JP6574353B2 - 鉄道車両の車体 - Google Patents

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Description

本発明は、鉄道車両、特に寝台車両の車体に関する。
鉄道車両の車体は、台枠、屋根構体、一対の側構体、一対の妻構体により構成された構体を有する。従来から、鉄道車両の車体としては、乗客が滞在するための複数の個室と、車内を通るための通路を備えたものが知られている。例えば、特許文献1には、鉄道車両の車体の車幅方向中央に形成された通路と、その通路の両側に寝台が設置された個室を備えた寝台特急電車が開示されている。特許文献1には詳細な記載がないが、個室と通路とを仕切る仕切壁は、一般的に、台枠上の床板に支持された仕切板により形成されている。
特開2001−146164号公報
ところで、従来より、寝台などが設置された個室(以下、「居室」と称する)を備えた鉄道車両がある。特に近年では乗客が長時間滞在することを想定した寝台列車が増えつつあり、このような居室には、居室内部への振動伝達が高いレベルで低減された快適性の高い構造が要求される。居室に伝わる振動としては、台車から伝わる振動や車体に搭載された機器から伝わる振動など種々存在するが、その1つとして乗客が通路を歩行することにより発生する歩行振動がある。歩行振動の伝達を低減する一般的な方法としては、通路の床にゴム状シートを敷く方法があるが、十分ではない。このため、歩行振動を低減する別の方法が望まれる。
そこで、本発明は、通路から居室に伝わる歩行振動が低減される鉄道車両の車体を提供することを目的とする。
上記の課題を解決するために、本発明に係る鉄道車両の車体は、居室床板と、前記居室床板に支持された側面板と、前記側面板の上端部で支持された居室天井板とを有する構造体と、乗客が歩行する通路空間と、前記居室床板と台枠との間に設けられ、前記居室床板を支持する弾性部材とを設け、前記居室床板と前記通路床板とが車幅方向に沿って配置され、互いに非締結である。
上記の構成によれば、通路床板と構造体の居室床板が、互いに非締結であるため、乗客が通路を歩いたときなどに通路床板で発生する振動は、居室床板に直接的に伝わらない。また、居室床板が弾性部材により台枠に支持される浮き床構造をとっているため、通路から台枠を介して伝わる振動も弾性部材で低減される。従って、通路から居室に伝わる歩行振動を低減することができる。
本発明によれば、通路から居室に伝わる歩行振動が低減される鉄道車両の車体を提供することができる。
一実施形態に係る鉄道車両の車体の平面図である。 図1のII−II矢視断面図である。 図1のIII−III矢視断面図である。 図2のIVに示す拡大断面図である。 図3のVの箇所の拡大断面図である。 図3のVIの箇所の拡大断面図である。 図2のVIIの箇所の拡大断面図である。 図2のVIIIの箇所の拡大断面図である。 図2のIXの箇所の拡大断面図である。 図1のX−X矢視部分断面図である。 図1のXI−XI矢視部分断面図である。 図1のXII−XII矢視部分断面図である。
以下、実施形態について図面を参照して説明する。以下では、全ての図面を通じて同一又は相当する要素には同じ符号を付して、重複する説明は省略する。
図1は、本実施形態に係る鉄道車両の車体1の平面図である。また、図2は、図1のII−II矢視断面図であり、図3は、図1のIII−III矢視断面図である。以下では、便宜上、鉄道車両の車体1の方向について、図2及び図3における紙面左側を「左」、紙面右側を「右」、紙面手前側を「後」、紙面奥側を「前」として説明する。つまり、前後方向が車両長手方向であり、左右方向が車幅方向である。また、図2及び図3における紙面上側を「上」、紙面下側を「下」とする。
この実施形態では、車体1は、寝台車用の車体である。車体1は、台枠11、屋根構体12、一対の側構体13,14、一対の妻構体15,16により構成された構体10を有する。構体10の構造は、アルミニウム製の押出し形材からなり、ダブルスキン構造である。これに限られず、例えば、SUSであってもよい。図2に示すように、側構体13(図2の右側)に形成された窓開口には、透明の窓材13a,13bを支持する窓枠部13c,13dが設けられている。
