JP6570717B1 - カーシェアリングシステム、カーシェアリングサーバ、およびプログラム - Google Patents

Abstract

【課題】多様な貸主と借主の間での車両の貸し借りを、効率的かつ安全に行うことを可能にするシステムを提供する。【解決手段】カーシェアリングのサービスを提供するカーシェアリングシステムであって、カーシェアリングを行う車両の管理を行い、車両を予約した利用者との車両の受け渡しを行う複数の業者が、業者ごとに所有する業者端末と、複数の業者がそれぞれ管理する貸出可能な車両の情報と、車両の予約情報を管理するカーシェアリングサーバと、を備え、カーシェアリングサーバは、利用者が所有するユーザ端末に、各々の業者が管理する貸出可能な車両の一覧と、各車両の貸出可能期間を提示する、車両情報提示部と、ユーザ端末から、一覧の中から利用を希望する車両の指定を受けると共に、車両の利用期間と、車両を管理する業者との車両の受け渡し場所の指定を含む予約情報を受け付ける予約受付部と、を備える。【選択図】図４

Description

本発明は、カーシェアリングシステム、カーシェアリングサーバ、およびプログラムに関する。

複数の利用者が自動車を共同で利用するカーシェアリングが普及している。カーシェアリングでは、会員登録した利用者が、使用を希望する時間帯を事前に予約し、駐車場等へ出向いて自動車を受け取り、使用後に返却する。例えば特許文献１には、このような、カーシェアリングの会員情報や予約の管理を行うシステムが開示されている。また、最近では、車両のオーナーから直接車両を借りる個人間のカーシェアリングを実現するシステムも提供されている。

特開２０１８−２２３５５号公報

個人間のカーシェアリングのように、オーナーが車を使っていない時に人に貸すことにより、車両を有効活用するサービスへの需要は今後ますます高くなると考えられる。

そこで本発明の目的は、多様な貸主と借主の間での車両の貸し借りを、効率的かつ安全に行うことを可能にするシステムを提供することである。

本発明に係るカーシェアリングシステムは、カーシェアリングのサービスを提供するカーシェアリングシステムであって、
カーシェアリングを行う車両の管理を行い、車両を予約した利用者との車両の受け渡しを行う複数の業者が、業者ごとに所有する業者端末と、
前記複数の業者がそれぞれ管理する貸出可能な車両の情報と、車両の予約情報を管理するカーシェアリングサーバと、を備え、
前記カーシェアリングサーバは、
利用者が所有するユーザ端末に、各々の業者が管理する貸出可能な車両の一覧と、各車両の貸出可能期間を提示する、車両情報提示部と、
前記ユーザ端末から、前記一覧の中から利用を希望する車両の指定を受けると共に、車両の利用期間と、車両を管理する業者との車両の受け渡し場所の指定を含む予約情報を受け付ける予約受付部とを備えたものである。

本発明に係るカーシェアリングサーバは、カーシェアリングのサービスを提供するカーシェアリングサーバであって、
利用者が所有するユーザ端末に、カーシェアリングを行う車両の管理を行い、車両を予約した利用者との車両の受け渡しを行う複数の業者がそれぞれ管理する貸出可能な車両の一覧と、各車両の貸出可能期間を提示する、車両情報提示部と、
前記ユーザ端末から、前記一覧の中から利用を希望する車両の指定を受けると共に、車両の利用期間と、車両を管理する業者との車両の受け渡し場所の指定を含む予約情報を受け付ける予約受付部とを備えたものである。

本発明に係るプログラムは、コンピュータを、
利用者が所有するユーザ端末に、カーシェアリングを行う車両の管理を行い、車両を予約した利用者との車両の受け渡しを行う複数の業者がそれぞれ管理する貸出可能な車両の一覧と、各車両の貸出可能期間を提示する、車両情報提示部と、
前記ユーザ端末から、前記一覧の中から利用を希望する車両の指定を受けると共に、車両の利用期間と、車両を管理する業者との車両の受け渡し場所の指定を含む予約情報を受け付ける予約受付部として機能させるものである。

