JP6570375B2 - 音響イメージング装置 - Google Patents

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Description

本発明は、光音響イメージング装置や熱音響式スキャナ装置等の、生体組織内で発生した音波に基づく画像を生成する音響イメージング装置に関する。
近年、光音響効果を利用して生体の内部を画像化する光音響イメージング装置が研究開発されている。光音響イメージング装置は、短時間発光するパルスレーザ光(レーザパルス)を生体内に照射し、パルスレーザ光のエネルギーを吸収した生体組織が、発熱による体積膨張時に発生する超音波(光音響波)から、画像を生成する(下記特許文献1参照)。
一方、電磁放射パルスによる生体組織内の熱膨張に伴う音響波から画像を生成する熱音響式スキャナ装置も研究開発されている(下記特許文献2参照)。
特開2012−179348号公報 米国特許出願公開公報第2011/306865号公報
特許文献1や特許文献2記載の装置では、ともに半球状の探触子アレイを有し、被検体と探触子アレイの間の空間をインピーダンスマッチング液で満たした構造である。そして半球状の探触子アレイを移動又は回転させ、レーザパルスや電磁放射パルスによる生体組織内の熱膨張に伴う音響波を多くの数の探触子で受信し、受信した音響波の信号から被検体の断層画像を再構成している。
ところで、インピーダンスマッチング液として水を使用した場合、探触子アレイの移動または回転により、水が探触子アレイの外側に漏れる場合がある。そして、探触子の周囲の湿度の上昇あるいは水の付着により、探触子が、信号強度の変化等の動作不良を起こす場合がある。更に、腐食やイオンマイグレーションにより探触子の受信性能が低下する恐れがあった。その対策のため、探触子の防水を行い探触子や信号配線が乾いた状態に保つ必要がある。またインピーダンスマッチング液としてジェルやひまし油等の水以外を用いる場合であっても、インピーダンスマッチング液の温度変化や装置温度の変化によって、探触子アレイの外側、すなわち探触子の出力を送信する信号配線の近傍に結露する場合がある。
本発明の音響イメージング装置の第1は、インピーダンスマッチング液が収納される液槽と、前記液槽の槽壁に配置され被検体から発生した音響波を受信する受信面を有する探触子複数配置された探触子アレイを備え、前記複数の探触子の出力に基づいて画像を生成する画像生成部と、を備える音響イメージング装置であって、
記複数の探触子が収納される収納空間が形成されるように、前記探触子アレイを前記受信面の反対側から覆い前記液槽に固定されるカバー部材をさらに有し、前記探触子は受信した前記音響波に基づいて電気信号を出力する信号配線を備え、前記信号配線は、防水機構を介して、前記収納空間から外部へ取り出されていることを特徴とする。
また、本発明の音響イメージング装置の第2は、被検体から発生した音響波を受信する複数の超音波変換器が配置された容器状の検出器を備え、前記複数の超音波変換器の出力に基づいて画像を生成する音響イメージング装置であって、前記検出器の内側には、インピーダンスマッチング材が配置され、前記超音波変換器の、前記音響波を受信する受信面の反対側には、容器状のカバー部材が配置され、前記検出器と前記カバー部材とにより密閉空間が形成され、前記複数の超音波変換器の信号配線は、第1の防水機構を介して、前記密閉空間から外部へ取り出されていることを特徴とする。
本発明によれば、簡単な構成で探触子が防水される。その結果、探触子や信号配線への水の付着や、探触子アレイがおかれる雰囲気の収納空間の湿度が高くなること等により、探触子が正常に動作しなくなる不具合や腐食やイオンマイグレーションによる探触子の受信性能が低下することを防止することが可能となった。
本発明の第1の実施形態に係る光音響イメージング装置の構造を示す模式図である。 本発明の第1の実施形態に係る第1の防水機構を示す模式図である。 本発明の第1の実施形態に係る第2の防水機構を示す模式図である。 本発明の第1の実施形態の変形例を示す模式図である。 本発明の第2の実施形態に係る光音響イメージング装置の構造を示す模式図である。 本発明の第2の実施形態の変形例を示す模式図である。 本発明の第2の実施形態の他の変形例を示す模式図である。 本発明の第3の実施形態に係る光音響イメージング装置の構造を示す模式図である。 本発明の第3の実施形態の変形例を示す模式図である。 本発明の第4の実施形態に係る光音響イメージング装置の構造を示す模式図である。 本発明の第5の実施形態に係る光音響イメージング装置の構造を示す模式図である。 本発明に係る光音響イメージング装置の電気回路ブロック図である。 本発明に係るCMUTプローブの構成を説明するためのブロック図である。 本発明に係る中継基板の回路図である。 本発明に係る診察台と観察時の患者の位置を示す模式図である。 本発明に係る光音響イメージング装置の乳房を観察する部分の構造を示す模式図である。 本発明に係る検出器のカップ部とCMUTプローブの防水構造を模式的に示した断面図である。
以下、本発明の実施形態を説明する。本発明においては、防水は、水の探触子への付着防止だけでなく、収納空間の湿度が高くなるのを防止する防湿も含む。
(光音響イメージング装置の観察部分の構造)
本発明は光音響イメージング装置以外にも適応可能であるが、本発明に好適な、乳房の観察に用いられる光音響イメージング装置を例にして実施形態を説明する。
図15は、診察台と観察時の患者の位置を模式化して示した図である。患者の左右方向をX軸、頭尾方向をY軸、腹背方向をZ軸とする。被験者を支持する支持台10の液槽13には、被検体1としての乳房を挿入する挿入口11が配置されている。言い換えると、液槽13の短手方向をX軸(水平面)、支持部材の長手方向をY軸方向(水平面)、液槽13の厚み方向(鉛直軸)をZ軸とみなすこともできる。