図1に示すように、車体1の内部空間は、複数に分けられている。すなわち、車体1は、乗客が滞在する3つの客室空間S,S,Sと、乗客が通るための通路空間Sと、客室空間S,S,Sと通路空間Sとを仕切る仕切壁17とが設けられている。通路空間Sは、車幅方向の一方側に配置され(図2の左側)、一方の車端から他方の車端まで車両長手方向に延在している。3つの客室空間S,S,Sは、車幅方向の他方側に配置され(図2の右側)、車両長手方向に沿って順に隣接するように設けられている。客室空間S,S,Sは、それぞれ、寝台2が設置された居室空間S11,S21,S31と、各居室空間S11,S21,S31に隣接して配置され、洗面台や便器、給水配管等の水回り設備を含む空間(以下、単に「水回り空間」と称する)S12,S22,S32を含む。3つの客室空間S,S,Sは、平面視した形状や内装等が異なること以外は同じ構造であるため、以下では、客室空間Sを形成する個室構造のみについて説明し、客室空間S及びSを形成する個室構造についての説明は省略する。
通路空間Sは、図2に示すように、台枠11の上方で車両長手方向に延在する通路床板21と、車幅方向における通路床板21の両端縁21a,21b付近で立設された通路側面板22,23と、通路側面板22,23の上端部22a,23a付近に配置された通路天井板24により覆われている。
図3に示すように、車幅方向の一方側の通路側面板22(図3の右側)は、居室空間S11と通路空間Sとの間に設けられる。通路側面板22には、居室空間S11と通路空間Sとを連通する開口部22bが形成されている。通路床板21は、例えば木質フローリングである。車幅方向の他方側の通路側面板23(図3の左側)は、側構体14に固定された支持部25,26により支持されている。また、通路天井板24は、支持部25と屋根構体12に固定された支持部27に支持されている。
居室空間S11は、構体10を構成する部材とは異なる部材によって構成された構造体30によって形成されている。後述するように、居住空間S11の構造体30は、台枠11に対して直接載置されず、弾性部材41を介して配置される。これによって、通路空間Sから台枠11を介して居住空間S11に伝わる振動を低減可能である。構造体30は、略六面体状であって、図2及び図3に示すように、台枠11の上方に配設された居室床板31と、居室床板31に支持された第1側面板32、第2側面板33、第3側面板34及び第4側面板35(図1参照)と、第1〜第4側面板32〜35の上端部で支持された居室天井板36と、構造体30の剛性を確保するための複数の骨格部材37とを有している。構造体30は、居室床板31、第1〜第4側面板32〜35、居室天井板36、及び骨格部材37が連結されることにより構成されている。居室床板31、第1〜第4側面板32〜35、及び居室天井板36は、それぞれ、1枚の板状部材により構成されたものであってもよく、また、複数の板状部材が連結されて構成されたものであってもよい。
第1〜第4側面板32〜35は、それぞれ、居室空間S11の側面部分を形成する部材であり、例えばアルミ板である。
第1側面板32は、図2及び図3に示すように、居室空間S11と通路空間Sの間に設けられている。図3に示すように、第1側面板32には、通路側面板22の開口部22bを介して居室空間S11と通路空間Sとを連通する開口部32aが形成されている。
第2側面板33は、側構体13に対向するように配設されている。第2側面板33には、矩形状の窓材13a,13bに重なるように、窓材13a,13bと略々同形同大の開口部33a及び開口部33bが形成されている。
図1に示すように、第3側面板34は、居室空間S11と水回り空間S12との間に設けられている。第3側面板34には、居室空間S11と水回り空間S12とを連通する開口部34aが形成されている。開口部34aは、開戸である戸体39によって開閉する。
図1に示すように、第4側面板35は、客室空間Sの居室空間S11とそれに隣接する客室空間Sとの間に設けられている。
図2に示すように、居室天井板36は、居室空間S11の天井部分を形成する部材であり、例えばアルミ板である。居室天井板36は、屋根構体12の下方に配置されている。
屋根構体12と構造体30とは連結部71によって連結される。連結部71は、構造体30の通路床板21から見て遠位側に配置されている。この実施形態では、連結部71は、屋根構体12と構造体30の居室天井板36とを連結するように配置されている。構造体30は、通路床板21から見て近位側では構体10に連結されていない。例えば、構造体30は、少なくとも、構造体30の車幅方向中心よりも通路空間S側の領域および構造体30の鉛直方向中心よりも下側の領域では、構体10に非連結である。このように、構造体30と構体10との連結箇所を通路床板21から遠い位置とすることにより、通路空間Sから居住空間S11に伝わる振動を低減することができる。
