JP6570479B2 - 電極昇降装置 - Google Patents

電極昇降装置 Download PDF

Info

Publication number
JP6570479B2
JP6570479B2 JP2016111143A JP2016111143A JP6570479B2 JP 6570479 B2 JP6570479 B2 JP 6570479B2 JP 2016111143 A JP2016111143 A JP 2016111143A JP 2016111143 A JP2016111143 A JP 2016111143A JP 6570479 B2 JP6570479 B2 JP 6570479B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
electrode
lowering
speed
circuit
tip
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2016111143A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2017216216A (ja
Inventor
康一郎 桑原
康一郎 桑原
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toshiba Mitsubishi Electric Industrial Systems Corp
Original Assignee
Toshiba Mitsubishi Electric Industrial Systems Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Toshiba Mitsubishi Electric Industrial Systems Corp filed Critical Toshiba Mitsubishi Electric Industrial Systems Corp
Priority to JP2016111143A priority Critical patent/JP6570479B2/ja
Publication of JP2017216216A publication Critical patent/JP2017216216A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6570479B2 publication Critical patent/JP6570479B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02PCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES IN THE PRODUCTION OR PROCESSING OF GOODS
    • Y02P10/00Technologies related to metal processing
    • Y02P10/20Recycling
    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02PCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES IN THE PRODUCTION OR PROCESSING OF GOODS
    • Y02P10/00Technologies related to metal processing
    • Y02P10/25Process efficiency

Landscapes

  • Discharge Heating (AREA)
  • Refinement Of Pig-Iron, Manufacture Of Cast Iron, And Steel Manufacture Other Than In Revolving Furnaces (AREA)
  • Furnace Details (AREA)