本実施形態では伏臥位で乳房を観察する光音響イメージング装置の例を示したが、本発明は座位等で観察する他の方式であってもよい。図16は、挿入口11の下部に配置された乳房の観察部の構造を示す図であり、図15のA−B断面を模式的に示した図である。図16において、図面の左右方向がX軸、図面の上下方向がZ軸、図面の垂直方向がY軸である。探触子アレイ17は、下方に向けて凹んだ凹部を有するカップ部と、カップ部に取り付けられた複数の探触子とからなり、挿入口11の下側に配置される。探触子は、その受信面がそれぞれ異なる角度となるように設けられ、好ましくは、各探触子の指向性が球の中心に向くように球面状に設けられる。このように、被検体を囲むように球状に探触子を配置した探触子アレイ17を用いることにより、探触子の受信面は被検体に対して大きな立体角をもつため、被検体に対する感度が高くなり、再構成された画像の画質が向上する。
一方、探触子の数はハードウエアコストや再構成信号処理の計算量から、無制限に多くを実装することはできない。例えば乳房を被検体1とした場合は、探触子アレイ17を半球状とすれば、半径150mm程度の大きさが必要となる。例えばこの探触子アレイ17に探触子を256個実装する場合、約550mm2あたり1つの探触子を実装する必要がある。すなわち、約23mmピッチで探触子を実装する必要がある。
光ファイバ等の導光手段34は、鏡を組み合わせた多関節ミラーを用いた導光手段であってもかまわない。探触子アレイ走査部15は、例えば、ステッピングモータとボールねじを用いたXステージ15a、Yステージ15bが重ねられ実現される。そして、XY方向に自由に探触子アレイ17を移動することができる。探触子アレイ17と乳房保持部材12の間の空間には、音響インピーダンスを整合させるためのインピーダンスマッチング液(整合層)が配置されている。インピーダンスマッチング液の液面16は、被験者を支持する支持台10近傍まで達していることが好ましい。さらに不図示ではあるが、乳房保持部材12と不図示の乳房の間の空間にも、インピーダンスマッチング液が充てんされている。インピーダンスマッチング液としては乳房と探触子に音響インピーダンスが近く、パルス光を透過する液体で、具体的には水、ひまし油、ジェルなどが用いられる。
(第1の実施形態)
図1は、本発明の第1の実施形態の光音響イメージング装置の乳房を観察する部分の構造を示す図である。図1(a)は、図15のA−B断面を模式的に示した図である。図面の左右方向がX軸、図面の上下方向がZ軸、図面の垂直方向がY軸である。探触子アレイ17は、所望の数の探触子18(例えばピエゾ素子)の指向性が球の中心に向くように球面状に設けられた構成を持つ。下方に向けて凹んだ凹部を有するカバー部材19は、探触子アレイ17と液槽13と共に、探触子アレイ17の受信面の反対側から覆い複数の探触子18を収納する収納空間Aを形成する。複数の探触子18の出力を送信する信号配線180は、カバー部材19に設けられた防水機構20(第1の防水機構)を介して、収納空間Aから外部へ取り出されている。光ファイバ等の導光手段34は、光源から発生したパルス光を探触子アレイ17に導く。導光手段34の発光面は撥水処理されている。カバー部材19に設けられた防水機構200は、導光手段34を隔離された内部の空間から外部の空間へ引き出す。
図2は、カバー部材19の外側から、即ち、探触子18の受信面とは反対側から、カバー部材19に設けられた防水機構20を見た模式図である。スリーブA241、スリーブB242は、ゴム等の弾力性のある材料からなり、信号配線180の半径より小さい半径の半円の凹状の加工がされている。フレーム243は、図2(b)に示すように、金属やプラスティック等からなり、取り付け用のねじ穴が形成されている。図2(a)に示すように、信号配線180をスリーブA241、スリーブB242で挟みこみ、フレーム243を重ね、カバー部材19の穴部にねじで固定することにより、カバー部材19に設けられた防水機構20が実現される(図2(c))。
図3は、カバー部材19に設けられた防水機構200の構造を示す模式図である。カバー部材19にケーブルグランドボデイ201はロックナット202で固定される。カバー部材19の表面に凹凸があるような場合には、不図示のゴムパッキンをケーブルグランドボデイ201とロックナット202との間に配置する。導光手段34を、ゴムブッシュ203、ケーブルグランドボデイ201、キャップ204に通し、キャップ204のねじを締めることにより、導光手段34をカバー部材19に固定する。このような構成により防水構造を実現できる。
防水機構20は、防水機構200と同じ構成であっても良い。また、防水機構20、200として、グロメット(ゴムブッシュ)や防水用シリコン等を、信号配線18又は導光手段34とカバー部材19との間に配置することにより、防水しても良い。
図1(b)は、図1(a)のカバー部材19を示した図である。カバー部材19は、ねじ止めにより液槽13と接合されており、探触子18の保守点検等のために、液槽13から容易に着脱可能となっている。液槽13とカバー部材19の間には、シール材が配置されている。探触子18の受信面は撥水処理される。さらに、収納空間Aの防水構造としては、探触子18と液槽13との間をO―リング等を用いることができる。O―リングは、図17に示すように、液槽13の槽壁の壁厚方向に複数設けることが防水性の点において好ましい。この構造によれば、液槽13に対する探触子18の取り外しが容易となり、保守性が向上する。本実施形態においては、複数の探触子18は、液槽13の槽壁のカップ状の部分に設けられている。同様にして、カバー部材19と信号配線180とO―リング等のシール部材を介して撥水処理しても良い。また、液槽13のカップ部と探触子18は、接着剤やコーキング剤を用いて接着され、撥水処理されても良い。探触子アレイ17と液槽13とカバー部材19によって囲まれた複数の探触子18を収納する収納空間Aは、乾燥した空気や、窒素等で満たしてもよい。インピーダンスマッチング液として水を使用した場合に、探触子アレイ17の所望の位置への移動に伴い、水が液槽13からあふれる場合がある。このような場合であっても、探触子18や信号配線180への水の付着、または、湿度の上昇は起きない。したがって、水が探触子18の出力間に付着することによって、出力間のインピーダンスが下がり、信号強度が変化する不具合や、腐食等による故障等を回避することが可能となる。
