5のアルケニルオキシ基であることが特に好ましい。Δnが大きい化合物が必要な場合は、一般式(i)及び(ii)におけるZi2が単結合、−COO−、−OCO−が好ましく、特に単結合が好ましい。又はMi1及びMi2の少なくとも一方がフッ素原子によって置換されていてもよいナフタレン−2,6−ジイル基を表す化合物が好ましい。特に一般式(i)及び一般式(ii)で、Zi2が単結合、Mi1及びMi2はそれぞれ独立して1,4−フェニレン基又はMi1及びMi2のどちらか一つがフッ素原子で置換されている化合物は、高Δnと溶解性、及び低粘性を兼ね備えているため特に好ましい。
本発明の一般式(i)に示す化合物の好ましい化合物の具体例を以下に示すが、本発明はこれらに限定されるものではない。一般式(i)の中では以下の一般式(ia)〜一般式(ih)で表される各化合物が好ましい。
Figure 0006575177
一般式(ia)で表される化合物としては、下記一般式(ia−1)〜一般式(ia−4)が好ましい。
Figure 0006575177
式中、Ri1及びRi2は前記一般式(i)におけるRi1及びRi2と同じ意味を表す。
一般式(ib)で表される化合物としては、下記一般式(ib−1)〜一般式(ib−4)が好ましい。
Figure 0006575177
式中、Ri1及びRi2は前記一般式(i)におけるRi1及びRi2と同じ意味を表す。
一般式(ic)で表される化合物としては、下記一般式(ic−1)〜一般式(ic−3)が好ましい。
Figure 0006575177
式中、Ri1及びRi2は前記一般式(i)におけるRi1及びRi2と同じ意味を表す。
一般式(id)で表される化合物としては、下記一般式(id−1)〜一般式(id−3)が好ましい。
Figure 0006575177
式中、Ri1及びRi2は前記一般式(i)におけるRi1及びRi2と同じ意味を表す。
一般式(ie)で表される化合物としては、下記一般式(ie−1)〜一般式(ie−3)が好ましい。
Figure 0006575177
式中、Ri1及びRi2は前記一般式(i)におけるRi1及びRi2と同じ意味を表す。
一般式(if)で表される化合物としては、下記一般式(if−1)〜一般式(if−4)が好ましい。
Figure 0006575177
式中、Ri1及びRi2は前記一般式(i)におけるRi1及びRi2と同じ意味を表す。
一般式(ig)で表される化合物としては、下記一般式(ig−1)〜一般式(ig−4)が好ましい。
Figure 0006575177
式中、Ri1及びRi2は前記一般式(i)におけるRi1及びRi2と同じ意味を表す。
一般式(ih)で表される化合物としては、下記一般式(ih−1)〜一般式(ih−3)が好ましい。
Figure 0006575177
本発明において、一般式(i)で表される化合物は、以下のようにして製造することができる。勿論本発明の趣旨及び適用範囲は、これら製造例により制限されるものではない。
(製法1)一般式(ia−1)で表される化合物の合成方法
1−ブロモ−4−ヨードベンゼンと4−ペンチルフェニルアセチレンに触媒としてテトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウムを用い、塩基としてトリエチルアミンを用いた園頭反応により、ブロモ基を有するトラン誘導体(S−1)を選択的に得ることができる。次いで、2,3−ジフルオロ−4−エトキシフェニルホウ酸とをテトラヒドロフラン溶媒下で鈴木カップリング反応を行うことにより目的化合物(ia−1)を得ることができる。
Figure 0006575177
(製法2)一般式(ib−3)で表される化合物の合成方法
4−アセトキシ安息香酸と2,3−ジフロロ−4−プロポキシフェノールとのジシクロヘキシルカルボジイミド等の脱水縮合剤を用いたエステル化反応により安息香酸誘導体(S−2)を得る。次いでブチルアミンでアセチル保護を外して、ヒドロキシ安息香酸誘導体(S−3)を得て、更に無水トリフロオロメタンスルホン酸によりフェノール基がトリフラート化された安息香酸誘導体(S−4)を得る。安息香酸誘導体(S−4)と2−フルオロ−4−ペンチルフェニルアセチレンとを触媒としてテトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウムを用い、塩基としてトリエチルアミンを用いた園頭反応により、目的化合物(ib−3)を得ることができる。