連結部71は、構造体30と構体10とを連結する部材であり、居室天井板36の上面に固定された構造体側締結体72と、屋根構体12の下面に固定された構体側締結体73とを有している。構造体側締結体72及び構体側締結体73には、それぞれ上下方向に延びる長穴74が形成されている。これら長穴74にボルトを通して構造体側締結体72及び構体側締結体73は締結されている。連結部71は、複数であってもよい。
次に、居室空間S11を形成する構造体30と台枠11との接続関係、通路空間Sを形成する部材と台枠11との接続関係について、図4〜図6を参照して説明する。図4は、図2のIVの箇所の拡大断面図である。図5は、図3のVの箇所の拡大断面図である。図6は、図3のVIの箇所の拡大断面図である。
図4に示すように、第1側面板32は、居室空間S11に面する平板状の表面部32bと、表面部32bに対向する表面部32bと同形同大の裏面部32cと、表面部32b及び裏面部32cを結合する結合部32dと、絨毯43を上から押さえる押さえ部32eを有する。この第1側面板32が、図示しない複数のボルトによりライナー52を挟んで骨格部材37aに締結されている。第1側面板32は、複数の骨格部材37の1つである骨格部材37aを介して居室床板31に支持されている。より詳しくは、骨格部材37aが、居室床板31の通路側の端部分31aで車両長手方向に延在しており(但し開口部32aの下側を除く)、この骨格部材37aが、ライナー51を介して居室床板31上に固定されている。骨格部材37aと居室床板31とは、図示しない複数のボルトで固定されている。
居室床板31は、居室空間S11の床部分を形成する部材であり、例えばアルミ板である。図4に示すように、ダブルスキン型の台枠11の上部に、複数の弾性部材41が配設されている。更にその弾性部材41の上部に居室床板31が設けられている。すなわち、弾性部材41は、居室床板31と台枠11との間に設けられ、居室床板31を支持するように構成されている。
弾性部材41の材質は、例えば発泡ウレタンである。複数の弾性部材41は、居室床板31の車両長手方向一端から他端まで延在した長板状の部材であり、これら弾性部材41のそれぞれが車幅方向に適切に間隔をおいて台枠11上に配設されている。即ち、居室床板31と台枠11の間に防振材として機能する弾性部材41を挟み込むことによって、居室床板31が弾性部材41に支持されるいわゆる浮き床構造が構成されている。言い換えると、居室床板31は、弾性部材41が弾性変形する範囲で台枠11に対して相対変位可能に弾性的に支持されている。但し、弾性部材41は、平面視した形状が居室床板31と略々同形の一枚の部材であってもよい。また、複数の弾性部材41の配置や形状も適宜変更可能であり、例えば弾性部材41のそれぞれが車両長手方向に適切に間隔をおいて台枠11上に配設されてもよい。
弾性部材41は、台枠11に例えば接着剤により接着されている。また、居室床板31は、弾性部材41に例えば接着剤により接着されている。なお、居室床板31の上面には、防水シート42が敷かれており、更に防水シート42の上面には、絨毯43が敷かれている。
通路側面板22は、図4に示すように、通路空間Sに面する平板状の表面部22cと、表面部22cに対向し、表面部22cと同形同大の裏面部22dと、表面部22c及び裏面部22dを結合する結合部22eと、通路床板21の上面21cを上から押さえる押さえ部22fを有する。通路側面板22は、ライナー54を介して図示しない複数のボルトにより支持部53に締結されている。支持部53は、車両長手方向に延びる、断面L字形状である。支持部53は、通路床板21の居室側の端縁21a付近で、台枠11に固定されている。通路床板21は、台枠11に固定されている。
このように、第1側面板32は、骨格部材37aを介して居室床板31に支持されており、居室床板31は、弾性部材41を介して、台枠11に固定されている。そして、通路床板21は、台枠11に固定されている。ここで、図4に示すように、居室床板31と通路床板21とは互いに非締結であるように構成されている。
図5に示すように、通路空間Sと居室空間S11との間には、戸体38が車両長手方向にスライド可能に設けられている。戸体38は上吊り式の引戸であって、戸体38がスライドすることによって、第1側面板32に形成された開口部32a及び通路側面板22に形成された開口部22bが開閉する。