また、インピーダンスマッチング液として水以外のひまし油等を用いた場合であっても、装置の温度に比べインピーダンスマッチング液の温度が低い場合等に生じる結露を防止することが可能となる。すなわち、急激に探触子アレイ17内側の温度が下がっても、収納空間Aは湿度が低く保たれているので、内部に結露することはない。その結果、探触子18や信号配線180に水が付着したり、湿度が上がることはない。探触子アレイ17を洗浄するために、低水温の水を探触子アレイ17に充てんした場合にも同様の効果をもたらす。
本実施形態によれば、探触子18の出力を送信する信号配線180取り出し部を防水構造とする場合に比べ、防水箇所が少なくできるメリットがあり、組み立ての容易性、コストダウンを実現することが可能となる。
次に、本実施形態の変形例を図4に示す。図4(a)(b)において、カバー部材19a、19bは、探触子アレイ17と液槽13と共に、探触子アレイ17の受信面の反対側から覆う。図1で示した構造とは、カバー部材19が2つに分割可能であるところのみ異なる。液槽13とカバー部材19a、19bとの間、及び、カバー部材19aとカバー部材19bとの間には、不図示のシール材が配置されている。図4に示した様に、カバー部材19a、19bは分割した構造であるので、探触子18の保守点検等のために、液槽13から、一つのカバー部材19aのみを外すことによって対応することもできる。この場合、カバー部材ひとつの大きさは小さくなるので作業性が向上する。また全てのカバー部材を外す必要がある場合であっても、小型のカバー部材を順に外すことができるので、より作業が容易になる。なお、カバー部材を多く分割すると、これらの効果をより得ることができるが、カバー部材のねじ止め等の手段やカバー部材同士のシール材がより多く必要なため、カバー部材を単に多くすることは、構造の複雑化、コストアップとなる。そのため、カバー部材の分割は2分割または4分割、多くとも6分割以下に抑えた方が良い。また、カバー部材は、Z方向に分割してもよい。更に、導光手段34部分でカバー部材が分割できる構造とするが好ましい。この場合、導光手段34を探触子アレイ17から外すことなく、カバー部材の着脱を容易に行うことができる。
(第2の実施形態)
図5は、本発明の第2の実施形態の光音響イメージング装置の乳房を観察する部分の構造を示す図である。図5(a)は、図15のA−B断面を模式的に示した図で、図面の左右方向がX軸、図面の上下方向がZ軸、図面の垂直方向がY軸である。
探触子アレイ17、液槽13、カバー部材19、接続部材190とにより、探触子アレイ17の受信面の反対側から覆う複数の探触子18を収納する収納空間Bが形成される。図1で示した構造との違いは、図1のカバー部材19が、図5においては、接続部材190とカバー部材19の2つの部材により実現している点にある。カバー部材19は、ねじ止め等により、シール材を介して、接続部材190取り付けられている。接続部材190は、液槽13に固定されている。接続部材190は、探触子アレイ17自体に固定されていても、探触子アレイ17、カバー部材19、接続部材190と共に、探触子アレイ17の受信面の反対側から覆うようにすることが可能となる。この場合、探触子アレイ17の形状が麦わら帽子状形状であり、このつば部分に接続部材190を固定すると好適である。
本実施形態と第1の実施形態との違いは、液槽13とカバー部材19とを接続する接続部材190を有する点である。第1の実施形態では、探触子18の出力を送信する信号配線180を、カバー部材19に設けられた防水機構20を通して、複数の探触子18を収納する収納空間Aから外部へ引き出している。このような構造は、カバー部材19の着脱の際、信号配線180をカバー部材19に設けられた防水機構20から外さなくてはならないため手間のかかるものであった。本実施形態によれば、信号配線180は、接続部材190に実装されている防水機構20を介して、複数の探触子18を収納する収納空間Bから外部へ引き出すことが可能となる。その結果、カバー部材19の着脱は、信号配線180を防水機構20から外すことなく、容易に行うことができる。
次に、本実施形態の変形例を図6に示す。図6(a)(b)において、導光手段34は、カバー部材19に設けられた防水機構200を介して、外部へ引き出される。カバー部材19に設けられた防水機構200は探触子アレイ17に固定されている。そして、カバー部材19は、探触子アレイに固定された防水機構200にねじ止め等の手段を用い不図示のシール材を介して取り付けられる。図6の構成において、図5の構成と異なる点は導光手段34についても探触子アレイ17に固定された防水機構200を持つ点である。この構造により、導光手段34を防水機構200から取り外すことによりカバー部材19の着脱が可能になるため、カバー部材19の着脱がより容易になる。カバー部材19は図6bに示した様な形状となる。図6の構造により、カバー部材19の着脱が第1の実施形態に比べ容易になった。更に着脱を容易にするために、不図示ではあるが、図6で示したカバー部材19を図4に示した様に導光手段34の防水機構200部分から分離できる構造とすると良い。このようにカバー部材を分割することによって、導光手段34を防水機構200から取り外すことなく、カバー部材の着脱が可能となるため、さらにカバー部材の着脱が容易に行える。