Figure 0006575177
(製法3)一般式(ic−3)で表される化合物の合成方法
6−ブロモ−3,4−ジフルオロナフトールと2,3−ジフロロ−4−メトキシフェニルホウ酸とをテトラヒドロフラン溶媒下で鈴木カップリング反応を行うことによりヒドロキシフェニルナフタレン誘導体(S−5)を得ることができる。次いで、無水トリフロオロメタンスルホン酸によりナフトール基がトリフラート化されたフェニルナフタレン誘導体(S−6)を得る。更に4−ブチルフェニルアセチレンとを触媒としてテトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウムを用い、塩基としてトリエチルアミンを用いた園頭反応により、目的化合物(ic−3)を得ることができる。
Figure 0006575177
(製法4)一般式(if−1)で表される化合物の合成方法
4−ブロモ−ベンズアルデヒドと2,3−ジフロロ−4−エチルフェニルホウ酸とをテトラヒドロフラン溶媒下で鈴木カップリング反応を行うことによりビフェニル誘導体(S−7)を得ることができる。次いで、トリフェニル(4−プロピルベンジル)ホスホニウムブロミドとのウィッティヒ反応により、目的化合物(if−1)を得ることができる。
Figure 0006575177
また、本発明で一般式(i)を接触還元して得られる一般式(ii)に示す化合物の好ましい化合物の具体例を以下に示すが、本発明はこれらに限定されるものではない。一般式(ii)の中では以下の一般式(ia)〜一般式(ic)で表される各化合物が好ましい。
Figure 0006575177
一般式(iia)で表される化合物としては、下記一般式(iia−1)〜一般式(iia−3)が好ましい。
Figure 0006575177
式中、Ri1及びRi2は前記一般式(ii)におけるRi1及びRi2と同じ意味を表す。
一般式(iib)で表される化合物としては、下記一般式(iif−1)〜一般式(iif−4)が好ましい。
Figure 0006575177
式中、Ri1及びRi2は前記一般式(ii)におけるRi1及びRi2と同じ意味を表す。
一般式(iic)で表される化合物としては、下記一般式(iic−1)〜一般式(iic−2)が好ましい。
Figure 0006575177
また、本発明は以下に示すように一般式(i)で表される化合物を接触水素還元により一般式(ii)で表される化合物を得ることができる。
(製法5)一般式(iia−1)で表される化合物の合成方法
撹拌装置備えたオートクレーブ容器に、(ia−1)に示される化合物を加え、5%パラジウムカーボン(含水品)、溶媒として、テトラヒドロフランを仕込み、0.3MPaの水素にて還元反応(室温、8時間)を行うことにより目的化合物(iia−1)を得ることができる。
Figure 0006575177
一般式(ii)に示す化合物は、一般式(i)を経由せず合成可能であるが、アクティブマトリックス駆動液晶に使用する目的から、最終工程で接触水素還元をする合成方法により、微量不純物が少なく、高比抵抗値が得られることが判明した。さらに高収率で得られるため安価に製造できる。接触水素還元に使用する触媒に規定はないが、安価な点、精製が容易な点でパラジウムカーボンがより好ましい。反応リアクター、水素圧も特に規定はないが、オートクレーブを使用した製造設備が好ましい。
以下、実施例を挙げて本発明を更に記述するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。以下の実施例及び比較例の組成物における「%」は『質量%』を意味する。水素圧は、大気圧を0MPaとした場合の圧力を意味する。以下に本願発明の製法及び比較例の製法によって製造した化合物について記述するが、わかりやすくするために、本願発明の製法によって製造した化合物を(ii−1)のように末尾に数字のみを付記し、比較例の製法によって製造した化合物を(ii−1−a)のように末尾にアルファベットを付記する。