居室床板31の上面のうち開口部32a及び開口部22bの間にあたる箇所には、台座31cが設けられており、台座31cの上面には、くつずり31dが設けられている。台座31cは、通路床板21及び絨毯43の上面にくつずり31dの上面の高さを概ね合わせるよう設けられている。くつずり31dは、平面視して通路床板21の上面の一部を覆うように配置されている。くつずり31dの通路側端縁には、下方に突き出た爪部31eが設けられている。通路床板21には、爪部31eが通路床板21に直接接触しないように爪部31eの下方の位置に凹部21dが形成されている。凹部21dには、柔いシール材を充填されていてもよく、くつずり31dと通路床板21とが該シール材で間接的に接触していてもよい。ここで、図5に示すように、居室床板31と通路床板21とが互いに非締結であるように構成されている。
図4および図5に示すように、本実施形態では、居室床板31と通路床板21との間には隙間が形成されている。また、居室空間S11と通路空間Sとを仕切る仕切壁17の一部17aを構成する第1側面板32と通路側面板22とは、互いに非締結である。また、第1側面板32と通路側面板22との間には隙間が形成されている。
図6に示すように、通路空間Sと居室空間S11とを開閉する戸体38は、構造体30により支持されている。戸体38の上部には、ブラケット38aが固定されており、ブラケット38aには回転自在に軸支されたローラ38bが設けられている。第1側面板32の上部には、ローラ38bを受けるレール32fと、レール32fを支持するレール支持部32gが設けられている。レール支持部32gは、第1側面板32の裏面部32cに固定されている。また、第1側面板32の開口部32aの上側端縁及び両側端縁には、第1側面板32に固定された出入口枠部32hが設けられており、出入口枠部32hは、骨格部材37aと連結している。
開口部22bの上方には、レール32f等をカバーするカバー部22hが配置されている。カバー部22hは、車両長手方向に隣接する表面部22cに連続する通路側面板22の一部を構成し、表面部22cに連接している。
第1側面板32は、その上端部でボルト(図示せず)により居室天井板36に締結されている。居室天井板36は、複数の板状部材36a〜dにより構成されている。居室天井板36は、ボルト(図示せず)により骨格部材37bに締結されている。
次に、居室空間S11を形成する構造体30と居室空間S11側(図3の右側)の側構体13との関係について、図7〜図9を参照して説明する。図7は、図2のVIIの箇所の拡大断面図であり、図8は、図2のVIIIの箇所の拡大断面図であり、図9は、図2のIXの箇所の拡大断面図である。
図7に示すように、第2側面板33は、複数の骨格部材37の1つである骨格部材37cを介して居室床板31に支持されている。より詳しくは、骨格部材37cが、居室床板31の端部分31fで車両長手方向に延在しており、この骨格部材37cが、ライナー55を介して居室床板31とボルト56により締結されている。また、構造体30の第2側面板33は、居室床板31に対して鉛直方向に延在する平板状であって、骨格部材37cとボルト57により締結されている。また、骨格部材37cを覆うと共に絨毯43を上から押さえる押さえ部58が、第2側面板33とボルト57により締結されている。
図7に示すように、第2側面板33に形成された開口部33bの下側端縁には、図示しないボルトにより第2側面板33に締結された骨格部材37dが設けられている。また、図8に示すように、第2側面板33に形成された開口部33bの上側端縁には、図示しないボルトにより第2側面板33に締結された骨格部材37eが設けられている。車両長手方向における開口部33bの両側端縁には、骨格部材37d,37eにそれぞれ連結され、図示しないボルトにより第2側面板33に締結された骨格部材(図示せず)が設けられている。
図8に示すように、第2側面板33に形成された開口部33aの下側端縁には、図示しないボルトにより第2側面板33に締結された骨格部材37fが設けられている。また、図9に示すように、第2側面板33に形成された開口部33aの上側端縁には、骨格部材37gが設けられている。骨格部材37gは、図示しないボルトにより第2側面板33に締結されている。車両長手方向における開口部33aの両側端縁には、骨格部材37f,37gにそれぞれ連結され、図示しないボルトにより第2側面板33に締結された骨格部材(図示せず)が設けられている。
骨格部材37fと側構体13との間には、それらに挟み込まれた緩衝材61が設けられている(図7参照)。骨格部材37fと側構体13との間には、それらに挟み込まれた緩衝材62が設けられている(図8参照)。緩衝材61,62は、例えばスポンジである。このように、構造体30の第2側面板33と構体10の側構体13とは非締結であり、第2側面板33は、側構体13に対して変位可能に支持されている。