本実施形態の別の変形例を図7に示す。ケーブル181は、複数の探触子18の出力を送信する信号配線180を束ねている。ケーブル181は、例えば、複数の細線同軸をまとめシースで包んだ構造のケーブルである。このように、複数の出力を送信する信号配線180を束ね、より数の少ないケーブル181にすることによって、防水機構20の構造を簡略化することが可能となる。ケーブル181は、前述した他の実施形態にも適応可能である。図4に示した様に、導光手段34の防水機構200部分からカバー部材19を分割してもよい。このようにカバー部材19を分割することによって、導光手段34を防水機構200から取り外すことなく、カバー部材19の着脱が可能となる。
静電容量型超音波トランスデューサ(CMUT(Capacitive Micromachined Ultrasonic Transducers)プローブ)
探触子として静電容量型超音波トランスデューサCMUTプローブを使用した光音響イメージング装置について説明する。図13は、CMUTプローブ21の構成を説明するためのブロック図である。CMUT素子210の振動膜は従来のピエゾ素子で実現した探触子と比較し、非常に軽く、柔らかい特長がある。それゆえ、広帯域の信号を受信することができる。CMUT素子210については、特開2009−165931号公報により詳細に記されている。電流電圧変換回路211は、CMUT素子210の静電容量変化を電圧に変換する。電源配線212は、電流電圧変換回路211の電源供給とCMUT素子210にバイアス電圧を供給する。信号配線213は、例えば同軸ケーブルを使用した配線で、電流電圧変換回路211でCMUT素子210の容量変化を変換した電圧を出力する。コネクタ214の三角形のマークは、1ピンの位置を示している。CMUTプローブ21は、CMUT素子210と電流電圧変換回路211から構成されており、不図示の筺体に実装されている。そして、後述するように、CMUTプローブ21は、電源配線212と信号配線213とコネクタ214により、中継基板と結線される。
CMUTプローブ21は、CMUT素子210と電流電圧変換回路211とを近接に実装し、浮遊容量を少なくすることにより広帯域で良好なSNRと比較的大きな信号振幅を得ることができる。言い換えれば、CMUT素子210と電流電圧変換回路211の距離を離して実装することが容易でない。そのため、CMUTプローブ21は、探触子を、比較的広い間隔(5mm以上)を離して実装する探触子アレイを実現する際に、有効な実装形態である。前述したように、被検体を囲むような球状に探触子を実装した探触子アレイ17を用いる本発明の光音響イメージング装置においては、探触子を256個実装する場合、約23mmピッチで探触子を実装する必要がある。このような場合に、CMUT素子210と電流電圧変換回路211実装したCMUTプローブ21の構成は好適である。
液槽13のカップ部とCMUTプローブ21との接続部に防水機構を備えた実施形態について、図17を用いて説明する。
図17は、液槽13のカップ部とCMUTプローブ21の防水構造を模式的に示した断面図である。図17において、170は外側にねじ山を持つ中空のボルトであり、液槽13のカップ部のCMUTプローブ取り付け穴の内側のねじ山と勘合するように構成されている。
符号250、251は液槽13とCMUTプローブ21との間の液密を担保するシーリング材である。本実施形態においては、シリコーンゴムからなるO―リングを用いている。シーリング材はインピーダンス液に対する化学的安定性、耐膨潤性、弾性特性から選択され、シリコーンゴム、テフロン(登録商標)系ゴム等が適応される。また、シーリングの形状はCMUTプローブ21の形状、液槽13の取り付け部の形状に適合するものであれば、O―リングに限定されない。
CMUTプローブ21の受信面には、CMUT素子210が検出器17の中心に指向性が向くように実装されている。中空のボルト170の穴部に電源配線212と信号配線213を通し、液槽13のカップ部のCMUTプローブ取り付け穴にCMUTプローブを差し込む。そして、中空のボルト170の外側のねじ山とCMUTプローブ取り付け穴の内側のねじ山を勘合し、中空のボルト170を回すことによってCMUTプローブ21を液槽13のカップ部に確実に固定することでできる。その際、押しつけ面QでCMUTプローブ21の筺体を中空のボルト170が押すことによって、突き当て面PでCMUTプローブ21が液槽13のカップ部と位置決めされる。かかる位置決め機構により、かかる位置決め機構が無い場合、即ち、突き当て面Pが無い場合に比べて、シーリング材250、251は中空のボルト170による押しつけ力を受けることがないため、つぶれ等の変形が起きない。その結果、より良好に液槽13のカップ部の内外の防水機能を果たすことができる。他の防水機構に比べ、液槽13のカップ部とCMUTプローブ21の防水構造は、CMUTプローブ21の筺体が例えば水等のインピーダンスマッチング材と直接接する構造となるため、少なくとも2段の防水機構を持つ構造が好適である。
以上説明したCMUTプローブ21の防水構造は前述した第1並びに第2の実施形態に適用可能である。また後述する実施形態においても適用可能である。また、液槽13のカップ部とCMUTプローブ21の防水構造について説明したが、ピエゾ等の他の超音波変換器についても本防水構造は適応可能である。
(第3の実施形態)
図8は、本発明の第3の実施形態の光音響イメージング装置の乳房を観察する部分の構造を示す図である。図8(a)は、探触子アレイ17を、被験者を支持する支持台10の下方向から見た模式的な図で、図面の左右方向がX軸、図面の上下方向がY軸、図面の垂直方向がZ軸である。