化合物の純度はGC又はUPLCによって分析した。分析条件は以下の通りである。
(GC分析条件)
カラム:Agilent Technologies,J&W Column DB−1HT,15m×0.25mm×0.10μm
温度プログラム:100℃(1分間)−(20℃/分間)−250℃−(10℃/分間)−380℃−(7℃/分間)−400℃(2.64分間)
注入口温度:350℃
検出器温度:400℃
(実施例1)式(i−1)で表される4−エトキシ−2,3−ジフロロ−4’−((4−プロピルフェニル)エチニル)−1,1‘−ビフェニルの製造方法
Figure 0006575177
窒素雰囲気下、撹拌装置、冷却器及び温度計を備えた反応容器に、4−ヨード−1−ブロモベンゼン(28.3g)、トリエチルアミン(20g)、p−プロピルエチニルベンゼン(17.3g)、及びN,N−ジメチルホルムアミド 300mLを仕込み、触媒としてテトラキストリフェニルホスフィンパラジウム(2g)を室温で加えた後、反応容器を80℃に加熱して4時間撹拌した。放冷した後、水(1L)及びトルエン(500mL)を加えて分液し、水層にトルエン(350mL)を加えて抽出し、併せた有機層を水(750mL)及び飽和食塩水(750mL)にて洗浄した。無水硫酸ナトリウムを加えて乾燥した後、有機溶媒を減圧留去し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーにて精製し、1−ブロモ−4−((4−プロピルフェニル)エチニル)ベンゼン(5)を24g得た。更に窒素雰囲気下、撹拌装置、冷却器及び温度計を備えた反応容器に、(5)の化合物 24g、4−エトキシ−2,3−ジフロロ−フェニルホウ酸(18g)、炭酸カリウム(16.5g)、及びテトラヒドロフラン 250mLを仕込み攪拌する。次いで触媒としてテトラキストリフェニルホスフィンパラジウム(1.8g)を室温で添加した後、加熱還流を行い4時間撹拌した。放冷した後、水(1L)及びトルエン(500mL)を加えて分液し、水層にトルエン(350mL)を加えて抽出し、併せた有機層を水(750mL)及び飽和食塩水(750mL)にて洗浄した。無水硫酸ナトリウムを加えて乾燥した後、有機溶媒を減圧留去し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーにて精製する事で、目的の4−エトキシ−2,3−ジフロロ−4’−((4−プロピルフェニル)エチニル)−1,1‘−ビフェニル(24g)を得た。
GC純度:99.8%
相転移温度(℃):Cr 121 N 222 Iso
(物性値)
H−NMR(溶媒:重クロロホルム):δ: 0.88(t,3H),1.47(t,3H),1.60−1.65(m,2H),2.34(t,2H),4.12(q,2H),6.76−6.80(m,1H),7.16−7.27(m,3H),7.45−7.57(m,4H),7.57(d,2H)
13C−NMR(溶媒:重クロロホルム):δ:13.7,14.7,24.3,37.9,65.4,88.5,90.4,109.5,120.3,122.3,122.8,123.5,128.5,128.6,131.5,131.7,134.5,143.3
(実施例2)式(i−2)で表される2−((4−ブチルフェニル)エチニル)−6−(2,3−ジフロロ−4−メトキシフェニル)ナフタレンの製造方法
Figure 0006575177
窒素雰囲気下、撹拌装置、冷却器及び温度計を備えた反応容器に、6−ブロモ−2−ナフトール(22.3g)、2,3−ジフロロ−4−メトキシフェニルホウ酸(21g)、炭酸カリウム(21g)、及びテトラヒドロフラン250mL、純水50mLを仕込み攪拌する。次いで触媒としてテトラキストリフェニルホスフィンパラジウム(2.3g)を室温で添加した後、加熱還流を行い4時間撹拌した。放冷した後、水(1L)及び酢酸エチル(500mL)を加えて分液し、水層に酢酸エチル(350mL)を加えて抽出し、併せた有機層を水(750mL)及び飽和食塩水(750mL)にて洗浄した。