JP6570915B2 - ディジタル温度電圧補償型発振器 - Google Patents

ディジタル温度電圧補償型発振器 Download PDF

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Description

本発明は、ディジタル化した温度情報、電源電圧情報に基づいて温度変化、電源電圧変化による発振周波数の変動を補償するディジタル温度電圧補償型発振器に関する。
従来から、各種の発振器が知られているが、例えば水晶振動子を用いた発振器では、水晶振動子の温度変化や経年変化により発振周波数が変動してしまうため、この周波数を補償するために、外部周波数制御電圧をコントロールすることで、安定した周波数を得ることが一般的に知られている。
また、外部周波数制御電圧をコントロールする方法に、PLL(Phase Locked Loop)を用いてGPS(Global Positioning System)等の基準信号にロックさせることが挙げられる。この場合、発振器の周波数がPLLに入力されると、基準信号と比較して補正量が出力され、この補正量が外部周波数制御電圧に入力されるため、例えば温度変化や経年変化が起こり、発振周波数が変動したとしても基準信号を受信している間は安定な周波数を得ることができる。ここで、障害等により基準信号が遮断された場合は、発振器は単独で動作することになるが、この状態でも安定した周波数を維持することが求められる(ホールドオーバー状態)。
そして、従来から発振周波数の温度変化を補償する各種の温度補償発振器が知られているが、ディジタル温度補償発振器としては、温度による発振周波数の変化が大きい温度センサを用い、温度センサによって検知された外部の温度変化情報をディジタル制御回路によってディジタルコード化するとともに、この温度ディジタルコードを基にディジタル温度補償回路によって生成されたディジタル温度補償コードをD/A変換器によってアナログ信号に変換して温度補償電圧(周波数制御電圧)を生成し、この温度補償電圧を周波数制御端子に入力して電圧制御型発振器の発振周波数を制御するようにした構成が知られている(特許文献1)。
また、温度による発振周波数の変化が大きい温度センサとして、リングオシレータを用いることも知られている。例えば、温度変化によってその内部電流量を変化させ、第1及び第2バイアス信号を発生する第1バイアス部と、温度変化に関係なくその内部電流が一定であり、第3及び第4バイアス信号を発生する第2バイアス部と、第1及び第2バイアス信号に応答して第1クロック信号を発生する第1リングオシレータと、第3及び第4バイアス信号に応答して第2クロック信号を発生する第2リングオシレータと、第1クロック信号の一つのパルスをラッチしてワンショットパルスを発生するワンショットパルス発生部と、ワンショットパルス幅を第2クロック信号のパルスとしてカウントして温度コードを発生するカウンタと、を備える温度センサである(特許文献2)。
特開昭64−73823号公報 特開2007−187659号公報
これらの従来の温度センサは、温度変化にのみ着目しており、電源電圧の変化には何ら考慮していない。しかしながら、従来の温度センサは、電源電圧が変動すると、電流源も変動するため、その出力周波数が電圧依存性を有するものであり、電源電圧が変動した場合には正確な温度を検出できないものである。また、電圧制御型発振器も電源電圧に対し周波数が変動する。このため、電圧制御型発振器で生成する発振周波数の環境温度及び電源電圧に対する変化を補償するための高精度な温度補償データを得ることができず、前記電圧制御型発振器で生成する発振周波数を安定して維持できないという問題がある。
ところで、温度センサにリングオシレータを使用する場合には、ディジタル温度補償発振器を使用する環境温度の変化にともなう当該発振器を設けたIC内部の温度変化により、リングオシレータの発振周波数が大きく変化することを利用して、発振周波数からIC内部温度(以下単に「内部温度」という。)を求めることができると考えられる。例えば、リングオシレータの発振周波数を所定時間カウントして、ディジタル温度データを取得し、このデータからディジタル温度補償データを作成し、D/A変換器でアナログ信号に変換したうえ電圧制御型発振器へ入力する構成が考えられるが、この場合にもリングオシレータの電源電圧変動による周波数依存が大きく、精度の高い温度計測は困難である。
ここで、温度特性及び電源電圧特性が異なる2つのリングオシレータを用意し、発振周波数について内部温度及び電源電圧を用いた2元連立方程式を立て、これを解くことで内部温度と電源電圧を求めれば、電源電圧の変動にも対応した低ノイズで、高分解能な温度補償が可能となる。しかしながら、前記2元連立方程式を立てるには、内部温度、電源電圧の真値を把握する必要があり、真値を測定する原器が必要となるが、この原器をIC内部に持つことは困難である一方、原器を外部に持った場合には、IC内部と、これと環境が異なる外部の原器との相関を、要求される精度内で得ることは極めて困難であるという問題がある。
また、内部温度、電源電圧の真値を把握した場合でも、電圧制御型発振器の周波数制御電圧が変化すると、電圧制御型発振器の発振周波数の温度特性や電源電圧特性は変化するものである。したがって、周波数制御電圧の変化に伴う発振周波数の温度特性や電源電圧特性の変化を把握しなければ、高精度な周波数補償を行うことができないという問題もある。さらに、前記電圧制御型発振器の周波数制御電圧をIC外部から供給して、前記電圧制御型発振器の発振周波数を制御したいという要望もあるが、この要望に応えるには、前記IC外部からの周波数制御電圧と前記周波数補償をどのように関係づけるかが問題となる。
本発明は以上のような事情に鑑みてなされたもので、その目的は、電圧制御型発振器の周波数制御電圧を外部から供給する一方、温度変化のみならず、電源電圧の変化も検出する一対の温度電圧センサ、例えば2つのリングオシレータを用いて、これらリングオシレータの発振周波数に対する電圧制御型発振器の発振周波数を把握することで、内部温度と電源電圧を求めることなく、電圧制御型発振器の発振周波数を安定化(補償)するとともに、電圧制御型発振器の周波数制御電圧の変化に伴う発振周波数の温度特性や電源電圧特性の変化を把握することにより、周波数制御電圧の変化にも対応した温度情報に基づいた温度電圧補償ディジタルデータを生成し、電圧制御型発振器の発振周波数の高精度な安定化(補償)が可能なディジタル温度電圧補償型発振器を提供するところにある。
前記目的を達成するために本発明のディジタル温度電圧補償型発振器は、図1に示すように、電圧制御型発振器1と、一対の温度電圧センサたる発振周波数f1を生成するリングオシレータ2a及び発振周波数f2を生成するリングオシレータ2bと、前記各周波数f1,f2を所定時間カウントして周波数カウントデータF1,F2を生成する周波数カウントデータ生成部3と、前記周波数カウントデータF1,F2と外部制御ディジタルデータFxに基づいて温度電圧補償ディジタルデータVcdを生成する温度電圧補償回路4と、前記温度電圧補償ディジタルデータVcdをアナログ信号に変換して周波数制御電圧VcとするDAC(D/A変換器)7と、外部周波数制御電圧供給端子106を介して入力されたアナログ信号である外部制御電圧EVCを前記外部制御ディジタルデータFxに変換するADC(A/D変換器)102とを備えたICからなり、前記周波数制御電圧Vcによって前記電圧制御型発振器1の発振周波数fxを制御するものである。なお、外部から供給される周波数制御電圧であるアナログ信号の前記外部制御電圧EVCは、外部周波数制御電圧供給部101,103,105から供給される。また、前記発振周波数fxを有する発振信号は、バッファ8から分周器9を経て前記周波数カウントデータ生成部3に基準クロック信号fgとして入力する一方、バッファ10を介して外部に出力されて前記外部周波数制御電圧供給部101,103,105のPLL101に入力する。
このディジタル温度電圧補償型発振器は、水晶振動子を用いた電圧制御型発振器1を使用する場合は、図5に示すように電圧制御型発振回路12に水晶振動子11が外付けされるが、この外付けされる水晶振動子を除いて、電圧制御型発振器1は半導体ICに内蔵され、内部電源電圧VAは外部電源を安定化させる安定化電源100から供給される。したがって、前記各リングオシレータ2a,2bが検出するのは環境温度の変化にともない変化する前記半導体ICの内部温度であり、検出する電源電圧は前記内部電源電圧VAである。