Description

本発明の実施形態は、電極とスクラップとの間でアーク放電を発生させてアーク熱によってスクラップを溶解するアーク炉の電極昇降装置に関する。
三相交流アーク炉では、電極昇降装置によって電極を昇降させ、スクラップとの間の距離を調整して放電を開始させる。アーク放電が開始した後には、電極とスクラップとの間の電圧値および電極とスクラップとの間に流れる電流の電流値の比を一定することによってアーク放電を継続させる。電圧および電流の比を一定にしてアーク放電を制御する方式をインピーダンス一定制御方式という。また、アーク電流を一定に保つような制御方式もあり、定電流制御方式として利用されている。
スクラップは、炉体に装入され、溶解の程度に応じてたびたび炉体に追加装入される。追加装入等の際には、電極を引き上げてアーク放電を停止する。スクラップの装入等の後、再度アーク放電を開始させるように、電極をスクラップまで降下させるが、自動モードかつインピーダンス一定制御もしくは定電流制御によって電極を降下させると、降下速度が遅いため作業効率が低下する。そのため、オペレータが手動で電極を炉蓋の近傍まで降下させた後、インピーダンス一定制御もしくは定電流制御による自動モードに切り換えている。
オペレータの手動による電極の降下では、オペレータの勘に頼る面も多く、誤って電極をスクラップに衝突させてしまい、電極の折損等の事故を生じるおそれがある。このような事故が生じると、電極の交換やスクラップ中に埋没した電極を回収するために長い時間を要する。そのため、一旦溶解したスクラップの温度が低下し、再チャージによりスクラップを加熱する分、余計に電力を消費することとなり、コスト上昇を招くおそれがある。
特許文献1に示すように、オペレータの手動による電極降下に代えて、電極とスクラップ間の電圧および電流を測定し、しきい値と比較することによって、電極の高速降下を自動化する技術が提案されている。しかし、アーク炉による製鋼の場合、炉体に装入されるスクラップには、絶縁物や導電率の低い化合物を含む金属材料等が混入される場合も少なくない。このような場合には、安定かつ正確に、電極とスクラップ間の電圧および電流を測定することが困難な場合があり、生産スループットが想定通りに向上しないことが考えられる。
特許第2979816号公報
実施形態は、目視に頼らず、電極とスクラップとの間の電圧および電流を測定することなく、高速に電極を降下させることができる電極昇降装置を提供する。
実施形態に係る電極昇降装置は、炉蓋が設けられた炉体に装入されたスクラップに対する電極の位置を制御してアーク放電を形成する電極昇降装置である。電極昇降装置は、位置センサによって検出された前記電極の位置を表す位置信号にもとづいて、前記電極が下降したときに前記電極が撮像手段によって撮像可能に前記炉蓋の上方に設定された第1位置に到達するまで、電極を下降させる速度を設定する第1下降信号を出力する第1下降指令回路と、前記撮像手段によって取得された前記電極の先端部および前記炉蓋に開口され前記電極が貫通する貫通孔の画像データにもとづいて、前記電極の先端が前記貫通孔の位置である第2位置に到達するまで、前記電極を下降させる速度を設定する第2下降信号を出力する第2下降指令回路と、前記第1下降信号および前記第2下降信号にもとづいてそれぞれ設定された下降速度で、前記電極を前記スクラップに対して下降動作させる電極昇降駆動装置と、を備える。
本実施形態では、自動的に、スクラップの材質にかかわりなく高速に電極を降下させることができ、操業時間を短縮し、放熱によるエネルギー損失を抑えることによって省エネ効果を向上させることができる。
実施形態に係る電極昇降装置を例示するブロック図である。 電極昇降装置の動作を説明するための概念図である。 図3(a)および図3(b)は、電極昇降装置の動作を概念的に説明するための断面図である。 電極昇降装置の動作を説明するためのタイミングチャートである。 比較例の電極昇降装置を例示するブロック図である。 実施形態の電極昇降装置および比較例の電極昇降装置の動作状態を比較した図である。
以下、図面を参照しつつ、本発明の実施形態について説明する。
なお、図面は模式的または概念的なものであり、各部分の厚みと幅との関係、部分間の大きさの比率などは、必ずしも現実のものと同一とは限らない。また、同じ部分を表す場合であっても、図面により互いの寸法や比率が異なって表される場合もある。
なお、本願明細書と各図において、既出の図に関して前述したものと同様の要素には、同一の符号を付して詳細な説明を適宜省略する。
図1は、本実施形態に係る電極昇降装置を例示するブロック図である。
図1に示すように、電極昇降装置10は、変圧器6を介して電力系統1に接続されている。電極昇降装置10は、変圧器6の二次側で変流器7および補助変圧器8を介して接続されている。変圧器6の一次側は電力系統1に接続されている。変圧器6の二次側には、電極2が接続されている。電極2は、アーム9bによって支持されており、アーム9bは、マスト9aによって支持されている。マスト9aは、昇降駆動系9cに接続されている。電極2は、昇降駆動系9c、マスト9aおよびアーム9bを介して、電極昇降装置10に接続され、上下に昇降駆動される。
電極2には、変圧器6を介して交流電力が供給される。電極2は、炉体3に装入されたスクラップ5との間でアーク放電を生ずる。電極昇降装置10は、変圧器6の二次側の電圧Vおよび電流Iを入力して、アーク放電が発生した後には、この電圧Vおよび電流Iの比(インピーダンス)を一定もしくは電流Iを一定にするように、電極2とスクラップ5との間の距離を制御する。なお、スクラップ5には、鋼材やくず鉄のほかに、ゴムや灰等の絶縁物や導電率が低い材料が含まれていてもよい。