無水硫酸ナトリウムを加えて乾燥した後、有機溶媒を減圧留去し、残渣をアルミナカラムクロマトグラフィーにて精製する事で、6−(2,3−ジフロロ−4−メトキシフェニル)ナフタレン−2−オール(6)23gを得た。次いで、窒素雰囲気下、撹拌装置、冷却器及び温度計を備えた反応容器に(6)に示す化合物23g、ピリジン(10g)、及びジクロロメタン150mLを仕込み、反応容器を10℃以下に冷却する。無水トルフルオロメタンスルホン酸(25g)を滴下する。滴下終了後、室温で2時間攪拌した後、水(300mL)、及びジクロロメタン(200mL)を加えて分液し、飽和食塩水(500mL)にて洗浄した。無水硫酸ナトリウムを加えて乾燥した後、有機溶媒を減圧留去し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーにて精製し、(7)の化合物34gを得た。
更に窒素雰囲気下、撹拌装置、冷却器及び温度計を備えた反応容器に、(7)の化合物(34g)、トリエチルアミン(9.8g)、p−エチニルブチルベンゼン(14g)、及びN,N−ジメチルホルムアミド 300mLを仕込み、触媒としてテトラキストリフェニルホスフィンパラジウム(1.8g)を室温で加えた後、反応容器を80℃に加熱して4時間撹拌した。放冷した後、水(1L)及びトルエン(500mL)を加えて分液し、水層にトルエン(350mL)を加えて抽出し、併せた有機層を水(750mL)及び飽和食塩水(750mL)にて洗浄した。無水硫酸ナトリウムを加えて乾燥した後、有機溶媒を減圧留去し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーにて精製し、目的の2−((4−ブチルフェニル)エチニル)−6−(2,3−ジフロロ−4−メトキシフェニル)ナフタレン(27g)を得た。
GC純度:99.7%
相転移温度(℃):Cr 143 N >250 Iso
(物性値)
H−NMR(溶媒:重クロロホルム):δ: 0.88(t,3H),1.33(m,2H),1.45(m,2H),2.34(t,2H),3.83(s,3H),7.02(m,1H),7.18(m,2H),7.35−7.47(m,6H),7.78(m,1H),7.98−8.03(m,2H)
13C−NMR(溶媒:重クロロホルム):δ:13.7,14.7,24.1,37.9,65.37.6,37.7,55.8,89.7,92.1,109.5,119.7,122.7,123.6,127.8,128.0,129.7,131.4,132.6,133.1,141.8,149.2,150.0
(比較例1)式(i−1−A)で表される4−((4−エトキシ−2,3−ジフロロフェニル)エチニル)−4’−プロピル−1,1‘−ビフェニルの製造方法
Figure 0006575177
窒素雰囲気下、撹拌装置、冷却器及び温度計を備えた反応容器に、4−エチニル−4‘−プロピル1,1’−ビフェニル(22g)、トリエチルアミン(12g)、1−エトキシ−2,3−ジフロロ―4−ヨードべンゼン(31g)、及びN,N−ジメチルホルムアミド 300mLを仕込み、触媒としてテトラキストリフェニルホスフィンパラジウム(2g)を室温で加えた後、反応容器を80℃に加熱して4時間撹拌した。放冷した後、水(1L)及びトルエン(500mL)を加えて分液し、水層にトルエン(350mL)を加えて抽出し、併せた有機層を水(750mL)及び飽和食塩水(750mL)にて洗浄した。無水硫酸ナトリウムを加えて乾燥した後、有機溶媒を減圧留去し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーにて精製する事で、目的の4−((4−エトキシ−2,3−ジフロロフェニル)エチニル)−4’−プロピル−1,1‘−ビフェニル22.3g得た。
GC純度:99.7%
相転移温度(℃):Cr 146 N 240 Iso
(物性値)
H−NMR(溶媒:重クロロホルム):δ: 0.88(t,3H),1.47(t,3H),1.60−1.65(m,2H),2.34(t,2H),4.12(q,2H),6.66−6.80(m,1H),7.06−7.17(m,3H),7.45−7.57(m,4H),7.67(d,2H)