また、外部制御電圧EVCを供給する外部周波数制御電圧供給部は、PLL(Phase Locked Loop)101と、GPS(Global Positioning System)レシーバ103、もしくはNTP(Network Time Protocol)サーバ105とからなる。前記PLL101は公知の構成で、バッファ8,10を介した電圧制御型発振器1の発振周波数fxの出力信号が入力する分周器(Divider)、位相比較器(Phase Comparater)、ディジタルループフィルタ(Digital Loop Filter)、D/A変換器(DAC)、アンチエイリアシングフィルタ(Anti Aliasing Filter)からなる。そして、前記位相比較器には、GPSレシーバ103やNTPサーバ105から基準信号frefが供給されるものである。
また、図2に示すように、外部周波数制御電圧供給部101,103,105の構成は同一であるが、外部周波数制御電圧供給端子106からADC(A/D変換器)102に供給されたアナログ信号である外部制御電圧EVCが、前記ADC(A/D変換器)102によって外部制御ディジタルデータVcd2に変換され、この外部制御ディジタルデータVcd2が温度電圧補償回路4で生成された温度電圧補償ディジタルデータVcd1と加算器104で加算されて、最終的な温度電圧補償ディジタルデータVcdが出力されよう構成することもできる。
上記両構成ともに、外部制御電圧EVCを加味した温度電圧補償ディジタルデータVcdに基づく周波数制御電圧Vcによって、電圧制御型発振器1の発振周波数fxを制御することができる。したがって、ICや電圧制御型発振器1の経年変化によって、環境温度変化や内部電源電圧VA変化に対応した所望の発振周波数fxが生成されなくなった場合、例えば所望の発振周波数より低い発振周波数が生成されるようになった場合には、GPSレシーバ103やNTPサーバ105からの基準信号frefに基づきPLL101で生成される外部制御電圧EVCを適宜高くすることによって、所望の発振周波数fxが生成されるよう制御することができる。
ここで、GPSレシーバ103やNTPサーバ105からの基準信号frefが途絶えたホールドオーバー時には、図1の構成では、図3に示すように、PLL101が出力コード保持機能を有していることにより、外部制御電圧EVCは特定電位を維持することになるが、前記外部制御電圧EVCから生成された外部制御ディジタルデータFxは温度電圧補償回路4に入力されて、周波数カウントデータF1,F2とともに、前記外部制御ディジタルデータFxも変数として温度電圧補償ディジタルデータVcdを生成しているので、この温度電圧補償ディジタルデータVcdによる温度電圧補償は有効に維持される。
一方、図2の構成では、図4に示すように、PLL101が出力コード保持機能を有していることにより、外部制御電圧EVCは特定電位を維持することになるが、外部制御電圧EVCから生成された外部制御ディジタルデータVcd2は、温度電圧補償回路4に入力されないので、内部で生成された温度電圧補償ディジタルデータVcd1のみが有効な温度電圧補償作用を奏する状態となる。このため、温度電圧補償ディジタルデータVcdによる温度電圧補償は、図1の構成よりは精度が劣るものとなるが、発振周波数fxの安定状態を維持することに不都合はない。
より詳細には、本発明の請求項1に係るディジタル温度電圧補償型発振器は、環境温度及び電源電圧の変化によって周波数が変化する第1の発振周波数fxを生成するとともに周波数制御電圧Vcによって前記発振周波数fxの制御が可能な電圧制御型発振器1と、前記環境温度の変化に対して前記電圧制御型発振器1の第1の発振周波数fxよりも変化率が大きい第2の発振周波数f1を生成する温度電圧センサ2aと、前記電源電圧の変化に対して前記電圧制御型発振器1の第1の発振周波数fxよりも変化率が大きい第3の発振周波数f2を生成する温度電圧センサ2bからなる、互いの温度特性及び電源電圧特性が異なる前記環境温度の変化及び電源電圧の変化を検出する一対の温度電圧センサ2a,2bと、この一対の温度電圧センサ2a,2bの第2及び第3の発振周波数f1,f2を所定時間カウントして第2及び第3の発振周波数f1,f2に基づく周波数カウントデータF1,F2を生成する周波数カウントデータ生成部3と、前記電圧制御型発振器1で生成する第1の発振周波数fxの環境温度及び電源電圧の変化に対する補償をするための温度電圧補償ディジタルデータVcdを、前記各周波数カウントデータF1,F2前記温度電圧補償ディジタルデータVcdと、外部から供給された外部制御電圧EVCに対応する外部制御ディジタルデータFx、前記第1の発振周波数fxの関係から導いた多項式近似式で生成する温度電圧補償回路4と、この温度電圧補償回路4に外部制御ディジタルデータFxに対応するアナログ電圧である外部制御電圧EVCを外部から供給する外部周波数制御電圧供給端子106と、前記外部制御電圧EVCを前記外部制御ディジタルデータFxに変換して前記温度電圧補償回路4に出力するADC(A/D変換器)102と、前記温度電圧補償ディジタルデータVcdをアナログ電圧で表される前記周波数制御電圧Vcに変換して前記電圧制御型発振器1に出力するDAC(D/A変換器)7とを有し、前記多項式近似式は、あらかじめ前記環境温度及び前記電源電圧を変化させつつ、前記温度電圧補償ディジタルデータVcdを変えることにより生成することを特徴としたものである。
ここで、図10に基づいて、請求項1発明における温度電圧補償ディジタルデータVcd(図1参照、図5ではFXC)による温度電圧補償の原理について説明する。電圧制御型発振器1の第1の発振周波数fxは、環境温度と電源電圧によって変化する。一方、一対の温度電圧センサ2a,2bの第2及び第3の発振周波数f1,f2は、前記第1の発振周波数fxと同様に、環境温度変化と電源電圧変化により周波数変動を生じる。そして、前記発振周波数f1,f2が使用領域において極を持たなければ、前記発振周波数f1,f2から環境温度及び電源電圧は一義的に定まる。
すなわち、環境温度をT、電源電圧をVとし、温度電圧センサ2a,2bの発振周波数f1,f2に基づく周波数カウントデータであるディジタルデータをF1,F2とすると、F1,F2はT,Vの関数であるから次のように表される。
F1=g1(T,V) (1)
F2=g2(T,V) (2)
また、電圧制御型発振器1の発振周波数fxもT,Vの関数であるから次のように表される。
fx=gx(T,V) (3)
ここで、一対の温度電圧センサ2a,2bの出力から上記(1),(2)式の連立方程式を解くと、TとVが求められる。
T=h1(F1,F2) (4)
V=h2(F1,F2) (5)
よって、(3)式は次のように表される。
fx=gx(T,V)
=gx(h1(F1,F2),h2(F1,F2))
=f (F1,F2)
したがって、fxはF1,F2の関数として表すことができる。
このように、環境温度及び電源電圧で表される前記発振周波数fxを、前記発振周波数f1,f2を変数として表すことができるので、前記発振周波数fxの補償量である温度電圧補償ディジタルデータVcd(図1参照、図5ではFXC)も発振周波数f1,f2で表すことができる。そして、この補償量を発振周波数fxから差し引けば、環境温度と電源電圧に対して一定の周波数を得ることができる。なお、カウントデータ生成部3におけるカウント時間をtとすると、F1=f1×t、F2=f2×tである(図7参照)。
ところが、図11に示すように、電圧制御型発振器1に入力する周波数制御電圧Vcが変化すると、前記電圧制御型発振器1の発振周波数fxの温度特性や電源電圧特性が変化してしまうため、図10に示す発振周波数fxの曲面形状が変化し、前記発振周波数fxに対する温度電圧補償が困難になる。前記周波数制御電圧Vcの変化に対応した前記発振周波数fxの補償量を求めるには、上述した温度電圧補償に加えて、前記周波数制御電圧Vcも加味した温度電圧補償を行うことが必要である。このため、本発明では、周波数制御電圧Vcの変化も考慮して温度電圧補償ディジタルデータVcd(図1参照、図5ではFXC)を求めるものである。
そして、温度電圧補償ディジタルデータVcd(図1参照、図5ではFXC)を求めるための多項式近似式の演算に必要な係数は、次のようにして求める。すなわち、ディジタル温度電圧補償型発振器を恒温槽内に配置して、環境温度を変化させつつ、電源電圧を変化させながら、外部制御電圧EVCに任意の電圧値(例えば1/2×VDD’、VDD’は外部ICの電源電圧)を入力しておき、温度電圧補償ディジタルデータVcd(図1参照、図5ではFXC)を変えた時の温度電圧補償ディジタルデータVcd(図1参照、図5ではFXC)と、周波数カウントデータF1,F2と、発振周波数fxの関係を示すデータを採取し、発振周波数fxを外部制御ディジタルデータFxに対応させる(図13参照)ことで、このデータを基に最小二乗法を用いて発振周波数fxが所望の周波数となるような係数を求めるものである。