本発明によれば、多様な貸主と借主の間での車両の貸し借りを、効率的かつ安全に行うことを可能にするシステムを提供することができる。

本発明の実施の形態による、カーシェアリングシステム１の構成を示すブロック図。 本発明の実施の形態による、カーシェアリングサーバ１０の構成を示すブロック図。 発明の実施の形態による、カーシェアリングシステム１の貸出用車両（顧客車両）の登録処理のフローチャート。 本発明の実施の形態による、カーシェアリングシステム１の車両の予約処理のシーケンス図。 本発明の実施の形態による、カーシェアリングシステム１の車両の貸出・返却処理のフローチャート。

次に、本発明を実施するための形態について、図面を参照して詳細に説明する。
図１は、本発明の実施の形態によるカーシェアリングシステム１の構成を示すブロック図である。図１に示すように、カーシェアリングシステム１は、管理センター等に設置されたカーシェアリングサーバ１０と、複数の自動車ディーラー（業者）の営業所等に設置されたディーラー端末（業者端末）２０、車両のオーナー（ディーラーの顧客）や車両を借りようとする個人などが保有するユーザ端末３０を備えている。カーシェアリングサーバ１０は、ディーラー端末２０およびユーザ端末３０と通信ネットワークＮを介して接続されている。通信ネットワークＮは、例えば、インターネット、ＬＡＮ、専用線、電話回線、企業内ネットワーク、移動体通信網、ブルートゥース（登録商標）、ＷｉＦｉ、その他の通信回線、それらの組み合わせ等のいずれであってもよく、有線であるか無線であるかを問わない。

本実施形態によるカーシェアリングシステム１では、各ディーラーが管理する貸出用車両を、車両を借りようとする利用者の希望に応じて貸し出すシステムである。貸出用車両には、各ディーラーが保有する在庫車両（新車、中古車、代車、試乗車等を含む）と、各ディーラーの顧客（法人・個人）が所有する個人車両が含まれる。貸出用車両の情報は、カーシェアリングサーバ１０が提供するカーシェアリングサイト上に公開され、利用者はユーザ端末３０を用いてサイトにアクセスし、車両の予約等を行うことができる。

カーシェアリングサーバ１０は、例えばPaaS（Platform as a Service）等のクラウドサービスによって実現されるサーバや、その他の汎用的なコンピュータである。カーシェアリングサーバ１０は、それぞれ１台のコンピュータである必要はなく、通信ネットワークＮ上に分散する複数のコンピュータから構成されていてもよい。

ディーラー端末２０は、パーソナルコンピュータ（ＰＣ）、ノートＰＣ、タブレット端末、スマートフォン、携帯電話機、携帯情報端末（ＰＤＡ）など、通信ネットワークＮを介してカーシェアリングサーバ１０とデータの授受が可能なあらゆる端末装置を利用することができる。ディーラー端末２０は、プロセッサ、キーボードやマウス、各種操作ボタンやタッチパネルなどの入力装置、液晶ディスプレイなどの表示装置、通信ネットワークＮに接続するための通信インタフェース、ディスクドライブまたは半導体メモリ（ＲＯＭ、ＲＡＭなど）などの記憶資源を備えている。

ユーザ端末３０は、パーソナルコンピュータ（ＰＣ）、ノートＰＣ、タブレット端末、スマートフォン、携帯電話機、携帯情報端末（ＰＤＡ）など、通信ネットワークＮを介してカーシェアリングサーバ１０とデータの授受が可能なあらゆる端末装置を利用することができる。ユーザ端末３０は、プロセッサ、キーボードやマウス、各種操作ボタンやタッチパネルなどの入力装置、液晶ディスプレイなどの表示装置、通信ネットワークＮに接続するための通信インタフェース、ディスクドライブまたは半導体メモリ（ＲＯＭ、ＲＡＭなど）などの記憶資源を備えている。