13C−NMR(溶媒:重クロロホルム):δ:13.7,14.7,24.3,37.9,65.4,90.3,92.4,111.2,122.3,122.8,123.8,124.6,128.5,128.6,131.7,132.8,134.5,143.3
以上のように実施例1と比較して融点が高く、溶解性に劣る結果であった。
(実施例3)式(ii−1)で表される4−エトキシ−2,3−ジフロロ−4’−((4−プロピルフェニル)エチル)−1,1‘−ビフェニルの製造方法
Figure 0006575177
撹拌装置備えたオートクレーブ容器に、(i−1)に示される実施例1で合成した化合物(20g)、5%パラジウムカーボン(1g)、テトラヒドロフラン150ml、エタノール20mlを仕込み、0.3MPaの水素にて還元反応(室温、8時間)を行った。反応液をろ過剤を用いてろ過した後、有機溶媒を減圧留去し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーにて精製する事で、目的の4−エトキシ−2,3−ジフロロ−4’−((4−プロピルフェニル)エチル)−1,1‘−ビフェニル19.7g得た。
GC純度:99.9%
相転移温度(℃):Cr 78.5 N 104 Iso
1H−NMR(溶媒:重クロロホルム):δ: 0.88(t,3H),1.47(t,3H),1.60−1.65(m,2H),2.34(t,2H),2.90−2.94(m,4H),4.14(q,2H),6.76−6.80(m,1H),7.06−7.14(m,3H),7.35−7.37(m,4H),7.43(d,2H)
13C−NMR(溶媒:重クロロホルム):δ:13.8,14.7,24.6,37.4,65.37.6,37.7,65.3,109.5,123.4,123.5,128.2,128.4,128.6,132.4,138.8,140.3,141.5
(実施例4)式(ii−2)で表される2−(1−(4−ブチルフェニル)エチル)−6−(2,3−ジフロロ−4−メトキシフェニル)ナフタレンの製造方法
Figure 0006575177
撹拌装置備えたオートクレーブ容器に、(i−2)に示される実施例1で合成した化合物(20g)、5%パラジウムカーボン(1g)、テトラヒドロフラン150ml、エタノール20mlを仕込み、0.3MPaの水素にて還元反応(室温、8時間)を行った。反応液をろ過剤を用いてろ過した後、有機溶媒を減圧留去し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーにて精製する事で、目的の2−(1−(4−ブチルフェニル)エチル)−6−(2,3−ジフロロ−4−メトキシフェニル)ナフタレン19.3g得た。
GC純度:99.8%
相転移温度(℃):Cr 102 N 215 Iso
(物性値)
H−NMR(溶媒:重クロロホルム):δ: 0.88(t,3H),1.33(m,2H),1.45(m,2H),2.34(t,2H),2.82−2.94(m,4H),3.83(s,3H),7.02−7.12(m,5H),7.32(m,1H),7.48−7.54(m,3H),7.68(m,1H),7.73−7.83(m,2H)
13C−NMR(溶媒:重クロロホルム):δ:13.7,14.7,24.1,37.9,65.37.6,37.7,55.8,109.5,122.7,123.6,127.8,128.0,129.7,131.4,132.6,133.1,141.8,149.2,150.0
(比較例2)式(ii−1−A)で表される4−エトキシ−2,3−ジフロロ−4’−((4−プロピルフェニル)エチル)−1,1‘−ビフェニルの製造方法
Figure 0006575177
窒素雰囲気下、撹拌装置、冷却器及び温度計を備えた反応容器に、臭化(4−プロピルベンジル)トリフェニルホスホニウム(34g)、テトラヒドロフラン100mLに懸濁させた。反応容器を−5℃に冷却し、カリウムt−ブトキシド(13.4g)ゆっくり加え1時間攪拌した。反応容器を0℃に保ち、4−((テトラヒドロ−2H−ピランー2−イル)オキシベンズアルデヒドのテトラヒドロフラン50mLを滴下し、1時間攪拌した。