電極位置センサ21は、たとえばアーム9bに設けられている。電極位置センサ21は、たとえばレーザ距離計等の光学式のセンサである。電極位置センサ21は、アーム9bから下方にある炉体3上に設けられた炉蓋4に向けて配置されている。電極位置センサ21は、炉蓋4との間の距離を測定し、その距離に応じた信号である位置信号P1を電極昇降装置10に供給する。なお、電極位置センサ21には、光学式のセンサに限らず、他の形式のセンサ等を用いてももちろんよい。たとえば、電極2を昇降させるための昇降駆動系9cの電動機の回転数を検出するロータリエンコーダやレゾルバ等を用いて、回転数から電極2の移動距離を算出することによって、電極2の位置を判定するようにしてもよい。なお、電極位置センサ21が検出する電極2の位置は、後述するように、炉蓋4からの距離を検出することができればよく、電極2の先端2aの位置に限らず、電極2の任意の位置を検出することができればよい。
監視カメラ22は、炉蓋4に設けられた貫通孔4aに向けて設置されている。炉蓋4は、炉体3内のスクラップ5の温度が低下しないように、炉体3を覆うように設けられている。貫通孔4aは、炉蓋4を介して、電極2が鉛直方向に昇降動作できるように電極2の位置に応じた箇所に開口されている。
監視カメラ22は、炉蓋4の貫通孔4aと、貫通孔4aに近づいてくる電極2の先端部2aと、を撮影して、画像データP2を出力する。画像データP2は、たとえば動画像である。画像データは、離散的な時間ごとに取得された静止画であってもよい。監視カメラ22は、高温状態となる炉蓋4近傍に設置することが困難な場合には、貫通孔4aおよび電極2の先端部2aを撮影可能な位置に後退させて設置される。監視カメラ22は、高温動作が可能な場合には、たとえばアーム9bに電極位置センサ21とともに設けるようにしてもよい。監視カメラ22は、取得した画像データP2を電極昇降装置10に供給する。
電極昇降装置10は、電極位置センサ21から供給される位置信号P1および監視カメラ22から供給される画像データP2にもとづいて設定された降下速度で、電極2を降下させる。位置信号P1および画像データP2にもとづいて設定された降下速度は、インピーダンス一定制御もしくは定電流制御によって設定される昇降速度よりも速い速度である。
電極昇降装置10は、電極位置判定回路11と、電極先端位置検出回路12と、電極昇降駆動装置13と、を備える。電極昇降装置10は、インピーダンス一定制御回路もしくは定電流制御回路14をさらに備える。
インピーダンス一定制御回路もしくは定電流制御回路14は、変流器7を介して、電極2に流れる電流Iを入力する。また、インピーダンス一定制御回路もしくは定電流制御回路14は、補助変圧器8を介して、電極2とスクラップ5との間に印加されている電圧Vを入力する。インピーダンス一定制御回路もしくは定電流制御回路14は、アーク電流設定部15にあらかじめ設定された電流値を入力する。インピーダンス一定制御回路もしくは定電流制御回路14は、電極昇降駆動装置13に接続されており、電極昇降駆動装置13に速度指令値Fを供給する。速度指令値Fは、電極2に流れる電流Iおよび電極2に印加される電圧Vの比を一定もしくは電流Iを一定にし、電極2とスクラップ5との間の距離を調整するように設定される。
電極昇降駆動装置13は、インピーダンス一定制御回路もしくは定電流制御回路14から供給される速度指令値Fにもとづいて設定される駆動トルクTで昇降駆動系9cを駆動し、電極2を昇降駆動する。電極昇降駆動装置13は、たとえばインバータ装置である。
電極位置判定回路11は、判定回路111と、速度設定回路112と、をさらに含む。電極位置センサ21から供給された位置信号P1は、判定回路111に入力される。判定回路111は、位置信号P1によって電極2の位置が所定の位置に到達していない場合には、電極降下指令を出力する。判定回路111は、位置信号P1によって電極2の位置が所定の位置に到達した場合には、減速指令または停止指令を出力する。
速度設定回路112は、判定回路111の出力が電極降下指令のときには、たとえば、あらかじめ設定された定速度で電極2を降下させる速度指令値F1を電極昇降駆動装置13に供給する。速度設定回路112は、判定回路111の出力が減速指令や停止指令のときには、電極2の降下を減速あるいは停止させる速度指定値F1’を電極昇降駆動装置13に供給する。
電極先端位置検出回路12は、画像処理回路121と、速度設定回路122と、をさらに含む。監視カメラ22から供給された画像データP2は、画像処理回路121に入力される。画像データP2には、電極2の先端部2aおよび炉蓋4に開口された貫通孔4aの画像データが含まれている。画像処理回路121は、電極2の先端部2aおよび炉蓋4の貫通孔4aを含む画像データP2を画像処理して、先端部2aと貫通孔4aとの相対的位置P3を計算する。なお、画像処理回路121は、監視カメラ22に含まれるようにしてもよい。
速度設定回路122は、画像処理回路121の出力に接続されており、画像処理回路121が出力する先端部2aと貫通孔4aとの相対的位置P3にもとづいて、電極昇降駆動装置13に供給する速度指令値F2を生成する。後に詳述するが、速度指令値F2は、相対的位置P3に応じて、正の加速度を有し、また負の加速度を有する。つまり、速度指令値F2は、相対的位置P3に応じて、加速し、減速する。たとえば、先端部2aが貫通孔4aに挿入された位置を相対的位置P3がゼロとする場合に、速度指令値F2は、インピーダンス一定制御回路もしくは定電流制御回路14が出力する最大の速度指令値F0に等しい。
本実施形態の電極昇降装置10の動作について説明する。
図2は、電極昇降装置の動作を説明するための概念図である。
図3(a)および図3(b)は、電極昇降装置の動作を概念的に説明するための断面図である。
図4は、電極昇降装置の動作を説明するためのタイミングチャートである。
図2に示すように、電極位置センサ21は、電極2が昇降する上限位置(始点)からの位置Lを測定できる位置に設けられている。この例では、電極2を支持しているアーム9bに取り付けられている。電極位置センサ21は、たとえば、レーザ光源を用いた光学式距離計であり、位置Lを測定することができる。