このように、本発明の請求項1に係るディジタル温度電圧補償型発振器は、第1の発振周波数fx及び一定の周波数を得るために前記fxから差し引くための温度電圧補償ディジタルデータVcd(図1参照、図5ではFXC)と第2及び第3の発振周波数f1,f2との関係に着目し、さらに周波数制御電圧Vcの変化も考慮して、環境温度と電源電圧の値を求めることなく、各発振周波数f1,f2を所定時間カウント(所定時間でのf1,f2のサイクル数をカウント)してなる各周波数カウントデータF1,F2と、外部制御ディジタルデータFxと発振周波数fxの関係を用いて温度電圧補償ディジタルデータVcdを求めることを特徴とする。したがって、環境温度と電源電圧とを求めないので、真値を把握する必要がなくなり、精度向上に繋がるという利点がある。また、環境温度と電源電圧を求める演算回路が不要になるという付随的な利点もある。
また、前記目的を達成するために本発明の請求項2に係るディジタル温度電圧補償型発振器は、環境温度及び電源電圧の変化によって周波数が変化する第1の発振周波数fxを生成するとともに周波数制御電圧Vcによって前記発振周波数fxの制御が可能な電圧制御型発振器1と、前記環境温度の変化に対して前記電圧制御型発振器1の第1の発振周波数fxよりも変化率が大きい第2の発振周波数f1を生成する温度電圧センサ2aと、前記電源電圧の変化に対して前記電圧制御型発振器1の第1の発振周波数fxよりも変化率が大きい第3の発振周波数f2を生成する温度電圧センサ2bからなる、互いの温度特性及び電源電圧特性が異なる前記環境温度の変化及び電源電圧の変化を検出する一対の温度電圧センサ2a,2bと、この一対の温度電圧センサ2a,2bの第2及び第3の発振周波数f1,f2を所定時間カウントして第2及び第3の発振周波数f1,f2に基づく周波数カウントデータF1,F2を生成する周波数カウントデータ生成部3と、前記電圧制御型発振器1で生成する第1の発振周波数fxの環境温度及び電源電圧の変化に対する補償をするための温度電圧補償ディジタルデータVcd1(図2参照、図14ではFXC)を、前記各周波数カウントデータF1,F2前記温度電圧補償ディジタルデータVcd1と、前記第1の発振周波数fxの関係から導いた多項式近似式で生成する温度電圧補償回路4と、生成された前記温度電圧補償ディジタルデータVcd1(図2参照、図14ではFXC)に加算する外部制御ディジタルデータVcd2に対応するアナログ電圧である外部制御電圧EVCが供給される外部周波数制御電圧供給端子106と、前記外部制御電圧EVCを前記外部制御ディジタルデータVcd2に変換するADC(A/D変換器)102と、温度電圧補償ディジタルデータVcd1と外部制御ディジタルデータVcd2が加算されてなる最終的な温度電圧補償ディジタルデータVcdをアナログ電圧で表される前記第1の周波数制御電圧Vcに変換して前記電圧制御型発振器1に出力するDAC(D/A変換器)7とを有し、前記多項式近似式は、あらかじめ前記環境温度及び前記電源電圧を変化させつつ、前記温度電圧補償ディジタルデータVcd1を変えることにより生成することを特徴としたものである。
この請求項2発明における温度電圧補償ディジタルデータVcd1(図2参照、図14ではFXC)による温度補償の原理は、上述の請求項1発明と同じである。また、温度電圧補償ディジタルデータVcd1(図2参照、図14ではFXC)を求めるための多項式近似式の演算に必要な係数の求め方も基本的には同じである。すなわち、ディジタル温度電圧補償型発振器を恒温槽内に配置して、環境温度を変化させつつ、電源電圧を変化させながら、外部制御電圧EVCに任意の電圧値(例えば1/2×VDD’、VDD’は外部ICの電源電圧)を入力しておき、温度電圧補償ディジタルデータVcd1(図2参照、図14ではFXC)を変えた時の、この温度電圧補償ディジタルデータVcd1(図2参照、図14ではFXC)と、周波数カウントデータF1,F2と、発振周波数fxの関係を示すデータを採取し、このデータを基に最小二乗法を用いて発振周波数fxが所望の周波数となるような係数を求めるものである。
さらに、前記目的を達成するために本発明の請求項3に係るディジタル温度電圧補償型発振器は、前記請求項1発明または前記請求項2発明の構成において、前記一対の温度電圧センサは温度依存性が高い第1のリングオシレータ2aと電源電圧依存性が高い第2のリングオシレータ2bからなる一方、前記温度電圧補償回路4は温度電圧補償演算回路41を備え、前記周波数カウントデータ生成部3は、各別のカウンタ32a,32bによって前記電圧制御型発振器1から供給される基準クロック信号fgで設定されるカウント時間tで前記各リングオシレータ2a,2bの発振周波数f1,f2をカウントして、前記各発振周波数f1,f2にそれぞれ対応する各周波数カウントデータF1,F2を生成し、前記温度電圧補償演算回路41は、あらかじめメモリ42に格納された各周波数カウントデータF1,F2と第1の発振周波数fxに係る多項式近似式の各係数を呼び出して、温度電圧補償ディジタルデータFXC(図5,図14参照)を演算するものである。
さらにまた、前記目的を達成するために本発明の請求項4に係るディジタル温度電圧補償型発振器は、前記請求項3発明の構成において、前記温度電圧補償回路4は、前記温度電圧補償演算回路41に加えて残差データ補間回路43を備え、この残差データ補間回路43は、多項式近似後の残差を補償するための残差補正データ(多項式近似で表現できない高次成分や個体差を意味する)に対して、ディジタル温度電圧補償型発振器の環境温度範囲内及び電源電圧変化範囲内の離散する環境温度及び電源電圧で残差補正データの変化点を抽出し、この抽出した残差補正データを前記残差データ補間回路43のメモリ44にあらかじめ格納しておき、この格納している残差補正データに基づいて、曲面補間法または平面補間法によって前記周波数カウントデータF1,F2における残差補正データFiを求め、その結果を前記温度電圧補償ディジタルデータFXC(図5,図14参照)に加算して、残差補正した温度電圧補償ディジタルデータVcd(請求項2発明ではVcd1、図5、図14参照)とするものである。
図12は上述した温度電圧補償の手順と、電圧制御型発振器1の発振周波数fxの周波数偏差の関係を示すものである。図12(a)は前記電圧制御型発振器1の周波数温度電源電圧特性の一例を示すもので、図12(b)に示す第1段階の温度電圧補償である多項式近似式で求めた温度電圧補償ディジタルデータFXCで補償した(多項式フィッテイング)後には、図12(c)に示す周波数偏差となる。図12(d)は前記温度電圧補償ディジタルデータFXCと多項式近似後の残差を補償するための残差補正データFiを示すもので、この残差補正データFiを用いて第2段階の温度電圧補償である前記温度電圧補償ディジタルデータFXCの残差補正を行った後には、図12(e)に示す周波数偏差となる。なお、図12(c)及び(e)は、環境温度25℃、電源電圧3.3V時の周波数で正規化したものである。
本発明の請求項1に係るディジタル温度電圧補償型発振器によれば、温度測定に加えて、逐次変動する電源電圧も測定する、温度特性及び電圧特性の異なる一対の温度電圧センサを備えるので、温度変動のみならず電源電圧変動にも対応するとともに、電圧制御型発振器の周波数制御電圧の変化と外部から供給される周波数制御電圧の変化にも対応した温度電圧補償ディジタルデータを得ることができるので、極めて安定した発振周波数を維持することができるという効果を奏する。
本発明の請求項2に係るディジタル温度電圧補償型発振器によれば、温度測定に加えて、逐次変動する電源電圧も測定する、温度特性及び電圧特性の異なる一対の温度電圧センサを備えるので、温度変動のみならず電源電圧変動にも対応するとともに、電圧制御型発振器の周波数制御電圧の変化にも対応した温度電圧補償ディジタルデータを得ることができるほか、外部から供給される周波数制御電圧をも加味した温度電圧補償ディジタルデータを得ることができるので、安定した発振周波数を維持することができるという効果を奏する。また、その外部から供給される周波数制御電圧は、温度電圧補償演算回路の出力に足されるため、瞬間的に周波数制御を行うことができるという効果も奏する。
本発明の請求項3に係るディジタル温度電圧補償型発振器によれば、前記請求項1発明または請求項2発明の奏する効果に加え、一対の温度電圧センサとしてリングオシレータを用いることによって、高感度に温度依存及び電圧依存をキャンセルするシステムを提供することが可能となり、より高精度の温度電圧補償ディジタルデータを得ることができるという効果を奏する。