テトラヒドロフランを減圧留去しトルエン( 300mL)、ヘキサン( 200mL)、及び水(500mL)を加えて水洗し、有機層を飽和食塩水(500mL)にて洗浄した。無水硫酸ナトリウムを加えて乾燥した後、有機溶媒を減圧留去し、(8)に示す2−(4−(4−プロピルスチリル)フェノキシ)テトラヒドロ−2H−ピランを22g得た。
更に撹拌装置備えたオートクレーブ容器に、(8)に示される化合物(22g)、5%パラジウムカーボン(1g)、テトラヒドロフラン150ml、エタノール20mlを仕込み、0.3MPaの水素にて還元反応(室温、8時間)を行った。反応液をろ過剤を用いてろ過した後、有機溶媒を減圧留去した。次いで、撹拌装置を備えた容器に得られた化合物をテトラヒドロフラン(100mL)に溶解させ、濃塩酸(0.5mL)のメタノール10mLを滴下し、1時間攪拌した。反応液に水(200mL)を加え、酢酸エチル(200mL)を加え抽出する。有機層を飽和食塩水(500mL)にて洗浄した。無水硫酸ナトリウムを加えて乾燥した後、有機溶媒を減圧留去し、脱保護基した化合物を13g得た。得られた化合物を、窒素雰囲気下、撹拌装置、冷却器及び温度計を備えた反応容器に仕込み、ピリジン(5g)、及びジクロロメタン150mLを仕込み、反応容器を10℃以下に冷却する。無水トルフルオロメタンスルホン酸(12g)を滴下する。滴下終了後、室温で2時間攪拌した後、水(300mL)、及びジクロロメタン(200mL)を加えて分液し、飽和食塩水(500mL)にて洗浄した。無水硫酸ナトリウムを加えて乾燥した後、有機溶媒を減圧留去し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーにて精製し、(9)の化合物21gを得た。
窒素雰囲気下、撹拌装置、冷却器及び温度計を備えた反応容器に、(9)に示す化合物(21g)、4−エトキシ2,3−ジフロロ−フェニルホウ酸(12g)、炭酸カリウム(12g)、及びテトラヒドロフラン 250mLを仕込み攪拌する。次いで触媒としてテトラキストリフェニルホスフィンパラジウム(1.2g)を室温で添加した後、加熱還流を行い4時間撹拌した。放冷した後、水(500mL)及びトルエン(300mL)を加えて分液し、水層にトルエン(150mL)を加えて抽出し、併せた有機層を水(500mL)及び飽和食塩水(500mL)にて洗浄した。無水硫酸ナトリウムを加えて乾燥した後、有機溶媒を減圧留去し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーにて精製する事で、目的の4−エトキシ−2,3−ジフロロ−4’−((4−プロピルフェニル)エチニル)−1,1‘−ビフェニル(16g)を得た。
GC純度:99.7%
以上のように実施例3と比較して、GC純度が低く、且つ収率も低めであった。
(実施例5)式(i−3)で表される4−エトキシ−2,3−ジフロロ−4’−((4−プロピルスチリル)−1,1‘−ビフェニルの製造方法
Figure 0006575177
窒素雰囲気下、撹拌装置、冷却器及び温度計を備えた反応容器に、4−ブロモベンズアルデヒド16.5g、4−エトキシ−2,3−ジフロロ−フェニルホウ酸(18g)、炭酸カリウム(16.5g)、及びテトラヒドロフラン 250mLを仕込み攪拌する。次いで触媒としてテトラキストリフェニルホスフィンパラジウム(1.8g)を室温で添加した後、加熱還流を行い4時間撹拌した。放冷した後、水(1L)及びトルエン(500mL)を加えて分液し、水層にトルエン(350mL)を加えて抽出し、併せた有機層を水(750mL)及び飽和食塩水(750mL)にて洗浄した。無水硫酸ナトリウムを加えて乾燥した後、有機溶媒を減圧留去し、4−(4−エトキシ−2,3−ジフロロフェニル)−ベンズアルデヒド(10)を得た。次いで窒素雰囲気下、撹拌装置、冷却器及び温度計を備えた反応容器に、臭化(4−プロピルベンジル)トリフェニルホスホニウム(36g)、テトラヒドロフラン100mLに懸濁させた。反応容器を−5℃に冷却し、カリウムt−ブトキシド(13.4g)ゆっくり加え1時間攪拌した。反応容器を0℃に保ち、4−(4−エトキシ−2,3−ジフロロフェニル)−ベンズアルデヒドのテトラヒドロフラン50mLを滴下し、1時間攪拌した。テトラヒドロフランを減圧留去しトルエン( 300mL)、ヘキサン( 200mL)、及び水(500mL)を加えて水洗し、有機層を飽和食塩水(500mL)にて洗浄した。無水硫酸ナトリウムを加えて乾燥した後、有機溶媒を減圧留去し、(11)に示す4−エトキシ−2,3−ジフロロ−4‘−(4−プロピルスチリル)―1,1−ビフェニルを23g得た。