電極2の上限位置は、たとえば上限のリミットスイッチによって設定される。電極位置センサ21が出力する位置信号P1によって電極2が降下する位置は、炉蓋4よりも上方に設定される。下限位置Lmは、炉蓋4よりも上方に設定される。下限位置Lmは、たとえば、炉蓋4の上方ΔLの位置にとることとする。
電極位置センサ21は、位置Lに応じた位置信号P1を出力し、位置信号P1は、電極位置判定回路11に供給される。なお、位置Lの始点は、電極2が昇降する上限位置に限らず任意にとることができる。
電極位置判定回路11の判定回路111では、位置LがLm−L>0であるか否かを判定する。判定回路111は、Lm−L>0である場合には、一定速度で電極2が降下するように速度指令値F1を生成し、速度指令値F1を電極昇降駆動装置13に供給する。Lm−L>0の場合とは、電極2の位置Lが下限位置Lmよりも上方にあることを表している。
電極位置判定回路11の判定回路111は、Lm−L≦0である場合には、電極2の降下速度を減速させる速度指令値F1’を生成し、速度指令値F1’を電極昇降駆動装置13に供給する。Lm−L≦0である場合とは、電極2の位置が位置Lmに到達し、位置Lmよりも下方にあることを表している。Lm−L≦0の場合の減速の度合いは、たとえば、負の定加速度によって減速するとしてもよい。
電極位置判定回路11において、Lm−L≦0が検出された後には、電極2の降下速度の制御は、電極先端位置検出回路12に移る。
電極先端位置検出回路12は、監視カメラ22から供給される画像データP2を、画像処理回路121に入力し、画像処理を行う。画像データP2には、電極2の先端部2aの画像および炉蓋4の貫通孔4aの画像が含まれている。画像処理回路121は、たとえば先端部2aの形状および貫通孔4aの形状にもとづいて、先端部2aと貫通孔4aとの相対的位置P3を計算する。
電極2の先端部2aの位置は、電極先端位置検出回路12によって検出され、位置信号P3として、速度設定回路122に供給される。
図3(a)に示すように、電極2の先端部2aと炉蓋4の貫通孔4aとが離れている場合には、電極2の下降速度がより速くなるように、速度指令値F2は速度設定回路122によって設定される。
電極2の先端部2aが貫通孔4aに近づくにしたがって、下降速度が低下するように、速度指令値F2は、速度設定回路122によって設定される。
電極2の先端部2aが貫通孔4aに到達したときに、速度設定回路122によって設定される速度指令値F2は、たとえば速度指令値F0になる。そして、アーク電流設定部15によって設定されたアーク電流となるようにインピーダンス一定制御回路もしくは定電流制御回路14が速度指令値F0を生成し、電極昇降駆動装置13に供給する。この場合には、インピーダンス一定制御回路もしくは定電流制御回路14は、アーク電流が流れていないので、インピーダンス一定制御回路14において設定される最大の降下速度となるように速度指令値F0を出力する。速度指令値F0は、たとえば、速度指令値F1の1/2程度である。
図4には、速度指令値Fの時間変化のグラフの例が示されている。図4では、横軸が時間tであり、縦軸が速度指令値Fである。速度指令値Fは、電極昇降駆動装置13に供給されて、電極2の降下速度を設定する。速度指令値Fは、降下速度に比例する値に設定される。
図4に示すように、電極2は、時刻t0から時刻t3の期間では、電極位置判定回路11によって電極2の降下速度が設定されている。電極位置判定回路11は、電極位置センサ21から供給される位置信号P1によって動作する。電極2は、時刻t3から時刻t5の期間では、電極先端位置検出回路12によって電極の降下速度が設定されている。電極先端位置検出回路12は、監視カメラ22の画像データP2によって動作する。電極2は、時刻t5以降では、インピーダンス一定制御回路もしくは定電流制御回路14によって電極2の降下速度が設定されている。
より詳細に説明する。
時刻t0から時刻t1では、電極2は、距離Lm(図2)よりも上方にあり、下方に向かって正の定加速度で速度を増しながら下降する。
時刻t1において、電極2は、最大の速度(速度指令値F1)に到達し、その定速度で降下する。
時刻t2において、電極2は、位置Lmに到達し、時刻t3にかけて減速降下する。
時刻t3において、監視カメラ22からの画像データP2にもとづいて、電極先端位置検出回路12は、位置検出動作を開始する。監視カメラ22および電極先端位置検出回路12は、時刻t2において、電極位置センサ21が検出した位置Lmに応じた位置信号P1を受信して、先端部2aと貫通孔4aとの間の撮影領域に対する焦点合わせやキャリブレーション等を行い、動作準備をするようにしてもよい。
なお、時刻t2から時刻t3の期間中に、監視カメラ22あるいは電極先端位置検出回路12が正常に動作しない場合には、電極昇降装置10は、インピーダンス一定制御回路もしくは定電流回路14へ切り換えて通常モードで動作する。
監視カメラ22および電極先端位置検出回路12が正常に動作している場合には、時刻t3から時刻t4において、電極2は再度加速されて下降する。電極2は、最大の降下速度(速度指令値F2で設定される速度)に到達する。なお、この例では、速度指令値F1,F2は等しく、最大の降下速度を設定するものとしたが、それぞれ異なった値に設定してももちろんよい。また、時刻t3において電極2を一旦停止させた後、再度加速して下降させるようにしてもよい。電極降下のパターンは、任意に設定することができる。
時刻t4において、電極2が最大の降下速度に達した後には、減速して、時刻t5において、インピーダンス一定制御回路もしくは定電流制御回路14が設定する速度(速度指令値F0で設定される速度)となる。
本実施形態の電極昇降装置の作用および効果について、比較例の電極昇降装置と対比させつつ説明する。
図5は、比較例の電極昇降装置を例示するブロック図である。
図6は、実施形態の電極昇降装置および比較例の電極昇降装置の動作状態を比較した図である。