本発明の請求項4に係るディジタル温度電圧補償型発振器によれば、前記請求項3発明の奏する効果に加えて、残差補正データ、すなわち個体差を考慮することによって、極めて高精度の温度電圧補償ディジタルデータを得ることができるという効果を奏する。
本発明に係るディジタル温度電圧補償型発振器の第1の基本構成を示すブロック図。 同じく第2の基本構成を示すブロック図。 第1の基本構成におけるホールドオーバー状態を示すブロック図。 第2の基本構成におけるホールドオーバー状態を示すブロック図。 本発明に係るディジタル温度電圧補償型発振器の一実施形態を示すブロック図。 同じく一対のリングオシレータの回路図。 同じく一対のリングオシレータの出力と基準クロック信号の関係を示す波形図。 同じく抽出した残差補正データを示す説明図。 同じくドロネー三角形を用いた平面補間の説明図。 本発明の温度電圧補償の原理を示す説明図。 同じく発振周波数制御電圧の変化も考慮した温度電圧補償の原理を示す説明図。 同じく温度電圧補償による周波数偏差の状態を示す説明図。 外部制御ディジタルデータの外部制御電圧特性、及び周波数制御電圧を変化させた場合における発振周波数の温度特性を示す説明図。 本発明に係るディジタル温度電圧補償型発振器の他の実施形態を示すブロック図。
まず、添付図面の図5に基づいて、本発明に係るディジタル温度電圧補償型発振器の一実施形態を説明する。ディジタル温度電圧補償型発振器は、電圧制御型発振器1と、一対の温度電圧センサたるリングオシレータ2a,2bと、周波数カウントデータ生成部3と、温度電圧補償回路4と、ΔΣモジュレータ5と受動型4段LPF6からなるDAC(D/A変換器)7を備えている。また、回路外部のPLL101、GPSレシーバ103、NTPサ−バ105からなる外部周波数制御電圧供給部(図1参照)から、アナログ信号で外部から供給される周波数制御電圧である外部制御電圧EVCが、外部周波数制御電圧供給端子106を介してADC(A/D変換器)102に供給されるよう構成されている。このディジタル温度電圧補償型発振器は、電圧制御型発振器1の後述する外付けの水晶振動子11と、半導体ICで構成されている(図1参照)。前記各リングオシレータ2a,2bが検出するのは環境温度の変化にともない変化する前記半導体ICの内部温度であり、検出する電源電圧は前記内部電源電圧VAである。
電圧制御型発振器1の電圧制御型発振回路12は公知の構成で、外付けの水晶振動子11を有している。この電圧制御型発振器1は、内部温度及び内部電源電圧VAの変化に対して周波数が変化する第1の発振周波数fxを生成するとともに、受動型4段LPF6から出力される周波数制御電圧Vcによって前記第1の発振周波数fxの制御が可能な発振信号を生成するものである。この生成された前記第1の発振周波数fxを有する発振信号は、バッファ8に出力されて、分周回路9を経て制御回路31に基準クロック信号fg(図7参照)として入力する一方、前記バッファ8からバッファ10を介して外部に出力されて、PLL101の分周器に入力する。
第1及び第2のリングオシレータ2a,2bは、インバータを奇数個リング状に接続してなるもので、高感度で互いの発振周波数の温度特性及び電圧特性が異なる。図6(a)に示すように、第1のリングオシレータ2aは、電流源を介して内部電源電圧VAに接続されて電流駆動するもので、内部温度依存性が高いものであり、図6(b)に示すように、第2のリングオシレータ2bは、内部電源電圧VAに接続されて電圧駆動するもので、内部電源電圧依存性が高いものである。そして、リングオシレータ2aは、内部温度の変化に対して前記電圧制御型発振器1で生成された第1の発振周波数fxよりも変化率が大きい、第2の発振周波数f1を生成し、リングオシレータ2bは、内部電源電圧VAの変化に対して前記電圧制御型発振器1で生成された第1の発振周波数fxよりも変化率が大きい、第3の発振周波数f2を生成するものである。この生成された前記第2及び第3の発振周波数f1,f2を有する発振信号は、周波数カウントデータ生成部3に出力される。
周波数カウントデータ生成部3は、制御回路31と、この制御回路31の制御信号で動作制御される第1及び第2のカウンタ32a,32bとからなる。前記第1のカウンタ32aは第1のリングオシレータ2aで生成された第2の発振周波数f1をカウントし、前記第2のカウンタ32bは第2のリングオシレータ2bで生成された第3の発振周波数f2をカウントする。図7に示すように、これらカウントするためのカウント時間tは制御回路31に入力する電圧制御型発振器1の発振周波数fxを分周した基準クロック信号fgで設定される各カウンタ32a,32bのゲート時間であり、各発振周波数f1,f2のカウントは立ち上がりエッジで行う。前記制御回路31は、各発振周波数f1,f2をカウントしてなるデータに基づいて、各リングオシレータ2a,2bが検出した内部温度及び内部電源電圧VAに対応した周波数カウントデータF1,F2を生成するもので、F1=f1×t、F2=f2×tである。そして、この周波数カウントデータF1、F2は、前記制御回路31から温度電圧補償回路4に出力される。
温度電圧補償回路4は、温度電圧補償演算回路41と残差データ補間回路43と各メモリ42、44とからなり、電圧制御型発振器1で生成する第1の発振周波数fxの内部温度、内部電源電圧VA及び周波数制御電圧Vcに応じた変化を補償するための温度電圧補償ディジタルデータVcdを生成するものである。この温度電圧補償ディジタルデータVcdは、内部電源電圧VA及び周波数制御電圧Vcの各変化分も含んだ温度ドリフトによる前記電圧制御型発振器1の発振周波数fxの変化をキャンセルするための補正分であるディジタルデータである。そして、温度電圧補償回路4は、温度電圧補償演算回路41において多項式近似式で求めた補正データである温度電圧補償ディジタルデータFXC(以下「第1次温度電圧補償ディジタルデータFXC」という。)に、この第1次温度電圧補償ディジタルデータFXCと本来補償すべき補正データとの残差分である、残差データ補間回路43で求めた残差補正データFiを加算器45で加えて、最終的な温度電圧補償ディジタルデータVcdを生成する。
上述した残差補正データFiは、残差の頂点データなどの残差補正データの変化点を抽出した残差補正データと、これら抽出した残差補正データだけでは特定できないため曲面補間または平面補間によって求める残差補正データとがある。そして、メモリ42にはあらかじめ、第1次温度電圧補償ディジタルデータFXCを求めるための多項式近似式の演算に必要な係数が格納される一方、メモリ44にはあらかじめ、抽出した残差補正データと、曲面補間または平面補間に必要な残差補正データが格納されている。
ここで、第1次温度電圧補償ディジタルデータFXCの生成について説明する。第1及び第2のリングオシレータ2a,2bの出力は、それぞれカウンタ32a、32bに入力して、図7に示すように、電圧制御型発振器1の発振周波数fxを分周した基準クロック信号fgに基づいて制御回路31で設定されたカウント時間tでそれぞれの発振周波数f1、f2がカウントされ、制御回路31で周波数カウントデータF1,F2が生成される。前記カウント時間tは、基準クロック信号fgに基づいて設定されるため、内部温度及び内部電源電圧VAに対して数十ppm程度しか変動しないのに対して、前記発振周波数f1,f2は各リングオシレータ2a,2bが高感度なため、数パーセントと桁違いに大きく変動する。したがって、前記カウント時間tの変動はほぼないものとして扱うことができる。ここで、F1=f1×t、F2=f2×tである。
第1次温度電圧補償ディジタルデータFXCは、電圧制御型発振器1の使用環境温度範囲が−40〜105℃の範囲において、誤差の目標値が±200ppbであれば、周波数カウントデータF1,F2、電圧制御型発振器1の発振周波数fxの次の多項式で近似することができる。