GC純度:99.8%
相転移温度(℃):Cr 132 N 252 Iso
(物性値)
H−NMR(溶媒:重クロロホルム):δ: 0.95(t,3H),1.47(m,3H),1.61−1.68(m,2H),2.57(t,2H),4.12−4.17(m,2H),6.78(m,1H),7.06−7.12(m,3H),7.17−7.24(m,2H),7.45−7.48(m,4H)7.54(d,2H)
13C−NMR(溶媒:重クロロホルム):δ:13.7,14.8,24.1,37.9,64.3,110.2,127.4,123.6,126.9,127.8,128.0,128.7,129.7,131.4,135.7,136.4,141.8,148.2,148.8
(実施例6)(ii−1−A)で表される4−エトキシ−2,3−ジフロロ−4’−((4−プロピルフェニル)エチル)−1,1‘−ビフェニル
Figure 0006575177
更に撹拌装置備えたオートクレーブ容器に、(11)に示される化合物(23g)、5%パラジウムカーボン(1.3g)、テトラヒドロフラン150ml、エタノール20mlを仕込み、0.3MPaの水素にて還元反応(室温、8時間)を行った。反応液をろ過剤を用いてろ過した後、有機溶媒を減圧留去した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーにて精製し、(ii-1-A)の化合物21gを得た。
GC純度:99.9%
(実施例7)式(i−4)で表される4−エトキシ−2,3−ジフロロ−フェニル−4−(4−プロピルスチリル)ベンゾアートの製造方法
Figure 0006575177
窒素雰囲気下、撹拌装置、冷却器及び温度計を備えた反応容器に、テレフタルアルデヒド酸 13.5g 4−エトキシ−2,3−ジフロロフェノール 15.7g、ジメチルアミノピリジン、ジクロロメタン 100mlを仕込み反応器を10℃以下に保ちながら攪拌する。次いでジイソプロピルカルビジイミド 15gを滴下する。滴下終了後、反応器を室温に戻し、4時間撹拌した。反応終了後、ジクロロメタンを加え、希塩酸、水(1L)及び飽和食塩水で有機層を洗浄する。有機層を無水硫酸ナトリウムを加えて乾燥した後、有機溶媒を減圧留去し、4−(4−エトキシ−2,3−ジフロロフェニル)ホルミルベンゾアート(11)を得た。次いで窒素雰囲気下、撹拌装置、冷却器及び温度計を備えた反応容器に、臭化(4−プロピルベンジル)トリフェニルホスホニウム(33g)、テトラヒドロフラン100mLに懸濁させた。反応容器を−5℃に冷却し、カリウムt−ブトキシド(13.4g)ゆっくり加え1時間攪拌した。反応容器を0℃に保ち、4−(4−エトキシ−2,3−ジフロロフェニル)ホルミルベンゾアート(12)のテトラヒドロフラン50mLを滴下し、1時間攪拌した。テトラヒドロフランを減圧留去しトルエン( 300mL)、ヘキサン( 200mL)、及び水(500mL)を加えて水洗し、有機層を飽和食塩水(500mL)にて洗浄した。無水硫酸ナトリウムを加えて乾燥した後、有機溶媒を減圧留去し、(i−3)に示す4−エトキシ−2,3−ジフロロフェニル−4−(4−プロピルスチリル)ベンゾアートを19g得た。
GC純度:99.7%
相転移温度(℃):Cr 115 Sm 145 N 245 Iso
(物性値)
H−NMR(溶媒:重クロロホルム):δ: 0.95(t,3H),1.47(m,3H),1.61−1.68(m,2H),2.57(t,2H),4.12−4.17(m,2H),6.78−6.82(m,3H),6.91−7.12(m,3H),7.17−7.24(m,2H),7.61(d,2H),7.76(d,2H),7.89(d,2H),7.54(d,2H)