探触子アレイ17には、所望の数のCMUTプローブ21の指向性が球の中心に向くように球面状に設けられている。探触子アレイ17と中継基板22a、22b、22c、22dは、液槽13に固定されている。例えば、図中aで示した点線内のCMUTプローブ21は、電源配線212、信号配線213を介して、中継基板22aに接続される。図中b、c、dで示した点線内のCMUTプローブ21についても同様である。なお、電源配線212、信号配線213は、図が煩雑になるのを避けるため1つのCMUTプローブ21についてのみ記しているが、16個のCMUTプローブ21全てに電源配線212、信号配線213が接続されている。中継基板内で、電源配線と信号配線はそれぞれ束ねられ、電源配線ケーブルと信号配線ケーブルとして、後述する電源部、光音響受信部と接続される。図8では、図面が煩雑することを避けるため、それぞれ1本のケーブル24a、24b、24c、24dで示した。防水機構20a、20b、20c、20dを介して、ケーブル24a、24b、24c、24dは、前記複数の探触子を収納する収納空間Cから外部へ引き出される。探触子アレイ17と液槽13とカバー部材19によって、CMUTプローブ21の出力を送信する信号配線取り出し部は外界から隔離される。前記複数の探触子を収納する収納空間Cは、乾燥した空気や、窒素等で満たされる。前述した様にカバー部材19は複数に分割できる構成、特に導光手段34を防水機構200部分で分割できる構成とするとカバー部材の着脱がさらに容易になる。
図8(b)は、図8(a)のC−D断面を模式的に示した図で、図面の左右方向がX軸、図面の上下方向がZ軸、図面の垂直方向がY軸である。中継基板22b、22dは不図示の取り付けねじにより液槽13に固定されている。
次に、図14を用いて、中継基板22a、22b、22c、22dについて説明する。中継基板22a、22b、22c、22dは同じ回路となっている。CMUTプローブ21が接続される接続コネクタ220、221、222、223は、それぞれCMUTプローブ21のコネクタ214が接続される。本実施形態では、CMUTプローブ16個に対して4つの中継基板が配置された例を示しているので、中継基板1つあたりに接続される接続コネクタは4つとなる。CMUTプローブ21からの信号が伝送される信号配線228は、信号コネクタ227に接続され、信号配線ケーブルとして出力される。CMUTプローブ21の電源配線は、接続コネクタ220、221、222、223の1〜4ピンに相当する。これらの電源配線はまとめられて電源コネクタ226に接続され、電源配線ケーブルとして出力される。
CMUTプローブを用いる場合、中継基板は高密度に配線パターンが印刷され、バイアス電源のための高い電圧が配線に印加される。そのため、中継基板のバイアス電源の配線パターンとGNDパターン間には高い電圧差が発生するが、中継基板は、前記複数の探触子を収納する収納空間Cに配置されているため、高電界となっているパターン間でのイオンマイグレーションの発生を避けることができる。このように、ピエゾ素子とは異なり、CMUTプローブを使用する際には、イオンマイグレーションを抑制する効果がある。
一方、中継基板の電源コネクタ226と信号コネクタ227から後述する電源部や光音響受信部への配線は比較的長くなる。そのため、電源コネクタ226と電源部との間の配線において、電圧降下が生じる。これは、CMUTプローブ21の電源配線をまとめたことによる電流の増加と、電源コネクタ226から後述する電源部までの配線が長いことにより電気抵抗が大きくなるため生じるものである。そのため、CMUTプローブ21に電源を送る配線の間にローカルレギュレータ224、225を追加し、電圧を安定化してCMUTプローブ21に供給する。ローカルレギュレータ224、225は、三端子レギュレータICと言われている集積回路等を用いても良いし、ディスクリート部品で安定化電源回路を構成しても良い。また、電源コネクタ226の3ピンのバイアス電源は、ほとんど電流が流れないので、上記で説明した電圧降下がほとんど起きない。そのため、ローカルレギュレータを実装しなくとも問題ない。また、電源コネクタ226から後述する電源部までの配線が長いことによる混入したノイズを減衰させるために、不図示ではあるが中継基板の電源線にノイズフィルタを追加し電源ノイズの削減を行うと更に好適である。
本実施形態では、中継基板が複数の探触子を収納する収納空間C内に配置されているので、CMUTプローブ21の出力間に水が付着することにより、インピーダンスの低下による信号強度の変化や、腐食等による故障を回避することが可能となる。さらにバイアス回路のイオンマイグレーションを防止することができるので受信性能の向上が実現できる。そして、本発明の構造によれば、中継基板22a、22b、22c、22d、CMUTプローブ21の出力を送信する信号配線取り出し部を防水構造とする場合に比べ、防水箇所が少なくできるメリットがあり、組み立ての容易性、コストダウンを実現することが可能となる。また、第2の実施形態に比べ、中継基板でケーブルを束ねることができるので、実装が簡単化される利点もある。探触子18としてピエゾ素子を使用した第1の実施形態あるいは第2の実施形態であってもケーブルを束ねる目的で中継基板を用いても良い。
本実施形態の変形例を図9に示す。図9(a)は、本例の光音響イメージング装置の探触子アレイ17を、被験者を支持する支持台10の下方向から探触子アレイを見た模式的な図で、図9(b)は、図9(a)のC−D断面を模式的に示した図である。中継基板22jの形状は、探触子アレイ17とほぼ同心の中空円盤状の形状である。CMUTプローブ21と中継基板22jは、電源配線212、信号配線213で接続されている。中継基板内での配線やケーブル及び防水機構20b、20dに関しては、前述した実施形態と同様である。