図２は、カーシェアリングサーバ１０の構成を示すブロック図である。
図２に示すように、カーシェアリングサーバ１０は、制御装置１１と、外部記憶装置１２を備えている。制御装置１１は、ハードウェアとして、ＣＰＵ、ＲＯＭやＲＡＭ等のメモリ、入力インタフェース、出力インタフェース、通信インタフェース及びこれらを結ぶバス等を備えている。制御装置１１は、ＣＰＵがＲＯＭ等に格納されたプログラムを実行することにより各種機能を実現する。制御装置１１によって実現される機能モジュールには、車両情報提示部１１１、予約受付部１１２、ディーラー評価受付部（業者評価受付部）１１３、ディーラー評価提示部（業者評価提示部）１１４、利用者評価受付部１１５、車両貸出希望受付部１１６が含まれる。

外部記憶装置１２は、ハードディスクドライブ等であり、会員情報記憶部１２１、ディーラー情報記憶部１２２、会員評価情報記憶部１２３、ディーラー評価情報記憶部１２４、貸出用車両情報記憶部１２５、予約情報記憶部１２６を実装している。

会員情報記憶部１２１には、カーシェアリングサービスを利用するために会員登録した利用者の会員情報が保持されている。会員情報は、会員番号に紐づけて氏名、生年月日、住所、電話番号、メールアドレス、免許証情報、クレジットカード情報、自家用車保有の有無、自家用車情報（車種、型式、写真、走行距離等）等の情報を含んでいる。利用者は、インターネット上のカーシェアリングサイトやスマートフォン用の専用アプリを経由して、会員登録に必要な情報を入力することにより、会員登録を行うことができる。会員は、車両を借りるだけでなく、後述するように、自身の所有する車両（自家用車）を貸し出すこともできる。

ディーラー情報記憶部１２２には、車両の貸主である自動車ディーラーの情報が保持されている。ディーラー情報は、ディーラー番号に紐づけて、会社名、住所、電話番号、振込用銀行口座情報等の基本情報を含んでいる。

会員評価情報記憶部１２３には、各会員の評価情報が記録されている。評価情報には、車両を借りた際の評価情報と、自家用車を貸した際の評価情報が含まれる。車両を借りた際の評価情報は、車両が返却された時に貸出を行ったディーラーによって登録され、車両の使用後の状態、車両の受け渡し時間の正確さ、支払遅延の有無等の情報を含んでいる。また、自家用車を貸した際の評価情報は、自家用車がディーラーに持ち込まれた時にディーラーによって登録され、車両の状態、車両の受け渡し時間の正確さ等の情報を含んでいる。

ディーラー評価情報記憶部１２４には、各ディーラーの評価情報が保持されている。評価情報には、車両を借りた利用者による評価情報と、自家用車を貸した利用者による評価情報が含まれる。車両を借りた利用者による評価情報は、車両の返却後に車両の利用者によって登録され、貸し出された車両の管理状態、配車サービスの質、接客の丁寧さ、受け渡し時間の正確さ等の情報を含んでいる。自家用車を貸した利用者による評価情報は、車が戻ってきた際に車両の持ち主によって登録され、貸し出した車両の管理状態、車両の受け渡しの際のサービスの質、接客の丁寧さ、受け渡し時間の正確さ等の情報を含んでいる。なお、各ディーラーの評価情報は、カーシェアリングサイト上で公開され、利用者が車両を予約したり、自家用車の貸し出しを申請する際に参考にすることができる。

貸出用車両情報記憶部１２５には、貸出が可能な車両の情報が登録されており、各車両について、取扱ディーラー、各車両の情報、貸出条件が登録されている。車両情報には、車両の分類情報（大型、小型、軽自動車、電気自動車、ハイブリッド車、ガソリン車等）、車種、型式、車両の写真、走行距離等が含まれる。貸出条件には、貸出可能期間、貸出料金、ディーラーへの引き渡し希望日時およびディーラーからの返却希望日時（顧客車両の場合）、その他の注意事項等が含まれる。貸出が可能な車両の一覧は、カーシェアリングサイト上で公開され、利用者が車両を予約する際に閲覧することができる。