FXC=A000+B100・F1+B200・F1+B300・F1+B400・F1+B500・F1+B600・F1+B700・F1+B800・F1+B010・F2+B110・F1・F2+B210・F1・F2+B310・F1・F2+B410・F1・F2+B510・F1・F2+B610・F1・F2+B710・F1・F2+B020・F2+B120・F1・F2+B220・F1・F2+B320・F1・F2+B420・F1・F2+B520・F1・F2+B620・F1・F2+B030・F2+B130・F1・F2+B230・F1・F2+B330・F1・F2+B430・F1・F2+B530・F1・F2+B040・F2+B140・F1・F2+B240・F1・F2+B340・F1・F2+B440・F1・F2+B050・F2+B150・F1・F2+B250・F1・F2+B350・F1・F2+B060・F2+B160・F1・F2+B260・F1・F2+B070・F2+B170・F1・F2+B080・F2+B101・F1・fx+B201・F1・fx+B301・F1・fx+B401・F1・fx+B501・F1・fx+B601・F1・fx+B701・F1・fx+B801・F1・fx+B011・F2・fx+B111・F1・F2・fx+B211・F1・F2・fx+B311・F1・F2・fx+B411・F1・F2・fx+B511・F1・F2・fx+B611・F1・F2・fx+B711・F1・F2・fx+B021・F2・fx+B121・F1・F2・fx+B221・F1・F2・fx+B321・F1・F2・fx+B421・F1・F2・fx+B521・F1・F2・fx+B621・F1・F2・fx+B031・F2・fx+B131・F1・F2・fx+B231・F1・F2・fx+B331・F1・F2・fx+B431・F1・F2・fx+B531・F1・F2・fx+B041・F2・fx+B141・F1・F2・fx+B241・F1・F2・fx+B341・F1・F2・fx+B441・F1・F2・fx+B051・F2・fx+B151・F1・F2・fx+B251・F1・F2・fx+B351・F1・F2・fx+B061・F2・fx+B161・F1・F2・fx+B261・F1・F2・fx+B071・F2・fx+B171・F1・F2・fx+B081・F2・fx+B102・F1・fx+B202・F1・fx+B302・F1・fx+B402・F1・fx+B502・F1・fx+B602・F1・fx+B702・F1・fx+B802・F1・fx+B012・F2・fx+B112・F1・F2・fx+B212・F1・F2・fx+B312・F1・F2・fx+B412・F1・F2・fx+B512・F1・F2・fx+B612・F1・F2・fx+B712・F1・F2・fx+B022・F2・fx+B122・F1・F2・fx+B222・F1・F2・fx+B322・F1・F2・fx+B422・F1・F2・fx+B522・F1・F2・fx+B622・F1・F2・fx+B032・F2・fx+B132・F1・F2・fx+B232・F1・F2・fx+B332・F1・F2・fx+B432・F1・F2・fx+B532・F1・F2・fx+B042・F2・fx+B142・F1・F2・fx+B242・F1・F2・fx+B342・F1・F2・fx+B442・F1・F2・fx+B052・F2・fx+B152・F1・F2・fx+B252・F1・F2・fx+B352・F1・F2・fx+B062・F2・fx+B162・F1・F2・fx+B262・F1・F2・fx+B072・F2・fx+B172・F1・F2・fx+B082・F2・fx+B103・F1・fx+B203・F1・fx+B303・F1・fx+B403・F1・fx+B503・F1・fx+B603・F1・fx+B703・F1・fx+B803・F1・fx+B013・F2・fx+B113・F1・F2・fx+B213・F1・F2・fx+B313・F1・F2・fx+B413・F1・F2・fx+B513・F1・F2・fx+B613・F1・F2・fx+B713・F1・F2・fx+B023・F2・fx+B123・F1・F2・fx+B223・F1・F2・fx+B323・F1・F2・fx+B423・F1・F2・fx+B523・F1・F2・fx+B623・F1・F2・fx+B033・F2・fx+B133・F1・F2・fx+B233・F1・F2・fx+B333・F1・F2・fx+B433・F1・F2・fx+B533・F1・F2・fx+B043・F2・fx+B143・F1・F2・fx+B243・F1・F2・fx+B343・F1・F2・fx+B443・F1・F2・fx+B053・F2・fx+B153・F1・F2・fx+B253・F1・F2・fx+B353・F1・F2・fx+B063・F2・fx+B163・F1・F2・fx+B263・F1・F2・fx+B073・F2・fx+B173・F1・F2・fx+B083・F2・fx
ここで、上記式における係数の求め方について図13に基づいて説明する。図13の(1)は、環境温度25℃における外部制御ディジタルデータFxと外部制御電圧EVCの関係を説明した図である。また、図13の(2)は、周波数制御電圧Vc変化させた場合における発振周波数fxの温度特性を説明した図である。図13の(1)より、外部制御電圧EVCに0.3VDD’〜 0.7VDD’(VDD’は外部ICの電源電圧)が入力されたと仮定すると、外部制御電圧EVCに0.3VDD’が入力された場合、外部制御ディジタルデータFxは、Fx minが得られる。また、同様に、外部制御電圧EVCに0.7VDD’が入力された場合、外部制御ディジタルデータFxは、Fx maxが得られる。そして、図13の(2)より、得られたFx min、Fx maxは、温度電圧補償演算回路41に入力され、最終的に得られる周波数制御電圧Vcは、それぞれVc min、Vc maxとなる。また、環境温度25℃におけるVc min、Vc maxにおける各発振周波数は、fx min、fx maxと求められる。したがって、図13の(1)、(2)より、外部制御ディジタルデータFxは、発振周波数fxに対応している。なお、外部制御電圧EVCに0〜VDD’が入力された場合は、温度電圧補償回路4でfx minとfx maxの範囲に収まるようにしても良い。
そして、恒温槽内に図5に示すディジタル温度電圧補償型発振器を配置し、温度を変化させつつ、内部電源電圧VAを変えながら、外部制御電圧EVCとして任意の電圧値、例えば1/2×VDD’(VDD’は外部ICの電源電圧)を入力しておき、第1次温度電圧補償ディジタルデータFXCを変えた時の、第1次温度電圧補償ディジタルデータFXCと、各周波数カウントデータF1,F2と、発振周波数fxの関係を示すデータを採取し、発振周波数fxを外部制御ディジタルデータFxに対応させる。測定ポイント数は、最小二乗法によって、未知数である係数を計算できる最小数以上のポイント数を設定する。そして、これらデータから最小二乗法を用いて係数を求めるものである。なお、この最小二乗法による計算は、ディジタル温度電圧補償型発振器が形成された半導体ICの出荷テスト時やユーザによる製品組み込み時に行うものであり、半導体ICからデータを採取し、外部のパソコンなどの演算装置で計算することができる。
次に、残差補正データについて説明する。図8は、上記式から求めた第1次温度電圧補償ディジタルデータFXC と多項式近似後の残差を補償するための残差補正データ(個体差)に対し、頂点データなどの変化点を抽出したものの一例を示すもので、この抽出した残差補正データを、あらかじめメモリ44に格納している。前記抽出は、残差情報から頂点データなどをピックアップして行う。制御回路31から出力される周波数カウントデータF1,F2が、前記メモリ44に格納されている残差補正データに対応する場合は、当該残差補正データを前記メモリ44から呼び出せばよいが、前記メモリ44に格納されている残差補正データに対応しない場合は、曲面補間又は平面補間により残差補正データを求める必要がある。曲面補間による場合は、例えば、FIR補間を2次元に展開して求めることができる。また、平面補間による場合は、例えば、ドロネー三角形を用いて求めることができる。
ここで、ドロネー三角形を用いた平面補間により残差補正データzi を求める場合について、図9に基づき説明する。図9に示すように、F1の値がxi、F2の値がyiである残差補正データziが、残差補正データの抽出点であるA,B,Cを頂点とする三角形で分割された平面(以下この平面を「ドロネー三角形」という。)に含まれたMに位置し、前記A,B,Cは、F1の値がそれぞれx1 ,x2,3、F2の値がそれぞれy1 ,y2,3、残差補正量の値がそれぞれz1 ,z2,3とする。
ドロネー三角形の法線ベクトルを、n(→)=(p,q,r)とすると、
ドロネー三角形の方程式は点Aを起点として、次のように表すことができる。
p(x−x1)+q(y−y1)+r(z−z1)=0
また、各ベクトルは次のように表すことができる。
AB(→)=(x2−x1,y2−y1,z2−z1)
AC(→)=(x3−x1,y3−y1,z3−z1)
n(→)=AB(→)×AC(→)=(p,q,r)
ただし、前記式中の×は外積を示す。
これより、
p=(y2−y1)(z3−z1)−(z2−z1)(y3−y1)
q=(z2−z1)(x3−x1)−(x2−x1)(z3−z1)
r=(x2−x1)(y3−y1)−(y2−y1)(x3−x1)
以上により、残差補正データziは、次式から求められる。
i=z1−{p(xi−x1)+q(yi−y1)}/r
そして、補間された残差補正データFiは図12(d)に示すものとなる。