中継基板22jは不図示の取り付けねじにより、液槽13に探触子アレイ17の中心位置とほぼ同じ中心位置となるように固定されている。前述した実施形態と異なり、中継基板の数は1つである。但し、探触子アレイ17に実装するCMUTプローブ21の数が大きい場合、物理的なプリント基板は1つであっても、電気回路的に複数のブロック構成としてもよい。すなわち、中継基板22jの形状は中空円盤状で1つではあるが、電気回路的には前述の実施形態同様に、例えば、4つの独立した回路となる様に設計すると好適である。このようにすることによって、中継基板22jと電源部7との電源配線に流れる電流を分散でき電圧降下を少なくすることが可能となる。また、ローカルレギュレータの発熱もレギュレータICが分割されることによって、放熱器を小さくできる効果がある。
本例では、中継基板が1つなので、装置の組み立て性やメンテナンス性がより向上する。
(第4の実施形態)
本発明の第4の実施形態を、図10を用いて説明する。本実施形態は、第3の実施形態に第2の実施形態を適応した構造である。図10(a)は、光音響イメージング装置の探触子アレイ17を、被験者を支持する支持台10の下方向から探触子アレイを見た模式的な図で、図10(b)は、図10(a)のC−D断面を模式的に示した図である。
カバー部材19は、探触子アレイ17に固定された接続部材190に取り付けられる。ケーブル24a、24b、24c、24dは、接続部材190に実装されている防水機構20a、20b、20c、20dを介して、複数の探触子を収納する収納空間Dから外部へ引き出すことが可能となる。その結果、カバー部材19の着脱は、ケーブル24a、24b、24c、24dを、防水機構20から外すことなく行うことが可能となる。
第3の実施形態との違いは、探触子アレイに固定された部材190に防水機構20a、20b、20c、20dが実装されており、カバー部材19の着脱時にケーブル24a、24b、24c、24dは防水機構20a、20b、20c、20dから外す必要がない。その結果、カバー部材19の着脱がより容易になる効果がある点である。また、導光手段34を複数の探触子を収納する収納空間Dから外部へ引き出すための防水機構200は、探触子アレイ17に固定されている。その結果、カバー部材19の着脱は、導光手段34を探触子アレイ17に固定されている防水機構200から外すことにより、容易に行える効果がある。また、カバー部材19を防水機構200部分で分割する構造とすることによって、導光手段34を防水機構200から取り外すことなく、カバー部材19の着脱が可能となる。その結果、より、カバー部材の着脱がより容易となり、メンテナンスの向上が実現できる。
本実施形態によれば、中継基板22a、22b、22c、22d、22j、CMUTプローブ21の出力を送信する信号配線取り出し部を防水構造とする場合に比べ、防湿abd/or防水箇所が少なくできるメリットがあり、組み立ての容易性、コストダウンを実現することが可能となる。さらに、接続部材190に防水機構20a、20b、20c、20dを設けることにより、より容易にカバー部材19の着脱が可能となりメンテナンス性を向上できる。
(第5の実施形態)
本実施形態は、第4の実施形態と、複数の探触子を収納する収納空間に、他の電気ユニットを実装した構造である点が異なり、他は同様である。図11は、本実施形態の光音響イメージング装置の乳房を観察する部分の構造を示す図である。図11(a)は、探触子アレイ17を、被験者を支持する支持台10の下方向から探触子アレイを見た模式的な図で、図11(b)は、図10(a)のC−D断面を模式的に示した図である。
ケーブル24eは1本でまとめて図示したが、電源供給や信号出力のケーブルを分けて実装しても良い。防水機構20eを介して、ケーブル24eは、複数の探触子を収納する収納空間Eから外部へ引き出される。超音波送受信ユニット23は、液槽13に固定される。超音波送受信ユニット23の送受信面は、撥水処理され、被検体の方向(Z方向)に向けて実装されている。超音波送受信ユニット23と液槽13は、接着剤やコーキング剤を用いて接着され撥水処理される。このような超音波送受信ユニット23を液槽13に実装することによって、光音響波により得られた画像以外に、超音波の反射による画像もひとつの装置で得ることができるため、診断精度を上げることが可能となる。
本実施形態によれば、CMUTプローブ21の出力を送信する信号配線取り出し部や中継基板22a、22b、22c以外にも、防水対策が必要な超音波送受信ユニット23を、複数の探触子を収納する収納空間Eに実装する構造とすること可能になる。その結果、各々を独立に防水対策を行う場合に比べ、防水箇所が少なくできる。
本実施形態では、複数の探触子を収納する収納空間に超音波送受信ユニット23を実装した構造について説明したが、他の電気ユニットであっても同様な効果を得ることができる。例えば、被検体である乳房が乳房保持部材12に保持されているかを検出する光学センサや、インピーダンスマッチング液の液面16が正常値にあるか判定する液面センサや、インピーダンスマッチング液の温度を検出する液温センサや、被検体である乳房を観察するためのモニタカメラ等の電気ユニットであっても同様な効果が得られる。
(第6の実施形態)
次に本発明の第6の実施形態を説明する。本実施形態は、第1から第5の実施形態で説明した装置全てに適用できる。
複数の探触子を収納する収納空間の湿度を下げた状態に保持するため、空間内部に乾燥剤等を備える。乾燥剤としては、シリカゲルやゼオライト等の多孔質構造を持つ物理的乾燥剤が好適である。また、複数の探触子を収納する収納空間の湿度を計測するセンサを設け、湿度が上昇した場合、装置ユーザへメンテナンスを要求する機能を有するとさらに好適である。
乾燥剤は、水を吸収し質量が増加するで、カバー部材19の内面に貼り付けて配置したり、液槽13から複数の探触子を収納する収納空間の内部へ吊り下げて設置する構成が好ましい。