予約情報記憶部１２６には、成約した貸出（カーシェアリング）の情報が登録されている。具体的には、借主（会員番号）、車両情報、取扱ディーラー、貸主（顧客車両の場合）、利用期間、車両の受け渡し場所等が含まれる。

（貸出用車両の登録）
貸出用車両には、各ディーラーが保有する在庫車両（ディーラー車両）とディーラーの顧客（法人・個人）が所有する顧客車両（自家用車、社用車）が含まれる。ディーラー車両には、新車、中古車、修理や補修の際に顧客に提供する代車、テストドライブ（試乗）時に利用する試乗車等が含まれる。

ディーラー車両を貸出用車両として登録する場合には、各ディーラーにおいて、ディーラー端末２０からカーシェアリングサーバ１０にアクセスし、貸出用車両の登録を行う。具体的には、カーシェアリングサーバ１０が提供する貸出用車両の登録画面を表示装置に表示し、車両毎に登録項目を入力して登録処理を行う。登録項目は、貸出用車両情報記憶部１２５に登録される項目であり、上述のように、車両の情報（車両の分類、車種、型式、車両の写真、走行距離等）と、貸出条件（利用可能な日程、貸出料金、その他の注意事項等）が含まれる。

カーシェアリングサーバ１０は、ディーラー端末２０から貸出用車両の登録項目を受信すると、貸出用車両情報記憶部１２５に、当該ディーラーを取扱ディーラーとして、貸出用車両の情報を登録する。

次に、カーシェアリングシステム１による貸出用車両（顧客車両）の登録処理について、図３のフローチャートを用いて説明する。顧客車両を貸出用車両として登録する場合、車両のオーナーである顧客自身が登録処理を行ってもよいし、または依頼を受けたディーラーが代理で登録してもよい。顧客自身が登録する場合には、ユーザ端末３０からカーシェアリングサイトにアクセスし、貸出用車両の登録画面を表示装置に表示して登録を行うことができる。ディーラーが代理で登録を行う場合には、ディーラー端末２０からカーシェアリングサーバ１０にアクセスし、貸出用車両の登録を行う。以下、顧客自身（貸主）が登録を行う場合を例に説明する。

貸主は、会員番号を用いてカーシェアリングサーバ１０にアクセスすると、貸出用車両の登録画面において、まず取扱ディーラーを指定する（ステップＳ１０１）。取扱ディーラーは、例えば、貸主が当該車両を購入したディーラーである。

次に、貸主は、ディーラーへの引き渡し希望日時とディーラーからの返却希望日時を指定する（ステップＳ１０２）。日時の指定は、例えば、引き渡し希望日時（５月１日：１３時〜１５時）、返却希望日時（５月３日：１７時〜１９時）のように指定することができる。

次に、貸主は、ディーラーへの車両の引き渡し場所とディーラーからの返却場所を指定する（ステップＳ１０３）。引き渡し場所および返却場所には、貸主の自宅（貸主が法人の場合は営業所等）かディーラーの店舗を指定することができる。また、貸主の最寄り駅や、ディーラーが提携するガソリンスタンドなどを指定できるようにしてもよい。引き渡し場所が貸主の自宅の場合には、ディーラーが引き渡し場所まで車両を引き取りに行く。引き渡し場所がディーラーの店舗や、最寄り駅、ガソリンスタンドなどの場合は、貸主自身が車両を引き渡し場所まで持ち込む。また、返却場所が貸主の自宅の場合には、返却場所までディーラーが届け、返却場所がディーラーの店舗の場合には貸主が引き取りに行く。なお、ディーラー毎に、貸主による持ち込みのみ、またはディーラーによる引き取りのみに限定することもできる。また、ディーラーに車両を引き取りにきてもらう場合、また、返却時に自宅等まで届けてもらう場合には、ディーラー店舗と自宅等の間の輸送は、当該車両をディーラーが運転することで行うことを条件としてもよい。