上述のようにして、第1次温度電圧補償ディジタルデータFXCと残差補正データFiが加算されて、温度電圧補償回路4で生成された最終温度電圧補償ディジタルデータVcdは、DAC(D/A変換器)7のΔΣモジュレータ5に入力する。
ΔΣモジュレータ5は、図5に示すように、乗算器51と、加算器52a,52b,52cと、遅延回路53a,53b,53cと、乗算器54a,54bと、量子化器55と、PWM変調器56と、PWM出力回路57とからなる。前記加算器52bにはディザ信号が入力されるもので、このディザ信号は、リングオシレータ2aの出力を受けたカウンタ32aの出力の下位ビットのデータからなるものである。例えば、前記リングオシレータ2aの出力を受けたカウンタ32aの出力が18ビットのデータとすると、下位の4ビット程度のデータをディザ信号とすることで、S/N比を大きくでき、スプリアスの発生を防ぐことができる。
また、量子化器55は3値以上の多値量子化器であり、例えば、「00」、「01」、「10」、「11」の4つのレベルで量子化した4値のPDM信号を、PWM変調器56に出力するとともに、加算器52cに出力する。前記PWM変調器56は、3レベル以上の多レベルのパルス幅で2値のPWM信号を出力するもので、例えば、前記量子化器55が4値(4レベル)であれば、同様に「0」、「1」、「2」、「3」の4つのレベルのパルス幅のうち、入力したPDM信号のレベルに対応するレベルのパルス幅を有する2値のPWM信号に変換して、PWM出力回路57から受動型4段LPF6に出力する。一方、加算器52cには、量子化器55の出力とともに、加算器52bに入力する信号も入力し、前記加算器52cからは量子化器55による量子化誤差が出力される。
遅延回路53a,53b,53cは、量子化誤差を1サイクル、2サイクル、3サイクル遅延させる。前記遅延回路53aの出力は、乗算器54aによって所定の係数が乗じられたうえ、加算器52aに入力される。前記遅延回路53bの出力は、乗算器54bによって所定の係数が乗じられて前記加算器52aに入力される。一方、前記遅延回路53cの出力は、直接前記加算器52aに入力される。そして、前記加算器52aには、これらの各入力に加えて、乗算器51の出力が入力され、前記各入力が加算されて各加算器52b,52cに出力されるのである。
受動型4段LPF6は、抵抗素子と容量素子からなるLPFを4段で構成したものである。各抵抗素子の抵抗値は、例えば、抵抗値の総和が1GΩであり、1段目の抵抗素子が700MΩで、他の3個の抵抗素子はそれぞれ100MΩに設定している。また、各容量素子の容量値は、例えば、容量値の総和が100pFであり、最終段目である4段目の容量素子が70pFで、他の3個の容量素子はそれぞれ10pFに設定している。このように、1段目の抵抗値と、最終段目の容量値を他の抵抗値あるいは容量値よりも大きく設定すると、低周波域での減衰量を大きく取れる。PWM信号はこの受動型4段LPF6を通ることでアナログ信号に変換され、このアナログ信号は、周波数制御電圧Vcとして電圧制御型発振器1の電圧制御型発振回路12に入力される。
続いて、上述したディジタル温度電圧補償型発振器の動作について説明する。
電圧制御型発振器1が周波数制御電圧Vcに基づき内部温度及び内部電源電圧VAに応じた第1の発振周波数fxの発振信号を生成して出力すると、この発振信号は、バッファ8からバッファ10を介してPLL101をはじめとする外部機器に出力される一方、前記バッファ8から分周回路9に入力される。前記分周回路9は、入力した第1の発振周波数fxを分周して、制御回路31に出力する。一方、リングオシレータ2aは、内部温度に対して前記第1の発振周波数fxよりも変化率の大きい第2の発振周波数f1の発振信号を生成して、カウンタ32aに出力し、リングオシレータ2bは、内部電源電圧VAに対して前記第1の発振周波数fxよりも変化率の大きい第3の発振周波数f2の発振信号を生成して、カウンタ32bに出力する。
これら各カウンタ32a,32bでt時間カウントされた各発振周波数f1,f2は、制御回路31でこのカウントされたときの内部温度及び内部電源電圧VAに対応する周波数カウントデータF1,F2として生成され、前記制御回路31はこの周波数カウントデータF1,F2を温度電圧補償演算回路41に出力する。
温度電圧補償演算回路41は、入力された周波数カウントデータF1,F2及び外部制御ディジタルデータFxから、上述したように、あらかじめメモリ42に格納されている多項式近似式の各係数値に基づいて演算し、電圧制御型発振回路12の発振周波数の内部電源電圧VAの変化、内部温度の変化、外部制御電圧EVCの変化及び周波数制御電圧Vcの変化に対する補償をするための第1次温度電圧補償ディジタルデータFXCを生成し、加算器45に出力する。一方、残差データ補間回路43は、同じく入力された周波数カウントデータF1,F2及び外部制御ディジタルデータFxから、上述したように、あらかじめメモリ44に格納されている各係数値及び各種データに基づいて残差補正データFiを演算し、前記加算器45に出力する。そして、前記加算器45は、第1次温度電圧補償ディジタルデータFXCと残差補正データFiを加算して、最終的な温度電圧補償ディジタルデータVcdとし、DAC(D/A変換器)7のΔΣモジュレータ5に入力する。
ΔΣモジュレータ5に入力された最終温度電圧補償ディジタルデータVcdは、量子化器55で4値(4レベル)のPDM信号に変換され、さらにPWM変調器56で4レベルのパルス幅で2値のPWM信号に変換される。そして、このPWM信号は、PWM出力回路57を経由し、受動型4段LPF6によってアナログ化されることで、前記最終温度補償ディジタルデータVcdがアナログ電圧で表される周波数制御電圧Vcに変換されて電圧制御型発振回路12に入力し、電圧制御型発振器1の発振周波数fxを制御するものである。
また、上述の実施形態では、温度電圧補償演算回路41から出力された第1次温度電圧補償ディジタルデータFXCと、残差データ補間回路43から出力された残差補正データFiを加算器45で加算して、温度電圧補償ディジタルデータVcdを生成しているが、前記第1次温度電圧補償ディジタルデータFXCは内部電源電圧VAの変化、内部温度の変化、外部制御電圧の変化及び周波数制御電圧Vcの変化に対応し、十分に精度が高い補償が可能なディジタルデータであり、残差補正データFiを加算しなくても実用上は問題ないものである。したがって、本発明において、残差データ補間回路43,メモリ44及び加算器45は、必ずしも常に備える必要のない構成要素である。
また、上述の実施形態では、内部電源電圧VAは、各リングオシレータ2a,2b、電圧制御型発振回路12、ΔΣモジュレータ5のアナログ部であるPWM出力回路57に供給されているので、電源電圧変動に起因する周波数変動の補償に寄与するものとなり、より高精度な補償を行うことができる。
次に、本発明の第2の実施形態について図14に基づいて説明する。本実施形態が上述した第1の実施形態の構成と相違するのは、供給される外部制御電圧EVCと温度電圧補償回路4との関係だけであり、他の構成については同一である。したがって、以下には動作も含めて相違する点についてのみ説明し、同一の構成要素について同一の符号を付するにとどめ、詳細な説明は省略する。
外部制御電圧EVCは、外部周波数制御電圧供給部のPLL101(図2参照)から、外部周波数制御電圧供給端子106を介してADC(A/D変換器)102に供給されるよう構成されている。アナログ信号である前記外部制御電圧EVCが供給されると、前記ADC(A/D変換器)102で外部制御ディジタルデータVcd2に変換されて加算器104に入力され、温度電圧補償回路4から出力された温度電圧補償ディジタルデータVcd1と加算されて、前記加算器104から最終的な温度電圧補償ディジタルデータVcdが出力される。この最終的な温度電圧補償ディジタルデータVcdはDAC(D/A変換器)7に入力し、アナログ信号に変換されて周波数制御電圧Vcとなり、電圧制御型発振器1の発振周波数fxを制御するものである。
温度電圧補償回路4は、温度電圧補償演算回路41と残差データ補間回路43と各メモリ42、44とからなり、電圧制御型発振器1で生成する第1の発振周波数fxの内部温度、内部電源電圧VA及び周波数制御電圧Vcに応じた変化を補償するための温度電圧補償ディジタルデータVcd1を生成する。この温度電圧補償ディジタルデータVcd1は、内部電源電圧VA及び周波数制御電圧Vcの各変化分も含んだ温度ドリフトによる前記電圧制御型発振器1の発振周波数fxの変化をキャンセルするための補正分であるディジタルデータである。そして、温度電圧補償回路4は、温度電圧補償演算回路41において多項式近似式で求めた補正データである第1次温度電圧補償ディジタルデータFXCに、この第1次温度電圧補償ディジタルデータFXCと本来補償すべき補正データとの残差分である、残差データ補間回路43で求めた残差補正データFiを加算器45で加えて、温度電圧補償ディジタルデータVcd1を生成する。