また、カバー部材19は、複数の探触子を収納する収納空間の内部の観察を容易にするため、透明な部材が好適である。例えばポリカーボネイトの様なプラスティック材料で形成すると良い。特に乾燥材等を空間内部に配置する場合、カバー部材19を透明な樹脂等の部材とし内部が容易に観察できる構造とすると好適である。
さらに、探触子アレイ17、液槽13、カバー部材19、接続部材190を全て導電性部材とすることによって、複数の探触子を収納する収納空間は、外界に対して電磁シールド効果を持つことが可能となる。電磁シールド処理によって、探触子18に対する外来電磁波によるノイズを減少させることが可能となる。カバー部材19を透明なプラスティック材料で形成した場合は、導電性を持たすため、スパッタ法や塗布法を用いてITO膜を形成すると良い。
また、防水機構は、例えばケーブルグランドあるいはケーブルエントリーシステムと呼ばれる部材を使用するとよい。また、シリコーンゴム等の材質のパッキン等を用いても良い。
第1の実施形態から第5の実施形態で説明した装置は、インピーダンスマッチング液を、探触子アレイ17と液槽13から成る容器に配置することにより、被検体である乳房との音響インピーダンスのマッチングをとっている。
(光音響イメージング装置の回路構成とその動作)
最後に、図12を用いて本実施形態の光音響イメージング装置の回路構成とその動作について説明する。図12は、第3の実施形態で説明したCMUTプローブを探触子として用いた光音響イメージング装置の回路構成を示している。カバー部材19を導電性とし接地すると、CMUTプローブ21等に対してシールド効果を得ることができる。CMUTプローブ21、中継基板22aは、図の煩雑さを防ぐためひとつのCMUT素子に対する配線のみ記している。他のCMUT素子に対しても同様の構成である。探触子アレイ17には複数のCMUTプローブ21が実装されているが、説明をわかり易くするために、図6ではひとつのCMUT素子について図示している。ここでCMUT素子からメモリ452が、複数のCMUT素子毎に並列に構成される。
図12において、光照射タイミング制御手段であるところのシステム制御部5からのレーザ発光指示に従いレーザパルス送信部3のレーザ発光制御回路31は、発振開始信号S1をQスイッチ32に出力する。そして、レーザパルス送信部3のレーザ装置33は発振開始信号S1のタイミングでレーザパルスを照射する。ここでQスイッチ32は、他の構成の発振制御手段であっても構わない。例えば、半導体レーザの場合は、直接変調で十分に高速な応答が可能であるので、Qスイッチ32を用いず、変調ドライバを使用すると良い。すなわち、変調ドライバが発振制御手段となる。レーザパルスは、ファイバ34により導光され、被検体である乳房1を照射する。乳房1に入射したレーザパルスは、乳房1の吸収効率に従った光音響波を発生させる。光音響受信部4は以下に示す様に光音響波を受信し断層画像化(画像再構成処理)する。CMUT素子に入力された光音響波はアナログ電気信号(光音響信号)に変換される。CMUTプローブ21で変換されたアナログ電気信号(光音響信号)は、AD変換器42でデジタルデータ(光音響データ)S4に変換される。一方、AD変換器42に入力するサンプリングクロックS3は、受信基準クロック回路43で作られたジッタの少ない安定した基準クロックである。光音響データS4のメモリ452への書き込みタイミングは、光検出器44の出力である受光トリガ信号S2により決定される。そして、決定された書き込みタイミング以後の所望の数のAD変換されたデジタルデータ(光音響データ)S4が順次メモリ452に記憶される。すなわち、受光トリガ信号S2が入力された時刻を起点として、サンプリングクロックS3のタイミングでAD変換器42が変換したデジタルデータ(光音響データ)S4を、信号処理部45の書き込み制御回路451は所望の数を連続してメモリ452に記憶する。信号処理回路453は他のCMUT素子に対応する光音響データもメモリから共に読み出し、信号処理(画像再構成)を行い光音響波に基づく生体内の可視化(断層画像化)した画像データを作成する。そして、出力端子6から画像データを出力する。本実施形態では再構成された画像データを出力する出力端子6を明示的に記したが、例えば再構成された画像データを不図示のメモリに記憶するためのネットワーク入出力端子や、単に記憶するための不揮発性メモリであっても良い。図12において、信号処理回路453はハードウエアで処理する構成を説明したが、ソフトウエアで処理してもかまわない。特に、近年マルチコア化されたCPUを用いることによって比較的短時間で画像再構成が可能となる。ソフトウエアで処理する場合はメモリ452から読み出し処理を行う。この場合、ソフトウエア処理の負荷が集中しない様なレーザパルスの照射タイミングを決定すると好適である。断層画像化するための信号処理(画像再構成)については、特開2011−5042号公報に詳しく記されているので説明は省略する。
一方、CMUTプローブ21への電源は電源部7より供給する。例えば、電源部7は光音響受信部4と同一ラック内に設置される。中継基板22a、22b、22c、22dでローカルレギュレータを実装する場合には、ローカルレギュレータの入出力間電圧降下に、中継基板22a、22b、22c、22dから電源部7の配線の電圧降下を加えた電圧をCMUTプローブ21の電源電圧に加えた値より大きな電圧を出力する。なお、説明では正電圧のレギュレータの場合について説明したが、負電圧のレギュレータの場合は、前述の説明は絶対値で考えればよい。この様に、電源部7の電圧を設定することによって、CMUTプローブ21に安定に所望の電圧を印加することが可能となる。
以上の説明した様に、図12に示した光音響イメージング装置の電気回路ブロック図の構成で、光超音波に基づく画像を得ることができる。
図12には探触子としてCMUTプローブ21を用いた構成を示したが、ピエゾ等の探触子を用いても同様に光超音波に基づく画像を得ることができる。この場合は、電源7は必要がなく、中継基板22aは必ずしも必要なわけではない。探触子としてピエゾ素子を用いた場合も基本的な動作はCMUTプローブ21を用いた場合と同じである。