車両情報（車両の分類情報（大型、小型、軽自動車、電気自動車、ハイブリッド車、ガソリン車等）、車種、型式、車両の写真、走行距離等）については、会員情報記憶部１２１にあらかじめ登録されている場合には、登録されている情報が画面に表示されるようにしてもよい。未登録の場合や修正内容がある場合には、適宜修正することができる（ステップＳ１０４）。

すべての必要項目を入力後、貸主が登録操作を行うと、入力内容がカーシェアリングサーバ１０に送信され、貸出用車両情報記憶部１２５に登録される（ステップＳ１０５）。なお、貸出可能期間については、ディーラーへの引き渡し希望日時からディーラーからの返却希望日時の間の期間で、なおかつ貸主とディーラーとの間での車両の受け渡し時間および車両のメンテナンスを行う時間（業者における準備期間）を考慮した期間が設定される。例えば、引き渡し希望日時（５月１日：１３時〜１５時）、返却希望日時（５月３日：１７時〜１９時）の場合、貸出可能期間は、５月１日：１８時〜５月３日：１４時、のように設定することができる。登録された貸出用車両の情報は、カーシェアリングサイト上で、車両を借りようとする利用者が閲覧することができる。

（車両の予約処理）
次に、カーシェアリングシステム１による車両の予約処理について、図４のシーケンス図を用いて説明する。

車両を借りようとする利用者は、ユーザ端末３０からインターネットやスマートフォンの専用アプリを介して、カーシェアリングシステム１が提供する予約サイトにアクセスする（ステップＳ２０１）。

カーシェアリングサーバ１０は、貸出可能車両一覧を利用者のユーザ端末３０に表示する（ステップＳ２０２）。貸出可能車両一覧には、貸出用車両情報記憶部１２５に記憶されている貸出用車両の情報が表示される。この際、カーシェアリングサーバ１０は、会員評価情報記憶部１２３を参照し、当該会員の評価情報が所定の条件を満たしていない場合（例えば、車両の使用後の状態が極めて悪い、支払い遅延が複数回以上ある等）には、貸出可能な車両を表示しないようにしたり、表示する車両を限定したりするようにしてもよい。また、貸出可能車両一覧の表示画面では、利用者が希望する車両の分類、車種、利用期間、ディーラー所在地等の条件を指定することにより、条件に当てはまる車両の情報が表示されるようにしてもよい。

利用者は、借りたい車両を選択すると共に、車両の受け渡し場所を選択する（ステップＳ２０３）。具体的には、利用者自身がディーラーの店舗まで車両を受け取りに行くか、ディーラーに自宅等へ運んでもらうかどちらかを選択する。同様に、返却時についても、利用者自身がディーラーの店舗まで運んでいくか、ディーラーに自宅まで引き取りにきてもらうかどちらかを選択する。なお、ディーラーによって、どちらかの方法のみ（利用者が運ぶか、ディーラーが運ぶか）に限定することもできる。また、受け渡し場所として、利用者の最寄り駅やディーラーが提携するガソリンスタンド等を指定できるようにしてもよい。また、利用期間、利用地域等の情報も入力する。なお、ディーラーに自宅まで車両を運んでもらう場合（または、自宅まで引き取りにきてもらう場合）には、輸送に要する時間も考慮して利用期間を設定するようにしてもよい。

利用者が、必要事項を入力し、会員番号を用いて予約登録を行うと（ステップＳ２０４）、カーシェアリングサーバ１０は、予約情報記憶部１２６に新規の予約情報を登録する（ステップＳ２０５）。また、カーシェアリングサーバ１０は、貸出用車両情報記憶部１２５を更新し、当該貸出用車両の情報が貸出可能車両一覧に表示されないようにする。