上述の第1次温度電圧補償ディジタルデータFXCを求める多項式近似式は、第1の実施形態で説明した式と同一の式を用いることができる。しかし、前記多項式近似式における係数の求め方としては、第1の実施形態と基本的には同じであるが、外部制御ディジタルデータFxは利用できないので、若干異なるため、以下に説明する。
まず、恒温槽内に図14に示すディジタル温度電圧補償型発振器を配置し、温度を変化させつつ、内部電源電圧VAを変えながら、第1次温度電圧補償ディジタルデータFXCを生成してこれを変えた時の、第1次温度電圧補償ディジタルデータFXCと、各周波数カウントデータF1,F2と、発振周波数fxの関係を示すデータを採取する。測定ポイント数は、最小二乗法によって、未知数である係数を計算できる最小数以上のポイント数を設定する。そして、これらデータから最小二乗法を用いて係数を求めるものである。なお、外部制御電圧EVCとして任意の電圧値、例えば1/2×VDD’(VDD’は外部ICの電源電圧)を入力しておく。
次いで、発振周波数fxが所望の発振周波数foになるような係数を、上記第1の実施形態で説明した式においてfx=foとおいた次の第2の式から求める。
FXC=A000+B100・F1+B200・F1+B300・F1+B400・F1+B500・F1+B600・F1+B700・F1+B800・F1+B010・F2+B110・F1・F2+B210・F1・F2+B310・F1・F2+B410・F1・F2+B510・F1・F2+B610・F1・F2+B710・F1・F2+B020・F2+B120・F1・F2+B220・F1・F2+B320・F1・F2+B420・F1・F2+B520・F1・F2+B620・F1・F2+B030・F2+B130・F1・F2+B230・F1・F2+B330・F1・F2+B430・F1・F2+B530・F1・F2+B040・F2+B140・F1・F2+B240・F1・F2+B340・F1・F2+B440・F1・F2+B050・F2+B150・F1・F2+B250・F1・F2+B350・F1・F2+B060・F2+B160・F1・F2+B260・F1・F2+B070・F2+B170・F1・F2+B080・F2+B101・F1・fo+B201・F1・fo+B301・F1・fo+B401・F1・fo+B501・F1・fo+B601・F1・fo+B701・F1・fo+B801・F1・fo+B011・F2・fo+B111・F1・F2・fo+B211・F1・F2・fo+B311・F1・F2・fo+B411・F1・F2・fo+B511・F1・F2・fo+B611・F1・F2・fo+B711・F1・F2・fo+B021・F2・fo +B121・F1・F2・fo+B221・F1・F2・fo+B321・F1・F2・fo+B421・F1・F2・fo+B521・F1・F2・fo+B621・F1・F2・fo+B031・F2・fo+B131・F1・F2・fo+B231・F1・F2・fo+B331・F1・F2・fo+B431・F1・F2・fo+B531・F1・F2・fo+B041・F2・fo+B141・F1・F2・fo+B241・F1・F2・fo+B341・F1・F2・fo+B441・F1・F2・fo+B051・F2・fo+B151・F1・F2・fo+B251・F1・F2・fo+B351・F1・F2・fo+B061・F2・fo+B161・F1・F2・fo+B261・F1・F2・fo+B071・F2・fo+B171・F1・F2・fo+B081・F2・fo+B102・F1・fo+B202・F1・fo+B302・F1・fo+B402・F1・fo+B502・F1・fo+B602・F1・fo+B702・F1・fo+B802・F1・fo+B012・F2・fo+B112・F1・F2・fo+B212・F1・F2・fo+B312・F1・F2・fo+B412・F1・F2・fo+B512・F1・F2・fo+B612・F1・F2・fo+B712・F1・F2・fo+B022・F2・fo+B122・F1・F2・fo+B222・F1・F2・fo+B322・F1・F2・fo+B422・F1・F2・fo+B522・F1・F2・fo+B622・F1・F2・fo+B032・F2・fo+B132・F1・F2・fo+B232・F1・F2・fo+B332・F1・F2・fo+B432・F1・F2・fo+B532・F1・F2・fo+B042・F2・fo+B142・F1・F2・fo+B242・F1・F2・fo+B342・F1・F2・fo+B442・F1・F2・fo+B052・F2・fo+B152・F1・F2・fo+B252・F1・F2・fo+B352・F1・F2・fo+B062・F2・fo+B162・F1・F2・fo+B262・F1・F2・fo+B072・F2・fo+B172・F1・F2・fo+B082・F2・fo+B103・F1・fo+B203・F1・fo+B303・F1・fo+B403・F1・fo+B503・F1・fo+B603・F1・fo+B703・F1・fo+B803・F1・fo+B013・F2・fo+B113・F1・F2・fo+B213・F1・F2・fo+B313・F1・F2・fo+B413・F1・F2・fo+B513・F1・F2・fo+B613・F1・F2・fo+B713・F1・F2・fo+B023・F2・fo+B123・F1・F2・fo+B223・F1・F2・fo+B323・F1・F2・fo+B423・F1・F2・fo+B523・F1・F2・fo+B623・F1・F2・fo+B033・F2・fo+B133・F1・F2・fo+B233・F1・F2・fo+B333・F1・F2・fo+B433・F1・F2・fo+B533・F1・F2・fo+B043・F2・fo+B143・F1・F2・fo+B243・F1・F2・fo+B343・F1・F2・fo+B443・F1・F2・fo+B053・F2・fo+B153・F1・F2・fo+B253・F1・F2・fo+B353・F1・F2・fo+B063・F2・fo+B163・F1・F2・fo+B263・F1・F2・fo+B073・F2・fo+B173・F1・F2・fo+B083・F2・fo
そして、この第2の式において求めた係数( A000 ,B100・・・ )とfoをメモリ42に書き込み、温度電圧補償演算回路41で第1次温度電圧補償ディジタルデータFXCを求めることによって、所望の温度電圧補償の動作が得られるものである。
なお、発振周波数foは、ユーザが設定する既知の固定値であるため、係数に含めることができるので、第2の式を次のように表すことも可能である。
FXC=A000+A10・F1+A20・F1+A30・F1+A40・F1+A50・F1+A60・F1+A70・F1+A80・F1+A01・F2+A11・F1・F2+A21・F1・F2+A31・F1・F2+A41・F1・F2+A51・F1・F2+A61・F1・F2+A71・F1・F2+A02・F2+A12・F1・F2+A22・F1・F2+A32・F1・F2+A42・F1・F2+A52・F1・F2+A62・F1・F2+A03・F2+A13・F1・F2+A23・F1・F2+A33・F1・F2+A43・F1・F2+A53・F1・F2+A04・F2+A14・F1・F2+A24・F1・F2+A34・F1・F2+A44・F1・F2+A05・F2+A15・F1・F2+A25・F1・F2+A35・F1・F2+A06・F2+A16・F1・F2+A26・F1・F2+A07・F2+A17・F1・F2+A08・F2
この第3の式の場合は、求めた係数( A000 ,A10・・・)をメモリ42に書き込み、温度電圧補償演算回路41で第1次温度電圧補償ディジタルデータFXCを求めることによって、所望の温度電圧補償の動作が得られるものである。
温度電圧補償演算回路41は、入力された周波数カウントデータF1,F2から、上述したように、あらかじめメモリ42に格納されている多項式近似式の各係数値に基づいて演算し、電圧制御型発振回路12の発振周波数の内部電源電圧VAの変化、内部温度の変化及び周波数制御電圧Vcの変化に対する補償をするための第1次温度電圧補償ディジタルデータFXCを生成し、加算器45に出力する。一方、残差データ補間回路43は、同じく入力された周波数カウントデータF1,F2から、上述したように、あらかじめメモリ44に格納されている各係数値及び各種データに基づいて残差補正データFiを演算し、前記加算器45に出力する。そして、前記加算器45は、第1次温度電圧補償ディジタルデータFXCと残差補正データFiを加算して、温度電圧補償ディジタルデータVcd1とし、加算器104に出力する。