図9に示すように、第2側面板33の上端部には、骨格部材37h,37iとボルト締結されている。これら骨格部材37h,37iが更に別の骨格部材37j,37k,37l等とボルト締結されている。居室天井板36は、第2側面板33の上端部に締結された骨格部材により支持されている。
次に、居室空間S11を形成する構造体30と水回り空間S12を形成する部材との関係について、図10及び図11を参照して説明する。図10は、図1のX−X矢視部分断面図であり、図11は、図1のXI−XI矢視部分断面図である。図10に示す第3側面板34の構造及び居室床板31上における第3側面板34の支持構造については、第1側面板32の構造及び居室床板31上における第1側面板32の支持構造と同じであるため、説明を省略する。
水回り空間S12は、洗面台が設置された洗面室空間S121、シャワー設備が設置された浴室空間S122、洗面室空間S121や浴室空間S122に給水又は給湯する機器や配管等が設置された給水空間S123を含む(図1及び図10参照)。
図10に示すように、洗面室空間S121と居室空間S11との間には、洗面室側面板81が設けられている。洗面室側面板81には、第3側面板34の開口部34aを介して居室空間S11と洗面室空間S121とを連通する開口部81aが形成されている(図11参照)。洗面室側面板81は、支持部94aを介して台枠11に固定されている。洗面室側面板81及びそれを支持する支持部94aは、構造体30を構成する部材(例えば、第3側面板34、居室床板31、骨格部材37等)から離間して設けられている。
洗面室空間S121、浴室空間S122、及び給水空間S123の床部分には、それぞれ、床板91〜93が配設されている。これらの床板91〜93は、支持部94b〜dを介して台枠11に固定されている。また、洗面室空間S121、浴室空間S122、及び給水空間S123の側面の一部を形成するように、仕切板82〜84が設けられている。これら仕切板82〜84は、床板91〜93や支持部94b〜dを介して台枠11に固定されている。
図11に示すように、居室空間S11と洗面室空間S121との間には、戸体39が設けられている。戸体39は、図示しないヒンジにより支持された開戸である。戸体39がヒンジを中心に回動することによって、第3側面板34に形成された開口部34a及び洗面室側面板81に形成された開口部81aが開閉する。
開口部34a及び開口部81aの間にあたる箇所には、台座85が設けられている。台座85は、台枠11の上部に固定されている。台座85の上面には、ライナー86を介して、床板91及びくつずり87が設けられており、それらは台座85とボルト締結されている。台座85及び床板91は、構造体30を構成する部材(例えば、第3側面板34、居室床板31、骨格部材37等)から離間して設けられている。くつずり87は、居室床板31の上方の絨毯43と、互いに相対変位可能であるように接触している。
このように、構造体30は、居室床板31と床板91とが互いに非締結であるように構成されている。また、居室空間S11と水回り空間S12とを仕切る仕切壁18を構成する第3側面板34と洗面室側面板81は、互いに非締結である。
次に、ある客室の居室空間を構成する構造体と別の客室の空間を構成する部材との関係を説明する。居室空間S21及びS31も、居室空間S11と同様、通路空間Sを形成する部材とは異なる部材のみによって構成された構造体130,230によって形成されている。以下では、一例として、居室空間S21を形成する構造体130と居室空間S31を形成する構造体230の関係について、図12を参照して説明する。
図12は、図1のXII−XII矢視部分断面図である。居室空間S21と居室空間S31との間には、居室空間S21に面する第4側面板135と居室空間S31に面する第4側面板235が設けられている。居室空間S21の床部分の構成(弾性部材141、居室床板131、防水シート142及び絨毯143)及び居室空間S31の床部分の構成(弾性部材241、居室床板231、防水シート242及び絨毯243)は、居室空間S11と同様であるため、説明を省略する。第4側面板135,235の構成及びその支持構造は、第1側面板32の構成及びその支持構造と同じであるため、説明を省略する。
構造体130と構造体230は、居室床板131と居室床板231とが互いに非締結であるように構成されている。本実施形態では、居室床板131と居室床板231との間には隙間が形成されている。また、居室空間S21と居室空間S31とを仕切る仕切壁19を構成する第4側面板135,235は、互いに非締結である。