また、カーシェアリングサーバ１０は、予約した利用者のユーザ端末３０に予約が承認された旨の回答を通知すると共に、自動車保険への加入手続きを行うための画面を表示する（ステップＳ２０６）。利用者は、画面の案内にしたがって自動車保険への加入手続きを行う。ディーラーは、ディーラー端末２０から、登録された予約情報を閲覧することができる（ステップＳ２０７）。

（車両の貸出・返却）
次に、カーシェアリングシステム１による車両の貸出と返却の処理について図５のフローチャートを用いて説明する。以下の例では、顧客車両を貸し出す場合を例に説明する。ディーラーの在庫車両を貸し出す場合は、貸主とディーラー間のやり取りを除いた処理と同様に行われる。

（貸出）
顧客車両の予約が確定すると、カーシェアリングサーバ１０は、貸主に対して、カーシェアリングの成約を通知する（ステップＳ３０１）。

ディーラーは、貸主が登録した引き渡し希望日時に、引き渡し場所において車両を受け取る（ステップＳ３０２）。なお、カーシェアリングが成約していない場合でも、登録された日時に貸主からディーラーに車両を引き渡す。

ディーラーは、ディーラー店舗において、受け取った車両のメンテナンスを行う（ステップＳ３０３）。具体的には、点検、給油、清掃等を行う。

ディーラーは、車両を予約した利用者（借主）に、利用期間に合わせて車両の引き渡しを行う（ステップＳ３０４）。車両の引き渡しは、借主の希望の受け取り場所において行う。すなわち、受け取り場所がディーラーの店舗であれば借主がディーラーの店舗まで車両を受け取りに来る。また、受け取り場所が借主の自宅であれば、ディーラーの従業員が借主の自宅まで車両を運んでいく。受け取り場所までディーラーが車両を運ぶ場合、従業員が貸出す車両を受け取り場所まで運転していってもよい。

（返却）
借主は、利用期間の間車両を使用した後、ディーラーへ車両を返却する（ステップＳ３０５）。車両の返却は、予約時に借主が指定した場所で行われ、ディーラーが借主の自宅まで引き取りにくるか、借主がディーラーの店舗まで返しに行く。

ディーラーは、ディーラー店舗において、返却された車両のメンテナンスを行う（ステップＳ３０６）。具体的には、点検、修理、給油、清掃等を行う。

ディーラーは、車両の貸主が登録した返却希望日時に、希望の返却場所で貸主に車両を返却する（ステップＳ３０７）。すなわち、貸主がディーラーの店舗等に引き取りに来るか、ディーラーが貸主の自宅まで返しに行く。ディーラーが車両を運ぶ場合には、返却場所まで当該車両を運転して行くようにしてもよい。

貸主および借主は、ディーラーの評価情報を登録する。具体的には、ユーザ端末３０からインターネットや専用アプリを介してカーシェアリングのサイトにアクセスし、評価情報を登録する。登録する情報は、利用したディーラー、車両の管理状態、配車サービスの質、接客の丁寧さ、車両の受け渡し時間の正確さ等である。登録した情報は、ディーラー評価情報記憶部１２４にディーラー毎に記録され、カーシェアリングのサイト上で公開される。

また、ディーラー側も車両を使用した利用者の評価情報を登録する。ディーラーは、ディーラー端末２０からカーシェアリングサーバ１０にアクセスし、車両の使用状況や、受け渡し時間の正確さ、支払遅延の有無等の情報を登録する。登録された情報は、会員評価情報記憶部１２３に会員番号と紐づけて登録される。

（カーシェアリングの実績情報の利用）
会員による車両の利用情報の履歴は、会員の承諾を得た上で、自動車メーカー等へ提供することができる。利用情報の履歴は、統計情報としてマーケティングなどに活用することができる。例えば、年代別の利用車種の履歴情報から、各年齢層に人気のある車種の情報を得ることができる。また、カーシェアリングサイトの広告枠を販売する際の参考情報にすることもできる。