本発明は、電磁放射パルスによる生体組織内の熱膨張に伴う音響波から画像を生成する熱音響式スキャナ装置についても適応可能である。その際、前述の実施形態で説明した光ファイバ等の導光手段34は、マイクロ波発生器等のRFパルス出射手段から送信される短時間幅の放射線パルスを探触子アレイ内に放射するための円形状の導波管、または、導波管にマイクロ波のRFパルスを導く伝送線に相当する。本発明は、生体組織内で発生した音波を複数の探触子が配置された下方に向けて凹んだ凹部を有する形状の探触子アレイで受信し、生体組織内で発生した音波に基づく画像を形成する装置に良好に適応できる。
1 被検体
17 探触子アレイ
18 探触子
19、19a、19b カバー部材
20、20a、20b、20c、20d、20e 防水機構

Claims (18)

  1. インピーダンスマッチング液が収納される液槽と、前記液槽の槽壁に配置され被検体から発生した音響波を受信する受信面を有する探触子が複数配置された探触子アレイを備え、前記複数の探触子の出力に基づいて画像を生成する画像生成部と、を備える音響イメージング装置であって、
    記複数の探触子が収納される収納空間が形成されるように、前記探触子アレイを前記受信面の反対側から覆い前記液槽に固定されるカバー部材をさらに有し、前記探触子は受信した前記音響波に基づいて電気信号を出力する信号配線を備え、
    前記信号配線は、防水機構を介して、前記収納空間から外部へ取り出されていることを特徴とする音響イメージング装置。
  2. 数の前記探触子を収納する収納空間の内部に乾燥剤が配置されていることを特徴とする請求項1に記載の音響イメージング装置。
  3. 記受信面は、撥水処理されていることを特徴とする請求項1または2に記載の音響イメージング装置。
  4. パルス光を発生させる光源をさらに有し、
    前記探触子アレイは、前記パルス光により発生する光音響波を検出することを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の音響イメージング装置。
  5. 前記光源から発生したパルス光を、前記探触子アレイの内側に導く導光手段をさらに有し、
    前記導光手段は、前記カバー部材に設けられた導光防水機構を介して、前記収納空間から外部へ取り出されていることを特徴とする請求項4に記載の音響イメージング装置。
  6. 前記カバー部材は複数の部材に分割可能であり、前記導光防水機構は、分割される部分に配置されていることを特徴とする請求項5に記載の音響イメージング装置。
  7. 前記被検体を挿入するための挿入口を有し被験者を下方から支持する支持部材をさらに有し、
    前記探触子アレイは、前記挿入口の下側に配置されていることを特徴とする請求項1乃至6のいずれか1項に記載の音響イメージング装置。
  8. 前記探触子アレイ、前記固定部材および前記カバー部材は、導電性の部材であることを特徴とする請求項7に記載の音響イメージング装置。
  9. 前記複数の探触子を収納される収納空間に、超音波送受信ユニット、液面センサ、液温センサ、モニタカメラの少なくともいずれか1つが配置されていることを特徴とする請求項1乃至8のいずれか1項に記載の音響イメージング装置。
  10. 前記液槽と前記探触子との前記防水機構は、前記液槽の槽壁の壁厚方向に、複数設けられていることを特徴とする請求項1乃至9のいずれか1項に記載の音響イメージング装置。
  11. 前記探触子は、長手方向を有しており、前記長手方向の一端に前記受信面を備え、前記長手方向の他端に信号配線を備えていることを特徴とする請求項1乃至10のいずれか1項に記載の音響イメージング装置。
  12. 前記探触子は、前記受信面に静電容量型超音波トランスデューサを備えていることを特徴とする請求項11に記載の音響イメージング装置。
  13. 少なくとも2方向に前記探触子アレイを移動可能な走査部を有することを特徴とする請求項1乃至12のいずれか1項に記載の音響イメージング装置。
  14. 前記収納空間は、前記探触子アレイの前記受信面の反対側と前記カバー部材の間に形成されていることを特徴とする請求項1乃至13のいずれか1項に記載の音響イメージング装置。
  15. 前記信号配線は、前記収納空間に露出した、前記探触子アレイの前記受信面の反対側から、前記防水機構を介して、前記収納空間から外部へ取り出されていることを特徴とする請求項1乃至14のいずれか1項に記載の音響イメージング装置。
  16. 前記カバー部材は、前記液槽又は前記探触子アレイと前記カバー部材とを接続する接続部材を介して、前記液槽又は前記探触子アレイに固定され、
    前記防水機構は、前記接続部材に配置されていることを特徴とする請求項1乃至15のいずれか1項に記載の音響イメージング装置。
  17. 前記防水機構は、前記カバー部材に配置されていることを特徴とする請求項1乃至15のいずれか1項に記載の音響イメージング装置。
  18. 被検体から発生した音響波を受信する複数の超音波変換器が配置された容器状の検出器を備え、前記複数の超音波変換器の出力に基づいて画像を生成する音響イメージング装置であって、
    前記検出器の内側には、インピーダンスマッチング材が配置され、
    前記超音波変換器の、前記音響波を受信する受信面の反対側には、容器状のカバー部材が配置され、
    前記検出器と前記カバー部材とにより密閉空間が形成され、
    前記複数の超音波変換器の信号配線は、第1の防水機構を介して、前記密閉空間から外部へ取り出されていることを特徴とする音響イメージング装置。
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