図5に示すように、比較例の電極昇降装置110は、本実施形態の電極昇降装置10から、電極位置判定回路11および電極先端位置検出回路12を備えていない点で、本実施形態の電極昇降装置10と相違する。また、これに関連して、比較例の電極昇降装置110には、電極位置センサ21および監視カメラ22からの入力信号もない。
比較例の電極昇降装置110では、アーク放電開始前の電極を降下させる場合には、オペレータが手動で電極2を降下させる。オペレータは、目視によって電極2が炉蓋4の近傍になるように、電極2を降下させる。なお、比較例の電極昇降装置110では、電極2が自重によって自由落下しないように、ブレーキが設けられており、ブレーキを操作することによって電極2の降下を制御する場合もある。また、オペレータの目視に代えて、電極2とスクラップ5との間の電圧を測定することによって電極2の位置を調整することとしてもよい。
このような比較例の電極昇降装置110では、オペレータが電極2の位置を目視したり、電圧計の測定値を目視したりして、電極2の位置を設定するので、位置の精度が十分でない。そのため、インピーダンス一定制御もしくは定電流制御に移行した後にアーク放電開始までの時間に大きなばらつきが生じ得る。また、電極2の位置を目視するには、オペレータが遠方の制御室から行うため、停止位置はオペレータの勘に頼る面が多く、電極2をスクラップ5に衝突させて折損等させる場合が少なくない。そのような場合には、折損した電極の回収や、電極の交換のため、さらにアーク放電の停止時間が長くなる。
これに対して、本実施形態の電極昇降装置10では、監視カメラ22からの画像データP2を画像処理して、電極2の先端部2aと炉蓋4の貫通孔4aとの相対的位置P3を精度よく測定することができる。そのためアーク放電前の電極降下のための停止時間の長さを一定以内に抑えることができる。
本実施形態の電極昇降装置10では、監視カメラ22からの画像データP2にもとづいて電極2の相対的位置P3を測定するので、オペレータの技量や経験とは無関係に電極2の降下制御を行うことができる。そのため、確実に電極2の先端部2aを指定した位置に移動させることができるので、スクラップ5との接触、衝突等による事故を生じる可能性を低減することができる。
さらに本実施形態の電極昇降装置10では、監視カメラ22および電極先端位置検出回路12による電極の位置の検出に先立って、降下する電極2の位置を精度よく測定する電極位置判定回路11を備えている。そのため、電極昇降装置10では、監視カメラ22等の起動等の初期動作や、焦点合わせ、キャリブレーション等のための時間を確保することができるので、より精度よく電極2の先端部2aの位置を所定の位置に降下させることができる。
また、電極位置センサ21および電極位置判定回路11によって、炉蓋4よりも上方において、電極2を減速させ、監視カメラ22等の不具合等によって先端部2aの位置検出ができないときには、電極2の降下を安全に停止させることができる。そのため、スクラップ5との接触、衝突等による電極2の折損事故等を、より確実に回避することができ、操業時間の短縮、消費エネルギーの低減に寄与することができる。
図6の上段には、比較例の電極昇降装置110を用いた場合のアーク炉の稼働状態を示し、下段に、本実施形態の電極昇降装置10を用いた場合のアーク炉の稼働状態を示している。横軸は時間を表し、縦軸は稼働状態の有無を表している。縦軸のハイレベルはアーク炉が稼働している状態、縦軸のローレベルはアーク炉が停止している状態である。
図6に示すように、本実施形態の電極昇降装置10では、アーク炉の停止期間を、比較例の電極昇降装置110の場合よりも少なくともΔだけ短縮することができる。アーク炉の停止期間には、上述した電極の降下時間のばらつきや電極の交換時間等に加えて、停止期間が延長されることによって炉内の温度が低下することがあり、そのような場合には、スクラップ5を再加熱をする必要があるため、アーク炉の稼働期間自体も長くなる。本実施形態の電極昇降装置10では、アーク炉の停止期間を短縮することができ、それによって炉内温度を維持することが可能になるので、稼働期間自体を不要に延長することがない。したがって、本実施形態の電極昇降装置10では、プラント内の省エネルギー効果を向上させることができ、製品のスループットを向上させることが可能になる。
さらに、本実施形態の電極昇降装置10では、電極位置センサ21や監視カメラ22は、既存のものを流用することができる。そして、電極位置判定回路11や電極先端位置検出回路12は、PLC(プログラマブルロジックコントローラ)等を応用することによって、容易に実現することができる。そのため、本実施形態の電極昇降装置10は、既存の電極昇降装置に対して、既存の製品を追加することによって容易に構成することができる。
以上説明した実施形態によれば、目視に頼らず、また電極とスクラップとの間の電圧および電流を測定することなく、高速に電極を降下させることができるアーク炉電極昇降装置を実現することができる。
以上、本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら新規な実施形態は、その他のさまざまな形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明およびその等価物の範囲に含まれる。また、前述の各実施形態は、相互に組み合わせて実施することができる。
1 電力系統、2 電極、2a 先端部、3 炉体、4 炉蓋、4a 貫通孔、5 スクラップ、6 変圧器、7 変流器、8 補助変圧器、9a マスト、9b アーム、9c 昇降駆動系、10 電極昇降装置、11 電極位置判定回路、111 判定回路、112 速度設定回路、12 電極先端位置検出回路、121 画像処理回路、122 速度設定回路、13 電極昇降駆動装置、14 インピーダンス一定制御回路もしくは定電流制御回路、15 アーク電流設定部、21 電極位置センサ、22 監視カメラ