以上のように本実施形態によれば、カーシェアリングにおいて、ディーラーが貸出車両のメンテナンス等の管理を行うと共に、利用者との車両の受け渡しを仲介する仕組みを実現することができる。これにより、利用者への車両についての説明、車両の管理、メンテナンス等、ディーラーならではのプロフェッショナルなサービスを利用して、効率的かつ安全なカーシェアリングを実現することができる。

また、車両を利用した利用者は、車両を管理しているディーラーの評価情報を登録し、ディーラー毎の評価情報は、カーシェアリングのサイト上で公開されるようにしたので、利用者は各ディーラーの評価情報を参考にして借りる車両を選ぶことができる。

また、ディーラーは、車両を利用した利用者の評価情報を登録し、カーシェアリングサーバ１０は、評価情報に基づいて、当該利用者に提示する貸出可能車両を制限するようにしたので、支払いの遅延や車両の使用状況が粗雑な利用者などへの車両の貸出を制限することができる。

また、本実施形態によれば、ディーラーが保有する在庫車両のみでなく、ディーラーの顧客が所有する車両を、所有者の希望に応じてカーシェアする仕組みを提供することができる。これにより、ディーラーの不稼働資産だけでなく、個人や企業が所有している車両を、オーナーが使用していない時に有効に活用することができる。また、ディーラーが間に入ることで、個人間でのカーシェアリングであっても、効率的かつ安全に運営することができる。

また、貸主とディーラーの間、ディーラーと借主の間での車両の受け渡し場所として、ディーラーが提携するガソリンスタンドや、その他の施設（電気自動車の充電ステーション、高速道路のサービスエリア等）を利用することで、貸主や借主の近くにディーラーの店舗がない場合や、受け渡し日がディーラーの休業日に当たる場合などにも対応することができる。さらに、ディーラーの代わりにガソリンスタンドが車両の準備や管理を行うようにしてもよい。

なお、本発明は、上述した実施形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において、他の様々な形で実施することができる。このため、上記実施形態はあらゆる点で単なる例示にすぎず、限定的に解釈されるものではない。例えば、上述した各処理ステップは処理内容に矛盾を生じない範囲で任意に順番を変更し、または並列に実行することができる。

１…カーシェアリングシステム
１０…カーシェアリングサーバ
１１…制御装置
１２…外部記憶装置
２０…ディーラー端末
３０…ユーザ端末
１１１…車両情報提示部
１１２…予約受付部
１１３…ディーラー評価受付部
１１４…ディーラー評価提示部
１１５…利用者評価受付部
１１６…車両貸出希望受付部
１２１…会員情報記憶部
１２２…ディーラー情報記憶部
１２３…会員評価情報記憶部
１２４…ディーラー評価情報記憶部
１２５…貸出用車両情報記憶部
１２６…予約情報記憶部

Claims (7)