13C−NMR(溶媒:重クロロホルム):δ:13.7,14.8,24.1,37.9,64.3,110.2,112.4,119.6,126.9,127.8,128.0,128.7,129.0,130.2,134.8,152.1,165.2
(実施例8)(ii−1−G)で表される4−エトキシ−2,3−ジフロロ−フェニル(4−プロピルフェニル)エチル)ベンゾアート
Figure 0006575177
更に撹拌装置備えたオートクレーブ容器に、(13)に示される化合物(19g)、5%パラジウムカーボン(1.9g)、テトラヒドロフラン120ml、エタノール20mlを仕込み、0.3MPaの水素にて還元反応(室温、8時間)を行った。反応液をろ過剤を用いてろ過した後、有機溶媒を減圧留去した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーにて精製し、(ii-1-G)の化合物17gを得た。
GC純度:99.9%
相転移温度(℃):Cr 88 N 150 Iso
H−NMR(溶媒:重クロロホルム):δ: 0.95(t,3H),1.47(m,3H),1.61−1.68(m,2H),2.57(t,2H),2.86(m,4H),4.12−4.17(m,2H),6.78−6.82(m,1H),6.96−6.99.(m,3H),7.05−7.09(m,4H),8.10(d,2H)
13C−NMR(溶媒:重クロロホルム):δ:13.7,14.8,24.1,37.4,37.9,64.3,110.2,112.4,119.6,126.9,127.8,128.0,128.7,129.0,131.4,139.5,152.1,165.2
(実施例7〜8、比較例3)
また、下記に示す化合物を含有した液晶組成物LC−1を調製した。構成する化合物及び含有する比率は以下の通りである。
Figure 0006575177
上記液晶組成物LC−1に実施例1(i−1)、比較例1(i−1−A)、及び実施例3(ii−2)合成した化合物を各10%添加した。これらの実施例で合成した化合物を添加した液晶組成物は−15℃で1週間保管しても析出は見られず保存安定性に優れていたが、比較例1で合成した化合物を添加した組成は、3日で析出が見られた。
Figure 0006575177

Claims (4)

  1. 一般式(i)
    Figure 0006575177
    (式中、Ri1及びRi2はそれぞれ独立して炭素原子数1から12のアルキル基を表し、Ri1及びRi2中に存在する1個の−CH−又は隣接していない2個以上の−CH−はそれぞれ独立して−O−又は−S−に置換されても良くi1及びMi2はそれぞれ独立して1,4−フェニレン基又はナフタレン−2,6−ジイル基を表し、Zi1は、−CH=CH−又は−C≡C−を表し、Zi2は、単結合、−OCH−、−CHO−−COO−、−OCO−又は−CH CH −を表す。)で表される化合物を接触水素還元することによる一般式(ii)
    Figure 0006575177
    (式中、Ri1、Ri2、Mi1、Mi2及びZi1は一般式(i)におけるRi1、Ri2、Mi1、Mi2及びZi2と同じ意味を表す。)で表される化合物の製造方法。
  2. 一般式(i)
    Figure 0006575177
    (式中、Ri1及びRi2はそれぞれ独立して炭素原子数1から12のアルキル基を表し、Ri1及びRi2中に存在する1個の−CH−又は隣接していない2個以上の−CH−はそれぞれ独立して−O−又は−S−に置換されても良くi1及びMi2はそれぞれ独立して1,4−フェニレン基又はナフタレン−2,6−ジイル基を表し、Zi1は−C≡C−を表し、Zi2は、単結合、−OCH−、−CHO−−COO−、−OCO−又は−CH CH −を表す。)で表される化合物。
  3. 請求項1に記載の一般式(ii)におけるMi1及びMi2の少なくとも一方がナフタレン−2,6−ジイル基を表す化合物。
  4. 請求項3に記載の化合物を1種又は2種以上含有する組成物。
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