Claims (3)

  1. 炉蓋が設けられた炉体に装入されたスクラップに対する電極の位置を制御してアーク放電を形成する電極昇降装置であって、
    位置センサによって検出された前記電極の位置を表す位置信号にもとづいて、前記電極が下降したときに前記電極が撮像手段によって撮像可能に前記炉蓋の上方に設定された第1位置に到達するまで、電極を下降させる速度を設定する第1下降信号を出力する第1下降指令回路と、
    前記撮像手段によって取得された前記電極の先端部および前記炉蓋に開口され前記電極が貫通する貫通孔の画像データにもとづいて、前記電極の先端が前記貫通孔の位置である第2位置に到達するまで、前記電極を下降させる速度を設定する第2下降信号を出力する第2下降指令回路と、
    前記第1下降信号および前記第2下降信号にもとづいてそれぞれ設定された下降速度で、前記電極を前記スクラップに対して下降動作させる電極昇降駆動装置と、
    を備えた電極昇降装置。
  2. 前記第1下降指令回路は、前記電極が前記第1位置に到達するまでは、前記電極を一定速度で下降させ、前記電極が前記第1位置に到達した後には、前記第1下降指令回路は、前記第1位置と前記第2位置との間の第3位置まで前記電極を減速させる請求項1記載の電極昇降装置。
  3. 前記電極が前記第1下降指令回路によって減速された後、前記第2下降指令回路によって加速され、さらに減速される請求項2記載の電極昇降装置。
JP2016111143A 2016-06-02 2016-06-02 電極昇降装置 Active JP6570479B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2016111143A JP6570479B2 (ja) 2016-06-02 2016-06-02 電極昇降装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2016111143A JP6570479B2 (ja) 2016-06-02 2016-06-02 電極昇降装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2017216216A JP2017216216A (ja) 2017-12-07
JP6570479B2 true JP6570479B2 (ja) 2019-09-04