1. カーシェアリングのサービスを提供するカーシェアリングシステムであって、
   カーシェアリングを行う車両の管理を行い、車両を予約した利用者との車両の受け渡しを行う複数の業者が、業者ごとに所有する業者端末と、
   前記複数の業者がそれぞれ管理する貸出可能な車両の情報と、車両の予約情報を管理するカーシェアリングサーバと、を備え、
   前記カーシェアリングサーバは、
   利用者が所有するユーザ端末に、各々の業者が管理する貸出可能な車両の一覧と、各車両の貸出可能期間を提示する、車両情報提示部と、
   前記ユーザ端末から、前記一覧の中から利用を希望する車両の指定を受けると共に、車両の利用期間と、車両を管理する業者との車両の受け渡し場所の指定を含む予約情報を受け付ける予約受付部と、を備え、
   各々の業者の貸出可能な車両には、各業者が所有する車両と、各業者から車両を購入した顧客のうち当該車両の貸し出しを希望する顧客の車両が含まれ、
   前記車両情報提示部は、
   前記ユーザ端末から受け付けた、業者の所在地の条件を指定する情報に基づいて、前記所在地の条件を満たす業者の貸出可能な車両を提示し、
   前記予約受付部は、
   前記車両の受け渡し場所として、利用者が業者の所在地まで車両を受け取りに行くか、業者が利用者の指定した場所へ車両を運ぶか、のいずれかの選択を受け付ける、
   カーシェアリングシステム。
2. 前記カーシェアリングサーバは、
   車両を利用した利用者による業者の評価情報の入力を受け付ける業者評価受付部と、
   業者毎の評価情報を提示する業者評価提示部と、を備えた請求項１に記載のカーシェアリングシステム。
3. 前記カーシェアリングサーバは、
   前記業者端末から車両を利用した利用者の評価情報の入力を受け付ける利用者評価受付部を備え、
   前記車両情報提示部は、前記評価情報に基づいて、当該利用者のユーザ端末に表示する貸出可能な車両を限定する、請求項１または２に記載のカーシェアリングシステム。
4. 前記車両貸出希望受付部は、
   前記貸出希望期間として、貸主から業者への車両の引き渡しの希望日時と、業者から貸主への返却の希望日時の情報を受け付け、
   前記車両情報提示部は、
   前記引き渡しの希望日時から前記返却の希望日時までの期間から、業者における準備期間を差し引いた期間を、当該車両の貸出可能期間として提示する、請求項１から３のいずれか１項に記載のカーシェアリングシステム。
5. 前記業者端末は、
   自身の車両を貸し出したい顧客が指定した、貸出希望期間と、車両の受け渡し場所の指定を含む貸出希望の申請の入力を受け付け、入力された内容を、前記カーシェアリングサーバに貸出可能な車両の情報として送信する、請求項１から４のいずれか１項に記載のカーシェアリングシステム。
6. カーシェアリングのサービスを提供するカーシェアリングサーバであって、
   利用者が所有するユーザ端末に、カーシェアリングを行う車両の管理を行い、車両を予約した利用者との車両の受け渡しを行う複数の業者がそれぞれ管理する貸出可能な車両の一覧と、各車両の貸出可能期間を提示する、車両情報提示部と、
   前記ユーザ端末から、前記一覧の中から利用を希望する車両の指定を受けると共に、車両の利用期間と、車両を管理する業者との車両の受け渡し場所の指定を含む予約情報を受け付ける予約受付部と、を備え、
   各々の業者の貸出可能な車両には、各業者が所有する車両と、各業者から車両を購入した顧客のうち当該車両の貸し出しを希望する顧客の車両が含まれ、
   前記車両情報提示部は、
   前記ユーザ端末から受け付けた、業者の所在地の条件を指定する情報に基づいて、前記所在地の条件を満たす業者の貸出可能な車両を提示し、
   前記予約受付部は、
   前記車両の受け渡し場所として、利用者が業者の所在地まで車両を受け取りに行くか、業者が利用者の指定した場所へ車両を運ぶか、のいずれかの選択を受け付ける、
   カーシェアリングサーバ。
7. コンピュータを、
   利用者が所有するユーザ端末に、カーシェアリングを行う車両の管理を行い、車両を予約した利用者との車両の受け渡しを行う複数の業者がそれぞれ管理する貸出可能な車両の一覧と、各車両の貸出可能期間を提示する、車両情報提示部と、
   前記ユーザ端末から、前記一覧の中から利用を希望する車両の指定を受けると共に、車両の利用期間と、車両を管理する業者との車両の受け渡し場所の指定を含む予約情報を受け付ける予約受付部と、して機能させ、
   各々の業者の貸出可能な車両には、各業者が所有する車両と、各業者から車両を購入した顧客のうち当該車両の貸し出しを希望する顧客の車両が含まれ、
   前記車両情報提示部は、
   前記ユーザ端末から受け付けた、業者の所在地の条件を指定する情報に基づいて、前記所在地の条件を満たす業者の貸出可能な車両を提示し、
   前記予約受付部は、
   前記車両の受け渡し場所として、利用者が業者の所在地まで車両を受け取りに行くか、業者が利用者の指定した場所へ車両を運ぶか、のいずれかの選択を受け付ける、
   プログラム。

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