加算器104は、温度電圧補償ディジタルデータVcd1と、アナログ信号である外部制御電圧EVCがADC(A/D変換器)102で変換された外部制御ディジタルデータVcd2を加算して、最終温度電圧補償ディジタルデータVcdを出力する。そして、この最終温度電圧補償ディジタルデータVcdは、DAC(D/A変換器)7のΔΣモジュレータ5に入力し、以下、第1の実施形態と同様にして周波数制御電圧Vcに変換され、電圧制御型発振器1の発振周波数fxを制御するものである。
なお、上述の周波数制御電圧Vcを生成する最終温度補償ディジタルデータVcdは、外部制御電圧EVCに基づく外部制御ディジタルデータVcd2と回路内部で生成された温度電圧補償ディジタルデータVcd1とが加算されたものであるが、前記温度電圧補償ディジタルデータVcd1の影響を抑制して前記外部制御電圧EVCによる周波数制御を優先的に行うには、分周回路9の分周数を大きくして、基準クロック信号fg(回路内部で生成する温度電圧補償信号の周期の逆数)を低くしたり、あるいは、カウンタ32a,32bの積分回数を増やせばよいものである。
さらに、本発明は上述した各実施形態に限定されるものではなく、例えば、周波数カウントデータF1,F2から第1次温度電圧補償ディジタルデータFXCを求める演算式は、上述の多項式近似式に限らない。また、残差補正データを求める平面補間はドロネー三角形を利用したものに限らないし、平面補間に代えて曲面補間を用いてもよいものである。またさらに、DAC(D/A変換器)7としては、ΔΣモジュレータ5と受動型4段LPF6とからなるものに限らない。
さらにまた、本発明は水晶振動子11を用いた電圧制御型発振器1に限定されるものではなく、例えば、インダクタとコンデンサで構成されるLC発振回路を用いることで、振動子を外部接続することなく、全てシリコン上で形成可能なディジタル温度電圧補償シリコン発振器にも適用可能である。また、リングオシレータの構成は図6に限定されるものではない。例えば、特性の異なる2つの電圧源で駆動しても良い。また、リングオシレータの代わりに、容量と抵抗で構成されるCR発振器を用いても良い。
1 電圧制御型発振器
2a,2b リングオシレータ
3 周波数カウントデータ生成部
4 温度電圧補償回路
5 ΔΣモジュレータ
6 受動型4段LPF
7 DAC(D/A変換器)
8,10 バッファ
9 分周回路
11 水晶振動子
12 電圧制御型発振回路
31 制御回路
32a,32b カウンタ
41 温度電圧補償演算回路
42 メモリ
43 残差データ補間回路
44 メモリ
45 加算器
51,54a,54b 乗算器
52a,52b,52c 加算器
55 量子化器
56 PWM変調器
57 PWM出力回路
100 安定化電源
101 PLL
102 ADC(A/D変換器)
103 GPSレシーバ
104 加算器
105 NTPサーバ
106 外部周波数制御電圧供給端子

Claims (4)

  1. 環境温度及び電源電圧の変化によって周波数が変化する第1の発振周波数を生成するとともに周波数制御電圧によって前記第1の発振周波数の制御が可能な電圧制御型発振器と、
    前記環境温度の変化に対して前記電圧制御型発振器の第1の発振周波数よりも変化率が大きい第2の発振周波数を生成する温度電圧センサと、前記電源電圧の変化に対して前記電圧制御型発振器の第1の発振周波数よりも変化率が大きい第3の発振周波数を生成する温度電圧センサからなる、互いの温度特性及び電源電圧特性が異なる前記環境温度の変化及び電源電圧の変化を検出する一対の温度電圧センサと、
    これら一対の温度電圧センサの第2及び第3の発振周波数を所定時間カウントして第2及び第3の発振周波数に基づく周波数カウントデータを生成する周波数カウントデータ生成部と、
    前記電圧制御型発振器で生成する第1の発振周波数の環境温度及び電源電圧の変化に対する補償をするための温度電圧補償ディジタルデータを、前記各周波数カウントデータ前記温度電圧補償ディジタルデータと、外部から供給された外部周波数制御アナログ電圧に対応する外部制御ディジタルデータ、前記第1の発振周波数の関係から導いた多項式近似式で生成する温度電圧補償回路と、
    この温度電圧補償回路に供給される前記外部周波数制御アナログ電圧が外部から供給される外部周波数制御電圧供給端子と、
    前記外部周波数制御アナログ電圧を前記外部制御ディジタルデータに変換して前記温度電圧補償回路に出力するA/D変換器と、
    前記温度電圧補償ディジタルデータをアナログ電圧で表される前記周波数制御電圧に変換して前記電圧制御型発振器に出力するD/A変換器とを備え、
    前記多項式近似式は、あらかじめ前記環境温度及び前記電源電圧を変化させつつ、前記温度電圧補償ディジタルデータを変えることにより生成することを特徴とするディジタル温度電圧補償型発振器。
  2. 環境温度及び電源電圧の変化によって周波数が変化する第1の発振周波数を生成するとともに周波数制御電圧によって前記発振周波数の制御が可能な電圧制御型発振器と、
    前記環境温度の変化に対して前記電圧制御型発振器の第1の発振周波数よりも変化率が大きい第2の発振周波数を生成する温度電圧センサと、前記電源電圧の変化に対して前記電圧制御型発振器の第1の発振周波数よりも変化率が大きい第3の発振周波数を生成する温度電圧センサからなる、互いの温度特性及び電源電圧特性が異なる前記環境温度の変化及び電源電圧の変化を検出する一対の温度電圧センサと、
    これら一対の温度電圧センサの第2及び第3の発振周波数を所定時間カウントして第2及び第3の発振周波数に基づく周波数カウントデータを生成する周波数カウントデータ生成部と、
    前記電圧制御型発振器で生成する第1の発振周波数の環境温度及び電源電圧の変化に対する補償をするための温度電圧補償ディジタルデータを、前記各周波数カウントデータ前記温度電圧補償ディジタルデータと、前記第1の発振周波数の関係から導いた多項式近似式で生成する温度電圧補償回路と、
    この温度電圧補償回路で生成された前記温度電圧補償ディジタルデータに加算する外部制御ディジタルデータに対応する外部周波数制御アナログ電圧が外部から供給される外部周波数制御電圧供給端子と、
    前記外部周波数制御アナログ電圧を前記外部制御ディジタルデータに変換するA/D変換器と、
    前記外部制御ディジタルデータが加算された最終的な温度電圧補償ディジタルデータをアナログ電圧で表される前記周波数制御電圧に変換して前記電圧制御型発振器に出力するD/A変換器とを備え、
    前記多項式近似式は、あらかじめ前記環境温度及び前記電源電圧を変化させつつ、前記温度電圧補償ディジタルデータを変えることにより生成することを特徴とするディジタル温度電圧補償型発振器。
  3. 前記一対の温度電圧センサは温度依存性が高い第1のリングオシレータと電源電圧依存性が高い第2のリングオシレータからなる一方、前記温度電圧補償回路は温度電圧補償演算回路を備え、
    前記周波数カウントデータ生成部は、前記各リングオシレータ毎に設けたカウンタによって前記電圧制御型発振器から供給される基準クロック信号で設定されるカウント時間で前記各リングオシレータの第2及び第3の発振周波数を各別にカウントして、前記第2及び第3の発振周波数にそれぞれ対応する各周波数カウントデータを生成し、
    前記温度電圧補償演算回路は、あらかじめメモリに格納された前記各周波数カウントデータ及び前記第1の発振周波数に係る多項式近似式の各係数を呼び出して、温度電圧補償ディジタルデータを演算することを特徴とする請求項1または請求項2記載のディジタル温度電圧補償型発振器。
  4. 前記温度電圧補償回路は、前記温度電圧補償演算回路に加えて残差データ補間回路を備え、この残差データ補間回路は、多項式近似後の残差を補償するための残差補正データに対して、ディジタル温度電圧補償型発振器の環境温度範囲内及び電源電圧変化範囲内の離散する環境温度及び電源電圧で残差補正データの変化点を抽出し、この抽出した残差補正データを前記残差データ補間回路のメモリにあらかじめ格納しておき、この格納している残差補正データに基づいて、曲面補間法または平面補間法によって前記周波数カウントデータにおける残差補正データを求め、その結果を前記温度電圧補償ディジタルデータに加算して、最終的な温度電圧補償ディジタルデータとすることを特徴とする請求項3記載のディジタル温度電圧補償型発振器。
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