Family

ID=60577157

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2016111143A Active JP6570479B2 (ja) 2016-06-02 2016-06-02 電極昇降装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP6570479B2 (ja)

Families Citing this family (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
DE102017130991A1 (de) * 2017-12-21 2019-07-25 Inteco Melting And Casting Technologies Gmbh Verfahren und Vorrichtung zur Regelung der Bewegung einer Elektrode in einer Lichtbogenschmelzanlage
CN116530213A (zh) * 2021-11-08 2023-08-01 东芝三菱电机产业系统株式会社 电弧炉设备
CN113930582A (zh) * 2021-11-13 2022-01-14 甘肃酒钢集团宏兴钢铁股份有限公司 一种用于双工位lf炉电极精确旋转控制系统及控制方法

Family Cites Families (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2979816B2 (ja) * 1992-01-31 1999-11-15 富士電機株式会社 アーク炉電極昇降装置の速度切換方法
JPH06260281A (ja) * 1993-03-03 1994-09-16 Toshiba F Ee Syst Eng Kk 溶融炉の電極折損防止制御装置
JP3617579B2 (ja) * 1996-07-18 2005-02-09 富士電機ホールディングス株式会社 直流式灰溶融炉
JP3926167B2 (ja) * 2002-02-13 2007-06-06 東芝セラミックス株式会社 アーク溶融装置
JP2006085936A (ja) * 2004-09-14 2006-03-30 Toshiba Mitsubishi-Electric Industrial System Corp 電極昇降制御装置
JP2006096067A (ja) * 2004-09-28 2006-04-13 Denso Corp 車両用空調装置
JP5007094B2 (ja) * 2006-10-13 2012-08-22 株式会社タクマ プラズマ溶融炉の制御方法

Also Published As

Publication number Publication date
JP2017216216A (ja) 2017-12-07

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP6570479B2 (ja) 電極昇降装置
JP6467358B2 (ja) 非接触給電装置及びエレベーター
EP2471959A1 (en) Arc melting facility, and method for manufacturing molten metal using the arc melting facility
JP5554336B2 (ja) エレベータの制御装置
JP2011189396A (ja) 非消耗電極アーク溶接制御方法
JP4815175B2 (ja) アーク炉用電極昇降装置
JP2010270393A (ja) サウンジング装置の制御方法及びサウンジング装置の制御装置
CN110846516B (zh) 一种全自动化渣系统
CN202214164U (zh) 桥式起重机的抓斗防冲顶装置
CN104150298B (zh) 一种具有辅助控制单元的电梯及其控制方法
JP5963623B2 (ja) アーク炉電極昇降装置
JP6910741B2 (ja) アーク炉用電極昇降装置
JP2023167795A (ja) 電極昇降制御装置
JP5912976B2 (ja) アーク炉の電極昇降制御方法及び装置
JP2979816B2 (ja) アーク炉電極昇降装置の速度切換方法
JP5200465B2 (ja) エレベータの制御装置
JP2011105471A (ja) 巻上機
JP5343421B2 (ja) 製鋼用アーク炉の電極昇降装置
JP6430566B2 (ja) エレベータの非接触給電システム
JP2006206196A (ja) エレベーターの改修工法
KR101085841B1 (ko) 플라즈마 절단기의 토치 높이 제어 장치 및 방법
JP4610359B2 (ja) エレベータ制御装置
JP6566439B2 (ja) アーク炉電極昇降装置
CN218893702U (zh) 一种高炉料面探测装置
JP2690957B2 (ja) 直流アーク炉における可動電極の位置制御方法

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20180709

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20190520

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20190522

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20190722

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20190806

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20190806

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6570479

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250