以上説明したように、本実施形態に鉄道車両の車体1は、構体10とは独立した板部材や骨格部材等により構成された構造体30を備えており、この構造体30を構成する居室床板31と、通路床板21とが車幅方向に沿って配置され、互いに非締結である。このため、乗客が通路を歩いたときなどに通路床板21で発生する振動や音は、居室床板31に直接的に伝わらない。また、居室床板31が、居室床板31と台枠11の間に設けられた弾性部材41により支持されているため、通路床板21から台枠11を介して伝わる振動や音が弾性部材41で低減される。従って、通路空間Sから居室空間S11に伝わる歩行振動を低減することができる。
また、上記実施形態に係る鉄道車両の車体1は、通路床板21から見て遠位側で構体10と構造体30とを連結する連結部71を備えているので、乗客の歩行振動が発生する通路床板21から離れた位置で構体10と構造体30とを固定できる。これにより、乗客の歩行振動が構造体30に伝わるまで振動エネルギーが減少する。よって、構造体30に振動が伝達される振動エネルギーを低減できるとともに、構造体30が鉄道車両の構体10の内部で傾くことを防止できる。
また、上記実施形態では、構造体30が、それに隣接して配置された水回り空間S12を形成する部材と互いに非締結である。このため、水回り空間S12から居室空間S11に伝わる振動を低減することができる。
更に、上記実施形態では、隣り合う構造体130,230がそれぞれ有する居室床板131,231が、互いに非締結である。また、隣り合う構造体130,230間の仕切壁17cを構成するそれら構造体130,230の側面板が、互いに非締結である。このため、構造体30同士で伝わる振動が低減される。
上記実施形態は、全ての点で例示であって、制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は、上述の説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味及び範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
例えば、上記実施形態では、鉄道車両の車体1が寝台車用の車体であったが、これに限定されず、寝台2の代わりにテーブルや椅子等を備えた居室を有する旅客車であってもよい。また、上記説明や図面で示した車体1の内部の居室や通路等の配置も例示に過ぎない。例えば、通路空間が車両幅方向中央に配置され、その両側に居室空間が配置されてもよい。
また、通路床板21から見て遠位側に配置された連結部71の例として、上記実施形態では、屋根構体12と構造体30の居室天井板36とを連結する連結部71が示されたが、これに限定されない。例えば、連結部71は、通路床板21から見て遠位側にある側構体13(側構体13の上側部分)と第2側面板33とを連結するように配置されていてもよい。
1 車体
2 寝台
10 構体
11 台枠
12 屋根構体
13,14 側構体
21 通路床板
30,130,230 構造体
31,131,231 居室床板
32 第1側面板
33 第2側面板
34 第3側面板
35,135,235 第4側面板
36 居室天井板
41,141,241 弾性部材
71 連結部
通路空間
11,S21,S31 居室空間


Claims (5)

  1. 居室床板と、前記居室床板に支持された側面板と、前記側面板の上端部で支持された居室天井板とを有する構造体と、
    乗客が歩行する通路床板と、
    前記居室床板と台枠との間に設けられ、前記居室床板を支持する弾性部材と
    前記構造体の前記通路床板から見て車幅方向に遠位側で前記車体の構体と前記構造体とを連結する連結部を備え、
    前記居室床板と前記通路床板とが車幅方向に沿って配置され、互いに非締結であり、
    前記構造体は、前記構造体の車幅方向中心よりも前記通路床板側の領域では、前記構体に非連結である、鉄道車両の車体。
  2. 前記居室床板と前記通路床板とは、互いに上下に重ならないように配置されている、請求項1に記載の鉄道車両の車体。
  3. 前記連結部は、前記構体の屋根構体と前記構造体の前記居室天井板とを連結する、請求項2に記載の鉄道車両の車体。
  4. 前記構造体は複数であって、
    前記複数の構造体のうち隣り合う2つの構造体がそれぞれ有する前記居室床板が、互いに非締結である、請求項1〜3のいずれか一項に記載の鉄道車両の車体。
  5. 前記鉄道車両が、前記構造体の形成する居室空間に寝台が設置された寝台車である、請求項1〜4のいずれか一項に記載の鉄道車両の車体。
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